JP2022105351A - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用する際の引き寄せ操作をスムーズに行うことができるパンツ型吸収性物品を提供すること。【解決手段】外装体10は、少なくとも前身頃Fに、横方向Yの伸長応力が相対的に低い低応力部15と、該低応力部15を挟んで縦方向Xの両側に該低応力部15と隣接して配置され、横方向Yの伸長応力が相対的に高い一対の高応力部16,17とを有する。一対の高応力部16,17が、パンツ型吸収性物品1のウエスト開口部WHを画成する縦方向端1Eを含む第1高応力部16と、低応力部15よりも縦方向Xの内方に位置する第2高応力部17とを有する。低応力部15を含む外装体10の一部が、周辺部よりも吸収性物品1の外側に突出変形して襞18を形成する。【選択図】図6

Description

本発明は、パンツ型使い捨ておむつ等のパンツ型吸収性物品に関する。
パンツ型吸収性物品の一種であるパンツ型使い捨ておむつは、典型的には、吸収体を含む吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配された外装体とを備え、前身頃及び後身頃それぞれにおける縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて、一対のサイド接合部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成された構成を有している。斯かる構成のパンツ型使い捨ておむつでは、着用者の身体へのフィット性を高めるために、ウエスト開口部とレッグ開口部との間における外装体に、横方向に伸長可能に固定された複数の弾性部材が、縦方向に間欠配置されている。なお、縦方向は、着用者の前後方向に対応する方向であり、横方向は、該縦方向と直交する方向である。
特許文献1には、パンツ型使い捨ておむつの胴周り部を縦方向に、腰部ゾーン、遠位腹部ゾーン、近位腹部ゾーン及び脚部ゾーンの4つに区分し、各ゾーンの引張応力を互いに異ならせることが記載されており、例えば、前身頃において、該脚部ゾーンの引張応力を、該脚近位腹部ゾーンの引張応力の50%以下とすることが記載されている。特許文献1記載のおむつによれば、脚部の動きを容易にしたままで、レッグ開口部の周囲でのずれ落ち防止性、良好なフィット性、及び履き心地のよさが得られるとされている。
特許文献2には、パンツ型使い捨ておむつにおける前身頃の外装体を、ウエスト開口部からレッグ開口部に向かって縦方向に、第1伸縮域、第2伸縮域及び第3伸縮域の3つに区分し、これら3つの伸縮域どうしの伸長応力の相関関係を、第2伸縮域≧第1伸縮域>第3伸縮域とすることが記載されている。特許文献2記載のおむつによれば、前身頃を着用者の身体に密着させることができ、排泄物の防漏性及び外観が向上するとされている。
特表2017-525483号公報 特開2004-240694号公報
パンツ型使い捨ておむつを着用する場合は通常、おむつにおける一対のレッグ開口部に着用者の両足を通した状態で、おむつの適当な部分を手指で把持して着用者の股間部側に引き寄せる。このおむつの「引き寄せ」は、着用者が立位姿勢の場合は「引き上げ」になる。着用者ではなく第三者がパンツ型使い捨ておむつを履かせる場合、例えば、母親や介護者が乳幼児や被介護者におむつを履かせる場合も、着用者ではなく第三者が行う点以外は前記とほぼ同様の操作が行われる。
しかし、従来のパンツ型使い捨ておむつは、着用する際の引き寄せ操作において手指で把持するのに適当な部分を備えていないため、引き寄せにくさが指摘されており、着用操作のスムーズさの点で改善の余地があった。おむつ引き寄せ操作では、おむつのウエスト端部をその内面(肌対向面)側から手指の先で引っ掛けるようにして把持することがしばしば行われているが、ウエスト端部には伸長可能に固定された弾性部材が比較的密に配置されていることが多く、そのような弾性部材の高密度配置部を手指の先で引っ掛けるようにして把持することが容易ではなく、特に、手指で把持しようとする部分が表面平滑性の高いシート材で形成されている場合には、該部分を把持しようとする手指が滑ってしまい、着用操作に手間取ることがあった。
したがって本発明の課題は、着用する際の引き寄せ操作をスムーズに行うことができるパンツ型吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、吸収体を含む吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配され、該横方向に伸縮性を有する伸縮シートを含む外装体とを備え、
前身頃及び後身頃それぞれの前記外装体の前記縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて、一対のサイド接合部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている、パンツ型吸収性物品である。
本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態では、前記外装体は、少なくとも前身頃に、前記横方向の伸長応力が相対的に低い低応力部と、該低応力部を挟んで前記縦方向の両側に該低応力部と隣接して配置され、該伸長応力が相対的に高い一対の高応力部とを有する。
本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態では、前記一対の高応力部が、前記パンツ型吸収性物品の前記ウエスト開口部側を画成する縦方向端を含む第1高応力部と、前記低応力部よりも前記縦方向の内方に位置する第2高応力部とを有する。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
本発明によれば、着用する際の引き寄せ操作をスムーズに行うことができるパンツ型吸収性物品が提供される。
図1は、本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつを模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示すおむつの展開且つ伸長状態における肌対向面(内面)側を一部破断して模式的に示す展開平面図である。 図3は、図1に示すおむつを分解して模式的に示す分解斜視図である。 図4は、図2のI-I線断面(縦方向に沿う断面)を模式的に示す縦断面図である。 図5は、本発明に係る伸縮シートの一例を模式的に示す一部破断斜視図である。 図6は、図4に示す外装体の一部(低応力部)に襞が形成された状態を模式的に示す縦断面図である。 図7は、本発明のパンツ型吸収性物品の他の実施形態の図4相当図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
本発明のパンツ型吸収性物品は、着用者の前後方向、すなわち腹側から股間部を介して背側に延びる方向に対応する縦方向(図中符号「X」で示す方向)と、該縦方向に直交する横方向(図中符号「Y」で示す方向)とを有する。
以下の説明において、特に説明しない限り、縦方向は、吸収性物品の縦方向又はその構成部材(例えば吸収体)における縦方向に沿う方向であり、横方向は、吸収性物品の横方向又はその構成部材における横方向に沿う方向である。
本発明のパンツ型吸収性物品は、吸収体(図中符号「4」で示す部材)を含む吸収性本体(図中符号「2」で示す部材)と、該吸収性本体の非肌対向面側に配され、該横方向に伸縮性を有する伸縮シート(図中符号「20」で示す部材)を含む外装体(図中符号「10」で示す部材)とを備える。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収性本体)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌から近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌から遠い側である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、すなわち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味する。
本発明のパンツ型吸収性物品は、前身頃(図中符号「F」で示す部分)及び後身頃(図中符号「R」で示す部分)それぞれの外装体の縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて、一対のサイド接合部(図中符号「S」で示す部分)、ウエスト開口部(図中符号「WH」で示す部分)及び一対のレッグ開口部(図中符号「LH」で示す部分)が形成されている。
図1~図4には、本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1が示されており、おむつ1は前記の構成を備えている。
前身頃Fは、図2に示す如き展開且つ伸長状態のおむつ1を縦方向Xに二等分して横方向Yに延びる縦中心線CLxを基準として、着用時に着用者の身体の腹側(前側)を覆う部分であり、後身頃Rは、着用者の身体の背側(後側)を覆う部分である。
ここでいう「展開且つ伸長状態」とは、おむつ1をサイド接合部Sで切り離して展開状態とし、その展開状態のおむつ1を各部の弾性部材を伸長させて設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ)となるまで拡げた状態をいう。
サイド接合部Sにおける外装体10どうしの接合手段は特に限定されず、例えば、融着、接着剤、縫着等が挙げられ、パンツ型吸収性物品の用途、外装体19の素材等に応じて任意に選択し得る。典型的には、パンツ型使い捨ておむつのサイド接合部Sにおける外装体10どうしの接合手段は融着及び/又は接着剤であり、パンツ型生理用ショーツのサイド接合部Sにおける外装体10どうしの接合手段は縫着である。本実施形態のサイド接合部Sは、外装体10の縦方向Xに沿う両側縁部10Sどうしが融着により接合したいわゆるサイドシール部であり、図1に示すように、周辺部よりも外方に突出している。
本実施形態のおむつ1は、図2に示すように、着用時に着用者の腹側に配される腹側部Aと、背側に配される背側部Cと、それらの間に位置して着用者の股間部に配される股下部Bとに区分される。
腹側部Aは前身頃Fの一部であり、背側部Cは後身頃Rの一部である。股下部Bは、縦中心線CLxを縦方向Xに跨いでおり、前身頃Fから後身頃Rに存在している。腹側部A及び背側部Cは、それぞれ典型的には、縦方向Xにおいてサイド接合部Sと同位置にある部分である。股下部Bは、典型的には、外装体10の縦方向Xに沿う両側縁部10Sにレッグ開口部LH,LH形成用の括れ部であるレッグ縁部LS,LSが形成された領域を含み、おむつ1の着用時に着用者のペニス等の排泄部に対向配置される排泄部対向部を含む。
本発明において、腹側部A、股下部B及び背側部Cは、展開且つ伸長状態のおむつ1を縦方向Xに三等分した場合の各領域であり得る。
本実施形態では、図2に示すように、腹側部A及び背側部Cは、それぞれ、着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位に対応する腸骨領域D2と、該領域D2よりも縦方向Xの外方(おむつ1の上方)に位置するウエスト領域D1と、該領域D2よりも縦方向Xの内方(おむつ1の下方)に位置する胴周り領域D3とを有している。ここでいう、腸骨稜及び上前腸骨棘は、解剖学の用語である。ウエスト領域D1は、腹側部A及び背側部Cそれぞれの縦方向Xの最外方に位置し、おむつ1の縦方向Xの両端うちの一方である縦方向端1Eを含む。おむつ1の縦方向端1Eは、外装体10の縦方向端でもある。
本発明において、ウエスト領域D1、腸骨領域D2及び胴周り領域D3は、腹側部A又は背側部C(縦方向Xにおいてサイドシール部Sと同位置にある部分)を縦方向Xに三等分した場合の各領域であり得る。
なお本実施形態では、腹側部Aと背側部Cとは基本的に同様に構成されており、特に断らない限り、どちらか一方についての説明は他方にも適用される。
本実施形態では、吸収性本体2は、図2に輪郭線で示したように平面視長方形形状を有しており、その長手方向をおむつ1の縦方向Xに一致させて、外装体10の横方向Yの中央部に配置され、腹側部Aから背側部Cにわたって縦方向Xに延在している。吸収性本体2は、接着剤により外装体10に接合されている。
吸収性本体2は、吸収体4と、吸収体4の肌対向面側に配置された液透過性の表面シート3とを含んで構成されている。吸収体4は、少なくとも木材パルプ、吸水性ポリマー等の吸水性材料を主体とする吸収性コアを含み、更に、該吸収性コアの外面を被覆する液透過性のコアラップシートとして、紙、不織布等を含んでいてもよい。また吸収性本体2の構成部材として、吸収体4の非肌対向面側、より具体的には図4を参照して、吸収体4と外装体10(後述する内層シート12)との間に、液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性(要するに防漏性)の裏面シートが配置されていてもよい。吸収性本体2の構成部材としては、この種の吸収性物品において通常使用されているものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート3としては各種の不織布や開孔フィルム等を用いることができる。前記裏面シートとしては樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。吸収性本体2の構成部材どうしは、接着剤等の公知の接合手段により一体とされている。
本実施形態では、吸収性本体2の肌対向面(表面シート3側)における縦方向Xに沿う両側部に、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の防漏カフ形成用シート50から構成された一対の防漏カフ5,5が設けられている。各防漏カフ5の自由端部には1本又は複数本の糸状の防漏カフ形成用弾性部材51が、縦方向Xに伸長可能に固定されている。防漏カフ5は、弾性部材51が収縮することで、少なくとも股下部Bで着用者の肌側に起立し、これにより体液の横方向Yの外方への流出が防止される。
また、吸収性本体2の肌対向面(表面シート3側)における縦方向Xの両端部が、防漏カフ5とともに、カバーシート6で被覆されている。カバーシート6は、腹側部A又は背側部Cにおいて吸収性本体2の縦方向端を縦方向Xに跨ぎ、且つおむつ1(外装体10)の横方向Yの全長にわたって延在している。カバーシート6は、吸収体4からの吸水性ポリマー等の吸水性材料の脱落防止、着用者の汗等の体液吸収等の役割を果たすもので、不織布や紙等の液透過性シートからなる。
なお、本発明のパンツ型吸収性物品は、防漏カフ5及びカバーシート6を備えていなくてもよい。
本実施形態では、外装体10は、吸収体4から相対的に遠い位置に配置され、おむつ1の外面を形成する外層シート11と、吸収体4から相対的に近い位置に配置され、おむつ1の内面を形成する内層シート12とを含んで構成されている。
外層シート11と内層シート12とは、接着剤等の接合手段を介して互いに接合され一体化されている。
外層シート11と内層シート12とは、互いに同種のシートでもよく、あるいは異種のシートでもよい。本明細書において、「同種のシート」とは、シートの製造プロセス、シートの構成繊維の種類、構成繊維の繊維径や長さ、シートの厚みや坪量等がすべて同じであるシートどうしを意味する。これらのうちの少なくとも1つが異なる場合には、「異種のシート」である。
外装体10は、吸収性本体2よりも面積が大きく、吸収性本体2の周縁から外方に延出している。外装体10は、図2に示す如きおむつ1の展開且つ伸長状態において、股下部Bに対応する部分(縦方向Xの中央域)が、横方向Yの中央に向かって凸の円弧状に湾曲して括れ、また、腹側部A及び背側部Cに対応する部分(縦方向Xの端部域)が、縦方向Xよりも横方向Yの長さが長い長方形形状を有し、外装体10全体として砂時計状を有している。
外層シート11は、内層シート12よりも縦方向Xの長さが長く、内層シート12の縦方向端から延出する延出部11Eを有し、該延出部11Eは、図4に示すように、該外層シート11の肌対向面(内面)側に折り返されている。おむつ1の縦方向端1Eは、斯かる外層シート11の折り返しにおける折曲線に一致する。外装体10の縦方向Xの両端部それぞれには、斯かる外層シート11の折り返しによる外層シート11の二層構造が形成されている。この外層シート11の二層構造は、腹側部A及び背側部Cそれぞれのウエスト領域D1に位置している。
本実施形態では、外装体10における腹側部A及び背側部C(ウエスト領域D1、腸骨領域D2、胴周り領域D3)に対応する部分に、複数の胴周りギャザー形成用弾性部材7が横方向Yに伸縮可能に配置されている。複数の弾性部材7は、外装体10を構成する外層シート11と内層シート12との間において横方向Yに伸長状態で接着剤により固定され、且つ縦方向Xに間欠配置されている。おむつ1の自然状態あるいは着用状態では、弾性部材7の収縮により、外装体10における腹側部A及び背側部Cに対応する部分に弾性部材7の収縮方向と交差する方向に延びる複数の襞(ギャザー)が形成され、これにより腹側部A及び背側部Cそれぞれの全周にわたって該襞が実質的に連続した環状の胴周りギャザーが形成される。
また本実施形態では、一対のレッグ開口部LH,LHそれぞれの開口縁部を形成するレッグ縁部LSに、1本又は複数本のレッグギャザー形成用弾性部材8が配置されている。弾性部材8は、外層シート11と内層シート12との間に伸長可能に接着剤により固定されている。おむつ1の自然状態あるいは着用状態では、弾性部材8の収縮により、外装体10におけるレッグ開口部LHの開口縁部を構成する部分に弾性部材8の収縮方向と交差する方向に延びる複数の襞(ギャザー)が形成され、これによりレッグ開口部LHの開口縁部の全周にわたって該襞が実質的に連続した環状のレッグギャザーが形成される。
弾性部材7,8をはじめとする、おむつ1における各種の弾性部材の素材としては、特に断らない限り、この種の吸収性物品に通常用いられる各種公知の弾性材料を特に制限なく用いることができ、例えば、スチレン-ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等が挙げられる。弾性部材の形態としては、断面が長方形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは紐状(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
外装体10は、横方向Yに伸縮性を有する伸縮シートを含む。
前記伸縮シートは、好ましくは横方向Yの最大伸度が50%以上であり、該シートを横方向Yに伸度100%まで伸長させた後、収縮させたときの伸長回復率(すなわち100%伸長時の伸長回復率)が、少なくとも70%以上であることが好ましい。
前記伸縮シートは、横方向Yにおいて縦方向Xよりも最大伸度が高く且つ伸長回復率が高い。より具体的には、前記伸縮シートは、横方向Yにおいては、好ましくは最大伸度50%以上且つ伸長回復率70%以上であり、伸長後に収縮するが、縦方向Xにおいては、伸長後に収縮しない。シートの伸長回復率は、以下の測定方法により測定される。
<伸長回復率の測定方法>
測定対象のシート(伸縮シート)から長さ50mm、幅25mmのサンプル片を用意する。引張試験機(株式会社オリエンテック製の「テンシロン」RTC-1150A)のチャック間(チャック間隔K0)にサンプル片を非伸長且つ弛みのない状態で固定し、引張速度300mm/minでチャック間を拡げることでサンプル片を引っ張り、サンプル片の100%伸長時の長さK2(=K0×2)まで伸長させた後、引張速度と同速度でチャック間を狭めていき、引張応力が0になった時点でのサンプル片の長さを伸長回復後の長さK1とする。次式により、測定対象のシートの100%伸長時の伸長回復率を算出する。 100%伸長時の伸長回復率(%)=〔(K2-K1)/(K2-K0)〕×100
前記伸縮シートとしては、例えば(1)弾性繊維層の両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されている伸縮性不織布、(2)ネット状の弾性シートの両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されている伸縮性不織布、(3)弾性フィルムからなる弾性シートの両面又は片面に伸張可能な繊維層が一体化されている伸縮性不織布、(4)互いに交差せずに一方向に延びるように配列した多数の弾性フィラメントが、実質的に非伸長状態で、それらの全長にわたり、伸長可能な繊維層に接合されてなる伸縮性不織布等を好ましく用いることができる。
ここでいう「伸長可能な繊維層」には、弾性を有する材料と一体化する前から伸長可能である繊維層の他に、弾性を有する材料との一体化後に機械加工等により伸長可能とされた繊維層が含まれる。
弾性繊維層と伸長可能な繊維層との一体化の方法としては、例えば、これらを積層して水流交絡又はエアスルー等により繊維を交絡させる方法、ヒートエンボス、接着剤、超音波等によって接合させる方法が挙げられる。
図5には、前記伸縮シートの一例である伸縮シート20が示されている。伸縮シート20は、前記(4)の伸縮性不織布に相当するものである。伸縮シート20は、横方向Yに伸長可能な繊維層と、該繊維層の一方の面に接合され、横方向Yに延在する複数の弾性フィラメント23とを含んで構成されている。図5に示す形態では、前記繊維層として、相対向する2枚の繊維シート21,22を含み、複数の弾性フィラメント23は、両繊維シート21,22の間に介在配置されている。
伸縮シート20は、例えば、特開2009-61743号公報に記載の方法に従って製造することができる。具体的には例えば、紡糸ノズルから紡出された溶融状態の複数の弾性フィラメント23を所定速度で引き取って延伸しつつ、該弾性フィラメント23の固化前に、該弾性フィラメント23が互いに交差せず一方向に配列するように該弾性フィラメント23を繊維シート21,22に融着させた後、その弾性フィラメント23が融着した両シート21,22を、該弾性フィラメント23の延びる方向に沿って延伸することによって、伸縮シート20を製造することができる。
伸縮シート20は、その全体が横方向Yに伸縮性を有している。伸縮シート20においては、該伸縮シート20に横方向Yへの伸縮性を付与する弾性フィラメント23のピッチP(図5参照)が比較的短く、複数の弾性フィラメント23が縦方向Xにおいて比較的高密度に配置されており、斯かる弾性フィラメント23の配置により、伸縮シート20の全体が横方向Yに伸縮性を有している。弾性フィラメント23のピッチP、すなわち縦方向Xに隣り合う任意の2本の弾性フィラメント23,23の中心間距離Pは、伸縮シート20の全体に伸縮性を付与する観点から、好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下である。弾性フィラメント23のピッチPの下限は特に制限されないが、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1mm以上である。
伸縮シート20を構成する2枚の繊維シート21,22は、何れも弾性フィラメント23の延びる方向(横方向Y)と同方向に伸長可能である。ここでいう「伸長可能」には、(イ)繊維シート21,22の構成繊維自体が伸長する場合と、(ロ)構成繊維自体は伸長しなくても、交点において結合していた繊維どうしが離れたり、繊維どうしの結合等により複数本の繊維で形成された立体構造が構造的に変化したり、構成繊維がちぎれたりして、繊維シート21,22全体として伸長する場合とが包含される。
弾性フィラメント23は、弾性樹脂が溶融又は軟化した状態で延伸されて形成されたものである。複数の弾性フィラメント23は、それぞれ、伸縮シート20の横方向Yの全長に連続して配されている。複数の弾性フィラメント23は、互いに交差せずに一方向(横方向Y)に延びるように配列している。弾性フィラメント23は、実質的に非伸長状態で2枚のシート21,22に接合されている。弾性フィラメント23と繊維シート21,22との接合は、両シート21,22の構成繊維(非弾性繊維)が弾性フィラメント23中に埋没した状態で該弾性フィラメント23に融着することによりなされたものであり、ホットメルト型接着剤等の接着剤を用いてなされたものではない。したがって、繊維シート21,22(非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層)とこれに接合されている弾性フィラメント23との間には接着剤が存在しない。
伸縮シート20は、弾性フィラメント23の延びる方向(横方向Y)と同方向に伸縮可能である。伸縮シート20の伸縮性は、弾性フィラメント23の弾性に起因して発現する。伸縮シート20を弾性フィラメント23の延びる方向と同方向に引き伸ばすと、弾性フィラメント23及び繊維シート21,22が伸長する。そして伸縮シート20の引き伸ばしを解除すると、弾性フィラメント23が収縮し、その収縮に連れて繊維シート21,22が引き伸ばし前の状態に復帰する。また、伸縮シート20においては、その製造時に繊維シート21,22が該弾性フィラメント23の延びる方向に沿って延伸されることで、両シート21,22どうしの繊維の結合が一部破壊されており、それによって両シート21,22に伸びしろが設けてられているため、伸縮シート20を弾性フィラメント23の延びる方向(横方向Y)に引き伸ばした場合には、伸縮シート20が横方向Yに縮む、いわゆる幅縮みをほとんど起こさずに伸長し得る。
伸縮シート20を構成する2枚の繊維シート21,22は、それぞれ、短繊維の不織布であり得る。不織布としては、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等が挙げられる。両シート21,22は、互いに同種でもよく、異種でもよい。
伸縮シート20を構成する弾性フィラメント23は、例えば熱可塑性エラストマーやゴム等を原料とするものである。特に熱可塑性エラストマーを原料として用いると、通常の熱可塑性樹脂と同様に押出機を用いた溶融紡糸が可能であり、またそのようにして得られた弾性フィラメントは熱融着させやすいので、伸縮シート20に好適である。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、SBS(スチレン-ブタジエン-スチレン)、SIS(スチレン-イソプレン-スチレン)、SEBS(スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン)、SEPS(スチレン-エチレン-プロピレン-スチレン)等のスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー(エチレン系のα-オレフィンエラストマー、エチレン・ブテン・オクテン等を共重合したプロピレン系エラストマー)、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの樹脂からなる芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維を用いることもできる。
本実施形態では、外装体10を構成する複数のシート11,12のうち、外層シート11が伸縮シート20からなり、外層シート11はその全体が横方向Yに伸縮性を有している。なお外層シート11は、その全体が横方向Yに伸縮性を有することを前提として、伸縮シート20の如き伸縮シート以外のシートを含んでいてもよい。
本実施形態では、内層シート12は伸縮性を有しておらず、非伸縮性である。非伸縮性である内層シート12は、前記<伸長回復率の測定方法>により測定した伸長回復率が20%以下であるか、又は100%伸長する前に破断する。
内層シート12(非伸縮シート)としては、各種製法による不織布を用いることができ、例えば、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ニードルパンチ不織布等が挙げられる。内層シート12は単層構造でもよく、2枚以上のシート(不織布)が積層された積層構造でもよく、典型的には、単層構造である。
外層シート11の坪量(外層シート11が積層構造である場合は該積層構造の坪量)は特に制限されないが、好ましくは20g/m以上、より好ましくは30g/m以上、そして、好ましくは60g/m以下、より好ましくは55g/m以下である。
内層シート12の坪量(内層シート12が積層構造である場合は該積層構造の坪量)は特に制限されないが、好ましくは13g/m以上、より好ましくは15g/m以上、そして、好ましくは30g/m以下、より好ましくは25g/m以下である。
おむつ1の主たる特徴の1つとして、図4に示すように、外装体10は、少なくとも前身頃Fに、横方向Yの伸長応力が相対的に低い低応力部15と、該低応力部15を挟んで縦方向Xの両側に該低応力部15と隣接して配置され、横方向Yの伸長応力が相対的に高い一対の高応力部16,17とを有し、該一対の高応力部16,17が、おむつ1のウエスト開口部WHを画成する縦方向端1Eを含む第1高応力部16と、低応力部15よりも縦方向Xの内方(股下部B寄り)に位置する第2高応力部17とを有している点が挙げられる。
なお図示していないが、本実施形態では、外装体10は後身頃Rにも、前身頃Fと同様に、おむつ1の縦方向端1Eから縦方向Xの内方(股下部B)に向かって、第1高応力部16、低応力部15及び第2高応力部17をこの順で有している。
伸長応力は下記方法により測定される。
<伸長応力の測定方法>
測定対象のパンツ型吸収性物品が前述のおむつ1である場合を例にとって説明する。まず、サイド接合部Sで接合されている外装体10どうしを剥がし、おむつ1を展開して平面状に拡げ、おむつ1の横方向Yと平行な直線に沿って、測定対象領域(低応力部15、高応力部16,17)をそれぞれ切り出して測定サンプルとする。この切り出しの際には、外装体10のみならず、吸収性本体2等を含むおむつ1全体を切断する。測定サンプルの長手方向(横方向Y)の両端(サイドシール部Sのすぐ内側)を、(株)ORIENTEC社製のテンシロン万能試験機(RTC-1210A)のチャックに挟み、測定サンプルを300mm/minの速度で長手方向に伸長させ、その際の測定サンプルの応力(伸長応力)を測定する。具体的には、外装体10の内寸、より具体的には、弾性部材7により外装体10を構成するシート11,12が収縮していない状態での一対のサイドシール部S,S間の長さを100(例えば350mm)とした場合に、測定サンプルを80相当(例えば280mm)の長さまで伸長させた後に、71相当(例えば250mm)の長さまで収縮させた時の引張り荷重(cN)をその測定サンプルの伸長応力とする。測定サンプルの伸長応力は、当該測定対象領域の長手方向(横方向Y)の長さあたりに換算することで、平均伸長応力として算出される。
測定サンプルの応力として前記のように、外装体の内寸を100としたときの71相当の長さにおける戻りの力を規定した理由は、おむつ1の如きパンツおむつを着用する主たる幼児の腹周りの長さがおむつ内寸と比して71%程度となるからである。ここでいう、腹周りの長さは、幼児の姿勢が変化したときの腹周りの周長の変化を考慮し、立位及び座位で測定した腹周りの平均値である。
第1高応力部16、低応力部15及び第2高応力部17の如き、外装体10における横方向Yの伸長応力が互いに異なる部分どうしの縦方向Xでの境界は、以下の手順で決定される。
(1)まず、サイド接合部Sで接合されている外装体10どうしを剥がし、おむつ1を展開して平面状に拡げ、横方向Yと平行な直線に沿って縦方向Xに10mm間隔でおむつ1を切断して、幅(短手方向の長さ)10mmの複数の測定サンプルを作製する。このおむつ1の切断の際には、外装体10のみならず、吸収性本体2等を含むおむつ1全体を切断する。複数の胴周りギャザー形成用弾性部材7が配置された領域(腹側部A、背側部C)を切断する際には、該領域から作製された複数の測定サンプルどうしで、内包する弾性部材7の数が同じになるようにする。
(2)次に、前記<伸長応力の測定方法>に準じる方法で各測定サンプルの伸長応力(単位:cN/10mm)を測定する。
(3)次に、縦方向Xに隣接する2つの測定サンプルどうしで伸長応力の測定値を比較し、一方の測定値が他方のそれの±10%未満の場合は、その2つの測定サンプルは互いに伸長応力が同じ(同一の応力部に属する)と判定し、一方の測定値が他方のそれの±10%以上の場合は、その2つの測定サンプルは伸長応力が互いに異なる(異なる応力部に属する)と判定する。例えば、比較する2つの測定サンプルのうちの一方の伸長応力の測定値が10cN/10mmだった場合に、他方のそれが9cN/10mm以下又は11cN/10mm以上の場合は、その2つの測定サンプルは伸長応力が互いに異なると判定し、その2つの測定サンプルの境界を、互いに異なる応力部の境界と規定する。以上の判定作業を、作製した複数の測定サンプルの全てについて実施することで、横方向Yの伸長応力に応じておむつ1を縦方向Xに複数に区分することができる。その各区分が、第1高応力部16、低応力部15及び第2高応力部17の如き、応力部である。
なお、パンツ型吸収性物品からその一部を取り出して伸長応力の如き物性等を測定する場合において、その取り出したい部材(測定対象)が、接着剤によって他の部材と接合されている場合は、その接合部分を、コールドスプレーの冷風を吹き付ける等の方法で接着力を除去してから取り出す。この手順は、本明細書中の全ての測定において共通である。
外装体10における横方向Yの伸長応力は、おむつ1の着用者の身体に対する締め付け程度と相関があり、横方向Yの伸長応力が大きいほど締め付けが強くなる。したがって、外装体10において前述したように、横方向Yの伸長応力が相対的に高い一対の高応力部16,17間に、該伸長応力が相対的に低い低応力部15が介在配置されていると、周辺部(高応力部16,17)に比べて締め付けが弱い低応力部15が変形しやすいものとなり、その結果、図6に示すように、低応力部15を含む外装体10(外層シート11及び内層シート12)の一部が、周辺部よりもおむつ1の外側に突出変形して襞18を形成する。襞18は、少なくとも低応力部15を含み、更には低応力部15の近傍、すなわち第1高応力部16における低応力部15寄りの部分及び/又は第2高応力部17における低応力部15寄りの部分を含み得る。襞18は、おむつ1を着用する際の引き寄せ操作において手指で把持するのに適当なものであり、おむつ1の一対のレッグ開口部LH,LHに両足を通した状態から、おむつ1の襞18を手指で把持しつつ、おむつ1を着用者の股間部側に引き寄せることで、おむつ1を股間側にスムーズに引き寄せることができ、おむつ1の着用操作をスムーズに行うことが可能となる。
本実施形態では、図4に示すように、吸収体4の縦方向Xの最外方端である縦方向端4Eよりも縦方向Xの外方にウエスト領域D1が位置していて、ウエスト領域D1には吸収体4が配置されておらず、低応力部15は、このような吸収体非配置領域であるウエスト領域D1の周方向の略全長にわたって連続している。したがって本実施形態では、低応力部15が突出変形して形成される襞18は、図1に示すように、おむつ1のウエスト領域D1の周方向の略全長にわたって連続している。
襞18は、1)常時形成されている場合もあり得るし、2)特定条件を満たしたときのみ形成され、特定条件が満たされなくなったら消失する場合もあり得る。前記1)の場合でも、特定条件を満たした場合には、それが満たされていない場合と比べて、襞18の寸法が大きい、低応力部15を含む外装体10の一部の突出変形の程度が大きい、といった差異が見られ得る。前記「特定条件」の一例として、外装体10における低応力部15を含む領域(ウエスト領域D1の表面)に摩擦力が作用することを例示できる。斯かる摩擦力は、例えば、おむつ1を装着する際の、おむつ1の着用者の股間部側への引き寄せ操作中に発生する。例えば、おむつ1を着用しようとする者が、立位姿勢でおむつ1の一対のレッグ開口部LH,LHに両足を通した状態から、おむつ1の適当な部分を手指で把持して股間部側に引き寄せる(引き上げる)場合、襞18は、そのおむつ1の引き寄せ操作中に形成され、該引き寄せ操作が完了すると消失し、おむつ1の着用中は形成されない。
襞18が前記1)であるか又は前記2)であるかは、低応力部15と高応力部16,17との伸長応力の差、各応力部15,16,17の剛性等を適宜調整することで調整可能である。なお、前記の「低応力部15と高応力部16,17との伸長応力の差」は、おむつ1の着用者の肌に対する垂直抗力の差となるので、低応力部15と高応力部16,17との摩擦力の差と同義である。
第1高応力部16又は第2高応力部17の横方向Yの伸長応力と低応力部15の横方向Yの伸長応力との比率は、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.5以上、そして、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.0以下である。
なお、第1高応力部16と第2高応力部17とは、横方向Yの伸長応力が同じ場合と異なる場合とがあり得るが、両者で異なる場合は、相対的に低い方の横方向Yの伸長応力と低応力部15の横方向Yの伸長応力との比率が前記範囲にあることが好ましい。
低応力部15の横方向Yの伸長応力は、高応力部16,17のそれと比べて低いが、ゼロではないことが好ましい。低応力部15の横方向Yの伸長応力がゼロであると、低応力部15での着用者の身体に対する締め付けが無いことになり、おむつ1が着用中にずれ落ちるなどの不都合が生じるおそれがあるためである。
低応力部15の横方向Yの伸長応力は、高応力部16,17に比べて低いことを前提として、好ましくは0.005N/mm以上、より好ましくは0.010N/mm以上、そして、好ましくは0.044N/mm以下、より好ましくは0.040N/mm以下である。
第1高応力部16(低応力部15よりも縦方向Xの外方に位置する高応力部)の横方向Yの伸長応力は、低応力部15のそれに比べて高いことを前提として、好ましくは0.010N/mm以上、より好ましくは0.020N/mm以上、そして、好ましくは0.088N/mm以下、より好ましくは0.080N/mm以下である。
第2高応力部17(低応力部15よりも縦方向Xの内方に位置する高応力部)の横方向Yの伸長応力は、第1高応力部16のそれと同じでもよく、異なっていてもよく、後者の場合は、第1高応力部16のそれと比べて、高い場合と低い場合とがあり得る。低応力部15に襞18を確実に形成させつつ、おむつ1の着用中のずれ落ちを防止する観点から、第2高応力部17の横方向Yの伸長応力は、第1高応力部16のそれと比べて高いことが好ましい。つまり、前身頃F(腹側部A)、更には後身頃R(背側部C)においては、横方向Yの伸長応力に関して、「第2高応力部17>第1高応力部16>低応力部15」の大小関係が成立することが好ましい。
第2高応力部17の横方向Yの伸長応力と第1高応力部16の横方向Yの伸長応力との比率は、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.5以上、より好ましくは2.0以上、そして、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下である。
第2高応力部17の横方向Yの伸長応力は、低応力部15及び第1高応力部16のそれに比べて高いことを前提として、好ましくは0.015N/mm以上、より好ましくは0.030N/mm以上、そして、好ましくは0.200N/mm以下、より好ましくは0.100N/mm以下である。
低応力部15及び高応力部16,17の横方向Yそれぞれの伸長応力は、弾性部材(弾性フィラメント)、シート等の当該部分の構成部材、特に、横方向Yの伸縮性の発現に寄与する部材(以下、「伸縮性部材」とも言う。)の組成や配置等を適宜調整することで調整可能である。前記伸縮性部材として弾性部材を含む場合は、その弾性部材の数、太さ、ピッチ等を適宜調整することで、当該部分の横方向Yの伸長応力を調整可能である。
本実施形態では図4に示すように、低応力部15は、伸縮シート20からなる外層シート11と非伸縮性の内層シート12との積層構造からなり、両シート11,12の間には弾性部材は介在配置されていない。つまり低応力部15では、前記伸縮性部材は、1枚(1層)の伸縮シート20のみである。
これに対し第1高応力部16は、伸縮シート20の折り返しによる該伸縮シート20の2層構造を含んでおり、伸縮シート20が1層のみの低応力部15に比べて、前記伸縮性部材の数が多い。そのため第1高応力部16は、低応力部15に比べて横方向Yの伸長応力が高い。
また第1高応力部16は、前記2層構造を含むが、外装体10(外層シート11、内層シート12)の表面(肌対向面、非肌対向面)に伸長可能に固定された弾性部材(いわゆるギャザー形成用弾性部材)を含まない。外装体10にこのようなギャザー形成用弾性部材を配置すると、該弾性部材が着用者の身体を過剰に締め付けてしまい、着用者の身体にその締め付けの跡(いわゆるゴム跡)が付くことが懸念されるが、本実施形態では、第1高応力部16はギャザー形成用弾性部材を含まずに構成されているため、斯かる懸念が払拭されている。
なお本実施形態では、第1高応力部16も、低応力部15と同様に、外装体10の表面に伸長状態で固定された弾性部材を含んでおらず、前記懸念が払拭されている。
一方、第2高応力部17は、前記伸縮性部材として、1枚(1層)の伸縮シート20(外層シート11)と、該シート20の表面(肌対向面)に伸長可能に固定された複数の弾性部材7とを含んでいる。斯かる構成により、第2高応力部17は少なくとも、弾性部材7を含まない低応力部15に比べて横方向Yの伸長応力が高い。また、第1高応力部16との比較に関しては、第2高応力部17に配置された弾性部材7の伸長倍率、ピッチ、太さ、配置数等にもよるが、図4に示すように、第1高応力部16に弾性部材7の如きギャザー形成用弾性部材が配置されていないことを前提として、典型的には、1層の伸縮シート20の表面に弾性部材7が伸長可能に固定された構成を有する第2高応力部17の方が、伸縮シート20の2層構造を含むが弾性部材7を含まない第1高応力部16に比べて、横方向Yの伸長応力が高い。第2高応力部17の弾性部材7の伸長倍率、ピッチ等については、後述する他の実施形態(おむつ1A)の説明で言及する。
本実施形態では図4に示すように、第2高応力部17が、平面視(厚み方向の投影視)で吸収体4と重なる領域17Aに存在する。より具体的には、第2高応力部17は吸収体4(吸収性本体2)よりも面積が大きく、吸収体4(吸収性本体2)と平面視で重なる領域17Aと、吸収体4(吸収性本体2)と重ならない領域17Bとを含み、領域17Bが低応力部15と縦方向Xにおいて隣接している。図示の形態では、腹側部A及び背側部Cそれぞれにおいて、領域17Aは、腸骨領域D2及び胴周り領域D3に存在し、領域17Bは、ウエスト領域D1及び腸骨領域D2に存在している。なお、第2高応力部17としては、領域17Aのみからなり領域17Bを含まない形態、すなわち第2高応力部17の全体が吸収体4と平面視で重なる形態があり得る。
吸収体4は、おむつ1の構成部材のうちでも特に剛性が高い部材であるから、外装体10(外層シート11、内層シート12)における平面視で吸収体4と重なる領域は、吸収体4と重ならない領域に比べて、高剛性の吸収体4の影響により変形し難く、襞18の如き外装体10の変形部が形成され難い。したがって、平面視で吸収体4と重なる第2高応力部17の領域17Aには、前述のおむつ1の装着時の引き寄せ操作中であっても襞18が形成され難い。このように、第2高応力部17に平面視で吸収体4と重なる領域17Aを設けて、第2高応力部17での襞18の形成を意図的に阻害することで、低応力部15のみに選択的に襞18を形成することが容易になり、低応力部15以外の他の部位に襞18が形成される不都合が効果的に防止される。低応力部15のみならず、高応力部16,17にも襞18が形成されるようであると、腹側部Aや背側部Cのおむつ1の着用者に対する締め付けが弱く、おむつ1が着用中にずれ落ちるおそれがあり、また、おむつ1の外面に多数の襞18が形成されるため、おむつ1の外観が損なわれるおそれもある。平面視で第2高応力部17と吸収体4とが重なる領域17Aが存在することで、このような不都合が効果的に防止され得るのである。
本実施形態では図4に示すように、低応力部15は、吸収体4の縦方向端4Eよりも縦方向Xの外方に存在する。すなわち低応力部15は、平面視で吸収体4と重ならない領域で且つ吸収体4よりも縦方向Xの外方(吸収体4よりもおむつ1の縦方向端1Eに近い位置)に存在する。低応力部15がこのように配置されていることで、おむつ1を着用者の股間側に引き寄せる際に手指で把持するのに適当な位置である、吸収体4の縦方向端4Eよりも縦方向Xの外方位置に、襞18を形成することが促進され、おむつ1の着用操作をより一層スムーズに行うことが可能となる。
第1高応力部16は、低応力部15に比べて、剛性が高いことが好ましい。外装体10(外層シート11、内層シート12)の剛性が高いほど、襞18の如き外装体10の変形部が形成され難くなるため、斯かる「第1高応力部16の剛性>低応力部15の剛性」という大小関係が成立することで、第1高応力部16に襞18が形成されることが阻害され、低応力部15のみに選択的に襞18を形成しやすくなる。特に、斯かる大小関係が成立するとともに、前述したように第2高応力部17が平面視で吸収体4と重なる領域に存在することにより、低応力部15のみに襞18が形成され、低応力部15に隣接する高応力部16,17には襞18が形成されない状態が得られやすくなり、本発明の所定の効果がより一層確実に奏されるようになる。
おむつ1の各部の剛性は、下記方法により測定されるリングクラッシュ圧縮強さを指標とすることができる。リングクラッシュ圧縮強さ(単位:N/30mm)の値が大きいほど、当該部位の剛性が高いと評価できる。
<リングクラッシュ圧縮強さの測定方法>
測定対象のパンツ型吸収性物品が前述のおむつ1である場合を例にとって説明する。まず、サイド接合部Sで接合されている外装体10どうしを剥がし、おむつ1を展開して平面状に拡げ、リングクラッシュ圧縮強さの測定対象部位、例えば前記の各応力部15,16,17(各領域D1,D2,D3)から、おむつ1の横方向Y(当該応力部の伸縮方向と同方向)の伸長状態での長さ150mm、縦方向X(該伸縮方向と直交する方向)の伸長状態での長さ30mmの平面視長方形形状を切り出して試験片とする。なお、測定対象のパンツ型吸収性物品のサイズが比較的小さい等の理由で、斯かるサイズの平面視長方形形状の試験片を作製することが困難な場合は、長手方向長さ:短手方向長さ=150:30を満たすように試験片を作製すればよいが、その場合は、各測定対象部位の試験片の長さを揃える。また、試験片には吸収体4(吸収性本体2)が含まれないようにする。
試験片を、それぞれ、該試験片の長手方向が周方向となるように丸め、且つ該試験片の長手方向の両端部どうしの重なり部の該周方向の長さが5mmとなるまで伸ばして、直径45mmの円筒を作る。そして両端の重ねた部分において、円筒の軸方向の上端及び下端の2箇所を、マックス(株)製No.10-1Mの針等のステープルを用いて止着して、円筒形状の測定サンプルを作製する。なおステープルの向きは周方向と平行とする。
作製した円筒状の各測定サンプルを、それぞれ、その軸方向を鉛直方向に一致させるように立たせ、株式会社オリエンテック製の「RTA-100」等の圧縮試験機にセットする。そして、直径70mm以上の円形圧縮プレートにより、測定サンプルを円筒の軸方向に10mm/minの圧縮速度で圧縮し、その圧縮時に示す最大荷重(N/30mm)を記録する。1種類の測定サンプル(例えば第1高応力部16の測定サンプル)につき、5つの測定サンプルを用意してそれぞれの最大荷重を測定し、それらの算術平均値を当該測定対象部位のリングクラッシュ圧縮強さの値とする。
第1高応力部16の剛性と低応力部15の剛性との比率は、該剛性の指標として前記リングクラッシュ圧縮強さを用いた場合に、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.2以上、そして、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.0以下である。
第1高応力部16の剛性は、低応力部15のそれに比べて高いことを前提として、好ましくは2.0cN以上、より好ましくは3.0cN以上、そして、好ましくは30cN以下、より好ましくは20cN以下である。
低応力部15の剛性は、第1高応力部16のそれに比べて低いことを前提として、好ましくは1.0cN以上、より好ましくは2.0cN以上、そして、好ましくは25cN以下、より好ましくは15cN以下である。
第1高応力部16の剛性を高めて、第1高応力部16での襞18の形成を確実に阻害する(低応力部15のみに選択的に襞18を形成する)観点から、第1高応力部16は、低応力部15及び第2高応力部17に比べて、当該部分(応力部15又は16又は17)の総面積に占める圧搾加工が施された部分の割合(以下、「被圧搾部面積率」とも言う。)が高いことが好ましい。被加工物(外装体10)において圧搾加工が施された部分(被圧搾部)は、圧搾加工が施されていない部分に比べて、圧密化されていて剛性が高いため、被圧搾部面積率が高いほど、当該部分は剛性が高いと言える。したがって被圧搾部面積率に関して、前記のように「第1高応力部16>低応力部15、第2高応力部17」の大小関係が成立することで、第1高応力部16での襞18の形成が一層確実に阻害され、低応力部15のみに選択的に襞18を形成しやすくなる。外装体10の圧搾加工は、この種の吸収性物品において利用されている圧搾加工法を特に制限無く利用することができ、外装体10の溶融を伴う方法を利用してもよいし、外装体10の溶融を伴わない方法を利用してもよい。後者の圧搾加工法としては、例えば、熱を伴うエンボス加工、超音波エンボス加工等の公知のエンボス加工を例示できる。被圧搾部面積率は下記方法により測定される。
<被圧搾部面積率の測定方法>
測定対象のパンツ型吸収性物品が前述のおむつ1である場合を例にとって説明する。サイド接合部Sで接合されている外装体10どうしを剥がし、図2に示す如き展開且つ伸長状態として、測定対象領域(例えば低応力部15)に存在する複数の被圧搾部のうち、当該測定対象領域と縦方向Xにおいて隣接する他の領域(第1高応力部16及び第2高応力部17)との境界に近接するものを任意に3個以上選択し、その選択した複数の被圧搾部それぞれの重心を通る仮想線を引き、該仮想線を輪郭線とする平面視で閉じた形状の単位領域の面積S1を測定する。前記単位領域内の被圧搾部の総面積S2を測定し、単位領域の面積S1に対する被圧搾部の総面積S2の割合を算出し、当該測定対象領域(例えば低応力部15)の被圧搾部面積率とする。
第1高応力部16の被圧搾部面積率は、低応力部15及び第2高応力部17のそれよりも高いことを前提として、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、そして、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以下である。被圧搾部面積率が高いほど、第1高応力部16の剛性が高まり、襞18の形成が阻害されやすくなる反面、第1高応力部16が硬くなって、着用感の低下を招くおそれがある。
第2高応力部17の被圧搾部面積率は、低応力部15に比べて高いが、第1高応力部16に比べて低いことが、第2高応力部17に被圧搾部を形成する際に第2高応力部17に配された弾性部材7を圧搾されたことによる、極端な応力の低下を防止する点で好ましい。斯かる観点から、第2高応力部17の被圧搾部面積率は、好ましくは8%以上、より好ましくは12%以上、そして、好ましくは30%以下、より好ましくは25%以下である。
一方、低応力部15は、高応力部16,17とは対照的に襞18が形成されやすいことが好ましいことから、低応力部15の被圧搾部面積率は低いことが好ましく、好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下であり、ゼロすなわち圧搾加工が全く施されていなくてもよい。
低応力部15は、第1高応力部16に比べて、縦方向Xの長さが長いことが好ましい。ここでいう「縦方向Xの長さ」は、おむつ1の展開且つ伸長状態で、且つ低応力部15に襞18が形成されていない状態での縦方向Xの長さを指す。本実施形態では図4に示すように、斯かる大小関係(低応力部15の縦方向Xの長さ>第1高応力部16の縦方向Xの長さ)が成立している。これにより、低応力部15に形成される襞18の大きさが、手指で把持しやすく且つ目立ちやすいものとなり、おむつ1着用操作を一層スムーズに行うことが可能となる。
低応力部15の縦方向Xの長さと第1高応力部16の縦方向Xの長さとの比率は、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.4以上、そして、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.8以下である。
低応力部15の縦方向Xの長さは、第1高応力部16のそれよりも長いことを前提として、好ましくは10mm以上、より好ましくは20mm以上、そして、好ましくは40mm以下、より好ましくは30mm以下である。
低応力部15の縦方向Xの長さは、おむつ1の縦方向Xの全長に対して、好ましくは3%以上、より好ましくは5%以上、そして、好ましくは10%以下、より好ましくは8%以下である。
第1高応力部16の縦方向Xの長さは、低応力部15のそれよりも短いことを前提として、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上、そして、好ましくは30mm以下、より好ましくは20mm以下である。
第1高応力部16の縦方向Xの長さは、おむつ1の縦方向Xの全長に対して、好ましくは2%以上、より好ましくは4%以上、そして、好ましくは8%以下、より好ましくは6%以下である。
図7には、本発明のパンツ型吸収性物品の他の実施形態であるおむつ1Aの要部、具体的には、腹側部Aのウエスト領域D1及びその近傍が示されている。おむつ1Aについては、前述のおむつ1と異なる構成を主として説明し、おむつ1と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。おむつ1Aにおいて特に説明しない構成は、おむつ1についての説明が適宜適用される。
おむつ1Aにおいては、図7に示すように、第2高応力部17のみならず、低応力部15及び第1高応力部16にも、横方向Yに伸長可能に固定された複数の弾性部材7が、縦方向Xに間欠配置されている。
前身頃F(腹側部A)、更には後身頃R(背側部C)において、横方向Yの伸長応力に関して、「高応力部16,17>低応力部15」の大小関係、特に「第2高応力部17>第1高応力部16>低応力部15」の大小関係を成立させて、襞18の形成に起因する本発明の所定の効果をより一層確実に奏させるようにする観点から、第2高応力部17は、低応力部15に比べて、弾性部材7の伸長倍率が高いことが好ましい。弾性部材7の伸長倍率が高いほど、該弾性部材7の配置部のおむつ1の着用者に対する締め付けが強くなるので、弾性部材7の伸長倍率に関して、「第2高応力部17>低応力部15」の大小関係が成立することで、低応力部15での襞18の形成が一層確実になり、また、低応力部15以外の部分に襞18が形成される不都合が防止されるので、おむつ1の外観、襞18の視認性等の向上効果が期待できる。
ここでいう、「弾性部材の伸長倍率」とは、弾性部材7の張設具合の指標となるもので、弾性部材7の自然状態(非伸長状態)での長さを100としたときに何%伸長しているかを示すものである。例えば弾性部材7が伸長可能に固定され、その長さが120となっているとき、伸長倍率は120%である。
第2高応力部17の弾性部材7の伸長倍率と低応力部15のそれとの比率は、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.3以上、そして、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.7以下である。
第2高応力部17の弾性部材7の伸長倍率は、低応力部15のそれよりも高いことを前提として、好ましくは200%以上、より好ましくは250%以上、そして、好ましくは400%以下、より好ましくは350%以下である。
低応力部15の弾性部材7の伸長倍率は、第2高応力部17のそれよりも低いことを前提として、好ましくは180%以上、より好ましくは230%以上、そして、好ましくは350%以下、より好ましくは300%以下である。
第1高応力部16の弾性部材7の伸長倍率については、低応力部15のそれと同程度に設定することができる。
また、前記と同様の観点から、第2高応力部17は、低応力部15に比べて、縦方向Xに隣り合う弾性部材7のピッチ、すなわち縦方向Xに隣り合う任意の2本の弾性部材7,7の中心間距離が短いことが好ましい。弾性部材7のピッチが短いほど、該弾性部材7の配置部のおむつ1の着用者に対する締め付けが強くなるので、弾性部材7のピッチに関して、「第2高応力部17<低応力部15」の大小関係が成立することで、低応力部15での襞18の形成が一層確実になり、また、低応力部15以外の部分に襞18が形成される不都合が防止されるので、おむつ1の外観、襞18の視認性等の向上効果が期待できる。
低応力部15の弾性部材7のピッチP2(図7参照)と第2高応力部17の弾性部材7のピッチP1(図7参照)との比率は、ピッチP2>ピッチP1を前提として、ピッチP2/ピッチP1として、好ましくは1.05以上、より好ましくは1.1以上、そして、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.5以下である。
第2高応力部17の弾性部材7のピッチP1は、低応力部15の弾性部材7のピッチP2よりも短いことを前提として、好ましくは3mm以上、より好ましくは4mm以上、そして、好ましくは10mm以下、より好ましくは7mm以下である。
低応力部15の弾性部材7のピッチP2は、第2高応力部17の弾性部材7のピッチP1よりも長いことを前提として、好ましくは4mm以上、より好ましくは5mm以上、そして、好ましくは15mm以下、より好ましくは10mm以下である。
第1高応力部16の弾性部材7のピッチP3(図7参照)については、低応力部15の弾性部材7のピッチP2と同程度に設定することができる。
また、前記と同様の観点から、第2高応力部17は、低応力部15に比べて、弾性部材7の非伸長状態での太さが太い(直径が長い)ことが好ましい。弾性部材7の非伸長状態での太さが太いほど、該弾性部材7の配置部のおむつ1の着用者に対する締め付けが強くなるので、弾性部材7の該太さに関して、「第2高応力部17>低応力部15」の大小関係が成立することで、低応力部15での襞18の形成が一層確実になり、また、低応力部15以外の部分に襞18が形成される不都合が防止されるので、おむつ1の外観、襞18の視認性等の向上効果が期待できる。
第2高応力部17の弾性部材7の非伸長状態での太さと低応力部15のそれとの比率は、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.05以上、より好ましくは1.1以上、そして、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.5以下である。
第2高応力部17の弾性部材7の非伸長状態での太さ(直径)は、低応力部15のそれよりも太い(長い)ことを前提として、好ましくは100μm以上、より好ましくは200μm以上、そして、好ましくは600μm以下、より好ましくは500μm以下である。
低応力部15の弾性部材7の非伸長状態での太さ(直径)は、第2高応力部17のそれよりも細い(短い)ことを前提として、好ましくは30μm以上、より好ましくは50μm以上、そして、好ましくは500μm以下、より好ましくは400μm以下である。
第1高応力部16の弾性部材7の太さ(直径)については、低応力部15の弾性部材7の太さ(直径)と同程度に設定することができる。
本発明のパンツ型吸収性物品は、使い捨ておむつのみならず、使い捨てショーツ、ショーツ型ナプキンなどの、パンツ型の構造を有する吸収性物品一般に適用可能であり、乳幼児用のものであっても、成人用のものであってもよい。
以上、本発明をその実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に制限されることなく適宜変更が可能である。
例えば、おむつ1においては、図2に示すように、外装体10が腹側部F、股下部M及び背側部Rにわたる連続した形状をなしているが、これに代えて、外装体10が腹側シート部材と背側シート部材とに分割された形態であり、吸収性本体2が両シート部材に架け渡して固定されていてもよい。
また、前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、吸収体を含む吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配され、該横方向に伸縮性を有する伸縮シートを含む外装体とを備え、
前身頃及び後身頃それぞれの前記外装体の前記縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて、一対のサイド接合部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている、パンツ型吸収性物品であって、
前記外装体は、少なくとも前身頃に、前記横方向の伸長応力が相対的に低い低応力部と、該低応力部を挟んで前記縦方向の両側に該低応力部と隣接して配置され、該伸長応力が相対的に高い一対の高応力部とを有し、
前記一対の高応力部が、前記パンツ型吸収性物品の前記ウエスト開口部を画成する縦方向端を含む第1高応力部と、前記低応力部よりも前記縦方向の内方に位置する第2高応力部とを有する、パンツ型吸収性物品。
<2>
前記低応力部の前記横方向の伸長応力に対する、前記第1高応力部の前記横方向の伸長応力の比率が1.1以上3.0以下、好ましくは1.5以上2.0以下である、前記<1>に記載のパンツ型吸収性物品。
<3>
前記低応力部の前記横方向の伸長応力に対する、前記第2高応力部の前記横方向の伸長応力の比率が1.1以上3.0以下、好ましくは1.5以上2.0以下である、前記<1>又は<2>に記載のパンツ型吸収性物品。
<4>
前記低応力部の前記横方向の伸長応力が、0.005N/mm以上0.044N/mm以下、好ましくは0.010N/mm以上0.040N/mm以下である、前記<1>~<3>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<5>
前記第1高応力部の前記横方向の伸長応力が、0.010N/mm以上0.088N/mm以下、好ましくは0.020N/mm以上0.080N/mm以下である、前記<1>~<4>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<6>
前記第2高応力部の前記横方向の伸長応力が、0.015N/mm以上0.200N/mm以下、好ましくは0.030N/mm以上0.100N/mm以下である、前記<1>~<5>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<7>
前記第1高応力部の前記横方向の伸長応力に対する、前記第2高応力部の前記横方向の伸長応力の比率が、1.5以上3.0以下、好ましくは2.0以上2.5以下である、前記<1>~<6>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<8>
前記第2高応力部が、平面視で前記吸収体と重なる領域に存在する、前記<1>~<7>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<9>
前記低応力部が、前記吸収体の縦方向端よりも前記縦方向の外方に存在する、前記<1>~<8>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<10>
前記第1高応力部は、前記低応力部に比べて、剛性が高い、前記<1>~<9>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<11>
前記低応力部の剛性に対する、前記第1高応力部の剛性の比率が、1.1以上3.0以下、好ましくは1.2以上2.0以下である、前記<10>に記載のパンツ型吸収性物品。
<12>
前記第1高応力部は、前記低応力部及び前記第2高応力部に比べて、当該部分の総面積に占める圧搾加工が施された部分の割合である被圧搾部面積率が高い、前記<1>~<11>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<13>
前記第1高応力部16の前記被圧搾部面積率が、10%以上50%以下、好ましくは15%以上30%以下である、前記<12>に記載のパンツ型吸収性物品。
<14>
前記第2高応力部の前記被圧搾部面積率が、8%以上30%以下、好ましくは12%以上25%以下である、前記<12>又は<13>に記載のパンツ型吸収性物品。
<15>
前記低応力部の前記被圧搾部面積率が、0%以上20%以下、好ましくは0%以上15%以下である、前記<12>~<14>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<16>
前記第1高応力部は、前記伸縮シートの折り返しによる該伸縮シートの2層構造を含み、且つ前記外装体の表面に伸長状態で固定された弾性部材を含まない、前記<1>~<15>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<17>
前記低応力部及び前記第2高応力部に、前記横方向に伸長可能に固定された複数の弾性部材が、前記縦方向に間欠配置されており、
前記第2高応力部は、前記低応力部に比べて、前記弾性部材の伸長倍率が高い、前記<1>~<16>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<18>
前記低応力部の前記弾性部材の伸長倍率に対する、前記第2高応力部の前記弾性部材の伸長倍率の比率が、1.1以上2.0倍以下、好ましくは1.3以上1.7以下である、前記<17>に記載のパンツ型吸収性物品。
<19>
前記第2高応力部の前記弾性部材の伸長倍率が、200%以上400%以下、好ましくは250%以上350%以下である、前記<17>又は<18>に記載のパンツ型吸収性物品。
<20>
前記低応力部の前記弾性部材の伸長倍率が、180%以上350%以下、好ましくは230%以上300%以下である、前記<17>~<19>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<21>
前記低応力部及び前記第2高応力部に、前記横方向に伸長状態で固定された複数の弾性部材が、前記縦方向に間欠配置されており、
前記第2高応力部は、前記低応力部に比べて、前記縦方向に隣り合う前記弾性部材のピッチが短い、前記<1>~<20>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<22>
前記低応力部の前記縦方向に隣り合う前記弾性部材の前記横方向のピッチに対する、前記第2高応力部の前記縦方向に隣り合う前記弾性部材の前記横方向のピッチの比率が、1.05以上2.0倍以下、好ましくは1.1以上1.5以下である、前記<21>に記載のパンツ型吸収性物品。
<23>
前記低応力部及び前記第2高応力部に、前記横方向に伸長状態で固定された複数の弾性部材が、前記縦方向に間欠配置されており、
前記第2高応力部は、前記低応力部に比べて、前記弾性部材の非伸長状態での太さが太い、前記<1>~<22>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<24>
前記低応力部の前記弾性部材の非伸長状態での太さに対する、前記第2高応力部の前記弾性部材の非伸長状態での太さの比率が、1.05以上2.0以下、好ましくは1.1以上1.5以下である、前記<23>に記載のパンツ型吸収性物品。
<25>
前記低応力部は、前記第1高応力部に比べて、前記縦方向の長さが長い、前記<1>~<24>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<26>
前記第1高応力部の前記縦方向の長さに対する、前記低応力部の前記縦方向の長さの比率が、1.2以上2.0以下、好ましくは1.4以上1.8以下である、前記<25>に記載のパンツ型吸収性物品。
<27>
前記低応力部の前記縦方向の長さが、前記パンツ型吸収性物品の前記縦方向の全長に対して、3%以上10%以下、好ましくは5%以上8%以下である、前記<25>又は<26>に記載のパンツ型吸収性物品。
<28>
前記第1高応力部の前記縦方向の長さが、前記パンツ型吸収性物品の前記縦方向の全長に対して、2%以上8%以下、好ましくは4%以上6%以下である、前記<25>~<27>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<29>
前記伸縮シートは、前記横方向に伸長可能な繊維層と、該繊維層の一方の面に接合され、該横方向に延在する複数の弾性フィラメントとを含んで構成され、
前記複数の弾性フィラメントは、前記縦方向に間欠配置されており、該縦方向に隣り合う該弾性フィラメントのピッチが3mm以下、好ましくは0.5mm以上3mm以下、より好ましくは1mm以上2mm以下である、前記<1>~<28>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<30>
前記低応力部を含む前記外装体の一部が、周辺部よりも前記パンツ型吸収性物品の外側に突出変形して襞を形成する、前記<1>~<29>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
1,1A パンツ型吸収性物品(パンツ型使い捨ておむつ)
1E 吸収性物品(外装体)の縦方向端
X 縦方向
Y 横方向
F 前身頃
R 後身頃
A 腹側部
B 股下部
C 背側部
D1 ウエスト領域
D2 腸骨領域
D3 胴周り領域
2 吸収性本体
3 表面シート
4 吸収体
4E 吸収体の縦方向端
5 防漏カフ
6 カバーシート
7 胴周りギャザー形成用弾性部材
8 レッグギャザー形成用弾性部材
10 外装体
11 外層シート
11E 外層シートの延出部
12 内層シート
15 低応力部
16 第1高応力部
17,17A,17B 第2高応力部
18 襞
20 伸縮シート
21,22 繊維シート
23 弾性フィラメント

Claims (12)

  1. 着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、吸収体を含む吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配され、該横方向に伸縮性を有する伸縮シートを含む外装体とを備え、
    前身頃及び後身頃それぞれの前記外装体の前記縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて、一対のサイド接合部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されている、パンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、少なくとも前身頃に、前記横方向の伸長応力が相対的に低い低応力部と、該低応力部を挟んで前記縦方向の両側に該低応力部と隣接して配置され、該伸長応力が相対的に高い一対の高応力部とを有し、
    前記一対の高応力部が、前記パンツ型吸収性物品の前記ウエスト開口部を画成する縦方向端を含む第1高応力部と、前記低応力部よりも前記縦方向の内方に位置する第2高応力部とを有する、パンツ型吸収性物品。
  2. 前記第2高応力部が、平面視で前記吸収体と重なる領域に存在する、請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記低応力部が、前記吸収体の縦方向端よりも前記縦方向の外方に存在する、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記第1高応力部は、前記低応力部に比べて、剛性が高い、請求項1~3の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  5. 前記第1高応力部は、前記低応力部及び前記第2高応力部に比べて、当該部分の総面積に占める圧搾加工が施された部分の割合が高い、請求項1~4の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  6. 前記第1高応力部は、前記伸縮シートの折り返しによる該伸縮シートの2層構造を含み、且つ前記外装体の表面に伸長可能に固定された弾性部材を含まない、請求項1~5の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  7. 前記低応力部及び前記第2高応力部に、前記横方向に伸長可能に固定された複数の弾性部材が、前記縦方向に間欠配置されており、
    前記第2高応力部は、前記低応力部に比べて、前記弾性部材の伸長倍率が高い、請求項1~6の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  8. 前記低応力部及び前記第2高応力部に、前記横方向に伸長可能に固定された複数の弾性部材が、前記縦方向に間欠配置されており、
    前記第2高応力部は、前記低応力部に比べて、前記縦方向に隣り合う前記弾性部材のピッチが短い、請求項1~7の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  9. 前記低応力部及び前記第2高応力部に、前記横方向に伸長可能に固定された複数の弾性部材が、前記縦方向に間欠配置されており、
    前記第2高応力部は、前記低応力部に比べて、前記弾性部材の非伸長状態での太さが太い、請求項1~8の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  10. 前記低応力部は、前記第1高応力部に比べて、前記縦方向の長さが長い、請求項1~9の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  11. 前記伸縮シートは、前記横方向に伸長可能な繊維層と、該繊維層の一方の面に接合され、該横方向に延在する複数の弾性フィラメントとを含んで構成され、
    前記複数の弾性フィラメントは、前記縦方向に間欠配置されており、該縦方向に隣り合う該弾性フィラメントのピッチが3mm以下である、請求項1~10の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  12. 前記低応力部を含む前記外装体の一部が、周辺部よりも前記パンツ型吸収性物品の外側に突出変形して襞を形成する、請求項1~11の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
JP2021000047A 2021-01-04 2021-01-04 パンツ型吸収性物品 Pending JP2022105351A (ja)

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