JP2022110186A - 更生管の浮上防止方法及び浮上防止構造 - Google Patents

更生管の浮上防止方法及び浮上防止構造 Download PDF

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Shoji Hiruta
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Abstract

【課題】更生管を構成する帯状部材におけるスチール等の金属製の強度部材を削孔することなく更生管の浮上防止工を施工でき、かつ撤去作業を省略できる浮上防止工を提供する。【解決手段】帯本体11と強度部材20とを含む帯状部材10によって螺旋管状の更生管3を製管後、更生管3の管頂部の管軸方向に間隔を置いて、かつ強度部材20を避けて、複数の貫通孔34を形成する。各貫通孔34に袋体32を挿入する。袋体32の内部に硬化剤33を注入して袋体32を膨張させることによって、既設管1の管頂部と貫通孔34との間の管頂間隙部2aに硬化剤33及び袋体32からなる浮上防止体31を設ける。硬化剤33の硬化後、裏込め材4の注入を行う。【選択図】図4

Description

本発明は、既設管と更生管との間に裏込め材を注入する際の更生管の浮上を防止する方法及び構造に関し、特に更生管が帯状部材からなる螺旋管によって構成されている場合に適した浮上防止方法及び構造に関する。
老朽化した下水道管等の既設管を更生するために、既設管の内周に更生管をライニングすることは公知である。更生管は、例えば合成樹脂製の帯状部材(プロファイル)を螺旋状に巻回した螺旋管によって構成されている。合成樹脂製の帯本体にスチール製の強度部材を付加して剛性を高めた帯状部材を用い、更生管を単独で所要強度を発現する自立管とすることも知られている。
既設管と更生管との間の管間隙間にはモルタル等の裏込め材が注入される。このとき更生管の変形及び浮上を防止するために、予め更生管内に支保工が設置される(特許文献1等参照)。スチール製の強度部材を含む帯状部材からなる更生管の場合には、裏込め材の注入圧によっては変形しない程度の剛性を有しているため、支保工は専ら更生管の浮上を防止可能であればよい。
特許文献1には、更生管の浮上防止専用の支保工が開示されている。該支保工は、複数本の単管からなる支保材と、底部腹起しを含む。底部腹起しが、更生管の内周の底部に配置される。単管状の支保材は、更生管の管軸方向の一定間隔(例えば2m)置きに鉛直に向けられて配置される。各支保材の下端部は、ジャッキを介して底部腹起しに支持され、上端部は更生管の管頂部を貫通して既設管の管頂部に突き当てられる。
特開2019-183885号公報(0024、図3)
前掲特許文献1の単管状の支保材を有する支保工を設置する際は、予め更生管の管頂部に支保材を通すための貫通孔を形成する。しかし、更生管を構成する帯状部材はスチール製の強度部材を含んでおり、該強度部材をも削孔する必要があるために時間がかかる。単管状の支保材を小径にすれば、貫通孔の径を小さくできるから、更生管における強度部材が設けられていない部分を選んで削孔することも考えられるが、そうすると支保材の剛性を確保することが困難になる。
また、前掲特許文献1の支保工においては、裏込め材の注入後の撤去作業にも時間がかかる。
本発明は、かかる事情に鑑み、更生管を構成する帯状部材におけるスチール等の金属製の強度部材を削孔することなく更生管の浮上防止工を施工でき、かつ撤去作業を省略できる浮上防止工を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明方法は、合成樹脂からなる帯本体と金属からなる帯状の強度部材とを含む帯状部材を既設管の内周に沿って螺旋状に巻回して前記帯本体の一周違いに対向する縁部分どうしを接合してなる更生管と、前記既設管との間に、裏込め材を注入する際の更生管の浮上を防止する方法であって、
前記更生管の管頂部の管軸方向に間隔を置いて、かつ前記強度部材を避けて、複数の貫通孔を形成し、
各貫通孔に袋体を挿入し、
前記袋体の内部に硬化剤を注入して前記袋体を膨張させることによって、前記既設管の管頂部と前記貫通孔との間の管頂間隙部に前記硬化剤及び袋体からなる浮上防止体を設け、
前記硬化剤の硬化後、前記裏込め材の注入を行うことを特徴とする。
当該方法によれば、金属製の強度部材を削孔する必要がない。したがって、浮上防止体の設置作業に要する時間を短縮できる。加えて、強度部材が削られることがないから、更生管の強度を確保でき、品質を高めることができる。
削孔後、更生管の内部から貫通孔に袋体を挿入する。硬化剤の注入前の袋体は柔軟で折り畳み自在、変形自在であるから、貫通孔が小さくても容易に挿入できる。
更生管の製管の前から袋体を帯状部材に設けておく必要はない。したがって、袋体が製管の邪魔になったり製管中に袋体がずれたり落下したりするおそれがない。また、更生管の製管後に、袋体を既設管の管口から管頂間隙部に差し入れる必要もないから、既設管の内周に段差があっても支障がない。
硬化剤の注入工程においては、更生管の管軸方向に間欠的に配置された袋体ごとに硬化剤の注入を行えばよく、例えば更生管の全長にわたる袋体の一端部から該袋体の全域に注入する必要が無いから、大きな注入圧を必要とせず、注入装置を小型化できる。
硬化剤の注入による膨張時の袋体は、貫通孔の周辺の管頂間隙部を埋めるように変形可能である。したがって、例えば更生管を自立管として設計する必要がある程度に既設管が老朽化による損傷で激しく減肉していたり大きな段差や凹凸が出来ていたりしたとしても、浮上防止体をそのような減肉部や段差や凹凸部に確実に密着させることができ、既設管の内周面と浮上防止体との間に隙間が出来るのを確実に防止できる。
裏込め材の注入時には、硬化した硬化剤を含む浮上防止体によって、更生管の浮上を防止できる。浮上防止体は、裏込め後も残置可能であり、撤去作業が不要である。浮上防止体は、既設管と更生管との間の管間隙間に設けられているから、更生管内の流体の流下を阻害しない。
前記更生管における前記縁部分どうしの接合部に前記貫通孔を形成することが好ましい。
通常、前記接合部には金属製の強度部材が設けられることが無い。したがって、該強度部材を確実に避けて削孔することができる。
前記貫通孔の直径を、前記更生管の螺旋ピッチと前記強度部材の幅との差より小さくすることが好ましい。
これによって、更生管において螺旋状に巻かれた強度部材の一周違いに対向する縁どうし間に出来た帯状の強度部材欠乏部分の幅よりも前記貫通孔の直径を小さくできる。したがって、前記強度部材欠乏部分を削孔することによって、強度部材を確実に削孔しないようにできる。
前記注入後、前記貫通孔に蓋を設けることが好ましい。これによって、前記貫通孔を塞ぐことができ、更生管内の流体が前記貫通孔から外部へ漏れたり、地下水などの外部からの流体が前記貫通孔から更生管内に入り込んだりするのを防止できる。
本発明構造は、合成樹脂からなる帯本体と金属からなる帯状の強度部材とを含む帯状部材が既設管の内周に沿って螺旋状に巻回されて前記帯本体の一周違いに対向する縁部分どうしが接合されてなる更生管と、前記既設管との間に注入される裏込め材によって前記更生管が浮上するのを防止する浮上防止構造であって、
前記更生管と前記既設管との管頂部どうし間の管頂間隙部の管軸方向に間隔を置いて設けられた複数の浮上防止体を備え、
前記浮上防止体の各々が、袋体と、前記袋体の内部に充填されて硬化された硬化剤とを含み、
前記袋体の口部が、前記更生管の管頂部における前記強度部材を避けて形成された貫通孔に臨んでいることを特徴とする。
強度部材を避けることによって、強度部材を削孔する必要が無い。削孔によって出来た貫通孔が、袋体内への硬化剤の注入孔となる。硬化された硬化剤を含む浮上防止体によって、裏込め材の注入時における更生管の浮上が防止される。
袋体は、網(ネット)状体によって構成されていてもよく、伸縮性のゴムによって風船状に形成されていてもよい。
前記貫通孔が、前記更生管における前記縁部分どうしの接合部に形成されていることが好ましい。
これによって、強度部材を確実に避けて削孔することができる。
前記貫通孔の直径が、前記更生管の螺旋ピッチと前記強度部材の幅との差より小さいことが好ましい。
これによって、強度部材を確実に削孔しないようにできる。
前記貫通孔が蓋によって塞がれていることが好ましい。これによって、更生管内の流体が貫通孔から外部へ漏れるのを確実に防止できる。また、地下水などの外部からの流体が前記貫通孔から更生管内に入り込むのを防止できる。
本発明によれば、更生管の浮上防止工の施工に際して、更生管を構成する帯状部材におけるスチール等の金属製の強度部材を削孔する必要を回避でき、裏込め後の浮上防止工の撤去作業を省略することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る浮上防止装置を含む更生済既設管の正面断面図である。 図2は、図1のII-II線に沿う前記更生済既設管の側面断面図である。 図3(a)は、更生管を構成する帯状部材の一例を示す断面図である。図3(b)は、前記更生管の製管に際して前記帯状部材を螺旋状に巻回して一周違いに隣接する縁部分どうしを接合する様子を示す断面図である。 図4(a)は、前記更生管の浮上防止工の施工における削孔工程を示す、更生中既設管の管頂部の正面断面図である。図4(b)は、前記浮上防止工の施工における袋体設置工程を示す、前記管頂部の正面断面図である。図4(c)は、前記浮上防止工の施工における硬化剤注入工程を示す、前記管頂部の正面断面図である。図4(d)は、前記浮上防止工の施工における硬化剤の養生工程を示す、前記管頂部の正面断面図である。 図5は、図4(a)のV-V線に沿う更生中既設管の側面断面図である。 図6は、図4(d)のVI-VI線に沿う更生中既設管の側面断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、本実施形態における更生対象の既設管1は、老朽化した下水道管である。なお、既設管1は、下水道管に限られず、上水道管、農業用水管、水力発電導水管、ガス管、トンネル等であってもよい。
図1及び図2に示すように、既設管1の内周に沿って更生管3がライニングされている。更生管3は、帯状部材10(プロファイル)を螺旋状に巻回してなる螺旋管によって構成されている。
図3(a)に示すように、帯状部材10は、帯本体11と、強度部材20とを含む。帯本体11は、ポリ塩化ビニル(PVC)等の合成樹脂からなり、平帯部12と、第1、第2嵌合部13,14と、リブ15を一体に有している。平坦な平帯部12の幅方向の一方の縁部分に凹凸断面形状の第1嵌合部13が形成されている。かつ平帯部12の幅方向の他方の縁部分には、前記第1嵌合部13と相補状の凹凸断面形状をなす第2嵌合部14が形成されている。
図3(b)に示すように、更生管3の製管に際して、帯状部材10が螺旋状に巻回されて一周違いに隣接する嵌合部13,14どうしが凹凸嵌合によって接合される。更生管3には、前記凹凸嵌合された嵌合部13,14からなる接合部3cが形成されている。接合部3cは、更生管3の内周面上に螺旋状の線となって現れている。
図3(a)に示すように、帯本体11の外周側部(更生管の外周を構成する面)には、リブ15が一体に突出形成されるとともに、強度部材20が添設されている。強度部材20は、スチール等の金属によって構成され、概略M字状の断面形状を有して、帯本体11より小幅の帯状をなして帯本体11と平行に延びている。強度部材20は、帯本体11の幅方向の中間部だけに被さっており、嵌合部13,14には被さっていない。図5に示すように、更生管3においては、帯本体11と共に強度部材20が螺旋状に巻かれており、該強度部材20の一周違いに対向する縁どうし間には、強度部材20が無い強度部材欠乏部分3dが螺旋状に形成されている。嵌合部13,14どうしの接合部3cが強度部材欠乏部分3dに含まれている。強度部材欠乏部分3dの幅W3dは、更生管3の螺旋ピッチPと強度部材20の幅W20との差と等しい(W3d=P-W20)。
図1及び図2に示すように、既設管1と更生管3との間に環状の管間隙間2が形成されている。管間隙間2には、裏込め材4が充填されている。
管間隙間2における管頂間隙部2a(既設管1と更生管3との管頂部どうし間の隙間)には、注入時の裏込め材4によって更生管3が浮上するのを防止するための浮上防止工30が設けられている。図2に示すように、浮上防止工30は、複数の浮上防止体31を備えている。複数の浮上防止体31は、管頂間隙部2aの管軸方向に互いに間隔を置いて設けられている。隣接する浮上防止体31どうしの間隔は、例えば0.5m~2m程度である。
各浮上防止体31は、袋体32(袋状仕切り)と、硬化剤33を含む。袋体32は、織布又は網状体(ネット)によって構成されていてもよく、伸縮可能な風船状ないしはチューブ状に形成されていてもよい。袋体32の材質としては、ポリ塩化ビニル、強化ナイロン等の合成樹脂であってもよく、伸縮性に富むゴムであってもよい。
袋体32の内部に硬化剤33が充填されて硬化されている。硬化した硬化剤33は、後記浮力によっては破壊しない強度を有している。好ましくは、硬化剤33として、速硬性のセメント、モルタル、気泡混合処理土などの無機系注入材が挙げられ、好適には住友大阪セメント株式会社製セメント系材料、商品名「セメフォースアンカー」などが挙げられるが、これに限らず、エポキシ系樹脂などの有機系注入材であってもよい。
図2に示すように、更生管3の管頂部には、浮上防止体31と1対1に対応するように複数の貫通孔34が形成されている。貫通孔34は、更生管3の内周面から外周面に貫通している。各浮上防止体31の袋体32の口部32cが、対応する貫通孔34に臨み、ないしは貫通孔34に入り込んでいる。貫通孔34は、更生管3の内部から蓋35(キャップ)によって塞がれている。
各貫通孔34は、更生管3の管頂部における強度部材20を避けて設けられている。詳しくは、貫通孔34は、更生管3における嵌合部13,14(縁部分)どうしの接合部3cに配置されている。図5に示すように、貫通孔34の直径φ34は、更生管3の螺旋ピッチPと強度部材20の幅W20との差より小さく、したがって、強度部材欠乏部分3dの幅W3dより小さい(φ34<(P-W20)=W3d)。
図2に示すように、隣接する貫通孔34の間隔P34は、例えば0.5m~2m前後である。各貫通孔34がちょうど接合部3c上に配置されるように、間隔P34を適宜増減させてもよい。
老朽化した既設管1の更生方法を、浮上防止工30の構築を中心に説明する。
既設管1の内周に沿って螺旋管からなる更生管3をライニングする。
次に、図4(a)及び図5に示すように、更生管3の管頂部の管軸方向に間隔を置いて、複数の貫通孔34を形成(削孔)する。削孔間隔は、帯状部材10の内周側面(更生管3の内周面)に設けられた印字等を基準に判断する。削孔には、削孔装置5を用いる。詳細な図示は省略するが、削孔装置5は、電源及びモータを含み、モータに削孔工具5cが接続されている。該削孔装置5を更生管3内に搬入して、削孔工具5cによって、更生管3の内周から外周へ貫通するように削孔する。
削孔に際しては、各貫通孔34が強度部材20を避けて配置されるようにする。具体的には、更生管3における嵌合部13,14(縁部分)どうしの接合部3cに貫通孔34を形成する。これによって、合成樹脂製の帯本体11だけに削孔すればよく、スチール製の強度部材20を削孔する必要が無い。したがって、削孔の負荷を軽減でき、削孔に要する時間を短縮できる。加えて、強度部材20が削られることがないから、更生管3の強度を確保でき、品質を高めることができる。
削孔装置5の削孔工具5cの直径は、更生管3の螺旋ピッチPと強度部材20の幅W20との差すなわち強度部材欠乏部分3dの幅W3dより小さくする。これによって、貫通孔34の直径φ34を強度部材欠乏部分3dの幅W3dより小さくでき、貫通孔34を強度部材欠乏部分3d内に収めることができ、強度部材20を削孔する必要を確実に回避できる。
図4(b)に示すように、削孔後、袋体32を、更生管3の内部から貫通孔34に挿入して管頂間隙部2aに差し入れる。袋体32は柔軟で折り畳み自在、変形自在であるから、貫通孔34が小さくても容易に挿入できる。好ましくは、袋体32の略全体を管頂間隙部2aに差し入れるとともに、口部32cは、貫通孔34から更生管3内に出しておく。
このようにして、更生管3の製管後、管頂間隙部2aに袋体32を設置できる。更生管3の製管の前から袋体32を帯状部材10や既設管1に設けておく必要はない。したがって、袋体が製管の邪魔になったり製管中に袋体がずれたり落下したりするおそれがない。また、更生管3の製管後に、袋体32を既設管1の管口から管頂間隙部2aに差し入れる必要もないから、既設管1の内周に段差があっても支障がない。
続いて、図4(c)に示すように、更生管3内に注入装置6を搬入する。詳細な図示は省略するが、注入装置6は、硬化剤33のタンク及び注入ポンプを含み、注入ポンプにノズル6cが連なっている。該ノズル6cを袋体32の口部32cに接続する。そして、前記注入ポンプを駆動して、ノズル6cから硬化剤33を吐出することで、袋体32の内部に硬化剤33を注入して袋体32を膨張させる。これによって、図4(d)及び図6に示すように、硬化剤33及び袋体32からなる浮上防止体31が、貫通孔34の周辺の管頂間隙部2aに装填される。このとき、浮上防止体31は、貫通孔34の真上及びその周辺の既設管1の内周の形状、並びに貫通孔34の周辺の更生管3の外周の形状に倣って変形可能である。したがって、例えば更生管3を自立管として設計する必要がある程度に既設管1が老朽化による損傷で激しく減肉していたり大きな段差や凹凸が出来ていたりしたとしても、浮上防止体31を、そのような減肉部や段差や凹凸部に確実に密着するまで膨張変形させることができ、既設管1の内周面と浮上防止体31との間に隙間ができるのを確実に防止できる。さらに、浮上防止体31は、貫通孔34の周辺における更生管3の外周の凹部に嵌り込む。
浮上防止体31は更生管3の全長にわたって連続されておらず、更生管3の管軸方向に間欠的に配置された浮上防止体31ごとに硬化剤33の注入を行えばよいから、大きな注入圧を必要とせず、注入装置6を小型化できる。
硬化剤33の注入後、貫通孔34を蓋35で塞ぎ、硬化剤33の硬化を待つ。このようにして、浮上防止工30が構築される。
図1及び図2に示すように、硬化剤33の硬化後、管間隙間2に裏込め材4の注入を行う。このとき、更生管3は裏込め材4から浮力を受ける。これに対し、管頂間隙部2aには浮上防止工30が設けられており、該浮上防止工30の硬化した硬化剤33が突っ張り材となることによって、更生管3が浮き上がるのを防止することができる。
既設管1の内周面に大きな減肉部や段差や凹凸が出来ていたとしても、各浮上防止体31が、そのような減肉部や段差や凹凸部と確実に密着されるようにして管頂間隙部2aに装填されているため、更生管3の浮き上がりを確実に防止することができる。
裏込め材4は、隣接する浮上防止体31どうしの間にも充填される。各浮上防止体31が裏込め材4内に埋設される。
その後、裏込め材4が硬化されるまで養生を行う。浮上防止体31は、裏込め材4の充填後も管頂間隙部2aに残置可能であり、撤去作業が不要である。したがって、更生施工時間を確実に短縮でき、施工効率を一層向上させることができる。
このようにして、老朽化した既設管1が更生される。
浮上防止体31は、管頂間隙部2aに設けられているから、更生管3内の流体の流下を阻害することがない。
さらに、貫通孔34を蓋35によって塞いでおくことで、更生管3内の流体が貫通孔34から外部へ漏れたり、地下水などの外部からの流体が貫通孔34から更生管3内に入り込んだりするのを防止できる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、貫通孔34は、更生管3における強度部材20を避けて削孔すればよく、必ずしも接合部3cに削孔するのに限らず、強度部材の配置によっては、帯本体11の幅方向の中間部に削孔してもよい。
螺旋状に巻回された帯状部材の隣接する縁の嵌合部13,14どうしが直接接合されるのに限らず、連結部材(ジョイナー)を介して前記隣接する縁どうしが接合されてもよい。
本発明は、例えば、老朽化した下水道管の更生施工に適用可能である。
1 既設管
2 管間隙間
2a 管頂間隙部
3 更生管
3c 接合部
3d 強度部材欠乏部分
4 裏込め材
5 削孔装置
5c 削孔工具
6 注入装置
6c ノズル
10 帯状部材
11 帯本体
12 平帯部
13 第1嵌合部
14 第2嵌合部
15 リブ
20 強度部材
30 浮上防止工
31 浮上防止体
32 袋体
32c 口部
33 硬化剤
34 貫通孔
35 蓋

Claims (8)

  1. 合成樹脂からなる帯本体と金属からなる帯状の強度部材とを含む帯状部材を既設管の内周に沿って螺旋状に巻回して前記帯本体の一周違いに対向する縁部分どうしを接合してなる更生管と、前記既設管との間に、裏込め材を注入する際の更生管の浮上を防止する方法であって、
    前記更生管の管頂部の管軸方向に間隔を置いて、かつ前記強度部材を避けて、複数の貫通孔を形成し、
    各貫通孔に袋体を挿入し、
    前記袋体の内部に硬化剤を注入して前記袋体を膨張させることによって、前記既設管の管頂部と前記貫通孔との間の管頂間隙部に前記硬化剤及び袋体からなる浮上防止体を設け、
    前記硬化剤の硬化後、前記裏込め材の注入を行うことを特徴とする更生管の浮上防止方法。
  2. 前記更生管における前記縁部分どうしの接合部に前記貫通孔を形成することを特徴とする請求項1に記載の浮上防止方法。
  3. 前記貫通孔の直径を、前記更生管の螺旋ピッチと前記強度部材の幅との差より小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の浮上防止方法。
  4. 前記注入後、前記貫通孔に蓋を設けることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の浮上防止方法。
  5. 合成樹脂からなる帯本体と金属からなる帯状の強度部材とを含む帯状部材が既設管の内周に沿って螺旋状に巻回されて前記帯本体の一周違いに対向する縁部分どうしが接合されてなる更生管と、前記既設管との間に注入される裏込め材によって前記更生管が浮上するのを防止する浮上防止構造であって、
    前記更生管と前記既設管との管頂部どうし間の管頂間隙部の管軸方向に間隔を置いて設けられた複数の浮上防止体を備え、
    前記浮上防止体の各々が、袋体と、前記袋体の内部に充填されて硬化された硬化剤とを含み、
    前記袋体の口部が、前記更生管の管頂部における前記強度部材を避けて形成された貫通孔に臨んでいることを特徴とする更生管の浮上防止構造。
  6. 前記貫通孔が、前記更生管における前記縁部分どうしの接合部に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の浮上防止構造。
  7. 前記貫通孔の直径が、前記更生管の螺旋ピッチと前記強度部材の幅との差より小さいことを特徴とする請求項5又は6に記載の浮上防止構造。
  8. 前記貫通孔が蓋によって塞がれていることを特徴とする請求項5~7の何れか1項に記載の浮上防止構造。
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