JP2022110906A - ブロー成形用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来知られていたポリ乳酸等の脆性の樹脂と比較して、耐屈曲性、耐衝撃性などの機械特性に優れるブロー成形樹脂組成物、およびその樹脂組成物を用いたブロー成形することで得られる成形体を提供する。【解決手段】 熱可塑性樹脂(A)を1重量%以上99重量%以下、酢酸ビニル含量の異なる2種以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体(B)を1重量%以上99重量%以下(ここで(A)及び(B)の合計は100重量%とする)からなるブロー成形用樹脂組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、ブロー成形用樹脂組成物に関する。また、該樹脂組成物からなるブロー成形体に関する。
従来から、プラスチック製容器にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体などの石油由来樹脂からなる成形体が使用されている。しかしながら、これら石油由来の樹脂は生産や焼却の際に二酸化炭素を放出することから大気中の二酸化炭素濃度が増加する原因となる。一方、植物由来のバイオマス樹脂はカーボンニュートラルの観点から低環境負荷な材料として注目されており、石油由来プラスチックの代替材料として期待されている。しかし、バイオマス樹脂は物性面や加工性など、既存プラスチック製品で所望されている物性を満足することができず、代替化はほとんど進んでいない。
例えば、代表的なバイオマス樹脂であるポリ乳酸は、石油由来プラスチック代替材料として長年注目を集めているものの、その耐衝撃性や加工性の低さが課題とされ十分な普及に至っていない。ブロー成形の用途でも、ボトル、日用雑貨など様々なプラスチック製容器に関してバイオマス樹脂への代替化が望まれているが、ポリ乳酸の脆性から製品化への課題が多い。
特許文献1にはポリイソシアネートと反応させて得られるアミド結合を有するポリ乳酸樹脂からなるブロー成形品について開示されているが、ポリ乳酸樹脂のみでは柔軟性に乏しく、衝撃強度が低いことが問題である。
特許文献2にはバイオマス由来プラスチック層とポリエチレン層を含む積層プラスチック成形体について開示されているが、接着不良による層間剥離が生じるなどの問題がある。
特許文献3にはポリプロピレンとポリ乳酸を含む樹脂組成物について開示されているが、ポリ乳酸含有比率が小さく、環境配慮の観点としては十分でない。
このような背景から、従来より優れた機械物性を示すポリ乳酸含有ブロー成形用樹脂組成物が望まれていた。
特開2014-88579号公報 特開2009-214405号公報 特開2012-67148号公報
本発明は、従来知られていたポリ乳酸等の脆性の樹脂と比較して、耐屈曲性、耐衝撃性などの機械特性に優れるブロー成形樹脂組成物、およびその樹脂組成物を用いたブロー成形することで得られる成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の配合の樹脂組成物からなるブロー成形体が耐屈曲性、耐衝撃性に優れたものとなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、生分解樹脂(A)1~99重量%、酢酸ビニル含量の異なる2種以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体(B)99~1重量%((A)及び(B)の合計は100重量%)からなるブロー成形用樹脂組成物である。また上記樹脂組成物を用いたブロー成形体に関するものである。
本発明の樹脂組成物はブロー成形性に優れており、優れた機械物性を示すブロー成形体を得ることができる。
以下に本発明の一態様であるブロー成形用樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明は、生分解樹脂(A)1~99重量%、酢酸ビニル含量の異なる2種以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体(B)99~1重量%((A)及び(B)の合計は100重量%)からなるブロー成形用樹脂組成物である。
本発明の樹脂組成物は、生分解性樹脂(A)を含む。
本発明の生分解樹脂(A)としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)との相容性に優れ、且つ、機械特性が向上することから、ポリ乳酸(ポリ-L-乳酸、ポリ-D-乳酸、L-乳酸とD-乳酸の共重合体、ポリL-乳酸とポリD-乳酸のステレオコンプレックスを含む)、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリ(ブチレンサクシネート/テレフタレート)、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、ポリ(ヒドロキシブチレート/ヒドロキシヘキサノエート)、ポリグリコール酸、ポリ3-ヒドロキシブチレート、ポリカプロラクトンなどが挙げられる。
この中で、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)とブレンドした場合に耐屈曲性や耐衝撃性の改良性が大きいことから、ポリ乳酸が特に好ましい。
生分解樹脂(A)がポリ乳酸の場合、L-乳酸および/またはD-乳酸を主たる構成成分とするポリマーであるが、耐熱性の点から、乳酸成分の光学純度が高いポリ乳酸系樹脂を用いることが好ましい。すなわち、ポリ乳酸系樹脂の総乳酸成分の内、L体が80%以上含まれるかまたはD体が80%以上含まれることが好ましく、L体が90%以上含まれるかまたはD体が90%以上含まれることがさらに好ましく、L体が95%以上含まれるかまたはD体が95%以上含まれることが特に好ましく、L体が98%以上含まれるかまたはD体が98%以上含まれることが最も好ましい。
生分解樹脂(A)の分子量や分子量分布は、成形体として使用でき得る剛性を有するという点で、重量平均分子量として好ましくは1万以上、より好ましくは5万以上、さらに好ましくは10万以上である。ここでの重量平均分子量とは、溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
生分解樹脂(A)のメルトマスフローレートとしては特に限定されないが、成形加工性に優れることから、0.1g/10分以上50g/10分以下が好ましく、0.1g/10分以上30g/10分以下がより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、酢酸ビニル含量の異なる2種以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体(B)を含む。換言すると、エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)は酢酸ビニル含量が異なる2種以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含む組成物である。
エチレン-酢酸ビニル共重合体の製造方法としては、高圧法ラジカル重合、溶液重合や乳化重合等の公知の製造方法が挙げられ、このような樹脂は市販品の中から便宜選択することができ、エチレン-酢酸ビニル共重合体として、東ソー株式会社からウルトラセンの商品名で、ランクセス株式会社からレバプレン、レバメルトの商品名で各々市販されている。
エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)における各エチレン-酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量は、15重量%以上85重量%以下であることが好ましい。ここで、酢酸ビニル含量はJIS K6924‐1の方法により測定することができる。
本発明の組成物は、前記エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)において、各共重合体の酢酸ビニル含量の差を取った際に、少なくとも1組の共重合体の酢酸ビニル含量の差が40重量%以下であることが好ましい。これにより、組成物(B)を構成するエチレン-酢酸ビニル共重合体間の相容性がより向上し、得られる組成物の耐衝撃性及び柔軟性が向上する。少なくとも1組の共重合体の酢酸ビニル含量の差は、好ましくは35重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下であり、最も好ましくは28重量%以下である。
また、少なくとも1組の共重合体の酢酸ビニル含量の差は5重量%以上であることが好ましい。これにより、生分解樹脂(A)と組成物(B)を構成するエチレン-酢酸ビニル共重合体間の相容性がより向上し、得られる組成物の耐衝撃性及び柔軟性が向上する。
ここで、前記エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)において、各共重合体の酢酸ビニル含量の差とは、例えば、酢酸ビニル含量25重量%、50重量%、80重量%の3種のエチレン-酢酸ビニル共重合体(以下、酢酸ビニル含量をそれぞれ。VAc25、VAc50、VAc80と表記する)を含む組成物においては、次にように算出できる。
VAc50 - VAc25 = 25重量%
VAc80 - VAc50 = 30重量%
VAc80 - VAc25 = 55重量%
本発明の組成物は、前記エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)において、各共重合体の酢酸ビニル含量の差を取った際に、各酢酸ビニル含量の差が全ての組合せにおいて70重量%以下であることが好ましい。これにより得られる組成物の透明性がより向上する。全ての酢酸ビニル含量の差は、好ましくは60重量%以下である。
また、各酢酸ビニル含量の差が全て5重量%以上であることが好ましい。これにより、生分解樹脂(A)と組成物(B)を構成するエチレン-酢酸ビニル共重合体間の相容性がより向上し、得られる組成物の耐衝撃性及び柔軟性が向上する。
本発明のエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)は酢酸ビニル含量が異なる3種以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含むものであることが好ましい。この場合、以下のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含むことが好ましい。
・酢酸ビニル含量が15重量%以上30重量%以下のエチレン-酢酸ビニル共重合体
・酢酸ビニル含量が45重量%以上55重量%以下のエチレン-酢酸ビニル共重合体
・酢酸ビニル含量が75重量%以上85重量%以下のエチレン-酢酸ビニル共重合体
これらを満足させるためには、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)を構成するエチレン-酢酸ビニル共重合体は2種以上、好ましくは3種以上とすることで調整することができ、酢酸ビニル含量25重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体をVAc25と表記し、成分の組成を(+)で表すと、例えば、(VAc25+VAc40)、(VAc25+VAc50)、(VAc50+VAc80)、(VAc25+VAc50+VAc80)、(VAc25+VAc50+VAc70+VAc80)、(VAc25+VAc40+VAc50+VAc70)、(VAc25+VAc40+VAc50+VAc70+VAc80)などが例示される。
本発明におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)を構成するエチレン-酢酸ビニル共重合体は架橋されていてもよい。
架橋変性方法としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)に架橋剤を添加する手法が挙げられ、架橋剤としては各成分を架橋できるものあればよく、特に限定されるものではないが、反応性などを考慮して有機過酸化物を使用することが好ましい。
架橋剤の有機過酸化物としては、有機過酸化物であれば特に限定されず、例えば、ジクミルペルオキシド、ジt-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、1、1ージ(tーブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,3-ジ-(t-ブチルペルオキシ)-ジイソプロピルベンゼン、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p-クロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、t-ブチルペルオキシベンゾエート、t-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t-ブチルクミルペルオキシドなどが挙げることができる。これらは単独で或いは2種類以上を混合して使用することができる。
なかでも、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、1、1ージ(tーブチルペルオキシ)シクロヘキサンが反応性の観点から好ましく用いられる。また、前記架橋剤と共に、必要に応じて、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼンなどの架橋助剤を用いてもよい。
また、本発明におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)は、生分解樹脂(A)との相容性を高めるために加水分解処理して酢酸ビニルをビニルアルコールに変換してもよい。
加水分解の処理方法は特に限定されないが、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)のペレットをアルカリ中で直接加水分解処理するのが好ましい。本発明のエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)のケン化度は10重量%以上が好ましい。10重量%以上であれば生分解樹脂(A)に対する相溶性が向上する。
ここで、ケン化度はJIS K7192(1999年)に準拠して測定することができる。
本発明の樹脂組成物における生分解樹脂(A)とエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)との混合比率は、生分解樹脂(A)を1重量%以上99重量%以下、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)を1重量%以上99重量%以下含むことが好ましい。生分解樹脂(A)を99重量%以下含むことで得られる樹脂組成物は耐衝撃性に優れたものとなる。一方、生分解樹脂(A)を1重量%以上含むことで得られる樹脂組成物が剛性に優れたものとなる。本発明の組成物は、さらに好ましくは生分解樹脂(A)を30重量%以上95重量%以下、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)を5重量%以上70重量%含み、またさらに好ましくは生分解樹脂(A)を50重量%以上90重量%以下、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)を10重量%以上50重量%含む。
本発明の樹脂組成物は、特にブロー成形性に優れるものとなることからJIS K6924-1により測定しメルトマスフローレイトが0.01~20g/10分であることが好ましく、より好ましくは0.05~10g/10分である。
本発明の樹脂組成物を混練する方法としては、生分解樹脂(A)とエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)を構成する各種材料を同時に混練装置で混練する方法と、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)のみを事前に混練し、その後生分解樹脂(A)と混練したエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)をブレンドし更に混練する方法が挙げられる。後者の方がエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)がより均一に混ざり、所望の物性が安定して得られることから好ましい。
混練装置としては、各成分を均一に分散できれば特に制限はなく、通常用いられる樹脂の混練装置により製造することができる。例えば、単軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダ-、回転ロール、インターナルミキサーなどの混練装置が挙げられる。混練温度は生分解樹脂(A)の融点~300℃程度が好ましい。
また、本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、造核剤、滑剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、流動性改良剤、離型剤、難燃剤、着色剤、無機系中和剤、塩酸吸収剤、充填剤導電剤、鎖長延長剤、加水分解防止剤等が用いられても良い。
本発明の樹脂組成物がこれら(A)、(B)以外の成分を含む場合、その含有量は、(A)と(B)の合計を100重量部とし、その100重量部に対する添加量として表せばよい。換言すると、前記(A)、(B)の「~重量%」という表記は(A)、(B)の比率であり、それ以外の成分は別に表記すればよい。
本発明のブロー成形用樹脂組成物をブロー成形する方法は、本発明の目的が達成される限り特に限定はなく、従来公知のブロー成形法を用いることができる。このようなブロー成形法には、ダイレクトブロー成形、インジェクションブロー成形、シートブロー成形、射出ブロー成形などを例示することができる。ブロー成形法における樹脂の温度は、生分解樹脂(A)の融点以上であることが好ましい。また、金型温度は10℃以上60℃以下の範囲が好ましい。
以下に本発明の一態様である成形体について詳細に説明する。
本発明のブロー成形用樹脂組成物からなる成形体は、日用品、工業部品、電化製品、自動車関連部品、医療用具、精密機部品などとして用いられ、特に飲料ボトル、シャンプーボトル、食品容器など、断面積100平方cm以下、高さ30cm以下の丸底ボトル容器に好適に用いられる。
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)メルトマスフローレート(MFR)
生分解樹脂(A)およびエチレン-酢酸ビニル共重合体(B)のMFRは、メルトインデクサー(宝工業製)にて190℃、2.16kg荷重の条件にて測定した。
(2)酢酸ビニル含有率
酢酸ビニル含有率は、JIS K6924-1に準拠して測定した。
(3)屈曲試験
ブロー成形したボトルの側面を10cm×20cmに切り抜き、ゲルボフレックステスター(テスター産業製)にて、1回、または500回屈曲させた。
ここで、屈曲時に試料が破断して屈曲不可となったものを破壊、試料が破断しなかったものを非破壊とした。
(4)衝撃強度
ブロー成形したボトルの側面を10cm×10cmに切り抜き、フィルムインパクトテスター(東洋精機製、FT-M型)にて、試験容量3Jの条件にて測定した。
なお、比較例1における衝撃強度値との比を衝撃強度向上率とした。
実施例1
生分解樹脂(A)としてL体比率98.5%、D体比率1.5%、メルトマスフローレイト4g/10分であるポリ乳酸(A-1)(NatureWorks(株)社製、商品名Ingeo4032D)80重量%、エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)として酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)10重量%と、酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)10重量%をタンブラー混合機で予備ブレンドしておき、二軸押出機を用い180℃で溶融混練し本樹脂組成物ペレットを得た。
上記樹脂組成物を電動式ブロー成形機MSE-50E/54M-A(株式会社タハラ製)を使用し、シリンダー設定温度190℃、回転数を5~15rpmにて該樹脂組成物ペレットを押し出し、金型にて20℃で冷却し、厚み400μm、内容積500mLのボトル容器を得た。得られたブロー成形体を用いて前述の評価試験を行った。結果を表1に示す。
実施例2
エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)20重量%を下記の組成とした以外は実施例1と同様の手法によりブロー成形体を得た。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)10重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)5重量%
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)5重量%
得られたブロー成形体について前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例3
エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)20重量%を下記の組成とした以外は実施例1と同様の手法によりブロー成形体を得た。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)10重量%
・酢酸ビニル含量40重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-40)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン400)2重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)2重量%
・酢酸ビニル含量70重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-70)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン700)2重量%
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)4重量%
得られたブロー成形体について前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例4
エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)として架橋されたエチレン-酢酸ビニル共重合組成物(B-架橋)20重量%を用いた以外は実施例1と同様の手法によりブロー成形体を得た。ここで、架橋されたエチレン-酢酸ビニル共重合組成物(B-架橋)は以下の方法により得た。
下記組成のエチレン-酢酸ビニル共重合体および架橋剤として有機過酸化物(日油(株)製、商品名パーヘキサ25B)をエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物に対して0.02重量部ブレンドし、二軸押出機を用い180℃で溶融混練し架橋されたエチレン-酢酸ビニル共重合組成物(B-架橋)ペレットを得た。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)10重量%
・酢酸ビニル含量40重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-40)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン400)2重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)2重量%
・酢酸ビニル含量70重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-70)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン700)2重量%
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)4重量%
得られたブロー成形体について前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例5
エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)としてケン化処理されたエチレン-酢酸ビニル共重合組成物(B-ケン化)20重量%を用いた以外は実施例1と同様の手法によりブロー成形体を得た。ここで、ケン化処理されたエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-ケン化)は以下の方法により得た。
実施例4に記載の架橋されたエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-架橋)を1重量%の水酸化ナトリウムメタノール溶液中で60℃の条件下で加水分解処理を行い、ケン化処理されたエチレン-酢酸ビニル共重合組成物(B-ケン化)を得た。ケン化度は50重量%であった。
得られたブロー成形体について前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例6
生分解樹脂(A)としてL体比率98.5%、D体比率1.5%、メルトマスフローレイト4g/10分であるポリ乳酸(A-1)(NatureWorks(株)社製、商品名Ingeo4032D)70重量%、エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)として酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)15重量%と、酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)7.5重量%と、酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)7.5重量%とを用いた以外は実施例1と同様の手法によりブロー成形体を得た。得られたブロー成形体について前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
実施例7
生分解樹脂(A)としてL体比率98.5%、D体比率1.5%、メルトマスフローレイト4g/10分であるポリ乳酸(A-1)(NatureWorks(株)社製、商品名Ingeo4032D)90重量%、エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)として酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)5重量%と、酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-50)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)2.5重量%と、酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)2.5重量%とを用いた以外は実施例1と同様の手法によりブロー成形体を得た。得られたブロー成形体について前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
比較例1
生分解樹脂(A)としてL体比率98.5%、D体比率1.5%、メルトマスフローレイト4g/10分であるポリ乳酸(A-1)(NatureWorks(株)社製、商品名Ingeo4032D)100重量%を用いた以外は実施例1と同様の手法によりブロー成形体を得た。得られたブロー成形体について前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
比較例2
エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)20重量%を下記の組成とした以外は実施例1と同様の手法によりブロー成形体を得た。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレイト3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-25)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)
得られたブロー成形体について前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
比較例3
エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)20重量%を下記の組成とした以外は実施例1と同様の手法によりブロー成形体を得た。
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレイト5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B-80)(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)
得られたブロー成形体について前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
Figure 2022110906000001
本発明の樹脂組成物はブロー成形性に優れ、得られた成形体は耐屈曲性、耐衝撃性に優れたものとなることから、日用品、工業部品、電化製品、自動車関連部品、医療用具、精密機部品などに好適に用いられる。

Claims (8)

  1. 生分解樹脂(A)を1重量%以上99重量%以下、酢酸ビニル含量の異なる2種以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)を1重量%以上99重量%以下(ここで(A)及び(B)の合計は100重量%とする)からなるブロー成形用樹脂組成物。
  2. 前記エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)が、酢酸ビニル含有量の異なる3種以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体を含む組成物である請求項1に記載のブロー成形用樹脂組成物。
  3. 前記エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)において、各共重合体の酢酸ビニル含量の差を取った際に、少なくとも1組の共重合体の酢酸ビニル含量の差が40重量%以下である請求項1または2に記載のブロー成形用樹脂組成物。
  4. 前記エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)において、各共重合体の酢酸ビニル含量の差を取った際に、全ての組合せにおいて酢酸ビニル含量の差が70重量%以下である請求項1乃至3いずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)が架橋処理されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載のブロー成形用樹脂組成物。
  6. 前記エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B)が加水分解物を含む請求項1乃至5いずれか一項に記載のブロー成形用樹脂組成物。
  7. 生分解樹脂(A)がポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリ(ブチレンサクシネート/テレフタレート)、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、ポリ(ヒドロキシブチレート/ヒドロキシヘキサノエート)、ポリグリコール酸、ポリ3-ヒドロキシブチレート、ポリカプロラクトンからなる群の少なくとも1種を含有する請求項1乃至6にいずれか一項に記載のブロー成形用樹脂組成物。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載の樹脂組成物100重量部に対し、更に無機フィラーを50重量部以下含むブロー成形用樹脂組成物。
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