JP2022112669A - 圧電駆動装置およびロボット - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化が可能な圧電駆動装置1とロボットとを提供する。【解決手段】圧電駆動装置1は、圧電素子2a~2fを有する振動部21と、振動部21に配置されており、被駆動部としてのスライダー100に駆動力を伝達する伝達部24と、を有する振動体2と、基台62と、振動体2を保持する保持部61と、一方の端P1において基台62と接続し、他方の端P2において保持部61と接続し、伝達部24をスライダー100に向けて付勢するばね部63,64と、を有する付勢部材6と、基台62に接続する接続部82と、被固定部としてのステージ300に固定するための貫通孔83と、を有する固定部8と、を備え、固定部8、付勢部材6、振動体2の順に積層され、積層方向からの平面視で、貫通孔83は、振動体2および付勢部材6に重ならない。【選択図】図1
Description
本発明は、圧電駆動装置、圧電駆動装置を備えるロボットに関する。
特許文献1の超音波モーター付駆動装置では、超音波モーターが移動テーブルに複数のボルトで固定され、超音波モーター内にはケースに保持された圧電素子とコイルばね等が設置されている構成が開示されている。
しかしながら、特許文献1では、超音波モーター内に圧電素子とコイルばね等を保持するケースを備えることにより、超音波モーターを小型にすることが難しいという課題がある。
圧電駆動装置は、圧電素子を有する振動部と、前記振動部に配置されており、被駆動部に駆動力を伝達する伝達部と、を有する振動体と、基台と、前記振動体を保持する保持部と、一方の端において前記基台と接続し、他方の端において前記保持部と接続し、前記伝達部を前記被駆動部に向けて付勢するばね部と、を有する付勢部材と、前記基台に接続する接続部と、被固定部に固定するための貫通孔と、を有する固定部と、を備え、前記固定部、前記付勢部材、前記振動体の順に積層され、積層方向からの平面視で、前記貫通孔は、前記振動体および前記付勢部材に重ならない。
ロボットは、上記に記載の圧電駆動装置を有する。
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態に係る圧電駆動装置1および圧電モーター10を示す平面図である。図2は、圧電駆動装置1を伝達部24から見た状態を示す側面図である。なお、図2では、振動部21の構成を説明するために、一方の伝達部24を図示省略している。図3は、図1中のA-A線断面図である。図4は、圧電駆動装置1が有する振動体2を示す平面図である。図5は、振動体2に印加する駆動信号を示す図である。なお、以降の各図では、説明の便宜上、必要に応じて各部の寸法を適宜誇張して図示しており、各部の寸法は実際の寸法とは必ずしも一致しない。
図1は、第1実施形態に係る圧電駆動装置1および圧電モーター10を示す平面図である。図2は、圧電駆動装置1を伝達部24から見た状態を示す側面図である。なお、図2では、振動部21の構成を説明するために、一方の伝達部24を図示省略している。図3は、図1中のA-A線断面図である。図4は、圧電駆動装置1が有する振動体2を示す平面図である。図5は、振動体2に印加する駆動信号を示す図である。なお、以降の各図では、説明の便宜上、必要に応じて各部の寸法を適宜誇張して図示しており、各部の寸法は実際の寸法とは必ずしも一致しない。
以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」とも言い、図1中の紙面奥側を「下」とも言う。また、振動体2のスライダー100側を「先端側」とも言い、スライダー100と反対側を「基端側」とも言う。また、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸とし、X軸に沿う方向をX軸方向、Y軸に沿う方向をY軸方向、Z軸に沿う方向をZ軸方向とも言う。また、各軸の矢印方向を「+X軸方向」「+Y軸方向」「+Z軸方向」とも言い、矢印と反対方向を「-X軸方向」「-Y軸方向」「-Z軸方向」とも言う。また、Z軸方向を「厚み方向」とも言い、+Z軸方向を「上」または「上側」とも言い、-Z軸方向を「下」または「下側」とも言う。
図1に示すように、圧電モーター10は、X軸方向に直線移動が可能な被駆動部としてのスライダー100と、スライダー100の側面101に当接する圧電駆動装置1と、圧電駆動装置1の駆動を制御する制御装置(図示省略)と、を有する。圧電モーター10では、制御装置の制御により圧電駆動装置1を駆動し、圧電駆動装置1で生じる駆動力がスライダー100に伝達され、スライダー100がX軸方向に直線移動する。
圧電モーター10の構成としては、特に限定されない。例えば、スライダー100の伸びる方向に沿って、図1で示す圧電駆動装置1を複数配置し、複数の圧電駆動装置1の駆動によってスライダー100を移動させてもよい。また、圧電駆動装置1は、スライダー100の側面101ではなく、スライダー100の天面102に当接していてもよい。
また、被駆動部は、スライダー100のような直線移動を行うものに限定されず、例えば、回転軸まわりに回転可能なローター等であってもよい。なお、回転可能なローターの平坦面となる天面で、ローターの湾曲する側面の近傍となる位置に当接させることにより、ローターを回転軸周りに回転させることが可能である。
図1に示すように、圧電駆動装置1は、X軸方向に並ぶ2つの振動体2と、この2つの振動体2を、厚み方向となるZ軸方向で、間に挟み込んで配置される一対の付勢部材6と、を有する。また、圧電駆動装置1は、図2、図3に示すように、2つの振動体2と、一対の付勢部材6と、を固定する固定部8を有する。振動体2は、いわゆる圧電アクチュエーターとも呼称される。
なお、詳細は後述するが、図2、図3に示すように、X軸方向に並ぶ2つの振動体2は、Z軸方向に複数積層されている。そして、複数の振動体2を重ね合わせて構成された積層体200を間に挟み込むようにして、付勢部材6が配設されている。振動体2を重ね合せて積層体200の構成とすることで、圧電駆動装置1を1層の振動体2で構成することに比べて、駆動力を高めている。
図1、図4に示すように、2つの振動体2は、振動部21と、振動部21を支持する支持部22と、振動部21と支持部22とを接続する接続部23と、振動部21の先端部に固定され、振動部21の振動をスライダー100に伝達する伝達部24と、をそれぞれ有する。また、2つの振動体2は、Y軸方向に延びる中継部25を1つ有している。中継部25は、2つの振動体2の間に配置されている。2つの振動体2は、中継部25のX軸方向の中心線J1を通るY-Z平面に対して対称に構成されている。中心線J1は、振動体2の対称軸とも言える。
2つの振動体2は、互いに構成が同様であるため、以下では、説明の便宜上、+X軸方向に位置する振動体2について説明し、-X軸方向に位置する振動体2については、+X軸方向に位置する振動体2と異なる部分だけを説明する。
図4に示すように、振動部21は、Z軸方向を厚さ方向とし、X軸およびY軸を含むX-Y平面に広がる板状に形成される。また、振動部21は、+Z軸方向からの平面視で、X軸方向を短手、Y軸方向を長手とする長方形に形成されている。振動部21は、Y軸方向に伸縮しながらX軸方向に屈曲することによりS字状に屈曲振動を行う。なお、振動部21の形状は、その機能を発揮することができる限り、特に限定されない。
振動部21は、振動部21を屈曲振動させる駆動用の圧電素子2a~2fと、振動部21の振動を検出する検出用の圧電素子2gと、を有する。振動部21のX軸方向の中央部には、圧電素子2c,2dがY軸方向に並んで配置されている。また、圧電素子2c,2dの-X軸方向には、圧電素子2a,2bがY軸方向に並んで配置され、+X軸方向には圧電素子2e,2fがY軸方向に並んで配置されている。これら圧電素子2a~2fは、それぞれ、通電によってY軸方向に伸縮する。ただし、駆動用の圧電素子の数や配置は、振動部21を屈曲振動させることができれば、特に限定されない。
圧電素子2gは、圧電素子2c,2dの間に配置されている。圧電素子2gは、振動部21の屈曲振動に応じた外力を受け、受けた外力に応じた検出信号を出力する。そのため、圧電駆動装置1は、圧電素子2gから出力される検出信号に基づいて、振動部21の振動状態を検知することができる。なお、検出用の圧電素子の数や配置は、振動部21の振動を検出することができれば、特に限定されない。また、検出用の圧電素子は、省略してもよい。
図2、図3に示すように、振動部21は、圧電素子2a~2gを備える圧電素子層27と、圧電素子層27を挟み込む一対の基板28とで構成される。各基板28は、例えば、シリコン基板である。また、圧電素子2a~2fは、圧電体を一対の電極で挟み込んで構成される。なお、圧電体および電極は、図示省略する。
圧電体の構成材料としては、特に限定されず、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、タングステン酸ナトリウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)、メタニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の圧電セラミックスを用いることができる。また、圧電体としては、前述した圧電セラミックスの他にも、ポリフッ化ビニリデン、水晶等を用いてもよい。
また、圧電体の形成方法としては、特に限定されず、バルク材料から形成してもよいし、ゾル-ゲル法やスパッタリング法を用いて形成してもよい。本実施形態では、圧電体をゾル-ゲル法を用いて形成している。これにより、例えば、バルク材料から形成する場合と比べて薄い圧電体が得られ、振動体2の薄型化を図ることができる。
図1、図2に示すように、伝達部24は、振動体2が複数重ねられて積層体200となった場合に、重ねられた振動部21の+Y軸方向の先端部に配置される。伝達部24は、先端部241を有して形成されている。先端部241は、振動部21から+Y軸方向へ湾曲して凸形状に突出すると共に、Z軸方向に延びて形成される。
先端部241は、圧電駆動装置1が後述するロボットなどの被固定部としてのステージ300に固定された場合、スライダー100の側面101に接触すると共に、付勢部材6によって側面101に押し付けられる。そのため、振動部21の振動は、伝達部24を介してスライダー100に伝達される。伝達部24の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ジルコニア、アルミナ、チタニア等の各種セラミックスが挙げられる。これにより、耐久性に優れた伝達部24となる。
図1、図4に示すように、支持部22は、振動部21を支持する機能を有する。支持部22は、+Z軸方向からの平面視で、振動部21のX軸方向の両側および基端側を囲むU字形状に形成されている。ただし、支持部22の構成は、その機能を発揮することができる限り、特に限定されない。
また、図4に示すように、接続部23は、振動部21の屈曲振動の節となる部分、具体的には、振動部21のY軸方向の中央部と、支持部22とを接続している。接続部23は、振動部21の+X軸方向と-X軸方向とに位置し、振動部21と支持部22とを接続する。
ただし、接続部23の構成は、その機能を発揮することができる限り、特に限定されない。例えば、本実施形態の接続部23は、それぞれ、一本の梁で構成されているが、複数の梁で構成されていてもよい。
図2、図3に示すように、振動体2の支持部22、接続部23、中継部25は、層間部29と、層間部29を挟み込む一対の基板28とで構成される。層間部29は、一対の基板28の間に位置し、基板28との間に配置された絶縁性の接着剤(図示省略)を介して基板28と接合されている。また、層間部29は、+Z軸方向からの平面視で、基板28と実質的に同じ形状および大きさを有している。また、層間部29は絶縁性を有している。
層間部29の構成材料としては特に限定されず、例えば、ジルコニア、アルミナ、チタニア等の各種セラミックス、各種金属材料、シリコン、各種樹脂材料等を用いることができる。これらの中でも、各種セラミックス、各種金属材料、シリコンを用いることが好ましく、これにより、硬質な層間部29が得られる。ただし、金属材料を用いる場合には、層間部29に絶縁性を付与するために、例えば、その表面に絶縁処理を施す等の加工が必要となる。また、シリコンを用いることで、シリコンウエハー・プロセスを用いて層間部29を配置することができるため、振動体2を効率的に製造することができる。なお、圧電素子層27と層間部29とは、略同一の厚さに形成されている。
制御装置は、例えば、コンピューターから構成され、情報を処理するプロセッサーと、プロセッサーに通信可能に接続されたメモリーと、外部インターフェイスと、を有する。また、メモリーにはプロセッサーにより実行可能なプログラムが保存され、プロセッサーは、メモリーに記憶されたプログラムを読み込んで実行する。このような制御装置は、ホストコンピューター(図示省略)からの指令を受け、この指令に基づいて振動体2を駆動する。
例えば、図5に示す駆動信号V1を圧電素子2a,2fに印加し、駆動信号V2を圧電素子2c,2dに印加し、駆動信号V3を圧電素子2b,2eに印加すると、振動部21がY軸方向に伸縮振動(図示省略)しつつ、X軸方向に逆S字状に屈曲振動(図示省略)する。このY軸方向への伸縮振動と、X軸方向への屈曲振動とが合成されて、伝達部24の先端部241が、反時計回りに楕円軌道(図示省略)を描く楕円運動を行う。これにより、スライダー100が送り出され、スライダー100が-X軸方向に移動する。また、振動部21の屈曲振動に含まれるY軸方向の伸縮振動に応じた検出信号Vpuが圧電素子2gから出力される。
また、駆動信号V1、V3の波形を切り換えると、振動部21がY軸方向に伸縮振動(図示省略)しつつ、X軸方向にS字状に屈曲振動(図示省略)する。このY軸方向への伸縮振動と、X軸方向への屈曲振動とが合成されて、伝達部24の先端部241が、時計回りに楕円軌道(図示省略)を描く楕円運動を行う。これにより、スライダー100が送り出され、スライダー100が+X軸方向に移動する。また、振動部21の屈曲振動に含まれるY軸方向の伸縮振動に応じた検出信号Vpuが圧電素子2gから出力される。
なお、-X軸方向の振動体2は、前述したように、中心線J1を通るY-Z平面に対称に構成されている。ただ、+X軸方向の振動体2と異なる構成は、図4に示すように、振動部21に構成される圧電素子2a~2gが、+X軸方向の振動体2における圧電素子2a~2gの向きと同様に構成されていることである。
具体的には、-X軸方向の振動部21において、振動部21のX軸方向の中央部には、圧電素子2c,2dがY軸方向に並んで配置されている。また、圧電素子2c,2dの-X軸方向には、圧電素子2a,2bがY軸方向に並んで配置され、+X軸方向には圧電素子2e,2fがY軸方向に並んで配置されている。このように圧電素子2a~2gが配置されることにより、2つの振動体2の振動部21における屈曲振動の向きを揃えている。
本実施形態の振動体2は、図1、図4に示すように、+Z軸方向からの平面視で、X軸方向に2つ形成される。そして、振動体2は、図2、図3に示すように、この2つの振動体2を1層として、厚さ方向となるZ軸方向に、同じ向きで、複数層となるように積層されることで、積層体200を構成している。
なお、振動体2は、1層毎に、圧電素子層27および層間部29の上側と下側とを基板28で挟み込んだ構成となる。また、重なり合う2つの振動体2は、例えば、絶縁性の接着剤(図示省略)で接合されている。そして、複数の振動体2が重なり合って構成された積層体200を間に挟み込むようにして、一対の付勢部材6が絶縁性の接着剤(図示省略)で接合されている。
本実施形態では、重なり合う2つの振動体2において、一方の振動体2の基板28と他方の振動体2の基板28とが重なり合うように配置されているが、例えば、一方の振動体2の基板28と他方の振動体2の基板28とを1つの基板で構成してもよい。すなわち、一方の振動体2の基板28が他方の振動体2の基板28を兼ねていてもよい。
図1を用いて説明したように、一対の付勢部材6は、振動体2が積層された積層体200を、Z軸方向の両側から挟み込んでいる。つまり、図1~図3に示すように、積層体200の+Z軸方向に一方の付勢部材6が配置され、-Z軸方向に他方の付勢部材6が配置されている。これにより、積層体200を厚さ方向の両側からバランスよく付勢することができる。そのため、積層体200の姿勢のばらつき、特にZ軸方向への傾斜が抑えられ、積層体200で発生する駆動力をより効率的にスライダー100に伝えることができる。従って、高い駆動効率を有する圧電駆動装置1となる。ただし、これに限定されず、いずれか一方の付勢部材6を省略してもよい。
Z軸方向の一対の付勢部材6は、互いに構成が同様であるため、以下では、説明の便宜上、+Z軸方向に位置する付勢部材6について代表して説明し、-Z軸方向に位置する付勢部材6については、その説明を省略する。
付勢部材6は、積層体200をスライダー100に向けて付勢することで、伝達部24をスライダー100の側面101に押し当てる機能を有する。なお、以降では、積層体200を、振動体2に置き替えて説明する。
付勢部材6は、絶縁性の接着剤(図示省略)等の接合部材を介して振動体2の上面に接合される。付勢部材6は、振動体2を保持する保持部61と、圧電駆動装置1を固定部8の接続部82に固定する基台62と、保持部61と基台62とを接続する一対のばね部63,64と、を有する。
付勢部材6は、保持部61、基台62、ばね部63,64を含めて、振動体2の中継部25のX軸方向の中心線J1を通るY-Z平面対して対称に構成されている。中心線J1は、付勢部材6の対称軸とも言える。従って、付勢部材6は、1つの基台62に対して、X軸方向に、2つの保持部61、2つのばね部63,64を有して形成されている。これにより、付勢部材6は、X軸方向に形成される2つの振動体2に対応して、振動体2の上面を覆う。なお、基台62は、積層方向となる+Z軸方向からの平面視で、2つの振動体2の間に配置されている。
付勢部材6は、保持部61、基台62、およびばね部63,64を含めて、一体に形成されている。保持部61、基台62、およびばね部63,64は、例えば、シリコン基板から一体形成することができる。これにより、十分な機械的強度および弾性を有する付勢部材6が得られる。また、付勢部材6の製造には、シリコンウエハー・プロセスを用いることができ、付勢部材6を高い加工精度で製造することもできる。また、付勢部材6をシリコン基板から形成することにより、振動体2との熱膨張係数の差を小さくすることができるため、熱応力の発生を低減することができ、振動体2の撓み、歪み等を抑制することができる。付勢部材6の構成材料は、特に限定されず、例えば、各種樹脂材料、各種金属材料、各種ガラス材料、各種セラミック材料等を用いることもできる。
保持部61は、図1~図3に示すように、振動体2の支持部22の上面に接合されている。保持部61の振動部21と重なる部分には、図2に示すように、下面に開口する凹部611が形成されている。この凹部611により、保持部61と振動部21との間に隙間が形成される。これにより、保持部61と振動部21との接触が抑制される。そのため、振動部21の振動が阻害されず、圧電駆動装置1をより安定して駆動することができる。
基台62は、X軸方向の2つの保持部61に挟まれて、Z軸方向で振動体2の中継部25の上面に配置されている。基台62は、図3に示すように、圧電駆動装置1をロボット等のステージ300に固定するために、固定部8の接続部82に固定するための部分である。詳細には、下側の付勢部材6の基台62が、絶縁性の接着剤(図示省略)等の接合部材により、接続部82に接合されて固定される。
ばね部63,64は、+Z軸方向からの平面視で、保持部61と基台62との間に配置されている。また、ばね部63,64は、振動体2の付勢方向であるY軸方向に並んで配置されている。このように、ばね部63,64をY軸方向に並んで配置することにより、より安定して、かつ、より強い付勢力で振動体2をスライダー100に向けて付勢することができる。
ばね部63,64は、それぞれ、Y軸方向に等ピッチで並んだ複数のばね65を有する。そして、+X軸方向に有するばね部63,64のばね65は、-X軸方向の端である一方の端P1が基台62と接続し、+X軸方向の端である他方の端P2が保持部61に接続されている。また、-X軸方向に有するばね部63,64のばね65は、+X軸方向の端である一方の端P1が基台62と接続し、-X軸方向の端である他方の端P2が保持部61に接続されている。
複数のばね65を、Y軸方向に弾性変形させた状態で圧電駆動装置1をステージ300に固定することにより、振動体2は、Y軸方向に付勢され、伝達部24がスライダー100の側面101に押し付けられる。
本実施形態の、固定部8を除く圧電駆動装置1には、圧電駆動装置1をステージ等にネジ固定するための構成部を有していない。従って、従来の圧電駆動装置に比べて小型化を実現できる。これにより、固定部8を除く圧電駆動装置1を製造する際、既定のウエハーの中での部品の取り個数を増やすことができる。また、本実施形態では、2つの振動体2をX-Y平面上に並べて形成する2連化を実施している。なお、2連化のみでなく3連化等、多連化を行うことでもよい。これにより、更に取り個数を増やすことができる。
図1~図3に示すように、圧電駆動装置1は、+Z軸方向に向かって、固定部8、付勢部材6、振動体2の順に積層されている。本実施形態の固定部8は、矩形の板状の固定部本体81を有している。固定部8は、各種金属材料、シリコン、各種の硬質樹脂材料等を用いることができる。
また、固定部8は、付勢部材6の基台62に相対して、固定部本体81の中央部で、+Z軸方向に突出してY軸方向に延びる接続部82を有している。接続部82は、その上面に、下側の付勢部材6の基台62を固定する部位である。
また、固定部8の固定部本体81は、図1に示すように、積層方向となるZ軸方向からの平面視で、2つの振動体2を挟むように、2つの貫通孔83を有している。言い換えると、2つの振動体2は、積層方向からの平面視で、2つの貫通孔83の間に配置されている。
貫通孔83は、積層方向からの平面視で、振動体2および付勢部材6に重ならない部位に形成されている。貫通孔83は、固定部8のY軸方向において略中央部に形成される。また、貫通孔83の中心線J2(図2)は、積層方向に沿っている。
また、固定部8は、図3に示すように、2つの振動体2の相対する位置に、2つの基準孔84を有している。基準孔84は、ロボットのステージ300に、圧電駆動装置1を設置して固定する場合の基準となる孔である。本実施形態では、基準孔84に、ステージ300に設置された基準ピン301を挿通させることで、圧電駆動装置1のステージ300に対する位置決めを行う。
圧電駆動装置1をステージ300に固定する場合、最初に、圧電駆動装置1を基準ピン301に合せて設置した後、固定部8の2つの貫通孔83に上側から固定ネジSCを挿入して螺合することにより固定する。
本実施形態では、固定部8を除く圧電駆動装置1が2つ構成されているが、これには限られず、圧電駆動装置1が1つ構成されていることでもよい。なお、固定部8を除く圧電駆動装置1が2つ構成されることにより、2つの単体の圧電駆動装置を別々に位置決めすることに比べて、位置調整が高精度に、しかも容易に行うことができる。
また、本実施形態では、振動体2が多層の積層構造として4層となる積層構造としているが、これには限られず、1層の構造であってもよい。また、振動体2の積層数は適宜設定することでよい。なお、振動体2が積層されることにより、1層の場合に比べて、高い駆動力を得ることができる。
また、本実施形態では、貫通孔83は2つ有しているが、これには限られず、貫通孔83は1つ有していることでもよい。
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の圧電駆動装置1は、振動体2と付勢部材6と固定部8とを備えている。振動体2は、圧電素子2a~2fを有する振動部21と、振動部21に配置されており、被駆動部としてのスライダー100に駆動力を伝達する伝達部24と、を有する。付勢部材6は、基台62と、振動部21を保持する保持部61と、一方の端P1において基台62と接続し、他方の端P2において保持部61と接続し、伝達部24を被駆動部に向けて付勢するばね部63,64と、を有する。固定部8は、基台62に接続する接続部82と、被固定部としてのステージ300に固定するための貫通孔83と、を有する。そして、圧電駆動装置1は、固定部8、付勢部材6、振動体2の順に積層される。基台62は、固定部8の接続部82に接続される。また、固定部8には、振動体2および付勢部材6に重ならずに、ステージ300に固定するための貫通孔83を備えている。
この構成により、圧電駆動装置1は、振動体2や付勢部材6に、貫通孔を設ける必要がなくなる。そのため、振動体2および付勢部材6を小型化することができ、固定部8を介してステージ300に振動体および付勢部材を固定することができる。また、固定ネジSCは、基台62等に固定されないため、厚さ方向を薄くすることができる。
この構成により、圧電駆動装置1は、振動体2や付勢部材6に、貫通孔を設ける必要がなくなる。そのため、振動体2および付勢部材6を小型化することができ、固定部8を介してステージ300に振動体および付勢部材を固定することができる。また、固定ネジSCは、基台62等に固定されないため、厚さ方向を薄くすることができる。
本実施形態の圧電駆動装置1は、振動体2を2つ有し、基台62は、積層方向からの平面視で、2つの振動体2の間に配置されている。
この構成によれば、2つの振動体2を1つの基台62で支持することができる。従って、更に圧電駆動装置1の小型化を図ることができる。
この構成によれば、2つの振動体2を1つの基台62で支持することができる。従って、更に圧電駆動装置1の小型化を図ることができる。
本実施形態の圧電駆動装置1は、貫通孔83を2つ有し、振動体2は、積層方向からの平面視で、2つの貫通孔83の間に配置されている。
この構成によれば、振動体2の面内回転のずれを低減することができる。
この構成によれば、振動体2の面内回転のずれを低減することができる。
本実施形態の圧電駆動装置1において、貫通孔83の中心線J2は、積層方向に沿っている。
この構成によれば、積層方向から貫通孔83を確認して確実に固定ネジSCで固定することができる。
この構成によれば、積層方向から貫通孔83を確認して確実に固定ネジSCで固定することができる。
2.第2実施形態
図6は、第2実施形態に係る圧電駆動装置1Aを示す平面図である。
図6は、第2実施形態に係る圧電駆動装置1Aを示す平面図である。
本実施形態の圧電駆動装置1Aは、第1実施形態の圧電駆動装置1と比べて、構成が異なる固定部8Aを備えていることである。その他の構成は、第1実施形態と同様である。また、本実施形態の圧電モーター10Aは、第1実施形態の圧電モーター10と比べて、構成の異なる圧電駆動装置1Aを備えていることである。なお、以降の説明は、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図6では、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付記している。
本実施形態の固定部8Aは、付勢部材6の-Y軸方向に、矩形で板状の固定部本体81Aが配置されている。固定部本体81Aは、積層方向となる+Z軸方向からの平面視で、付勢部材6の保持部61には重ならない。なお、固定部本体81Aの形状は、その機能を発揮することができる限り、特に限定されない。
また、固定部本体81Aの+Y軸方向の端面のX軸方向の中心部からは、+Y軸方向に板状の接続部82Aが延出している。なお、接続部82Aは、付勢部材6の基台62に相対して形成されている。また、接続部82Aの上面821と、固定部本体81Aの上面811とは同一平面に形成されている。なお、接続部82Aの形状は、その機能を発揮することができる限り、特に限定されない。
固定部本体81Aは、X軸方向に2つの貫通孔83を有している。本実施形態の貫通孔83は、積層方向からの平面視で、振動部21に対して伝達部24とは反対側に配置されている。また、固定部本体81Aは、X軸方向の中心部に、Y軸方向に並ぶ2つの基準孔84を有している。
本実施形態の圧電駆動装置1Aは、下側の付勢部材6の基台62が、固定部8Aの接続部82Aの上面821に、絶縁性の接着剤(図示省略)等の接合部材により、接合されて固定される。この状態で、下側の付勢部材6の下側には、固定部8Aの固定部本体81Aは位置しない。そのため、第1実施形態のように、固定部本体81に段差を設けて接続部82を形成しなくても、下側の付勢部材6を浮かせることができ、圧電駆動装置1Aの屈曲振動には影響を与えない。
従って、接続部82Aや固定部本体81Aの厚さの関係は、圧電駆動装置1Aの下側の付勢部材6の保持部61、また、下側の付勢部材6が無い場合には、振動体2の振動部21、を浮かせることができ、屈曲振動に影響を与えなければ、適宜設定することができる。
圧電駆動装置1Aをステージ300に固定する場合、第1実施形態と同様に、最初に、圧電駆動装置1Aを基準ピン301に合せて設置した後、固定部8Aの2つの貫通孔83に上側から固定ネジSCを挿入して螺合することにより固定する。
本実施形態によれば、第1実施形態での効果に加えて以下の効果を奏することができる。
本実施形態の圧電駆動装置1Aにおいて、貫通孔83は、積層方向からの平面視で、振動部21に対して伝達部24とは反対側に配置されている。
このような構成によれば、固定部8Aに有する貫通孔83の配置に対する自由度を向上させることができる。
このような構成によれば、固定部8Aに有する貫通孔83の配置に対する自由度を向上させることができる。
本実施形態の圧電駆動装置1Aは、振動体2と、固定部本体81Aとが、積層方向からの平面視で、重ならない構成である。
このような構成によれば、圧電駆動装置1Aの厚さを薄くすることができることで、圧電駆動装置1Aの更なる小型化を図ることができる。
このような構成によれば、圧電駆動装置1Aの厚さを薄くすることができることで、圧電駆動装置1Aの更なる小型化を図ることができる。
3.第3実施形態
図7は、第3実施形態に係る圧電駆動装置1Bを示す平面図である。図8は、図7中のB-B線断面図である。
図7は、第3実施形態に係る圧電駆動装置1Bを示す平面図である。図8は、図7中のB-B線断面図である。
本実施形態の圧電駆動装置1Bは、第1実施形態の圧電駆動装置1と比べて、構成が異なる固定部8Bを備えていることである。その他の構成は、第1実施形態と同様である。また、本実施形態の圧電モーター10Bは、第1実施形態の圧電モーター10と比べて、構成の異なる圧電駆動装置1Bを備えていることである。なお、以降の説明は、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図7、図8では、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付記している。
本実施形態の固定部8Bは、第1実施形態の固定部8と比べた場合、固定部8Bをステージ300Bに固定する際の、固定ネジSCの向きが異なっている。固定部8Bには、図8に示すように、固定部本体81BのX軸方向の両端部から、ステージ300BのX軸方向の端部に沿って、下側に側壁部85が延びて形成されている。
そして、この側壁部85に、圧電駆動装置1Bを固定する貫通孔83が形成されている。従って、図8に示すように、貫通孔83の中心線J2は、積層方向となるZ軸方向に対して交差している。本実施形態では、中心線J2は、Z軸方向に交差するX軸方向に平行である。なお、中心線J2の交差の方向は、その機能を発揮することができる限り、特に限定されない。
なお、固定部本体81Bには、第1実施形態と同様に、付勢部材6の基台62と接続する接続部82が突出して設置されている。また、固定部本体81Bには、第1実施形態と同様に、基準孔84が設置されている。
本実施形態の固定部8Bは、金属材料に対して、エンドミル等を用いて側壁部85を加工する。また、固定部8Bは、硬質な樹脂材料を射出成型してもよい。
ステージ300Bは、第1実施形態では、上面に圧電駆動装置1を固定しているが、本実施形態では、ステージ300Bの上面302と側面303とに固定する形態となる。また、ステージ300Bの側面303で、圧電駆動装置1Bの固定部8Bとネジ締めされる。
本実施形態によれば、第1実施形態での効果に加えて以下の効果を奏することができる。
本実施形態の圧電駆動装置1Bにおいて、貫通孔83は、積層方向に交差している。
このような構成によれば、ステージ300Bの形状に合わせて固定することができる等、貫通孔83の設置位置に対する自由度を向上させることができる。
このような構成によれば、ステージ300Bの形状に合わせて固定することができる等、貫通孔83の設置位置に対する自由度を向上させることができる。
4.第4実施形態
図9は、第4実施形態に係る圧電駆動装置1Cを示す平面図である。図10は、図9中のC-C線断面図である。
図9は、第4実施形態に係る圧電駆動装置1Cを示す平面図である。図10は、図9中のC-C線断面図である。
本実施形態の圧電駆動装置1Cは、第1実施形態の圧電駆動装置1と比べて、構成が異なる固定部8Cを備えていることである。その他の構成は、第1実施形態と同様である。また、本実施形態の圧電モーター10Cは、第1実施形態の圧電モーター10と比べて、構成の異なる圧電駆動装置1Cを備えていることである。なお、以降の説明は、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図9、図10では、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付記している。
本実施形態の固定部8Cは、第1実施形態の固定部8と比べた場合、固定部8Cをステージ300Cに固定する際の、固定ネジSCの位置が異なっている。固定部8Cの貫通孔83は、第1実施形態での固定部8の貫通孔83に比べて、固定部本体81の-Y軸方向の端部近くに設置される。なお、その他の接続部82、基準孔84は、第1実施形態と同様に構成されている。
本実施形態のステージ300Cは、圧電駆動装置1Cの固定部8Cを上面に固定するステージ本体310を有する。そして、ステージ300Cは、ステージ本体310のX軸方向の両端部から、+Z軸方向に立ち上がる側壁部311を有する。そして、ステージ300Cは、立ち上がった側壁部311を跨ぐように上壁部312を有している。従って、本実施形態のステージ300Cは、矩形の筒形状を有している。
なお、ステージ300Cの-Y軸方向の開口部315は、図9に示すように、+Z軸方向からの平面視で、固定部8Cの貫通孔83を露出する矩形の切欠き部316を有している。
本実施形態の圧電駆動装置1Cは、矩形の筒形状に構成されるステージ300Cにおいて、開口部315から狭い空間に圧電駆動装置1Cを挿入して固定される。ただし、ステージ300Cは貫通孔83を露出する切欠き部316を有するため、固定部8Cの貫通孔83に+Z軸方向から固定ネジSCを挿通して、ステージ本体310に固定することができる。
本実施形態によれば、第1実施形態での効果に加えて以下の効果を奏することができる。
本実施形態の圧電駆動装置1Cは、X軸方向やZ軸方向を囲まれたステージ300Cであっても、その囲まれたステージ300Cの狭い空間に挿入して固定することができる。
5.第5実施形態
図11は、第5実施形態に係るアーム550を備えたロボット500の概要図である。図12は、ロボット500のハンド580の拡大図である。
図11は、第5実施形態に係るアーム550を備えたロボット500の概要図である。図12は、ロボット500のハンド580の拡大図である。
本実施形態では、第1実施形態での圧電駆動装置1をロボット500に適用した例を説明する。なお、前述した圧電駆動装置1A~1Cをロボット500に適用することでもよい。
図11に示すロボット500は、6軸の垂直多関節ロボットであり、精密機器や、これを構成する部品の給材、除材、搬送および組立等の作業を行うことができる。
ロボット500は、基台510と、基台510に接続されたアーム550と、アーム550の先端部に設けられた力検出器(図示省略)とハンド580と、を有する。また、ロボット500は、アーム550を駆動する動力を発生させる複数の駆動源を有している。
基台510は、ロボット500を任意の設置箇所に取り付けるベース部分である。なお、基台510の設置箇所は、特に限定されず、例えば、床、壁、天井、移動可能な台車上等が挙げられる。
アーム550は、第1アーム551、第2アーム552、第3アーム553、第4アーム554、第5アーム555、第6アーム556等から構成されており、これらが基台510側から先端側に向って、この順に連結されている。
第1アーム551は、基台510に接続されている。第6アーム556の先端には、例えば、各種部品等を把持するハンド580が着脱可能に取り付けられている。ハンド580は、エンドエフェクターであり、2本の指581を備えている。ハンド580は、2本の指581により、例えば各種部品等を把持することができる。
第5アーム555には、第6アーム556を駆動する駆動源として第1実施形態の圧電駆動装置1が複数用いられている。また、第1アーム551と第2アーム552との接合部には関節部(図示省略)が設けられている。関節部には、モーターや、減速機が組込まれている。他のアーム間にも、同様に関節部が設けられている。そして、各駆動源は、制御装置(図示省略)により制御される。
図12に示すように、複数の圧電駆動装置1は、第5アーム555の内周に沿って並び、伝達部24を第6アーム556に向けて配置されている。つまり、複数の圧電駆動装置1は、第5アーム555と第6アーム556との間の関節部に設けられている。
詳細には、複数の圧電駆動装置1は、第6アーム556の平坦面となる天面で、湾曲する側面側に位置して伝達部24を当接させて駆動力を与える。これにより、第5アーム555に対して第6アーム556を回動軸J回りに回動させることができる。
また、圧電駆動装置1は、ハンド580にも用いられている。具体的には、ハンド580を構成する指581毎に設けられている。それぞれの圧電駆動装置1は、対応する指581を直線移動させることにより、回動軸Jに接近させるか、離間させる方向の駆動力を与える。これにより、2本の指581同士を、接近または離間する方向に移動させることができる。
なお、本実施形態のロボット500は、6軸の垂直多関節ロボットを例示しているが、本発明のロボットはこれに限定されず、例えば、ロボットの関節数は任意である。また、垂直多関節ロボット以外に、水平多関節ロボットにも適用可能である。
本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態のロボット500は、前述した圧電駆動装置1を有している。
このような構成によれば、ロボット500が、小型化が可能な圧電駆動装置1を有することにより、ロボット500の小型化を図ることができる。
このような構成によれば、ロボット500が、小型化が可能な圧電駆動装置1を有することにより、ロボット500の小型化を図ることができる。
1…圧電駆動装置、2…振動体、2a~2f…圧電素子、6…付勢部材、8…固定部、10…圧電モーター、21振動部、24…伝達部、61…保持部、62…基台、63,64…ばね部、82…接続部、83…貫通孔、100…被駆動部としてのスライダー、300…被固定部としてのステージ、500…ロボット、J2…中心線、P1…一方の端、P2…他方の端。
Claims (7)
- 圧電素子を有する振動部と、前記振動部に配置されており、被駆動部に駆動力を伝達する伝達部と、を有する振動体と、
基台と、前記振動体を保持する保持部と、一方の端において前記基台と接続し、他方の端において前記保持部と接続し、前記伝達部を前記被駆動部に向けて付勢するばね部と、を有する付勢部材と、
前記基台に接続する接続部と、被固定部に固定するための貫通孔と、を有する固定部と、を備え、
前記固定部、前記付勢部材、前記振動体の順に積層され、
積層方向からの平面視で、前記貫通孔は、前記振動体および前記付勢部材に重ならないことを特徴とする圧電駆動装置。 - 請求項1に記載の圧電駆動装置であって、
前記振動体を2つ有し、前記基台は、前記積層方向からの前記平面視で、2つの前記振動体の間に配置されていることを特徴とする圧電駆動装置。 - 請求項1または請求項2に記載の圧電駆動装置であって、
前記貫通孔を2つ有し、前記振動体は、前記積層方向からの前記平面視で、2つの前記貫通孔の間に配置されていることを特徴とする圧電駆動装置。 - 請求項1または請求項2に記載の圧電駆動装置であって、
前記貫通孔は、前記積層方向からの前記平面視で、前記振動部に対して前記伝達部とは反対側に配置されていることを特徴とする圧電駆動装置。 - 請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の圧電駆動装置であって、
前記貫通孔の中心線は、前記積層方向に沿っていることを特徴とする圧電駆動装置。 - 請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の圧電駆動装置であって、
前記貫通孔の中心線は、前記積層方向に交差していることを特徴とする圧電駆動装置。 - 請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の圧電駆動装置を有することを特徴とするロボット。
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