JP2022106173A - スピーカー - Google Patents
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Abstract
【課題】ボイスコイル体のローリングを抑制する。
【解決手段】磁気回路110と、ボイスコイル体120と、振動板130と、ボイスコイル体に入力される電気信号を伝送する接続部材170と、筐体140と、ボイスコイル体120と筐体140とを接続するダンパー160と、を備え、ダンパー160は、筐体140に取り付けられる外輪部161と、ボイスコイル体120に取り付けられる内輪部162と、外輪部161と内輪部162とを接続する少なくとも二本のアーム部163と、を備え、接続部材170は、ボイスコイル体120の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在し、アーム部163の間において外輪部161、および内輪部162を貫通した状態でダンパー160に保持されるスピーカー100。
【選択図】図5
【解決手段】磁気回路110と、ボイスコイル体120と、振動板130と、ボイスコイル体に入力される電気信号を伝送する接続部材170と、筐体140と、ボイスコイル体120と筐体140とを接続するダンパー160と、を備え、ダンパー160は、筐体140に取り付けられる外輪部161と、ボイスコイル体120に取り付けられる内輪部162と、外輪部161と内輪部162とを接続する少なくとも二本のアーム部163と、を備え、接続部材170は、ボイスコイル体120の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在し、アーム部163の間において外輪部161、および内輪部162を貫通した状態でダンパー160に保持されるスピーカー100。
【選択図】図5
Description
本開示は、電気信号を音響に変換するスピーカーに関する。
特許文献1に記載のように、インサート成形により電気信号を伝送する導体が一体化されたダンパーを備えるスピーカーが提案されている。
ところが、アーム部分に導体がインサート成型されたダンパーは、アームの重量バランスが崩れてボイスコイル体のローリング現象を発生させやすい。
本開示の目的は、ボイスコイル体のローリング現象を抑制できるダンパーを備えたスピーカーを提供することである。
本開示に係るスピーカーは、磁気ギャップを備えた磁気回路と、前記磁気ギャップに挿入状態で配置されるボイスコイル体と、前記ボイスコイル体に取り付けられる振動板と、前記ボイスコイル体に接続され、前記ボイスコイル体に入力される電気信号を伝送する接続部材と、前記磁気回路、および前記ボイスコイル体を収容する筐体と、前記ボイスコイル体と前記筐体とを接続するダンパーと、を備え、前記ダンパーは、前記筐体に取り付けられる円環状の外輪部と、前記ボイスコイル体に取り付けられる円環状の内輪部と、前記ボイスコイル体の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在し、前記外輪部と前記内輪部とを接続する少なくとも二本のアーム部と、を備え、前記接続部材は、前記ボイスコイル体の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在し、前記アーム部の間において前記外輪部、および前記内輪部を貫通した状態で前記ダンパーに保持される。
本開示に係るスピーカーの接続部材は、ダンパーのアーム部としても機能するため、ダンパー全体のバランスを確保してローリング現象を抑制しつつ電気信号をボイスコイル体に電送することができるスピーカーを提供する事が可能となる。
以下、本開示に係るスピーカーの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本開示を説明するために一例を挙示するものであり、本開示を限定する主旨ではない。例えば、以下の実施の形態において示される形状、構造、材料、構成要素、相対的位置関係、接続状態、数値、数式、方法における各段階の内容、各段階の順序などは、一例であり、以下に記載されていない内容を含む場合がある。また、平行、直交などの幾何学的な表現を用いる場合があるが、これらの表現は、数学的な厳密さを示すものではなく、実質的に許容される誤差、ずれなどが含まれる。また、同時、同一などの表現も、実質的に許容される範囲を含んでいる。
また、図面は、本開示を説明するために適宜強調、省略、または比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状、位置関係、および比率とは異なる。
また、以下では複数の発明を一つの実施の形態として包括的に説明する場合がある。また、以下に記載する内容の一部は、本開示に関する任意の構成要素として説明している。
本開示の一態様に係るスピーカーは、磁気ギャップを備えた磁気回路と、前記磁気ギャップに挿入状態で配置されるボイスコイル体と、前記ボイスコイル体に取り付けられる振動板と、前記ボイスコイル体に接続され、前記ボイスコイル体に入力される電気信号を伝送する接続部材と、前記磁気回路、および前記ボイスコイル体を収容する筐体と、前記ボイスコイル体と前記筐体とを接続するダンパーと、を備え、前記ダンパーは、前記筐体に取り付けられる円環状の外輪部と、前記ボイスコイル体に取り付けられる円環状の内輪部と、前記ボイスコイル体の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在し、前記外輪部と前記内輪部とを接続する少なくとも二本のアーム部と、を備え、前記接続部材は、前記ボイスコイル体の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在し、前記アーム部の間において前記外輪部、および前記内輪部を貫通した状態で前記ダンパーに保持される。
これによれば、ローリング現象を抑制しつつ電気信号をボイスコイル体に電送することができるスピーカーを提供する事が可能となる。
図1は、実施の形態に係るスピーカーを前側から示す斜視図である。図2は、実施の形態に係るスピーカーを後側から示す斜視図である。図3は、実施の形態に係るスピーカーの断面図である。これらの図に示すように、スピーカー100は、ダンパー160と、接続部材170と、磁気回路110と、ボイスコイル体120と、振動板130と、筐体140と、を備えている。本実施の形態の場合、スピーカー100は、伝達部材150と、カバー180と、を備えている。なお、本明細書、および特許請求の範囲において、磁気回路110に対し振動板130側を前側(図中Z+側)、振動板130の反対側を後側(図中Z-側)と記載している。
本実施の形態の場合、スピーカー100は、自動車などの移動体に取り付けられるスピーカーを例示している。スピーカー100は、移動体内の限られたスペースに埋設することができる小型のスピーカーである。なお、本明細書において小型とは、筐体140の内径が10cm以下のスピーカーを意味するものとして用いる場合がある。小型のスピーカーについて説明しているが、これに限定されることなく大型スピーカーに適用しても良い。
磁気回路110は、ボイスコイル体120に入力される電気信号に基づいて変化する磁束に作用する定常的な磁束を磁気ギャップ111に発生させる部品である。磁気回路110は、振動板130の後方に位置するように筐体140に一体に取り付けられ、振動板130に対向する環状の磁気ギャップ111を備えている。磁気ギャップ111は、ボイスコイル体120に発生する磁束と交差する方向に定常的な磁束を発生させる空隙である。
本実施の形態の場合、磁気回路110は、外磁型であり、ボイスコイル体120の巻き軸と同軸上に配置される着磁された円環状(円筒状)のマグネット112と、マグネット112の振動板130側の面においてボイスコイル体120の巻き軸と同軸上に配置される円環状の前面板113と、マグネット112に対し前面板113と反対側の後面側に配置される後面部材114と、を備えている。後面部材114は、中央部から前面板113の貫通孔に挿入され、前面板113との間で磁気ギャップ111を形成するセンターポール115を備えている。後面部材114とセンターポール115とは一体に形成されている。
前面板113、およびセンターポール115を含む後面部材114は、磁性体材料によって構成されている。マグネット112は、高い磁気エネルギーを有する例えばネオジム系マグネットなどを使用するのが好ましい。これにより、マグネット112の厚みを薄くでき、スピーカー100全体の厚みを薄くすることができる。さらに、軽量化も実現させることができる。また、フェライト磁石を使用した外磁型構造としても良い。
本実施の形態の場合、マグネット112は、センターポール115が挿通される貫通孔が形成されている永久マグネットである。マグネット112は、厚み方向(図中Z軸方向)の一端がN極であり、他端がS極である。マグネット112の一方の極側の面には、前面板113が固定されており、他方極側の面には、後面部材114が固定されている。マグネット112の外径は、前面板113の外径よりも小さく設定されている。また、マグネット112の外径は、後面部材114の最大径(センターポール115部分を除く)よりも小さく設定されている。具体的にマグネット112、前面板113、および後面部材114の外径の大小関係は、マグネット112の外径の寸法公差の最大値が前面板113、および後面部材114の外径の寸法公差の最小値よりも小さく設定されることで実現されている。筐体140を成形する際に磁気回路110の窪んだ部分であるマグネット112の外周面に至るまで樹脂材料が充填され、アンカー効果により磁気回路110がしっかりと筐体140に保持される。
センターポール115の先端部は、磁気ギャップを形成し、基端部は、磁気回路110を組み立てる際に挿入されるマグネット112の位置決めをする先端部よりも径が長い位置決定部116となっている。マグネット112と位置決定部116とは隙間嵌め状態であり、マグネット112の内周面の一部が位置決定部116の外周面の一部に当接した状態でもマグネット112の外周面は、後面部材114、および前面板113の外周面よりも突出しないようにそれぞれの寸法が設定されている。
また、センターポール115は、位置決定部116から先端部に向かって縮径するテーパ部117を備えており、センターポール115に挿入する際にマグネット112が欠けることを防止している。
ボイスコイル体120は、一端部が磁気回路110の磁気ギャップ111内に配置され、他端部が振動板130に取り付けられる部品であり、入力される電気信号に基づき磁束を発生させ、磁気回路110による磁束との相互作用により巻き軸方向(図中Z軸方向)に振動する部品である。
ボイスコイル体120の巻き軸(中心軸)は、振動板130の振動(振幅)の方向(図中Z軸方向)に配置され、磁気ギャップ111内の磁束の方向と直交している。
本実施の形態の場合、ボイスコイル体120は、金属性の一本の線材が複数回環状(円筒形状)に巻回されることにより構成されるコイルとコイルが巻き付けられるボビンとを備えている。ボビンはアルミニウムや樹脂等の材料から構成される筒状の部材であり、前側端部が振動板130に結合され後側端部は磁気ギャップ111内に配置されている。
なお、スピーカー100が備えるボイスコイル体120は、上記に限定されるものでは無く、例えば、マイクロスピーカーに使用されるようなボビンを備えないコイルを用いてもかまわない。
振動板130は、ボイスコイル体120が連結される部材であり、ボイスコイル体120の振動に基づいて中立位置を基準に前後方向(図中Z軸方向)に変位することにより空気を振動させて音を発生させる部材である。本実施の形態の場合、振動板130の外周部は、柔軟性、および復元性を有するエッジ131と、ボイスコイル体120が挿入される孔を備えエッジ131とボイスコイル体120とを接続するコーン形状の接続部132と、接続部132の孔を塞ぐキャップ133とを備えている。
なお、振動板130の形状は、特に限定されるものでは無く、円錐形、楕円錐形、角錐形を例示することができ、また、円板、楕円板、平板など平らな形状でもかまわない。振動板130を構成する材料は、特に限定されるものではないが、例えば、紙、樹脂などを挙示することができる。また、振動板130は、複数の部品に分割されることなく一体の部材であってもかまわない。
図4は、筐体を省略して磁気回路、伝達部材などの位置関係を示す斜視図である。伝達部材150は、磁気回路110の側方において磁気回路110に所定の間隔で沿って延在し、ボイスコイル体120に入力される電気信号を伝達する部材であり、筐体140の外側に露出する外露出部151と、筐体140の内側に露出する内露出部152と、を備えている。
本実施の形態の場合、伝達部材150は、金属板を打ち抜いて成形される細い板状の金属部材であり、磁気回路110の側方から後面側に至るまでL字型に屈曲している。このように屈曲させることで長尺とした伝達部材150が筐体140と一体となるように筐体140の内部に埋め込まれているため、筐体140に対する伝達部材150の取り付け強度を向上させることが可能となる。伝達部材150を形成する材料は、電気信号を伝達できるものであれば特に限定されない。本実施の形態の場合、黄銅やリン青銅が採用されている。
二つの伝達部材150は、ボイスコイル体120の巻き軸を中心として180度の位置関係で配置されている。このような配置にすることにより、伝達部材150の二つの内露出部152は、ボイスコイル体120の巻き軸に対して対象に配置される。また内露出部152とボイスコイル体120とを電気的に接続する二つの接続部材170は、ボイスコイル体120の巻き軸を中心として放射状に配置される。これにより、ボイスコイル体120が往復動する際に接続部材170によってローリング現象が誘引されることを抑制できる。
伝達部材150の外露出部151は、伝達部材150の本体部の屈曲方向と交差(直交)する方向に突出し、二つの外露出部151は平行となっている。伝達部材150の外露出部151は、外部コネクタ(不図示)などと接続される雄の接続端子として機能している。また、内露出部152は、伝達部材150の本体部よりも幅が狭くなっており、接続部材170の先端の二股部分に挿入される。
筐体140は、磁気回路110を収容状態で保持する箱状の部材であり、磁気回路110、および伝達部材150と一体化されている。本実施の形態の場合、筐体140の全体的な形状は、有底円筒形状であり、磁気回路110、および伝達部材150を一体に保持する保持部141と、ダンパー160などが収容される中間部142と、振動板130、およびカバー180が取り付けられるフレーム部143とを一体に備えている。また筐体140は、伝達部材150に沿って保持部141から外側に突出する突出部144を一体に備えている。保持部141の表面に突出部144を形成することにより、筐体140全体の肉厚を厚くすることなく伝達部材150の保持強度を向上させている。
また筐体140は、伝達部材150の外露出部151を囲む様に配置され、外露出部151と電気的に接続される外部コネクタ(不図示)を係合保持するコネクタフレーム145を一体に備えている。コネクタフレーム145は、スピーカー100をアンプなどと接続する外部コネクタが取り付けられる部分である。コネクタフレーム145は、アンプの出力ケーブルの先端に設けられたオスコネクタが挿入されることにより、コネクタフレーム145の内方に突出する外露出部151と電気的に接続することができるものとなっている。これにより、外部コネクタに接続される電線が強い力で引っ張られた場合、コネクタフレーム145が力を吸収して外露出部151に加わる力を抑制できるため、伝達部材150が筐体140に対してずれるなどの不具合を防止できる。なお、コネクタフレーム145は、雄コネクタとして機能する形状でもかまわない。
筐体140の中間部142の内側には、ボイスコイル体120の巻き軸と同軸上に磁気回路110の前方側から前方に向かって突出しダンパー160が取り付けられる円環状のダンパー取付部146と、ダンパー取付部146の同心円外側に配置され振動板130のエッジ131が取り付けられる振動板取付部147が一体に設けられている。伝達部材150の内露出部152は、ダンパー取付部146と振動板取付部147との間に露出している。
筐体140を構成する材料は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、筐体140はポリカーボネートのインサート成形品である。ポリカーボネートの脆化温度は-100℃以下であり、ポリカーボネート製の筐体140を備えるスピーカー100は、大きな温度変化に対する耐久性を備えることができる。筐体140を成型する際に磁気回路110、および伝達部材150がインサート成形により取り付けられている。また、筐体140には、他の構造体に取り付けるための貫通孔が設けられた固定部148が一体に設けられている。
図5は、ダンパー、ボイスコイル体、伝達部材を示す斜視図である。ダンパー160は、ボイスコイル体120が前後方向(図中Z軸方向)に直動することを補助する部材であり、外輪部161と、内輪部162と、アーム部163と、を備えている。
外輪部161は、筐体140のダンパー取付部146に取り付けられる円環状の部分である。本実施の形態の場合、外輪部161の断面は矩形である。
内輪部162は、ボイスコイル体120の外周面に取り付けられる円環状の部分であり、外輪部161と同心円状(同軸上)に配置されている。本実施の形態の場合、内輪部162の断面は、外輪部161と同様の矩形である。本実施の形態の場合、内輪部162は、外輪部161よりも径方向の厚みが薄く、前後方向(図中Z軸方向)の厚みも外輪部161より薄い。
アーム部163は、ボイスコイル体120の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在し、ボイスコイル体120の巻き軸と同軸上に配置される外輪部161と内輪部162とを架橋状に接続する部材である。ダンパー160は、アーム部163を少なくとも二本備えればよいが、本実施の形態の場合、6本のアーム部163を備えている。アーム部163は、前後方向の厚みが薄く径方向の幅が広いリボン状であり、ボイスコイル体120の巻き軸を中心とした波紋状に湾曲している。これにより外輪部161に対しボイスコイル体120と共に往復動する内輪部162のストロークを長く確保することができる。アーム部163は、換言すると前側に向かって膨出する山部164と後側に向かって窪む谷部165とを径方向に連続して備える。本実施の形態の場合、アーム部163は、山部164と谷部165とを1つずつ備えている。隣り合うアーム部163の一方の外輪部161側の湾曲状態が山部164の場合、他方の外輪部161側の湾曲状態は谷部165となっており、隣り合うアーム部163の径方向における波形状は逆位相状に湾曲している。また、隣り合うアーム部163の周方向の幅が異なっている。本実施の形態の場合、ダンパー160は、幅が広いアーム部163を4本と、幅が狭いアーム部163を2本備えており、幅の広い2本のアーム部163の間に幅の狭いアーム部163が45度の間隔で配置された二組が180度の間隔で配置されている。本実施の形態の場合、1本のアーム部163の幅は、径方向において同一であるが、アーム部163が扇状など径方向において幅が異なってもかまわない。
接続部材170は、ボイスコイル体120に接続され、ボイスコイル体120に入力される電気信号を伝送する部材であり、ボイスコイル体120の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在している。接続部材170は、アーム部163の間において外輪部161、および内輪部162を貫通した状態でダンパー160に保持されている。本実施の形態の場合、接続部材170は、前後方向の厚みが薄く径方向の幅が広いリボン状であり、アーム部163と同様に山部と谷部とを1つずつ備え、隣り合うアーム部163の径方向における波形状とは逆位相状に湾曲している。また、接続部材170は、隣り合うアーム部163の周方向の幅が異なっており、幅が狭いアーム部163の幅に近い幅となっている。本実施の形態の場合、1本の接続部材170の幅は、径方向において同一であるが、接続部材170が扇状など径方向において幅が異なってもかまわない。
以上の通りダンパー160は、接続部材170、およびアーム部163がボイスコイル体120の巻き軸を中心とした放射方向に45度間隔で配置され、90度間隔で配置される幅の広いアーム部163の中間に幅の狭いアーム部163、および接続部材170が配置されている。隣り合うアーム部163と接続部材170は、前後方向において逆位相の波状に湾曲している。ダンパー160は、樹脂製であり、外輪部161、内輪部162、およびアーム部163が一体に成形されている。また、接続部材170は、ダンパー160が一体成形される際にインサート成形され、ダンパー160と一体化している。
接続部材170を構成する材質は、電気信号を伝達できるものであれば特に限定されるものではないが、接続部材170はアーム部163と同様の機能を発揮し、ダンパー160の一部として存在するものである。従って接続部材170は、柔軟性と復元性とを備えた弾性部材が好ましく、本実施の形態の場合、伝達部材150と同じ黄銅やリン青銅が採用されている。なお、樹脂製のアーム部163と柔軟性、および復元性を揃えるため接続部材170の厚みは樹脂製のアーム部163よりも薄く設定されている。
カバー180は、振動板130の前側に配置され振動板130を保護し、振動板取付部147と共にエッジ131を挟み込むことで振動板130の取り付け強度を向上させている。
次に、スピーカー100の製造方法を説明する。磁気回路110、および伝達部材150を金型に配置し、筐体140を構成するポリカーボネートを金型に射出してインサート成形を行い、中間部品を製造する。これにより、磁気回路110と伝達部材150との絶縁を確保しつつ所定の位置関係で筐体140に保持された中間部品を一工程で得ることができ、スピーカー100全体の組み立て工程を大幅に簡略化することができる。
ダンパー160の内輪部162の孔にボイスコイル体120を所定の位置まで挿入する。所定の位置とは、内輪部162を貫通し内輪部162の前側(または後側)に突出する接続部材170の端部がボイスコイル体120の外周面に設けられた端子部121に当接する位置である。端子部121は、ボイスコイル体120のコイルの端部と電気的に接続されている。ボイスコイル体120とダンパー160とを接着剤などにより接合する。接続部材170とボイスコイル体120の端子部121とは、ハンダなどにより電気的に接続される。
また、ボイスコイル体120に、振動板130の接続部132が取り付けられ、接続部132にキャップ133が取り付けられる。
次に、筐体140のダンパー取付部146にダンパー160の外輪部161を取り付け、ボイスコイル体120を磁気回路110の磁気ギャップに挿入状態で配置する。この際、接続部材170の先端の二股部分に伝達部材150の内露出部152をそれぞれ挿入することにより、筐体に対するダンパー160、およびボイスコイル体120の位置合わせが行われる。
次に、接続部材170と伝達部材150の内露出部152とをハンダなどにより電気的に接続する。次に、エッジ131を接続部132、および振動板取付部147に接着剤などにより取り付ける。最後に、カバー180を筐体140のフレーム部143に挿入し、エッジ131の周縁を押さえつけるように筐体140に取り付ける。以上によりスピーカー100が組み立てられる。
以上のスピーカー100によれば、接続部材170がダンパー160の外輪部161と内輪部162とを架橋状に接続し、アーム部163と同様の機能を発揮するように材質、および形状が設定されるため、ダンパー160全体の重量や弾性性能のバランスが取れ、ボイスコイル体120のローリング現象を抑制することが可能となる。
また、接続部材170がインサート成形により外輪部161、内輪部162、およびアーム部163と一体化されているため、アーム部163と接続部材170との位置関係の精度を安定化させることができ、ボイスコイル体120のローリング現象をさらに抑制する事が可能となる。また、スピーカー100を組み立てる工程を簡略化できる。
また、磁気回路110の少なくとも側方に延在する伝達部材150と磁気回路110とが筐体140に一体化されているため、伝達部材150の外露出部151に強い力が加えられても、伝達部材150の筐体140に対する位置がずれたり、伝達部材150が筐体140から脱落することを抑制できる。また、筐体140、伝達部材150、および磁気回路110を作業者が組立ないため、それぞれの位置関係の精度を安定化させることができ、スピーカー100を組み立てる工程を簡略化することができる。
また、マグネット112の外周面の径が、前面板113、および後面部材114の最外周面の径より短いため、前面板113と後面部材114との間に樹脂が充填され、アンカー効果により磁気回路110が筐体140に強固に固定できる。
また、伝達部材150が180度位置関係で対照的に配置されているため、インサート成型時に均等に樹脂を伝達部材150近傍に流入させることができ、熱衝撃などを緩和することが可能となる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
例えば、ダンパー160のアーム部163は、一体化された接続部材170以外は外輪部161、および内輪部162と一体化された樹脂製として説明したが、アーム部163の少なくとも二本は、接続部材170と同様の金属であってもかまわない。この場合、接続部材170以外の金属製のアーム部163は、ボイスコイル体120とは電気的に接続されず、接続部材170のダミーとして機能する。
また、スピーカー100が備える磁気回路110の形式は特に限定されるものでは無く、内磁型の磁気回路110を採用してもかまわない。
また、磁気回路110、および伝達部材150が筐体140と一体の場合を説明したが、磁気回路110、および伝達部材150が筐体140と別体でもよく、磁気回路110は、作業者などにより組み立てられてもかまわない。また、筐体140は樹脂以外の材料で形成されてもかまわない。
また、ダンパー160は、ボイスコイル体120ではなく振動板130に取り付けられるものでもかまわない。
本開示は、電気信号を音響に変換するスピーカーに利用することができる。
100 スピーカー
110 磁気回路
111 磁気ギャップ
112 マグネット
113 前面板
114 後面部材
115 センターポール
116 位置決定部
117 テーパ部
120 ボイスコイル体
121 端子部
130 振動板
131 エッジ
132 接続部
133 キャップ
140 筐体
141 保持部
142 中間部
143 フレーム部
144 突出部
145 コネクタフレーム
146 ダンパー取付部
147 振動板取付部
148 固定部
150 伝達部材
151 外露出部
152 内露出部
160 ダンパー
161 外輪部
162 内輪部
163 アーム部
164 山部
165 谷部
170 接続部材
180 カバー
110 磁気回路
111 磁気ギャップ
112 マグネット
113 前面板
114 後面部材
115 センターポール
116 位置決定部
117 テーパ部
120 ボイスコイル体
121 端子部
130 振動板
131 エッジ
132 接続部
133 キャップ
140 筐体
141 保持部
142 中間部
143 フレーム部
144 突出部
145 コネクタフレーム
146 ダンパー取付部
147 振動板取付部
148 固定部
150 伝達部材
151 外露出部
152 内露出部
160 ダンパー
161 外輪部
162 内輪部
163 アーム部
164 山部
165 谷部
170 接続部材
180 カバー
Claims (8)
- 磁気ギャップを備えた磁気回路と、
前記磁気ギャップに挿入状態で配置されるボイスコイル体と、
前記ボイスコイル体に取り付けられる振動板と、
前記ボイスコイル体に接続され、前記ボイスコイル体に入力される電気信号を伝送する接続部材と、
前記磁気回路、および前記ボイスコイル体を収容する筐体と、
前記ボイスコイル体と前記筐体とを接続するダンパーと、
を備え、
前記ダンパーは、
前記筐体に取り付けられる円環状の外輪部と、
前記ボイスコイル体に取り付けられる円環状の内輪部と、
前記ボイスコイル体の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在し、前記外輪部と前記内輪部とを接続する少なくとも二本のアーム部と、を備え、
前記接続部材は、
前記ボイスコイル体の巻き軸を中心とする放射方向に沿って延在し、前記アーム部の間において前記外輪部、および前記内輪部を貫通した状態で前記ダンパーに保持される
スピーカー。 - 前記接続部材は、前記巻き軸を中心とした波紋状に湾曲する
請求項1に記載のスピーカー。 - 前記アームは、前記巻き軸を中心とした波紋状に湾曲する
請求項1または2に記載のスピーカー。 - 隣り合う前記アームは逆位相状に湾曲する
請求項2または3に記載のスピーカー。 - 隣り合う前記アームの周方向の幅が異なる
請求項1から4のいずれか一項に記載のスピーカー。 - 少なくとも二本の前記アームは、金属である
請求項1から5のいずれか一項に記載のスピーカー。 - 前記外輪部、前記内輪部、および前記アームは一体であり、前記接続部材は、前記ダンパーの形成時にインサート成形される
請求項1に記載のスピーカー。 - 前記接続部材は、前記外輪部と前記内輪部にインサート成形される
請求項7に記載のスピーカー。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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CN (1) | CN220528191U (ja) |
-
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- 2021-01-06 JP JP2021000995A patent/JP2022106173A/ja active Pending
- 2021-12-02 CN CN202190000913.7U patent/CN220528191U/zh active Active
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CN220528191U (zh) | 2024-02-23 |
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