JP2022118372A - 基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体 - Google Patents

基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】ミスト状になった処理液が液受部の外部に漏れるのを排気圧を高くせずに防ぐことができるレジスト膜形成装置を提供する。【解決手段】液受部14は、保持回転部に保持される基板Wが通過し上方の空間に対する開口となる孔を上部に有し、内部が排気され、基板処理は、基板に対して成膜処理液を供給し当該基板を回転させる供給処理と、供給処理の後、基板を回転させ基板上の成膜処理液を乾燥させる乾燥処理と、を含み、液受部の上面に対し進退自在に構成された円環状の円環部材60をさらに備え、制御部は、供給処理のときは円環部材が液受部の孔の周縁を塞ぐように液受部の上面に設置され、乾燥処理のときは円環部材が液受部の上面から退避するよう、制御を行う。【選択図】図3

Description

本開示は、基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体に関する。
特許文献1には、基板に塗布膜を形成する塗布装置が開示されている。この装置では、基板が置かれる処理雰囲気を排気しながら、鉛直軸周りに回転している基板の表面に、溶剤で希釈したレジスト液を吐出して、レジスト液からなる塗布膜を形成する。次いで、処理雰囲気の排気を停止して、基板の外縁部から振り切られたレジスト液において発生する溶剤雰囲気を基板の外周部に形成した状態にて、基板を鉛直軸周りに回転させると共に、当該基板の表面のレジスト液を乾燥させる。
特許6206316号公報
本開示にかかる技術は、回転する基板から振り切られた液受部に衝突してミスト状になった成膜処理液が、液受部の外部に漏れるのを、液受部の内部を排気する排気圧を高くせずに防ぐ。
本開示の一態様は、基板を処理する基板処理装置であって、基板を保持して回転させる保持回転部と、前記保持回転部に保持された基板に対して成膜処理液を供給する供給部と、前記保持回転部による回転によって基板から振り切られた成膜処理液を受ける液受部と、基板処理に係る制御を行う制御部と、を備え、前記液受部は、前記保持回転部に保持される基板が通過し上方の空間に対する開口となる孔を上部に有し、内部が排気され、前記基板処理は、基板に対して成膜処理液を供給し当該基板を回転させる供給処理と、前記供給処理の後、基板を回転させ基板上の成膜処理液を乾燥させる乾燥処理と、を含み、前記液受部の上面に対し進退自在に構成された円環状の円環部材をさらに備え、前記制御部は、前記供給処理のときは前記円環部材が前記液受部の前記孔の周縁を塞ぐように前記液受部の上面に設置され、前記乾燥処理のときは前記円環部材が前記液受部の上面から退避するよう、制御を行う。
本開示によれば、回転する基板から振り切られた液受部に衝突してミスト状になった成膜処理液が、液受部の外部に漏れるのを、液受部の内部を排気する排気圧を高くせずに防ぐことができる。
本実施の形態にかかる基板処理装置としてのレジスト膜形成装置の構成の概略を模式的に示す縦断面図である。 本実施の形態にかかる基板処理装置としてのレジスト膜形成装置の構成の概略を模式的に示す平面図である。 本実施の形態にかかる基板処理装置としてのレジスト膜形成装置の構成の概略を模式的に示す部分拡大断面図である。 従来の基板処理装置における、成膜処理液のミスト粒子の動きを示す説明図である。 本実施の形態にかかる基板処理装置における、成膜処理液のミスト粒子の動きを示す説明図である。 排気機構による排気圧と、カップの外部で検出されたミスト状の成膜処理液の粒子数との関係を示すグラフである。 円環部材の他の例を示す図である。 円環部材の他の例を示す図である。 円環部材の他の例を示す図である。 円環部材の別の例を示す図である。 カップの他の例を示す図である。 カップの他の例を示す図である。
半導体デバイス等の製造プロセスには、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)等の基板上に塗布液等の成膜処理液を供給しレジスト膜等の所望の膜を形成する処理がある。この処理には、塗布液を基板に供給すると共に基板を回転させ、遠心力により基板全体に塗布液を塗布する、いわゆるスピンコーティングが広く用いられている(特許文献1参照)。また、成膜処理液として、塗布液に加えて、塗布液の前に基板に供給されるプリウェット液が用いられることがある。
スピンコーティングに用いられる基板処理装置は、基板を保持して回転させる保持回転部と、保持回転部に保持された基板に成膜処理液を供給する供給部と、保持回転部による回転により基板から振り切られた成膜処理液を受ける液受部と、を備える。液受部の上部には、上方の空間に対する開口となる孔が設けられており、基板は、この開口となる孔を通過して、保持回転部に載置され保持される。また、液受部の内部は、保持回転部に保持された基板表面上に所望の気流を生じさせること等を目的として排気されている。
ところで、回転により基板から振り切られた成膜処理液が液受部に衝突してミスト状となり、そのミスト状の成膜処理液が、上記開口となる孔を介して、液受部の外部に漏れることがある。漏れたミスト状の成膜処理液が液受部の外部で基板に付着すると欠陥の原因になること等から、上述のような漏れを防ぐ必要がある。液受部の内部を排気する排気圧を高くすることにより、上述のような漏れを防ぐことができるが、排気圧を高くすると、ランニングコストを押し上げることになってしまう。
そこで、本開示にかかる技術は、回転する基板から振り切られた液受部に衝突してミスト状になった成膜処理液が、液受部の外部に漏れるのを、液受部の内部を排気する排気圧を高くせずに防ぐ。
以下、本実施形態にかかる基板処理装置及び基板処理方法について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1~図3はそれぞれ、本実施の形態にかかる基板処理装置としてのレジスト膜形成装置1の構成の概略を模式的に示す縦断面図、平面図及び部分拡大断面図である。
レジスト膜形成装置1は、保持回転部としてのスピンチャック11を備える。スピンチャック11は、ウェハWを保持し、具体的には、例えば直径が300mmの円形のウェハWの裏面中央部を真空吸着することにより、当該ウェハWを水平に保持する。スピンチャック11は、モータ等のアクチュエータを有する回転機構12に接続されている。回転機構12によりスピンチャック11が鉛直軸回りに回転することにより、スピンチャック11に保持されたウェハWも同様に回転する。
また、スピンチャック11に保持されたウェハWを囲むように、液受部としてのカップ14が設けられている。カップ14は、スピンチャック11による回転によってウェハWから振り切られた塗布液やプリウェット液等の成膜処理液を受け回収することができる。
このカップ14の底部には排液口15が設けられている。また、カップ14の底部には排気管16が設けられており、排気管16には、排気ポンプ等を有する排気機構30が接続されている。カップ14の内部は、ウェハWの処理中において、排気管16を介して排気機構30によって排気される。このカップ14内の排気によって、ウェハWの周囲から当該ウェハWの表面上の排気が行われる。
さらに、カップ14は、スピンチャック11と同心の、平面視円形状の孔17を上部に有する。この孔17は、カップ14における、上方の空間に対する開口となる。ウェハWは、この開口となる孔17を通過して、スピンチャック11に載置され保持される。
また、カップ14は、スピンチャック11による回転によってウェハWから側方に振り切られた処理液が衝突する側方壁18を有する。側方壁18は、鉛直方向に延びる円筒状の周壁18aと、周壁18aの上端から内側上方に向けて全周に亘って延びる傾斜壁18bとを含む。傾斜壁18bが、スピンチャック11に保持されたウェハWの側方に位置しており、ウェハWから側方に振り切られた処理液は、傾斜壁18bに衝突する。
さらに、カップ14は、側方壁18から内側に向けて全周に亘って水平に延び孔17を形成する、平面視円環状の天壁19を有する。図の例では、天壁19は、傾斜壁18bの上端に接続されている。天壁19は、側方壁18より水平に近い角度で側方壁18から内側上方に向けて全周に亘って延びる形状であってもよい。
また、平面視円環状の天壁19の内周端には、当該内周端に沿って全周に亘って、上側に向けて垂直に延びる凸部20が設けられている。
カップ14の内部における、スピンチャック11の周囲には、内外に斜面部21a、21bを有する環状のガイド部材21が配置されている。ガイド部材21の頂上部には、ベベル洗浄ノズル24が設けられている。ベベル洗浄ノズル24は、ウェハWの裏面の周縁部にレジスト液の溶剤を吐出し、ウェハWのベベル部の洗浄を行う。ベベル洗浄ノズル24は、溶剤供給機構(図示せず)に接続されている。この溶剤供給機構は、ポンプやバルブ等を備え、ベベル洗浄ノズル24へレジスト液の溶剤を供給する。
また、スピンチャック11の周囲には、昇降ピン31が配置されている。この昇降ピン31は、シリンダ等のアクチュエータを有する昇降機構32によって鉛直方向に昇降し、ウェハWを支持して昇降させることができる。これによって、スピンチャック11とウェハ搬送機構(図示せず)との間でウェハWを受け渡すことができる。
カップ14の孔17の上方には、気流形成部としてのファンフィルタユニット(FFU)31が設けられており、清浄気体としての清浄な空気の下降気流を形成し、当該空気を孔17を介してカップ14内に供給する。カップ14内にウェハWに供給された清浄な空気は、排気機構30によりカップ14外へ排気される。
さらに、レジスト膜形成装置1は、図1及び図2に示すように、スピンチャック11に保持されたウェハWに対して成膜処理液を供給する供給部として、レジスト液供給ノズル41及び溶剤供給ノズル51を備えている。
レジスト液供給ノズル41は、塗布液としてのレジスト液を例えば鉛直方向下方に吐出する。このレジスト液供給ノズル41は、レジスト供給機構42に接続されている。レジスト供給機構42は、ポンプやバルブ等を備え、レジスト液供給ノズル41へレジスト液を供給する。
レジスト液供給ノズル41は、図2に示すように、アーム43の先端部に支持されており、アーム43の基端側は移動機構44に接続されている。移動機構44はモータ等のアクチュエータによって、ガイドレール45に沿って図中の往復矢印の方向に移動自在である。また、アーム43に支持されたレジスト液供給ノズル41は、鉛直方向に移動自在である。レジスト液供給ノズル41は、カップ14の外側に配置された待機部46において待機可能である。
溶剤供給ノズル51は、プリウェット液としての有機溶剤を例えば鉛直方向下方に吐出する。この溶剤供給ノズル51は、溶剤供給機構52に接続されている。溶剤供給機構52は、ポンプやバルブ等を備え、溶剤供給ノズル51へ有機溶剤を供給する。
溶剤供給ノズル51は、アーム53の先端部に支持されており、アーム53の基端側は移動機構54に接続されている。移動機構54はモータ等のアクチュエータによって、ガイドレール55に沿って図中の往復矢印の方向に移動自在である。また、アーム53に支持された溶剤供給ノズル51は、鉛直方向に移動自在である。溶剤供給ノズル51は、カップ14の外側に配置された待機部56において待機可能である。
また、レジスト膜形成装置1には、図1及び図2に示すように、平面視円環状の円環部材60が設けられている。
円環部材60を有していない従来のレジスト膜形成装置では、カップ14の内部を排気する排気圧を高くしなければ、回転によりウェハWから振り切られカップ14の傾斜壁18bの内周面に衝突してミスト状となった成膜処理液が、孔17を介して、カップ14の外部に漏れてしまうことがあった。
この漏れに関し、本発明者らが鋭意シミュレーションを重ねた結果、以下の点が判明した。すなわち、上記従来のレジスト膜形成装置でも、カップ14の孔17の径をウェハWより小さくし例えば240mmとすれば、上記排気圧を高くしなくても、ミスト状の成膜処理液がカップ14の外部に漏れるのを防止可能であることが判明した。しかし、実際にはカップ14の孔17の径をウェハWより小さくすることができない。ウェハWをカップ14の外側から孔17を通じてスピンチャック11に載置すること等ができないからである。
そこで、本実施形態では、上述のように円環部材60を設けている。
円環部材60は、その中央に、カップ14の孔17より小径の孔60aを形成する。また、円環部材60は、支持部材61を介して、シリンダ等のアクチュエータを有する、退避機構としての昇降機構62に接続されている。昇降機構62により、円環部材60は、カップ14の上面に対し昇降自在となっており、具体的には、図1に一点鎖線で示す第1の位置、図1に実線で示す第2の位置との間を昇降自在となっている。第1の位置は、円環部材60がカップ14の孔17の周縁を全周に亘って塞ぐように当該カップ14の上面に設置される位置である。第2の位置は、第1の位置の上方の位置であり、昇降ピン31を介したウェハ搬送機構(図示せず)とスピンチャック11との間でのウェハWの受け渡し時にウェハWと干渉しない位置である。なお、本例では、第1の位置でも第2の位置でも、円環部材60は、カップ14の孔17及びスピンチャック11(に保持されたウェハW)と同心である。
円環部材60は、ミスト状の成膜処理液が生じる時には、図3に示すように、カップ14の上面14a(具体的には天壁19の上面)に設置され、すなわち、前述の第1の位置(下方位置)に配設される。このように第1の位置に配設されたとき、円環部材60は、カップ14の孔17の周縁を塞ぎ、当該孔17を形成する天壁19の内周端から内周側に延設された状態になる。つまり、円環部材60の位置を第1の位置(下方位置)に配設することにより、カップ14の上方空間に対する開口は、カップ14の孔17から、当該孔17より小径の円環部材60の孔60aとなり、縮径される。したがって、孔17の径が小さいカップ14を疑似的に実現することができる。
一方、円環部材60は、昇降ピン31を介したウェハ搬送機構(図示せず)とスピンチャック11との間でのウェハWの受け渡し時には、前述の第2の位置(上方位置)に配設される。したがって、上記ウェハWの受け渡し時に、円環部材60とウェハWとが干渉することがない。また、円環部材60は、受け渡し時以外の、ミスト状の成膜処理液が生じない時も、第2の位置(上方位置)に配設される。
さらに、円環部材60は、図2及び図3に示すように、周縁カバー部100と、連結部110とを有する。
周縁カバー部100は、円環板状に形成され、水平になるように配設されている。周縁カバー部100の外径は、カップ14の孔17の直径より若干小さく、周縁カバー部100の内径はウェハWの直径より小さく例えば140m~260mmである。また、周縁カバー部100は、スピンチャック11(に保持されたウェハW)及びカップ14の孔17と、平面視で同心となるように配設されている。そして、円環部材60を前述の第1の位置としたとき、周縁カバー部100は、カップ14の孔17の周縁を全周に亘って塞ぎ、当該孔17を形成する天壁19の内周端から内周側に延設された状態になる。なお、本例の周縁カバー部100の下面は水平となっている。
連結部110は、周縁カバー部100と支持部材61とを連結する。この連結部110は、周縁カバー部100の外周端から平面視外側に向けて全周に亘って延びるように形成されている。また、連結部110は、円環部材60を前述の第1の位置としたときにカップ14の上部における内周側の部分に沿うような形状(具体的には天壁19の内周側上面と凸部20の外周面、上面及び内周面とに沿うような形状)を有している。具体的には、例えば、連結部110は、カップ14の上部における内周側の部分の形状に対応して湾曲した湾曲面110aを有しており、湾曲面110aが形成する凹部にカップ14の凸部20を受容することができる。連結部110が上述のように構成されているため、円環部材60を前述の第1の位置としたときに、円環部材60とカップ14との間の隙間が小さくなるようにしている。
さらに、レジスト膜形成装置1には、制御部Uが設けられている。制御部Uは、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、レジスト膜形成装置1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。格納されたプログラムは、レジスト膜形成装置1の各部に制御信号を送信してその動作を制御するように命令(各ステップ)が組み込まれている。例えば、制御部Uは、回転機構12によるスピンチャック11の回転数すなわちウェハWの回転数(回転速度)の変更、レジスト液供給ノズル41及び溶剤供給ノズル51の移動を制御する。また、制御部Uは、レジスト供給機構42からレジスト液供給ノズル41へのレジスト液の供給、停止、溶剤供給機構52から溶剤供給ノズル51への溶剤の供給、停止、溶剤供給機構(図示せず)からベベル洗浄ノズル24へのレジスト液の溶剤の供給、停止も制御する。さらに、制御部Uは、円環部材60の昇降、排気機構30による排気量等も制御する。なお、上述のプログラムは、コンピュータに読み取り可能な非一時的な記憶媒体に記録されていたものであって、当該記憶媒体から制御部Uにインストールされたものであってもよい。プログラムの一部または全ては専用ハードウェア(回路基板)で実現してもよい。
次に、レジスト膜形成装置1を用いたレジスト膜形成方法の一例について説明する。
(ウェハWの載置及び吸着保持)
まず、スピンチャック11にウェハWが載置され、吸着保持される。具体的には、レジスト膜形成装置1の内部に、ウェハWを保持したウェハ搬送装置(図示せず)が挿入され、このウェハ搬送装置とスピンチャック11との間で、昇降ピン31を介してウェハWが受け渡され、これにより、スピンチャック11に載置される。その後、ウェハWがスピンチャック11に吸着保持される。
この工程では、円環部材60は前述の第2の位置(上昇位置)に位置している。なお、第2の位置(上昇位置)は、上述のウェハWの受け渡し時にウェハW及びウェハ搬送装置と円環部材60とが干渉しない位置且つ円環部材60とFFU31とが干渉しない位置である。第2の位置(上昇位置)は例えばスピンチャック11に保持されたウェハWから40~70mmの位置である。
(プリウェット)
続いて、ウェハWに対しプリウェット処理が行われる。具体的には、スピンチャック11に保持されたウェハWの中心部上方に溶剤供給ノズル51を移動させ、当該溶剤供給ノズル51からウェハW上に有機溶剤を供給させる。それと共に、ウェハWを例えば2000rpm以上という高い回転数で回転させる。本例ではウェハWの回転数は2000rpmであるものとする。また、この工程において、カップ14の内部を排気する排気圧力は、例えば21Paである。
プリウェット処理時は、ウェハWの回転数が上述のように高いため、ウェハWから振り切られたプリウェット液がカップ14に衝突し、ミスト状のプリウェット液が生じる。そのため、この工程では、円環部材60を前述の第1の位置(下方位置)に位置させる。これにより、カップ14の上方の空間に対する開口を小さくし、ミスト状のプリウェット液が上記開口を介して漏れないようにする。
(レジスト液膜形成)
次いで、ウェハWに対しレジスト液の液膜を形成するレジスト液膜形成処理が行われる。具体的には、溶剤供給ノズル51を退避させた後、スピンチャック11に保持されたウェハWの中心部上方にレジスト液供給ノズル41を移動させ、当該レジスト液供給ノズル41からウェハW上にレジスト液を供給させる。それと共に、ウェハWを例えば2000rpm以上という高い回転数で回転させる。これにより、ウェハWの上面全体を覆うレジスト液の液膜を形成する。なお、本例ではウェハWの回転数は2500rpmであるものとする。また、この工程でも、カップ14の内部を排気する排気圧力は、例えば21Paである。
レジスト液膜形成処理時は、ウェハWの回転数が上述のように高いため、ウェハWから振り切られたレジスト液がカップ14に衝突し、ミスト状のレジスト液が生じる。そのため、この工程では、プリウェット処理を行う工程に引き続いて、円環部材60を第1の位置(下方位置)に位置させる。これにより、カップ14の上方の空間に対する開口の直径を小さくし、ミスト状のレジスト液が上記開口を介して漏れにくくする。
(乾燥)
続いて、ウェハWに対し、レジスト液の液膜を乾燥させウェハW上にレジスト膜を形成する処理が行われる。具体的には、レジスト液供給ノズル41を退避させ、また、ウェハWを例えば1500rpm以下という低い回転数で回転させる。これにより、ウェハ上のレジスト液の液膜を、余分なレジスト液を振り切りながら、乾燥させ、レジスト膜を形成する。なお、本例ではウェハWの回転数は1500rpmであるものとする。また、この工程でも、カップ14の内部を排気する排気圧力は、例えば21Paである。言い換えると、プリウェット処理及びレジスト液膜形成処理と乾燥処理とでは上記排気圧力は変わらない。
乾燥処理時は、ウェハWの回転数が上述のように低いため、ウェハWから振り切られたレジスト液がカップ14に衝突しないため、ミスト状のレジスト液が生じない。また、乾燥処理時において、FFU31からの空気が排気されることによりウェハWの表面に形成される気流がレジスト膜の形状に影響を与える。そのため、乾燥処理時に円環部材60を前述の第1の位置(下方位置)にすると、レジスト膜の周縁側のみ厚くなる等、当該レジスト膜の膜厚分布に悪影響を及ぼす。したがって、この工程では、円環部材60の位置は、前述の第2の位置(上方位置)とされる。
(ベベル洗浄)
その後、ウェハWのベベル部の洗浄処理が行われる。具体的には、ベベル洗浄ノズル24は、ウェハWの裏面の周縁部にレジスト液の溶剤を供給させる。それと共に、ウェハWを回転させる。これにより、ウェハWの裏面の周縁側とベベル部の不要なレジスト膜を除去する。
(搬出)
そして、ウェハWの載置及び吸着保持の工程と逆の手順で、ウェハWがレジスト膜形成装置1から搬出される。
以上のように、本実施形態では、レジスト膜形成装置1が、カップ14の上面に対し昇降自在に構成された円環状の円環部材60を備えている。
このレジスト膜形成装置1による、成膜処理液をウェハWに供給し当該ウェハWを回転させる供給処理(すなわち上述のプリウェット処理及びレジスト液膜形成処理)では、成膜処理液をウェハWの上面全体に拡散する必要があること等から、ウェハWの回転数が高い。そのため、上記供給処理では、ウェハWから振り切られた成膜処理液がカップ14に衝突してミスト状になることがある。
本実施形態と異なり、円環部材60が設けられていない場合、図4に示すように、カップ14における成膜処理液が衝突する位置すなわちミスト状の成膜処理液が生じる位置から、この場合のカップ14における上方の空間に対する開口である孔17の縁までの距離が短い。また、天壁19の下面とウェハWの表面との間の隙間が大きいため、当該隙間を通るFFU31からの清浄な空気の流速が遅い傾向にある。そのため、上記供給処理時において、排気機構30による排気圧を高くしないと、成膜処理液のミスト粒子Mは、カップ14の内部から排出される気体と共に排出されることなく、上記開口の縁(すなわち孔17の縁)まで到達してしまうことがある。したがって、ミスト状の成膜処理液が、上記開口すなわち孔17を介してカップ14の外部に漏れ出てしまうことがある。
それに対し、本実施形態では、円環部材60が設けられており、上記供給処理時には、この円環部材60が上述の第1の位置(下方位置)とされる。つまり、上記供給処理時には、円環部材60が、カップ14の孔17の周縁を塞ぐようにカップ14の上面14aに設置される。そのため、上記供給処理時において、カップ14の上方の空間に対する開口が、孔17より小さい、円環部材60が形成する孔60aとなる。その結果、図5に示すように、成膜処理液のミストが生じる位置からカップ14の上方の空間に対する上記開口の縁(すなわち孔60aの縁)までの距離が長くなる。また、円環部材60の下面(具体的には周縁カバー部100の下面)とウェハWの表面との間の隙間が小さいため、当該隙間を通るFFU31からの清浄な空気の流速が速い傾向にある。したがって、上記供給処理時において、排気機構30による排気圧を高くしなくても、成膜処理液のミスト粒子Mは、上記開口の縁(すなわち孔60aの縁)まで到達することなく、カップ14の内部から排出される気体と共に排出される。よって、本実施形態によれば、排気機構30による排気圧(すなわちカップ14の内部を排気する排気圧)を高くしなくても、上記供給処理時に、ミスト状の成膜処理液がカップ14の外部に漏れ出てしまうことがない。また、上記供給処理時の排気機構30による排気圧を高くすれば、上記供給処理時にミスト状の成膜処理液がカップ14の外部に漏れ出てしまうのをより確実に防ぐことができる。つまり、本実施形態によれば、上記供給処理時にミスト状の成膜処理液がカップ14の外部に漏れ出てしまうのを効率的に防ぐことができる。
さらに、本実施形態では、乾燥処理時には、円環部材60が上述の第2の位置(上方位置)とされ、カップ14の上面14aから離間される。したがって、円環部材60が、ウェハW上のレジスト膜の膜厚分布に悪影響を及ぼすことがない。
なお、円環部材60に代えて、円環部材60の外径と等しい直径を有する平面視円形の円板部材を用いた場合、レジスト液膜形成処理工程等においてFFU31からの清浄な空気がカップ14の内部に導入されない。その結果、レジスト膜の膜厚が面内不均一になってしまう。そのため、上述のような円板部材ではなく、円環部材60を用いている。
本発明者らが円環部材60に関し実際に試験を行った結果を図6のグラフに示した。発明者が行った試験では、上述のプリウェット処理とレジスト液膜形成処理の両方を行った。また、プリウェット処理時及びレジスト液膜形成処理時のウェハWの回転数を4000rpmとした。図6のグラフにおいて、横軸は、排気機構30による排気圧を示し、縦軸は、カップ14の外部で検出されたミスト状の成膜処理液(有機溶剤及びレジスト液の両方)の粒子数を示す。
図6に示すように、円環部材60がない場合、排気圧を60Paと高くしても、カップ14の外部で成膜処理液のミスト粒子が検出された。本発明者らが試験を行ったところによれば、円環部材60がない場合にカップ14の外部で成膜処理液のミスト粒子が検出されないようにするには、65Pa以上という非常に高い排気圧が必要であった。
それに対し、内径が240mmの円環部材60を設け、プリウェット処理時及びレジスト液膜形成処理時に当該円環部材60を前述の第1の位置(下方位置)とすると、排気圧が15paや10Paと低くても、カップ14の外部で成膜処理液のミスト粒子が検出されなかった。
なお、内径が260mmの円環部材60を設けた場合、排気圧が25Pa~30Paと低くても、カップ14の外部で成膜処理液のミスト粒子が検出されなかった。また、内径が280mmの円環部材60を設けた場合、カップ14の外部で成膜処理液のミスト粒子が検出されないようにするには、35Pa以上という比較的高い排気圧が必要であった。
したがって、円環部材60の内径は、260mm以下であることが好ましい。
また、本発明者らが試験を行ったところによれば、円環部材60の内径を240mmより小さい場合においても、240mmとしたときと同様、低い排気圧であっても、カップ14の外部でミスト状の成膜処理液が検出されなかった。ただし、内径が140mmより小さい円環部材60を設けた場合、乾燥処理後にウェハW上に形成されているレジスト膜の膜厚分布が悪化することがあった。これは、乾燥処理時に、FFU31からの清浄な空気をカップ14の内部に十分取り込むことができなくなり、ウェハWの上面に所望の気流を形成することができなくなるから、と考えられる。
したがって、円環部材60の内径は、140mm以上であることが好ましい。
なお、円環部材60の材料には、例えば、樹脂材料が用いられる。円環部材60の材料を樹脂材料にすることにより、金属材料にした場合に比べ、処理を重ねたときの、ミスト状の成膜処理液の気化による円環部材60の温度低下を、抑制でき、円環部材60が結露するのを防止することができる。
また、本実施形態では、円環部材60の連結部110が、円環部材60を前述の第1の位置(下方位置)としたときにカップ14の上部における内周側の部分に沿うような形状(具体的には天壁19の内周側上面と凸部20の外周面、上面及び内周面とに沿うような形状)を有している。これにより、円環部材60を前述の第1の位置(下方位置)としたときに、円環部材60とカップ14との間の隙間が小さくなるようにしている。このように当該隙間が小さいと、当該隙間を介してミスト状の成膜処理液がカップ14の外部に漏れるのを防ぐことができる。上記隙間を介した漏れをより確実に防ぐためには、円環部材60を前述の第1の位置(下方位置)としたときに、円環部材60とカップ14とが密着することが好ましい。ただし、このように密着させると、円環部材60の昇降時にカップ14と擦れて発塵するおそれがある。
なお、以上の例では、円環部材60を前述の第1の位置(下方位置)に対し(すなわちカップ14の上面に対し)昇降させることにより進退させていた。つまり、以上の例では、円環部材60の前述の第1の位置に対する進退方向は鉛直方向であった。上記進退方向は略水平方向であってもよい。なお、進退方向が鉛直方向でなく、且つ、円環部材60を前述の第1の位置から退避させたときの位置が、FFU31からの清浄な気体が当該円環部材60によってカップ14に向かうのを妨げない位置であれば、円環部材60の内径は140mm未満であってもよい。
図7~図9はそれぞれ、円環部材の他の例を示す図である。
以上の例では、円環部材60の下面(具体的には周縁カバー部100の下面100a)すなわちスピンチャック11に保持されたウェハWに対向する面は水平であった。円環部材60の下面の形状はこれに限られない。例えば、図7の円環部材200の周縁カバー部201の下面201aのように、外周側(図7の例では外周端)から内周端に向けて漸次低くなるように傾斜した傾斜面であってもよい。これにより、円環部材200を前述の第1の位置(下方位置)としたときに、円環部材200とウェハWとの間の隙間が小さくなる。その結果、FFU31より供給された清浄な空気が上記隙間を流れて行く際の流速が速くなる。したがって、ミスト状の成膜処理液が、円環部材200が形成する孔60aに到達し当該孔60aを介してカップ14の外部に漏れ出すのを、より確実に防ぐことができる。
また、図8に示すように、円環部材210は、その周縁カバー部211の下面211aにおける内周側に、当該円環部材210と同心の円環状に形成され且つスピンチャック11に保持されたウェハWに向けて突出する凸部212を有していてもよい。これにより、円環部材210を前述の第1の位置(下方位置)としたときに、円環部材210とウェハWとの間の隙間が小さくなる。その結果、FFU31より供給された清浄な空気が上記隙間を流れて行く際の流速が速くなる。したがって、ミスト状の成膜処理液が、円環部材210が形成する孔60aに到達し当該孔60aを介してカップ14の外部に漏れ出すのを、より確実に防ぐことができる。
さらに、図9に示すように、円環部材220は、その周縁カバー部221の内端が凸部20よりも垂直方向に肉厚に形成され、その上面222の全体が水平な平坦面となっていてもよい。そして、円環部材220の上面222の内周端がスピンチャック11に保持されたウェハWの外周端より内側に位置し、上記上面222の外周端がカップ14の孔17の外周端より外側に位置していてもよい。これにより、周縁カバー部221の内端での下向きの整流作用が強くなりその周辺の空気を引き込みやすくなるので、FFU31より供給された清浄な空気が、円環部材220の上面222上で滞留したり外周方向に移動したりすることなく、カップ14の内部に導入されやすくなる。その結果、FFU31より供給された清浄な空気のうち、カップ14の内部に導入される空気の量が多くなる。したがって、ミスト状の成膜処理液が、円環部材220が形成する孔60aに到達し当該孔60aを介してカップ14の外部に漏れ出すのを、より確実に防ぐことができる。
図10は、円環部材の別の例を示す図である。
円環部材60を前述の第1の位置(下方位置)として、カップ14の孔17の周縁を周縁カバー部100で塞いでも、円環部材60とカップ14との間の隙間を介して、ミスト状の成膜処理液がカップ14の外部に漏れることがある。この漏れを抑制するために、図10に示すように、前述の第1の位置(下方位置)とされた円環部材230におけるカップ14の上面14aに対向する面230aとカップ14の上面14aとでラビリンス構造Rが形成されるようにしてもよい。言い換えると、カップ14の上面14aに設置された円環部材230におけるカップ14の上面14aに対向する面(以下、「対向面」という。)230aとカップ14の上面14aとでラビリンス構造Rが形成されるようにしてもよい。図の例のラビリンス構造Rは、円環部材230の対向面230aが形成する、上方向に凹む複数(具体的には2つ)の凹部と、カップ14が有する上記凹部それぞれに受容されるように上面14aから上方向に突出する複数(具体的には2つの)の凸部300とにより構成されている。
図11は、カップの他の例を示す図である。
図11のカップ400は、シール部401を有する。シール部401は、円環部材240の外周側とカップ400の上面14a(具体的には天壁19の上面)との間を封じるものであり、上記上面14aに形成されている。このシール部401は、前述の第1の位置(下方位置)とされた円環部材240の外周側下端が収まる溝402を有し、当該溝402が水403で満たされている。溝402は、カップ14の孔17と平面視で同心となるように形成されている。このようなシール部401を設けることにより、円環部材240とカップ400との間の隙間を介して、ミスト状の成膜処理液がカップ400の外部に漏れるのを防ぐことができる。
図12は、カップの他の例を示す図である。
図12のカップ500は、吸引部としての吸引路501を有する。吸引路501は、円環部材240とカップ500との間の隙間の気体を吸引するためのものである。吸引路501は、カップ500を形成する壁内に形成され、具体的には、天壁19及び傾斜壁18bを跨るようにこれら天壁19及び傾斜壁18b内に形成されている。吸引路501の一端は、円環部材240とカップ500との間の空間に対して開口し、吸引路501の他端は、吸気ポンプを有する吸気機構(図示せず)に接続されている。
さらに、カップ500は、前述の第1の位置(下方位置)とされた円環部材240の外周側下端が収まる溝502を有する。溝502は、カップ14の孔17と平面視で同心となるように形成されている。吸引路501の上記一端は、例えば、この溝502に連通している。
上述のような吸引路501を設けることにより、円環部材240とカップ500との間の隙間を介して、ミスト状の成膜処理液がカップ500の外部に漏れるのを防ぐことができる。
なお、円環部材とカップとの間の隙間の気体を吸引するための吸引部を、円環部材に設けてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 レジスト膜形成装置
11 スピンチャック
14 カップ
14a 上面
17 孔
41 レジスト液供給ノズル
51 溶剤供給ノズル
60、200、210、220、230 円環部材
U 制御部
W ウェハ

Claims (14)

  1. 基板を処理する基板処理装置であって、
    基板を保持して回転させる保持回転部と、
    前記保持回転部に保持された基板に対して成膜処理液を供給する供給部と、
    前記保持回転部による回転によって基板から振り切られた成膜処理液を受ける液受部と、
    基板処理に係る制御を行う制御部と、を備え、
    前記液受部は、前記保持回転部に保持される基板が通過し上方の空間に対する開口となる孔を上部に有し、内部が排気され、
    前記基板処理は、基板に対して成膜処理液を供給し当該基板を回転させる供給処理と、前記供給処理の後、基板を回転させ基板上の成膜処理液を乾燥させる乾燥処理と、を含み、
    前記液受部の上面に対し進退自在に構成された円環状の円環部材をさらに備え、
    前記制御部は、前記供給処理のときは前記円環部材が前記液受部の前記孔の周縁を塞ぐように前記液受部の上面に設置され、前記乾燥処理のときは前記円環部材が前記液受部の上面から退避するよう、制御を行う、基板処理装置。
  2. 前記液受部は、前記孔を形成する天壁を有し、
    前記円環部材は、前記液受部の上面に設置されたとき、前記天壁の内周端から内周側に延設された状態になる、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記液受部は、前記基板から側方に振り切られた処理液が衝突する側方壁を有し、前記天壁は、前記側方壁より水平に近い角度で当該側方壁から延びる、請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記円環部材は、前記保持回転部に保持された基板と対向する面が、外周側から内周端に向けて漸次低くなるように傾斜した傾斜面である、請求項1~3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  5. 前記円環部材は、前記保持回転部に保持された基板と対向する面における内周側に、当該円環部材と同心の円環状に形成され当該基板に向けて突出する凸部を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  6. 前記円環部材は、上面が平坦に形成され、前記上面の内周端が前記保持回転部に保持された基板の外周端より内側に位置し、前記上面の外周端が前記液受部の前記孔の外周端より外側に位置している、請求項1~5のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  7. 清浄気体の下降気流を形成する気流形成部をさらに備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  8. 前記円環部材の内径は、140mm以上260mm以下である、請求項7に記載の基板処理装置。
  9. 前記液受部の上面と、当該上面に設置された前記円環部材における当該上面に対向する面とで、ラビリンス構造を形成する、請求項1~8のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  10. 前記液受部は、前記円環部材の外周側と前記液受部との間を封じるシール部を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  11. 前記円環部材と前記液受部との間の隙間の気体を吸引する吸引部を有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  12. 前記乾燥処理のときの基板の回転速度は、前記供給処理のときの基板の回転速度より低い、請求項1~11のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  13. 基板処理装置を用いて基板を処理する基板処理方法であって
    前記基板処理装置は、
    基板を保持して回転させる保持回転部と、
    前記保持回転部に保持された基板に対して成膜処理液を供給する供給部と、
    前記保持回転部による回転によって基板から振り切られた成膜処理液を受ける液受部と、を備え、
    前記液受部が、前記保持回転部に保持される基板が通過し上方の空間に対する開口となる孔を上部に有し、
    前記液受部の上面に対し進退自在に構成された円環状の円環部材をさらに備え、
    前記円環部材を前記孔の周縁を塞ぐように前記液受部の上面に設置した状態で、前記液受部の内部を排気させながら、基板に対して成膜処理液を供給し当該基板を回転させる工程と、
    その後、前記円環部材を前記液受部の上面から退避させた状態で、前記液受部の内部を排気させながら、基板を回転させ基板上の成膜処理液を乾燥させる工程と、を含む、基板処理方法。
  14. 請求項13に記載の基板処理方法を前記基板処理装置によって実行させるように、当該基板処理装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
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