JP2022119274A - シート積載装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022119274000001
【課題】満載状態をより正確に検知させる。
【解決手段】制御手段は、所定値以下の坪量を有するシートを積載するときに第1モードを実行し、所定値より大きな坪量を有するシートを積載するときに第2モードを実行する。第1モードでは、ジョブの実行中に検知手段がシートを検知している検知状態のままで所定枚数のシートが排出された場合に、積載部が満載状態か否かを確認する確認処理を実行する。確認処理では、排出手段によるシートの排出を一時停止させた後、検知手段が検知状態のままで所定時間が経過したときは満載状態と判断し、所定時間が経過する前に検知手段がシートを検知していない非検知状態となったときは満載状態ではないと判断する。第2モードでは、ジョブの実行中に検知手段が検知状態のままで所定枚数のシートが排出された場合に、確認処理を実行することなく積載部が満載状態であると判断する。
【選択図】図9

Description

本開示は、シートを積載するシート積載装置及びシートに画像を形成する画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機、複合機等の画像形成装置において、画像形成されたシート(記録材)は、画像形成装置の外部に露出した積載部(積載トレイ、排出トレイとも呼ばれる)に積載される。積載部におけるシートの積載量が多すぎると、新たに排出されるシートが既に積載されているシートと衝突して排出不良や積載不良が生じ得るため、画像形成装置は積載部の満載状態を検知する機構を備えている。
特許文献1には、排紙トレイ上の用紙に当接する突起を有する検知部材と、検知部材の回動を検知するフォトインタラプタ等のセンサとを有し、用紙積載量が設定値に達すると検知部材がセンサから離脱してセンサの信号が切り替わることが記載されている。特許文献2には、排出トレイ上に排出下用紙の累積枚数をカウントすることで、排出トレイ上の用紙を物理的に検知する機構を設けることなく、排出トレイの満載状態を検知することが記載されている。
特開2014-069906号公報 特開2012-025587号公報
しかしながら、積載部上のシートを物理的に検知するセンサを有する構成では、センサが排出途中のシートに反応して満載状態を表す検知信号を一時的に発することがある。そのため、シートの排出間隔が短い場合に、センサの検知信号が切り替わる前に後続シートの排出が開始されることでセンサが常にシートを検知している状態となり、実際には満載状態ではないにも関わらず満載状態が検知される可能性があった。その結果、実際のシートの積載量が少ない状態で満載時の処理(例えば、アラームの報知)が行われることで、ユーザからの信頼性が低下する可能性があった。一方、シートを物理的に検知する機構を設けることなく満載状態を検知する方法では、シート若しくはユーザが想定外の挙動又は行動をした場合に満載状態を正確に検知できない可能性がある。
本開示は、満載状態をより正確に検知可能なシート積載装置及び画像形成装置を提供する。
本開示に係る一態様は、シートを排出する排出手段と、前記排出手段によって排出されたシートが積載される積載部と、前記積載部の上方の所定高さでシートを検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて前記排出手段を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記積載部にシートを積載するジョブを実行する場合において、所定値以下の坪量を有するシートを積載するときに第1モードを実行し、前記所定値より大きな坪量を有するシートを積載するときに第2モードを実行するように構成され、前記第1モードでは、前記ジョブの実行中に前記検知手段がシートを検知している検知状態のままで所定枚数のシートが排出された場合に、前記積載部が満載状態か否かを確認する確認処理を実行し、前記確認処理では、前記排出手段によるシートの排出を一時停止させた後、前記検知手段が前記検知状態のままで所定時間が経過したときは満載状態と判断し、前記所定時間が経過する前に前記検知手段がシートを検知していない非検知状態となったときは満載状態ではないと判断し、前記第2モードでは、前記ジョブの実行中に前記検知手段が前記検知状態のままで前記所定枚数のシートが排出された場合に、前記確認処理を実行することなく前記積載部が満載状態であると判断する、ことを特徴とするシート積載装置である。
本開示に係るシート積載装置の一態様は、シートを排出する排出手段と、前記排出手段によって排出されたシートが積載される積載部と、前記積載部の上方に設けられ、前記積載部に積載されたシートの上面に持ち上げられることで回動するフラグ部材と、前記フラグ部材の回動角度を検知することにより、前記積載部におけるシートの積載高さが所定高さ以上である場合に第1の信号を発し、前記積載部におけるシートの積載高さが前記所定高さ未満である場合に第2の信号を発するセンサと、前記センサの信号に基づいて、前記積載部の満載状態を報知する報知処理を実行する制御手段と、を有し、前記制御手段は、所定値以下の坪量を有するシートを積載する場合、前記センサが前記第1の信号を発し始めてから所定枚数のシートが前記排出手段によって排出された後にシートの排出を一時停止させ、シートの排出が一時停止されてから前記センサが前記第1の信号を発している状態のままで所定時間が経過したときは前記報知処理を実行し、シートの排出が一時停止されてから前記所定時間が経過する前に前記センサの信号が前記第1の信号から前記第2の信号に変化したときは前記排出手段によるシートの排出を再開させ、前記所定値より大きな坪量を有するシートを積載する場合、前記センサが前記第1の信号を発し始めてから前記所定枚数のシートが前記排出手段に排出された後に前記排出手段によるシートの排出を停止させ、シートの排出が停止された後に前記センサの信号が前記第1の信号から前記第2の信号に変化するか否かに関わらず、前記報知処理を実行するように構成されている、ことを特徴とするシート積載装置である。
本開示によれば、満載状態をより正確に検知可能なシート積載装置及び画像形成装置を提供することができる。
実施形態に係る画像形成装置の概略図。 実施形態に係る排出部の概略図。 実施形態に係る満載検知装置の概略図。 実施形態に係る満載検知装置の動作を説明するための図(a~d)。 実施形態に係る満載検知フラグの動きを表すグラフ。 実施形態に係る満載検知装置により非満載状態が正しく検知されるまでの時間を表すグラフ。 満載状態/非満載状態の誤検知について説明するための図。 実施形態に係る画像形成装置のシステム構成を表すブロック図。 実施形態に係る画像形成装置の制御方法を表すフローチャート(a~c)。 実施形態に係る画像形成装置における満載検知装置の動作例を表すタイミングチャート(a~c)。
以下、本開示に係る例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は実施形態に係る画像形成装置100の概略図である。画像形成装置100は、外部機器から入力される画像情報及び画像形成の実行指示に基づいて、シートSに画像を形成する。記録材であるシートSとしては、普通紙及び厚紙等の紙、プラスチックフィルム、布、コート紙のような表面処理が施されたシート材、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート材等、サイズ及び材質の異なる多様なシート材を使用可能である。
画像形成装置100は、画像形成部150を収容する装置本体100Aを備える。画像形成手段の一例である画像形成部150は、4つの画像形成ステーションPY,PM,PC,PK及び中間転写ベルト160と、定着器170とを含む、中間転写方式の電子写真ユニットである。
各画像形成ステーションPY~PKは、電子写真プロセスを実行して感光ドラム1の表面にトナー像を形成する。即ち、像担持体(電子写真感光体)である感光ドラム151が回転駆動され、帯電装置が感光ドラム151の表面を一様に帯電させる。画像形成ステーションPY~PKの下方に設けられた露光装置152は、画像情報に基づいてレーザ光を感光ドラム151に照射して露光を行い、感光ドラム151の表面に静電潜像を書き込む。現像装置153は、トナーを含む現像剤を用いて静電潜像をトナー像として現像(可視化)する。画像形成ステーションPY~PKにおいて形成される各色のトナー像は、一次転写ローラにより、感光ドラム151から中間転写ベルト160に一次転写される。感光ドラム151に残留したトナー等の付着物は、各画像形成ステーションPY~PKに設けられたクリーニング装置154によって除去される。
中間転写体である中間転写ベルト160は、二次転写内ローラ131、テンションローラ161、張架ローラ162等に巻き回されており、図中反時計回り方向に回転駆動される。中間転写ベルト160に担持されたトナー像は、中間転写ベルト160を挟んで二次転写内ローラ131に対向する二次転写ローラ159と中間転写ベルト160との間に形成される二次転写部130においてシートSに二次転写される。中間転写ベルト160に残留したトナー等の付着物は、ベルトクリーニング装置によって除去される。
トナー像を転写されたシートSは、定着器170へ受け渡される。定着器170は、シートSをローラ対によって挟持して搬送しながら、ハロゲンランプ又は発熱抵抗体等の加熱手段によってシートS上のトナー像を加熱する。これによりトナーが溶融し、その後固まることで、シートSに定着した画像が得られる。
このような画像形成プロセスに並行して、シート給送部110からシートSへ向けてシートSが1枚ずつ給送される。シート給送部110は、シート収納部としての給送カセット111と、給送カセット111からシートSを1枚ずつ給送する給送ユニット112とを含む。シート給送部110から給送されるシートSは、引抜ローラ対140により搬送パス141を介してレジストレーションローラ対(以下、レジローラ対120とする)に搬送される。レジローラ対120は、シートSの斜行を補正した後、画像形成部150による画像形成プロセスの進捗に合わせたタイミングでシートSを二次転写部130に送り込む。
二次転写部130及び定着器170を通過することで画像を形成されたシートSは、排出部191により装置本体100Aから排出され、上下二段に設けられた積載トレイ180,190のいずれかに排出される。なお、両面印刷の場合、第1面に画像形成されたシートSは分岐ガイド194により反転搬送機構200に案内され、反転搬送機構200により反転搬送(スイッチバック)されて両面搬送部210に受け渡される。両面搬送部210を介して再び二次転写部130及び定着器170を通過することで第2面に画像形成されたシートは、排出部191により装置本体100Aから排出され、積載トレイ180,190のいずれかに排出される。
以上の説明において、画像形成部150は画像形成手段の一例であり、直接転写方式の電子写真ユニットや、インクジェット方式又はオフセット印刷方式の画像形成ユニットを用いても良い。
[排出部]
次に、本実施形態のシート積載装置である排出部191について説明する。図2は排出部191の概略図である。排出部191は、排出手段としての排出ローラ対193,195(図1も参照)と、積載部としての積載トレイ180,190と、検知手段としての満載検知装置181と、を含む。下段の積載トレイ180は本実施形態における第1の積載部であり、上段の積載トレイ190は本実施形態における第2の積載部である。
定着器170から排出されたシートSは、搬送ローラ対192に受け渡され、搬送ガイドに案内されながら搬送経路の切替手段としての分岐ガイド194に到達する。下段の積載トレイ180にシートSを積載する場合、分岐ガイド194は図2の位置に位置決めされ、搬送ローラ対192から送り込まれるシートSを下段の排出ローラ対193に向けて案内する。上段の積載トレイ190にシートSを積載する場合、分岐ガイド194は図2の位置から左側に回動され、搬送ローラ対192から送り込まれるシートSを上段の排出ローラ対195(図1)に向けて案内する。
排出手段の一例である排出ローラ対193,195は、シートSを挟持して図中左方のシート排出方向D1に搬送することで装置本体100Aから排出する。シートSの後端(シート排出方向D1の上流端)が排出ローラ対193,195から抜け出ると、シートSは積載トレイ180,190(又は、既に積載トレイ180,190上に積載されているシート)の上面に着地して積載された状態となる。
満載検知装置181は、積載トレイ180の上方の所定位置(積載トレイ180のシートの満載高さとして予め設定された位置、本実施例の所定高さ)でシートSの有無を検知する。満載検知装置181の検知結果に基づいて、画像形成装置100の制御部600は積載トレイ180が満載状態(シートSの積載高さが満載高さ以上である状態)か、非満載状態(シートSの積載高さが満載高さ未満である状態)かを判断することができる。なお、以下の説明では下段の積載トレイ180に設けられた満載検知装置181について説明するが、同様の構成を備えた満載検知装置が上段の積載トレイ190に対しても設けられている。
[満載検知装置]
本実施形態の検知手段である満載検知装置181について説明する。図3は満載検知装置181の概略図を示している。満載検知装置181は、検知フラグ186とセンサ185とを含む。検知フラグ186は、シート幅方向に延びる軸部である回動軸182と、回動軸182から径方向外側に突出したシート当接部183(第1腕部)及び遮光部184(第2腕部)を有するフラグ部材である。シート幅方向とは、シート排出方向D1に垂直な方向であって、排出ローラ対193におけるニップ幅方向(排出ローラ対193の回動軸線方向)である。検知フラグ186は、回動軸182を中心にして回動可能に設けられている。
シート当接部183がシート1に当接していない場合、検知フラグ186は自重により図3に破線で示す位置(待機位置)で静止する。検知フラグ186は、シート1によりシート当接部183が上方に持ち上げられることで所定の回動方向R0へ回動する。
センサ185は、検知フラグ186の回動角度に応じて検知信号が変化するように構成されたセンサである。本実施形態では、検知フラグ186の遮光部184によって遮光される透過型フォトインタラプタをセンサ185として用いている。即ち、センサ185は、光を発する発光部185aと、発光部に対向する受光部185bとを有し、検知フラグ186の回動により発光部185aと受光部185bとの間を遮光部184が横切って通過するように配置されている。センサ185が出力する信号(例えば、電圧値)は、受光部185bが発光部185aからの光を受光しているか否かに応じて変化する。
検知フラグ186が待機位置から所定角度以上持ち上げられていない場合、受光部185bは遮光部184に遮られた状態となり、シートを検知していないことを表すセンサ185は第1の信号(例えば、Highレベルの電圧)を発する。検知フラグ186が所定角度以上持ち上げられると、受光部185bは遮光部184に遮られていない状態となり、センサ185はシートを検知したことを表す第2の信号(例えば、Lowレベルの電圧)を発する。以下、シートを検知したことを表す信号を発している状態をセンサ185のON状態とし、シートを検知していないことを表す信号を発している状態をセンサ185のOFF状態とする。
センサ185を含む満載検知装置181は、積載トレイ180の上方の所定高さにおいてシートを検知する検知手段として機能する。センサ185がON信号を発している状態は、満載検知装置181の検知状態である。センサ185がOFF信号を発している状態は、満載検知装置181の非検知状態である。なお、遮光部184とセンサ185の位置関係を調整することにより、センサ185のON/OFFと満載検知装置181の検知状態/非検知状態の関係は入れ替えてもよい。
画像形成装置100の制御部600(図8)は、センサ185が発するON/OFF信号に基づいて、積載トレイ180上に許容可能な積載量を超えてシートが積載されていないかを判断できる。つまり、制御部600は、満載検知装置181の検知結果に基づいて、積載トレイ180上に積載されたシートの積載高さ(図3の最上位シート1aの高さ)が所定高さ以上(つまり、満載状態)か否かを判断する。また、積載トレイ180が満載状態と判断した場合には、後述する満載アラームの表示のように必要な処理を行う。
なお、積載トレイ180の上方の所定高さでシートの有無に応じた信号を出力する構成であれば、他の検知手段を用いてもよい。例えば、積載トレイ180の上方を所定高さでシート幅方向に横切るレーザ光を発する発光部と、レーザ光を検知する受光部とを含むセンサを用いることができる。また、本実施形態の変形例として、検知フラグ186を待機位置へ付勢するバネ等を取り付けて、検知フラグ186の待機位置への戻り速度を調整してもよい。
[排出時のシート及び満載検知装置の挙動]
次に、排出時のシート1の挙動と満載検知装置181の動作について、図4(a~d)を用いて説明する。以下、積載トレイ180に既に積載されているシートSは、排出ローラ対193から排出されてから十分時間が経って静止しているものとする。
図4(a)に示すように、排出ローラ対193によってこれから排出されるシートs1がシート当接部183に当接する前は、検知フラグ186は、積載トレイ180上のシートSの積載高さに応じた位置にある。つまり、積載トレイ180上のシートSの上面が、待機位置におけるシート当接部183の下端部の高さ以下にあるときは、検知フラグ186は待機位置に位置する。積載トレイ180上のシートSの上面が、待機位置におけるシート当接部183の下端部より高いときは、検知フラグ186はシートSによって持ち上げられた位置にある。従って、センサ185の発するON/OFF信号は、積載トレイ180上のシートSの積載高さが所定高さ以上か否かを反映している。
図4(b)に示すように、排出ローラ対193によって排出されるシートs1が検知フラグ186のシート当接部183に接触すると、検知フラグ186はシートs1に押し上げられて回動方向R0に回動する。従って、検知フラグ186の回動角度が、一時的に積載トレイ180上のシートSの積載高さに対応する角度から回動方向R0にずれることになる。
その後、排出ローラ対193から排出されたシートs1が積載トレイ180上のシートSの上面に落下していくにつれて、検知フラグ186は回動方向R0の反対方向に回動する。
ここで、図4(c)に示すように、新たに排出されたシートs1は、シートs1と積載トレイ180上のシートSとの間の空気層301から抵抗を受けながら落下する。そのため、検知フラグ186は、自重によって回動する場合に比べて遅い速度で待機位置に向かって回動することになる。
このように、新たに排出されるシートs1が受ける空気抵抗によって検知フラグ186の戻り移動が遅れる傾向は、空気抵抗の大きさに相関する面積に対してシートs1の重量が相対的に小さい薄紙等のシート(坪量が小さいシート)で顕著になる。また、同じ理由から、坪量が同等であればよりサイズが大きいシート(面積が広いシート)で顕著になりやすい。その結果、図4(d)に示すように、新たに排出されたシートs1が既に積載されているシートSの上面に着地して静止する前に、後続のシートs2の排出が始まる場合がある。
検知フラグ186の戻り移動の遅れが甚だしくなると、検知フラグ186は実際のシートの積載高さに比べて常に回動方向R0に持ち上げられた状態になり、センサ185のON/OFF信号は実際のシートの積載量を正確に反映しなくなる。つまり、積載トレイ180が実際には満載状態ではないにも関わらず、見かけ上、センサ185が継続的にON信号(シートを検知していることを表す信号)を発している状態となる場合がある。
図5は、シートが排出される時の、検知フラグ186の回動角度に基づく見かけ上のシート積載高さ(シート当接部183の下端部の高さ)の変動を表している。図5のグラフ中のa~dは、図4の(a)~(d)に対応している。また、積載トレイ180の実際のシートの積載高さは、図中のY2より低いものとする。
新たなシートs1が排出ローラ対193によって排出されると、既に積載されているシートSの上方でシートs1が検知フラグ186を持ち上げることにより、見かけ上のシート積載高さが上昇する(b)。その後、新たに排出されたシートs1が空気抵抗を受けながら下降するにつれて、見かけ上のシート積載高さは徐々に減少していく(c→d→a)。後続のシートs2の排出が開始されると、シート2が検知フラグ186を持ち上げることにより、再び見かけ上のシート積載高さが上昇する(b)。
ここで、センサ185のON/OFFが切り替わるときの検知フラグ186の回動角度に対応するシートの積載高さ(つまり、満載高さ)がY1に設定された場合を考える。この場合、シートs1の排出時に一時的にセンサ185はON信号を発する(T2,T3,T2’,T3’)が、後続のシートs2の排出が開始される前にセンサ185がOFF信号を発する(T4,T4’)。そのため、画像形成装置100の制御部600は積載トレイ180が満載状態ではないと判断し、シートs2に対する画像形成及び排出(以下、まとめて「通紙動作」とする)を続行することができる。
一方、満載高さがY1より低いY2に設定された場合、シートs1の排出時にセンサ185がON信号を発した後も、後続のシートs2の排出が開始されるまでにセンサ185の出力がOFF信号に切り替わらない。その結果、積載トレイ180が実際には満載状態ではないがセンサ185は継続的にON信号を発している状態になっている。センサ185のON信号が一定の閾値時間以上続く場合には積載トレイ180が満載状態であるとする判断基準を採用した場合、閾値時間の経過時点でそれ以降の通紙動作は停止される。
なお、満載高さをY1に設定した場合でも、積載トレイ180におけるシートの積載高さが上昇するにつれて図5のグラフは上方にシフトしていく。そのため、シートの累積排出枚数の増加により、積載トレイ180が実際には満載状態ではないがセンサ185は継続的にON信号を発している状態になり得る。
次に、積載トレイ180におけるシートの積載枚数(図6の横軸)と、満載検知装置181がシートの積載高さを正しく検知するまでの時間(縦軸)との関係を、図6を用いて説明する。画像形成の実行条件として、環境温度/湿度は23℃/60%であり、A4のシートの片面に連続で画像を形成し、積載トレイ180に排出させた。シートとしては、薄紙、再生紙、普通紙を用いた。いずれのシートを用いた場合でも、積載枚数が130枚以下の場合には、シートの積載高さは積載トレイ180の満載高さ未満となる。図6の各点は、1枚のシートの排出時に満載検知装置181のセンサ185の出力がON信号になってからOFF信号になるまでの所要時間を、積載トレイ180に積載されているシートの枚数に対してプロットしたものである。
図6に示すように、薄紙、再生紙、普通紙のどの紙種においても、積載枚数100枚前後で満載検知装置181が積載高さを正しく検知する(つまり、センサ185の出力がOFF信号に代わる)までの所要時間が増加する。検討の結果、坪量が小さい(例えば、70g/m以下)薄紙等のシートでは、積載枚数が100枚のときの所要時間が、より坪量の大きいシートに比べて長かった。つまり、坪量の小さいシートは、坪量の大きいシートより、正しい検知結果が得られるまでに待機すべき時間が長かった。これは、坪量の小さいシートの場合は空気抵抗を受ける面積に対して重量が軽いために空気抵抗の影響が大きくなることが理由として考えられる。なお、薄紙、再生紙、普通紙より坪量が大きい厚紙等のシート(例えば、70g/mより大きい坪量のシート)を使用した場合、又はA4より小さいサイズのシートを使用した場合は、空気抵抗の影響が相対的に小さくなる。そのため、図6の結果に比べて正しい検知結果が得られるまでの所要時間は短くなる。
ところで、画像形成装置100が複数枚のシートに連続して通紙動作を行う一連のタスク(画像形成ジョブ。以下、ジョブとする)を実行する場合、排出部191では画像形成されたシートが連続的に排出される。従って、連続する2枚のシートが排出ローラ対193により排出される間隔は、画像形成装置100の生産性(スループット)に応じた長さとなる。そのため、シートの排出時に一時的に満載検知装置181のセンサ185がONになった後、後続シートが検知フラグ186に当接する前にセンサ185がOFFになるまでの猶予時間は、生産性が高い画像形成装置100程短くなる。例えば、1分間で60枚のA4シートに画像を出力する画像形成装置の場合、0.3秒程度の猶予時間となる。
従って、積載トレイ180上の積載枚数がある程度以上(例えば100枚以上)の場合、薄紙等のシートに対するジョブの実行中に満載検知装置181を用いて積載トレイ180の満載状態を正確に検知することは難しいときがある。一方、薄紙等のシートを用いる場合であっても、積載トレイ180上の積載枚数が少ない場合は、満載検知装置181によって積載トレイ180の満載状態をより正確に検知できることが分かる。また、積載トレイ180上の積載枚数が満載状態の枚数に近づいたときでも、シートが排出されてから十分な時間が経過すれば、満載検知装置181によって積載トレイ180の満載状態をより正確に検知できることが分かる。「十分な時間」とは、シートの坪量やサイズ、積載トレイ180上の積載枚数等の条件によって変化するが、例えば図6の実験では、積載枚数100枚の場合に3秒程度、積載枚数120枚の場合に10秒程度であった。
ここで、図7に示すように、満載検知装置181を設けずに、例えばシートの累積排出枚数から積載トレイ180の満載状態を判断する構成とすると、積載トレイ180上に満載高さ以上のシートSが積載された状態となる可能性がある。このような状態で新たなシートs1が排出ローラ対193から排出されると、シートs1が既に積載されているシートSと衝突し、シートs1の排出不良(紙詰まり)やシートSの積載不良が生じる可能性がある。
一方、満載検知装置181を設けても、上述した理由によって実際には満載状態ではないにも関わらず満載検知装置181の検知結果に基づいて満載状態と判断される可能性がある。このような場合、シートの実際の積載量が満載高さより低い状態で満載アラームの報知やシート排出先の自動切替処理が行われることになり、ユーザからの信頼性が低下する可能性がある。
[排出部の制御]
以下、本実施形態における排出部191の制御方法について説明する。まず、排出部191の制御に関する画像形成装置100のシステム構成について、図8のブロック図を用いて説明する。
画像形成装置100は、画像形成装置100の動作を制御する制御手段としての制御部600(コントローラ)を備える。制御部600は、プログラムを実行する実行手段であるCPU602と、プログラムやプログラムの実行に用いられるデータを記憶する記憶部であるメモリ603と、を含む。メモリ603は、画像形成装置199を制御するためのプログラムを格納した非一過性の記憶媒体の例である。また、後述の所定枚数N0や所定時間tnの値は、メモリ603の不揮発性の記憶領域に格納されている。
制御部600は、画像形成装置100のユーザインターフェース(UI)601と接続されている。UI601は、例えば、画像を表示する表示部としての液晶パネルと、画像形成装置100に対して設定変更や画像形成の実行等の指示を入力する入力部としての物理キー及び液晶パネルのタッチパネル機能と、を含む。ユーザは、UI601を介して、給送カセット111に収納したシートの坪量やサイズの情報(坪量及びサイズの数値や、用紙銘柄の指定等)を入力することができる。また、UI601は、制御部600の指示に基づいて、液晶パネルの画像や音声アラームによって積載トレイ180の満載状態をユーザに対して報知する報知手段として機能する。
また、制御部600は、満載検知装置181のセンサ185、画像形成装置100の各種モータ605(例えば、給送ユニット112やレジローラ対120を駆動するモータ)、及び画像形成部150に接続されている。制御部600は、CPU602がメモリ603からプログラムを読み出して実行し、予め設定されたシートの坪量やサイズ等の情報並びにセンサ185の検知結果等に基づいて画像形成部150及び各種モータ605の動作を制御する。
本実施形態における排出部191の制御方法及びその動作について、図9(a~c)のフローチャートを用いて説明する。以下のフローチャートの各工程は、制御部600のCPU602がプログラムを実行することにより実現される。
図9(a)に示すように、画像形成装置100に対してジョブが投入されると、CPU602は、ジョブに使用するシートの坪量及びサイズの情報を参照し、満載状態の検知方法が異なるモードのいずれを実行するかを決定する。第1モード(S01~S08)では、通紙動作を継続しながら満載状態を検知する第1検知処理(S04、図9(b))と、通紙動作を一時停止させて満載状態を検知する第2検知処理(S06、図9(c))とを組み合わせて、積載トレイ180が満載状態か否かを判断する。第2モード(S11~S16)では、シートに対する画像形成及びシートの排出を停止させない第1検知処理(S14、図9(b))を用いて積載トレイ180が満載状態か否かを判断する。
実施例では、種々のシートについて検討を行った結果に基づき、坪量が70g/m(gsm)以下、かつ、A4サイズ以上のシートに画像形成を行う場合、第1検知処理及び第2検知処理を含む第1モード(S01~S08)を実行することとした。一方、坪量が70g/mより大きいシート、又は、A4サイズ未満のシート(つまり、面積がA4より小さいシート)に画像形成を行う場合、第2検知処理を行わずに満載状態を判断する第2モード(S11~S16)を実行することとした。
つまり、本実施例では、所定値以下の坪量を有するシートを積載するときに第1モードを実行し、所定値より大きな坪量を有するシートを積載するときに第2モードを実行する。特に、本実施例では、所定値以下の坪量を有し、かつ、所定サイズ以上のシートを積載するときに第1モードを実行し、所定値より大きな坪量を有し、又は所定サイズ未満のシートを積載するときに第2モードを実行する。なお、坪量が所定値と等しい場合、及びサイズが所定サイズと等しい場合にどちらのモードを採用するかは適宜変更可能である。
(第1モード)
第1モードでは、まず、満載カウンタS1と経過時間t1の値をリセットする(S01)。そして、今回の1枚のシートに対する画像形成及びシートの排出(つまり、通紙動作)を行う(S02)。今回のシートがジョブで指定された画像形成すべきシート枚数の内の最後のシート(最終シート)ではない場合(S03:NO)、第1検知処理を実行する(S04)。今回のシートが最終シートの場合(S03:YES)、ジョブを終了する。
図9(b)に示すように、第1検知処理では、満載検知装置181のセンサ185がONかOFFかを参照して、センサ185がON状態の場合は満載カウンタS1を1だけカウントアップする(S21:YES→S22)。そして、満載カウンタS1が予め設定された閾値(所定枚数N0)以上の場合、第1検知処理の結果として「満載」を返す(S23:YES→S24)。S21でセンサ185がOFFの場合、又は、センサ185がONであって満載カウンタS1がN0未満の場合(S23:YES)、満載カウンタS1をリセットし(S25)、第1検知処理の結果として「非満載」を返す(S26)。
なお、シートの排出時に一時的にセンサ185がON信号を発したとしても、次のシートが排出される前にセンサ185がOFF信号に切り替わる場合は、第1検知処理では「非満載」と判断される。具体的には、連続する2枚のシートの排出間隔(図10参照。以下、「紙間t0」とする)が経過してもセンサ185のON信号が維持される場合に、S21の判定結果がYESとなる。図10(a)の「通常通紙」の期間に示す破線のように、紙間t0の経過前にセンサ185がON信号からOFF信号に切り替わった場合は、S21の判定結果がNOとなる。
第1検知処理(図9(a)のS04)の結果が「非満載」の場合、S02に戻って通紙動作を続行し、第1検知処理の結果が「満載」の場合、S06に進んで第2検知処理を実行する。
上述のように満載カウンタS1が設定されていることで、ジョブの実行中に満載検知装置181のセンサ185がON状態になってもすぐには通紙動作が中断されず、所定枚数N0のシートまでは通紙動作が続行される。所定枚数N0のシートが排出される前にセンサ185がOFF状態になった場合は満載カウンタS1がリセットされ、センサ185がON状態のままで所定枚数N0以上のシートが排出された場合に「満載」の検知結果が返される。このため、第1検知処理により、特定の1枚のシートが空気抵抗によって特に落下が遅かった場合等に、誤って積載トレイ180の満載状態が検知されることを防ぐことができる。
満載カウンタS1の所定枚数N0は、満載検知装置181のセンサ185がON状態となってからも通紙動作を続行可能な回数(バッファ回数)を規定しており、2以上の任意の数を設定できる。満載カウンタS1の閾値である所定枚数N0の値を大きくすることで、満載状態の誤検知を低減して後述の満載処理が頻繁に行われる可能性をより低減することができる。一方、所定枚数N0の値を大きくしすぎると、第1検知処理の結果が「非満載」である間に積載トレイ180上のシートの積載高さが排出ローラ対193の付近まで上昇し、排出不良が生じる可能性が生じる。一例として、所定枚数N0は5枚以上50枚以下の値に設定すると好適であり、10枚以上30枚以下の値に設定するとより好適である。
次に、第2検知処理(S06)について説明する。第1モードでは、第1検知処理が積載トレイ180の満載状態を判断するための前処理(プレ検知)であるのに対し、第2検知処理は満載状態か否かを確定させるための確認処理(本検知)として機能する。
図9(c)に示すように、第2検知処理では、予め設定された時間(所定時間tn)が経過する前に満載検知装置181のセンサ185がOFF信号を発するか否かを監視しながら待機する(S31~S33のループ)。待機中、後続シートに対する通紙動作は一時停止される。S31では、第2検知処理の開始から(つまり、通紙動作の一時停止から)の経過時間t1を、予め設定された時間幅でカウントアップする。ここでは通常の通紙動作における紙間t0をカウントアップの時間幅として採用した例を説明するが、他の時間幅であってもよい。S32では、センサ185の信号を確認し、ON信号の場合にはS33に移る。S33では、経過時間t1が所定時間tn以上かを確認し、所定時間tn未満の場合はS31に戻る。
S33で経過時間t1が所定時間tn以上の場合、つまり、センサ185の信号がONのままで所定時間tnが経過した場合、第2検知処理の結果として「満載」を返す(S34)。S32でセンサ185の信号がOFF信号であった場合、つまり、通紙動作の一時停止から所定時間tnの経過前にセンサの信号がONからOFFに変化した場合、満載カウンタS1及び経過時間t1をリセットする(S35)。そして、第2検知処理の結果として「非満載」を返す(S36)。
第2検知処理(図9(a)のS06)の結果が「非満載」の場合、S02に戻って通紙動作を再開し、第2検知処理の結果が「満載」の場合、S08に進んで満載状態を解決するための処理(満載処理)を実行する。満載処理は、UI601による画像の表示や音声アラームによって、積載トレイ180が満載状態になったことをユーザに対して報知する報知処理を含む。
なお、図1に示す画像形成装置100の積載トレイ180,190のように複数の積載部が設けられている場合、満載処理として、シートの排出先を現在の積載トレイ180から他の積載トレイ190に自動的に切り替えて通紙動作を続行してもよい。
上述したように第2検知処理では、積載トレイ180へのシートの排出を一時停止させてから所定時間tnが経過するまでに満載検知装置181のセンサ185がONからOFFに切り替わるか否かに基づいて、積載トレイ180が満載状態か否かを確定させる。図6を用いて説明したように、積載トレイ180上のシート積載量が満載高さに近付いた状態でも、十分に長い時間を確保すればセンサ185の検知結果が実際のシート積載量を正しく反映したものとなるからである。
所定時間tnが短すぎる場合、最後に排出されたシートが完全に着地する前に「満載」の判断がなされる可能性があり、実際には満載状態ではないのに満載処理が実行されやすくなる。一方、所定時間tnが長すぎる場合、積載トレイ180の満載状態が確定するまでに長い時間がかかり、シート積載量が満載高さに達してからユーザに満載状態が報知されるまでに不必要に長い待ち時間が発生することにより、利便性が低下する可能性がある。適切な所定時間tnの長さは、例えば3秒以上10秒以下の値に設定すると好適である。また、シートの坪量やサイズに応じて所定時間tnの値を変更してもよい。例えば、空気抵抗の影響を受けやすいシート(坪量が小さいシート、サイズが大きいシート)の所定時間tnを、影響を受けにくいシート(坪量が大きいシート、サイズが小さいシート)の所定時間tnより短く設定することができる。
(第2モード)
第2モードでは、第1検知処理(S14)の結果が「満載」である場合に、第2検知処理を行うことなく満載状態と判断して満載処理(S16)を実行する。それ以外のS11~S15の内容は、第1モードにおけるS01~S05の内容と実質的に同一である。
即ち、第2モードでは、まず、満載カウンタS1の値をリセットする(S11)。そして、今回の1枚のシートに対する通紙動作を行う(S12)。今回のシートがジョブ中の最終シートではない場合(S13:NO)、第1検知処理を実行する。(S14、図9(b))。今回のシートが最終シートの場合(S13:YES)、ジョブを終了する。
第1検知処理の結果が「非満載」の場合、S12に戻って通紙動作を続行し、第1検知処理の結果が「満載」の場合、S16に進んで満載処理(S16)を実行する。満載処理(S16)の内容は、第1モードの場合の満載処理(S08)と同様である。
第2モードにおいて第2検知処理を実行せずに満載状態を確定するのは、第2モードが実行されるのは落下時の空気抵抗の影響を比較的受けにくいシートの場合だからである。この場合、第2検知処理によって通紙動作を一時停止したとしても、その後、満載検知装置181のセンサ185がONからOFFに変化する可能性は小さい。従って、第2モードでは第2検知処理を省略することで、より早く積載トレイ180の満載状態を確定させ、ユーザに対して満載状態を早く報知することができる。
[動作例]
本実施形態を適用した画像形成装置100の動作例について、図9(a~c)のフローチャートを参照しながら、図10(a~c)のタイミングチャートを用いて説明する。図10(a、b)は、第1モードが適用された場合、即ち、坪量が70g/m以下、かつ、A4サイズ以上のシートを用いるジョブが投入された場合の動作例を表している。図10(c)は、第2モードが適用された場合、即ち、坪量が70g/mより大きいシート、又は、A4サイズ未満のシートを用いるジョブが投入された場合の動作例を表している。
図10(a)に示すケースにおいて、ジョブの実行が開始されると、一定の紙間t0でシートに画像が形成され、排出ローラ対193によって積載トレイ180に排出されていく(S02)。積載トレイ180上におけるシートの積載枚数が増加することで、紙間t0の間で満載検知装置181のセンサ185が常にONの状態になると、第1検知処理(S04)により満載カウンタS1のカウントアップが開始される(S22)。そして、センサ185のON状態が維持されたまま満載カウンタS1が所定枚数N0に到達すると、第1検知処理の結果が「満載」となり、第2検知処理が実行される(S05:YES→S06)。
第2検知処理により、通紙動作は一時停止され、センサ185のON信号からOFF信号への変化を監視しながら経過時間t1がカウントアップされる(S31~S33)。そして、センサ185のON状態が維持されたまま所定時間tnが経過すると、第2検知処理の結果が「満載」となって積載トレイ180が満載状態であると判断される。この場合、UI601における画像の表示や音声アラームの発出等の報知処理を含む満載処理(S08)が実行される。なお、満載処理の後、ユーザが積載トレイ180上のシートを取り除いてセンサ185がONからOFFに変化すると、報知処理は解除され、通紙動作を再開可能となる。
これに対し図10(b)に示すケースでは、第2検知処理により通紙動作が一時停止された後、所定時間tnが経過する前にセンサ185がON信号からOFF信号に変化する(S32:NO)。この場合、第2検知処理の検知結果が「非満載」となる(S36)ことにより、積載トレイ180は満載状態ではないと判断され、通紙動作が再開する(S07:NO→S02)。
一方、図10(c)に示す第2モードでは、第1検知処理(S14)により満載カウンタS1のカウントアップが開始された後、センサ185のON状態が維持されたまま満載カウンタS1が所定枚数N0に到達すると、第1検知処理の結果が「満載」となる。この場合、第2検知処理を実行することなく、積載トレイ180は満載状態であると判断され(S15:YES)、報知処理を含む満載処理が実行される(S16)。
なお、第1モード及び第2モードのいずれの場合でも、第1検知処理における満載カウンタS1のカウントアップ中にセンサ185がONからOFFに切り替わった場合は、満載カウンタS1がリセットされて通紙動作が継続される。
以上説明したように、本実施形態のシート積載装置は、所定値以下の坪量を有するシートを積載する場合、センサが第1の信号を発し始めてから所定枚数のシートが排出手段によって排出された後にシートの排出を一時停止させる。そして、シートの排出が一時停止されてからセンサが第1の信号を発している状態のままで所定時間が経過したときは報知処理を実行する。シートの排出が一時停止されてから所定時間が経過する前にセンサの信号が第1の信号から第2の信号に変化したときは排出手段によるシートの排出を再開させる。
一方、本実施形態のシート積載装置は、所定値より大きな坪量を有するシートを積載する場合、センサが第1の信号を発し始めてから所定枚数のシートが排出手段に排出された後に排出手段によるシートの排出を停止させる。そして、シートの排出が停止された後にセンサの信号が第1の信号から第2の信号に変化するか否かに関わらず、報知処理を実行する。
このような構成により、所定値以下の坪量を有するシートを積載する場合に積載部の満載状態をより正確に検知することが可能となり、報知処理等を適切に実行することでユーザからの信頼性を高めることができる。また、所定値より大きい坪量を有するシートを積載する場合に、より早く満載状態を検知して報知処理を実行することで、利便性を向上させることができる。
なお、本実施形態の実施例では、積載トレイ180におけるシートの積載枚数が一定量以上(例えば、100枚以上)である状態において第2検知処理が実行されるように構成すると好適である。シートの積載枚数が少ない状態で第2検知処理が実行されると、通紙動作が一時停止されることで画像形成装置100の生産性が低下するからである。具体的な構成として、第1モードが適用される各種のシートについて、積載量が100枚に到達する前は第1検知処理の結果が「非満載」となるように、検知フラグ186の高さやセンサ185がONになる検知フラグ186の回動角度を検討すればよい。また、例えば、積載トレイ180上のシートの有無を検知するシートセンサを配置し、前回ユーザによってシートが取り除かれてからのシートの累積排出枚数をカウントし、その値が100枚以上である場合にのみ第2検知処理を実行するようにしてもよい。
(変形例)
上記の実施形態では、所定値以下の坪量を有し、かつ、所定サイズ以上のシートを積載するときに第1モードを実行し、所定値より大きな坪量を有し、又は所定サイズ未満のシートを積載するときに第2モードを実行する。しかしながら、サイズについては判断せずに、坪量のみで第1モード及び第2モードを切り替えてもよい。また、坪量については判断せずに、所定サイズ以上のシートを積載するときに第1モードを実行し、所定サイズ未満のシートを積載するときに第2モードを実行するようにしてもよい。また、坪量が所定値と等しい場合、及びサイズが所定サイズと等しい場合にどちらのモードを採用するかは適宜変更可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
180…積載部、第1の積載部(積載トレイ)/181…検知手段(満載検知装置)/185…センサ/186…フラグ部材(検知フラグ)/190…第2の積載部(積載トレイ)/193…排出手段(排出ローラ対)/600…制御手段(制御部)

Claims (11)

  1. シートを排出する排出手段と、
    前記排出手段によって排出されたシートが積載される積載部と、
    前記積載部の上方の所定高さでシートを検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果に基づいて前記排出手段を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、
    前記積載部にシートを積載するジョブを実行する場合において、所定値以下の坪量を有するシートを積載するときに第1モードを実行し、前記所定値より大きな坪量を有するシートを積載するときに第2モードを実行するように構成され、
    前記第1モードでは、前記ジョブの実行中に前記検知手段がシートを検知している検知状態のままで所定枚数のシートが排出された場合に、前記積載部が満載状態か否かを確認する確認処理を実行し、
    前記確認処理では、前記排出手段によるシートの排出を一時停止させた後、前記検知手段が前記検知状態のままで所定時間が経過したときは満載状態と判断し、前記所定時間が経過する前に前記検知手段がシートを検知していない非検知状態となったときは満載状態ではないと判断し、
    前記第2モードでは、前記ジョブの実行中に前記検知手段が前記検知状態のままで前記所定枚数のシートが排出された場合に、前記確認処理を実行することなく前記積載部が満載状態であると判断する、
    ことを特徴とするシート積載装置。
  2. 前記制御手段は、前記ジョブの実行中に前記積載部が満載状態であると判断した場合、前記ジョブを中断して前記積載部の満載状態を報知する報知処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート積載装置。
  3. 前記積載部は、第1の積載部であり、
    前記排出手段によって排出されたシートが積載される第2の積載部と、
    シートの排出先を前記第1の積載部と前記第2の積載部との間で切り替える切替手段と、を更に有し、
    前記制御手段は、前記ジョブの実行中に前記第1の積載部が満載状態であると判断した場合、前記切替手段によりシートの排出先を前記第1の積載部から前記第2の積載部に切り替えて前記ジョブを続行する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート積載装置。
  4. 前記所定時間は、3秒以上10秒以下の長さである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート積載装置。
  5. 前記制御手段は、前記積載部に少なくとも100枚のシートが積載されている状態において前記確認処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート積載装置。
  6. 前記制御手段は、前記所定値以下の坪量を有し、かつ、所定サイズ以上のシートを積載するときに前記第1モードを実行し、前記所定値より大きな坪量を有するシート、又は、所定サイズより大きいシートを積載するときに前記第2モードを実行する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート積載装置。
  7. 前記制御手段は、前記ジョブに用いるシートの坪量又はサイズに応じて、前記第1モードにおける前記所定時間の値を変更する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート積載装置。
  8. 前記制御手段は、前記ジョブに用いるシートの坪量又はサイズに応じて、前記第1モード及び前記第2モードにおける前記所定枚数の値を変更する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート積載装置。
  9. 前記検知手段は、
    前記積載部の上方に設けられたシート当接部と、遮光部と、前記シート当接部及び前記遮光部を接続する軸部とを有し、前記シート当接部がシートに当接されて持ち上げられることで前記軸部を中心に回動するフラグ部材と、
    光を発する発光部と、前記発光部からの光を受光しているか否かに応じた信号を発する受光部とを有し、前記フラグ部材の回動角度に応じて前記遮光部によって前記受光部が遮光されるか否かが切り替わるセンサと、を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート積載装置。
  10. シートを排出する排出手段と、
    前記排出手段によって排出されたシートが積載される積載部と、
    前記積載部の上方に設けられ、前記積載部に積載されたシートの上面に持ち上げられることで回動するフラグ部材と、
    前記フラグ部材の回動角度を検知することにより、前記積載部におけるシートの積載高さが所定高さ以上である場合に第1の信号を発し、前記積載部におけるシートの積載高さが前記所定高さ未満である場合に第2の信号を発するセンサと、
    前記センサの信号に基づいて、前記積載部の満載状態を報知する報知処理を実行する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、
    所定値以下の坪量を有するシートを積載する場合、前記センサが前記第1の信号を発し始めてから所定枚数のシートが前記排出手段によって排出された後にシートの排出を一時停止させ、シートの排出が一時停止されてから前記センサが前記第1の信号を発している状態のままで所定時間が経過したときは前記報知処理を実行し、シートの排出が一時停止されてから前記所定時間が経過する前に前記センサの信号が前記第1の信号から前記第2の信号に変化したときは前記排出手段によるシートの排出を再開させ、
    前記所定値より大きな坪量を有するシートを積載する場合、前記センサが前記第1の信号を発し始めてから前記所定枚数のシートが前記排出手段に排出された後に前記排出手段によるシートの排出を停止させ、シートの排出が停止された後に前記センサの信号が前記第1の信号から前記第2の信号に変化するか否かに関わらず、前記報知処理を実行するように構成されている、
    ことを特徴とするシート積載装置。
  11. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段によって画像を形成されたシートを積載する、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート積載装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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