JP2022109432A - 歯付きプーリ - Google Patents

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成嘉 中村
Shigeyoshi Nakamura
充 斉藤
Mitsuru Saito
伸政 岡
Nobumasa Oka
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Abstract

【課題】円筒状の芯金と歯を含む樹脂部とにより構成された歯付きプーリにおいて、前記芯金と前記樹脂部との周方向の回り止めを、歯の精度を確保しながら製造コストが増大しないように行う。【解決手段】円筒状の芯金Bと、歯Tを含む樹脂部Cとからなる歯付きプーリAである。芯金Bは、軸方向の端部に、径方向外方へ突出する外向きフランジDを有する。外向きフランジDの径方向外周面Mは、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む回止め形状Fである。外向きフランジDの径方向外周面Mは樹脂部Cで覆われる。【選択図】図2

Description

本発明は、歯付きベルトに噛み合う歯付きプーリに関する。
電動パワーステアリング装置の動力伝達機構として、駆動側歯付きプーリ、従動側歯付きプーリ、及び歯付きベルトからなるベルト伝動機構が用いられる(例えば、特許文献1のベルト伝動機構30参照)。
前記歯付きプーリの材質は、強度及び精度の要求仕様を満たすために通常は鋼であるが、軽量化のために歯を合成樹脂とし、円筒状の芯金(ハブベース2)と組み合わせたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2020-44854号公報 独国特許出願公開第102006059946号明細書 特開2008-163967号公報 実公昭61-40983号公報
円筒状の芯金と歯を含む樹脂部とにより歯付きプーリを構成する場合、前記芯金と前記樹脂部との周方向の回り止めをする必要がある。
このような周方向の回り止めを行う例として、プーリ付き軸受装置106において、軸受10の外輪11に圧入嵌合する金属製取り付け部材21に対して、樹脂製プーリ本体22をインサート成形するものがある(例えば、特許文献3参照)。プーリ付き軸受装置106は、歯付きベルト105の背面を押圧するアイドラプーリであるので、歯付きプーリではない。
特許文献3のプーリ付き軸受装置106では、金属製取り付け部材21の中空円筒部21aの外周に、矩形状の開口21cを周方向に等間隔に並んで形成している。そして、金属製取り付け部材21をインサート品として金属製取り付け部材21の径方向外側に樹脂製プーリ本体22をインサート成形する。それにより、溶融した樹脂が開口21c内に侵入して固化することで周方向の回り止め及び軸方向の抜け止めを行っている。
特許文献3の構造を歯の精度を高めることが要求される歯付きプーリに用いた場合、樹脂製プーリ本体22の径方向の肉厚が大きくなることから、全歯たけとの厚みの差が大きくなり、収縮差も大きくなるので、歯の精度に対する要求仕様を満足できない。その上、金属製取り付け部材21の肉厚を厚くする必要があるので、重量が大きくなる。その上さらに、溶融した樹脂が開口部21c内に侵入して、金属製取り付け部材21の内径側にバリが発生するとともに、金属製取り付け部材21の周方向に並んだ矩形状の開口21cをプレス成形すると、金属製取り付け部材21の内径側にバリが発生するので、前記バリを除去する工程が必要になる。
周方向の回り止めを行う別の例として、回転輪1において、軸受2の外輪3に圧入嵌合する金属製環体部材8に対して、合成樹脂製環体4をインサート成形するものがある(例えば、特許文献4参照)。回転輪1は、負荷用のプーリであるので、歯付きプーリではない。
特許文献4の回転輪1では、金属製環体部材8の軸方向の端部に径方向の外方へ突出する偏心フランジ7を設けている。そして、金属製環体部材8をインサート品として金属製環体部材8の径方向外側に合成樹脂製環体4をインサート成形する。それにより、溶融した樹脂が偏心フランジ7を覆うように固化することで周方向の回り止め及び軸方向の抜け止めを行っている。
特許文献4の構造を歯の精度を高めることが要求される歯付きプーリに用いた場合、合成樹脂製環体4の径方向の肉厚が大きくなることから、全歯たけとの厚みの差が大きくなり、収縮差も大きくなるので、歯の精度に対する要求仕様を満足できない。
円筒状の芯金と歯を含む樹脂部との周方向の回り止めを行う方法として、前記芯金の外周面にローレット加工を施し、例えば綾目であるローレット部を前記外周面に形成することも考えられる。それにより、前記芯金をインサート品としてインサート射出成形を行うことにより、前記ローレット部に合成樹脂が入り込むので、周方向の回り止めを行うことができる。
前記芯金に対するローレット加工は、前記芯金を旋盤等で回転させながら、ローレット工具を押圧して前記芯金の外周面に前記ローレット部を形成する工程が必要になる。したがって、前記ローレット加工の加工コストが嵩むので、歯付きプーリの製造コストが増大する。
本発明は、円筒状の芯金と歯を含む樹脂部とにより構成された歯付きプーリにおいて、前記芯金と前記樹脂部との周方向の回り止めを、歯の精度を確保しながら製造コストが増大しないように行うことを目的とする。
本発明に係る歯付きプーリは、前記課題解決のため、
円筒状の芯金と、歯を含む樹脂部とからなる歯付きプーリであって、
前記芯金は、軸方向の端部に、径方向外方へ突出する外向きフランジを有し、
前記外向きフランジの径方向外周面は、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状であり、
前記外向きフランジの径方向外周面は、前記樹脂部で覆われる。
このような構成によれば、歯付きプーリの歯を含む部分を樹脂部としているので、歯付きプーリを軽量化できる。そして、芯金の外向きフランジの径方向外周面は、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状であり、前記外向きフランジの径方向外周面は樹脂部で覆われる。したがって、芯金と樹脂部との周方向の回り止めをすることができる。
その上、芯金の外向きフランジの径方向外周面の形状、すなわち円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状は、プレス加工により形成できる。したがって、プレス加工後にローレット加工等の後加工を行う必要がないので、製造コストが増大しない。
その上さらに、芯金の外向きフランジの径方向外周面が、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状であるので、外向きフランジの径方向外方への突出長さを小さくすることができる。したがって、樹脂部の径方向の肉厚が大きくならないことから、全歯たけとの厚みの差が小さくなり、収縮差も小さくなるので、歯付きプーリの歯の精度に対する要求仕様を満足させやすい。
ここで、前記芯金は、
第1芯金と、
前記第1芯金に対して径方向の隙間をあけるように前記第1芯金よりも径方向外方に位置し、前記第1芯金と同心である第2芯金と
からなり、
前記第1芯金は、軸方向の端部に前記外向きフランジを有し、
前記樹脂部は、
熱可塑性樹脂であるとともに、
前記第1芯金と前記第2芯金との間の前記隙間の樹脂、及び前記歯の樹脂を含む同一の部品であるのが好ましい実施態様である。
このような構成によれば、第1芯金の前記外向きフランジの径方向外周面の前記形状により、歯付きプーリの内径を形成する第1芯金と樹脂部との周方向の回り止めをすることができる。その上、歯付きプーリの円筒状の芯金が第1芯金及び第2芯金であることから芯金を薄肉化できるので、歯付きプーリを軽量化できる。その上さらに、前記樹脂部が熱可塑性樹脂であるので、歯付きプーリの生産性が高くなる。
その上、円筒状の芯金を、歯付きプーリの内径を形成する第1芯金と、第1芯金よりも径方向の外方に位置する第2芯金とにより構成している。したがって、前記第2芯金により、それより径方向の外方に位置する樹脂部の肉厚を適正に設定できるので、歯付きプーリの歯の精度に対する要求仕様をより満足させやすくなる。
また、前記第2芯金は、軸方向の一端部又は他端部に、径方向外方へ突出する外向きフランジ、又は径方向内方へ突出する内向きフランジを有し、
前記外向きフランジの径方向外周面は、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状であり、
前記内向きフランジの径方向内周面は、円筒面から径方向外方へ変位した部分を複数含む形状であり、
前記外向きフランジの径方向外周面、又は前記内向きフランジの径方向内周面は、前記樹脂部で覆われるのがより好ましい実施態様である。
このような構成によれば、第2芯金の外向きフランジの径方向外周面の前記形状又は内向きフランジの径方向内周面の前記形状により、第2芯金と樹脂部との周方向の回り止めをすることができる。
その上、第2芯金の外向きフランジの径方向外周面の前記形状、又は第2芯金の内向きフランジの径方向内周面の前記形状は、プレス加工により形成できる。したがって、プレス加工後にローレット加工等の後加工を行う必要がないので、製造コストが増大しない。
その上さらに、第2芯金の外向きフランジの径方向外周面の前記形状は、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状であるので、外向きフランジの径方向外方への突出長さを小さくすることができる。あるいは、第2芯金の内向きフランジの径方向内周面の前記形状は、円筒面から径方向外方へ変位した部分を複数含む形状であるので、内向きフランジの径方向内方への突出長さを小さくすることができる。したがって、樹脂部の径方向の肉厚が大きくならないことから、全歯たけとの厚みの差が小さくなり、収縮差も小さくなるので、歯付きプーリの歯の精度に対する要求仕様を満足させやすい。
さらに、前記第1芯金は、軸方向の一端部に底板を有し、
前記底板に、複数の軸方向の取付け穴、及び、前記樹脂部が入り込む、複数の抜き穴を有するのが一層好ましい実施態様である。
このような構成によれば、第1芯金の取付け穴から通したボルトにより、歯付きプーリを取り付ける部材に対して歯付きプーリを容易かつ確実に固定できる。その上、抜き穴により第1芯金を軽量化できるとともに、第1芯金の抜き穴に樹脂部が入り込んでいるので、歯を含む樹脂部と第1芯金とを周方向に回り止めをする機能も有する。
さらにまた、前記樹脂部は、軸方向の一端部に底板を有し、
前記樹脂部の底板に、前記第1芯金の底板の前記取付け穴を軸方向に露出させる切欠きを有するのがより一層好ましい実施態様である。
このような構成によれば、樹脂部に設けた底板により、樹脂部の強度及び剛性が高くなる。その上、樹脂部の底板に切欠きを設けていることにより第1芯金の底板の取付け穴が軸方向に露出するので、歯付きプーリを取り付ける部材に対して歯付きプーリを取り付ける作業を行う際に樹脂部の底板が邪魔にならない。
また、前記樹脂部は、
軸方向の一端部に、前記歯の歯先よりも径方向の外方へ突出する外向きフランジを有するのがさらに一層好ましい実施態様である。
このような構成によれば、前記外向きフランジにより、歯付きプーリに噛み合う歯付きベルトの軸方向への移動を規制することができる。
以上における本発明に係る歯付きプーリによれば、円筒状の芯金と歯を含む樹脂部とにより構成された歯付きプーリにおいて、前記芯金と前記樹脂部との周方向の回り止めを、歯の精度を確保しながら製造コストが増大しないように行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る歯付きプーリの斜視図である。 図1の歯付きプーリの部分断面斜視図である。 図1の歯付きプーリの縦断面図である。 図3Aの歯付きプーリの要部拡大図である。 第1芯金及び第2芯金の分解斜視図である。 第1芯金を軸方向から見た図である。 第1芯金の外向きフランジの回止め形状の要部拡大説明図である。 第1芯金の変形例の斜視図である。 第1芯金の別の変形例の斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る歯付きプーリの斜視図である。 図7の歯付きプーリの部分断面斜視図である。 図7の歯付きプーリの縦断面図である。 図9Aの歯付きプーリの要部拡大図である。 芯金の斜視図である。 芯金を軸方向から見た図である。 芯金の外向きフランジの回止め形状の要部拡大説明図である。
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態に係る歯付きプーリは、電動パワーステアリング装置の動力伝達機構に用いるものである。したがって、本発明の実施の形態に係る歯付きプーリには高い精度が要求される。
本明細書において、歯付きプーリの回転軸(図3A及び図5A、並びに図9A及び図11Aの符号O参照)の方向に直交する方向を「径方向」(図3A及び図5A、並びに図9A及び図11Aの矢印H参照)、前記回転軸の方向に平行な方向を「軸方向」(図3A及び図9Aの矢印J参照)、前記回転軸の方向を鉛直にした状態で「径方向」に直交する水平方向を「周方向」(図5B及び図11Bの矢印I参照)という。
[実施の形態1]
<歯付きプーリ>
図1の斜視図、図2の部分断面斜視図、並びに、図3Aの縦断面図、及び図3Bの要部拡大縦断面図に示すように、本発明の実施の形態1に係る歯付きプーリAは、円筒状の芯金Bと、歯Tを含む樹脂部Cとからなる。歯付きプーリAの歯Tを含む部分を樹脂部Cとしているので、歯付きプーリAを軽量化できる。歯付きプーリAの歯Tには、図示しない歯付きベルトの歯が噛み合う。本実施の形態に係る歯付きプーリAの歯Tは、はすばである。
<芯金>
図2の部分断面斜視図、図3Aの縦断面図、及び図3Bの要部拡大縦断面図、並びに図4の分解斜視図に示すように、芯金Bは、薄肉の第1芯金1及び第2芯金2からなる二重構造を有する。第1芯金1の内周面1Bは露出しており、内周面1Bは、図示しない電動パワーステアリング装置の動力伝達機構のボールねじのナット部材の外周面に取り付けられて、ボールねじのナットに対する歯付きプーリAの径方向の位置決めに用いられる。第1芯金1及び第2芯金2は、冷延鋼板、熱延鋼板、高張力鋼板などをプレス加工したものが使用される。
第2芯金2は、第1芯金1に対して径方向Hの隙間G(図3B)をあけるように第1芯金1よりも径方向Hの外方に位置し、第1芯金1と同心(同軸)である。すなわち、隙間Gは、第1芯金1の外周面1Aと第2芯金2の内周面2Bとの間である。
第1芯金1は、軸方向Jの一端部に底板3を有する。底板3に、複数の軸方向Jの取付け穴(本実施の形態では周方向等分の4個の丸穴)3A、及び、樹脂部Cが入り込む、複数の抜き穴(本実施の形態では周方向等分の4個の周方向の長穴)3Bを有する。
第1芯金1の取付け穴3Aから通したボルトにより、歯付きプーリAを取り付ける部材に対して歯付きプーリAを容易かつ確実に固定できる。その上、第1芯金1の抜き穴3Bにより有底円筒状である第1芯金1を軽量化できる。その上さらに、抜き穴3Bに樹脂部Cを入り込ませることにより、歯Tを含む樹脂部Cと第1芯金1とを周方向に回り止めをする機能も有する。
第1芯金1は、軸方向Jの他端部に、径方向Hの外方へ突出する外向きフランジD(図2、図3B、図4)を有する。第1芯金1の外向きフランジDの径方向外周面Mは、第2芯金2の内周面2Bよりも径方向Hの内方に位置する。第1芯金1に外向きフランジDを設けることにより、第1芯金1の剛性が向上するとともに、樹脂部Cに対する第1芯金1の軸方向Jの抜け止めをすることができる。
第2芯金2は、軸方向Jの一端部に、外向きフランジE(図2、図3B、図4)を有する。第2芯金2に外向きフランジEを設けることにより、第2芯金2の剛性が向上するとともに、樹脂部Cに対する第2芯金2の軸方向Jの抜け止めをすることができる。
<回止め形状>
図5Aの軸方向から見た図、及び図5Bの要部拡大説明図に示すように、第1芯金1の外向きフランジDの径方向外周面Mは、本実施の形態では、円筒面Uの一部を径方向Hに直交する平面N1で切除した形状であり、8個の周方向等分の平面N1を有する。すなわち、平面N1は、円筒面Uから径方向Hの内方へ変位した部分である。
外向きフランジDの径方向外周面Mは、円筒面Uから径方向Hの内方へ変位した部分N1を複数含む形状であり、当該形状が樹脂部Cとの周方向Iの回止め形状Fとなる。すなわち、第1芯金1の外向きフランジDの径方向外周面M(周方向Iの回止め形状F)を樹脂部Cで覆うことにより、第1芯金1と樹脂部Cとの周方向Iの回り止めをすることができる。
樹脂部Cを射出成形する際に、溶融樹脂の合流部(ウェルド部)を平面N1に位置させるように設定することが望ましい。樹脂部Cの前記合流部は強度が低下するので、周方向Iの回止めで回転方向の応力が大きい位置から前記合流部を外すためである。
第1芯金1の外向きフランジDの径方向外周面M(周方向Iの回止め形状F)は、図6A及び図6Bの斜視図に示すような、周方向に複数の歯Wを有する形状、すなわち歯形状の複数の凹凸を有する形状であってもよい。図6Aの例では、円弧状に窪んだ面N2が、円筒面U(図5B)から径方向Hの内方へ変位した部分であり、図6Bの例では、台形状に窪んだ面N3が、円筒面U(図5B)から径方向Hの内方へ変位した部分である。
本発明の実施の形態1に係る歯付きプーリAによれば、芯金Bの外向きフランジDの径方向外周面Mの形状、すなわち円筒面Uから径方向H内方へ変位した部分(例えば、N1~N3)を複数含む形状は、プレス加工により形成できる。したがって、プレス加工後にローレット加工等の後加工を行う必要がないので、製造コストが増大しない。
その上、芯金Bの外向きフランジDの径方向外周面Mが、円筒面Uから径方向H内方へ変位した部分を複数含む形状であるので、外向きフランジDの径方向H外方への突出長さを小さくすることができる。したがって、樹脂部Cの径方向Hの肉厚が大きくならないことから、全歯たけとの厚みの差が小さくなり、収縮差も小さくなるので、歯付きプーリAの歯Tの精度に対する要求仕様を満足させやすい。
第2芯金2の外向きフランジE(図2、図3B、図4)の径方向外周面Vは、本実施の形態では、円筒面である。第2芯金2の外向きフランジEの径方向外周面Vを、第1芯金1の外向きフランジDの径方向外周面Mと同様に前記周方向Iの回止め形状Fとしてもよい。それにより、第2芯金2の外向きフランジEの径方向外周面Vの周方向Iの回止め形状Fを樹脂部Cで覆うことにより、第2芯金2と樹脂部Cとの周方向Iの回り止めをすることができる。
あるいは、第2芯金2に、外向きフランジEを形成せずに、径方向内方へ突出する内向きフランジを形成し、前記内向きフランジの径方向内周面を、円筒面から径方向外方へ変位した部分を複数含む形状としてもよい。当該形状も周方向の回止め形状であり、当該周方向の回止め形状を樹脂部Cで覆うことにより、第2芯金2と樹脂部Cとの周方向Iの回り止めをすることができる。
これらの構成によれば、第2芯金2の外向きフランジEの径方向外周面Vの前記形状又は内向きフランジの径方向内周面の前記形状により、第2芯金2と樹脂部Cとの周方向Iの回り止めをすることができる。
その上、第2芯金2の外向きフランジ3の径方向外周面Vの前記形状、又は第2芯金2の内向きフランジの径方向内周面の前記形状は、プレス加工により形成できる。したがって、プレス加工後にローレット加工等の後加工を行う必要がないので、製造コストが増大しない。
その上さらに、第2芯金2の外向きフランジEの径方向外周面Vの前記形状は、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状であるので、外向きフランジEの径方向外方への突出長さを小さくすることができる。あるいは、第2芯金2の内向きフランジの径方向内周面の前記形状は、円筒面から径方向外方へ変位した部分を複数含む形状であるので、内向きフランジの径方向内方への突出長さを小さくすることができる。したがって、樹脂部Cの径方向Hの肉厚が大きくならないことから、全歯たけとの厚みの差が小さくなり、収縮差も小さくなるので、歯付きプーリAの歯の精度に対する要求仕様を満足させやすい。
<樹脂部>
図2の部分断面斜視図、並びに、図3Aの縦断面図、及び図3Bの要部拡大縦断面図に示すように、樹脂部Cは、第1芯金1と第2芯金2との間の前記隙間Gの樹脂、及び歯Tを含む同一の部品である。樹脂部Cの材質は、例えば、PBT、PA6、PA66、PA46、PPS、又はPEEK等の熱可塑性樹脂材料であり、その中でも、耐熱性、機械的特性、難燃性及び寸法安定性等の点で優れるPPSに、強化材としてガラス繊維を数十重量%配合したものであるのが好ましい実施態様である。樹脂部Cは、インサート品である芯金Bを射出成形用金型にセットした状態で、射出成形により形成する。
樹脂部Cは、軸方向の一端部に、歯Tの歯先よりも径方向Hの外方へ突出する外向きフランジRを有する。また、樹脂部Cの軸方向の他端部の嵌合凸部Qに、合成樹脂製である外向きフランジSの嵌合凹部Pを嵌合させ、樹脂部Cに対する外向きフランジSの軸方向及び径方向の位置決めを行った状態で、例えば超音波溶着により、外向きフランジSを樹脂部Cに取り付ける。したがって、歯付きプーリAは両フランジ型であり、歯付きプーリAに噛み合う歯付きベルトの軸方向への移動を規制することができる。
樹脂部Cは、軸方向の一端部に底板Kを有し、底板Kに、第1芯金1の底板3の取付け穴3Aを軸方向に露出させる切欠きLを有する。樹脂部Cに設けた底板Kにより、樹脂部Cの強度及び剛性が高くなる。その上、樹脂部Cの底板Kに切欠きLを設けていることにより第1芯金1の底板3の取付け穴3Aが軸方向に露出するので、歯付きプーリAを取り付ける部材に対して歯付きプーリAを取り付ける作業を行う際に樹脂部Cの底板Kが邪魔にならない。
<芯金を二重構造にすることによる作用効果>
歯付きプーリAの円筒状の芯金Bが第1芯金1及び第2芯金2であることから芯金を薄肉化できるので、歯付きプーリAを軽量化できる。その上、樹脂部Cが熱可塑性樹脂であるので、歯付きプーリAの生産性が高くなる。
その上さらに、円筒状の芯金Bを、歯付きプーリAの内径を形成する第1芯金1と、第1芯金1よりも径方向の外方に位置する第2芯金2とにより構成している。したがって、第2芯金2により、それより径方向の外方に位置する樹脂部Cの肉厚を適正に設定できるので、歯付きプーリAの歯Tの要求精度を確保しやすい。
[実施の形態2]
<歯付きプーリ>
図7の斜視図、図8の部分断面斜視図、図9Aの縦断面図、及び図9Bの要部拡大縦断面図、並びに図10の斜視図に示すように、本発明の実施の形態2に係る歯付きプーリAは、円筒状の芯金Bと、歯Tを含む樹脂部Cとからなる。本発明の実施の形態2に係る歯付きプーリAは、実施の形態1に係る歯付きプーリAとは異なり芯金Bが二重構造ではない。実施の形態2を示す図7~図11Bにおいて、実施の形態1を示す図1~図6Bと同一の符号は、同一又は相当する部品又は部分を示している。
<回止め形状>
図11Aの軸方向から見た図、及び図11Bの要部拡大説明図に示すように、芯金Bの外向きフランジDの径方向外周面Mは、本実施の形態では、円筒面Uを径方向Hに直交する平面で切除した形状であり、16個の周方向等分の平面N4を有する。すなわち、平面N4は、円筒面Uから径方向Hの内方へ変位した部分である。芯金Bの外向きフランジDの径方向外周面Mの形状は、軸方向Jから見て十六角形である。
外向きフランジDの径方向外周面Mは、円筒面Uから径方向Hの内方へ変位した部分N4を複数含む形状であり、当該形状が樹脂部Cとの周方向Iの回止め形状Fとなる。すなわち、芯金Bの外向きフランジDの径方向外周面M(周方向Iの回止め形状F)を樹脂部Cで覆うことにより、第1芯金1と樹脂部Cとの周方向Iの回り止めをすることができる。
周方向Iの回止め形状Fは、図5A及び図5B、図6A及び図6B、並びに図11A及び図11Bの形状に限定されるものではなく、軸方向Jから見て曲面であってもよく、又は軸方向Jから見て平面及び曲面の組合せであってもよい。すならち、第1芯金1の外向きフランジDの径方向外周面M、芯金Bの外向きフランジDの径方向外周面M、第2芯金2の外向きフランジEの径方向外周面Vを周方向Iの回止め形状Fにする場合における径方向外周面Vは、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状であればよい。第2芯金2に内向きフランジを形成して周方向Iの回止めを行う場合における径方向内外周面は、円筒面から径方向外方へ変位した部分を複数含む形状であればよい。周方向Iの回止め形状Fは、プレス加工又は機械加工により形成する。
以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 第1芯金
1A 外周面
1B 内周面
2 第2芯金
2A 外周面
2B 内周面
3 底板
3A 取付け穴
3B 抜き孔
A 歯付きプーリ
B 芯金
C 樹脂部
D 外向きフランジ
E 外向きフランジ
F 回止め形状
G 隙間
H 径方向
I 周方向
J 軸方向
K 底板
L 切欠き
M 径方向外周面
N1,N4 平面(径方向内方へ変位した部分)
N2 円弧状に窪んだ面(径方向内方へ変位した部分)
N3 台形状に窪んだ面(径方向内方へ変位した部分)
O 回転軸
P 嵌合凹部
Q 嵌合凸部
R 外向きフランジ
S 外向きフランジ
T 歯
U 円筒面
V 径方向外周面
W 歯

Claims (6)

  1. 円筒状の芯金と、歯を含む樹脂部とからなる歯付きプーリであって、
    前記芯金は、軸方向の端部に、径方向外方へ突出する外向きフランジを有し、
    前記外向きフランジの径方向外周面は、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状であり、
    前記外向きフランジの径方向外周面は、前記樹脂部で覆われる、
    歯付きプーリ。
  2. 前記芯金は、
    第1芯金と、
    前記第1芯金に対して径方向の隙間をあけるように前記第1芯金よりも径方向外方に位置し、前記第1芯金と同心である第2芯金と
    からなり、
    前記第1芯金は、軸方向の端部に前記外向きフランジを有し、
    前記樹脂部は、
    熱可塑性樹脂であるとともに、
    前記第1芯金と前記第2芯金との間の前記隙間の樹脂、及び前記歯の樹脂を含む同一の部品である、
    請求項1に記載の歯付きプーリ。
  3. 前記第2芯金は、軸方向の一端部又は他端部に、径方向外方へ突出する外向きフランジ、又は径方向内方へ突出する内向きフランジを有し、
    前記外向きフランジの径方向外周面は、円筒面から径方向内方へ変位した部分を複数含む形状であり、
    前記内向きフランジの径方向内周面は、円筒面から径方向外方へ変位した部分を複数含む形状であり、
    前記外向きフランジの径方向外周面、又は前記内向きフランジの径方向内周面は、前記樹脂部で覆われる、
    請求項2に記載の歯付きプーリ。
  4. 前記第1芯金は、軸方向の一端部に底板を有し、
    前記底板に、複数の軸方向の取付け穴、及び、前記樹脂部が入り込む、複数の抜き穴を有する、
    請求項2又は3に記載の歯付きプーリ。
  5. 前記樹脂部は、軸方向の一端部に底板を有し、
    前記樹脂部の底板に、前記第1芯金の底板の前記取付け穴を軸方向に露出させる切欠きを有する、
    請求項4に記載の歯付きプーリ。
  6. 前記樹脂部は、
    軸方向の一端部に、前記歯の歯先よりも径方向の外方へ突出する外向きフランジを有する、
    請求項1~5の何れか1項に記載の歯付きプーリ。
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