JP2022122464A - 替芯ケース及び替芯ケース部品の成形方法 - Google Patents

替芯ケース及び替芯ケース部品の成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】離型に際して内方突出部の変形を防いで、形状の安定性を確保することができると共に、成形品にスレ傷を付ける問題も解消した替芯ケース及び替芯ケース部品の成形方法を提供する。【解決手段】主面板12の両側に左右の脚板13を一体に備えることで、長手方向に直交する断面がコ字状に成形され、左右の脚板に対して内向きとなるように内方突出部14を、脚板に一体に形成してなる部材を、一つの替芯ケース部品11として用いた替芯ケースに関する。替芯ケース部品11の左右の脚板で挟まれた主面板12の内底面12aには、内底面に対して突出成形による段差を有する第1の段部16が、内底面の長手方向の中央部を除いた左右の脚板側に沿って形成される。【選択図】図12

Description

この発明は、シャープペンシル等に用いられる筆記芯を収容する替芯ケース及び替芯ケース部品の成形方法に関する。
シャープペンシル等に用いられる筆記芯を収容する替芯ケースは、筆記芯の線形形態に合わせて、外郭が細長く形成されたケースが採用される。
この場合、替芯ケースから筆記芯を取り出すために、細長い外側ケース内に、細長い内側ケースを、長手方向に沿って相対的にスライドさせる構成が提案されており、これは特許文献1及び2に開示されている。
また、細長い下側ケースと細長い上側ケースとを押圧嵌合させることで組み立てる替芯ケースの提案もなされている。この替芯ケースによると、下側ケースに上側ケースを押圧嵌合させる際に、筆記芯の取り出し口を開閉するスライド蓋を、上下のケース間に嵌め込むことで、容易に替芯ケースを組み立てることができる工夫が施されており、これは特許文献3に開示されている。
実開平5-44872号公報 実開昭47-24230号公報 実開昭57-98897号公報
ところで、この種の替芯ケースは、前記したとおり二部品以上を組み合わせて形成することから、各部品ごとにある程度の寸法精度を得ることが必要であり、また生産性を向上させるために、その多くは樹脂素材を原材料とした射出成形が採用される。しかも、替芯ケースを構成する各部品は、前記したとおり、細長い外側ケースと内側ケース、または細長い下側ケースと上側ケースとの組み合わせ等が採用される。
したがって、これらの各部品は、その長手方向に直交する断面形状を例えばコ字状に形成し、コ字状に対向する各内面に互いに内向きとなるように、機能構成部材を内方突出部として一体成形した構成が採用される場合が多い。
前記した内方突出部を形成した各替芯ケース部品は、射出成形する金型からの離型に際して、前記内方突出部が金型に対してアンダーカットとなる。このために、成形された樹脂製品(替芯ケース部品)を変形させつつ離型させるいわゆる無理抜きという手法が採られることになる。
したがって、離型の際に替芯ケース部品の前記内方突出部がダレて変形する虞があり、さらに、内方突出部が金型に密着して、樹脂製品の離型が困難になるという問題も発生し得る。
この発明は、従来の替芯ケース部品の前記した金型成形上の問題点に着目してなされたものであり、離型に際して内方突出部の変形を防いで、形状の安定性を確保することができると共に、容易に離型することが可能な替芯ケース及び替芯ケース部品の成形方法を提供することを目的とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明に係る替芯ケースは、主面板の両側に左右の脚板を一体に備えることで、長手方向に直交する断面がコ字状に成形され、前記左右の脚板に対して内向きとなるように内方突出部を、前記脚板に一体に形成してなる部材を、一つの替芯ケース部品として用いた替芯ケースであって、前記替芯ケース部品の左右の脚板で挟まれた前記主面板の内底面には、前記内底面に対して段差を有する第1の段部が、前記内底面の長手方向の中央部を除いた左右の脚板側に沿って形成されていることを特徴とする。
この場合、一つの好ましい形態においては、前記左右の脚板の対向する内側面には、前記内側面に対して段差を有する第2の段部が、前記第1の段部に連続して形成された構成が採用される。
さらに、左右の脚板で挟まれた前記主面板の内底面には、前記第1の段部とは凹凸方向が異なる第3の段部が、前記第1の段部から外れた位置に形成される。この場合、好ましくは前記第1の段部は、前記内底面に対して突出成形され、前記第3の段部は、前記内底面に対して凹み成形された構成が採用される。
一方、前記した課題を解決するためになされたこの発明に係る替芯ケース部品の成形方法は、主面板の両側に左右の脚板を一体に備えることで、長手方向に直交する断面がコ字状に成形され、前記左右の脚板に対して内向きとなるように内方突出部を、前記脚板に一体に形成してなる替芯ケース部品の成形方法であって、第1金型と、第2金型と、前記第2金型に搭載されたコアピンと、前記第2金型に対する第1金型の型開き方向に対して傾斜した方向に前記コアピンに沿って移動するスライドコアと、前記第2金型に対する第1金型の型開き方向と同方向に移動する突き出しピンとを備え、前記第1金型、第2金型、コアピン、スライドコア、突き出しピンによって形成されたキャビティ内に、樹脂を注入する樹脂注入工程と、前記第2金型から第1金型を型開きする型開き工程と、前記スライドコア及び突き出しピンを同時に、前記第1金型の型開き方向に移動させることで、前記突き出しピンにより、前記キャビティ内において成形された替芯ケース部品を、前記スライドコアから離型させる離型工程とが含まれる。
この場合、好ましくは前記左右の脚板の対向する内側面に、前記内方突出部を成形するための凹部を、一対の前記スライドコアの先端部付近の外側に向かってそれぞれ形成し、前記離型工程における前記一対のスライドコアの移動に伴い、前記各凹部を前記左右の脚板の中央部側に向かって相対移動させることで、前記一対のスライドコアから前記内方突出部を離型させる動作が伴われる。
前記したこの発明に係る成形方法によると、長手方向に直交する断面がコ字状に成形されて、左右の脚板に対して内向きとなるように内方突出部を形成した替芯ケース部品は、スライドコアからの離型に際して、スライドコアの端部が替芯ケース部品の左右脚板の中央部側に向かって相対移動する動作が伴われる。
これにより、替芯ケース部品に一体に成形される前記内方突出部は、スライドコアから無理なく離型して、突き出しピンによって受け取ることができる。
したがって、内方突出部を一体成形した替芯ケース部品は、先に説明した無理抜きを伴うことなく、離型に際して内方突出部の変形を防ぐことができる。これにより内方突出部の形状の安定性を確保した替芯ケース部品を得ることができる。
一方、替芯ケース部品には樹脂成形時において、コアピンとスライドコアの位置関係によって、替芯ケース部品の主面板の内底面に、この内底面に対して段差を有する第1の段部が、内底面の長手方向の中央部を除いた左右の脚板側に沿って形成される。
したがって、替芯ケース部品がスライドコアから離型されるに際して、スライドコアの端部は左右脚板の中央部側に向かって移動されるものの、替芯ケース部品の前記内底面は、前記段差によってスライドコアの接触を避けることができる。これにより前記内底面にスライドコアによるスレ傷を付けるなどの製品不良の発生を防ぐことに寄与できる。
この発明に係る成形方法によって得られる替芯ケース部品を用いた替芯ケースの実例を示した斜視図である。 同じく替芯が収容された状態を示した斜視図である。 ケース本体の単品構成を示した正面図である。 同じく上面図である。 内蓋の単品構成を示した斜視図である。 同じく正面図である。 図6のa-a線より矢印方向に見た断面図である。 カバー部材の単品構成を示した斜視図である。 同じく正面図である。 図9のb-b線より矢印方向に見た断面図である。 この発明に係る替芯ケース部品の成形方法を(A)~(D)の工程順で示した模式図である。 図11に示す成形方法により得られる替芯ケース部品の第1実施例を示した斜視図である。 同じく正面図である。 図13のc-c線より矢印方向に見た断面図である。 図13のd-d線より矢印方向に見た断面図である。 図13のe-e線より矢印方向に見た断面図である。 図11に示す成形方法により得られる替芯ケース部品の第2実施例を示した斜視図である。 同じく正面図である。 図18のf-f線より矢印方向に見た断面図である。 図18のg-g線より矢印方向に見た断面図である。
図1~図10は、この発明に係る替芯ケース部品の成形方法によって得られる替芯ケース部品を用いた替芯ケースの実例について示したものであり、先ずは図1~図10に基づいて、替芯ケースの実例について説明した後、この発明に係る替芯ケース部品の成形方法について、図11~図20に基づいて説明する。
図1及び図2は、組み上げられた替芯ケース全体の外観構成を示しており、図2はケースに替芯Lが収容された状態で示している。
この替芯ケースを構成するカバー部材1及びケース本体2は、樹脂素材により成形されており、またケース本体2に取り付けられて、前記カバー部材1により覆われた内蓋3も、同様に樹脂素材により成形されている。そして、カバー部材1に対してケース本体2及び内蓋3が、長手方向に沿ってスライド可能にカバー部材1に取り付けられて、替芯ケースが組み上げられている。
図3~図10に、前記したケース本体2、内蓋3及びカバー部材1の各単品構成が示されており、これらの単品構成を示す各図に基づいて、各部材の構成について説明する。
図3及び図4は、ケース本体2を示しており、このケース本体2は、背面板2aと左右の脚板2bとにより、長手方向に直交する断面がコ字状に成形され、コ字状に囲まれた内側空間に替芯収容室2cを形成している。
また、背面板2aの長手方向の先端部近傍に施した屈曲可能な薄肉部2dを介して、先端部側に蓋体部2eを、後部側にケース部2fが形成されている。
そして、蓋体部2eには左右の脚板2bを連結して、蓋体部2eの先端部を塞ぐ閉塞板2gが形成されると共に、ケース部2fの後部には左右の脚板2bを連結して、ケース部2fの後部を塞ぐ後部閉塞板2hが形成されている。
前記蓋体部2eの左右両脚部2bの外側には、それぞれ一対のガイド体2jが、長手方向に沿ってレール状に突出して形成されている。このガイド体2jは、図4に示すように蓋体部2eの先端部側において、背面板2aに平行した平行領域2j1が形成されると共に、この平行領域2j1に続いて、前記薄肉部2d側に向かって、背面板2aに対して離れる傾斜領域2j2が形成されている。
なお、このガイド体2jの前記した平行領域2j1と傾斜領域2j2は、カバー部材1の先端部から、ケース本体2の蓋体部2eを繰り出すスライド動作に伴い、カバー部材1側に備えられた摺動体1gに摺接することで、前記した薄肉部2dを介して、前記蓋体部2eに対して背面側に反らせる回動動作を与えるように作用する。
前記したケース部2fにおける左右の脚板2bには、後述する内蓋3を取り付けるための嵌合凹部2kが、長手方向のほぼ中央部及び蓋体部2e寄りに形成されている。
また、ケース部2fにおける左右の脚板2bの両外側には、ケース本体2の長手方向に沿って一対のスライド突起2mが形成されている。このスライド突起2mは、カバー部材1に設けられる後述するケース支持部1dに係止して、ケース本体2が長手方向にスライド可能に支持されるように作用する。
また、ケース部2fにおける左右脚板2bの後部寄りには、リブ状のクリック突起2nが形成されており、これは、カバー部材1がケース本体2に対してスライド動作する際に、ケース本体2側に形成されたクリック体1fを乗り越えることで、クリック作用を発生させるものとなる。したがって、このクリック作用は、ケース本体2をカバー部材1内に戻す際にも同様に発生する。
さらに、ケース部2fの背面板2aにおける替芯収容室2c側の内面には、収容された替芯との面接触を避ける複数本の突起2pが、ケース本体2の長手方向に直交するように形成されている。これは樹脂素材により形成されたケース本体2の替芯収容室2cの内面において、替芯Lが静電気で吸着されて張り付くのを避ける作用を果たす。
図5~図7は、前記したケース本体2の左右の脚板2bに取り付けられて、前記替芯収容室2cを前面側で覆う内蓋3の単品構成を示している。
この内蓋3は、偏平状に形成されて長手方向の中央部と先端部付近に嵌合凸部3aが形成されている。この嵌合凸部3aは、ケース本体2に形成された内蓋嵌合凹部2kに嵌め込まれて、ケース本体2の替芯収容室2cを前面側で覆うようにして取り付けられる。
このとき内蓋3の先端部に形成された一対の保護板3bが、ケース本体2の左右の脚板2bの内側において、ケース本体2の薄肉部2dから蓋体部2eにわたって位置するように配置される。
これにより、スライド動作により繰り出された蓋体部2eを、カバー部材1内に戻す際に、背面側に反った蓋体部2e側の脚板2bと、ケース部2f側の脚板2bとの間に、替芯Lが挟み込まれる問題を、解消させることができる。
また、内蓋3の後部において、内蓋3の内面に突出して形成された一対のスペーサ3cは、内蓋3の後部においてカバー部材1の背面板2aとの間に、一定の間隔を保持するように作用する。
さらに、内蓋3の内面には、複数本の突起3dが内蓋3の長手方向に直交する方向に形成されている。これは、ケース部2fの替芯収容室2cを前面から覆う樹脂製の内蓋3において、替芯Lとの面接触を避けるものであり、替芯Lが静電気で吸着されて内蓋3に張り付くのを避けるものとなる。
図8~図10は、カバー部材1の単品構成を示しており、このカバー部材1は前面板1aと左右の外側脚板1bとにより、長手方向に直交する断面がコ字状に成形されており、このカバー部材1の後部には、左右の外側脚板1bを連結する後部脚板1cが形成されている。そして、前面板1aによってカバー部材1の替芯収容室2cを覆うと共に、左右の外側脚板1bの内側に、ケース本体2の左右の脚板2bを位置させて、ケース本体2を長手方向にスライド可能に支持する。
そして、スライド動作により、カバー部材1の先端部側からケース本体2の前記蓋体部2eが繰り出されるように構成されている。
左右の外側脚板1bの縁部に沿って、長手方向の2か所に、それぞれ内側に向かい合うようにしてケース支持部1dが形成されており、これはケース本体2の脚板2bに形成された左右のスライド突起2mを摺動可能に支持することで、ケース本体2をスライド可能に支持すると共に、カバー部材1からのケース本体2の外れ防止としての機能も果たす。
そして、左右の外側脚板1bの後部寄りの内側には、一対のスライド突起1eが向かい合うように形成されている。これはケース本体2に形成したリブ状のクリック突起2nが前方に乗り越えて、ケース本体2を開き状態にする際にクリック作用を発生させるものとなる。
さらに、外側脚板1bの後部側の内側には、一対のクリック体1fが向かい合うようにして形成されており、このクリック体1fは、ケース本体2をスライド動作させる際に、ケース本体2に形成したリブ状のクリック突起2nが後方に乗り越えることで、クリック作用を発生させるものとなる。
カバー部材1の先端部における外側脚板1b内には、摺動体1gが向かい合うようにして突設されている。この一対の摺動体1gは、ケース本体2がスライドして、カバー部材1の先端部から蓋体部2eが突出する際に、蓋体部2eに形成されたガイド体2jの平行領域2j1及び傾斜領域2j2に接して、蓋体部2eを背面側に反らせる機能を果たす。
また、カバー部材1の先端部における前記した摺動体1gの僅かに後部寄りには、ストッパー1hが向かい合うようにして設けられている。この一対のストッパー1hは、ケース本体2のスライドにより、蓋体部2eが全開した状態において、ケース部2fの脚板2bに形成されたスライド突起2mの先端部が当接することで、ケース本体2のスライド動作を停止させるものとなる。
また、この一対のストッパー1hは、ケース本体2をカバー部材1内に引き戻すスライド動作において、ガイド体2jの戻しガイド部2j3に接して、背面側に反った状態の蓋体部2eを、ケース本体2の長手方向に沿う状態に戻す役割も果たす。
さらに、カバー部材1における前面板1aの表面には、図1及び図2にも示されているように、カバー部材1のほぼ中央部に円形状の窪み1kが形成されている。
この窪み1kは、カバー部材1に対してケース本体2をスライドして操作するに際して、この窪み1kに例えば親指を当てることで、ケース本体2のスライド動作が円滑になし得る。
以上説明した図1~図10は、この発明に係る成形方法によって得られる替芯ケース部品を用いた替芯ケースの一例である。
以下においては、図1~図10に示した替芯ケース部品の成形方法と、これにより得られる替芯ケース部品の樹脂成形上の特徴点について、図11~図20に基づいて説明する。
図11は、替芯ケース部品の成形方法を(A)~(D)の工程順にしたがって示した模式図である。
なお、図11に示した替芯ケース部品の成形方法は、すでに説明した替芯ケースの一部を構成する例えばカバー部材1のように、前面板1aの両側に左右の外側脚板1bを一体に備えることで、長手方向に直交する断面がコ字状に成形された替芯ケース部品の成形に適するものであり、特にカバー部材1の左右の外側脚板1bに内向きとなるように、例えばケース支持部1dなどの内方突出部を一体成形する替芯ケース部品の成形に適する。
したがって、以下における替芯ケース部品の成形方法の説明においては、先に説明したカバー部材1やケース本体2を、替芯ケース部品11と呼び、カバー部材1の前面板1a、及びケース本体2の背面板2aを、主面板12と呼ぶ。また、カバー部材1の左右の外側脚板1b、及びケース本体2の左右の脚板2bを単に脚板13と呼び、さらにカバー部材1の外側脚板1bに内向きに成形されたケース支持部1d、スライド突起1e、ストッパー1hなどを、内方突出部14と呼ぶことにする。
図11は、先に説明した例えばカバー部材1としての替芯ケース部品11を成形する状態を示した樹脂成形装置の模式図である。
この樹脂成形装置は、例えば可動金型としての第1金型21と、等脚台形を構成するコアピン23を搭載した第2金型22と、前記第2金型22に対する第1金型21の型開き方向に対して傾斜した方向に前記コアピンに沿って上昇移動する一対のスライドコア24と、第2金型22に対する第1金型21の型開き方向と同方向に上昇移動する突き出しピン25とを備える。
なお、図11に示す例においては、突き出しピン25はコアピン23の中央部に配置されているが、後述する図12~図20に示すケース部品11を成形する場合においては、突き出しピン25は、一対のスライドコア24と紙面上において重なる位置に配置されることになる。
なお、図11は第2金型22から第1金型21を型開きした以降の状態を示している。この工程以前の樹脂注入工程は、周知のとおり第2金型22に第1金型21が型閉めされた状態において、キャビティ内に樹脂を注入することにより行なわれる。
この場合、前記キャビティは図11に示す樹脂成形装置を構成する第1金型21、第2金型22、コアピン23、スライドコア24、突き出しピン25によって囲まれた空間内に形成されることになる。
図11(B)に示す状態は、一対のスライドコア24及び突き出しピン25が、同時に第1金型21の型開き方向に移動した初期の状態を示している。
この初期の状態から、図11(C)に示すように一対のスライドコア24及び突き出しピン25は、両者の相対高さが変わらないままさらに上昇する。これにより一対のスライドコア24の先端部は、ケース部品11の中央部側に向かって、互い接近するように移動する。
これにより、スライドコア24の先端部付近の外側に向かってそれぞれ施された凹部24aから、ケース部品11の内方突出部14が離型して、ケース部品11は前記突き出しピン25の先端部によって受け止められる。
すなわち、図11(C)に示す状態においては、ケース部品11に形成されたアンダーカット部としての内方突出部14を、スライドコア24から垂直方向に離脱させることができる。したがって、図11(D)に示すように、樹脂成形されたケース部品11は、図示せぬロボットアーム等により、無理なく取り出される。
前記した替芯ケース部品の成形方法によると、替芯ケース部品11の離型に際して、スライドコア24はケース部品11の中央部側に向かって移動する動作が伴われる。これにより、替芯ケース部品11に一体に成形される内方突出部14は、スライドコア24から無理なく離型して、突き出しピン25によって受け取られる。
したがって、内方突出部14を有する替芯ケース部品11は、無理抜きに頼ることなく離型が可能であり、無理抜きによる内方突出部14の変形を防いだ替芯ケース部品11を得ることができる。
図12~図16は、先に説明したカバー部材1を、図11に示した成形方法にしたがって成形したケース部品11の第1実施例を示している。
このケース部品11においては、左右の脚板13で挟まれた主面板12の内底面12aには、内底面12aに対して突出成形による段差を有する大小の矩形状の第1の段部16が、前記内底面12aの長手方向の中央部を除いた左右の脚板13側に沿って、6か所において形成されている。
また、このケース部品11の左右の脚板13の対向する内側面には、この内側面に対して突出成形による段差を有する第2の段部17が、前記した第1の段部16に連続して形成されている。
さらに、左右の脚板13で挟まれた主面板12の内底面12aには、第1の段部16とは凹凸方向が異なる第3の段部18、すなわち内底面12aに対して凹み成形されたカマボコ形の第3の段部18が、前記第1の段部から外れた位置の4か所において形成されている。
前記したケース部品11の内底面12aは、図11に示したコアピン23の天面によって成形される。また、第1の段部16は一対のスライドコア24の上端面によって成形されることになる。
さらに、第2の段部17は、前記コアピン23における上端部の両外側に施された平面状の凹み部(図示せず)によって成形される。そして、第3の段部18は、突き出しピン25の上端面によって成形されることになる。
したがって、図12~図16に示したケース部品11の第1実施例によると、内底面12aに対して第1の段部16が突出成形されているので、ケース部品11がスライドコアから離型されるに際して、スライドコア24の上端部は、第1の段部16の面に沿って摺動する。したがって、離型に伴うスライドコア24の移動によって、ケース部品11の内底面12aに対して、スレ傷を付けるなどの製品不良の発生を防ぐことができる。
また、ケース部品11の第1実施例によると、前記した第3の段部18は、内底面12aに対して凹み成形されており、したがって、スライドコア24から離型されたケース部品11は、凹み成形された第3の段部18内の突き出しピン25によって、安定した姿勢で受け取られることになる。
図17~図20は、先に説明したケース本体2を、図11に示した成形方法にしたがって成形したケース部品11の第2実施例を示している。
なお、第2実施例に示したケース部品11の各部において、図12~図16に示した第1実施例と同一の機能を果たす部分を同一の符号で示しており、その説明は省略する。
このケース部品11においては、左右の脚板13の開口縁部に沿って、内方突出部14が脚板13に対して一体成形されている。そして、左右の脚板13で挟まれた主面板12の内底面12aには、内底面12aに対して突出成形による段差を有する第1の段部16が、前記内底面12aの長手方向の中央部を除いた左右の脚板13側に沿った4か所において形成されている。
また、この第2実施例においては、前記した主面板12の内底面12aには、この内底面12aに対して凹み成形された丸形状の第3の段部18が、前記第1の段部16から外れた位置の6か所において形成されている。
前記したケース部品11の内底面12aは、図11に示したコアピン23の天面によって成形され、また第1の段部16は一対のスライドコア24の上端面によって成形される。さらに第3の段部18は、突き出しピン25の上端面によって成形されることになり、これらの関係は、ケース部品11の第1実施例と同様である。
したがって、図17~図20に示したケース部品11の第2実施例においても、第1の段部16の存在により、離型に伴うスライドコア24の移動によって、ケース部品11の内底面12aに対して、スレ傷を付けるなどの製品不良の発生を防ぐことができる。
また、第3の段部18の存在により、スライドコア24から離型されたケース部品11は、第3の段部18内に位置する突き出しピン25の先端部によって、安定した姿勢で受け取ることができるなど、第1実施例と同様の作用効果を得ることができる。
11 替芯ケース部品
12 主面板
12a 内底面
13 脚板
14 内方突出部
16 第1の段部
17 第2の段部
18 第3の段部
21 第1金型
22 第2金型
23 コアピン
24 スライドコア
24a 凹部
25 突き出しピン

Claims (6)

  1. 主面板の両側に左右の脚板を一体に備えることで、長手方向に直交する断面がコ字状に成形され、前記左右の脚板に対して内向きとなるように内方突出部を、前記脚板に一体に形成してなる部材を、一つの替芯ケース部品として用いた替芯ケースであって、
    前記替芯ケース部品の左右の脚板で挟まれた前記主面板の内底面には、前記内底面に対して段差を有する第1の段部が、前記内底面の長手方向の中央部を除いた左右の脚板側に沿って形成されていることを特徴とする替芯ケース。
  2. 前記左右の脚板の対向する内側面には、前記内側面に対して段差を有する第2の段部が、前記第1の段部に連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の替芯ケース。
  3. 前記左右の脚板で挟まれた前記主面板の内底面には、前記第1の段部とは凹凸方向が異なる第3の段部が、前記第1の段部から外れた位置に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の替芯ケース。
  4. 前記第1の段部は、前記内底面に対して突出成形され、前記第3の段部は、前記内底面に対して凹み成形されている請求項3に記載の替芯ケース。
  5. 主面板の両側に左右の脚板を一体に備えることで、長手方向に直交する断面がコ字状に成形され、前記左右の脚板に対して内向きとなるように内方突出部を、前記脚板に一体に形成してなる替芯ケース部品の成形方法であって、
    第1金型と、第2金型と、前記第2金型に搭載されたコアピンと、前記第2金型に対する第1金型の型開き方向に対して傾斜した方向に前記コアピンに沿って移動するスライドコアと、前記第2金型に対する第1金型の型開き方向と同方向に移動する突き出しピンとを備え、
    前記第1金型、第2金型、コアピン、スライドコア、突き出しピンによって形成されたキャビティ内に、樹脂を注入する樹脂注入工程と、
    前記第2金型から第1金型を型開きする型開き工程と、
    前記スライドコア及び突き出しピンを同時に、前記第1金型の型開き方向に移動させることで、前記突き出しピンにより、前記キャビティ内において成形された替芯ケース部品を、前記スライドコアから離型させる離型工程と、
    を含むことを特徴とする替芯ケース部品の成形方法。
  6. 前記左右の脚板の対向する内側面に、前記内方突出部を成形するための凹部を、一対の前記スライドコアの先端部付近の外側に向かってそれぞれ形成し、前記離型工程における前記一対のスライドコアの移動に伴い、前記各凹部を前記左右の脚板の中央部側に向かって相対移動させることで、前記一対のスライドコアから前記内方突出部を離型させることを特徴とする請求項5に記載の替芯ケース部品の成形方法。
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