JP2022114171A - シール装置 - Google Patents

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【課題】包装体として使用可能な材料を過度に制限することなく、包装体のヒートシールを適切に行うのに有利なシール装置を提供する。【解決手段】第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22は、相互間の間隔が可変であり、第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間に位置する包装体90を挟むシール位置と、第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間の間隔がシール位置に配置される場合に比べて相対的に大きい退避位置とに、配置される。第1シール加熱部21は、第1加熱面C1及び第2加熱面C2を有する。第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、第2加熱面C2は第2シール加熱部22に面し、第1加熱面C1は、第2シール加熱部22に面し且つ第2加熱面C2よりも第2シール加熱部22の近くに位置する。【選択図】図5

Description

本開示は、包装体(例えば袋)をシールするシール装置に関する。
包装体に対してヒートシール処理を行う様々な装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2020-29268号公報
ヒートシール処理によって包装体が熱収縮し、包装体に意図しない皺や折れ曲がりが生じることがある。そのような熱収縮の影響は、包装体(特にシール箇所)の端部において顕著に現れやすい。例えば、袋の開口端部のヒートシールを行う場合、とりわけ開口端部の隅部に、皺や折れ曲がりが生じやすい。その後、シール箇所が冷却されると、皺や折れ曲がりが残ったままで包装体のシール状態が安定化される。このような不具合を有する包装体は、不良品として扱われ、正規の商品として出荷できないこともある。
ヒートシールに起因する上述の不具合を回避するため、包装体は、様々な性質を持つ複数種類の材料が組み合わされて構成されることが多い。例えば、包装体は、所望のシール密閉度及びシール強度を確保するために熱圧着性及び結合性に優れた材料を含む層と、美観性を確保するために熱収縮しにくい材料を含む層と、を有することができる。
このように包装体の構成材料として、ヒートシール処理に対して好ましい性質を示す材料の組み合わせを適宜選択することで、所望のシール状態を高いレベルで実現することが可能である。
その一方で、ヒートシール処理に対して好ましい性質を示す材料の中から包装体の構成材料を選択することは、包装体の構成材料として使用可能な材料を限定することになる。特に、最近では、シール性能以外の点も重視されて包装体がデザインされることも増えており、包装体に使用可能な材料が限定されることは総合的な観点からは必ずしも好ましくない。
例えば、環境保全に関する意識の高まりを背景に、容易にリサイクル可能なモノマテリアルの袋の需要が高まっている。モノマテリアルの袋は、単一材料により作られるが、様々な加工が加えられて相互に異なる特性(例えば酸素透過率や遮光性)を持つ複数の構成体(フィルム部材など)が組み合わされて作られることがある。
ヒートシール処理を受けるモノマテリアルの袋では、ヒートシール処理によって溶融する構成体と、ヒートシール処理によって溶融しない構成体とが組み合わされて使用される。しかしながら、材料が相互に異なる複数の構成体から成る袋に比べると、モノマテリアルの構成体間での溶融温度差は小さい傾向がある。そのため、モノマテリアルの袋に対するヒートシール処理は、より厳しい温度条件下で行われることが求められる傾向がある。
本開示は上述の事情に鑑みてなされたものであり、包装体として使用可能な材料を過度に制限することなく、包装体のヒートシールを適切に行うのに有利な技術を提供する。
本開示の一態様は、第1シール加熱部及び第2シール加熱部を有する加熱装置を備え、第1シール加熱部及び第2シール加熱部は、相互間の間隔が可変であり、第1シール加熱部と第2シール加熱部との間に位置する包装体を挟むシール位置と、第1シール加熱部と第2シール加熱部との間の間隔が、シール位置に配置される第1シール加熱部と第2シール加熱部との間の間隔よりも大きい退避位置とに、配置され、第1シール加熱部は、第1加熱面及び第2加熱面を有し、第1シール加熱部及び第2シール加熱部がシール位置に配置されている状態で、第2加熱面は第2シール加熱部に面し、第1加熱面は、第2シール加熱部に面し且つ第2加熱面よりも第2シール加熱部の近くに位置するシール装置に関する。
第1シール加熱部及び第2シール加熱部がシール位置に配置されている状態で、第1加熱面は、第2加熱面よりも、10μm以上且つ40μm以下の距離だけ第2シール加熱部に対して近くに位置してもよい。
シール装置は、加熱装置よりも後段に設けられる冷却装置を備え、第1シール加熱部及び第2シール加熱部がシール位置に配置されている状態で、第1加熱面及び第2加熱面は、包装体のうちのシール予定部分に面し、冷却装置は、シール予定部分の全体を冷却してもよい。
第2シール加熱部は第3加熱面を有し、第3加熱面は、第1シール加熱部及び第2シール加熱部がシール位置に配置されている状態で、第1加熱面に対向し且つ第1加熱面とともに包装体を挟み、第1加熱面及び第3加熱面のうち少なくともいずれか一方は、少なくとも一部において凹凸形状を有してもよい。
第1シール加熱部及び第2シール加熱部がシール位置に配置されている状態で、第1加熱面及び第2加熱面は、包装体の1つの縁を含む一端部の全体に面し、第1加熱面は、包装体の一端部のうち縁の中央を含む範囲に面し、第2加熱面は、包装体の一端部のうち縁の少なくとも一方の端を含む範囲に面してもよい。
包装体は、モノマテリアルにより構成されてもよい。
本開示によれば、包装体として使用可能な材料を過度に制限することなく、包装体のヒートシールを適切に行うのに有利である。
図1は、包装システムの一例を示す斜視図である。 図2は、加熱装置の上面図であり、第1シール加熱部及び第2シール加熱部が退避位置に配置されている状態を示す。 図3は、加熱装置の側方図であり、第1シール加熱部及び第2シール加熱部が退避位置に配置されている状態を示す。 図4は、加熱装置の側方図であり、第1シール加熱部及び第2シール加熱部がシール位置に配置されている状態を示す。 図5は、第1シール加熱部及び第2シール加熱部の拡大側方図であり、第1シール加熱部及び第2シール加熱部がシール位置に配置されている状態を示す。 図6は、冷却装置が具備する第1シール冷却部及び第2シール冷却部の拡大側方図である。 図7は、包装体の表側壁部を示す図である。 図8は、第1変形例に係る第2シール加熱部の一例を示す側方図である。 図9は、第2シール加熱部のうち、図8において符号「IX」で示される部分を拡大して示す図である。 図10は、図9に示す第3加熱面の全体の正面図である。 図11は、第2突出部のうち、図10において符号「XI」で示される部分を拡大して示す図である。 図12は、第2変形例に係る第1シール加熱部及び第2シール加熱部の側方図であり、第1シール加熱部及び第2シール加熱部がシール位置に配置されている状態を示す。 図13は、図12に示す第1シール加熱部及び包装体の正面図であり、第1加熱面、第2加熱面及びシール予定部分(すなわち第1シール部分及び第2シール部分)を透視的に示す。
以下、図面を参照して本開示の一実施形態について説明する。
[包装システム]
図1は、包装システム10の一例を示す斜視図である。
図1に示す包装システム10は、回転テーブル80、複数のグリッパーユニット81、印刷装置(図示省略)、開口装置83、投入装置84、液体充填装置85、シール装置11(加熱装置86及び冷却装置87を含む)、放出ユニット88、及び制御部(図示省略)を備える。包装システム10に含まれる各種機器は、制御部の制御下で、包装処理(後述のシール処理を含む)及びその他の処理を適切に実施するように動作する。
回転テーブル80は、その中心軸線を中心に回転方向Drへ間欠的に回転する。回転テーブル80の外周部には、複数のグリッパーユニット81(図示の例では10個のグリッパーユニット81)が、回転方向Drに関して等間隔に取り付けられている。グリッパーユニット81の数は、グリッパーユニット81が間欠的に停止させられるステーションの数に等しい。
各グリッパーユニット81は2つのグリッパーを含む。包装体90の両側部が2つのグリッパーにより把持されることで、当該包装体90が対応のグリッパーユニット81によって支持される。
包装体90は、矩形シート状の表側壁部及び裏側壁部を有する。表側壁部及び裏側壁部は、周縁の4辺のうちの3辺においてお互いに結合されてシールされており、他の一辺において開閉自在の口部を有する。図1に示す例では、各包装体90は、口部が上方に向けられた状態で、対応のグリッパーユニット81により支持される。
各グリッパーユニット81は、回転テーブル80の回転に応じて間欠的に移動し、複数のステーションにおいて間欠的に停止される。図示の例では、10個のステーションS1~S10が、各グリッパーユニット81及び包装体90の移送方向(すなわち回転方向Dr)に関して上流側から下流側に向けて順次設けられている。
第1ステーションS1に配置されたグリッパーユニット81は、袋供給装置82を介して新たな包装体90が供給され、当該包装体90を支持する。袋供給装置82は、コンベアマガジン12に貯留されている包装体90を一枚ずつ吸着し、吸着した包装体90をコンベアマガジン12から取り出して、第1ステーションS1に位置するグリッパーユニット81に渡す。
第2ステーションS2に配置されたグリッパーユニット81により支持されている包装体90は、図示しない印刷装置によって所定の情報が印刷される。第2ステーションS2における印刷方法、印刷タイミング、及び印刷情報の内容は、限定されない。例えば製造年月日、消費期限及び製造工場等に関する情報が、印刷装置により包装体90に印刷されてもよい。
第3ステーションS3に配置されたグリッパーユニット81により支持されている包装体90は、開口装置83によってその口部が開かれる。図示の開口装置83は、包装体90の開口状態を維持しつつ、当該包装体90に追従して第3ステーションS3から第4ステーションS4に移動する。
第4ステーションS4に配置されたグリッパーユニット81により支持されている包装体90の内側には、投入装置84によって固形状の内容物が投入される。図示の投入装置84はホッパーを具備し、当該ホッパーの下方端部が口部を介して包装体90の内部に挿入され、内容物が投入される。包装体90にホッパーが挿入されている状態で、開口装置83は、当該包装体90から退避し、第3ステーションS3に戻る。ホッパーは、包装体90に内容物を投入した後、包装体90の内部から退避する。
第5ステーションS5に配置されたグリッパーユニット81により支持されている包装体90は、液体充填装置85によって液状の内容物(すなわち液体)が注入される。図示の液体充填装置85はノズルを具備し、当該ノズルを介して内容物が包装体90の内側に注入される。
第6ステーションS6及び第7ステーションS7は、空きステーションである。第6ステーションS6及び第7ステーションS7の各々に配置された包装体90は、特に処理を受けない。
第8ステーションS8に配置されたグリッパーユニット81により支持されている包装体90は、加熱装置86によって、ヒートシールのための加熱処理が施される。第9ステーションS9に配置されたグリッパーユニット81により支持されている包装体90は、冷却装置87によって、ヒートシールのための冷却処理が施される。このようにシール装置11は加熱装置86及び冷却装置87を含み、シール装置11により行われるヒートシール処理は加熱処理及び冷却処理を含む。
冷却処理後の包装体90(すなわち製品体93)は、第9ステーションS9に配置されている間にグリッパーユニット81の支持から解放される。グリッパーユニット81から解放された製品体93は、落下し、放出ユニット88により案内されて後段に送られる。
第10ステーションS10は、不良を有する包装体90を排出するためのステーションである。図示しない不良検出センサの検出結果から不良を有すると判定された包装体90は、第9ステーションS9においてグリッパーユニット81の支持から解放されず(すなわち放出ユニット88に向けて放出されず)、第10ステーションS10においてグリッパーユニット81の支持から解放されて外部に排出される。
不良検出センサの検出結果は制御部に送られる。制御部は、不良検出センサの検出結果に応じて、グリッパーユニット81と、包装システム10を構成する他のデバイスとを制御することが可能である。なお不良検出センサの構成及び設置位置は限定されない。例えば、第1ステーションS1に配置されたグリッパーユニット81により支持されている包装体90の位置(例えば上方端部位置)を検出する光学センサによって、不良検出センサを構成してもよい。不良を有すると判定された包装体90に対しては、制御部の制御下で、第2ステーションS2~第9ステーションS9で行われる処理がスキップされてもよい。この場合、第10ステーションS10において排出された包装体90を再利用することも可能である。
[シール装置]
次に、シール装置11(特に加熱装置86及び冷却装置87)の具体的な構造例について説明する。
図2は、加熱装置86の上面図であり、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22が退避位置に配置されている状態を示す。図2において、第2進退軸44は二点鎖線によって透視的に描かれている。図3は、加熱装置86の側方図であり、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22が退避位置に配置されている状態を示す。図4は、加熱装置86の側方図であり、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態を示す。図5は、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の拡大側方図であり、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態を示す。図6は、冷却装置87が具備する第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52の拡大側方図である。図7は、包装体90の表側壁部90aを示す図である。
本実施形態の加熱装置86は第1進退ユニット31及び第2進退ユニット32を含む。
第1進退ユニット31は、制御部の制御下で水平方向へ直線的に進退する第1進退軸43と、第1進退軸43に固定された第1取付ブロック41と、第1取付ブロック41に固定された第1シール加熱部21と、第1シール加熱部21内に少なくとも一部が設けられた第1ヒーター線25と、を有する。第2進退ユニット32は、制御部の制御下で水平方向へ直線的に進退する第2進退軸44と、第2進退軸44に固定された第2取付ブロック42と、第2取付ブロック42に固定された第2シール加熱部22と、第2シール加熱部22内に少なくとも一部が設けられた第2ヒーター線27と、を有する。
本実施形態の第1進退軸43及び第2進退軸44は、対称的に進退する。第1進退軸43及び第2進退軸44の進退に応じて、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22も水平方向へ対称的に進退し、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の相互間の間隔が変えられる。これにより、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22は、シール位置(図4及び図5参照)及び退避位置(図2及び図3参照)に配置可能に設けられる。
シール位置は、包装体90(本実施形態では口部91側の端部)に対してヒートシール処理(特に加熱処理)を行うための位置である。第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間に包装体90が位置付けられている状態で第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されることによって、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22は当該包装体90に接触し、当該包装体90は第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22により挟まれて両サイドから圧力がかけられる。
退避位置は、第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間に隙間(すなわち空間)を形成するための位置であり、第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間への包装体90の移動及び第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間からの包装体90の移動を可能にする。退避位置に配置されている第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間の間隔は、シール位置に配置されている第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間の間隔よりも大きく、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22は包装体90から離れる。
本実施形態では、退避位置に配置された第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の両方が包装体90から離れる。ただし、退避位置に配置された第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22のうちの一方は包装体90から離れるが、他方は包装体90に接触した状態を維持してもよい。
第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22は伝熱性に優れた金属等の部材により構成され、第1ヒーター線25及び第2ヒーター線27から伝えられる熱により加熱されて、包装体90(特に口部91)のシールに適した温度を有する。
第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の各々は、全体が単一材料により構成されてもよいし、複数の材料により構成されてもよい。例えば、第1シール加熱部21のうち、後述の第1加熱面C1及び/又は第2加熱面C2を構成する部分と、他の部分とが、異なる材料により構成されてもよい。同様に、第2シール加熱部22のうち、後述の第3加熱面C3及び/又は第4加熱面C4を構成する部分と、他の部分とが、異なる材料により構成されてもよい。例えば、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22のうち、第1加熱面C1、第2加熱面C2、第3加熱面C3及び第4加熱面C4を構成する部分を、テフロン(登録商標:ポリテトラフルオロエチレン)により構成し、他の部分を他の材料(例えば金属材料)により構成してもよい。
第1ヒーター線25の発熱量及び第2ヒーター線27の発熱量は、それぞれ第1ヒーター熱源26及び第2ヒーター熱源28によってコントロールされ、互いに同じであってもよいし異なっていてもよい。第1ヒーター熱源26及び第2ヒーター熱源28は限定されず、典型的には、第1ヒーター線25及び第2ヒーター線27に電流を流す電源によって構成される。第1ヒーター熱源26及び第2ヒーター熱源28は、制御部の制御下で適応的に作動してもよいし、制御部により制御されることなく作動してもよい。第1シール加熱部21の温度及び第2シール加熱部22の温度は、互いに同じであってもよいし異なっていてもよい。
第1シール加熱部21は、第2シール加熱部22に向かって突出する第1突出部21aを有する。第1突出部21aの第2シール加熱部22側の端面は、第1加熱面C1を形成する。第1シール加熱部21のうち第1突出部21a以外の部分の第2シール加熱部22側の端面は、第2加熱面C2を形成する。第1加熱面C1及び第2加熱面C2は、お互いに高さ方向(すなわち図3の上下方向)に隣り合うように位置しつつ、第2シール加熱部22に面する。第1加熱面C1は、第2加熱面C2よりも第2シール加熱部22の近くに位置する。
同様に、第2シール加熱部22は、第1シール加熱部21に向かって突出する第2突出部22aを有する。第2突出部22aの第1シール加熱部21側の端面は、第3加熱面C3を形成する。第2シール加熱部22のうち第2突出部22a以外の部分の第1シール加熱部21側の端面は、第4加熱面C4を形成する。第3加熱面C3及び第4加熱面C4は、お互いに高さ方向に隣り合うように位置しつつ、第1シール加熱部21に面する。第3加熱面C3は、第4加熱面C4よりも第1シール加熱部21の近くに位置する。
本実施形態の第1加熱面C1、第2加熱面C2、第3加熱面C3及び第4加熱面C4の各々は、矩形状を有し、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の幅方向(すなわち図2の上下方向)の全体にわたって設けられている。
第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置及び退避位置の各々に配置されている状態で、第1加熱面C1及び第3加熱面C3はお互いに対向し、第2加熱面C2及び第4加熱面C4はお互いに対向する。特に、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、第1加熱面C1は第2加熱面C2よりも第2シール加熱部22の近くに位置し、第3加熱面C3は第4加熱面C4よりも第1シール加熱部21の近くに位置する。そのため、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、第1加熱面C1及び第3加熱面C3は、第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間に位置する包装体90に接触し、当該包装体90に対して両サイドから圧力をかける。
一方、第2加熱面C2及び第4加熱面C4は、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の位置にかかわらず、包装体90に対して両側から圧力をかけるように挟むことはない。図4及び図5に示す例では、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、第2加熱面C2及び第4加熱面C4は、包装体90から離れた位置で、当該包装体90を介してお互いに対向する。
ただし、第2加熱面C2及び/又は第4加熱面C4は、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、包装体90に接触してもよい。例えば、包装体90のうち第2加熱面C2と第4加熱面C4との間に位置する部分は、重力の影響で撓んだり傾いたりして、第2加熱面C2及び/又は第4加熱面C4に接触してもよい。
次に、上述の構成を有する加熱装置86によって行われるシール方法の一例を説明する。なお、以下で説明するシール方法は、制御部(図示省略)が、包装システム10の各種装置(シール装置11を含む)を適宜制御することで行われる。
包装体90は、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22が退避位置に配置されている状態で、グリッパーユニット81とともに第7ステーションS7(図1参照)から移動し、第8ステーションS8において加熱装置86の第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間に位置付けられる(図2及び図3参照)。
そして第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間に包装体90が位置付けられている状態で、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置される(図4及び図5参照)。これにより、包装体90の一端部(口部91側の端部)の全体が、高温の第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22により加熱されてシールされる。
より具体的には、包装体90の第1シール部分95(図7参照)が、第1突出部21aの第1加熱面C1及び第2突出部22aの第3加熱面C3により挟まれて、表側壁部90a及び裏側壁部90bがお互いに対して加熱圧着される。本実施形態の第1突出部21a及び第2突出部22aは線シール部として構成され、図7に示す第1シール部分95は線状の平面形状を有する。
また包装体90の第2シール部分96が、第1シール加熱部21の第2加熱面C2と第2シール加熱部22の第4加熱面C4との間に位置付けられた状態で、第2加熱面C2及び第4加熱面C4から放射される熱により加熱される。これにより表側壁部90a及び裏側壁部90bのうち第2シール部分96を構成する部分同士が、お互いに加熱結合される。
なお、第1シール部分95が第1突出部21a及び第2突出部22aにより挟まれることによって、表側壁部90a及び裏側壁部90bのうち第2シール部分96を構成する部分は、お互いに接触した状態に置かれる。したがって第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、第2シール部分96は、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22によって両側から挟まれないが、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22から放射される熱によってシールされる。
一般に、包装体90のシール状態(例えばシール強度)は、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の温度、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22から包装体90に加えられる圧力、及び加熱処理が行われる時間に応じて変わる。上述のように、第1シール部分95は、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22により両側から圧力がかけられた状態で加熱処理が行われる一方で、第2シール部分96は、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22により挟まれていない状態で加熱処理が行われる。そのためシール予定部分97のうち、第1シール部分95は比較的高い強度でシールされる一方で、第2シール部分96は比較的低い強度でシールされる。
包装体90の熱収縮に起因する皺や折れ曲がりは、包装体90のうち、両側から圧力がかけられた状態で熱圧着された箇所で生じやすい。一方、包装体90のうち、両側から圧力がかけられていない状態で加熱結合される箇所は、熱収縮に起因する皺や折れ曲がりが本来的に生じにくく、また熱収縮の影響を吸収して皺や折れ曲がりの発生を低減するように働きうる。
本実施形態によれば、包装体90のシール予定部分97のうち、第1加熱面C1及び第3加熱面C3により圧着される第1シール部分95は、熱収縮に起因する皺や折れ曲がりが本来的に生じにくい箇所である。一方、シール予定部分97のうち、熱収縮に起因する皺や折れ曲がりが本来的に生じやすい第2シール部分96は、両サイドから圧力がかけられない状態で加熱処理が行われる。そのため本実施形態の加熱装置86によれば、第1シール部分95を高い密閉度でシールしつつ、第2シール部分96において熱収縮に起因する不具合の発生を有効に抑えることができる。その結果、包装体90を、優れたシール状態(例えばシール密閉度、シール強度、及び美観)でシールすることができる。
包装体90のシール予定部分97(すなわち第1シール部分95及び第2シール部分96)の加熱処理が終了した後、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22はシール位置から移動させられて退避位置に配置される。その後、包装体90は、グリッパーユニット81とともに第8ステーションS8から移動し、第9ステーションS9(図1参照)に配置される。
第9ステーションS9に設けられている冷却装置87は、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52を含む(図6参照)。第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52は、制御部の制御下で駆動される開閉装置(図示省略)によって、対称的に水平方向へ移動せられて相互間の間隔が変えられ、接触位置及び離間位置に配置される。
接触位置は、包装体90(特にシール予定部分97)に対する冷却処理を行うための位置である。第1シール冷却部51と第2シール冷却部52との間に包装体90が位置付けられている状態で、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52が接触位置に配置されることによって、当該包装体90は、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52により挟まれて両サイドから圧力がかけられる。
離間位置は、第1シール冷却部51と第2シール冷却部52との間に隙間(すなわち空間)を形成するための位置であり、第1シール冷却部51と第2シール冷却部52との間への包装体90の移動及び第1シール冷却部51と第2シール冷却部52との間からの包装体90の移動を可能にする。離間位置に配置されている第1シール冷却部51と第2シール冷却部52との間の間隔は、接触位置に配置されている第1シール冷却部51と第2シール冷却部52との間の間隔よりも大きく、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52は包装体90から離れる。
なお本実施形態では、離間位置に配置された第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52の両方が包装体90から離れるが、離間位置に配置された第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52のうちの一方は包装体90から離れるが、他方は包装体90に接触した状態を維持してもよい。
包装体90は、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52が離間位置に配置されている状態で、グリッパーユニット81とともに第8ステーションS8から移動し、第9ステーションS9において第1シール冷却部51と第2シール冷却部52との間に位置付けられる。
そして、第1シール冷却部51と第2シール冷却部52との間に包装体90が位置付けられている状態で、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52が接触位置に配置される。その結果、包装体90のシール予定部分97の全体が、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52に接触し、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52により挟まれて圧力がかけられる。これにより、シール予定部分97は第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52により冷却され、シール予定部分97のシール状態が安定化させられる。
本実施形態の冷却装置87は、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52を積極的に冷却する冷却器を具備しない。そのため第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52は、周囲温度に応じた温度を有する状態でシール予定部分97に接触して、シール予定部分97を冷却する。ただし、冷却装置87は、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52を積極的に冷却する冷却器(図示省略)を具備してもよい。
包装体90のシール予定部分97(すなわち第1シール部分95及び第2シール部分96)の冷却処理が終了した後、第1シール冷却部51及び第2シール冷却部52は接触位置から離間位置に移動する。これにより包装体90は、冷却装置87の支持から解放される。また包装体90は、対応のグリッパーユニット81の支持から解放される。これにより、冷却処理後の包装体90(すなわち製品体93)が、落下し、放出ユニット88により案内されて後段に送られる。冷却装置87からの包装体90の解放と、グリッパーユニット81からの包装体90の解放とは、一方が他方に先行して行われてもよいし、同時的に行われてもよい。
以上説明したように本実施形態のシール装置11は、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22を有する加熱装置86を備える。第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22は、相互間の間隔が可変であり、第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間に位置する包装体90を挟むシール位置と、第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間の間隔が、シール位置に配置される第1シール加熱部21と第2シール加熱部22との間の間隔よりも大きい退避位置とに、配置される。第1シール加熱部21は、第1加熱面C1及び第2加熱面C2を有する。そして、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、第2加熱面C2は第2シール加熱部22に面し、第1加熱面C1は、第2シール加熱部22に面し且つ第2加熱面C2よりも第2シール加熱部22の近くに位置する。
これにより、包装体90として使用可能な材料を過度に制限することなく、包装体90のヒートシールを適切に行うことが可能である。
またシール装置11は、加熱装置86よりも後段に設けられる冷却装置87を備える。第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、第1加熱面C1及び第2加熱面C2は、包装体90のうちのシール予定部分97に面する。そして冷却装置87は、シール予定部分97の全体を冷却する。
これにより、シール予定部分97全体のシール状態を安定化させて、シール強度の低下を抑えることができる。
なお、第1突出部21a及び第2突出部22aの突出量(図5の符号「d」参照)は限定されないが、包装体90の第2シール部分96のシール状態は、第1突出部21a及び第2突出部22aの突出量(図5の符号「d」参照)に応じて変動する。
第1突出部21a及び第2突出部22aの突出量が大きいほど、加熱処理の際に、第1シール加熱部21の第2加熱面C2及び第2シール加熱部22の第4加熱面C4が、第2シール部分96から離れた位置に配置される。そのため、第2シール部分96では、熱収縮に起因する皺や折れ曲がりが発生しにくいが、結合度が小さくなる傾向がある。一方、第1突出部21a及び第2突出部22aの突出量が小さいほど、加熱処理の際に第2加熱面C2及び第4加熱面C4が第2シール部分96の近くに配置される。そのため、第2シール部分96では、結合度が大きくなる傾向があるが、熱収縮に起因する皺や折れ曲がりが発生しやすくなる。
本件発明者は、鋭意研究の結果、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、第1加熱面C1は、第2加熱面C2よりも、10μm以上且つ40μm以下の距離だけ第2シール加熱部22に対して近くに位置することが好ましい、という知見を得るに至った。
本件発明者は、実際に、モノマテリアル(例えばポリプロピレン)により構成される包装体90を使って、上述の加熱装置86(図1~図5参照)の第1突出部21a及び第2突出部22aの各々の突出量を変えつつシール処理を行って、シール状態を判定した。シール状態の判定は、具体的には、シール処理後の包装体90のシール密閉度、シール強度、及び美観(例えば皺の有無)に基づいて行われた。
その結果、本件発明者は、第1突出部21aの突出量が10μm以上且つ40μm以下の場合(好ましくは15μm以上25μm以下の場合(より好ましくは20μmの場合))に、良好なシール状態で包装体90をシールすることができるという知見を得た。また本件発明者は、第2突出部22aの突出量が10μm以上且つ40μm以下の場合(好ましくは15μm以上25μm以下の場合(より好ましくは20μmの場合))に、良好なシール状態で包装体90をシールすることができるという知見を得た。
なお、モノマテリアルにより構成される包装体90は、基本的には、単一素材により構成されるが、主素材に加えて他の副素材を含む包装体90も、モノマテリアル構成の包装体90と呼ばれることがある。本明細書で言及されるモノマテリアルの包装体90は、少なくともシール装置11によりシールされる箇所(すなわちシール予定部分97)が単一素材のみを含む包装体90である。
[第1変形例]
第1加熱面C1及び第3加熱面C3のうち少なくともいずれか一方は、少なくとも一部において凹凸形状を有していてもよい。第1加熱面C1及び第3加熱面C3が凹凸形状を有することによって、第1加熱面C1及び第3加熱面C3が全体的に平坦形状を有する場合に比べ、表面積が増大する。そのため、加熱処理の際に、包装体90に対する第1加熱面C1及び第3加熱面C3の接触面積が増大し、加熱効率を上げることができる。
図8は、第1変形例に係る第2シール加熱部22の一例を示す側方図である。図9は、第2シール加熱部22のうち、図8において符号「IX」で示される部分を拡大して示す図である。図10は、図9に示す第3加熱面C3の全体の正面図である。図11は、第2突出部22aのうち、図10において符号「XI」で示される部分を拡大して示す図である。
図8~図11に示す第2シール加熱部22において、第3加熱面C3は全体的に凹凸形状を有し、多数の凸部55及び多数の凹部56を具備する。図11に示す例では、四角形(特に正方形)の底面を有する多数の錐台が2次元的に縦横に並べられており、各錐台の頂部を含む領域が凸部55を構成し、隣り合う凸部55間の領域が凹部56を構成する。
このように多数の錐台により第3加熱面C3の凹凸形状を実現することにより、第3加熱面C3の表面積を増大させつつ、第3加熱面C3の先鋭化を防ぐことができる。これにより、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22が包装体90を挟んだ場合に、第3加熱面C3の各凹部56に包装体90が進入し、第3加熱面C3と包装体90との間の接触面積を増大して、加熱効率が上がる。また第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22が包装体90(特に第1シール部分95)を挟んだ場合に、第3加熱面C3によって包装体90が穿孔又は損傷されるのを有効に防ぐことができる。
なお第1加熱面C1は、第3加熱面C3と同様の凹凸形状を有してもよいし、第3加熱面C3とは異なる凹凸形状を有してもよいし、全体的に平坦な形状を有してもよい。
一般に、シール密閉度及びシール強度を増大させるために、加熱処理を複数回行うことがある。本変形例のように包装体90の加熱処理における加熱効率を向上させることによって、加熱処理が1回しか行われない場合であっても、包装体90の表側壁部90a及び裏側壁部90bがお互いに効率良く加熱結合し、所望のシール密閉度及びシール強度をより確実に実現することが可能である。
また本変形例の第2シール加熱部22では、図9に示すように、第4加熱面C4も第3加熱面C3と同様の凹凸形状を有する。第4加熱面C4が凹凸形状を有する場合、第4加熱面C4が平坦形状を有する場合に比べて、第4加熱面C4の表面積が増大する。そのため第4加熱面C4から熱を効率良く放射することができ、包装体90(特に第2シール部分96)の加熱処理における加熱効率を向上させうる。
なお第2加熱面C2は、第4加熱面C4と同様の凹凸形状を有してもよいし、第4加熱面C4とは異なる凹凸形状を有してもよいし、全体的に平坦な形状を有してもよい。
また第3加熱面C3の凹凸形状は、図11に示す形状には限定されず、任意の形状としうる。また第4加熱面C4の凹凸形状も限定されず、任意の形状としうる。また第1加熱面C1が凹凸形状を有しつつ、第3加熱面C3が凹凸形状を有することなく全体的に平坦な形状を有してもよい。
[第2変形例]
第1加熱面C1、第2加熱面C2、第3加熱面C3及び第4加熱面C4の具体的な範囲及び形状は限定されない。上述のように、加熱処理において、第1加熱面C1及び第3加熱面C3は包装体90を挟んで圧力をかけるが、第2加熱面C2及び第4加熱面C4は包装体90を挟まない。そのため、シール予定部分97のうち熱収縮に起因して皺や折れ曲がりが生じやすい領域を、加熱処理において第2加熱面C2と第4加熱面C4との間に配置すれば、皺や折れ曲がりの発生を有効に抑えることが可能である。
そのため、加熱処理において、第1加熱面C1と第3加熱面C3との間には、熱収縮に起因して皺や折れ曲がりが生じにくいシール予定部分97の領域のうちの任意の範囲が配置されてもよい。
例えば、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態で、第1加熱面C1及び第2加熱面C2は、包装体90の1つの縁を含む一端部(例えば口部91を形成する端部)の全体に面してもよい。第1加熱面C1は、包装体90の上記一端部のうち上記縁の中央を含む範囲に面してもよい。また第2加熱面C2は、包装体90の上記一端部のうち上記縁の少なくとも一方の端を含む範囲に面してもよい。
この場合、包装体90のうち、熱収縮に起因する皺や折れ曲がりが特に生じやすい一端部の少なくとも一つの隅部(好ましくは全ての隅部)が、第2加熱面C2及び第4加熱面C4によって、両側から圧力がかけられていない状態で加熱処理を受ける。一方、包装体90のうち、皺や折れ曲がりが比較的生じにくい一端部の中央範囲は、第1加熱面C1及び第3加熱面C3によって、両側から圧力がかけられている状態で加熱処理を受ける。そのため本例によれば、シール予定部分97の広範囲にわたって、高い密閉度及び高いシール強度で包装体90をシールしつつ、皺や折れ曲がりの発生を有効に防ぐことができる。
図12は、第2変形例に係る第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の一例の側方図であり、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置に配置されている状態を示す。図13は、図12に示す第1シール加熱部21及び包装体90(特に表側壁部90a)の正面図であり、第1加熱面C1、第2加熱面C2、及びシール予定部分97(すなわち第1シール部分95及び第2シール部分96)を透視的に示す。
図12及び図13に示す加熱装置86において、第1シール加熱部21の第1突出部21aは山なりの平面形状を有する(図13参照)。第1シール加熱部21の幅方向(すなわち図13の横方向)に関し、第1シール加熱部21の一方の側方端部から中央に向かうに従って、第1突出部21aの高さ(すなわち図13の上下方向の大きさ)は徐々に大きくなる。そして第1シール加熱部21の幅方向に関し、第1シール加熱部21の中央から他方の側方端部に向かうに従って、第1突出部21aの高さは徐々に小さくなる。
そのため、シール予定部分97(すなわち包装体90の上方端部)のうちの上方両端領域は、第1シール加熱部21のうち第1突出部21a以外の部分(すなわち第2加熱面C2)に対向し、第1突出部21a(すなわち第1加熱面C1)と対向しない。なお図13に示す例では、第1突出部21aは、その最大高さ位置(すなわち幅方向中央)において、包装体90(特にシール予定部分97)からはみ出る。
具体的な図示は省略するが、第2シール加熱部22の第2突出部22aも、上述の第1突出部21a(図12及び図13参照)と同様の山なり状の平面形状を有する。
[他の変形例]
本開示は、上述の実施形態及び変形例には限定されない。
上述の実施形態の第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22は対称的な構造を有するが、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22はお互いに非対称な構造を有してもよい。例えば、上述の実施形態では第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の双方が突出部(すなわち第1突出部21a及び第2突出部22a)を有するが、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の一方のみが突出部を有し、他方は突出部を有さなくてもよい。
一例として、第1シール加熱部21は第1突出部21aを有するが、第2シール加熱部22は第2突出部22aを有さず、第3加熱面C3及び第4加熱面C4が単一の平坦面に含まれてもよい。この場合、第3加熱面C3と第4加熱面C4との間に段差は形成されず、第2シール加熱部22は実質的に単一の平坦な加熱面を有する。
また上述の実施形態では第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の両方が移動してシール位置及び退避位置に配置されるが、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の一方のみが移動することで、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22がシール位置及び退避位置に配置されてもよい。
また上述の実施形態では、第1シール加熱部21と第1ヒーター線25との間の熱伝導及び第2シール加熱部22と第2ヒーター線27との間の熱伝導によって第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22は加熱される。ただし、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22は、他の任意の加熱方式に基づいて加熱されてもよい。
また上述の実施形態では第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の両方が加熱されるが、第1シール加熱部21及び第2シール加熱部22の一方のみが加熱されてもよい。
また上述の実施形態では、1つの包装体90に対して加熱処理が1回のみ行われるが、1つの包装体90に対して複数回の加熱処理が行われてもよい。例えば、第7ステーションS7にも加熱装置(図示省略)を設置し、第7ステーションS7及び第8ステーションS8の各々に設置した加熱装置が、各包装体90に対してヒートシールのための加熱処理を行ってもよい。
複数のステーションで包装体90の加熱処理を行う場合、上述の加熱装置86による加熱処理に対して、様々な方式の加熱処理を組み合わせることが可能である。例えば、上流側ステーション(例えば第7ステーションS7)及び下流側のステーション(例えば第8ステーションS8)の各々に上述の加熱装置86を設置し、上流側ステーション及び下流側ステーションの両方で同じ加熱処理方式によって包装体90の加熱処理を行ってもよい。
また、上流側ステーションでは、シール予定部分97の全体を加熱する加熱装置(図示省略)を設置しつつ、下流側ステーションでは上述の加熱装置86を設置してもよい。シール予定部分97の全体を加熱する加熱装置は、例えば、シール予定部分97の全体を両側から平板(特に加熱平坦面)で挟みつつ加熱する装置によって構成可能である。この場合、シール予定部分97を予熱した状態で上述の加熱装置86による加熱処理が行われるため、包装体90のヒートシールをより確実に行ってシール強度を上げることができる。
また、上流側ステーションでは、上述の加熱装置86を設置しつつ、下流側ステーションでは、シール予定部分97の全体を加熱する加熱装置(図示省略)を設置してもよい。この場合、加熱装置86による加熱処理が行われた後に、シール予定部分97の全体が加熱されるため、包装体90のヒートシールをより確実に行うことができる。特に、下流側ステーションに設置される加熱装置が、シール予定部分97(特に第2シール部分96を含む範囲)を両側から平坦面で加圧しながら加熱する場合、シール強度を増大させつつ、シール予定部分97における皺を低減することができる。
上述の実施形態及び変形例の各要素に各種の変形が加えられてもよいし、上述の実施形態及び変形例間において部分的に又は全体的に構成が組み合わせられてもよい。また、本開示によって奏される効果も上述の効果に限定されず、各実施形態の具体的な構成に応じた特有の効果も発揮されうる。このように、本開示の技術的思想及び趣旨を逸脱しない範囲で、特許請求の範囲、明細書、要約書及び図面に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
10 包装システム、11 シール装置、12 コンベアマガジン、21 第1シール加熱部、21a 第1突出部、22 第2シール加熱部、22a 第2突出部、25 第1ヒーター線、26 第1ヒーター熱源、27 第2ヒーター線、28 第2ヒーター熱源、31 第1進退ユニット、32 第2進退ユニット、41 第1取付ブロック、42 第2取付ブロック、43 第1進退軸、44 第2進退軸、51 第1シール冷却部、52 第2シール冷却部、55 凸部、56 凹部、80 回転テーブル、81 グリッパーユニット、82 袋供給装置、83 開口装置、84 投入装置、85 液体充填装置、86 加熱装置、87 冷却装置、88 放出ユニット、90 包装体、90a 表側壁部、90b 裏側壁部、91 口部、93 製品体、95 第1シール部分、96 第2シール部分、97 シール予定部分、C1 第1加熱面、C2 第2加熱面、C3 第3加熱面、C4 第4加熱面、Dr 回転方向、S1 第1ステーション、S2 第2ステーション、S3 第3ステーション、S4 第4ステーション、S5 第5ステーション、S6 第6ステーション、S7 第7ステーション、S8 第8ステーション、S9 第9ステーション、S10 第10ステーション

Claims (6)

  1. 第1シール加熱部及び第2シール加熱部を有する加熱装置を備え、
    前記第1シール加熱部及び前記第2シール加熱部は、相互間の間隔が可変であり、前記第1シール加熱部と前記第2シール加熱部との間に位置する包装体を挟むシール位置と、前記第1シール加熱部と前記第2シール加熱部との間の間隔が、前記シール位置に配置される前記第1シール加熱部と前記第2シール加熱部との間の間隔よりも大きい退避位置とに、配置され、
    前記第1シール加熱部は、第1加熱面及び第2加熱面を有し、
    前記第1シール加熱部及び前記第2シール加熱部が前記シール位置に配置されている状態で、前記第2加熱面は前記第2シール加熱部に面し、前記第1加熱面は、前記第2シール加熱部に面し且つ前記第2加熱面よりも前記第2シール加熱部の近くに位置する
    シール装置。
  2. 前記第1シール加熱部及び前記第2シール加熱部が前記シール位置に配置されている状態で、前記第1加熱面は、前記第2加熱面よりも、10μm以上且つ40μm以下の距離だけ前記第2シール加熱部に対して近くに位置する請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記加熱装置よりも後段に設けられる冷却装置を備え、
    前記第1シール加熱部及び前記第2シール加熱部が前記シール位置に配置されている状態で、前記第1加熱面及び前記第2加熱面は、前記包装体のうちのシール予定部分に面し、
    前記冷却装置は、前記シール予定部分の全体を冷却する請求項1又は2に記載のシール装置。
  4. 前記第2シール加熱部は第3加熱面を有し、
    前記第3加熱面は、前記第1シール加熱部及び前記第2シール加熱部が前記シール位置に配置されている状態で、前記第1加熱面に対向し且つ前記第1加熱面とともに前記包装体を挟み、
    前記第1加熱面及び前記第3加熱面のうち少なくともいずれか一方は、少なくとも一部において凹凸形状を有する請求項1~3のいずれか一項に記載のシール装置。
  5. 前記第1シール加熱部及び前記第2シール加熱部が前記シール位置に配置されている状態で、
    前記第1加熱面及び前記第2加熱面は、前記包装体の1つの縁を含む一端部の全体に面し、
    前記第1加熱面は、前記包装体の前記一端部のうち前記縁の中央を含む範囲に面し、
    前記第2加熱面は、前記包装体の前記一端部のうち前記縁の少なくとも一方の端を含む範囲に面する請求項1~4のいずれか一項に記載のシール装置。
  6. 前記包装体は、モノマテリアルにより構成される請求項1~5のいずれか一項に記載のシール装置。
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