JP2022112049A - プロペラファン、及び空気調和機 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022112049000001
【課題】翼の前縁部から翼面に流入した空気流が、翼面の複数の箇所で同時に剥離することを抑制し得るプロペラファン、及びこのプロペラファンを備えた空気調和機を提供する。
【解決手段】プロペラファン1は、ハブ2と、ハブ2の外周部24に設けられた複数の翼3と、を備え、翼3は、当該翼3の回転方向における前縁部33に波状部38が形成されており、波状部38は、ハブ2の外周部24に隣接する第1凹部35と、第1凹部35の径方向外側に隣接する凸部36と、凸部36の径方向外側に隣接する第2凹部37と、を有し、第2凹部37の径方向外端部が、翼3の外周縁部32の回転方向前端まで延長されている。
【選択図】図4

Description

本開示は、プロペラファン、及びこれを備えた空気調和機に関する。
従来、円柱状のハブと、ハブの外周面に周方向へ間隔を空けて設けられ径方向外側へ突出する複数の翼と、を備え、翼の回転方向における前縁部が、凹状の滑らかな曲線形状となっているプロペラファンが知られている(例えば、特許文献1参照)。前記プロペラファンでは、当該プロペラファンの回転に伴って、翼の前縁部から翼面に向かって空気が流入し、翼面に沿う空気流が発生する。
特開2016-166600号公報
前記プロペラファンでは、翼の前縁部において空気の流入速度が異なる領域が存在する場合がある。この場合、前縁部の形状が滑らかな曲線状であると、前縁部から翼面に向かって空気が流入したときに、翼面の複数の箇所で空気流が同時に剥離する場合があった。このような複数の箇所で空気流が同時に剥離する現象は、プロペラファンのファン効率を低下させる要因となっている。
本開示は、翼の前縁部から翼面に流入した空気流が、翼面の複数の箇所で同時に剥離することを抑制し得るプロペラファン、及びこのプロペラファンを備えた空気調和機を提供することを目的とする。
本開示のプロペラファンは、ハブと、前記ハブの外周面に設けられた複数の翼とを備えるプロペラファンであって、前記翼は、当該翼の回転方向における前縁部に波状部が形成されており、前記波状部は、前記ハブの外周面に隣接する第1凹部と、前記第1凹部の径方向外側に隣接する凸部と、前記凸部の径方向外側に隣接する第2凹部と、を有し、前記第2凹部の径方向外端部が、前記翼の外周縁部の回転方向前端まで延長されている。
このようなプロペラファンでは、翼の前縁部の各凹部と凸部のそれぞれにおいて渦を時間差で発生させることができる。これにより、前縁部の複数の箇所で空気流が同時に剥離するのを抑制することができる。そして、プロペラファンのファン効率を向上させることができる。
本開示のプロペラファンは、前記凸部の回転方向前端が、前記前縁部の径方向内端と径方向外端とを結ぶ直線より回転方向後側に位置していると好ましい。
このようなプロペラファンでは、翼の重量が増加するのを抑制しつつ、前縁部の複数の箇所で空気流が同時に剥離するのを抑制することができる。
本開示のプロペラファンにおいて、前記凸部は、前記ハブの外周面から当該凸部の頂点までの距離が、前記前縁部の径方向長さに対する20%以上でかつ50%以下の距離であり、かつ、径方向における当該凸部の形成範囲の長さが、前記前縁部の径方向長さに対する25%以上でかつ60%以下の長さであると好ましい。
このようなプロペラファンでは、翼の重量が増加するのを抑制することができる。
本開示のプロペラファンの前記翼は、翼面に対して凸となるように湾曲して回転方向に延びる湾曲部を有し、前記湾曲部は、径方向における前記凸部が存在する範囲に重複して形成されていると好ましい。
このようなプロペラファンでは、翼の径方向内側から翼面に流入した空気流が、湾曲部より径方向外側へ流れるのを抑制することができる。これにより、翼の径方向内側で翼面に沿って流れる空気流を維持することができる。
本開示のプロペラファンにおいて、前記湾曲部は、径方向における当該湾曲部の形成範囲の長さが、前記前縁部の径方向長さに対する10%以上でかつ40%以下の長さであり、かつ、当該湾曲部の軸方向への突出高さが、前記翼の厚さに対する10%以上でかつ150%以下の高さであり、かつ、前記湾曲部の前記形成範囲の長さに対する前記突出高さの比率が、0.3%以上でかつ10%以下であると好ましい。
このようなプロペラファンでは、翼の径方向内側から翼面に流入した空気流が、湾曲部より径方向外側へ流れるのを抑制することができる。
本開示のプロペラファンは、前記湾曲部は、前記翼の正圧面側に向けて凸となる形状を有していると好ましい。
このようなプロペラファンでは、翼の径方向内側から正圧面に流入した空気流が、湾曲部より径方向外側へ流れるのを抑制することができる。これにより、翼の径方向内側で正圧面に沿って流れる空気流を維持することができる。
本開示の空気調和機は、前記プロペラファンを備える。
この場合、空気調和機におけるファン効率を向上させることができる。
本開示のプロペラファンを軸方向一方側より見た模式図である。 本開示のプロペラファンを軸方向他方側より見た模式図である。 本開示のプロペラファンを軸方向に直交する側より見た模式図である。 翼の前縁部を示す部分拡大模式図である。 図4のI-I線における断面模式図である。 前縁部から正圧面に流入する空気の流れ及び渦の発生状況を示す模式図である。 翼の径方向内側における空気の流れを示す模式図である。 本開示の空気調和機を示す模式図である。
以下、実施形態について説明する。
[プロペラファンの全体構成]
図1~図3には、本開示のプロペラファンの一実施形態であるプロペラファン1を示している。プロペラファン1の中心軸C(図3参照)の軸方向について、図1は、軸方向一方側からプロペラファン1を見た図であり、図2は、軸方向他方側からプロペラファン1を見た図である。本説明では、プロペラファン1の中心軸Cの方向及びこれに平行な方向を軸方向と定義し、軸方向に直交する方向を径方向と定義し、中心軸C回りの方向を周方向と定義している。
図1~図3に示すように、プロペラファン1は、略円筒状のハブ2と、複数の翼3と、を有する。ハブ2は、円筒部21と、円筒部21の軸方向一方側を封止する端部22と、を有する。円筒部21の軸心は、プロペラファン1の中心軸C(図3参照)と一致している。端部22には、ファンモータの回転軸(図示せず)が嵌め込まれる軸孔23が形成されている。円筒部21の外周部24には、周方向に所定の間隔をあけて複数の翼3が一体に設けられている。なお、本実施形態のプロペラファン1は、3枚の翼3を有しているが、本開示のプロペラファンにおける翼の枚数は、2枚以上であればよい。
プロペラファン1は、前記ファンモータの回転に応じて、軸方向一方側から見て反時計回りの方向(図1及び図2に示す矢印Aの方向)に回転される。本説明では、プロペラファン1の回転方向を基準として、回転方向における前側を回転方向前側と称し、後側を回転方向後側と称する。
[翼の詳細形状]
図1~図3に示すように、翼3は、板状に形成されており、内周縁部31と、外周縁部32と、前縁部33と、後縁部34と、を有している。内周縁部31は、翼3の径方向内側の端部であり、回転方向前側から回転方向後側に向かって、軸方向一方側に傾斜している。内周縁部31は、外周部24に繋がっている。外周縁部32は、翼3の径方向外側の端部であり、回転方向前側から回転方向後側に向かって、軸方向一方側に傾斜している。外周縁部32は、内周縁部31に比べて周方向の長さが大きい。前縁部33は、翼3の回転方向前側の端部であり、内周縁部31と外周縁部32の回転方向前側の端部同士を繋いでいる。後縁部34は、翼3の回転方向後側の端部であり、内周縁部31と外周縁部32の回転方向後側の端部同士を繋いでいる。
このような形状の翼3を有するプロペラファン1が、中心軸C回りに矢印Aの方向へ回転すると、当該プロペラファン1の軸方向他方側が負圧となり、かつ、軸方向一方側が正圧となる。このため、プロペラファン1が中心軸C回りに矢印Aの方向へ回転すると、軸方向他方側から軸方向一方側へ空気が流れる。本説明では、翼3の軸方向一方側の翼面を正圧面3aと称し、軸方向他方側の翼面を負圧面3bと称する。
翼3は、周方向について軸方向他方側へ緩やかに湾曲しており、正圧面3a側が凹んだ形状を有している。
[折り曲げ部]
図1~図3に示すように、翼3は、当該翼3の径方向外側部において折り曲げ部4をさらに有している。折り曲げ部4は、翼3の径方向外側部を軸方向他方側へ折り曲げた部位であり、稜線40を含んでいる。稜線40は、正圧面3a側に凸となって周方向に延びている。なお、折り曲げ部4は、翼3の径方向外側部を軸方向他方側へより大きい曲率半径で湾曲させて形成してもよい。この場合、稜線40は、径方向に丸みを帯びた形状となる。
[前縁部の詳細な形状]
図4に示すように、翼3の前縁部33は、第1凹部35と、凸部36と、第2凹部37と、を含む波状部38と、直線状部39と、を有している。以下の説明では、前縁部33の形状を説明するために、前縁部33の内周側端部33aと外周側端部33bとを通過する直線Lを用いている。なお、前縁部33の内周側端部33aは、内周縁部31の回転方向前側の端部に一致しており、前縁部33の外周側端部33bは、外周縁部32の回転方向前側の端部に一致している。
前縁部33は、内周側端部33aと外周側端部33bとの間に、径方向内側から順に、第1谷部33c、第1変曲点33d、頂部33e、第2変曲点33f、第2谷部33g、第3変曲点33h、を有している。
プロペラファン1では、前縁部33の内周側端部33aから頂部33eまでの範囲を第1凹部35としている。第1凹部35には、内周側端部33a、第1谷部33c、第1変曲点33d、頂部33eが含まれる。第1凹部35は、ハブ2の外周部24に隣接して形成されており、径方向における前縁部33の最も内側に位置している。第1凹部35は、外周部24から径方向外側に向かうにつれて、回転方向後側に凹む部位である。第1凹部35では、第1谷部33cにおいて、直線Lからの距離が最も大きくなっている。第1変曲点33dは、第1谷部33cから径方向外側に向かう途中で、前縁部33の形状が凹形状から凸形状に変化している点である。
プロペラファン1では、前縁部33の第1谷部33cから第2谷部33gまでの範囲を凸部36としている。凸部36には、第1谷部33c、第1変曲点33d、頂部33e、第2変曲点33f、第2谷部33gが含まれる。凸部36は、第1凹部35の径方向外側に隣接する部位であり、回転方向前側に凸となっている。前縁部33の第1谷部33cから頂部33eまでの範囲は、第1凹部35であり、かつ、凸部36となっている。凸部36では、頂部33eにおいて、直線Lからの距離が最も小さくなっている。頂部33eは、凸部36の回転方向前端の部位であり、直線Lに対して回転方向後側に位置している。第2変曲点33fは、頂部33eから径方向外側に向かう途中で、前縁部33の形状が凸形状から凹形状に変化している点である。
プロペラファン1では、前縁部33の頂部33eから外周側端部33bまでの範囲を第2凹部37としている。第2凹部37には、頂部33e、第2変曲点33f、第2谷部33g、第3変曲点33h、外周側端部33bが含まれる。第2凹部37は、凸部36の径方向外側に隣接する部位であり、回転方向後側に凹んでいる。第2凹部37の径方向外端部は、第3変曲点33hより径方向外側の部位であり、外周側端部33bまで延長されている。第2凹部37の頂部33eから第2谷部33gまでの範囲は、第2凹部37であり、かつ、凸部36となっている。第2凹部37では、第2谷部33gにおいて、直線Lからの距離が最も大きくなっている。第3変曲点33hは、第2谷部33gから径方向外側に向かう途中で、前縁部33の形状が凹形状でなくなっている点である。
プロペラファン1では、第2凹部37における第3変曲点33hから外周側端部33bまでの範囲を直線状部39としている。直線状部39は、第2凹部37の径方向外端部であり、直線状の形状を有している。なお、ここでいう「直線状」とは、厳密な直線で構成された形状だけでなく、略直線で構成された形状を含む概念である。ここでいう「略直線」には、例えば、大きな曲率半径を有する円弧からなる凹形状や凸形状等のように直線に近似した形状が含まれる。直線状部39は、第2凹部37の第3変曲点33hから外周側端部33bまでを、若干の凹みを有しながら略直線状に繋いでいる。換言すると、直線状部39は、第2凹部37と外周縁部32とを繋いでいる。
[凸部の頂部の位置]
図4に示すように、本説明では、前縁部33の内周側端部33aから外周側端部33bまでの距離を、前縁部33の径方向長さP1と規定する。本説明では、ハブ2の外周部24から頂部33eまでの距離を、距離P2と規定する。本説明では、第1谷部33cから第2谷部33gまでの距離を、径方向における凸部36の形成範囲の長さP3と規定する。
このように規定したプロペラファン1では、頂部33eの距離P2が、前縁部33の径方向長さP1に対して、20%以上でかつ50%以下の距離となり、かつ、径方向における当該凸部36の形成範囲の長さP3が、前縁部33の径方向長さP1に対する25%以上でかつ60%以下の長さになると好ましい。
図1に示す本開示のプロペラファン1では、頂部33eの前記距離P2が、前縁部33の径方向長さP1の約34%の値となっており、かつ、径方向における当該凸部36の形成範囲の長さP3が、前記径方向長さP1に対する約44%の値となっている。プロペラファン1では、凸部36の頂部33eの位置(距離P2)を、前記P1,P3の各要素との関係に基づいて定めることで、翼3の重量が増加するのを抑制することができる。
[前縁部の回転方向後側における空気の流れ]
図6には、プロペラファン1が中心軸C回りに回転するときに、前縁部33から正圧面3aに流入する空気の流れを示している。プロペラファン1が中心軸C回りに矢印Aの方向に回転すると、第1凹部35と、凸部36と、第2凹部37と、からそれぞれ空気が流入する。第1凹部35から流入する空気流を第1空気流W1と称し、凸部36から流入する空気流を第2空気流W2と称し、第2凹部37及び直線状部39から流入する空気流を第3空気流W3と称する。
第1凹部35と第2凹部37は、凸部36に比べて回転方向後側に位置している。このため、第1凹部35及び第2凹部37から空気が流入するタイミングと、凸部36から空気が流入するタイミングは異なっている。このため、プロペラファン1では、第1空気流W1及び第3空気流W3が正圧面3aから剥離して各渦T1,T3が生じるタイミングと、第2空気流W2が正圧面3aから剥離して渦T2が生じるタイミングと、が異なっている。このようなプロペラファン1では、翼3の前縁部33において空気の流入速度が異なる領域が存在する場合に、前縁部33から正圧面3aに空気が流入したときに、正圧面3aの複数の箇所で各空気流W1,W2,W3が同時に剥離するのを抑制することができる。
第1凹部35、第2凹部37及び凸部36が形成されている部分の径方向における各長さは、前縁部33全体の長さに比べて小さい。このため、波状部38がない場合に前縁部33の回転方向後側で生じる渦の大きさに比べて、各渦T1,T2,T3の大きさはそれぞれ小さくなっている。
プロペラファン1では、各凹部35,37及び凸部36を設けることによって、各渦T1,T2,T3が発生するタイミングをずらすとともに、各空気流W1,W2,W3に起因して発生する各渦T1,T2,T3の大きさを小さくすることによって、各渦T1,T2,T3同士の干渉の程度を低減することができる。
以上説明したとおり、本実施形態のプロペラファン1は、ハブ2と、ハブ2の外周部24に設けられた複数の翼3と、を備えている。翼3は、当該翼3の回転方向における前縁部33に波状部38と直線状部39が形成されており、波状部38は、ハブ2の外周部24に隣接する第1凹部35と、第1凹部35の径方向外側に隣接する凸部36と、凸部36の径方向外側に隣接する第2凹部37と、を有し、翼3の外周縁部32の回転方向前端と第2凹部37とが直線状部39で繋がれている。
このようなプロペラファン1では、翼3の前縁部33の各凹部35,37と凸部36において各渦T1,T2,T3を時間差で発生させることができる。これにより、プロペラファン1では、前縁部33の複数の箇所で各空気流W1,W2,W3が同時に剥離するのを抑制することができ、そして、ファン効率を向上させることができる。さらに、プロペラファン1では、各凹部35,37と凸部36の回転方向後側でそれぞれ発生する各渦T1,T2,T3同士の干渉の程度を低減することで、ファン騒音を低減させることができる。
前縁部33は、頂部33eが直線Lより回転方向後側に位置する形状を有している。このような構成のプロペラファン1では、前縁部33に凸部36及び各凹部35,37を設けつつ、正圧面3aの面積が増大するのを抑制することができる。このため、プロペラファン1では、凸部36及び各凹部35,37によって、前縁部33の回転方向後側で各空気流W1,W2,W3の剥離が複数同時に起こるのを抑制するとともに、翼3の重量が増加するのを抑制することができる。なお、本実施形態では、頂部33eが直線Lに対して回転方向後側に位置しているプロペラファン1を例示しているが、本開示のプロペラファンでは、凸部の頂部が、前縁部の内周側端部と外周側端部とを通過する直線より回転方向前側や当該直線上に位置していてもよい。
[湾曲部]
図4に示すように、翼3は、湾曲部3cをさらに有している。湾曲部3cは、全体として負圧面3b側に膨らむように湾曲している翼3において、正圧面3a側に凸となるように湾曲した部位であり、回転方向に延びて形成されている。図5に示すように、湾曲部3cは、径方向における凸部36が存在する範囲に重複して形成されている。なお、図5では、径方向における凸部36が存在する範囲の内側に湾曲部3cが形成されている場合を例示しているが、湾曲部3cは、径方向における凸部36が存在する範囲からはみ出た部分があってもよい。
図5に示すように、本開示のプロペラファン1では、湾曲部3cの翼面からの突出高さhを以下のように規定している。突出高さhは、湾曲部3cの径方向内側の第1麓部3dと径方向外側の第2麓部3eとを通る直線Uを基準として、湾曲部3cの軸方向における頂点3fから直線Uまでの距離としている。本開示のプロペラファン1では、径方向における湾曲部3cの形成範囲の長さを長さVと規定している。
本開示のプロペラファン1において、湾曲部3cは、径方向における当該湾曲部3cの形成範囲の長さVが、翼3の径方向の長さに対する10%以上でかつ40%以下の長さであり、かつ、当該湾曲部3cの軸方向への突出高さhが、翼3の厚さDに対する10%以上でかつ150%以下の高さであり、かつ、湾曲部3cの形成範囲の長さVに対する突出高さhの比率が、0.3%以上でかつ10%以下であると好ましい。
[翼の径方向内側における空気の流れ]
図7に示すように、翼3の径方向内側に位置する第1凹部35から正圧面3aに流入した第1空気流W1は、回転するプロペラファン1から遠心力を受け、径方向外側へ向かって流れようとする。第1空気流W1が径方向外側へ流れた場合、正圧面3aの径方向内側に、空気流の少ない箇所が生じる。このことは、ファンの静圧効率が低下する要因となる。
本実施形態のプロペラファン1では、第1凹部35から正圧面3aに流入した第1空気流W1が径方向外側へ向かおうとする流れを、湾曲部3cによって抑えることができる。プロペラファン1では、湾曲部3cによって、第1空気流W1を当該湾曲部3cよりも径方向内側に留めておくことができ、これにより、翼3の径方向内側を流れる空気流を確保することができる。
このように、プロペラファン1の翼3は、当該翼3の面に対して凸となるように湾曲して回転方向に延びる湾曲部3cを有している。そして湾曲部3cは、径方向における凸部36が存在する範囲に重複して形成されている。このようなプロペラファン1では、正圧面3aに沿って流れる第1空気流W1が、湾曲部3cより径方向外側へ流れるのを抑制することができる。これにより、前縁部33の第1凹部35から正圧面3aに流入した第1空気流W1を、湾曲部3cより径方向内側に流れるようにすることができ、正圧面3aの径方向内側を流れる第1空気流W1を維持することができる。なお、本実施形態では、湾曲部3cを有しているプロペラファン1を例示しているが、本開示のプロペラファンは、湾曲部3cを有していなくてもよい。
本実施形態のプロペラファン1では、湾曲部3cによって、正圧面3aに沿って流れる第1空気流W1が当該湾曲部3cより径方向外側へ流れるのを抑制することで、正圧面3aに沿って流れる空気流が、径方向外側に集中するのを抑制することができる。このため、プロペラファン1では、後縁部34の径方向外側部における回転方向後側で発生する渦の大きさを抑制することができ、これにより、当該プロペラファン1のファン騒音を抑制することができる。
図1に示す本開示のプロペラファン1では、湾曲部3cの形成範囲の前記長さVが、前縁部33の径方向長さP1に対する約20%の長さとなっており、かつ、湾曲部3cの前記突出高さhが、翼3の厚さDに対する約50%の高さとなっており、かつ、前記形成長さVに対する前記突出高さhの比率が、約5%となっている。プロペラファン1では、湾曲部3cの形状(長さV及び突出高さh)を、前記各要素(径方向長さP1及び厚さD)との関係に基づいて定めることで、翼3の径方向内側から翼面に流入した第1空気流W1が、湾曲部3cより径方向外側へ流れるのを抑制することができる。
[空気調和機]
以下では、プロペラファン1を有する空気調和機について説明する。
図8は、本開示の空気調和機の一実施形態に係る空気調和機50の内部を上方から見た概略的な平面図である。空気調和機50は、室外機と室内機とに分離されたセパレートタイプである。本実施形態では、空気調和機50の室外機51にプロペラファン1を搭載している。
図8には、空気調和機50を構成する室外機51が示されている。室外機51は、筐体52を備えている。筐体52は、直方体形状に形成され、平面視で矩形状に形成されている。筐体52の内部は、区画壁53によって機械室S1と、熱交換室S2とに区画されている。熱交換室S2側に配置された筐体52の2つの隣接する側壁52a,52bには、空気取入口52a1,52b1が形成されている。空気取入口52b1が形成された一方の側壁52bに隣接した他の側壁52cには、空気吹出口52c1が形成されている。
筐体52の機械室S1には、圧縮機54が収容されている。機械室S1には、圧縮機54の他、図示しない四路切換弁、アキュームレータ、オイルセパレータ、膨張弁等も収容される。
筐体52の熱交換室S2には、熱交換器55、ファンモータ56、及びプロペラファン1等が収容されている。プロペラファン1は、ファンモータ56と、回転軸56aを介して接続されており、このファンモータ56によって回転駆動される。
プロペラファン1は、空気吹出口52c1が形成された側壁52c側に正圧面3aを対向させるとともに、空気取入口52a1が形成された側壁52a側に負圧面3bを対向させる姿勢で配置されている。ファンモータ56が作動すると、プロペラファン1が回転し、空気取入口52a1,52b1から筐体52内に空気が取り入れられ、空気吹出口52c1から排出される。図8に示す矢印aは、空気取入口52a1,52b1から筐体52に取り入れられる空気の流れの方向を示し、矢印bは、空気吹出口52c1から筐体52の外部に放出される空気の流れの方向を示す。
熱交換器55は、平面視でL字形状に形成されている。熱交換器55は、空気取入口52a1,52b1が形成された2つの側壁52a,52bの間の角部52eの付近で屈曲し、2つの側壁52a,52bに沿って配置されている。
熱交換器55は、一対のヘッダ61,62と、板状の面が平行になるように並設されたフィン群63と、その並設方向にフィン群63を貫通する伝熱管64とを備えている。熱交換器55の伝熱管64内には、冷媒回路を循環する冷媒が流れる。また、熱交換器55は、配管(図示せず)を介して機械室S1内の圧縮機54と接続される。機械室S1には、制御基板(図示せず)が配置されており、この制御基板によって室外機51内に搭載された機器が制御されている。
以上説明したとおり、本実施形態の空気調和機50は、室外機51においてプロペラファン1を備えている。前述した通り、プロペラファン1は、ファン効率を向上させることが可能である。このため、空気調和機50では、室外機51におけるファン効率を向上させることができる。さらに、プロペラファン1は、ファン騒音を低減させることが可能である。このため、空気調和機50では、室外機51におけるファン騒音を低減することができる。なお、本実施形態の空気調和機50では、室外機51にプロペラファン1を備えているが、本開示の空気調和機は、例えば調和空気の給気用として室内機(図示せず)にプロペラファン1を備えた構成であってもよい。
なお、上述の各実施形態については、その少なくとも一部を、相互に任意に組み合わせてもよい。
以上、実施形態について説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1:プロペラファン
2:ハブ
3:翼
3c:湾曲部
31:内周縁部
32:外周縁部
33:前縁部
33e:頂部
34:後縁部
35:第1凹部
36:凸部
37:第2凹部
38:波状部
50:空気調和機
P1:(前縁部の)径方向長さ
P2:(ハブから凸部の頂部までの)距離
P3:(凸部の形成範囲の)長さ
V:(湾曲部の形成範囲の)長さ
h:(湾曲部の)突出高さ
D:(翼の)厚さ

Claims (7)

  1. ハブと、前記ハブの外周面に設けられた複数の翼とを備えるプロペラファンであって、
    前記翼は、
    当該翼の回転方向における前縁部に波状部が形成されており、
    前記波状部は、
    前記ハブの外周面に隣接する第1凹部と、
    前記第1凹部の径方向外側に隣接する凸部と、
    前記凸部の径方向外側に隣接する第2凹部と、を有し、
    前記第2凹部の径方向外端部が、前記翼の外周縁部の回転方向前端まで延長されている、
    プロペラファン。
  2. 前記凸部の回転方向前端が、
    前記前縁部の径方向内端と径方向外端とを結ぶ直線より回転方向後側に位置している、請求項1に記載のプロペラファン。
  3. 前記凸部は、
    前記ハブの外周面から当該凸部の頂部までの距離が、前記前縁部の径方向長さに対する20%以上でかつ50%以下の距離であり、かつ、
    径方向における当該凸部の形成範囲の長さが、前記前縁部の径方向長さに対する25%以上でかつ60%以下の長さである、請求項2に記載のプロペラファン。
  4. 前記翼は、翼面に対して凸となるように湾曲して回転方向に延びる湾曲部を有し、
    前記湾曲部は、径方向における前記凸部の形成範囲に重複して形成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  5. 前記湾曲部は、
    径方向における当該湾曲部の形成範囲の長さが、前記前縁部の径方向長さに対する10%以上でかつ40%以下の長さであり、かつ、
    当該湾曲部の軸方向への突出高さが、前記翼の厚さに対する10%以上でかつ150%以下の高さであり、かつ、
    前記湾曲部の前記形成範囲の長さに対する前記突出高さの比率が、0.3%以上でかつ10%以下である、請求項4に記載のプロペラファン。
  6. 前記湾曲部は、前記翼の正圧面側に向けて凸となる形状を有している、請求項4又は請求項5に記載のプロペラファン。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプロペラファンを備える空気調和機。
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