JP2022116365A - 光学素子、光源装置および光学装置 - Google Patents

光学素子、光源装置および光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の集光特性を有する複数の光ビーム束を出射できる光学素子、光源装置および光学装置を提供する。【解決手段】光学素子10は、入射面20に入射した光を光軸OAに沿って伝送し、光軸OAに対して集束、平行化または発散した光を出射面21,22から出射する。光学素子10は、光軸OAに沿った長手方向DL、および長手方向DLに対して直交する横断方向DTを有し、光軸OAから横断方向DTに沿って屈折率が低下する屈折率分布を有する。第1出射面21が、長手方向DLにおいて第1位置に設けられ、第2出射面22が、長手方向DLにおいて第1位置とは異なる第2位置に設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の集光特性を有する複数の光ビーム束を出射できる光学素子、こうした光学素子を用いた光源装置、およびこうした光源装置を用いた光学装置に関する。
従来、石英製光ファイバの端部をエッチングによって凹部を形成し、凹レンズ機能を付与することが開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2004-61533号公報 特開平4-66873号公報 国際公開第2015/170758号公報 特許第6258618号公報 特開2012-137688号公報
特許文献1の手法では、光ファイバ端面から出射される光ビーム全体の集光性が変更可能になるだけに過ぎず、単一の光ビームしか得られない。
本発明の目的は、複数の集光特性を有する複数の光ビーム束を出射できる光学素子を提供することである。また本発明の目的は、こうした光学素子を用いた光源装置を提供することである。また本発明の目的は、こうした光源装置を用いた光学装置を提供することである。
本発明の一態様に係る光学素子は、入射面に入射した光ビームを光軸に沿って伝送し、前記光軸に対して集束、平行化または発散した光ビームを出射面から出射する光学素子であって、
前記光学素子は、前記光軸に沿った長手方向、および該長手方向に対して直交する横断方向を有し、前記光軸から前記横断方向に沿って屈折率が低下する屈折率分布を有し、
第1出射面が、前記長手方向において第1位置に設けられ、
第2出射面が、前記長手方向において前記第1位置とは異なる第2位置に設けられる。
本発明の他の態様に係る光源装置は、光ビームを発生する光源と、上記の光学素子とを備える。
本発明の他の態様に係る光学装置は、上記の光源装置と、前記光源装置から出射される光ビームが照射されるサンプルを保持するホルダとを備える。
本発明に係る光学素子によれば、光軸に対して異なる集光特性を有する複数の光ビーム束を出射することが可能になる。
図1(A)は、本発明の実施形態1に係る光学素子の一例を示す斜視図である。図1(B)は、光が進行する経路を示す説明図である。図1(C)は、光軸に対する光の出射角度の定義を示す説明図である。 図2(A)は、GI型の屈折率分布を有するコア内での光線の経路を示す説明図である。図2(B)は、屈折率分布を示すグラフである。 角柱状のコアを有する光学素子の一例を示す斜視図である。 光源において複数の発光部が2次元状に配列した様子を示す説明図であり、図4(A)は発光部のXY座標テーブルを示し、図4(B)は概略斜視図を示す。 光学素子の寸法の一例を示す側面図である。 光学素子の寸法の一例を示す斜視図である。 ターゲットにおける光ビームの分布の一例を示す説明図である。 第2出射面が横断方向に対して傾斜した場合を例示しており、図8(A)は光の臨界角の説明図、図8(B)は第2出射面が横断方向に対して出射側に傾斜した説明図、図8(C)は第2出射面が横断方向に対して入射側に傾斜した説明図である。 光学素子の製造方法の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態2に係る光学装置を示す構成図である。 本発明の実施形態3に係る光学装置を示す構成図である。
本発明の一態様に係る光学素子は、入射面に入射した光ビームを光軸に沿って伝送し、前記光軸に対して集束、平行化または発散した光ビームを出射面から出射する光学素子であって、
前記光学素子は、前記光軸に沿った長手方向、および該長手方向に対して直交する横断方向を有し、前記光軸から前記横断方向に沿って屈折率が低下する屈折率分布を有し、
第1出射面が、前記長手方向において第1位置に設けられ、
第2出射面が、前記長手方向において前記第1位置とは異なる第2位置に設けられる。
この構成によれば、光学素子は、光軸から横断方向に沿って屈折率が低下する屈折率分布を有するため、光学素子を通過する光ビームの軌跡は、光軸からの距離が周期的に変化する曲線を示す。第1出射面は、長手方向において第1位置に設けられ、第2出射面は、長手方向において第1位置とは異なる第2位置に設けられる。これにより光学素子は、光軸に対して異なる集光特性を有する複数の光ビーム束を出射することが可能になる。
前記光学素子を通過する光ビームの軌跡は、前記光軸からの距離が周期的に変化する曲線を示し、該曲線は、光ビームが前記光軸に最も接近する節と、光ビームが前記光軸から最も遠くなる腹と、該節から該腹に至る発散領域と、該腹から該節に至る集束領域とを含み、
前記第1位置は、前記節、前記発散領域及び前記集束領域のいずれかに設定され、
前記第2位置は、前記節、前記発散領域及び前記集束領域のいずれかにおいて、前記第1位置とは異なる位置に設定されてもよい。
この構成によれば、第1出射面から出射される光ビーム束の集光特性と、第2出射面から出射される光ビーム束の集光特性とを互いに異ならせることが可能になる。
前記光学素子を通過する光ビームの軌跡は、前記光軸からの距離が周期的に変化する曲線を示し、該曲線は、光ビームが前記光軸に最も接近する節と、光ビームが前記光軸から最も遠くなる腹と、該節から該腹に至る発散領域と、該腹から該節に至る集束領域とを含み、
前記第1出射面は、前記集束領域内の第1位置に設けられ、
前記第2出射面は、前記腹および前記集束領域内のいずれかの第2位置に設けられてもよい。
この構成によれば、第1出射面は、光軸に対して集束性の光ビーム束を出射することが可能になり、第2出射面は、光軸に対して平行または集束性の光ビーム束を出射することが可能になる。
前記光学素子を通過する光ビームの軌跡は、前記光軸からの距離が周期的に変化する曲線を示し、該曲線は、光ビームが前記光軸に最も接近する節と、光ビームが前記光軸から最も遠くなる腹と、該節から該腹に至る発散領域と、該腹から該節に至る集束領域とを含み、
前記第1出射面は、前記集束領域内の第1位置に設けられ、
前記第2出射面は、前記腹および前記発散領域内のいずれかの第2位置に設けられてもよい。
この構成によれば、第1出射面は、光軸に対して集束性の光ビーム束を出射することが可能になり、第2出射面は、光軸に対して平行または発散性の光ビーム束を出射することが可能になる。
前記光学素子は、円柱状または角柱状であり、
前記第1出射面は、前記光軸を含む中央に設けられ、
前記第2出射面は、前記第1出射面の外側に環状に設けられてもよい。
この構成によれば、光軸を中心として回転対称に分布する複数の光ビーム束を容易に実現できる。
前記第1出射面は、前記第2出射面から前記長手方向に沿って突出した突出部の端面に設けられてもよい。
この構成によれば、第1出射面および第2出射面の位置決めが容易になる。
前記第1出射面および前記第2出射面は、前記横断方向に対して平行でもよい。
この構成によれば、第1出射面および第2出射面の加工が比較的容易になる。
前記第1出射面は、前記横断方向に対して平行であり、
前記第2出射面は、前記横断方向に対して傾斜してもよい。
この構成によれば、第2出射面が出射する光ビームの進行方向を調整することが可能になる。
前記第1出射面及び前記第2出射面は、前記入射面での1つ目の腹から2つ目の腹までの位置に設けられてもよい。
この構成によれば、光ビームの分散誤差が比較的小さいうちに出射できるとともに、光学素子の小型化が図られる。
前記屈折率分布は、前記光軸からの距離に関して屈折率が2次曲線的に変化するグレーデッド型でもよい。
この構成によれば、光学素子を通過する光ビームの軌跡は、正弦波状に変化するようになる。
前記光学素子は、光ビームが進行するコアと、
前記コアの外周に設けられたクラッドとを備えてもよい。
この構成によれば、コアの外周が保護されるため、光ビームはコア内を安定に進行できるようになる。
本発明の他の態様に係る光源装置は、光ビームを発生する光源と、上記の光学素子とを備える。
この構成によれば、光軸に対して異なる集光特性を有する複数の光ビーム束を発生することが可能になる。
本発明の他の態様に係る光学装置は、上記の光源装置と、前記光源装置から出射される光ビームが照射されるサンプルを保持するホルダとを備える。
この構成によれば、光軸に対して異なる集光特性を有する複数の光ビーム束をサンプルに照射することが可能になる。
(実施形態1)
図1(A)は、本発明の実施形態1に係る光学素子10の一例を示す斜視図である。図1(B)は、光が進行する経路を示す説明図である。図1(C)は、光軸OAに対する光の出射角度θの定義を示す説明図である。
光学素子10は、円柱状のコア11と、コア11の外周に設けられたクラッド12とを備える。コア11およびクラッド12は、一般の光ファイバと同様に、光に対して透明な材料、例えば、ガラス、石英などの無機材料、または合成樹脂などの有機材料などで製作できる。コア11の屈折率は、一般にクラッド12の屈折率より大きくなるように設計される。クラッド12は、コア11の外周を保護して、光がコア11内を安定に進行するのに寄与するが、必要に応じて省略することも可能である。
光学素子10は、コア11の中心に位置する光軸OAを有し、さらに光軸OAに沿った長手方向DL、および長手方向DLに対して直交する横断方向DTを有する。コア11は、光軸OAから横断方向DTに沿って屈折率が低下する屈折率分布を有する。こうした屈折率分布は、GI(グレーデッドインデックス: Graded Index)型とも称され、詳細は後述する。
光学素子10は、光が入射する入射面20と、光が出射する第1出射面21および第2出射面22を有する。入射面20、第1出射面21および第2出射面22は、横断方向DTに対して平行である。
入射面20の前方には、互いに平行な複数の光ビームを発生する光源30が配置される。光源30は、複数の発光部が2次元状に配列したマルチエミッタ面発光レーザ、例えば、VCSEL(垂直共振器面発光型レーザ: Vertical Cavity Surface Emitting Laser)などが使用できる。こうした光源30は、光学素子10と組み合せることによって、光源装置を実現できる。光源30は、光学素子10の入射面20に接して設けてもよく、これにより光源30と光学素子10との位置決め精度の向上、光源装置の小型化が図られる。
コア11の出射側には、長手方向DLに沿って突出した突出部11aが設けられ、第1出射面21は、この突出部11aの端面に設けられる。また第2出射面22は、コア11の突出していない部分、即ち、突出部11aを除いた環状エリアとして設けられる。突出部11aは、切削などの機械加工、エッチングなどの化学的処理などで加工できる。
こうして第1出射面21は、長手方向DLにおいて第1位置に設けられ、第2出射面22は、長手方向DLにおいて第1位置とは異なる第2位置に設けられる。
図2(A)は、GI型の屈折率分布を有するコア11内での光線の経路を示す説明図である。図2(B)は、屈折率分布を示すグラフである。GI型の屈折率分布を有する光学素子は、GRINレンズとも称される。コア11内の屈折率は、光軸OAからの半径rに関して2次曲線的、例えば、放物線状に分布しており、光軸OA上で最も高くなり、半径rの増加とともに低下する。具体的には、コア11内の屈折率n(r)は、下記の式(1)で表される。ここで、n1は光軸OAでの屈折率、√Aは勾配係数、rは光軸OAからの半径位置である。
Figure 2022116365000002
このときコア11内の光線は、ピッチPで周期的に変化する正弦波状曲線を示し、長さP/2ごとに、光軸OAに接近して光軸OAからの距離dが最小になる節と、光軸OAから遠ざかって光軸OAからの距離dが最大になる腹とが繰り返し現れる。なお、コア11の長さLCを用いて、2πP=LC×√Aの関係が成立する。
こうした屈折率分布は、光軸OAからの半径rに関して2次以上の高次の関数に拡張してもよい。この場合の屈折率分布は、下記の式(2)で表される。ここで、nrn(n=0,2,4,…,12)は係数である。
Figure 2022116365000003
図1に戻って、光源30は、複数の光ビームを互いに平行となるように発生し、そのまま入射面20に入射する。コア11の内部において各光ビームが光軸OAに沿って進行すると、各光ビームの主光線は、光軸OAからの距離dがピッチPで周期的に変化する経路を示す。ここで光ビームの経路は、2つの領域、即ち、1)節Q1から腹Q2に至る発散領域RDと、2)腹Q2から節Q1に至る集束領域RCとに区分できる。
この場合、コア11の出射面を集束領域RCの範囲に設定することによって、光ビームは、光軸OAに対して正の角度(θ>0)の方向に集束するようになる。また、コア11の出射面を発散領域RDの範囲に設定することによって、光ビームは、光軸OAに対して負の角度(θ<0)の方向に発散するようになる。また、コア11の出射面を腹Q2またはその近傍に設定することによって、光ビームは、光軸OAに対して平行(θ=0)または略平行(θ≒0)な方向に進行するようになる。また、コア11の出射面を節Q1またはその近傍に設定することによって、光ビームは、光軸OAに対して最大の発散角度の方向に発散するようになる。
なお角度θの定義に関して、図1(C)に示すように、光ビームが出射面PEを出射し、光軸OAに接近して集束する場合、光軸OAに対する角度θは正、即ち、θ>0とする。光ビームが出射面PEを出射し、光軸OAから遠ざかって発散する場合、光軸OAに対する角度θは負、即ち、θ<0とする。なお、光ビームが出射面PEを出射し、光軸OAに対して平行に進行する場合、光軸OAに対する角度θはゼロ、即ち、θ=0とする。
本実施形態では、図1(B)に示すように、第1出射面21は、集束領域RCに設けられるため、第1出射面21を出射した光ビームは、光軸OAに対して正の角度(θ1>0)の方向に進行し、第1出射面21から所定の距離だけ離れた位置Z1で集束する。また、第2出射面22は、腹Q2の近傍に設定されており、第2出射面22を出射した光ビームは、光軸OAに対して平行(θ2=0)な方向に進行する。この場合、光ビームが集束する位置Z2は、理論的には無限遠となる(Z2=∞)。
一般には、第1出射面21は、集束領域RC、腹Q2および発散領域RDのいずれかに設定してもよく、第2出射面22も集束領域RC、腹Q2および発散領域RDのいずれかに設定してもよい。このとき第1出射面21の長手方向位置と第2出射面22の長手方向位置が互いに異なるように設定すると、第1出射面21の出射角度θ1および第2出射面22の出射角度θ2は互いに異なるようになり、光軸OAに対して異なる集光特性を有する複数の光ビーム束を出射することが可能になる。なお、「集光特性」とは、光ビームが光軸に対して任意の角度で集束、平行化または発散する状態を意味するものであり、集光特性が異なると、光軸OA上において光ビームが集束する位置の相違として現れる。
図3は、角柱状のコア11を有する光学素子10の一例を示す斜視図である。この場合も、図1に示した円柱状のコア11と同様に、コア11内の屈折率は、光軸OAからの半径rに関して2次曲線的、例えば、放物線状に分布しており、光軸OA上で最も高くなり、半径rの増加とともに低下する。コア11内の光線は、ピッチPで周期的に変化する正弦波状曲線を示す。
第1出射面21が集束領域RCの範囲に設定された場合、第1出射面21を出射した光ビームは、光軸OAに対して正の角度(θ1>0)の方向に進行する。また、第2出射面22が腹Q2の近傍に設定された場合、第2出射面22を出射した光ビームは、光軸OAに対して平行(θ2=0)な方向に進行する。
図4は、光源30において複数の発光部が2次元状に配列した様子を示す説明図であり、図4(A)は発光部のXY座標テーブルを示し、図4(B)は概略斜視図を示す。
5つのX座標(-0.25mm、-0.10mm、0mm、0.10mm、0.25mm)と、5つのY座標(-0.25mm、-0.10mm、0mm、0.10mm、0.25mm)との組合せにより、計25個のXY座標が定義され、計25個の発光部が配列される。
ここでは、複数の発光部が5×5の2次元マトリクス状に配列した場合を例示したが、一般には複数の発光部がN×M(N、Mは任意の正の整数)の2次元状に配列された光源が使用できる。また、発光部の配列間隔についても0.10mm、0.15mm以外の間隔でも構わない。
図5は、光学素子10の寸法の一例を示す側面図であり、図6はその斜視図である。円柱状のコア11およびクラッド12は、3.3mmの長さを有する。コア11は、0.8mmの外径を有する。クラッド12は、1.0mmの外径を有する。突出部11aは、0.4mmの外径を有する。突出部11aは、0.7mmの高さを有する。従って、第1出射面21は、第2出射面22から0.7mmだけ長手方向に変位している。ターゲットTGが第1出射面21から0.4mmだけ離間した位置に設置され、第1出射面21から出射した光ビームはターゲットTG上で集束する。なお、図5と図6に示した数値は一例に過ぎず、他の数値も採用できる。
図7は、ターゲットTGにおける光ビームの分布の一例を示す説明図である。光源30が発生した25本の光ビームのうち、第1出射面21から出射した9本の光ビームが、光軸OAに対して集束するように進行し、ターゲットTGにおいて光軸OAに集光している。また第2出射面22を出射した16本の光ビームが、光軸OAに対して平行または略平行に進行し、ターゲットTGにおいて光軸OAの周囲に分散している。
図8は、第2出射面22が横断方向DTに対して傾斜した場合を例示しており、図8(A)は光の臨界角iの説明図、図8(B)は第2出射面22が横断方向DTに対して出射側に傾斜した説明図、図8(C)は第2出射面22が横断方向DTに対して入射側に傾斜した説明図である。
図8(A)に示すように、光が媒体M1内を進行し、屈折率nを有する媒体M1と、屈折率nを有する媒体M2との界面に入射角iで入射する際、光の一部は屈折して媒体M2に進行し、光の一部は反射する。このとき臨界角は、sin(i)=n/nを満たす角度iとして定義される。従って、光の全てが界面で反射する全反射が発生しないためには、入射角iは、臨界角iより小さくする必要がある。
図8(B)および図8(C)において、コア11の屈折率nは空気の屈折率nより大きい(n>n)。コア11内を進行する光が第2出射面22に対して入射角iで入射する場合、横断方向DTに対する第2出射面22の傾斜角を適切に設定することによって、第2出射面22を出射する光は、光軸OAに対して平行にできる。また、第2出射面22の傾斜角を調整することによって、第2出射面22を出射する光は、光軸OAに対して集束または発散させることができる。
図9は、光学素子10の製造方法の一例を示す説明図である。図9(A)に示すように、容器50の中にクラッド12の原料51を充填する。次に図9(B)に示すように、コア11の原料52を供給するためのノズルNZが原料51の中に挿入され、ノズルNZの開口部を容器50の底部付近に位置決めする。次に図9(C)に示すように、ノズルNZを上方に引き上げながら、原料52を送出する。このとき原料51の中に残留する原料52が円柱状になるように、ノズルNZの引き上げ速度および原料52の送出量を調整する。
次に図9(D)に示すように、ノズルNZの引き上げが完了した後、所定時間だけ放置する。これにより原料51と原料52が互いに混合しながら、徐々に硬化する。完全に硬化すると、原料51はクラッド材51aとなり、原料52はコア材52aとなる。このとき原料51,52の混合比は、コア材52aの外側から内側に向かって変化しており、製造条件を適切に設定することによって、所望の屈折率分布が得られる。
原料51,52は、硬化していない流体、例えば、硬化前の合成樹脂が使用でき、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリノルボルネン樹脂などが使用でき、硬化後の屈折率が互いに異なるように選択される。
次に図9(E)に示すように、容器50からクラッド材51aおよびコア材52aを取り出して、切削などの機械加工、またはエッチングなどの化学的処理などで加工することにより、図1に示す光学素子10が得られる。
なお以上の説明では、屈折率分布が連続的に変化するGI型のコア11について例示したが、屈折率分布が階段状に変化するSI(ステップインデックス: Step Index)型のコア11についても本発明は同様に適用できる。
また以上の説明では、コア11の出射側に2つの出射面21,22を設けた場合を例示したが、3つ以上の出射面を設けて、3種類以上の集光特性を有する光ビーム束を発生させることも可能である。
(実施形態2)
図10は、本発明の実施形態2に係る光学装置200を示す構成図である。本実施形態に係る光学装置200は、被検者から取り出した細胞、例えば、癌細胞に熱ダメージを与える医療装置として動作する。
光学装置200は、上述した光学素子10および光源30を含む光源装置100と、サンプルを保持するホルダ201などを備える。ホルダ201は、光が通過できる透明材料で形成され、液体が移動可能なように、チューブなどの中空部材、またはプレートなどの基板で構成される。
サンプルは、例えば、多数の細胞CA,CBが分散して浮遊している液体である。細胞CA,CBには、事前にAu粒子が付着している。細胞CA,CBに、波長800nm~1000nmのレーザ光が照射されると、Au粒子によって光熱変換されて熱が発生し、細胞CA,CBに熱ダメージを与えることができる。
光学素子10は、光ビームが出射する第1出射面21および第2出射面22を有する。本実施形態において、第1出射面21は、光軸OAに対して正の角度θ1の方向に光ビームを出射し、第1出射面21から所定の距離だけ離れた位置Z1に光ビーム集束点を形成する。位置Z1の近傍に位置決めされた細胞CAは、第1出射面21からの光ビームによって照射され、光熱変換によって熱ダメージが与えられる。
第2出射面22は、光軸OAに対して角度θ1より小さい正の角度θ2(θ2<θ1)の方向に光ビームを出射し、第1出射面21から位置Z1より遠く離れた位置Z2に光ビーム集束点を形成する。位置Z2の近傍に位置決めされた細胞CBは、第2出射面22からの光ビームによって照射され、光熱変換によって熱ダメージが与えられる。
こうして本発明に係る光学素子10を使用することによって、2つの加熱光ビームを発生し、2つの光ビーム集束点が形成できる。そのため複数の細胞CA,CBに対して同時に熱ダメージを与えることが可能になる。
(実施形態3)
図11は、本発明の実施形態3に係る光学装置300を示す構成図である。本実施形態に係る光学装置300は、検体を観察する観察装置として動作する。
光学装置300は、上述した光学素子10および光源30を含む光源装置100と、サンプルSAを保持するホルダ301と、サンプルSAを光学的に検出する検出素子310などを備える。ホルダ301は、光が通過できる透明材料で形成され、液体を保持できるプレートなどの基板で構成される。検出素子310は、例えば、CMOSイメージセンサ(CIS)などの撮像センサで構成される。検出素子310の前方には、集光レンズ311が密着して設けられる。
ホルダ301の表面には、例えば、Au蒸着薄膜が設けられ、光ビームが照射されるとプラズモン効果によって局所的に温度が上昇する光熱変換が起こる。サンプルSAは、プラスチック製のビーズが多数分散している液体である。光ビームの照射により、液体が局所的に気化してマイクロバブルが発生し、これによりビーズの集積が可能になる。
光学素子10は、光ビームが出射する第1出射面21および第2出射面22を有する。本実施形態において、第1出射面21は、光軸OAに対して正の角度θ1の方向に光ビームを出射し、第1出射面21から所定の距離だけ離れた位置Z1に光ビーム集束点を形成する。位置Z1の近傍に位置決めされたサンプルSAは、第1出射面21からの光ビームによって照射され、光熱変換によってマイクロバブル発生し、ビーズが集積される。集積した様子は検出素子310によって検出される。
第2出射面22は、光軸OAに対して角度θ1より小さい正の角度θ2(θ2<θ1)の方向に、平行化または発散した光ビームを出射する。この光ビームはホルダ301を通過して、検出素子310でサンプルSAを検出するための照明光として機能する。
こうして本発明に係る光学素子10を使用することによって、サンプルSAを加熱するための加熱光ビームと、サンプルSAを照明するための照明光ビームを同時に発生させることが可能になる。その結果、光学装置300の小型化、部品点数の削減が図られる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されている
が、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形
や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に
含まれると理解されるべきである。
本発明は、光軸に対して異なる集光特性を有する複数の光ビーム束を出射することが可能な光学素子が実現できるため、産業上極めて有用である。
10 光学素子
11 コア
11a 突出部
12 クラッド
20 入射面
21 第1出射面
22 第2出射面
30 光源
DL 長手方向
DT 横断方向
OA 光軸
Q1 節
Q2 腹
RC 集束領域
RD 発散領域
200,300 光学装置
201,301 ホルダ
310 検出素子

Claims (16)

  1. 入射面に入射した光ビームを光軸に沿って伝送し、前記光軸に対して集束、平行化または発散した光ビームを出射面から出射する光学素子であって、
    前記光学素子は、前記光軸に沿った長手方向、および該長手方向に対して直交する横断方向を有し、前記光軸から前記横断方向に沿って屈折率が低下する屈折率分布を有し、
    第1出射面が、前記長手方向において第1位置に設けられ、
    第2出射面が、前記長手方向において前記第1位置とは異なる第2位置に設けられる、光学素子。
  2. 前記光学素子を通過する光ビームの軌跡は、前記光軸からの距離が周期的に変化する曲線を示し、該曲線は、光ビームが前記光軸に最も接近する節と、光ビームが前記光軸から最も遠くなる腹と、該節から該腹に至る発散領域と、該腹から該節に至る集束領域とを含み、
    前記第1位置は、前記節、前記発散領域及び前記集束領域のいずれかに設定され、
    前記第2位置は、前記節、前記発散領域及び前記集束領域のいずれかにおいて、前記第1位置とは異なる位置に設定される、請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記光学素子を通過する光ビームの軌跡は、前記光軸からの距離が周期的に変化する曲線を示し、該曲線は、光ビームが前記光軸に最も接近する節と、光ビームが前記光軸から最も遠くなる腹と、該節から該腹に至る発散領域と、該腹から該節に至る集束領域とを含み、
    前記第1出射面は、前記集束領域内の第1位置に設けられ、
    前記第2出射面は、前記腹および前記集束領域内のいずれかの第2位置に設けられる、請求項1に記載の光学素子。
  4. 前記光学素子を通過する光ビームの軌跡は、前記光軸からの距離が周期的に変化する曲線を示し、該曲線は、光ビームが前記光軸に最も接近する節と、光ビームが前記光軸から最も遠くなる腹と、該節から該腹に至る発散領域と、該腹から該節に至る集束領域とを含み、
    前記第1出射面は、前記集束領域内の第1位置に設けられ、
    前記第2出射面は、前記腹および前記発散領域内のいずれかの第2位置に設けられる、請求項1に記載の光学素子。
  5. 前記光学素子は、円柱状または角柱状であり、
    前記第1出射面は、前記光軸を含む中央に設けられ、
    前記第2出射面は、前記第1出射面の外側に環状に設けられる、請求項1から4のいずれかに記載の光学素子。
  6. 前記第1出射面は、前記第2出射面から前記長手方向に沿って突出した突出部の端面に設けられる、請求項1から5のいずれかに記載の光学素子。
  7. 前記第1出射面および前記第2出射面は、前記横断方向に対して平行である、請求項6に記載の光学素子。
  8. 前記第1出射面は、前記横断方向に対して平行であり、
    前記第2出射面は、前記横断方向に対して傾斜している、請求項6に記載の光学素子。
  9. 前記第1出射面及び前記第2出射面は、前記入射面での1つ目の腹から2つ目の腹までの位置に設けられる、請求項6に記載の光学素子。
  10. 前記屈折率分布は、前記光軸からの距離に関して屈折率が2次曲線的に変化するグレーデッド型である、請求項1に記載の光学素子。
  11. 光ビームが進行するコアと、
    前記コアの外周に設けられたクラッドとを備える、請求項1に記載の光学素子。
  12. 光ビームを発生する光源と、
    請求項1から11のいずれかに記載の光学素子とを備える、光源装置。
  13. 前記光源は、前記光学素子の前記入射面に接して設けられる、請求項12に記載の光源装置。
  14. 前記光源は、マルチエミッタ面発光レーザである、請求項12に記載の光源装置。
  15. 請求項11から14のいずれかに記載の光源装置と、
    前記光源装置から出射される光ビームが照射されるサンプルを保持するホルダとを備える、光学装置。
  16. 前記サンプルを光学的に検出する検出素子をさらに備える、請求項15に記載の光学装置。
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