JP2022107157A - パッド部品の製造金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッド本体の吊り込み溝内に硬質帯状体が埋設されたパッド部品を効率良く生産することができるパッド部品の製造金型を提供する。【解決手段】パッド部品は、発泡樹脂から成り外側に表皮材が取り付けられるパッド本体を備える。パッド本体の表面には、一方向に延び表皮材の一部が収容される吊り込み溝が形成されている。吊り込み溝の底部には、表皮材の一部を係止する硬質帯状体が固定されている。製造金型20は、発泡樹脂が充填されてパッド本体を造形する造形面21に、当該造形面から帯状に隆起して吊り込み溝を形成する帯状ブロック22が配置されている。帯状ブロック22の少なくとも頂部には、硬質帯状体の基材となる短繊維を吸着する繊維吸着部40が設けられている。【選択図】図7

Description

本発明は、車両用シート等に用いられるパッド部品の製造金型に関するものである。
車両用シートの座や背凭れ等に用いられるクッションパッドとして、主要部を発泡ウレタン(発泡樹脂)によって形成したパッド本体と、パッド本体の外側を覆う表皮材と、を備えたものがある。この種のクッションパッドの多くは、パッド本体の表面に、一方向に延びる吊り込み溝が形成されている。吊り込み溝内には、表皮材の一部(例えば、表皮材同士の縫い合わせ部)が収容される。また、パッド本体の内部の吊り込み溝に近接する位置には、金属ワイヤや樹脂線材等から成る硬質帯状体が埋設されている。吊り込み溝内に収容された表皮材の一部は、ホグリング金具等の係止具によって硬質帯状体に係止されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、クッションパッドの構造とともに、当該クッションパッドで用いるパッド部品の製造方法が記載されている。
特許文献1に記載のパッド部品は、パッド本体が発泡ウレタンによって形成され、表皮材の一部を吊り込み溝内で係止する硬質帯状体がパッド本体に埋設されている。
特許文献1には、以下のパッド部品の製造方法が記載されている。
パッド本体を造形する金型の造形面に、予め、吊り込み溝造形用の帯状の隆起部を形成しておき、その隆起部の頂部に硬質帯状体を配置する。次に、金型内に溶融した発泡性のウレタン樹脂を充填し、加熱処理によって金型内でウレタン樹脂を発泡させてパッド本体を造形する。こうして、金型から取り出されたパッド本体には、硬質帯状体が内部の所定位置に埋設されることになる。
特開2007-125287号公報
しかし、特許文献1に記載のパッド部品の製造方法は、硬質帯状体を予め形成しておき、その硬質帯状体を、パッド本体の型成形時に金型内の隆起部にセットしなければならない。このため、パッド本体に硬質帯状体を埋設した状態でパッド部品を造形するための作業が煩雑になり、生産効率の面で好ましくない。このため、パッド部品の生産効率をより高めることができる製造金型の案出が望まれている。
そこで本発明は、パッド本体の吊り込み溝内に硬質帯状体が埋設されたパッド部品を効率良く生産することができるパッド部品の製造金型を提供しようとするものである。
本発明に係るパッド部品の製造金型は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係るパッド部品の製造金型は、発泡樹脂から成り外側に表皮材(例えば、実施形態の表皮材2)が取り付けられるパッド本体(例えば、実施形態のパッド本体10)を備え、前記パッド本体の表面に、一方向に延び前記表皮材の一部(例えば、実施形態の縫い合わせ部2a)が収容される吊り込み溝(例えば、実施形態の吊り込み溝11)が形成され、前記吊り込み溝の底部に、前記表皮材の前記一部を係止する硬質帯状体(例えば、実施形態の硬質帯状体12)が固定されているパッド部品の製造金型であって、発泡樹脂が充填されて前記パッド本体を造形する造形面(例えば、実施形態の造形面21)には、当該造形面から帯状に隆起して前記吊り込み溝を形成する帯状ブロック(例えば、実施形態の帯状ブロック22)が配置され、前記帯状ブロックの少なくとも頂部には、前記硬質帯状体の基材となる短繊維を吸着する繊維吸着部(例えば、実施形態の繊維吸着部40)が設けられていることを特徴とする。
上記の構成により、パッド本体を造形するときには、製造金型のキャビティ内に樹脂を充填する前に、帯状ブロックの繊維吸着部に短繊維を吸着させて繊維層を形成する。このとき、繊維層は少なくとも帯状ブロックの頂部上に形成される。この後、製造金型のキャビティ内に溶融した発泡性の樹脂を充填して加熱処理を行う。このとき、繊維吸着部に形成された繊維層には溶融した樹脂が含浸する。加熱処理により、発泡性樹脂は発泡してパッド本体の吊り込み溝を造形し、繊維層に含浸した樹脂は硬化して硬質帯状体となる。
前記繊維吸着部は、前記帯状ブロックの頂部と側部に跨って設けられるようにしても良い。
この場合、パッド本体の吊り込み溝の底面部だけでなく側面部も、樹脂の含浸した繊維層にって強化される。このため、パッド本体の吊り込み溝の強度を高めることができる。
前記繊維吸着部の吸着面には、前記短繊維が入り込んで吸着されることで、前記吊り込み溝内に隆起する係止突起(例えば、実施形態の係止突起13)を造形する凹部(例えば、実施形態の第1の吸引溝27a)が設けられるようにしても良い。
この場合、繊維吸着部の吸着面に設けられた凹部に短繊維が吸着されることにより、型成形時に、凹部に吸着された短繊維の層が樹脂の含浸した強度の高い係止突起を形成する。この係止突起により、吊り込み溝内に挿入される表皮材の端部のトリムコード等を係止することが可能になる。吸着部に形成する凹部は、容易に微細に形成することができるため、細かい係止突起を複数形成して、その係止突起によって表皮材の端部を係止することが可能になる。この場合、例えば、パッド材をシートに適用した場合には、着座者の身体がパッド本体部を通して係止突起に接触することがあっても、接触による違和感を和らげることができる。
前記繊維吸着部は、前記短繊維の吸着時に、前記帯状ブロックの内側から空気を吸引する吸引溝を備え、前記吸引溝は、前記帯状ブロックの延び方向に沿って延びる第1の吸引溝(例えば、実施形態の第1の吸引溝27a)と、当該第1の吸引溝と略直交する方向に延びる第2の吸引溝(例えば、実施形態の第2の吸引溝27b)を有する構成としても良い。
この場合、帯状ブロックの繊維吸着部に短繊維を吸着させる際に、帯状ブロックの内側から空気を吸引すると、相互に略直交する第1の吸引溝と第2の吸引溝を通して空気が吸引される。この結果、吸着部の吸着面上の広い範囲に短繊維が安定して吸着され、所望の繊維層が形成されるようになる。
前記第1の吸引溝と前記第2の吸引溝の少なくとも一部は、前記短繊維が入り込んで吸着されることで、前記吊り込み溝内に隆起する係止突起(例えば、実施形態の係止突起13)を造形可能とするようにしも良い。
この場合、第1の吸引溝や第2の吸引溝の内部に深く堆積した短繊維は樹脂を含浸して硬化することにより、吊り込み溝内に隆起する係止突起となる。このため、吸引のための溝を利用して係止突起を効率良く形成することができる。
前記帯状ブロックは、前記造形面から立ち上がる狭幅部(例えば、実施形態の狭幅部61)と、当該狭幅部の前記頂部側に連なり、当該狭幅部よりも幅の広い拡幅部(例えば、実施形態の拡幅部62)と、を有し、前記繊維吸着部は、前記拡幅部と前記狭幅部とに跨って設けられるようにしても良い。
この場合、成形されたパッド部品の吊り込み溝内には、狭幅部に吸着された短繊維からなる幅の狭い狭幅繊維強化部と、拡幅部に吸着された短繊維から成る幅の広い拡幅繊維強化部が連続して形成される。吊り込み溝内に挿入された表皮材の一部は、例えば、当該一部に設けたフック状の係止具を拡幅繊維強化部の内側に挿入し、拡幅繊維強化部と狭幅繊維強化部の間の段差部分に係止具を係止させることができる。これにより、表皮材の一部を吊り込み溝内に容易に係止させることが可能になる。
本発明に係るパッド部品の製造金型を採用した場合には、発泡樹脂を充填する前に帯状ブロックの繊維吸着部に短繊維を吸着させておくことにより、パッド本体の型成形時に、短繊維の層に樹脂が含浸し硬化して硬質帯状体となる。したがって、パッド本体の吊り込み溝内に硬質帯状体が埋設されたパッド部品を効率良く生産することができる。
実施形態のパッド部品の平面図。 図1のパッド部品のII-II線に沿う断面図。 図1のパッド部品のIII-III線に沿う断面図。 図3のIV部の拡大断面図。 図4のV-V線に沿う断面図。 実施形態の成形金型の図3の製品断面に対応する断面図。 図6のVII部の拡大断面図。 図7の断面を含む実施形態の製品金型の部分断面斜視図。 他の実施形態のパッド部品の図4に対応する断面図。 他の実施形態の成形金型の図9の製品断面に対応する断面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のパッド部品1の平面図である。本実施形態のパッド部品1は、車両用シートのシートクッション(座)に用いられる。ただし、パッド部品1は、車両用シートのシートクッションに限定されるものではなく、車両用シートのシートバックや車両用以外のパッド部品であっても良い。
図2は、パッド部品1の図1のII-II線に沿う断面図であり、図3は、パッド部品1の図1のIII-III線に沿う断面図である。
本実施形態のパッド部品1は、発泡ウレタン(発泡樹脂の一例)から成り、外側に表皮材2が取り付けられるパッド本体10を備えている。図2,図3では、パッド本体10の下面に裏面布3が取り付けられている。パッド本体10の上面(表面)には、製品シートの前後方向に延びる二本の吊り込み溝11と、製品シートの幅方向に延びる二本の吊り込み溝11が形成されている。各吊り込み溝11には、表皮材2の縫い合わせ部2a(表皮材2の一部)が挿入される。縫い合わせ部2aには、縫い合わせ部2aの端縁に沿うように樹脂製のトリムコード4(断面略円形状の紐材)が取り付けられている。
図4は、図3のIV部を拡大して示した断面図であり、図5は、図4のV-V線に沿う断面図である。
各吊り込み溝11の底部には、吊り込み溝11の延び方向に沿うように硬質帯状体12が固定されている。硬質帯状体12は、後述するようにウレタン樹脂が含浸して形成された短繊維の層によって形成されている。硬質帯状体12は、吊り込み溝11の底面に一体に固定される底壁12aと、吊り込み溝11の両側の側面に一体に固定される側壁12bと、を有し、底壁12aと側壁12bが連結されて全体が略U字状の断面形状に形成されている。硬質帯状体12は、図4に示すように、吊り込み溝11の底部側の一部を構成している。
硬質帯状体12の底壁12aと側壁12bの吊り込み溝11内に臨む内面には、吊り込み溝11の内側方向に突出する複数の係止突起13が一体に形成されている。硬質帯状体12の略U字状の断面内には、前述したトリムコード4が挿入され、トリムコード4の周囲が複数の係止突起13によって係止されるようになっている。なお、トリムコード4上の適宜の箇所は、略C字状のホグリング金具5(図5)によって硬質帯状体12に抜け止めされている。
両側の側壁12bは、吊り込み溝11の開口側に向かって(図4中の上方側に向かって)肉厚が漸次薄くなるように形成されている。これにより、吊り込み溝11の強度を硬質帯状体12の側壁12bによって上げつつも、略C字状のホグリング金具5を突き刺す部分における硬質帯状体12(側壁12b)の肉厚を薄く、若しくは、突き刺す部分から硬質帯状体12(側壁12b)を無くすことができる。したがって、本構成を採用した場合には、表皮材2の縫い合わせ部2aを吊り込み溝11内に固定する際に、ホグリング金具5を容易にパッド本体10に突き刺すことが可能になり、シートの製造作業が容易になる。
つづいて、パッド部品1を製造するための製造金型20について説明する。
図6は、製造金型20の図3のパッド部品1の断面に対応する断面図である。なお、図6は、パッド部品1の上面側を造形する一方の金型ブロック20Aのみが示されている。
金型ブロック20Aには、パッド本体10の上面側を造形する造形面21が形成されている。造形面21の一部には、当該造形面21から帯状に隆起して吊り込み溝11を造形する帯状ブロック22が形成されている。帯状ブロック22は、パッド本体10の上面の4つの吊り込み溝11に対応する位置に形成されている。
図7は、図6のVII部を拡大した拡大断面図であり、図8は、図7の断面を含む金型ブロック20A(製造金型20)の部分断面斜視図である。
図7,図8に示すように、帯状ブロック22は、頂部面と、その左右の側面の上部領域に複数の吸引孔や溝が形成されている。本実施形態の帯状ブロック22は、基材ブロック23の外側面に複数の吸着パネル24が取り付けられて構成されている。基材ブロック23は、多孔質体によって形成しても良く、多孔質でない部材によって形成しても良い。吸着パネル24は、多孔質材や静電気によって短繊維Fの吸着が可能な部材によって形成されている。
なお、吸着パネル24は、基材ブロック23と異なる材質によって形成する場合には、上述のように別体部品として基材ブロック23に取り付けられるが、基材ブロック23と同じ材質によって形成する場合には、基材ブロック23と一体に形成するようにしても良い。また、基材ブロック23や吸着パネル24が絶縁性部材でない場合には、短繊維Fの吹き付けられる箇所の表面にポリプロピレン等の絶縁性の不織布を追加しても良い。
帯状ブロック22の内部は、吸引通路25を通して、図示しない吸引装置に接続されている。吸引通路25は、帯状ブロック22の下方に、当該帯状ブロック22の延び方向に沿って延びている。基材ブロック23の延び方向に沿う複数個所には、基材ブロック23を上下方向に貫通して下端が吸引通路25に連通する吸引誘導孔26が形成されている。
本実施形態の場合、基材ブロック23の頂部面には、当該基材ブロック23の延び方向D1と、延び方向D1と略直交する幅方向D2とに夫々複数の吸着パネル24が整列して配置されている。基材ブロック23の左右の側面の上部領域には、当該基材ブロック23の延び方向D1と、延び方向D1と略直交する隆起方向D3とに夫々複数の吸着パネル24が整列して配置されている。各吸着パネル24の間には、一定幅の隙間が確保されており、その隙間部分が、帯状ブロック22の内側から空気を吸引する吸引溝27を構成している。以下では、吸引溝27のうちの、帯状ブロック22の延び方向に沿って延びるものを第1の吸引溝27aと呼び、第1の吸引溝27aと略直交する方向に延びるものを第2の吸引溝27bと呼ぶことがある。
第1の吸引溝27aと第2の吸引溝27bの各底部には、基材ブロック23が外側に露出するように配置されている。ただし、吸引誘導孔26が貫通する部分には基材ブロック23が存在しない。
本実施形態では、帯状ブロック22のうちの、頂部と左右の側部の複数の吸着パネル24が取り付けられている部分と、吸着パネル24間の吸引溝27部分が繊維吸着部40を構成している。
パッド本体10を製造するときには、製造金型20のキャビティ内にウレタン樹脂を充填する前に、図7に示すように、帯状ブロック22の繊維吸着部40に短繊維Fを吸着させて繊維層38を形成する。繊維層38の形成に際しては、図示しない繊維吹付装置のノズルを金型ブロック20Aの帯状ブロック22に近接させ、吸引装置を作動させた状態で繊維吹付装置のノズルから短繊維Fを吹き付ける。これにより、帯状ブロック22の繊維吸着部40に短繊維Fが吸着し、短繊維Fが堆積して繊維層38となる。このとき、第1の吸引溝27aには、吸着パネル24上よりも厚く短繊維Fが堆積する。この厚く堆積した部分は、後に吊り込み溝11内の複数の係止突起13となる。
本実施形態では、第1の吸引溝27aが、係止突起13を造形するための凹部を構成している。
この後、製造金型20のキャビティ内にウレタン液を注入する。このとき、繊維吸着部40に形成された繊維層38には未硬化のウレタン樹脂が含浸する。ウレタン樹脂は発泡してパッド本体10の吊り込み溝11を造形し、繊維層38に含浸した樹脂は硬化して硬質帯状体12となる。
以上のよう、本実施形態の製造金型20は、造形面21に当該造形面21から帯状に隆起する帯状ブロック22が配置され、帯状ブロック22に、硬質帯状体12の基材となる短繊維Fを吸着する繊維吸着部40が設けられている。このため、キャビティ内にウレタン樹脂を充填する前に帯状ブロック22の繊維吸着部40に短繊維Fを吸着させておくことにより、パッド本体10の型成形時に、短繊維Fの層に樹脂が含浸し硬化して硬質帯状体12となる。したがって、本実施形態の製造金型20を採用した場合には、パッド本体10の吊り込み溝11内に硬質帯状体12が埋設されたパッド部品1を効率良く生産することができる。
なお、上記の実施形態では、繊維吸着部40が帯状ブロック22の頂部と側部に跨って設けられているが、繊維吸着部40は帯状ブロック22の頂部にのみ設けるようにしても良い。ただし、本実施形態のように繊維吸着部40を帯状ブロック22の頂部と側部に跨るように設けた場合には、吊り込み溝11の底面部だけでなく側面部も、ウレタン樹脂の含浸した繊維層38にって強化することができる。したがって、本構成を採用した場合には、パッド本体10の吊り込み溝11の強度を高めることができる。
また、本実施形態の製造金型20は、繊維吸着部40の吸着面に第1の吸引溝27aが形成され、第1の吸引溝27aに短繊維Fが入り込んで堆積される凹部を構成している。このため、凹部である第1の吸引溝27aに短繊維Fが堆積されることにより、型成形時に、第1の吸引溝27aに堆積した短繊維Fの層がウレタン樹脂の含浸した強度の高い係止突起13となる。係止突起13は、吊り込み溝11内に挿入される表皮材2の端部のトリムコード4を係止する。
本実施形態の製造金型20では、短繊維Fの堆積する凹部である第1の吸引溝27aによって係止突起13を形成するため、造形される係止突起13を容易に微細にすることができる。このため、着座者の身体がパッド本体10を通して係止突起13に接触することがあっても、接触による違和感を和らげることができる。
また、本実施形態の製造金型20は、繊維吸着部40の吸引溝27が、帯状ブロック22の延び方向に沿って延びる第1の吸引溝27aと、第1の吸引溝27aと略直交する方向に延びる第2の吸引溝27bと、から構成されている。このため、繊維吸着部40の吸着面上の広い範囲に短繊維Fを安定して吸着させ、所望の繊維層38を形成することができる。
(他の実施形態)
図9は、他の実施形態のパッド部品の図4に対応する断面図である。
上記の実施形態では、吊り込み溝11の底部に形成される硬質帯状体112が断面略U字状に形成されているが、本実施形態の硬質帯状体12は、底部52に連設される幅の広い拡幅繊維強化部51と、拡幅繊維強化部51よりも幅の狭い狭幅繊維強化部50を有し、拡幅繊維強化部51と狭幅繊維強化部50の間に段差部53が設けられている。表皮材2の縫い合わせ部2aの端部には、フック状の係止具54が取り付けられている。表皮材2の縫い合わせ部2aは、フック状の係止具54を拡幅繊維強化部51の内側に挿入し、係止具54を段差部53に引っ掛けることによって吊り込み溝11の底部に係止する。
図10は、他の実施形態の成形金型の図9の製品断面に対応する断面図である。
本実施形態の製造金型20は、金型ブロック20Aの造形面21に設ける帯状ブロック122の形状が上記の実施形態のものと異なっている。帯状ブロック122は、造形面21から立ち上がる狭幅部61と、狭幅部61の頂部側に連なり狭幅部61よりも幅の広い拡幅部62と、を有する。繊維吸着部40は拡幅部62と狭幅部61とに跨って設けられている。本実施形態の場合、硬質帯状体の内側にトリムコードを係止するための係止突起を形成する必要がないため、帯状ブロック122の全域を平坦な多孔質体ブロックによって形成することができる。
本実施形態の場合も、基本構成は上記の実施形態と同様であるため、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1…パッド部品
2…表皮材
2q…縫い合わせ部(表皮材の一部)
10…パッド本体
11…吊り込み溝
12,112…硬質帯状体
13…係止突起
20…製造金型
21…造形面
22,122…帯状ブロック
27a…第1の吸引溝(吸引溝,凹部)
27b…第2の吸引溝(吸引溝)
40繊維吸着部…
61…狭幅部
62…拡幅部
F…短繊維

Claims (6)

  1. 発泡樹脂から成り外側に表皮材が取り付けられるパッド本体を備え、前記パッド本体の表面に、一方向に延び前記表皮材の一部が収容される吊り込み溝が形成され、前記吊り込み溝の底部に、前記表皮材の前記一部を係止する硬質帯状体が固定されているパッド部品の製造金型であって、
    発泡樹脂が充填されて前記パッド本体を造形する造形面には、当該造形面から帯状に隆起して前記吊り込み溝を形成する帯状ブロックが配置され、
    前記帯状ブロックの少なくとも頂部には、前記硬質帯状体の基材となる短繊維を吸着する繊維吸着部が設けられていることを特徴とするパッド部品の製造金型。
  2. 前記繊維吸着部は、前記帯状ブロックの頂部と側部に跨って設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパッド部品の製造金型。
  3. 前記繊維吸着部の吸着面には、前記短繊維が入り込んで吸着されることで、前記吊り込み溝内に隆起する係止突起を造形する凹部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のパッド部品の製造金型。
  4. 前記繊維吸着部は、前記短繊維の吸着時に、前記帯状ブロックの内側から空気を吸引する吸引溝を備え、
    前記吸引溝は、前記帯状ブロックの延び方向に沿って延びる第1の吸引溝と、当該第1の吸引溝と略直交する方向に延びる第2の吸引溝を有することを特徴とする請求項2または3に記載のパッド部品の製造金型。
  5. 前記第1の吸引溝と前記第2の吸引溝の少なくとも一部は、前記短繊維が入り込んで吸着されることで、前記吊り込み溝内に隆起する係止突起を造形可能とされていることを特徴とする請求項4に記載のパッド部品の製造金型。
  6. 前記帯状ブロックは、
    前記造形面から立ち上がる狭幅部と、
    当該狭幅部の前記頂部側に連なり、当該狭幅部よりも幅の広い拡幅部と、を有し、
    前記繊維吸着部は、前記拡幅部と前記狭幅部とに跨って設けられていることを特徴とする請求項2に記載のパッド部品の製造金型。
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