JP2022121972A - 操作対象装置 - Google Patents

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秀雄 吉原
Hideo Yoshihara
政樹 永井
Masaki Nagai
京 平岡
Kyo Hiraoka
泰彦 島津
Yasuhiko Shimazu
一茂 小岩井
Kazushige Koiwai
洋一郎 山▲崎▼
Yoichiro Yamazaki
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Abstract

【課題】オペレータの疲労度を正確に判定し、当該疲労度が高いと判定された場合に操作対象の動作速度を抑制することが可能な操作対象装置の提供。【解決手段】油圧ショベル1のコントローラ5は、動特性更新部51と、生産性取得部53と、疲労度判定部56と、出力調整部57とを備える。動特性更新部51は、操作対象に関して最適又は準最適な最適動特性を演算し、操作対象に関する動特性を最適動特性に更新する。生産性取得部53は、操作対象に対して特定操作を行った場合の生産性を取得する。疲労度判定部56は、動特性更新部51で新たに演算された新最適動特性と記憶部6に記憶されている前回最適動特性とを比較し、オペレータの疲労度を判定する。出力調整部57は、疲労度判定部56によって疲労度が高いと判定された場合に、操作レバー7の操作量に応じた出力値を制限する。【選択図】図2

Description

本発明は、操作対象装置に関し、より詳細には、オペレータの疲労度が高い場合に安全に操作することが可能な操作対象装置に関する。
油圧ショベルなどの建設機械の操作は複雑であるため、操作ミスに伴う事故が多く発生している。特に、オペレータの疲労度が高い状態においては、当該オペレータの注意力が低下し、操作ミスに伴う事故が発生する確率が高くなる。
そのため、オペレータや作業管理者などにオペレータの疲労度を適切に把握させることで積極的な休憩などを促し、作業安全性を確保することが求められている。
これに対して、例えば、特許文献1では、操作者の疲労状態を推定するショベルが提案されている。具体的には、特許文献1では、操作者の上体の重心位置を推定し、当該重心位置の推移に基づいて疲労状態を推定し、推定した疲労状態が所定レベルに達している場合には所定の機能を実行する(特許文献1の図7参照)。
特開2020-004152号公報
しかしながら、オペレータの好みや作業内容によって着座した際の上体姿勢は変化することが多い。そのため、特許文献1に記載の発明のように、上体の重心位置に基づいて疲労状態を正確に把握することは必ずしも現実的とは言えない。そして、疲労状態を正確に把握することができなければ、特許文献1に記載された所定の機能を実行しても有効とは言えない。
また、油圧ショベルなどの建設機械では、動作速度が速いほど各種操作(停止操作など)の難易度が高くなり、作業精度が低下する傾向にある。特に、オペレータの疲労度が高い場合には作業精度が大きく低下する傾向にある。
そこで、本発明は、オペレータの疲労度を正確に判定し、当該疲労度が高いと判定された場合に操作対象の動作速度を抑制することが可能な操作対象装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、操作対象装置であって、操作対象を操作する被操作部と、前記操作対象に関して最適又は準最適な最適動特性を演算し、前記操作対象に関する動特性を前記最適動特性に更新する動特性更新部と、前記操作対象に対して特定操作を行った場合の生産性を取得する生産性取得部と、前記動特性更新部によって前回更新された動特性を前回最適動特性として記憶する記憶部と、前記動特性更新部で新たに演算された最適動特性である新最適動特性と前記記憶部に記憶されている前記前回最適動特性とを比較し、オペレータの疲労度を判定する疲労度判定部と、前記疲労度判定部による判定結果に基づいて前記被操作部の操作量に応じた出力値を調整する出力調整部と、を備え、前記動特性更新部は、前記動特性を第1動特性に設定し、前記生産性取得部は、前記動特性が前記第1動特性に設定されている状態で前記特定操作を行った場合の生産性を第1生産性として取得し、前記動特性更新部は、前記動特性を前記第1動特性とは異なる第2動特性に設定し、前記生産性取得部は、前記動特性が前記第2動特性に設定されている状態で前記特定操作を行った場合の生産性を第2生産性として取得し、前記動特性更新部は、前記第1動特性と前記第2動特性と前記第1生産性と前記第2生産性とに基づいて前記新最適動特性を演算し、前記疲労度判定部は、前記新最適動特性が前記前回最適動特性よりも低い場合に前記オペレータの疲労度が高いと判定し、前記出力調整部は、前記疲労度判定部によって前記疲労度が高いと判定されたことに応答して前記出力値を制限することを特徴とする操作対象装置を提供している。
ここで、作業環境が変化したか否かを判定する作業環境判定部を更に備え、前記疲労度判定部は、前記作業環境判定部で作業環境が変化していないと判定され、前記新最適動特性が前記前回最適動特性よりも低い場合に前記オペレータの疲労度が高いと判定するのが好ましい。
また、作業内容が変化したか否かを判定する作業内容判定部を更に備え、前記疲労度判定部は、前記作業内容判定部で作業内容が変化していないと判定され、前記新最適動特性が前記前回最適動特性よりも低い場合に前記オペレータの疲労度が高いと判定するのが好ましい。
また、前記記憶部は、前記特性操作に関して作業開始から所定時間経過するまでの間に前記動特性更新部で演算された複数の最適動特性の平均値を軽疲労度動特性として更に記憶し、前記疲労度判定部は、前記新最適動特性が前記軽疲労度動特性よりも低く、前記新最適動特性と前記軽疲労度動特性との変化量が所定値よりも大きい場合に前記オペレータの疲労度が高いと判定するのが好ましい。
更に、前記疲労度判定部は、前記新最適動特性と前記前回最適動特性との変化量に応じた一の制限率を複数の制限率の中から決定し、前記出力調整部は、前記出力値に前記一の制限率を乗じることによって前記出力値を制限するのが好ましい。
本発明によれば、動特性更新部で新たに演算された新最適動特性が前回更新された前回最適動特性よりも低い場合にオペレータの疲労度が高いと判定される。そのため、オペレータの疲労度を正確に判定することが可能である。また、疲労度が高いと判定されたことに応答して被操作部の操作量に対応する操作対象への出力値が制限されるため、当該操作対象の動作速度を抑制することが可能である。
本発明の実施形態による油圧ショベル(操作対象装置)を示す図。 油圧ショベルの主要機能ブロック図。 動特性(機械応答性)と生産性(作業時間)との関係を示したグラフ。 動特性を最適動特性に更新する動特性更新処理を示すフローチャート。 アクチュエータ速度を制限する速度制限処理を示すフローチャート。 更新式を用いて動特性が更新される過程を示す図。 動特性が最適動特性に収束していく様子を示すイメージ図。 新最適動特性及び前回最適動特性の変化量に応じた制限率を示す図。
<1.実施形態>
本発明の実施形態による操作対象装置について、図1から図7に基づき説明する。以下では、操作対象装置の一例として、図1に示す油圧ショベル1を例示する。
図1に示すように、油圧ショベル1は、下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載される上部旋回体3と、ブーム、アーム及びバケットなどで構成される作業アタッチメント4と、コントローラ5とを備えて構成される。
図2に示すように、油圧ショベル1は、コントローラ5と、記憶部6と、操作レバー7と、アクチュエータ8とを備えて構成される。
コントローラ5は、操作対象に関する動特性をオペレータにとって最適又は準最適な動特性(以下、単に「最適動特性」とも称する)に更新する動特性更新プログラムを実行可能な制御装置である。動特性更新プログラムには、動特性を最適動特性に更新する動特性更新処理のみならず、アクチュエータ8の速度を制限する速度制限処理が更に含まれている。
なお、動特性とは、時間要素を含む操作対象(制御対象)の特性をいい、一定値に落ち着くまでの、操作対象の入力及び出力の時間を考慮した関係をいう。
また、コントローラ5は、動特性更新部51と、作業時間計測部52と、生産性取得部53と、作業環境判定部54と、作業内容判定部55と、疲労度判定部56と、出力調整部57とを備えて構成される。
動特性更新部51は、油圧ショベル1の操作対象(例えば、作業アタッチメント4のブーム)に関して最適又は準最適な最適動特性を演算し、現在設定されている動特性を当該最適動特性に更新するための処理部である。
作業時間計測部52は、油圧ショベル1の操作対象に対して特定操作を行った場合の作業時間を計測するための処理部である。
生産性取得部53は、油圧ショベル1の操作対象に対して特定操作を行った場合の生産性を取得する処理部である。本実施形態では、生産性取得部53は、作業時間計測部52で計測した作業時間を、油圧ショベル1の操作対象に対して特定操作を行った場合の生産性として取得する。
作業環境判定部54は、作業環境が変化したか否かを判定する処理部である。ここで、作業環境としては、例えば、作業現場の気温が挙げられる。その場合、作業環境判定部54は、作業現場の気温の変化量が所定値以上になった場合に作業環境が変化したと判定する。
作業内容判定部55は、作業内容が変化したか否かを判定する処理部である。本実施形態では、作業内容判定部55は、油圧ショベル1の姿勢、作動圧(ポンプ圧やシリンダ圧)及びレバー操作量などの情報から作業内容が変化したか否かを判定する。なお、油圧ショベル1の姿勢、作動圧(ポンプ圧やシリンダ圧)及びレバー操作量などの情報から作業内容を特定する方法は建設機械分野において周知技術である。
疲労度判定部56は、動特性更新部51で新たに演算された最適動特性(以下、単に「新最適動特性」とも称する)と記憶部6に記憶されている最適動特性(以下、単に「前回最適動特性」とも称する)とを比較し、オペレータの疲労度を判定する処理部である。
なお、前回最適動特性は、前回の更新処理において動特性更新部51により更新された最適動特性である。
出力調整部57は、疲労度判定部56による判定結果に基づいて、操作レバー7の操作量に応じた出力値(アクチュエータ8の速度)を調整する処理部である。具体的には、出力調整部57は、疲労度判定部56において疲労度が高いと判定されたことに応答して操作レバー7の操作量に応じたアクチュエータ8の速度を制限する。
記憶部6は、前回最適動特性を記憶する処理部である。記憶部6に記録されている前回最適動特性は、動特性更新部51によって操作対象の動特性が新最適動特性に更新された直後に書き換えられるものとする。
アクチュエータ8は、油圧ショベル1の各部を駆動するための駆動装置であり、油圧シリンダや油圧モータなどである。
本実施形態では、特定操作の一例として、油圧ショベル1によるブーム上げと旋回の複合操作(以下、単に「持ち上げ旋回操作」とも称する)を例示する。そして、特定操作において、最適なブーム立ち上がりの最適動特性を演算する場合を例示する。
図3に示すように、持ち上げ旋回操作に関して、ブーム立ち上がりの動特性(応答性)Xと生産性(作業時間)Yとは、技量にかかわらず下に凸な関数F(X)で近似されることが分かっている。よって、関数F(X)が最小となる(作業時間Yが最も短くなる)動特性Xが最適動特性になる。
公知の技術として、関数の傾き(一階微分)のみから、関数の最小値を探索するアルゴリズムの一つとして「最急降下法」が知られている。
ここでは、公知の「最急降下法」のアルゴリズムを利用し、動特性Xを変数とする作業時間Y(生産性)の関数が不明な場合に最適動特性を演算し、動特性Xを最適動特性に更新する動特性更新処理について説明する。
また、動特性更新処理の実行中に最適動特性が演算されたタイミングでオペレータの疲労度を判定し、疲労度が高い場合にアクチュエータ8の速度を制限する速度制限処理についても説明する。
以下では、図4のフローチャートに沿って動特性更新処理を説明し、図5のフローチャートに沿って速度制限処理を説明する。
まず、ステップS1において、動特性更新部51は、動特性Xを初期値である動特性Xに設定する。なお、初期値の動特性Xはランダムな値である。
次に、動特性Xが動特性X(初期値)に設定された状態でオペレータによる持ち上げ旋回操作が実施される。その際、作業時間計測部52は、持ち上げ旋回操作に要した作業時間Yを計測する。生産性取得部53は、作業時間計測部52で計測した作業時間Yを動特性Xにおける持ち上げ旋回操作の生産性として取得する(ステップS2)。
次に、ステップS3において、動特性更新部51は、動特性Xを動特性X(初期値)とは異なる動特性Xに設定(変更)する。なお、ここでは、動特性Xがランダムに設定される場合を例示しているが、これに限定されず、動特性Xに所定値δXを加算した値が動特性Xとして設定されるようにしてもよい。
動特性Xが動特性Xに設定された状態でオペレータによる持ち上げ旋回操作が再度実施される。その際、作業時間計測部52は、持ち上げ旋回操作に要した作業時間Yを計測する。生産性取得部53は、作業時間計測部52で計測した作業時間Yを動特性Xにおける持ち上げ旋回操作の生産性として取得する(ステップS4)。
そして、ステップS5において、動特性更新部51は、下記の更新式を用いて更新用の動特性Xt+1を演算する。なお、「t」の初期値は「2」である。
Figure 2022121972000002
上記の更新式において、「X」は現在設定されている動特性X(X)であり、「Xt-1」は前回設定されていた動特性X(X)である。また、「Y」は動特性X(X)における作業時間Y(Y)であり、「Yt-1」は動特性「Xt-1」における作業時間Y(Y)ある。なお、「η」は、学習速度(更新速度)を決定するための学習率である。
つまり、動特性更新部51は、動特性Xの増加量(X-Xt-1)に対する作業時間Yの増加量(Y-Yt-1)に基づく勾配(Y-Yt-1/X-Xt-1)に学習率ηを掛けたもので現在設定されている動特性Xを更新して更新用の動特性Xt+1を演算する。
ここでは、動特性更新部51は、図6の更新式(1)に従って、動特性Xと動特性Xとの増加量(X-X)に対する作業時間Yと作業時間Yとの増加量(Y-Y)に基づく勾配(Y-Y/X-X)に学習率ηを掛けたもので現在設定されている動特性Xを更新して更新用の動特性Xを演算する。そして、動特性更新部51は、ステップS5で演算した更新用の動特性Xを動特性Xに設定する(ステップS6)。
ステップS7において、動特性更新部51は、更新用の動特性Xが最適動特性に収束したか否かを判定する。なお、最適動特性に収束したか否かは、例えば、勾配が所定値以下になったか否かに基づき判定される。
ここで、動特性Xが最適動特性に収束したと判定されると、処理は後述のステップS10(速度制限処理)に進む。なお、動特性Xが最適動特性に収束したと判定された場合には動特性Xが最適動特性ということになる。
一方、動特性Xが収束していないと判定されるとは、処理はステップS8に進む。ステップS8においては、動特性Xが動特性Xに設定された状態でオペレータによる持ち上げ旋回操作が再度実施される。
その際、作業時間計測部52は、持ち上げ旋回操作に要した作業時間Yを計測する。生産性取得部53は、作業時間計測部52で計測した作業時間Yを動特性Xにおける持ち上げ旋回操作の生産性として取得する(ステップS8)。
この後、ステップS9において「t」がインクリメントされ、「t」に「3」が設定される。
この後、処理はステップS5に戻り、動特性更新部51は、上記の更新式を用いて更新用の動特性Xを演算する。詳細には、動特性更新部51は、図6の更新式(2)に従って、動特性Xと動特性Xとの増加量(X-X)に対する作業時間Yと作業時間Yとの増加量(Y-Y)に基づく勾配(Y-Y/X-X)に学習率ηを掛けたもので現在設定されている動特性Xを更新して更新用の動特性Xを演算する。
そして、ステップS6において、動特性更新部51は、ステップS5で演算した更新用の動特性Xを動特性Xに設定する。そして、動特性更新部51は、更新用の動特性Xが最適動特性に収束したか否かを判定する(ステップS7)。動特性Xが最適動特性に収束したと判定された場合には処理が後述のステップS10に進み、収束していない場合は処理がステップS8に進み、上述した処理が再度実行される。
図6に示す例では、更新用の動特性Xt+1は、動特性X(更新式(1))、動特性X(更新式(2))、動特性X(更新式(3))の順に更新され、最終的に動特性Xが最適動特性に収束した(図4のステップS7でYES)と判定される場合が示されている。
図7に示すイメージ図は、動特性Xが初期値の動特性Xから最適動特性Xに順次に更新されて収束する様子が示されている。なお、説明の都合上、図7では、下に凸のグラフを破線で便宜的に示しているが、そもそも動特性を変数とする生産性の関数は不明であるため、正確なグラフではない。
ステップS10においては、コントローラ5は、速度制限処理(詳細には、図5のフローチャートで示される処理)を実行する。
具体的には、図5のステップS11において、作業環境判定部54は、作業環境が変化したか否かを判定する。ここで、作業環境が変化したと判定されると(ステップS11でYES)、処理は終了する。一方、作業環境が変化していない判定されると(ステップS11でNO)、処理はステップS12に進む。
ステップS12において、作業内容判定部55は、作業内容が変化したか否かを判定する。ここで、作業内容が変化したと判定されると(ステップS12でYES)、処理は終了する。一方、作業内容が変化していない判定されると(ステップS12でNO)、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、疲労度判定部56は、記憶部6に記憶されている前回最適動特性を取得する。なお、上述したように、前回最適動特性は、前回の更新処理において動特性更新部51により更新された最適動特性である。
そして、ステップS14において、疲労度判定部56は、図4のステップS5で演算した新最適動特性と、ステップS13で取得した前回最適動特性とを比較する。
比較の結果、新最適動特性が前回最適動特性よりも低い場合(新最適動特性<前回最適動特性)には(ステップS14でYES)、疲労度判定部56は、オペレータの疲労度が高いと判定する(ステップS15)。ここで、新最適動特性が前回最適動特性よりも低い場合に疲労度が高いと判定している理由は、疲労度が高くなるにつれて高応答の油圧ショベル1を操縦しづらくなり、最適動特性が低応答にシフトする傾向にあるからである。
一方、新最適動特性が前回最適動特性よりも高い場合(新最適動特性≧前回最適動特性)には(ステップS14でNO)、疲労度判定部56は、オペレータの疲労度が低いと判定する(ステップS16)。ここで、新最適動特性が前回最適動特性よりも高い場合に疲労度が低いと判定している理由は、最適動特性が高応答にシフトしたことがオペレータの疲労度がそれほど高くないことを示しているからである。
ステップS17において、出力調整部57は、操作レバー7の操作量に応じたアクチュエータ8の速度を制限する。具体的には、出力調整部57は、アクチュエータ8の速度に所定の制限率(本実施形態では0.8)を乗じた値に制限する。その結果、アクチュエータ8の速度が本来の速度よりも遅くなる。
上述した実施形態によれば、新最適動特性が前回最適動特性よりも低い場合(新最適動特性<前回最適動特性)には(図5のステップS14でYES)、疲労度判定部56によってオペレータの疲労度が高いと判定される(ステップS15)。そのため、オペレータの疲労度を正確に判定することが可能である。
また、オペレータの疲労度が高いと判定されたことに応答して、操作レバー7の操作量に応じた出力値が出力調整部57によって制限される(ステップS17)。そのため、操作対象(アクチュエータ8によって駆動する部位)の動作速度を抑制することが可能である。その結果、疲労度の高いオペレータにとって油圧ショベル1の操作が比較的容易になり、作業安全性が向上する。
また、上述した実施形態によれば、新最適動特性が前回最適動特性よりも高い場合(新最適動特性≧前回最適動特性)には(図5のステップS14でNO)、疲労度判定部56によってオペレータの疲労度が低いと判定される(ステップS16)。ここで、オペレータの疲労度が低いと判定された場合には、操作レバー7の操作量に応じた出力値は制限されない。そのため、疲労度の高くないオペレータに対してアクチュエータ8の速度を抑制し、作業生産性が低下するのを回避できる。
また、上述した実施形態によれば、作業環境が変化している場合(ステップS11でYES)や作業内容が変化している場合(ステップS12でYES)には、疲労度判定部56によって疲労度が判定されない。作業環境が変化している場合や作業内容が変化している場合には、オペレータの疲労度ではなく、作業環境や作業内容に起因して最適動特性が低応答にシフトした可能性が高いからである。
つまり、上述した実施形態によれば、作業環境が変化しておらず(ステップS11でNO)、かつ、作業内容も変化していない(ステップS12でNO)場合にのみ、疲労度判定部56によって疲労度が判定される。そのため、疲労度が高くなったことに起因して最適動特性が低応答にシフトしたことをより正確に判定することが可能である。
<2.変形例>
本発明による操作対象装置は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
例えば、上述した実施形態では、出力調整部57によってアクチュエータ8の速度が制限される場合を例示したが、これに限定されず、エンジン馬力が制限されるようにしてもよい。あるいは、操作レバー7の応答性が制限される(応答性が低応答にシフトする)ようにしてもよい。
かかる変形例のように、エンジン馬力や応答性を制限すれば、上述した実施形態と同様に、疲労度の高いオペレータにとって油圧ショベル1の操作が比較的容易になり、作業安全性が向上する。
また、上述した実施形態では、新最適動特性と前回最適動特性とを比較する場合を例示したが、これに限定されず、新最適動特性と次述の軽疲労度動特性とを比較するようにしてもよい。軽疲労度動特性とは、事前に実施した持ち上げ旋回操作に関して作業開始から所定時間経過するまでの間に演算された複数の最適動特性の平均値である。なお、軽疲労度動特性は、記憶部6に記憶されるものとする。
かかる変形例において、疲労度判定部56は、新最適動特性と軽疲労度動特性とを比較し、新最適動特性が軽疲労度動特性よりも低く、新最適動特性と軽疲労度動特性との変化量が所定値よりも大きい場合にオペレータの疲労度が高いと判定する。
上述した変形例によれば、軽疲労度動特性を予め記憶部6に記憶しておくことにより、作業開始時点からオペレータの疲労度を判定することが可能になる。
また、上述した実施形態では、疲労度が高いと判定された場合には、アクチュエータ8の速度に所定の制限率(固定値0.8)を乗じた値に当該速度が制限される場合を例示したが、これに限定されない。新最適動特性と前回最適動特性との変化量δに応じた一の制限率をアクチュエータ8の速度に乗じた値に当該速度が制限されるようにしてもよい。
具体的には、疲労度判定部56は、新最適動特性と前回最適動特性との変化量δを演算し、変化量δに応じた一の制限率を複数の制限率の中から決定すればよい。そして、出力調整部57は、アクチュエータ8の速度に変化量δに応じた一の制限率を乗じた値に当該速度を制限すればよい。なお、一の制限率は、例えば、図8に示すテーブルに基づいて決定されるようにすればよい。かかる変形例によれば、変化量δ(疲労度の大きさ)に応じてアクチュエータ8の速度を抑制する度合いを変化させることが可能である。
また、上述した実施形態では、作業現場の気温の変化量が所定値以上になった場合に作業環境が変化したと判定される場合を例示したが、これに限定されない。例えば、土質が変化した場合、作業現場(土木工事現場、林業現場、解体現場など)が変化した場合、作業を行う機械台数が変化した場合に作業環境が変化したと判定するようにしてもよい。
以上のように本発明に係る操作対象装置は、オペレータの疲労度によって作業精度が低下する油圧ショベルなどに用いるのに適している。
1 油圧ショベル
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 作業アタッチメント
5 コントローラ
6 記憶部
7 操作レバー
8 アクチュエータ
51 動特性更新部
52 作業時間計測部
53 生産性取得部
54 作業環境判定部
55 作業内容判定部
56 疲労度判定部
57 出力調整部

Claims (5)

  1. 操作対象装置であって、
    操作対象を操作する被操作部と、
    前記操作対象に関して最適又は準最適な最適動特性を演算し、前記操作対象に関する動特性を前記最適動特性に更新する動特性更新部と、
    前記操作対象に対して特定操作を行った場合の生産性を取得する生産性取得部と、
    前記動特性更新部によって前回更新された動特性を前回最適動特性として記憶する記憶部と、
    前記動特性更新部で新たに演算された最適動特性である新最適動特性と前記記憶部に記憶されている前記前回最適動特性とを比較し、オペレータの疲労度を判定する疲労度判定部と、
    前記疲労度判定部による判定結果に基づいて前記被操作部の操作量に応じた出力値を調整する出力調整部と、
    を備え、
    前記動特性更新部は、前記動特性を第1動特性に設定し、
    前記生産性取得部は、前記動特性が前記第1動特性に設定されている状態で前記特定操作を行った場合の生産性を第1生産性として取得し、
    前記動特性更新部は、前記動特性を前記第1動特性とは異なる第2動特性に設定し、
    前記生産性取得部は、前記動特性が前記第2動特性に設定されている状態で前記特定操作を行った場合の生産性を第2生産性として取得し、
    前記動特性更新部は、前記第1動特性と前記第2動特性と前記第1生産性と前記第2生産性とに基づいて前記新最適動特性を演算し、
    前記疲労度判定部は、前記新最適動特性が前記前回最適動特性よりも低い場合に前記オペレータの疲労度が高いと判定し、
    前記出力調整部は、前記疲労度判定部によって前記疲労度が高いと判定されたことに応答して前記出力値を制限することを特徴とする操作対象装置。
  2. 作業環境が変化したか否かを判定する作業環境判定部を更に備え、
    前記疲労度判定部は、前記作業環境判定部で作業環境が変化していないと判定され、前記新最適動特性が前記前回最適動特性よりも低い場合に前記オペレータの疲労度が高いと判定することを特徴とする請求項1に記載の操作対象装置。
  3. 作業内容が変化したか否かを判定する作業内容判定部を更に備え、
    前記疲労度判定部は、前記作業内容判定部で作業内容が変化していないと判定され、前記新最適動特性が前記前回最適動特性よりも低い場合に前記オペレータの疲労度が高いと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の操作対象装置。
  4. 前記記憶部は、前記特性操作に関して作業開始から所定時間経過するまでの間に前記動特性更新部で演算された複数の最適動特性の平均値を軽疲労度動特性として更に記憶し、
    前記疲労度判定部は、前記新最適動特性が前記軽疲労度動特性よりも低く、前記新最適動特性と前記軽疲労度動特性との変化量が所定値よりも大きい場合に前記オペレータの疲労度が高いと判定することを特徴とする請求項1に記載の操作対象装置。
  5. 前記疲労度判定部は、前記新最適動特性と前記前回最適動特性との変化量に応じた一の制限率を複数の制限率の中から決定し、
    前記出力調整部は、前記出力値に前記一の制限率を乗じることによって前記出力値を制限することを特徴とする請求項1から4のうちいずれかに記載の操作対象装置。
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