JP2022115836A - Lpa1受容体を拮抗するウレア化合物を有効成分として含有する医薬 - Google Patents

Lpa1受容体を拮抗するウレア化合物を有効成分として含有する医薬 Download PDF

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Shoichi Kuroda
優貴 小林
Yuki Kobayashi
佳那子 畑中
Kanako Hatanaka
勇次 伊藤
Yuji Ito
史 宇根内
Fumi Uneuchi
祐子 上原
Yuko Uehara
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Abstract

【課題】本発明は、LPA1受容体を拮抗する作用を有する化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬の提供。【解決手段】下記式[I]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。JPEG2022115836000812.jpg2962【選択図】なし

Description

本発明は、LPA1受容体拮抗物質を有効成分として含有する医薬に関する。より詳細には、LPA1受容体拮抗物質であるウレア化合物を有効成分として含有する医薬に関する。
リゾホスファチジン酸(Lysophosphatidic acid;本明細書では、「LPA」と記載することもある)は、グリセロール骨格の1位または2位に脂肪酸が、3位にリン酸基が結合した生理活性リン脂質であり、1-アシルLPA、1-アルキルLPA、2-アシルLPAなどが含まれる。また、結合する脂肪酸の種類によっても多様性を示し、脂肪酸の炭素鎖長及び不飽和度によりさまざまな化学的、生理学的性質を示す多くのLPAサブタイプが存在する。
LPAは生体内において各種産生酵素によって産生され、細胞表面のGタンパク共役型受容体に結合することにより細胞内にシグナルを伝達し、様々な生理作用を示すことが知られている。LPA受容体としてはLPA1受容体からLPA6受容体の6種類のサブタイプが知られている。LPA1受容体(LPAR1)、LPA2受容体(LPAR2)、及びLPA3受容体(LPAR3)の3種の受容体は、EDG(Endotherial Diferrntiation Gene)ファミリーに属しており、それぞれEDG2、EDG4、及びEDG7と呼ばれている。LPA4受容体からLPA6受容体はnon-EDGファミリーであり、前述のEDGファミリーと相同性は低い。LPA受容体サブタイプは生体内の随所に分布するが、サブタイプによって局在が異なり、各サブタイプが各組織の生理機能に寄与しているものと考えられる。
LPAは各種線維化疾患に関与することが示されており、受容体としては特にEDG受容体ファミリーの関与が示唆されている。肺線維化に関して、特発性肺線維症患者やブレオマイシン誘発肺線維症モデルマウスの肺胞洗浄液中においてLPA濃度が上昇していることが報告されており、同モデルマウスにおいて、Lpar1欠損マウスやLPA1受容体拮抗薬を投与したマウスでは線維化の進行が著しく抑制されていることが報告されている(非特許文献1参照)。同様に全身性強皮症患者においても血清中LPA濃度が上昇しており、LPA1受容体拮抗薬及びLPA1/3受容体拮抗薬がブレオマイシン誘発皮膚線維化モデルマウスにて線維化抑制作用を示すことが報告されている(非特許文献2~4参照)。腎線維化においては、片側尿管結紮モデルマウスにおいてLPA産生が亢進しており、Lpar1欠損マウス及びLPA1受容体拮抗薬で線維化形成が抑制されることが報告されている(非特許文献4、5参照)。また、肝線維化関連では、慢性C型肝炎患者において血中LPA濃度が上昇することが報告されており、その程度は線維症の組織学的段階と相関しているとの報告がある(非特許文献6参照)。また、LPA産生酵素であるオートタキシンが非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者の血中にて発現亢進しており、各種マウス肝障害モデルにてオートタキシン阻害剤が抑制効果を示すことが示されている(非特許文献7、8参照)。その他、アテローム硬化性プラーク内に高濃度でLPAが集積する結果、炎症亢進及びアポトーシス誘導作用を示すが、LPA1/3受容体拮抗薬投与によりモデルマウスの病変が改善することが報告されており、循環器疾患へのLPAの関与についても示唆されている(非特許文献9参照)。
また、LPAは癌細胞の遊走や増殖を誘導することが知られており、様々な癌患者の組織においてLPA濃度及びLPA1受容体の発現亢進が認められている(非特許文献10~12参照)。
加えて、LPAは膀胱平滑筋細胞を収縮させることや、前立腺細胞の増殖を促進すること、及びin vivoで尿道内圧制御に関わることが報告されており、下部尿路疾患への関与が示唆されている(特許文献1、非特許文献13、14参照)。
他には、LPA及びLPA受容体は神経系に発現しており、LPAはLPA1受容体を介して神経因性疼痛発現を誘導することが示されている。Lpar1ノックアウトマウスはマウス神経結紮疼痛モデルにおいて、疼痛症状を示さないことが報告されている(非特許文献15参照)。
LPA1受容体を拮抗する物質としては、環を有するアルカン酸化合物(特許文献2~4)やトリアゾール環を有するシクロヘキシルカルボン酸化合物(特許文献5)、アミド構造を有するカルボン酸化合物(特許文献6~7)等が報告されているが、本発明のウレア化合物の開示は無い。
WO02/062389 WO03/099765 WO2004/031118 WO2005/058790 WO2017/223016 WO2015/025164 WO2017/177004
Nat Med. 2008 Jan;14(1):45-54. Int J Med Sci. 2009 Jun 5;6(4):168-76. Exp Dermatol. 2015 Sep;24(9):698-702. Pharmacol Exp Ther. 2011 Mar;336(3):693-700. J Am Soc Nephrol. 2007 Dec;18(12):3110-8. J Clin Gastroenterol. 2007 Jul;41(6):616-23. Obesity (Silver Spring). 2015 May ; 23(5): 965-972. J Pharmacol Exp Ther. 2017 Jan;360(1):1-13. Sci Rep. 2016 Nov 24;6:37585. JAMA. 1998 Aug 26;280(8):719-23. Endocrinology. 2006 Oct;147(10):4883-92. Proc Natl Acad Sci U S A. 2006 Jun 20;103(25):9643-8. J Urol. 1999 Nov;162(5):1779-84. J Urol. 2000 Mar;163(3):1027-32. Nat Med. 2004 Jul;10(7):712-8.
本発明の目的は、LPA1受容体を拮抗する新規化合物を有効成分として含有する医薬を提供することである。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、下記式[I]で表される化合物(以下、化合物[I]と記載することもある。)が、LPA1受容体を拮抗する作用を有することを見出した。
以下、本発明を詳細に説明する。
すなわち、本発明の態様は、以下の通りである。
(1)本発明のひとつの態様は、
下記式[I]
Figure 2022115836000001
{上記式[I]中、
Xは、カルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、テトラゾリル、又は下記式群[II]から選ばれる基
Figure 2022115836000002
を示し;

Wは、直鎖状のC1-3アルカンジイル、又は下記式群[III]から選ばれる構造
Figure 2022115836000003
を示し、

ここで、
該直鎖状のC1-3アルカンジイルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該直鎖状のC1-3アルカンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、

環A、環A、及び環Aは、C3-8シクロアルカン、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環を示し、
ここで、
該硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
該窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の窒素原子は、C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
また、
A11、RA21、及びRA31は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)を示し、
A12、RA22、及びRA32は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
また、
A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく;

は、水素原子又はメチルを示し;

は、C6-10アルキル、C6-10アルケニル、C6-10アルキニル、又は下記式[IV-1]若しくは[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000004
を示し、

ここで、
環Bは、C3-8シクロアルキル、窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロシクリル、フェニル、又は窒素原子を含む5~6員のヘテロアリールを示し、
B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシを示し、
は、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、式[V-6]:-CHCHCH=C(CH)-で表される構造、又は下記式[V-1]で表される構造
Figure 2022115836000005
を示し、

ここで、
n11は、0~3の整数を示し、
n12は、0~5の整数を示し、
n13は、0~3の整数を示し、
また、
3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL11)-で置き換わってもよく、
さらに、
3-8アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL12)-で置き換わってもよく、
L11は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
L12は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、

環Bは、部分的に飽和された9~10員の縮環のアリール、又は窒素原子を含む9~10員の縮環のヘテロアリールを示し、
B21及びRB22は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシを示し、
は、C1-2アルカンジイル(該C1-2アルカンジイルは、1~4個のフッ素原子で置換されてもよい。)、C3-6アルカンジイル(該C3-6アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、又は下記式[V-2]で表される構造
Figure 2022115836000006
を示し、

ここで、
n21は、0~3の整数を示し、
n22は、0~5の整数を示し、
n23は、0~3の整数を示し、
また、
3-6アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL21)-で置き換わってもよく、
さらに、
3-6アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL22)-で置き換わってもよく、
L21は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
L22は、水素原子又はC1-3アルキルを示し;

は、水素原子又はC1-3アルキル(該C1-3アルキルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)を示し;

は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000007
を示し、

ここで、
環Cは、フェニル、窒素原子を含む6員のヘテロアリール、又は9~10員の縮環のヘテロアリールを示し、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく、
該窒素原子を含む6員のヘテロアリールは、1個のC1-6アルコキシで置換され、さらに、
シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~2個の基で置換されてもよく、
該9~10員の縮環のヘテロアリールは、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく;

また、
及びRは、それらが隣接する炭素原子と一緒になって、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環又は部分的に飽和された酸素原子を含む9~10員の縮環のヘテロ芳香環を形成してもよく、
ここで、
該部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよく、
該部分的に飽和された酸素原子を含む9~10員の縮環のヘテロ芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。}
で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(2)本発明の他の態様としては、
Wに関する式群[III]において、
A11、RA21、及びRA31は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)を示し、
A12、RA22、及びRA32は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
また、
A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく、
に関する式[IV-1]において、
は、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、又は式[V-1]で表される構造を示し、
ここで、
3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL11)-で置き換わってもよく、
さらに、
3-8アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL12)-で置き換わってもよく、
L11は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
L12は、水素原子又はC1-3アルキルを示す、(1)に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(3)本発明の他の態様としては、
前記式[I]において、
Wが、直鎖状のC1-3アルカンジイル、又は下記式群[III]から選ばれる構造
Figure 2022115836000008
であり、

ここで、
該直鎖状のC1-3アルカンジイルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該直鎖状のC1-3アルカンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、

環Aは、C3-8シクロアルカン、ジヒドロインデン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、アゼチジン、ピロリジン、又はピペリジンであり、
環Aは、C3-8シクロアルカン、又はテトラヒドロピランであり、
環Aは、C3-8シクロアルカン、ジヒドロインデン、又はテトラヒドロピランであり、
ここで、
該テトラヒドロチオピランの中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
また、
該アゼチジン、ピロリジン、及びピペリジンの中のそれぞれの窒素原子は、1個のC1-4アルキルカルボニルで置換されてもよく、
そして、
A11は、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)であり、
A12は、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
また、RA11及びRA12は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
A21及びRA22は、ともに、水素原子であり、
A31及びRA32は、ともに、水素原子であり、
さらに、RA11及びRA12は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく;

が、C6-10アルキル、又は下記式[IV-1]若しくは[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000009
であり、

ここで、
環Bは、C3-8シクロアルキル、ピペリジニル、フェニル、ピラゾリル、又はピリジルであり、
B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシであり、
は、下記式[V-3]~[V-12]、[V-14]~[V-19]で表される構造
Figure 2022115836000010
のいずれかであり、

ここで、
n4は、3~5の整数を示し、
n12’は、0~3の整数を示し、
n12”は、0~3の整数を示し、

また、
環Bは、ジヒドロインデニル、インドリル、又はイソインドリニルであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000011
であり、

ここで、
n5は、1~2の整数を示し;

が、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000012
であって、

ここで、
環Cは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾジオキサニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニル、インドリニル、又はジヒドロキナゾリニルであり、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、及びモノC1-6アルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく、
該ピリジルは、1個のC1-6アルコキシで置換され、さらに、
シアノ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
該ピリミジニルは、1個のC1-6アルコキシで置換され、さらに、
1個のC1-6アルコキシで置換されてもよく、
該ジヒドロピリジニルは、1個のC1-6アルコキシで置換され、さらに、
1-6アルキル、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~2個の基で置換されてもよく、
該ジヒドロベンゾフラニル及びベンゾジオキサニルは、1個のCアルコキシで置換されてもよく、
該インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニル、及びインドリニルは、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~2個の基で置換されてもよく、
該ジヒドロキナゾリニルは、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく;

また、
及びRが、それらが隣接する炭素原子と一緒になって形成する縮環は、ジヒドロインデン又はジヒドロベンゾフランであり、
該ジヒドロインデン及びジヒドロベンゾフランは、1~2個のハロゲンで置換されてもよい、
(1)又は(2)に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(4)本発明の他の態様としては、
前記式[I]において、
Xが、カルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル、又はテトラゾリルであり;
が、水素原子であり;
が、前述の式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000013
である、(1)又は(2)に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(5)本発明の他の態様としては、
前記式[I]において、
Wが、メタンジイル又は下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000014
であり、

ここで、
該メタンジイルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該メタンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、
また、
該式[III-1]で表される構造において、
環Aは、C3-8シクロアルカン、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環であり、
ここで、
該硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
また、
該窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の窒素原子は、C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、
A11は、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)であり、
A12は、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルであり、
また、
A11及びRA12は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよい、
(1)、(2)、又は(4)に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(6)本発明の他の態様としては、
前記式[I]において、
が、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000015
であって、

ここで、
環Cが、フェニルであり、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよい、
(1)、(2)、(4)、又は(5)のいずれかひとつに記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(7)本発明の他の態様としては、
前記式[I]において、
が、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000016
であり、

ここで、
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシであり、
が、下記式[V-3]~[V-5]、[V-7]~[V-8]、[V-11]~[V-12]、[V-14]~[V-16]で表される構造
Figure 2022115836000017
のいずれかであり、

ここで、
n4は、3~5の整数を示し、

環Bは、ジヒドロインデニル、インドリル、又はイソインドリニルであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000018
であり、

ここで、
n5は、1~2の整数

である、(1)、(2)、(4)~(6)のいずれかひとつに記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(8)本発明の他の態様としては、
前記式[I]において、
Xが、カルボキシであり;

Wが、下記式[III-4]~[III-17]で表される構造
Figure 2022115836000019
のいずれかであり;

が、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000020
であり、

ここで、
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子
であり、
が、下記式[V-3]、[V-8]、[V-12]、[V-14]、又は[V-15]で表される構造
Figure 2022115836000021
であり、

ここで、
n4が、3~4の整数であり、

また、
環Bは、ジヒドロインデニルであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000022
であり、

ここで、
n5は、2であり;

が、下記式[VII]で表される立体配置
Figure 2022115836000023
を有するメチルであり;

が、下記式[VI-1]~[VI-21]のいずれかで表される基
Figure 2022115836000024
Figure 2022115836000025
Figure 2022115836000026
である、(4)~(7)のいずれかひとつに記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(9)本発明の他の態様としては、
前記式[I]において、
Xが、カルボキシであり;

Wが、下記式[III-4]~[III-11]、[III-13]~[III-14]、又は[III-18]~[III-19]で表される構造
Figure 2022115836000027
であり;

が、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000028
であり、

ここで、
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
が、下記式[V-3]、[V-8]、又は[V-14]で表される構造
Figure 2022115836000029
であり、

ここで、
n4が、4であり、

また、
環Bは、ジヒドロインデニルであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000030
であり、

ここで、
n5は、2であり;

が、下記式[VII]で表される立体配置
Figure 2022115836000031
を有するメチルであり;

が、下記式[VI-2]、[VI-3]、[VI-8]、[VI-10]~[VI-12]、[VI-16]、[VI-19]、又は[VI-21]で表される基
Figure 2022115836000032
Figure 2022115836000033
である、(4)~(7)のいずれかひとつに記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(10)本発明の他の態様としては、
前記式[I]において、
Xが、カルボキシ又はテトラゾリルであり;
Wが、下記式[III-5]、[III-8]~[III-11]、又は[III-13]で表される構造
Figure 2022115836000034
であり;

が、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000035
であり、

ここで、
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子
であり、
が、下記式[V-3]、[V-12]、又は[V-14]で表される構造
Figure 2022115836000036
であり、

ここで、
n4が、4の整数であり、

また、
環Bは、ジヒドロインデニルであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000037
であり、

ここで、
n5は、2であり;

が、下記式[VII]で表される立体配置
Figure 2022115836000038
を有するメチルであり;

が、下記式[VI-2]、[VI-7]、[VI-8]、[VI-10]、[VI-11]、又は[VI-12]で表される基
Figure 2022115836000039
である、(4)~(7)のいずれかひとつに記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである。
(11)本発明の他の態様としては、
(1)に記載の、以下に示すいずれかの化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである:
Figure 2022115836000040
Figure 2022115836000041
Figure 2022115836000042
Figure 2022115836000043
Figure 2022115836000044
(12)本発明の他の態様としては、
(1)に記載の、以下に示すいずれかの化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬
を提供することである:
Figure 2022115836000045
Figure 2022115836000046
Figure 2022115836000047
(13)本発明の他の態様としては、
(1)~(12)のいずれかひとつに記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬を提供することである。
(14)本発明の他の態様としては、
(1)~(12)のいずれかひとつに記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬であって、
さらに薬剤学的に許容される添加剤を含み、経口用固体組成物である医薬
を提供することである。
(15)本発明の他の態様としては、
薬剤学的に許容される添加剤が、水、乳糖、デキストロース、フラクトース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、デンプン、コーンスターチ、ガム、ゼラチン、アルギネート、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、セルロース、水シロップ、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルキルパラヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、寒天、ペクチン、アラビアゴム、グリセリン、ゴマ油、オリーブ油、大豆油カカオバター、エチレングリコール、低粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、及びカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)からなる群より選ばれる1種以上である、(14)に記載の医薬
を提供することである。
(16)本発明の他の態様としては、
医薬としての形態が、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉剤、又は散剤である、(14)又は(15)に記載の医薬
を提供することである。
(17)本発明の他の態様としては、
化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の投与量が0.1mg~1000mg/日である、(14)~(16)のいずれかに記載の医薬
を提供することである。
(18)本発明の他の態様としては、
(1)~(17)のいずれかひとつに記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有するLPA1受容体拮抗剤を提供することである。
(19)本発明の他の態様としては、
(1)~(17)のいずれかひとつに記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する全身性強皮症の予防又は治療薬を提供することである。
(20)本発明の他の態様としては、
下記式[Ia]
Figure 2022115836000048
{上記式[Ia]中、
Xは、カルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、テトラゾリル、又は下記式群[IIa]から選ばれる構造
Figure 2022115836000049
を示し;

Wは、直鎖状のC1-3アルカンジイル、又は下記式群[IIIa]から選ばれる構造
Figure 2022115836000050
を示し、

ここで、
該直鎖状のC1-3アルカンジイルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該直鎖状のC1-3アルカンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、

環A、環A、及び環Aは、C3-8シクロアルカン、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、部分的に飽和された酸素原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、部分的に飽和された窒素原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環、窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、又は部分的に飽和された硫黄原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環を示し、
ここで、
該硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環及び部分的に飽和された硫黄原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環の中のそれぞれの硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
また、
該窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環及び部分的に飽和された窒素原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環の中のそれぞれの窒素原子は、C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
A11、RA21、及びRA31は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)を示し、
A12、RA22、及びRA32は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
また、RA11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、RA11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ隣接する環Aの中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく;

は、水素原子又はメチルを示し;

は、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、又は下記式[IVa]で表される基
Figure 2022115836000051
を示し、

ここで、
環Bは、C3-8シクロアルキル、4~8員の飽和のヘテロシクリル、フェニル、9~10員の縮環のアリール、5~6員のヘテロアリール、又は9~10員の縮環のヘテロアリールを示し、
B1及びRB2は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシを示し、
Lは、C1-2アルカンジイル(該C1-2アルカンジイルは、1~4個のフッ素原子で置換されてもよい。)、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、式[V-6]:-CHCHCH=C(CH)-で表される構造、又は下記式[V-1a]で表される構造
Figure 2022115836000052
を示し、

ここで、
n1は、0~3の整数を示し、
n2は、0~5の整数を示し、
n3は、0~3の整数を示し、
また、
3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL1)-で置き換わってもよく、
さらに、
3-8アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL2)-で置き換わってもよく、
L1は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
L2は、水素原子又はC1-3アルキルを示し;

は、水素原子又はC1-3アルキル(該C1-3アルキルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)を示し;

は、下記式[VIa]で表される基
Figure 2022115836000053
を示し、

ここで、
環Cは、フェニル、9~10員の縮環のアリール、5~6員のヘテロアリール、又は9~10員の縮環のヘテロアリールを示し、
該フェニルは、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシ及びハロC1-6アルコキシは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C3-8シクロアルコキシ(該C3-8シクロアルコキシは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル(該C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、及びC1-6アルキルスルホニルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ(該モノC1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノカルボニル(該C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノカルボニルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく、
該9~10員の縮環のアリールは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の基で置換されてもよく、
該5~6員のヘテロアリールは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の基で置換されてもよく、
該9~10員の縮環のヘテロアリールは、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく;

また、R及びRは、それらが隣接する炭素原子と一緒になって、
部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環又は部分的に飽和された9~10員の縮環のヘテロ芳香環を形成してもよく、
ここで、
該部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよく、
該部分的に飽和された9~10員の縮環のヘテロ芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。}
で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有するLPA1受容体拮抗剤
を提供することである。

(21)本発明の他の態様としては、
Wに関する式群[IIIa]において、
A11、RA21、及びRA31は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)を示し、
A12、RA22、及びRA32は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
また、
A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ隣接する環Aの中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく、
に関する式[IVa]において、
Lは、C1-2アルカンジイル(該C1-2アルカンジイルは、1~4個のフッ素原子で置換されてもよい。)、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、又は式[V-1a]で表される構造を示し、ここで、
3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL1)-で置き換わってもよく、
さらに、
3-8アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL2)-で置き換わってもよく、
L1は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
L2は、水素原子又はC1-3アルキルを示す、(16)に記載のLPA1受容体拮抗剤
を提供することである。
(22)本発明の他の態様としては、
(20)又は(21)に記載の式[Iа]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する全身性強皮症の予防又は治療薬を提供することである。
(23)本発明の他の態様としては、
全身性強皮症を予防又は治療する方法であって、それを必要とする患者に、(20)又は(21)に記載の式[Iа]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の治療有効量を投与することを含む、方法を提供することである。
(24)本発明の他の態様としては、
(20)又は(21)に記載の式[Iа]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬を提供することである。
本発明の化合物(以下、「本発明化合物」と記載することもある。)は、LPA1受容体を拮抗する作用を有する。
本発明は、LPA1受容体を拮抗する作用を有する前記式[I]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬を提供する。
以下に、本発明の化合物についてさらに詳細に説明するが、本発明は、例示されたものに限定されない。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。
「C1-3アルキル」とは、炭素原子を1~3個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピルが挙げられる。
「C1-4アルキル」とは、炭素原子を1~4個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルが挙げられる。
「C1-6アルキル」とは、炭素原子を1~6個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシルが挙げられる。
「C1-10アルキル」とは、炭素原子を1~10個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、イソヘプチル、イソオクチルが挙げられる。
「C6-10アルキル」とは、炭素原子を6~10個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。例えば、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、イソヘプチル、イソオクチルが挙げられる。
「C5-9アルキル」とは、炭素原子を5~9個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。例えば、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、イソヘプチル、イソオクチルが挙げられる。
「ハロC1-6アルキル」とは、ハロゲン原子で置換されている、炭素原子を1~6個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。ハロゲン原子の好ましい置換数は1~5個であり、好ましいハロゲン原子はフッ素原子である。例えば、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-フルオロエチル、1,1-ジフルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、4,4,4-トリフルオロブチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、6,6,6-トリフルオロヘキシルが挙げられる。
「ヒドロキシC1-6アルキル」とは、ヒドロキシ基で置換されている、炭素原子を1~6個有する直鎖状又は分岐状のアルキルを示す。ヒドロキシ基の好ましい置換数は1個である。例えば、モノヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル、5-ヒドロキシペンチル、6-ヒドロキシヘキシルが挙げられる。
「C2-3アルケニル」とは、炭素原子を2~3個有する直鎖状又は分岐状のアルケニルを示す。エテニル、(E)-プロパ-1-エン-1-イル、(Z)-プロパ-1-エン-1-イル、プロパ-1-エン-2-イル、プロパ-2-エン-1-イルが挙げられる。
「C2-6アルケニル」とは、炭素原子を2~6個有する直鎖状又は分岐状のアルケニルを示す。例えば、エテニル、(E)-プロパ-1-エン-1-イル、(Z)-プロパ-1-エン-1-イル、プロパ-2-エン-1-イル、ブタ-3-エン-1-イル、ペンタ-4-エン-1-イル、ヘキサ-5-エン-1-イル、1-メチルエテニルが挙げられる。
「C2-10アルケニル」とは、炭素原子を2~10個有する直鎖状又は分岐状のアルケニルを示す。例えば、エテニル、n-プロペニル、イソプロペニル、n-ブテニル、イソブテニル、sec-ブテニル、tert-ブテニル、n-ペンテニル、n-ヘキセニル、n-ヘプテニル、n-オクテニル、n-ノネニル、n-デセニル等が挙げられる。
「C5-9アルケニル」とは、炭素原子を5~9個有する直鎖状又は分岐状のアルケニルを示す。例えば、n-ペンテニル、n-ヘキセニル、n-ヘプテニル、n-オクテニル、n-ノネニルが挙げられる。
「C6-10アルケニル」とは、炭素原子を6~10個有する直鎖状又は分岐状のアルケニルを示す。例えば、n-ヘキセニル、n-ヘプテニル、n-オクテニル、n-ノネニル、n-デセニルが挙げられる。
「C2-6アルキニル」とは、炭素原子を2~6個有する直鎖状又は分岐状のアルキニルを示す。例えば、エチニル、プロパ-1-イン-1-イル、プロパ-2-イン-1-イル、ブタ-3-イン-1-イル、ペンタ-4-イン-1-イル、ヘキサ-5-イン-1-イルが挙げられる。
「C2-10アルキニル」とは、炭素原子を2~10個有する直鎖状又は分岐状のアルキニルを示す。例えば、エチニル、n-プロピニル、n-ブチニル、n-ペンチニル、n-ヘキシニル、n-ヘプチニル、n-オクチニル、n-ノニニル、n-デシニルが挙げられる。
「C5-9アルキニル」とは、炭素原子を5~9個有する直鎖状又は分岐状のアルキニルを示す。例えば、n-ペンチニル、n-ヘキシニル、n-ヘプチニル、n-オクチニル、n-ノニニルが挙げられる。
「C6-10アルキニル」とは、炭素原子を6~10個有する直鎖状又は分岐状のアルキニルを示す。例えば、n-ヘキシニル、n-ヘプチニル、n-オクチニル、n-ノニニル、n-デシニルが挙げられる。
「C3-6シクロアルカン」とは、炭素原子を3~6個有する炭化水素の環を示す。シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンが挙げられる。
「C3-8シクロアルカン」とは、炭素原子を3~8個有する炭化水素の環を示す。シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。
「C3-8シクロアルキル」とは、炭素原子を3~8個有する環状のアルキルを示す。シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
「9~10員の縮環のアリール」とは、炭素原子を9~10個有する9~10員の縮合多環式炭化水素芳香環基を示す。例えば、ナフチルが挙げられる。
また、該9~10員の縮環のアリールにおいて、部分的に飽和された基も「9~10員の縮環のアリール」に含まれる。例えば、ジヒドロインデニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチルが挙げられる。
「部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環」とは、炭素原子を9~10個有する、部分的に飽和された9~10員の縮合多環式炭化水素芳香環を示す。例えば、ジヒドロインデン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレンが挙げられる。
「部分的に飽和された9~10員の縮環のアリール」とは、炭素原子を9~10個有する、部分的に飽和された9~10員の縮合多環式炭化水素芳香環基を示す。例えば、ジヒドロインデニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチルが挙げられる。
「4~8員の飽和のヘテロシクリル」とは、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群より選ばれる1個の原子と3~7個の炭素原子からなる4~8員の単環式飽和複素環基を示し、ここで、前述の酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から選ばれる1個の原子を含んでもよい。例えば、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルが挙げられる。
「酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環」とは、1個の酸素原子と3~7個の炭素原子からなる4~8員の単環式飽和複素環を示す。例えば、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランが挙げられる。
「硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環」とは、1個の硫黄原子と3~7個の炭素原子からなる4~8員の単環式飽和複素環を示す。例えば、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピランが挙げられる。
「窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環」とは、1個の窒素原子と3~7個の炭素原子からなる4~8員の単環式飽和複素環を示し、ここで、前述の窒素原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から選ばれる1個の原子を含んでもよい。例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジンが挙げられる。
「窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル」とは、1個の窒素原子と3~5個の炭素原子からなる4~6員の単環式飽和複素環基を示し、ここで、前述の窒素原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から選ばれる1個の原子を含んでもよい。例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルが挙げられる。
「窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロシクリル」とは、1個の窒素原子と3~7個の炭素原子からなる4~8員の単環式飽和複素環基を示し、ここで、前述の窒素原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から選ばれる1個の原子を含んでもよい。例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルが挙げられる。
「5~6員のヘテロアリール」とは、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群より同一に又は異なって選ばれる1個以上の原子と1~5個の炭素原子からなる5~6員の単環式芳香族複素環基を示す。例えば、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルが挙げられる。
また、該5~6員のヘテロアリールにおいて、部分的に飽和された基も「5~6員のヘテロアリール」に含まれる。例えば、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニルが挙げられる。
「窒素原子を含む5~6員のヘテロアリール」とは、1~4個の窒素原子と1~5個の炭素原子からなる5~6員の単環式芳香族複素環基を示し、ここで、該窒素原子の他に、さらに、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の原子を含んでもよい。例えば、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルが挙げられる。
また、該窒素原子を含む5~6員のヘテロアリールにおいて、部分的に飽和された基も「窒素原子を含む5~6員のヘテロアリール」に含まれる。例えば、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニルが挙げられる。
「窒素原子を含む6員のヘテロアリール」とは、1~3個の窒素原子と3~5個の炭素原子からなる6員の単環式芳香族複素環基を示す。ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルが挙げられる。
また、該窒素原子を含む6員のヘテロアリールにおいて、部分的に飽和された基も「窒素原子を含む6員のヘテロアリール」に含まれる。例えば、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニルが挙げられる。
「9~10員の縮環のヘテロアリール」とは、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群より選ばれる1個の原子と5~9個の炭素原子からなる9~10員の縮合多環式芳香族複素環基を示し、ここで、前述の酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の原子を含んでもよい。例えば、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニルが挙げられる。
また、該9~10員の縮環のヘテロアリールにおいて、部分的に飽和された基も「9~10員の縮環のヘテロアリール」に含まれる。例えば、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、インドリニル、ジヒドロベンゾジオキシニル、ジヒドロキナゾリニル、イソインドリニルが挙げられる。
「部分的に飽和された9~10員の縮環のヘテロ芳香環」とは、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群より選ばれる1個の原子と5~9個の炭素原子からなる、部分的に飽和された、9~10員の縮合多環式芳香族複素環を示し、ここで、前述の酸素原子、硫黄原子、又は窒素原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の原子を含んでもよい。例えば、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、インドリン、ジヒドロベンゾジオキシン、ジヒドロキナゾリンが挙げられる。
「窒素原子を含む9~10員の縮環のヘテロアリール」とは、1個の窒素原子と5~9個の炭素原子からなる9~10員の縮合多環式芳香族複素環基を示し、ここで、該窒素原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の原子を含んでもよい。例えば、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニルが挙げられる。
また、該窒素原子を含む9~10員の縮環のヘテロアリールにおいて、部分的に飽和された基も「窒素原子を含む9~10員の縮環のヘテロアリール」に含まれる。例えば、インドリニル、ジヒドロキナゾリニルが挙げられる。
「部分的に飽和された酸素原子を含む9~10員の縮環のヘテロ環」とは、1個の酸素原子と5~9個の炭素原子からなる、部分的に飽和された、9~10員の縮合多環式芳香族複素環を示し、ここで、該酸素原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の原子を含んでもよい。例えば、ジヒドロベンゾフランが挙げられる。
「部分的に飽和された硫黄原子を含む9~10員の縮環のヘテロ環」とは、1個の硫黄原子と5~9個の炭素原子からなる、部分的に飽和された、9~10員の縮合多環式芳香族複素環を示し、ここで、該硫黄原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の原子を含んでもよい。例えば、ジヒドロベンゾチオフェンが挙げられる。
「部分的に飽和された窒素原子を含む9~10員の縮環のヘテロ環」とは、1個の窒素原子と5~9個の炭素原子からなる、部分的に飽和された、9~10員の縮合多環式芳香族複素環を示し、ここで、該窒素原子の他に、さらに、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の原子を含んでもよい。例えば、インドリンが挙げられる。
「フェニルC1-3アルキル」とは、フェニルを置換基として1個有する前述の「C1-3アルキル」を示す。例えば、ベンジル、フェネチル、3-フェニルプロピル等が挙げられる。
「ピリジルC1-3アルキル」とは、ピリジルを置換基として1個有する前述の「C1-3アルキル」を示す。例えば、(ピリジン-2-イル)メチル、(ピリジン-3-イル)メチル、(ピリジン-4-イル)メチル、2-(ピリジン-2-イル)エチル、3-(ピリジン-2-イル)プロピルが挙げられる。
「C1-4アルコキシ」とは、炭素原子を1~4個有する直鎖状又は分岐状のアルコキシを示す。メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシが挙げられる。
「C1-6アルコキシ」とは、炭素原子を1~6個有する直鎖状又は分岐状のアルコキシを示す。例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、n-ヘキシルオキシが挙げられる。
「ハロC1-6アルコキシ」とは、ハロゲン原子で置換されている、炭素原子を1~6個有する直鎖状又は分岐状のアルコキシを示す。ハロゲン原子の好ましい置換数は1~5個であり、好ましいハロゲン原子はフッ素原子である。例えば、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1-フルオロエトキシ、1,1-ジフルオロエトキシ、2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、1,1,2,2,2-ペンタフルオロエトキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、4,4,4-トリフルオロブトキシ、5,5,5-トリフルオロペンチルオキシ、6,6,6-トリフルオロヘキシルオキシが挙げられる。
「C3-8シクロアルコキシ」とは、炭素原子を3~8個有する環状のアルコキシを示す。シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシが挙げられる。
「C1-6アルキルスルファニル」とは、前述の「C1-6アルキル」とスルファニルが結合した基を示す。例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、n-プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル、n-ブチルスルファニル、イソブチルスルファニル、sec-ブチルスルファニル、tert-ブチルスルファニル、n-ペンチルスルファニル、n-ヘキシルスルファニルが挙げられる。
「C1-6アルキルスルフィニル」とは、前述の「C1-6アルキル」とスルフィニルが結合した基を示す。例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n-プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、n-ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec-ブチルスルフィニル、tert-ブチルスルフィニル、n-ペンチルスルフィニル、n-ヘキシルスルフィニルが挙げられる。
「C1-6アルキルスルホニル」とは、前述の「C1-6アルキル」とスルホニルが結合した基を示す。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n-ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニル、n-ペンチルスルホニル、n-ヘキシルスルホニルが挙げられる。
「C1-4アルキルスルホニルオキシ」とは、前述の「C1-4アルキル」とスルホニルオキシが結合した基を示す。メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、n-プロピルスルホニルオキシ、イソプロピルスルホニルオキシ、n-ブチルスルホニルオキシ、イソブチルスルホニルオキシ、sec-ブチルスルホニルオキシ、tert-ブチルスルホニルオキシが挙げられる。
「モノC1-6アルキルアミノ」とは、前述の「C1-6アルキル」を置換基として1個有するアミノを示す。例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n-ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、n-ペンチルアミノ、n-ヘキシルアミノが挙げられる。
「ジC1-6アルキルアミノ」とは、前述の「C1-6アルキル」を置換基として同一に又は異なって2個有するアミノを示す。例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ(n-プロピル)アミノ、ジ(イソプロピル)アミノ、エチルメチルアミノ、メチル(n-プロピル)アミノが挙げられる。
「C1-4アルキルカルボニル」とは、前述の「C1-4アルキル」とカルボニルが結合した基を示す。メチルカルボニル、エチルカルボニル、n-プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n-ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec-ブチルカルボニル、tert-ブチルカルボニルが挙げられる。
「C1-6アルキルカルボニル」とは、前述の「C1-6アルキル」とカルボニルが結合した基を示す。例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n-プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n-ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec-ブチルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、n-ペンチルカルボニル、n-ヘキシルカルボニルが挙げられる。
「ハロC1-6アルキルカルボニル」とは、前述の「ハロC1-6アルキル」とカルボニルが結合した基を示す。ハロゲン原子の好ましい置換数は1~5個であり、好ましいハロゲン原子はフッ素原子である。例えば、モノフルオロメチルカルボニル、ジフルオロメチルカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、1-フルオロエチルカルボニル、1,1-ジフルオロエチルカルボニル、2-フルオロエチルカルボニル、2,2,2-トリフルオロエチルカルボニル、1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチルカルボニル、3,3,3-トリフルオロプロピルカルボニル、4,4,4-トリフルオロブチルカルボニル、5,5,5-トリフルオロペンチルカルボニル、6,6,6-トリフルオロヘキシルカルボニルが挙げられる。
「C1-4アルコキシカルボニル」とは、前述の「C1-4アルコキシ」とカルボニルが結合した基を示す。メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニルが挙げられる。
「C1-6アルコキシカルボニル」とは、前述の「C1-6アルコキシ」とカルボニルが結合した基を示す。例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、n-ペンチルオキシカルボニル、n-ヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
「モノC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、前述の「モノC1-6アルキルアミノ」とカルボニルが結合した基を示す。例えば、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n-プロピルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、n-ブチルアミノカルボニル、イソブチルアミノカルボニル、sec-ブチルアミノカルボニル、tert-ブチルアミノカルボニル、n-ペンチルアミノカルボニル、n-ヘキシルアミノカルボニルが挙げられる。
「ジC1-6アルキルアミノカルボニル」とは、前述の「ジC1-6アルキルアミノ」とカルボニルが結合した基を示す。例えば、ジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、ジ(n-プロピル)アミノカルボニル、ジ(イソプロピル)アミノカルボニル、エチルメチルアミノカルボニル、メチル(n-プロピル)アミノカルボニルが挙げられる。
「オキソ」とは、酸素原子が二重結合を介して置換する置換基(=O)を示す。したがって、オキソが炭素原子に置換した場合は当該炭素原子と一緒となってカルボニルを形成し、1個のオキソが1個の硫黄原子に置換した場合は当該硫黄原子と一緒となってスルフィニルを形成し、2個のオキソが1個の硫黄原子に置換した場合は当該硫黄原子と一緒になってスルホニルを形成する。
オキソで置換されている飽和のヘテロシクリルとしては、例えば、2-オキソピロリジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピペラジニル、1,1-ジオキシドテトラヒドロチオフェニル、1-オキシドテトラヒドロ-2H-チオピラニル、1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラニル、1,1-ジオキシドイソチアゾリジニル、2-オキソ-1,3-オキサゾリジニル、2-オキソ-1,3-オキサジナニルが挙げられる。
また、オキソで置換されている部分的に飽和されたヘテロアリールとしては、例えば、6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジニル、6-オキソ-1,1-ジヒドロピリダジニル、2-オキソ-1,2-ジヒドロキノリル、2-オキソ-1,2-ジヒドロキナゾリル、1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリルが挙げられる。
「直鎖状のC1-3アルカンジイル」とは、炭素原子を1~3個有するアルキルから水素原子1個を除去してなる2価の直鎖状の炭化水素基を示す。メタンジイル、エタン-1,2-ジイル、プロパン-1,3-ジイルが挙げられる。
「C1-2アルカンジイル」とは、炭素原子を1~2個有するアルキルから水素原子1個を除去してなる2価の直鎖状の炭化水素基を示す。メタンジイル、エタン-1,1-ジイル、エタン-1,2-ジイルが挙げられる。
「C1-8アルカンジイル」とは、炭素原子を1~8個有するアルキルから水素原子1個を除去してなる2価の炭化水素基を示す。例えば、メタンジイル、エタン-1,1-ジイル、エタン-1,2-ジイル、プロパン-1,1-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-2,2-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、ペンタン-1,4-ジイル、ペンタン-1,5-ジイル、ペンタン-2,5-ジイル、ヘキサン-1,6-ジイル、ヘプタン-1,7-ジイル、オクタン-1,8-ジイル、2-メチルブタン-1,4-ジイル、2-メチルペンタン-2,5-ジイル、4-メチルペンタン-1,4-ジイルが挙げられる。
「C2-7アルカンジイル」とは、炭素原子を2~7個有するアルキルから水素原子1個を除去してなる2価の炭化水素基を示す。例えば、エタン-1,1-ジイル、エタン-1,2-ジイル、プロパン-1,1-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-2,2-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、ペンタン-1,4-ジイル、ペンタン-1,5-ジイル、ペンタン-2,5-ジイル、ヘキサン-1,6-ジイル、ヘプタン-1,7-ジイル、2-メチルブタン-1,4-ジイル、2-メチルペンタン-2,5-ジイル、4-メチルペンタン-1,4-ジイルが挙げられる。 「C3-6アルカンジイル」とは、炭素原子を3~6個有するアルキルから水素原子1個を除去してなる2価の炭化水素基を示す。例えば、プロパン-1,1-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-2,2-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、ペンタン-1,4-ジイル、ペンタン-1,5-ジイル、ペンタン-2,5-ジイル、ヘキサン-1,6-ジイル、2-メチルブタン-1,4-ジイル、2-メチルペンタン-2,5-ジイル、4-メチルペンタン-1,4-ジイルが挙げられる。
「C3-8アルカンジイル」とは、炭素原子を3~8個有するアルキルから水素原子1個を除去してなる2価の炭化水素基を示す。例えば、プロパン-1,1-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-2,2-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、ペンタン-1,4-ジイル、ペンタン-1,5-ジイル、ペンタン-2,5-ジイル、ヘキサン-1,6-ジイル、ヘプタン-1,7-ジイル、オクタン-1,8-ジイル、2-メチルブタン-1,4-ジイル、2-メチルペンタン-2,5-ジイル、4-メチルペンタン-1,4-ジイルが挙げられる。
「Cアルカンジイル」とは、炭素原子を4個有するアルキルから水素原子1個を除去してなる2価の炭化水素基を示す。例えば、ブタン-1,4-ジイルが挙げられる。
本発明の化合物のひとつの好ましい態様は、以下の態様(A)である。

態様(A):

前述の式[I]で
Figure 2022115836000054
表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において;

Xは、カルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル、テトラゾリル、又は下記式[II-2]~[II-5]で表される基
Figure 2022115836000055
である。
本態様において、Wは、直鎖状のC1-3アルカンジイル、又は下記式群[III]から選ばれる構造
Figure 2022115836000056
であり、

ここで、
該直鎖状のC1-3アルカンジイルは、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該直鎖状のC1-3アルカンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、

環A、環A、及び環Aは、C3-8シクロアルカン、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環
であり、
ここで、
該硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
該窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の窒素原子は、1個のC1-4アルキルカルボニルで置換されてもよく、
また、
A11、RA21、及びRA31は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルであり、
A12、RA22、及びRA32は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルであり、
また、
A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよい。
より好ましいWは、直鎖状のC1-3アルカンジイル、又は下記式群[III]から選ばれる構造
Figure 2022115836000057
であり、

ここで、
該直鎖状のC1-3アルカンジイルは、C1-4アルキル、ハロCアルキル、フェニルC1-2アルキル、及びピリジルCアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該直鎖状のC1-3アルカンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、

環Aは、C3-7シクロアルカン、部分的に飽和された9員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~6員の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む6員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロ環であり、
ここで、
該硫黄原子を含む6員の飽和のヘテロ環の中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロ環の中の窒素原子は、1個のCアルキルカルボニルで置換されてもよく、
また、
A11は、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、Cアルキル、C1-3アルコキシ、又は窒素原子を含む6員の飽和のヘテロシクリルであり、
A12は、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルであり、
また、
A11及びRA12は、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってCシクロアルカンを形成してもよく、

環Aは、Cシクロアルカン又は酸素原子を含む6員の飽和のヘテロ環であり、
ここで、
A21は、水素原子であり、
A22は、水素原子であり、

環Aは、C3-5シクロアルカン、部分的に飽和された9員の縮環の炭化水素芳香環、又は酸素原子を含む6員の飽和のヘテロ環であり、
ここで、
A31は、水素原子であり、
A32は、水素原子である。
さらに好ましいWは、メタンジイル、プロパン-1,3-ジイル、又は下記式[III-1]~[III-3]で表される構造
Figure 2022115836000058
であり、

ここで、
該メタンジイルは、メチル、n-ブチル、ハロエチル、ベンジル、フェネチル、及びピリジルメチルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該メタンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、

環Aは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ジヒドロインデン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、アゼチジン、ピロリジン、又はピペリジンであり、
ここで、
該テトラヒドロチオピランの中の硫黄原子は、2個のオキソで置換されてもよく、
該アゼチジン、ピロリジン、及びピペリジンの中の窒素原子は、1個のメチルカルボニルで置換されてもよく、
また、
A11は、水素原子、ヒドロキシ、フッ素原子、メチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、又はモルホリニルであり、
A12は、水素原子、フッ素原子、又はメチルであり、
また、
A11及びRA12は、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってシクロブタンを形成してもよく、

環Aは、シクロプロパン又はテトラヒドロピランであり、
ここで、
A21は、水素原子であり、
A22は、水素原子であり、

環Aは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、ジヒドロインデン、又はテトラヒドロピランであり、
ここで、
A31は、水素原子であり、
A32は、水素原子である。
は、水素原子である。
は、C6-10アルキル、又は下記式[IV-1]若しくは[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000059
であり、

ここで、
環Bは、C3-8シクロアルキル、フェニル、又は窒素原子を含む5~6員のヘテロアリールであり、
B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシであり、
は、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、式[V-6]:-CHCHCH=C(CH)-で表される構造、又は下記式[V-1]で表される構造
Figure 2022115836000060
であり、

ここで、
n11は、0~3の整数であり、
n12は、0~5の整数であり、
n13は、0~3の整数であり、
また、
3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL11)-で置き換わってもよく、
L1は、C1-3アルキルであり、

環Bは、部分的に飽和された9~10員の縮環のアリール、又は部分的に飽和された窒素原子を含む9~10員の縮環のヘテロアリールであり、
B1及びRB2は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシであり、
は、C1-2アルカンジイル(該C1-2アルカンジイルは、1~4個のフッ素原子で置換されてもよい。)である。
より好ましいRは、C7-8アルキル又は下記式[IV-1]若しくは[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000061
であり、

ここで、
環Bは、Cシクロアルキル、フェニル、又は窒素原子を含む6員のヘテロアリールであり、
B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、Cアルキル、又はCアルコキシであり、
は、C3-5アルカンジイル(該C3-5アルカンジイルは、1~2個のフッ素原子で置換されてもよい。)、式[V-6]:-CHCHCH=C(CH)-で表される構造、又は下記式[V-1]で表される構造
Figure 2022115836000062
であり、

ここで、
n1は、0~1の整数であり、
n2は、1であり、
n3は、0~1の整数であり、
また、
3-5アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL1)-で置き換わってもよく、
L1は、Cアルキルであり、

環Bは、部分的に飽和された9員の縮環のアリール、又は部分的に飽和された窒素原子を含む9員の縮環のヘテロアリールであり、
B1及びRB2は、同一に、水素原子であり、
は、Cアルカンジイルである。
さらに好ましいRは、イソヘプチル、イソオクチル、又は下記式[IV-1]若しくは[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000063
であり、

ここで、
環Bは、シクロヘキシル、フェニル、又はピリジルであり、
B11及びRB12は、独立して、水素原子、フッ素原子、メチル、又はメトキシでありLは、下記式[V-3]~[V-12]、[V-14]~[V-19]で表される構造
Figure 2022115836000064
Figure 2022115836000065
のいずれかであり、

ここで、
n4は、3~5の整数であり、
n12’は、1であり、
n12”は、1であり、

環Bは、ジヒドロインデニル、又はイソインドリニルであり、
B1及びRB2は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000066
であり、

ここで、
n5は、2

である。
は、水素原子又はC1-3アルキル(該C1-3アルキルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)であり、
より好ましいRは、水素原子又はC1-2アルキル(該C1-2アルキルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)であり、
さらに好ましいRは、水素原子、メチル(該メチルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、又はエチルである。
は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000067
であって、

ここで、
環Cは、フェニル、窒素原子を含む6員のヘテロアリール、又は9~10員の縮環のヘテロアリールであり、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ヒドロキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、及びモノC1-6アルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく、
該窒素原子を含む6員のヘテロアリールは、1個のC1-6アルコキシで置換され、さらに、
シアノ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
該9~10員の縮環のヘテロアリールは、C1-6アルキル又はC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~2個の基で置換されてもよい。

より好ましいRは、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000068
であって、

ここで、
環Cは、フェニル、窒素原子を含む6員のヘテロアリール、又は9~10員の縮環のヘテロアリールであり、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、及びC1-2アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ヒドロキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-3アルキル(該C1-3アルキルは、ヒドロキシ及びCアルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロCアルキル(該ハロCアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-3アルケニル、Cシクロアルキル(該Cシクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-3アルコキシ、ハロCアルコキシ、Cシクロアルコキシ、Cアルキルスルフィニル、Cアルキルスルホニル、モノCアルキルアミノ、ジC1-2アルキルアミノ、C1-2アルキルカルボニル、ハロCアルキルカルボニル、Cアルコキシカルボニル、及びモノCアルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の基で置換されてもよく、
該窒素原子を含む6員のヘテロアリールは、1個のC1-2アルコキシで置換され、さらに、
シアノ及びC1-2アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
該9~10員の縮環のヘテロアリールは、C2-3アルキル又はCアルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~2個の基で置換されてもよい。

さらに好ましいRは、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000069
であって、

ここで、
環Cは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジル、ジヒドロベンゾフラニル、又はジヒドロインドリルであり、
該フェニルは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、メチルカルボニル、及びエチルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ヒドロキシ、カルバモイル、シアノ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル(該メチル、エチル、n-プロピル、及びイソプロピルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロエチル(該ハロエチルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、エテニル、イソプロペニル、シクロプロピル(該シクロプロピルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、ハロエトキシ、シクロプロポキシ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ハロメチルカルボニル、メトキシカルボニル、及びメチルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく、
該ピリジル、ピリミジニルは、1個のメトキシ又はエトキシで置換され、さらに、
シアノ及びエトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
該ピリミジニルは、1個のメトキシで置換され、さらに、1個のメトキシで置換されてもよく、
該インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジル、ジヒドロベンゾフラニル、又はジヒドロインドリルは、エチル、n-プロピル、又はエトキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~2個の基で置換されてもよい。
また、R及びRが、それらが隣接する炭素原子と一緒になって縮環を形成するとき、
好ましい縮環は、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環(該部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)又は部分的に飽和された酸素原子を含む9~10員の縮環のヘテロ芳香環(該部分的に飽和された酸素原子を含む9~10員の縮環のヘテロ芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)であり、
より好ましい縮環は、部分的に飽和された9員の縮環の炭化水素芳香環(該部分的に飽和された9員の縮環の炭化水素芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)又は部分的に飽和された酸素原子を含む9員の縮環のヘテロ芳香環(該部分的に飽和された酸素原子を含む9員の縮環のヘテロ芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)であり、
さらに好ましい縮環は、ジヒドロインデン(該ジヒドロインデンは、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)又はジヒドロベンゾフラン(該ジヒドロベンゾフランは、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。)
である。
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(B)である。

態様(B):

前述の式[I]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I]で表される化合物が、下記式[I-1]で表される化合物
Figure 2022115836000070
であって、

ここで、
は、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000071
である。

この態様において、
Xは、カルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル、又はテトラゾリルであり、
ひとつのより好ましいXは、カルボキシ又はテトラゾリルであり、
このとき、ひとつのさらに好ましいXは、カルボキシであり、
このとき、他のさらに好ましいXは、テトラゾリルであり、
他のより好ましいXは、C1-4アルコキシカルボニルであり、
このとき、ひとつのさらに好ましいXは、Cアルコキシカルボニルであり、
このとき、他のさらに好ましいXは、Cアルコキシカルボニルであり、
このとき、他のさらに好ましいXは、Cアルコキシカルボニルである。
Wは、メタンジイル又は下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000072
であり、

ここで、
該メタンジイルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該メタンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、
また、
該式[III-1]で表される構造中、
好ましい環Aは、C3-8シクロアルカン、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環であり、
ここで、
該硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
また、
該窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の窒素原子は、C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
好ましいRA11は、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)であり、
好ましいRA12は、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルであり、
また、
A11及びRA12は、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよい。
より好ましいWは、メタンジイル又は下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000073
であり、

ここで、
該メタンジイルは、C1-4アルキル(該C1-4アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロCアルキル、フェニルC1-2アルキル、及びピリジルCアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該メタンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、
また、
該式[III-1]で表される構造中、
好ましい環Aは、C3-7シクロアルカン、部分的に飽和された9員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~6員の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む6員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロ環であり、
ここで、
該硫黄原子を含む6員の飽和のヘテロ環の中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
また、
該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロ環の中の窒素原子は、Cアルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
好ましいRA11は、
水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、Cアルキル、C1-3アルコキシ、又は窒素原子を含む5~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む5~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のCアルキルで置換されてもよい。)であり、
好ましいRA12は、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルであり、
また、
A11及びRA12は、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってCシクロアルカンを形成してもよい。
さらに好ましいWは、メタンジイル又は下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000074
であり、

ここで、
該メタンジイルは、メチル(該メチルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、エチル、n-ブチル、イソブチル、ハロエチル、ベンジル、フェネチル、及びピリジルメチルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
そして、該メタンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、
また、
該式[III-1]で表される構造中、
好ましい環Aは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ジヒドロインデン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、アゼチジン、ピロリジン、又はピペリジンであり、

ここで、
該テトラヒドロチオピランの中の硫黄原子は、2個のオキソで置換されてもよく、
また、
該アゼチジン、ピロリジン、及びピペリジンの中の窒素原子は、1個のメチルカルボニルで置換されてもよく、
好ましいRA11は、
水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、フッ素原子、メチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ピロリジニル、モルホリニル、又はピペラジニル(該ピペラジニルは、1個のメチルで置換されてもよい。)であり、
好ましいRA12は、水素原子、フッ素原子、又はメチルであり、
また、
A11及びRA12は、一緒になってオキソを形成してもよく、
さらに、
A11及びRA12は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってシクロブタンを形成してもよい。
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシであり、
は、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)であり、
また、
3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよい。

環Bは、部分的に飽和された9~10員の縮環のアリール、又は窒素原子を含む9~10員の縮環のヘテロアリールであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、C1-2アルカンジイル(該C1-2アルカンジイルは、1~4個のフッ素原子で置換されてもよい。)である。
より好ましい環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、Cアルキル、又はCアルコキシであり、
は、C3-6アルカンジイル(該C3-6アルカンジイルは、1~2個のフッ素原子で置換されてもよい。)であり、
また、
3-6アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよい。

より好ましい環Bは、部分的に飽和された9員の縮環のアリール、又は窒素原子を含む9員の縮環のヘテロアリールであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、C1-2アルカンジイルである。
さらに好ましい環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、独立して、水素原子、フッ素原子、メチル、又はメトキシであり、

は、下記式[V-3]~[V-5]、[V-7]~[V-8]、[V-11]~[V-12]、[V-14]~[V-16]で表される構造
Figure 2022115836000075
Figure 2022115836000076
のいずれかであり、

ここで、
n4は、3~5の整数である。

さらに好ましい環Bは、ジヒドロインデニル、インドリル、又はイソインドリニルであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000077
であり、

ここで、
n5は、1~2の整数である。
は、C1-3アルキル(該C1-3アルキルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)であり、
より好ましいRは、メチル(該メチルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)又はエチルであり、
さらに好ましいRは、メチルであり
特に好ましいRは、下記式[VII]で表される立体配置
Figure 2022115836000078
を有するメチルである。
は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000079
であって、

ここで、
環Cは、フェニルであり、
ここで、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよい。
より好ましいRは、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000080
であって、

ここで、
環Cは、フェニルであり、
ここで、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、及びC1-2アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-3アルキル(該C1-3アルキルは、ヒドロキシ及びCアルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-2アルキル(該ハロC1-2アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-3アルケニル、Cシクロアルキル(該Cシクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-3アルコキシ、ハロCアルコキシ、Cシクロアルコキシ、Cアルキルスルフィニル、Cアルキルスルホニル、モノCアルキルアミノ、ジCアルキルアミノ、C1-2アルキルカルボニル、ハロCアルキルカルボニル、Cアルコキシカルボニル、及びモノCアルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよい。
さらに好ましいRは、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000081
であって、

ここで、
環Cは、フェニルであり、
ここで、
該フェニルは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、メチルカルボニル、及びエチルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル(該メチルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、エチル、n-プロピル、イソプロピル(該エチル、n-プロピル、及びイソプロピルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、ハロメチル、ハロエチル(該ハロエチルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、エテニル、イソプロペニル、シクロプロピル(該シクロプロピルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、ハロエトキシ、シクロプロポキシ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、モノエチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ハロメチルカルボニル、メトキシカルボニル、及びメチルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよい。
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(C)である。

態様(C):
本態様(C)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が下記式[I-2]で表される化合物
Figure 2022115836000082
であって、

ここで、
は、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000083
であり;

ここで、
W、環B、RB11、RB12、L、環B、RB21、RB22、L、及びRは、前述の通りである。
本態様(C)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-2]において、
Wは、メタンジイル又は前記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000084
であって、

ここで、
該メタンジイルは、1個のメチルで置換されてもよく、
そして、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、
また、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、C3-4シクロアルカン又は酸素原子を含む4~5員の飽和のヘテロ環であり、
A11は、水素原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子、Cアルキル、又はC1-2アルコキシであり、
A12は、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルであり;
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同時に、水素原子であり、
は、C3-5アルカンジイル(該C3-5アルカンジイルは、1~2個のフッ素原子で置換されてもよい。)であり、
ここで、
3-5アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよく、

環Bは、部分的に飽和された9員の縮環のアリールであり、
B21及びRB22は、同時に、水素原子であり;
は、Cアルカンジイルであり;
は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000085
であって、

ここで、
環Cが、フェニルであり、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-3アルキル、C1-2アルコキシ、及びCアルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
シアノ、ハロゲン原子、C1-3アルキル(該C1-3アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、Cアルケニル、Cシクロアルキル、C1-2アルコキシ、モノCアルキルアミノ、及びCアルキルカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよい。
本態様(C)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-2]において、
Wは、下記式[III-4]~[III-17]で表される構造
Figure 2022115836000086
のいずれかであり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-3]、[V-8]、[V-12]、[V-14]、又は[V-15]で表される構造
Figure 2022115836000087
であり、

ここで、
n4は、3~4の整数であり、

環Bは、ジヒドロインデニルであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000088
であり、

ここで、
n5は、2であり;

は、下記式[VI-1]~[VI-21]で表される基
Figure 2022115836000089
Figure 2022115836000090
Figure 2022115836000091
のいずれかである。
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(D)である。

態様(D):
本態様(D)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が、下記式[I-3]で表される化合物
Figure 2022115836000092
であって、

ここで、
は、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000093
であり;

ここで、
W、環B、RB11、RB12、L、環B、RB21、RB22、L、及びRは、前述の通りである。
本態様(D)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-3]において、
Wは、メタンジイル又は前記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000094
であって、

ここで、
該メタンジイルは、1個のメチルで置換されてもよく、
そして、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、
また、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、C3-4シクロアルカンであり、
A11は、水素原子、ハロゲン原子、Cアルキル、又はC1-2アルコキシであり、
A12は、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルであり;
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同時に、水素原子であり、
は、C4-5アルカンジイル(該C4-5アルカンジイルは、2個のフッ素原子で置換されてもよい。)であり、
また、
4-5アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよく、

環Bは、部分的に飽和された9員の縮環のアリールであり、
B21及びRB22は、同時に、水素原子であり、
は、Cアルカンジイルであり;
は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000095
であって、

ここで、
環Cが、フェニルであり、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-3アルキル、C1-2アルコキシ、及びCアルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ハロゲン原子、C1-3アルキル(該C1-3アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-2アルコキシ、モノCアルキルアミノ、及びCアルキルカルボニル、からなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよい。
本態様(D)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-3]において、
Wは、下記式[III-4]~[III-11]、[III-13]~[III-14]、又は[III-18]~[III-19]で表される構造
Figure 2022115836000096
であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-3]、[V-8]、又は[V-14]で表される構造
Figure 2022115836000097
であり、

ここで、
n4が、4であり、

環Bは、ジヒドロインデニルであり、
B21及びRB22は、同時に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000098
であり、

ここで、
n5は、2であり;

は、下記式[VI-2]、[VI-3]、[VI-8]、[VI-10]~[VI-12]、[VI-16]、[VI-19]、又は[VI-21]で表される基
Figure 2022115836000099
Figure 2022115836000100
のいずれかである。
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(E)である。

態様(E):
本態様(E)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が、下記式[I-4]で表される化合物
Figure 2022115836000101
であって、

ここで、
は、下記式[VI-22]で表される基
Figure 2022115836000102
であり、
該式[VI-22]で表される基は、1~2個のC1-6アルコキシで置換されており;
好ましいW、環B、RB11、RB12、及びLは、前述の通りである。
本態様(E)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-4]において、
Wは、下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000103
であって、

ここで、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、Cシクロアルカンであり、
A11は、C1-2アルコキシであり、
A12は、水素原子であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、Cアルカンジイルであり、
該Cアルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよく;

は、前記式[VI-22]で表される基
Figure 2022115836000104
であって、
ここで、
該式[VI-22]で表される基は、2個のCアルコキシで置換されている。
本態様(E)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-4]において、
Wは、下記式[III-8]~[III-11]で表される構造
Figure 2022115836000105
であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-14]で表される構造
Figure 2022115836000106
であり;

は、下記式[VI-6]で表される基
Figure 2022115836000107
である。
そして、本態様(E)において、ひとつの特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-4]で表される化合物が、以下のいずれかである場合である:
Figure 2022115836000108
また、本態様(E)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-4]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000109
また、本態様(E)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-4]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000110
また、本態様(E)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-4]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000111
また、本態様(E)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-4]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000112
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(F)である。
態様(F):
本態様(F)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が、下記式[I-5]で表される化合物
Figure 2022115836000113
であって、

ここで、
W、L、及びRは、前述の通りである。
本態様(F)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-5]において、
Wは、下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000114
であって、

ここで、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、Cシクロアルカンであり、
A11は、Cアルコキシであり、
A12は、水素原子であり;

は、Cアルカンジイルであり;

は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000115
であって、

ここで、
環Cが、フェニルであり、
該フェニルは、Cアルコキシ及びCアルキルカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる3個の基で置換され、さらに、
1個のCアルキルで置換されてもよい。
本態様(F)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-5]において、
Wは、下記式[III-8]又は[III-9]で表される構造
Figure 2022115836000116
であり;

は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000117
であり、

ここで、
n5は、2であり;

は、下記式[VI-10]又は[VI-12]で表される基
Figure 2022115836000118
である。
そして、本態様(F)において、ひとつの特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-5]で表される化合物が、以下のいずれかである場合である:
Figure 2022115836000119
また、本態様(F)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-5]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000120
また、本態様(F)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-5]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000121
また、本態様(F)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-5]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000122
また、本態様(F)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-5]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000123
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(F-2)である。

態様(F-2):
本態様(F-2)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が、下記式[I-5-2]で表される化合物
Figure 2022115836000124
であって、

ここで、
は、下記式[VI-26]で表される基
Figure 2022115836000125
であり、
該式[VI-26]で表される基は、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、及びC1-6アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく;
Wは、前述の通りである。
本態様(F-2)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-5-2]において、
Wは、下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000126
であって、

ここで、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、Cシクロアルカンであり、
A11は、C1-2アルコキシであり、
A12は、水素原子であり;

は、前記式[VI-26]で表される基
Figure 2022115836000127
であって、
ここで、
該式[VI-26]で表される基は、Cアルキル、Cシクロアルキル、及びCアルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ハロゲン原子及びCアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。
本態様(F-2)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-5-2]において、
Wは、下記式[III-8]又は[III-10]で表される構造
Figure 2022115836000128
であり;

は、下記式[VI-2]、[VI-6]、[VI-10]~[VI-12]、[VI-27]、又は[VI-28]で表される基
Figure 2022115836000129
である。
そして、本態様(F-2)において、特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-5-2]で表される化合物が、以下である場合である:
Figure 2022115836000130
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(G)である。

態様(G):
本態様(G)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が、下記式[I-6]で表される化合物
Figure 2022115836000131
であって、

ここで、
は、下記式[VI-23]で表される基
Figure 2022115836000132
であり、
該式[VI-23]で表される基は、1個のC1-6アルキルカルボニルで置換され、さらに、
1個のハロゲン原子で置換されてもよく;
W、環B、RB11、RB12、及びLは、前述の通りである。
本態様(G)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-6]において、
Wは、下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000133
であって、

ここで、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、Cシクロアルカンであり、
A11は、C1-2アルコキシであり、
A12は、水素原子であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、C4-5アルカンジイルであり、
該C4-5アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよく;

は、前記式[VI-23]で表される基
Figure 2022115836000134
であって、
ここで、
該式[VI-23]で表される基は、1個のCアルキルカルボニルで置換され、さらに、
1個のハロゲン原子で置換されてもよい。
本態様(G)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-6]において、
Wは、下記式[III-8]又は[III-10]で表される構造
Figure 2022115836000135
であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-12]又は[V-14]で表される構造
Figure 2022115836000136
であり;

は、下記式[VI-24]又は[VI-25]で表される基
Figure 2022115836000137
である。
そして、本態様(G)において、ひとつの特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6]で表される化合物が、以下のいずれかである場合である:
Figure 2022115836000138
Figure 2022115836000139
また、本態様(G)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000140
また、本態様(G)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000141
また、本態様(G)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000142
また、本態様(G)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000143
また、本態様(G)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000144
また、本態様(G)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000145
また、本態様(G)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000146
また、本態様(G)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000147
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(G-2)である。

態様(G-2):
本態様(G-2)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が、下記式[I-6-2]で表される化合物
Figure 2022115836000148
であって、

ここで、
は、下記式[VI-29]で表される基
Figure 2022115836000149
であり、
該式[VI-29]で表される基は、ハロゲン原子及びC1-6アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されていて;
Wは、前述の通りである。
本態様(G-2)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-6-2]において、
Wは、下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000150
であって、

ここで、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、Cシクロアルカンであり、
A11は、水素原子、ハロゲン原子、又はC1-2アルコキシであり、
A12は、水素原子又はハロゲン原子であり;

は、前記式[VI-29]で表される基
Figure 2022115836000151
であって、
ここで、
該式[VI-29]で表される基は、ハロゲン原子及びCアルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されている。
本態様(G-2)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-6-2]において、
Wは、下記式[III-6]、[III-8]~[III-11]、又は[III-13]で表される構造
Figure 2022115836000152
であり;

は、下記式[VI-30]又は[VI-31]で表される基
Figure 2022115836000153

である。
そして、本態様(G-2)において、ひとつの特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6-2]で表される化合物が、以下のいずれかである場合である:
Figure 2022115836000154
Figure 2022115836000155
また、本態様(G-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6-2]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000156
また、本態様(G-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6-2]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000157
また、本態様(G-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6-2]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000158
また、本態様(G-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6-2]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000159
また、本態様(G-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6-2]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000160
また、本態様(G-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6-2]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000161
また、本態様(G-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6-2]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000162
また、本態様(G-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-6-2]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000163
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(H)である。

態様(H):
本態様(H)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が、下記式[I-7]で表される化合物
Figure 2022115836000164
であって、

ここで、
は、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000165
であり;
X、W、環B、RB11、RB12、L、環B、RB21、RB22、L、及びRは、前述の通りである。
本態様(H)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-7]において、
Xは、カルボキシ又はテトラゾリルであり;
Wは、下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000166
であって、

ここで、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、
3-4シクロアルカンであり、
A11は、
水素原子、ハロゲン原子、又はC1-2アルコキシであり、
A12は、
水素原子又はハロゲン原子であり;
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、C4-5アルカンジイル(該C4-5アルカンジイルは、2個のフッ素原子で置換されてもよい。)であり、
また、
4-5アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよく、

環Bは、部分的に飽和された9員の縮環のアリールであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、Cアルカンジイルであり;
は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000167
であって、

ここで、
環Cが、フェニルであり、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-3アルキル、C1-2アルコキシ、及びCアルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ハロゲン原子、C1-3アルキル(該C1-3アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-2アルコキシ、Cアルキルカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の基で置換されてもよい。
本態様(H)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-7]において、
Xは、カルボキシ又はテトラゾリルであり;

Wは、下記式[III-5]、[III-8]~[III-11]、又は[III-13]で表される構造
Figure 2022115836000168
であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-3]、[V-12]、又は[V-14]で表される構造
Figure 2022115836000169
であり、

ここで、
n4は、4の整数であり、

環Bは、ジヒドロインデニルであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000170

であり、

ここで、
n5は、2であり;

は、下記式[VI-2]、[VI-7]、[VI-8]、[VI-10]、[VI-11]、又は[VI-12]で表される基
Figure 2022115836000171
である。
そして、本態様(H)において、
ひとつの特に好ましい態様は、前述の式[I-7]で表される化合物が、
以下のいずれかである場合である:
Figure 2022115836000172
Figure 2022115836000173
Figure 2022115836000174
Figure 2022115836000175
Figure 2022115836000176
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000177
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000178
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000179
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000180
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000181
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000182
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000183
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000184
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000185
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000186
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000187
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000188
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000189
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000190
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000191
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000192
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000193
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000194
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000195
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000196
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000197
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000198
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000199
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000200
また、本態様(H)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000201
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(H-2)である。

態様(H-2):
本態様(H-2)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が、下記式[I-7]で表される化合物
Figure 2022115836000202
であって、

ここで、
は、下記式[IV-1]で表される基
Figure 2022115836000203
であり、
X、W、環B、RB11、RB12、L、及びRは、前述の通りである。
本態様(H-2)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-7]において、
Xは、カルボキシであり;
Wは、下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000204
であって、

ここで、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、
3-4シクロアルカンであり、
A11は、
水素原子、ハロゲン原子、又はC1-2アルコキシであり、
A12は、
水素原子又はハロゲン原子であり;
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、C4-5アルカンジイルであり、
また、
4-5アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよく、
は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000205
であって、

ここで、
環Cが、フェニルであり、
該フェニルは、ハロゲン原子、Cアルキル、C1-2アルコキシ、及びCアルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ハロゲン原子、Cアルキル、Cシクロアルキル、C1-2アルコキシ、及びCアルキルカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の基で置換されてもよい。
本態様(H-2)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-7]において、
Xは、カルボキシであり;

Wは、下記式[III-5]、[III-6]、[III-8]~[III-11]、又は[III-13]で表される構造
Figure 2022115836000206
であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-12]又は[V-14]で表される構造
Figure 2022115836000207
であり、

は、下記式[VI-2]、[VI-6]、[VI-12]、[VI-25]、[VI-27]、[VI-28]、[VI-30]、又は[VI-31]で表される基
Figure 2022115836000208
である。
そして、本態様(H-2)において、
ひとつの特に好ましい態様は、前述の式[I-7]で表される化合物が、
以下のいずれかである場合である:
Figure 2022115836000209
Figure 2022115836000210
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000211
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000212
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000213
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000214
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000215
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000216
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000217
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000218
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000219
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000220
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000221
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000222
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000223
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000224
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000225
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000226
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000227
また、本態様(H-2)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000228
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(H-3)である。

態様(H-3):
本態様(H-3)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-1]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I-1]で表される化合物が、下記式[I-7]で表される化合物
Figure 2022115836000229
であって、

ここで、
は、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
Figure 2022115836000230
であり;
X、W、環B、RB11、RB12、L、環B、RB21、RB22、L、及びRは、前述の通りである。
本態様(H-3)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-7]において、
Xは、カルボキシ又はテトラゾリルであり;
Wは、下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000231
であって、
ここで、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、
3-4シクロアルカンであり、
A11は、
水素原子、ハロゲン原子、又はC1-2アルコキシであり、
A12は、
水素原子又はハロゲン原子であり;
環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、C4-5アルカンジイル(該C4-5アルカンジイルは、2個のフッ素原子で置換されてもよい。)であり、
また、
4-5アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよく、

環Bは、部分的に飽和された9員の縮環のアリールであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、Cアルカンジイルであり;
は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000232
であって、

ここで、
環Cが、フェニルであり、
該フェニルは、ハロゲン原子、C1-3アルキル、C1-2アルコキシ、及びCアルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
ハロゲン原子、C1-3アルキル(該C1-3アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-2アルコキシ、Cアルキルカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の基で置換されてもよい。
本態様(H-3)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-7]において、
さらに好ましいXは、カルボキシ又はテトラゾリルであり;

Wは、下記式[III-5]、[III-6]、[III-8]~[III-11]、又は[III-13]で表される構造
Figure 2022115836000233
であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-3]、[V-12]、又は[V-14]で表される構造
Figure 2022115836000234
であり、

ここで、
n4は、4の整数であり、

環Bは、ジヒドロインデニルであり、
B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-20]で表される構造
Figure 2022115836000235
であり、

ここで、
n5は、2であり;

は、下記式[VI-2]、[VI-6]、[VI-7]、[VI-8]、[VI-10]、[VI-11]、[VI-12]、[VI-25]、[VI-27]、[VI-28]、[VI-30]、又は、又は[VI-31]で表される基
Figure 2022115836000236
である。
そして、本態様(H-3)において、
ひとつの特に好ましい態様は、前述の式[I-7]で表される化合物が、
以下のいずれかである場合である:
Figure 2022115836000237
Figure 2022115836000238
Figure 2022115836000239
Figure 2022115836000240
Figure 2022115836000241
Figure 2022115836000242
Figure 2022115836000243
Figure 2022115836000244
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000245
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000246
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000247
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000248
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000249
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000250
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000251
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000252
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000253
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000254
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000255
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000256
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000257
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000258
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000259
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000260
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000261
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000262
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000263
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000264
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000265
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000266
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000267
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000268
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000269
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000270
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000271
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000272
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000273
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000274
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000275
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000276
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000277
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000278
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000279
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000280
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000281
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000282
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000283
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000284
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000285
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000286
また、本態様(H-3)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-7]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000287
本発明の化合物の他の好ましい態様は、以下の態様(J)である。

態様(J):
本態様(J)において、好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I]で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物において、
式[I]で表される化合物が、下記式[I-8]で表される化合物
Figure 2022115836000288
であって、

ここで、
は、C1-4アルキルであり;
W、環B、RB11、RB12、L、及びRは、前述の通りである。
本態様(J)において、より好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-8]において、
は、Cアルキル、Cアルキル、又はCアルキルであり;

Wは、下記式[III-1]で表される構造
Figure 2022115836000289
であって、

ここで、
該式[III-1]で表される構造中、
環Aは、C3-4シクロアルカンであり、
A11は、水素原子、ハロゲン原子、又はCアルコキシであり、
A12は、水素原子又はハロゲン原子であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、Cアルカンジイルであり、
該Cアルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-で置き換わってもよく;

は、下記式[VI]で表される基
Figure 2022115836000290
であって、

ここで、
環Cは、フェニルであり、
該フェニルは、Cアルコキシ及びCアルキルカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる3個の基で置換され、さらに、
1個のハロゲン原子で置換されてもよい。
本態様(J)において、さらに好ましい態様は、以下の通りである。

前記式[I-8]において、
は、メチル、エチル、又はtert-ブチルであり;

Wは、下記式[III-5]、[III-10]、又は[III-13]で表される構造
Figure 2022115836000291
であり;

環Bは、フェニルであり、
B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
は、下記式[V-14]で表される構造
Figure 2022115836000292
であり;

は、下記式[VI-10]又は[VI-11]で表される基
Figure 2022115836000293
である。
そして、本態様(J)において、ひとつの特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下のいずれかである場合である:
Figure 2022115836000294
Figure 2022115836000295
Figure 2022115836000296
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000297
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000298
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000299
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000300
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000301
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000302
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000303
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000304
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000305
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000306
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000307
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000308
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000309
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000310
また、本態様(J)において、他の特に好ましい態様は以下の通りである。

前述の式[I-8]で表される化合物が、以下の場合である:
Figure 2022115836000311
本発明の化合物は、ウレア構造を基本骨格として有する化合物であり、その製薬学的に許容される塩、又はそれらの水和物でも良い。
製薬学的に許容される塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような鉱酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩のようなスルホン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、安息香酸塩、マンデル酸塩、アスコルビン酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、リンゴ酸塩のような有機酸塩等の酸付加塩、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩、又は、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のような無機塩若しくはアンモニウム塩、トリエチルアミン塩、ジイソプロピルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、N-メチル-D-グルカミン塩のような有機塩基との塩が挙げられる。なお、塩には、含水塩が含まれる。
本発明の化合物は、不斉中心を持つことがあり、その場合種々の光学異性体が存在する。したがって、本発明の化合物は、(R)及び(S)の別々の光学活性体として、及びラセミ体又は(RS)混合物として存在し得る。また、不斉中心を2個以上持つ化合物の場合には、さらにそれぞれの光学異性によるジアステレオマーも存在する。本発明の化合物は、これらすべての型を、任意の割合で含む混合物も含む。たとえば、ジアステレオマーは当業者によく知られた方法、たとえば分別結晶法等によって分離することができ、また、光学活性体はこの目的のためによく知られた有機化学的手法によって得ることができる。また、本発明の化合物には、cis体、trans体などの幾何異性体が存在することがある。さらに、本発明の化合物は、互変異性を有し、種々の互変異性体が存在する。本発明の化合物は、それらの異性体、及びそれらの異性体を任意の割合で含んだ混合物も含む。
さらに、本発明の化合物又はその塩が水和物又は溶媒和物を形成する場合、それらも本発明の範囲内に含まれる。
さて、前述のように、LPA1受容体、LPA3受容体などは生体内で多彩な働きをしている。
LPA受容体により引き起こされる疾患としては、例えば、線維化を伴う疾患(特発性肺線維症、全身性強皮症、慢性腎臓病、慢性肝炎、臓器移植後の慢性拒絶反応など)、炎症性疾患(関節リウマチ、変形性膝関節症など)、循環器系疾患(動脈硬化など)、癌関連疾患(前立腺癌、乳癌、卵巣癌など)、泌尿器系疾患(前立腺肥大症、過活動膀胱など)、神経疾患(神経因性疼痛、糖尿病性神経障害など)が挙げられる。
LPA受容体の生理活性を抑制する薬剤、特にLPA1受容体、LPA3受容体などのEDGファミリーに対するアンタゴニストは、特発性肺線維症や全身性強皮症、慢性腎臓病、慢性肝炎等の臓器線維化を伴う疾患、動脈硬化等の循環器疾患、種々の癌を含む増殖性疾患、前立腺肥大症などの泌尿器系疾患、又は中枢・末梢の神経疾患等の予防又は治療薬として有用であると考えられる。
なお、本発明の化合物のLPA受容体を拮抗する作用を評価するには、例えば、後述の本明細書の試験例に記載した方法など、公知の手法に従って行うことができる。
本発明に係る医薬について、含有する本発明の化合物であるLPA1受容体を拮抗する化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物は、単独に、又は薬学的或いは薬剤学的に許容される添加剤と共に投与することができる。
添加剤としては、常用の賦形剤又は希釈剤、そして、必要に応じて一般に使用される結合剤、崩壊剤、潤滑剤、被覆剤、糖衣剤、pH調整剤、溶解剤又は水性若しくは非水性溶媒を使用することができる。具体的には、水、乳糖、デキストロース、フラクトース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、デンプン、コーンスターチ、ガム、ゼラチン、アルギネート、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、セルロース、水シロップ、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルキルパラヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、寒天、ペクチン、アラビアゴム、グリセリン、ゴマ油、オリーブ油、大豆油カカオバター、エチレングリコール、低粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)等やその他常用されるものを挙げることができる。
本発明に係る医薬は、固体組成物、液体組成物及びその他の組成物のいずれの形態でもよく、必要に応じて最適のものが選択される。
本発明に係る医薬は、本発明の化合物に、前述の添加剤を添加し、常用の製剤技術によって、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉剤、散剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤等に調製する事ができる。
また、本発明に係る医薬は、本発明の化合物と、α、β若しくはγ-シクロデキストリン又はメチル化シクロデキストリン等とで包接化合物を形成させて製剤化することができる。
本発明に係る医薬は、本発明の化合物と併用可能な化合物について、単一の製剤(配合剤)、又は別々に製剤化して得られる2種以上の製剤(併用剤)とすることができる。
これらの化合物を別々に製剤化して2種以上の製剤とする場合には、個々の製剤を同時又は一定の時間間隔を空けて投与することが可能である。この場合、どちらを先に投与しても構わない。当該2種以上の製剤は、1日にそれぞれ異なる回数で投与することもできる。また、当該2種以上の製剤は、異なる経路で投与することもできる。
これらの化合物を別々に製剤化して2種の製剤とする場合は、同時に、又は極めて短い間隔で投与する場合もあり、例えば、市販されている医薬の添付文書や販売パンフレット等の文書に、それぞれを併用する旨を記載するのが好ましい。
また、これらの有効成分を別々に製剤化して2種の製剤からなるキットの形態とすることも好ましい。
本発明の化合物をLPA1受容体拮抗剤などとして使用する場合は、本発明の化合物をそのまま経口投与してもよい。また、本発明の化合物を有効成分として含む剤として経口投与してもよい。
本発明の化合物を全身性強皮症の予防又は治療薬などとして使用する場合は、本発明の化合物をそのまま経口投与してもよい。また、本発明の化合物を有効成分として含む剤として経口投与してもよい。
本発明の化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例えば、成人の患者に経口投与する場合、通常1回量として0.1mg~1000mg、好ましくは1mg~200mgであり、この量を、1日に1回~3回、又は2日~3日に1回投与するのが望ましい。
以下、本発明に係る化合物[I]の製造方法を詳細に説明するが、製造方法は例示されたものに特に限定されない。
なお、本発明の化合物[I]の製造においては、各製造法におけるそれぞれの工程の順序を、適宜入れ替えることが可能である。
また、反応に使用する溶媒においては、各反応を阻害しない溶媒であればよく、特に以下の記載に限定されない。
そして、以下の各製造方法において、原料化合物は塩として用いてもよい。また、目的の化合物を塩として製造してもよい。
ここで、用いることができる塩としては、例えば、前述の「製薬学的に許容される塩」が挙げられる。
なお、本発明に係る化合物[Ia]は、化合物[I]の製造方法又はこれに準ずる方法により製造することができる。
本発明の化合物[I]は、自体公知の方法、例えば、以下に示す製造法1~6又はこれらに準ずる方法により製造することができる。
詳細には、本発明の化合物[I]のうち、Xがカルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルである化合物の製造方法を製造法1に、その製造中間体の製造方法を製造法2~8に示す。
また、Xがテトラゾリルである化合物、下記式[II-1]で表される基である化合物(以下、化合物[II-1]と記載することもある。)、カルバモイルである化合物、下記式[II-2]、[II-3]、又は[II-4]で表される基である化合物(以下、それぞれ化合物[II-2]、化合物[II-3]、化合物[II-4]と記載することもある。)、及び下記式[II-5]で表される基である化合物(以下、化合物[II-5]と記載することもある。)の製造方法を製造法9に示す。
Figure 2022115836000312
ここで、本一般的製造法において、「還元的アミノ化反応」とは、例えば、不活性溶媒中又は無溶媒条件で、氷冷温度から還流温度で、ギ酸、酢酸等の酸存在下又は非存在下、アルデヒド化合物又はケトン化合物とアミン化合物から対応するイミン化合物を形成した後に、ナトリウム トリアセトキシボロヒドリド、ナトリウムシアノボロヒドリド、ナトリウムボロヒドリド、2-ピコリンボラン、又はクロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(8-キノリノラート)イリジウム(III)等のイリジウム触媒(例えば、Advanced Synthesis and Catalysis、第360巻、322頁、2018年に記載。)等の還元剤を作用させることで、アミン化合物を製造する反応を意味する。
また、本一般的製造法において、「縮合反応」とは、例えば、不活性溶媒中、室温から還流温度で、塩基及び添加剤の存在下又は非存在下、縮合剤を用いてカルボン酸化合物とアミン化合物を反応させ、アミド化合物を製造する反応を意味する。
「縮合反応」に用いる縮合剤としては、例えば、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HATU)、O-ベンゾトリアゾール-1-イル-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HBTU)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)、(1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)(トリピロリジン-1-イル)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(PyBOP)、無水プロピルホスホン酸(T3P)、4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド(DMT-MM)が挙げられる。
「縮合反応」に用いる添加剤としては、例えば、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(HOBt)、N-ヒドロキシスクシンイミドが挙げられる。
「縮合反応」に用いる塩基としては、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン等の第3級脂肪族アミンやピリジンが挙げられる。
さらに、本一般的製造法において、「加水分解反応」とは、例えば、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度で、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を用い、エステル化合物からカルボン酸化合物とアルコール化合物を製造する反応を意味する。
本発明の化合物[I]のうち、Xがカルボキシであって、Rが水素原子である化合物[1-d]及びRがメチルである化合物[1-f]は、例えば、下記製造法1又はこれに準ずる方法により製造することができる。
製造法1:
スキーム1(化合物[1-a]から化合物[1-d]及び[1-f]の製造法):
Figure 2022115836000313
[スキーム中、
、R、R、及びWは、前記の定義と同じであり、
Alkは、C1-4アルキルを示す。]
工程1-1:
化合物[1-c]の製造方法:化合物[1-a]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度で、トリエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン等の塩基、及び4-ニトロフェニルクロロホルメート、CDI、トリホスゲン等のウレア化剤存在下、化合物[1-b]を反応させることにより、化合物[1-c]を製造することができる。
工程1-2:
化合物[1-d]の製造方法:化合物[1-c]を出発物質とし、「加水分解反応」を行うことにより、化合物[1-d]を製造することができる。
工程1-3:
化合物[1-e]の製造方法:化合物[1-c]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度で、水素化ナトリウム等の塩基存在下、ヨウ化メチル等のメチル化剤を反応させることにより、化合物[1-e]を製造することができる。
工程1-4:
化合物[1-f]の製造方法:化合物[1-e]を出発物質とし、前述の工程1-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で「加水分解反応」を行うことにより、化合物[1-f]を製造することができる。
このようにして得られる化合物[1-d]及び[1-f]は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィーにより単離精製することができる。
なお、本発明の化合物[I]のうち、XがC1-4アルコキシカルボニルである化合物は、例えば、本製造法1又はこれに準ずる方法により、化合物[1-c]又は[1-e]として製造することができる。
さて、本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、スキーム1に記載の化合物[1-a]及び[1-b]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、化合物[1-a]は、例えば、後述の製造法2又はこれに準ずる方法によっても製造することができる。
同様に、化合物[1-b]は、例えば、後述の製造法8又はこれに準ずる方法によっても製造することができる。
本発明の化合物[I]の製造中間体である化合物[1-a]の製造例を、下記製造法2のスキーム2-1に示す。
製造法2:
スキーム2-1(化合物[2-a]から化合物[1-a]の製造法):
Figure 2022115836000314
[スキーム中、
、R、R、n12、n13、n22、n23、環B、RB11、RB12、環B、RB21、及びRB22は、前記の定義と同じであり;
環Bは、前述と同様に、C3-8シクロアルキル、窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロシクリル、フェニル、又は窒素原子を含む5~6員のヘテロアリールを示し、
環Bも、前述と同様に、部分的に飽和された9~10員の縮環のアリール、又は窒素原子を含む9~10員の縮環のヘテロアリールを示し、
LGは、脱離基を示し、
ここで、
LGで表される「脱離基」は、例えば、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メタンスルホニルオキシ等のC1-4アルキルスルホニルオキシ;又はp-トルエンスルホニルオキシ等のアリールスルホニルオキシを示し;
'は、C5-9アルキル、C5-9アルケニル、C5-9アルキニル、又は下記式[IV-1’]若しくは[IV-2’]で表される基を示し、
Figure 2022115836000315
ここで、
環B、環B、RB11、RB12、RB21、及びRB22は、前記の定義と同じであり、
’は、C2-7アルカンジイル(該C2-7アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)又は下記式[V-1’]で表される構造を示し、
Figure 2022115836000316
ここで、
n12及びn13は、前記の定義と同じであり、
n11’は、1~2の整数を示し、
また、
’がC2-7アルカンジイル(該C2-7アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)のとき、該C2-7アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってR2’が結合するカルボキシ又はホルミルから1原子以上離れている当該炭素原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL11)-で置き換わってもよく、
ここで、
L11は、前記の定義と同じであり、
また、
’がC2-7アルカンジイル(該C2-7アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)のとき、該C2-7アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つは、式-C(=O)N(RL12)-で置き換わってもよく、
ここで、
L12は、前記の定義と同じであり、

’は、C2-7アルカンジイル(該C2-7アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)又は下記式[V-2’]で表される構造を示し、
Figure 2022115836000317
ここで、
n22及びn23は、前記の定義と同じであり、
n21’は、1~2の整数を示し、
また、
’がC2-7アルカンジイル(該C2-7アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)のとき、該C2-7アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってR2’が結合するカルボキシ又はホルミルから1原子以上離れている当該炭素原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL21)-で置き換わってもよく、
ここで、
L21は、前述と同様に、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
また、
該C2-7アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つは、式-C(=O)N(RL22)-で置き換わってもよく、
ここで、
L22は、前述と同様に、水素原子又はC1-3アルキルを示す。]
工程2-1:
化合物[1-a]の製造方法:化合物[2-a]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から還流温度で、塩基存在下、化合物[2-b]を反応させることにより、化合物[1-a]を製造することができる。
本反応において用いられる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[4,3,0]ウンデカ-7-エン等のアミン化合物、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、tert-ブトキシカリウム等のアルコキシアルカリ金属が挙げられる。
工程2-2:
化合物[1-a]の別途製造方法:化合物[2-a]と、化合物[2-c]、[2-c’]又は[2-c”]との「還元的アミノ化反応」を行うことにより、化合物[1-a]を製造することもできる。
工程2-3:
化合物[2-e]の製造方法:化合物[2-a]と化合物[2-d]の「縮合反応」を行うことにより、化合物[2-e]を製造することもできる。
工程2-4:
化合物[1-a]の別途製造方法:化合物[2-e]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度で、ボラン-テトラヒドロフラン錯体、ボラン-ジメチルスルフィド錯体等の還元剤を作用させることにより、化合物[1-a]を製造することができる。
また、化合物[1-a]は、例えば、下記スキーム2-2に示す製造法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。

スキーム2-2(化合物[2-f]から化合物[1-a]の製造法):
Figure 2022115836000318
[スキーム中、
、R、及びRは、前記の定義と同じである。]
工程2-5:
化合物[1-a]の別途製造方法:化合物[2-f]と化合物[2-g]の「還元的アミノ化反応」を行うことにより、化合物[1-a]を製造することができる。
さらに、化合物[1-a]において、RがC1-3アルキルである化合物[1-a’]は、例えば、下記スキーム2-3に示す製造法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。

スキーム2-3(化合物[2-h]から化合物[1-a’]の製造法):
Figure 2022115836000319
[スキーム中、
及びRは、前記の定義と同じであり、
’は、C1-3アルキルを示す。]

工程2-6:
化合物[2-j]の製造方法:化合物[2-h]を出発物質とし、ギ酸、酢酸等の酸存在下又は非存在下、不活性溶媒中又は無溶媒条件で、氷冷温度から還流温度で、化合物[2-g]を反応させることにより、化合物[2-j]を製造することができる。
工程2-7:
化合物[1-a’]の製造方法:化合物[2-j]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、化合物[2-k]を作用させることにより、化合物[1-a’]を製造することができる。
また、工程2-6及び工程2-7は、工程2-6で生成するイミンである化合物[2-j]を取り出すことなく(工程2-6の反応を後処理することなく)、連続して実施することもできる。
このようにして得られる化合物[1-a]及び[1-a’]は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィーにより単離精製することができる。
なお、工程2-6で得られた化合物[2-j]に、「還元的アミノ化反応」で用いられる還元剤を作用させることにより、化合物[1-a]において、Rが水素原子である化合物を製造することもできる。
さて、本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、スキーム2-1に記載の化合物[2-a]、[2-b]、[2-c]、[2-c’]、[2-c”]、[2-d]、スキーム2-2に記載の化合物[2-f]、[2-g]、スキーム2-3に記載の化合物[2-g]、[2-h]、[2-k]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、これらの化合物の中で、化合物[2-a]のうちその構造が後述の[2-a’]で表される化合物(以下、化合物[2-a’]と表すこともある)は、例えば、後述の製造法3又はこれに準ずる方法により、化合物[2-f]のうちその構造が後述の[2-f’]で表される化合物(以下、化合物[2-f’]と表すこともある)、及び[2-h]は、例えば、後述の製造法6又はこれに準ずる方法により製造することもできる。
Figure 2022115836000320
同様に、化合物[2-b]、[2-c]、化合物[2-d]のうちその構造が後述の[5-e]で表される化合物(以下、化合物[5-e]と表すこともある)、化合物[2-d]のうちその構造が後述の[5-e’]で表される化合物(以下、化合物[5-e’]と表すこともある)、及び[2-g]は、例えば、後述の製造法4、5若しくは7又はこれらに準ずる方法により製造することもできる。
Figure 2022115836000321
本発明の化合物[I]の製造中間体である化合物[2-a’]の製造例を、下記製造法3のスキーム3-1に示す。

製造法3:
スキーム3-1(化合物[2-h]から化合物[2-a’]の製造法):
Figure 2022115836000322
[スキーム中、
’及びRは、前記の定義と同じであり、
Mは、リチウム原子又は式-MgXを示し、
は、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を示し、
化合物[2-k’](R’-M)は、アルキル金属試薬を示し、
Alkは、tert-ブチル等を示す。]
工程3-1:
化合物[3-b]の製造方法:化合物[2-h]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から160℃で、オルトチタン酸テトラエチル等のルイス酸存在下、化合物[3-a]を反応させることにより、化合物[3-b]を製造することができる。
工程3-2:
化合物[3-c]の製造方法:化合物[3-b]を出発物質とし、不活性溶媒中、-20℃から室温で、化合物[2-k’]を反応させることにより、化合物[3-c]を製造することができる。
工程3-3:
化合物[2-a’]の製造方法:化合物[3-c]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、塩酸等の酸を作用させることにより、化合物[2-a’]を製造することができる。
また、工程3-1、3-2、及び3-3は、例えば、Journal of Combinatorial Chemistry、第5巻、590頁、2003年;Organic Letters、第3巻、3707頁、2001年に記載の方法を参考にして実施することができる。
また、本スキーム3-1においては、工程3-1において光学活性な化合物[3-a]を反応させることで、化合物[2-a’]を立体選択的に製造することができる。
さて、化合物[2-a]において、Rが置換されているフェニルであって、当該フェニルのパラ位にC1-6アルキルカルボニルで置換されている化合物[3-e]、及びヒドロキシで置換されたC1-6アルキルで置換されている化合物[3-f]も、それぞれ、例えば、下記のスキーム3-2に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。

スキーム3-2(化合物[3-c’]から化合物[3-e]及び[3-f]の製造法):
Figure 2022115836000323
[スキーム中、
及びAlkは、前記の定義と同じであり、
Alk及びAlkは、それぞれ独立して、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキルを示し、
α1は、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルキルカルボニル、及びハロC1-6アルキルカルボニルを示し、
Alkは、C1-6アルキル又はヒドロキシで置換されているC1-6アルキルを示し、
LGは、脱離基を示す。
ここで、LGで表される「脱離基」は、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を示す。]
工程3-4:
化合物[3-d]の製造方法:化合物[3-c’]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度で、酢酸パラジウム(II)等のパラジウム触媒、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンや2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル等のホスフィン配位子、炭酸カリウムやトリエチルアミン等の塩基存在下、エチレングリコールモノビニルエーテルやブチルビニルエーテル等のビニルエーテルを反応させることにより、化合物[3-d]を製造することができる。
本工程は、例えば、The Journal of Organic Chemistry、第66巻、4340頁、2001年;The Journal of Organic Chemistry、第72巻、6390頁、2007年に記載の方法を参考にして実施することができる。
工程3-5:
化合物[3-e]の製造方法:化合物[3-d]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、塩酸等の酸を作用させることにより、化合物[3-e]を製造することができる。
なお、工程3-4、工程3-5はワンポット反応として、連続して実施することもできる。また、本工程はこれ以降の工程で実施してもよい。
工程3-6:
化合物[3-f]の製造方法:化合物[3-e]を出発物質とし、不活性溶媒中、-78℃から室温で、水素化リチウムアルミニウム(LiAlH)又は水素化ほう素リチウム(LiBH)等の還元剤を作用させることにより、化合物[3-f]を製造することができる。
このようにして得られる化合物[2-a’]、[3-e]、及び[3-f]は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィーにより単離精製することができる。
さて、本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、スキーム3-1に記載の化合物[2-h]及び[3-a]、並びにスキーム3-2に記載の化合物[3-c’]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、これらの化合物のうち、化合物[3-c’]は、例えば、前述の工程3-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で製造することもできる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、製造法2に記載の下記化合物[2-b]については、例えば、下記製造法4又はこれに準ずる方法によって製造することもできる。
Figure 2022115836000324
本発明の化合物[I]の製造中間体である化合物[2-b]の製造例を、以下のスキーム4-1に示す。

製造法4:
スキーム4-1:化合物[4-a]から化合物[2-b]の製造法
Figure 2022115836000325
[スキーム中、
及びLGは、前記の定義と同じである。]
工程4-1:
化合物[2-b]の製造方法:化合物[4-a]を出発物質とし、(i)不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、トリエチルアミン等の塩基存在下、トリメチルアミン塩酸塩等の添加剤存在下又は非存在下、p-トルエンスルホニルクロリド等のアリールスルホニルクロリドや、メタンスルホニルクロリド等のC1-4アルキルスルホニルクロリドを反応させること、又は(ii)不活性溶媒中、室温から還流温度にて、臭化リチウム等のブロモ化剤を反応させることにより、化合物[2-b]を製造することができる。
本工程は、例えば、Tetrahedron、第55巻、2183頁、1999年に記載の方法を参考にして実施することができる。
なお、上記工程4-1で原料化合物として用いられる化合物[4-a]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、化合物[4-a]のうち、その構造が後述の式[5-b]で表される化合物(以下、化合物[5-b]と表すこともある。)は、例えば、後述の製造法5のスキーム5-1に記載された方法又はこれに準ずる方法で製造することができる。
Figure 2022115836000326
また、化合物[2-b]において、Rが前述の式[IV-1]で表される基であって、Lが1個のフッ素原子で置換されているCアルカンジイルである化合物[4-m]、及びLが2個のフッ素原子で置換されているCアルカンジイルである化合物[4-h]は、例えば、下記スキーム4-5に記載の製造法又はこれに準ずる方法によって製造することもできる。
Figure 2022115836000327
前述の化合物[4-m]及び[4-h]の製造例をスキーム4-2に示す。
ここで、1個のフッ素原子で置換されている化合物[4-m]は、化合物[4-b]を出発物質として、対応するヒドロキシ化合物[4-d]にフッ素化を行い化合物[4-j]に導くことによって、2個のフッ素原子で置換されている化合物[4-h]は、対応するケトン化合物[4-e]にフッ素化を行い化合物[4-f]に導くことによって、製造することができる。
なお、官能基変換においては、ヒドロキシ等の保護、脱保護を適宜行うことができる。

スキーム4-2(化合物[4-b]から化合物[4-h]又は化合物[4-m]の製造法):
Figure 2022115836000328
[スキーム中、
環B、LG、RB11及びRB12は、前記の定義と同じであり、
PGは、アセチル等のヒドロキシの保護基を示し、
LGは、脱離基を示す。
ここで、LGで表される「脱離基」は、例えば、C1-6アルコキシを示す。]
工程4-2:
化合物[4-c]の製造方法:化合物[4-b]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、還元剤を作用させることで、化合物[4-c]を製造することができる。
還元剤としては、LGがC1-6アルコキシであるとき、例えば、水素化リチウムアルミニウムや水素化ほう素リチウムを使用することができる。
工程4-3:
化合物[4-d]の製造方法:化合物[4-c]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、N,N-ジイソプロピルエチルアミン等の塩基存在下、無水酢酸等を反応させ、1級のヒドロキシを選択的に保護することにより、化合物[4-d]を製造することができる。
工程4-4:
化合物[4-e]の製造方法:化合物[4-d]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、二酸化マンガンやデス-マーチンペルヨージナン等の酸化剤を作用させることで、化合物[4-e]を製造することができる。
工程4-5:
化合物[4-f]の製造方法:化合物[4-e]を出発物質とし、不活性溶媒中又は無溶媒条件で、氷冷温度から50℃で、ビス(2-メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリドや(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド等のフッ素化剤を作用させることにより、化合物[4-f]を製造することができる。
工程4-6:
化合物[4-g]の製造方法:化合物[4-f]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、水酸化ナトリウム水溶液等の塩基性の水溶液を作用させ、ヒドロキシの保護基を脱保護することにより、化合物[4-g]を製造することができる。
工程4-7:
化合物[4-h]の製造方法:化合物[4-g]を出発物質とし、前述の工程4-1に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-h]を製造することができる。
工程4-8:
化合物[4-j]の製造方法:化合物[4-d]を出発物質とし、前述の工程4-5に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-j]を製造することができる。
工程4-9:
化合物[4-k]の製造方法:化合物[4-j]を出発物質とし、前述の工程4-6に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-k]を製造することができる。
工程4-10:
化合物[4-m]の製造方法:化合物[4-k]を出発物質とし、前述の工程4-7に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-m]を製造することができる。
スキーム4-2において、出発原料として化合物[4-b]の代わりに化合物[4-b’]を用いることで、Rが前述の式[IV-2]で表される基であって、Lが1個のフッ素原子で置換されているCアルカンジイルである化合物[4-m’]、及びLが2個のフッ素原子で置換されているCアルカンジイルである化合物[4-h’]を、それぞれ化合物[4-h]及び[4-m]にかかる前述の製造法と同様の方法で製造することができる。なお、化合物[4-b’]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
Figure 2022115836000329
[式中、
環B、RB21、RB22、LG、及びLGは、前記の定義と同じである。]
また、化合物[2-b]において、Rが前述の式[IV-1]で表される基であって、Lが1個のフッ素原子で置換されているCアルカンジイルである化合物[4-x]、及びLが2個のフッ素原子で置換されているCアルカンジイルである化合物[4-u]は、例えば、下記スキーム4-3に記載の製造法又はこれに準ずる方法によっても製造することができる。
Figure 2022115836000330
前述の化合物[4-x]及び[4-u]の製造例をスキーム4-3に示す。
ここで、1個のフッ素原子で置換されている化合物[4-x]は、化合物[4-n]を出発物質として、対応するヒドロキシ化合物[4-q]にフッ素化を行い化合物[4-v]に導くことによって、2個のフッ素原子で置換されている化合物[4-u]は、対応するケトン化合物[4-r]にフッ素化を行い化合物[4-s]に導くことによって、製造することができる。
なお、官能基変換においては、ヒドロキシ等の保護、脱保護を適宜行うことができる。

スキーム4-3(化合物[4-n]から化合物[4-u]又は化合物[4-x]の製造法):
Figure 2022115836000331
[スキーム中、
環B、RB11、RB12、PG、LG、及びLGは、前記の定義と同じである。]
工程4-11:
化合物[4-p]の製造方法:化合物[4-n]を出発物質とし、前述の工程4-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-p]を製造することができる。
工程4-12:
化合物[4-q]の製造方法:化合物[4-p]を出発物質とし、前述の工程4-3に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-q]を製造することができる。
工程4-13:
化合物[4-r]の製造方法:化合物[4-q]を出発物質とし、前述の工程4-4に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-r]を製造することができる。
工程4-14:
化合物[4-s]の製造方法:化合物[4-r]を出発物質とし、前述の工程4-5に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-s]を製造することができる。
工程4-15:
化合物[4-t]の製造方法:化合物[4-s]を出発物質とし、前述の工程4-6に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-t]を製造することができる。
工程4-16:
化合物[4-u]の製造方法:化合物[4-t]を出発物質とし、前述の工程4-7に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-u]を製造することができる。
工程4-17:
化合物[4-v]の製造方法:化合物[4-q]を出発物質とし、前述の工程4-8に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-v]を製造することができる。
工程4-18:
化合物[4-w]の製造方法:化合物[4-v]を出発物質とし、前述の工程4-9に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-w]を製造することができる。
工程4-19:
化合物[4-x]の製造方法:化合物[4-w]を出発物質とし、前述の工程4-10に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[4-x]を製造することができる。
スキーム4-3において、出発原料として化合物[4-n]の代わりに化合物[4-n’]を用いることで、Rが前述の式[IV-2]で表される基であって、Lが1個のフッ素原子で置換されているCアルカンジイルである化合物[4-x’]、及びLが2個のフッ素原子で置換されているCアルカンジイルである化合物[4-u’]を、それぞれ化合物[4-x]及び[4-u]にかかる前述の製造法と同様の方法で製造することができる。なお、化合物[4-n’]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
Figure 2022115836000332
[式中、
環B、RB21、RB22、LG、及びLGは、前記の定義と同じである。]
このようにして得られる化合物[2-b]、[4-h]、[4-h’]、[4-m]、[4-m’]、[4-u]、[4-u’]、[4-x]、及び[4-x’]は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィーにより単離精製することができる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、スキーム4-1に記載の化合物[4-a]、スキーム4-2に記載の化合物[4-b]、及びスキーム4-3に記載の化合物[4-n]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、製造法2に記載の下記化合物[2-c]及び[5-e]については、例えば、下記製造法5又はこれに準ずる方法によって製造することもできる。
Figure 2022115836000333
製造法5:
本発明の化合物[I]の製造中間体である化合物[2-c]の製造例を、以下のスキーム5-1に示す。

スキーム5-1(化合物[2-d]から化合物[2-c]の製造法):
Figure 2022115836000334
[スキーム中、
’は、前記の定義と同じであり、
LGは、脱離基を示す。
ここで、LGで表される「脱離基」は、例えば、C1-6アルコキシを示す。]
工程5-1:
化合物[5-a]の製造方法:化合物[2-d]を出発物質とし、メタノールやエタノール等のアルコール溶媒中、氷冷温度から還流温度で、硫酸等の酸を作用させることにより、化合物[5-a]を製造することができる。
工程5-2:
化合物[5-b]の製造方法:化合物[5-a]を出発物質とし、前述の工程4-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[5-b]を製造することができる。
工程5-3:
化合物[5-b]の別途製造方法:化合物[2-d]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温にて、ボラン-テトラヒドロフラン錯体等の還元剤を作用させることで、化合物[5-b]を製造することができる。
工程5-4:
化合物[2-c]の製造方法:化合物[5-b]を出発物質とし、前述の工程4-4に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[2-c]を製造することができる。
なお、上記工程5-1及び5-3で原料化合物として用いられる化合物[2-d]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
化合物[5-e]の製造例を、以下のスキーム5-2に示す。

スキーム5-2(化合物[5-c]から化合物[5-e]の製造法):
Figure 2022115836000335
[スキーム中、
環B、RB11、及びRB12は、前記の定義と同じであり、
LGは、脱離基を示し、
ここで、LGで表される「脱離基」は、例えば、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メタンスルホニルオキシ等のC1-4アルキルスルホニルオキシ;又はp-トルエンスルホニルオキシ等のアリールスルホニルオキシを示し、
は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL11)-を示し、
ここで、RL11は、前記の定義と同じであり、
X11は、C1-5アルカンジイルを示し、
X12は、単結合又は1~5個のフッ素原子で置換されてもよいC1-5アルカンジイルを示す。]
工程5-5:
化合物[5-e]の製造方法:化合物[5-c]を出発物質とし、テトラヒドロフラン、N-メチルピロリドン等の不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度で、水素化ナトリウム等の塩基存在下、化合物[5-d]を反応させることにより、化合物[5-e]を製造することができる。
スキーム5-2において、出発原料として化合物[5-c]のかわりに化合物[5-c’]、化合物[5-d]のかわりに化合物[5-d’]を用いることで、化合物[5-e’]を、化合物[5-e]にかかる前述の製造法と同様の方法で製造することができる。なお、化合物[5-c’]及び[5-d’]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
Figure 2022115836000336
[式中、
環B、RB21、RB22、及びLGは、前記の定義と同じであり、
は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL21)-を示し、
ここで、RL21は、前記の定義と同じであり、
X21は、C1-5アルカンジイルを示し、
X22は、単結合又は1~5個のフッ素原子で置換されてもよいC1-5アルカンジイルを示す。]
このようにして得られる化合物[2-c]、[5-e]、及び[5-e’]は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィーにより単離精製することができる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、スキーム5-1に記載の化合物[2-d]並びにスキーム5-2に記載の化合物[5-c]及び[5-d]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、製造法2に記載の下記化合物[2-f’]については、例えば、下記製造法6又はこれに準ずる方法によって製造することもできる。
Figure 2022115836000337
製造法6:
本発明の化合物[I]の製造中間体である化合物[2-f’]の製造例を、以下のスキーム6-1に示す。

スキーム6-1(化合物[6-a]から化合物[2-f’]の製造法):
Figure 2022115836000338
[スキーム中、
’、R、及びMは、前記の定義と同じであり、
LGは、脱離基を示す。
ここで、
LGで表される「脱離基」は、例えば、式-N(CH)OCHで表される基を示す。]
工程6-1:
化合物[2-f’]の製造方法:化合物[6-a]を出発物質とし、不活性溶媒中、-78℃から室温で、アルキルリチウム[2-k]を反応させることにより、化合物[2-f’]を製造することができる。
本工程は、例えば、Synlett、第26巻、1395頁、2015年に記載の方法を参考にして実施することができる。
工程6-2:
化合物[6-a’]の製造方法:化合物[6-a]とN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩等のアミン化合物との「縮合反応」を行うことにより、化合物[6-a’]を製造することができる。
工程6-3:
化合物[2-f’]の別途製造方法:化合物[6-a’]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、化合物[2-k’]を反応させることにより、化合物[2-f’]を製造することができる。

スキーム6-2(化合物[6-b]から化合物[2-h]の製造法):
Figure 2022115836000339
[スキーム中、
は、前記の定義と同じであり、
LGは、脱離基を示す。
ここで、LGで表される「脱離基」は、例えば、ヒドロキシ、C1-6アルコキシを示す。]
工程6-4:
化合物[6-c]の製造方法:化合物[6-b]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、還元剤を作用させることで、化合物[6-c]を製造することができる。
還元剤としては、(i)LGがヒドロキシであるとき、例えば、前述の工程5-3と同様に、ボラン-テトラヒドロフラン錯体を使用することができ;(ii)LGがC1-6アルコキシであるとき、例えば、前述の工程4-2と同様に、水素化リチウムアルミニウムや水素化ほう素リチウムを使用することができる。
工程6-5:
化合物[2-h]の製造方法:化合物[6-c]を出発物質とし、前述の工程4-4に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[2-h]を製造することができる。
さて、化合物[2-h]において、Rが置換されているフェニルであって、当該フェニルのオルト位に塩素原子が置換されている化合物[6-g]は、例えば、下記のスキーム6-3に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。

スキーム6-3(化合物[6-d]から化合物[6-g]の製造法):
Figure 2022115836000340
[スキーム中、
Alk及びAlkは、前記の定義と同じであり、
Alkは、C1-6アルキルを示し、
α2は、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルキルカルボニル、及びハロC1-6アルキルカルボニルを示す。]
工程6-6:
化合物[6-e]の製造方法:化合物[6-d]を出発物質とし、不活性溶媒中、-60℃から100℃で、塩化スルフリルやN-クロロスクシンイミド(NCS)等のクロロ化剤を作用させることにより、化合物[6-e]を製造することができる。
なお、本クロロ化反応は別の工程で実施することもできる。
また、本工程において、クロロ化剤を、化合物[6-d]に対して2当量使用することにより、両方のオルト位に塩素原子が置換されている下記化合物[6-e’]を製造することができる。
Figure 2022115836000341
工程6-7:
化合物[6-f]の製造方法:化合物[6-e]を出発物質とし、前述の工程4-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[6-f]を製造することができる。
工程6-8:
化合物[6-g]の製造方法:化合物[6-f]を出発物質とし、前述の工程4-4に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[6-g]を製造することができる。
また、化合物[2-h]において、Rが置換されているフェニルであって、当該フェニルのオルト位にメチルが置換されている化合物[6-m]は、例えば、下記のスキーム6-4に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。

スキーム6-4(化合物[6-d]から化合物[6-m]の製造法):
Figure 2022115836000342
[スキーム中、
Alk、Alk、Alk、及びRα2は、前記の定義と同じである。]
工程6-9:
化合物[6-h]の製造方法:化合物[6-d]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、トリフルオロ酢酸銀等の銀化合物存在下、ヨウ素等のヨウ素化剤を作用させることにより、化合物[6-h]を製造することができる。
なお、本ヨウ素化反応は別の工程で実施することもできる。
工程6-10:
化合物[6-j]の製造方法:化合物[6-h]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から160℃で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等のパラジウム触媒と、リン酸三カリウム等の塩基存在下、メチルボロン酸等のメチル化剤を反応させることにより、化合物[6-j]を製造することができる。なお、本メチル化反応は別の工程で実施することもできる。
工程6-11:
化合物[6-k]の製造方法:化合物[6-j]を出発物質とし、前述の工程6-7に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[6-k]を製造することができる。
工程6-12:
化合物[6-m]の製造方法:化合物[6-k]を出発物質とし、前述の工程6-8に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[6-m]を製造することができる。

スキーム6-5(化合物[6-d]から化合物[6-j]の別途製造法):
Figure 2022115836000343
[スキーム中、
Alk、Alk、Alk、及びRα2は、前記の定義と同じである。]
工程6-13:
化合物[6-n]の製造方法:化合物[6-d]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、塩化チタン(IV)などのルイス酸存在下、ジクロロメチルメチルエーテルを作用させることにより、化合物[6-n]を製造することができる。
なお、本ホルミル化反応は別の工程で実施することもできる。
工程6-14:
化合物[6-j]の別途製造方法:化合物[6-n]を出発物質とし、氷冷温度から室温で、トリフルオロ酢酸などの酸存在下、トリエチルシランなどの還元剤を作用させることにより、化合物[6-j]を製造することができる。なお、本メチル化反応は別の工程で実施することもできる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、製造法2に記載の下記化合物[2-g]については、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができるが、例えば、下記製造法7又はこれに準ずる方法によって製造することもできる。
Figure 2022115836000344
製造法7:
本発明の化合物[I]の製造中間体である化合物[2-g]の製造例を、以下のスキーム7に示す。

スキーム7(化合物[2-b]から化合物[2-g]の製造法):
Figure 2022115836000345
[スキーム中、
及びLGは、前記の定義と同じであり、
PGは、tert-ブトキシカルボニル等のアミノの保護基を示し、
PGは、水素原子又はtert-ブトキシカルボニル等のアミノの保護基を示し、
また、
PG及びPGは、隣接する窒素原子と一緒になって、フタルイミド等を形成し、アミノを保護することもできる。]
工程7-1:
化合物[7-a]の製造方法:化合物[2-b]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から120℃で、炭酸カリウム等の塩基存在下又は非存在下、フタルイミドカリウムやイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル等を作用させることにより、化合物[7-a]を製造することができる。
工程7-2:
化合物[2-g]の製造方法:化合物[7-a]を出発物質とし、下記(i)~(ii)のいずれかの反応条件により、化合物[2-g]を製造することができる。
(i)不活性溶媒中、氷冷温度から100℃で、塩酸等の酸を反応させる条件、又は
(ii)不活性溶媒中、室温から還流温度で、ヒドラジン一水和物等を反応させる条件
上記工程7-1で原料化合物として用いられる化合物[2-b]は、自体公知の方法により製造、前述のスキーム4-1に示す方法で製造、又は市販品の購入により入手することができる。
このようにして得られる化合物[2-g]は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィーにより単離精製することができる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、スキーム7に記載の化合物[2-b]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、その構造が式[1-b]で表される化合物(以下、化合物[1-b]と表すこともある。)は、例えば、下記製造法8又はこれに準ずる方法により製造することもできる。
Figure 2022115836000346
製造法8:
本発明の化合物[I]の製造中間体である化合物[1-b]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができるが、例えば、下記スキーム8-1に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。

スキーム8-1(化合物[8-a]から化合物[1-b]の製造法):
Figure 2022115836000347
[スキーム中、
W及びAlkは、前記の定義と同じであり、
PGは、ベンジルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル等のアミノの保護基を示す。]
工程8-1:
化合物[8-b]の製造方法:化合物[8-a]を出発物質とし、下記(i)~(iii)のいずれかの反応条件により、化合物[8-b]を製造することができる。
(i)不活性溶媒中、室温から還流温度にて、炭酸カリウム等の塩基存在又は非存在下、ヨウ化メチル等のアルキル化剤を反応させる条件、
(ii)不活性溶媒の存在又は非存在下、室温から還流温度にて、p-トルエンスルホン酸、塩化チオニル等の存在下、メタノール、エタノール等のアルコールを反応させる条件、又は
(iii)不活性溶媒中、室温から還流温度にて、酸化銀等の銀化合物存在下、ヨウ化メチル等のアルキル化剤を反応させる条件
工程8-2:
化合物[1-b]の製造方法:化合物[8-b]を出発物質とし、不活性溶媒中、下記(i)~(iii)の脱保護反応により、化合物[1-b]を製造することができる。
(i)氷冷温度から80℃で、塩酸、臭化水素酸、トリフルオロ酢酸等の酸を用いた脱保護反応、
(ii)氷冷温度から室温で、水素雰囲気であって加圧下又は非加圧下、酸の存在又は非存在下、パラジウム炭素等を用いた脱保護反応、又は
(iii)氷冷温度から80℃で、1,3-ジメチルバルビツル酸等のアリルスカベンジャー存在下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等のパラジウム触媒を用いた脱保護反応
化合物[1-b]において、Wが前述の式[III-1]で表される構造である化合物[8-f]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、この化合物は、例えば、下記スキーム8-2に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。
Figure 2022115836000348

スキーム8-2(化合物[8-c]から化合物[8-f]の製造法):
Figure 2022115836000349
[スキーム中、
環A、RA11、RA12、Alk、及びPGは、前記の定義と同じである。]
工程8-3:
化合物[8-d]の製造方法:化合物[8-c]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等を作用させることで、化合物[8-c]の2つのエステルのうち、1つのみを選択的に加水分解することにより、化合物[8-d]を製造することができる。
本工程は、例えば、The Journal of Organic Chemistry、第82巻、12863頁、2017年に記載の方法を参考にして実施することができる。
工程8-4:
化合物[8-e]の製造方法:化合物[8-d]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から100℃で、トリエチルアミン等の塩基存在下、ジフェニルホスホリルアジド等のアジド化剤を作用させることにより、対応するイソシアネートを形成した後に、ベンジルアルコール、tert-ブチルアルコール、アリルアルコール等のアルコールを作用させることにより、化合物[8-e]を製造することができる。
工程8-5:
化合物[8-f]の製造方法:化合物[8-e]を出発物質とし、前述の工程8-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[8-f]を製造することができる。
また、化合物[1-b]において、Wが前述の式[III-2]又は[III-3]で表される構造である化合物[8-f’]、[8-f”]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、これらの化合物は、例えば、上記スキーム8-2に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。
Figure 2022115836000350
[式中、
環A、環A、RA21、RA22、RA31、RA32、及びAlkは、前記の定義と同じである。]
化合物[1-b]において、Wが前述の式[III-1]で表される構造であって、その構造中、環Aが「ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、及び窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル」からなる群から選ばれる1個の基で置換されたC3-8シクロアルカンである化合物[8-p]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、この化合物は、例えば、オキソで置換されているC3-8シクロアルカン化合物である化合物[8-g]を出発物質として、下記スキーム8-3に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。
Figure 2022115836000351

スキーム8-3(化合物[8-g]から化合物[8-p]の製造法):
Figure 2022115836000352
[スキーム中、
Alk及びPGは、前記の定義と同じであり、
環A’は、C3-8シクロアルカンであり、
PGは、C1-3アルキルを示し、
ここで、
2つのPGは、結合している酸素原子及び炭素原子と一緒になって5~6員の環(該5~6員の環は、メチル及びフェニルからなる群から選ばれる1~2個の基で置換されてもよい。)を形成して、カルボニルを保護してもよく、
A11’は、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)を示す。]
工程8-6:
化合物[8-h]の製造方法:化合物[8-g]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から還流温度で、p-トルエンスルホン酸等の酸存在下、メタノール、エチレングリコール、ヒドロベンゾイン等のアルコール、又はオルトギ酸トリエチル等のオルトエステルを反応させることにより、化合物[8-h]を製造することができる。
工程8-7:
化合物[8-j]の製造方法:化合物[8-h]を出発物質とし、前述の工程8-3に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[8-j]を製造することができる。
工程8-8:
化合物[8-k]の製造方法:化合物[8-j]を出発物質とし、前述の工程8-4に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[8-k]を製造することができる。
工程8-9:
化合物[8-m]の製造方法:化合物[8-k]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から還流温度で、塩酸、トリフルオロ酢酸等の酸を用いた脱保護反応により、化合物[8-m]を製造することができる。
工程8-10:
化合物[8-n]の製造方法:化合物[8-m]を出発物質とし、下記(i)~(iv)のいずれかの反応を行うことにより、化合物[8-n]を製造することができる。
(i)不活性溶媒中、-80℃から還流温度で、塩化亜鉛等の添加剤の存在下又は非存在下、水素化ほう素ナトリウム、水素化ほう素リチウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、リチウムトリエチルボロヒドリド、リチウム トリ-sec-ブチルボロヒドリド、ボラン-テトラヒドロフラン等の還元剤を用いた還元反応、
(ii)工程8-10(i)の操作を行った後、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度で、トリフェニルホスフィン等のリン化合物及びアゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)等のアゾジカルボン酸ジエステル存在下、4-ニトロ安息香酸等を反応させた後の、「加水分解反応」、
(iii)工程8-10(i)又は8-10(ii)の操作を行った後、不活性溶媒中、室温から還流温度で、酸化銀等の銀化合物存在下、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル等のアルキルハライドを用いた反応、又は
(iv)RA11’に対応するアミンとの「還元的アミノ化反応」
上記の工程8-10(i)は、例えば、Bioorganic & Medicinal Chemistry、第17巻、1982頁、2009年に記載の方法を参考にして実施することができる。
また、本工程8-10(i)においては、適切な還元剤を選択することで、化合物[8-n]を立体選択的に製造することができる。
工程8-11:
化合物[8-p]の製造方法:化合物[8-n]を出発物質とし、前述の工程8-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[8-p]を製造することができる。
また、本化合物[8-p]は、例えば、スキーム8-3で得られる、オキソで置換されているC3-8シクロアルカン化合物である化合物[8-m]を出発物質として、下記スキーム8-4に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。

スキーム8-4(化合物[8-m]から化合物[8-p]の製造法):
Figure 2022115836000353
[スキーム中、
Alk、PG、環A’、及びRA11’は、前記の定義と同じである。]
工程8-12:
化合物[1-b’]の製造方法:化合物[8-m]を出発物質とし、前述の工程8-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[1-b’]を製造することができる。
工程8-13:
化合物[8-q]の製造方法:化合物[1-b’]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から還流温度にて、トリエチルアミン等の塩基存在下、フタル酸無水物等を反応させることで、化合物[8-q]を製造することができる。
工程8-14:
化合物[8-r]の製造方法:化合物[8-q]を出発物質とし、前述の工程8-10に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[8-r]を製造することができる。
工程8-15:
化合物[8-p]の製造方法:化合物[8-r]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度にて、塩酸等の酸やヒドラジン等を作用させることで、化合物[8-p]を製造することもできる。
また、化合物[1-b]において、Wが前述の式[III-2]又は[III-3]で表される構造であって、その構造中、それぞれ、環A、環Aが「ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、及び窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル」からなる群から選ばれる1個の基で置換されたC3-8シクロアルカンである化合物[8-p’]、[8-p”]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、これらの化合物は、例えば、上記スキーム8-3や8-4に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。
Figure 2022115836000354
[式中、
Alkは、前記の定義と同じであり、
環A’及び環A’は、環A’の定義と同じで、C3-8シクロアルカンであり、
A21’及びRA31’は、RA11’の定義と同じで、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)である。]
化合物[1-b]において、Wが前述の式[III-1]で表される構造であって、その構造中、環Aが、1個のヒドロキシで置換されたC3-8シクロアルカンである化合物[8-w]、及び環Aが、1個のC1-6アルコキシで置換されたC3-8シクロアルカンである化合物[8-z]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、これらの化合物は、例えば、オキソで置換されているC3-8シクロアルカン化合物である化合物[8-g]を出発物質として、下記スキーム8-5に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。
なお、化合物[8-w]及び[8-z]に、それぞれ対応するエナンチオマー又はジアステレオマーが存在する場合、該エナンチオマー又はジアステレオマーも同様に自体公知の方法により製造、スキーム8-5に示す方法で製造、又は市販品の購入により入手することができる。
Figure 2022115836000355

スキーム8-5(化合物[8-g]から化合物[8-w]、[8-z]の製造法):
Figure 2022115836000356
[スキーム中、
Alk、環A’、及びPGは、前記の定義と同じであり、
A11aは、C1-6アルコキシを示す。]
工程8-16:
化合物[8-s]の製造方法:化合物[8-g]を出発物質とし、前述の工程8-10(i)に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[8-s]を製造することができる。
工程8-17:
化合物[8-t]の製造方法:化合物[8-s]を出発物質とし、前述の工程8-3に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[8-t]を製造することができる。
工程8-18:
化合物[8-u]の製造方法:化合物[8-t]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度にて、トリエチルアミン等の塩基存在下、ジフェニルリン酸アジド等のアジ化物を作用させることにより、化合物[8-u]を製造することができる。
上記の工程8-18は、例えば、Journal of the Organic Chemistry、第82巻、12863頁、2017年に記載の方法を参考にして実施することができる。
工程8-19:
化合物[8-v]の製造方法:化合物[8-u]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度にて、水酸化カリウム等の塩基及び水を作用させることにより、化合物[8-v]を製造することができる。
工程8-20:
化合物[8-w]の製造方法:化合物[8-v]を出発物質とし、前述の工程8-1(ii)に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[8-w]を製造することもできる。
工程8-21:
化合物[8-x]の製造方法:化合物[8-w]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度にて、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等の塩基存在下、二炭酸ジ-tert-ブチル、クロロぎ酸アリル、クロロぎ酸ベンジル等を作用させることにより、化合物[8-x]を製造することができる。
工程8-22:
化合物[8-y]の製造方法:化合物[8-x]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から還流温度で、酸化銀等の銀化合物存在下、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル等のアルキルハライドを反応させることにより、化合物[8-y]を製造することができる。
工程8-23:
化合物[8-z]の製造方法:化合物[8-y]を出発物質とし、前述の工程8-2に記載された方法又はこれに準ずる方法によって、化合物[8-z]を製造することもできる。
化合物[1-b]において、Wが前述の式[III-1]で表される構造であって、その構造中、環Aが「C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニル」からなる群から選ばれる1個の基で置換された窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環である化合物[8-ac]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、この化合物は、例えば、窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環化合物である化合物[8-aa]を出発物質として、下記スキーム8-6に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。
Figure 2022115836000357

スキーム8-6(化合物[8-aa]から化合物[8-ac]の製造法):
Figure 2022115836000358
[スキーム中、
Alk及びPGは、前記の定義と同じであり、
環A”は、窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環であり、
A11”は、C1-4アルキルカルボニル又はC1-4アルコキシカルボニルを示す。]
工程8-24:
化合物[8-ac]の製造方法:化合物[8-aa]を出発物質とし、下記(i)又は(ii)の反応を行うことにより、化合物[8-ab]を製造することができる。
(i)不活性溶媒中、氷冷温度から50℃で、塩基存在下、塩化アセチル等のRA11″に対応するアシルクロリド又は無水酢酸等のRA11″に対応する酸無水物を用いた反応、又は
(ii)不活性溶媒中、氷冷温度から50℃で、塩基存在または非存在下、クロロギ酸エチル等のRA11″に対応するクロロギ酸エステルを用いた反応

工程8-25:
化合物[8-ac]の製造方法:化合物[8-ab]を出発物質とし、前述の工程8-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[8-ac]を製造することができる。
また、化合物[1-b]において、Wが前述の式[III-2]又は[III-3]で表される構造であって、その構造中、それぞれ、環A、環Aが「C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニル」からなる群から選ばれる1個の基で置換された窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環である化合物[8-ac’]、[8-ac”]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
また、これらの化合物は、例えば、上記スキーム8-6に記載の方法又はこれに準ずる方法により製造することもできる。
Figure 2022115836000359
[式中、
Alkは、前記の定義と同じであり、
環A2”及び環A3”は、環A1”の定義と同じで、窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環であり、
A21”及びRA31”は、RA11”の定義と同じで、C1-4アルキルカルボニル又はC1-4アルコキシカルボニルである。]
このようにして得られる化合物[1-b]、[8-f]、[8-f’]、[8-f”]、[8-p]、[8-p’]、[8-p”]、[8-w]、[8-z]、[8-ac]、[8-ac’]、及び[8-ac”]は、公知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィーにより単離精製することができる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、スキーム8-1に記載の化合物[8-a]、スキーム8-2に記載の化合物[8-c]、スキーム8-3、8-5に記載の化合物[8-g]、及びスキーム8-6に記載の化合物[8-aa]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
本発明の化合物[I]のうち、Xがカルバモイルである化合物、Xが下記式[II-2]、[II-3]、[II-4]、[II-5]、又は[II-1]で表される基である化合物、及びXがテトラゾリルである化合物は、例えば、下記製造法9又はこれに準ずる方法により製造することができる。
Figure 2022115836000360
本発明の化合物[I]のうち、Xがカルバモイル、又は式[II-2]、[II-3]、若しくは[II-4]で表される基である化合物[9-a]の製造例を、以下のスキーム9-1に示す。

製造法9:
スキーム9-1(化合物[1-d]から化合物[9-a]の製造法):
Figure 2022115836000361
[スキーム中、
、R、R、R、及びWは、前記の定義と同じであり、
EQは、水素原子又は下記式群[II’]から選ばれる基
Figure 2022115836000362
を示す。]
工程9-1:
[9-a]の製造方法:化合物[1-d]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度で、N,N-ジイソプロピルエチルアミン等の塩基存在下又は非存在下、4-ジメチルアミノピリジンやHOBt等の添加剤存在下又は非存在下、EDCやCDI等の縮合剤存在下、メタンスルホンアミド、スルファミド、N,N-ジメチルスルファミド、又は塩化アンモニウム等のアミン化合物を反応させることで、化合物[9-a]を製造することができる。
本発明の化合物[I]のうち、Xが式[II-5]で表される基である化合物[9-h]の製造例を、以下のスキーム9-2に示す。

スキーム9-2(化合物[9-b]から化合物[9-h]の製造法):
Figure 2022115836000363
[スキーム中、
、R、R、RA11及びRA12は、前記の定義と同じであり、
環Dは、C3-8シクロアルカン、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環を示し、
ここで、
該硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
該窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の窒素原子は、C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
PGは、ベンジル等のリン酸基の保護基を示し、
PGは、ジフェニルメチル等のアミノの保護基を示す。]
工程9-2:
化合物[9-e]の製造方法:化合物[9-b]、[9-c]、及び[9-d]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から120℃で、塩化ビスマス(III)等のルイス酸を作用させることで、化合物[9-e]を製造することができる。
本工程は、例えば、Organic Letters、第1巻、1395頁、1999年に記載の方法を参考にして実施することができる。
また、本反応は、マイクロ波照射下でも行うことができる。
工程9-3:
化合物[9-f]の製造方法:化合物[9-e]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から100℃で、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン等の酸化剤を作用させ、対応するイミンを形成した後、不活性溶媒中、室温から60℃で、塩酸等の酸性の水溶液を作用させることで、化合物[9-f]を製造することができる。
本工程は、例えば、Organic Letters、第1巻、1395頁、1999年に記載の方法を参考にして実施することができる。
工程9-4:
化合物[9-g]の製造方法:化合物[9-f]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から還流温度で、トリエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン等の塩基、及び4-ニトロフェニルクロロホルメート、CDI、トリホスゲン等のウレア化剤存在下、化合物[1-a]を反応させることにより、化合物[9-g]を製造することができる。
工程9-5:
化合物[9-h]の製造方法:化合物[9-g]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、水素雰囲気であって加圧下又は非加圧下、酸の存在又は非存在下、パラジウム炭素等を用いた脱保護反応により、化合物[9-h]を製造することができる。
本発明の化合物[I]のうち、Xが式[II-1]で表される基である化合物[9-r]の製造例を、以下のスキーム9-3に示す。

スキーム9-3(化合物[8-a]から化合物[9-q]の製造法):
Figure 2022115836000364
[スキーム中、
PG、R、R、R、及びWは、前記の定義と同じである。]
工程9-6:
化合物[9-j]の製造方法:化合物[8-a]と塩化アンモニウム等のアミン化合物の「縮合反応」を行うことにより、化合物[9-j]を製造することができる。
工程9-7:
化合物[9-k]の製造方法:化合物[9-j]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から50℃で、ピリジン等の塩基存在下、p-トルエンスルホニルクロリド等のアリールスルホニルクロリド又はメタンスルホニルクロリド等のC1-4アルキルスルホニルクロリドを作用させることにより、化合物[9-k]を製造することができる。
工程9-8:
化合物[9-m]の製造方法:化合物[9-k]を出発物質とし、前述の工程8-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[9-m]を製造することができる。
工程9-9:
化合物[9-n]の製造方法:化合物[9-m]を出発物質とし、前述の工程9-4に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[9-n]を製造することができる。
工程9-10:
化合物[9-p]の製造方法:化合物[9-n]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から90℃で、炭酸ナトリウム、N,N-ジイソプロピルエチルアミン等の塩基存在下又は非存在下、ヒドロキシルアミン塩酸塩を反応させることにより、化合物[9-p]を製造することができる。
工程9-11:
化合物[9-q]の製造方法:化合物[9-p]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン等の塩基存在下、CDI等を反応させることにより、化合物[9-q]を製造することができる。
本発明の化合物[I]のうち、Xがテトラゾリルである化合物[9-v]の製造例を、以下のスキーム9-4に示す。

スキーム9-4(化合物[9-k]から化合物[9-v]の製造法):
Figure 2022115836000365
[スキーム中、
PG、R、R、R、及びWは、前記の定義と同じであり、
PGは、トリフェニルメチル、ベンジル等のテトラゾリルの保護基を示す。]
工程9-12:
化合物[9-r]の製造方法:化合物[9-k]を出発物質とし、不活性溶媒中、室温から150℃で、塩化アンモニウム、トリメチルアミン塩酸塩等のアミン化合物の無機酸塩存在下、銅触媒の存在下又は非存在下、アジ化ナトリウム等のアジ化物を反応させることにより、化合物[9-r]を製造することができる。また、本反応は、マイクロ波照射下でも行うことができる。
工程9-13:
化合物[9-s]の製造方法:化合物[9-r]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、トリエチルアミン、炭酸カリウム等の塩基存在下、トリチルクロリド、ベンジルブロミド等を作用させることにより、化合物[9-s]を製造することができる。
工程9-14:
化合物[9-t]の製造方法:化合物[9-s]を出発物質とし、前述の工程8-2に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[9-t]を製造することができる。
工程9-15:
化合物[9-u]の製造方法:化合物[9-t]を出発物質とし、前述の工程9-4に記載された方法又はこれに準ずる方法で、化合物[9-u]を製造することができる。
工程9-16:
化合物[9-v]の製造方法:化合物[9-u]を出発物質とし、不活性溶媒中、氷冷温度から室温で、(i)塩酸等の酸を作用させることで;又は(ii)水素雰囲気であって加圧下又は非加圧下、酸の存在又は非存在下、パラジウム炭素等を用いた脱保護反応により、化合物[9-v]を製造することができる。
このようにして得られる化合物[9-a]、[9-h]、[9-q]、及び[9-v]は、分離精製手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、再沈殿、溶媒抽出、結晶化、クロマトグラフィーにより単離精製することができる。
本発明の化合物[I]の製造中間体のうち、スキーム9-2に記載の化合物[9-b]、[9-c]、[9-d]、及びスキーム9-3に記載の化合物[8-a]は、自体公知の方法により製造又は市販品の購入により入手することができる。
本発明は、以下の参考例、実施例、及び試験例によってさらに詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
また、以下の参考例、実施例において、残留溶媒などの影響で理論量を超える収量となっている場合がある。
以下の参考例及び実施例において、シリカゲルカラムクロマトグラフィーには、パックドカラム(グレース社製Reveleris(登録商標)Flash Cartridges Silica、又はバイオタージ社製Biotage(登録商標)SNAP Cartridge HP-Sphere)を使用した。NHシリカゲルカラムクロマトグラフィーには、パックドカラム(グレース社製Reveleris(登録商標)Flash Cartridges Amino、又はバイオタージ社製Biotage(登録商標)SNAP Cartridge KP-NH)を使用した。分取薄層クロマトグラフィーには、メルク社製PLCプレート20X20cmシリカゲル60F254,2mmを用いた。溶出溶媒の比は特に断らない限り容量比を示す。フェーズセパレーターは、バイオタージ社製ISOLUTE(登録商標)Phase Separatorを使用した。
本明細書中で用いられている略語は下記の意味を示す。
s : シングレット(singlet)
d : ダブレット(doublet)
t : トリプレット(triplet)
q : クァルテット(quartet)
quin: クインテット(quintet)
sxt: セクテット(sextet)
spt: セプテット(septet)
dd : ダブルダブレット(double doublet)
dt : ダブルトリプレット(double triplet)
td : トリプルダブレット(triple doublet)
tt : トリプルトリプレット(triple triplet)
qd : クォーターダブレット(quarter doublet)
m : マルチプレット(multiplet)
br : ブロード(broad)
J : カップリング定数(coupling constant)
Hz : ヘルツ(Hertz)
CHLOROFORM-d : 重クロロホルム
DMSO-d: 重ジメチルスルホキシド
METHANOL-d : 重メタノール
ACETONE-d:重アセトン
O : 重水
HATU: O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩
EDC: 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩
CDI: 1,1’-カルボニルジイミダゾール
DMT-MM: 4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド
HOBt: N-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物
DBU: 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン
Rf : 遅延係数(retardation factor)
posi : positive(mode)
nega : negative(mode)
H-NMR(プロトン核磁気共鳴スペクトル)は、内部標準としてテトラメチルシランを用いて下記のフーリエ変換型NMRで測定し、全δ値をppmで示した。
200MHz: Gemini2000 (Agilent Technologies)
300MHz: Inova300 (Agilent Technologies)
400MHz: AVANCE III HD400 (Bruker)
500MHz: JNM-ECA500 (JEOL)
600MHz: JNM-ECA600 (JEOL)
解析にはACD/Spectrus Processor 2015 ACD/Labs 2015 Release(File Version S30S41, Build 76327, 28 Feb 2015)(商品名)などを用いた。ヒドロキシやアミノ、アミド、ピラゾール、ウレア、カルボキシなどのプロトンが非常に緩やかなピークについては記載していないこともある。
なお、化合物の解析において、水又は溶媒のピークと重なって同定できていないプロトンが存在する場合もある。
MS(マススペクトル)は以下の装置にて測定した。
PlatformLC (Waters)
LCMS-2010EV (Shimadzu)
LCMS-IT-TOF (Shimadzu)
Agilent6130 (Agilent)
Agilent6150 (Agilent)
イオン化法としては、ESI(Electrospray Ionization、エレクトロスプレーイオン化)法、EI(Electron Ionization、電子イオン化法)、又は、ESI及びAPCI(Atmospheric Pressure Chemical Ionization、大気圧化学イオン化)法とのデュアルイオン化法を用いた。データは実測値(found)を記載した。通常、分子イオンピークが観測されるが、tert-ブトキシカルボニル(-Boc)を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、tert-ブトキシカルボニル或いはtert-ブチルが脱離したピークが観測されることもある。また、テトラヒドロピラニル(THP)を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、テトラヒドロピラニルが脱離したピークが観測されることもある。また、ヒドロキシ(-OH)を有する化合物の場合、フラグメントピークとしてHOやOHラジカルが脱離したピークが観測されることもある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピーク若しくはフラグメントイオンピークが観測される。
分析データの測定条件について、下記条件の場合、mode Mと記載した。
装置:LCMS-IT-TOF (Shimadzu)
イオン化法:ESI/APCIデュアルモード
実施例、参考例におけるLC-MSは以下の条件により測定した。
HPLC:Agilent 1290 Infinity
MS:Agilent 6130 又は 6150
[HPLC条件]
カラム:Acquity UPLC CSH C18、1.7μm、2.1X50mm(WATERS)
溶媒:A液;0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル
(方法A、Normalモード)
グラジエント:0.00分(A液/B液=80/20)、1.20分(A液/B液=1/99)、1.40分(A液/B液=1/99)、1.41分(A液/B液=80/20)、1.50分(A液/B液=80/20)
(方法B、HPモード)
グラジエント:0.00分(A液/B液=95/5)、0.80分(A液/B液=60/40)、1.08分(A液/B液=1/99)、1.38分(A液/B液=1/99)、1.41分(A液/B液=95/5)、1.50分(A液/B液=80/20)
(方法C、LPモード)
グラジエント:0.00分(A液/B液=70/30)、0.80分(A液/B液=1/99)、1.40分(A液/B液=1/99)、1.42分(A液/B液=70/30)、1.50分(A液/B液=70/30)
注入量:0.5μL、流速:0.8mL/min
検出法:UV210nm、254nm
蒸発光散乱検出器(ELSD)が付属する場合 Agilent 385-ELSD
MS条件
イオン化法:ESI 又は ESI/APCIデュアルモード
分析データの測定条件について、下記のように記載した。
Figure 2022115836000366
実施例、参考例における分取HPLCによる精製は以下の条件により行った。
機器:ギルソン社ハイスループット精製システム
カラム:Triart C18、5μm、30X50mm(YMC)、又はX-Bridge Prep C18 5um OBD、30x50(Waters)
溶媒:A液;0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル、又はA液;0.1%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
(方法A)
グラジエント:0.00分(A液/B液=90/10)、2.00分(A液/B液=90/10)、11.0分(A液/B液=20/80)、12.0分(A液/B液=5/95)、13.52分(A液/B液=5/95)、15.0分(A液/B液=90/10)
(方法B)
グラジエント:0.00分(A液/B液=95/5)、3.00分(A液/B液=95/5)、8.53分(A液/B液=80/20)、10.0分(A液/B液=80/20)、11.0分(A液/B液=50/50)、12.02分(A液/B液=5/95)、13.5分(A液/B液=5/95)、13.65分(A液/B液=95/5)、15.0分(A液/B液=95/5)
(方法C)
グラジエント:0.00分(A液/B液=80/20)、2.00分(A液/B液=80/20)、10.0分(A液/B液=5/95)、11.0分(A液/B液=1/99)、13.5分(A液/B液=1/99)、13.55分(A液/B液=80/20)、15.0分(A液/B液=80/20)
流速:40mL/min
検出法:UV210nm、UV254nm
ELSDが付属する場合 SofTA MODEL 300S ELSD
以下の実施例において分取HPLCにより、ジアステレオマー分離を行った。
[HPLC条件]
Figure 2022115836000367
検出法:UV210nm、254nm
実施例におけるキラルHPLC分取は以下の条件により実施した。
HPLC:ギルソン社ハイスループット精製システム 又は Waters社分取LCシステム
[HPLC条件]
Figure 2022115836000368
Figure 2022115836000369
Figure 2022115836000370
検出法:UV210nm、254nm
実施例におけるキラル超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)分取は以下の条件により実施した。
SFC:WATERS社製SFC30
[SFC条件]
Figure 2022115836000371
検出法:UV210nm、254nm
旋光度測定装置はRudolph Research Analytical社製Autopol Vを用い、光源としてナトリウムD線(589nm)を使用した。
X線結晶構造解析にはR-AXIS RAPIDII(メーカー:リガク)装置を用いた。
マイクロウェーブ反応装置はBiotage社Initiator、又はAnton-Paar社MONOWAVE300を用いた。
示差熱分析/熱質量測定(TG/DTA)は、Thermo Plus Evo TG8
120(Rigaku)にて測定した。
化合物名はACD/Name(ACD/Name2017.1.3及びACD/Name 2019.1.2,Advanced Chemistry Development,Inc.)及びOpenEye社製、PipelinePilot9.1のコンポーネント、LexiChem(version0.95)により命名した。
参考例及び実施例の化合物における不斉炭素について、本明細書で示されている立体構造は、絶対配置を示す。なお、メソ体については相対配置を示す。
不斉炭素について、絶対配置の表記のなされている化合物は、光学活性体である。
また、構造式中の不斉炭素にアスタリスク(*)が表記されている化合物においては、アスタリスクは、それが表記された不斉炭素における立体異性に関し、一方の絶対配置の比率が大きいことを意味する。なお、当該化合物において、実質的に単一の絶対配置を有することが好ましい。また、当該不斉炭素の絶対配置は不明であっても構わない。
本明細書において、「室温」とは、特に断りが無い限り、20~30℃を指す。「氷冷温度」とは、特に断りが無い限り、0~5℃を指す。
本発明は、以下の参考例、実施例、及び試験例によってさらに詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
参考例1-1-1
メチル 3-メトキシ-5-(メトキシメチル)ベンゾエート
Figure 2022115836000372
メチル 3-(ブロモメチル)-5-メトキシベンゾエート(150mg)のメタノール-テトラヒドロフランの混合溶液(2.9mL-2.9mL)に炭酸カリウム(168mg)を加え、55℃で3時間、室温で終夜撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮し、標題化合物を含む混合物(327mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 211[M+H]+.
保持時間: 0.912 min (method B)

参考例1-1-2
エチル 6-エトキシ-1-エチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-4-カルボキシラート
Figure 2022115836000373
(1)エチル 6-エトキシ-1H-インドール-4-カルボキシラート(0.488g)のN,N-ジメチルホルムアミド(4.2mL)溶液を氷冷し、水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、92.0mg)を加え、同温で30分間撹拌した。ヨードエタン(0.254mL)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)溶液を滴下し、室温に戻しながら30分間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~酢酸エチルのみ)で精製し、エチル 6-エトキシ-1-エチル-1H-インドール-4-カルボキシラート(0.402g)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(0.2g)の酢酸(1mL)溶液にシアノ水素化ほう素ナトリウム(0.144g)をゆっくり加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20)で精製し、標題化合物(0.142g)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 264[M+H]+.
保持時間: 1.264 min (method B)

参考例1-2-1
メチル 3,5-ジエトキシ-2,4-ジメチルベンゾエート
Figure 2022115836000374
(1)メチル 3,5-ジヒドロキシ-4-メチルベンゾエート(5g)のN,N-ジメチルホルムアミド(55mL)溶液に、炭酸カリウム(3.79g)、ヨードエタン(2.66mL)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液に水を加えてn-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒(2:1)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30)で精製し、メチル 3,5-ジエトキシ-4-メチルベンゾエート(2.16g)とメチル 3-エトキシ-5-ヒドロキシ-4-メチルベンゾエート(2.02g)をそれぞれ無色粉末として得た。
(2)窒素雰囲気下、上記(1)で得られたメチル 3,5-ジエトキシ-4-メチルベンゾエート(0.5g)のクロロホルム(0.8mL)溶液を氷冷し、塩化チタン(IV)(0.506mL)を滴下した。同温で30分間撹拌し、ジクロロメチルメチルエーテル(0.187mL)を滴下した。反応液にクロロホルム(0.8mL)を追加し、室温に戻しながら30分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、1時間撹拌し、水を追加し、クロロホルムで抽出した。有機層を0.1mol/L塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=85:15)で精製し、メチル 3,5-ジエトキシ-2-ホルミル-4-メチルベンゾエート(0.527g)を黄色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(0.1g)のトリフルオロ酢酸(0.3mL)溶液にトリエチルシラン(0.72mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20)で精製し、標題化合物(0.062g)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 253[M+H]+.
保持時間: 1.057 min (method A)

参考例1-2-2
メチル 3,5-ジエトキシ-2-フルオロ-4-メチルベンゾエート
Figure 2022115836000375

窒素雰囲気下、参考例1-2-1(1)で得られたメチル 3,5-ジエトキシ-4-メチルベンゾエート(0.5g)のアセトニトリル(1.0mL)溶液を氷冷し、N-フルオロ-N’-(クロロメチル)トリエチレンジアミンビス(テトラフルオロボラート)(1.12g)のアセトニトリル(21mL)溶液を加え、室温で23時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10)で精製し、標題化合物(0.32g)を黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 257[M+H]+、279[M+Na]+.
保持時間: 0.953 min (method A)

参考例1-2-3
エチル 2-クロロ-3,5-ジエトキシ-4-メチルベンゾエート
Figure 2022115836000376
(1)3,5-ジヒドロキシ-4-メチル安息香酸(2g)のメタノール(30mL)溶液にN-クロロスクシンイミド(1.75g)を加え、60℃で4時間、室温で15時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、2-クロロ-3,5-ジヒドロキシ-4-メチル安息香酸(2.55g)を淡黄色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(2.41g)、炭酸カリウム(8.22g)のN,N-ジメチルホルムアミド(24mL)溶液に、ヨードエタン(4.81mL)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液に水を加えてn-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒(2:1)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10)で精製し、標題化合物(2.99g)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 287[M+H]+、309[M+Na]+.
保持時間: 1.023 min (method A)

参考例1-3-1
3-エトキシ-5-(メトキシメチル)-4-メチル安息香酸
Figure 2022115836000377
(1)窒素雰囲気下、参考例1-2-1(1)で得られたメチル 3-エトキシ-5-ヒドロキシ-4-メチルベンゾエート(300mg)のクロロホルム(5.7mL)溶液に、ピリジン(0.23mL)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.288mL)を加え、室温で3時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~20:80)で精製し、メチル 3-エトキシ-4-メチル-5-[(トリフルオロメタンスルホニル)オキシ]ベンゾエート(450mg)を無色油状物質として得た。
(2)本反応は、文献(Organic Letters、第14巻、1278頁、2012年)に記載の方法を参考に行った。窒素雰囲気下、上記(1)で得られた化合物(400mg)の1,4-ジオキサン-水の混合溶液(2mL-0.2mL)に、炭酸ナトリウム(0.186g)、カリウム(アセトキシメチル)トリフルオロボラート(0.316g)、(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II) メタンスルホネート(RuPhosPdG3、シグマアルドリッチ、97.7mg)を加えて、100℃で5時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~20:80)で精製し、メチル 3-エトキシ-5-(ヒドロキシメチル)-4-メチルベンゾエート(250mg)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(250mg)のテトラヒドロフラン(11mL)溶液に水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、67mg)を加え、氷冷下で1時間撹拌した。ヨードメタン(0.1mL)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を水、飽和食塩水にて順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えた。乾燥剤を濾別し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~酢酸エチルのみ)にて精製し、メチル 3-エトキシ-5-(メトキシメチル)-4-メチルベンゾエート(84mg)を褐色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(84mg)のテトラヒドロフラン(3.5mL)溶液に、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(3.5mL)、メタノール(1.8mL)を加え、60℃で30分間撹拌した。反応液を濃縮し、1mol/L塩酸を加え酸性とし、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、標題化合物(85mg)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 225[M+H]+.
MS ESI nega: 223[M-H]-.
保持時間: 1.128 min (method B)

参考例1-4-1
4-ブロモ-3,5-ジメトキシベンズアルデヒド
Figure 2022115836000378
(1)4-ブロモ-3,5-ジメトキシ安息香酸(3.0g)のテトラヒドロフラン(7.7mL)溶液を氷冷し、ボラン-テトラヒドロフラン錯体(0.9mol/Lテトラヒドロフラン溶液、20mL)をゆっくり加え、同温で30分間撹拌し、室温で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、(4-ブロモ-3,5-ジメトキシフェニル)メタノール(2.8g)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(2.3g)のトルエン(62mL)溶液に、二酸化マンガン(8.1g)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮し、標題化合物(2.18g)を淡黄色粉末として得た。
MS ESI posi: 254[M+H]+.
保持時間: 0.996 min (method B)

参考例1-4-2
3,5-ジエトキシ-4-メチルベンズアルデヒド
Figure 2022115836000379
(1)参考例1-2-1(1)で得られたメチル 3,5-ジエトキシ-4-メチルベンゾエート(1.1g)のテトラヒドロフラン(18mL)溶液を氷冷し、水素化リチウムアルミニウム(0.26g)を加え、室温で1時間撹拌した。硫酸ナトリウム十水和物(3g)を加え、2時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮し、(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)メタノール(0.98g)を淡黄色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(0.98g)を用いて、参考例1-4-1(2)に記載の方法に準じて反応及び後処理を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~60:40)で精製し、標題化合物(205mg)を黄色固体として得た。
MS ESI posi: 209[M+H]+.
保持時間: 1.196 min (method B)
以下の参考例1-4-3~1-4-6は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例1-4-1又は参考例1-4-2に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表5-1に示す。
Figure 2022115836000380

参考例1-5-1
1-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシフェニル)エタン-1-オン
Figure 2022115836000381
(1)4-ブロモ-3,5-ジヒドロキシ安息香酸(4g)を用いて、参考例1-2-3(2)に記載の方法に準じて反応及び後処理した。得られた残渣にn-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶液(4:3、7mL)を加えて溶解させ、さらにn-ヘキサン(12mL)を加えた。析出した固体を濾取し、濾液を濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル(3mL)を加えて溶解させ、さらにn-ヘキサン(16mL)を加え、析出した固体を濾取した。得られた固体を合わせ、エチル 4-ブロモ-3,5-ジエトキシベンゾエート(5.11g)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(5.11g)を用いて、参考例1-3-1(4)に記載の方法に準じて反応を行い、4-ブロモ-3,5-ジエトキシ安息香酸(4.68g)を無色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(4.68g)のN,N-ジメチルホルムアミド(26mL)溶液に、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.65g)、HATU(9.19g)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(11.2mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)を加え、n-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒(2:1、100mL)で2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=60:40)で精製し、4-ブロモ-3,5-ジエトキシ-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(6.2g)を淡黄色油状物質として得た。
(4)窒素雰囲気下、上記(3)で得られた化合物(5.36g)のテトラヒドロフラン(54mL)溶液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、16.1mL)を加え、同温で30分間、室温で4.5時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣に、n-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒(2:1、60mL)を加え、析出した固体を濾取し、標題化合物(3.18g)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 287, 289[M+H]+.
保持時間: 1.149 min (method B)

参考例1-5-2
1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エタン-1-オン
Figure 2022115836000382
(1)3,5-ジヒドロキシ-4-メチル安息香酸(3g)を用いて、参考例1-2-3(2)に記載の方法に準じて反応を行い、エチル 3,5-ジエトキシ-4-メチルベンゾエート(4.45g)を淡褐色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(4.2g)を用いて、参考例1-3-1(4)に記載の方法に準じて反応を行い、3,5-ジエトキシ-4-メチル安息香酸(3.74g)を無色粉末として得た。
(3)本反応は、文献(Synlett、第26巻、1395頁、2015年)に記載の方法を参考に行った。窒素雰囲気下、上記(2)で得られた化合物(3.7g)のジエチルエーテル(130mL)溶液を氷冷し、メチルリチウム(1mol/Lジエチルエーテル溶液、50mL)を加え、同温で10分間、室温で終夜撹拌した。反応液を氷冷し、水をゆっくり加え、2mol/L塩酸で酸性にして、30分間撹拌し、ジエチルエーテルで3回抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(60mL)、飽和食塩水(60mL)で順次洗浄し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=88:12~酢酸エチルのみ)で精製し、標題化合物(2.0g)を、無色粉末として得た。
MS ESI posi: 223[M+H]+.
保持時間: 0.931 min (method A)
以下の参考例1-5-3~1-5-30は、参考例1-1-1~1-1-2、参考例1-2-1~1-2-3、参考例1-3-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例1-5-1若しくは参考例1-5-2に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表6-1~表6-6に示す。
Figure 2022115836000383
Figure 2022115836000384
Figure 2022115836000385
Figure 2022115836000386
Figure 2022115836000387
Figure 2022115836000388

参考例1-6-1
1-(4-ブロモ-3,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-オン
Figure 2022115836000389
(1)参考例1-4-1で得られた化合物(506mg)のテトラヒドロフラン(4.1mL)溶液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、688μL)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)加え、クロロホルムで抽出し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~35:65)で精製し、1-(4-ブロモ-3,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-オール(443mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(443mg)を用い、参考例1-4-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(394mg)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 259[M+H]+.
保持時間: 1.012 min (method B)
以下の参考例1-6-2は、参考例1-4-3で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例1-6-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表7-1に示す。
Figure 2022115836000390

参考例1-7-1
1-(3-エトキシ-5-プロピルフェニル)エタン-1-オン
Figure 2022115836000391
本反応は、文献(The Journal of Organic Chemistry、第74巻、3626頁、2009年)に記載の方法を参考に行った。参考例1-5-8で得られた化合物(0.05g)、エチルボロン酸(22.8mg)、炭酸カリウム(85.3mg)、酢酸パラジウム(II)(9.23mg)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos、38.4mg)にトルエン(2.1mL)及び水(0.206mL)を加え、マイクロウェーブ照射下、120℃で70分間撹拌した。反応液の不溶物を濾別し、濾液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20)で精製し、標題化合物(32.3mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 207[M+H]+.
保持時間: 1.265 min (method B)

参考例1-7-2
3-アセチル-5-エトキシベンズアミド
Figure 2022115836000392
参考例1-5-6で得られた化合物(53.6mg)のジメチルスルホキシド(1mL)溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.83mL)、過酸化水素(30%水溶液、86.8μL)、エタノール(1mL)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液-水の混合溶液(1:1)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30~酢酸エチルのみ)で精製し、標題化合物(66.1mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 208[M+H]+.
保持時間: 0.741 min (method B)

参考例1-7-3
3-アセチル-5-エトキシ-N-メチルベンズアミド
Figure 2022115836000393
参考例1-5-9で得られた化合物(1.5g)のテトラヒドロフラン(23mL)溶液を氷冷し、メチルアミン(2mol/Lテトラヒドロフラン溶液、25mL)、EDC(2.8g)、HOBt(2.2g)を加え、室温で17時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、標題化合物(35mg)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI/APCI Multi posi: 222[M+H]+.
保持時間: 0.965 min (method F)

参考例1-7-4
1,1’-(2-エトキシ-6-フルオロ-1,4-フェニルエン)ジ(エタン-1-オン)
Figure 2022115836000394
(1)本反応は、文献(WO2014/191535)に記載の方法を参考に行った。4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンズアルデヒド(3g)のN,N-ジメチルホルムアミド(14mL)溶液に炭酸カリウム(3.38g)、水(1.2mL)を加え、90℃で11時間、室温で終夜撹拌した。反応液に炭酸カリウム(1.78g)、ヨードエタン(3.91mL)を追加し、65℃で7時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を0.5mol/L塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20)で精製し、4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロベンズアルデヒド(0.752g)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(0.2g)を用いて、参考例1-6-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、1-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)エタン-1-オール(218mg)を淡桃色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(218mg)のn-ヘキサン(10mL)溶液に二酸化マンガン(0.8g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30)で精製し、1-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)エタン-1-オン(81.3mg)を無色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(81.3mg)のN,N-ジメチルホルムアミド-水の混合溶液(1.56mL-0.156mL)にブチルビニルエーテル(200μL)、酢酸パラジウム(II)(2.10mg)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(7.70mg)、炭酸カリウム(0.129g)を加えマイクロウェーブ照射下、120℃で1時間撹拌した。ブチルビニルエーテル(200μL)、酢酸パラジウム(II)(6.99mg)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(25.7mg)を追加し、マイクロウェーブ照射下、120℃で1時間撹拌した。反応液に1mol/L塩酸(3mL)、酢酸エチルを加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液を10%炭酸カリウム水溶液に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30)で精製し、標題化合物(18.3mg)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 225[M+H]+.
保持時間: 0.879 min (method B)

参考例1-7-5
1-[3-エトキシ-5-フルオロ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000395
参考例1-7-4(2)で得られた化合物(95.3mg)を用い、参考例1-7-4(4)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(22.4mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 209[M-OH]+.
保持時間: 0.773 min (method B)

参考例1-7-6
4-エトキシ-1-エチル-1H-インダゾール-6-カルバルデヒド
Figure 2022115836000396
(1)参考例1-7-4(1)で得られた化合物(5.8g)のN-メチルピロリドン(8.7mL)溶液に、エチルヒドラジンシュウ酸塩(3.9g)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液にN-メチルピロリドン(78mL)を加え、200℃で2.5時間撹拌した。反応液にn-ヘキサン、酢酸エチル、水、飽和食塩水を加えて二層に分配した。水層をn-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒で抽出した。有機層を合わせて、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~60:40)で精製した。残渣にn-ヘキサンを加え、不溶物を濾別し濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=98:2~60:40)で精製し、6-ブロモ-4-エトキシ-1-エチルインダゾール(2.48g)を淡緑色油状物質として得た。
(2)窒素雰囲気下、上記(1)で得られた化合物(2.48g)、シアン化銅(I)(1.57g)のN,N-ジメチルアセトアミド(31mL)溶液に、150℃で30時間撹拌した。室温に冷却し、反応液に10%アンモニア水、飽和食塩水、水を加え、酢酸エチルで抽出し、濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~酢酸エチルのみ)で精製した。得られた残渣にn-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒を加えた。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、4-エトキシ-1-エチルインダゾール-6-カルボニトリル(800mg)を淡黄色粉末として得た。
(3)窒素雰囲気下、上記(2)で得られた化合物(1.54g)のトルエン(36mL)溶液を-40℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム(1.0mol/Lトルエン溶液、8.6mL)を加え、同温で1時間撹拌した。さらに水素化ジイソブチルアルミニウム(1.0mol/Lトルエン溶液、3.0mL)を追加し、同温で10分間撹拌した。反応液にイソプロピルアルコール(6mL)を滴下し、シリカゲルを加え5分間撹拌した。反応液を室温に戻し、セライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮し、標題化合物(1.37g)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI/APCI Multi posi: 219 [M+H]+.
保持時間: 0.980 min (method E)

参考例1-7-7
1-[3,5-ビス(シクロプロピルオキシ)-4-メチルフェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000397
(1)3,5-ジヒドロキシ-4-メチル安息香酸メチル(700mg)、炭酸セシウム(3.76g)、ヨウ化カリウム(32mg)、臭化シクロプロピル(1.86g)にN-メチルピロリドン(15mL)を加え、マイクロウェーブ照射下、200℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、n-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒で抽出し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=98:2~80:20)で精製し、3,5-ビス(シクロプロポキシ)-4-メチル安息香酸メチルを含む混合物(540mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた混合物(540mg)のテトラヒドロフラン(21mL)溶液に、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(21mL)、メタノール(10mL)を加え、室温で5日間撹拌した。反応液を濃縮し、水層をn-ヘキサンで洗浄した。水層に3mol/L塩酸を滴下してpHを5~6にし、不溶物を濾取した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、3,5-ビス(シクロプロポキシ)-4-メチル安息香酸(75mg)を無色粉末として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(72mg)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液を氷冷し、メチルリチウム(1mol/Lジエチルエーテル溶液、0.87mL)を滴下し、室温で5時間撹拌した。反応液を氷冷し、イソプロピルアルコールを滴下し、1mol/L塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル~70:30)で精製し、標題化合物(92mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 247 [M+H]+.
保持時間: 0.942 min (method A)

参考例1-7-8
5-アセチル-3-エトキシ-1-エチルピリジン-2(1H)-オン
Figure 2022115836000398
(1)窒素雰囲気下、5-ブロモピリジン-2,3-ジオール(2g)のN,N-ジメチルホルムアミド(35mL)溶液を氷冷し、水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、1.0g)を加え、同温で45分間撹拌した。ヨードエタン(2.0mL)を滴下し、室温で3日間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=92:8~34:66)で精製し、5-ブロモ-3-エトキシ-1-エチルピリジン-2-オン(2.31g)を淡黄色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(0.512g)を用い、参考例1-7-6(2)に記載の方法に準じて反応を行った。ただし、N,N-ジメチルアセトアミドのかわりにN-メチルピロリドンを用い、反応温度は180℃で実施した。5-エトキシ-1-エチル-6-オキソピリジン-3-カルボニトリル(0.3g)を無色油状物質として得た。
(3)本反応は、文献(Journal of Medicinal Chemistry、第59巻、1556頁、2016年)に記載の方法を参考に行った。窒素雰囲気下、上記(2)で得られた化合物(0.439g)のジエチルエーテル(23mL)溶液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、1.5mL)を滴下した。同温で3時間撹拌し、徐々に室温に戻しながら12時間撹拌した。反応液にトルエン(10mL)を加え、65℃で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、0.53mL)を追加し、室温で40分間、60℃で50分間撹拌した。反応液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、0.53mL)を追加し、室温で10分間、60℃で80分間撹拌し室温に戻した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。水層に2mol/L塩酸、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを6~7に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=85:15~酢酸エチルのみ)で精製し、標題化合物(0.069g)を無色粉末として得た。
MS ESI/APCI Multi posi: 210 [M+H]+.
保持時間: 1.156 min (method F)

参考例1-7-9
1-(4-エトキシ-1-エチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イル)エタン-1-オン
Figure 2022115836000399
(1)5-ブロモ-1,3-ジフルオロ-2-ニトロベンゼン(1.5g)のエタノール(20mL)溶液に水酸化カリウム(0.38g)を加え、室温で2.5日間、90℃で45分間撹拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、5-ブロモ-1-エトキシ-3-フルオロ-2-ニトロベンゼン(1.63g)を橙色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(1.63g)のテトラヒドロフラン(12mL)溶液を氷冷し、12mol/Lエチルアミン水溶液(2.1mL)を加え、室温で23時間撹拌した。反応液を濃縮し、ジエチルエーテルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、5-ブロモ-3-エトキシ-N-エチル-2-ニトロアニリン(1.79g)を橙色粉末として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(1.62g)を用い、参考例1-7-8(2)に記載の方法に準じて反応を行い、3-エトキシ-5-(エチルアミノ)-4-ニトロベンゾニトリル(1.0g)を赤色粉末として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(0.5g)、鉄粉(0.593g)、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)及びエタノール(16mL)の混合物を室温で11時間撹拌し、65℃で80分間撹拌した。反応液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9~10に調整し、セライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。残渣に水、酢酸エチルを加えて二層に分配し、水層に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9~10に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、4-アミノ-3-エトキシ-5-(エトキシアミノ)ベンゾニトリル(222mg)をベージュ色粉末として得た。
(5)上記(4)で得られた化合物(0.1g)、オルトギ酸トリエチル(2.4mL)溶液に、p-トルエンスルホン酸一水和物(9mg)を加え、室温で17時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加えて希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、7-エトキシ-3-エチルベンズイミダゾール-5-カルボニトリル(82mg)を無色ガム状物質として得た。
(6)上記(5)で得られた化合物(82mg)のジエチルエーテル(3.8mL)溶液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、0.254mL)を滴下し、同温で25分間、室温で20時間撹拌した。反応液にテトラヒドロフラン(3.8mL)を加えて氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、0.254mL)を追加し、同温で30分間、室温で90分間撹拌した。反応液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、1mL)を追加し、室温で1時間撹拌する操作を2回繰り返した。反応液に水を加え、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、標題化合物(35mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 233 [M+H]+.
保持時間: 0.752 min (method C)

参考例1-8-1
4-アセチル-2,6-ジエトキシベンゾニトリル
Figure 2022115836000400
参考例1-5-1で得られた化合物(232mg)のN,N-ジメチルアセトアミド(3.2mL)溶液にシアン化銅(I)(217mg)を加え、マイクロウェーブ照射下、150℃で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加えた後、これを10%アンモニウム水溶液に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、標題化合物(31.7mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 234[M+H]+.
保持時間: 1.004 min (method B)

参考例1-8-2
1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エタン-1-オン
Figure 2022115836000401
参考例1-5-1で得られた化合物(50mg)及びシクロプロピルボロン酸(22.4mg)を用いて、参考例1-7-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(34mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 249[M+H]+.
保持時間: 1.199 min (method B)
以下の参考例1-8-3~1-8-4は、参考例1-5-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例1-8-2に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表8-1に示す。
Figure 2022115836000402

参考例1-8-5
1,1’-(2,6-ジエトキシ-1,4-フェニルエン)ジ(エタン-1-オン)
Figure 2022115836000403
本反応は、文献(The Journal of Organic Chemistry、第66巻、4340頁、2001年)に記載の方法を参考に行った。窒素雰囲気下、参考例1-5-1で得られた化合物(0.5g)のN,N-ジメチルホルムアミド(8.7mL)溶液にブチルビニルエーテル(1.12mL)、酢酸パラジウム(II)(11.7mg)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(43.1mg)、炭酸カリウム(722mg)、水(0.87mL)を加え、マイクロウェーブ照射下、120℃で1時間撹拌した。反応液に1mol/L塩酸(10mL)を加え、室温で3時間撹拌し、10%炭酸カリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=60:40)で精製し、標題化合物(407mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 251[M+H]+.
保持時間: 0.994 min (method B)

参考例1-8-6
1-[3,5-ジエトキシ-4-(プロパン-2-イル)フェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000404
参考例1-8-3で得られた化合物(37mg)のメタノール(3mL)溶液にパラジウム炭素(19mg)を加え、水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。不溶物を濾別し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=75:25)で精製し、標題化合物(29mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 251[M+H]+.
保持時間: 1.338 min (method B)
以下の参考例1-8-7は、参考例1-14-6で得られた化合物、シクロプロピルボロン酸を用い、参考例1-8-2に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表8-2に示す。
Figure 2022115836000405

参考例1-9-1
1-[3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシシクロプロピル)フェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000406
(1)参考例1-5-1で得られた化合物(0.604g)のトルエン(21mL)溶液にエチレングリコール(8.42mL)、p-トルエンスルホン酸一水和物(40.0mg)を加え、加熱還流下で3時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~90:10)で精製し、2-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシフェニル)-2-メチル-1,3-ジオキソラン(0.633g)を無色固体として得た。
(2)本反応は、文献(WO2015/159233)に記載の方法を参考に行った。窒素雰囲気下、マグネシウム(66mg)、ヨウ素(14mg)のジエチルエーテル(3.6mL)懸濁液に、上記(1)で得られた化合物(900mg)のジエチルエーテル-テトラヒドロフランの混合溶液(1:1、1.8mL)、及びテトラヒドロフラン(3.6mL)を加え、徐々に昇温し、加熱還流下で5時間撹拌した。反応液を氷冷し、1,3-ジクロロアセトン(345mg)のテトラヒドロフラン(3.6mL)溶液を加え、室温で80分間撹拌した。反応液を氷冷し、塩化鉄(III)(9mg)のテトラヒドロフラン(1.8mL)溶液、及びエチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、4.5mL)を5分間かけて加え、室温で12時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液(18mL)を加え、1mol/L塩酸を加えて酸性に調整し、酢酸エチルを加えて二層に分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせて、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=94:6~60:40)で精製し、1-[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]シクロプロパン-1-オール(220mg)を淡黄色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(0.11g)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液を氷冷し、1mol/L塩酸(2.5mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、標題化合物(0.088g)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 247[M-OH]+.
保持時間: 0.742 min (method A)

参考例1-9-2
1-[3,5-ジエトキシ-4-(メタンスルフィニル)フェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000407
(1)本反応は、文献(Journal of Medicinal Chemistry、第59巻、6772頁、2016年)に記載の方法を参考に行った。窒素雰囲気下、参考例1-9-1(1)得られた化合物(0.1g)のジエチルエーテル-テトラヒドロフランの混合溶液(2mL-1mL)を-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(1.60mol/L n-ヘキサン溶液、0.38mL)を加えた。反応液を氷冷下で30分間撹拌し、-78℃に冷却しジメチルジスルフィド(68.0μL)を加え、同温で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテル抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20)で精製し、2-[3,5-ジエトキシ-4-(メチルスルファニル)フェニル]-2-メチル-1,3-ジオキソラン(75.8mg)を無色固体として得た。
(2)窒素雰囲気下、上記(1)で得られた化合物(40.8mg)のメタノール(1.4mL)溶液を氷冷し、過ヨウ素酸ナトリウム(29.2mg)の水(1.4mL)溶液を加えた。同温で1時間撹拌し、室温で7時間撹拌した。反応液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30~酢酸エチルのみ)で精製し、2-[3,5-ジエトキシ-4-(メタンスルフィニル)フェニル]-2-メチル-1,3-ジオキソラン(33.8mg)を無色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(33.8mg)を用いて、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(34.0mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 271[M+H]+.
保持時間: 0.636 min (method B)

参考例1-9-3
1-[3,5-ジエトキシ-4-(メタンスルホニル)フェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000408
(1)参考例1-9-2(1)で得られた化合物(35mg)のクロロホルム(1.2mL)溶液を氷冷し、メタクロロ過安息香酸(64.8mg)を加え、同温で10分、室温で20分間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~酢酸エチルのみ)で精製し、2-[3,5-ジエトキシ-4-(メタンスルホニル)フェニル]-2-メチル-1,3-ジオキソラン(37.6mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(37.6mg)を用いて、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(35.6mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 287[M+H]+.
保持時間: 0.696 min (method B)

参考例1-10-1
1-[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]エタン-1-オール
Figure 2022115836000409
(1)窒素雰囲気下、参考例1-9-1(1)で得られた化合物(1g)のジエチルエーテル-テトラヒドロフランの混合溶液(20mL-10mL)を-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(1.60mol/L n-ヘキサン溶液、2.5mL)を加え、氷冷下で30分間撹拌した。-78℃に冷却し、N,N-ジメチルホルムアミド(0.35mL)を加え、同温で1時間撹拌した。反応液を氷冷に戻し、飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=75:25)で精製し、2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ベンズアルデヒド(0.602g)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(0.1g)を用い、参考例1-6-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、1-[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]エタン-1-オール(83.3mg)を無色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(83.3mg)を用い、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(68.0mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 235[M-OH]+.
保持時間: 0.965 min (method B)

参考例1-10-2
1-[4-(ジフルオロメチル)-3,5-ジエトキシフェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000410
(1)参考例1-10-1(1)で得られた化合物(0.07g)のクロロホルム(1.7mL)溶液にビス(2-メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(138μL)を加え、室温で1時間撹拌し、ビス(2-メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(138μL)を追加し、60℃で10時間、室温で終夜撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、2-[4-(ジフルオロメチル)-3,5-ジエトキシフェニル]-2-メチル-1,3-ジオキソラン(31.3mg)を淡黄色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(31.3mg)を用い、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(60.6mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 259[M+H]+.
保持時間: 1.115 min (method B)

参考例1-10-3
(4-アセチル-2,6-ジエトキシフェニル)メチル アセテート
Figure 2022115836000411
(1)参考例1-10-1(1)で得られた化合物(50.0mg)のメタノール(2mL)溶液を氷冷し、水素化ほう素ナトリウム(10.1mg)を加えた。同温で40分間撹拌した。氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=60:40)で精製し、[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]メタノール(43.4mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(43.4mg)のクロロホルム(1.5mL)溶液にトリエチルアミン(64.3μL)、塩化アセチル(66.0μL)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]メチル アセテート(59.7mg)を淡黄色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(59.7mg)を用い、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(30.7mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 303[M+Na]+.
保持時間: 0.975 min (method B)

参考例1-10-4
1-[3,5-ジエトキシ-4-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)フェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000412
(1)本反応は、文献(Journal of the American Chemical Society、第111巻、393頁、1989年)に記載の方法を参考に行った。窒素雰囲気下、参考例1-10-1(1)で得られた化合物(70mg)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液を氷冷し、(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(55.4μL)、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、25.0μL)を加え、室温で1.5時間撹拌し、1mol/L塩酸(1mL)を追加し、室温で3時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、1-[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール(42mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(90mg)を用い、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(61mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 307[M+H]+.
保持時間: 1.053 min (method B)

参考例1-10-5
1-(4-アセチル-2,6-ジエトキシフェニル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン
Figure 2022115836000413
(1)参考例1-10-4(1)で得られた化合物(42mg)のn-ヘキサン(3mL)溶液に二酸化マンガン(0.8g)を加え、室温で3.5時間、60度で2時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、1-[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オン(31mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(31mg)を用い、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(34mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 305[M+H]+.
保持時間: 1.145 min (method B)

参考例1-10-6
メチル 4-アセチル-2,6-ジエトキシベンゾエート
Figure 2022115836000414
(1)参考例1-10-1(1)で得られた化合物(266mg)の2-メチル-2-ブテン(0.81mL)溶液にリン酸二水素ナトリウム(456mg)、tert-ブチルアルコール(3.8mL)、水(1.3mL)、テトラヒドロフラン(3.8mL)を加え、氷冷し、亜塩素酸ナトリウム(344mg)をゆっくり加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液を氷冷し、水(50mL)、クエン酸(1g)を加え、酸性(pHは1~2)とし、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で2回抽出し、水層にクエン酸(4g)を加えて酸性(pHは5)とし、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)安息香酸(205mg)を無色固体として得た。
(2)窒素雰囲気下、上記(1)で得られた化合物(32mg)のクロロホルム-メタノールの混合溶液(2mL-1mL)を氷冷し、トリメチルシリルジアゾメタン(2mol/Lジエチルエーテル溶液、162μL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、水を加えてクロロホルムで抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、メチル2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ベンゾエート(28.6mg)を無色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(28.6mg)のアセトン-水の混合溶液(920μL-920μL)にp-トルエンスルホン酸一水和物(17.5mg)を加え、2.5時間撹拌した。さらにp-トルエンスルホン酸一水和物(17.5mg)を追加し、室温で終夜撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、標題化合物(24.2mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 267[M+H]+、289[M+Na]+.
保持時間: 0.995 min (method B)

参考例1-11-1
1-[3,5-ジエトキシ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000415
(1)参考例1-8-5で得られた化合物(111mg)を用いて、参考例1-9-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、1-[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]エタン-1-オン(110mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(45.5mg)を用いて、参考例1-6-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、2-[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]プロパン-2-オール(41.9mg)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(41.9mg)を用いて、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(19.7mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 249[M-OH]+.
保持時間: 1.037 min (method B)

参考例1-11-2
1-[3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシプロピル)フェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000416
(1)参考例1-10-1(1)で得られた化合物(80mg)及びエチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、143μL)を用い、参考例1-6-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、1-[2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]プロパン-1-オール(85.0mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(85.0mg)を用い、参考例1-10-6(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(71.4mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 249[M-OH]+.
保持時間: 0.994 min (method B)

参考例1-11-3
1-(4-アセチル-2,6-ジエトキシフェニル)プロパン-1-オン
Figure 2022115836000417
参考例1-11-2で得られた化合物(34.6mg)を用い、参考例1-10-5(1)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(19.2mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 265[M+H]+.
保持時間: 1.018 min (method B)

参考例1-12-1
4-アセチル-2,6-ジエトキシベンズアミド
Figure 2022115836000418
(1)参考例1-10-6(1)で得られた化合物(50.0mg)のテトラヒドロフラン-メタノールの混合溶液(1.1mL-0.22mL)に塩化アンモニウム(13.5mg)、トリエチルアミン(70.6μL)、DMT-MM(93.4mg)を加え、室温で6時間、40℃で3時間、室温で終夜撹拌した。塩化アンモニウム(13.5mg)、トリエチルアミン(70.6μL)、DMT-MM(93.4mg)を追加し、40℃で4時間撹拌した。反応液に0.5mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50~酢酸エチルのみ、次いでクロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=80:20)で精製し、2,6-ジエトキシ-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ベンズアミド(64.0mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(64.0mg)を用い、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(34.8mg)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.38 - 1.48 (m, 6 H) 2.59 (s, 3 H) 4.11 - 4.20 (m, 4 H) 7.12 (s, 2 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 252[M+H]+.

参考例1-12-2
4-アセチル-2,6-ジエトキシ-N-メチルベンズアミド
Figure 2022115836000419
(1)参考例1-10-6(1)で得られた化合物(47.7mg)を用い、参考例1-7-3に記載の方法に準じて反応及び後処理した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30~10:90)で精製し、2,6-ジエトキシ-N-メチル-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ベンズアミド(47.4mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(47.4mg)を用い、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(40.7mg)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.36 - 1.46 (m, 6 H) 2.58 (s, 3 H) 2.97 - 3.05 (m, 3 H) 4.07 - 4.18 (m, 4 H) 5.61 - 5.73 (m, 1 H) 7.10 (s, 2 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 266[M+H]+.

参考例1-13-1
1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エタン-1-オン
Figure 2022115836000420
(1)参考例1-8-5で得られた化合物(1.6g)のメタノール(32mL)溶液に、水酸化カリウム(1.6g)を加えて5分間撹拌した。反応液を氷冷し、ヨードベンゼンジアセタート(3.1g)を加え、同温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、クロロホルムで抽出し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、1-[2,6-ジエトキシ-4-(2-ヒドロキシ-1,1-ジメトキシエチル)フェニル]エタン-1-オンを含む混合物を得た。
(2)上記(1)で得られた混合物のテトラヒドロフラン(21mL)溶液に、水(7.1mL)、p-トルエンスルホン酸一水和物(2.4g)を加え、室温で2日間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~30:70)で精製し、1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)-2-ヒドロキシエタン-1-オン(1.15g)を淡黄色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(1.15g)のN,N-ジメチルホルムアミド(17mL)溶液を氷冷し、イミダゾール(0.882g)、tert-ブチルジメチルクロロシラン(1.95g)を加え、同温で1.5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~60:40)で精製し、標題化合物(1.85g)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 381[M+H]+.
保持時間: 1.021 min (method A)
以下の参考例1-13-2~1-13-3は、参考例1-5-2、参考例1-5-17で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例1-13-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表9-1に示す。
Figure 2022115836000421

参考例1-13-4
1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)-2-メトキシエタン-1-オン
Figure 2022115836000422

参考例1-13-1(2)で得られた化合物(100mg)のアセトニトリル(2.1mL)溶液に、ヨードメタン(157μL)、酸化銀(I)(0.486g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~60:40)で精製し、標題化合物(77mg)を無色固体得として得た。
MS ESI posi: 253[M+H]+、275[M+Na]+.
保持時間: 0.820 min (method A)

参考例1-14-1
4-ブロモ-2-クロロ-3,5-ジエトキシベンズアルデヒド
Figure 2022115836000423
(1)窒素雰囲気下、参考例1-5-1(1)で得られた化合物(10g)のアセトニトリル(105mL)溶液を塩化ナトリウム-氷の混合物で冷却し、塩化スルフリル(2.55mL)を加え(内温-18℃~-16℃)、1時間撹拌した(内温-17℃~-12℃)。同温で、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(75mL)を加え(内温-17℃~-10℃、pHは7)、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、エチル 4-ブロモ-2-クロロ-3,5-ジエトキシベンゾエート(10.4g)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(12.5g)のテトラヒドロフラン(59mL)溶液を氷冷し、水素化ほう素リチウム(1.93g)、エタノール(3.0mL)をゆっくり加え、同温で1.5時間撹拌した。同温で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、(4-ブロモ-2-クロロ-3,5-ジエトキシフェニル)メタノール(10.5g)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(9g)のトルエン(97mL)溶液に、二酸化マンガン(50.5g)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮し、標題化合物(8.1g)を黄色粉末として得た。
MS ESI posi: 307[M+H]+.
保持時間: 0.974 min (method A)

参考例1-14-2
4-ブロモ-3,5-ジエトキシ-2-メチルベンズアルデヒド
Figure 2022115836000424
(1)参考例1-5-1(1)で得られた化合物(25g)のクロロホルム(197mL)溶液を氷冷し、トリフルオロ酢酸銀(22.6g)、ヨウ素(24.0g)を加え、同温で1時間撹拌した。同温で10%チオ硫酸ナトリウム水溶液-飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の混合溶液(1:1、260mL)を加え、セライト(登録商標)濾過し、濾液をクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、エチル 4-ブロモ-3,5-ジエトキシ-2-ヨードベンゾエート(35.6g)を薄黄色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(32.2g)の1,4-ジオキサン(121mL)溶液に、メチルボロン酸(4.57g)、リン酸三カリウム(46.3g)を加え、減圧脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(4.20g)を加え、減圧脱気後、窒素雰囲気下、2.5時間加熱還流した。同温で30分かけて水(2mL)を滴下後、1.5時間加熱還流した。同温で30分かけて水(2mL)を滴下後、5時間加熱還流した。反応液を放冷し、セライト(登録商標)濾過し、濾液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=93:7)で精製し、エチル 4-ブロモ-3,5-ジエトキシ-2-メチルベンゾエート(19.2g)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(21.4g)を用い、参考例1-14-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、(4-ブロモ-3,5-ジエトキシ-2-メチルフェニル)メタノールを含む混合物(19.0g)を無色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた混合物(19.0g)を用い、参考例1-14-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(15.6g)を薄黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 287, 289[M+H]+、309[M+Na]+.
保持時間: 0.926 min (method A)

参考例1-14-3
4-ブロモ-2-クロロ-3-エトキシベンズアルデヒド
Figure 2022115836000425
(1)2-クロロ-3-ヒドロキシベンズアルデヒド(10.0g)のメタノール(106mL)溶液に、オルトギ酸トリメチル(11.2mL)、テトラブチルアンモニウムトリブロミド(1.54g)を加え、室温で17時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(500ml)、0.01mol/L炭酸水素ナトリウム水溶液(500ml)を加えて二層に分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=92:8~70:30)で精製し、2-クロロ-3-(ジメトキシメチル)フェノール(14.8g)を無色油状物質として得た。
(2)本反応は、文献(WO2010/016230)に記載の方法を参考に行った。上記(1)で得られた化合物(12.9g)のクロロホルム(80mL)溶液を氷冷し、臭素(2.78mL)のクロロホルム(11mL)溶液を1時間かけて加え、室温で17時間撹拌した。反応液を氷冷し、5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(110mL)を加え、クロロホルムで抽出した(水層のpHは1)。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、4-ブロモ-2-クロロ-3-ヒドロキシベンズアルデヒド(14.9g)を淡黄色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(14.9g)、炭酸カリウム(17.5g)にN,N-ジメチルホルムアミド(63mL)、ヨードエタン(7.67mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、水(140mL)を加え、n-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒(3:1)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、標題化合物(17.4g)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.51 - 1.54 (m, 3 H) 4.12 - 4.16 (m, 2 H) 7.55 - 7.57 (m, 1 H) 7.59 - 7.61 (m, 1 H) 10.43 (s, 1 H).
以下の参考例1-14-4~1-14-6は、参考例1-2-1、参考例1-5-1(1)で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例1-14-1(2)~(3)又は参考例1-14-2に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表10-1に示す。
Figure 2022115836000426

参考例1-14-7
3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシシクロプロピル)ベンズアルデヒド
Figure 2022115836000427

(1)参考例1-14-6で得られた化合物(8.0g)を用い、参考例1-9-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、2-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシフェニル)-1,3-ジオキソラン(9.1g)を淡紫色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(3.5g)を用い、参考例1-9-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、1-[4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)-2,6-ジエトキシフェニル]シクロプロパン-1-オール(460mg)を淡黄色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(460mg)を用い、参考例1-9-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(400mg)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 233[M-OH]+、273 [M+Na]+.
保持時間: 0.733 min (method A)

参考例1-14-8
4-ブロモ-5-エトキシ-2-メチルベンズアルデヒド
Figure 2022115836000428
(1)5-ヒドロキシ-2-メチル安息香酸(1g)、酢酸(4mL)のクロロホルム(32mL)溶液を氷冷し、臭素(1mL)を加え、同温で1時間、室温で20時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液に加え、酢酸エチル、クロロホルムで順次抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、4-ブロモ-5-ヒドロキシ-2-メチル安息香酸を含む混合物(2.4g)を淡黄色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた混合物(2.4g)のN,N-ジメチルホルムアミド(6.6mL)溶液に、炭酸カリウム(2.7g)を加え、室温で5分間撹拌した。ヨードエタン(1.6mL)を加え、60℃で4時間撹拌した。反応液に水を加え、n-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒(1:1)で抽出し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾別し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=98:2~75:25)で精製し、4-ブロモ-5-エトキシ-2-メチル安息香酸エチルを含む混合物(2.0g)を淡黄色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた混合物(2.0g)のテトラヒドロフラン(26mL)溶液を氷冷し、水素化ほう素リチウム(0.429g)を加え、室温で12時間、50℃で3時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)をゆっくり加え、室温で0.5時間撹拌した。クロロホルムで抽出し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=98:2~60:40)で精製し、(4-ブロモ-5-エトキシ-2-メチルフェニル)メタノール(0.75g)を無色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(0.75g)のトルエン(12mL)溶液に、二酸化マンガン(3.2g)を加え、室温で16時間撹拌した。不溶物をセライト(登録商標)にて濾別し、濾液を濃縮し、標題化合物(0.75g)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 243, 245[M+H]+.
保持時間: 1.138 min (method B)
以下の参考例1-14-9は、メチル 4-ブロモ-3-ヒドロキシ-2-メチルベンゾエートを用い、参考例1-14-8(2)~(4)に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表10-2に示す。
Figure 2022115836000429

参考例1-14-10
4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシ-2-メチルベンズアルデヒド
Figure 2022115836000430
(1)参考例1-8-7で得られた化合物(2.27g)のクロロホルム(24mL)溶液を氷冷し、トリフルオロ酢酸銀(2.78g)、ヨウ素(2.95g)を加え、同温で50分間撹拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し、セライト(登録商標)濾過し、濾液を二層に分配した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=98:2~80:20)で精製し、4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシ-2-ヨードベンズアルデヒド(751mg)を橙色油状物質として得た。
(2)窒素雰囲気下、上記(1)で得られた化合物(1.5g)の1,4-ジオキサン(21mL)溶液にメチルボロン酸(0.37g)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.34g)、リン酸三カリウム(2.7g)、水(2.1mL)を加え、100℃で7時間、室温で15時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え、セライト(登録商標)濾過し、濾液を二層に分配した。有機層を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~60:40)で精製し、標題化合物(617mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 249[M+H]+.
保持時間: 0.968 min (method A)
以下の参考例1-14-11~1-14-12は、参考例1-4-1、参考例1-4-3で得られた化合物を用い、参考例1-14-10に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、NMRデータ、LCMSデータを表10-3~表10-4に示す。
Figure 2022115836000431
Figure 2022115836000432

参考例1-15-1
(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エタン-1-アミン
Figure 2022115836000433

(1)本反応は、文献(Journal of Combinatorial Chemistry、第5巻、590頁、2003年;Organic Letters、第3巻、3707頁、2001年)に記載の方法を参考に行った。(S)-(-)-tert-ブチルスルフィンアミド(1g)と参考例1-4-2で得られた化合物(1.80g)のクロロホルム(21mL)溶液に、オルトチタン酸テトラエチル(35%以下のオルトチタン酸テトライソプロピルを含む)(3.74mL)を加え、マイクロウェーブ照射下、110℃で15分間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)-硫酸ナトリウム十水和物の混合パッド(2:1、20g)で濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30)で精製し、(SS)-N-[(E)-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)メチリデン]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(2.52g)を淡黄色固体として得た。
(2)本反応は、文献(Chemical Reviews、第110巻、3600頁、2010年)に記載の方法を参考に行った。窒素雰囲気下、上記(1)で得られた化合物(3.40g)の1,2-ジクロロエタン(55mL)溶液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、18.2mL)をゆっくり加え、室温で15時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~50:50)で精製し、(SS)-N-[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(2.81g)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.21 (s, 9 H) 1.37 - 1.44 (m, 6 H) 1.49 - 1.57 (m, 3 H) 2.08 (s, 3 H) 3.24 - 3.29 (m, 1 H) 3.95 - 4.06 (m, 4 H) 4.46 - 4.53 (m, 1 H) 6.49 (s, 2 H).

得られた無色固体を酢酸エチルから再結晶し、単結晶を取得し、X線構造解析より目的の下記構造であることを確認した。
Figure 2022115836000434
(3)上記(2)で得られた化合物(2.81g)のメタノール(43mL)溶液を氷冷し、4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(6.4mL)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム-メタノールの混合溶媒(9:1)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、標題化合物(2.10g)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.35 - 1.44 (m, 9 H) 2.08 (s, 3 H) 4.01 - 4.08 (m, 5 H) 6.51 (s, 2 H).

参考例1-15-2
(1R)-1-(4-ブロモ-2-クロロ-3,5-ジエトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩
Figure 2022115836000435
(1)参考例1-14-1で得られた化合物(6.00g)のトルエン(39mL)溶液に(S)-(-)-tert-ブチルスルフィンアミド(2.48g)、オルトチタン酸テトラエチル(35%以下のオルトチタン酸テトライソプロピルを含む)(6.43mL)を加え、100℃で3時間撹拌し、室温で終夜静置した。反応液に10%クエン酸二ナトリウム1.5水和物水溶液を加え、30分間撹拌後、セライト(登録商標)濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を10%クエン酸二ナトリウム1.5水和物水溶液、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10)で精製し、(SS)-N-[(E)-(4-ブロモ-2-クロロ-3,5-ジエトキシフェニル)メチリデン]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(7.06g)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(7.06g)を用いて、参考例1-15-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、(SS)-N-[(1R)-1-(4-ブロモ-2-クロロ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(5.93g)を無色アモルファスとして得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(2g)のメタノール(16mL)溶液に、4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(3.5mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物(1.36g)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.41 - 1.52 (m, 6 H) 1.56 - 1.66 (m, 3 H) 4.03 - 4.21 (m, 4 H) 4.88 - 4.97 (m, 1 H) 6.99 (s, 1 H).
MS ESI posi: 322, 324[M+H]+.
保持時間: 0.953 min (method C)
以下の参考例1-15-3~1-15-13は、参考例1-4-1、参考例1-4-3、参考例1-14-4~1-14-12で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例1-15-1~1-15-2、又は参考例1-16-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、NMRデータを表11-1~表11-3に示す。
Figure 2022115836000436
Figure 2022115836000437
Figure 2022115836000438

参考例1-16-1
1-{4-[(1R)-1-アミノエチル]-3-クロロ-2,6-ジエトキシフェニル}エタン-1-オン
Figure 2022115836000439
(1)参考例1-15-2(2)で得られた化合物(500mg)を用い、参考例1-8-5に記載の方法に準じて反応を行った。ただし、10%炭酸カリウム水溶液のかわりに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて後処理した。以上の方法により、(SS)-N-[(1R)-1-(4-アセチル-2-クロロ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(457mg)を褐色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(457mg)のメタノール(3.9mL)溶液に、4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(0.88mL)を加え、室温で45分間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、標題化合物(320mg)を褐色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.23 - 1.41 (m, 6 H) 1.63 - 1.72 (m, 3 H) 2.48 (s, 3 H) 3.89 - 4.10 (m, 4 H) 4.92 - 5.01 (m, 1 H) 7.20 (s, 1 H) 8.99 (br s, 2 H).
MS ESI posi: 286, 288[M+H]+.
保持時間: 0.813 min (method C)

参考例1-16-2
1-{4-[(1R)-1-アミノエチル]-2,6-ジエトキシ-3-メチルフェニル}エタン-1-オン塩酸塩
Figure 2022115836000440
(1)参考例1-14-2で得られた化合物(15.4g)を用い、参考例1-15-2(1)に記載の方法に準じて反応を行い、(SS)-N-[(E)-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシ-2-メチルフェニル)メチリデン]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(19.5g)を黄色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(19.5g)を用い、参考例1-15-1(2)に記載の方法に準じて反応及び後処理を行い、得られた残渣に酢酸エチル(5mL)、ヘキサン(30mL)を加え、加熱撹拌し溶解させた。ここに酢酸エチル(5mL)、ヘキサン(160mL)を追加し、室温で2時間、氷冷下で1時間撹拌した。析出した固体を濾取し、得られた固体に酢酸エチル(6mL)、ヘキサン(14mL)を加え、加熱撹拌し溶解させた。ここにヘキサン(150mL)を加え、氷冷下で30分間撹拌した。析出した固体を濾取し、(SS)-N-[(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシ-2-メチルフェニル)エチル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(10.8g)を無色粉末として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(2.00g)のメタノール(16mL)溶液を氷冷し、4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(3.69mL)を加え、同温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシ-2-メチルフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(1.60g)を無色粉末として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(1.60g)のクロロホルム(12mL)溶液を氷冷し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.71mL)、二炭酸ジ-tert-ブチル(1.29g)のクロロホルム(4mL)溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル:クロロホルム=93:2:5~71:24:5)で精製し、tert-ブチル [(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシ-2-メチルフェニル)エチル]カルバマート(1.63g)を無色固体として得た。
(5)上記(4)で得られた化合物(1.63g)、ブチルビニルエーテル(4.05g)のN,N-ジメチルホルムアミド(13mL)溶液に、水(1.3mL)、酢酸パラジウム(II)(90.8mg)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(350mg)、炭酸カリウム(1.68g)を加え、マイクロウェーブ照射下、120℃で3時間撹拌した。反応液に水を加え、セライト(登録商標)濾過し、濾液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液-水の混合溶液(1:1)及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、tert-ブチル {(1R)-1-[4-(1-ブトキシエテニル)-3,5-ジエトキシ-2-メチルフェニル]エチル}カルバマートを含む混合物(2.1g)を得た。
(6)上記(5)で得られた混合物(2.1g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を氷冷し、1mol/L塩酸(2mL)を加え、同温で1時間撹拌した。反応液に1mol/L塩酸(4mL)を追加し、同温で30分間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=75:25)で精製し、tert-ブチル [(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシ-2-メチルフェニル)エチル]カルバマート(1.21g)を無色固体として得た。
(7)上記(6)で得られた化合物(1.21g)の1,4-ジオキサン(4mL)溶液を氷冷し、4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(3.3mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物(1.01g)を薄茶色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.18 - 1.38 (m, 6 H) 1.41 - 1.51 (m, 3 H) 2.15 (s, 3 H) 2.39 (s, 3 H) 3.69 - 3.82 (m, 2 H) 4.03 - 4.15 (m, 2 H) 4.50 - 4.59 (m, 1 H) 7.18 (s, 1 H) 8.43 (br s, 2 H).
以下の参考例1-16-3は、参考例1-15-6で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例1-16-2に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、NMRデータを表12-1に示す。
Figure 2022115836000441

参考例1-17-1
(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩
Figure 2022115836000442
(1)参考例1-15-6で得られた化合物(500mg)のクロロホルム(4mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(537μL)を加え、氷冷し、二炭酸ジ-tert-ブチル(403μg)のクロロホルム(2mL)溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、有機層を分離し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=75:25)で精製し、tert-ブチル [(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]カルバマート(584mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(598mg)及び、シクロプロピルボロン酸(198mg)を用い、参考例1-7-1に記載の方法に準じて反応を行い、tert-ブチル [(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]カルバマート(644mg)を黄色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(644mg)のクロロホルム(2.5mL)溶液を氷冷し、4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(1.2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。クロロホルム(3mL)、メタノール(2mL)、4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(0.77mL)を追加し、同温で6時間撹拌した。反応液を濃縮し、クロロホルムを加え、室温で10分間撹拌し、析出した固体を濾取し、標題化合物(380mg)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.65 - 0.81 (m, 2 H) 0.91 - 1.12 (m, 2 H) 1.33 (t, J=6.90 Hz, 6 H) 1.41 - 1.54 (m, 3 H) 1.83 - 1.94 (m, 1 H) 4.00 (q, J=6.90 Hz, 4 H) 4.19 - 4.36 (m, 1 H) 6.73 (s, 2 H) 8.32 (br s, 2 H).
以下の参考例1-17-2~1-17-3は、参考例1-15-9、参考例1-15-13で得られた化合物を用い、参考例1-17-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、NMRデータを表12-2に示す。
Figure 2022115836000443

参考例1-17-4
(1R)-1-(2-クロロ-4-シクロプロピル-3-エトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩
Figure 2022115836000444
(1)参考例1-14-3で得られた化合物(4.00g)のトルエン(30mL)溶液に(S)-(-)-tert-ブチルスルフィンアミド(1.93g)、オルトチタン酸テトラエチル(35%以下のオルトチタン酸テトライソプロピルを含む)(5.00mL)を加え、100℃で1時間撹拌した。反応液を室温に戻し、飽和食塩水(4mL)を加えた。反応液をセライト(登録商標)-珪藻土の混合パッド(1:1、150mL)で濾過し、濾液を濃縮し、(SS)-N-[(E)-(4-ブロモ-2-クロロ-3-エトキシフェニル)メチリデン]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(5.90g)を淡黄色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(5.57g)を用いて、参考例1-15-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、(SS)-N-[(1R)-1-(4-ブロモ-2-クロロ-3-エトキシフェニル)エチル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(2.58g)を無色固体として得た。
(3)窒素雰囲気下、上記(2)で得られた化合物(2.57g)のトルエン-水の混合溶液(67mL-6.7mL)溶液に、炭酸セシウム(6.56g)、シクロプロピルボロン酸(865mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(776mg)を加え、100℃で14時間、120℃で20分間、130℃で1時間撹拌した。反応液を室温に戻し、シクロプロピルボロン酸(404mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(388mg)を追加し、130℃で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20~酢酸エチルのみ)で精製し、(SS)-N-[(1R)-1-(2-クロロ-4-シクロプロピル-3-エトキシフェニル)エチル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(1.89g)を淡黄色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(1.89g)のメタノール(3mL)溶液に2mol/L塩化水素-メタノール(5.50mL)を加え、室温で80分間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣にイソプロピルエーテルを加えて懸濁させ、固体を濾取し、標題化合物(1.29g)を淡黄色粉末として得た。
MS ESI posi: 240[M+H]+.
保持時間: 0.876 min (method C)

参考例1-18-1
1-{4-[(1R)-1-アミノエチル]-2-エトキシ-3-メチルフェニル}エタン-1-オン
Figure 2022115836000445
(1)1-(4-ベンジロキシ-2-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)エタノン(14.9g)のN,N-ジメチルホルムアミド(58mL)溶液に、炭酸カリウム(12.0g)、ヨードエタン(9.3mL)を加え、60℃で10時間、室温で終夜撹拌した。炭酸カリウム(8.0g)、ヨードエタン(4.6mL)を追加し、60℃で20時間撹拌した。反応液に水を加え、n-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、1-[4-(ベンジルオキシ)-2-エトキシ-3-メチルフェニル]エタン-1-オンを含む混合物(18.0g)を茶色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた混合物(18.0g)のエタノール(58mL)溶液にパラジウム炭素(3.3g)を加え、水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮し、1-(2-エトキシ-4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)エタン-1-オンを含む混合物(12.8g)を淡茶色油状物質として得た。
(3)窒素雰囲気下、上記(2)で得られた混合物(11.3g)のクロロホルム(232mL)溶液に、ピリジン(10mL)を加えて氷冷し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(11.7mL)を加え、徐々に室温に戻しながら2時間撹拌した。室温でピリジン(1mL)を加え、同温で80分間撹拌した。反応液を氷冷し、ピリジン(2mL)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(2.3mL)を加え、室温で80分間撹拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチルを加えて氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し、室温で発泡しなくなるまで撹拌した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=97:3~65:35)で精製し、4-アセチル-3-エトキシ-2-メチルフェニル トリフルオロメタンスルホナート(15.9g)を淡黄色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(15.9g)のトルエン(325mL)溶液にエチレングリコール(122mL)、p-トルエンスルホン酸一水和物(0.9g)を加え、125℃で4.5時間、室温で終夜撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=97:3~78:22)で精製し、3-エトキシ-2-メチル-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル トリフルオロメタンスルホナート(17.3g)を無色油状物質として得た。
(5)窒素雰囲気下、上記(4)で得られた化合物(17.3g)の1,4-ジオキサン-水の混合溶液(93mL-9.3mL)に、炭酸ナトリウム(7.43g)、カリウム(アセトキシメチル)トリフルオロボラート(12.6g)、(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II) メタンスルホネート(RuPhosPdG3、シグマアルドリッチ、1.95g)を加え、100℃で20時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=98:2~60:40)で精製し、[3-エトキシ-2-メチル-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]メタノール(8.3g)及び1-[2-エトキシ-4-(ヒドロキシメチル)-3-メチルフェニル]エタン-1-オン(1.59g)をそれぞれ淡黄色油状物質として得た。
(6)上記(5)で得られた[3-エトキシ-2-メチル-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]メタノール(8.3g)のトルエン(82mL)溶液に、酸化マンガン(IV)(29g)を加え、室温で16時間撹拌した。酸化マンガン(IV)(29g)、トルエン(50mL)を追加し、室温で4時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮し、3-エトキシ-2-メチル-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ベンズアルデヒドを含む混合物(7.89g)を淡黄色油状物質として得た。
(7)上記(6)で得られた混合物(7.89g)及び(S)-(-)-tert-ブチルスルフィンアミド(3.82g)のトルエン(63mL)溶液に、オルトチタン酸テトラエチル(35%以下のオルトチタン酸テトライソプロピルを含む)(10.4mL)を加え、室温で45分間撹拌した。オルトチタン酸テトラエチル(35%以下のオルトチタン酸テトライソプロピルを含む)(3.9mL)を追加し、室温で14時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)と硫酸ナトリウム十水和物の混合物で濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=94:6~50:50)で精製し、(SS)-N-{(E)-[3-エトキシ-2-メチル-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]メチリデン}-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(9.56g)を淡黄色油状物質として得た。
(8)上記(7)で得られた化合物(9.56g)の1,2-ジクロロエタン(90mL)溶液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、27.0mL)を滴下し、同温で1時間、室温で3時間撹拌した。反応液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、4.5mL)を滴下し、同温で10分間、室温に戻し50分間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、徐々に室温に戻しながら終夜撹拌した。反応液に水を加え、有機層と水層を分離した。水層をクロロホルムで抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=84:16:0~0:100:0~0:90:10)で精製し、(SS)-N-{(1R)-1-[3-エトキシ-2-メチル-4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル]エチル}-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(7.52g)を無色ガム状物質として得た。
(9)上記(8)で得られた化合物(7.5g)のメタノール(100mL)溶液を氷冷し、2mol/L塩酸(100mL)を加え、徐々に室温まで昇温しながら2.5日間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpHを8~9に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をメタノールに溶解し、不溶物を濾別後、濾液を濃縮し、標題化合物(5.1g)を、淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.16 - 1.48 (m, 8 H) 2.30 (s, 3 H) 2.62 (s, 3 H) 3.77 - 3.86 (m, 2 H) 4.38 - 4.46 (m, 1 H) 7.34 (d, J=8.07 Hz, 1 H) 7.46 (d, J=8.07 Hz, 1 H).

参考例1-18-2
(1R)-1-[3-エトキシ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-メチルフェニル]エタン-1-アミン ギ酸塩
Figure 2022115836000446
(1)参考例1-18-1(5)で得られた1-[2-エトキシ-4-(ヒドロキシメチル)-3-メチルフェニル]エタン-1-オン(50mg)のトルエン(1.2mL)溶液に二酸化マンガン(209mg)を加え、室温で18時間、40℃で2時間撹拌した。二酸化マンガン(104mg)を追加し、40℃で4時間撹拌した。セライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20)で精製し、4-アセチル-3-エトキシ-2-メチルベンズアルデヒド(30.5mg)を黄色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(0.70g)のトルエン(6.8mL)溶液に(S)-(-)-tert-ブチルスルフィンアミド(0.41g)、オルトチタン酸テトラエチル(35%以下のオルトチタン酸テトライソプロピルを含む)(1.1mL)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)と硫酸ナトリウム十水和物の混合パッド(2:1,15g)で濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=94:6~60:40)で精製し、(SS)-N-[(E)-(4-アセチル-3-エトキシ-2-メチルフェニル)メチリデン]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(0.279g)を黄色油状物質として得た。
(3)窒素雰囲気下、上記(2)で得られた化合物(0.279g)の1,2-ジクロロエタン(3.0mL)溶液を氷冷し、メチルマグネシウムブロミド(0.9mL)をゆっくり滴下した。1,2-ジクロロエタン(3.0mL)を追加し、0℃で1時間撹拌した。テトラヒドロフラン(3.0mL)を加え、メチルマグネシウムブロミド(0.9mL)を滴下し、同温で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり加え、クロロホルムで抽出した。有機層を集めてフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~酢酸エチルのみ)で精製し、(SS)-N-{(1R)-1-[3-エトキシ-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-メチルフェニル]エチル}-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(0.176g)を無色ガム状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(174mg)のメタノール(2.5mL)溶液を氷冷し、2mol/L塩酸(2.5mL)を加え、同温で20分間、室温で22時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpHを8~9に調整し、塩化ナトリウムを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。分取HPLCで精製し、標題化合物((53mg)を無色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.34 - 1.69 (m, 12 H) 2.32 (s, 3 H) 3.78 - 3.97 (m, 2 H) 4.60 - 4.80 (m, 1 H) 7.19 (d, J=8.0 Hz, 1 H) 7.54 (d, J=8.0 Hz, 1 H) 8.53 (br s, 1 H).

参考例2-1-1
4-フェニルブチル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート
Figure 2022115836000447
4-フェニル-1-ブタノール(3g)のクロロホルム(80mL)溶液を氷冷し、トリメチルアミン塩酸塩(0.477g)、トリエチルアミン(4.18mL)、p-トルエンスルホニルクロリド(4.38g)を加え、室温で45分間撹拌した。反応液を氷冷し、水-飽和塩化アンモニウム水溶液の混合溶液(50mL-50mL)を加え、クロロホルムで抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=65:35)で精製し、標題化合物(6.24g)を無色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.60 - 1.70 (m, 4 H) 2.44 (s, 3 H) 2.53 - 2.59 (m, 2 H) 4.01 - 4.06 (m, 2 H) 7.07 - 7.13 (m, 2 H) 7.14 - 7.21 (m, 1 H) 7.22 - 7.29 (m, 2 H) 7.30 - 7.35 (m, 2 H) 7.76 - 7.80 (m, 2 H).
以下の参考例2-1-2~2-1-6は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例2-1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表13-1に示す。
Figure 2022115836000448
参考例2-1-4のNMRデータを以下に示す。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.92 - 2.01 (m, 2 H) 2.46 (s, 3 H) 2.60 - 2.68 (m, 2 H) 4.00 - 4.07 (m, 2 H) 7.03 - 7.11 (m, 2 H) 7.15 - 7.25 (m, 3 H) 7.31 - 7.38 (m, 2 H) 7.75 - 7.84 (m, 2 H).

参考例2-2-1
2-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)エチル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート
Figure 2022115836000449
(1)(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)酢酸(2.60g)のテトロヒドロフラン(20mL)溶液を氷冷し、ボラン-テトラヒドロフラン錯体(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、44.3mL)を加え、室温で3日間撹拌した。反応液にメタノールを加え、濃縮し、2-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)エタン-1-オール(2.58g)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(2.58g)を用いて、参考例2-1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(4.15g)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 339[M+Na]+.
保持時間: 1.276 min (method B)

参考例2-3-1
3-(2-フルオロフェニル)プロピル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート
Figure 2022115836000450
(1)1-フルオロ-2-ヨードベンゼン(150mg)のアセトニトリル(1.7mL)溶液に、トリエチルアミン(0.471mL)、2-プロピン-1-オール(0.0468mL)、トリス{トリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィン}パラジウム(0)(SUPERSTABLEパラジウム(0)触媒:富士フイルム和光純薬、71.5mg)、ヨウ化銅(I)(12.9mg)を加えて室温で30分間撹拌した。60℃で5時間撹拌後、室温で終夜撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~40:60)で精製し、3-(2-フルオロフェニル)プロプ-2-イン-1-オールを淡褐色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物のメタノール(3.4mL)溶液に、パラジウム炭素(50mg)を加え、水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。反応液をセライト(登録商標)及びNHシリカゲル濾過し、濾液を濃縮した。
(3)上記(2)で得られた残渣を用いて、参考例2-1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(150mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 331[M+Na]+.
保持時間: 0.883 min (method A)
以下の参考例2-3-2~2-3-5は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例2-3-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表14-1に示す。
Figure 2022115836000451

参考例2-4-1
(3E)-4-フェニルペント-3-エン-1-イル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート
Figure 2022115836000452
(1)ホスホノ酢酸トリエチル(3.55mL)のアセトニトリル(50mL)溶液を氷冷し、DBU(2.22mL)、塩化リチウム(0.758g)、2-フェニルプロピオンアルデヒド(2g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10)で精製し、エチル (3E)-4-フェニルペント-3-エノエート(2.64g)を無色油状物質として、エチル (3Z)-4-フェニルペント-3-エノエート(53mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られたエチル (3E)-4-フェニルペント-3-エノエート(1.51g)のテトラヒドロフラン(12mL)溶液を氷冷し、水素化ほう素リチウム(0.483g)を加え、室温で2日間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり加えた。クロロホルムで抽出し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、(3E)-4-フェニルペント-3-エン-1-オール(1.21g)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(1.21g)を用いて、参考例2-1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(1.61g)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 339[M+Na]+.
保持時間: 1.224 min (method B)

参考例2-5-1
4,4-ジフルオロ-4-フェニルブチル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート
Figure 2022115836000453
(1)3-ベンゾイルプロピオン酸メチル(1.33g)のテトラヒドロフラン(11.5mL)溶液を氷冷し、水素化ほう素リチウム(0.452g)を加え、室温で2日間撹拌した。氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、泡が出なくなるまで撹拌した。クロロホルムで抽出し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し1-フェニルブタン-1,4-ジオール(1.06g)を得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(1.06g)のトルエン-酢酸エチルの混合溶液(23mL-8mL)に、酸化マンガン(IV)(6.02g)を加え、室温で24時間撹拌した。セライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~酢酸エチルのみ)で精製し、4-ヒドロキシ-1-フェニルブタン-1-オン(502mg)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(200mg)のクロロホルム(3.0mL)溶液を氷冷し、トリエチルアミン(0.340mL)、無水酢酸(0.138mL)を加え、室温で40時間撹拌した。氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=75:25)で精製し、4-オキソ-4-フェニルブチルアセテート(190mg)を無色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(190mg)のクロロホルム(3.0mL)溶液を氷冷し、ビス(2-メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(0.674mL)を加え、室温で3時間、加熱還流下で3時間撹拌した。ビス(2-メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(1.12mL)を追加し、加熱還流下で24時間撹拌した。氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=88:12)で精製し、4,4-ジフルオロ-4-フェニルブチルアセテート(104mg)を無色油状物質として得た。
(5)上記(4)で得られた化合物(104mg)のメタノール(2mL)溶液に水酸化ナトリウム水溶液(1mol/L、0.5mL)を加え、室温で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=60:40)で精製し、4,4-ジフルオロ-4-フェニルブタン-1-オール(72.8mg)を無色油状物質として得た。
(6)上記(5)で得られた化合物(72.8mg)を用いて、参考例2-1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(108mg)を薄黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 363[M+Na]+.
保持時間: 1.155 min (method B)

参考例2-6-1
3,3-ジフルオロ-4-フェニルブチル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート
Figure 2022115836000454
(1)3-オキソ-4-フェニル酪酸メチル(2g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を氷冷し、水素化ほう素リチウム(1.13g)、エタノール(1.0mL)をそれぞれゆっくり加え、室温で17時間撹拌した。反応液を氷冷し、2mol/L塩酸(8mL)を加え、pHを1に調整し、50℃で1時間撹拌し、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、4-フェニルブタン-1,3-ジオール(875mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(200mg)を用いて、参考例2-5-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、3-ヒドロキシ-4-フェニルブチルアセテート(188mg)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(188mg)のクロロホルム(1.0mL)溶液を氷冷し、デス-マーチン試薬(0.536g)を加え、徐々に室温にし、室温で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液-飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の混合溶液(1:1)を加え、クロロホルムで抽出後、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=75:25)で精製し、3-オキソ-4-フェニルブチルアセテート(175mg)を無色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(175mg)を用いて、参考例2-5-1(4)に記載の方法に準じて反応を行い、3,3-ジフルオロ-4-フェニルブチルアセテート(159mg)を無色油状物質として得た。
(5)上記(4)で得られた化合物(159mg)を用いて、参考例2-5-1(5)に記載の方法に準じて反応を行い、3,3-ジフルオロ-4-フェニルブタン-1-オール(124mg)を無色油状物質として得た。
(6)上記(5)で得られた化合物(124mg)を用いて、参考例2-1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(209mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 363[M+Na]+.
保持時間: 1.150 min (method B)

参考例2-7-1
2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート
Figure 2022115836000455
(1)水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、1.96g)のテトラヒドロフラン(60mL)懸濁液を氷冷し、(S)-(-)-1-フェニルエチルアルコール(2g)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液をゆっくり加え、室温で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、ブロモ酢酸(2.50g)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液を加え、室温で2日間撹拌した。反応液にテトラヒドロフラン(20mL)を追加して氷冷し、水(60mL)をゆっくり加えた。ジエチルエーテル(40mL)を加え、水酸化ナトリウム水溶液を追加して、pHを12以上とし、水で3回抽出した。水層を合わせて、濃塩酸(4mL)を加え、pHを1以下に調整し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。[(1S)-1-フェニルエトキシ]酢酸を含む混合物(3.39g)を橙色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた混合物(3.39g)のテトラヒドロフラン(33mL)溶液を氷冷し、ボラン-テトラヒドロフラン錯体(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、49.1mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、イソプロピルアルコール(10mL)をゆっくり加え、室温でメタノールを加え、17時間撹拌した。溶媒を留去し、酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄した。有機層を濃縮し、2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エタン-1-オールを含む混合物(2.92g)を黄色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた混合物(2.92g)を用いて、参考例2-1-1に記載の方法に準じて反応を行った。ただし、反応溶媒としてクロロホルムのかわりにテトラヒドロフランを用いた。以上の方法により、標題化合物(4.20g)を黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 343[M+Na]+.
保持時間: 1.141 min (method B)
以下の参考例2-7-2~2-7-5は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例2-7-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表15-1~15-2に示す。
Figure 2022115836000456
Figure 2022115836000457

参考例2-8-1
[(1R)-1-(2-クロロフェニル)エトキシ]酢酸
Figure 2022115836000458
水素化ナトリウム(60%鉱油分散物、192mg)のテトラヒドロフラン(4.8mL)懸濁液を氷冷し、ブロモ酢酸(266mg)のテトラヒドロフラン(1.2mL)溶液をゆっくり加え、室温で10分間撹拌した。反応液を氷冷し、(1R)-1-(2-クロロフェニル)エタン-1-オール(300mg)のテトラヒドロフラン(0.64mL)溶液を加え、室温で7時間撹拌した。反応液を氷冷し、水(0.6mL)をゆっくり加え、同温で30分間撹拌し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=99:1~メタノールのみ)で精製し、標題化合物(340mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 237[M+Na]+.
MS ESI nega: 213[M-H]-.
保持時間: 0.858 min (method B)
以下の参考例2-8-2は、市販の化合物を用い、参考例2-8-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表15-3に示す。
Figure 2022115836000459

参考例3-1-1
N-[(3,5-ジメトキシ-4-メチルフェニル)メチル]-4-フェニルブタン-1-アミン
Figure 2022115836000460
参考例1-4-3で得られた化合物(1g)のクロロホルム(11mL)溶液に、4-フェニルブチルアミン(1.32mL)、ナトリウム トリアセトキシボロヒドリド(1.76g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加え、クロロホルム(20mL)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で2回洗浄し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~50:50)で精製し、標題化合物(1.65g)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 314[M+H]+.
保持時間: 0.706 min (method B)
以下の参考例3-1-2~3-1-21、参考例3-1-23~3-1-79は、参考例1-4-2、参考例1-5-1~1-5-29、参考例1-6-1~1-6-2、参考例1-7-1~1-7-5、参考例1-8-1~1-8-6、参考例1-9-2~1-9-3、参考例1-10-1~1-10-6、参考例1-11-1~1-11-2、参考例1-12-2、参考例1-13-1~1-13-4、参考例1-15-1、参考例1-15-4で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表16-1~16-15に示す。
Figure 2022115836000461
Figure 2022115836000462
Figure 2022115836000463
Figure 2022115836000464
Figure 2022115836000465
Figure 2022115836000466
Figure 2022115836000467
Figure 2022115836000468
Figure 2022115836000469
Figure 2022115836000470
Figure 2022115836000471
Figure 2022115836000472
Figure 2022115836000473
Figure 2022115836000474
Figure 2022115836000475

参考例3-1-80
N-{1-[3-エトキシ-5-(メトキシメチル)-4-メチルフェニル]エチル}-4-フェニルブタン-1-アミン
Figure 2022115836000476
参考例1-5-14で得られた化合物(30mg)、4-フェニルブチルアミン(23.5μL)のエタノール(0.67mL)溶液に、酢酸を加えてpHを5に調整し、60℃で12時間撹拌した。反応液にp-トルエンスルホン酸一水和物(1mg)を加え、加熱還流下で2時間撹拌した。反応液にエタノール(1mL)を加え氷冷し、シアノ水素化ほう素ナトリウム(25mg)を加えた。酢酸を加え、pHを4~5に調整し、室温で3時間撹拌し、同温で2日間静置した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、標題化合物(58mg)を黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 356[M+H]+.
保持時間: 0.914 min (method B)

参考例3-2-1
3-ベンジル-N-[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]シクロブタン-1-アミン
Figure 2022115836000477
参考例1-15-1で得られた化合物(50mg)のクロロホルム(1.9mL)溶液に、トリエチルアミン(80.5μL)、3-ベンジルシクロブタン-1-オン(33.9mg)を加え、室温で10分間撹拌した。反応液を氷冷し、ナトリウム トリアセトキシボロヒドリド(204mg)を加え、同温で20分間撹拌し、室温で終夜撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液加え、室温で1時間撹拌し、クロロホルム(4mL)で3回抽出した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2~70:30)で精製し、標題化合物(50mg)を得た。
MS ESI posi: 368[M+H]+.
保持時間: 0.592 min (method A)

参考例3-2-2
1-(2,6-ジエトキシ-4-{(1R)-1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}フェニル)シクロプロパン-1-オール
Figure 2022115836000478
参考例1-15-7で得られた化合物(30mg)、4-フェニルブタナール(17mg)のエタノール(0.57mL)溶液に、酢酸を加えてpHを5~6に調整し、室温で20分間撹拌した。反応液を氷冷し、シアノ水素化ほう素ナトリウム(21mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、シアノ水素化ほう素ナトリウム(21mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を氷冷し、4-フェニルブタナール(13mg)を加え、同温で4時間撹拌した。同温で4-フェニルブタナール(3mg)を加え、同温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、標題化合物(51mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 398[M+H]+.
保持時間: 1.062 min (method C)
以下の参考例3-2-3~3-2-4は、参考例2-1-1、参考例2-6-1、参考例1-15-7~1-15-8で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-2-2に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表17-1に示す。
Figure 2022115836000479

参考例3-3-1
1-(2,6-ジエトキシ-4-{1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}フェニル)シクロプロパン-1-オール
Figure 2022115836000480
本反応は、文献(関東化学; THE CHEMICAL TIMES、第228巻、19頁、2013年)に記載の方法を参考に行った。参考例1-9-1で得られた化合物(84mg)、4-フェニルブチルアミン(45.1mg)、ギ酸(36.3μL)、クロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(8-キノリノラート)イリジウム(III)(8.07mg)の酢酸エチル(1.6mL)溶液を、40℃で11時間撹拌した。反応液を室温に戻し、濃縮し、標題化合物を橙色油状物質として得た。
MS ESI posi: 398[M+H]+.
保持時間: 0.713 min (method B)
以下の参考例3-3-2~3-3-4は、参考例1-7-7、参考例1-7-9、参考例1-8-4で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-3-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表18-1に示す。
Figure 2022115836000481

参考例3-4-1
1-(2,6-ジエトキシ-4-{(1R)-1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}フェニル)エタン-1-オン塩酸塩
Figure 2022115836000482
(1)参考例1-16-3で得られた化合物(236mg)のクロロホルム(2mL)溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、室温で撹拌した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、1-{4-[(1R)-1-アミノエチル]-2,6-ジエトキシフェニル}エタン-1-オン(217mg)を得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(5.25g)のアセトニトリル(105mL)溶液に参考例2-1-1で得られた化合物(7.00g)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(10.9mL)を加え、80℃で39時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで2回抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~酢酸エチルのみ)及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50、次いでクロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=80:20)で精製し、1-(2,6-ジエトキシ-4-{(1R)-1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}フェニル)エタン-1-オン(4.84g)を淡黄色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(1.87g)の酢酸エチル(16mL)溶液を氷冷し、4mol/L塩化水素-酢酸エチル溶液(4.9mL)を加え、室温で50分間撹拌した。反応液を濃縮し、n-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶液(1:1、20mL)を加えて、析出した固体を濾取し、標題化合物(2.05g)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 384[M+H]+.
保持時間: 0.732 min (method B)

参考例3-4-2
1-{3-クロロ-2,6-ジエトキシ-4-[(1R)-1-({2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}アミノ)エチル]フェニル}エタン-1-オン
Figure 2022115836000483
参考例1-16-1で得られた化合物(214mg)及び参考例2-7-1で得られた化合物(264mg)を用い、参考例3-4-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(96mg)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 434[M+H]+.
保持時間: 0.794 min (method B)

参考例3-4-3
N-[(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-4-フェニルブタン-1-アミン
Figure 2022115836000484
(1)参考例1-17-1で得られた化合物(180mg)のクロロホルム(5mL)溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加え、50℃で10分間撹拌した。有機層を分離後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エタン-1-アミン(126mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(63mg)及び参考例2-1-1で得られた化合物(84.6mg)を用い、参考例3-4-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(74.2mg)を茶色油状物質として得た。
MS ESI posi: 382[M+H]+.
保持時間: 0.862 min (method B)
以下の参考例3-4-4~3-4-5は、参考例1-15-1、参考例1-18-1、参考例2-1-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-1-1、参考例3-4-1、参考例3-4-2、若しくは参考例3-4-3に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表19-1に示す。
Figure 2022115836000485

参考例3-4-6
N-[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-エチルフェニル)エチル]-4-フェニルブタン-1-アミン
Figure 2022115836000486
(1)参考例1-15-6で得られた化合物(2.96g)及び参考例2-1-1で得られた化合物(3.30g)を用い、参考例3-4-3に記載の方法に準じて反応を行い、N-[(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-4-フェニルブタン-1-アミン(3.78g)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(3.78g)の酢酸エチル(30mL)溶液を氷冷し、4mol/L塩化水素-酢酸エチル溶液(9.0mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液に、酢酸エチル(20mL)を追加した。反応液を濃縮し、n-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶液(1:1、20mL)を加え、析出した固体を濾取し、N-[(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-4-フェニルブタン-1-アミン塩酸塩(2.91g)を無色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(1.0g)のクロロホルム溶液に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで2回抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、N-[(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-4-フェニルブタン-1-アミンを含む混合物を得た。
(4)上記(3)で得られた混合物のクロロホルム(11mL)溶液に二炭酸ジ-tert-ブチル(0.53g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(0.61mL)を追加し室温で終夜撹拌した。反応液に0.5mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20)で精製し、tert-ブチル [(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバマート(1.30g)を無色油状物質として得た。
(5)本反応は、文献(The Journal of Organic Chemistry、第74巻、3626頁、2009年)に記載の方法を参考に行った。上記(4)で得られた化合物(200mg)のトルエン(3.8mL)溶液にエチルボロン酸(42.6mg)、炭酸カリウム(159mg)、酢酸パラジウム(II)(17.3mg)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(71.7mg)に水(384μL)を加え、110℃で5時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20)で精製し、tert-ブチル [(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-エチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバマート(133mg)を無色油状物質として得た。
(6)上記(5)で得られた化合物(133mg)の酢酸エチル(2mL)溶液に4mol/L塩化水素-酢酸エチル溶液(2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、標題化合物(110mg)を得た。
MS ESI posi: 370 [M+H]+.
保持時間: 0.827 min (method A)
以下の参考例3-4-7~3-4-51は、参考例1-15-1、参考例1-15-3、参考例1-15-5、参考例1-15-7、参考例1-16-1~1-16-3、参考例1-17-1、参考例1-18-1~1-18-2、参考例2-1-1~2-1-6、参考例2-2-1、参考例2-3-1~2-3-5、参考例2-4-1、参考例2-5-1、参考例2-6-1、参考例2-7-1~2-7-5で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-4-1~3-4-3、若しくは参考例3-4-6に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表20-1~表20-10に示す。
Figure 2022115836000487
Figure 2022115836000488
Figure 2022115836000489
Figure 2022115836000490
Figure 2022115836000491
Figure 2022115836000492
Figure 2022115836000493
Figure 2022115836000494
Figure 2022115836000495
Figure 2022115836000496

参考例3-5-1
N-ベンジル-N~2~-[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]グリシンアミド
Figure 2022115836000497
参考例1-15-1で得られた化合物(60mg)及び炭酸カリウム(95.8mg)のアセトニトリル(1mL)懸濁液にN-ベンジル-2-クロロアセトアミド(50.9mg)を加えて、80℃で9時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~酢酸エチルのみ)で精製し、標題化合物(78.8mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 371[M+H]+.
保持時間: 0.571 min (method A)

参考例3-6-1
N-[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]-5-メチルヘキサン-1-アミン
Figure 2022115836000498
(1)参考例1-15-1で得られた化合物(30mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.58mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(80.5μL)、5-メチルヘキサン酸(16.4μL)を加え、氷冷下で20分間撹拌した。反応液にHATU(87.8mg)を加え、同温で30分間撹拌し、室温で終夜撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~20:80)で精製し、N-[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]-5-メチルヘキサンアミド(38mg)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(35mg)のテトラヒドロフラン(1.0mL)溶液を氷冷し、10分間撹拌した。同温でボラン-テトラヒドロフラン錯体(0.9mol/Lテトラヒドロフラン溶液、0.3mL)を加え、同温で30分間、室温で終夜撹拌した。反応液を氷冷しメタノールを加えて室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物を得た。
MS ESI posi: 322[M+H]+.
保持時間: 0.603 min (method A)
以下の参考例3-6-2~3-6-4は、参考例1-15-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-6-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表21-1に示す。
Figure 2022115836000499

参考例3-6-5
N-[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]ブタン-1-アミン
Figure 2022115836000500
(1)参考例1-15-1で得られた化合物(88.5mg)及び酪酸(30mg)を用い、参考例3-6-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、N-[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]ブタンアミド(87mg)を無色油状物質として得た。
(2)水素化リチウムアルミニウム(104mg)のテトラヒドロフラン(1.7mL)溶液を氷冷し、同温で10分間撹拌し、上記(1)で得られた化合物(80mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を加えた。同温で10分間、加熱還流下で8時間、室温で終夜、加熱還流下で4時間撹拌した。反応液を氷冷し10分間撹拌し、水を加えた。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~50:50)で精製し、標題化合物(64mg)を得た。
MS ESI posi: 280[M+H]+.
保持時間: 0.486 min (method A)
以下の参考例3-6-6~3-6-13は、参考例1-15-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-6-5に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表22-1~表22-2に示す。
Figure 2022115836000501
Figure 2022115836000502

参考例3-6-14
1-{4-[(1R)-1-{[2-(ベンジルオキシ)エチル]アミノ}エチル]-2,6-ジメトキシフェニル}エタン-1-オン塩酸塩
Figure 2022115836000503
(1)窒素雰囲気下、(ベンジルオキシ)酢酸(616mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(3.5mL)溶液に、参考例1-15-9で得られた化合物(1g)、HOBt(620mg)を加え、反応液を水冷し、EDC(776mg)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.47mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液にトルエン(3mL)を加えて氷冷し、水(6mL)をゆっくり加えた。反応液を室温で10分間撹拌し、トルエンで抽出した。有機層を5%炭酸カリウム水溶液、5%硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣にメタノール(20mL)を加え、65℃で溶解させ、室温で14時間撹拌した。析出した固体を濾取し、2-(ベンジルオキシ)-N-[(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジメトキシフェニル)エチル]アセトアミド(817mg)を無色粉末として得た。
(2)窒素雰囲気下、ボラン-テトラヒドロフラン錯体(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、6.00mL)を氷冷し、上記(1)で得られた化合物(817mg)のテトラヒドロフラン(1.8mL)懸濁液を滴下し、室温で2時間撹拌した。反応液を水冷し、2mol/L塩酸(1.2mL)を滴下し、60℃で1.5時間撹拌した。反応液にエタノール(5mL)、水(10mL)を加え、80℃で溶解させ、室温で14時間、氷冷下で30分間撹拌した。析出した固体を濾取し、(1R)-N-[2-(ベンジルオキシ)エチル]-1-(4-ブロモ-3,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(612mg)を無色粉末として得た。
(3)窒素雰囲気下、エチレングリコールモノビニルエーテル(255μL)、炭酸カリウム(589mg)のトルエン(3.7mL)溶液に、上記(2)で得られた化合物(612mg)を加え、減圧脱気し、酢酸パラジウム(II)(6.38mg)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(23.4mg)を加え、減圧脱気し、加熱還流下で18時間撹拌した。室温で水(1mL)を加え、1時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液に2mol/L塩化水素-エタノール溶液(1.42mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を15%炭酸カリウム水溶液で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=78:22~酢酸エチルのみ)で精製し、1-{4-[(1R)-1-{[2-(ベンジルオキシ)エチル]アミノ}エチル]-2,6-ジメトキシフェニル}エタン-1-オンを含む混合物(479mg)を黄色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた混合物(479mg)のエタノール(1mL)溶液に、2mol/L塩化水素-エタノール溶液(737μL)を加え、濃縮した。得られた残渣にイソプロピルエーテル(2mL)、エタノール(0.8mL)を加え、析出した固体を濾取し、標題化合物(412mg)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 358[M+H]+.
保持時間: 0.556 min (method B)

参考例3-6-15
1-{4-[(1R)-1-{[2-(ベンジルオキシ)エチル]アミノ}エチル]-3-クロロ-2,6-ジメトキシフェニル}エタン-1-オン
Figure 2022115836000504
窒素雰囲気下、参考例3-6-14で得られた化合物(301mg)のクロロホルム(3.8mL)溶液を塩化ナトリウム-氷の混合物で冷却し、塩化スルフリル(64.8μL)を滴下し、同温で1時間撹拌した。同温で、水をゆっくり加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=88:12~酢酸エチルのみ、次いでクロロホルム:メタノール=95:5~80:20)及び分取HPLCで精製し、標題化合物(42mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 392[M+H]+.
保持時間: 0.622 min (method B)
以下の参考例3-6-16~3-6-18は、参考例1-15-9、参考例1-15-11で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-6-14~3-6-15に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表22-3~22-4に示す。
Figure 2022115836000505
Figure 2022115836000506

参考例3-6-19
(1R)-N-[2-(ベンジルオキシ)エチル]-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジメトキシ-2-メチルフェニル)エタン-1-アミン
Figure 2022115836000507
(1)参考例1-15-11で得られた化合物(1g)のN,N-ジメチルホルムアミド(13mL)溶液に(ベンジルオキシ)酢酸(475mg)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.13mL)を加え、反応液を氷冷して5分間撹拌後、HATU(1.18g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に水(30mL)、酢酸エチル(30mL)、n-ヘキサン(1mL)を加え、二層に分配した。有機層に水(40mL)、酢酸エチル(10mL)、n-ヘキサン(1mL)を加え、二層に分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50~酢酸エチルのみ)で精製し、2-(ベンジルオキシ)-N-[(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジメトキシ-2-メチルフェニル)エチル]アセトアミド(960mg)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(960mg)を用いて、参考例3-6-26(2)に記載の方法に準じて反応を行い、(1R)-N-[2-(ベンジルオキシ)エチル]-1-(4-ブロモ-3,5-ジメトキシ-2-メチルフェニル)エタン-1-アミン(854mg)を淡黄色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(427mg)に、トルエン(3.0mL)、水(0.30mL)を加えて窒素ガスでバブリング後、窒素雰囲気下、シクロプロピルボロン酸(118mg)、炭酸カリウム(379mg)、酢酸パラジウム(II)(20.5mg)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos、85.3mg)を加え、マイクロウェーブ照射下、120℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、セライト(登録商標)濾過し、濾液を二層に分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=82:18~酢酸エチルのみ)で精製し、標題化合物(199mg)を黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 370[M+H]+.
保持時間: 0.789 min (method B)
以下の参考例3-6-20~3-6-21は、参考例1-15-9、参考例1-15-11で得られた化合物、シクロプロピルボロン酸、メチルボロン酸、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-6-19に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表22-5に示す。
Figure 2022115836000508

参考例3-6-22
(1R)-N-[2-(ベンジルオキシ)エチル]-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩
Figure 2022115836000509
(1)参考例3-6-14(2)で得られた化合物(3.29g)にクロロホルム、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え撹拌し、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、(1R)-N-[2-(ベンジルオキシ)エチル]-1-(4-ブロモ-3,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン(3.34g)を淡黄色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(3.34g)のクロロホルム(26mL)溶液を氷冷し、トリエチルアミン(2.13mL)、二炭酸ジ-tert-ブチル(1.83g)を順次加え、室温で1時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(639μL)、二炭酸ジ-tert-ブチル(500mg)を追加し、室温で1時間撹拌した。反応液に4-ジメチルアミノピリジン(46.7mg)を追加し、室温で30分間撹拌した。反応液に0.5mol/L塩酸(20mL)を加え、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=80:20)で精製し、tert-ブチル [2-(ベンジルオキシ)エチル][(1R)-1-(4-ブロモ-3,5-ジメトキシフェニル)エチル]カルバマート(3.58g)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(3.50g)及びシクロプロピルボロン酸(913mg)を用いて、参考例1-7-1に記載の方法に準じて反応を行い、tert-ブチル [2-(ベンジルオキシ)エチル][(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジメトキシフェニル)エチル]カルバマート(3.00g)を淡褐色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(2.75g)の1,4-ジオキサン-メタノールの混合溶液(36mL-12mL)溶液を氷冷し、4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(18mL)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物(2.13g)を淡黄色粉末として得た。
MS ESI posi: 356[M+H]+.
保持時間: 0.582 min (method A)
以下の参考例3-6-23~3-6-25は、参考例1-15-13で得られた化合物、シクロプロピルボロン酸、メチルボロン酸、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-6-14(1)~(2)、参考例3-6-22(2)~(4)に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表22-6に示す。
Figure 2022115836000510

参考例3-6-26
(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジメトキシフェニル)-N-{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}エタン-1-アミン塩酸塩
Figure 2022115836000511
(1)参考例1-17-2で得られた化合物(1.34g)に[(1S)-1-フェニルエトキシ]酢酸(1.20g)のN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)溶液、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.63mL)、HATU(2.76g)を加え、室温で5.5時間撹拌した。反応液に水(30mL)、n-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒(1:1、60mL)を加え、二層に分配した。水層をn-ヘキサン-酢酸エチルの混合溶媒(1:1、60mL)で抽出した。有機層を合わせ、0.5mol/L塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~酢酸エチルのみ)で精製し、N-[(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジメトキシフェニル)エチル]-2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]アセトアミド(2.28g)を淡黄色固体として得た。
(2)窒素雰囲気下、ボラン-テトラヒドロフラン錯体(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、17.8mL)を氷冷し、上記(1)で得られた化合物(2.28g)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を滴下した。室温で2時間撹拌した。反応液を水冷し、2mol/L塩酸(3.6mL)をゆっくり滴下し、60度で5時間撹拌した。反応液を氷冷し、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(23.8mL)を加えた。室温に戻し、トルエンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=15:85)で精製し、(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジメトキシフェニル)-N-{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}エタン-1-アミン(1.95g)を無色オイルとして得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(1.95g)の酢酸エチル(19.8mL)溶液を氷冷し、4mol/L塩化水素-酢酸エチル溶液(5.95mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮し、tert-ブチルメチルエーテル(10mL)、酢酸エチル(5mL)を加えて懸濁させ、濃縮した。得られた残渣にtert-ブチルメチルエーテル(10mL)を加えて懸濁させ、固体を濾取し、標題化合物(1.61g)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 370[M+H]+.
保持時間: 0.802 min (method B)
以下の参考例3-6-27~3-6-33は、参考例1-15-10、参考例1-15-12、参考例1-17-3~1-17-4、参考例2-8-1~2-8-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-6-26に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表22-7~22-8に示す。
Figure 2022115836000512
Figure 2022115836000513

参考例3-6-34
(1R)-N-[2-(ベンジルオキシ)エチル]-1-(2-クロロ-4-シクロプロピル-3,5-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン
Figure 2022115836000514
参考例3-6-22で得られた化合物(1.50g)のトルエン(23mL)懸濁液を氷冷し、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン(830mg)のトルエン(15mL)溶液を滴下し、同温で2時間撹拌した。反応液に20%アスコルビン酸ナトリウム水溶液(12mL)を加え、室温まで昇温しながら、終夜撹拌した。反応液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、室温で15分撹拌し、二層に分配した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(15ml)、水(15mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=84:16~酢酸エチルのみ)で精製し、標題化合物(1.30g)を黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 390[M+H]+.
保持時間: 0.798 min (method B)
以下の参考例3-6-35~3-6-37は、参考例3-4-32、参考例3-4-45、参考例3-6-26で得られた化合物を用い、参考例3-6-15、参考例3-6-34に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表22-9に示す。
Figure 2022115836000515

参考例3-7-1
N-[1-(3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-4-フェニルブタン-1-アミン
Figure 2022115836000516
参考例1-14-5で得られた化合物(495mg)、4-フェニルブチルアミン(406μL)を混合し、ドライヤーで加熱し、室温で30分間撹拌した。ジエチルエーテル(6.4mL)を加え、氷冷し、メチルリチウム(1mol/Lジエチルエーテル溶液、3.06mL)を加え、同温で10分間、室温で20分間撹拌した。反応液を氷冷し、水を加え、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、標題化合物(599mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI/APCI Multi posi: 342[M+H]+.
保持時間: 0.751 min (method E)
以下の参考例3-7-2~3-7-4は、参考例1-4-4~1-4-6で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-7-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表23-1に示す。
Figure 2022115836000517

参考例3-8-1
N-[1-(4-エトキシ-1-エチル-1H-インダゾール-6-イル)エチル]-4-フェニルブタン-1-アミン
Figure 2022115836000518
参考例1-7-6で得られた化合物(100mg)、4-フェニルブチルアミン(73.0μL)を混合し、減圧しながら室温で3時間撹拌した。反応液にジエチルエーテル(2.3mL)を加え、氷冷し、メチルリチウム(1mol/Lジエチルエーテル溶液、550μL)を加え、同温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2~80:20)及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30~50:50、次いでクロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=90:10)で精製し、標題化合物(68mg)を淡橙色油状物質として得た。
MS ESI posi: 366[M+H]+.
保持時間: 0.698 min (method B)

参考例3-8-2
1-[2-エトキシ-6-(エチルアミノ)-4-{1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}フェニル]エタン-1-オン
Figure 2022115836000519
参考例3-8-3
2-エトキシ-6-(エチルアミノ)-4-{1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}ベンゾニトリル
Figure 2022115836000520
参考例1-7-6で得られた化合物(340mg)、4-フェニルブチルアミン(0.248mL)を混合し、減圧しながら室温で1時間撹拌した。ジエチルエーテル(7.8mL)を加え、氷冷し、メチルリチウム(1mol/Lジエチルエーテル溶液、3.74mL)を加え、同温で2.5日間撹拌した。反応液に水を加え、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2~80:20)及び、分取HPLCで精製し、標題の1-[2-エトキシ-6-(エチルアミノ)-4-{1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}フェニル]エタン-1-オン(7mg)(参考例3-8-2)及び2-エトキシ-6-(エチルアミノ)-4-{1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}ベンゾニトリル(8mg)(参考例3-8-3)をそれぞれ淡褐色油状物質として得た。

参考例3-8-2
MS ESI posi: 383[M+H]+.
保持時間: 0.781 min (method B)

参考例3-8-3
MS ESI posi: 366[M+H]+.
保持時間: 0.708 min (method B)

参考例3-8-4
1-(2-エトキシ-6-[エチル(メチル)アミノ]-4-{1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}フェニル)エタン-1-オン塩酸塩
Figure 2022115836000521
(1)参考例3-8-2で得られた化合物(30mg)を用い、参考例1-17-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、tert-ブチル {1-[4-アセチル-3-エトキシ-5-(エチルアミノ)フェニル]エチル}(4-フェニルブチル)カルバマート(22mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(11mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.1mL)溶液に、炭酸カリウム(6.93mg)、ヨードメタン(8.51μL)を加え、75℃で17時間撹拌した。ヨードメタン(8.51μL)を追加し、75℃で1.5時間撹拌した。反応液を室温に戻し、分取HPLCで精製し、tert-ブチル (1-{4-アセチル-3-エトキシ-5-[エチル(メチル)アミノ]フェニル}エチル)(4-フェニルブチル)カルバマート(8mg)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(8mg)の酢酸エチル(0.5mL)溶液に、4mol/L塩化水素-酢酸エチル溶液(0.2mL)を加え、室温で20時間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物(8mg)を淡黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 397[M+H]+.
保持時間: 0.645 min (method B)
以下の参考例3-8-5は、参考例3-8-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-8-4に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表24-1に示す。
Figure 2022115836000522

参考例3-9-1
1-(2,6-ジエトキシ-4-{(1R)-1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}フェニル)エタン-1-オール
Figure 2022115836000523
窒素雰囲気下、水素化リチウムアルミニウム(0.588g)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を氷冷し、参考例3-4-1(2)で得られた化合物(2.97g)のテトラヒドロフラン(27mL)溶液を滴下し、同温で15分間撹拌した。反応液を氷冷し、テトラヒドロフラン-水の混合溶媒(95:5、60mL)を滴下し、室温で30分間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=10:90)で精製し、標題化合物(3.03g)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 386[M+H]+.
保持時間: 0.719 min (method B)
以下の参考例3-9-2~3-9-9は、参考例3-1-51、参考例3-4-2、参考例3-4-21、参考例3-4-25、参考例3-4-30、参考例3-4-28、参考例3-4-37~3-4-38で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例3-9-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表25-1~表25-2に示す。
Figure 2022115836000524
Figure 2022115836000525

参考例4-1-1
エチル 1-アミノ-3-メチルシクロブタン-1-カルボキシラートトリフルオロ酢酸塩
Figure 2022115836000526
(1)窒素雰囲気下、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(0.444g)を、減圧しながら10分間加熱乾燥し、テトラヒドロフラン(1.6mL)、カリウム tert-ブトキシド(0.140g)を加えた。反応液を氷冷し、エチル 1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-オキソシクロブタン-1-カルボキシラート(200mg)のテトラヒドロフラン(1.6mL)溶液を加え、同温で1時間、室温で終夜撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~40:60)で精製し、エチル 1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-メチリデンシクロブタン-1-カルボキシラート(50mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(50mg)のメタノール(3.9mL)溶液に、パラジウム炭素(100mg)を加え、水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。セライト(登録商標)-NHシリカゲルの混合パッドで濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~60:40)で精製し、エチル 1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-メチルシクロブタン-1-カルボキシラートを含む混合物を得た。
(3)上記(2)で得られた混合物のクロロホルム(0.98mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.150mL)を加えて60℃で10時間、室温で終夜撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物(38mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.89 - 1.47 (m, 6 H) 1.90 - 2.10 (m, 1 H) 2.15 - 2.81 (m, 4 H) 4.18 - 4.31 (m, 2 H) 8.10 - 8.94 (m, 3 H).

参考例4-2-1
エチル 1-アミノ-3-[(プロパン-2-イル)オキシ]シクロブタン-1-カルボキシラート
Figure 2022115836000527
(1)エチル 1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-オキソシクロブタン-1-カルボキシラート(2g)のエタノール(39mL)溶液を氷冷し、水素化ほう素ナトリウム(0.588g)を加えた。同温で1時間、室温で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液(8mL)及び水(15mL)をゆっくり加えた。反応液中のエタノールを減圧留去し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=88:12)で精製し、エチル 1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-ヒドロキシシクロブタン-1-カルボキシラート(1.94g)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(100mg)のアセトニトリル(7.7mL)溶液に、酸化銀(I)(1.79g)、2-ヨードプロパン(385μL)を加え、70℃で12時間、室温で終夜撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=96:4~60:40)で精製し、エチル 1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-[(プロパン-2-イル)オキシ]シクロブタン-1-カルボキシラート(39mg)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(35mg)のクロロホルム(0.58mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(88.9μL)を加えて、室温で終夜撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=80:20)で精製し、標題化合物(34mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI/APCI Multi posi: 202[M+H]+.
保持時間: 0.213 min (method F)
以下の参考例4-2-2~4-2-3は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例4-2-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表26-1に示す。
Figure 2022115836000528

参考例4-2-4
エチル 3-(アセトキシ)-1-アミノシクロブタン-1-カルボキシラート
Figure 2022115836000529
(1)参考例4-2-1(1)で得られた化合物(50mg)のクロロホルム(1.9mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.101mL)、4-ジメチルアミノピリジン(2.36mg)を加え氷冷し、無水酢酸(36.5μL)を加えて3時間撹拌し、室温で終夜撹拌した。氷水を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~酢酸エチルのみ)で精製し、エチル 3-(アセトキシ)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]シクロブタン-1-カルボキシラート(41mg)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(40mg)を用いて、参考例4-2-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(60mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 202[M+H]+.
保持時間: 0.211 min (method B)

参考例4-3-1
エチル trans-1-アミノ-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩
Figure 2022115836000530
本反応は、文献(Bioorganic & Medicinal Chemistry、第17巻、1982頁、2009年)に記載の方法を参考に行った。
(1)エチル 1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-オキソシクロブタン-1-カルボキシラート(15g)の1,4-ジオキサン(30mL)溶液に、4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(120mL)を加えて室温で14時間撹拌した。析出した固体を濾取し、エチル 1-アミノ-3-オキソシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(11.0g)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(200mg)のトルエン(5.2mL)溶液にフタル酸無水物(306mg)、トリエチルアミン(288μL)を加え、加熱還流下で4.5時間撹拌した。反応液を室温に戻し、水及び1mol/L塩酸を加え、pHを2に調整し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、エチル 1-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-3-オキソシクロブタン-1-カルボキシラート(404mg)を無色固体として得た。
(3)窒素雰囲気下、上記(2)で得られた化合物(200mg)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、塩化亜鉛(0.5mol/Lテトラヒドロフラン溶液、2.78mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を-78℃に冷却し、リチウム トリ-sec-ブチルボロヒドリド(L-Selectride(登録商標)、1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、1.04mL)をゆっくり滴下し、同温で2時間、室温で50分間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、エチル trans-1-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-3-ヒドロキシシクロブタン-1-カルボキシラート(179mg)を無色油状物質として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(2.0g)のアセトニトリル(35mL)溶液に、酸化銀(I)(16g)、ヨードエタン(2.8mL)を加え、80℃で24時間、室温で2日間、80℃で12時間、室温で終夜撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムカートリッジ及びシリカゲルカラムカートリッジを連結したカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~50:50、次いでクロロホルム:メタノール=90:10)で精製し、エチル trans-1-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(1.38g)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.16 - 1.30 (m, 6 H) 2.76 - 2.96 (m, 2 H) 3.38 - 3.51 (m, 2 H) 3.51 - 3.66 (m, 2 H) 4.05 - 4.26 (m, 3 H) 7.71 - 7.79 (m, 2 H) 7.79 - 7.91 (m, 2 H).

得られた淡黄色固体をエタノールから再結晶し、単結晶を取得し、X線構造解析より目的の下記構造であることを確認した。
Figure 2022115836000531
(5)上記(4)で得られた化合物(2.00g)のエタノール(21mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(313μL)を加え、40℃で1.2時間撹拌した。ヒドラジン一水和物(6.14μL)を追加し、40℃で0.8時間、加熱還流下で6.5時間、室温で終夜撹拌した。不溶物を濾別し、濾液を濃縮した。得られた残渣にエタノールを加え、不溶物を濾別し、濾液を濃縮した。得られた残渣にクロロホルム(15mL)、1mol/L塩酸(12mL)を加え、水層をクロロホルムで洗浄した。有機層を合わせ、1mol/L塩酸(10mL)で抽出した。水層を合わせ、水酸化ナトリウム(1.4g)の水(3.5mL)溶液を加え、pHを10に調整し、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、エチル trans-1-アミノ-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(475mg)を淡褐色油状物質として得た。
(6)上記(5)で得られた化合物(400mg)の2mol/L塩化水素-エタノール(3.20mL)溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣にトルエンを加えて濃縮し、標題化合物(469mg)を無色固体として得た。
MS ESI posi: 188[M+H]+.
保持時間: 0.415 min (method C)
以下の参考例4-3-2は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例4-3-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表27-1に示す。
Figure 2022115836000532

参考例4-3-3
メチル trans-1-アミノ-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩
Figure 2022115836000533
(1)参考例4-3-1で得られた化合物(100mg)の酢酸エチル(4.5mL)懸濁液を氷冷し、炭酸水素ナトリウム(308mg)の水(3.5mL)溶液をゆっくり加え、クロロギ酸ベンジル(89.0μL)を滴下した。室温で14時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加えて二層に分配した。有機層を1mol/L塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=88:12~酢酸エチルのみ)で精製し、エチル trans-1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(124mg)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(10.0g)のメタノール(39mL)溶液に、テトラヒドロフラン(39mL)、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(31.1mL)を加え、室温で3時間撹拌した。メタノール、テトラヒドロフランを減圧留去し、水層をトルエン(30mL)で洗浄した後、4mol/L塩酸を加えた。水層をクロロホルム(30mL)で2回抽出し、有機層を合わせてフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣にトルエン(50mL)を加えて濃縮し、trans-1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸を含む混合物(8.35g)を得た。
(3)上記(2)で得られた混合物(2.00g)のメタノール(2.8mL)溶液に、トルエン(17mL)、p-トルエンスルホン酸一水和物(131mg)を加え、100℃で3時間、室温で終夜、100℃で2時間撹拌した。反応液にトルエン(10mL)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(8mL)で2回、飽和食塩水(8mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~20:80)で精製し、メチル trans-1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(1.65g)を薄茶色固体として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(1.00g)のメタノール(7.9mL)溶液に、パラジウム炭素(0.1g)を加え、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。反応液をKCフロック(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30、次いでクロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=80:20)で精製し、メチル trans-1-アミノ-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラートを含む混合物を得た。
(5)上記(4)で得られた混合物に2mol/L塩化水素-メタノール溶液(3.15mL)を加えて濃縮した。得られた残渣にトルエン(10mL)を加えて濃縮し、標題化合物(552mg)を無色ガム状物質として得た。
MS ESI posi: 174[M+H]+.
保持時間: 0.239 min (method C)

参考例4-3-4
trans-1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-ヒドロキシシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000534
(1)ジプロパン-2-イル 3,3-ジメトキシシクロブタン-1,1-ジカルボキシラート(20.0g)のイソプロピルアルコール(52.9g)溶液に35%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(30.7g)を加え、60℃で6時間、室温で38時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣にトルエン(60mL)を加えて二層に分配した。水層に50%クエン酸水溶液(23.5g)を加えてpH4に調整した後、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を10%硫酸ナトリウム水溶液で洗浄、濃縮した。得られた残渣にトルエンを加えて濃縮して、3,3-ジメトキシ-1-{[(プロパン-2-イル)オキシ]カルボニル}シクロブタン-1-カルボン酸(13.9g)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.27 (d, J=6.4 Hz, 6 H) 2.76 (s, 4 H) 3.16 (s, 3 H) 3.17 (s, 3 H) 5.09 (spt, J=6.3 Hz, 1 H).
MS ESI posi: 269[M+Na]+.
保持時間: 0.750 min (method A)
(2)上記(1)で得られた化合物(4.58g)のトルエン(47.0g)溶液に、トリエチルアミン(2.47g)を加え、90℃でジフェニルホスホリルアジド(5.42g)のトルエン(17.0g)溶液をゆっくりと滴下し、90℃で2時間撹拌した。続いて反応液にベンジルアルコール(2.42g)を滴下し、同温で7時間、室温で80時間撹拌した。反応液に10%炭酸カリウム水溶液(16.6g)を加え抽出した。有機層を10%クエン酸水溶液、10%硫酸ナトリウム水溶液で順次洗浄後、濃縮してプロパン-2-イル 1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3,3-ジメトキシシクロブタン-1-カルボキシラートを含む混合物(6.71g)を黄色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.14 - 1.30 (m, 6 H) 2.27 - 2.42 (m, 2 H) 2.80 - 2.89 (m, 2 H) 3.16 (s, 3 H) 3.17 (s, 3 H) 4.94 - 5.07 (m, 1 H) 5.10 (s, 2 H) 5.31 (br s, 1 H) 7.29 - 7.39 (m, 5 H).
MS ESI posi: 374[M+Na]+.
保持時間: 0.982 min (method A)
(3)上記(2)で得られた混合物(5.94g)のイソプロピルアルコール(33.2g)溶液に、室温にて濃塩酸(4.22g)と水(4.22g)の混合溶液を滴下し、50℃で2時間、室温で22.5時間撹拌した。反応液に炭酸カリウム(3.50g)の水(21.3g)溶液を加え、イソプロピルアルコールを減圧留去し、酢酸イソプロピル(37.7g)を加え抽出した。有機層を10%硫酸ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮して残渣(4.60g)を得た。得られた残渣(1.00g)を酢酸イソプロピル-n-へプタンの混合溶媒から再結晶し、析出物を濾取して、プロパン-2-イル 1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-オキソシクロブタン-1-カルボキシラート(0.830g)を無色固体として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.18 - 1.32 (m, 6 H) 3.53 - 3.71 (m, 4 H) 5.07 - 5.18 (m, 3 H) 5.84 (br s, 1 H) 7.30 - 7.42 (m, 5 H).
MS ESI posi: 306[M+H]+、328[M+Na]+.
保持時間: 0.920 min (method A)
(4)水素化ほう素ナトリウム(0.128g)のエタノール(3.79g)溶液を氷冷し、上記(3)で得られた化合物(2.00g)のエタノール(5.22g)溶液を滴下し、同温で2.5時間撹拌した。反応液に塩化アンモニウム(0.530g)の水(3.61g)溶液を加え、エタノールを減圧留去し、酢酸エチルで抽出した。有機層を10%炭酸水素ナトリウム水溶液、10%硫酸ナトリウム水溶液で順次洗浄し、濃縮してプロパン-2-イル trans-1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-ヒドロキシシクロブタン-1-カルボキシラートを含む混合物(1.94g)を無色固体として得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.02 - 1.23 (m, 6 H) 2.13 (ddd, J=10.1, 7.4, 2.7 Hz, 0.5 H) 2.41 - 2.48 (m, 1.5 H) 2.49 - 2.57 (m, 1.5 H) 2.82 - 2.93 (m, 0.5 H) 2.82 - 2.93 (m, 0.5 H) 4.28 - 4.35 (m, 1 H) 4.58 (br s, 1 H) 4.87 - 4.97 (m, 1 H) 5.04 - 5.09 (m, 2 H) 7.26 - 7.40 (m, 5 H).
MS ESI posi: 308[M+H]+、330[M+Na]+.
保持時間: 0.790 min (method A)
(5)上記(4)で得られた混合物(1.80g)のメタノール(5.79g)溶液に、8mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.46 mL)と水(1.46 mL)の混合溶液を加え、室温で17.5時間撹拌した。反応液に濃塩酸(0.607g)を加え、pHを5.5とし、メタノールを減圧留去した。得られた残渣に水(4.00g)、濃塩酸(0.60g)を加え、pHを1.9とした後、水(3.00g)を加え、酢酸イソプロピルで2回抽出した。合わせた有機層を10%硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、残渣(1.55g)を得た。得られた残渣(1.13g)を酢酸イソプロピル-n-ヘプタンの混合溶媒から再結晶し、析出物を濾取して標題化合物(0.710g)を無色固体として得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 2.43 - 2.64 (m, 4 H) 4.33 (quin, J=7.6 Hz, 1 H) 5.07 (s, 2 H) 7.24 - 7.43 (m, 5 H).
MS ESI posi: 266[M+H]+、288[M+Na]+.
MS ESI nega: 264[M-H]-.
保持時間: 0.539 min (method A)

参考例4-3-5
エチル trans-1-アミノ-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(エチル (1r,3r)-1-アミノ-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩)
Figure 2022115836000535
(1)参考例4-3-4で得られた化合物(5.02g)に30%水酸化カリウム水溶液(21.6g)を室温で滴下し、同温で10分間撹拌した。硫酸ジエチル(12.7g)を滴下し、同温で16.5時間撹拌した。へプタン(9.58g)を加えて二層に分配した。水層に50%クエン酸水溶液(5.09g)を加えてpH4.3に調整した後、tert-ブチルメチルエーテルで2回抽出した。有機層を食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルを加えて濃縮する操作を2回繰り返して(1r,3r)-1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸(6.53g)を無色ガム状物質として得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.17 (t, J=7.0 Hz, 3 H) 2.47 - 2.57 (m, 4 H) 3.43 (q, J=7.0 Hz, 2 H) 4.07 - 4.14 (m, 1 H) 5.07 (s, 2 H) 7.31 - 7.37 (m, 5 H).
MS ESI posi: 294[M+H]+、316[M+Na]+.
MS ESI nega: 292[M-H]-.
保持時間: 1.203 min (method B)
(2)上記(1)で得られた化合物(5.46g)のエタノール(6.5g)溶液に、室温で2mol/L塩化水素-エタノール溶液(28mL)を加え、室温で15時間撹拌した。50℃で2.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(6mL)、tert-ブチルメチルエーテルを加え抽出した。有機層を10%食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮してエチル (1r,3r)-1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(5.95g)を無色油状物質として得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.13 - 1.23 (m, 6 H) 2.43 - 2.56 (m, 4 H) 3.42 (q, J=7.0 Hz, 2 H) 4.06 - 4.17 (m, 3 H) 5.07 (s, 2 H) 7.25 - 7.40 (m, 5 H).
MS ESI posi: 322[M+H]+、344[M+Na]+.
保持時間: 1.292 min (method B)
(3)上記(2)で得られた化合物(5.84g)の酢酸エチル(20g)溶液にパラジウム炭素(0.292g)を加え、水素雰囲気下、室温で12.5時間撹拌した。反応液をKCフロック(登録商標)濾過して不溶物を濾別した。濾液に4mol/L塩化水素-酢酸エチル溶液(5.45mL)を加え、反応液を濃縮した。得られた残渣(5.60g)を酢酸エチル-n-へプタンの混合溶媒から再結晶し、析出物を濾取して標題化合物(3.64g)を無色固体として得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.19 (t, J=7.0 Hz, 3 H) 1.35 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 2.59 - 2.65 (m, 2 H) 2.72 - 2.77 (m, 2 H) 3.46 (q, J=7.0 Hz, 2 H) 3.94 - 4.17 (m, 3 H).
MS ESI posi: 188[M+H]+.
保持時間: 0.341 min (method B)

参考例4-4-1
エチル cis-1-アミノ-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩
Figure 2022115836000536
(1)ジプロパン-2-イル 3-オキソシクロブタン-1,1-ジカルボキシラート(6.05g)を用いて、参考例4-2-1(1)に記載の方法に準じて反応及び後処理を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~40:60)で精製し、ジプロパン-2-イル 3-ヒドロキシシクロブタン-1,1-ジカルボキシラート(3.8g)を無色油状物質として得た。
(2)本反応は、文献(The Journal of Organic Chemistry、第82巻、12863頁、2017年)に記載の方法を参考に行った。上記(1)で得られた化合物(3.8g)のイソプロピルアルコール(78mL)溶液に35%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(7.8mL)を加え、室温で終夜撹拌した。35%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(1.1mL)を追加し、室温で終夜撹拌した。反応液を濃縮し、10%硫酸水素ナトリウム水溶液(70mL)を加えて酸性にした後、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を10%硫酸水素ナトリウム水溶液(70mL)、飽和食塩水(70mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤を濾別した。濾液を濃縮し、3-ヒドロキシ-1-{[(プロパン-2-イル)オキシ]カルボニル}シクロブタン-1-カルボン酸(2.34g)を、淡黄色固体として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(100mg)及びトリエチルアミン(103μL)にtert-ブチルアルコール(466μL)、トルエン(9.9mL)、ジフェニルホスホリルアジド(117μL)を加え、100℃で5時間、室温で終夜撹拌した。反応液に10%硫酸水素ナトリウム水溶液を加え酸性にし、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~20:80)で精製し、プロパン-2-イル(1s,5s)-3-オキソ-2-オキサ-4-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-5-カルボキシラート(86.3mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.24 - 1.37 (m, 6 H) 1.95 - 2.07 (m, 2 H) 2.65 - 2.78 (m, 2 H) 4.96 - 5.03 (m, 1 H) 5.05 - 5.20 (m, 1 H) 6.17 (br s, 1 H).

得られた無色粉末をエタノールから再結晶し、単結晶を取得し、X線構造解析より目的の下記構造であることを確認した。
Figure 2022115836000537
(4)上記(3)で得られた化合物(970mg)の水-エタノールの混合溶液(12mL-6.1mL)に水酸化カリウム(1.37g)を加えて80℃で10時間撹拌した。室温に戻し、エタノールを減圧留去し、水層をジエチルエーテルで2回洗浄した後、濃塩酸を少しずつ加えて中和した。水層を濃縮し、cis-1-アミノ-3-ヒドロキシシクロブタン-1-カルボン酸を含む混合物を得た。
(5)上記(4)で得られた混合物のエタノール(24mL)溶液を氷冷し、塩化チオニル(1.07mL)を加え、70℃で2時間撹拌し、濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=60:40~酢酸エチルのみ、次いでクロロホルム:メタノール=95:5~60:40)で精製し、エチル cis-1-アミノ-3-ヒドロキシシクロブタン-1-カルボキシラート(826mg)を無色固体として得た。
(6)上記(5)で得られた化合物(826mg)のアセトニトリル-水の混合溶液(10mL-10mL)溶液を氷冷し、トリエチルアミン(3.59mL)、二炭酸ジ-tert-ブチル(2.28g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~酢酸エチルのみ)で精製し、エチル cis-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-ヒドロキシシクロブタン-1-カルボキシラート(982mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.19 - 1.35 (m, 3 H) 1.35 - 1.48 (m, 9 H) 2.00 - 2.15 (m, 2 H) 2.81 - 2.94 (m, 2 H) 4.09 - 4.22 (m, 2 H) 4.22 - 4.34 (m, 1 H).

得られた無色粉末をアセトン-n-ヘキサンの混合溶媒から再結晶し、単結晶を取得し、X線構造解析より目的の下記構造であることを確認した。
Figure 2022115836000538
(7)上記(6)で得られた化合物(500mg)を用いて、参考例4-3-1(4)に記載の方法に準じて反応を行い、エチル cis-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(487mg)を無色油状物質として得た。
(8)上記(7)で得られた化合物(470mg)に4mol/L塩化水素-酢酸エチル(2.0mL)を加え、室温で30分間撹拌し、濃縮した。ここに4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(2.0mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物(336mg)を淡褐色粉末として得た。
MS ESI/APCI Multi posi: 188[M+H]+.
保持時間: 0.375 min (method F)
以下の参考例4-4-2~4-4-3は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例4-4-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表28-1に示す。
Figure 2022115836000539

参考例4-5-1
メチル trans-3-アセトキシ-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-メチルシクロブタン-1-カルボキシラート
Figure 2022115836000540
(1)文献(The Journal of Organic Chemistry、第82巻、12863頁、2017年)に記載の方法により得られた、trans-1-アミノ-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブタン-1-カルボン酸(200mg)に2mol/L塩化水素-メタノール溶液(0.276mL)を加え、60℃で終夜撹拌し、さらに室温で終夜撹拌した。反応液を濃縮し、メチル trans-1-アミノ-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブタン-1-カルボキシラートを含む混合物を得た。
(2)上記(1)で得られた混合物のアセトニトリル(2.8mL)溶液にトリエチルアミン(96.0μL)、二炭酸ジ-tert-ブチル(90.2mg)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、室温で1時間撹拌し、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、メチル trans-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブタン-1-カルボキシラートを含む混合物を得た。
(3)上記(2)で得られた混合物を用いて、参考例4-2-4(1)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(5mg)を無色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.39 - 1.54 (m, 12 H) 1.99 (s, 3 H) 2.28 - 2.43 (m, 2 H) 2.85 - 3.00 (m, 2 H) 3.68 (s, 3 H).

参考例4-6-1
メチル 1-アセチル-3-アミノアゼチジン-3-カルボキシラート
Figure 2022115836000541
(1)メチル 3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(100mg)を用いて、参考例4-2-4(1)に記載の方法に準じて反応を行い、メチル 1-アセチル-3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]アゼチジン-3-カルボキシラート(79mg)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(74mg)を用いて、参考例4-2-1(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(42mg)を黄色油状物質として得た。
MS ESI posi: 173[M+H]+.
保持時間: 0.209 min (method C)
以下の参考例4-6-2~4-6-3は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例4-6-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表29-1に示す。
Figure 2022115836000542

参考例4-7-1
エチル 1-アミノ-3-(ピロリジン-1-イル)シクロブタン-1-カルボキシラート
Figure 2022115836000543
(1)エチル 1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-オキソシクロブタン-1-カルボキシラート(100mg)のクロロホルム(2.0mL)溶液にピロリジン(48.7μL)を加えて室温で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、ナトリウム トリアセトキシボロヒドリド(247mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5、次いでクロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=80:20)で精製し、エチル 1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(ピロリジン-1-イル)シクロブタン-1-カルボキシラート(130mg)を無色油状物質して得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(93.0mg)に2mol/L塩化水素-エタノール溶液(0.744mL)を加え、60℃で29時間、室温で終夜撹拌した。反応液を濃縮し、標題化合物(64mg)を得た。
MS ESI posi: 213[M+H]+.
保持時間: 0.329 min (method C)
以下の参考例4-7-2~4-7-3は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例4-7-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表30-1に示す。
Figure 2022115836000544

参考例4-8-1
ジベンジル (1-アミノシクロペンチル)ホスホネート
Figure 2022115836000545
(1)亜りん酸ジベンジル(500mg)、シクロペンタノン(0.160g)、ベンズヒドリルアミン(0.349g)のアセトニトリル(9.5mL)溶液に塩化ビスマス(III)(60.1mg)を加え、マイクロウェーブ照射下、100℃で1時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30)で精製し、ジベンジル{1-[(ジフェニルメチル)アミノ]シクロペンチル}ホスホネート(301mg)を茶色油状物質として得た。
(2)本反応は、文献(Organic Letters、第1巻、1395頁、1999年)に記載の方法を参考に行った。上記(1)で得られた化合物(300mg)のトルエン(2mL)溶液にモレキュラーシーブス4Å(300mg)を加えて、室温で20分間撹拌した。反応液に2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(0.146g)を加えて、遮光して60℃で3時間撹拌した。2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(66.6mg)を追加し、遮光して60℃で2時間撹拌した。反応液をNHシリカゲルパッドで濾過し、濾液を濃縮した。
(3)上記(2)で得られた混合物のジエチルエーテル(2mL)溶液に、0.5mol/L塩酸(2mL)を加え、室温で18時間、40℃で2時間撹拌した。反応液にジエチルエーテルを加え、水で抽出した。水層を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を濃縮し、ジベンジル (1-アミノシクロペンチル)ホスホネート(20.2mg)を薄黄色油状物質として得た。
MS ESI/APCI Multi posi: 346[M+H]+.
保持時間: 0.934 min (method F)

参考例4-9-1
1-[2-(トリフェニルメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]シクロプロパン-1-アミン
Figure 2022115836000546
(1)1-アミノシクロプロパンカルボニトリル塩酸塩(2.81g)の1,4-ジオキサン-水の混合溶液(59mL-30mL)に、炭酸カリウム(9.83g)を加え、氷冷し、クロロギ酸アリル(2.76mL)を加え、同温で2時間撹拌した。同温で2mol/L塩酸、水を加えてpHを8とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=90:10)で精製し、プロプ-2-エン-1-イル (1-シアノシクロプロピル)カルバマート(3.86g)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(3.86g)のN,N-ジメチルホルムアミド(39mL)溶液に塩化アンモニウム(1.74g)、アジ化ナトリウム(2.11g)を加え、マイクロウェーブ照射下、120℃で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、2mol/L塩酸(17.4mL)を加え、pHを3に調整し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、濃縮し、プロプ-2-エン-1-イル [1-(2H-テトラゾール-5-イル)シクロプロピル]カルバマートを含む混合物(10.3g)を得た。
(3)上記(2)で得られた混合物(10.3g)のテトラヒドロフラン(116mL)溶液を氷冷し、トリエチルアミン(9.71mL)、トリチルクロリド(7.12g)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=60:40)で精製し、プロプ-2-エン-1-イル {1-[2-(トリフェニルメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]シクロプロピル}カルバマート(5.45g)を無色固体として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(5.45g)のテトラヒドロフラン(121mL)溶液に1,3-ジメチルバルビツル酸(2.07g)を加え、減圧脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.697g)を加え、窒素雰囲気下、60℃で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和食塩水-飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の混合溶液(2:1)で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=99:1~92:8)、及びNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~60:40)で精製し、標題化合物(2.32g)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.00 - 1.13 (m, 4 H) 6.96 - 7.08 (m, 6 H) 7.34 - 7.44 (m, 9 H).
以下の参考例4-9-2~4-9-3は、参考例4-3-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例4-9-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表31-1に示す。
Figure 2022115836000547

参考例4-9-2~4-9-3のNMRデータを以下に示す。
参考例4-9-2
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 2.75 - 2.89 (m, 2 H) 3.21 - 3.38 (m, 2 H) 7.05 - 7.12 (m, 6 H) 7.28 - 7.42 (m, 9 H).

参考例4-9-3
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 2.41 - 2.63 (m, 4 H) 3.26 (s, 3 H) 4.06 - 4.35 (m, 1 H) 6.91 - 7.63 (m, 15 H).

参考例4-10-1
1-(1-ベンジル-1H-テトラゾール-5-イル)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-アミン塩酸塩
Figure 2022115836000548
(1)1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸(1.03g)を用いて、参考例4-5-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物のクロロホルム(15mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.55mL)、塩化アンモニウム(0.509g)を加え、氷冷し、HATU(3.88g)、N,N-ジメチルホルムアミド(4mL)を加え、室温で4日間撹拌した。酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄、濃縮した。得られた残渣に、酢酸エチル(7mL)、n-ヘキサン(10mL)を加え、60℃で懸濁させ、クロロホルム(5mL)、n-ヘキサン(60mL)を加え、室温で1時間撹拌し、固体を濾取し、tert-ブチル (1-カルバモイル-3,3-ジフルオロシクロブチル)カルバマート(905mg)を無色粉末として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(300mg)のクロロホルム(4.0mL)懸濁液を氷冷し、ピリジン(0.484mL)、p-トルエンスルホニルクロリド(0.457g)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、二層に分配した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、tert-ブチル (1-シアノ-3,3-ジフルオロシクロブチル)カルバマート(163mg)を無色固体として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(490mg)を用いて、参考例4-9-1(2)に記載の方法に準じて反応及び後処理し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=80:20)で精製し、tert-ブチル [3,3-ジフルオロ-1-(1H-テトラゾール-5-イル)シクロブチル]カルバマート(1.02g)を無色油状物質として得た。
(5)上記(4)で得られた化合物(1.02g)のアセトン(5.8mL)溶液を氷冷し、炭酸カリウム(0.478g)、ベンジルブロミド(0.246mL)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液の不溶物を濾別し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=60:40)で精製し、tert-ブチル [1-(1-ベンジル-1H-テトラゾール-5-イル)-3,3-ジフルオロシクロブチル]カルバマートとその位置異性体混合物(652mg)を無色固体として得た。
(6)上記(5)で得られた化合物(652mg)のクロロホルム(3.6mL)溶液に4mol/L塩化水素-1,4-ジオキサン溶液(1.78mL)を加え、室温で2時間撹拌した。懸濁液を濃縮し、クロロホルムを加え、析出した固体を濾取し、標題化合物(441mg)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 266[M+H]+.
保持時間: 0.318 min (method B)
以下の参考例4-10-2は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例4-10-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表32-1に示す。
Figure 2022115836000549

参考例4-11-1
tert-ブチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート
Figure 2022115836000550
(1)1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸(1.00g)、炭酸ナトリウム(2.10g)の水(22mL)溶液を氷冷し、クロロギ酸ベンジル(1.03mL)の1,4-ジオキサン(6.62mL)溶液をゆっくり加え、徐々に室温まで昇温しながら12時間撹拌した。反応液を氷冷し、クロロギ酸ベンジル(0.47mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水、ジエチルエーテルを加えて二層に分配した。水層を氷冷し、1mol/L塩酸を加え、pHを1にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸を含む混合物(1.69g)を得た。
(2)本反応は、文献(WO2009/070485A1)に記載の方法を参考に行った。上記(1)で得られた混合物(1.69g)、tert-ブチルアルコール(675μL)、4-ジメチルアミノピリジン(362mg)のクロロホルム(20mL)溶液を氷冷し、EDC(1.25g)を加え、徐々に室温まで昇温しながら終夜撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=95:5~60:40)で精製し、tert-ブチル 1-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(708mg)を無色粉末として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(200mg)のメタノール(1.5mL)溶液にパラジウム炭素(20.0mg)を加え、水素雰囲気下、室温で1.5時間撹拌した。反応液をKCフロック(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣にメタノールを加え、不溶物を濾別後、濾液を濃縮し、標題化合物(92.0mg)を無色油状物質として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.50 (br s, 9 H) 2.46 - 2.56 (m, 2 H) 3.06 - 3.16 (m, 2 H).
以下の参考例4-11-2~4-11-3は、参考例4-3-3(1)で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例4-11-1に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、NMRデータ、LCMSデータを表32-2~表32-3に示す。
Figure 2022115836000551
Figure 2022115836000552


参考例5-1-1
N-[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-2,4-ジメチルフェニル)エチル]-4-フェニルブタン-1-アミン
Figure 2022115836000553

参考例1-15-5で得られた化合物(500mg)及び参考例2-1-1で得られた化合物(706mg)を用い、参考例3-4-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(530mg)を褐色油状物質として得た。
MS ESI posi: 370[M+H]+.
保持時間: 0.878 min (method B)

参考例5-2-1
メチル 2-アミノ-2-エチルブタノエート塩酸塩
Figure 2022115836000554

2-アミノ-2-エチルブタン酸(1.00g)を用い、エタノールの代わりにメタノールを用いた以外は、参考例4-4-1(5)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(1.20g)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 146[M+H]+.
保持時間: 0.324 min (method C)

参考例5-2-2
メチル 2-プロピルノルバリナート塩酸塩
Figure 2022115836000555

氷冷下、2-プロピルノルバリン(300mg)のメタノール(7.5mL)懸濁液に塩化チオニル(0.41mL)を加え、70℃で9時間、室温で終夜撹拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をメタノール-トルエン混合溶液(3.8mL-7.5mL)に溶解した。氷冷下、トリメチルシリルジアゾメタン(2mol/Lジエチルエーテル溶液、4.7mL)を加え、同温で2時間撹拌した。同温でトリメチルシリルジアゾメタン(2mol/Lジエチルエーテル溶液、1.9mL)を追加し、同温で3時間撹拌した。酢酸を加えて濃縮し、得られた残渣にトルエンを加えて濃縮した。得られた残渣に2mol/L塩化水素-メタノール溶液(1.9mL)を加えて濃縮し、得られた残渣にトルエンを加えて濃縮することで、標題化合物(332mg)を淡灰色固体として得た。
MS ESI posi: 174[M+H]+.
保持時間: 0.619 min (method C)

参考例5-2-3
メチル 2-(メトキシメチル)-O-メチルセリナート塩酸塩
Figure 2022115836000556

氷冷下、2-(メトキシメチル)-O-メチルセリン(50mg)のメタノール-トルエン混合溶液(0.2mL-1mL)にトリメチルシリルジアゾメタン(2mol/Lジエチルエーテル溶液、0.46mL)を加え、同温にて1時間撹拌した。反応液に2mol/L塩化水素-メタノール溶液(0.31mL)を加えて濃縮し、標題化合物(83mg)を無色ガム状物質として得た。
MS ESI posi: 178[M+H]+.
保持時間: 0.226 min (method C)
以下の参考例5-2-4~5-2-10は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例5-2-1又は参考例5-2-3に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表32-4に示す。
Figure 2022115836000557

参考例5-2-11
メチル (2S)-2-アミノ-2-フェニルブタノエート
Figure 2022115836000558

以下の工程(1)~(6)は、文献(Nature、第562巻、105頁、2018年)に記載の方法を参考に行った。
(1)メチル (2S)-2-アミノブタノエート塩酸塩(30g)にメタンアミン(9.8mol/Lメタノール溶液、140mL)を加え、室温で3日間撹拌した。反応液を濃縮し、3.8mol/L炭酸カリウム水溶液(153g)を加え、クロロホルム(100mL)で5回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮することで(2S)-2-アミノ-N-メチルブタナミド(22.6g)を淡黄色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(5g)のクロロホルム(65mL)溶液に、窒素雰囲気下、2,2-ジメチルプロパナール(8.13g)、トリフルオロ酢酸(7.50mL)を加え、59℃で18時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)をゆっくり加えてpHを9に調整し、クロロホルム(100mL)で2回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮することで(2R,5S)-2-tert-ブチル-5-エチル-3-メチルイミダゾリジン-4-オン(7.00g)を淡黄色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(7.00g)のクロロホルム(22mL)溶液を-60℃以下に冷却し、窒素雰囲気下、トリホスゲン(5.75g)、2,6-ルチジン(5.98mL)のクロロホルム(43mL)溶液を滴下した(内温-60℃~-20℃)。反応液を内温-40℃~-30℃で1.5時間撹拌し、さらに室温で24時間撹拌した。反応液に1mol/L塩酸(55mL)を加え、クロロホルムを加えて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトニトリル=99:1)にて精製し、(2S,5S)-2-tert-ブチル-5-エチル-3-メチル-4-オキソイミダゾリジン-1-カルボニルクロリド(6.41g)を黄色固体として得た。
(4)上記(3)で得られた化合物(500mg)、N-メチルアニリン(239mg)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を-70℃に冷却し、窒素雰囲気下、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.0mol/Lテトラヒドロフラン溶液、2.43mL)を加えた(内温-70℃~-65℃)。反応液を-72℃~-63℃で90分間撹拌し、さらに氷冷下で20分間撹拌した。氷冷下、反応液にカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.0mol/Lテトラヒドロフラン溶液、2.43mL)を加え、同温で15分間、室温で19時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(25mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=7:3~0:10)にて精製し、得られた残渣をエタノール-n-ヘキサンの混合溶媒から再結晶し、析出物を濾取して、(2S,5S)-2-tert-ブチル-5-エチル-N,3-ジメチル-4-オキソ-5-フェニルイミダゾリジン-1-カルボキサミド(157mg)を無色粉末として得た。
(5)上記(4)で得られた化合物(157mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)溶液を氷冷し、窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(50%鉱油分散物、24mg)を加え、同温で30分間撹拌した。ヨードメタン(0.046mL)を加え、室温で90分間撹拌した。反応液に1mol/L塩酸(3mL)を加え、ジエチルエーテル(5mL)で3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮し、(2S,5S)-2-tert-ブチル-5-エチル-N,N,3-トリメチル-4-オキソ-5-フェニルイミダゾリジン-1-カルボキサミド(140mg)を無色粉末として得た。
(6)上記(5)で得られた化合物(140mg)に6mol/L塩酸とエタノールの混合溶液(10:1、2.5mL)を加え、マイクロウェーブ照射下、160℃にて1時間撹拌した。水(3mL)を加え、クロロホルム(6mL)で2回洗浄し、水層を濃縮した。残渣に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.69mL)を加え、2~3分間撹拌した。反応液を濃縮することで、149mgの無色粉末を得た。このうち100mgに蒸留水、樹脂(ダウエックス(商標)50Wx8 100-200メッシュ強酸性陽イオン交換樹脂(H形))(2g)を加え、室温で1時間撹拌した。樹脂を取り出して蒸留水で洗浄し、3.5%アンモニア水で抽出し、濃縮することで(2S)-2-アミノ-2-フェニルブタン酸(36mg)を無色粉末として得た。
(7)上記(6)で得られた化合物(18mg)のメタノール-トルエン混合溶液(0.2mL-0.8mL)にトリメチルシリルジアゾメタン(2mol/Lジエチルエーテル溶液、0.075mL)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液に酢酸(0.02mL)を加えて濃縮し、残渣にメタノールを加えて濃縮した。残渣にクロロホルム(6mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(6mL)を加えて二層に分配した。水層をクロロホルム(6mL)で抽出し、有機層を合わせ、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。残渣にメタノール-d4を加え、不溶物を除いて濃縮することで標題化合物(16mg)を無色油状物質として得た。
MS ESI posi: 194[M+H]+.
保持時間: 0.559 min (method C)
以下の参考例5-2-12~5-2-13は、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例5-2-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表32-5に示す。
Figure 2022115836000559

参考例5-3-1
2-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-2-エチルブタン酸
Figure 2022115836000560

(1)参考例5-2-1で得られた化合物(13mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(58μL)を加えた。反応液にクロロギ酸4-ニトロフェニル(13mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に参考例3-4-1で得られた化合物(20mg)を加えて60℃で2時間、室温で終夜撹拌し、反応液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムカートリッジ及びシリカゲルカラムカートリッジを連結したカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=90:10~40:60)で精製し、メチル 2-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-2-エチルブタン酸を含む混合物を無色ガム状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた混合物にメタノール(0.5mL)、テトラヒドロフラン(1mL)、水(0.5mL)、水酸化リチウム(11mg)を加えて60℃で13時間、室温で3日間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=90:10)で精製し、凍結乾燥し、標題化合物(21mg)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 541[M+H]+、 563[M+Na]+.
保持時間: 0.959 min (method A)

参考例5-3-2
N-([(1R)-1-(4-アセチル-2-クロロ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)-2-プロピルノルバリン
Figure 2022115836000561

(1)参考例5-2-2で得られた化合物(22mg)、クロロギ酸4-ニトロフェニル(21mg)のテトラヒドロフラン(0.85mL)懸濁液を氷冷下で10分間撹拌した。反応液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(74μL)を加え、同温で1時間撹拌した。参考例3-4-36で得られた化合物(40mg)を加えて60℃で1時間、室温で18時間撹拌した。
(2)上記(1)の反応液に2mol/L水酸化リチウム水溶液(0.85mL)、メタノール(0.85mL)を加えて70℃で48時間、室温で終夜撹拌した。反応液を濃縮し、残渣にメタノール(2mL)を加え、不溶物を濾別した。得られた溶液を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(16mg)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 619[M+H]+.
MS ESI nega: 617[M-H]-.
保持時間: 1.050 min (method A)
以下の参考例5-3-3~5-3-11は、参考例3-1-1、参考例3-4-4、参考例3-4-36、参考例5-2-3~5-2-9で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例5-3-2若しくは後述の実施例1-1に記載の方法、又はこれらに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表32-6~表32-7に示す。
Figure 2022115836000562
Figure 2022115836000563

参考例5-3-12
(2R)-2-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-2-フェニルブタン酸
Figure 2022115836000564

(1)参考例5-2-10で得られた化合物(141mg)、参考例3-4-4で得られた化合物(150mg)を用い、参考例5-3-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、メチル 2-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-2-フェニルブタノエート(194mg)を無色ガム状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(194mg)をキラルカラムを備えた超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を用いてジアステレオマーを分離した(装置:WATERS社製SFC30、カラム:CHIRALCEL OJ-H、20x250mm、溶媒:A液;メタノール、B液;二酸化炭素、溶出条件:A液/B液=5/95、流速:30mL/min、温度:40℃、検出法:UV210nm、254nm)。保持時間の短い異性体として、メチル (2R)-2-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-2-フェニルブタノエート(56mg)を無色ガム状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(120mg)を用い、参考例5-3-1(2)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(99mg)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 561[M+H]+、 583[M+Na]+.
MS ESI nega: 559[M-H]-.
保持時間: 1.117 min (method A)
以下の参考例5-3-13~5-3-18は、参考例3-1-1~3-1-2、参考例3-4-1、参考例3-4-4、参考例3-4-36、参考例3-4-42、参考例5-2-10~5-2-13、参考例5-1-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、参考例5-3-2若しくは後述の実施例1-1、又はこれらに準ずる方法にて、合成した。化合物の構造、LCMSデータを表32-8に示す。
Figure 2022115836000565
なお、上記参考例5-3-1~5-3-18で得られた化合物は、後述の試験例1において、以下のヒトLPA1受容体拮抗活性を有する。各化合物の50%阻害濃度(IC50値)を表32-9に示す。
Figure 2022115836000566

実施例1-1
N-{[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}-2-メチルアラニン
Figure 2022115836000567
(1)エチル 2-メチルアラニネート塩酸塩(13.0mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(72.6μL)を加えて室温で5分間撹拌した。反応液を氷冷し、クロロギ酸4-ニトロフェニル(15.6mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液を加え、室温で30分間撹拌した。参考例3-4-1で得られた化合物(25mg)を加えて60℃で2時間撹拌した。
(2)上記(1)の反応液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(595μL)、メタノール(1mL)を加えて60℃で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(26.2mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.29 - 1.37 (m, 6 H) 1.40 - 1.55 (m, 13 H) 2.41 (s, 3 H) 2.46 - 2.60 (m, 2 H) 2.86 - 3.02 (m, 1 H) 3.04 - 3.18 (m, 1 H) 3.96 - 4.11 (m, 4 H) 5.34 - 5.42 (m, 1 H) 6.57 (s, 2 H) 7.08 - 7.16 (m, 3 H) 7.16 - 7.28 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 513[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 511[M-H]-.
保持時間: 0.816 min (method D)
以下の実施例1-2~1-15は、参考例3-1-1~3-1-2、参考例3-4-4で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表33-1~表33-3に示す。
Figure 2022115836000568
Figure 2022115836000569
Figure 2022115836000570

実施例1-16
1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)シクロプロパン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000571
エチル 1-アミノシクロプロパン-1-カルボキシラート塩酸塩(17.8mg)及び参考例3-4-1で得られた化合物(30mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(32mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.01 - 1.10 (m, 2 H) 1.26 - 1.39 (m, 6 H) 1.39 - 1.57 (m, 9 H) 2.41 (s, 3 H) 2.47 - 2.56 (m, 2 H) 2.83 - 2.92 (m, 1 H) 3.03 - 3.14 (m, 1 H) 3.99 - 4.10 (m, 4 H) 5.43 - 5.50 (m, 1 H) 6.60 (s, 2 H) 7.08 - 7.16 (m, 3 H) 7.17 - 7.26 (m, 2 H).
MS ESI posi: 511[M+H]+、533[M+Na]+.
MS ESI nega: 509[M-H]-.
保持時間: 0.841 min (method A)
以下の実施例1-17~1-20は、参考例3-4-1~3-4-5で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表34-1に示す。
Figure 2022115836000572

実施例1-21
実施例1-22
1-{[{(1R)-1-[3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}(4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}シクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000573
(1)メチル 1-アミノシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(32.9mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.173mL)を加え、室温で10分間撹拌した。反応液にクロロギ酸4-ニトロフェニル(40.1mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に参考例3-9-1で得られた化合物(54.7mg)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液を加え、60℃で2時間撹拌し、反応液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~酢酸エチルのみ)で精製し、メチル 1-{[{(1R)-1-[3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}(4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}シクロブタン-1-カルボキシラート(72.1mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(72.1mg)を、キラルカラムを備えた分取HPLCを用い光学異性体を分離した。保持時間の短い異性体(実施例1-21(2))(35.5mg)を無色油状物質として、保持時間の長い異性体(実施例1-22(2))(39.7mg)を無色油状物質としてそれぞれ得た。
(3)上記(2)で得られた実施例1-21(2)(35.5mg)のメタノール(1mL)溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、60℃で2時間撹拌した。反応液を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物の一方の光学異性体(実施例1-21)(19.3mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.32 - 1.56 (m, 16 H) 1.88 - 2.06 (m, 2 H) 2.18 - 2.28 (m, 2 H) 2.45 - 2.54 (m, 2 H) 2.55 - 2.66 (m, 2 H) 2.84 - 2.94 (m, 1 H) 3.07 - 3.16 (m, 1 H) 4.01 - 4.12 (m, 4 H) 4.57 (br s, 1 H) 5.27 - 5.35 (m, 1 H) 5.35 - 5.43 (m, 1 H) 6.57 (s, 2 H) 7.06 - 7.17 (m, 3 H) 7.17 - 7.27 (m, 2 H).
MS ESI posi: 509[M-OH]+、549[M+Na]+.
MS ESI nega: 525[M-H]-.
保持時間: 0.936 min (method A)

(4)上記(2)で得られた実施例1-22(2)(39.7mg)を用いて、上記(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物の他方の光学異性体(実施例1-22)(18.9mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.30 - 1.55 (m, 16 H) 1.87 - 2.08 (m, 2 H) 2.18 - 2.30 (m, 2 H) 2.43 - 2.54 (m, 2 H) 2.54 - 2.65 (m, 2 H) 2.85 - 2.95 (m, 1 H) 3.05 - 3.15 (m, 1 H) 3.94 - 4.18 (m, 4 H) 4.57 (br s, 1 H) 5.27 - 5.35 (m, 1 H) 5.35 - 5.42 (m, 1 H) 6.57 (s, 2 H) 7.07 - 7.15 (m, 3 H) 7.18 - 7.26 (m, 2 H).
MS ESI posi: 509[M-OH]+、549[M+Na]+.
MS ESI nega: 525[M-H]-.
保持時間: 0.931 min (method A)
以下の実施例1-23~1-29は、参考例3-1-3~3-1-6、参考例3-4-3~3-4-5で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表35-1~表35-2に示す。
Figure 2022115836000574
Figure 2022115836000575

実施例1-30
1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000576
(1)メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(328mg)及び参考例3-1-6で得られた化合物(理論量として624mgを含む混合物)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行い、メチル 1-({[1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(443mg)を無色アモルファスとして得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(443mg)を、キラルカラムを備えた分取HPLCを用い光学異性体を分離した。保持時間の短い異性体(実施例1-30(2)-1)(180mg)を無色アモルファスとして、保持時間の長い異性体(実施例1-30(2)-2)(181mg)を無色アモルファスとしてそれぞれ得た。
(3)上記(2)で得られた実施例1-30(2)-1(180mg)のメタノール-テトラヒドロフラン混合溶液(3mL-3mL)に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50~酢酸エチルのみ、次いでクロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=80:20)で精製し、標題化合物(154mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.21 - 1.29 (m, 6 H) 1.35 - 1.52 (m, 7 H) 2.33 (s, 3 H) 2.65 - 3.24 (m, 8 H) 3.94 - 4.09 (m, 4 H) 5.26 - 5.36 (m, 1 H) 6.52 (s, 2 H) 7.09 - 7.20 (m, 3 H) 7.21 - 7.30 (m, 2 H) 12.68 (br s, 1 H).
MS ESI posi: 561[M+H]+、583[M+Na]+.
MS ESI nega: 559[M-H]-.
保持時間: 1.233 min (method B)

実施例1-31
1-({[(1S)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000577
実施例1-30(2)-2で得られた化合物(181mg)を用い、実施例1-30(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(154mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.20 - 1.29 (m, 6 H) 1.40 - 1.48 (m, 7 H) 2.33 (s, 3 H) 2.64 - 3.22 (m, 8 H) 3.94 - 4.08 (m, 4 H) 5.27 - 5.37 (m, 1 H) 6.52 (s, 2 H) 7.07 - 7.18 (m, 3 H) 7.19 - 7.28 (m, 2 H) 12.70 (br s, 1 H).
MS ESI posi: 561[M+H]+、583[M+Na]+.
MS ESI nega: 559[M-H]-.
保持時間: 1.228 min (method B)
以下の実施例1-32~1-39は、参考例3-1-7~3-1-10、参考例3-2-2、参考例3-3-1、参考例3-9-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-21に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表36-1~36-2に示す。なお、実施例1-35(保持時間の短い異性体)と実施例1-36(保持時間の長い異性体)は光学活性な化合物である。
Figure 2022115836000578
Figure 2022115836000579

実施例1-40
1-({[1-(4-カルバモイル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000580
(1)参考例1-12-1で得られた化合物(34.8mg)のクロロホルム(1mL)溶液に4-フェニルブチルアミン(19.6mg)と酢酸(1.58μL)を加え、60℃で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、ナトリウム トリアセトキシボロヒドリド(44.0mg)を加え、60℃で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、2,6-ジエトキシ-4-{1-[(4-フェニルブチル)アミノ]エチル}ベンズアミドを含む混合物を無色油状物質として得た。
(2)メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(27.9mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(121μL)を加え室温で10分間撹拌した。反応液を氷冷し、クロロギ酸4-ニトロフェニル(27.9mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、上記(1)で得られた混合物のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液を加え、60℃で4時間、室温で終夜撹拌した。
(3)反応液にメタノール(1.4mL)、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.4mL)を加え、60℃で2.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(17.1mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.21 - 1.28 (m, 6 H) 1.36 - 1.59 (m, 7 H) 2.71 - 3.21 (m, 8 H) 3.93 - 4.02 (m, 4 H) 5.28 - 5.36 (m, 1 H) 6.49 (s, 2 H) 7.13 - 7.30 (m, 5 H) 8.33 (s, 1 H) 8.78 (s, 1 H).
MS ESI posi: 562[M+H]+、584[M+Na]+.
MS ESI nega: 560[M-H]-.
保持時間: 0.976 min (method B)
以下の実施例1-41~1-45は、参考例3-1-2、参考例3-1-11~3-1-12で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1 、若しくは実施例1-30に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表37-1に示す。なお、実施例1-44(保持時間の短い異性体)と実施例1-45(保持時間の長い異性体)は光学活性な化合物である。
Figure 2022115836000581

実施例1-46
1-({[(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸ナトリウム塩
Figure 2022115836000582
(1)メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(72.0mg)及び参考例3-4-3で得られた化合物(理論量として136mgを含む混合物)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行い、メチル 1-({[(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(124mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(124mg)のメタノール-テトラヒドロフランの混合溶液(2.2mL-2.2mL)に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.2mL)を加え、室温で2時間撹拌し、反応液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=70:30~酢酸エチルのみ、次いでクロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=80:20)、及び分取HPLCで精製し、1-({[(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸(74.9mg)を無色アモルファスとして得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(74.9mg)のテトラヒドロフラン(536μL)溶液に0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.34mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮し、凍結乾燥し、標題化合物(77.4mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.65 - 0.73 (m, 2 H) 0.97 - 1.06 (m, 2 H) 1.26 - 1.31 (m, 6 H) 1.34 - 1.46 (m, 7 H) 1.84 - 1.93 (m, 1 H) 2.44 - 2.49 (m, 2 H) 2.77 - 3.19 (m, 6 H) 3.88 - 3.98 (m, 4 H) 5.25 - 5.37 (m, 1 H) 6.43 (s, 2 H) 6.90 (s, 1 H) 7.09 - 7.16 (m, 3 H) 7.20 - 7.28 (m, 2 H).
MS ESI posi: 559[M+H]+、581[M+Na]+.
MS ESI nega: 557[M-H]-.
保持時間: 1.087 min (method A)
以下の実施例1-47~1-49は、参考例3-1-13、参考例3-3-2、参考例3-4-6で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1 、若しくは実施例1-46に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表38-1に示す。
Figure 2022115836000583

実施例1-50
1-{[{1-[3,5-ジエトキシ-4-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}(4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000584
(1)メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(28.7mg)及び参考例3-1-14で得られた化合物(理論量として45.3mgを含む混合物)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行い、メチル 1-{[(1-{4-[(アセトキシ)メチル]-3,5-ジエトキシフェニル}エチル)(4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(63.3mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(63.3mg)のメタノール-テトラヒドロフラン(1mL-1mL)溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、酢酸(35.9μL)を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(17.3mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.34 - 1.43 (m, 6 H) 1.43 - 1.52 (m, 7 H) 2.44 - 2.53 (m, 2 H) 2.78 - 2.93 (m, 3 H) 3.05 - 3.26 (m, 3 H) 4.00 - 4.10 (m, 4 H) 4.67 (s, 2 H) 5.35 - 5.46 (m, 1 H) 6.55 (s, 2 H) 7.04 - 7.16 (m, 3 H) 7.16 - 7.26 (m, 2 H).
MS ESI posi: 531[M-OH]+.
保持時間: 0.838 min (method A)
以下の実施例1-51~1-61は、参考例1-11-3、参考例2-1-1、参考例3-1-10、参考例3-1-15~3-1-23、参考例3-9-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-40に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表39-1~39-3に示す。
Figure 2022115836000585
Figure 2022115836000586
Figure 2022115836000587

実施例1-62
1-({[1-(4-アセチル-3-エトキシ-5-ヒドロキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000588
本反応は、文献(US2014-0148443)に記載の方法を参考に行った。実施例1-29で得られた化合物(12.8mg)のクロロホルム(228μL)溶液を氷冷し、三臭化ほう素(1mol/L n-ヘキサン溶液、114μL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3mL)を加え、同温で10分間撹拌した。反応液を濃縮し、分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(6.7mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.33 - 1.51 (m, 10 H) 2.43 - 2.54 (m, 2 H) 2.58 (s, 3 H) 2.74 - 2.95 (m, 3 H) 3.01 - 3.21 (m, 3 H) 3.98 - 4.14 (m, 2 H) 5.22 - 5.33 (m, 1 H) 6.37 (s, 1 H) 6.41 (s, 1 H) 7.08 - 7.18 (m, 3 H) 7.18 - 7.30 (m, 2 H) 12.55 (s, 1 H) 12.75 (br s, 1 H).
MS ESI posi: 533[M+H]+、555[M+Na]+.
MS ESI nega: 531[M-H]-.
保持時間: 1.201 min (method B)
以下の実施例1-63~1-76は、参考例1-5-16、参考例1-5-30、参考例2-1-1、参考例3-1-3、参考例3-1-5、参考例3-1-24~3-1-28、参考例3-1-80、参考例3-3-3、参考例3-4-5~参考例3-4-8で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-40に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表40-1~40-3に示す。
Figure 2022115836000589
Figure 2022115836000590
Figure 2022115836000591

実施例1-77
1-{[{(1R)-1-[3-エトキシ-4-(1-ヒドロキシエチル)-2-メチルフェニル]エチル}(4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000592
実施例1-75で得られた化合物(15mg)のメタノール(0.3mL)溶液を氷冷し、水素化ほう素ナトリウム(9mg)を加え、同温で10分間撹拌し、水素化ほう素ナトリウム(5mg)を追加した。反応液に水を加え、分取HPLCで精製し、標題化合物(13mg)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 0.65 - 1.71 (m, 13 H) 2.07 - 2.22 (m, 3 H) 2.23 - 2.42 (m, 2 H) 2.73 - 3.41 (m, 6 H) 3.68 - 3.88 (m, 2 H) 5.09 - 5.23 (m, 1 H) 5.33 - 5.54 (m, 1 H) 6.77 - 7.52 (m, 7 H).
MS ESI posi: 515[M-OH]+、555[M+Na]+.
MS ESI nega: 531[M-H]-.
保持時間: 1.102-1.113 min (method B)

実施例1-78
実施例1-79
1-{[{(1R)-1-[3-エトキシ-4-(1-ヒドロキシエチル)-2-メチルフェニル]エチル}(4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000593
実施例1-77で得られた化合物(9mg)を、キラルカラムを備えた分取HPLCを用い、光学異性体を分離した。保持時間の短い標題化合物の一方の光学異性体(実施例1-78)(5.5mg)を無色油状物質として、保持時間の長い標題化合物の他方の光学異性体(実施例1-79)(1.5mg)を無色油状物質としてそれぞれ得た。
実施例1-78
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 0.66 - 1.55 (m, 13 H) 2.18 (s, 3 H) 2.23 - 2.33 (m, 2 H) 2.81 - 3.03 (m, 4 H) 3.08 - 3.43 (m, 2 H) 3.69 - 3.87 (m, 2 H) 5.13 - 5.21 (m, 1 H) 5.42 - 5.52 (m, 1 H) 6.98 - 7.04 (m, 2 H) 7.07 - 7.13 (m, 1 H) 7.15 - 7.27 (m, 3 H) 7.35 - 7.40 (m, 1 H).
MS ESI posi: 515[M-OH]+、555[M+Na]+.
MS ESI nega: 531[M-H]-.
保持時間: 0.841 min (method A)

実施例1-79
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 0.92 - 1.54 (m, 13 H) 2.17 (s, 3 H) 2.31 - 2.42 (m, 2 H) 2.78 - 3.37 (m, 6 H) 3.69 - 3.80 (m, 2 H) 5.11 - 5.20 (m, 1 H) 5.35 - 5.49 (m, 1 H) 7.01 - 7.07 (m, 2 H) 7.07 - 7.14 (m, 1 H) 7.16 - 7.25 (m, 3 H) 7.36 - 7.43 (m, 1 H).
MS ESI posi: 515[M-OH]+、555[M+Na]+.
MS ESI nega: 531[M-H]-.
保持時間: 0.850 min (method A)
以下の実施例1-80~1-84は、参考例3-1-29、参考例3-2-3、参考例3-4-1、参考例4-1-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、実施例1-40、若しくは実施例1-77に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表41-1に示す。
Figure 2022115836000594

実施例1-85
1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3-メトキシシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000595
(1)参考例4-2-3で得られた化合物(64.9mg)及び参考例3-4-1で得られた化合物(100mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行い、エチル 1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3-メトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(118mg)を無色固体として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(理論量として27.8mgを含む混合物)を用い、実施例1-30(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(19.7mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.28 - 1.55 (m, 13 H) 2.14 - 3.66 (m, 14 H) 3.84 - 3.97 (m, 1 H) 3.97 - 4.12 (m, 4 H) 5.37 - 5.45 (m, 1 H) 6.58 (s, 2 H) 7.08 - 7.17 (m, 3 H) 7.17 - 7.28 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 555[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 553[M-H]-.
保持時間: 0.812 min (method D)

実施例1-86
trans-1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3-メトキシシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000596
(1)実施例1-85(1)で得られた化合物(170mg)を、キラルカラムを備えた分取HPLCを用い光学異性体を分離した。保持時間の短い異性体(実施例1-86(1)-1)(111mg)を無色ガム状物質として、保持時間の長い異性体(実施例1-86(1)-2)(31mg)を淡褐色ガム状物質としてそれぞれ得た。
(2)上記(1)で得られた実施例1-86(1)-1(107mg)のメタノール(459μL)溶液に、テトラヒドロフラン(459μL)、4mol/L水酸化ナトリウム水溶液(459μL)を加え、60℃で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2~80:20)で精製し、標題化合物(98mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.25 - 1.39 (m, 6 H) 1.41 - 1.59 (m, 7 H) 2.38 - 2.59 (m, 9 H) 2.85 - 3.00 (m, 1 H) 3.08 - 3.26 (m, 4 H) 3.83 - 3.94 (m, 1 H) 3.96 - 4.12 (m, 4 H) 5.35 - 5.48 (m, 1 H) 6.58 (s, 2 H) 7.08 - 7.17 (m, 3 H) 7.17 - 7.28 (m, 2 H).
MS ESI posi: 555[M+H]+.
MS ESI nega: 553[M-H]-.
保持時間: 0.850 min (method A)

実施例1-87
cis-1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3-メトキシシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000597
実施例1-86(1)-2で得られた化合物(28mg)を用い、実施例1-86(2)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(26mg)を淡褐色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.26 - 1.38 (m, 6 H) 1.42 - 1.56 (m, 7 H) 2.12 - 2.28 (m, 2 H) 2.41 (s, 3 H) 2.46 - 2.58 (m, 2 H) 2.81 - 3.01 (m, 3 H) 3.04 - 3.17 (m, 1 H) 3.25 (s, 3 H) 3.96 - 4.11 (m, 5 H) 5.34 - 5.45 (m, 1 H) 6.58 (s, 2 H) 7.08 - 7.16 (m, 3 H) 7.17 - 7.26 (m, 2 H).
MS ESI posi: 555[M+H]+.
MS ESI nega: 553[M-H]-.
保持時間: 0.842 min (method A)
以下の実施例1-88~1-122は、参考例3-1-2~3-1-5、参考例3-1-30、参考例3-2-2、参考例3-4-1~3-4-8、参考例3-9-1、参考例4-2-1~4-2-4、参考例4-3-1~参考例4-3-2、参考例4-4-1~4-4-2、参考例4-5-1、参考例4-7-1~4-7-3で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、実施例1-21、実施例1-30、実施例1-40、実施例1-46、若しくは実施例1-50に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表42-1~42-7に示す。なお、実施例1-88(保持時間の短い異性体)と実施例1-89(保持時間の長い異性体)、実施例1-98(保持時間の短い異性体)と実施例1-99(保持時間の長い異性体)はそれぞれ光学活性な化合物である。また、実施例1-117はキラルカラムを備えたHPLC分取において保持時間の短い光学異性体である。
Figure 2022115836000598
Figure 2022115836000599
Figure 2022115836000600
Figure 2022115836000601
Figure 2022115836000602
Figure 2022115836000603
Figure 2022115836000604

実施例1-123
2-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-カルボン酸
Figure 2022115836000605
(1)メチル 2-アミノ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-カルボキシラート塩酸塩(80mg)及び参考例3-4-4で得られた化合物(150mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行いメチル 2-({[1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-カルボキシラート(128mg)を無色ガム状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(10mg)を、キラルカラムを備えた分取HPLCを用い光学異性体を分離した。保持時間の短い異性体(実施例1-123(2)-1)(4.0mg)を無色油状物質として、保持時間の長い異性体(実施例1-123(2)-2)(4.2mg)を無色油状物質としてそれぞれ得た。
(3)上記(2)で得られた実施例1-123(2)-1(3.0mg)を用い、実施例1-30(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(1.8mg)を無色ガム状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 0.76 - 1.48 (m, 13 H) 2.00 (s, 3 H) 2.31 - 2.45 (m, 2 H) 2.81 - 3.46 (m, 4 H) 3.50 - 3.65 (m, 2 H) 3.86 - 4.03 (m, 4 H) 5.21 - 5.35 (m, 1 H) 6.46 (s, 2 H) 6.96 - 7.29 (m, 9 H).

実施例1-124
2-({[(1S)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-カルボン酸
Figure 2022115836000606
実施例1-123(2)-2(4.2mg)で得られた化合物を用い、実施例1-30(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(3.5mg)を無色ガム状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.08 - 1.50 (m, 13 H) 1.99 (s, 3 H) 2.29 - 2.44 (m, 2 H) 2.82 - 3.43 (m, 4 H) 3.51 - 3.67 (m, 2 H) 3.85 - 4.03 (m, 4 H) 5.21 - 5.38 (m, 1 H) 6.44 (s, 2 H) 6.96 - 7.30 (m, 9 H).
以下の実施例1-125~1-148は、参考例3-1-2、参考例3-4-1~3-4-5で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、実施例1-21、実施例1-30、実施例1-40、実施例1-46、若しくは実施例1-50に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表43-1~43-5に示す。
Figure 2022115836000607
Figure 2022115836000608
Figure 2022115836000609
Figure 2022115836000610
Figure 2022115836000611

実施例1-149
3-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)オキセタン-3-カルボン酸
Figure 2022115836000612
メチル 3-アミノオキセタン-3-カルボキシラート(8.12mg)及び参考例3-4-1で得られた化合物(20mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(26.2mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.24 - 1.42 (m, 6 H) 1.43 - 1.60 (m, 7 H) 2.41 (s, 3 H) 2.47 - 2.59 (m, 2 H) 2.84 - 3.02 (m, 1 H) 3.05 - 3.25 (m, 1 H) 3.96 - 4.13 (m, 4 H) 4.67 - 4.80 (m, 2 H) 4.88 - 5.04 (m, 2 H) 5.33 - 5.48 (m, 1 H) 6.58 (s, 2 H) 7.08 - 7.16 (m, 3 H) 7.16 - 7.28 (m, 2 H).
MS ESI posi: 527[M+H]+、549[M+Na]+.
MS ESI nega: 525[M-H]-.
保持時間: 0.850 min (method A)
以下の実施例1-150~1-151は、参考例3-4-1、参考例3-4-4で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表44-1に示す。
Figure 2022115836000613

実施例1-152
4-{[{(1R)-1-[3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}(4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}オキサン-4-カルボン酸
Figure 2022115836000614
実施例1-151で得られた化合物(72.6mg)のテトラヒドロフラン-エタノールの混合溶液(3mL-0.15mL)を氷冷し、水素化ほう素リチウム(17.1mg)を加え、同温で3.5時間撹拌した。同温で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(61.9mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.36 - 1.43 (m, 6 H) 1.44 - 1.56 (m, 10 H) 1.87 - 1.95 (m, 1 H) 1.97 - 2.07 (m, 2 H) 2.07 - 2.14 (m, 1 H) 2.50 - 2.58 (m, 2 H) 2.91 - 3.02 (m, 1 H) 3.20 - 3.27 (m, 1 H) 3.39 - 3.50 (m, 2 H) 3.68 - 3.75 (m, 2 H) 4.00 - 4.12 (m, 4 H) 5.28 - 5.38 (m, 2 H) 6.57 (s, 2 H) 7.10 - 7.16 (m, 3 H) 7.19 - 7.25 (m, 2 H).
MS ESI posi: 539[M-OH]+.
MS ESI nega: 555[M-H]-.
保持時間: 0.822 min (method A)
以下の実施例1-153~1-157は、参考例3-2-2、参考例3-4-3~3-4-5で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表45-1に示す。
Figure 2022115836000615

実施例1-158
3-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)アゼチジン-3-カルボン酸
Figure 2022115836000616

実施例1-159
1-アセチル-3-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)アゼチジン-3-カルボン酸
Figure 2022115836000617
(1)参考例4-6-1で得られた化合物(19.7mg)及び参考例3-4-4で得られた化合物(32mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行い、メチル 1-アセチル-3-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)アゼチジン-3-カルボキシラート(50mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(50mg)のメタノール(1mL)溶液に、テトラヒドロフラン(1mL)、水(0.8mL)、水酸化リチウム(39.1mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5~60:40)及び分取HPLCで精製し、標題の3-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)アゼチジン-3-カルボン酸(実施例1-158)(5mg)を無色ガム状物質として、1-アセチル-3-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)アゼチジン-3-カルボン酸(実施例1-159)(36mg)を無色ガム状物質としてそれぞれ得た。
実施例1-158
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.28 - 1.54 (m, 13 H) 2.03 (s, 3 H) 2.43 - 2.54 (m, 2 H) 3.02 - 3.19 (m, 2 H) 3.91 - 4.07 (m, 4 H) 4.28 - 4.37 (m, 2 H) 4.56 - 4.68 (m, 2 H) 5.36 - 5.52 (m, 1 H) 6.52 (s, 2 H) 7.05 - 7.15 (m, 3 H) 7.15 - 7.27 (m, 2 H) 8.47 (br s, 1 H).
MS ESI posi: 498[M+H]+.
MS ESI nega: 496[M-H]-.
保持時間: 0.720 min (method A)

実施例1-159
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.30 - 1.54 (m, 13 H) 1.90 (s, 3 H) 2.04 (s, 3 H) 2.36 - 2.57 (m, 2 H) 2.82 - 3.01 (m, 1 H) 3.02 - 3.17 (m, 1 H) 3.90 - 4.12 (m, 5 H) 4.16 - 4.37 (m, 2 H) 4.56 - 4.70 (m, 1 H) 5.26 - 5.49 (m, 1 H) 6.41 - 6.62 (m, 2 H) 7.00 - 7.15 (m, 3 H) 7.15 - 7.26 (m, 2 H).
MS ESI posi: 540[M+H]+.
MS ESI nega: 538[M-H]-.
保持時間: 0.941 min (method A)
以下の実施例1-160~1-167は、参考例3-4-1~3-4-2、参考例3-4-4、参考例4-6-2~4-6-3で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-158に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表46-1~46-3に示す。
Figure 2022115836000618
Figure 2022115836000619
Figure 2022115836000620

実施例2-1
1-[{[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}(メチル)アミノ]-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000621
(1)メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(162mg)及び参考例3-4-4で得られた化合物(300mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行い、メチル 1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(290mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(10mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.37mL)溶液を氷冷し、窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(50%鉱油分散物、1.76mg)を加え、ヨードメタン(2.28μL)を加え、同温で10分間、室温で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、水を加え、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮し、メチル 1-[{[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}(メチル)アミノ]-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(7.4mg)を無色ガム状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(7.2mg)を用いて、実施例1-21(3)に記載の方法に準じて反応、及び後処理し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2~90:10)で精製し、標題化合物(7.0mg)を無色ガム状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 0.82 - 0.93 (m, 2 H) 1.26 - 1.31 (m, 2 H) 1.31 - 1.43 (m, 6 H) 1.43 - 1.50 (m, 2 H) 1.55 (d, J=7.0 Hz, 3 H) 2.03 (s, 3 H) 2.45 - 2.53 (m, 2 H) 2.57 - 2.76 (m, 1 H) 2.76 - 2.92 (m, 2 H) 2.92 - 3.03 (m, 1 H) 3.07 (s, 3 H) 3.91 - 4.04 (m, 4 H) 4.98 (q, J=7.0 Hz, 1 H) 6.49 (s, 2 H) 7.04 - 7.16 (m, 3 H) 7.16 - 7.27 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 547[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 545[M-H]-.
保持時間: 1.081 min (method D)

実施例3-1
1-({[(3,5-ジメトキシ-4-メチルフェニル)メチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000622
(1)メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(30mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.130mL)を加え、室温で10分間撹拌した。反応液を氷冷し、クロロギ酸4-ニトロフェニル(30.0mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に参考例3-1-1で得られた化合物(56.0mg)を加え、60℃で4時間撹拌した。
(2)上記(1)の反応液に、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL)、メタノール(1.5mL)を加えて60℃で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、1mol/L塩酸を加えて酸性にし、クロロホルムで2回抽出し、有機層を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=98:2~90:10)で精製し、標題化合物(21mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.50 - 1.63 (m, 4 H) 2.00 (s, 3 H) 2.53 - 2.61 (m, 2 H) 2.78 - 2.91 (m, 2 H) 3.16 - 3.28 (m, 4 H) 3.77 (s, 6 H) 4.44 (s, 2 H) 6.48 (s, 2 H) 7.09 - 7.16 (m, 3 H) 7.16 - 7.27 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 491[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 489[M-H]-.
保持時間: 0.929 min (method D)
以下の実施例3-2~3-3は、参考例3-1-31~3-1-32で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例3-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表47-1に示す。
Figure 2022115836000623

実施例3-4
1-({[1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000624
(1)クロロギ酸4-ニトロフェニル(38.3mg)のクロロホルム(1mL)溶液を氷冷し、メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(36.5mg)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(69.4μL)を加え、室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮した。得られた残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に、参考例3-1-33で得られた化合物(88mg)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(32.8μL)を加え、60℃で1時間、室温で終夜撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、メチル 1-({[1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(30mg)を淡黄色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(30mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液を氷冷し、1mol/Lテトラブチルアンモニウム フルオリド-テトラヒドロフラン溶液(0.128mL)を加え、同温で3時間撹拌した。
(3)上記(2)で得られた反応液に、メタノール(0.43mL)、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.43mL)を加えて、65℃で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、分取HPLCで精製し、標題化合物(16mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.14 - 1.45 (m, 10 H) 2.35 - 2.57 (m, 6 H) 2.60 - 2.77 (m, 1 H) 2.84 - 3.05 (m, 1 H) 3.05 - 3.29 (m, 2 H) 3.33 - 3.54 (m, 1 H) 3.75 - 4.14 (m, 6 H) 5.24 - 5.51 (m, 1 H) 6.23 - 6.41 (m, 2 H) 6.96 - 7.09 (m, 2 H) 7.09 - 7.23 (m, 3 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 577[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 575[M-H]-.
保持時間: 0.794 min (method D)
以下の実施例3-5~3-10は、参考例3-1-34~3-1-36で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例3-1、若しくは実施例3-4に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表48-1~48-2に示す。
Figure 2022115836000625
Figure 2022115836000626

実施例4-1
1-({ブチル[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000627
メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(44mg)及び参考例3-6-5で得られた化合物(64mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(48mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 0.75 - 0.85 (m, 3 H) 1.11 - 1.24 (m, 2 H) 1.38 (t, J=6.9 Hz, 6 H) 1.48 - 1.57 (m, 3 H) 2.03 (s, 3 H) 2.78 - 2.92 (m, 3 H) 3.02 - 3.12 (m, 1 H) 3.16 - 3.37 (m, 4 H) 4.02 (q, J=6.9 Hz, 4 H) 5.34 - 5.47 (m, 1 H) 6.52 (s, 2 H).
MS ESI posi: 457[M+H]+、479[M+Na]+.
MS ESI nega: 455[M-H]-.
保持時間: 0.929 min (method A)
以下の実施例4-2~4-3は、参考例3-6-1~3-6-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表49-1に示す。
Figure 2022115836000628

実施例4-4
1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル][3-(2-フルオロフェニル)プロピル]カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000629
メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(27.9mg)及び参考例3-4-9で得られた化合物(理論量として41.5mgを含む混合物)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(19mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.37 (t, J=6.9 Hz, 6 H) 1.40 -1.46 (m, 3 H) 1.52 - 1.69 (m, 1 H) 1.69 - 1.83 (m, 1 H) 2.03 (s, 3 H) 2.41 - 2.57 (m, 2 H) 2.77 - 2.99 (m, 3 H) 2.99 - 3.13 (m, 1 H) 3.14 - 3.29 (m, 2 H) 3.96 (q, J=6.9 Hz, 4 H) 5.32 - 5.46 (m, 1 H) 6.44 (s, 2 H) 6.91 - 7.08 (m, 3 H) 7.11 - 7.23 (m, 1 H).
MS ESI posi: 537[M+H]+、559[M+Na]+.
MS ESI nega: 535[M-H]-.
保持時間: 0.963 min (method A)
以下の実施例4-5~4-17は、参考例1-5-2、参考例1-5-17、参考例3-1-37~3-1-41、参考例3-4-10~3-4-14で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-40に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表50-1~50-3に示す。
Figure 2022115836000630
Figure 2022115836000631
Figure 2022115836000632

実施例4-18
1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル][4-(3-メトキシフェニル)ブチル]カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000633
(1)メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(119mg)及び参考例3-4-15で得られた化合物(148mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行い、メチル 1-({(ブタ-3-イン-1-イル)[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(214mg)を無色アモルファスとして得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(30mg)、3-ヨードアニソール(18.1mg)、ヨウ化銅 (I)(1.23mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(4.51mg)のアセトニトリル(1mL)溶液にトリエチルアミン(26.9μL)を加え、80℃で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=75:25)で精製し、メチル 1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル][4-(3-メトキシフェニル)ブタ-3-イン-1-イル]カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(23.8mg)を褐色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(23.8mg)のメタノール(2mL)溶液に、パラジウム炭素(5mg)を加え、水素雰囲気下、室温で3日間撹拌した。
(4)上記(3)で得られた反応液に、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えて中和し、セライト(登録商標)濾過し、フェーズセパレーターを通し、濾液を濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(8.33mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.41 (t, J=6.81 Hz, 6 H) 1.49 - 1.71 (m, 7 H) 2.09 (s, 3 H) 2.32 - 2.54 (m, 2 H) 2.54 - 2.67 (m, 2 H) 2.99 - 3.47 (m, 4 H) 3.79 (s, 3 H) 3.97 (q, J=6.81 Hz, 4 H) 4.68 - 5.29 (m, 2 H) 6.41 (s, 2 H) 6.66 - 6.77 (m, 3 H) 7.15 - 7.23 (m, 1 H).
MS ESI posi: 563[M+H]+、585[M+Na]+.
MS ESI nega: 561[M-H]-.
保持時間: 0.985 min (method A)
以下の実施例4-19~4-20は、参考例3-4-16、参考例3-6-3で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表51-1に示す。
Figure 2022115836000634

実施例4-21
1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル][2-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)エチル]カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000635
メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(22mg)及び参考例3-6-6で得られた化合物(35mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(28mg)を無色ガム状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.31 - 1.41 (m, 6 H) 1.42 - 1.57 (m, 4 H) 1.59 - 1.72 (m, 1 H) 2.02 (s, 3 H) 2.17 - 2.27 (m, 1 H) 2.29 - 2.47 (m, 2 H) 2.79 - 2.94 (m, 4 H) 2.95 - 3.06 (m, 1 H) 3.08 - 3.18 (m, 1 H) 3.20 - 3.28 (m, 2 H) 3.90 - 4.11 (m, 4 H) 5.34 - 5.45 (m, 1 H) 6.55 (s, 2 H) 6.98 - 7.16 (m, 4 H).
MS ESI posi: 545[M+H]+、567[M+Na]+.
MS ESI nega: 543[M-H]-.
保持時間: 1.011 min (method A)
以下の実施例4-22~4-33は、参考例1-5-17、参考例3-4-17~3-4-18、参考例3-6-4、参考例3-6-7~3-6-12、参考例4-3-2、参考例4-4-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-40に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表52-1~52-3に示す。
Figure 2022115836000636
Figure 2022115836000637
Figure 2022115836000638

実施例4-34
1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル][4-(ピペリジン-4-イル)ブチル]カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000639
(1)実施例4-18(1)で得られた化合物(30mg)、4-ヨードピリジン(15.8mg)のアセトニトリル(0.3mL)溶液に、トリス{トリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィン}パラジウム(0)(SUPERSTABLEパラジウム(0)触媒;富士フイルム和光純薬製、6.81mg)、ヨウ化銅(I)(1.23mg)、トリエチルアミン(44.8μL)を加え、80℃で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=40:60)で精製し、メチル 1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル][4-(ピリジン-4-イル)ブタ-3-イン-1-イル]カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(9.1mg)を黄色アモルファスとして得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(9.1mg)のメタノール溶液に、パラジウム炭素(10mg)を加え、水素雰囲気下、室温で6時間撹拌した。
(3)上記(2)で得られた反応液に、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えて中和し、セライト(登録商標)濾過し、フェーズセパレーターを通し、濾液を濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(4.70mg)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.01 - 2.01 (m, 11 H) 1.39 (br t, J=6.81 Hz, 4 H) 1.50 (s, 3 H) 2.06 (s, 3 H) 2.62 - 3.22 (m, 11 H) 3.26 - 3.38 (m, 2 H) 3.99 (q, J=6.81 Hz, 4 H) 5.23 - 5.51 (m, 1 H) 5.82 - 6.03 (m, 1 H) 6.46 (s, 2 H).
MS ESI posi: 540[M+H]+.
MS ESI nega: 538[M-H]-.
保持時間: 0.691 min (method B)

実施例4-35
1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](3-フェニルプロピル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000640
メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(27.5mg)及び参考例3-4-19で得られた化合物(45.8mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(38.5mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.36 (t, J=6.89 Hz, 6 H) 1.48 - 1.54 (m, 3 H) 1.62 - 1.94 (m, 2 H) 2.25 - 2.43 (m, 2 H) 2.44 - 2.65 (m, 2 H) 2.48 (s, 3 H) 2.86 - 3.08 (m, 2 H) 3.13 - 3.32 (m, 2 H) 3.99 (q, J=6.89 Hz, 4 H) 4.41 - 4.56 (m, 1 H) 5.26 - 5.62 (m, 1 H) 6.40 (s, 2 H) 7.11 - 7.17 (m, 2 H) 7.22 - 7.27 (m, 1 H) 7.29 - 7.35 (m, 2 H).
MS ESI posi: 547[M+H]+、569[M+Na]+.
MS ESI nega: 545[M-H]-.
保持時間: 1.123 min (method B)
以下の実施例4-36~4-39は、参考例1-5-2、参考例3-1-42~3-1-43で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-40に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表53-1に示す。
Figure 2022115836000641

実施例4-40
1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルペンチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000642
(1)メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(69.9mg)及び参考例3-4-20で得られた化合物(116mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行い、メチル 1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル][(3E)-4-フェニルペント-3-エン-1-イル]カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(124mg)を無色アモルファスとして得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(16mg)のメタノール(2mL)溶液に、パラジウム炭素(4mg)を加え、水素雰囲気下、室温で17時間撹拌した。不溶物を濾別後、濾液を濃縮し、メチル 1-({[(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルペンチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラートを含む混合物を得た。
(3)上記で得られた混合物のメタノール(1mL)溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.4mL)水溶液を加え、60℃で1時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸を加え、pHを3に調整し、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(12.1mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.00 - 1.79 (m, 13 H) 1.18 - 1.28 (m, 3 H) 2.08 (s, 3 H) 2.22 - 2.54 (m, 2 H) 2.55 - 2.73 (m, 1 H) 2.92 - 3.14 (m, 1 H) 3.14 - 3.44 (m, 3 H) 3.84 - 4.06 (m, 4 H) 4.61 - 4.79 (m, 1 H) 4.79 - 5.33 (m, 1 H) 6.37 (s, 2 H) 7.02 (s, 5 H).
MS ESI posi: 547[M+H]+.
保持時間: 1.080 min (method A)
以下の実施例4-41~4-43は、参考例3-2-1、参考例3-4-20、参考例3-6-13で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表54-1に示す。
Figure 2022115836000643

実施例4-44
trans-1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4,4-ジフルオロ-4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000644
参考例4-3-1で得られた化合物(20.6mg)及び参考例3-4-21で得られた化合物(30mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(32.1mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.18 (t, J=7.02 Hz, 3 H) 1.30 - 1.36 (m, 6 H) 1.46 - 1.58 (m, 5 H) 2.00 - 2.11 (m, 2 H) 2.41 (s, 3 H) 2.46 - 2.50 (m, 1 H) 2.50 - 2.57 (m, 3 H) 2.94 - 3.02 (m, 1 H) 3.12 - 3.20 (m, 1 H) 3.41 (q, J=7.02 Hz, 2 H) 3.94 - 3.99 (m, 1 H) 3.99 - 4.08 (m, 4 H) 5.36 - 5.44 (m, 1 H) 6.57 (s, 2 H) 7.40 - 7.44 (m, 5 H).
MS ESI posi: 605[M+H]+.
MS ESI nega: 603[M-H]-.
保持時間: 0.891 min (method A)
以下の実施例4-45~4-96は、参考例3-2-4、参考例3-4-21~3-4-27、参考例3-9-2~3-9-3、参考例4-3-1~4-3-2、参考例4-4-1~4-4-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-21に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表55-1~55-11に示す。なお、
実施例4-47(保持時間の短い異性体)と実施例4-48(保持時間の長い異性体)、
実施例4-52(保持時間の短い異性体)と実施例4-53(保持時間の長い異性体)、
実施例4-61(保持時間の短い異性体)と実施例4-62(保持時間の長い異性体)、
実施例4-76(保持時間の短い異性体)と実施例4-77(保持時間の長い異性体)、
実施例4-85(保持時間の短い異性体)と実施例4-86(保持時間の長い異性体)、
はそれぞれ光学活性な化合物である。
Figure 2022115836000645
Figure 2022115836000646
Figure 2022115836000647
Figure 2022115836000648
Figure 2022115836000649
Figure 2022115836000650
Figure 2022115836000651
Figure 2022115836000652
Figure 2022115836000653
Figure 2022115836000654
Figure 2022115836000655

実施例4-97
trans-1-[([(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000656
参考例4-3-1で得られた化合物(23.3mg)及び参考例3-4-28で得られた化合物(29.7mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(30.4mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.13 - 1.20 (m, 3 H) 1.27 - 1.51 (m, 12 H) 2.34 - 2.60 (m, 7 H) 3.12 - 3.37 (m, 4 H) 3.37 - 3.46 (m, 3 H) 3.91 - 4.14 (m, 5 H) 5.47 - 5.56 (m, 1 H) 6.51 - 6.62 (m, 2 H) 7.22 - 7.38 (m, 5 H).
MS ESI posi: 585[M+H]+、607[M+Na]+.
MS ESI nega: 583[M-H]-.
保持時間: 0.924 min (method A)
なお、標題化合物は以下に示す方法によっても得ることができる。
(1)参考例4-3-1で得られた化合物(672mg)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.18mL)を加え室温で5分間撹拌した。反応液を氷冷し、クロロギ酸4-ニトロフェニル(605mg)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)をゆっくり加え、室温で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、参考例3-4-28で得られた化合物(1.00g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を加え、60℃で30分間、室温に戻しながら終夜撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルを加え、析出した固体を濾取し、エチル trans-1-[([(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(648mg)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(422mg)にエタノール(3.4mL)を加え、60℃で溶解させ、3mol/L水酸化カリウム水溶液(689μL)を加え、室温で3日間撹拌した。反応液を氷冷し、0.5mol/Lクエン酸水溶液(3mL)を加え(pHは3~4)、濃縮した。得られた残渣に水を加え、析出した固体を濾取し、標題化合物(371mg)を無色粉末として得た。得られた粉末の示差熱分析/熱質量測定(TG/DTA)を測定したところ、95.5℃に吸熱ピークが認められた。
以下の実施例4-98~4-163は、参考例1-5-2、参考例3-1-44、参考例3-4-28~3-4-35、参考例3-4-46~3-4-48、参考例3-5-1、参考例3-9-4~3-9-5、参考例4-3-1~4-3-2、参考例4-4-1~4-4-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、実施例1-21、実施例1-40、若しくは実施例1-46に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表56-1~56-14に示す。なお、
実施例4-103(保持時間の短い異性体)と実施例4-104(保持時間の長い異性体)、
実施例4-123(保持時間の短い異性体)と実施例4-124(保持時間の長い異性体)、
実施例4-125(保持時間の短い異性体)と実施例4-126(保持時間の長い異性体)、
実施例4-133(保持時間の短い異性体)と実施例4-134(保持時間の長い異性体)、
実施例4-135(保持時間の短い異性体)と実施例4-136(保持時間の長い異性体)、
実施例4-143(保持時間の短い異性体)と実施例4-144(保持時間の長い異性体)、
はそれぞれ光学活性な化合物である。
Figure 2022115836000657
Figure 2022115836000658
Figure 2022115836000659
Figure 2022115836000660
Figure 2022115836000661
Figure 2022115836000662
Figure 2022115836000663
Figure 2022115836000664
Figure 2022115836000665
Figure 2022115836000666
Figure 2022115836000667
Figure 2022115836000668
Figure 2022115836000669
Figure 2022115836000670
なお、実施例4-129で得られたcis-1-[([(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-メトキシシクロブタン-1-カルボン酸のナトリウム塩を以下に示す方法で得ることができる。
(1)実施例4-129で得られた化合物(49.8mg)のアセトニトリル(0.5mL)溶液に、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(87.6μL)、水(0.5mL)を加え、凍結乾燥し、黄色アモルファス(53.7mg)を得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(39mg)にn-ヘプタン(0.2mL)、テトラヒドロフラン(10μL)を加え、45℃で溶解させ、室温に戻しながら終夜撹拌した。溶液にn-ヘプタン(1mL)を加え、析出した固体を濾取し、無色粉末(23mg)を得た。得られた粉末の示差熱分析/熱質量測定(TG/DTA)を測定したところ、77.0℃に吸熱ピークが認められた。
また、実施例4-138で得られたtrans-1-[([(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸は以下に示す方法によっても得ることができる。
(1)参考例4-3-1で得られた化合物(75.5mg)及び参考例3-4-32で得られた化合物(114mg)を用い、実施例4-97(1)に記載の方法に準じて反応を行い、エチル trans-1-[([(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(145mg)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(145mg)にエタノール(3.6mL)を加え、60℃で溶解させ、3mol/L水酸化カリウム水溶液(237μL)を加え、室温で18時間、50℃で1時間、60℃で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、0.5mol/Lクエン酸水溶液(1mL)を加えた。反応液を濃縮し、得られた残渣に水(10mL)を加え(pHは4)、室温で15分間撹拌した。析出した固体を濾取し、無色粉末(121mg)を得た。得られた粉末の示差熱分析/熱質量測定(TG/DTA)を測定したところ、86.9℃に吸熱ピークが認められた。
さらに、実施例4-139で得られたcis-1-[([(1R)-1-(4-シクロプロピル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸のカリウム塩を以下に示す方法で得ることができる。
(1)実施例4-139で得られた化合物(32.1mg)のアセトニトリル(0.5mL)溶液に、3mol/L水酸化カリウム水溶液(18.4μL)、水(0.5mL)を加え、凍結乾燥し、無色アモルファス(36.4mg)を得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(27mg)にテトラヒドロフラン(10μL)、n-ヘプタン(200μL)を加え、室温で撹拌した。溶液にテトラヒドロフラン(50μL)、n-ヘプタン(1mL)を加え、60℃で溶解させた。室温で16.5時間撹拌した。析出した固体を濾取し、無色粉末(22mg)を得た。得られた粉末の示差熱分析/熱質量測定(TG/DTA)を測定したところ、81.1℃に吸熱ピークが認められた。
以下の実施例4-164~4-181は、参考例3-4-50~3-4-51、参考例3-6-21、参考例3-6-23~3-6-25、参考例3-6-31~3-6-33、参考例4-3-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表56-15~56-18に示す。
Figure 2022115836000671
Figure 2022115836000672
Figure 2022115836000673
Figure 2022115836000674

実施例5-1
1-({[1-(3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000675
(1)メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(101mg)及び参考例3-7-1で得られた化合物(132mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応及び後処理を行い、分取HPLCで精製し、メチル 1-({[1-(3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート(110mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(15mg)を用い、実施例1-21(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(13mg)を無色油状物質として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.41 (t, J=7.02 Hz, 6 H) 1.49 - 1.56 (m, 3 H) 1.56 - 1.65 (m, 4 H) 2.39 - 2.55 (m, 2 H) 2.56 - 2.65 (m, 2 H) 3.03 - 3.18 (m, 1 H) 3.21 - 3.36 (m, 3 H) 3.98 (q, J=7.02 Hz, 4 H) 4.74 - 5.33 (m, 1 H) 4.81 - 4.89 (m, 1 H) 6.37 - 6.39 (m, 1 H) 6.39 - 6.41 (m, 2 H) 7.14 (d, J=7.20 Hz, 2 H) 7.19 (t, J=7.20 Hz, 1 H) 7.28 (t, J=7.20 Hz, 2 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 519[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 517[M-H]-.
保持時間: 1.260 min (method E)
以下の実施例5-2~5-25は、参考例3-1-45~3-1-65、参考例3-9-7で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-40に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表57-1~57-5に示す。
Figure 2022115836000676
Figure 2022115836000677
Figure 2022115836000678
Figure 2022115836000679
Figure 2022115836000680

実施例5-26
trans-1-[([(1R)-1-(4-アセチル-2-クロロ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000681
参考例4-3-1で得られた化合物(24.7mg)及び参考例3-4-2で得られた化合物(40mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(31.2mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.14 - 1.20 (m, 3 H) 1.30 - 1.37 (m, 6 H) 1.38 - 1.42 (m, 3 H) 1.44 - 1.48 (m, 3 H) 2.32 - 2.50 (m, 6 H) 2.54 - 2.63 (m, 1 H) 2.64 - 2.76 (m, 1 H) 3.03 - 3.16 (m, 1 H) 3.23 - 3.47 (m, 4 H) 3.94 - 4.03 (m, 2 H) 4.03 - 4.13 (m, 3 H) 4.27 - 4.37 (m, 1 H) 5.55 - 5.63 (m, 1 H) 6.86 (s, 1 H) 7.20 - 7.34 (m, 5 H).
MS ESI posi: 619[M+H]+、641[M+Na]+.
MS ESI nega: 617[M-H]-.
保持時間: 0.947 min (method A)
なお、標題化合物のN-メチル-D-グルカミン塩水和物を以下に示す方法で得ることができる。
(1)標題化合物(500mg)、N-メチル-D-グルカミン(158mg)にアセトニトリル(2mL)、水(2mL)を加え、凍結乾燥し、無色粉末(654mg)を得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(50mg)にtert-ブチルメチルエーテル-水の混合溶媒(100:1、500μL)、n-ヘプタン(50μL)を加え、40℃で溶解させ、室温で終夜撹拌した。析出した固体を濾取し、無色固体(46mg)を得た。得られた固体の示差熱分析/熱質量測定(TG/DTA)を測定したところ、50.1℃、76.3℃に吸熱ピークが認められた。
なお、上記の固体は、X線構造解析より、水和物であると同定した。
以下の実施例5-27~5-51は、参考例3-4-2、参考例3-4-36~3-4-39、参考例4-2-3、参考例4-3-2、参考例4-4-1~4-4-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表58-1~58-5に示す。
Figure 2022115836000682
Figure 2022115836000683
Figure 2022115836000684
Figure 2022115836000685
Figure 2022115836000686
なお、実施例5-31で得られた1-[([(1R)-1-(4-アセチル-2-クロロ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]シクロプロパン-1-カルボン酸のカリウム塩を以下に示す方法で得ることができる。
(1)実施例5-31で得られた化合物(603mg)のテトラヒドロフラン-水(11mL-2.7mL)混合溶液に3mol/L水酸化カリウム水溶液(358μL)を加え、室温で1時間撹拌し、反応液を濃縮した。得られた残渣にアセトニトリル-水(3mL-3mL)混合溶媒を加え、凍結乾燥し、無色アモルファス(648mg)を得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(648mg)にアセトニトリル(0.5mL)、tert-ブチルメチルエーテル(10mL)、酢酸エチル(1mL)を加え、室温で終夜撹拌した。析出した固体を濾取し、無色固体(315mg)を得た。得られた固体の示差熱分析/熱質量測定(TG/DTA)を測定したところ、95.9℃に吸熱ピークが認められた。

実施例5-52
実施例5-53
1-{[{(1R)-1-[2-クロロ-3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}(4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000687
実施例5-46で得られた化合物(9mg)のテトラヒドロフラン-エタノールの混合溶液(0.3mL-15μL)を氷冷し、水素化ほう素リチウム(0.988mg)を加え、同温で2時間撹拌した。同温で水素化ほう素リチウム(0.988mg)を追加し、同温で2時間撹拌した。反応液に、同温で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルム-メタノールの混合溶媒(4:1)で抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、保持時間の短い標題化合物の一方の光学異性体(実施例5-52)(3.40mg)を無色アモルファスとして、保持時間の長い標題化合物の他方の光学異性体(実施例5-53)(4.11mg)を無色アモルファスとしてそれぞれ得た。
実施例5-52
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 0.90 - 1.62 (m, 16 H) 2.28 - 2.45 (m, 2 H) 2.76 - 2.94 (m, 2 H) 2.95 - 3.10 (m, 2 H) 3.11 - 3.27 (m, 2 H) 3.87 - 4.01 (m, 2 H) 4.07 - 4.23 (m, 2 H) 5.22 - 5.33 (m, 1 H) 5.44 - 5.59 (m, 1 H) 6.89 (s, 1 H) 7.01 - 7.16 (m, 3 H) 7.16 - 7.29 (m, 2 H).
MS ESI posi: 579[M-OH]+、619[M+Na]+.
MS ESI nega: 595[M-H]-.
保持時間: 0.864 min (method A)

実施例5-53
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 0.99 - 1.60 (m, 16 H) 2.32 - 2.48 (m, 2 H) 2.76 - 2.94 (m, 2 H) 2.95 - 3.10 (m, 2 H) 3.10 - 3.28 (m, 2 H) 3.88 - 4.03 (m, 2 H) 4.07 - 4.23 (m, 2 H) 5.21 - 5.32 (m, 1 H) 5.43 - 5.55 (m, 1 H) 6.88 (s, 1 H) 6.99 - 7.15 (m, 3 H) 7.15 - 7.29 (m, 2 H).
MS ESI posi: 579[M-OH]+、619[M+Na]+.
MS ESI nega: 595[M-H]-.
保持時間: 0.895 min (method A)
以下の実施例5-54~5-66は、参考例3-4-37~3-4-39、参考例3-9-6、参考例3-9-9、参考例4-3-1~4-3-2、参考例4-4-1~4-4-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、実施例1-21、実施例1-152、若しくは実施例5-52に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表59-1~59-3に示す。なお、
実施例5-55(保持時間の短い異性体)と実施例5-56(保持時間の長い異性体)、
実施例5-57(保持時間の短い異性体)と実施例5-58(保持時間の長い異性体)、
実施例5-59(保持時間の短い異性体)と実施例5-60(保持時間の長い異性体)、
実施例5-61(保持時間の短い異性体)と実施例5-62(保持時間の長い異性体)、
実施例5-63(保持時間の短い異性体)と実施例5-64(保持時間の長い異性体)、
実施例5-65(保持時間の短い異性体)と実施例5-66(保持時間の長い異性体)、
はそれぞれ光学活性な化合物である。
Figure 2022115836000688
Figure 2022115836000689
Figure 2022115836000690

実施例5-67
実施例5-68
4-{[{(1R)-1-[2-クロロ-3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}(3,3-ジフルオロ-4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}オキサン-4-カルボン酸
Figure 2022115836000691
(1)メチル 4-アミノオキサン-4-カルボキシラート塩酸塩(26mg)及び参考例3-9-8で得られた化合物(50mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応及び後処理を行い、分取HPLCで精製し、保持時間の短い異性体(実施例5-67(1))(18mg)を無色アモルファスとして、保持時間の長い異性体(実施例5-68(1))(22mg)を無色アモルファスとしてそれぞれ得た。
(2)上記(1)で得られた実施例5-67(1)(18mg)を用い、実施例1-21(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物の一方の異性体(実施例5-67)(12mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.43 - 1.57 (m, 12 H) 1.78 - 1.87 (m, 2 H) 2.18 - 2.32 (m, 2 H) 2.98 - 3.12 (m, 2 H) 3.32 - 3.50 (m, 4 H) 3.59 - 3.67 (m, 1 H) 3.69 - 3.81 (m, 2 H) 3.89 - 3.99 (m, 1 H) 3.99 - 4.15 (m, 3 H) 4.54 (s, 1 H) 5.13 - 5.26 (m, 1 H) 5.35 - 5.50 (m, 1 H) 6.63 (s, 1 H) 7.12 - 7.19 (m, 2 H) 7.28 - 7.34 (m, 3 H).
MS ESI posi: 609[M-OH]+、649[M+Na]+.
MS ESI nega: 625[M-H]-.
保持時間: 0.832 min (method A)
(3)上記(1)で得られた実施例5-68(1)(22mg)を用い、実施例1-21(3)に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物の他方の異性体(実施例5-68)(13mg)を無色粉末として得た。
MS ESI posi: 609[M-OH]+、649[M+Na]+.
MS ESI nega: 625[M-H]-.
保持時間: 0.858 min (method A)
以下の実施例5-69~5-84は、参考例3-1-67~3-1-68、参考例3-4-37~3-4-44、参考例4-3-1~4-3-2、参考例4-4-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例5-52に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表60-1~60-4に示す。なお、実施例5-69(保持時間の短い異性体)と実施例5-70(保持時間の長い異性体)は光学活性な化合物である。
Figure 2022115836000692
Figure 2022115836000693
Figure 2022115836000694
Figure 2022115836000695
なお、実施例5-82で得られたtrans-1-[([(1R)-1-(3,5-ジエトキシ-2,4-ジメチルフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸のカリウム塩を以下に示す方法で得ることができる。
(1)実施例5-82で得られた化合物(101mg)のアセトニトリル(0.5mL)溶液に3mol/L水酸化カリウム水溶液(59μL)、水(0.5mL)を加えて溶解させ、凍結乾燥し、無色アモルファス(110mg)を得た。
(2)tert-ブチルメチルエーテルと水を混合後、二層に分配した。
(3)上記(1)で得られた化合物(80mg)に上記(2)で得られた有機層(240μL)、n-ヘプタン(1.2mL)を加え、室温で14時間撹拌した。溶液にn-ヘプタン(2mL)を加え、析出した固体を濾取し、無色粉末(71mg)を得た。得られた粉末の示差熱分析/熱質量測定(TG/DTA)を測定したところ、76.2℃に吸熱ピークが認められた。

実施例5-85
1-({[1-(4,6-ジエトキシピリジン-2-イル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000696
メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(36mg)及び参考例3-7-2で得られた化合物(41mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(48mg)を無色ガム状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.36 (t, J=7.03 Hz, 3 H) 1.42 (t, J=7.03 Hz, 3 H) 1.48 - 1.57 (m, 4 H) 1.58 - 1.66 (m, 3 H) 2.50 - 2.63 (m, 2 H) 2.63 - 2.84 (m, 2 H) 3.16 - 3.27 (m, 1 H) 3.27 - 3.48 (m, 3 H) 4.03 (q, J=6.97 Hz, 4 H) 4.45 - 4.77 (m, 1 H) 6.10 (d, J=1.71 Hz, 1 H) 6.36 (d, J=1.71 Hz, 1 H) 7.08 - 7.33 (m, 5 H) 8.51 - 9.38 (m, 1 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 520[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 518[M-H]-.
保持時間: 1.225 min (method E)
以下の実施例5-86~5-98は、参考例1-7-8、参考例3-1-69~3-1-77、参考例3-3-4、参考例3-7-3~3-7-4で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例1-40に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表61-1~61-3に示す。
Figure 2022115836000697
Figure 2022115836000698
Figure 2022115836000699

実施例5-99
1-({[1-(4-エトキシ-1-エチル-1H-インダゾール-6-イル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000700
メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(6.6mg)及び参考例3-8-1で得られた化合物(8mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応を行い、標題化合物(2.5mg)を無色油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.22 - 1.53 (m, 10 H) 1.60 - 1.70 (m, 3 H) 2.37 - 2.62 (m, 4 H) 2.89 - 3.16 (m, 1 H) 3.16 - 3.37 (m, 3 H) 4.04 - 4.22 (m, 2 H) 4.33 - 4.43 (m, 2 H) 4.83 - 4.94 (m, 1 H) 5.13 - 5.53 (m, 1 H) 6.33 (s, 1 H) 6.86 (s, 1 H) 7.05 - 7.12 (m, 2 H) 7.15 - 7.25 (m, 3 H) 8.04 (s, 1 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 543[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 541[M-H]-.
保持時間: 1.140 min (method E)
以下の実施例5-100~5-115は、参考例3-8-1~3-8-5で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、実施例1-30、実施例1-40、若しくは実施例1-62に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表62-1~62-4に示す。なお、
実施例5-108(保持時間の短い異性体)と実施例5-109(保持時間の長い異性体)、
実施例5-110(保持時間の短い異性体)と実施例5-111(保持時間の長い異性体)、
はそれぞれ光学活性な化合物である。また、実施例5-115はキラルカラムを備えたHPLC分取において保持時間の短い光学異性体である。
Figure 2022115836000701
Figure 2022115836000702
Figure 2022115836000703
Figure 2022115836000704

実施例5-116
1-{[(4,6-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)(4-フェニルブチル)カルバモイル]アミノ}-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000705
メチル 1-アミノ-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-カルボキシラート塩酸塩(12mg)及び参考例3-1-78で得られた化合物(20mg)を用い、実施例1-1に記載の方法に準じて反応及び後処理を行った。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=10:90~酢酸エチルのみ、次いでクロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=80:20)で精製し、標題化合物(3mg)を無色アモルファスとして得た。
MS ESI posi: 511[M+H]+.
MS ESI nega: 509[M-H]-.
保持時間: 1.054 min (method A)
以下の実施例5-117は、参考例3-1-79で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表63-1に示す。
Figure 2022115836000706

実施例5-118
trans-1-[([(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシ-2-メチルフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000707
(1)参考例4-3-1で得られた化合物(272mg)、クロロギ酸4-ニトロフェニル(292mg)のテトラヒドロフラン(12mL)溶液を塩化ナトリウム-氷の混合物で冷却し、5分間撹拌後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.05mL)を滴下し、同温で3時間撹拌した。反応液に参考例3-4-40で得られた化合物(500mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を加え、室温で22時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、トルエンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムカートリッジ及びシリカゲルカラムカートリッジを連結したカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、エチル trans-1-[([(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシ-2-メチルフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(617mg)を無色粉末として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(617mg)のエタノール(4.9mL)溶液に3mol/L水酸化カリウム水溶液(984μL)を加え、室温で3日間撹拌した。反応液を氷冷し、0.5mol/Lクエン酸水溶液(3mL)を加えて濃縮した。得られた残渣にクロロホルム、水を加えてクロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(513mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 1.10 - 1.24 (m, 3 H) 1.24 - 1.53 (m, 12 H) 2.18 (s, 3 H) 2.28 - 2.40 (m, 2 H) 2.40 - 2.50 (m, 5 H) 2.64 - 2.69 (m, 1 H) 2.99 - 3.04 (m, 1 H) 3.18 - 3.24 (m, 1 H) 3.28 - 3.48 (m, 3 H) 3.79 - 3.87 (m, 2 H) 3.97 - 4.15 (m, 3 H) 4.19 - 4.24 (m, 1 H) 5.55 - 5.60 (m, 1 H) 6.79 (s, 1 H) 7.14 - 7.36 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 599[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 597[M-H]-.
保持時間: 0.830 min (method D)
以下の実施例5-119は、参考例3-4-40、参考例4-4-3で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例5-118に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表64-1に示す。
Figure 2022115836000708

実施例5-120
trans-1-[([(1R)-1-(4-アセチル-2,6-ジクロロ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボン酸
Figure 2022115836000709
(1)参考例4-3-1で得られた化合物(18.5mg)及び参考例3-4-28で得られた化合物(30mg)を用い、実施例5-118(1)に記載の方法に準じて反応及び後処理を行った。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、エチル trans-1-[([(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(20mg)を無色粉末として得た。
(2)窒素雰囲気下、上記(1)で得られた化合物(100mg)のクロロホルム(0.8mL)溶液を氷冷し、塩化スルフリル(14.4μL)のクロロホルム(0.8mL)溶液を滴下し、同温で30分間撹拌した。反応液を塩化ナトリウム-氷の混合物で冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製し、エチル trans-1-[([(1R)-1-(4-アセチル-2,6-ジクロロ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]-3-エトキシシクロブタン-1-カルボキシラート(46mg)を無色アモルファスとして得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(17mg)のエタノール(0.5mL)溶液に、3mol/L水酸化カリウム水溶液(24.9μL)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に3mol/L水酸化カリウム水溶液(12.5μL)を追加し、室温で55時間撹拌した。反応液を氷冷し、クエン酸(10.5mg)の水(0.5mL)溶液を加えた。反応液を濃縮し、トルエンで抽出した。有機層を水で洗浄し、フェーズセパレーターで濾過、濃縮、凍結乾燥し、標題化合物(12mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.14 - 1.20 (m, 3 H) 1.31 - 1.44 (m, 9 H) 1.51 - 1.62 (m, 3 H) 2.22 - 2.32 (m, 1 H) 2.45 - 2.61 (m, 6 H) 3.05 - 3.15 (m, 1 H) 3.29 - 3.43 (m, 3 H) 3.55 - 3.69 (m, 2 H) 3.90 - 4.03 (m, 5 H) 4.27 - 4.35 (m, 1 H) 5.71 - 5.81 (m, 1 H) 7.14 - 7.22 (m, 2 H) 7.27 - 7.32 (m, 1 H) 7.32 - 7.39 (m, 2 H).
MS ESI posi: 653, 655[M+H]+.
MS ESI nega: 651, 653[M-H]-.
保持時間: 1.024 min (method A)
以下の実施例5-121~5-128は、参考例3-6-14~3-6-17、参考例4-3-1~4-3-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、実施例5-118に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表65-1~65-2に示す。
Figure 2022115836000710
Figure 2022115836000711
以下の実施例5-129~5-228は参考例3-4-36~3-4-37、参考例3-4-39、参考例3-4-41~3-4-42、参考例3-4-44~3-4-45、参考例3-4-49、参考例3-6-14~3-6-15、参考例3-6-18~3-6-20、参考例3-6-22、参考例3-6-26~3-6-30、参考例3-6-34~3-6-37、参考例4-3-1~4-3-2、参考例4-4-1~4-4-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表66-1~66-20に示す。
Figure 2022115836000712
Figure 2022115836000713
Figure 2022115836000714
Figure 2022115836000715
Figure 2022115836000716
Figure 2022115836000717
Figure 2022115836000718
Figure 2022115836000719
Figure 2022115836000720
Figure 2022115836000721
Figure 2022115836000722
Figure 2022115836000723
Figure 2022115836000724
Figure 2022115836000725
Figure 2022115836000726
Figure 2022115836000727
Figure 2022115836000728
Figure 2022115836000729
Figure 2022115836000730
Figure 2022115836000731

実施例6-1
1-({[1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)シクロペンタン-1-カルボキサミド
Figure 2022115836000732
実施例1-112で得られた化合物(50mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に塩化アンモニウム(26.2mg)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(75.9mg)を加え、室温で30分間撹拌した。反応液にEDC(37.5mg)、HOBt(30.0mg)を追加し、室温で7時間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムのみ~クロロホルム:メタノール=95:5)で精製し、標題化合物(30.7mg)を無色固体として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.24 - 1.81 (m, 20 H) 2.03 - 2.14 (m, 3 H) 2.14 - 2.27 (m, 2 H) 2.54 - 2.66 (m, 2 H) 3.01 - 3.19 (m, 1 H) 3.25 - 3.38 (m, 1 H) 3.92 - 4.03 (m, 4 H) 4.36 - 4.51 (m, 1 H) 4.96 - 5.11 (m, 1 H) 5.11 - 5.27 (m, 1 H) 6.41 - 6.48 (m, 2 H) 7.07 - 7.32 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 510[M+H]+、532[M+Na]+.
保持時間: 0.968 min (method D)

実施例6-2
メチル 1-({[1-(3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)シクロペンタン-1-カルボキシラート
Figure 2022115836000733
1-アミノシクロペンタンカルボン酸メチル塩酸塩(139mg)及び参考例3-7-1で得られた化合物(189mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応及び後処理を行い、分取HPLCで精製し、標題化合物(115mg)を無色油状物質として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.39 (t, J=7.02 Hz, 6 H) 1.47 - 1.57 (m, 5 H) 1.58 - 1.60 (m, 2 H) 1.61 - 1.78 (m, 5 H) 1.80 - 1.97 (m, 1 H) 2.11 - 2.25 (m, 2 H) 2.53 - 2.61 (m, 2 H) 2.92 - 3.06 (m, 1 H) 3.11 - 3.24 (m, 1 H) 3.68 (s, 3 H) 3.99 (q, J=7.02 Hz, 4 H) 4.54 - 4.59 (m, 1 H) 5.19 - 5.35 (m, 1 H) 6.34 (t, J=2.27 Hz, 1 H) 6.45 (d, J=2.27 Hz, 2 H) 7.11 - 7.18 (m, 3 H) 7.24 - 7.29 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 511[M+H]+.
保持時間: 1.374 min (method E)

実施例6-3
メチル 1-[([(1R)-1-(4-アセチル-2-クロロ-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}カルバモイル)アミノ]シクロプロパン-1-カルボキシラート
Figure 2022115836000734
メチル 1-アミノシクロプロパン-1-カルボキシラート塩酸塩(27.1mg)、クロロギ酸4-ニトロフェニル(36.0mg)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液を氷冷し、10分間撹拌後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(130μL)を加え、同温で2時間撹拌した。反応液に参考例3-4-2で得られた化合物(70mg)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を濃縮し、分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(64.3mg)を無色アモルファスとして得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.03 - 1.13 (m, 2 H) 1.31 - 1.64 (m, 14 H) 2.47 (s, 3 H) 2.70 - 2.78 (m, 1 H) 3.04 - 3.17 (m, 2 H) 3.28 - 3.37 (m, 1 H) 3.71 (s, 3 H) 3.97 - 4.05 (m, 4 H) 4.29 - 4.37 (m, 1 H) 5.63 - 5.72 (m, 1 H) 6.69 (s, 1 H) 7.11 - 7.36 (m, 6 H).
MS ESI posi: 575[M+H]+、597[M+Na]+.
保持時間: 0.936 min (method A)
以下の実施例6-4~6-17は、参考例3-4-2、参考例3-4-28、参考例4-3-1~4-3-3、参考例4-11-1~4-11-3で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例6-2に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表67-1~67-3に示す。
Figure 2022115836000735
Figure 2022115836000736
Figure 2022115836000737

実施例7-1
1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロ-N-(メタンスルホニル)シクロブタン-1-カルボキサミド
Figure 2022115836000738
実施例1-30で得られた化合物(31mg)のテトラヒドロフラン(0.8mL)溶液を氷冷し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(77.1μL)、CDI(17.9mg)を加え、50℃で1間撹拌した。反応液にメタンスルホンアミド(21.0mg)のテトラヒドロフラン(0.4mL)溶液を加え、60℃で5時間撹拌した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(77.1μL)、CDI(17.9mg)を追加し、60℃で1時間撹拌後、メタンスルホンアミド(21.0mg)を追加し、60℃で2時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸を加え、pHを3に調整し、分取薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=85:15、Rf=0.55)及び分取HPLCで精製し、標題化合物(15.5mg)を無色固体として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.24 - 1.39 (m, 6 H) 1.48 - 1.68 (m, 7 H) 2.44 - 2.62 (m, 7 H) 2.97 - 3.05 (m, 1 H) 3.07 - 3.20 (m, 1 H) 3.20 - 3.35 (m, 5 H) 3.95 - 4.03 (m, 4 H) 4.81 - 4.93 (m, 1 H) 5.04 - 5.50 (m, 1 H) 6.40 (s, 2 H) 7.12 - 7.16 (m, 2 H) 7.18 - 7.32 (m, 3 H) 11.21 (br s, 1 H).
MS ESI posi: 638[M+H]+、660[M+Na]+.
MS ESI nega: 636[M-H]-.
保持時間: 0.951 min (method A)
以下の実施例7-2~7-3は、参考例3-9-1、実施例1-112で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-1、若しくは実施例7-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表68-1に示す。
Figure 2022115836000739

実施例7-4
1-({[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-3,3-ジフルオロ-N-スルファモイルシクロブタン-1-カルボキサミド
Figure 2022115836000740
実施例1-30で得られた化合物(31mg)及びスルファミド(42.5mg)を用い、実施例7-1に記載の方法に準じて反応を行い、2mol/L塩酸を加え、pHを1に調整し、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣を分取HPLC及び分取薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=85:15、Rf=0.55)で精製し、凍結乾燥し、標題化合物(5.63mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.32 - 1.40 (m, 6 H) 1.49 - 1.54 (m, 3 H) 1.54 - 1.69 (m, 4 H) 2.42 - 2.57 (m, 5 H) 2.59 - 2.63 (m, 2 H) 2.92 - 3.09 (m, 1 H) 3.10 - 3.19 (m, 1 H) 3.19 - 3.36 (m, 3 H) 3.95 - 4.05 (m, 4 H) 4.84 (br s, 1 H) 5.17 - 5.35 (m, 2 H) 6.41 (s, 2 H) 7.13 - 7.16 (m, 2 H) 7.17 - 7.25 (m, 1 H) 7.27 - 7.33 (m, 2 H) 11.03 (br s, 1 H).
MS ESI posi: 639[M+H]+、661[M+Na]+.
MS ESI nega: 637[M-H]-.
保持時間: 0.919 min (method A)

実施例7-5
1-({[1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-N-(ジメチルスルファモイル)シクロペンタン-1-カルボキサミド
Figure 2022115836000741
実施例1-112で得られた化合物(80mg)、N,N-ジメチルスルファミド(38.9mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液を氷冷し、EDC(90.1mg)、4-ジメチルアミノピリジン(57.4mg)を加え、60℃で14時間撹拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(11.1mg)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.38 - 1.44 (m, 6 H) 1.49 - 1.65 (m, 13 H) 2.08 (s, 3 H) 2.13 - 2.27 (m, 2 H) 2.55 - 2.65 (m, 2 H) 2.93 (s, 6 H) 3.01 - 3.15 (m, 1 H) 3.24 - 3.41 (m, 1 H) 3.92 - 4.02 (m, 4 H) 4.38 - 4.44 (m, 1 H) 4.94 - 5.13 (m, 1 H) 6.41 (s, 2 H) 7.11 - 7.24 (m, 3 H) 7.27 - 7.33 (m, 2 H) 10.52 (br s, 1 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 617[M+H]+、639[M+Na]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 615[M-H]-.
保持時間: 1.061 min (method D)

実施例8-1
[1-({[1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)シクロペンチル]ホスホン酸
Figure 2022115836000742
(1)参考例4-8-1で得られた化合物(20mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(50.4μL)、クロロギ酸4-ニトロフェニル(11.7mg)、及び参考例3-1-2で得られた化合物(22.6mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液を加え、室温で3時間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=60:40)で精製し、ジベンジル [1-({[1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)シクロペンチル]ホスホネート(7.9mg)を無色ガム状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(7.9mg)のメタノール(2mL)溶液に、パラジウム炭素(4mg)を加え、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=70:30、Rf=0.15)及び分取HPLCで精製し、標題化合物(3.08mg)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.06 - 1.32 (m, 3 H) 1.37 (t, J=6.60 Hz, 6 H) 1.47 (br s, 8 H) 1.74 - 1.96 (m, 2 H) 1.99 - 2.18 (m, 5 H) 2.43 - 2.59 (m, 2 H) 2.89 - 3.07 (m, 1 H) 3.07 - 3.25 (m, 1 H) 3.95 (q, J=6.60 Hz, 4 H) 4.40 - 4.68 (m, 1 H) 5.03 - 5.29 (m, 1 H) 6.40 (s, 2 H) 7.05 - 7.24 (m, 5 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 547[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 545[M-H]-.
保持時間: 1.020 min (method D)
以下の実施例8-2は、参考例3-4-4、参考例4-8-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例8-1に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表69-1に示す。
Figure 2022115836000743

実施例9-1
N-[1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]-N’-[1-(5-オキソ-2,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)シクロペンチル]-N-(4-フェニルブチル)ウレア
Figure 2022115836000744
(1)1-アミノシクロペンタン-1-カルボニトリル塩酸塩(193mg)及び参考例3-1-2で得られた化合物(400mg)を用い、実施例1-21(1)に記載の方法に準じて反応を行い、N’-(1-シアノシクロペンチル)-N-[1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル]-N-(4-フェニルブチル)ウレア(278mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(96.0mg)のエタノール(976μL)溶液に、水(244μL)、塩酸ヒドロキシルアミン(40.7mg)、炭酸ナトリウム(62.1mg)を加え、80℃で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンのみ~n-ヘキサン:酢酸エチル=30:70)で精製し、1-({[1-(3,5-ジエトキシ-4-メチルフェニル)エチル](4-フェニルブチル)カルバモイル}アミノ)-N’-ヒドロキシシクロペンタン-1-カルボキシミドアミド、(22.4mg)を無色油状物質として得た。
(3)上記(2)で得られた化合物(22.4mg)のテトラヒドロフラン(427μL)溶液にCDI(8.31mg)、DBU(7.01μL)を加え、室温で17時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、標題化合物(11.4mg)を無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.20 - 1.64 (m, 16 H) 1.65 - 1.78 (m, 2 H) 1.81 - 1.99 (m, 2 H) 2.08 (s, 3 H) 2.11 - 2.31 (m, 2 H) 2.52 - 2.69 (m, 2 H) 2.95 - 3.20 (m, 1 H) 3.20 - 3.45 (m, 1 H) 3.87 - 4.04 (m, 4 H) 4.39 - 4.54 (m, 1 H) 4.87 - 5.14 (m, 1 H) 6.40 (s, 2 H) 7.08 - 7.23 (m, 3 H) 7.23 - 7.31 (m, 2 H).
MS ESI/APCI Multi posi: 551[M+H]+.
MS ESI/APCI Multi nega: 549[M-H]-.
保持時間: 1.051 min (method D)

実施例10-1
N-[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-N-{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}-N’-[1-(2H-テトラゾール-5-イル)シクロプロピル]ウレア
Figure 2022115836000745
(1)参考例4-9-1で得られた化合物(25.3mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を氷冷し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(59.9μL)、クロロギ酸4-ニトロフェニル(13.9mg)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液に参考例3-4-28で得られた化合物(25mg)を加え、60℃で1.5時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水でそれぞれ洗浄後、フェーズセパレーターで濾過、濃縮し、N-[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-N-{2-[(1S)-1-フェニルエトキシ]エチル}-N’-{1-[2-(トリフェニルメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]シクロプロピル}ウレアを含む混合物を得た。
(2)上記(1)で得られた混合物(11.4mg)のイソプロピルアルコール(0.5mL)溶液を氷冷し、2mol/L塩化水素-イソプロピルアルコール溶液(0.2mL)を加え、徐々に室温に戻しながら1時間撹拌した。反応液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和後(pHは7以上)、2mol/L塩酸を加え(pHは5~3)、クロロホルムで抽出した。有機層をフェーズセパレーターで濾過、濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(6.7mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (600 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.13 - 1.19 (m, 1 H) 1.22 - 1.27 (m, 1 H) 1.30 - 1.38 (m, 12 H) 1.50 - 1.63 (m, 2 H) 2.46 (s, 3 H) 3.00 - 3.07 (m, 1 H) 3.09 - 3.19 (m, 2 H) 3.19 - 3.25 (m, 1 H) 3.90 - 4.05 (m, 4 H) 4.20 - 4.30 (m, 1 H) 5.65 - 5.75 (m, 1 H) 6.43 (s, 2 H) 7.01 - 7.11 (m, 2 H) 7.22 - 7.36 (m, 3 H) 7.70 (br s, 1 H) 13.84 - 14.30 (m, 1 H).
MS ESI posi: 551[M+H]+、573[M+Na]+.
MS ESI nega: 549[M-H]-.
保持時間: 0.802 min (method A)
以下の実施例10-2~10-6は、参考例3-4-1、参考例3-4-21、参考例3-4-30、参考例4-9-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例10-1に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表70-1に示す。
Figure 2022115836000746

実施例10-7
N-[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-N’-[3,3-ジフルオロ-1-(1H-テトラゾール-5-イル)シクロブチル]-N-(4-フェニルブチル)ウレア
Figure 2022115836000747
(1)参考例4-10-1で得られた化合物(40mg)及び参考例3-4-1で得られた化合物(50mg)を用い、実施例10-1(1)に記載の方法に準じて反応を行い、N-[(1R)-1-(4-アセチル-3,5-ジエトキシフェニル)エチル]-N’-[1-(2-ベンジル-2H-テトラゾール-5-イル)-3,3-ジフルオロシクロブチル]-N-(4-フェニルブチル)ウレア(64mg)を無色油状物質として得た。
(2)上記(1)で得られた化合物(64mg)のメタノール(4mL)溶液に、パラジウム炭素(32mg)を加え、水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。反応液をセライト(登録商標)濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(23mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.30 - 1.40 (m, 6 H) 1.45 - 1.66 (m, 7 H) 2.46 (s, 3 H) 2.56 - 2.65 (m, 2 H) 2.81 - 3.07 (m, 3 H) 3.07 - 3.23 (m, 1 H) 3.41 - 3.61 (m, 2 H) 3.84 - 4.04 (m, 4 H) 4.91 - 5.05 (m, 1 H) 5.10 - 5.35 (m, 1 H) 6.36 (s, 2 H) 7.26 (s, 5 H).
MS ESI posi: 585[M+H]+.
保持時間: 0.873 min (method A)
以下の実施例10-8は、参考例3-4-39、参考例4-10-1で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例10-7に記載の方法又はこれに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表71-1に示す。
Figure 2022115836000748

実施例10-9
N-{(1R)-1-[3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}-N’-[3,3-ジフルオロ-1-(1H-テトラゾール-5-イル)シクロブチル]-N-(4-フェニルブチル)ウレア
Figure 2022115836000749
実施例10-7で得られた化合物(10mg)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を氷冷し、水素化ほう素リチウム(7.45mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を氷冷し、メタノール、水、酢酸を加え、しばらく撹拌し、濃縮した。得られた残渣を、分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、標題化合物(6.69mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.15 - 1.57 (m, 16 H) 2.56 - 2.64 (m, 2 H) 2.77 - 2.91 (m, 2 H) 2.95 - 3.08 (m, 2 H) 3.15 - 3.21 (m, 1 H) 3.42 - 3.57 (m, 2 H) 3.80 - 3.89 (m, 1 H) 3.89 - 4.06 (m, 4 H) 4.88 - 4.97 (m, 1 H) 5.24 - 5.36 (m, 1 H) 6.38 (s, 2 H) 7.08 - 7.15 (m, 2 H) 7.17 - 7.32 (m, 3 H).
MS ESI posi: 569[M-OH]+、609[M+Na]+.
MS ESI nega: 585[M-H]-.
保持時間: 0.869 min (method A)

実施例10-10
実施例10-11
N-{(1R)-1-[3,5-ジエトキシ-4-(1-ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}-N’-[3,3-ジフルオロ-1-(1H-テトラゾール-5-イル)シクロブチル]-N-(4-フェニルブチル)ウレア
Figure 2022115836000750
実施例10-8で得られた化合物(8.5mg)を用い、実施例10-9に記載の方法に準じて反応を行い、分取HPLCで精製し、凍結乾燥し、保持時間の短い標題化合物の一方の光学異性体(実施例10-10)(2.67mg)を無色粉末として、保持時間の長い標題化合物の他方の光学異性体(実施例10-11)(3.59mg)を無色粉末として得た。
実施例10-10
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.20 - 1.59 (m, 16 H) 2.45 - 2.57 (m, 2 H) 2.81 - 2.99 (m, 2 H) 3.03 - 3.17 (m, 2 H) 3.35 - 3.51 (m, 1 H) 3.53 - 3.69 (m, 1 H) 3.88 - 4.15 (m, 5 H) 4.90 - 5.00 (m, 1 H) 5.14 - 5.24 (m, 1 H) 5.35 - 5.48 (m, 1 H) 6.62 (s, 1 H) 7.08 - 7.14 (m, 2 H) 7.16 - 7.30 (m, 3 H).
MS ESI posi: 603[M-OH]+、643[M+Na]+.
MS ESI nega: 619[M-H]-.
保持時間: 0.848 min (method A)

実施例10-11
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δppm 1.17 - 1.60 (m, 16 H) 2.45 - 2.57 (m, 2 H) 2.81 - 3.11 (m, 5 H) 3.37 - 3.54 (m, 1 H) 3.54 - 3.72 (m, 1 H) 3.89 - 3.99 (m, 2 H) 4.02 - 4.16 (m, 2 H) 4.96 - 5.04 (m, 1 H) 5.10 - 5.30 (m, 1 H) 5.40 - 5.53 (m, 1 H) 6.64 (s, 1 H) 7.06 - 7.13 (m, 2 H) 7.16 - 7.30 (m, 3 H).
MS ESI posi: 603[M-OH]+、643[M+Na]+.
MS ESI nega: 619[M-H]-.
保持時間: 0.868 min (method A)
以下の実施例10-12~10-18は、参考例3-1-2、参考例3-4-1、参考例3-4-28、参考例3-4-32、参考例3-4-38、参考例3-4-45、参考例4-9-2~4-9-3、参考例4-10-1~4-10-2で得られた化合物、市販の化合物、又は文献記載の方法若しくはこれに準ずる方法に従って合成し得られる化合物を用い、実施例1-152、実施例10-1、実施例10-7、若しくは実施例10-9に記載の方法又はこれらに準ずる方法にて合成した。化合物の構造、LCMSデータを表72-1~72-2に示す。
Figure 2022115836000751
Figure 2022115836000752
以下の試験例1に示す方法により、本願発明化合物のLPA1受容体拮抗活性を評価した。
試験例1
(1)ヒトLPAR1を安定に発現するRH7777細胞の作成
ヒトLPAR1発現ベクターをRH7777細胞へトランスフェクションし、ヒトLPAR1発現細胞を取得した。
(2)LPA誘発細胞内Ca2+濃度上昇反応に対する拮抗試験
ヒトLPAR1を安定に発現する細胞をLPA誘発細胞内Ca2+濃度上昇反応に対する拮抗試験に用いた。
Poly-D-Lysine 96 well black plateに細胞を播種し、一晩培養した。FBSなしの培地で2時間以上培養した後吸引除去し、Loading Buffer(1xHBSS、20mM HEPES、2.5mM Probenecid、0.05% BSA、0.25mg/mL Amaranth、0.05% Pluronic F-127、2μM Fluo-4、pH7.4)100μLを加え、60分間インキュベーションした。試験化合物を含むBasal Buffer(1xHBSS、20mM HEPES、2.5mM Probenecid、0.05% BSA、0.25mg/mL Amaranth、pH7.4)を50μL加え、37℃にて30分培養した。FDSS6000(浜松ホトニクス)内でLPAを添加し、励起波長480nmにおける波長540nmの蛍光値を指標に細胞内Ca2+濃度変化を検出し、基礎蛍光値と最大蛍光値との比(Rmax)を求め、LPA誘発細胞内Ca2+濃度上昇反応に対する50%拮抗濃度(IC50値)を算出した。試験化合物を含まないBasal Buffer刺激下のRmaxを対照値とした。LPAおよび試験化合物を含まないBasal Buffer刺激下のRmaxを基礎値とした。
細胞内Ca2+濃度上昇率(%)はLPAおよび各濃度の試験化合物存在下でのRmaxから基礎値を引いた値を対照値から基礎値を引いた値で除することで算出した。各試験化合物濃度をX軸、細胞内Ca2+濃度上昇率(%)をY軸にプロットし、XLfitを用いた非線形回帰によりIC50値を算出した。試験結果を表73-1~表73-6に示す。
Figure 2022115836000753
Figure 2022115836000754
Figure 2022115836000755
Figure 2022115836000756
Figure 2022115836000757
Figure 2022115836000758
また、以下の試験例2に示す方法により、本願発明化合物のLPA3受容体拮抗活性を評価することもできる。

試験例2
(1)LPA誘発細胞内Ca2+濃度上昇反応に対する拮抗試験
ヒトLPAR3を安定に発現する細胞を、LPA誘発細胞内Ca2+濃度上昇反応に対する拮抗試験に用いる。
Poly-D-Lysine 96 well black plateに細胞を播種し、一晩培養する。PBSで洗浄後、Loading Buffer(1xHBSS、20mM HEPES、2.5mM Probenecid、0.05% BSA、0.25mg/mL Amaranth、0.05% Pluronic F-127、200nM Fluo-8、pH7.4)100μLを加え、60分間インキュベーションする。試験化合物を含むBasal Buffer(1xHBSS、20mM HEPES、2.5mM Probenecid、0.05% BSA、0.25mg/mL Amaranth、pH7.4)を50μL加え、37℃にて30分培養する。FDSS7000(浜松ホトニクス)内でLPAを添加し、励起波長480nmにおける波長540nmの蛍光値を指標に細胞内Ca2+濃度変化を検出し、基礎蛍光値と最大蛍光値との比(Rmax)を求め、LPA誘発細胞内Ca2+濃度上昇反応に対する50%拮抗濃度(IC50値)を算出する。試験化合物を含まないBasal Buffer刺激下のRmaxを対照値とする。LPAおよび試験化合物を含まないBasal Buffer刺激下のRmaxを基礎値とする。
細胞内Ca2+濃度上昇率(%)はLPAおよび各濃度の試験化合物存在下でのRmaxから基礎値を引いた値を対照値から基礎値を引いた値で除することで算出する。各試験化合物濃度をX軸、細胞内Ca2+濃度上昇率(%)をY軸にプロットし、XLfitを用いた非線形回帰によりIC50値を算出する。
本発明の化合物は優れたLPA1受容体拮抗活性を有し、本発明により、全身性強皮症など線維化を伴う疾患等の予防又は治療に有効な医薬品を提供することが可能となり、患者の負担を軽減し、医薬品産業の発達に寄与することが期待される。

Claims (14)

  1. 下記式[I]
    Figure 2022115836000759
    {上記式[I]中、
    Xは、カルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、テトラゾリル、又は下記式群[II]から選ばれる基
    Figure 2022115836000760
    を示し;

    Wは、直鎖状のC1-3アルカンジイル、又は下記式群[III]から選ばれる構造
    Figure 2022115836000761
    を示し、

    ここで、
    該直鎖状のC1-3アルカンジイルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
    そして、該直鎖状のC1-3アルカンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、

    環A、環A、及び環Aは、C3-8シクロアルカン、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環を示し、
    ここで、
    該硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
    該窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の窒素原子は、C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
    また、
    A11、RA21、及びRA31は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)を示し、
    A12、RA22、及びRA32は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
    また、
    A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
    さらに、
    A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく;

    は、水素原子又はメチルを示し;

    は、C6-10アルキル、C6-10アルケニル、C6-10アルキニル、又は下記式[IV-1]若しくは[IV-2]で表される基
    Figure 2022115836000762
    を示し、

    ここで、
    環Bは、C3-8シクロアルキル、窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロシクリル、フェニル、又は窒素原子を含む5~6員のヘテロアリールを示し、
    B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシを示し、
    は、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、式[V-6]:-CHCHCH=C(CH)-で表される構造、又は下記式[V-1]で表される構造
    Figure 2022115836000763
    を示し、

    ここで、
    n11は、0~3の整数を示し、
    n12は、0~5の整数を示し、
    n13は、0~3の整数を示し、
    また、
    3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL11)-で置き換わってもよく、
    さらに、
    3-8アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL12)-で置き換わってもよく、
    L11は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
    L12は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、

    環Bは、部分的に飽和された9~10員の縮環のアリール、又は窒素原子を含む9~10員の縮環のヘテロアリールを示し、
    B21及びRB22は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシを示し、
    は、C1-2アルカンジイル(該C1-2アルカンジイルは、1~4個のフッ素原子で置換されてもよい。)、C3-6アルカンジイル(該C3-6アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、又は下記式[V-2]で表される構造
    Figure 2022115836000764
    を示し、

    ここで、
    n21は、0~3の整数を示し、
    n22は、0~5の整数を示し、
    n23は、0~3の整数を示し、
    また、
    3-6アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL21)-で置き換わってもよく、
    さらに、
    3-6アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL22)-で置き換わってもよく、
    L21は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
    L22は、水素原子又はC1-3アルキルを示し;

    は、水素原子又はC1-3アルキル(該C1-3アルキルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)を示し;

    は、下記式[VI]で表される基
    Figure 2022115836000765
    を示し、

    ここで、
    環Cは、フェニル、窒素原子を含む6員のヘテロアリール、又は9~10員の縮環のヘテロアリールを示し、
    該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
    ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく、
    該窒素原子を含む6員のヘテロアリールは、1個のC1-6アルコキシで置換され、さらに、
    シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~2個の基で置換されてもよく、
    該9~10員の縮環のヘテロアリールは、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく;

    また、
    及びRは、それらが隣接する炭素原子と一緒になって、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環又は部分的に飽和された酸素原子を含む9~10員の縮環のヘテロ芳香環を形成してもよく、
    ここで、
    該部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよく、
    該部分的に飽和された酸素原子を含む9~10員の縮環のヘテロ芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。}
    で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  2. Wに関する式群[III]において、
    A11、RA21、及びRA31は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)を示し、
    A12、RA22、及びRA32は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
    また、
    A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
    さらに、
    A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく、
    に関する式[IV-1]において、
    は、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、又は式[V-1]で表される構造を示し、
    ここで、
    3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL11)-で置き換わってもよく、
    さらに、
    3-8アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL12)-で置き換わってもよく、
    L11は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
    L12は、水素原子又はC1-3アルキルを示す、請求項1に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  3. 前記式[I]において、
    Wが、直鎖状のC1-3アルカンジイル、又は下記式群[III]から選ばれる構造
    Figure 2022115836000766
    であり、

    ここで、
    該直鎖状のC1-3アルカンジイルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
    そして、該直鎖状のC1-3アルカンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、

    環Aは、C3-8シクロアルカン、ジヒドロインデン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、アゼチジン、ピロリジン、又はピペリジンであり、
    環Aは、C3-8シクロアルカン、又はテトラヒドロピランであり、
    環Aは、C3-8シクロアルカン、ジヒドロインデン、又はテトラヒドロピランであり、
    ここで、
    該テトラヒドロチオピランの中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
    また、
    該アゼチジン、ピロリジン、及びピペリジンの中のそれぞれの窒素原子は、1個のC1-4アルキルカルボニルで置換されてもよく、
    そして、
    A11は、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)であり、
    A12は、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
    また、RA11及びRA12は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
    A21及びRA22は、ともに、水素原子であり、
    A31及びRA32は、ともに、水素原子であり、
    さらに、RA11及びRA12は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく;

    が、C6-10アルキル、又は下記式[IV-1]若しくは[IV-2]で表される基
    Figure 2022115836000767
    であり、

    ここで、
    環Bは、C3-8シクロアルキル、ピペリジニル、フェニル、ピラゾリル、又はピリジルであり、
    B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシであり、
    は、下記式[V-3]~[V-12]、[V-14]~[V-19]で表される構造
    Figure 2022115836000768
    のいずれかであり、

    ここで、
    n4は、3~5の整数を示し、
    n12’は、0~3の整数を示し、
    n12”は、0~3の整数を示し、

    また、
    環Bは、ジヒドロインデニル、インドリル、又はイソインドリニルであり、
    B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
    は、下記式[V-20]で表される構造
    Figure 2022115836000769
    であり、

    ここで、
    n5は、1~2の整数を示し;

    が、下記式[VI]で表される基
    Figure 2022115836000770
    であって、

    ここで、
    環Cは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾジオキサニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニル、インドリニル、又はジヒドロキナゾリニルであり、
    該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
    ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、及びモノC1-6アルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく、
    該ピリジルは、1個のC1-6アルコキシで置換され、さらに、
    シアノ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
    該ピリミジニルは、1個のC1-6アルコキシで置換され、さらに、
    1個のC1-6アルコキシで置換されてもよく、
    該ジヒドロピリジニルは、1個のC1-6アルコキシで置換され、さらに、
    1-6アルキル、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~2個の基で置換されてもよく、
    該ジヒドロベンゾフラニル及びベンゾジオキサニルは、1個のCアルコキシで置換されてもよく、
    該インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾロピリジニル、及びインドリニルは、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~2個の基で置換されてもよく、
    該ジヒドロキナゾリニルは、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく;

    また、
    及びRが、それらが隣接する炭素原子と一緒になって形成する縮環は、ジヒドロインデン又はジヒドロベンゾフランであり、
    該ジヒドロインデン及びジヒドロベンゾフランは、1~2個のハロゲンで置換されてもよい、
    請求項1又は2に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  4. 前記式[I]において、
    Xが、カルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル、又はテトラゾリルであり;
    が、水素原子であり;
    が、前述の式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
    Figure 2022115836000771
    である、請求項1又は2に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  5. 前記式[I]において、
    Wが、メタンジイル又は下記式[III-1]で表される構造
    Figure 2022115836000772
    であり、

    ここで、
    該メタンジイルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
    そして、該メタンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、
    また、
    該式[III-1]で表される構造において、
    環Aは、C3-8シクロアルカン、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、又は窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環であり、
    ここで、
    該硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
    また、
    該窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環の中の窒素原子は、C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
    そして、
    A11は、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)であり、
    A12は、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルであり、
    また、
    A11及びRA12は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
    さらに、
    A11及びRA12は、それぞれ隣接する環の中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよい、
    請求項1、2、又は4に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  6. 前記式[I]において、
    が、下記式[VI]で表される基
    Figure 2022115836000773
    であって、

    ここで、
    環Cが、フェニルであり、
    該フェニルは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びC1-6アルキルカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換され、さらに、
    ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、1個のヒドロキシで置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノカルボニルからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよい、
    請求項1、2、4、又は5のいずれか1項に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  7. 前記式[I]において、
    が、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
    Figure 2022115836000774
    であり、

    ここで、
    環Bは、フェニルであり、
    B11及びRB12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、又はC1-6アルコキシであり、
    が、下記式[V-3]~[V-5]、[V-7]~[V-8]、[V-11]~[V-12]、[V-14]~[V-16]で表される構造

    Figure 2022115836000775
    のいずれかであり、

    ここで、
    n4は、3~5の整数を示し、

    環Bは、ジヒドロインデニル、インドリル、又はイソインドリニルであり、
    B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
    は、下記式[V-20]で表される構造
    Figure 2022115836000776
    であり、

    ここで、
    n5は、1~2の整数

    である、請求項1、2、4~6のいずれか1項に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  8. 前記式[I]において、
    Xが、カルボキシであり;

    Wが、下記式[III-4]~[III-17]で表される構造
    Figure 2022115836000777
    のいずれかであり;

    が、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
    Figure 2022115836000778
    であり、

    ここで、
    環Bは、フェニルであり、
    B11及びRB12は、同一に、水素原子
    であり、
    が、下記式[V-3]、[V-8]、[V-12]、[V-14]、又は[V-15]で表される構造
    Figure 2022115836000779
    であり、

    ここで、
    n4が、3~4の整数であり、

    また、
    環Bは、ジヒドロインデニルであり、
    B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
    は、下記式[V-20]で表される構造
    Figure 2022115836000780
    であり、

    ここで、
    n5は、2であり;

    が、下記式[VII]で表される立体配置
    Figure 2022115836000781
    を有するメチルであり;

    が、下記式[VI-1]~[VI-21]のいずれかで表される基
    Figure 2022115836000782
    Figure 2022115836000783
    Figure 2022115836000784
    である、請求項4~7のいずれか1項に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  9. 前記式[I]において、
    Xが、カルボキシであり;

    Wが、下記式[III-4]~[III-11]、[III-13]~[III-14]、又は[III-18]~[III-19]で表される構造
    Figure 2022115836000785
    であり;

    が、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
    Figure 2022115836000786
    であり、

    ここで、
    環Bは、フェニルであり、
    B11及びRB12は、同一に、水素原子であり、
    が、下記式[V-3]、[V-8]、又は[V-14]で表される構造
    Figure 2022115836000787
    であり、

    ここで、
    n4が、4であり、

    また、
    環Bは、ジヒドロインデニルであり、
    B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
    は、下記式[V-20]で表される構造
    Figure 2022115836000788
    であり、

    ここで、
    n5は、2であり;

    が、下記式[VII]で表される立体配置
    Figure 2022115836000789
    を有するメチルであり;

    が、下記式[VI-2]、[VI-3]、[VI-8]、[VI-10]~[VI-12]、[VI-16]、[VI-19]、又は[VI-21]で表される基
    Figure 2022115836000790
    Figure 2022115836000791
    である、請求項4~7のいずれか1項に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  10. 前記式[I]において、
    Xが、カルボキシ又はテトラゾリルであり;
    Wが、下記式[III-5]、[III-8]~[III-11]、又は[III-13]で表される構造
    Figure 2022115836000792
    であり;

    が、下記式[IV-1]又は[IV-2]で表される基
    Figure 2022115836000793
    であり、

    ここで、
    環Bは、フェニルであり、
    B11及びRB12は、同一に、水素原子
    であり、
    が、下記式[V-3]、[V-12]、又は[V-14]で表される構造
    Figure 2022115836000794
    であり、

    ここで、
    n4が、4の整数であり、

    また、
    環Bは、ジヒドロインデニルであり、
    B21及びRB22は、同一に、水素原子であり、
    は、下記式[V-20]で表される構造
    Figure 2022115836000795
    であり、

    ここで、
    n5は、2であり;

    が、下記式[VII]で表される立体配置
    Figure 2022115836000796
    を有するメチルであり;

    が、下記式[VI-2]、[VI-7]、[VI-8]、[VI-10]、[VI-11]、又は[VI-12]で表される基
    Figure 2022115836000797
    である、請求項4~7のいずれか1項に記載の化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬。
  11. 請求項1に記載の、以下に示すいずれかの化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬:
    Figure 2022115836000798
    Figure 2022115836000799
    Figure 2022115836000800
    Figure 2022115836000801
    Figure 2022115836000802
  12. 請求項1に記載の、以下に示すいずれかの化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有する医薬:
    Figure 2022115836000803
    Figure 2022115836000804
    Figure 2022115836000805
  13. 下記式[Ia]
    Figure 2022115836000806
    {上記式[Ia]中、
    Xは、カルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、テトラゾリル、又は下記式群[IIa]から選ばれる構造
    Figure 2022115836000807
    を示し;

    Wは、直鎖状のC1-3アルカンジイル、又は下記式群[IIIa]から選ばれる構造
    Figure 2022115836000808
    を示し、

    ここで、
    該直鎖状のC1-3アルカンジイルは、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びカルボキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、フェニルC1-3アルキル、及びピリジルC1-3アルキルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
    そして、該直鎖状のC1-3アルカンジイルが1個のメチルで置換されている場合は、さらに、1個のメチルで置換されてもよく、

    環A、環A、及び環Aは、C3-8シクロアルカン、部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環、酸素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、部分的に飽和された酸素原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環、硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、部分的に飽和された窒素原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環、窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環、又は部分的に飽和された硫黄原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環を示し、
    ここで、
    該硫黄原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環及び部分的に飽和された硫黄原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環の中のそれぞれの硫黄原子は、1~2個のオキソで置換されてもよく、
    また、
    該窒素原子を含む4~8員の飽和のヘテロ環及び部分的に飽和された窒素原子を含む9~10員の縮環の飽和のヘテロ環の中のそれぞれの窒素原子は、C1-4アルキルカルボニル及びC1-4アルコキシカルボニルからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよく、
    A11、RA21、及びRA31は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルカルボニル、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)を示し、
    A12、RA22、及びRA32は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
    また、RA11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
    さらに、RA11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ隣接する環Aの中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく;

    は、水素原子又はメチルを示し;

    は、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、又は下記式[IVa]で表される基
    Figure 2022115836000809
    を示し、

    ここで、
    環Bは、C3-8シクロアルキル、4~8員の飽和のヘテロシクリル、フェニル、9~10員の縮環のアリール、5~6員のヘテロアリール、又は9~10員の縮環のヘテロアリールを示し、
    B1及びRB2は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシを示し、
    Lは、C1-2アルカンジイル(該C1-2アルカンジイルは、1~4個のフッ素原子で置換されてもよい。)、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、式[V-6]:-CHCHCH=C(CH)-で表される構造、又は下記式[V-1a]で表される構造
    Figure 2022115836000810
    を示し、

    ここで、
    n1は、0~3の整数を示し、
    n2は、0~5の整数を示し、
    n3は、0~3の整数を示し、
    また、
    3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL1)-で置き換わってもよく、
    さらに、
    3-8アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL2)-で置き換わってもよく、
    L1は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
    L2は、水素原子又はC1-3アルキルを示し;

    は、水素原子又はC1-3アルキル(該C1-3アルキルは、ヒドロキシ及びメトキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)を示し;

    は、下記式[VIa]で表される基
    Figure 2022115836000811
    を示し、

    ここで、
    環Cは、フェニル、9~10員の縮環のアリール、5~6員のヘテロアリール、又は9~10員の縮環のヘテロアリールを示し、
    該フェニルは、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、シアノ、ハロゲン原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、ハロC1-6アルキル(該ハロC1-6アルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-8シクロアルキル(該C3-8シクロアルキルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ(該C1-6アルコキシ及びハロC1-6アルコキシは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C3-8シクロアルコキシ(該C3-8シクロアルコキシは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル(該C1-6アルキルスルファニル、C1-6アルキルスルフィニル、及びC1-6アルキルスルホニルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、モノC1-6アルキルアミノ、ジC1-6アルキルアミノ(該モノC1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)、C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノカルボニル(該C1-6アルキルカルボニル、ハロC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、モノC1-6アルキルアミノカルボニル、及びジC1-6アルキルアミノカルボニルは、ヒドロキシ及びC1-6アルコキシからなる群から選ばれる1個の基で置換されてもよい。)からなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく、
    該9~10員の縮環のアリールは、ハロゲン原子、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の基で置換されてもよく、
    該5~6員のヘテロアリールは、ハロゲン原子、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~3個の基で置換されてもよく、
    該9~10員の縮環のヘテロアリールは、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、及びオキソからなる群から同一に又は異なって選ばれる1~4個の基で置換されてもよく;

    また、R及びRは、それらが隣接する炭素原子と一緒になって、
    部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環又は部分的に飽和された9~10員の縮環のヘテロ芳香環を形成してもよく、
    ここで、
    該部分的に飽和された9~10員の縮環の炭化水素芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよく、
    該部分的に飽和された9~10員の縮環のヘテロ芳香環は、1~2個のハロゲン原子で置換されてもよい。}
    で表される化合物若しくはその製薬学的に許容される塩又はそれらの水和物を有効成分として含有するLPA1受容体拮抗剤。
  14. Wに関する式群[IIIa]において、
    A11、RA21、及びRA31は、独立して、水素原子、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又は窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリル(該窒素原子を含む4~6員の飽和のヘテロシクリルは、1個のC1-3アルキルで置換されてもよい。)を示し、
    A12、RA22、及びRA32は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はメチルを示し、
    また、
    A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ、一緒になってオキソを形成してもよく、
    さらに、
    A11及びRA12、RA21及びRA22、並びにRA31及びRA32は、それぞれ隣接する環Aの中の炭素原子と一緒になってC3-6シクロアルカンを形成してもよく、
    に関する式[IVa]において、
    Lは、C1-2アルカンジイル(該C1-2アルカンジイルは、1~4個のフッ素原子で置換されてもよい。)、C3-8アルカンジイル(該C3-8アルカンジイルは、1~5個のフッ素原子で置換されてもよい。)、又は式[V-1a]で表される構造を示し、ここで、
    3-8アルカンジイルの中の炭素原子の1つであってRが結合する窒素原子から2原子以上離れている当該原子は、式-O-、式-S-、又は式-N(RL1)-で置き換わってもよく、
    さらに、
    3-8アルカンジイルの中の連続する炭素原子の2つであってRが結合する窒素原子から1原子以上離れている当該原子は、式-C(=O)N(RL2)-で置き換わってもよく、
    L1は、水素原子又はC1-3アルキルを示し、
    L2は、水素原子又はC1-3アルキルを示す、請求項13に記載のLPA1受容体拮抗剤。
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