JP2022114989A - 高温形状記憶合金、その製造方法、それを用いたアクチュエータおよびエンジン - Google Patents

高温形状記憶合金、その製造方法、それを用いたアクチュエータおよびエンジン Download PDF

Info

Publication number
JP2022114989A
JP2022114989A JP2021011518A JP2021011518A JP2022114989A JP 2022114989 A JP2022114989 A JP 2022114989A JP 2021011518 A JP2021011518 A JP 2021011518A JP 2021011518 A JP2021011518 A JP 2021011518A JP 2022114989 A JP2022114989 A JP 2022114989A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
atomic
temperature
shape memory
memory alloy
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021011518A
Other languages
English (en)
Inventor
洋修 松田
Hiromichi Matsuda
容子 御手洗
Yoko Mitarai
秀之 村上
Hideyuki Murakami
哲也 松永
Tetsuya Matsunaga
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute for Materials Science
Original Assignee
National Institute for Materials Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute for Materials Science filed Critical National Institute for Materials Science
Priority to JP2021011518A priority Critical patent/JP2022114989A/ja
Publication of JP2022114989A publication Critical patent/JP2022114989A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】 高温でマルテンサイト変態を起こす高温形状記憶合金を提供すること。【解決手段】 Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、及びV(バナジウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びVの各々が少なくとも10原子%以上であり、残部がPd(パラジウム)、Ni(ニッケル)、並びに不可避的不純物からなり、PdとNiの比が1:2以上、2:1以下である高温形状記憶合金。この高温形状記憶合金は、マルテンサイト変態温度のうち、マルテンサイト終了温度(Mf)が、350℃以上990℃以下の温度範囲を満たし、オーステナイト終了温度(Af)は、550℃以上1105℃以下の温度範囲を満たす。【選択図】なし

Description

本発明は、高温形状記憶合金、その製造方法およびその用途に関し、より詳しくは、高温における仕事量と繰り返し特性とを向上させた高温形状記憶合金、その製造方法およびその用途に関するものである。
TiNiに代表される形状記憶合金は、動力を必要とせず温度変化を感知して動作するアクチュエータ等として利用されている。このような形状記憶合金に対する性能要求は様々であって、自動車エンジンやジェットエンジン等、数百℃~千℃オーダーの高温部で使用するアクチュエータ等の部品には、そのような高温での使用環境でも動作する形状記憶合金が必要とされている。
そこで、これまでにも、TiNiにZr、HfやPd、Pt等を添加することにより、形状記憶効果に関連するマルテンサイト変態温度を上昇させる試みが行われてきた。例えば、特許文献1には、Tiが50~52原子%であり、Ptが10~25原子%であり、5原子%以下のAu、Pd、Cuを1種以上含み、2原子%以下のCを含み、残部がNiであり、Ti(Ni,Pt)型の析出物が生成する高温形状記憶合金が開示されている。
一方で、TiPtやTiPdを基本構成とした合金を用いた高温形状記憶合金の開発も行われてきた。例えば、特許文献2には、Pt-42~63原子%Ti合金にIrが添加され、Ptの一部が50原子%未満のIrで置換される形状記憶特性と擬弾性を持ち合わせる合金が開示されている。
特許文献3には、Pdが45~55原子%、Hf、Zr、Ta、Nb、V、Mo、Wのうちの1種以上が0.1~15原子%、残部がTiと不可避不純物からなり、200℃~550℃までの温度範囲で形状回復を示す合金が開示されている。
特許文献4には、Pdが45~55原子%、及び残部がTiと不可避不純物からなるTiPd系高温形状記憶合金であって、前記Tiの一部がZr、Hf、Nb、Ta、Mo、Wのうちの1種以上で全体組成に対して0.1~15原子%の範囲で置換された合金であって、マルテンサイト双晶組織に特徴を有するものが開示されている。
特許文献5には、30~50原子%のPd、残部がTiと不可避不純物からなるTiPd系高温形状記憶合金であって、前記Tiの一部がZrで全体組成に対して0.1~18原子%の範囲で置換され、前記Pdの一部がNiで、全体組成に対して0.1~15原子%の範囲で置換されているTiPd高温形状記憶合金が開示されている。なお、Niに代えて、前記のPdの一部がCoで、全体組成に対して0.1~22原子%の範囲で置換されていてもよい。
特許文献6には、Ti、Pd、Pt、Zr、X(XはNiおよび/またはCoである)および不可避不純物を含有し、前記Pdと前記Ptとの合計:35原子%より多く55原子%未満、前記Zr:0.1原子%以上15原子%未満、および、前記X:0.1原子%以上15原子%未満を満たし、残部が前記Tiおよび前記不可避不純物である高温形状記憶合金が開示されている。
非特許文献1には、TiPt系高温形状記憶合金のPtにPdを25原子%置換してもTiPtと同じマルテンサイト変態を起こすことが示されている。
非特許文献2には、Ni35Pd15Ti30Hf20、及び高エントロピー合金であるNi25Pd25Ti25Hf25、Ni25Pd25Ti16.6Hf16.7Zr16.7、が400℃以上の高い温度で変態していることが示され、Ni35Pd15Ti30Hf20が形状回復することが示されている。
形状記憶合金は、マルテンサイト相を有する状態で変形が加えられた後、マルテンサイト変態温度以上に加熱されることによって、マルテンサイト相から母相であるオーステナイト相へと変態して形状が回復する。そのため、高温で形状回復を起こすためには、マルテンサイト変態温度を高くする必要がある。
米国特許第7501032号明細書 特開2008-150705号公報 国際公開第2013/011959号 特開2016-6218号公報 特開2018-141207号公報 特開2020-84244号公報
Y. Yamabe-Mitaraiら, Shape memory and superelasticity, 3, 4 (2017) 381-391 D. Canadincら, Scripta Materialia, 158 (2019) 83-87
本発明は、従来の高温形状記憶合金における上記の問題を解決するためになされたものであり、高温でマルテンサイト変態を起こす高温形状記憶合金、その製造方法、およびそれを用いた用途を提供することを課題としている。
[1]本発明の高温形状記憶合金は、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、及びV(バナジウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びVの各々が少なくとも10原子%以上であり、残部がPd(パラジウム)、Ni(ニッケル)、並びに不可避的不純物からなり、PdとNiの比が1:2以上、2:1以下である。
[2]本発明の高温形状記憶合金[1]において、好ましくは、PdとNiの比が1:1.5以上、1.5:1以下であるとよい。
次に、本発明の高温形状記憶合金[1]、[2]における組成元素の作用について説明する。Ti、Zr、及びVの合計が45原子%未満であり、又は55原子%超である場合、形状記憶合金で必要されるマルテンサイト変態を起こさなくなる。Ti、Zr、及びVの各々が少なくとも10原子%未満である場合、高エントロピー合金としての特徴を示さなくなる。更に好ましくは、Ti、Zr、及びVの合計が48原子%以上52原子%以下であって、Ti、Zr、及びVの各々が少なくとも14原子%以上であるとよい。
ここで、高エントロピー合金とは、5成分以上の構成元素をほぼ等量混合することにより混合のエントロピーを高めた固溶体材料であり、これを鋳造合金としてみた場合、(1)鋳造ままで固溶体が形成され基本的に脆くない材料が得られ、(2)鋳造ままで高強度が期待でき、(3)汎用の溶解・鋳造装置を利用した作製が可能、など卓越した特徴を持つ。
[3]本発明の高温形状記憶合金は、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、及びHf(ハフニウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びHfの各々が少なくとも10原子%以上であり、残部がPd(パラジウム)、Pt(白金)、並びに不可避的不純物からなり、PdとPtの比が1:2以上、2:1以下である。
[4]本発明の高温形状記憶合金[3]において、好ましくは、Pdが5原子%以上20原子%以下であり、残部がPt、並びに不可避的不純物からなるとよい。
次に、本発明の高温形状記憶合金[3]、[4]における組成元素の作用について説明する。Ti、Zr、及びHfの合計が45原子%未満であり、又は55原子%超である場合、形状記憶合金で必要されるマルテンサイト変態を起こさなくなる。Ti、Zr、及びHfの各々が少なくとも10原子%未満である場合、高エントロピー合金としての特徴を示さなくなる。更に好ましくは、Ti、Zr、及びHfの合計が48原子%以上52原子%以下であって、Ti、Zr、及びHfの各々が少なくとも14原子%以上であるとよい。
[5]本発明の高温形状記憶合金は、Ti(チタン)とZr(ジルコニウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、TiとZrの比が1:2以上、2:1以下であり、残部がPd(パラジウム)、Pt(白金)、及びNi(ニッケル)、並びに不可避的不純物からなり、Pd、Pt、及びNiの各々が少なくとも10原子%以上である。
[6]本発明の高温形状記憶合金[5]において、好ましくは、TiとZrの比が1:1.5以上、1.5:1以下であるとよい。
次に、本発明の高温形状記憶合金[5]、[6]における組成元素の作用について説明する。TiとZrの合計が45原子%未満であり、又は55原子%超である場合、形状記憶合金で必要されるマルテンサイト変態を起こさなくなる。更に好ましくは、TiとZrの合計が48原子%以上52原子%以下であるとよい。
Pd、Pt、及びNiの少なくとも一つが10原子%未満である場合、高エントロピー合金としての特徴を示さなくなる。更に好ましくは、Pd、Pt、及びNiの各々が少なくとも14原子%以上であるとよい。
[7]本発明の高温形状記憶合金は、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、及びV(バナジウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びVの各々が少なくとも10原子%以上であり、残部がPd(パラジウム)、Pt(白金)、並びに不可避的不純物からなり、PdとPtの比が1:2以上、2:1以下である。
[8]本発明の高温形状記憶合金[7]において、好ましくは、TiとZrの比が1:1.5以上、1.5:1以下であるとよい。
次に、本発明の高温形状記憶合金[7]、[8]における組成元素の作用について説明する。Ti、Zr、及びVの合計が45原子%未満であり、又は55原子%超である場合、形状記憶合金で必要されるマルテンサイト変態を起こさなくなる。更に好ましくは、Ti、Zr、及びVの合計が48原子%以上52原子%以下であるとよい。
Ti、Zr、及びVの少なくとも一つが10原子%未満である場合、高エントロピー合金としての特徴を示さなくなる。更に好ましくは、Ti、Zr、及びVの各々が少なくとも14原子%以上であるとよい。
[9]本発明の高温形状記憶合金は、Ti(チタン)とZr(ジルコニウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、TiとZrの比が1:2以上、2:1以下であり、残部がPd(パラジウム)、Ni(ニッケル)、並びに不可避的不純物からなり、PdとNiの比が1:2以上、2:1以下である。
次に、本発明の高温形状記憶合金[9]における組成元素の作用について説明する。TiとZrの合計が45原子%未満であり、又は55原子%超である場合、形状記憶合金で必要されるマルテンサイト変態を起こさなくなる。更に好ましくは、TiとZrの合計が48原子%以上52原子%以下であるとよい。
PdとNiの合計は、TiとZrの残部であり、PdとNiの合計が45原子%未満であり、又は55原子%超である場合、形状記憶合金で必要されるマルテンサイト変態を起こさなくなる。更に好ましくは、PdとNiの合計が48原子%以上52原子%以下であるとよい。
[10]本発明の高温形状記憶合金は、(チタン)、Zr(ジルコニウム)及びHf(ハフニウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びHfの各々が少なくとも10原子%以上であり、残部がPd(パラジウム)、Pt(白金)、及びNi(ニッケル)、並びに不可避的不純物からなる高温形状記憶合金であって、Pd、Pt、及びNiの各々が少なくとも10原子%以上である。
次に、本発明の高温形状記憶合金[10]における組成元素の作用について説明する。Ti、Zr、及びHfの合計が45原子%未満であり、又は55原子%超である場合、形状記憶合金で必要されるマルテンサイト変態を起こさなくなる。Ti、Zr、及びHfの各々が少なくとも10原子%未満である場合、高エントロピー合金としての特徴を示さなくなる。更に好ましくは、Ti、Zr、及びHfの合計が48原子%以上52原子%以下であって、Ti、Zr、及びHfの各々が少なくとも14原子%以上であるとよい。
Pd、Pt、及びNiの合計が45原子%未満であり、又は55原子%超である場合、形状記憶合金で必要されるマルテンサイト変態を起こさなくなる。Pd、Pt、及びNiの各々が少なくとも10原子%未満である場合、高エントロピー合金としての特徴を示さなくなる。更に好ましくは、Pd、Pt、及びNiの合計が48原子%以上52原子%以下であって、Pd、Pt、及びNiの各々が少なくとも14原子%以上であるとよい。
[11]本発明の高温形状記憶合金[1]、[3]、[5]、[7]、[9]、又は[10]において、好ましくは、マルテンサイト変態温度のうち、マルテンサイト終了温度(Mf)が、350℃以上990℃以下の温度範囲を満たし、オーステナイト終了温度(Af)は、550℃以上1105℃以下の温度範囲を満たすとよい。
[12]本発明の高温形状記憶合金[2]、[4]、[6]、[8]、又は[10]において、好ましくは、マルテンサイト変態温度のうち、マルテンサイト終了温度(Mf)が、630℃以上990℃以下の温度範囲を満たし、オーステナイト終了温度(Af)は、850℃以上1105℃以下の温度範囲を満たすとよい。
[13]本発明の高温形状記憶合金[1]~[12]において、好ましくは、マルテンサイト変態温度以下においてB19型斜方晶、B19‘型単斜晶、空間群63番の斜方晶、空間群147のR相のうち1種類あるいは複数を有するとよい。
[14]本発明の高温形状記憶合金[1]~[12]において、好ましくは、マルテンサイト変態温度以上においてB2型立方晶を有するとよい。
[15]本発明の高温形状記憶合金[12]~[13]において、好ましくは、前記マルテンサイト変態温度は、マルテンサイト開始温度(Ms)とマルテンサイト終了温度(Mf)の中点温度[(Ms+Mf)/2]であるとよい。
[16]本発明の高温形状記憶合金[12]~[13]において、好ましくは、前記マルテンサイト変態温度は、オーステナイト開始温度(As)とオーステナイト終了温度(Af)の中点温度[(As+Af)/2]であるとよい。
[17]本発明の高温形状記憶合金[1]~[12]の製造方法であって、[1]~[12]のいずれかに1項に記載の組成を満たすTi、Zr、Hf、V、Pd、Pt、Niのうち少なくとも5個の組成元素を含有する溶製材を準備し、前記溶製材をマルテンサイト変態温度以上であってB2型立方晶領域の温度以上、前記高温形状記憶合金の液相を生じる温度より100℃を下回る温度までの範囲内で熱処理するステップを包含する、方法。
[18]本発明の高温形状記憶合金の製造方法[17]において、好ましくは、前記熱処理するステップは、前記溶製材を、マルテンサイト変態温度以上1300℃以下の温度範囲で15分以上24時間以下の時間熱処理するとよい。
[19]本発明の高温形状記憶合金の製造方法[17]又は[18]において、好ましくは、前記溶製材は、[1]~[12]のいずれかに1項に記載の組成を満たすTi、Zr、Hf、V、Pd、Pt、Niのうち少なくとも5個の組成元素を、結晶粒よりも大きな範囲で、実質的に均一な組成比を有するとよい。
[20]本発明のアクチュエータは、高温形状記憶合金を用いた高温形状記憶合金アクチュエータであって、前記高温形状記憶合金は、[1]~[16]のいずれかに記載の高温形状記憶合金である。
[21]本発明のエンジンは、アクチュエータを備えたエンジンであって、前記アクチュエータは、[20]に記載の高温形状記憶合金アクチュエータである。
[22]本発明のエンジン[21]において、好ましくは、前記エンジンは、ジェットエンジン、自動車用エンジン、船舶用エンジンおよび飛翔体用エンジンからなる群から選択されるとよい。
本発明の高温形状記憶合金は、[1]、[3]、[5]、[7]、[9]、又は[10]の合金組成を満たす特定元素からなることにより、マルテンサイト変態温度のうち、マルテンサイト終了温度(Mf)が、350℃以上990℃以下の温度範囲を満たし、オーステナイト終了温度(Af)は、550℃以上1105℃以下の温度範囲を満たすができ、高温(例えば、350℃を超える)にて形状回復を示す形状記憶合金を提供できる。
本発明の高温形状記憶合金は、[2]、[4]、[6]、[8]、又は[10]の合金組成を満たす特定元素からなることにより、マルテンサイト変態温度のうち、マルテンサイト終了温度(Mf)が、630℃以上990℃以下の温度範囲を満たし、オーステナイト終了温度(Af)は、850℃以上1105℃以下の温度範囲を満たす形状記憶合金を提供できる。
本発明の高温形状記憶合金の製造方法によれば、上述の特定元素からなり、特定の組成を有する原料を溶製し、B2型立方晶領域の温度から形状記憶合金の液相を生じる温度より100℃を下回る温度までの範囲内で熱処理することによって、高温にて形状回復を示す形状記憶合金を提供できる。
<高温形状記憶合金の合金組成>
本願発明者らは、TiPd化合物およびTiPt化合物に着目し、鋭意研究を行った。
Ti(チタン)とPd(パラジウム)との二元系状態図によると、Pdの割合が45原子%以上55原子%以下の組成範囲でTiPd化合物が安定に存在することが確認でき、Pdの好ましい組成範囲は45~55原子%であることがわかる。同様に、TiとPt(白金)との二元系状態図によると、Ptの割合が48原子%以上52原子%以下の組成範囲でTiPt化合物が安定に存在することが確認できる。
さらに、非特許文献1によれば、TiPd化合物におけるPdをPtで25原子%置換してもマルテンサイト変態を起こすことが分かっており、TiPd化合物とTiPt化合物とは全率固溶することが示唆される。
また、TiPt化合物のマルテンサイト変態温度は1000℃近傍と高いため、高温形状記憶合金として高いマルテンサイト変態温度を保持するためには、TiPd化合物およびTiPt化合物の全率固溶したTiPdPt化合物に対しては、Ptは5原子%以上必要である。一方、非特許文献1によれば、Ptが40原子%以上添加すると塑性歪みが入って完全回復が難しくなることが示されており、40原子%を超えてはならない。
一方、特許文献5に代表される添加元素であるNi(ニッケル)もTiと化合物を作り、TiNiを生成する。TiNiの結晶構造は、TiPdやTiPtと同様に高温で安定なオーステナイト相においてB2構造を示す。この事実は、Ti-Pd-PtやTi-Pd-NiやTi-Pt-NiやTi-Pd-Pt-Niを考えた時に、PdとPtやNiが全率固溶する可能性を示している。すなわち、Tiが50原子%の時、Pd+Pt+Niが50原子%であれば、B2構造を示すといえる。そこで、Tiが45~55原子%の時、残余がPd+Pt+Niであって55~45原子%であれば、B2構造を示すと拡張できる。
Ti、Zr、Hf、V、は周期率表で4族、5族の元素であり、性質が似ている。Ti-Pd-PtやTi-Pd-NiやTi-Pt-NiやTi-Pd-Pt-Niを考えたときに、TiにZr、Hf、Vを添加しても、構造は変化しないと考えられる。実際、特許文献3には、TiにZr、Hf、Vを0.1から15原子%の範囲で添加した形状記憶合金が示され、特許文献4にはTiにZr、Hfを0.1から15原子%の範囲で添加した形状記憶合金が示され、特許文献5にはTiにZrを0.1から18原子%の範囲で添加した形状記憶合金が示され、特許文献6にはTiにZrを0.1から15原子%の範囲で添加した形状記憶合金が示され、TiにZr、Hf、Vを18原子%程度まで添加しても構造は変化しないと言える。また、Zr、Hf、VはTi-Pd-PtやTi-Pd-NiやTi-Pt-NiやTi-Pd-Pt-Ni化合物の高温強度を向上させるのに有効な元素である。
以上のことを前提として、以下に本発明の高温形状記憶合金の実施形態についてさらに詳細に説明する。
なお、本発明の高温形状記憶合金は、上述したようにTiPd化合物およびTiPt化合物およびTiNi化合物の全率固溶した化合物であるPd、Pt、Niを2種以上含む化合物を主成分としており、さらにTiにZr、Hf、Vのうち2種以上が添加されているとも言える。そのため、本発明の高温形状記憶合金は、高温で安定なオーステナイト相においてB2型立方晶を有する。変態温度以下ではB19型斜方晶、B19‘型単斜晶、空間群63番の斜方晶、空間群147のR相のうち1種類あるいは複数を有する。また、主成分とする量は、少なくとも50質量%、好ましくは80質量%以上であれば、高温形状記憶合金として機能し得る。
<高温形状記憶合金の特性>
本発明の高温形状記憶合金は、好ましくは、350℃以上840℃以下の範囲のマルテンサイト変態温度(マルテンサイト変態終了温度Mf)および550℃以上1105℃以下の温度範囲のマルテンサイト変態温度(オーステナイト終了温度Af)を示す。これにより、350℃から1105℃の温度範囲にて形状回復を示すことができる。
<高温形状記憶合金の製造方法>
以下に、本発明の高温形状記憶合金の製造工程の一実施形態について説明する。
本発明の高温形状記憶合金は、Ti、Zr、Hf、V、Pd、Pt、Ni、および不可避不純物を含有し、全体を100原子%とする、所定組成の溶製材を、マルテンサイト変態温度以上のB2型立方晶領域の温度以上、高温形状記憶合金の液相を生じる温度より100℃を下回る温度までの範囲内で熱処理(溶体化処理とも呼ぶ)するステップを包含する。
マルテンサイト変態温度は合金組成によって異なるが、本発明の高温形状記憶合金が高融点の元素で構成されているため、オーステナイト相であるB2型立方晶領域の温度で熱処理することにより十分に拡散し、均質化が行われるため望ましい。また、B2型立方晶領域は融点まで続くが、融点近傍で熱処理をすると結晶の規則状態が保たれなくなる可能性があることから、溶体化処理温度は、その合金の液相を生じる温度から100℃を下回る温度を上限とする。
熱処理は、上述したように合金組成によって異なるが、例示的には、溶製材を1100℃以上1300℃以下の温度範囲で15分以上24時間以下の時間行われる。熱処理雰囲気は、窒素や希ガス(アルゴン等)の不活性雰囲気が好ましい。
また、上述の組成を有する溶製材は、一般的なTi材料溶解に用いられる各種溶解法を採用することによって製造される。特に制限されるものではないが、例示的には、アーク溶解法、電子ビーム溶解法、高周波溶解法等の溶解法を挙げることができる。また、溶製材の組成は、上述した高温形状記憶合金の組成を満たすよう適宜選択されることは言うまでもない。
上記製造方法により、高温での仕事量と繰り返し特性とに優れた本発明の高温形状記憶合金を製造することができる。本発明の高温形状記憶合金は、アクチュエータに使用されるが、本発明の高温形状記憶合金は、250℃を超える高温にて形状回復を示し、とりわけその高温での仕事量と繰り返し特性とに優れているため、このようなアクチュエータは、ジェットエンジン、自動車用エンジン、船舶用エンジン、飛翔体用エンジン等の高温エンジンに好適である。
[実施例1から実施例9および比較例1から比較例6]
実施例1から実施例9および比較例1から比較例6は、表1に示す組成を満たすように合金を製造し、そのマルテンサイト変態温度を評価した。表1は、実施例1から実施例9および比較例1から比較例6の合金組成(原子%)の一覧である。ここで、比較例1と比較例2の合金組成は、非特許文献2で開示されたものと実質的に等しい。
詳細には、表1に示すような、Ti金属(純度99.5%)、Zr金属(純度99.5%)、Hf金属(純度99.5%)、V金属(純度99.5%)、Pd金属(純度99.99%)、Pt金属(純度99.99%)、Ni金属(純度99.9%)の7種類を準備した。そして、実施例1から実施例9および比較例1から比較例6の合金組成(原子%)となるように、上記7種類の元素のうち、4種類から6種類を秤量し、結晶粒よりも大きな範囲で、実質的に均一な組成比を有すように微細粉末として混合し、真空下にて、アーク溶解により溶解し、それぞれ20gのボタン状の合金を溶製した。次に、この溶製した合金(溶製材)を、アルゴンガスを封入したシリカチューブに配置し、1000℃で3時間熱処理し、水冷した。
Figure 2022114989000001

得られた各合金の組成を、エネルギー分散型電子線X線分析(EDS)により測定したところ、小数点以下の値にわずかな誤差が見られたものの、実質表1の設計組成と同じであった。このことから、本発明の製造方法を実施すれば、設計組成を満たす合金が得られることが確認された。また、得られた各合金について、室温(25℃)および変態温度以上にてX線回折測定を行ったところ、室温におけるXRDパターンは、B19型斜方晶、B19‘型単斜晶、空間群63番の斜方晶、空間群147のR相のうち1種類あるいは複数に特定され、変態温度以上におけるXRDパターンは、B2型立方晶に特定された。
各合金を、直径4mm、厚さ1mmを有する試験片に切り出し、示差走査型熱分析装置(DSC、SETRAM)により示差熱分析を行い、マルテンサイト変態温度を測定した。測定条件は、大気中で、1分間に10℃の昇温降温速度の条件であった。結果を表2に示す。表2は実施例1から実施例9および比較例1から比較例6の合金の変態温度(℃)の一覧である。
Figure 2022114989000002
表2においてAs、Af、Ms、Mfは、それぞれ、オーステナイト変態開始温度、オーステナイト変態終了温度、マルテンサイト変態開始温度、マルテンサイト変態終了温度である。比較例4~9の合金は、DSC測定で明確な変態温度が示されなかったため、変態温度は室温以下であると考えられる。実施例1~6の合金は、Mfが630℃以上、Afは最高1105℃と、比較例1~6の合金と比較して高い変態温度を示した。
実施例7~9の合金は、Mfが360℃以上、Afは最高1105℃と、比較例1、2の合金と同程度の高い変態温度を示した。なお、比較例1、2は非特許文献2に示されたもので、比較例1~6の合金の中では、高い変態温度を示しており、250℃を超える高温にて形状回復を示し、その高温での仕事量と繰り返し特性とに優れている。
次に、表1及び表2に示す実施例及び比較例の合金組成を、以下の4類型に分類してさらに詳細を説明する。
(1) (Ti、Zr、V、Pd、Niの5元合金) 実施例6
(2) (Ti、Zr、Hf、Pd、Ptの5元合金) 実施例2、5、9
(3) (Ti、Zr、Pd、Pt、Niの5元合金) 実施例1、8
(4) (Ti、Zr、V、Pd、Ptの5元合金) 実施例3
(5) (Ti、Zr、Hf、Pd、Pt、Niの6元合金) 実施例4
(6) (Ti、Zr、Pd、Niの4元合金) 実施例7
(1) (Ti、Zr、V、Pd、Niの5元合金)
この類型の合金組成は、表1に示す実施例6に対応している。この類型の合金組成は、Ptを含有していないので、触媒などで需要の高いPtを使用しないで済み、元素戦略上好ましい。
実施例6は、Asが835℃、Afが935℃、Msが815℃、Mfが715℃と、比較例1、2に比較して高いマルテンサイト変態温度を示した。
(2) (Ti、Zr、Hf、Pd、Ptの5元合金)
この類型の合金組成は、表1に示す実施例2、5、9に対応している。
実施例2は、Asが1055℃、Afが1105℃、Msが980℃、Mfが840℃と、比較例1、2に比較して高いマルテンサイト変態温度を示した。また、実施例2は、実施例1~6の中でも最も高いマルテンサイト変態温度を示している。
実施例5は、Asが995℃、Afが1100℃、Msが1045℃、Mfが990℃であり、比較例1、2に比較して高いマルテンサイト変態温度を示した。
実施例9は、Asが640℃、Afが770℃、Msが640℃、Mfが510℃であり、比較例1、2と同程度の高いマルテンサイト変態温度を示した。
(3) (Ti、Zr、Pd、Pt、Niの5元合金)
この類型の合金組成は、表1に示す実施例1、8、比較例4、5に対応している。
実施例1は、Asが910℃、Afが1010℃、Msが805℃、Mfが675℃と、比較例1、2に比較して高いマルテンサイト変態温度を示した。
実施例8は、Asが690℃、Afが815℃、Msが702℃、Mfが573℃と、比較例1、2と同程度の高いマルテンサイト変態温度を示した。
(4) (Ti、Zr、V、Pd、Ptの5元合金)
この類型の合金組成は、表1に示す実施例3に対応している。
実施例3は、Asが835℃、Afが935℃、Msが815℃、Mfが715℃と、比較例1、2に比較して高いマルテンサイト変態温度を示した。
(5) (Ti、Zr、Hf、Pd、Pt、Niの6元合金)
この類型の合金組成は、表1に示す実施例4に対応している。
実施例4は、Asが845℃、Afが910℃、Msが835℃、Mfが735℃と、比較例1、2に比較して高いマルテンサイト変態温度を示した。
(6) (Ti、Zr、Pd、Niの4元合金)
この類型の合金組成は、表1に示す実施例7に対応している。
実施例7は、Asが713℃、Afが824℃、Msが706℃、Mfが590℃と、比較例1、2と同程度の高いマルテンサイト変態温度を示した。
以上より、本発明の組成を満たす合金は、高温形状記憶合金であり、比較例1、2と同程度の高温、又はより高温においてマルテンサイト変態する。
本発明の高温形状記憶合金は、高温で起こるマルテンサイト変態を利用して形状回復を起こす材料であり、自動車やジェットエンジン等の高温部のアクチュエータ等に利用可能である。また、これら以外にも350℃以上1100℃以下の温度範囲で動作するアクチュエータ、高温流体の流量や圧力制御部等に使用することも可能である。

Claims (22)

  1. Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、及びV(バナジウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びVの各々が少なくとも10原子%以上であり、残部がPd(パラジウム)、Ni(ニッケル)、並びに不可避的不純物からなり、PdとNiの比が1:2以上、2:1以下である高温形状記憶合金。
  2. PdとNiの比が1:1.5以上、1.5:1以下である請求項1に記載の高温形状記憶合金。
  3. Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)及びHf(ハフニウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びHfの各々が少なくとも10原子%以上であり、残部がPd(パラジウム)、Pt(白金)、並びに不可避的不純物からなり、PdとPtの比が1:2以上、2:1以下である高温形状記憶合金。
  4. Ti、Zr、及びHfの合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びHfの各々が少なくとも10原子%以上であり、
    Pdが5原子%以上20原子%以下であり、
    残部がPt、並びに不可避的不純物からなる請求項3に記載の高温形状記憶合金。
  5. Ti(チタン)とZr(ジルコニウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、TiとZrの比が1:2以上、2:1以下であり、残部がPd(パラジウム)、Pt(白金)、及びNi(ニッケル)、並びに不可避的不純物からなり、Pd、Pt、及びNiの各々が少なくとも10原子%以上である高温形状記憶合金。
  6. TiとZrの比が1:1.5以上、1.5:1以下である請求項5に記載の高温形状記憶合金。
  7. Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、及びV(バナジウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びVの各々が少なくとも10原子%以上であり、残部がPd(パラジウム)、Pt(白金)、並びに不可避的不純物からなり、PdとPtの比が1:2以上、2:1以下である高温形状記憶合金。
  8. PdとPtの比が1:1.5以上、1.5:1以下である請求項7に記載の高温形状記憶合金。
  9. Ti(チタン)とZr(ジルコニウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、TiとZrの比が1:2以上、2:1以下であり、残部がPd(パラジウム)、Ni(ニッケル)、並びに不可避的不純物からなり、PdとNiの比が1:2以上、2:1以下である高温形状記憶合金。
  10. Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)及びHf(ハフニウム)の合計が45原子%以上55原子%以下であって、Ti、Zr、及びHfの各々が少なくとも10原子%以上であり、残部がPd(パラジウム)、Pt(白金)、及びNi(ニッケル)、並びに不可避的不純物からなる高温形状記憶合金であって、
    Pd、Pt、及びNiの各々が少なくとも10原子%以上である高温形状記憶合金。
  11. マルテンサイト変態温度のうち、マルテンサイト終了温度(Mf)が、350℃以上990℃以下の温度範囲を満たし、オーステナイト終了温度(Af)は、550℃以上1105℃以下の温度範囲を満たす請求項1、3、5、7、9、又は10の何れか1項に記載の高温形状記憶合金。
  12. マルテンサイト変態温度のうち、マルテンサイト終了温度(Mf)が、630℃以上990℃以下の温度範囲を満たし、オーステナイト終了温度(Af)は、850℃以上1105℃以下の温度範囲を満たす請求項2、4、6、8又は10の何れか1項に記載の高温形状記憶合金。
  13. マルテンサイト変態温度以下においてB19型斜方晶、B19‘型単斜晶、空間群63番の斜方晶、空間群147のR相のうち1種類あるいは複数を有する、請求項1乃至12のいずれかに記載の高温形状記憶合金。
  14. マルテンサイト変態温度以上においてB2型立方晶を有する、請求項1乃至12のいずれかに記載の高温形状記憶合金。
  15. 前記マルテンサイト変態温度は、マルテンサイト開始温度(Ms)とマルテンサイト終了温度(Mf)の中点温度[(Ms+Mf)/2]である、請求項13又は14に記載の高温形状記憶合金。
  16. 前記マルテンサイト変態温度は、オーステナイト開始温度(As)とオーステナイト終了温度(Af)の中点温度[(As+Af)/2]である、請求項13又は14に記載の高温形状記憶合金。
  17. 請求項1~12のいずれかに記載の高温形状記憶合金の製造方法であって、
    請求項1~12のいずれかに1項に記載の組成を満たすTi、Zr、Hf、V、Pd、Pt、Niのうち少なくとも5個の組成元素を含有する溶製材を準備し、
    前記溶製材をマルテンサイト変態温度以上であってB2型立方晶領域の温度以上、前記高温形状記憶合金の液相を生じる温度より100℃を下回る温度までの範囲内で熱処理するステップを包含する、方法。
  18. 前記熱処理するステップは、前記溶製材を、マルテンサイト変態温度以上1300℃以下の温度範囲で15分以上24時間以下の時間熱処理する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記溶製材は、請求項1~12のいずれかに1項に記載の組成を満たすTi、Zr、Hf、V、Pd、Pt、Niのうち少なくとも5個の組成元素を、結晶粒よりも大きな範囲で、実質的に均一な組成比を有する、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 高温形状記憶合金を用いた高温形状記憶合金アクチュエータであって、
    前記高温形状記憶合金は、請求項1~15のいずれかに記載の高温形状記憶合金である、アクチュエータ。
  21. アクチュエータを備えたエンジンであって、
    前記アクチュエータは、請求項20に記載の高温形状記憶合金アクチュエータである、エンジン。
  22. 前記エンジンは、ジェットエンジン、自動車用エンジン、船舶用エンジンおよび飛翔体用エンジンからなる群から選択される、請求項21に記載のエンジン。


JP2021011518A 2021-01-27 2021-01-27 高温形状記憶合金、その製造方法、それを用いたアクチュエータおよびエンジン Pending JP2022114989A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021011518A JP2022114989A (ja) 2021-01-27 2021-01-27 高温形状記憶合金、その製造方法、それを用いたアクチュエータおよびエンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021011518A JP2022114989A (ja) 2021-01-27 2021-01-27 高温形状記憶合金、その製造方法、それを用いたアクチュエータおよびエンジン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022114989A true JP2022114989A (ja) 2022-08-08

Family

ID=82747318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021011518A Pending JP2022114989A (ja) 2021-01-27 2021-01-27 高温形状記憶合金、その製造方法、それを用いたアクチュエータおよびエンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022114989A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10570491B2 (en) High entropy alloy having composite microstructure
JP4996468B2 (ja) 高耐熱性,高強度Co基合金及びその製造方法
JP2019532169A (ja) 極低温特性に優れた中エントロピー合金
KR102467112B1 (ko) Bcc 2상 복합구조 안정성이 우수한 내열 초합금 및 그 제조 방법
JP5353754B2 (ja) 低ヤング率を有する準安定β型チタン合金およびその製造方法
JP2010507016A (ja) ニッケル基超合金
KR102443966B1 (ko) Ni기 합금 연화 분말 및 해당 연화 분말의 제조 방법
KR102220219B1 (ko) Bcc 2상 복합구조를 가지는 내열 고엔트로피 초합금 및 그 제조 방법
Yang et al. Microstructure characterization, stress–strain behavior, superelasticity and shape memory effect of Cu–Al–Mn–Cr shape memory alloys
JPH1121642A (ja) 高温で使用できるチタンアルミニウム化物
JP5911072B2 (ja) 高温形状記憶合金及びその製造方法
JP6156865B2 (ja) 超弾性合金
WO2016013566A1 (ja) 加工方向と同一方向への形状変化特性を有するチタン合金部材およびその製造方法
KR20230106940A (ko) 고엔트로피 형상기억합금의 제조방법
JP4910156B2 (ja) 高温形状記憶合金、アクチュエータおよび発動機
Bigelow et al. Effect of Composition and Applied Stress on the Transformation Behavior in Ni X Ti 80− X Zr 20 Shape Memory Alloys
JP5337963B2 (ja) チタン−タンタル系形状記憶合金、アクチュエータおよび発動機
US10774407B2 (en) Nickel titanium alloys, methods of manufacture thereof and article comprising the same
US6010584A (en) High temperature shape memory effect in ruthenium alloys
JP2022114989A (ja) 高温形状記憶合金、その製造方法、それを用いたアクチュエータおよびエンジン
JP5512145B2 (ja) 形状記憶合金
JP7176692B2 (ja) 高温形状記憶合金、その製造方法、それを用いたアクチュエータおよびエンジン
JPH07233432A (ja) 形状記憶合金及びその製造方法
KR20230022317A (ko) In situ 계층구조를 갖는 고엔트로피 합금 및 그 제조방법
JP2014058711A (ja) TiPt系高温形状記憶合金及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231128