JP2022106202A - パーフルオロポリエーテル誘導体、潤滑剤及び磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気記録媒体の耐久性を改善可能な潤滑剤を提供する。【解決手段】本発明の一態様に係る化合物は、下記式(1)または式(2)で表されるパーフルオロポリエーテル誘導体である。TIFF2022106202000025.tif25161TIFF2022106202000026.tif32161式中、Rは炭素数が10以上の炭化水素基であり、mは1~5の整数であり、nは3~70の整数である。【選択図】なし
Description
本発明はパーフルオロポリエーテル誘導体、潤滑剤及び磁気記録媒体に関する。
近年、クラウドおよびビッグデータなどのICTを活用した研究開発およびビジネス・サービス等の普及により、企業または行政機関から生み出される膨大な量のデジタルデータを、安全に低コストで長期にわたって保管することは非常に大きな課題となっている。従来、データ記録方法の一つである磁気テープシステムは、音声またはビデオデータを保存可能であることから、大きな市場が存在していた。これに加えて近年では磁気テープシステムは、デジタルデータのバックアップおよびアーカイブ用途としての市場が存在する。その理由として、磁気テープシステムは、フレキシブル磁気ディスクおよび光ディスク等の他の記録方式と比較して、ランダムアクセス等の機能は保持しないが、(i)システムの導入・維持管理を含めた総保有コストが低いこと、(ii)長期保存特性に優れていて信頼性が高いこと、(iii)カートリッジ1巻当たりの容量が圧倒的に大きいこと、(iv)ロードマップが示されていること(例えば、非特許文献1)等が挙げられる。
LTO(Linear Tape-Open)は2000年代初期に市場導入されて以降、デジタルデータのバックアップシステムとして年率40%の割合で記録容量を増加させてきた。また、磁気テープ用の記録材料として長年使用されてきたメタル磁性粉およびBaFe磁性粉、並びに薄膜磁気記録媒体等の研究開発が進められている。プロトタイプでは2006年には6.7Gbit/in2(カートリッジ容量として8TB)(非特許文献2)、2010年には29.5Gbit/in2(非特許文献3)、2014年には85.9Gbit/in2(非特許文献4)が達成された。さらに2017年にはルテニウム中間層に磁性層としてCoPtCr-SiO2を設けたスパッタリング薄膜媒体を用いることによって201Gbit/in2(非特許文献5)が達成された。このように磁気テープの高容量化のトレンドが保たれている。
磁気テープを高容量化するための方法としては、磁性粉の微粒子化、垂直磁化配向、磁気テープの膜厚減少、磁気テープ表面の平滑化等がある。つまり磁気テープの高記録密度化のためには、単位体積当たりの磁性粉の個数を向上させる必要がある。結晶磁気異方性を有するBaFe磁性粉は、垂直方向に磁化容易軸を持ち、形状に依存せずに安定して磁化を発現できるために、磁気テープの高記録密度化に適している。
また磁気テープの記録再生特性の向上には、磁気ヘッド-メディア間のスペーシングをできるだけ低下させることが必要である。これを満足するためには、特許文献1、非特許文献6、非特許文献5に記載されているように、十分な磁性層の平滑性が必要になる。また、磁気ヘッドとしては、異方性磁気抵抗効果型再生ヘッド(いわゆるAMRヘッド)、更に感度の高い巨大磁気抵抗効果型再生ヘッド(いわゆるGMRヘッド)も提案されている。
磁気ヘッド-メディア間のスペーシングを低下させる方法としては、例えば磁性層内に非磁性粒子、例えば微粒子のアルミナフィラーを内添して磁気テープ表面に突起を形成し、ミクロな領域での表面形状を制御することで真実接触面積を減少させる方法がある。しかしながら、非磁性粒子の存在は、磁性粒子数の減少につながり、電磁変換特性を低下させるため、磁気ヘッド-メディア間のスペーシングと、電磁変換特性とは、トレードオフの関係にある。
このような電磁変換特性の低下を抑え、かつ磁気ヘッドと磁気記録媒体との間の摩擦係数を改善し、磁気記録媒体耐久性を改善するために、優れた潤滑剤の開発が求められている。
磁気記録媒体のライフにおいて、蒸発、スピンオフ、化学的な劣化などを生じさせずに、潤滑剤を磁気記録媒体表面に存在させることは、重要である。このことは特に潤滑剤を磁気記録媒体表面に塗布する場合に重要となる。潤滑剤を磁気記録媒体表面に塗布する場合には、磁気記録媒体に潤滑剤を内添する場合と異なり、磁性層内部から潤滑剤を補充できないためである。
従来の磁気記録媒体では潤滑剤として、長鎖炭化水素系のエステル、カルボン酸、あるいはそれらの混合物が使用されてきた。しかしながら、これらを磁気記録媒体表面に塗布した場合、表面が平滑化された磁気記録媒体での摩擦係数は高く、また熱安定性もよくないために長期保存における潤滑剤の劣化が避けられない。
そのため、ハードディスクのような表面平滑性が高い薄膜磁気記録媒体に用いられる潤滑剤としては、パーフルオロポリエーテル(PFPE)誘導体を主とする潤滑剤が分子設計および合成されている。
その中で、磁気記録媒体用潤滑剤として特許文献2には、部分フッ化アルキル系化合物が、薄膜磁気記録媒体の潤滑剤として提案されている。特許文献3には、カルボン酸と部分フッ化アルキルとを有するモノエステルモノカルボン酸誘導体が開示されている。特許文献4には、パーフルオロポリエーテル誘導体であって、両末端にカルボン酸とエステル基を持つ化合物が薄膜磁気記録媒体の潤滑剤として提案されている。
また、特許文献5には、コハク酸無水物との反応によるパーフルオロポリエーテル誘導体化合物が、薄膜磁気記録媒体の潤滑剤として提案されている。
"LTO Program Further Extends Product Roadmap Through Generation 10" [2015年11月20日検索] インターネット<URL:http//www.lto.org/2014/09/lto-program-further-extends-product-roadmapthrough-generation-10/>
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しかしながら、上述のような従来技術は、磁気記録媒体の耐久性を向上する観点からはさらなる改善の余地があった。
本発明の一態様は、前記問題点を鑑みなされたものであり、その目的は、磁気記録媒体の耐久性を改善可能な潤滑剤を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有する化合物が、磁気記録媒体の摩擦係数を従来技術よりも低下させ、耐久性を改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の構成を含む。
<1>下記式(1)で表される、パーフルオロポリエーテル誘導体。
式中、Rは炭素数が10以上の炭化水素基であり、mは1~5の整数であり、nは3~70の整数である。
<2>下記式(2)で表されるパーフルオロポリエーテル誘導体。
式中、Rは炭素数が10以上の炭化水素基であり、mは1~5の整数であり、nは3~70の整数である。
<3><1>に記載のパーフルオロポリエーテル誘導体と、<2>に記載のパーフルオロポリエーテル誘導体とを含むパーフルオロポリエーテル組成物。
<4><1>または<2>に記載のパーフルオロポリエーテル誘導体、あるいは請求項<3>に記載のパーフルオロポリエーテル組成物を含む潤滑剤。
<5>内部に<4>に記載の潤滑剤を含む、高分子フィルム。
<6>樹脂層と、前記樹脂層上に積層された潤滑剤層とを備え、前記潤滑剤層は、<4>に記載の潤滑剤を含む、高分子フィルム。
<7>非磁性支持体と、前記非磁性支持体上に積層された磁性層とを備え、前記磁性層は、<4>に記載の潤滑剤を含む、磁気記録媒体。
<8>非磁性支持体と、前記非磁性支持体上に積層された磁性層と、前記磁性層上に積層された潤滑剤層とを備え、前記潤滑剤層は、<4>に記載の潤滑剤を含む、磁気記録媒体。
本発明の一態様によれば、磁気記録媒体の耐久性を改善可能な潤滑剤を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意図する。
〔1.パーフルオロポリエーテル誘導体〕
本発明の一実施形態に係るパーフルオロポリエーテル誘導体は、下記式(1)または下記式(2)で表される。
本発明の一実施形態に係るパーフルオロポリエーテル誘導体は、下記式(1)または下記式(2)で表される。
式中、Rは炭素数が10以上の炭化水素基であり、mは1~5の整数であり、nは3~70の整数である。
以下、前記式(1)で表されるパーフルオロポリエーテル誘導体を誘導体A、前記式(2)で表されるパーフルオロポリエーテル誘導体を誘導体Bとも称する。
従来、下記式(3)で表されるパーフルオロポリエーテル化合物が知られている。このパーフルオロポリエーテル化合物はDDOHとも称される。
誘導体Aおよび誘導体Bは、このDDOHが有する水酸基の少なくとも一部を変性した構造を有する。具体的には、誘導体Aおよび誘導体Bでは、DDOHの水酸基が、炭素数が10以上の炭化水素基とエステル基とカルボキシル基とを有する官能基によって置換されている。誘導体AはDDOHの水酸基の一方のみを変性した化合物であり、誘導体BはDDOHの水酸基の全てを変性した化合物である。
前記パーフルオロポリエーテル誘導体は、極性基である水酸基、エステル基および/またはカルボキシル基を分子内の片末端に合計3個以上含有している。それゆえ前記パーフルオロポリエーテル誘導体を含む潤滑剤を磁性層に塗布すると、DDOH等のように極性基を2個以下しか有さない化合物を含む従来の潤滑剤と比較して磁性層により強く配向吸着すると考えられる。そのため、前記パーフルオロポリエーテル誘導体を含む潤滑剤は、従来の潤滑剤よりも磁気記録媒体の摩擦係数をより低下させることができる。また、前記パーフルオロポリエーテル誘導体を含む潤滑剤は、低い摩擦係数を維持することができる。よって、磁気記録媒体の耐久性、特に現在求められている高密度記録を可能にする平滑性を持った高い電磁変換特性を有する磁気記録媒体の耐久性を向上させることができる。
前記式(1)および式(2)において、Rは炭素数が10以上の炭化水素基である。炭素数は、10以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記炭素数の上限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、原材料の調達の観点から、前記炭素数は、30以下が好ましく、25以下がより好ましく、20以下が特に好ましい。前記炭化水素基の炭素数が10以上であることにより、摩擦係数を低減し、潤滑特性を向上させることができる。なお、炭素数は、得られるパーフルオロポリエーテル誘導体の溶解性および融点を考慮して決定されてもよい。
前記炭化水素基は直鎖状であってもよく、分岐鎖を含んでいてもよいが、摩擦係数の低減の観点から直鎖状であることが好ましい。また、前記炭化水素基は水素がフッ素、芳香環、複素環等に置換されていてもよい。
また、炭素数が10以上であれば、パーフルオロポリエーテル誘導体中のフッ素原子の割合が低下し、かつ得られる潤滑剤の耐摩耗性が向上する。また、フッ素原子の割合が低下すると、潤滑剤として使用する際の溶媒に対する溶解性が向上する。
本発明の一実施形態には、誘導体Aと誘導体Bとを含む組成物も包含される。本明細書では、当該組成物をパーフルオロポリエーテル組成物とも称する。誘導体Aおよび誘導体Bの混合比率は特に限定されず、後述する実施例では例示的に5:2の比率で混合しているが、任意の比率で混合することができる。
〔2.パーフルオロポリエーテル誘導体の製造方法〕
前記パーフルオロポリエーテル誘導体の製造方法については特に限定されるものではない。例えば、前記パーフルオロポリエーテル誘導体は、パーフルオロポリエーテル化合物と、炭素数が10以上の側鎖を有するコハク酸無水物とを反応させること等により得られる。炭素数が10以上の側鎖を有するコハク酸無水物を以下では長鎖コハク酸無水物とも称する。
前記パーフルオロポリエーテル誘導体の製造方法については特に限定されるものではない。例えば、前記パーフルオロポリエーテル誘導体は、パーフルオロポリエーテル化合物と、炭素数が10以上の側鎖を有するコハク酸無水物とを反応させること等により得られる。炭素数が10以上の側鎖を有するコハク酸無水物を以下では長鎖コハク酸無水物とも称する。
前記パーフルオロポリエーテル化合物としては例えば、上述のDDOHが挙げられる。長鎖コハク酸無水物としては、デシルコハク酸無水物、ドデシルコハク酸無水物、トリデシルコハク酸無水物、テトラデシルコハク酸無水物、ペンタデシルコハク酸無水物、ヘキサデシルコハク酸無水物、ヘプタデシルコハク酸無水物、オクタデシルコハク酸無水物等が挙げられる。この長鎖コハク酸無水物の側鎖は、上述の誘導体AおよびBのRで表される炭化水素基に相当する。
誘導体Aは、具体的には以下の方法により合成され得る。まず、DDOHと長鎖コハク酸無水物1等量とを油浴下で撹拌しながら反応させる。反応終了後、得られた反応産物を溶媒に溶解させて、不純物を濾過し、さらに溶媒を除去する。これにより誘導体Aが得られる。油浴温度は好ましくは、110~150℃であり、反応時間は好ましくは2~4時間である。反応終了後に溶解させる溶媒としては例えば、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、VertrelTM-XF(三井・デュポンフロロケミカル製)等が挙げられる。
得られた化合物の同定は、例えばフーリエ変換赤外分光(FTIR)測定によって行うことができる。FTIR測定により同定する場合、水酸基、エステル基、またはカルボキシル基に帰属されるIRピークを測定することで、目的の化合物であるかどうかを確認することができる。
誘導体Bは、DDOHと長鎖コハク酸無水物2等量とを用いることで得られる。また、誘導体Aおよび誘導体Bを含むパーフルオロポリエーテル組成物は、DDOHと反応させる長鎖コハク酸無水物のモル比率を1~2等量の範囲で変更することによって得ることができる。誘導体Aと誘導体Bとの比率は、反応段階で用いる化合物のモル比率を変化させることで容易に変更することができる。
〔3.潤滑剤〕
本発明の一実施形態に係る潤滑剤は、上述のパーフルオロポリエーテル誘導体、あるいは上述のパーフルオロポリエーテル組成物を含む。換言すれば、本発明の一実施形態に係る潤滑剤は、誘導体AおよびBのうち、少なくとも一種類を含む。
本発明の一実施形態に係る潤滑剤は、上述のパーフルオロポリエーテル誘導体、あるいは上述のパーフルオロポリエーテル組成物を含む。換言すれば、本発明の一実施形態に係る潤滑剤は、誘導体AおよびBのうち、少なくとも一種類を含む。
特に表面が平滑化された磁気記録媒体においては、表面に潤滑剤が塗布される。従来、この潤滑剤の能力不足に起因して、例えば走行試験において磁気テープの再生出力が低下することがあった。この場合、実用特性に不満が残る。また、繰り返しの使用により摩擦係数が上昇する場合、長期にわたっての信頼性にも不安が残る。これらの観点から、本発明者は、磁気記録媒体の耐久性を改善し得る潤滑剤を検討した。
本発明の一実施形態に係る潤滑剤を磁気記録媒体に用いることにより、各種使用条件下において優れた潤滑性が保たれるとともに、長期間にわたって潤滑効果が持続される。これにより、優れた走行性、耐摩耗性、耐久性等を提供できる。また、前記磁気記録媒体以外にも、例えば耐久性を改善した高分子フィルム等の潤滑特性の向上も可能となる。
前記潤滑剤中の誘導体Aおよび/または誘導体Bの含有量は、潤滑剤の性能を損なわない範囲であれば特に限定されるものではないが、4.0~24.0g/Lであることが好ましく、6.0~20.0g/Lであることがより好ましく、8.0~16.0g/Lであることがさらに好ましい。
潤滑剤はその性能を損なわない範囲で、誘導体Aおよび誘導体B以外のその他の成分を含んでいてもよい。例えば、本発明の一実施形態に係る潤滑剤は、さらに、溶媒を含んでいてもよい。
前記溶媒の例としては、ジイソプロピルエーテル、n-ヘキサン、VertrelTM-XF(三井・デュポンフロロケミカル製)、エタノール等が挙げられる。前記パーフルオロポリエーテル誘導体および前記パーフルオロポリエーテル組成物に対する溶解性が高い観点から、溶媒はジイソプロピルエーテルであることが好ましい。
〔4.高分子フィルム〕
本発明の一実施形態に係る高分子フィルムは、内部に上述の潤滑剤を含む。
本発明の一実施形態に係る高分子フィルムは、内部に上述の潤滑剤を含む。
高分子フィルムは前記潤滑剤の他に、例えばポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル系共重合体等を含んでいてもよい。これらの樹脂は1種類のみを用いてもよいし、複数種類を組み合わせて用いてもよい。複数種類を組み合わせる場合、例えば塩化ビニル系共重合体と、ポリウレタンとを混合して用いてもよい。この場合、塩化ビニルとポリウレタンの重量比率は好ましくは1:9~9:1、より好ましくは7:3~3:7である。
前記高分子フィルム全体を100重量%とした場合、高分子フィルムの内部に含まれる前記潤滑剤は、0.1重量%~5.0重量%であることが好ましく、0.5重量%~3.0重量%であることがより好ましく、0.5重量%~1.0重量%であることがさらに好ましい。高分子フィルム内の潤滑剤が0.5重量%以上であれば、得られる高分子フィルムの耐摩耗性が向上し、1.0重量%以下であれば高分子フィルムを形成しやすくなる。
高分子フィルム4は、図1に示すように、樹脂層2と、樹脂層2上に積層された潤滑剤層1とを備えてもよい。潤滑剤層1に含まれる潤滑剤は、誘導体Aまたは誘導体Bの少なくとも一方を含んでいる。そのため、樹脂層2に強く配向吸着し、摩擦係数が低下するため、高分子フィルム4の耐久性が向上する。
前記高分子フィルム4の厚みは特に限定されるものではないが、1.0~200μmであってもよい。なお、内部に潤滑剤を含む高分子フィルムの厚みが上記範囲であってもよく、潤滑層と樹脂層とを備える高分子フィルムの厚みが上記範囲であってもよい。
前記樹脂層2は、例えばポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル系共重合体等から構成される。これらの樹脂は1種類のみを用いてもよいし、複数種類を組み合わせて用いてもよい。複数種類を組み合わせる場合、例えば塩化ビニル系共重合体と、ポリウレタンとを混合して用いてもよい。この場合、塩化ビニルとポリウレタンの重量比率は好ましくは1:9~9:1、より好ましくは7:3~3:7である。
前記高分子フィルム4は、支持体として基板3をさらに含んでいてもよい。前記基板3は例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート等から構成される。前記基板3の厚みは、例えば1~60μmであってもよい。
潤滑剤を塗布する前記樹脂層2および前記基板3を得る方法は特に限定されず、公知の技術に基づいて合成してもよいし、市販品を用いても良い。
〔5.磁気記録媒体〕
本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体は、非磁性支持体と、前記非磁性支持体上に積層された磁性層とを備え、前記磁性層は、上述の潤滑剤を含む。または、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体は、非磁性支持体と、前記非磁性支持体上に積層された磁性層と、前記磁性層上に積層された潤滑剤層とを備え、前記潤滑剤層は、上述の潤滑剤を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体は、非磁性支持体と、前記非磁性支持体上に積層された磁性層とを備え、前記磁性層は、上述の潤滑剤を含む。または、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体は、非磁性支持体と、前記非磁性支持体上に積層された磁性層と、前記磁性層上に積層された潤滑剤層とを備え、前記潤滑剤層は、上述の潤滑剤を含んでいてもよい。
本明細書において「磁気記録媒体」とは、磁性層を備えた記録媒体を意味する。「磁気記録媒体」の一例としては、磁気テープ、磁気ディスク等が挙げられる。摩擦係数を低下させ、耐久性を向上しやすい観点から、磁気記録媒体は磁気テープおよび磁気ディスクであることが好ましい。
図2は本発明の一実施形態に係る磁気テープの構成を示す断面模式図である。磁気テープ16は、磁性層13と、非磁性支持体であるベースフィルム14およびバックコート層15とがこの順に積層されてなる。磁性層13は顔料11と、磁性粉末12と、潤滑剤および種々の添加剤、バインダー等を含んでいる。そのため、磁性層13の内部から表面へ潤滑剤が染み出し、磁気テープ表面の摩擦係数を継続的に低下させる。
磁気テープ16は、図3の断面模式図に示すように、磁性層13の上に、前記潤滑剤を含む潤滑剤層1が形成されていてもよい。この場合、潤滑剤層1が磁性層13に強く配向吸着することにより、摩擦係数を低下させ、磁気テープ16の耐久性を維持することができる。また、磁性層13の内部に潤滑剤を含み、かつ磁性層13の上部に潤滑剤層1が形成されていてもよい。
顔料11としては例えば、アルミナ等の研磨剤、非磁性酸化鉄等が挙げられる。
磁性粉末12としては例えば、γ-Fe2O3、コバルト被着γ-Fe2O3等の強磁性酸化鉄系粒子、強磁性二酸化クロム系粒子、Fe、Co、Ni等の金属、これらを含んだ合金からなる強磁性金属系粒子、六角板状の六方晶系フェライト微粒子等が挙げられる。六方晶フェライト、イプシロン型酸化鉄(ε酸化鉄)、Co含有スピネルフェライト、ガンマヘマタイト、マグネタイト、二酸化クロム、コバルト被着酸化鉄等が挙げられる。
前記バインダーとしては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニリデン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、アクリロニトリル等の重合体、あるいはこれら二種以上を組み合わせた共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が例示される。前記バインダーには、磁性粉末の分散性を改善するために、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等の親水性極性基が導入されてもよい。バインダーは一般に磁気記録媒体に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、架橋反応が行われたポリウレタン系樹脂または塩化ビニル系樹脂、熱硬化性樹脂、または反応型樹脂等が挙げられる。
ベースフィルム14は、磁気テープの支持体として機能する層である。ベースフィルム14の材料としては例えば、ポリエステル、PET、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリエチレン-p-オキシベンゾエート(PEB)、アラミド(芳香族ポリアミド)およびポリエチレンビスフェノキシカルボキシレート等の1種類以上が挙げられる。また、ベースフィルム14として前記高分子フィルムを用いてもよい。
バックコート層15は、磁気テープの走行性を改善するための層である。バックコート層15の材料としては例えば、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、カーボン及び炭酸カルシウム等が挙げられる。
図4は本発明の一実施形態に係る磁気ディスクの構成を示す断面模式図である。磁気ディスク23は潤滑剤層1と、保護層21と、磁性層14と、下地層22と、基板3がこの順に積層されてなり、前記潤滑剤層1が前記潤滑剤を含む。別の実施形態においては、磁性層の下に下層、下層の下に配置される軟磁性下層および1層以上の軟磁性層の下に配置される接着層を含んでいてもよい。
潤滑層以外の磁気ディスクの各層は、磁気ディスクの個別の層に好適であると当該技術分野において知られている材料を含むことができる。例えば、保護層21としては、カーボン膜が挙げられる。また、下地層22は例えば、導電性粒子、硬化剤、防錆剤等の添加剤を含んでいてもよく、さらに、前記潤滑剤を含んでいてもよい。
潤滑層以外の層を得る方法は特に限定されず、公知の技術に基づいて合成してもよいし、市販品を用いてもよい。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明の一態様をより詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
<高分子フィルムサンプルの作製>
図1に示す構造を有する高分子フィルムサンプルを以下のように作製した。まず、塩化ビニル(塩ビ)(カネカ製、商品名:MR104)およびポリウレタン(東洋紡製、商品名:バイロン(登録商標)UR-8300)を、重量比率が塩ビ/ポリウレタン=1/1となるように混合し、樹脂を作製した。次に、前記樹脂を濃度10wt%で重量比率がトルエン/メチルエチルケトン=1/1である混合溶媒に溶解させ、溶液を作製した。続いて、スペースが30μmであるドクターブレードを用いて、前記溶液を厚さ50μmのPET製基板上に塗布し、常温で3h乾燥させた。最後に60℃で4h真空乾燥させて、樹脂層の厚さが5μm程度である高分子フィルムを作製した。表1に記載の化合物または混合物を16.0g/Lの濃度で含む溶液を調製した。実施例3では化合物1+化合物2の合計を16.0g/Lとした。実施例6および実施例9も同様である。当該溶液を調製するために用いた溶媒を表1に示す。当該溶液に前記高分子フィルムを浸漬し、引き上げ速度2mm/sで当該溶液を塗布して、高分子フィルムサンプルを得た。
図1に示す構造を有する高分子フィルムサンプルを以下のように作製した。まず、塩化ビニル(塩ビ)(カネカ製、商品名:MR104)およびポリウレタン(東洋紡製、商品名:バイロン(登録商標)UR-8300)を、重量比率が塩ビ/ポリウレタン=1/1となるように混合し、樹脂を作製した。次に、前記樹脂を濃度10wt%で重量比率がトルエン/メチルエチルケトン=1/1である混合溶媒に溶解させ、溶液を作製した。続いて、スペースが30μmであるドクターブレードを用いて、前記溶液を厚さ50μmのPET製基板上に塗布し、常温で3h乾燥させた。最後に60℃で4h真空乾燥させて、樹脂層の厚さが5μm程度である高分子フィルムを作製した。表1に記載の化合物または混合物を16.0g/Lの濃度で含む溶液を調製した。実施例3では化合物1+化合物2の合計を16.0g/Lとした。実施例6および実施例9も同様である。当該溶液を調製するために用いた溶媒を表1に示す。当該溶液に前記高分子フィルムを浸漬し、引き上げ速度2mm/sで当該溶液を塗布して、高分子フィルムサンプルを得た。
<磁気テープサンプルの作製>
図3に示す構造を有する磁気テープサンプルを以下のように作製した。市販の磁気テープであるUltrium7(富士フイルム社製)を用意した。また、表1に記載の化合物を8.0g/Lの濃度で含む溶液を調製した。高分子フィルムの作製時と同様に、当該溶液に前記Ultrium7を浸漬し、引き上げ速度2mm/sで当該溶液を塗布することで、磁気テープサンプルを得た。
図3に示す構造を有する磁気テープサンプルを以下のように作製した。市販の磁気テープであるUltrium7(富士フイルム社製)を用意した。また、表1に記載の化合物を8.0g/Lの濃度で含む溶液を調製した。高分子フィルムの作製時と同様に、当該溶液に前記Ultrium7を浸漬し、引き上げ速度2mm/sで当該溶液を塗布することで、磁気テープサンプルを得た。
<摩擦試験方法>
摩擦係数は、図5に模式図を示すトライボギア摩擦摩耗試験機 TYPE:40(Heidon製)を用いて測定した。具体的な測定方法としては、ガラスプレート上にサンプルをセットし、その上にピンを固定し、規定量の荷重をかける。その状態でピンをサンプル上にて規定回数往復させ、その際に生じた摩擦力をひずみゲージによって測定した。
摩擦係数は、図5に模式図を示すトライボギア摩擦摩耗試験機 TYPE:40(Heidon製)を用いて測定した。具体的な測定方法としては、ガラスプレート上にサンプルをセットし、その上にピンを固定し、規定量の荷重をかける。その状態でピンをサンプル上にて規定回数往復させ、その際に生じた摩擦力をひずみゲージによって測定した。
測定対象が高分子フィルムの場合、荷重100g、4mmφのSUS球を用いて、移動速度16.7mm/s、走行距離20mmの条件下にて100~300往復させた。
測定対象が磁気テープの場合、荷重50g、4mmφのSUS球を用いて、移動速度1.0mm/s、走行距離5mmの条件下にて10往復させた。
<FTIR測定>
FTIR測定は、フーリエ変換赤外分光装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製、商品名:Nicolet iS10 FTIR)を用いて行った。
FTIR測定は、フーリエ変換赤外分光装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製、商品名:Nicolet iS10 FTIR)を用いて行った。
〔実施例1〕
化合物1の合成を、以下の式(4)の通りに行った。
化合物1の合成を、以下の式(4)の通りに行った。
まず、末端に2個の水酸基を持つ分子量2030のパーフルオロポリエーテル(DDOH)20.28gと、1等量のオクタデシルコハク酸無水物3.52gとを温度150℃の油浴下で攪拌しながら3h反応させた。反応終了後、ジイソプロピルエーテルに溶解させて不溶物を濾過し、溶媒を除去して、化合物を得た。
得られた化合物をFTIR測定によって同定した。結果を図6の化合物1のグラフに示す。当該グラフではエステル基に帰属されるカルボニル基のIR吸収のピークが波数1738cm-1に観察されている。また、カルボキシル基に帰属されるカルボニル基のIR吸収のピークが波数1704cm-1に観察されている。このことから得られた化合物にはエステル基およびカルボキシル基が存在していることがわかる。これにより得られた化合物が、前記式(4)の右辺に示される化合物1であることが同定された。なお水酸基のIR吸収は、原料であるDDOHでも確認されなかったため、本実施例における同定には用いなかった。
〔実施例2〕
化合物2の合成を、以下の式(5)の通りに行った。
化合物2の合成を、以下の式(5)の通りに行った。
DDOH20.85gと、2等量のオクタデシルコハク酸無水物7.19gとを化合物1と同様の方法により反応させて、化合物を得た。
得られた化合物をFTIR測定によって同定した。結果を図6の化合物2のグラフに示す。当該グラフではエステル基に帰属されるカルボニル基のIR吸収のピークが波数1738cm-1に観察されている。また、カルボキシル基に帰属されるカルボニル基のIR吸収のピークが波数1704cm-1に観察されている。このことから得られた化合物にはエステル基およびカルボキシル基が存在していることがわかる。また、化合物1の測定時に比べてピーク強度が大きい。これにより得られた化合物が、前記式(5)の右辺に示される化合物2であることが同定された。
〔実施例3〕
化合物1と化合物2を1/0.4のモル比で含む組成物の合成を、以下の式(6)の通りに行った。
化合物1と化合物2を1/0.4のモル比で含む組成物の合成を、以下の式(6)の通りに行った。
DDOH23.15gと1.4等量のオクタデシルコハク酸無水物5.62gを化合物1と同様の方法により反応させて、組成物を得た。
得られた組成物をFTIR測定によって同定した。結果を図6の化合物1/化合物2=1/0.4のグラフに示す。当該グラフではエステル基に帰属されるカルボニル基のIR吸収のピークが波数1738cm-1に観察されている。また、カルボキシル基に帰属されるカルボニル基のIR吸収のピークが波数1704cm-1に観察されている。また、測定されたピーク強度は、化合物1のピーク強度より大きく、化合物2のピーク強度より小さい。これにより得られた組成物が、化合物1と化合物2とを含む組成物であることが同定された。
化合物1および2の材料である、オクタデシルコハク酸無水物の、DDOHに対する比率が大きくなるにつれて、生成物分子中のカルボニル基の相対分率が高まる。したがって、組成物中の化合物1および化合物2の比率は、FTIRのエステル基およびカルボキシル基のピークを基にして算出することができる。このことは、化合物1、化合物1および2を混合した組成物、化合物2の順でエステル基およびカルボキシル基のピークの強度が、大きくなることからも確認できる。
〔実施例4〕
化合物3の合成を、以下の式(7)の通りに行った。
化合物3の合成を、以下の式(7)の通りに行った。
DDOH21.20gと1等量のドデシルコハク酸無水物2.80gを化合物1と同様の方法により反応させて、化合物を得た。また化合物1と同様にFTIR測定を行って、得られた化合物が前記式(7)の右辺に示される化合物3であることを同定した(結果は図示せず)。
〔実施例5〕
化合物4の合成を、以下の式(8)の通りに行った。
化合物4の合成を、以下の式(8)の通りに行った。
DDOH20.20gと2等量のドデシルコハク酸無水物5.34gを化合物1と同様の方法により反応させて、化合物を得た。また化合物1と同様にFTIR測定を行って、得られた化合物が前記式(8)の右辺に示される化合物4であることを同定した(結果は図示せず)。
〔実施例6〕
化合物3と化合物4とを1/0.4のモル比で含む組成物の合成を、以下の式(9)の通りに行った。
化合物3と化合物4とを1/0.4のモル比で含む組成物の合成を、以下の式(9)の通りに行った。
DDOH23.00gと1.4等量のドデシルコハク酸無水物4.25gを化合物1と同様の方法により反応させて、組成物を得た。また化合物1と同様にFTIR測定を行って、得られた組成物が前記式(9)の右辺に示される化合物3と化合物4とを含む組成物であることを同定した(結果は図示せず)。
〔実施例7〕
化合物5の合成を、以下の式(10)の通りに行った。
化合物5の合成を、以下の式(10)の通りに行った。
DDOH22.05gと1等量のテトラデシルコハク酸無水物3.22gを化合物1と同様の方法により反応させて、化合物を得た。また化合物1と同様にFTIR測定を行って、得られた化合物が前記式(10)の右辺に示される化合物5であることを同定した(結果は図示せず)。
〔実施例8〕
化合物6の合成を、以下の式(11)の通りに行った。
化合物6の合成を、以下の式(11)の通りに行った。
DDOH20.50gと2等量のテトラデシルコハク酸無水物5.98gを化合物1と同様の方法により反応させて、化合物を得た。また化合物1と同様にFTIR測定を行って、得られた化合物が前記式(11)の右辺に示される化合物6であることを同定した(結果は図示せず)。
〔実施例9〕
化合物5と化合物6とを1/0.4のモル比で含む組成物の合成を、以下の式(12)の通りに行った。
化合物5と化合物6とを1/0.4のモル比で含む組成物の合成を、以下の式(12)の通りに行った。
DDOH24.10gと1.4等量のテトラデシルコハク酸無水物4.92gを化合物1と同様の方法により反応させて、組成物を得た。また化合物1と同様にFTIR測定を行って、得られた組成物が化合物5と化合物6とを含む組成物であることを同定した(結果は図示せず)。
なお、化合物1~6において、nは全て9であった。
〔比較例1〕
比較化合物1の合成を、以下の式(13)の通りに行った。
比較化合物1の合成を、以下の式(13)の通りに行った。
まず、末端に1個の水酸基を持つパーフルオロポリエーテル(D2M)19.96gとオクタデシルコハク酸無水物4.92gとを、温度150℃の油浴下で攪拌しながら11h反応させた。反応終了後冷却し、過剰に加えたオクタデシルコハク酸無水物を取り除き、ジイソプロピルエーテルに溶解させて不溶物を濾過し、溶媒を除去して、化合物を得た。
得られた化合物を、FTIR測定によって同定した。カルボニル基に帰属されるIR吸収のピークが2個現れることにより、得られた化合物が前記式(13)の右辺に示される比較化合物1であることが同定された。なお、比較化合物1は特許文献4に開示されている化合物であり、n=9である。
〔比較例2〕
比較化合物2の合成を、以下の式(14)の通りに行った。
比較化合物2の合成を、以下の式(14)の通りに行った。
D2M164.85gとピリジン7.10gとをn-ヘキサン200ccに加えて、攪拌しながらステアリン酸クロリド27.2gを20分かけて滴下した。滴下終了後、さらに1h攪拌した後、1h加熱還流した。冷却し水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムによって乾燥した。溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィーにより、n-ヘキサン/酢酸エチルの比率が4/1である展開溶媒で精製を行い、上記式(14)の右辺に示される比較化合物2を得た。なお、比較化合物2は、n=9である。
〔比較例3〕
比較化合物3の合成を非特許文献 N. O. Brace, J. Org. Chem. 1962, 27, 4491を参考にして、以下の式(15)の通りに行った。
比較化合物3の合成を非特許文献 N. O. Brace, J. Org. Chem. 1962, 27, 4491を参考にして、以下の式(15)の通りに行った。
まず、ヨウ素化パーフルオロオクタン25.00gと1-ウンデセノール7.76gとを、145℃で7.5h反応させた。次に真空蒸留により未反応原料を、温度150~190℃の油浴下で取り除いた。得られた個体をエタノールに溶解させ、濃塩酸20ccと亜鉛粉末2.05gを加えた。発熱が落ち着いたら、温度70℃の油浴下で1h反応させ、さらに亜鉛粉末1.02gを加えて1h、その後同量の亜鉛粉末を加えて加熱還流を1h行った。反応終了後、エバポレーターで濃縮し、水酸化ナトリウムを加えて中性にした。塩化メチレンによって抽出後、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させ、溶媒を除去した。その後n-ヘキサンから再結晶を行い、部分フッ素化アルコール9.6gを得た。得られた部分フッ素化アルコール9.6gとオクタデシルコハク酸無水物6.2gをトルエン70ccに溶解させ、濃硫酸を触媒として加熱還流を3h行った。水で洗浄後、カラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチルを溶媒として流出させることにより、未反応の酸無水物を除去して、上記式(15)の右辺に示される比較化合物3を得た。
〔比較例4〕
比較例4では、ステアリン酸ブチルおよびミリスチン酸を重量比率1:1で含む比較混合物4を用いた。
比較例4では、ステアリン酸ブチルおよびミリスチン酸を重量比率1:1で含む比較混合物4を用いた。
〔比較例5〕
比較化合物5の合成を、特許文献5と同様にして以下の式(16)の通りに行った。
比較化合物5の合成を、特許文献5と同様にして以下の式(16)の通りに行った。
なお、比較化合物5は特許文献5に開示されている化合物であり、i=1~9、k=1~9である。
<高分子フィルム摩擦試験の結果>
図7に、いくつかの実施例および比較例の摩擦係数について、高分子フィルムの摩擦試験(走行回数100回)を行った間の摩擦係数の推移を示す。
図7に、いくつかの実施例および比較例の摩擦係数について、高分子フィルムの摩擦試験(走行回数100回)を行った間の摩擦係数の推移を示す。
実施例1の化合物1は、DDOHをオクタデシルコハク酸無水物によって変性することにより得られたエステル化合物である。図7より、実施例1の摩擦係数は低く安定していることがわかる。すなわち、実施例1は、走行回数の増加に対する摩擦係数の上昇が小さい。実施例1の走行100回目の摩擦係数は0.09であった。実施例4の化合物3は、DDOHをドデシルコハク酸無水物によって変性することにより得られたエステル化合物である。実施例4の摩擦係数も低く安定しており、走行100回目の摩擦係数は0.10であった。実施例8の化合物6は、DDOHの2個の水酸基全てをテトラデシルコハク酸無水物によって変性することにより得られた化合物である。実施例8の摩擦係数も同様に低く安定しており、走行100回目の摩擦係数は0.10であった。したがって、DDOHの水酸基を部分的に、あるいは全て、長鎖コハク酸無水物により変性することによって得られた化合物を含む潤滑剤は、高分子フィルムの摩擦係数を低く安定させられることが示された。
比較例3の比較化合物3は、部分フッ素化アルコールとコハク酸無水物との反応物である。比較例3の走行100回目の摩擦係数は0.26と高かった。比較例4では、ステアリン酸ブチルとミリスチン酸との混合物を用いた。比較例4も走行100回目の摩擦係数は0.49と高かった。
実施例1~9および比較例1~5の、高分子フィルム上における走行回数100回の摩擦試験結果を表2に示す。表2より、いずれの実施例も、全ての比較例に対して摩擦係数が低く、高分子フィルムの耐久性を向上できることがわかる。
実施例1、4、7の化合物1、化合物3、化合物5は、長鎖コハク酸無水物による変性の結果、エステル基、カルボキシル基および水酸基を1個ずつ有する。これに対し、比較化合物1はエステル基およびカルボキシル基を1個ずつしか持たない。したがって、化合物が分子内の片末端に極性基を合計で3個以上有することは、高分子フィルムの摩擦係数の低減に効果的であることがわかる。
比較化合物2は、分子内に極性基としてエステル基を1個しか持たない。一方で実施例1、4、7の化合物1、化合物3、化合物5は、上述のようにエステル基、カルボキシル基および水酸基を1個ずつ有する。この比較からも、化合物が分子内の片末端にエステル基に加えてカルボキシル基、水酸基等の極性基を合計で3個以上有することが、高分子フィルムの摩擦係数の低減につながっていることがわかる。
また、比較化合物3は、部分フッ素化炭化水素基を有するが、極性基を2個しか持たない。一方、実施例1、4、7では、化合物が分子内に疎水基としてパーフルオロポリエーテル基を有し、さらに分子内の片末端に極性基を合計で3個以上有することが高分子フィルムの摩擦係数の低減につながっていることがわかる。
実施例2、5、8の化合物2、4、6は、DDOHの水酸基を全て、長鎖コハク酸無水物によって変性させて得られた化合物である。これらの化合物も摩擦係数が低い。これらの化合物は、分子内の片末端に極性基であるカルボキシル基とエステル基を合計4個有することにより、高分子フィルムの摩擦係数の低減につながっていることがわかる。
また、実施例3、6、9の結果から、各化合物を混合した組成物を含む潤滑剤も、同様に高分子フィルムの摩擦係数を低減可能であり、耐久性に優れることがわかる。
加えて、比較例4との比較から、実施例1~9の潤滑剤は、一般的な潤滑剤である長鎖脂肪酸エステルと比較しても、優れた摩擦係数を示すことがわかる。
さらに、比較例5との比較から、実施例1~9の潤滑剤は、両末端が変性されたパーフルオロポリエーテルと比較しても、優れた摩擦係数を示すことがわかる。
同様の条件で走行回数を200回、および300回に増加させた場合の実施例4、および比較例1、2、4の摩擦係数を表3に示す。
表3より、各比較例の摩擦係数は走行回数100回から順に、比較例1は0.15、0.21、0.22となり、比較例2は0.14、0.22、0.26となり、比較例4では0.49、0.56、0.57となった。したがって、比較例はいずれも摩擦回数が増加すると、摩擦係数も増加することが示された。これに対して、実施例4の摩擦係数は、0.10、0.10、0.11となっており、走行回数が増加しても、摩擦係数の増加が抑制されている。したがって、極性基の数が3であることにより、実施例4は摩擦の低減を維持できることが示された。
つまり、実施例の潤滑剤は、片末端に水酸基を複数個有するパーフルオロポリエーテルを変性した化合物のうち、分子内の片末端に長鎖炭化水素基と、水酸基、エステル基、カルボキシル基のいずれかを3個以上とを有する化合物を含む。それゆえに、実施例の潤滑剤は、比較例1~3よりも摩擦耐久性に優れる。なお、比較化合物1は、パーフルオロポリエーテルを変性して得られ、極性基としてエステル基とカルボキシル基とを有する化合物である。比較化合物2は、パーフルオロポリエーテルを変性して得られ、極性基としてエステル基のみを有する化合物である。比較化合物3は、部分フッ素化炭化水素を変性して得られ、極性基としてエステル基とカルボキシル基とを有する。比較化合物5はパーフルオロポリエーテルを変性して得られ、極性基として両側末端にカルボキシル基とエステル基を1つずつ有する化合物である。また、実施例の潤滑剤は、一般的な潤滑剤である、比較例4に示すような長鎖炭化水素脂肪酸およびそのエステルと比較しても、優れた摩擦耐久性を有する。
<磁気テープ摩擦試験の結果>
図8に、いくつかの実施例および比較例の摩擦係数について、磁気テープの摩擦試験(走行回数10回)を行った間の摩擦係数の推移を示す。
図8に、いくつかの実施例および比較例の摩擦係数について、磁気テープの摩擦試験(走行回数10回)を行った間の摩擦係数の推移を示す。
図8より、実施例1の摩擦係数は低く、走行回数に対する上昇があるものの、上昇率は小さい。実施例1の10回走行終了時の摩擦係数は0.17であった。また実施例4の摩擦係数も同様に低く安定していた。実施例4の10回走行終了時の摩擦係数は0.11であった。実施例8の摩擦係数も低く、走行回数に対する上昇があるものの、上昇率は小さい。実施例8の10回走行終了時の摩擦係数は0.19であった。これらの実施例で用いられる化合物1、4、8の構造は上述の通りである。この結果から、DDOHの水酸基を部分的に、あるいは全て、長鎖コハク酸無水物により変性することによって得られた化合物を含む潤滑剤は、磁気テープにおいても摩擦係数を低く安定させられることが示された。また、DDOHの水酸基1個を長鎖コハク酸無水物で変性して得られた化合物1と、DDOHの水酸基2個を変性して得られた化合物2とを混合してもよいことが、実施例3からわかる。
比較化合物1は、末端に1個の水酸基を持つパーフルオロポリエーテル(D2M)をオクタデシルコハク酸無水物によって変性して得られるエステル化合物である。比較例1の10回走行時の摩擦係数の変化を同様に図8に示す。比較例1の走行10回目の摩擦係数は0.47と非常に高い。比較化合物2は、末端に1個の水酸基を持つパーフルオロポリエーテル(D2M)をオクタデカン酸によって変性して得られるエステル化合物である。比較例2の走行10回目の摩擦係数は0.30と高い。比較化合物3は、部分フッ素化アルコールと長鎖コハク酸無水物との反応物である。比較例3の走行10回目の摩擦係数は0.38と高い。比較例4ではステアリン酸ブチルとミリスチン酸との混合物を用いた。比較例4でも走行10回目の摩擦係数は0.33と高い。
実施例1~9と、比較例1~5をそれぞれ潤滑剤として塗布した磁気テープの摩擦試験(走行回数10回)の結果を表4に示す。
実施例は比較例に対して摩擦係数が低く抑えられており、磁気テープの耐久性に優れていることがわかる。実施例1、4、7の化合物1、化合物3、化合物5は、長鎖コハク酸無水物による変性の結果、エステル基、カルボキシル基および水酸基を1個ずつ有する。これに対し、比較化合物1はエステル基およびカルボキシル基を1個ずつしか持たない。したがって、化合物が分子内の片末端に極性基を合計で3個以上有することは、磁気テープの摩擦係数の低減に効果的であることがわかる。
比較化合物2は、分子内に極性基としてエステル基を1個しか持たない。一方で実施例1、4、7の化合物1、化合物3、化合物5は、上述のようにエステル基、カルボキシル基および水酸基を1個ずつ有する。この比較からも、化合物が分子内の片末端にエステル基に加えてカルボキシル基、水酸基等の極性基を合計で3個以上有することが、磁気テープの摩擦係数の低減につながっていることがわかる。
また、比較化合物3は、部分フッ素化炭化水素基を有するが、極性基を2個しか持たない。一方、実施例1、4、7では、化合物が分子内に疎水基としてパーフルオロポリエーテル基を有し、さらに分子内の片末端に極性基を合計で3個以上有することが磁気テープの摩擦係数の低減につながっていることがわかる。
実施例2、5、8の化合物2、4、6は、DDOHの水酸基を全て、長鎖コハク酸無水物によって変性させて得られた化合物である。これらの化合物も摩擦係数が低い。これらの化合物は、分子内の片末端に極性基であるカルボキシル基とエステル基を合計4個有することにより、磁気テープの摩擦係数の低減につながっていることがわかる。
また、実施例3、6、9の結果から、各化合物を混合した組成物を含む潤滑剤も、同様に磁気テープの摩擦係数を低減可能であり、耐久性に優れることがわかる。
加えて、比較例4との比較から、実施例1~9の潤滑剤は、一般的な潤滑剤である長鎖脂肪酸エステルと比較しても、優れた摩擦係数を示すことがわかる。
さらに、比較例5との比較から、実施例1~9の潤滑剤は、両末端が変性されたパーフルオロポリエーテルと比較しても、優れた摩擦係数を示すことがわかる。
つまり、実施例の潤滑剤は、分子内の片末端に水酸基を複数個有するパーフルオロポリエーテルを変性した化合物のうち、分子内に長鎖炭化水素基と、水酸基、エステル基、カルボキシル基のいずれかを3個以上とを有する化合物を含む。それゆえに、実施例の潤滑剤は、磁気テープに用いた場合も、比較例1~3よりも摩擦耐久性に優れる。なお、比較化合物1は、パーフルオロポリエーテルを変性して得られ、極性基としてエステル基とカルボキシル基とを有する化合物である。比較化合物2は、パーフルオロポリエーテルを変性して得られ、極性基としてエステル基のみを有する化合物である。比較化合物3は、部分フッ素化炭化水素を変性して得られ、極性基としてエステル基とカルボキシル基とを有する。また、実施例の潤滑剤は、一般的な潤滑剤である、比較例4に示すような長鎖炭化水素脂肪酸およびそのエステルと比較しても、磁気テープに用いた場合、優れた摩擦耐久性を有する。
本発明は、磁気記録媒体用の潤滑剤として好適に利用することができる。
1 潤滑剤層
2 樹脂層
3 基板
4 高分子フィルム
11 顔料
12 磁性粉末
13 磁性層
14 ベースフィルム
15 バックコート層
16 磁気テープ
21 保護層
22 下地層
23 磁気ディスク
2 樹脂層
3 基板
4 高分子フィルム
11 顔料
12 磁性粉末
13 磁性層
14 ベースフィルム
15 バックコート層
16 磁気テープ
21 保護層
22 下地層
23 磁気ディスク
Claims (8)
- 請求項1に記載のパーフルオロポリエーテル誘導体と、請求項2に記載のパーフルオロポリエーテル誘導体とを含むパーフルオロポリエーテル組成物。
- 請求項1または2に記載のパーフルオロポリエーテル誘導体、あるいは請求項3に記載のパーフルオロポリエーテル組成物を含む潤滑剤。
- 内部に請求項4の潤滑剤を含む、高分子フィルム。
- 樹脂層と、
前記樹脂層上に積層された潤滑剤層とを備え、
前記潤滑剤層は、請求項4の潤滑剤を含む、高分子フィルム。 - 非磁性支持体と、
前記非磁性支持体上に積層された磁性層とを備え、
前記磁性層は、請求項4に記載の潤滑剤を含む、磁気記録媒体。 - 非磁性支持体と、
前記非磁性支持体上に積層された磁性層と、
前記磁性層上に積層された潤滑剤層とを備え、
前記潤滑剤層は、請求項4に記載の潤滑剤を含む、磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021001050A JP2022106202A (ja) | 2021-01-06 | 2021-01-06 | パーフルオロポリエーテル誘導体、潤滑剤及び磁気記録媒体 |
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JP2021001050A JP2022106202A (ja) | 2021-01-06 | 2021-01-06 | パーフルオロポリエーテル誘導体、潤滑剤及び磁気記録媒体 |
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