JP2022109218A - 眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、眼鏡レンズ加工装置から排出された研削水から加工屑を分離して処理する眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置に関する。
眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置としては、遠心分離機を用いて加工屑と水とを分離して処理するものが知られている(特許文献1、2参照)。特許文献1の遠心分離機においては、脱水槽の回転により脱水槽の上部に開けられた開口から水を弾き飛ばすことで、水が分離される。特許文献2の遠心分離機においては、回転される脱水槽の内部の支持枠に円錐状のフィルタを支持させ、脱水槽と一緒に回転されるフィルタによって水が外側に濾過されて分離される。
しかし、特許文献1、2の遠心分離機では、脱水槽の内部に堆積した加工屑を作業者が頻繁に取り出すための作業が必要となり、その作業が手間であると共に、効率が悪い。
本開示は、上記従来技術に鑑み、研削水及び加工屑を効率よく、適切に処理できる眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置を提供することを課題とする。
本開示に係る眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置は、眼鏡レンズ加工装置で使用された研削水が導入される脱水槽を有し、前記脱水槽の回転により研削水を水と加工屑とに分離する遠心分離機と、前記脱水槽の内部の側壁に堆積した加工屑を掻き出す掻き出し手段と、前記脱水槽に設けられた開口であって、前記掻き出し手段によって掻き出された加工屑を前記脱水槽の外に排出するための開口と、前記開口の外側領域に設けられ、前記脱水槽の回転によって加工屑に対して分離された水を通過させ、前記脱水槽の内部に加工屑を存在させるフィルタと、を備えることを特徴とする。
[概要]
本開示に係る眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置の実施形態を説明する。以下の<>にて分類された項目は、独立または関連して利用され得る。
本開示に係る眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置の実施形態を説明する。以下の<>にて分類された項目は、独立または関連して利用され得る。
本開示で例示する研削水処理装置(例えば、研削水処理装置200)は、遠心分離機(例えば、遠心分離機210、210B)を備える。例えば、遠心分離機は、脱水槽(例えば、脱水槽211、211B)を備える。例えば、脱水槽には眼鏡レンズ加工装置(例えば、加工装置本体1)から使用済み研削水が導入される。例えば、遠心分離機は、脱水槽の回転により研削水を水と加工屑とに分離する。例えば、遠心分離機は、掻き出し手段(例えば、掻き出し機構部600、600B)を備える。例えば、遠心分離機は、研削水導入手段(例えば、研削水導入管150、研削水導入ユニット150B)を備えていてもよい。例えば、遠心分離機は、洗浄水を噴出する洗浄水噴射部(例えば、洗浄水噴射部550)を備えていてもよい。
例えば、研削水処理装置は、脱水槽の回転によって分離された水であって、脱水槽から排出された水を受ける水受け部(例えば、水受け部500)を備えていてもよい。例えば、研削水処理装置は、眼鏡レンズ加工装置に供給される研削水を蓄える研削水用タンク(例えば、タンク81)を備えていてもよい。例えば、研削水用タンクには遠心分離機によって、加工屑に対して分離された水が排出されることにより、研削水が眼鏡レンズ加工装置によって繰り返し使用される。例えば、研削水処理装置は、報知手段(例えば、モニタ12)を備えていてもよい。
<掻き出し手段>
掻き出し手段は、脱水槽の内部に堆積した加工屑を掻き出すために構成されている。例えば、掻き出し手段は、脱水槽の側壁に堆積した加工屑を掻き出すための部材であるスクレーパ(例えば、スクレーパ601)を備える。例えば、スクレーパは、脱水槽の内部に配置される。例えば、スクレーパは、脱水槽の側壁に堆積した加工屑の掻き出しが可能な形状を備える。例えば、スクレーパは、脱水槽の側壁に沿った形状の刃先部(例えば、刃先部601a)を備える。例えば、掻き出し手段は、スクレーパを退避位置と、加工屑の掻き出しの作動位置と、の間で移動させる移動機構(例えば、移動機構602、602B)を備える。
掻き出し手段は、脱水槽の内部に堆積した加工屑を掻き出すために構成されている。例えば、掻き出し手段は、脱水槽の側壁に堆積した加工屑を掻き出すための部材であるスクレーパ(例えば、スクレーパ601)を備える。例えば、スクレーパは、脱水槽の内部に配置される。例えば、スクレーパは、脱水槽の側壁に堆積した加工屑の掻き出しが可能な形状を備える。例えば、スクレーパは、脱水槽の側壁に沿った形状の刃先部(例えば、刃先部601a)を備える。例えば、掻き出し手段は、スクレーパを退避位置と、加工屑の掻き出しの作動位置と、の間で移動させる移動機構(例えば、移動機構602、602B)を備える。
<脱水槽>
例えば、脱水槽は、略円筒形の側壁(例えば、側壁211a、211Ba)を備える。脱水槽の側壁は、上部に対して下部の径が大きくなった円錐形であってもよい。もちろん、脱水槽の形状は、これらの形状に限られない。例えば、脱水槽の形状は、脱水槽の回転によって研削水を加工屑と水とに分離可能な形状であればよい。
例えば、脱水槽は、略円筒形の側壁(例えば、側壁211a、211Ba)を備える。脱水槽の側壁は、上部に対して下部の径が大きくなった円錐形であってもよい。もちろん、脱水槽の形状は、これらの形状に限られない。例えば、脱水槽の形状は、脱水槽の回転によって研削水を加工屑と水とに分離可能な形状であればよい。
例えば、脱水槽の回転軸は、脱水槽の上部に位置する支持機構(例えば、支持機構201)に備えられた保持部材(例えば、保持部材216)によって回転可能に保持されていてもよい。そして、脱水槽の底部(例えば、底板212)に回転軸(例えば、回転軸215)の下部が固定されていてもよい。回転軸の回転により、脱水槽が回転される。
例えば、脱水槽の回転軸は、脱水槽の下方に位置する支持機構(例えば、基台206B)に備えられた保持部材(例えば、保持部材216B)によって回転可能に保持されていてもよい。そして、脱水槽の上部(例えば、上壁211Bb、第2側壁211BaB)と回転軸とを結合する結合部材(例えば、結合部材162B)が設けられていてもよい。
例えば、脱水槽の上部には、上壁(例えば、上壁211b)が設けられていてもよい。例えば、上壁は、円環状に形成されている。例えば、上壁の円環状の内側に、脱水槽の上部から延びた脱水槽の回転軸、掻き出し手段が持つ移動軸、及び研削水導入管が配置される場合、これらに干渉せずに、脱水槽が回転される。例えば、上壁は、脱水槽の側壁の上端から水平方向に延びて形成されている。もちろん、上壁の形状はこれに限られない。例えば、上壁は、側壁の上部に対して脱水槽の回転中心側が高くなるように傾斜されていてもよい。また、上壁は必ずしも設けられていなくてもよい。例えば、脱水槽の底部と側壁とによって加工屑が堆積する領域が確保されるように、側壁の上部が回転中心側に傾斜し、側壁が上壁を兼ねていてもよい。
例えば、脱水槽には開口(例えば、開口230)が設けられている。例えば、開口は、掻き出し手段によって掻き出された加工屑を脱水槽の外に排出するために設けられている。例えば、開口は、掻き出し手段によって掻き出されて落下した加工屑が通過するように、脱水槽の底部に形成されている。この開口が脱水槽の底部に形成されていることにより、掻き出し手段によって掻き出されて自然落下した加工屑が開口を通過して脱水槽の外に排出できる。このため、脱水槽に堆積した加工屑を、効率よく、適切に処理できる。なお、例えば、開口が脱水槽の底部に設けられた場合、開口の下には、屑受け部(例えば、屑受け部400)が備えられていてもよい。なお、開口は脱水槽の上部に設けられていてもよい。
例えば、研削水処理装置にはフィルタ(例えば、フィルタ200)が設けられる。例えば、フィルタは脱水槽に設けられている。フィルタは、脱水槽の回転によって加工屑に対して分離された水を通過させ、脱水槽の内部に加工屑を堆積(存在)させる。例えば、フィルタは、種々の位置に配置できる。例えば、フィルタは、加工屑排出用の開口の外側領域(開口より外側の領域)に設けられている。例えば、フィルタは、開口の外側領域で、脱水槽の内部に加工屑を堆積可能な位置に設けられていればよい。例えば、フィルタは、脱水槽の底部に設けられている。なお、フィルタは、脱水槽の上部に設けられていてもよい。例えば、フィルタは、加工屑排出用の開口と脱水槽の側壁との間に設けられていてもよい。例えば、フィルタは、メッシュ状であってもよい。
本開示では、例えば、フィルタが加工屑排出用の開口の外側領域に設けられていることにより、脱水槽内部で遠心分離された水がフィルタを通って脱水槽の外に出るため、脱水槽内の水が開口から出てしまうことを抑制できる。これにより、掻き出し手段によって開口から排出された加工屑への水の混入が抑えられ、加工屑を効率よく適切に処理できる。
なお、水より軽い加工屑が研削水の中に含まれる場合において、遠心分離によって分離された水が脱水槽の側壁側に位置するようになる。この場合も、遠心分離された水がフィルタを通って脱水槽の外に排出され、脱水槽の内部には加工屑が堆積される。これにより、脱水槽の内部に堆積される加工屑を効率よく脱水でき、加工屑を適切に処理できる。
また、例えば、フィルタが、開口の外側領域かつ脱水槽の底部に設けられていることにより、加工屑の脱水が十分に行われずに脱水槽の回転が停止した場合であっても、脱水槽の内部に残留した水がフィルタを通過して排出される。これにより、脱水槽の底部に設けられた開口から水が流出することをより抑制でき、加工屑を適切に処理できる。
なお、加工屑を脱水槽から排出するための開口が脱水槽の上部に設けられる場合において、フィルタが脱水槽の底部に配置される場合、フィルタは少なくとも開口の外側領域に設けてあれば良い。その場合におけるフィルタの配置の一例として、フィルタは脱水槽の底部全面に配置されてもよい。
また、フィルタは脱水槽に加工屑を堆積させ、脱水槽の外に水を排出するために設けられており、この機能を果たすなら、フィルタの配置は脱水槽に限られない。例えば、フィルタは後述する水受け部と脱水槽との間に配置されてもよい。もちろん、フィルタは水受け部の上部に配置されてもよい。その場合、フィルタと脱水槽との間から水や加工屑が流出しないように、シールが設けられてもよい。
<研削水導入手段>
例えば、研削水導入手段は、眼鏡レンズ加工装置からの研削水を脱水槽に導入する。例えば、研削水導入手段は、研削水を脱水槽に導入するための流路で構成される。例えば、研削水導入手段は、研削水を脱水槽の側壁側に向けて排出するように設けられている。これにより、研削水導入手段から排出された研削水が加工屑排出用の開口に直接入ることが抑えられる。また、研削水が側壁側に向かうため、研削水が遠心分離の作用を受けやすくなり、加工屑と水との遠心分離が効率よく行われる。
例えば、研削水導入手段は、眼鏡レンズ加工装置からの研削水を脱水槽に導入する。例えば、研削水導入手段は、研削水を脱水槽に導入するための流路で構成される。例えば、研削水導入手段は、研削水を脱水槽の側壁側に向けて排出するように設けられている。これにより、研削水導入手段から排出された研削水が加工屑排出用の開口に直接入ることが抑えられる。また、研削水が側壁側に向かうため、研削水が遠心分離の作用を受けやすくなり、加工屑と水との遠心分離が効率よく行われる。
なお、本開示の研削水導入手段が「研削水を脱水槽の側壁側に向けて排出する」とは、研削水を脱水槽の側壁の方向に向けて排出することを含み、排出された研削水が当たるのは側壁に限られない。
例えば、脱水槽の側壁から延びる上壁が、側壁の上部に対して脱水槽の回転中心側が高くなるように傾斜されて設けられているケースにおいて、研削水が脱水槽の側壁側に排出されることで、上壁に当たってもよい。これによれば、研削水が脱水槽の側壁を伝い、フィルタに到達するまでの時間が長くなるため、脱水槽の回転による遠心力を受ける時間が増加し、結果としてより効率的に研削水から水と加工屑とを分離することができる。
例えば、研削水導入手段は、研削水を脱水槽に導入するための研削水導入管を備える。例えば、研削水導入管の排出口は、脱水槽に設けられた開口よりも脱水槽の側壁側に配置されている。これにより、研削水が加工屑通過用の開口に入ることが、より抑えられる。
なお、例えば、研削水導入管は、脱水槽の上部から内部に延びており、研削水が重力によって落下する。また、研削水導入管の排出口は、研削水が脱水槽の側壁側に向けて排出されるように、脱水槽の側壁側に向けられているとよい。これらにより、ポンプを使用することなく、研削水の自然落下の勢いを利用して、研削水が脱水槽の側壁側に向けて排出される。
また、研削水導入管の排出口の断面積は、研削水導入管の導入口の断面積よりも小さくされていてもよい。これにより、排出口から出射して脱水槽の側壁に向かう研削水の勢いがつき、加工屑を通過させる開口に研削水が流入し難くなると共に、脱水槽の回転による遠心分離が効率よく行える。また、これにより、脱水槽の小型化に寄与できる。
また、研削水導入管の排出口の向きは、脱水槽の側壁の法線方向でなく、脱水槽の回転方向に沿って研削水が排出されるような方向に向けられていてもよい。これにより、排出口から出た研削水が、回転している脱水槽の側壁、堆積した加工屑、又は側壁側に溜まっている研削水に衝突したときに、跳ね返って飛び散ることが抑えられる。その結果、研削水が加工屑排出用の開口に入ってしまうことを、より抑えることができる。
本開示の一例では、脱水槽の底部に加工屑排出用の開口を設けたために、研削水導入管から導入される研削水が開口に入ってしまう問題が新たに生じた。この問題を軽減するために、本開示では脱水槽の内部における研削水導入管の配置を上記のように工夫したものである。
また、例えば、研削水導入手段は、研削水受け部(例えば、研削水受け部153B)を有していてもよい。研削水受け部に眼鏡レンズ加工装置から排出された研削水を導入(投入)される。例えば、研削水受け部は、脱水槽の内部に配置される。例えば、研削水導入手段は、研削水受け部を脱水槽の回転方向と同一方向に回転する回転手段(例えば、回転ユニット217B)を備えていてもよい。さらには、研削水受け部は脱水槽と一体的に回転されてもよい。そして、研削水受け部の外周に、脱水槽の側壁に向けて研削水を排出する排出開口(例えば、排出開口160B)が設けられていてもよい。この場合、研削水受け部が脱水槽の回転方向と同一方向に回転されることにより、研削水受け部で受けられた研削水にも遠心力が働き、研削水が排出開口外周から勢いよく排出(放出)されると共に、排出開口から出る研削水には同時に回転方向への力が働く。これにより、研削水が高速回転する脱水槽の側壁(もしくは、側壁に溜まった研削水の壁)に衝突した際の飛沫(しぶき)の発生が抑えられる。また、側壁に溜まった研削水に関する加工屑と水との遠心分離の阻害も抑えられ、加工屑と水との遠心分離が効率よく行われる。
例えば、研削水受け部の回転手段は脱水槽の回転手段(例えば、回転ユニット217B)と共用されることで、脱水槽と一体的に回転されてもよい。また、研削水受け部は、脱水槽の回転軸(例えば、回転軸215B)に取り付けられていてもよい。研削水受け部は、眼鏡レンズ加工装置から排出された研削水を受ける有底の水受け板(例えば、水受け板155B)と、水受け板と脱水槽とを結合するための複数の結合部材(例えば、結合部材162B)と、を有していてもよい。この場合、排出開口は、複数の結合部材の間に形成されていてもよい。また、結合部材は、脱水槽及び研削水受け部と一体的に形成されていてもよい。
例えば、研削水導入手段が研削水受け部を有する場合、脱水槽は下方の第1側壁(例えば、第1側壁211BaA)と、第1側壁より上に設けられた第2側壁(例えば、第2側壁211BaB)と、を有する2段構造であってもよい。例えば、第1側壁は円筒面又は上部の径が下部の径より小さくなった円錐面を持ち、第2側壁は上部の径が下部の径より小さくなった円錐面を持ち、鉛直方向に対して第2側壁の円錐面がなす角度は、鉛直方向に対して第1側壁の円筒面又は円錐面がなす角度よりも大きくされていてもよい。この場合、排出開口は、第1側壁より上に位置しているとよい。例えば、排出開口は、第2側壁の円錐面の高さの間に位置していてもよい。
<水受け部>
例えば、水受け部は、脱水槽のフィルタを通過した水を受ける領域を備える。例えば、水受け部は、フィルタの下に配置されている。例えば、水受け部は、フィルタを通過した水を収容し、研削水を蓄えるタンク(例えば、タンク81)に水を排出するための排水口(例えば、排水口501)を備える。例えば、水受け部は、少なくとも、掻き出し機構部によって掻き出された加工屑が開口を通過する部分の領域外に配置されていればよい。例えば、水受け部は、加工屑通過用の開口の外側に配置されている。
例えば、水受け部は、脱水槽のフィルタを通過した水を受ける領域を備える。例えば、水受け部は、フィルタの下に配置されている。例えば、水受け部は、フィルタを通過した水を収容し、研削水を蓄えるタンク(例えば、タンク81)に水を排出するための排水口(例えば、排水口501)を備える。例えば、水受け部は、少なくとも、掻き出し機構部によって掻き出された加工屑が開口を通過する部分の領域外に配置されていればよい。例えば、水受け部は、加工屑通過用の開口の外側に配置されている。
<洗浄水噴射部>
例えば、洗浄水噴射部は、脱水槽のフィルタに向けて洗浄水を噴出するノズル(例えば、ノズル553)を有する。例えば、洗浄水噴射部は、掻き出し手段によって脱水槽の加工屑が掻き出された後に駆動される。これにより、フィルタの目詰まりが解消され、研削水を良好に処理できる。
例えば、洗浄水噴射部は、脱水槽のフィルタに向けて洗浄水を噴出するノズル(例えば、ノズル553)を有する。例えば、洗浄水噴射部は、掻き出し手段によって脱水槽の加工屑が掻き出された後に駆動される。これにより、フィルタの目詰まりが解消され、研削水を良好に処理できる。
なお、例えば、洗浄水噴射部は、研削水が蓄えられるタンクとは別に、洗浄水が入れられたタンクを備えていてもよい。この場合、タンク内の洗浄水は、ポンプが駆動されることにより、タンクから洗浄水が汲み上げられ、ノズルから洗浄水が噴射される。
例えば、ノズルは、フィルタの下から洗浄水を噴出する位置に設けられている。この場合、ノズルの先端口は、フィルタを通過した水が落下する位置を避けた位置で、フィルタに対して斜め下方向から洗浄水を噴出するように設けられていてもよい。これにより、洗浄水の非噴射時に、フィルタを通過した水が、直接、ノズルの先端口に入ることが抑制され、フィルタを通過した細かな加工屑によってノズルが詰まることを抑制できる。なお、ノズルの詰まりを抑制する機構は、これに限られない。例えば、ノズルは、非洗浄時には、フィルタを通過した水の影響を受けない退避位置に位置し、洗浄時には、退避位置から、フィルタに向けて洗浄水を噴出できる噴射位置に移動させる機構が設けられていてもよい。あるいは、ノズルは脱水槽の内部に設けられていてもよい。この場合、ノズルはフィルタの上から洗浄水を噴射する。
<脱水槽に対する各機構部の配置>
例えば、脱水槽を回転させる回転軸の保持部及び回転伝達機構は、脱水槽の上部に配置され、また、掻き出し手段のスクレーパを移動させる移動機構も脱水槽の上部に配置されていてもよい。さらに研削水導入管も脱水槽の上部から挿入されていてもよい。すなわち、この場合、脱水槽の底部に設けた開口の下にはこれらの構成要素が配置されない。このため、これらの構成要素は加工屑の排出の障害とならず、加工屑を良好に処理することができる。
例えば、脱水槽を回転させる回転軸の保持部及び回転伝達機構は、脱水槽の上部に配置され、また、掻き出し手段のスクレーパを移動させる移動機構も脱水槽の上部に配置されていてもよい。さらに研削水導入管も脱水槽の上部から挿入されていてもよい。すなわち、この場合、脱水槽の底部に設けた開口の下にはこれらの構成要素が配置されない。このため、これらの構成要素は加工屑の排出の障害とならず、加工屑を良好に処理することができる。
もちろん、回転軸の保持部及び回転伝達機構の配置は、これに限られず、脱水槽の下方に配置されていてもよい。スクレーパを移動させる移動機構は、脱水槽の内部又は下部に配置されていてもよい。この場合、脱水槽の回転軸の上部に、脱水槽を結合するための結合部材を設けることができる。これにより、掻き出し手段のスクレーパを作動させたときに落下する加工屑が、脱水槽を結合するための結合部材の上に堆積することが回避され、加工屑の処理をし易くなる。
<報知手段>
例えば、報知手段は、作業者に各種の情報を報知するために設けられている。例えば、報知手段は、研削水処理装置のエラー、作業者に必要な作業情報、等を報知する。例えば、報知手段は眼鏡レンズ加工装置に備えられている表示手段の例であるモニタ(例えば、モニタ12)と兼用されてもよい。これにより、遠心分離機がテーブルの内部に収納されている場合であっても、眼鏡レンズ加工装置が持つ報知手段の例である表示手段を利用し、必要な情報を作業者に報知できる。例えば、報知手段は、遠心分離機が正常に動作しなかった場合に、作業者に対してその旨を報知するために備えられている。これによれば、遠心分離機が正常に動作しなかった際に、作業者に対応が求められるため、加工屑を良好に処理することができる。
例えば、報知手段は、作業者に各種の情報を報知するために設けられている。例えば、報知手段は、研削水処理装置のエラー、作業者に必要な作業情報、等を報知する。例えば、報知手段は眼鏡レンズ加工装置に備えられている表示手段の例であるモニタ(例えば、モニタ12)と兼用されてもよい。これにより、遠心分離機がテーブルの内部に収納されている場合であっても、眼鏡レンズ加工装置が持つ報知手段の例である表示手段を利用し、必要な情報を作業者に報知できる。例えば、報知手段は、遠心分離機が正常に動作しなかった場合に、作業者に対してその旨を報知するために備えられている。これによれば、遠心分離機が正常に動作しなかった際に、作業者に対応が求められるため、加工屑を良好に処理することができる。
[実施例]
(第1実施例)
本開示の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、第1実施例に係る眼鏡レンズ加工装置全体の概略構成を示す図である。眼鏡レンズ加工装置は、加工装置本体1と、研削水処理装置200と、を備える。例えば、加工装置本体1はテーブル20の上に載置され、研削水処理装置200はテーブル20の下に配置されている。
(第1実施例)
本開示の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、第1実施例に係る眼鏡レンズ加工装置全体の概略構成を示す図である。眼鏡レンズ加工装置は、加工装置本体1と、研削水処理装置200と、を備える。例えば、加工装置本体1はテーブル20の上に載置され、研削水処理装置200はテーブル20の下に配置されている。
<加工装置本体>
加工装置本体1の筐体内部には、加工機構部10が配置されている。加工機構部10は、レンズチャック軸(レンズ回転軸)2R,2L、キャリッジ部3、加工具の例である砥石5、等によって概略構成される。レンズチャック軸(レンズ回転軸)2R,2Lは、眼鏡用のレンズLEを保持して回転させる。キャリッジ部3は、砥石5に対してレンズチャック軸2R,2Lを相対的に移動させる。砥石5は、回転軸6に取付けられ、回転軸6によって回転される。また、加工装置本体1の内部には、レンズ屈折面形状測定部8が配置されている。レンズ屈折面形状測定部8によって、レンズチャック軸2R,2Lに保持されたレンズLEの屈折面(レンズ前面及びレンズ後面)の形状が測定される。なお、加工機構部10及びレンズ屈折面形状測定部8の構成は、例えば、特開2014-4677号公報等の記載を援用し、詳細な説明は省略する。
加工装置本体1の筐体内部には、加工機構部10が配置されている。加工機構部10は、レンズチャック軸(レンズ回転軸)2R,2L、キャリッジ部3、加工具の例である砥石5、等によって概略構成される。レンズチャック軸(レンズ回転軸)2R,2Lは、眼鏡用のレンズLEを保持して回転させる。キャリッジ部3は、砥石5に対してレンズチャック軸2R,2Lを相対的に移動させる。砥石5は、回転軸6に取付けられ、回転軸6によって回転される。また、加工装置本体1の内部には、レンズ屈折面形状測定部8が配置されている。レンズ屈折面形状測定部8によって、レンズチャック軸2R,2Lに保持されたレンズLEの屈折面(レンズ前面及びレンズ後面)の形状が測定される。なお、加工機構部10及びレンズ屈折面形状測定部8の構成は、例えば、特開2014-4677号公報等の記載を援用し、詳細な説明は省略する。
レンズLEの周縁加工時、レンズLE及び砥石5の研削部分にノズル11から研削水が噴射され、砥石5の研削部が冷却される。また、加工時に発生した加工屑は、研削水によって加工室9の底部に洗い流される。加工室9の底部には、加工屑を含む研削水が排出される排水ホース15が接続されている。
<研削水処理装置>
研削水処理装置200は、加工装置本体1から排出された研削水を加工屑と水とに分離する遠心分離機210を備える。遠心分離機210には、遠心分離機210の脱水槽211(図2参照)の内部に堆積した過去屑を掻き出すための掻き出し機構部600が備えられている。また、研削水処理装置200は、遠心分離機210によって分離されて排出された水を受ける水受け部500を備える。なお、脱水槽211の回転により加工屑と分離される水は、必ずしも加工屑と完全に分離されない場合も含まれる。
研削水処理装置200は、加工装置本体1から排出された研削水を加工屑と水とに分離する遠心分離機210を備える。遠心分離機210には、遠心分離機210の脱水槽211(図2参照)の内部に堆積した過去屑を掻き出すための掻き出し機構部600が備えられている。また、研削水処理装置200は、遠心分離機210によって分離されて排出された水を受ける水受け部500を備える。なお、脱水槽211の回転により加工屑と分離される水は、必ずしも加工屑と完全に分離されない場合も含まれる。
研削水処理装置200は、遠心分離機210に設けられたフィルタ220(図2参照)を洗浄するために、洗浄水を噴射する洗浄水噴射部550を備えていてもよい。また、研削水処理装置200は、加工装置本体1に供給する研削水を蓄えるポンプタンク部80を備えていてもよい。遠心分離機210の下部には、遠心分離によって分離されて排出された加工屑を受ける屑受け部(バケット)400が取り外し可能に配置されている。
<ポンプタンク部>
ポンプタンク部80は、研削水を蓄えるタンク81と、タンク81に蓄えられた研削水を汲み上げるポンプ83と、を備える。タンク81には、水受け部500からの水が投入され、遠心分離機210によって分離された水が再び研削水として再利用される。本実施例では、ポンプタンク部80は、研削水が再利用される循環タイプとされている。ポンプ83によって汲み上げられた研削水は、ホース85によって加工装置本体1のノズル11に導かれる。
ポンプタンク部80は、研削水を蓄えるタンク81と、タンク81に蓄えられた研削水を汲み上げるポンプ83と、を備える。タンク81には、水受け部500からの水が投入され、遠心分離機210によって分離された水が再び研削水として再利用される。本実施例では、ポンプタンク部80は、研削水が再利用される循環タイプとされている。ポンプ83によって汲み上げられた研削水は、ホース85によって加工装置本体1のノズル11に導かれる。
<遠心分離機>
遠心分離機210の構成について、図2~図5に基づいて説明する。なお、図2は遠心分離機210の他、水受け部500の構成を説明するための概略断面図である。
遠心分離機210の構成について、図2~図5に基づいて説明する。なお、図2は遠心分離機210の他、水受け部500の構成を説明するための概略断面図である。
遠心分離機210は、加工装置本体1からの使用済み研削水が導入される脱水槽211を備える。脱水槽211は、支持機構201によって回転可能に支持されている。例えば、支持機構201は4本の支柱203を備え、4本の支柱203に天板205が固定されている。脱水槽211は、天板205の下に配置されている。天板205には、脱水槽211の回転軸215を回転可能に保持する保持部材216が固定されている。回転軸215は、脱水槽211の上方に配置された駆動源によって回転される。例えば、回転軸215は、天板205の上に配置されたモータ225により、回転伝達機構227を介して回転される。回転伝達機構227は、ベルト、プーリ、ギヤ等の機構が使用される。
例えば、脱水槽211は、略円筒形の側壁211aを備える。実施例において、側壁211aは、上方に対して下方の径が大きい円錐形である。脱水槽211の上壁211bは、円環状の形状を有し、側壁211aと一体的に接続されている。円環状の上壁211bの内部の開口に保持部材216が通って配置されている。
脱水槽211の側壁211aの底部に底板212が取り付けられている。底板212は脱水槽211の底部を構成する。なお、底板212は、側壁211aに対して取り外し可能に取り付けられていてもよい。
図3は、底板212の構成を説明する斜視図である。底板212の中心部212aに回転軸215が固定される。例えば、中心部212aと回転軸215の下端が固定される。底板212には、掻き出し機構部600によって掻き出されて落下する加工屑を通過させ、加工屑を脱水槽211の外に排出するための開口230が設けられている。本実施例では、底板212の周辺部212bと中心部212aとを接続する4つの接続部212cが形成され、これらの間に4つの開口230が設けられている。もちろん、接続部材212cの数及び開口230の数は一例であり、これに限られない。例えば、接続部212cは、十字方向に延びている。そして、周辺部212bは、側壁211a及び上壁211bとの協働で、加工屑が堆積する領域となる。このような構成により、モータ225によって回転軸215が回転されることで、脱水槽211も回転される。なお、接続部212cは、周辺部212bと中心部212aと共に一体的でなくてもよく、開口230を形成するように、周辺部212bの部材と、中心部212aの部材と、を接続するための別の接続部材であってもよい。
開口230の外側領域となる周辺部212bには、脱水槽211の回転によって加工屑に対して分離された水を通過させて脱水槽211の外に排出させるためのフィルタ220が設けられている。すなわち、フィルタ220は、加工屑排出用の開口230と、脱水槽211の側壁211aと、の間に設けられている。実施例では、周辺部212bに細長く延びた4つの穴212dが形成され、各穴212dにフィルタ220が取り付けられている。フィルタ220は底板212に対して取り外し可能に取り付けられていてもよい。
例えば、フィルタ220は、メッシュ状(網目状)で繰り返し利用可能なものが使用されるが、これに限られない。フィルタ220は、不織布であってもよいし、その他の材質であってもよい。例えば、フィルタ220は金属であってもよい。例えば、フィルタ220は化学繊維であってもよい。例えば、フィルタ220の形状がメッシュ状であれば、フィルタ220に付着した加工屑を効率よく洗浄することができる。その場合、フィルタ220は、例えば、後述の洗浄水噴射部550によって洗浄される。例えば、フィルタ220の目の大きさは、フィルタ220を通過せずに、脱水槽211の内部に堆積させる加工屑の大きさに応じて決定すればよい。なお、フィルタ220の領域を、脱水槽211の側壁211aまで延ばすように配置することで、側壁211a付近の水がフィルタ220を通過するようになる。これにより、脱水槽211に堆積される加工屑を効率よく脱水できる。
<研削水導入ユニット>
脱水槽211の上壁211bの開口には、加工装置本体1からの研削水を脱水槽211に導入するための研削水導入管150が通されている。すなわち、研削水導入管150は脱水槽211の上部から内部へ延びている。研削水導入管150の導入口150aは、天板205の上に配置され、加工装置本体1から延びる排水ホース15が接続される。脱水槽211の内部に入れられる研削水導入管150の内部管150bは、導入口150aよりも細くされている。また、内部管150bからさらに延びる先端管150cは、研削水を側壁211a側に向けて排出するように、側壁211a側に向けて曲げられている。すなわち、研削水導入管150の排出口151は、重力で落下する研削水の進行方向が側壁211a側に向かうように、側壁211a側に向けられている。これにより、ポンプを使用することなく、研削水の自然落下の勢いを利用して研削水が脱水槽211の側壁211a側に向かうようになる。また、研削水導入管150から排出された研削水が加工屑排出用の開口230に直接入ってしまうことが抑えられる。また、排出口151における断面積は、導入口150aにおける断面積よりも小さくされていることにより、排出口151から出射して側壁211aの向かう研削水の勢いがつき、加工屑排出用の開口230に研削水が流入し難くなると共に、脱水槽211の回転による遠心分離が効率よく行える。なお、もちろん、排出口151から排出される研削水に勢いをつけるために、ポンプが備えられていてもよい。
脱水槽211の上壁211bの開口には、加工装置本体1からの研削水を脱水槽211に導入するための研削水導入管150が通されている。すなわち、研削水導入管150は脱水槽211の上部から内部へ延びている。研削水導入管150の導入口150aは、天板205の上に配置され、加工装置本体1から延びる排水ホース15が接続される。脱水槽211の内部に入れられる研削水導入管150の内部管150bは、導入口150aよりも細くされている。また、内部管150bからさらに延びる先端管150cは、研削水を側壁211a側に向けて排出するように、側壁211a側に向けて曲げられている。すなわち、研削水導入管150の排出口151は、重力で落下する研削水の進行方向が側壁211a側に向かうように、側壁211a側に向けられている。これにより、ポンプを使用することなく、研削水の自然落下の勢いを利用して研削水が脱水槽211の側壁211a側に向かうようになる。また、研削水導入管150から排出された研削水が加工屑排出用の開口230に直接入ってしまうことが抑えられる。また、排出口151における断面積は、導入口150aにおける断面積よりも小さくされていることにより、排出口151から出射して側壁211aの向かう研削水の勢いがつき、加工屑排出用の開口230に研削水が流入し難くなると共に、脱水槽211の回転による遠心分離が効率よく行える。なお、もちろん、排出口151から排出される研削水に勢いをつけるために、ポンプが備えられていてもよい。
また、排出口151は、加工屑排出用の開口230よりも側壁211a側に配置されているとよい。これにより、研削水が開口230に入ってしまうことが、さらに抑えられる。
また、図4に示すように、排出口151の向きは、側壁211aの法線方向でなく、脱水槽211の回転方向Rに沿って研削水が排出されるような方向に向けられていてもよい。これにより、排出口151から出た研削水が、回転している脱水槽211の側壁211a、堆積した加工屑、又は側壁211a側に溜まっている研削水に衝突したときに、跳ね返って飛び散ることが抑えられる。その結果、研削水が加工屑排出用の開口230に入ってしまうことを、より抑えられる。
また、研削水導入管150の排出口151は、脱水槽211の中央よりも上部に配置されている。これにより、排出口151から排出された研削水が、脱水槽211の底板212に到達するまでの距離が長くなり、研削水が脱水槽211の回転による遠心力を受けやすくなる。これにより、研削水に混ざった加工屑と水との分離がより効率的に行われるようになる。
<掻き出し機構部>
掻き出し機構部600は、側壁211aに堆積した加工屑を掻き出すためスクレーパ601と、スクレーパ601を退避位置と作動位置との間で移動させる移動機構602と、を備える。
掻き出し機構部600は、側壁211aに堆積した加工屑を掻き出すためスクレーパ601と、スクレーパ601を退避位置と作動位置との間で移動させる移動機構602と、を備える。
スクレーパ601は、脱水槽211の内部に配置されている。例えば、スクレーパ601は平板状で、スクレーパ601の刃先部601aは側壁211aに沿う形状に形成されている。なお、スクレーパ601は、平板状に限られず、加工屑を掻き出しが可能な形状であればよい。スクレーパ601には、脱水槽211の上まで延びる回動軸604が取り付けられている。回動軸604は、天板205の上に取り付けられた保持部605によって回動可能に保持されている。そして、回動軸604は回転伝達機構(ベルト、プーリー、ギヤ等)を介してモータ603によって回動(正回転、逆回転)される。モータ603は天板205の上に取り付けられている。実施例では、これらの回動軸604、保持部605、モータ603等によって移動機構602が構成されている。なお、スクレーパ601の移動機構602は、上記の回動に限られず、直線的な移動であってもよい。
例えば、スクレーパ601の退避位置は、脱水槽211が研削水と加工屑とを遠心分離するために回転されている際に、図5の点線で示すように、スクレーパ601が側壁211a及び堆積した加工屑と当たらない位置に設定されている。側壁211aに堆積した加工屑を掻き出す場合には、スクレーパ601は、図5の実線で示すように、スクレーパ601の刃先部601aが側壁211aに押し当てられる作動位置に移動される。
<水受け部>
遠心分離機210の下には水受け部500が配置されている。水受け部500は、例えば、支柱203に取り付けられている。水受け部500は、脱水槽211の底部のフィルタ220を通過した水を受けるために、フィルタ220の下に位置する。例えば、水受け部500として、U字状の流路が円環状に配置されている。例えば、水受け部500は、フィルタの配置に対応して配置されている。すなわち、水受け部500は、フィルタ220を通過して落下する水を受けることが可能な水受け領域を備える。水受け部500は、開口230の外側に配置されている。例えば、水受け部500の内側(回転軸215側)の側壁500aは、底板212に形成された開口230の外側に配置されている。これにより、開口230を通過する加工屑が水受け部500に混入することを防止する。また、フィルタ220を通過した水が屑受け部400に流入することを防止する。また、フィルタ220を通過した水を水受け部500に流入させることができる。また、水受け部500の外側の側壁500bの上端は、脱水槽211の底部(底板212)よりも高い位置に設けられている。これにより、水受け部500から遠心分離機210の外側にフィルタ220を通過した水が流出することを抑制することができる。
遠心分離機210の下には水受け部500が配置されている。水受け部500は、例えば、支柱203に取り付けられている。水受け部500は、脱水槽211の底部のフィルタ220を通過した水を受けるために、フィルタ220の下に位置する。例えば、水受け部500として、U字状の流路が円環状に配置されている。例えば、水受け部500は、フィルタの配置に対応して配置されている。すなわち、水受け部500は、フィルタ220を通過して落下する水を受けることが可能な水受け領域を備える。水受け部500は、開口230の外側に配置されている。例えば、水受け部500の内側(回転軸215側)の側壁500aは、底板212に形成された開口230の外側に配置されている。これにより、開口230を通過する加工屑が水受け部500に混入することを防止する。また、フィルタ220を通過した水が屑受け部400に流入することを防止する。また、フィルタ220を通過した水を水受け部500に流入させることができる。また、水受け部500の外側の側壁500bの上端は、脱水槽211の底部(底板212)よりも高い位置に設けられている。これにより、水受け部500から遠心分離機210の外側にフィルタ220を通過した水が流出することを抑制することができる。
なお、水受け部500の配置に関し、水受け部500は、フィルタ220を通過した水を受ける領域であって、少なくとも、掻き出し機構部600によって掻き出された加工屑が開口230を通過する領域以外に配置されていればよい。例えば、掻き出し機構部600によって掻き出された加工屑は、開口230のうちスクレーパ601が配置された位置付近から主に排出される。このため、例えば、スクレーパ601から離れた位置(例えば、スクレーパ601の動作位置の180°反対側)で、加工屑が通過する領域外の開口230の部分に、水受け部500が配置されていてもよい。これにより、掻き出し機構部600によって掻き出された加工屑が水受け部500に入ることを抑制しつつ、研削水導入管150の排出口151から導入された研削水が屑受け部400に入ることを抑制できる。
水受け部500の底面502の一部には、水を排出するための排水口501が設けられている。水受け部500に入った水は、排水口501から流路510を通じてタンク81に流入する。
なお、水受け部500の底面502は、排水口501に向けて傾斜していてもよい。例えば、水受け部500の底面502は、排水口501に対して180度反対側が最も高くなるように傾斜している。これにより、水受け部500に流入する研削水を排水口501から効率よく排水することができる。
<洗浄水噴射部>
洗浄水噴射部550は、脱水槽211の底部に配置されたフィルタ220を洗浄するために、研削水処理装置200に備えられている。図1において、洗浄水噴射部550は、洗浄水を蓄えるタンク554、洗浄水を吸引するポンプ551、洗浄水をフィルタ220に向けて噴射するノズル553(図2参照)、ポンプ551とノズル553とを接続するパイプ552と、を備える。
洗浄水噴射部550は、脱水槽211の底部に配置されたフィルタ220を洗浄するために、研削水処理装置200に備えられている。図1において、洗浄水噴射部550は、洗浄水を蓄えるタンク554、洗浄水を吸引するポンプ551、洗浄水をフィルタ220に向けて噴射するノズル553(図2参照)、ポンプ551とノズル553とを接続するパイプ552と、を備える。
ノズル553は、例えば、フィルタ220の下から洗浄水を噴出する位置に設けられている。実施例では、ノズル553は、水受け部500の外側の側壁500bに設置されている。ノズル553の先端口はフィルタ220(すなわち脱水槽211の底部)の方向に向けられている。なお、ノズル553の先端口は、フィルタ220を通過した水が落下する位置を避けた位置で、フィルタ220に対して斜め下方向から洗浄水を噴出するように設けられていてもよい。この場合、洗浄水の非噴射時に、フィルタ220を通過した水が、直接、ノズル553の先端口に入ることが抑制される。これにより、フィルタ220を通過した細かな加工屑によってノズル553が詰まることを抑制できる。ノズル553の詰まりを抑制する機構は、これに限られない。例えば、ノズル553は、非洗浄時には、フィルタ220を通過した水の影響を受けない退避位置に位置し、洗浄時には、フィルタ220に向けて洗浄水を噴出できる噴射位置に移動させる機構が設けられていてもよい。あるいは、ノズル553を脱水槽211の内部に設けてもよい。この場合、ノズル553はフィルタ220の上から洗浄水を噴射する。例えば、ノズル553は、脱水槽211の内部のスクレーパ601等の部材に取り付けられていてもよい。
フィルタ220の洗浄時には、タンク554に蓄えられた洗浄水が、ポンプ551によって吸引され、パイプ552を経てノズル553からフィルタ220に向けて噴射される。これによりフィルタ220の目詰まりが解消される。なお、洗浄水は水道水でもよく、パイプ552はタンク554の代わりに水道管に接続されていてもよい。
<屑受け部>
開口230の下には、掻き出し機構部600によって掻き出された加工屑を受ける屑受け部400が取り外し可能に設けられている。例えば、屑受け部400は、脱水槽211に堆積可能な加工屑の量よりの大きな量を収容可能な大きさを持つ。これにより、作業者が行う加工屑の取り出し作業(廃棄作業)の頻度を減らすことができ、作業者の手間を軽減できる。また、屑受け部400には袋が配置可能であってもよい。これにより、作業者は、袋の内部に溜まった加工屑を袋ごと廃棄することができ、作業者の負担を減らすことができる。
開口230の下には、掻き出し機構部600によって掻き出された加工屑を受ける屑受け部400が取り外し可能に設けられている。例えば、屑受け部400は、脱水槽211に堆積可能な加工屑の量よりの大きな量を収容可能な大きさを持つ。これにより、作業者が行う加工屑の取り出し作業(廃棄作業)の頻度を減らすことができ、作業者の手間を軽減できる。また、屑受け部400には袋が配置可能であってもよい。これにより、作業者は、袋の内部に溜まった加工屑を袋ごと廃棄することができ、作業者の負担を減らすことができる。
<制御部>
図6は、本実施例における制御系のブロック図である。本開示に係る眼鏡レンズ加工装置には、加工装置本体1と、研削水処理装置200の動作を制御するための制御部70が備えられている。もちろん、加工装置本体1の動作を制御する制御部と、研削水処理装置200の動作を制御する制御部と、が別個に設けられていてもよい。制御部70は、加工装置本体1の加工機構部10及びレンズ屈折面形状測定部8が備える各駆動源に接続されている。また、制御部70は、研削水処理装置200が備える各駆動源(ポンプ83、モータ225と、モータ603と、ポンプ551)に接続されている。また、制御部70は、報知手段の例として利用されるモニタ12と接続されている。
図6は、本実施例における制御系のブロック図である。本開示に係る眼鏡レンズ加工装置には、加工装置本体1と、研削水処理装置200の動作を制御するための制御部70が備えられている。もちろん、加工装置本体1の動作を制御する制御部と、研削水処理装置200の動作を制御する制御部と、が別個に設けられていてもよい。制御部70は、加工装置本体1の加工機構部10及びレンズ屈折面形状測定部8が備える各駆動源に接続されている。また、制御部70は、研削水処理装置200が備える各駆動源(ポンプ83、モータ225と、モータ603と、ポンプ551)に接続されている。また、制御部70は、報知手段の例として利用されるモニタ12と接続されている。
<報知手段>
研削水処理装置200は、作業者に各種の情報を報知する報知手段の例として利用されるモニタ12を備えていてもよい。モニタ12は制御部70に接続されている(図6参照)。例えば、制御部70は、遠心分離機210が振動などによって正常に動作が行われない場合に、モニタ12を通じて作業者にエラーを報知し、対応を求めることができる。
研削水処理装置200は、作業者に各種の情報を報知する報知手段の例として利用されるモニタ12を備えていてもよい。モニタ12は制御部70に接続されている(図6参照)。例えば、制御部70は、遠心分離機210が振動などによって正常に動作が行われない場合に、モニタ12を通じて作業者にエラーを報知し、対応を求めることができる。
本実施例において、モニタ12は、加工装置本体1に報知手段(及び入力手段)として備えられているモニタと兼用される。もちろん、報知手段は加工装置本体1に備えられている報知手段と兼用されずに、別個に設けられていてもよい。
なお、モニタ12は作業者に報知するための部材の一例であり、これに限られない。例えば、報知手段は、スピーカーであってもよい。その場合、研削水処理装置200はスピーカーによる音声によって作業者にエラーを報知する。また、例えば、報知手段は、ランプであってもよい。その場合、研削水処理装置200はランプの点灯によって作業者にエラーを報知する。さらにまた、報知手段はコンピュータといった外部デバイスとの通信手段であってもよい。その場合、研削水処理装置200は通信した外部デバイスによって作業者にエラーを報知する。
また、例えば、制御部70は、報知手段を介して作業者に対する指示を報知してもよい。例えば、制御部70は、所定の回数だけ加工装置本体1でレンズの加工が行われたときに、加工屑を屑受け部400から取り出すように、モニタ12を介して作業者に指示をしてもよい。
<動作>
以上のような構成を備える眼鏡レンズ加工装置及び研削水処理装置の動作を説明する。レンズチャック軸2R,2LによってレンズLEが保持され、加工装置本体1の動作開始信号が入力されると、制御部70は、初めに、予め取得された玉型に基づいてレンズ屈折面形状測定部8を動作させ、レンズLEの屈折面形状を測定する。レンズLEの屈折面形状の測定が終了すると、次いで、制御部70は、ポンプ83を駆動してノズル11から研削水を噴射させながらキャリッジ部3の駆動を制御し、砥石5によってレンズLEの周縁を研削加工する。レンズLEの加工に伴って発生した加工屑を含む研削水は、加工室9の底部に接続された排水ホース15によって遠心分離機210に導かれる。
以上のような構成を備える眼鏡レンズ加工装置及び研削水処理装置の動作を説明する。レンズチャック軸2R,2LによってレンズLEが保持され、加工装置本体1の動作開始信号が入力されると、制御部70は、初めに、予め取得された玉型に基づいてレンズ屈折面形状測定部8を動作させ、レンズLEの屈折面形状を測定する。レンズLEの屈折面形状の測定が終了すると、次いで、制御部70は、ポンプ83を駆動してノズル11から研削水を噴射させながらキャリッジ部3の駆動を制御し、砥石5によってレンズLEの周縁を研削加工する。レンズLEの加工に伴って発生した加工屑を含む研削水は、加工室9の底部に接続された排水ホース15によって遠心分離機210に導かれる。
ここで、制御部70は、研削水を供給する前(ポンプ83を駆動する前)に、加工装置本体1の所定の動作信号に基づき、遠心分離機210の脱水槽211を高速回転するようにモータ225を駆動する。加工装置本体1からの研削水が脱水槽211に流入する前に、脱水槽211が高速回転されていることにより、加工屑排出用の開口230に研削水が流入することを軽減できる。例えば、所定の動作信号としては、加工装置本体1の加工開始のトリガ信号が利用できる。もちろん、レンズ屈折面形状測定部8によるレンズLEの測定開始信号、又は測定終了信号を利用してもよい。あるいは、所定の動作信号として、レンズチャック軸2R,2LにレンズLEを保持させる信号を利用してもよい。
排水ホース15からの研削水は、研削水導入管150の導入口150aに流入し、内部管150b及び先端管150cを経て脱水槽211の内部に導かれ、排出口151から脱水槽211の側壁211aに向けて排出される。本実施例では、排出口151から排出される研削水が側壁211a側に向かうように研削水導入管150が設けられている。また、排出口151が開口230よりも側壁211a側に配置されている。これらにより、研削水が底板212に設けられた開口230に直接入ってしまうことが抑えられる。またさらに、排出口151における断面積が導入口150aにおける断面積よりも小さくされていることにより、側壁211aへ向かう研削水に勢いがつき、研削水が開口230に入ってしまうことが抑えられる。
また、排出口151が脱水槽211の回転方向Rに沿って研削水が排出されるような方向に向けられていることにより(図4参照)、排出口151から出た研削水が側壁211a、堆積した加工屑等に衝突した場合に跳ね返って飛び散ることが抑えられる。これにより、研削水が開口230に入ってしまうことを、より抑えられる。
なお、開口230と屑受け部400の上部との間には、開閉可能なシャッターが設けられていても良い。この場合、掻き出し機構部600によって加工屑の除去が行われるとき以外はシャッターが閉じられることで、開口230から研削水が屑受け部400内に流入することを抑制できる。
脱水槽211の内部に導入された加工屑を含む研削水は、脱水槽211が高速回転されることによる遠心力で、加工屑と水とに分離される。研削水に含まれる加工屑が水よりも重い場合、図7(a)に示すように、側壁211a側に先に加工屑が堆積し、内側(回転軸215側)に水が位置するように、加工屑と水とが分離される。図7において、PWは加工屑を示し、GWは分離された水を示す。
ここで、底板212の周辺部212bにフィルタ220が設けられていない場合、脱水槽211の回転が止まると(あるいは脱水槽211が低速回転になると)、脱水槽211の内部に溜まった水は、周辺部212bの内側に位置する開口230から流れ出てしまい、屑受け部400に流入してしまう。
これに対して、本開示では、底板212の周辺部212bにフィルタ220を設けたことにより、脱水槽211の内部に溜まった水はフィルタ220を通過し、脱水槽211の外に排出され、開口230に入ることが抑制される。本実施例では、フィルタ220を通過した水は、開口230の外側に設けた水受け部500に入り、研削水として再び利用される。
また、加工屑の中には、レンズLEの材質によっては加工屑と水との分離が行われ難く、水より軽い加工屑が含まれる場合があることが、本発明者によって新たに分かった。水よりも軽い加工屑は、例えば、レンズLEの材質がポリカーボネイト等の熱可塑性の場合に発生していた。ポリカーボネイトは、加工前の状態では水より重いが、砥石5によって研削された加工屑は、加工時の熱で軟化され、空気を含むようになり、水よりも軽くなると考えられる。加工屑が水よりも軽い場合、脱水槽211の回転による遠心分離で、図7(b)に示すように、側壁211a側に水(加工屑が完全に分離されない研削水の場合も含まれる)が位置し、内側(回転軸215側)に加工屑が位置するようになる。
ここで、前述の説明と同様に、底板212の周辺部212bにフィルタ220が設けられていない場合、脱水槽211の回転が止まると(あるいは脱水槽211が低速回転になると)、脱水槽211の内部に溜まった水と共に加工屑も開口230から流出する。すなわち、遠心分離されていない加工屑を含む研削水が屑受け部400に流入してしまう。
これに対して、本開示では、底板212の周辺部212bにフィルタ220を設けたことにより、加工屑より側壁211a側に位置する水がフィルタ220を通過して脱水槽211の外に排出される。これにより、脱水槽211の内部に加工屑のみが堆積されるようになる。
制御部70は、レンズLEの加工が終了し、ノズル11からの研削水の供給を停止した後、直ぐに脱水槽211の回転を停止するのではなく、レンズLEの加工が終了してから一定時間後にモータ225の駆動を停止させて、脱水槽211の回転を停止させる。レンズLEの加工終了後も脱水槽211が回転されることで、脱水槽211の内部に堆積した加工屑の脱水が促進される。
脱水槽211の内部に堆積した加工屑は、制御部70によって掻き出し機構部600が作動されることで、脱水槽211から排出される。なお、制御部70は、レンズLEの加工が1枚終了した毎に掻き出し機構部600を作動させるのではなく、レンズLEの加工量が所定の基準に達したときに掻き出し機構部600を作動させてもよい。これにより、複数枚のレンズLEの加工を、連続的に効率よく行える。なお、加工量の所定の基準は、例えば、レンズLEの加工枚数と、レンズLEの加工時間と、研削水の使用量と、の少なくとも一つに基づいて定められる。もちろん、加工量の所定の基準はこれらに限らず、種々の情報が使用できる。なお、制御部70が加工装置本体1の制御部と別に設けられている場合は、加工装置本体1の制御部からの情報が制御部70に送信される。
制御部70は、レンズLEの加工量が所定の基準に達すると、脱水槽211の回転速度が研削水の遠心分離のときの回転速度に対して低速となるようにモータ225を駆動する。また、制御部70は、モータ603を駆動し、退避位置に置かれていたスクレーパ601を作動位置(刃先部601aが側壁211aに接する位置)に移動させる(図5参照)。スクレーパ601が作動位置に位置した状態で、脱水槽211が複数回又は一定時間だけ回転されることにより、側壁211aに堆積した加工屑は、スクレーパ601によって掻き取られて下に落下し、底板212に設けられた開口230から脱水槽211の外に排出される。開口230から排出された加工屑は、屑受け部400によって受けられる。なお、制御部70は、側壁211aに堆積した加工屑の除去作業が終了すると、モータ603の駆動を制御し、スクレーパ601を退避位置に移動させる。
なお、制御部70は、研削水処理装置200において加工屑の除去が行われる場合に、加工装置本体1の動作を制御してもよい。例えば、加工屑の除去が行われている最中は、研削水が脱水槽211に流入しないように、加工装置本体1の、レンズの加工動作を停止してもよい。その場合、制御部70は、モニタ12を介して、加工屑の除去が行われている旨を作業者に報知してもよい。
以上のように、脱水槽211の内部に堆積した加工屑は、制御部70が掻き出し機構部600を作動させることで、自動的に脱水槽211の外に排出されるので、作業者による加工屑の取り出し作業の手間が掛からない。また、掻き出し機構部600の作動による加工屑の掻き出し時間は、レンズLEの1枚の加工時間より短い時間でよい。これにより、加工センター(眼鏡レンズを集中して加工するレンズ加工工場)でのレンズLEの連続加工においても、レンズLEの加工効率を大きく低下させることがない。また、屑受け部400に収容可能な加工屑の量は、脱水槽211に堆積する加工屑の量よりも大きくできるので、脱水槽211を大型化させずに、作業者は加工屑をまとめて効率よく廃棄処理できる。
制御部70は、掻き出し機構部600によって脱水槽211内に堆積した加工屑の除去を行った後、洗浄水噴射部550を作動させる。制御部70は、ポンプ551を駆動してノズル553からフィルタ220に向け洗浄水を噴射させつつ、脱水槽211を回転させる。例えば、制御部70は、脱水槽211を複数回又は一定時間だけ回転させる。これにより、フィルタ220が加工屑によって目詰まりしていた場合であっても、フィルタ220の目詰まりが解消され、フィルタ220を繰り返し使用できる。
なお、洗浄水噴射部550の作動は、掻き出し機構部600による脱水槽211内の加工屑の除去が行われた都度に実行されるのではなく、掻き出し機構部600の作動が複数回行われた後であってもよい。この場合、洗浄水噴射部550の作動によって加工装置本体1によるレンズ加工を停止させる時間が少なくなるので、加工センターにおいてレンズLEを効率よく加工できる。
以上のような研削水処理装置200の動作において、遠心分離機210が振動などによって正常に動作が行われない場合、制御部70は、モニタ12にエラーを表示し、作業者に遠心分離機210の異常を報知する。この場合、加工装置本体1が持つモニタ12を兼用されていてもよい。遠心分離機210はテーブル20の内部に収納されている場合、作業者は、通常、遠心分離機210の作動中に、遠心分離機210を直接観察することはない。このため、作業者は、遠心分離機210の異常に気付かないことがある。加工装置本体1はテーブル20の上に搭載されており、作業者は、遠心分離機210の作動中においても加工装置本体1のモニタ12を観察できる。これにより、作業者は、遠心分離機210の異常を容易に知ることができる。
(第2実施例)
第2実施例は、第1実施例に対して主に研削水導入ユニットが異なる例である。第2実施例では、研削水導入ユニットを異なる構成にしたことにより、第1実施例の遠心分離機210の脱水槽211、脱水槽211を回転させる機構、掻き出し機構部600、等が一部異なる構成にされている。以下、図8、図9に基づいて第2実施例に係る研削水処理装置を説明する。なお、第1実施例と同種の機能を果たす構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、以下では、第1実施例との相違点を中心に説明する。
第2実施例は、第1実施例に対して主に研削水導入ユニットが異なる例である。第2実施例では、研削水導入ユニットを異なる構成にしたことにより、第1実施例の遠心分離機210の脱水槽211、脱水槽211を回転させる機構、掻き出し機構部600、等が一部異なる構成にされている。以下、図8、図9に基づいて第2実施例に係る研削水処理装置を説明する。なお、第1実施例と同種の機能を果たす構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、以下では、第1実施例との相違点を中心に説明する。
<遠心分離機>
図8は、第2実施例の研削水処理装置200の構成を説明する図である。研削水処理装置200が備える遠心分離機210Bの脱水槽211Bは、支持機構201によって回転可能に支持されている。支持機構201の4本の支柱203に基台206Bが固定されている。脱水槽211Bは回転ユニット217Bによって回転される。回転ユニット217Bは、脱水槽211Bの回転軸215B、駆動源の例であるモータ225(図6参照)を備える。回転軸215Bは、保持部材216Bによって回転可能に保持されている。保持部材216Bは、基台206Bの上に配置され、基台206Bに固定されている。回転軸215Bは、基台206Bの下に取りつけられたモータ225(図8ではモータ225の図示を省略している)により回転される。
図8は、第2実施例の研削水処理装置200の構成を説明する図である。研削水処理装置200が備える遠心分離機210Bの脱水槽211Bは、支持機構201によって回転可能に支持されている。支持機構201の4本の支柱203に基台206Bが固定されている。脱水槽211Bは回転ユニット217Bによって回転される。回転ユニット217Bは、脱水槽211Bの回転軸215B、駆動源の例であるモータ225(図6参照)を備える。回転軸215Bは、保持部材216Bによって回転可能に保持されている。保持部材216Bは、基台206Bの上に配置され、基台206Bに固定されている。回転軸215Bは、基台206Bの下に取りつけられたモータ225(図8ではモータ225の図示を省略している)により回転される。
脱水槽211Bの側壁211Baは、下方の第1側壁211BaAと、第1側壁211BaAの上に設けられた第2側壁211BaBと、を有する。第1側壁211BaAと第2側壁211BaBとは、一体的に形成されていてもよい。第1側壁211BaAは、円筒面又は上部の径が下部の径より小さくなった円錐面を持つ。第2側壁211BaBは、上部の径が下部の径より小さくなった円錐面を持つ。そして、鉛直方向に対して第2側壁211BaBの円錐面がなす角度βは、鉛直方向に対して第1側壁211BaAの円錐面がなす角度αよりも大きくされている。例えば、角度αは0~10度であり、角度βは20~50度に形成されている。なお、第1側壁211BaAの上端と第2側壁211BaBの下端とは、段差が生じないように同一の径で連続的に接続するように形成されている。第2側壁211BaBの上に、脱水槽211Bの上壁211Bbが形成されている。
側壁211Baの底部には、第1実施例と同様に、底板212Bが取り付けられている。底板212Bには、掻き出し機構部600Bによって掻き出された加工屑を脱水槽211Bの外に排出するための開口230が設けられている。なお、第2実施例の遠心分離機210Bにおいては、回転軸215Bと脱水槽211Bとを結合する結合部材162B(詳細は後述)が回転軸215Bの上部に設けられている。このため、底板212Bは、図3に示された底板212の中心部212aと、4つの接続部212cと、が省かれている(底板212Bの説明図は、省略し、図3を援用する)。底板212Bは、接続部212cを有しないため、掻き出し機構部600Bによって加工屑が掻き出された際に落下する加工屑が接続部212cの上に堆積してしまう不都合を避けることができる。
底板212Bにおいて、図3と同じく、開口230の外側領域となる周辺部212bには、脱水槽211の回転によって加工屑に対して分離された水を通過させて脱水槽211の外に排出させるためのフィルタ220が設けられている。
なお、第2実施例では、回転軸215Bを回転するためのモータ225及び回転伝達機構(図示を略す)が脱水槽211Bの下に取り付けられているため、これらの上には防水カバー(図示を略す)が配置されている。また、基台206Bには、掻き出し機構部600Bによって加工屑が掻き出された際に落下する加工屑を通過させるための穴207Bが設けられている。
<研削水導入ユニット>
脱水槽211Bの回転軸215Bの上に、加工装置本体1からの研削水を脱水槽211Bに導入するための研削水導入ユニット150Bを構成する研削水受け部153Bが配置されている。研削水受け部153Bは、脱水槽211Bの内部に配置され、回転ユニット217Bによって脱水槽211Bと同一方向に回転される。第2実施例では、回転ユニット217Bは、脱水槽211Bを回転する回転ユニットと共用されている。回転ユニット217Bにより、研削水受け部153Bは脱水槽211Bと一体的に回転される。研削水受け部153Bの外周には、脱水槽211Bの側壁211Ba(実施例では、第2側壁211BaB)に向けて研削水を排出する排出開口160Bが設けられている。
脱水槽211Bの回転軸215Bの上に、加工装置本体1からの研削水を脱水槽211Bに導入するための研削水導入ユニット150Bを構成する研削水受け部153Bが配置されている。研削水受け部153Bは、脱水槽211Bの内部に配置され、回転ユニット217Bによって脱水槽211Bと同一方向に回転される。第2実施例では、回転ユニット217Bは、脱水槽211Bを回転する回転ユニットと共用されている。回転ユニット217Bにより、研削水受け部153Bは脱水槽211Bと一体的に回転される。研削水受け部153Bの外周には、脱水槽211Bの側壁211Ba(実施例では、第2側壁211BaB)に向けて研削水を排出する排出開口160Bが設けられている。
研削水受け部153Bの上方には、加工装置本体1から排出された研削水を導入するための導入口150Baであって、天板205Bに取り付けられた導入口150Baが設けられている。天板205Bは4本の支柱203に固定されている。導入口150Baには、加工装置本体1から延びる排水ホース15が接続される。例えば、導入口150Baは、円形パイプであり、回転軸215Bと同心円に配置されている。また、脱水槽211Bの上壁211Bbの上には、蓋部材214Bが取り付けられている。蓋部材214Bは、導入口150Baが挿入される穴が形成され、脱水槽211Bと共に回転される。蓋部材214Bによって、導入口150Baから研削水が研削水受け部153Bに導入された際に、脱水槽211Bの上から研削水が流出することが軽減される。なお、蓋部材214Bは、上壁211Bbと一体的に形成されていてもよい。
図9は、研削水受け部153Bの構成を説明する図である。図9(a)は、図8における研削水受け部153Bの付近の図であり、図9(b)は、図9(a)のA―A断面図(上から見た断面図)である。例えば、研削水受け部153Bは、導入口150Baから投入された研削水を受ける有底の水受け板155Bを備える。水受け板155Bは、回転軸215Bの上に取り付けられている。水受け板155Bは、回転軸215Bと一緒に回転されることにより、脱水槽211Bと一体的に回転される。例えば、水受け板155Bは、回転軸215Bと同心円の円盤形状に形成されている。また、水受け板155Bの上面(研削水を受ける面)の高さは、第1側壁211BaAより上の位置で、第2側壁211BaBの高さの間に位置されている。例えば、水受け板155Bの上面は、第2側壁211BaBの高さ幅の中央に位置されている。これにより、水受け板155Bの上面に投入された研削水は、遠心力によって水受け板155Bから放出されるときに、第2側壁211BaBに向かう(詳細な動作は後述する)。
また、例えば、水受け板155Bは、導入口150Baの径より大きな径の円盤形状に形成されている。なお、導入口150Baは、水受け板155Bの上に位置し、加工装置本体1から排出された研削水を水受け板155B上に導入できればよく、必ずしも回転軸215Bと同心円に配置されていなくてもよい。また、水受け板155Bの上面形状は、水平面形状に限られない。例えば、水受け板155Bの上面形状は、中央部が凸になった円錐面形状であってもよい。例えば、水平方向に対する円錐面の傾斜は40度以下であってもよく、好ましくは10~20度であってもよい。この場合、導入口150Baから流れてきた研削水が水受け板155Bの円錐面に当たって上方向に跳ねて飛び散ることを抑制することができると共に、遠心力の作用が加わって研削水が横方向に向かいやすくなる。
<脱水槽と回転軸との結合構造>
また、遠心分離機210Bは、回転軸215Bと一体的に脱水槽211Bを回転するために、回転軸215Bと脱水槽211Bとを結合する結合部材162Bが設けられている。第2実施例では、水受け板155Bと脱水槽211Bとを結合するための複数(例えば、4個)の結合部材162Bが、水受け板155Bと脱水槽211Bとの間に設けられている。すなわち、第2実施例の開示では、水受け板155Bを介在させ、回転軸215Bと一体的に脱水槽211B及び水受け板155Bが回転される。図8及び図9の開示では、結合部材162Bは、水受け板155Bの上面と上壁211Bb(さらに、第2側壁211BaBを含んでもよい)とを結合する位置に設けられている。そして、側壁211Baに向けて研削水を排出する排出開口160Bは、複数の結合部材162Bのそれぞれの間に形成されている。図8及び図9の開示では、排出開口160Bは研削水を水平方向に向けて放出するように設けられているが、研削水を斜め上方向に向けて放出するように設けられていてもよい。
また、遠心分離機210Bは、回転軸215Bと一体的に脱水槽211Bを回転するために、回転軸215Bと脱水槽211Bとを結合する結合部材162Bが設けられている。第2実施例では、水受け板155Bと脱水槽211Bとを結合するための複数(例えば、4個)の結合部材162Bが、水受け板155Bと脱水槽211Bとの間に設けられている。すなわち、第2実施例の開示では、水受け板155Bを介在させ、回転軸215Bと一体的に脱水槽211B及び水受け板155Bが回転される。図8及び図9の開示では、結合部材162Bは、水受け板155Bの上面と上壁211Bb(さらに、第2側壁211BaBを含んでもよい)とを結合する位置に設けられている。そして、側壁211Baに向けて研削水を排出する排出開口160Bは、複数の結合部材162Bのそれぞれの間に形成されている。図8及び図9の開示では、排出開口160Bは研削水を水平方向に向けて放出するように設けられているが、研削水を斜め上方向に向けて放出するように設けられていてもよい。
<掻き出し機構部>
掻き出し機構部600Bは、側壁211Baに堆積した加工屑を掻き出すためスクレーパ601を備える。スクレーパ601を退避位置と作動位置との間で移動させる移動機構602Bは、第1実施例では回転移動機構を利用したが、第2実施例では直線移動機構を利用している。移動機構602Bは、脱水槽211Bの内部で保持部材216Bに取り付けられ、スクレーパ601を支持する2つの支持部材607Bを水平方向に直線移動させることにより、スクレーパ601を退避位置と作動位置との間で移動させる。移動機構602Bは、支持部材607Bを移動させるための駆動源の例であるモータ603(図6参照)を備える。
掻き出し機構部600Bは、側壁211Baに堆積した加工屑を掻き出すためスクレーパ601を備える。スクレーパ601を退避位置と作動位置との間で移動させる移動機構602Bは、第1実施例では回転移動機構を利用したが、第2実施例では直線移動機構を利用している。移動機構602Bは、脱水槽211Bの内部で保持部材216Bに取り付けられ、スクレーパ601を支持する2つの支持部材607Bを水平方向に直線移動させることにより、スクレーパ601を退避位置と作動位置との間で移動させる。移動機構602Bは、支持部材607Bを移動させるための駆動源の例であるモータ603(図6参照)を備える。
なお、第1実施例と同様に、遠心分離機210の下部には加工屑を受ける屑受け部(バケット)400が取り外し可能に配置されている。第2実施例では、遠心分離機210と屑受け部400との間に保持部材216Bが固定される基台206Bが配置されているが、スクレーパ601の退避位置及び作動位置に対応するように、基台206Bに加工屑を通過させる穴207Bが形成されていればよい。
<第2実施例の動作>
第2実施例の研削水処理装置の動作を説明する。ここでは、第1実施例と異なる点の動作を中心に説明する。
第2実施例の研削水処理装置の動作を説明する。ここでは、第1実施例と異なる点の動作を中心に説明する。
加工装置本体1からの研削水は、排水ホース15を介して導入口150Baから研削水受け部153Bに導入(投入)される。なお、研削水受け部153Bに研削水が導入される前に、加工装置本体1の所定の動作信号に基づき、研削水受け部153Bの水受け板155Bは、脱水槽211Bと共に高速回転されている。導入口150Baから導入された研削水は、水受け板155Bで受けられる。このとき、水受け板155Bが脱水槽211と同一方向に回転されていることにより、水受け板155Bで受けられた研削水にも遠心力が作用し、研削水は放射方向に散水される。そして、研削水は排出開口160Bから弾き飛ばされ、研削水受け部153Bの外に勢いよく排出(放出)されると共に、同時に研削水には水受け板155Bの回転方向への力が働く。すなわち、水受け板155Bが脱水槽211と一体的に回転される場合には、排出開口160Bから排出される研削水にも、脱水槽211Bの回転と同じ回転方向で、略同じ回転力が働く。水受け板155Bは、研削水を加工屑と水とに分離するための脱水槽211Bと同じ回転速度で高速回転されることにより、研削水は実施例1における重力による落下速度より速い速度で排出開口160Bから排出される。
ここで、第2実施例の研削水導入ユニット150Bにおいては、前述のように、排出開口160Bから排出される研削水にも、脱水槽211Bの回転と同じ方向で、略同じ回転力が働く。このため、高速回転される側壁211Ba(側壁211aに溜まった研削水の壁)に研削水が衝突した際に、第1実施例の研削水導入管150の構成に対し、研削水の飛沫の発生がより抑えられる。そして、研削水の飛沫の発生が抑えられることにより、濾過されていない研削水が加工屑排出用の開口230から流れ出てしまう可能性が低減され、研削水が屑受け部400に流入してしまう可能性も低減される。また、研削水の飛沫の発生が抑えられることにより、第1実施例の構成に対し、側壁211Baに堆積した研削水に関する加工屑と水との遠心分離の阻害もより抑えられる。これにより、脱水槽211Bによる加工屑と水との遠心分離が効率よく行われる。
また、さらに、図8に開示した脱水槽211Bの側壁211Baの例では、鉛直方向に対して第2側壁211BaBの円錐面がなす角度βは、鉛直方向に対して第1側壁211BaAの円錐面がなす角度αよりも大きくされている。そして、水受け板155Bの上面(研削水を受ける面)の高さは、第1側壁211BaAより上に位置している。このため、排出開口160Bから排出された研削水は、第2側壁211BaBに衝突するように向かう。第2側壁211BaBに衝突した研削水は、脱水槽211Bの遠心力により、第2側壁211BaBよりも径が大きな第1側壁211B側に流れていく。これによっても、脱水槽211Bによる加工屑と水との分離が効率よく行われると共に、加工屑が第1側壁211B側に堆積される。
また、導入口150Baから導入される研削水の量が少ない場合、第1実施例の開示では、側壁211a側に向かう研削水の勢いが弱く(速度が遅く)、底板212側に落下しやすい。これに対して、第2実施例の研削水導入ユニット150Bにおいては、導入口150Baから流入し、水受け板155Bで受けられた研削水にも遠心力が働くため、研削水の量が少ない場合でも、排出開口160Bから排出されて側壁211Ba側に飛ばされる研削水の勢いが強く(速度が速く)、研削水は底板212B側に直接落下することが抑えられる。これにより、研削水の量が少ない場合でも、高速回転される脱水槽211Bによる加工屑と水との分離が効率よく行われる。
脱水槽211Bの内部(側壁211Ba)に溜まった研削水は、脱水槽211Bの遠心力により加工屑と水とに分離される。そして、図7に示したように、加工屑と分離された水は、脱水槽211Bの底部に設けられたフィルタ220を通過して脱水槽211Bの外に排出される。これにより、脱水槽211Bの内部に加工屑のみが堆積されるようになる。
レンズLEの加工量が所定の基準に達すると、制御部70の制御により、掻き出し機構部600Bが駆動されることで、退避位置に置かれていたスクレーパ601が作動位置に移動される。この状態で脱水槽211Bが回転されることにより、第1側壁211Bに堆積した加工屑は、スクレーパ601によって掻き取られて落下し、底板212Bに設けられた開口230から脱水槽211Bの外に排出される。
第2実施例の研削水処理装置200は、水受け部500、洗浄水噴射部550を備えるが、その動作は第1実施例と基本的に同様であるので省略する。
<第2実施例の変容例>
図9に開示した結合部材162Bの配置は、回転軸215Bと一体的に脱水槽211Bを回転できれば、上記に限られない。例えば、結合部材162Bは、回転軸215Bに取り付けられていてもよい。また、結合部材162Bは、研削水受け部153B(水受け板155B)と分離されていてもよい。例えば、第1実施例と同じく、結合部材162Bは、脱水槽211Bの底板212Bに設けられていてもよい。結合部材162Bが研削水受け部153Bと分離されている場合、排出開口160Bは、水受け板155Bの全周に設けることができる。図9のように、水受け板155Bに結合部材162Bが設けられている場合、結合部材162Bが障壁となって、研削水に混入している研削屑が水受け板155B上に滞留する可能性がある。これに対し、排出開口160Bが水受け板155Bの全周に設けられていれば、研削屑が水受け板155B上に滞留することがより軽減される。
図9に開示した結合部材162Bの配置は、回転軸215Bと一体的に脱水槽211Bを回転できれば、上記に限られない。例えば、結合部材162Bは、回転軸215Bに取り付けられていてもよい。また、結合部材162Bは、研削水受け部153B(水受け板155B)と分離されていてもよい。例えば、第1実施例と同じく、結合部材162Bは、脱水槽211Bの底板212Bに設けられていてもよい。結合部材162Bが研削水受け部153Bと分離されている場合、排出開口160Bは、水受け板155Bの全周に設けることができる。図9のように、水受け板155Bに結合部材162Bが設けられている場合、結合部材162Bが障壁となって、研削水に混入している研削屑が水受け板155B上に滞留する可能性がある。これに対し、排出開口160Bが水受け板155Bの全周に設けられていれば、研削屑が水受け板155B上に滞留することがより軽減される。
以上、本開示の典型的な実施例を説明したが、本開示はここに示した実施例に限られず、本開示の技術思想を同一にする範囲において種々の変容が可能である。
1 加工装置本体
70 制御部
80 ポンプタンク部
150 研削水導入管
150B 研削水導入ユニット
153B 研削水受け部
160B 排出開口
200 研削水処理装置
210、210B 遠心分離機
211、211B 脱水槽
211a、211Ba 側壁
212、212B 底板
215、215B 回転軸
217B 回転ユニット
220 フィルタ
230 開口
500 水受け部
550 洗浄水噴射部
600、600B 掻き出し機構部
70 制御部
80 ポンプタンク部
150 研削水導入管
150B 研削水導入ユニット
153B 研削水受け部
160B 排出開口
200 研削水処理装置
210、210B 遠心分離機
211、211B 脱水槽
211a、211Ba 側壁
212、212B 底板
215、215B 回転軸
217B 回転ユニット
220 フィルタ
230 開口
500 水受け部
550 洗浄水噴射部
600、600B 掻き出し機構部
Claims (12)
- 眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置は、
眼鏡レンズ加工装置で使用された研削水が導入される脱水槽を有し、前記脱水槽の回転により研削水を水と加工屑とに分離する遠心分離機と、
前記脱水槽の内部の側壁に堆積した加工屑を掻き出す掻き出し手段と、
前記脱水槽に設けられた開口であって、前記掻き出し手段によって掻き出された加工屑を前記脱水槽の外に排出するための開口と、
前記開口の外側領域に設けられ、前記脱水槽の回転によって加工屑に対して分離された水を通過させ、前記脱水槽の内部に加工屑を存在させるフィルタと、
を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項1の眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記開口は、前記掻き出し手段によって掻き出されて落下した加工屑が通過するように、前記脱水槽の底部に形成され、
前記フィルタは、前記開口の外側領域で前記脱水槽の底部に設けられていることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項1又は2の眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
眼鏡レンズ加工装置からの研削水を前記脱水槽に導入する研削水導入手段であって、研削水を前記脱水槽の側壁側に向けて排出する研削水導入手段を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項3の眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記研削水導入手段は、研削水を前記脱水槽に導入するための研削水導入管を有し、
前記水導入管の排出口は、前記脱水槽に設けられた前記開口よりも前記脱水槽の側壁側に配置されていることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項4の眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記研削水導入管は、眼鏡レンズ加工装置から排出された研削水を前記脱水槽に導入するために、前記脱水槽の上部から内部に延び、
前記研削水導入管の前記排出口は、研削水が前記脱水槽の側壁側に向かうように、前記脱水槽の側壁側に向けられていることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項4又は5の眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記研削水導入管の前記排出口における断面積は、前記研削水導入管の導入口における断面積よりも小さくされていることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項4~6の何れかの眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記研削水導入管の前記排出口は、排出される研削水が脱水槽の回転方向に沿うように向けられていることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項3の眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記研削水導入手段は、眼鏡レンズ加工装置から排出された研削水が導入される研削水受け部であって、前記脱水槽の内部に配置された研削水受け部と、前記研削水受け部を前記脱水槽の回転方向と同一方向に回転する回転手段と、を有し、
前記研削水受け部の外周に、前記脱水槽の側壁に向けて研削水を排出する排出開口を設けたことを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項8の眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記回転手段は前記脱水槽を回転するための回転手段と共用され、前記研削水受け部は前記脱水槽と一体的に回転されることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項9の眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記研削水受け部は、前記脱水槽の回転軸に取り付けられることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項8~10の何れかの眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記研削水受け部は、眼鏡レンズ加工装置から排出された研削水を受ける有底の水受け板を有し、
前記水受け板と前記脱水槽とを結合するための複数の結合部材が設けられ、
前記排出開口は、複数の前記結合部材のそれぞれの間に形成されていることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。 - 請求項8~11の何れかの眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置において、
前記脱水槽は下方の第1側壁と、前記第1側壁より上に設けられた第2側壁と、を有し、前記第1側壁は円筒面又は上部の径が下部の径より小さくなった円錐面を持ち、前記第2側壁は上部の径が下部の径より小さくなった円錐面を持ち、鉛直方向に対して前記第2側壁の円錐面がなす角度は、鉛直方向に対して前記第1側壁の円筒面又は円錐面がなす角度よりも大きくされ、
前記排出開口は、前記第1側壁より上に位置していることを特徴とする眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US17/575,104 US20220220011A1 (en) | 2021-01-14 | 2022-01-13 | Grinding water treatment device for eyeglasses lens processing |
EP22151273.4A EP4029834A1 (en) | 2021-01-14 | 2022-01-13 | Grinding water treatment device for eyeglasses lens processing |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021004346 | 2021-01-14 | ||
JP2021004346 | 2021-01-14 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022109218A true JP2022109218A (ja) | 2022-07-27 |
JP2022109218A5 JP2022109218A5 (ja) | 2024-09-25 |
Family
ID=82557040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021174482A Pending JP2022109218A (ja) | 2021-01-14 | 2021-10-26 | 眼鏡レンズ加工用の研削水処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022109218A (ja) |
-
2021
- 2021-10-26 JP JP2021174482A patent/JP2022109218A/ja active Pending
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