JP2022112230A - チョコレートブロック破砕装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チョコレートを原料に用いる菓子類等の製造・調製工程において、速やかに融解できる程度の所定の大きさに破砕することに適したチョコレートブロック破砕装置を提供する。【解決手段】超音波振動している破砕部3a、3bの先端をチョコレートブロック1a、1bの表面に押し付けて前記チョコレートブロックを破砕するチョコレートブロック破砕装置。破砕対象のチョコレートブロックを搭載して水平方向に搬送する搬送部5と、前記搬送部に搭載されて水平方向に搬送されている前記チョコレートブロックに対して上下方向に昇降可能に配備されている1乃至複数の棒状あるいは、刃物状の破砕部と、超音波振動している前記破砕部を下方向に向かって移動させることで前記チョコレートブロックの上側表面に前記破砕部の先端を当接させ、更に、前記破砕部を前記下方向に向けて押圧する破砕駆動部6a、6bとを備えている。【選択図】図1

Description

この発明はチョコレートブロック破砕装置に関する。特に、チョコレートを原料に用いる菓子類、等の製造・調製工程において、固くて、所定の大きさと重量を有しているチョコレートブロックを、チョコレート融解用タンク内に投入したときに速やかに融解できる程度の所定の大きさに破砕することに適したチョコレートブロック破砕装置に関する。
従来からチョコレートを原料に用いる菓子類、等の製造工程では、固くて、所定の大きさと重量を有しているチョコレートブロックを加熱・融解して流動性を有するチョコレートにし、これを菓子類、等の製造・調製工程に供している。
チョコレートブロックとしては、例えば、縦×横×高さが270mm×360mm×90mm程度の大きさで、10kg程度の重量を有するものが使用され、菓子類、等の製造工場では、1日に数トンもの大量のチョコレートブロックを加熱・融解して菓子類、等を製造・調製する原料に供することがある。
固くて、所定の大きさと重量を有しているチョコレートブロックを加熱・融解して流動性を有するチョコレートにすることは容易ではない。
例えば、温めている融解状態のチョコレートが収容されているチョコレート融解用タンク内にチョコレートブロックを次々に投入し、緩徐に攪拌して融解することが可能であるが、このような方式では、融解に時間を要し、緩徐な攪拌を行う攪拌羽根や攪拌棒が、大きくて重いチョコレートブロックのために破損してしまうことがある。
小さなチョコレートブロックに成形されているイージーメルトと呼ばれるものを用いことも考えられるが、上述したような大量使用に応じるべくチョコレート融解用タンク内に多数個投入すると互いに付着して大きな塊になってしまい融解しにくくなってしまう。
従来から、菓子類、等の製造・調製工程において、固くて、所定の大きさと重量を有しているチョコレートブロックを加熱・融解して流動性を有するチョコレートにするにあたり、チョコレートブロックを破砕、等する装置についての提案が行われている(例えば、特許文献1)。
特許文献1記載のチョコレートブロックフレーカー装置は、チョコレート投入口から自重で落下供給されるチョコレートブロックを、回転自在に配備されている円板の側面に当接保持し、前記円板に斜設した切刃体からなる回転カッターの前記切刄体によって前記チョコレートブロックを薄切りし、回転する切刃体によりスライスされた薄切り状のチョコレートを前記円板によりチョコレート排出口へ導出するものである。大きな固いチョコレートブロックを薄切りに処理して細かくでき、ブロック処理に時間がかからず生産能率もよく、処理に要する駆動力も膨大なものにすることなくコンパクト化された装置で効率よく処理できて製品の均一性を維持できるとされている。
特開2002-272377号公報 特開2019-975号公報
この発明は、チョコレートを原料に用いる菓子類、等の製造・調製工程において、固くて、所定の大きさと重量を有しているチョコレートブロックを、チョコレート融解用タンク内に投入したときに速やかに融解できる程度の所定の大きさに破砕することに適したチョコレートブロック破砕装置を提案することを目的にしている。
ケーキのような柔らかい切断対象物を、切断対象物と刃物との間の切断抵抗を減少させて切断しやすくなるようにした超音波カッター装置が従来から知られている(例えば、特許文献2)。
ケーキのような柔らかい切断対象物に対する切れ味を高めるために、刃物に超音波振動を付与しつつ、超音波振動している刃物を刃先の長さ方向、等の所定の方向に移動させ、柔らかい切断対象物を押しつぶすことなく、きれいな切断面で、切れ味鋭く切断できるものである。
本願の発明者は、柔らかいケーキとはまったく対称的に固いチョコレートブロックに対して超音波振動と押圧とを併用することで、簡単に、効率よくチョコレートブロックを破砕できること、そして、このようにして破砕した後の、人間の大人のこぶし大程度の所定の大きさを有し、表面に適度な凹凸を備えているチョコレート塊が、チョコレート融解用タンク内に投入されると速やかに融解されることを見出して、本願発明を完成させたものである。
[1]
超音波振動している破砕部の先端をチョコレートブロックの表面に押し付けて前記チョコレートブロックを破砕するチョコレートブロック破砕装置。
[2]
超音波振動している棒状あるいは、刃物状の破砕部の先端をチョコレートブロックの表面に押し付けてチョコレートブロックを破砕するチョコレートブロック破砕装置。
[3]
破砕対象のチョコレートブロックを搭載して水平方向に搬送する搬送部と、
前記搬送部に搭載されて水平方向に搬送されている前記チョコレートブロックに対して上下方向に昇降可能に配備されている1乃至複数の棒状あるいは、刃物状の破砕部と、
超音波振動している前記破砕部を下方向に向かって移動させることで前記チョコレートブロックの上側表面に前記破砕部の先端を当接させ、更に、前記破砕部を前記下方向に向けて押圧する破砕駆動部と
を備えているチョコレートブロック破砕装置。
この発明によれば、チョコレートを原料に用いる菓子類、等の製造・調製工程において、固くて、所定の大きさと重量を有しているチョコレートブロックを、チョコレート融解用タンク内に投入したときに速やかに融解できる程度の所定の大きさに破砕することに適したチョコレートブロック破砕装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るチョコレートブロック破砕装置の一例を表す正面図。 図1図示のチョコレートブロック破砕装置の平面図。 図1図示のチョコレートブロック破砕装置の右側面図。
図1~図3図示のチョコレートブロック破砕装置は、破砕対象のチョコレートブロック1a、1bを搭載して水平方向に搬送する搬送部5を備えている。搬送部5は、例えば、ベルトコンベヤからなり、チョコレートブロック1a、1bを搭載して矢印10で示す方向に搬送する。図1では、チョコレートブロック1a、1bのみが図示されているが、チョコレートブロック1bに引き続いて、図示を省略している図1の右側に、同様に複数個のチョコレートブロックが搬送部5に順次搭載されていて、これら複数個のチョコレートブロックが順次搬送されていって破砕処理を受けることになる。
チョコレートブロック破砕装置は、搬送部5に搭載されて水平方向に搬送されているチョコレートブロック1a、1bに対して矢印11で示す下向き方向及び、この反対の上向き方向に昇降可能に配備されている破砕部を備えている。
図1~図3図示の実施形態では刃物状の破砕部3a、3bが使用されている。刃物状の破砕部3bの刃先からなる先端4bは、その刃先の長さ方向がベルトコンベヤからなる搬送部5による矢印10で示す搬送方向に直交して伸びている。刃物状の破砕部3aの刃先からなる先端4aは、その刃先の長さ方向がベルトコンベヤからなる搬送部5による矢印10で示す搬送方向に、すなわち、搬送方向に並行に伸びている。
図1~図3の実施形態では2個の刃物状の破砕部3a、3bが採用されていて、それぞれの先端4a、4bを形成する刃先の長さ方向が、上述したように、互いに直交する配置形態にしているが、同様に刃先の長さ方向を直交させつつ、更に複数個の刃物状の破砕部を備えているチョコレートブロック破砕装置にすることもできる。
また、図示していないが、1乃至複数配備されている刃物状の破砕部の先端を形成する刃先の長さ方向がチョコレートブロックの搬送方向に対して、上述したように、直交方向や、並行方向に伸びる形態だけでなく、任意の斜交している方向に伸びる実施形態にすることもできる。
更に、刃物状の破砕部が、図2に符号13a、13bで示すように、上下方向に伸びる中心軸を中心として円周方向に任意に回転できるようにしておき、刃物状の破砕部の先端を形成する刃先の長さ方向がチョコレートブロック1a、1bの搬送方向に対して、上述した直交方向、並行方向に伸びる形態だけでなく、任意の斜交している方向に伸びる実施形態にすることもできる。
破砕部が複数個配備されている場合には、図示し説明しているように、チョコレートブロックの搬送方向で所定の間隔をあけて複数個配備されている形態にとどまらず、チョコレートブロックの搬送方向に対して直交する方向で所定の間隔をあけて複数個配備されている形態にすることもできる。
なお、チョコレートブロックの搬送方向で所定の間隔をあけて破砕部が複数個配備されている形態の場合、チョコレートブロックの搬送方向に対して直交する方向で配置されている破砕部の位置が、各破砕部ごとに異なっている配置形態にすることもできる。また、チョコレートブロックの搬送方向で所定の間隔をあけて破砕部が複数個配備されている形態の場合、各破砕部は、いずれも、チョコレートブロックの搬送方向に対して直交する方向にスライド移動可能になっていて、チョコレートブロックの搬送方向に対して直交する方向で各破砕部が配置される位置を任意にスライドさせて変更可能になっている形態にすることもできる。チョコレートブロックの搬送方向で所定の間隔をあけて破砕部が複数個配備されている形態の場合、複数個の破砕部の中のいくつかは、チョコレートブロックの搬送方向に対して直交する方向にスライド移動可能になっていて、複数の破砕部の中に、チョコレートブロックの搬送方向に対して直交する方向で配置されている位置が、他の破砕部が配置されている位置とは異なるように任意にスライドさせて変更されているものが存在している形態にすることもできる。
更に、図示していないが、上述したように、上下方向に伸びる中心軸を中心として、図2に符号13a、13bで示すように、円周方向に任意に回転できる刃物状の破砕部が1個のみ採用されている形態にすることもできる。
また、図示していないが、図1~図3図示のような刃物状の破砕部3a、3bに替えて、棒状の破砕部が1個乃至複数個採用されているチョコレートブロック破砕装置にすることもできる。
図1~図3図示のチョコレートブロック破砕装置は、破砕駆動部6a、6bを備えている。破砕駆動部6a、6bは、超音波振動している破砕部3a、3bを、矢印11で示す下方向に向かって移動させることでチョコレートブロック1a、1bの上側表面2に超音波振動している破砕部3a、3bの先端4a、4bを当接させ、更に、超音波振動している破砕部3a、3bを矢印11で示す下方向に向けて押圧する駆動装置である。
図面では図示を省略しているが、破砕部3a、3bのそれぞれに対しては不図示のコントローラから超音波振動が付与されている。
図1~図3を用いて説明したこの実施形態のチョコレートブロック破砕装置を用いてチョコレートブロック(縦×横×高さ:270mm×360mm×90mm、重量:10kg)を破砕する実施例を説明する。
チョコレートブロック1a、1bを、ベルトコンベアからなる搬送部5で矢印10で示す水平方向に順次搬送する。
上下方向に移動可能に配備されている破砕部3a、3bを、破砕駆動部6a、6bによって、矢印11で示すように下側方向に向けて移動させ、超音波振動している破砕部3a、3bの先端4a、4bをチョコレートブロック1a、1bの上側表面2に当接させ、超音波振動している破砕部3a、3bを矢印11で示す下方向に向けて押圧する。これによって、チョコレートブロック1a、1bを破砕する。
その後、直ちに、破砕部3a、3bを破砕駆動部6a、6bによって上側方向に向けて移動させた後、引き続き、超音波振動している破砕部3a、3bの先端4a、4bを破砕駆動部6a、6bによって下側方向に向けて移動させ、搬送部5によって矢印10方向に移動されているチョコレートブロック1a、1bの異なる位置の上側表面2に対して、超音波振動している破砕部3a、3bの先端4a、4bを当接させ、矢印11で示す下方向に向けて押圧する。これによって、チョコレートブロック1a、1bを破砕する。
この動作を繰り返すことで、チョコレートブロック1a、1bは、表面に適度な凹凸を備えている大人のこぶし大のチョコレート塊に破砕されて、矢印12で示されるように次工程(チョコレート融解用タンク内に投入される工程)に搬送される。あるいは、番重(製菓、製パン用コンテナ)14内に収容されて次工程(チョコレート融解用タンク内に投入される工程)に搬送されていく。
発明者の検討によれば、チョコレートブロックからきれいに切断され、表面にあまり凹凸がない、きれいな切断面の状態でチョコレート融解用タンク内にチョコレート塊が投入されると、かえって融解に時間を要することがあり、この実施形態で説明したチョコレートブロック破砕装置によって、表面に適度な凹凸を備えている大人のこぶし大のチョコレート塊に破砕してチョコレート融解用タンク内に投入した方が融解しやすかった。
また、この実施形態のチョコレートブロック破砕装置を用いて、縦×横×高さが270mm×360mm×90mm程度の大きさで、10kg程度の重量を有する、大きくて、重いチョコレートブロックを、大人のこぶし大のチョコレート塊に破砕してチョコレート融解用タンク内に投入すると、チョコレート融解用タンク内で緩徐な攪拌を行う攪拌羽根や攪拌棒に損傷が生じるような不具合が発生することなく、チョコレート塊を効率よく融解して、その後のチョコレート菓子製造工程に供する流動性を有するチョコレートにすることができた。この実施形態のチョコレートブロック破砕装置を用いて破砕したチョコレート塊は表面に適度な凹凸を備えていることから融解しやすいのではないかと考えられた。
以上、添付図面を参照して本発明の一実施形態を説明したが本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々に変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、超音波振動している破砕部を下方向に向かって移動させることでチョコレートブロックの上側表面に超音波振動している破砕部の先端を当接させ、更に、超音波振動している当該破砕部を下方向に向けて押圧する破砕駆動部を備えているチョコレートブロック破砕装置を説明したが、超音波振動している破砕部の先端をチョコレートブロックの表面に押し付けて前記チョコレートブロックを破砕するチョコレートブロック破砕装置や、超音波振動している棒状あるいは、刃物状の破砕部の先端をチョコレートブロックの表面に押し付けてチョコレートブロックを破砕するチョコレートブロック破砕装置という実施形態にすることもできる。
この場合には、所定のコントローラに接続されていて超音波振動している破砕部を作業者が手で持って超音波振動している当該破砕部の先端をチョコレートブロックの表面に押し付けてチョコレートブロックを破砕する、あるいは、所定のコントローラに接続されていて超音波振動している棒状あるいは刃物状の破砕部を作業者が手で持って超音波振動している棒状あるいは刃物状の当該破砕部の先端をチョコレートブロックの表面に押し付けてチョコレートブロックを破砕するということになる。
このような形態のチョコレートブロック破砕装置を用いて破砕したチョコレート塊も表面に適度な凹凸を備えているものになり、上述した作用効果を発揮することができた。

Claims (3)

  1. 超音波振動している破砕部の先端をチョコレートブロックの表面に押し付けて前記チョコレートブロックを破砕するチョコレートブロック破砕装置。
  2. 超音波振動している棒状あるいは、刃物状の破砕部の先端をチョコレートブロックの表面に押し付けてチョコレートブロックを破砕するチョコレートブロック破砕装置。
  3. 破砕対象のチョコレートブロックを搭載して水平方向に搬送する搬送部と、
    前記搬送部に搭載されて水平方向に搬送されている前記チョコレートブロックに対して上下方向に昇降可能に配備されている1乃至複数の棒状あるいは、刃物状の破砕部と、
    超音波振動している前記破砕部を下方向に向かって移動させることで前記チョコレートブロックの上側表面に前記破砕部の先端を当接させ、更に、前記破砕部を前記下方向に向けて押圧する破砕駆動部と
    を備えているチョコレートブロック破砕装置。
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