JP2022116865A - 作業車両 - Google Patents

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Satoru Kato
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Abstract

【課題】苗植付け作業に関する作業者の負担を減らすことができる作業車両を提供する。【解決手段】苗マットを載せる苗マット載せ部110、苗マットの苗を植付ける苗植付け部120、及び植付けられる苗が苗マットから取られる苗取り量を調節する苗取り量調節機構130を有する苗植付け装置100と、苗取り量調節機構を駆動する駆動力を発生する駆動力発生装置500と、駆動力発生装置から苗取り量調節機構へ駆動力を伝達する苗取り量調節駆動力伝達部材600と、を備え、駆動力発生装置は苗植付け装置の上部へ取付けられており、苗取り量調節駆動力伝達部材はワイヤーを有し、苗マット載せ部に苗マットの残量を検出する検出機構を備え、苗取り量の設定値を一時的に変更させることができる操作部を備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、田植え機などのような作業車両に関する。
苗植付け装置を有する田植え機が、知られている。このような苗植付け装置は、苗マットを載せる苗マット載せ部、苗マットの苗を植付ける苗植付け部、および植付けられる苗が苗マットから取られる苗取り量を調節する苗取り量調節機構を有する(たとえば、特許文献1および2参照)。
特開2017-55704号公報 特開2017-136008号公報
しかしながら、上述された従来の田植え機などのような作業車両については、苗植付け作業に関する作業者の負担を減らすことが望まれる。
本発明は、上述された従来の課題を考慮し、苗植付け作業に関する作業者の負担を減らすことができる作業車両を提供することを目的とする。
第1の本発明は、苗マット(900)を載せる苗マット載せ部(110)、前記苗マット(900)の苗を植付ける苗植付け部(120)、および前記植付けられる苗が前記苗マット(900)から取られる苗取り量を調節する苗取り量調節機構(130)を有する苗植付け装置(100)と、前記苗取り量調節機構(130)を駆動する駆動力を発生する駆動力発生装置(500)と、前記駆動力発生装置(500)から前記苗取り量調節機構(130)へ前記駆動力を伝達する苗取り量調節駆動力伝達部材(600)と、を備え、前記駆動力発生装置(500)は、前記苗植付け装置(100)の上部へ取付けられており、前記苗取り量調節駆動力伝達部材(600)は、ワイヤーを有し、前記苗マット載せ部(110)に前記苗マット(900)の残量を検出する検出機構を備え、苗取り量の設定値を一時的に変更させることができる操作部(S)を備えたことを特徴とする作業車両である。
第2の本発明は、前記操作部(S)により、設定値を一時的に変更させた値は、車体(10)が、旋回すると、変更前の値に自動的に戻ることを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
第3の本発明は、前記苗植付け装置(100)を昇降可能に構成し、前記苗植付け装置(100)が非植付状態に移行すると、苗取り量を自動で戻すことを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両である。
第4の本発明は、車体(10)が、畦に到着したことを検出すると、苗取り量を自動で戻し、前記操作部(S)により植付作業中に変更前の値に戻すことができることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の作業車両である。
第1の本発明により、苗植付け作業に関する操作性が向上させることが可能である。
第2の本発明により、第1の本発明の効果に加えて、苗植付け作業に関する作業者の負担を減らすことが可能である。
第3の本発明により、第1と2の本発明の効果に加えて、苗植付け作業に関する作業者の負担を減らすことが可能である。
第4の本発明により、第3または第4の本発明の効果に加えて、苗植付け作業に関する作業者の負担を減らすことが可能である。
本発明における実施の形態の田植え機の左側面図 (a)本発明における変形例の実施の形態の田植え機の苗植付け装置近傍の部分左側面図(その一)、(b)本発明における変形例の実施の形態の田植え機の苗植付け装置近傍の部分左側面図(その二) 本発明における実施の形態の田植え機の苗植付け装置近傍の部分平面図 本発明における変形例の実施の形態の田植え機の駆動力伝達部材使用切換え機構近傍の部分左側面図 本発明における変形例の実施の形態の田植え機の駆動力伝達部材使用切換え機構近傍の模式的な部分平面図(その一) 本発明における変形例の実施の形態の田植え機の駆動力伝達部材使用切換え機構近傍の模式的な部分平面図(その二)
図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳細に説明する。
以下同様であるが、いくつかの構成要素は図面において示されていないこともあるし透視的にまたは省略的に示されていることもある。
本実施の形態の田植え機は、本発明または本発明に関連した発明における作業車両の例である。
(A)はじめに、図1から3を参照しながら、本実施の形態の田植え機の構成および動作について具体的に説明する。
ここに、図1は本発明における実施の形態の田植え機の左側面図であり、図2(a)および2(b)は本発明における変形例の実施の形態の田植え機の苗植付け装置100近傍の部分左側面図(その一および二)であり、図3は本発明における実施の形態の田植え機の苗植付け装置100近傍の部分平面図である。
本実施の形態の田植え機の動作について説明しながら、本発明に関連した発明の苗取り量調節方法についても説明する。
苗植付け装置100は、苗マット900を載せる苗マット載せ部110、苗マット900の苗を植付ける苗植付け部120、植付けられる苗が苗マット900から取られる苗取り量を調節する苗取り量調節機構130、および苗が植付けられる苗植付け深さを調節する苗植付け深さ調節機構140を有する装置である。
本実施の形態の田植え機は、いわゆる自動苗取り量調節機能を有する、電動田植え機またはGNSS(Global Navigation Satellite System)ロボット田植え機などであってもよい。
駆動力発生装置500は、苗取り量調節機構130および苗植付け深さ調節機構140を駆動する駆動力を発生する装置である。
本実施の形態においては、制御装置400が、駆動力発生装置500ならびに苗取り量調節駆動力伝達部材600および苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700を介して、苗取り量調節機構130および苗植付け深さ調節機構140を制御する。
苗取り量調節駆動力伝達部材600は、駆動力発生装置500から苗取り量調節機構130へ駆動力を伝達する部材である。
苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700は、駆動力発生装置500から苗植付け深さ調節機構140へ駆動力を伝達する部材である。
(B)つぎに、図1から3を主として参照しながら、本実施の形態の田植え機の構成および動作についてより具体的に説明する。
(B1)目標苗マット消費量入力装置200についてより具体的に説明する。
目標苗マット消費量入力装置200は、苗植付け作業における目標苗マット消費量を入力する装置である。
制御装置400は、入力された目標苗マット消費量に応じて苗取り量調節機構130を制御する装置である。
圃場において格子点状に並ぶ苗植付けポイントの個数は、圃場の形状に応じて決定される。より具体的には、圃場の形状に関するデータとともに、苗植付けポイントの格子間隔を与える条間距離および株間に関するデータを得ることにより、制御装置400は、入力された目標苗マット消費量に応じて、それぞれの苗植付けポイントでの目標苗取り量を算出することができる。苗マット横方向送り量の調節はしばしば困難であるので、典型的には、苗マット縦方向送り量の調節により苗取り量を調節するために、制御装置400は目標苗取り量に対応する目標苗マット縦方向送り量を算出して目標苗マット縦方向送り量に応じて苗取り量調節機構130を制御する。
もちろん、制御装置400が車載情報処理装置であっても、目標苗マット消費量入力装置200はスマートフォンなどのような携帯情報端末装置であってもよい。したがって、上述された圃場の形状に関するデータのようなさまざまなデータは、制御装置400のメモリー装置などにあらかじめ格納されていてもよいし、目標苗マット消費量入力装置200としての携帯情報端末装置から目標苗マット消費量とともに入力されてもよい。
苗取り量が入力された目標苗マット消費量に応じて調節されるので、苗植付け作業における苗マット900の過不足の発生は抑えられる。
たとえば、苗取り量、または苗取り量と連動する苗送り量が駆動力発生装置500のアクチュエーターにより調節され、設定された目標苗マット消費量に応じて自動的に苗取り量が調節されてもよい。全く単純に“目標苗消費量および実苗消費量から苗取り量を制御する”のではなく、苗取り量が目標苗マット消費量に応じた苗取り量へ近づくように、任意に設定された苗取り量と目標苗消費量から苗取り量を制御することができる。
設定された目標苗マット消費量に応じて自動的に苗取り量を調節するモード、作業者による任意の設定を優先しながら一定範囲内で目標苗消費量に近づけるモード、および作業者による任意の設定に従うモードの内から、一つのモードが、選択されてもよい。全く単純に“目標苗消費量および実苗消費量から苗取り量を制御する”のではなく、作業者の初期設定を優先しながら、任意に設定された苗取り量と目標苗消費量から苗取り量を制御することができる。
苗消費量検出機構300は、苗植付け作業における苗消費量を検出する機構である。
制御装置400は、苗植付け作業の途中において検出された苗消費量に基づいて、苗取り量が目標苗マット消費量に応じた苗取り量へ近づくように苗取り量調節機構130を制御する。
たとえば、苗植付け作業における実苗消費量と目標苗マット消費量との差から制御を行うシステムにおいて、苗送り機構の苗送り量が実苗消費量のモニタリングに利用されるのではなく、駆動力をもたないホイールなどを利用して、苗移動量が検出されることにより、実苗消費量が算出されてもよい。全く単純に“苗送り量および苗マット横方向送り量から実苗消費量を算出する”のではなく、苗送り量と苗移動量との間には差があることを考慮して、苗移動量から実苗消費量を精度よく算出することができる。
苗マット載せ部110において、苗マット900は縦方向に送られる。
苗消費量検出機構300は、苗マット縦方向送り量、および車体10の走行距離に基づいて苗消費量を検出する。
苗植付け作業における実苗消費量と目標苗マット消費量との差が、報知されてもよい。全く単純に“実苗消費量と目標苗マット消費量との差を報知する”のではなく、作業者による任意の設定からの差がディスプレイ装置などで報知されるので、いわゆる株あたり苗取り量などが容易に認識される。
指定された作業領域において必要である残り苗量が、報知されてもよい。全く単純に“実苗消費量と目標苗マット消費量との差を報知する”のではなく、実苗消費量より現実的に有用である、作業終了までに必要である残り苗量が容易に認識される。
苗取り量は、車体10の走行スリップ率に基づいて補正される。
車体10の走行スリップ率が大きい場合には、苗が不足しないように、苗取り量は減らされることがしばしば望ましい。
苗取り量は、車体10の走行速度に基づいて補正される。
車体10の走行速度が小さい場合には、苗が不足しないように、苗取り量は減らされることがしばしば望ましい。
たとえば、苗送り回転数のような苗送り量のみならず、GNSSなどを利用して算出された車体10の実走行距離および実走行速度が、実苗消費量のモニタリングに利用されてもよい。全く単純に“苗取り量または苗送り量、および苗マット横方向送り量から実苗消費量を算出する”のではなく、スリップなどが発生することを考慮して、圃場土質などにも影響される実苗消費量を精度よく算出することができる。
苗取り量が、つぎに説明されるように、さまざまに補正されてもよいことは、言うまでもない。
苗取り量は、畦ぎわ植付けにおいて減らされてもよい。これは、畦ぎわでは肥沃度が比較的に大きく、苗取り量が少なくても、苗全体の成長の支障がないからである。苗の繁茂が抑えられるので、風通しがよくなり、病気への耐性が強くなる。
苗取り量は、畦ぎわ植付けにおいて増やされてもよい。これは、畦ぎわでは肥沃度が比較的に大きいため、苗取り量を増やすことにより、圃場全体での苗の成長が向上されて揃いやすいからである。
苗取り量は、圃場肥沃度の小さい位置で減らされ、圃場肥沃度の大きい位置で増やされてもよい。これは、圃場肥沃度に応じて苗取り量を調節することにより、苗の成長が向上されて揃いやすいからである。
苗取り量は、圃場耕深の小さい位置で増やされ、圃場耕深の大きい位置で減らされてもよい。これは、圃場耕深に応じて苗取り量を調節することにより、苗の生存率が向上されて揃いやすいからである。
苗取り量は、圃場耕深の小さい位置で減らされ、圃場耕深の大きい位置で増やされてもよい。これは、圃場耕深に応じて苗取り量を調節することにより、苗の成長が向上されて揃いやすいからである。
苗取り量は、同じ圃場においても、苗の成長が遅い領域で減らされ、苗の成長が早い領域で増やされてもよい。これは、蓄積された過去の育苗データに応じて苗取り量を調節することにより、苗の成長が向上されて揃いやすいからである。
苗取り量は、同じ圃場においても、苗の成長が遅い領域で増やされ、苗の成長が早い領域で減らされてもよい。これは、蓄積された過去の育苗データに応じて苗取り量を調節することにより、苗の生存率が向上されて揃いやすいからである。
苗取り量は、同じ圃場においては、植付け設定のような過去の育苗データに応じて自動的に再現されることにより踏襲されてもよい。これは、初心者でも細かい設定を気にせずに田植えを始めることができるからである。
苗取り量は、同じ圃場においては、植付け設定に加えて、自動株間切り替え機構設定および自動施肥繰り出し量調節機構設定などのような過去の育苗データに応じて自動的に再現されることにより踏襲されてもよい。これは、初心者でも細かい設定を気にせずに田植えを始めることができるからである。
苗取り量は、周辺の同じ地域にある圃場においては、アクセス可能なビッグデータなどのような過去の育苗データに応じて自動的に再現されることにより踏襲されてもよい。これは、初心者でも細かい設定を気にせずに田植えを始めることができるからである。
苗取り量は、GNSSなどを利用して算出された車体10の実走行距離のような実移動量を計測しながら、車輪回転数との比較により算出された走行スリップ率が大きいときには、減らされてもよい。
苗取り量は、バックカメラなどで認識された苗タンク植付け苗について、植付け設定との比較により、いわゆる細植えの発生が検出されたときには、増やされてもよい。これは、苗マット900における苗本数バラツキに起因した苗取り量のバラツキを抑えることができるからである。
苗取り量は、バックカメラなどで認識された苗タンク植付け苗について、苗植付け部120により掻取られる直前の苗マット900の最下端部分の撮像により、いわゆる薄撒きの発生が検出されたときには、増やされてもよい。これは、苗マット900における苗本数バラツキに起因した苗取り量のバラツキを抑えることができるからである。
苗取り量と連動する苗送り量は苗取り量から一意的に決定されるので、苗取り量に応じて苗送り量を自動的に調節する機構においては、苗送り量そのものを調節する必要はない。たとえば、苗送り量を自動的に調節する機構においては、作業者が苗植付け部120の苗取出し口の高さを手動で調節する必要はなく、苗取り量調節機構130の一部として機能する、苗植付け部120における苗送り機構の構成を簡素化することができるので、部品点数が削減される。
もちろん、苗取り量の調節および苗送り量の調節を独立的に行うことができる構成においては、苗取り量が苗送り量と連動して調節され、苗送り量が苗取り量と連動して調節されるので、苗取り量基準の設定および苗送り量基準の設定が両方とも実現可能である。
苗取り量の変化に対する苗送り量の変化が適切であるか否かは、苗取り量調節機構130の送りロールのトルク変化が所定範囲以内であるか否かで判断されてもよい。たとえば、そのようなトルク変化が所定値を超える大きい変化であれば苗送り量は減らされ、そうでなければ苗送り量は増やされる。アクチュエーターなどで苗取り量の調節および苗送り量の調節を独立的に行うことができる構成においては、苗取り量基準の設定および苗送り量基準の設定の何れが利用されても、機構内における苗詰まりおよび欠株の発生を適切な設定により抑えることができる。
苗送り量基準の設定が利用される場合においては、植付けに必要である苗量がしばしば算出しやすい。
苗取り量の変化に対する苗送り量の変化が適切であるか否かは、苗植付け部120における苗掻取り位置に設けられたカメラの撮像により、掻取られた苗ブロックの苗本数に基づいて判断されてもよい。苗箱ごとの苗本数バラツキへの対応のみならず、苗箱内における苗本数バラツキへの対応も、実現される。
高速植付けの場合においては、所定走行距離に対する植付け回数は小さ目になるので、所定苗取り量に対して規定された苗送り量がやや大き目になるように増やされ、低速植付けの場合においては苗送り量がやや小さ目になるように減らされる。
苗マット900の崩れである苗崩れが苗タンク端部への接近にともなって発生しやすいので、苗取り量は苗タンク折返し直後において最大であってもよい。苗取り量は折返し直後における最大値から苗タンク端部への接近にともなって少しずつ減らされるが、全体的には均等な苗消費を実現することができ、ターンにともなう苗崩れを回避しながら欠株の発生を抑えることができる。
雨天時には苗が高い湿度に起因して湿潤のために重くなり苗取り量が大きくなりやすいので、雨天時の植付けの場合においては、雨を検知して苗取り量および苗送り量の内の少なくとも一方を減らすことにより、天候に依らない苗取りを設定に応じて行うことができる。
晴天時には苗が低い湿度に起因して乾燥のために軽くなり苗滑りが悪くなりやすいので、晴天時の植付けの場合においては、苗取り量および苗送り量の内の少なくとも一方を増やすことにより、天候に依らない苗取りを設定に応じて行うことができる。
苗取り量はこのように天候に起因して変化しやすいので、苗タンク上部を覆うカバーなどを設けることにより、天候に依らない苗取りを設定に応じて安定的に行うことができる。
もちろん、苗取り量は大きい苗重量に起因して大きくなりやすいので、苗タンクなどに設けられた重量計で検知された苗重量が所定値を超える場合においては、苗取り量および苗送り量の内の少なくとも一方を減らすことにより、苗取り量を所定範囲以内に保つことができる。
苗植付け深さが、つぎに説明されるように、さまざまに補正されてもよいことは、言うまでもない。
たとえば、苗植付け深さが駆動力発生装置500のアクチュエーターにより自動的に調節される構成において、苗植付け深さは車体10の瞬間的な挙動に応じて調節されてもよい。苗植付け部リフトなどにともなう車体前傾の場合においては苗植付け深さが大きくなるように調節され、車体後傾の場合においては苗植付け深さが小さくなるように調節されるが、所定区間の走行が終了すると苗植付け深さは元通りに戻される。いわゆる浮き苗および深植えの発生を回避しながら、高速植付けを実現することができる。
苗植付け深さは、圃場硬軟に応じて調節されてもよい。圃場状態は常に変化するので、たとえば、圃場耕深および走行トルクに基づいて圃場硬軟を検知することにより、土壌が硬い場合においては浅植えが行われ、土壌が軟い場合においては深植えが行われるように、苗植付け深さは調節される。苗倒れおよび深植えに起因する生育不良を設定変更により回避しながら、圃場硬軟に影響されない適切な苗植付け深さを安定的に実現することができる。
苗植付け深さは、畦際で小さくなるように調節されてもよい。畦際における土壌はしばしば硬いので、活着生育が浅植えにより向上される。
苗植付け深さは、圃場肥沃度に応じて調節されてもよい。苗植付け深さは、たとえば、圃場肥沃度が大きい場所においては大きくなるように調節され、養分が流亡しやすく圃場肥沃度が小さい場所においては小さくなるように調節される。苗の養分吸収が均一化されるので、苗の成長が向上されて揃いやすい。
苗植付け深さは、圃場耕深に応じて調節されてもよい。苗植付け深さは、たとえば、圃場耕深が大きい場所においては大きくなるように調節され、圃場耕深が小さい場所においては小さくなるように調節される。圃場耕深が大きい場所においては土壌が軟く養分が多いが、苗倒れが抑えられるのみならず、苗の養分吸収が均一化されるので、苗の成長が向上されて揃いやすい。
苗植付け深さは、施肥量に応じて調節されてもよい。苗植付け深さは、たとえば、いわゆる肥灼けが発生しにくい時効で、継続的な肥効が長期間にわたって発揮されるように、施肥量が大きい場所においては大きくなるように調節される。
苗植付け深さは、圃場土質に影響される駆動トルクのトルクロスに応じて調節されてもよい。苗植付け深さが、土壌が軟いと推定される、トルクロスが小さい砂質圃場などにおいては大きくなるように調節され、土壌が硬いと推定される、トルクロスが大きい粘土質圃場などにおいては小さくなるように調節されるので、圃場土質に影響されない適切な苗植付け深さを安定的に実現することができる。
苗植付け深さは、カメラの撮像などによる苗植付け跡の画像認識に応じて調節されてもよい。たとえば、苗倒れが発生したと画像認識で判断された場合には、一段の苗植付け深さ下げ操作が自動的に行われることにより、すでに行われた苗植付けの結果に応じた苗植付け深さのフィードバック調節を実現することができる。
もちろん、深植えが発生したと画像認識で判断された場合には、苗植付け深さが小さくなるように、一段の苗植付け深さ上げ操作が自動的に行われてもよい。
苗植付け深さは、苗植付け速度に応じて調節されてもよい。苗植付け深さは、たとえば、植え損じが発生しやすい、高速植付けにおいては所定深さの増加量で大きくなるように調節され、低速植付けにおいては所定深さの減少量で小さくなるように調節される。
苗植付け深さは、車体10の加速度に応じて調節されてもよい。苗植付け深さは、たとえば、車体10の増速にともなって小さくされ、車体10の減速にともなって大きくされる。苗植付け深さは、反対に、車体10の増速にともなって大きくされてもよいし、車体10の減速にともなって小さくされてもよい。車体10の挙動の検知には状態の変化にともなう検知時点でのずれが発生しやすいが、車体10の加速度の検知には状態の変化にともなう検知時点でのずれが発生しにくく、高速対応を実現することができる。
苗植付け深さは、天候に基づいて調節されてもよい。雨天時にはいわゆる苗転びが発生しやすいので、雨天時の植付けの場合においては、雨を検知して苗植付け深さを増やすことにより、天候に影響されない適切な苗植付け深さを実現することができる。
苗植付け深さは、苗取り量に基づいて自動的に調節されてもよい。苗植付け深さは、たとえば、苗取り量が大きい場合においては大きくなるように調節され、苗取り量が小さい場合においては小さくなるように調節される。苗取り量が大きい場合においても、苗植付け深さが大きくなるように調節されるので、苗転びおよび苗倒れの発生が回避され、苗取り量が小さい、いわゆる細植えの場合においても、苗植付け深さが小さくなるように調節されるので、活着生育が浅植えにより優先的に向上されるのみならず、光合成が効率よく行われやすい。
自動苗送り調節機構については、苗タンク折返し直後において瞬間的に苗送り量を増やすことによって、苗が整えられてもよい。これは、軟弱苗の場合などにおいては、苗タンクの壁面と苗マット900との間に隙間が生じて欠株が発生しやすいが、このように苗を整えることにより欠株を抑えることができるからである。
自動苗取り量調節機構については、通常の苗植付け経路と直交する経路に沿って苗植付けが行われる、畦植えなどの直線開始部と直線終了部において、一段の苗取り量下げ操作によるいわゆるぼかしが行われてもよい。これは、畦植えなどにおいては苗植付けの重複に起因する大株が発生しやすいが、このように苗取り量を減らすことにより、苗植付けが圃場全体で均一化されるからである。
苗植付け深さは、苗植付け部微小下げなどが利用される、植えじまいで傾斜部を上りながら苗植付けが行われるときに、最大であってもよい。浮き苗の発生を回避し、補植の手間を減らすことができる。
苗植付け深さは、たとえば、自動走行経路において認識された水口および水尻近傍で大きくなるように調節されてもよい。水口および水尻近傍での苗転びの発生を抑えることができる。
自動苗送り調節機構については、苗送り量が苗タンク積載量に応じて自動的に調節されてもよい。たとえば、いわゆる畦クラッチオフ条は除き、平均的には、1条の苗植付け条について1枚未満の苗マット900しか積載されていないと判断されれば、苗送り量は増やされる。これは、苗タンク積載量が小さくても、苗取りが安定的な苗送り量で行われるからである。
もちろん、畦クラッチオフ条は除き、平均的には、1条の苗植付け条について1.5枚以上の苗マット900が積載されていると判断されれば、苗送り量は減らされてもよい。これは、苗タンク積載量が大きくても、苗取りが安定的な苗送り量で行われるからである。
苗植付け深さは、苗植付け装置100のローリング挙動に基づいて自動的に調節されてもよい。苗植付け深さは、たとえば、ローリング挙動が大きい場合においては大きくなるように調節される。浮き苗が発生しやすい、表土高さが苗植付け条に依る場合においても、苗植付け深さが調節されるので、浮き苗の発生が回避される。
(B2)駆動力発生装置500についてより具体的に説明する。
駆動力発生装置500は、苗植付け装置100の上部へ取付けられている。
苗取り量調節駆動力伝達部材600は、ワイヤーを有する。
たとえば、駆動力発生装置500のアクチュエーターは、苗植付け装置100の苗タンク上部に配置されている。苗取り量調節駆動力伝達部材600のワイヤーは、苗取り量を制御することができるパイプなどへ連結される。上昇操作にはアクチュエーターの駆動力が利用され、下降操作にはアクチュエーターの駆動力のみならずパイプなどの自重も利用される。
苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700は、ワイヤーを有してもよい。
苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700のワイヤーは、苗植付け深さを制御することができるパイプなどへ連結される。上昇操作にはアクチュエーターの駆動力が利用され、下降操作にはアクチュエーターの駆動力のみならずパイプなどの自重も利用される。
駆動力発生装置500は、車体10へ取付けられていてもよい。
たとえば、駆動力発生装置500のアクチュエーターは、車体10に配置されている。
苗取り量および苗植付け深さの内の少なくとも一方を調節するための調節レバーLがケーブルとも呼ばれる苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700のワイヤーWで保持されており、調節レバーLとワイヤーWとの間へ挿入されたスプリングSを利用して、ワイヤーWを牽引する駆動力発生装置500のアクチュエーターAの故障が発生したときには、調節レバー操作は手動で行われる。調節レバー操作がなければ所定の向きへの引付け付勢のための復元力が印加されるように、トルク・スプリングが苗植付け深さフレームの苗取りパイプ回動支点とも呼ばれるいわゆる苗取りチューブ回動支点Fへ取付けられていてもよい。
車体10へ取付けられた駆動力発生装置500においては、圃場の泥および水のスプラッシュに起因する破損が発生しにくい。車体10の横転を惹起することがある車体10のバランス性の低下が発生しにくいので、直進性能、旋回性能および苗植付け性能も向上される。
駆動力発生装置500は、左右一対の前輪31の車軸の上方の位置へ取付けられていてもよいし、または左右一対の後輪32の車軸の上方の位置へ取付けられていてもよい。
駆動力発生装置500が苗植付け装置100の中央近傍へ取付けられているので、圃場の泥および水のスプラッシュに起因する破損が発生しにくく、車体10のバランス性が向上される。
駆動力発生装置500は、左右一対の前輪31および左右一対の後輪32を基準とした平面視における中央で、ステップフロア20の下方の位置へ取付けられていてもよい。
駆動力発生装置500がステップフロア20の下方の位置へ取付けられているので、降雨による濡れに起因する破損が発生しにくい。
可変施肥のための肥沃度センサーを利用して、肥沃度が大きい場所では植付けられる苗は減らされる。
通常の苗植付け経路である基準線と直交する経路に沿って苗植付けが行われる、いわゆる枕地植えにおいては、深植えが自動的に行われる。
車体10の左右傾きが検知されたときには、深植えが自動的に行われる。
苗植付け部120が上昇させられたときには、苗植付け深さが最小であるように設定される浅植えが行われ、泥がやや垂下がったフロート部40から落下する。
エンジンによる駆動力であるPTO(Power Take Off)が駆動力発生装置500による駆動力の代わり利用されるときには、異物噛込みを防止するために、苗取り量が最小であるように設定される。
苗補給のために苗タンク端寄せが行われるときには、異物噛込みを防止するために、苗取り量が最小であるように設定される。
移動速での走行が行われるときには、車体10からの苗脱落を防止するために、苗取り量が最大であるように設定される。
苗取り量の基本となる値を設定する操作具(ダイヤル等)を車体10に備える構成としてもよい。例えば、苗マット900の苗の密度の違いや、圃場の条件の違いによっては、苗取り量を一時的に変更させたい場合がある。
そこで、操作具(ダイヤル等)とは別に一時的に苗取り量の値を変更できる操作部Sを車体10に備えることで、作業性が向上する。この操作部Sは、例えば、スイッチ式とし、押すたびに一定の苗取り量を増減させることができる。また、この操作部Sはシーソスイッチ式等や別途スイッチ等を設け、変更前の値に戻すことができる。
また、車体10が旋回した際に、変更前の値に戻す構成としても良い。車体10が旋回したかの判断については、例えば、苗植付け装置100が上昇したときや、苗植付け装置100が非作業状態になったときや、ステアリングが旋回操作された場合等で認識する。
また、GPSにより車体10が旋回位置である畦際に到達したことを認識した際に、元の値に戻す構成としても良い。
苗取り量および苗植付け深さを調節するための二つのアクチュエーターについてより具体的に説明する。
苗タンクを構成するフレームの外側にアクチュエーターを設ける構成が、考えられる。
苗タンクを構成するフレームの上部にアクチュエーターを設ける構成が、考えられる。
苗植付け部懸架ベースにアクチュエーターを設ける構成が、考えられる。これは、バランス性を向上することができるからである。
施肥機50のホッパーの中央部下側にアクチュエーターを設ける構成が、考えられる。これは、バランス性を向上することができるからである。
施肥機50のホッパーの中央部下側のスカートの内側にアクチュエーターを設ける構成が、考えられる。これは、バランス性を向上することができ、外形を奇麗に見せることができるからである。
同一部材に両方のアクチュエーターを設ける構成が、考えられる。これは、構成を簡単にすることができるからである。
リードカムの反対側に両方のアクチュエーターの各々を設ける構成が、考えられる。これは、バランス性を向上することができるからである。
両方のアクチュエーターを抱合わせでそして同位相で設ける構成が、考えられる。
苗取り量および苗植付け深さを調節するための二つのアクチュエーターについてさらにより具体的に説明する。
両方のアクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、苗取り量調節のためのアクチュエーターの多い側の回転方向を苗植付け深さ調節のためのアクチュエーターの深い側の回転方向に一致させる構成が、考えられる。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、アクチュエーターの回転を苗植付け部中央付近まで伝達する構成が、考えられる。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、アクチュエーターの回転を苗植付け部中央付近まで伝達し、さらに減速装置を配し、伝達トルクを強くする構成が、考えられる。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、アクチュエーターの回転を苗植付け部中央付近まで伝達し、抱合わせの伝達装置を設ける構成が、考えられる。これは、バランス性を向上することができるからである。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、アクチュエーターの回転を苗植付け部中央付近まで伝達し、抱合わせの伝達装置を設ける機構を現行機にボルトオンで組付ける構成が、考えられる。これは、現行機と新型機と間で部品を共用化することができるからである。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、アクチュエーターの回転を苗植付け部中央付近まで伝達し、抱合わせの伝達装置を設け、左右対称性を実現する構成が、考えられる。これは、シンプル性向上のみならず部品および型共用化も促進することができるからである。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、アクチュエーターの回転を苗植付け部中央付近の位置まで伝達し、懸架ベースを避けた位置に減速装置を配する構成が、考えられる。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、懸架ベースを避けた位置に減速装置を配し、アクチュエーターの回転を伝える軸を苗植付け部中央付近の位置であって施肥ホースの上方の位置を通過させる構成が、考えられる。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、懸架ベースを避けた位置に減速装置を配し、アクチュエーターの回転を伝える軸を苗植付け部中央付近の位置であって施肥ホースの上方の位置を通過させるとともに苗タンクのすぐ近くに配置する構成が、考えられる。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側に設け、二つのアクチュエーターの回転を伝える軸の長さを互いに一致させない構成が、考えられる。
アクチュエーターを苗タンクフレームの外側にそしていわゆる前板ガードの間に設ける構成が、考えられる。
アクチュエーターを前板ガードの内側に設ける構成が、考えられる。
二つのアクチュエーターの駆動角度を互いにほぼ一致させる構成が、考えられる。これは、二つのアクチュエーターの間で部品を共用化することができるからである。
図4から6を主として参照しながら、駆動力発生装置500についてより具体的に説明する。
ここに、図4は本発明における変形例の実施の形態の田植え機の駆動力伝達部材使用切換え機構800近傍の部分左側面図であり、図5および6は本発明における変形例の実施の形態の田植え機の駆動力伝達部材使用切換え機構800近傍の模式的な部分平面図(その一および二)である。
苗取り量調節駆動力伝達部材600の使用状態、苗取り量調節駆動力伝達部材600および苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700の非使用状態、および苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700の使用状態の切換えが、図5においてはソレノイド機構を利用するクラッチギヤー810の切換えについての二つの矢印で記されており、図6においては電動モーター機構を利用するクラッチギヤー810の切換えについての一つの両向き矢印で記されている。
駆動力伝達部材使用切換え機構800は、苗取り量調節駆動力伝達部材600の使用と、苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700の使用と、の間で切換えを行う機構である。
すなわち、苗取り量および苗植付け深さの内の少なくとも一方を調節するための手動調節レバー820と連動可能である、苗取り量調節駆動力伝達部材600の苗取り量調節ギヤー610および苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700の苗植付け深さ調節ギヤー710は、ソレノイド機構または電動モーター機構などを利用するクラッチギヤー810による切換えに応じて、駆動ギヤーとしてのピニオンギヤー512を有する電動モーターユニット510の電動モーター511によりそれぞれ回動させられる。苗取り量調節ギヤー610および苗植付け深さ調節ギヤー710は、ピニオンギヤー512の軌道円と噛合う扇型ラック、すなわち、従動ギヤーとして機能する。クラッチギヤー810による切換えが行われるので、非使用状態における電動モーター511の負荷はほとんど発生せず、電動モーター物理的破損が発生しにくい。電動モーター511の使用頻度はあまり高くないので、このような無理のない電動モーター兼用による電動モーター非使用時間の削減にともなって、効果的な部品点数の削減も期待される。
苗取り量調節駆動力伝達部材600および苗植付け深さ調節駆動力伝達部材700は、駆動力発生装置500および駆動力伝達部材使・BR>P切換え機構800を使用することなく、手動で操作可能である。
すなわち、電動モーターユニット510の故障が発生したときには、手動調節レバー820による調節レバー操作が手動で行われてもよい。
より具体的には、電動モーターユニット510が設けられているリンク機構において、手動調節レバー820は従動リンクとして設けられている。このような従動リンクは、苗取り量調節ギヤー610および苗植付け深さ調節ギヤー710と噛合いで固定されて移動することにより、回動する。ピニオンおよびラックによる回動向きと直交する手動切換え回動軸821がリンク支点部近傍に構成されており、ピニオンおよびラックの非噛合状態においては、苗取り量および苗植付け深さの調節を手動で行うことができ、ピニオンおよびラックの噛合状態への復帰にともなって、ロックが行われる。
(C)つぎに、本実施の形態の田植え機の構成および動作についてさらにより具体的に説明する。
苗枠高さおよびフロート高さを調節する構成が、考えられる。
左リンクである第一リンク、右リンクである第二リンク、および第一リンクと第二リンクとの間の中央リンクである第三リンクを有する連結機構が、苗枠フレームに設けられている。第一および第二リンクをそれぞれ第三リンクへ連結する連結軸には、ローラ部が設けられている。このようなローラ部は、苗枠の底部に接触している。苗枠は、上下方向にスライドするためのガイドなどを有する。ギヤーが、第一または第二リンクの苗枠フレーム側の軸に連結される。ギヤーがギヤー付きモーターにより回動させられることにより、第一から第三リンクはスイングし、第三リンクは上下方向に移動し、第三リンクをフロート部40へ連結する第四リンクは上下方向に移動する。フロート部40の上下方向における調節を手動で行う必要はなく、モーターが、苗枠フレームの中央近傍の位置に設けられておらず、苗枠フレームの左右方向における端の位置に設けられていても、フロート部40の上下方向における電動位置調節が実現される。
フロート部40は、スプリングで押上げられて保持されてもよい。苗枠フレームの第一から第三リンクを動作させるローラ付きアームが設けられており、このようなローラ付きアームのローラ部がモーターの回動により第一から第三リンクを押すことにより、第一から第三リンクはスイングし、第三リンクは上下方向に移動し、第三リンクをフロート部40へ連結する第四リンクは上下方向に移動する。
また、苗マット900の残量を検出する方法として、苗マット載せ部110に苗マット900の自重で押されるスイッチ部(図示省略)を設け、スイッチ部が押されていると苗マット載せ部110に苗マット900が有り、スイッチ部が押されていないと苗マット900が残り少ないと判断される。また、例えば画像認識装置や重量センサーを利用して苗マット900の残量を検出しても良い。
植付作業中に畦際にて、機体や苗マット載せ部110に苗マット900を補充するが、圃場の真ん中や植付作業中に苗マット900が無くなると欠株になる問題や、苗マット900を補充するために手間が掛かり作業性が低下する。よって、苗マット900の残量が減ってきたら、苗取り量調節機構130により設定されている苗取量を自動的に減らし、苗の消費を抑えることで、苗を植える作業距離を伸ばすことができる。つまり、欠株や植付け作業中に苗切れを起こすことを防止することができる。
また、苗マット900が苗マット載せ部110に補給されたことを検出すると、減らした苗取量を自動で戻すことで、作業性が向上する。
また、苗植付け装置100を昇降可能に構成し、苗植付け装置100が非植付状態に移行すると、減らした苗取量を自動で戻す構成としても良い。これは、苗植付け装置100が昇降装置により上昇位置に移動したことを示している。つまり、苗マット載せ部110へ苗マット900を補充後に、機体を旋回させると同時に苗植付装置100が上昇位置に移動する。この際に、苗取量を自動で戻すことで、次工程で作業開始する時には、所定の設定された苗取量で植付作業を行うことができる。
また、機体に予備の苗マット900を載置する予備苗載せ台を備えている場合は、予備苗載せ台が回動し苗マット900を機体に補充する姿勢に変化したことを検出すると、苗取量を自動で戻す構成としても良い。
また、機体の位置を認識する位置情報システム(GPSやGNSS)で機体が畦に到着したことを検出すると、減らした苗取量を自動で戻す構成としても良い。もちろんカメラ等の画像認識装置等でも良い。つまり、畦際に機体が位置していることが認識できれば良い。
もちろん、苗マット900を補充されないまま作業を継続されてしまう可能性もあるので、次工程の作業開始前に作業者に報知する構成としても良い。
また、施肥機50の肥料量についても同じことが言える。つまり、畦に到達するまでに肥料量が少ないと検知すると、自動で減肥する制御を備えても良い。また、施肥量を自動的に戻すのも苗取量と同様に苗植付け装置100が上昇位置等の構成としても良い。
苗取量や減肥を自動で行う制御は、機体を自動で走行する自動走行制御を備えた車両であるとより高効率な自動走行が行える。
なお、本発明に関連した発明のプログラムは、上述された本発明に関連した発明の苗取り量調節方法の全部または一部のステップ(または工程、動作および作用など)の動作をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
また、本発明に関連した発明の記録媒体は、上述された本発明に関連した発明の苗取り量調節方法の全部または一部のステップ(または工程、動作および作用など)の全部または一部の動作をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であり、読取られたプログラムがコンピュータと協働して利用されるコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
なお、上述された「一部のステップ(または工程、動作および作用など)」は、それらの複数のステップの内の一つまたはいくつかのステップを意味する。
また、上述された「ステップ(または工程、動作および作用など)の動作」は、上述されたステップの全部または一部の動作を意味する。
また、本発明に関連した発明のプログラムの一利用形態は、インターネット、光、電波または音波などのような伝送媒体の中を伝送され、コンピュータにより読取られ、コンピュータと協働して動作するという形態であってもよい。
また、記録媒体としては、ROM(Read Only Memory)などが含まれる。
また、コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)などのような純然たるハードウェアに限らず、ファームウェア、OS(Operating System)、そしてさらに周辺機器を含んでもよい。
なお、上述されたように、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現されてもよいし、ハードウェア的に実現されてもよい。
本発明における作業車両は、苗植付け作業に関する作業者の負担を減らすことができ、田植え機などのような作業車両に利用する目的に有用である。
10 車体
20 ステップフロア
31 前輪
32 後輪
40 フロート部
50 施肥機
100 苗植付け装置
110 苗マット載せ部
120 苗植付け部
130 苗取り量調節機構
140 苗植付け深さ調節機構
200 目標苗マット消費量入力装置
300 苗消費量検出機構
400 制御装置
500 駆動力発生装置
510 電動モーターユニット
511 電動モーター
512 ピニオンギヤー
600 苗取り量調節駆動力伝達部材
610 苗取り量調節ギヤー
700 苗植付け深さ調節駆動力伝達部材
710 苗植付け深さ調節ギヤー
800 駆動力伝達部材使用切換え機構
810 クラッチギヤー
820 手動調節レバー
821 手動切換え回動軸
900 苗マット
A アクチュエーター
F 苗取りチューブ回動支点
L 調節レバー
S スプリング
W ワイヤー

Claims (4)

  1. 苗マット(900)を載せる苗マット載せ部(110)、前記苗マット(900)の苗を植付ける苗植付け部(120)、および前記植付けられる苗が前記苗マット(900)から取られる苗取り量を調節する苗取り量調節機構(130)を有する苗植付け装置(100)と、
    前記苗取り量調節機構(130)を駆動する駆動力を発生する駆動力発生装置(500)と、
    前記駆動力発生装置(500)から前記苗取り量調節機構(130)へ前記駆動力を伝達する苗取り量調節駆動力伝達部材(600)と、
    を備え、
    前記駆動力発生装置(500)は、前記苗植付け装置(100)の上部へ取付けられており、
    前記苗取り量調節駆動力伝達部材(600)は、ワイヤーを有し、
    前記苗マット載せ部(110)に前記苗マット(900)の残量を検出する検出機構を備え、
    苗取り量の設定値を一時的に変更させることができる操作部(S)を備えたことを特徴とする作業車両。
  2. 前記操作部(S)により、設定値を一時的に変更させた値は、車体(10)が、旋回すると、変更前の値に自動的に戻ることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記苗植付け装置(100)を昇降可能に構成し、前記苗植付け装置(100)が非植付状態に移行すると、苗取り量を自動で戻すことを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両。
  4. 車体(10)が、畦に到着したことを検出すると、苗取り量を自動で戻し、前記操作部(S)により植付作業中に変更前の値に戻すことができることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の作業車両。
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