JP2022122477A - 製氷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部の気温に応じて適切に除氷運転を行う製氷機を提供する。【解決手段】製氷機10は、氷を製造する製氷部11と、製氷部11に熱量を付与することで製氷部11から氷を除く除氷部60と、製氷部11の外部の気温を検出する外気温センサ(気温検出部)58と、除氷部60の除氷運転を制御する制御部であって、外気温センサ58により検出された気温が閾値よりも高い場合には、気温が閾値よりも低い場合との比較で、製氷部11に付与される熱量が少なくなるよう除氷部60の除氷運転を制御する制御部と、を備える。【選択図】図1
Description
本明細書が開示する技術は、製氷機に関する。
従来、製氷機として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載された製氷機は、製氷水タンクから所定水位以上の製氷水を排出するオーバーフロー部と、製氷水タンクに貯留された製氷水の下限水位を検知する水位検知手段を備える。そして製氷機は、除氷運転において、規定の貯水量の製氷水が製氷水タンクに貯留されるタイミングで供給を停止する供給停止手段を備える。また製氷機は、除氷運転において、給水停止から所定時間経過したことを条件として循環ポンプを駆動させる先行駆動手段を備える。更に製氷機は、製氷運転の間に、蒸発器の出口温度に基づいて循環ポンプを一時停止する綿氷防止手段を備える。
上記した特許文献1に記載の製氷機は、除氷運転においては、給水弁を開いて除氷水散水器から製氷部へ除氷水を散布するとともにホットガス弁を開いて圧縮機からのホットガスを蒸発器に供給するようにしている。ここで、除氷水の水温やホットガスの温度は、製氷部の外部の気温に応じて変動し得るものである。このため、気温が高温の場合を基準として除氷運転を行うと、低温時には氷に付与される熱量が不足し、除氷が不完全になる問題がある。逆に、気温が低温の場合を基準として除氷運転を行うと、高温時に氷に付与される熱量が過剰になって氷が必要以上に溶けてしまい、結果として省エネ性能が悪化する問題があった。
本明細書に記載の技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、外部の気温に応じて適切に除氷運転を行うことを目的とする。
(1)本明細書に記載の技術に関わる製氷機は、氷を製造する製氷部と、前記製氷部に熱量を付与することで前記製氷部から前記氷を除く除氷部と、前記製氷部の外部の気温を検出する気温検出部と、前記除氷部の除氷運転を制御する制御部であって、前記気温検出部により検出された気温が閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記製氷部に付与される熱量が少なくなるよう前記除氷部の前記除氷運転を制御する制御部と、を備える。
このようにすれば、製氷運転が行われると、製氷部では水が凍結されて氷が製造される。除氷運転が行われると、除氷部によって製氷部に熱量が付与されることで、氷の表面を溶かして製氷部と氷との間に水の膜を生じさせることができるので、氷を製氷部から容易に除くことができる。ここで、除氷部によって製氷部に付与される熱量は、製氷部の外部の気温に応じて変動し得るものであり、高温時には低温時よりも多くの熱量が製氷部に付与される傾向にある。このことに鑑み、制御部は、気温検出部により検出された気温に応じて除氷部の除氷運転を制御する。すなわち、制御部は、気温検出部により検出された気温が閾値よりも高い場合には、気温が閾値よりも低い場合との比較で、製氷部に付与される熱量が少なくなるよう除氷部の除氷運転を制御するので、高温時に過剰になりがちな製氷部への熱量の付与が抑制される。これにより、氷が必要以上に溶ける事態が生じ難くなり、省エネ性能の改善が図られる。逆に、制御部は、気温検出部により検出された気温が閾値よりも低い場合には、気温が閾値よりも高い場合との比較で、製氷部に付与される熱量が多くなるよう除氷部の除氷運転を制御するので、低温時に不足しがちな製氷部への熱量の付与が補われることになるので、脱氷の確実性が高くなる。以上により、気温の高低によらず適切に除氷運転を行うことができる。
(2)また、上記製氷機は、上記(1)に加え、前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、前記製氷部に熱量を付与するのを途中で一時停止するよう前記除氷部の前記除氷運転を制御してもよい。一般的に除氷運転において製氷部の全域に対して均一に熱量を付与するのは困難であり、除氷部の構成に応じて製氷部の一部ずつに対して順を追って熱量が付与されて、それらの各部分に付着した氷が熱量が付与される順で脱氷されるようになっている。このため、仮に除氷部による熱量の付与を継続的に行うと、製氷部のうちの先行して熱量が付与される部分に付着した氷が完全に脱氷されるまで当該氷に熱量が付与され続けるため、当該氷が必要以上に溶けてしまい、省エネ性能が悪化するおそれがある。その点、制御部は、気温検出部により検出された気温が閾値よりも高い場合には、製氷部に熱量を付与するのを途中で一時停止するよう除氷部の除氷運転を制御しているので、除氷運転が開始されてから一時停止されるまでの間に製氷部のうちの先行して熱量が付与される部分に対して十分な熱量を付与すれば、除氷運転が一時停止されている間に、当該部分に付着した氷の表面を溶かして脱氷することができる。これにより、先行して脱氷される氷が必要以上に溶ける事態が生じ難くなる。除氷運転が再開されると、製氷部の残りの部分に対して熱量が付与され、当該部分に付着した残りの氷を脱氷することができる。以上のように、熱量の付与が効率的に行われるので、省エネ性能の改善を図る上で好適となる。
(3)また、上記製氷機は、上記(2)に加え、前記制御部は、前記製氷部に熱量を付与するのが開始されてから一時停止するまでの時間よりも一時停止している時間の方が長くなるよう前記除氷部の前記除氷運転を制御してもよい。このようにすれば、除氷運転を一時停止している時間が十分に確保されるので、一時停止期間中に、製氷部のうちの先行して熱量が付与される部分に付着した氷の表面を十分に溶かすことができ、当該氷が脱氷される確実性が高くなる。従って、製氷部に対する熱量の付与が再開されてから付与される熱量は、製氷部の残りの部分に付着した氷の脱氷に利用される確実性が高くなる。これにより、熱量の付与が効率的に行われる確実性が高くなり、省エネ性能の改善を図る上でより好適となる。
(4)また、上記製氷機は、上記(1)から上記(3)のいずれかに加え、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機からの前記冷媒を冷却して凝縮する凝縮器と、前記製氷部に配されていて前記凝縮器からの前記冷媒を蒸発させて前記製氷部を冷却する蒸発器と、前記圧縮機からの前記冷媒をホットガスとして前記蒸発器に供給するホットガス供給部と、を備えており、前記ホットガス供給部は、前記除氷部を構成しており、前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記ホットガス供給部による前記ホットガスの供給量が少なくなるよう前記ホットガス供給部の前記除氷運転を制御してもよい。このようにすれば、圧縮機にて圧縮された冷媒は、凝縮器にて冷却されるとともに凝縮された後に、蒸発器にて蒸発されることで製氷部から熱を奪って製氷部を冷却する。これにより、製氷部では氷が製造される。除氷運転が行われると、ホットガス供給部によって圧縮機からの冷媒がホットガスとして蒸発器に供給されることで製氷部に熱量が付与され、その熱量によって氷の表面が溶かされて脱氷されるようになっている。このホットガスの温度は、製氷部の外部の気温に応じて変化する傾向にある。これに対し、制御部は、気温検出部により検出された気温が閾値よりも高い場合には、気温が閾値よりも低い場合との比較で、ホットガスの供給量が少なくなるようホットガス供給部の除氷運転を制御するので、外部の気温によってホットガスの温度が高くなりがちであっても、製氷部への熱量の付与が抑制される。これにより、氷が必要以上に溶ける事態が生じ難くなり、省エネ性能の改善が図られる。
(5)また、上記製氷機は、上記(4)に加え、前記ホットガス供給部は、前記圧縮機と前記蒸発器とに接続されるホットガス供給管と、前記ホットガス供給管に介設されるホットガス弁と、を有しており、前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記ホットガス弁の開放時間が短くなるよう前記ホットガス供給部の前記除氷運転を制御してもよい。このようにすれば、ホットガス供給部は、ホットガス弁の開度及び開放時間に応じた量のホットガスを、ホットガス供給管を通して蒸発器に供給する。制御部は、気温検出部により検出された気温に応じてホットガス弁の開放時間を調整することで、ホットガスの供給量を調整するようにしているから、仮に制御部によってホットガス弁の開度を調整することでホットガスの供給量を調整した場合に比べると、ホットガスの供給量に係る管理を容易に且つ確実に行うことができる。
(6)また、上記製氷機は、上記(1)から上記(5)のいずれかに加え、前記製氷部に除氷水を供給する除氷水供給部を備えており、前記除氷水供給部は、前記除氷部を構成しており、前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記除氷水供給部による前記除氷水の供給量が少なくなるよう前記除氷水供給部の前記除氷運転を制御してもよい。このようにすれば、除氷運転が行われると、除氷水供給部によって除氷水が製氷部に供給されることで製氷部に熱量が付与され、その熱量によって氷の表面が溶かされて脱氷されるようになっている。この除氷水供給部によって供給される除氷水の温度は、製氷部の外部の気温に応じて変化する傾向にある。これに対し、制御部は、気温検出部により検出された気温が閾値よりも高い場合には、気温が閾値よりも低い場合との比較で、除氷水供給部による除氷水の供給量が少なくなるよう除氷水供給部の除氷運転を制御するので、外部の気温によって除氷水の温度が高くなりがちであっても、製氷部への熱量の付与が抑制される。これにより、氷が必要以上に溶ける事態が生じ難くなり、省エネ性能の改善が図られる。
(7)また、上記製氷機は、上記(6)に加え、前記製氷部に製氷水を供給する製氷水供給部を備えており、前記製氷部は、前記製氷水供給部により供給される前記製氷水が流下する製氷面を有する製氷板を備えており、前記除氷水供給部は、前記製氷板における前記製氷面とは反対側の面に対して前記除氷水を供給して流下させてもよい。このようにすれば、製氷に際しては、製氷水供給部から製氷部に供給される製氷水が製氷板の製氷面を流下することで、製氷面において氷が成長する。除氷に際しては、除氷水供給部から製氷部に供給される除氷水が製氷板の製氷面とは反対側の面を流下することで、製氷板に熱量が付与され、その熱量によって製氷面に付着した氷の表面が溶かされ、当該氷の脱氷がなされる。
(8)また、上記製氷機は、上記(6)または上記(7)に加え、前記除氷水供給部は、前記除氷水の供給源と前記製氷部とに接続される除氷水供給管と、前記除氷水供給管に介設される除氷水弁と、を有しており、前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記除氷水弁の開放時間が短くなるよう前記除氷水供給部の前記除氷運転を制御してもよい。このようにすれば、除氷水供給部は、除氷水弁の開度及び開放時間に応じた量の除氷水を、除氷水供給管を通して製氷部に供給する。制御部は、気温検出部により検出された気温に応じて除氷水弁の開放時間を調整することで、除氷水の供給量を調整するようにしているから、仮に制御部によって除氷水弁の開度を調整することで除氷水の供給量を調整した場合に比べると、除氷水の供給量に係る管理を容易に且つ確実に行うことができる。
(9)また、上記製氷機は、上記(1)から上記(8)のいずれかに加え、警告を報知する報知部を備えており、前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が警告基準温度よりも高い場合には、前記報知部に前記警告を報知させてもよい。このようにすれば、製氷部の外部の気温が異常に上昇し、警告基準温度よりも高くなった場合には、制御部は、報知部に警告を報知させることで、使用者に対処を促すことができる。これにより、異常な温度上昇が継続して故障などを引き起こす事態を回避することができる。
(10)また、上記製氷機は、上記(1)から上記(9)のいずれかに加え、前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が緊急停止基準温度よりも高い場合には、前記製氷部及び前記除氷部の運転を緊急停止させてもよい。このようにすれば、製氷部の外部の気温が異常に上昇し、緊急停止基準温度よりも高くなった場合には、制御部は、製氷部及び除氷部の運転を緊急停止させることで、それ以上の温度上昇を抑制することができる。これにより、異常な温度上昇に起因して故障などが生じる事態を回避することができる。
(11)また、上記製氷機は、上記(9)または上記(10)に加え、前記制御部は、電子部品が搭載された制御基板を備えており、前記気温検出部は、前記制御基板に設置されてもよい。制御基板に搭載された電子部品は、機械部品などに比べると、温度上昇に起因して故障し易い。これに対し、気温検出部が制御基板に設置されることで、気温検出部により制御基板付近の気温を検出することができるから、制御部は、制御基板付近の気温に基づいて報知部に警告を報知させたり、製氷部及び除氷部の運転を緊急停止させたりすることができる。これにより、電子部品に故障が生じ難くなるので、制御基板の保全を図ることができる。
(12)また、上記製氷機は、上記(1)から上記(11)のいずれかに加え、前記製氷部は、製氷水を冷却して前記氷を生成させる冷却部と、前記冷却部を収容する収容部と、を備えており、前記気温検出部は、前記収容部の外部に配されてもよい。このようにすれば、製氷に際しては、収容部の内部において冷却部により製氷水を冷却することで氷を生成する。気温検出部は、冷却部を収容する収容部の外部に配されているから、製氷に伴う冷却の影響を受けることなく、外部の気温を適切に検出することができる。
本明細書に記載の技術によれば、外部の気温に応じて適切に除氷運転を行うことができる。
<実施形態1>
実施形態1を図1から図4によって説明する。本実施形態では、製氷機として、流下式の製氷機10を例示する。
実施形態1を図1から図4によって説明する。本実施形態では、製氷機として、流下式の製氷機10を例示する。
製氷機10は、図1に示すように、水を凍結させることで氷Iを生成(製造)する製氷部11と、製氷部11(より詳しくは製氷部11が備える各製氷板12)を冷却するための冷却装置40と、製氷部11に供給される水を貯めるための水タンク13と、製氷部11で生成された氷を貯めるための貯氷庫14と、製氷部11と水タンク13との間で水を循環供給可能な循環ポンプ15と、を備える。また、製氷機10は、製氷部11と循環ポンプ15とを接続する第1通水管(製氷水供給管)18と、第1通水管18の中間部19から引き出され、水タンク13内の水を外部に排水するための排水管20と、排水管20を開閉する排水バルブ21と、水道管(除氷水の供給源)31と接続される給水管(除氷水供給管)29と、給水管29を開閉する給水バルブ(除氷水弁)30と、排水管20と給水管29とを接続する第2通水管32と、第2通水管32を開閉するクリーニングバルブ34と、を備える。
冷却装置40は、図1に示すように、圧縮機41と、凝縮器42と、膨張弁(キャピラリーチューブ)43と、蒸発管(蒸発器)44と、を備え、これらが冷媒管45により接続されて既知の蒸気圧縮式の冷凍回路(冷凍サイクル)を構成している。また、冷却装置40は、凝縮器42を空冷するためのファン(凝縮器ファン、冷却ファン)46と、冷凍回路に混入した水分を除去するためのドライヤ47と、を備える。蒸発管44は、複数の製氷板(冷却部)12の間に蛇行状にロウ付け配置されており、膨張弁43によって膨張された液冷媒が気化(蒸発)されることで、製氷板12を冷却する。冷媒管45において蒸発管44の出口付近には、製氷板12の温度を検知するための製氷部温度センサ16(例えばサーミスタ)が設けられている。
冷却装置40は、一端側が圧縮機41に接続されるバイパス管(ホットガス供給管の一部)49と、バイパス管49の他端側に接続された電磁弁であるホットガス弁50と、を備える。ホットガス弁50には、冷媒管45の一部である共通冷媒管(ホットガス供給管の一部)45Aが接続されている。共通冷媒管45Aは、一端側が分岐構造となっており、一端側における一方の分岐部がホットガス弁50に、他方の分岐部が膨張弁43に、それぞれ接続されるのに対し、他端側が蒸発管44に接続されている。以上の構成から、ホットガス弁50が開かれると、圧縮機41にて圧縮された冷媒ガスであるホットガスは、バイパス管49、ホットガス弁50及び共通冷媒管45Aを介して蒸発管44に供給されるようになっている。これら共通冷媒管45A、バイパス管49、ホットガス弁50は、蒸発管44に加熱(除氷)のためのホットガスを供給するホットガス供給部57を構成している。なお、共通冷媒管45Aは、膨張弁43と共に、蒸発管44に冷却のための冷媒を付与する冷媒供給部を構成している。
製氷部11は、図1に示すように、製氷板12と、製氷板12に製氷用の水(製氷水)を散水するための第1散水パイプ24及び散水ガイド25と、生成された氷Iを融解させる水(除氷水)を散水可能な第2散水パイプ23と、これらの部材12,23,24,25を収容する収容部22と、を備える。製氷板12は、板面が垂下する姿勢で収容部22内に収容されている。製氷板12は、一方の板面同士が互いに対向する形で配される2枚で1つの組を構成しており、複数組(図1では3組)が、製氷板12の板面の法線方向に沿って間隔を空けて並んで配されている。1つの組を構成する2枚の製氷板12における一対ずつの板面のうち、背中合わせ(非対向)の関係となる各板面がそれぞれ製氷面12Aとされており、各製氷面12A(製氷空間)は上下方向に延びる仕切部12Bによってそれぞれ仕切られている。
第1散水パイプ24及び散水ガイド25は、図1及び図2に示すように、製氷板12の上側に設けられている。循環ポンプ15によって第1通水管18を通して第1散水パイプ24に送られた水(製氷水)は、第1散水パイプ24から散水されるとともに散水ガイド25によって各製氷面12Aに向かうよう誘導され、それにより各製氷面12Aに対して均一に散水されつつ各製氷面12Aを流下する。このように、循環ポンプ15、第1通水管18及び第1散水パイプ24は、製氷部11において氷Iを製造するための製氷水を製氷部11に供給する製氷水供給部36を構成している。
第2散水パイプ23は、図2に示すように、1つの組を構成する2枚の製氷板12の間の上部に設けられており、給水管29及び給水バルブ30を介して水道水の供給源である水道管31に接続されている。給水バルブ30を開くことで、第2散水パイプ23から水(除氷水)が散水され、散水された水は、製氷板12の背面(対向面、製氷面12Aと反対側の面)を流下して、水タンク13に供給される。第2散水パイプ23は、製氷板12を水道水によって熱量を付与して温める機能と、水タンク13に水道水を供給する給水機能をも担っている。製氷板12の製氷面12Aに氷Iが付着した状態で、第2散水パイプ23からの除氷水が製氷板12の背面に供給されると、製氷板12に熱量が付与されることで、氷Iの表面が溶かされて水の膜が生じ、その結果氷Iが製氷面12Aから脱氷されるようになっている。このように、第2散水パイプ23、給水管29及び給水バルブ30は、製氷部11から氷Iを除くための除氷水を製氷部11に供給する除氷水供給部37を構成している。
蒸発管44は、図1に示すように、1つの組を構成する2枚の製氷板12の間に挟まれる形で配されている。詳しくは、蒸発管44は、1つの組を構成する2枚の製氷板12の間の空間内において、水平方向に沿って延在して製氷板12の端部付近にて下向きに折り返されて再び水平方向に沿って延在することを繰り返すことで、段階的に下側に向けて進行する蛇行状に配されている。従って、製氷板12のうちの水平方向についての中央側部分を切断した断面においては、蒸発管44における水平方向に沿って延在する部分が複数、上下方向について間隔を空けて並ぶ配列となる。蒸発管44は、上側の端部が、2枚の製氷板12の間の空間から引き出されつつ共通冷媒管45Aの端部に接続される入口側端部とされるのに対し、下側の端部が、2枚の製氷板12の間の空間から引き出されつつ一端側が圧縮機41の入力側に接続された冷媒管45の他端側に接続される出口側端部とされる。従って、共通冷媒管45Aから蒸発管44に供給される冷媒やホットガスは、蒸発管44における入口側端部から出口側端部に向けて流されることになり、それにより製氷板12は、上側部分が下側部分に先行して冷却や加熱されるようになっている。膨張弁43が開かれると、蒸発管44には膨張弁43にて膨張された冷媒が共通冷媒管45Aにより供給されるとともにその冷媒が気化(蒸発)されることで、製氷板12から熱を奪うことができ、それにより製氷板12を冷却することができる。一方、ホットガス弁50が開かれると、蒸発管44には圧縮機41にて圧縮されたホットガスが共通冷媒管45Aにより供給されることで、製氷板12に熱量を付与することができ、それにより製氷板12を加熱することができる。
より詳しくは、蛇行状の蒸発管44は、図2に示すように、2枚の製氷板12における背面に接する形でロウ付けされている。従って、膨張弁43が開かれて、蒸発管44に冷却のための冷媒が供給された場合には、製氷板12のうちの蒸発管44に接する部分を中心にして断面形状が概ね三日月型の氷Iが製氷面12Aに生成されるようになっている。一方、ホットガス弁50が開かれて蒸発管44に加熱のためのホットガスが供給された場合には、蒸発管44から製氷板12のうちの蒸発管44に接する部分に対して熱量が付与されるので、氷Iの最も厚い部分を中心にして表面が溶かされるようになっている。また、給水バルブ30が開かれて第2散水パイプ23からの除氷水が製氷板12の背面に供給されると、その除氷水は、製氷板12の背面のうちの蒸発管44とは接しない部分(非接触部分)にかけられて当該部分に熱量が付与されるので、氷Iの最も厚い部分を挟む両端側部分を中心にして表面が溶かされるようになっている。製氷板12の背面に供給された除氷水は、蒸発管44にもかけられる。ここで、給水バルブ30の開放がホットガス弁50の開放に同期されていれば、蒸発管44にかけられた除氷水には、蒸発管44からの熱量が付与されることになるので、当該除氷水の温度上昇が図られる。温度上昇した除氷水が製氷板12の背面にかけられることで、氷Iの融解が促進されるようになっている。以上のように、製氷板12に熱量が付与されると、氷Iの表面が溶かされて水の膜が生じ、その結果氷Iが製氷面12Aから脱氷されるようになっている。そして、除氷水を供給する除氷水供給部37と、ホットガスを供給するホットガス供給部57と、は、それぞれが製氷部11から氷Iを除く除氷部60を構成している、と言える。
水タンク13は、図1に示すように、製氷板12の下方に配されており、製氷板12を流下した製氷水のうち、凍結しなかった水が水タンク13に貯まるようになっている。これにより、循環ポンプ15を動作させることで、水タンク13と製氷部11との間で水を循環可能となっている。水タンク13と製氷部11は、2つの流水経路(第1流水経路、第2流水経路)の経路上に含まれており、循環ポンプ15は各流水経路の水を循環させることができる。第1流水経路は、水タンク13から順に循環ポンプ15、第1通水管18、第1散水パイプ24、製氷板12の製氷面12Aを通って水タンク13に戻る経路であり、第2流水経路は、水タンク13から順に循環ポンプ15、第1通水管18、排水管20、第2通水管32、給水管29、第2散水パイプ23、製氷板12の背面を順に通って水タンク13に戻る経路である。第1流水経路と第2流水経路は、クリーニングバルブ34の開閉によって切り替え可能である。例えば、予め水タンク13に清潔な水、もしくは洗剤を含む洗浄水を入れておき、排水バルブ21、給水バルブ30及びクリーニングバルブ34を全て閉じた状態で循環ポンプ15を運転すると、清潔な水や洗浄水が第1流水経路を流通し、製氷板12の製氷面12A側を洗浄することができる。また、予め水タンク13に清潔な水、もしくは洗剤を含む洗浄水を入れておき、排水バルブ21及び給水バルブ30を閉じるとともにクリーニングバルブ34を開いた状態で循環ポンプ15を運転すると、清潔な水や洗浄水が第2流水経路を流通し、製氷板12の背面側(蒸発管44を含む)を洗浄することができる。
また、第1通水管18は、水タンク13及び循環ポンプ15から上方に延びており、その中間部19には、水タンク13内の水を外部に排水するための排水管20が設けられている。この排水管20には、排水管20を開閉する排水バルブ21が設けられている。これにより、排水バルブ21を開いた状態で循環ポンプ15を動作させると、水タンク13の水を排水管20を通じて排水することが可能となっている。このように、循環ポンプ15、第1通水管18及び排水管20が排水経路を構成している。
水タンク13は、図1に示すように、上部開口を有する箱状のタンク本体部26と、タンク本体部26の上部開口を部分的に覆う蓋体27と、を備える。タンク本体部26のうち、蓋体27で覆われていない部分は、製氷板12からの水が落下する位置に配されており、この部分と製氷板12との間にはキューブガイド28が介在している。キューブガイド28は、複数の通過孔が形成されたスノコ状の部材であり、製氷板12から流下した水は、キューブガイド28を通過して水タンク13に回収される。一方で、製氷板12から落下した氷は、キューブガイド28上を滑り落ちて貯氷庫14に投入される。
蓋体27には、図1に示すように、循環ポンプ15及びタンク本体部26内の水位を検出するための水位センサ17が固定されている。循環ポンプ15は、動力源として回転速度が可変なモーターを備えており、モーターの駆動によって水を循環させると共に、モーターの回転速度によって水の循環量を変化させることができる。水位センサ17は、フロート(浮き子17A)を備えるフロートスイッチとされ、浮き子17Aが浮力でタンク本体部26の水位に合わせて上下に変位すると、その変位によって水位センサ17の本体部に含まれるリードスイッチがオン、オフする。水位センサ17は、2つのリードスイッチによって2つの所定水位(下基準水位L1、上基準水位L2)を検出可能となっている。
タンク本体部26は、図1に示すように、タンク本体部26内の水が所定のオーバーフロー水位L3を超えた場合に、オーバーフロー水位L3を超えた水を水タンク13の外部に排水可能に構成されている。より詳しくは、タンク本体部26においては、水が貯められる貯水空間A1と隣接する形でオーバーフロー空間A2が設けられている。オーバーフロー空間A2は、貯水空間A1から溢れた水を排水するための機能を有している。タンク本体部26は、オーバーフロー水位L3を規定する越流関として立壁部35が設けられており、貯水空間A1の水の水位が越流関(オーバーフロー水位L3)を超えると、水がオーバーフロー空間A2に流れ込んで排水される。水位センサ17が検出可能な上基準水位L2は、オーバーフロー水位L3より小さい値に設定され、L3>L2>L1の関係となっている。
貯氷庫14は、図1に示すように、キューブガイド28上を滑り落ちた氷が落下して収容されるように、水タンク13の下方に設けられている。貯氷庫14は、製氷部11の下部(氷排出側端部)に対して氷排出管51を介して接続されている。氷排出管51は、上端部が製氷部11を構成する収容部22の下部に対して連通接続されるとともに、下端部が貯氷庫14の上部に形成された開口14Aに連通接続されている。なお、上述したキューブガイド28は、氷排出管51の一部を構成する。貯氷庫14に落下した氷は、貯氷庫14の底部14Bから積み上がるように収容される。貯氷庫14の上部には、貯氷庫14内の氷Iの貯氷量を検出するための貯氷センサ33が設けられている。貯氷センサ33は、フラップ板33Aを備える貯氷スイッチであり、氷が貯氷庫14内に積み上がって満氷(上限量の一例)になると、フラップ板33Aが氷Iによって上に押されて満氷が検出される。
次に、製氷機10の電気的構成について説明する。製氷機10は、図3に示すように、制御部80を備える。制御部80には、冷却装置40(より具体的には圧縮機41、膨張弁43、ファン46、ホットガス弁50)、循環ポンプ15、製氷部温度センサ16、水位センサ17、給水バルブ30、排水バルブ21、クリーニングバルブ34、計時部53(タイマ)、記憶部54が電気的に接続されている。また、製氷機10は、使用者が操作することが可能なスイッチからなる操作部55と、エラーメッセージ等の警告画像を表示することが可能な表示部56(例えば液晶パネルなど)と、を備える。つまり、表示部56は、使用者に警告を報知することが可能な報知部である。操作部55及び表示部56は制御部80とそれぞれ電気的に接続されている。
制御部80は、例えばCPUを主体に構成され、記憶部54は、例えばROMやRAMなどによって構成されている。制御部80は、記憶部54に記憶されたプログラムを実行することで、使用者による操作部55の操作、各センサ(製氷部温度センサ16、水位センサ17など)の計測値及び計時部53による計時に基づいて、各機器(冷却装置40、循環ポンプ15、給水バルブ30、排水バルブ21、クリーニングバルブ34、表示部56など)の動作を制御することが可能となっている。また、記憶部54には、製氷機10の動作に係る各設定値などが記憶されている。また、制御部80は、循環ポンプ15に備わるポンプモータの回転速度及び電流値を参照することが可能となっている。
制御部80は、製氷運転、除氷運転及び洗浄運転をそれぞれ実行することが可能となっている。製氷運転とは、冷却装置40を動作させて製氷板12を冷却しつつ、循環ポンプ15を動作させることで、製氷部11において氷Iを製造する運転である。除氷運転とは、除氷部60を構成する除氷水供給部37及びホットガス供給部57によって除氷水を製氷板12に供給するとともにホットガスを蒸発管44に供給することで、製氷板12に熱量を付与し、製造された氷Iを製氷部11の製氷面12Aから脱氷する運転である。具体的には、除氷運転に際しては、冷却装置40を動作させつつ循環ポンプ15、給水バルブ30及びホットガス弁50を動作させる。洗浄運転とは、冷却装置40を停止させた状態で、循環ポンプ15を動作させることで、水タンク13と製氷部11との間で水を循環させて、製氷水の流水経路(循環経路)を洗浄する運転である。
上記のような制御部80は、図1に示すように、様々な電子部品が搭載された制御基板81を備えている。制御基板81は、凝縮器42の上側に配されたコントロールボックス82内に収容されている。なお、制御基板81には、記憶部54(図3を参照)が搭載されている。この制御基板81には、製氷部11の外部の気温(外気温)を検出するための外気温センサ(気温検出部)58が搭載されている。外気温センサ58は、例えばサーミスタなどからなり、制御基板81付近(コントロールボックス82の内部)の気温を検出することが可能とされる。外気温センサ58が収容されたコントロールボックス82は、製氷部11の収容部22から十分な距離を空けた位置にあることから、その内部の温度環境は、製氷部11にて行われる製氷や除氷に伴う冷却や加熱の影響を受けることが殆どない。従って、外気温センサ58は、製氷部11の収容部22の外部の気温を適切に検出することができる。
ところで、除氷運転が行われるのに伴って除氷部60によって製氷部11に付与される熱量は、製氷部11の外部の気温に応じて変動し得るものである。例えば夏場などのような外気温が高い環境においては、除氷運転において除氷部60を構成する除氷水供給部37により製氷板12に供給される除氷水の水温が高くなりがちであるため、除氷水によって製氷板12に付与される熱量が過剰になりがちとされる。逆に、例えば冬場などのような外気温が低い環境においては、除氷運転において除氷部60を構成する除氷水供給部37により製氷板12に供給される除氷水の水温が低くなりがちであるため、除氷水によって製氷板12に付与される熱量が不足しがちとされる。例えば外気温が低い環境において製氷板12から氷Iを脱氷させる確実性を高めることを優先して除氷運転時における除氷水の供給量を設定すると、外気温が高い環境においては除氷運転時における除氷水の供給量が過剰になるとともに製氷板12に付与される熱量が過剰になってしまう。このため、氷Iが必要以上に溶けてしまい、結果として省エネ性能が著しく低下するおそれがある。
このような問題に鑑み、本実施形態に係る制御部80は、図3に示すように、外気温センサ58により検出された気温に応じて、除氷部60を構成する除氷水供給部37の除氷運転を制御する。すなわち、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、除氷水供給部37によって製氷部11に供給される除氷水の供給量が少なくなって製氷部11に付与される熱量が少なくなるよう除氷水供給部37の除氷運転を制御する。制御部80によって除氷運転を変更する際の基準となる閾値TH1は、記憶部54に記憶されており、制御部80は、記憶部54の閾値TH1を適宜に参照する。外気温センサ58は、検出した気温に係る信号を制御部80に対して直接的に入力することもできるが、記憶部54に記憶させることも可能である。
このようにすれば、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、除氷部60を構成する除氷水供給部37の除氷運転は、製氷部11に対する除氷水の供給量が、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で少なくなるよう制御部80によって制御されるので、外気温が高いことに起因して除氷水の温度が高くなりがちであっても、過剰になりがちな製氷部11への熱量の付与が抑制される。これにより、氷Iが必要以上に溶ける事態が生じ難くなり、省エネ性能の改善が図られる。逆に、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも低い場合には、除氷部60を構成する除氷水供給部37の除氷運転は、製氷部11に対する除氷水の供給量が、気温が閾値TH1よりも高い場合との比較で多くなるよう制御部80によって制御されるので、外気温が低いことに起因して除氷水の温度が低くなりがちであっても、不足しがちな製氷部11への熱量の付与が補われることになり、脱氷の確実性が高くなる。以上により、外気温の高低によらず適切に除氷運転を行うことができる。
さらには、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、給水バルブ30の開放時間が短くなるよう除氷水供給部37の除氷運転を制御する。制御部80は、給水バルブ30の開放時間を調整する間、給水バルブ30の開度については概ね一定となるよう制御する。除氷水供給部37は、給水バルブ30の開度及び開放時間に応じた量の除氷水を、給水管29を通して製氷部11に供給するものである。ここで、除氷水の供給量を調整するに際し、仮に制御部によって給水バルブ30の開度を調整した場合には、除氷水の供給量を適切に管理するのが難しくなり、目的の供給量を達成する確実性が低くなるおそれがある。その点、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温に応じて給水バルブ30の開放時間を調整することで、除氷水の供給量を調整するようにしているから、除氷水の供給量に係る管理を容易に且つ確実に行うことができる。
次に、除氷運転における制御部80の具体的な処理について説明する。除氷運転においては、図4に示すように、制御部80は、排水バルブ21を開いた状態で、循環ポンプ15を動作させることで、排水管20を通じて水タンク13内の水を外部に排水する排水運転(排水処理)を実行する(ステップS11)。排水に伴って水タンク13の水位が低下し、水位センサ17により検出される水位が下基準水位L1を下回ると、制御部80は、排水完了と判断し、循環ポンプ15を停止すると共に、排水バルブ21を閉じて排水運転を停止する。
なお、流下式製氷機の製氷運転では、水タンク13の水に含まれる不純物は製氷面12Aにおいて凍結し難く、水タンク13に回収されることから、氷Iは、不純物が極めて少ない状態(超純水)となっている。言い換えると、製氷運転の完了直後では、水タンク13の水は、不純物の濃度が高い濃縮水となっている。このような濃縮水は、流水経路においてスケールが生じる原因となる。このため、製氷運転直後に排水運転を行って濃縮水を排水することがより好ましい。また、排水運転では、制御部80は、循環ポンプ15によって汲み上げられる水の高さが、製氷部11と中間部19との間の高さとなるように循環ポンプ15の回転速度を制御する。これにより、排水したい水タンク13内の水が製氷部11に向かう事態を抑制でき、より確実に排水を行うことができる。
次に、制御部80は、ファン46を停止すると共にホットガス弁50を開く(ステップS12)。これにより、圧縮機41から共通冷媒管45Aを介してホットガスが蒸発管44に供給され、蒸発管44を加熱することができる。蒸発管44が加熱されると、蒸発管44に接する製氷板12の背面側に熱量が付与される。このとき、断面形状が概ね三日月型の氷Iの最も厚い部分を中心にして表面が溶かされる。
そして、制御部80は、外気温センサ58により検出された製氷部11の外部の気温を取得するとともに、記憶部54を参照して閾値TH1を取得し、外気温センサ58の検出気温が閾値TH1よりも高いか否かを判定する(ステップS13)。外気温センサ58の検出気温が閾値TH1よりも高い場合(ステップS13で「YES」)には、制御部80は、除氷水供給部37を構成する給水バルブ30を開く(ステップS14)。このとき、制御部80は、給水バルブ30をほぼ一定の開度で開放する。給水バルブ30が開かれると、除氷水が第2散水パイプ23から製氷板12の背面側にかけられて熱量が付与される。このとき、氷Iの最も厚い部分を挟む両端側部分を中心にして表面が溶かされる。このように、除氷水及びホットガスによって製氷板12が加熱されることで、氷Iの表面が溶かされて水の膜が生じ、製氷面12Aからの氷Iの脱氷が促される。
ここで、ホットガスは、蒸発管44における入口側端部から出口側端部に向けて流されているので、製氷板12は、蒸発管44によって上側部分が下側部分に先行して加熱されるようになっている。同様に、除氷水は、製氷板12の上側に配された第2散水パイプ23から流下されるので、製氷板12は、除氷水によって上側部分が下側部分に先行して加熱されるようになっている。このため、仮に除氷水供給部による除氷水の供給を継続的に行って製氷板12に対して熱量を継続的に付与すると、製氷板12のうちの先行して熱量が付与される上側部分に付着した氷Iが完全に脱氷されるまで当該氷Iに熱量が付与され続ける。このために製氷板12の上側部分に付着した氷Iが必要以上に溶けてしまい、省エネ性能が悪化するおそれがある。
これに対し、制御部80は、給水バルブ30を開いてからの経過時間が所定時間T1(例えば5秒)を経過したか否かを判定し(ステップS15)、経過したら給水バルブ30を閉じる(ステップS16)。その後、給水バルブ30を閉じてからの経過時間が所定時間T2(例えば10秒)を経過したか否かを判定し(ステップS17)、経過したら給水バルブ30を再び開く(ステップS18)。このとき、制御部80は、給水バルブ30をほぼ一定の開度で開放する。つまり、制御部80は、外気温センサ58の検出気温が閾値TH1よりも高い場合には、除氷水供給部37による除氷水の供給を途中で一時停止するよう除氷運転を制御している。このようにすれば、除氷水供給部37による除氷水の供給が開始されてから一時停止されるまでの間(ステップS14からステップS16の間)に製氷板12のうちの先行して熱量が付与される上側部分に対して十分な熱量を付与すれば、除氷水供給部37による除氷水の供給が一時停止されている間(ステップS16からステップS18の間)に、製氷板12の上側部分に付着した氷Iの表面を溶かして脱氷することができる。これにより、先行して脱氷される氷Iに必要以上の熱量が付与されず、当該氷Iが必要以上に溶ける事態が生じ難くなる。このように、一時停止期間中に製氷板12の上側部分に付着した氷Iが脱氷されるのを待ってから、除氷水供給部37による除氷水の供給が再開されると(ステップS18)、製氷部11のうちの残りの氷Iが付着した下側部分に対して除氷水からの熱量が効率的に付与される。これにより、残りの氷を効率的に脱氷することができる。以上のように、製氷板12に対する熱量の付与が効率的に行われるので、省エネ性能の改善を図る上で好適となる。
しかも、制御部80は、給水バルブ30が開かれて製氷板12に対して除氷水が供給され始めてから一時停止するまでの所定時間T1(例えば5秒)よりも一時停止している所定時間T2(例えば10秒)の方が長くなるよう除氷運転を制御している。このようにすれば、除氷水供給部37による除氷水の供給を一時停止している所定時間T1が十分に確保されるので、一時停止期間中に、製氷板12のうちの先行して熱量が付与される上側部分に付着した氷Iの表面を十分に溶かすことができ、当該氷Iが脱氷される確実性が高くなる。従って、給水バルブ30が再度開かれて製氷板12に対する除氷水の供給が再開されてから付与される熱量は、製氷板12のうちの下側部分に付着した氷Iの脱氷に利用される確実性が高くなる。これにより、製氷板12に対する熱量の付与が効率的に行われる確実性が高くなり、省エネ性能の改善を図る上でより好適となる。
なお、制御部80は、上記したステップS13において、外気温センサ58の検出気温が閾値TH1よりも低い場合(ステップS13で「NO」)には、ステップS18に移行し、給水バルブ30を開く。このとき、制御部80は、給水バルブ30をほぼ一定の開度で開放する。
上記のようにして製氷板12の製氷面12Aから脱氷された氷Iは、キューブガイド28上に落下した後、貯氷庫14に貯められる。また、製氷板12の裏面を流下した除氷水が水タンク13に落下することで、水タンク13内の水位が上昇する。水タンク13内の水位が上昇し、やがてオーバーフロー水位L3よりも低い運転開始水位になると(ステップS19で「YES」)、制御部80は、給水バルブ30を閉じて給水を停止する(ステップS20)。なお、氷Iを脱氷させる際には、氷Iの一部(製氷面12Aとの接触部分)が溶けた解氷水が水タンク13に回収される。このような解氷水は、不純物が少ないため、排水せずに再度製氷に用いることが好ましい。このため、ステップS19及びステップS20のように、オーバーフロー水位L3より低い運転開始水位で給水を停止することで、解氷水がオーバーフローして排水される事態を抑制することができる。
その後、制御部80は、製氷部温度センサ16による検出温度を取得するとともに、記憶部54を参照して判定の基準となる所定温度C1(例えば9℃)を取得し、製氷部温度センサ16の検出温度が所定温度C1よりも高いか否かを判定する(ステップS21)。製氷部温度センサ16の検出温度が所定温度C1よりも高い場合(ステップS21で「YES」)には、制御部80は、製氷面12A上の全ての氷Iが脱氷されたと判定し、除氷運転を停止させる。その後、製氷運転に移行する。
以上説明したように本実施形態の製氷機10は、氷を製造する製氷部11と、製氷部11に熱量を付与することで製氷部11から氷を除く除氷部60と、製氷部11の外部の気温を検出する外気温センサ(気温検出部)58と、除氷部60の除氷運転を制御する制御部80であって、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、製氷部11に付与される熱量が少なくなるよう除氷部60の除氷運転を制御する制御部80と、を備える。
このようにすれば、製氷運転が行われると、製氷部11では水が凍結されて氷Iが製造される。除氷運転が行われると、除氷部60によって製氷部11に熱量が付与されることで、氷Iの表面を溶かして製氷部11と氷との間に水の膜を生じさせることができるので、氷を製氷部11から容易に除くことができる。ここで、除氷部60によって製氷部11に付与される熱量は、製氷部11の外部の気温に応じて変動し得るものであり、高温時には低温時よりも多くの熱量が製氷部11に付与される傾向にある。このことに鑑み、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温に応じて除氷部60の除氷運転を制御する。すなわち、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、製氷部11に付与される熱量が少なくなるよう除氷部60の除氷運転を制御するので、高温時に過剰になりがちな製氷部11への熱量の付与が抑制される。これにより、氷Iが必要以上に溶ける事態が生じ難くなり、省エネ性能の改善が図られる。逆に、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも低い場合には、気温が閾値TH1よりも高い場合との比較で、製氷部11に付与される熱量が多くなるよう除氷部60の除氷運転を制御するので、低温時に不足しがちな製氷部11への熱量の付与が補われることになり、脱氷の確実性が高くなる。以上により、気温の高低によらず適切に除氷運転を行うことができる。
また、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、製氷部11に熱量を付与するのを途中で一時停止するよう除氷部60の除氷運転を制御する。一般的に除氷運転において製氷部11の全域に対して均一に熱量を付与するのは困難であり、除氷部60の構成に応じて製氷部11の一部ずつに対して順を追って熱量が付与されて、それらの各部分に付着した氷Iが熱量が付与される順で脱氷されるようになっている。このため、仮に除氷部による熱量の付与を継続的に行うと、製氷部11のうちの先行して熱量が付与される部分に付着した氷Iが完全に脱氷されるまで当該氷Iに熱量が付与され続けるため、当該氷Iが必要以上に溶けてしまい、省エネ性能が悪化するおそれがある。その点、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、製氷部11に熱量を付与するのを途中で一時停止するよう除氷部60の除氷運転を制御しているので、除氷運転が開始されてから一時停止されるまでの間に製氷部11のうちの先行して熱量が付与される部分に対して十分な熱量を付与すれば、除氷運転が一時停止されている間に、当該部分に付着した氷Iの表面を溶かして脱氷することができる。これにより、先行して脱氷される氷Iが必要以上に溶ける事態が生じ難くなる。除氷運転が再開されると、製氷部11の残りの部分に対して熱量が付与され、当該部分に付着した残りの氷を脱氷することができる。以上のように、熱量の付与が効率的に行われるので、省エネ性能の改善を図る上で好適となる。
また、制御部80は、製氷部11に熱量を付与するのが開始されてから一時停止するまでの時間(第1時間)T1よりも一時停止している時間(第2時間)T2の方が長くなるよう除氷部60の除氷運転を制御する。このようにすれば、除氷運転を一時停止している時間T2が十分に確保されるので、一時停止期間中に、製氷部11のうちの先行して熱量が付与される部分に付着した氷Iの表面を十分に溶かすことができ、当該氷Iが脱氷される確実性が高くなる。従って、製氷部11に対する熱量の付与が再開されてから付与される熱量は、製氷部11の残りの部分に付着した氷Iの脱氷に利用される確実性が高くなる。これにより、熱量の付与が効率的に行われる確実性が高くなり、省エネ性能の改善を図る上でより好適となる。
また、製氷部11に除氷水を供給する除氷水供給部37を備えており、除氷水供給部37は、除氷部60を構成しており、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、除氷水供給部37による除氷水の供給量が少なくなるよう除氷水供給部37の除氷運転を制御する。このようにすれば、除氷運転が行われると、除氷水供給部37によって除氷水が製氷部11に供給されることで製氷部11に熱量が付与され、その熱量によって氷Iの表面が溶かされて脱氷されるようになっている。この除氷水供給部37によって供給される除氷水の温度は、製氷部11の外部の気温に応じて変化する傾向にある。これに対し、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、除氷水供給部37による除氷水の供給量が少なくなるよう除氷水供給部37の除氷運転を制御するので、外部の気温によって除氷水の温度が高くなりがちであっても、製氷部11への熱量の付与が抑制される。これにより、氷Iが必要以上に溶ける事態が生じ難くなり、省エネ性能の改善が図られる。
また、製氷部11に製氷水を供給する製氷水供給部36を備えており、製氷部11は、製氷水供給部36により供給される製氷水が流下する製氷面12Aを有する製氷板12を備えており、除氷水供給部37は、製氷板12における製氷面12Aとは反対側の面に対して除氷水を供給して流下させる。このようにすれば、製氷に際しては、製氷水供給部36から製氷部11に供給される製氷水が製氷板12の製氷面12Aを流下することで、製氷面12Aにおいて氷Iが成長する。除氷に際しては、除氷水供給部37から製氷部11に供給される除氷水が製氷板12の製氷面12Aとは反対側の面を流下することで、製氷板12に熱量が付与され、その熱量によって製氷面12Aに付着した氷Iの表面が溶かされ、当該氷Iの脱氷がなされる。
また、除氷水供給部37は、除氷水の供給源である水道管31と製氷部11とに接続される給水管(除氷水供給管)29と、給水管29に介設される給水バルブ(除氷水弁)30と、を有しており、制御部80は、外気温センサ58により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、給水バルブ30の開放時間が短くなるよう除氷水供給部37の除氷運転を制御する。このようにすれば、除氷水供給部37は、給水バルブ30の開度及び開放時間に応じた量の除氷水を、給水管29を通して製氷部11に供給する。制御部80は、外気温センサ58により検出された気温に応じて給水バルブ30の開放時間を調整することで、除氷水の供給量を調整するようにしているから、仮に制御部によって給水バルブ30の開度を調整することで除氷水の供給量を調整した場合に比べると、除氷水の供給量に係る管理を容易に且つ確実に行うことができる。
また、製氷部11は、製氷水を冷却して氷を生成させる製氷板(冷却部)12と、製氷板12を収容する収容部22と、を備えており、外気温センサ58は、収容部22の外部に配される。このようにすれば、製氷に際しては、収容部22の内部において製氷板12により製氷水を冷却することで氷を生成する。外気温センサ58は、製氷板12を収容する収容部22の外部に配されているから、製氷に伴う冷却の影響を受けることなく、外部の気温を適切に検出することができる。
<実施形態2>
実施形態2を図5から図7によって説明する。この実施形態2では、制御部180による除氷運転の制御内容を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、本実施形態の説明で登場する、上記した実施形態1と同じ名称の構成要素には、同じ符号を用いるとともにその先頭に添え字「1」を付す。
実施形態2を図5から図7によって説明する。この実施形態2では、制御部180による除氷運転の制御内容を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、本実施形態の説明で登場する、上記した実施形態1と同じ名称の構成要素には、同じ符号を用いるとともにその先頭に添え字「1」を付す。
まず、除氷運転が行われるのに伴って除氷部160によって製氷部111に付与される熱量は、製氷部111の外部の気温に応じて変動し得るものである(図5を参照)。例えば夏場などのような外気温が高い環境においては、除氷運転において除氷部160を構成するホットガス供給部157により蒸発管144に供給されるホットガスの温度が高くなりがちであるため、ホットガスによって製氷板112に付与される熱量が過剰になりがちとされる。逆に、例えば冬場などのような外気温が低い環境においては、除氷運転において除氷部160を構成するホットガス供給部157により蒸発管144に供給されるホットガスの温度が低くなりがちであるため、ホットガスによって製氷板112に付与される熱量が不足しがちとされる。例えば外気温が低い環境において製氷板112から氷Iを脱氷させる確実性を高めることを優先して除氷運転時におけるホットガスの供給量を設定すると、外気温が高い環境においては除氷運転時におけるホットガスの供給量が過剰になるとともに製氷板112に付与される熱量が過剰になってしまう。このため、氷Iが必要以上に溶けてしまい、結果として省エネ性能が著しく低下するおそれがある。
このような問題に鑑み、本実施形態に係る制御部180は、図5及び図6に示すように、外気温センサ158により検出された気温に応じて、除氷部160を構成するホットガス供給部157の除氷運転を制御する。すなわち、制御部180は、外気温センサ158により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、ホットガス供給部157によるホットガスの供給量が少なくなって製氷部111に付与される熱量が少なくなるようホットガス供給部157の除氷運転を制御する。
このようにすれば、外気温センサ158により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、除氷部160を構成するホットガス供給部157の除氷運転は、蒸発管144に対するホットガスの供給量が、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で少なくなるよう制御部180によって制御されるので、外気温が高いことに起因してホットガスの温度が高くなりがちであっても、過剰になりがちな製氷部111への熱量の付与が抑制される。これにより、氷Iが必要以上に溶ける事態が生じ難くなり、省エネ性能の改善が図られる。逆に、外気温センサ158により検出された気温が閾値TH1よりも低い場合には、除氷部160を構成するホットガス供給部157の除氷運転は、蒸発管144に対するホットガスの供給量が、気温が閾値TH1よりも高い場合との比較で多くなるよう制御部180によって制御されるので、外気温が低いことに起因してホットガスの温度が低くなりがちであっても、不足しがちな製氷部111への熱量の付与が補われることになり、脱氷の確実性が高くなる。以上により、外気温の高低によらず適切に除氷運転を行うことができる。
さらには、制御部180は、外気温センサ158により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、ホットガス弁150の開放時間が短くなるようホットガス供給部157の除氷運転を制御する。制御部180は、ホットガス弁150の開放時間を調整する間、ホットガス弁150の開度については概ね一定となるよう制御する。ホットガス供給部157は、ホットガス弁150の開度及び開放時間に応じた量のホットガスを、共通冷媒管145Aを通して蒸発管144に供給するものである。ここで、ホットガスの供給量を調整するに際し、仮に制御部によってホットガス弁150の開度を調整した場合には、ホットガスの供給量を適切に管理するのが難しくなり、目的の供給量を達成する確実性が低くなるおそれがある。その点、制御部180は、外気温センサ158により検出された気温に応じてホットガス弁150の開放時間を調整することで、ホットガスの供給量を調整するようにしているから、ホットガスの供給量に係る管理を容易に且つ確実に行うことができる。
次に、除氷運転における制御部180の具体的な処理について説明する。除氷運転においては、図7に示すように、制御部180は、上記した実施形態1と同様の排水運転を実行する(ステップS111)。排水運転を終えると、制御部180は、ファン146を停止すると共に給水バルブ130を開く(ステップS112)。給水バルブ130が開かれると、除氷水が第2散水パイプ123から製氷板112の背面側にかけられて熱量が付与される。このとき、氷Iの最も厚い部分を挟む両端側部分を中心にして表面が溶かされる。
そして、制御部180は、外気温センサ158により検出された製氷部111の外部の気温を取得するとともに、記憶部154を参照して閾値TH1を取得し、外気温センサ158の検出気温が閾値TH1よりも高いか否かを判定する(ステップS113)。外気温センサ158の検出気温が閾値TH1よりも高い場合(ステップS113で「YES」)には、制御部180は、ホットガス供給部157を構成するホットガス弁150を開く(ステップS114)。このとき、制御部180は、ホットガス弁150をほぼ一定の開度で開放する。これにより、圧縮機141から共通冷媒管145Aを介してホットガスが蒸発管144に供給され、蒸発管144を加熱することができる。蒸発管144が加熱されると、蒸発管144に接する製氷板112の背面側に熱量が付与される。このとき、断面形状が概ね三日月型の氷Iの最も厚い部分を中心にして表面が溶かされる。このように、除氷水及びホットガスによって製氷板112が加熱されることで、氷Iの表面が溶かされて水の膜が生じ、製氷面112Aからの氷Iの脱氷が促される。
ここで、ホットガスは、蒸発管144における入口側端部から出口側端部に向けて流されているので、製氷板112は、蒸発管144によって上側部分が下側部分に先行して加熱されるようになっている。同様に、除氷水は、製氷板112の上側に配された第2散水パイプ123から流下されるので、製氷板112は、除氷水によって上側部分が下側部分に先行して加熱されるようになっている。このため、仮に除氷水供給部による除氷水の供給を継続的に行って製氷板112に対して熱量を継続的に付与すると、製氷板112のうちの先行して熱量が付与される上側部分に付着した氷Iが完全に脱氷されるまで当該氷Iに熱量が付与され続ける。このために製氷板112の上側部分に付着した氷Iが必要以上に溶けてしまい、省エネ性能が悪化するおそれがある。
これに対し、制御部180は、ホットガス弁150を開いてからの経過時間が所定時間T1(例えば5秒)を経過したか否かを判定し(ステップS115)、経過したらホットガス弁150を閉じる(ステップS116)。その後、ホットガス弁150を閉じてからの経過時間が所定時間T2(例えば10秒)を経過したか否かを判定し(ステップS117)、経過したらホットガス弁150を再び開く(ステップS118)。このとき、制御部180は、ホットガス弁150をほぼ一定の開度で開放する。つまり、制御部180は、外気温センサ158の検出気温が閾値TH1よりも高い場合には、ホットガス供給部157によるホットガスの供給を途中で一時停止するよう除氷運転を制御している。このようにすれば、ホットガス供給部157によるホットガスの供給が開始されてから一時停止されるまでの間(ステップS114からステップS116の間)に製氷板112のうちの先行して熱量が付与される上側部分に対して十分な熱量を付与すれば、ホットガス供給部157によるホットガスの供給が一時停止されている間(ステップS116からステップS118の間)に、製氷板112の上側部分に付着した氷Iの表面を溶かして脱氷することができる。これにより、先行して脱氷される氷Iに必要以上の熱量が付与されず、当該氷Iが必要以上に溶ける事態が生じ難くなる。このように、一時停止期間中に製氷板112の上側部分に付着した氷Iが脱氷されるのを待ってから、ホットガス供給部157によるホットガスの供給が再開されると(ステップS118)、製氷板112のうちの残りの氷Iが付着した下側部分に対してホットガスからの熱量が効率的に付与される。これにより、残りの氷を効率的に脱氷することができる。以上のように、製氷板112に対する熱量の付与が効率的に行われるので、省エネ性能の改善を図る上で好適となる。
しかも、制御部180は、ホットガス弁150が開かれて蒸発管144に対してホットガスが供給され始めてから一時停止するまでの所定時間T1(例えば5秒)よりも一時停止している所定時間T2(例えば10秒)の方が長くなるよう除氷運転を制御している。このようにすれば、ホットガス供給部157によるホットガスの供給を一時停止している所定時間T1が十分に確保されるので、一時停止期間中に、製氷板112のうちの先行して熱量が付与される上側部分に付着した氷Iの表面を十分に溶かすことができ、当該氷Iが脱氷される確実性が高くなる。従って、ホットガス弁150が再度開かれて蒸発管144に対するホットガスの供給が再開されてから付与される熱量は、製氷板112のうちの下側部分に付着した氷Iの脱氷に利用される確実性が高くなる。これにより、製氷板112に対する熱量の付与が効率的に行われる確実性が高くなり、省エネ性能の改善を図る上でより好適となる。
なお、制御部180は、上記したステップS113において、外気温センサ158の検出気温が閾値TH1よりも低い場合(ステップS113で「NO」)には、ステップS118に移行し、ホットガス弁150を開く。このとき、制御部180は、ホットガス弁150をほぼ一定の開度で開放する。
製氷板112の裏面を流下した除氷水が水タンク113に落下することで、水タンク113内の水位が上昇し、やがてオーバーフロー水位L3よりも低い運転開始水位になると(ステップS119で「YES」)、制御部180は、給水バルブ130を閉じて給水を停止する(ステップS120)。その後、制御部180は、製氷部温度センサ116による検出温度を取得するとともに、記憶部154を参照して判定の基準となる所定温度C1(例えば9℃)を取得し、製氷部温度センサ116の検出温度が所定温度C1よりも高いか否かを判定する(ステップS121)。製氷部温度センサ116の検出温度が所定温度C1よりも高い場合(ステップS121で「YES」)には、制御部180は、製氷面112A上の全ての氷Iが脱氷されたと判定し、除氷運転を停止させる。その後、製氷運転に移行する。
以上説明したように本実施形態によれば、冷媒を圧縮する圧縮機141と、圧縮機141からの冷媒を冷却して凝縮する凝縮器142と、製氷部111に配されていて凝縮器142からの冷媒を蒸発させて製氷部111を冷却する蒸発管(蒸発器)144と、圧縮機141からの冷媒をホットガスとして蒸発管144に供給するホットガス供給部157と、を備えており、ホットガス供給部157は、除氷部160を構成しており、制御部180は、外気温センサ158により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、ホットガス供給部157によるホットガスの供給量が少なくなるようホットガス供給部157の除氷運転を制御する。このようにすれば、圧縮機141にて圧縮された冷媒は、凝縮器142にて冷却されるとともに凝縮された後に、蒸発管144にて蒸発されることで製氷部111から熱を奪って製氷部111を冷却する。これにより、製氷部111では氷Iが製造される。除氷運転が行われると、ホットガス供給部157によって圧縮機141からの冷媒がホットガスとして蒸発管144に供給されることで製氷部111に熱量が付与され、その熱量によって氷Iの表面が溶かされて脱氷されるようになっている。このホットガスの温度は、製氷部111の外部の気温に応じて変化する傾向にある。これに対し、制御部180は、外気温センサ158により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、ホットガスの供給量が少なくなるようホットガス供給部157の除氷運転を制御するので、外部の気温によってホットガスの温度が高くなりがちであっても、製氷部111への熱量の付与が抑制される。これにより、氷Iが必要以上に溶ける事態が生じ難くなり、省エネ性能の改善が図られる。
また、ホットガス供給部157は、圧縮機141と蒸発管144とに接続されるホットガス供給管である共通冷媒管145A及びバイパス管149と、ホットガス供給管である共通冷媒管145A及びバイパス管149に介設されるホットガス弁150と、を有しており、制御部180は、外気温センサ158により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、ホットガス弁150の開放時間が短くなるようホットガス供給部157の除氷運転を制御する。このようにすれば、ホットガス供給部157は、ホットガス弁150の開度及び開放時間に応じた量のホットガスを、ホットガス供給管である共通冷媒管145A及びバイパス管149を通して蒸発管144に供給する。制御部180は、外気温センサ158により検出された気温に応じてホットガス弁150の開放時間を調整することで、ホットガスの供給量を調整するようにしているから、仮に制御部によってホットガス弁150の開度を調整することでホットガスの供給量を調整した場合に比べると、ホットガスの供給量に係る管理を容易に且つ確実に行うことができる。
<実施形態3>
実施形態3を図8または図9によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態1から外気温センサ258により検出された気温に基づく制御部280の処理を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、本実施形態の説明で登場する、上記した実施形態1と同じ名称の構成要素には、同じ符号を用いるとともにその先頭に添え字「2」を付す。
実施形態3を図8または図9によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態1から外気温センサ258により検出された気温に基づく制御部280の処理を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、本実施形態の説明で登場する、上記した実施形態1と同じ名称の構成要素には、同じ符号を用いるとともにその先頭に添え字「2」を付す。
本実施形態に係る凝縮器242の前面には、図8に示すように、エアフィルタ38が覆うようにして取り付けられている。このエアフィルタ38には、ファン246によって凝縮器242に吹き付けられる空気が通されるようになっているため、ファン246の運転時間の経過に伴って埃や油汚れがエアフィルタ38に付着して堆積していく。エアフィルタ38に対する埃や油汚れの堆積が進行するのに伴ってエアフィルタ38に目詰まりが生じると、排熱効率が悪化し、凝縮器242に熱がこもり易くなるとともに製氷機210全体が高温化・高負荷化するおそれがある。
そこで、本実施形態に係る制御部280は、図8及び図9に示すように、外気温センサ258により検出された気温が警告基準温度C2よりも高い場合には、表示部256に警告を報知させるようにしている。この警告基準温度C2は、記憶部254に記憶されている。具体的には、制御部280は、製氷運転、除氷運転及び洗浄運転が行われている間、適宜に外気温センサ258により検出された製氷部211の外部の気温を取得するとともに、記憶部254を参照して警告基準温度C2を取得し、外気温センサ258の検出気温が警告基準温度C2よりも高いか否かを判定する。外気温センサ258の検出気温が警告基準温度C2よりも高い場合には、制御部280は、表示部256に「エアフィルタの清掃をしてください」などの文面を含む警告画面を表示させる。なお、外気温センサ258の検出気温が警告基準温度C2よりも低い場合には、制御部280は、表示部256に警告画面を表示させることがない。使用者は、表示部256に表示された警告画面を視認することで、エアフィルタ38を清掃する必要性を認識することができる。使用者によるエアフィルタ38の清掃が促されれば、エアフィルタ38に目詰まりが生じ難くなるので、製氷機210全体が高温化・高負荷化する事態が生じ難くなる。
特に、外気温センサ258は、凝縮器242の上側に位置する制御基板281に設置されているので、凝縮器242付近の気温を適切に検出することができる。制御部280は、このような外気温センサ258により検出された気温に基づいて警告の報知の是非を判定しているから、エアフィルタ38の清掃を適切なタイミングでもって使用者に促すことができ、それによりエアフィルタ38の目詰まりに起因する製氷機210全体の高温化・高負荷化の発生を好適に抑制することができる。このように、製氷機210全体の高温化・高負荷化の発生が抑制されれば、外気温センサ258が設置された制御基板281の電子部品に故障が生じ難くなるので、制御基板281の保全を図ることができる。
一方、製氷機210全体が高温化する原因は、エアフィルタ38の目詰まり以外にも存在しており、例えばファン246の故障に伴う排熱不良や製氷機210の設置温度環境の高温化などがある。このような事態を想定し、本実施形態に係る制御部280は、外気温センサ258により検出された気温が緊急停止基準温度C3よりも高い場合には、製氷機210全体(製氷部211及び除氷部260を含む)の運転を緊急停止させる。この緊急停止基準温度C3は、記憶部254に記憶されており、上記した警告基準温度C2よりも高い設定となっている。具体的には、制御部280は、製氷運転、除氷運転及び洗浄運転が行われている間、適宜に外気温センサ258により検出された製氷部211の外部の気温を取得するとともに、記憶部254を参照して緊急停止基準温度C3を取得し、外気温センサ258の検出気温が緊急停止基準温度C3よりも高いか否かを判定する。外気温センサ258の検出気温が緊急停止基準温度C3よりも低い場合には、制御部280は、製氷機210全体の運転を継続して行うのに対し、外気温センサ258の検出気温が緊急停止基準温度C3よりも高い場合には、制御部280は、製氷機210全体の運転を緊急停止させる。このようにすれば、例えばファン246の故障に伴う排熱不良や製氷機210の設置温度環境の高温化に伴って、製氷機210全体が異常に高温化した場合でも、製氷機210全体の運転が即座に取り止められることで、それ以上の温度上昇を抑制することができる。これにより、異常な温度上昇に起因して故障などが生じる事態を回避することができる。このように、製氷機210全体の高温化の発生が抑制されれば、外気温センサ258が設置された制御基板281の電子部品に故障が生じ難くなるので、制御基板281の保全を図ることができる。
以上説明したように本実施形態によれば、警告を報知する表示部(報知部)256を備えており、制御部280は、外気温センサ258により検出された気温が警告基準温度C2よりも高い場合には、表示部256に警告を報知させる。このようにすれば、製氷部211の外部の気温が異常に上昇し、警告基準温度C2よりも高くなった場合には、制御部280は、表示部256に警告を報知させることで、使用者に対処を促すことができる。これにより、異常な温度上昇が継続して故障などを引き起こす事態を回避することができる。
また、制御部280は、外気温センサ258により検出された気温が緊急停止基準温度C3よりも高い場合には、製氷部211及び除氷部260の運転を緊急停止させる。このようにすれば、製氷部211の外部の気温が異常に上昇し、緊急停止基準温度C3よりも高くなった場合には、制御部280は、製氷部及び除氷部260の運転を緊急停止させることで、それ以上の温度上昇を抑制することができる。これにより、異常な温度上昇に起因して故障などが生じる事態を回避することができる。
また、制御部280は、電子部品が搭載された制御基板281を備えており、外気温センサ258は、制御基板281に設置されている。制御基板281に搭載された電子部品は、機械部品などに比べると、温度上昇に起因して故障し易い。これに対し、外気温センサ258が制御基板281に設置されることで、外気温センサ258により制御基板281付近の気温を検出することができるから、制御部280は、制御基板281付近の気温に基づいて表示部256に警告を報知させたり、製氷部211及び除氷部260の運転を緊急停止させたりすることができる。これにより、電子部品に故障が生じ難くなるので、制御基板281の保全を図ることができる。
<他の実施形態>
本明細書が開示する技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
本明細書が開示する技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1,2を組み合わせて、除氷部60,160,260を構成する除氷水供給部37及びホットガス供給部57,157の両方について制御部80,180,280によって除氷運転を制御してもよい。すなわち、制御部80,180,280は、外気温センサ58,158,258により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合には、気温が閾値TH1よりも低い場合との比較で、除氷水供給部37による除氷水の供給量を少なくするとともにホットガス供給部57,157によるホットガスの供給量を少なくし、全体として製氷部11,111,211に付与される熱量が少なくなるよう除氷水供給部37及びホットガス供給部57,157の除氷運転を制御してもよい。
(2)制御部80,180,280によって除氷運転が途中で一時停止されてから再開されるタイミング(ステップS18,S118)において、製氷板12,112,212の上側半分に付着した氷Iの全てが脱氷されるとは限らず、製氷板12,112,212の上側半分の一部(下側半分寄りの部分)に氷Iが付着した状態であってもよい。逆に、同タイミング(ステップS18,S118)において、製氷板12,112,212の上側半分を超えた範囲(下側半分の一部を含む範囲)に付着した氷Iの全てが脱氷されていてもよい。
(3)制御部80,180,280は、除氷部60,160,260の除氷運転を途中で複数回一時停止するようにしてもよい。
(4)制御部80,180,280は、除氷水供給部37による除氷水の供給量やホットガス供給部57,157によるホットガスの供給量を調整する際に、給水バルブ30,130やホットガス弁50,150の開放を途中で一時停止することなく継続し、給水バルブ30,130やホットガス弁50,150の開度を調整するようにしてもよい。また、制御部80,180,280は、除氷水供給部37による除氷水の供給量やホットガス供給部57,157によるホットガスの供給量を調整する際に、給水バルブ30,130やホットガス弁50,150の開放を途中で一時停止した上で給水バルブ30,130やホットガス弁50,150の開度を調整するようにしてもよい。
(5)制御部80,180,280は、除氷運転を行う際に、給水バルブ30,130及びホットガス弁50,150のうちのいずれを先行して開いてもよく、また給水バルブ30,130及びホットガス弁50,150を同じタイミングで開いてもよい。
(6)制御部80,180,280は、除氷水供給部37及びホットガス供給部57,157のうちのいずれか一方のみを除氷運転するようにしてもよい。
(7)制御部80,180,280は、外気温センサ58,158,258により検出された気温が閾値TH1よりも低い場合においても、除氷部60,160,260の除氷運転を途中で一時停止するようにしてもよい。その場合、制御部80,180,280は、外気温センサ58,158,258により検出された気温が閾値TH1よりも高い場合の方が、外気温センサ58,158,258により検出された気温が閾値TH1よりも低い場合よりも、除氷部60,160,260の除氷運転の一時停止期間が長くなるようにすればよい。
(8)外気温センサ58,158,258により検出された気温の高低を制御部80,180,280により判定するための閾値は、複数設定されていてもよい。その場合、制御部80,180,280は、外気温センサ58,158,258により検出された気温に応じて製氷部11,111,211に付与する熱量が3通り以上となるよう除氷部60,160,260の除氷運転を制御すればよい。
(9)除氷水供給部37及びホットガス供給部57,157以外の除氷部60,160,260によって製氷部11,111,211に熱量を付与することも可能である。その場合は、制御部80,180,280は、外気温センサ58,158,258により検出された気温に応じて製氷部11,111,211に付与される熱量が異なるよう除氷部60,160,260の除氷運転を制御すればよい。
(10)実施形態3において、表示部256にスピーカが備えられている場合には、制御部280は、警告基準温度C2に基づく警告の報知を行う際に、警告画像の表示に加えて、スピーカから警告音を鳴らすことも可能である。また、制御部280は、警告基準温度C2に基づく警告の報知を行う際に、警告画像の表示を行わず、スピーカから警告音を鳴らすことも可能である。
(11)実施形態3において、制御部280は、緊急停止基準温度C3に基づく緊急停止を行うことなく、警告基準温度C2に基づく警告の報知のみを行うようにしてもよい。逆に、制御部280は、警告基準温度C2に基づく警告の報知を行うことなく、緊急停止基準温度C3に基づく緊急停止のみを行うようにしてもよい。
(12)制御基板81,281を収容したコントロールボックス82は、凝縮器42,142,242の上側以外の場所に配されてもよい。
(13)外気温センサ58,158,258は、制御基板81,281以外の部品に搭載されてもよい。その場合、コントロールボックス82の内部にあってもよいが外部にあってもよい。いずれにしても、外気温センサ58,158,258は、収容部22の外部(収容部22の外面を含む)に配されていればよい。
(14)所定温度C1及び所定時間T1,T2は、例示した各数値に限定されるものではなく、適宜設定可能である。
(15)貯氷センサ33及び水位センサ17は、超音波を用いた距離センサ等、他の種類のセンサであっても構わない。
(16)本技術は、流下式の製氷機10,210に限定されず、他の方式の製氷機(例えばオーガ式)に対しても適用可能である。
(17)製氷部11,111,211に備わる整流板12,112,212の具体的な数や配置は、適宜に変更可能である。
10,210…製氷機、11,111,211…製氷部、12,112,212…製氷板(冷却部)、12A,112A…製氷面、22…収容部、29…給水管(除氷水供給管)、30,130…給水バルブ(除氷水弁)、31…水道管(除氷水の供給源)、36…製氷水供給部、37…除氷水供給部、41,141…圧縮機、42,142,242…凝縮器、44,144…蒸発管(蒸発器)、45A,145A…共通冷媒管(ホットガス供給管)、49,149…バイパス管(ホットガス供給管)、50,150…ホットガス弁、56,256…表示部(報知部)、57,157…ホットガス供給部、58,158,258…外気温センサ(気温検出部)、60,160,260…除氷部、80,180,280…制御部、81,281…制御基板、C2…警告基準温度、C3…緊急停止基準温度、I…氷、TH1…閾値
Claims (12)
- 氷を製造する製氷部と、
前記製氷部に熱量を付与することで前記製氷部から前記氷を除く除氷部と、
前記製氷部の外部の気温を検出する気温検出部と、
前記除氷部の除氷運転を制御する制御部であって、前記気温検出部により検出された気温が閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記製氷部に付与される熱量が少なくなるよう前記除氷部の前記除氷運転を制御する制御部と、を備える製氷機。 - 前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、前記製氷部に熱量を付与するのを途中で一時停止するよう前記除氷部の前記除氷運転を制御する請求項1記載の製氷機。
- 前記制御部は、前記製氷部に熱量を付与するのが開始されてから一時停止するまでの時間よりも一時停止している時間の方が長くなるよう前記除氷部の前記除氷運転を制御する請求項2記載の製氷機。
- 冷媒を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機からの前記冷媒を冷却して凝縮する凝縮器と、
前記製氷部に配されていて前記凝縮器からの前記冷媒を蒸発させて前記製氷部を冷却する蒸発器と、
前記圧縮機からの前記冷媒をホットガスとして前記蒸発器に供給するホットガス供給部と、を備えており、
前記ホットガス供給部は、前記除氷部を構成しており、
前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記ホットガス供給部による前記ホットガスの供給量が少なくなるよう前記ホットガス供給部の前記除氷運転を制御する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の製氷機。 - 前記ホットガス供給部は、前記圧縮機と前記蒸発器とに接続されるホットガス供給管と、前記ホットガス供給管に介設されるホットガス弁と、を有しており、
前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記ホットガス弁の開放時間が短くなるよう前記ホットガス供給部の前記除氷運転を制御する請求項4記載の製氷機。 - 前記製氷部に除氷水を供給する除氷水供給部を備えており、
前記除氷水供給部は、前記除氷部を構成しており、
前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記除氷水供給部による前記除氷水の供給量が少なくなるよう前記除氷水供給部の前記除氷運転を制御する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の製氷機。 - 前記製氷部に製氷水を供給する製氷水供給部を備えており、
前記製氷部は、前記製氷水供給部により供給される前記製氷水が流下する製氷面を有する製氷板を備えており、
前記除氷水供給部は、前記製氷板における前記製氷面とは反対側の面に対して前記除氷水を供給して流下させる請求項6記載の製氷機。 - 前記除氷水供給部は、前記除氷水の供給源と前記製氷部とに接続される除氷水供給管と、前記除氷水供給管に介設される除氷水弁と、を有しており、
前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が前記閾値よりも高い場合には、気温が前記閾値よりも低い場合との比較で、前記除氷水弁の開放時間が短くなるよう前記除氷水供給部の前記除氷運転を制御する請求項6または請求項7記載の製氷機。 - 警告を報知する報知部を備えており、
前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が警告基準温度よりも高い場合には、前記報知部に前記警告を報知させる請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の製氷機。 - 前記制御部は、前記気温検出部により検出された気温が緊急停止基準温度よりも高い場合には、前記製氷部及び前記除氷部の運転を緊急停止させる請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の製氷機。
- 前記制御部は、電子部品が搭載された制御基板を備えており、
前記気温検出部は、前記制御基板に設置されている請求項9または請求項10記載の製氷機。 - 前記製氷部は、製氷水を冷却して前記氷を生成させる冷却部と、前記冷却部を収容する収容部と、を備えており、
前記気温検出部は、前記収容部の外部に配される請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の製氷機。
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