JP2022104688A - 旋回作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ボンベの枢支軸廻りの回動位置を規定するためのピンを備えた旋回作業機において、枢支軸とピンとの相対位置を調整可能とすること。【解決手段】旋回作業機は、旋回台と、前記旋回台に搭載された原動機と、前記旋回台に設けられた作業装置と、前記原動機の燃料を収容する燃料ボンベを枢支軸廻りに回動可能に支持する支持機構と、を備え、前記支持機構は、前記燃料ボンベを支持し且つ前記枢支軸廻りに回動する支持回動体と、前記支持回動体の前記枢支軸廻りの回動位置を規定するピンを含む回動位置規定機構と、前記ピンに対する前記枢支軸の位置を調整する調整機構と、を有している。【選択図】図15A

Description

本発明は、バックホー等の旋回作業機に関する。
従来、特許文献1に開示された旋回作業機が知られている。
特許文献1に開示された旋回作業機は、旋回台と、旋回台に搭載された原動機と、原動機を覆うボンネットと、原動機の燃料を収容する燃料ボンベを支持する支持機構と、を備えている。支持機構は、燃料ボンベを枢支軸廻りに回動可能に支持している。
特開2020-165285号公報
上記旋回作業機は、燃料ボンベの枢支軸廻りの回動位置を規定するためのピンを備えている。しかし、部材寸法のバラつき等に起因して枢支軸とピンとの相対位置が変化すると、本来規定されるべき回動位置と実際に規定される回動位置との間にズレが生じてしまう。特に、ピンが枢支軸の近傍に配置されている場合には、枢支軸から離れた位置ではズレが大きくなるという問題が生じる。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、燃料ボンベの枢支軸廻りの回動位置を規定するためのピンと枢支軸との相対位置を調整可能とした旋回作業機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る旋回作業機は、旋回台と、前記旋回台に搭載された原動機と、前記旋回台に設けられた作業装置と、前記原動機の燃料を収容する燃料ボンベを枢支軸廻りに回動可能に支持する支持機構と、を備え、前記支持機構は、前記燃料ボンベを支持し且つ前記枢支軸廻りに回動する支持回動体と、前記支持回動体の前記枢支軸廻りの回動位置を規定するピンを含む回動位置規定機構と、前記ピンに対する前記枢支軸の位置を調整する調整機構と、を有している。
上記旋回作業機によれば、燃料ボンベの枢支軸廻りの回動位置を規定するためのピンを備えた旋回作業機において、調整機構によってピンに対する枢支軸の位置を調整することができる。
旋回台、ボンネット、及び保護機構を示す左後方斜視図である。 旋回台、ボンネット、及び保護機構を示す右後方斜視図である。 旋回フレームを示す右後方斜視図である。 旋回フレームを示す平面図である。 ボンネットを示す平面図である。 ボンネットの開閉を示す旋回台の左後方斜視図である。 保護機構の取り付けを示す右後方斜視図である。 支持体を示す右後方斜視図である。 支持体を示す左前方斜視図である。 支持体にカバーを取り付けた状態を示す図である。 ガード機構をガード位置として燃料ボンベの後方をガードした状態を示す図である。 設置部を示す左後方斜視図である。 基部、第1枢支ブラケット、第1枢支軸、第2枢支ブラケット、及び第2枢支軸を示す右後方斜視図である。 基部、第1枢支ブラケット、第1枢支軸、第2枢支ブラケット、及び第2枢支軸を示す右前方斜視図である。 図6Cの一部を分解して示した図である。 下枢支片の第2被ロック孔等を示す図である。 係止機構の動作を示す左側面図である。 支持機構が設置位置K1である場合の旋回台及び支持機構を示す右後方斜視図である。 支持機構が設置位置K1である場合のボンネット及び支持機構を示す平面図である。 支持機構が退避位置K2である場合の旋回台及び支持機構を示す左後方斜視図である。 支持機構が退避位置K2である場合のボンネット及び支持機構を示す平面図である。 支持機構が燃料ボンベ及び設置部を退避位置K2に支持している状態を示す図である。 支持機構が垂下位置K3である場合の旋回台及び支持機構を示す左後方斜視図である。 支持機構が垂下位置K3である場合のボンネット及び支持機構を示す平面図である。 支持機構が設置部を垂下位置K3に支持している状態を示す図である。 燃料ボンベ、付勢部材、補助機構の配置を示す背面図である。 付勢部材、補助機構を示す下方斜視図である。 燃料ボンベが設置位置及び退避位置にあるときのガススプリング及びトグル機構の状態を示す図である。 燃料ボンベが垂下位置にあるときのガススプリング及びトグル機構の状態を示す図である。 第2枢支軸の一端側に配置された調整機構を示す図である。 第2枢支軸及び調整部材を示す図である。 第2枢支軸とピン(第2ピン)との位置関係の一例を示す図である。 第2枢支軸とピン(第2ピン)との位置関係の別の例を示す図である。 旋回作業機を示す概略側面図である。 旋回作業機を示す概略平面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図16は、本実施形態に係る旋回作業機(作業機)1であるバックホーの全体構成を示す概略側面図である。図17は、旋回作業機1の全体構成を示す概略平面図である。
図16に示すように、旋回作業機1は、旋回台(機体)2と、走行装置10と、作業装置20と、を備えている。旋回台2上には運転席8が設けられており、当該運転席8の周囲は、保護機構60によって覆われている。本実施形態においては、旋回作業機1の運転席8に着座した作業者の前側(図16、図17の矢印A1方向)を前方、作業者の後側(図16、図17の矢印A2方向)を後方、作業者の左側(図16の手前側、図17の矢印B1方向)を左方、作業者の右側(図16の奥側、図17の矢印B2方向)を右方として説明する。
また、前後方向に直交する方向である水平方向を機体幅方向(図17参照)として説明する。旋回台2の機体幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を外方として説明する。言い換えれば、外方とは、機体幅方向であって旋回台2の機体幅方向の中心から離れる方向のことである。外方とは反対の方向を、内方(内側)として説明する。言い換えれば、内方とは、機体幅方向であって旋回台2の機体幅方向の中心に近づく方向である。
図16に示すように、旋回台2は、走行フレーム11上に旋回ベアリング3を介して縦軸(上下の方向に延伸する軸心)廻りに回転可能(左側及び右側に旋回可能)に支持されている。旋回ベアリング3の中心は、旋回軸心(旋回中心)である。旋回台2には、油圧モータからなる旋回モータ(図示略)が取り付けられている。この旋回モータは、旋回台2を旋回軸心廻りに回転駆動するモータである。旋回モータは、後述の旋回基板32に取り付けられている。
図17に示すように、旋回台2には、原動機4、油圧ポンプ5が設けられている。即ち、原動機4は、旋回台2に搭載され、詳しくは、旋回台2の後部に形成されたエンジンルームEに配置されている。原動機4は、燃料によって駆動可能する火花点火式のエンジンである。原動機4の機体幅方向の他方側の部分(右部)は、フライホイール4cであり、当該フライホイール4cの右側には、油圧ポンプ5が設けられている。油圧ポンプ5は、原動機4の駆動力で駆動され、旋回作業機1に装備された油圧モータ及び油圧シリンダ等の油圧アクチュエータを駆動させる作動油(油圧)を吐出する。
図16に示すように、走行装置10は、走行フレーム11と、走行機構12と、を有する。走行機構12は、例えば、クローラ式である。図17に示すように、走行機構12は、走行フレーム11の機体幅方向の一方側(左側)と他方側(右側)とにそれぞれ設けられている。図16に示すように、走行機構12は、アイドラ13と、駆動輪14と、複数の転輪15と、エンドレスのクローラベルト16と、油圧モータからなる走行モータ17と、を有する。アイドラ13は、走行フレーム11の前部に配置され、駆動輪14は、走行フレーム11の後部に配置されている。複数の転輪15は、アイドラ13と駆動輪14との間に設けられている。クローラベルト16は、アイドラ13、駆動輪14、及び転輪15に亘って巻掛けられている。走行モータ17は、駆動輪14を駆動することでクローラベルト16を周方向に循環回走させる。走行装置10の前部には、ドーザ装置18が装着されている。
作業装置20は、旋回台2に設けられており、詳しくは、当該旋回台2の前部に設けられ、且つ原動機4の駆動によって作動する。図16、図17に示すように、作業装置20は、ブーム23と、アーム25と、バケット(作業具)27とを有する。ブーム23の基端側は、スイングブラケット21に横軸(機体幅方向に延伸する軸心)廻りに回動可能に枢着されている。これによって、ブーム23が上下方向(鉛直方向)に揺動可能とされている。アーム25は、ブーム23の先端側に横軸廻りに回動可能に枢着されている。これによって、アーム25が前後方向或いは上下方向に揺動可能とされている。バケット27は、アーム25の先端側にスクイ動作及びダンプ動作可能に設けられている。旋回作業機1は、バケット27に代えて、或いは加えて、油圧アクチュエータにより駆動可能な他の作業具(油圧アタッチメント)を装着することが可能である。この他の作業具としては、油圧ブレーカ、油圧圧砕機、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノーブロア等が例示できる。
図16に示すように、スイングブラケット21は、旋回台2の右側に備えられたスイングシリンダ22の伸縮によって揺動可能とされている。ブーム23は、ブームシリンダ24の伸縮によって揺動可能とされている。アーム25は、アームシリンダ26の伸縮によって揺動可能とされている。バケット27は、バケットシリンダ(作業具シリンダ)28の伸縮によってスクイ動作及びダンプ動作可能とされている。スイングシリンダ22、ブームシリンダ24、アームシリンダ26、及びバケットシリンダ28は、油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)によって構成されており、油圧ポンプ5が吐出した作動油、即ち原動機4の駆動によって駆動する。
以下、旋回台2について説明する。旋回台2は、旋回フレーム31と、旋回フレーム31の後部に取り付けられたウエイト38と、を有する。図2A、図2Bに示すように、旋回フレーム31は、旋回基板(基板)32と、複数の縦リブ(第1縦リブ33及び第2縦リブ34)と、支持ブラケット35と、仕切り板36と、支持フレーム37と、を有する。また、旋回フレーム31には、旋回台2に搭載される機器、タンク類、その他の部品等を取り付けるためのブラケットやステー等が設けられている。
旋回基板32は、厚板鋼板等から形成され、板面が上下方向を向くように配置されている。旋回基板32は、旋回ベアリング3を介して走行装置10上に旋回軸心廻りに回転可能に支持される。
図2A、図2Bに示すように、第1縦リブ33及び第2縦リブ34は、旋回基板32を補強する部材であって、旋回基板32の前部から後部へと延伸して設けられている。第1縦リブ33及び第2縦リブ34は、旋回基板32上に立設され、機体幅方向に離反して並設されている。第1縦リブ33は、旋回基板32の左側に配置されており、第2縦リブ34は、旋回基板32の右側に配置されている。
図2A、図2Bに示すように、支持ブラケット35は、第1縦リブ33及び第2縦リブ34の前部に設けられている。支持ブラケット35と第1縦リブ33及び第2縦リブ34の前部とは、旋回基板32の機体幅方向の中央から右方に偏倚した位置に設けられている。図16に示すように、支持ブラケット35には、スイングブラケット21が、縦軸(上下の方向に延伸する軸心)廻りに揺動可能に取り付けられており、スイングブラケット21には、作業装置20が取り付けられている。
仕切り板36は、エンジンルームEの前面下部を仕切る部材である。図2A、図2Bに示すように、仕切り板36は、板面が前後方向に向いており、旋回基板32の後部において機体幅方向の一方側(左側)から他方側(右側)に亘って配置されている。
図2A、図2Bに示すように、支持フレーム37は、旋回基板32の後部であって、仕切り板36の後方に立設されている。支持フレーム37は、ボンネット40(エンジンルームE)内に配置されていて、ボンネット40及び原動機4の周辺部品を支持する。支持フレーム37は、旋回基板32に立設された複数の脚部材(第1脚37a、第2脚37b、及び第3脚37c)と、これら複数の脚部材の上部に固定された杆部材37dと、を有する。
第1脚37aは、第1支柱部37a1と、第1延出部37a2と、を有する。図2A、図2Bに示すように、第1支柱部37a1は、エンジンルームEの前部左側に立設されており、上下方向に延びている。具体的には、第1支柱部37a1の下端は、仕切り板36の後面左側に取り付けられている。第1延出部37a2は、第1支柱部37a1の上端から後上方に延出されており、中途部で屈曲し、略上方に延びている。
第2脚37bは、第2支柱部37b1と、第2延出部37b2と、を有する。図2A、図2Bに示すように、第2支柱部37b1は、エンジンルームEの前部右側に立設されており、上下方向に延びている。具体的には、第2支柱部37b1の下端は、仕切り板36の後面右側に取り付けられている。第2延出部37b2は、第2支柱部37b1の上端から後上方に延出されており、中途部で屈曲し、略上方に延びている。
第3脚37cは、第3支柱部37c1と、第3延出部37c2と、を有する。図2A、図2Bに示すように、第3支柱部37c1は、エンジンルームEの後部に立設されており、上下方向に延びている。第3延出部37c2は、第3支柱部37c1の上端から前上方に延出されており、中途部で屈曲し、前方に延びている。
図2Aに示すように、杆部材37dは、板面が上下方向を向くように、機体幅方向に延びて配置されており、第1延出部37a2の上端、第2延出部37b2の上端、及び第3延出部37c2の上端に亘って載置され、且つこれら各延出部に固定されている。
旋回台2には、外装カバーが設けられている。外装カバーは、原動機4、油圧ポンプ5、燃料タンク50、バッテリ、作動油タンク、ラジエータ52、及びオイルクーラ53を覆う。
外装カバーは、ボンネット40を有している。図3A、図3Bに示すように、ボンネット40は、主に原動機4を覆うカバーであり、当該原動機4を収容するエンジンルームEを形成する。ボンネット40は、ボンネットセンタ41と、後部ボンネット42と、第1側部ボンネット43と、第2側部ボンネット44と、を含んでいる。
図3Aに示すように、ボンネットセンタ41は、原動機4の上方及び前方を覆うカバー部材であり、保護機構60の室内とエンジンルームEとを遮断している。ボンネットセンタ41は、杆部材37dの上部にボルト等の締結部材により締結されており、ボンネットセンタ41の下部は、仕切り板36の上部に取り付けられている。
後部ボンネット42は、原動機4の後方を覆うカバー部材であり、支持フレーム37に揺動可能に連結されており、図3Bに示すように、開閉可能とされている。詳しくは、後部ボンネット42の前部は、ヒンジ構造体45によって支持フレーム37に揺動可能に連結されており、当該ヒンジの揺動軸廻りに開閉可能となっている。言い換えると、ボンネット40は、開閉可能である。
図3Bに示すように、第1側部ボンネット43は、原動機4及び油圧ポンプ5の左方を覆うカバー部材である。第2側部ボンネット44は、原動機4、ラジエータ52及びオイルクーラ53の右方を覆うカバー部材である。第2側部ボンネット44には、エンジンルームE(ボンネット40)内に空気を取り入れるための開口が形成される。
次に、後部ボンネット42を支持するヒンジ構造体45について説明する。ヒンジ構造体45は、後部ボンネット42の機体幅方向の内側に配置されており、ヒンジ構造体45は、固定ヒンジ45aを含んでいる。図2Aに示すように、固定ヒンジ45aは、杆部材37dの上部に固定された支持フレーム37に固定されている。固定ヒンジ45aは、厚板鋼板によって形成されており、支持フレーム37の機体幅方向の内側であって、且つ一方側(左側)と他方側(右側)とに固定されている。固定ヒンジ45aは、支持フレーム37の下部から後方に延びている。固定ヒンジ45aの先端側(後側)には、機体幅方向に延びるヒンジ軸(図示略)が設けられており、固定ヒンジ45aは、当該ヒンジ軸を介して後部ボンネット42を揺動可能に支持している。即ち、後部ボンネット42は、ヒンジ軸廻りに上方へ揺動させてエンジンルームEの内部と外部とを連通させる開放状態と、ヒンジ軸廻りに下方へ揺動させてエンジンルームEの内部と外部とを遮断する閉鎖状態とに切り換えることができる。
図1A、図1B、図3Bに示すように、後部ボンネット42には、ロックレバー45bが設けられている。具体的には、例えばロックレバー45bは、後部ボンネット42の下部に設けられており、当該後部ボンネット42の閉鎖状態を維持する部材である。ロックレバー45bは、上下方向に揺動操作可能であり、エンジンルームEの内部に設けられたストライカー等の被係止部材(図示略)と係止、又は当該係止の解除を切換操作することができる。即ち、後部ボンネット42を開放状態にする場合、作業者は、ロックレバー45bを引き上げ、当該ロックレバー45bと被係止部材との係止を解除し、後部ボンネット42を引き上げる。
以下、旋回台2に設けられ、且つ運転席8を覆う保護機構60について説明する。図1A、図1B、図16、図17に示すように、保護機構60は、旋回台2の後部寄りに搭載されており、運転席8を保護している。図1A、図1Bに示すように、保護機構60は、支柱61と、ルーフ62と、を有している。支柱61は、少なくともボンネット40の上方に配置されており、機体幅方向に間隔を隔てて配置されている。本実施形態において、保護機構60は、旋回台2の前部に配置され設けられた一対の支柱61と、ボンネット40の上方に設けられた一対の支柱61と、を有している4柱構造のキャノピである。保護機構60は、2柱構造或いは3柱構造のキャノピであってもよく、キャビンであってもよい。支柱61は、ルーフ62の前部を支持する一対の前支柱61aと、ルーフ62の後部を支持する一対の後支柱61bと、を含んでいる。
図1A、図1Bに示すように、一対の前支柱61aは、旋回台2の機体幅方向の一方側(左側)に配置された第1前支柱61a1と、他方側(右側)に配置された第2前支柱61a2と、を含んでいる。第1前支柱61a1及び第2前支柱61a2は、旋回台2の前部において機体幅方向に互いに間隔を隔てて設けられ、上下方向に延びている。また、第1前支柱61a1及び第2前支柱61a2は、保護機構60の前側のコーナ部に位置し、ルーフ62の前側のコーナ部を支持している。
図1A、図1Bに示すように、一対の後支柱61bは、旋回台2の機体幅方向の一方側(左側)に配置された第1後支柱61b1と、他方側(右側)に配置された第2後支柱61b2と、を含んでいる。第1後支柱61b1及び第2後支柱61b2は、旋回台2の後部において機体幅方向に互いに間隔を隔てて設けられ、上下方向に延びている。また、第1後支柱61b1及び第2後支柱61b2は、保護機構60の後側のコーナ部に位置し、ルーフ62の後側のコーナ部を支持している。
図1A、図1B、図16、図17に示すように、ルーフ62は、運転席8の上部を覆う略板状の構造体であり、板面が上下方向を向くように、支柱61の上部に支持されている。ルーフ62は、旋回台2の前部から後部に亘って延び、且つ旋回台2の機体幅方向の一方側(左側)から他方側(右側)に亘って延びている。
図1A、図1B、図4に示すように、保護機構60の前部の下端部には、前下枠63が設けられている。前下枠63は、第1前支柱61a1の下端部と、第2前支柱61a2の下端部との間に亘って設けられている。即ち、前下枠63は、機体幅方向に延びており、第1前支柱61a1、第2前支柱61a2、ルーフ62、及び前下枠63は、保護機構60の内部と当該保護機構60の前方とを連通する保護機構60の前部の窓を形成している。
また、図1A、図1B、図4に示すように、保護機構60の後部の下端部には、後下枠64が設けられている。後下枠64は、第1後支柱61b1の下端部と第2後支柱61b2の下端部との間に亘って設けられている。後下枠64は、前下枠63よりも高い位置に設けられている。後下枠64は、機体幅方向に延びており、第1後支柱61b1、第2後支柱61b2、ルーフ62、及び後下枠64は、保護機構60の内部と当該保護機構60の後方とを連通する保護機構60の後部の窓を形成している。
以下、保護機構60の前側の支持について説明する。図4に示すように、旋回台2は、前下枠63を支持するフロントマウント部材39(第1フロントマウント39a及び第2フロントマウント39b)を備えている。第1フロントマウント39aは、旋回台2の前部における機体幅方向の一方側(左側)に設けられ、詳しくは、スイングブラケット21の左側に配置されている。第1フロントマウント39aは、ボルト等の締結部材により前下枠63の左側と組み付けられる。
一方、第2フロントマウント39bは、旋回台2の前部における機体幅方向の他方側(右側)に設けられ、詳しくは、スイングブラケット21の右側に配置されている。第2フロントマウント39bは、ボルト等の締結部材により前下枠63の右側と組み付けられる。
図1、図2、図10、図16等に示すように、旋回作業機1は、燃料(気体燃料、第2燃料)を収容する燃料ボンベ130(収容物)を備えている。燃料ボンベ130は、例えば有底の円柱状の容器であり、内部に圧縮した第2燃料を圧縮気体又は液体の状態で収容する。燃料ボンベ130は、例えば、高圧ガス容器である。第2燃料は、原動機4を駆動させる燃料であり、例えば、圧縮天然ガス(CNG)、液化天然ガス(LNG)、圧縮石油ガス(CPG)、及び液化石油ガス(LPG)である。燃料ボンベ130に収容された第2燃料は、当該燃料ボンベ130に接続されたホースを介して原動機4に供給される。
図1A、図1B、図4等に示すように、旋回作業機1は、ボンネット40と支柱61との間に形成され、燃料ボンベ130(収容物)を収容する収容部81を備えている。これによって、旋回作業機1は、ボンネット40と支柱61との間の空間を有効利用して、燃料ボンベ130を収容する空間を確保することができる。また、旋回作業機1は、支柱61を支持するとともに収容部81を形成する支持体80を備えている。支持体80は、旋回台2に設けられており、保護機構60の支柱61のうち、ボンネット40の上方に配置された支柱61を支持する。例えば、支持体80は、旋回台2の後部に配置され、後支柱61bを支持する。
図5Aに示すように、支持体80は、底部材82と、フレーム体83と、縦部材84と、上部材85と、を有している。底部材82は、支持体80の下部を構成する部分であり、板面が上下方向に向くように配置され、且つ機体幅方向の長さ及び前後方向の長さが上下方向の長さよりも長い板状部分である。底部材82は、ボンネットセンタ41(ボンネット40)の上方に位置しており、ボンネットセンタ41を介して、杆部材37d(支持フレーム37)の上部にボルト等の締結部材により締結されている。
図5A、図5B、図6Aに示すように、フレーム体83は、底部材82の上部に設けられており、後述する取付部86を旋回台2に対して支持する。フレーム体83は、例えば中空のパイプ部材を曲げ加工することで形成されており、第1柱部83aと、第2柱部83bと、連結杆83cと、を含んでいる。第1柱部83aは、フレーム体83の一方側(左側)を構成し、第2柱部83bは、フレーム体83の他方側(右側)を構成する。第1柱部83a及び第2柱部83bは、底部材82の上部に機体幅方向に離反して立設されている。
図5B、図6Aに示すように、第1柱部83aは、第1部分83a1と、第1部分83a1の上端部から後方に湾曲している第2部分83a2と、を有している。第1部分83a1は、底部材82の左端の上部から上方に延びており、ボンネット40の前側から上方に延伸している。第2部分83a2の後端側は、右方に湾曲している。第2柱部83bは、ボンネット40の前側から上方に延伸する第1部分83b1と、第1部分83b1の上端部から後方に湾曲している第2部分83b2と、を有している。第1部分83b1は、底部材82の左端の上部から上方に延びている。第2部分83b2の後端側は、左方に湾曲している。即ち、ボンネット40(後部ボンネット42)と、第1部分83a1,83b1と、第2部分83a2,83b2と、は、ボンネット40の上方の空間を囲むことで収容部81を形成する。
図5A、図5B、図6Aに示すように、連結杆83cは、第1柱部83aの上端と第2柱部83bの上端との間に亘って延びており、第1柱部83aと第2柱部83bとを連結している。
図5A、図5B、図6Aに示すように、縦部材84は、底部材82の上部から上方に延びている。縦部材84は、ボンネット40の前側から上方に延伸している。即ち、縦部材84は、ボンネット40の前側と、運転席8の背もたれ部8aの後側との間に配置されており、運転席8と燃料ボンベ130との間を区切る。縦部材84は、フレーム体83の第1柱部83aの下端側の前部及び第2柱部83bの下端側の前部を連結しており、上下方向の長さ及び機体幅方向の長さが前後方向の長さよりも長く、板面が前後方向に向くように配置された板状部材である。
図5A、図5B、図6Aに示すように、縦部材84は、中央部に前方に向かって凹んでいる凹部84aを含んでいる。凹部84aは、一対の側部84a1と傾斜部84a2とを有している。側部84a1は、機体幅方向に離反して配置されており、前後方向の長さ及び上下方向の長さが機体幅方向の長さよりも長く、例えば側方視で略台形形状の板状部である。
図5Bに示すように、傾斜部84a2は、一対の側部84a1の前側の縁に沿って屈曲している。詳しくは、傾斜部84a2の一方側(左側)の縁は、左側の側部84a1の縁と連結されており、他方側(右側)の縁は、右側の側部84a1の縁と連結されている。
上部材85は、縦部材84の上部から後方に延設され、且つ、機体幅方向の一方側(左側)から他方側(右側)に延伸しており、ボンネット40の上方に位置している。図5Bに示すように、上部材85は、第1柱部83aの上端側及び第2柱部83bの上端側を連結し、連結杆83cに延び、縦部材84の上端部から第1柱部83aの中途部及び第2柱部83bの中途部に沿って、後上方に向かって湾曲している。また、上部材85は、縦部材84とともにボンネット40の上方を覆っている。これによって、ボンネット40と、縦部材84と、上部材85とは、ボンネット40の上方の空間を囲むことで収容部81を形成している。
取付部86は、保護機構60の支柱61bが取り付けられる部分である。図5A、図5Bに示すように、取付部86は、支持体80の上部、詳しくは、フレーム体83と連結されており、上部材85の機体幅方向の一方側(左側)と、他方側(右側)と、に板面が上下方向を向くように設けられた板状部材である。つまり、取付部86は、保護機構60の後下枠64と連結されることで後支柱61bを支持しており、後支柱61b(支柱61)は、取付部86を介して、第1柱部83aと、第2柱部83bと、上部材85の機体幅方向の一方側(左側)及び他方側(右側)と、に取り付けられている。取付部86及び後下枠64は、ボルト等の締結部材により締結されている。このため、保護機構60は、取付部86、つまり支持体80を介して旋回台2に支持されている。これによって、ルーフ62による加重を上部材85の機体幅方向の一方側(左側)と他方側(右側)とで分散することができる。
図1B、図5C、図16に示すように、収容部81は、収容空間の後方側を覆うカバー87を含んでいてもよい。図5Cに示すように、カバー87は、後壁部87aと、周壁部87bと、を有している。後壁部87aは、板面が前後方向に向くように配置され、機体幅方向の長さが上下方向の長さよりも長く、前後方向の長さが機体幅方向の長さ及び上下方向の長さよりも短い。周壁部87bは、後壁部87aの外周の少なくとも一部から前方に延設されており、後壁部87aの前方の空間を囲む。例えば、周壁部87bは、後壁部87aの上側と一方側(左側)と他方側(右側)との側部から延設されている。なお、カバー87は、ボルト等の締結部材によりフレーム体83に取り付けられてもよいし、フレーム体83と嵌合して取り付けてもよいし、その取付方法は限定されない。また、カバー87を支持体80に対して開閉可能に取り付けてもよい。例えば、後述する延設部114、或いは連結杆83cに設けたヒンジにカバー87を取り付けてもよい。
図5A、図5B等に示すように、収容部81は、リザーブタンク(予備ボンベ)131を収容するための拡張部81aを有していることが好ましい。リザーブタンク131は、予備の燃料を貯蔵するタンクである。旋回作業機1は、走行中や作業中等において、燃料ボンベ130内の燃料が無くなったが、すぐに交換ができないときには、リザーブタンク131に貯蔵された燃料を使用して走行や作業を継続することができる。拡張部81aは、収容部81の右部に設けられている。拡張部81aは、収容部81の収容空間を前方に向けて拡張している。尚、拡張部81aは、収容部81の別の位置(例えば左部)に設けられてもよい。
図1A、図1B、図5A等に示すように、支持体80は、燃料ボンベ130を支持する支持機構90を備えている。言い換えると、旋回作業機1は、支持機構90を備えている。支持機構90は、燃料ボンベ130をボンネット40の上方で支持することができる。以下、支持機構90がボンネット40(後部ボンネット42)の上方に燃料ボンベ130を支持している状態、即ち燃料ボンベ130が収容部81に収容されている状態を設置位置(収容位置)K1として説明し、支持機構90が設置位置K1である状態を例に、当該支持機構90について説明する。設置位置K1は、燃料ボンベ130の少なくとも一部が平面視で旋回台2と重畳する位置である。また、設置位置K1は、燃料ボンベ130が閉状態のボンネット40の上方に配置される位置である。
図6A、図6B、図6Cに示すように、支持機構90は、基部91と、第1枢支軸94と、第1枢支ブラケット95と、第2枢支軸101と、第2枢支ブラケット102と、設置部106と、支持回動体180と、を備えている。以下の説明において、第1枢支軸94と第2枢支軸101とをまとめて枢支軸160という場合がある。支持機構90は、燃料ボンベ130を枢支軸160(第1枢支軸94、第2枢支軸101)廻りに回動可能に支持する。
基部91は、第1枢支軸94を支持する。第1枢支軸94は、上下方向に延びる軸部であり、燃料ボンベ130を水平方向に回動可能に枢支する。第1枢支ブラケット95は、第1枢支軸94と第2枢支軸101とを連結し、第1枢支軸94廻りに回動する。第2枢支軸101は、燃料ボンベ130を上下方向に回動可能に枢支し、詳しくは第1枢支軸94と直交する方向に延びる軸部である。第2枢支ブラケット102は、第2枢支軸101と設置部106とを連結し、第2枢支軸101廻りに回動する。設置部106は、燃料ボンベ130を設置する部分である。以下、基部91、第1枢支軸94、第1枢支ブラケット95、第2枢支軸101、及び設置部106について詳しく説明する。
図6Bに示すように、基部91は、第1枢支軸94における上下方向の一方側の端部(上端)と、他方側の端部(下端)と、のそれぞれと連結して、当該第1枢支軸94を支持している。図6B、図6Cに示すように、基部91は、第1枢支軸94の上端側を支持する上枢支部92と、第1枢支軸94の下端側を支持する下枢支部93と、を含んでいる。
図6Bに示すように、上枢支部92は、第2柱部83bの上下方向の中途部から後方に突出している。上枢支部92は、板面が上下方向に向くように配置され、前後方向の長さが機体幅方向の長さよりも長く、上下方向の長さが機体幅方向及び前後方向の長さよりも短い板状部である。上枢支部92の後部には、上下方向に貫通する孔92aが形成されている。孔92aは、第1枢支軸94が挿通され、第1枢支軸94の上端と溶接等により固定される。図6Dに示すように、上枢支部92における第1枢支軸94の一方側(左側)には、上下方向に貫通する第1ロック孔92bが形成されている。
図6B、図6Cに示すように、下枢支部93は、底部材82の機体幅方向の他方側(右側)の端部から後方に延設された部分である。下枢支部93は、板面が上下方向に向くように配置され、前後方向の長さが機体幅方向の長さよりも長く、上下方向の長さ(厚さ)が機体幅方向の長さ及び機体幅方向の長さよりも短い板状部である。図6Cに示すように、下枢支部93には、上下方向に貫通する孔93aが形成されており、当該孔93aの中心は上枢支部92の孔92aの中心と水平方向において一致している。下枢支部93の孔93aには、第1枢支軸94が挿通される。第1枢支軸94の下端と孔93aとは溶接等により固定される。下枢支部93の後側の縁(後縁部)は、平面視において孔93aの中心と同心円状の略円弧が形成されている。また、下枢支部93の後縁部の他方側(右側)には、切欠き93bが形成されている。切欠き93bは、第1端面93b1と第2端面93b2とを含んでいる。第1端面93b1は、切欠き93bの右方に向いた面であり、第2端面93b2は、切欠き93bの後方に向いた面である。
図6Cに示すように、第1枢支軸94は、基部91の上枢支部92と下枢支部93とに支持されている。第1枢支軸94は、第1枢支ブラケット95を軸心廻りに回動可能に枢支する。これにより、第1枢支軸94は、設置部106に設置された燃料ボンベ130を水平方向に回動可能に枢支する。
図6B、図6Cに示すように、第1枢支ブラケット95は、第1筒部96と、上枢支片97と、下枢支片98と、第2筒部99とを含んでいる。第1筒部96は、内径が第1枢支軸94の外径よりも小さく、第1枢支軸94が挿通される筒状の部分である。第1筒部96は、上枢支部92の下端から下枢支部93の上端に延びている。第1筒部96の上下方向の長さは、第1枢支軸94の上下方向の長さよりも短く、第1筒部96の上端から第1枢支軸94の上端が突出し、且つ第1筒部96の下端から第1枢支軸94の下端が突出する。
図6B、図6Cに示すように、上枢支片97は、第1筒部96の上部から当該第1筒部96の径外方に延設された板状部である。上枢支片97は、板面が上下方向を向くように配置されている。図6Dに示すように、上枢支片97には、第1被ロック孔97aと軸挿通孔97bとが形成されている。軸挿通孔97bには、第1枢支軸94の上部が挿通されている。第1被ロック孔97aは、軸挿通孔97bの近傍に形成されており、上枢支片97を上下方向に貫通している。第1被ロック孔97aは、第1枢支軸94の軸心と同心円状の仮想円の周上に配置されている。
図6B、図6C、図6Eに示すように、下枢支片98は、板面が前後方向に向くように配置され、且つ上枢支片97の下面から第1筒部96の下部に亘って当該第1筒部96の径外方に延設された板状部である。下枢支片98の上端と上枢支片97の下面とは連結されている。下枢支片98の下側には、前後方向に延びる第2筒部99を支持する筒支持部98aが形成されている。筒支持部98aは、下枢支片98の左縁を円弧状に切り欠いて形成されている。図6Eに示すように、下枢支片98の筒支持部98aの上方には、第2枢支軸101と直交する方向(前後方向)に貫通する複数の第2被ロック孔98bが形成されている。複数の第2被ロック孔98bは、第2枢支軸101の軸心と同心円状の仮想円の周上に並んでいる。本実施形態において、第2被ロック孔98bは、下枢支片98に2つ形成されている。以下、2つの第2被ロック孔98bのうち、上側にある第2被ロック孔98bを、それぞれ第2被ロック孔98b1、第2被ロック孔98b1という。
第2筒部99は、前後方向に向くように配置され、下枢支片98の筒支持部98aに支持されており、且つ第2枢支軸101が挿通される筒状の部分である。第2筒部99の内径は、第2枢支軸101の外径よりも小さい。第2筒部99の前端は、下枢支片98の筒支持部98aに支持されている。
図6Bに示すように、第2枢支軸101は、第1枢支ブラケット95の第2筒部99に支持され、且つ設置部106を軸心廻りに回動可能に枢支する。これにより、第2枢支軸101は、設置部106に設置された燃料ボンベ130を上下方向に(第2枢支軸101廻りに)回動可能に枢支する。第2枢支軸101の前後方向の長さは、第2筒部99の前後方向の長さよりも長い。第2枢支軸101の前端は、第2筒部99の前端から突出し、且つ第2枢支軸101の後端は、第2筒部99の後端から突出する。
図6A、図6Cに示すように、第2枢支ブラケット102は、第1連結板103と、第2連結板104とを含んでいる。第1連結板103と第2連結板104は、前後方向に離反して設置部106の機体幅方向の他方側(右側)と連結されており、当該設置部106の右側を支持する。第1連結板103は、設置部106の右側の後部から右方に突出し、且つ右下方に延びる板状部である。図6Cに示すように、第1連結板103の下部には、前後方向に貫通する孔103aが形成されている。孔103aには、第2枢支軸101の後部が挿通されている。
図6A、図6Cに示すように、第2連結板104は、設置部106の右側の前部から右方に突出し、且つ右下方に延びる板状部である。図6Dに示すように、第2連結板104の下部には、前後方向に貫通する孔104aが形成されている。孔104aには、第2枢支軸101の前部が挿通されている。これによって、設置部106は、第1連結板103及び第2連結板104によって、第2枢支軸101の軸心廻りに揺動可能に支持される。また、図6Cに示すように、第2連結板104の上部には、第2枢支軸101と直交する方向(前後方向)に貫通する第2ロック孔104bが形成されている。
設置部106は、燃料ボンベ130を着脱可能に支持する。図6Aに示すように、設置部106は、第1設置杆107と、第2設置杆108と、右側部連結壁109と、左側部連結壁110と、連結部111と、を有している。第1設置杆107及び第2設置杆108は、機体幅方向に延びる棒状の部分であり、前後方向に離反して配置されている。具体的には、第1設置杆107は、設置部106の前部を構成し、第2設置杆108は、設置部106の後部を構成している。第1設置杆107及び第2設置杆108は、その上方で燃料ボンベ130を支持する。
図6Aに示すように、右側部連結壁109及び左側部連結壁110は、板面が機体幅方向に向くように配置され、前後方向の長さが上下方向の長さよりも長く、機体幅方向の長さが前後方向の長さ及び上下方向の長さよりも短い板状部であり、第1設置杆107及び第2設置杆108を連結する。具体的には、右側部連結壁109は、設置部106の右側を構成する部分であり、第1設置杆107の右端と第2設置杆108の右端とを連結する。一方、左側部連結壁110は、設置部106の左側を構成する部分であり、第1設置杆107の左端と第2設置杆108の左端とを連結する。
図6Aに示すように、連結部111は、右側部連結壁109及び左側部連結壁110とは別に、第1設置杆107及び第2設置杆108を連結する部分である。連結部111は、例えば前後方向に延びる棒状部材であり、前側が第1設置杆107の後部と連結され、後側が第2設置杆108の前部と連結されている。
図6Aに示すように、設置部106は、一対の受け部116を有している。受け部116は、燃料ボンベ130を下側から受ける部分である。受け部116は、第1設置杆107と第2設置杆108とを連結している。受け部116は、燃料ボンベ130の外周面に沿うように湾曲している。
また、図5A、図5Dに示すように、設置部106は、締め具112を有している。締め具112は、設置部106に設置された燃料ボンベ130を固定する部材である。これによって、支持機構90は、締め具112によって燃料ボンベ130を強固に支持固定することができる。締め具112は、例えば、燃料ボンベ130の後部から前部に亘って巻き掛けることで、当該燃料ボンベ130を第1設置杆107及び第2設置杆108に固定するベルトである。締め具112の一方の端部には、フックが設けられており、他方の端部は、後述する軸部113b1が挿入されるよう無端状の輪が形成されている。締め具112の中途部には、バックル等が設けられており、長さを調整可能である。
図6Aに示すように、設置部106は、複数のベルト取付部113を有している。ベルト取付部113は、締め具112を取り付ける部分である。ベルト取付部113は、第1設置杆107の前側及び第2設置杆108の後側にそれぞれ機体幅方向に離反して2つずつ設けられている。前側のベルト取付部113aは、第1設置杆107の前側から前上方に延設されており、締め具112の端部が固定される軸部113a1を有している。軸部113a1には、締め具112の一方の端部が取り付けられる。一方、後側のベルト取付部113bは、後述する延設部114から後上方に延設されている。図5Dに示すように、ベルト取付部113bは、軸部113b1を有している。軸部113b1には、締め具112の他方の端部に設けられた係止部112aを係止可能な係止機構118が取り付けられている。係止機構118は、締め具112の他方の端部が係止部112aを係止可能な係止具118aと、軸部113b1と係止具118aとを連結する連結具118bとを有している。
図5C、図6A、図6B等に示すように、設置部106は、延設部114を有している。延設部114は、設置位置K1に配置された燃料ボンベ130の下部に対して機体外側方向(前後方向)に対向する。延設部114は、左側部連結壁110の後縁部と右側部連結壁109の後縁部とを接続している。延設部114は、板面が前上方及び後下方に向くように配置され、機体幅方向の長さが上下方向及び前後方向の長さよりも長い機体幅方向に長尺の板状部である。延設部114は、支持機構90が設置位置K1である場合において上部材85とともに燃料ボンベ130を前側と後側から囲む。上部材85と延設部114とで燃料ボンベ130を囲むことで、燃料ボンベ130をボンネット40の上方にとどめることができる。
図5A、図5Dに示すように、設置部106は、燃料ボンベ130の後方をガードするガード機構140を有していることが好ましい。ガード機構140は、締め具112が不具合等によって外れて燃料ボンベ130が後方に落下することや、燃料ボンベ130に後方から物体が衝突すること等を防止する。
ガード機構140は、ガード体141と位置変更機構142とを有している。
ガード体141は、下ガード部材141a、左ガード部材141b、右ガード部材141c、上ガード部材141dを有している。下ガード部材141aは、延設部114の後方に配置されており、機体幅方向に延びている。左ガード部材141bは、下ガード部材141aの左部から上方に延びている。右ガード部材141cは、下ガード部材141aの右部から上方に延びている。上ガード部材141dは、左ガード部材141bの上部と右ガード部材141cの上部とを連結している。左ガード部材141bには、燃料ボンベ130から燃料を取り出すためのホース157を押さえる押さえ部材155が取り付けられている。
位置変更機構142は、ガード体141の位置を変更するための機構である。図5Dに示すように、位置変更機構142は、左枢支部142a、右枢支部142b、位置設定部143を有している。左枢支部142aは、下ガード部材141aの左部を延設部114の左部に取り付けられた第1横軸144廻りに回動可能に枢支している。右枢支部142bは、下ガード部材141aの右部を延設部114の右部に取り付けられた第2横軸145廻りに回動可能に枢支している。第1横軸144及び第2横軸145は、機体幅方向に延びる軸である。これにより、ガード体141は、第1横軸144及び第2横軸145廻りに下方に向けて回動可能である(矢印Y1参照)。ガード体141は、左ガード部材141b、右ガード部材141c、上ガード部材141dが、燃料ボンベ130の後方にあるガード位置と、ガード位置から下後方に回動したガード解除位置に位置変更が可能である。
位置設定部143は、ガード体141をガード位置又は非ガード位置に固定する。図5Dに示すように、位置設定部143は、ガード体141に固定された第1板146を、延設部114に固定された第2板147(図6Aも参照)に対して固定することにより、ガード体141の位置を固定する。第1板146及び第2板147には、第2横軸145が挿通されている。第1板146は、接続部材148を介して右ガード部材141cに接続されている。図5Aに示すように、第1板146、右ガード部材141c、接続部材148の後部同士は、連結板156により連結されている。
第1板146の上部には、プランジャピン等の位置決めピン149が取り付けられている。第2板147には、位置決めピン149の先端が挿入可能な貫通孔147a,147b(図6A参照)が形成されている。貫通孔147aと貫通孔147bは、第2横軸145を中心とする円弧上に並んで形成されている(図6A参照)。図5A,図5Dでは、2つの貫通孔147a,147bのうちの前側の貫通孔147aに位置決めピン149の先端が挿入されている。第2板147には、第2横軸145を中心とする円弧状に形成された長孔147cが形成されている。長孔147cには、第1板146を貫通する軸体150が挿通されている。軸体150は、ボルト軸から構成されている。
図5Aに示すように、位置決めピン149の先端を前側の貫通孔147aに挿入することにより、ガード体141をガード位置に固定することができる。このとき、軸体150は長孔147cの前端に位置している。位置決めピン149の先端を前側の貫通孔147aから引き抜くと、ガード体141を矢印Y1(図5D参照)に示すように下方に回動させることができる。ガード体141を回動させて、軸体150が長孔147cの後端まで達すると、位置決めピン149の先端を後側の貫通孔147bに挿入することができる。これにより、ガード体141をガード解除位置に固定することができる。
延設部114には、ガード体141がガード位置にあるときに下ガード部材141aに当接する第1ストッパ151が設けられている。また、延設部114には、支持機構90が設置位置K1にあるとき、支持フレーム37の杆部材37dの上面に当接する当接部152が設けられている。
図5D等に示すように、第1枢支軸94、第1枢支ブラケット95、第2枢支軸101、第2枢支ブラケット102の後方は、カバー部材115により覆われている。カバー部材115の側部(右部)には、第2ストッパ153が設けられている。第2ストッパ153は、後述するように燃料ボンベ130を設置位置K1から退避位置K2に移動させたときに、フレーム体83の第2柱部83bに設けられた当て止め板154に当たる。これにより、燃料ボンベ130の退避位置K2が規定される。退避位置K2は、燃料ボンベ130が平面視で旋回台2と重畳しない位置である。また、退避位置K2は、支持回動体180を上下方向に回動させても閉位置のボンネット40と干渉しない位置である。
支持機構90は、第1枢支軸94及び第2枢支軸101廻りの回動を規制する構造体を含んでいる。具体的には、支持機構90は、被ロック部120と、ロック機構121と、複数のピン機構127と、を含んでいる。図6F、図8A、図8C、図9A等に示すように、被ロック部120は、収容部81の機体幅方向の一方側(左側)に設けられている。具体的には、被ロック部120は、第1柱部83a及び後壁部87aの上下方向の中途部の後部から後方に突出して設けられており、ロック機構121が係止する部分である。被ロック部120は、機体幅方向に延びる被ロック軸120aと、被ロック軸120aの両端を支持する支持部材120bとを有し、平面視で略門形状である。
図6Fに示すように、ロック機構121は、被ロック部120との係止及び係止の解除が可能な機構である。ロック機構121は、設置部106の機体幅方向の一方側(左側)に設けられており、筐体122、回動支持板123、回動レバー124、係止爪125、及び把手126を有している。筐体122は、厚板鋼板を折り曲げ加工することで形成されており、回動支持板123、回動レバー124、及び係止爪125を覆うカバー体である。
図6Fに示すように、回動支持板123は、回動支持板123は、回動レバー124、及び係止爪125を回動可能に支持する。回動支持板123は、板面が機体幅方向を向いて配置され、上下方向に延びて配置されており、前後方向の長さ及び上下方向の長さが機体幅方向の長さよりも長い板状部である。
図6Fに示すように、回動レバー124は、回動操作可能な部材である。係止爪125は、板面が機体幅方向を向いて配置され、上下方向の中途部が被ロック部120と係止する爪部材であり、当該係止爪125の下部は、バネ等の弾性部材124aにより回動レバー124と連結されている。係止爪125の上部は、バネ等の弾性部材125aにより係止方向(左側方視で反時計回り)に回動するよう力を付与されており、下方に回動することで、被ロック部120と係止する。また、係止爪125は、回動レバー124を操作する係止方向と反対方向(左側方視で時計回り、解除方向)に回動することで上方へ回動し、被ロック部120との係止を解除可能である。
図5B、図6Aに示すように、把手126は、筐体122の上部に設けられた略門形状の部材である。把手126は、筐体122の上部から上方に延び、中途部で機体幅方向の外方、即ち左方に向かって屈曲している。なお、ロック機構121は、燃料ボンベ130(設置部106)の第1枢支軸94廻りの回動を規制することができればよく、既存の技術を適用可能である。
図6Cに示すように、支持機構90の複数のピン機構127は、孔にピン127aを挿入することで回転軸廻りの回動を規制、又は孔から当該ピン127aを抜去することで回動を許容する機構であり、例えばインデックスプランジャである。ピン機構127は、ピン127aの基端側にあるノブ127bを操作することで当該ピン127aの出し入れが可能である。詳しくは、ピン機構127は、内蔵されたバネ等の弾性部材によってピン127aが飛び出し、ノブ127bを引くことでピン127aが収納される。複数のピン機構127は、第1ロック孔92bと第2ロック孔104bのそれぞれに設けられている。
第1ロック孔92bに設けられたピン機構127は、上枢支片97に形成された第1被ロック孔97a(図6D参照)にピン127aを挿入又は抜去する。ピン機構127が第1被ロック孔97aにピン127aを挿入することで、燃料ボンベ130(設置部106)の第1枢支軸94廻りの回動を規制する。
一方、第2ロック孔104bに設けられたピン機構127は、下枢支片98に形成された第2被ロック孔98b(図6E参照)にピン127aを挿入又は抜去する。これにより、複数の第2被ロック孔98bのうち、いずれかの第2被ロック孔98b(第2被ロック孔98b1と第2被ロック孔98b2のいずれか一方)にピン機構127のピン127aを挿入することで、燃料ボンベ130(設置部106)の第2枢支軸101廻りの回動を規制することができる。また、ピン機構127のピン127aを別の第2被ロック孔98b(第2被ロック孔98b1と第2被ロック孔98b2のいずれか他方)に挿入することにより、燃料ボンベ130を異なる位置に切り換えることができる。
上述したように、ピン127aが第1ロック孔92b及び第1被ロック孔97aに挿入されることで、燃料ボンベ130(設置部106)の第1枢支軸94廻りの回動が規制される。また、別のピン127aが第2ロック孔104b及び第2被ロック孔98bに挿入されることで、燃料ボンベ130(設置部106)の第2枢支軸101廻りの回動が規制される。以下、第1ロック孔92b及び第1被ロック孔97aに挿入されるピン127aを「第1ピン」と称し、第2ロック孔104b及び第2被ロック孔98bに挿入されるピン127aを「第2ピン」と称する場合がある。
図7A~図9Cに示すように、支持機構90は、設置部106を第1枢支軸94廻り、及び第2枢支軸101廻りに回動させることで、燃料ボンベ130をボンネット40の上方の設置位置K1とは異なる位置に移動することができる。具体的には、支持機構90は、設置位置K1とは別に退避位置K2及び垂下位置K3に切換(移動)可能である。
第1枢支軸94は、支持回動体180を所定の設置位置K1から所定の退避位置K2まで水平方向に回動可能に枢支している。第2枢支軸101は、支持回動体180を所定の退避位置K2から下方の垂下位置K3に回動可能に枢支している。
以下、支持機構90が、設置位置K1、退避位置K2、及び垂下位置K3である場合の燃料ボンベ130の位置、並びに設置位置K1、退避位置K2、及び垂下位置K3の切換について説明する。 図7A、図7Bに示すように、支持機構90が設置位置K1である場合、燃料ボンベ130(設置部106)は、ボンネット40(後部ボンネット42)の上方に配置、つまり燃料ボンベ130が収容部81に収容されている。このため、燃料ボンベ130をボンネット40の上方に配置することで、当該ボンネット40の上方の空間を有効利用することができる。また、図17に示すように、支持機構90は、設置位置K1において、燃料ボンベ130を旋回台2の旋回軌跡C2よりも内側で支持することができ、燃料ボンベ130の旋回軸心廻りの旋回軌跡C1は、旋回台2の旋回軌跡C2よりも内側である。このため、旋回台2の旋回する際に、燃料ボンベ130は、旋回台2の旋回軌跡内にあって、燃料ボンベ130と周囲の障害物と接触することを回避できる。また、支持機構90が設置位置K1である場合において、燃料ボンベ130の前方は、縦部材84によって覆われており、燃料ボンベ130の上方は、上部材85によって覆われている。図7Bに示すように、燃料ボンベ130は、当該ボンネット40の開閉時の移動範囲Sに位置しており、即ち、支持機構90が設置位置K1である場合、設置部106は、ボンネット40の開動作を制限する。支持機構90は、設置位置K1から退避位置K2に切換可能である。
図8Bに示すように、退避位置K2は、ボンネット40(後部ボンネット42)の開閉時に当該ボンネット40と干渉しない位置である。詳しくは、退避位置K2は、燃料ボンベ130をボンネット40の開閉時の移動範囲Sから水平方向に退避させる位置であり、燃料ボンベ130は、機体幅方向の他方側(右側)に退避される。つまり、支持機構90は、設置位置K1の燃料ボンベ130を、設置位置K1から燃料タンク50の給油口50bが配置された側と同一側に設定された退避位置K2に退避させる。斯かる場合において、燃料ボンベ130は、平面視において右後方に傾斜して支持される。このため、ボンネット40の上方の空間の有効利用と、ボンネット40の開閉の利便性と、を両立することができる。また、支持機構90は、設置位置K1の燃料ボンベ130を、設置位置K1から燃料タンク50の給油口50bが配置された側と同一側に設定された退避位置K2に退避させるため、燃料ボンベ130の交換作業と燃料タンク50への給油作業とを連続して行うことができ、交換作業と給油作業とに応じて、旋回台2や旋回作業機1自体を旋回させたり、作業者が充填済の燃料ボンベ130や、燃料を収容するポリタンク等を運搬したりする必要がなく、作業効率を向上させることができる。支持機構90は、設置部106(第1枢支ブラケット95)を第1枢支軸94廻りに回動させることで、設置位置K1から退避位置K2に切り換える。以下、支持機構90の設置位置K1から退避位置K2への切換動作について説明する。
作業者が回動レバー124を引くと、係止爪125が被ロック部120との係止を解除する。係止爪125と被ロック部120との係止が解除された状態で、作業者が把手126を持って、当該把手126を第1枢支軸94廻りに後方へ引くと、図8A~図8Cに示すように、燃料ボンベ130(設置部106)が水平方向(後方)に回動する。このとき、第1枢支ブラケット95が第1枢支軸94廻りに回動する。第1枢支ブラケット95は、回動時において下枢支片98の下端と下枢支部93の上面とが摺動する。
第1枢支ブラケット95が第1枢支軸94廻りに回動すると、ピン機構127が第1被ロック孔97aにピン127aを挿入し、ピン機構127は、第1枢支ブラケット95の第1枢支軸94廻りの回動を規制する。ピン機構127が第1枢支ブラケット95の第1枢支軸94廻りの回動を規制すると、設置部106が第2枢支軸101廻りに下方へ回動し、第2枢支ブラケット102(第2連結板104)の下端が下枢支部93の切欠き93bと係止する。詳しくは、第2連結板104の下端が第1端面93b1と係止する。これによって、燃料ボンベ130を設置部106から降ろす又は設置する際に、設置部106が回動して燃料ボンベ130が設置部106からずれることを抑制できる。
第2連結板104の下端が下枢支部93の切欠き93bと係止すると、当該係止とともにピン機構127のピン127aを第2被ロック孔98b1に挿入し、ピン機構127及び切欠き93bは、設置部106の第2枢支軸101廻りの回動を規制する。これにより、ピン機構127と切欠き93bによって、第1枢支ブラケット95の第1枢支軸94廻りの回動が規制され、且つピン機構127によって、設置部106の第2枢支軸101廻りの回動が規制され、支持機構90は、退避位置K2に切り換えられる。
図8Bに示すように、支持機構90を退避位置K2にした場合、支持機構90が設置位置K1であるときの空間(後部ボンネット42の上方の空間)が開放される。即ち、後部ボンネット42の機体幅方向の長さL3よりも長い領域が開放されることになり、支持機構90を退避位置K2にした場合において、後部ボンネット42の一部が当該領域に入り込むことができるため、後部ボンネット42を大きく開放することができる。
なお、退避位置K2から設置位置K1への切換動作は、上述した手順と逆の動作で行う。即ち、作業者は、ピン機構127のノブ127bを引いて、第2被ロック孔98b1からピン127aを抜去して、設置部106の第2枢支軸101廻りの回動の規制を解除し、且つ把手126を把持して設置部106を上方へ回動する。設置部106を上方へ回動することで、第2連結板104と切欠き93bとの係止が解除される。第2連結板104と切欠き93bとの係止が解除された状態で、作業者がピン機構127のノブ127bを引いて、第1被ロック孔97aからピン127aを抜去して、第1枢支ブラケット95の第1枢支軸94廻りの回動の規制を解除すると、作業者は、設置部106を第1枢支軸94廻りに水平方向(前方)へ回動する。作業者が設置部106を第1枢支軸94廻りに前方へ回動すると、係止爪125が被ロック部120と係止し、支持機構90が設置位置K1に切り換わる。
また、支持機構90は、退避位置K2から垂下位置K3に切換可能である。図9A、図9Bに示すように、垂下位置K3は、燃料ボンベ130(設置部106)を退避位置K2よりも下方に配置させ、且つ設置部106を垂下させる位置であり、支持機構90は、設置部106をボンネット40の上方よりも下方に垂下させることができる。支持機構90が垂下位置K3である場合、設置部106に設置された燃料ボンベ130は、前上方から後下方に向かって傾斜する。つまり、燃料ボンベ130は、上部よりも下部が外側に位置する。これによって、燃料ボンベ130が設置された設置部106がボンネット40よりも下方に配置されているため、作業者は、設置部106から燃料ボンベ130を容易に降ろすことができる。また、作業者は、第2燃料が充填された別の燃料ボンベ130を設置部106に容易に設置することができる。さらに、支持機構90を垂下位置K3に切り換えた際に、傾斜した燃料ボンベ130を設置部106から起こし、当該燃料ボンベ130を容易に降ろすことができる。
支持機構90の退避位置K2から垂下位置K3への切換は、燃料ボンベ130を退避位置K2から第2枢支軸101廻りに下方へ回動させることで行う。以下、支持機構90の退避位置K2から垂下位置K3への切換動作について説明する。
作業者がピン機構127のノブ127bを引くと、第2被ロック孔98b1からピン127aが抜去され、設置部106の第2枢支軸101廻りの回動の規制が解除される。第2被ロック孔98b1からピン127aが抜去された状態で、作業者が把手126を把持して設置部106を下方に移動し、当該設置部106を第2枢支軸101廻りに下方へ回動する。設置部106が第2枢支軸101廻りに下方へ回動すると、第2連結板104の下端と切欠き93bの第2端面93b2とが係止し、且つピン機構127のピン127aを第2被ロック孔98b2に挿入することで、設置部106の第2枢支軸101廻りの回動が規制され、支持機構90は、垂下位置K3に切り換えられる。
なお、垂下位置K3から退避位置K2への切換は、上述した手順と逆の動作で行う。即ち、作業者は、ピン機構127のノブ127bを引いて、第2被ロック孔98b2からピン127aを抜去して、設置部106の第2枢支軸101廻りの回動の規制を解除し、且つ、把手126を把持して設置部106を第2枢支軸101廻りに上方へ回動する。設置部106が第2枢支軸101廻りに上方へ回動すると、ピン機構127のピン127aを第2被ロック孔98b1に挿入することで、設置部106の第2枢支軸101廻りの回動が規制され、支持機構90は、退避位置K2に切り換えられる。
上述したように、支持機構90は、燃料ボンベ130を回動可能に枢支する枢支軸160を有している。枢支軸160は、燃料ボンベ130をボンネット40上方の設置位置K1とは異なる位置まで回動可能に枢支している。上記の通り、枢支軸160は、燃料ボンベ130をボンネット40上方の設置位置K1から退避位置K2まで回動可能に枢支する第1枢支軸94と、燃料ボンベ130を退避位置K2から下方の垂下位置K3に回動可能に枢支する第2枢支軸101と、を含む。
図6A,図10,図12A等に示すように、支持機構90は、付勢部材161と補助機構162とを有している。付勢部材161は、燃料ボンベ130の重量を受けて支持回動体180の下方への回動(第2枢支軸101廻りの回動)を阻害する方向に弾性反発力を付与する。補助機構162は、支持回動体180に作用する弾性反発力を増大させる。
付勢部材161は、例えば、ガススプリング、ガスダンパー、油圧ダンパー等から構成されている。補助機構162は、リンク機構から構成されている。補助部材162を構成するリンク機構は、燃料ボンベ130を上下方向に回動可能に支持する支持回動体180と、付勢部材161と、支持回動体180を上下方向に回動可能に枢支する第2枢支軸101との相対位置が固定された支持部材(例えば、後述する第1軸163、接続片179等)と、に接続されている。
本実施形態の場合、付勢部材161はガススプリングである。また、補助機構162はトグル機構(倍力機構)である。以下、付勢部材161がガススプリングであり、補助機構162がトグル機構であるとして説明するが、付勢部材161及び補助機構162はこれらに限定されない。
図10に示すように、付勢部材(ガススプリング)161及び補助機構(トグル機構)162は、燃料ボンベ130が設置位置K1にあるとき、燃料ボンベ130の下方に位置する。ガススプリング161は、燃料ボンベ130が設置位置K1にあるとき、燃料ボンベ130の下方において燃料ボンベ130と略平行に配置されている。燃料ボンベ130が退避位置K2にあるときも同様である。ガススプリング161及びトグル機構162は、燃料ボンベ130が設置位置K1にあるとき、燃料ボンベ130の下方であって且つボンネット40の上方に位置する。
図6A,図10、図11等に示すように、ガススプリング161は、一端側(ロッド161a側)がトグル機構162と連結され、他端側(シリンダ162b側)が支持回動体180に連結されている。支持回動体180は、燃料ボンベ130を支持し且つ第2枢支軸101廻りに回動する構造体である。支持回動体180は、第2枢支ブラケット102と設置部106とを含む。本実施形態の場合、ガススプリング161の他端側は、設置部106に連結されている。詳しくは、ガススプリング161の他端側は、設置部106の後部を構成する第2設置杆108に連結されている。具体的には、ガススプリング161の他端側は、第2設置杆108に固定された第1固定片171に第1支軸172を介して枢支されている。
図12A、図12Bは、ガススプリング161及びトグル機構162の周辺を拡大して示している。図12Aは、燃料ボンベ130が設置位置K1及び退避位置K2にあるときのガススプリング161及びトグル機構162の状態を示している。図12Bは、燃料ボンベ130が垂下位置K3にあるときのガススプリング161及びトグル機構162の状態を示している。
図12A、図12Bに示すように、トグル機構162は、第1軸163、第1リンク部材164、第2軸165、第3軸166、第2リンク部材167を有している。第1軸163、第2軸165、第3軸166は、互いに平行に配置されている。第1軸163、第2軸165、第3軸166は、第2枢支軸101と平行に延びている。
第1軸163は、第2枢支軸101が挿通される第2筒部99に接続された接続片179に支持されている。図12A,図12Bに示すように、第1軸163は、燃料ボンベ130を第2枢支軸101廻りに回動したとき(退避位置K2から垂下位置K3に回動したとき)に、第2枢支軸101との位置関係が変化しない。つまり、第1軸163は、第2枢支軸101との相対位置が固定されている。
第1リンク部材164は、一端側が第1軸163に対して回動可能に取り付けられ、他端側が第2軸165に取り付けられている。第2軸165は、ガススプリング161の一端部(ロッド161a先端部)の近傍に配置されている。
第3軸166は、支持回動体180に取り付けられている。本実施形態の場合、第3軸166は、第2設置杆108に取り付けられている。具体的には、第3軸166は、第2設置杆108に固定された第2固定片168に取り付けられている。
第2リンク部材167は、第2軸165と第3軸166とを連結している。また、第2リンク部材167には、ガススプリング161の一端側が連結されている。第2リンク部材167は、ガススプリング161のロッド161aの伸縮に伴って第3軸166の軸心廻りに回動可能である。
ガススプリング161の一端側は、第2リンク部材167の一端側に第2支軸169を介して枢支されている。第2軸165は、第2リンク部材167の一端側と他端側の間の中間部に取り付けられている。第2軸165は、第2支軸169と第3軸166との間に位置している。
図12Aに示すように、燃料ボンベ130が退避位置K2にあるとき、ガススプリング161は伸長状態にある。このとき、第1リンク部材164と第2リンク部材167との間の角度αは鈍角である。また、第2軸165と第1支軸172との距離、第3軸166と第1支軸172との距離は、いずれも第2支軸169と第1支軸172との距離よりも短い。第3軸166と第1支軸172との距離は、第2軸165と第1支軸172との距離よりも短い。
図9C、図12Bに示すように、燃料ボンベ130が垂下位置K3にあるとき、ガススプリング161は短縮状態にある。このとき、第1リンク部材164と第2リンク部材167との間の角度βは、角度αに比べて小さい。角度βは鋭角である。また、第2軸165と第1支軸172との距離、第3軸166と第1支軸172との距離は、いずれも第2支軸169と第1支軸172との距離よりも長い。第3軸166と第1支軸172との距離は、第2軸165と第1支軸172との距離よりも長い。
上述したように、燃料ボンベ130を退避位置K2から垂下位置K3に変更すると、ガススプリング161は短縮状態となる。このとき、ガススプリング161の弾性反発力によって燃料ボンベ130の重量を受けることができる。そのため、燃料ボンベ130は比較的緩やかに第2枢支軸101廻りに回動し、退避位置K2から垂下位置K3へと急激に下降することが防止される。
また、燃料ボンベ130が退避位置K2にあるとき、ガススプリング161の弾性反発力はトグル機構162によって補助される。言い換えれば、ガススプリング161とトグル機構162の両方によって燃料ボンベ130の重量を受けることができる。また、トグル機構162の第1リンク部材164と第2リンク部材167との間の角度αが鈍角であるため、トグル機構162による補助力が大きく作用する。これにより、燃料ボンベ130を退避位置K2から垂下位置K3に変更したとき、ガススプリング161が急激に短縮することが防がれ、退避位置K2から垂下位置K3へと急激に下降することがより確実に防止される。そのため、少ない本数のガススプリング161によって燃料ボンベ130の重量を受けることができる。
図6Cに示すように、支持機構90は、燃料ボンベ130を支持し且つ枢支軸160(第1枢支軸94、第2枢支軸101)廻りに回動する支持回動体180と、支持回動体180の枢支軸160廻りの回動位置を規定するピン127aを含む回動位置規定機構190と、ピン127aに対する枢支軸160の位置を調整する調整機構200と、を有している。
支持回動体180は、第1回動体181と第2回動体182とを含む。第1回動体181は、第1枢支軸94廻りに燃料ボンベ130と共に回動する構造体であって、設置部106、第1枢支ブラケット95等を含む。第2回動体182は、第2枢支軸101廻りに燃料ボンベ130と共に回動する構造体であって、設置部106、第2枢支ブラケット102等を含む。
本実施形態の場合、回動位置規定機構190は、第2回動体182の第2枢支軸101廻りの回動位置を規定する。回動位置規定機構190は、ロック孔104bと、被ロック孔98bと、ピン機構127とを有している。
回動位置規定機構190を構成するロック孔104bは、第2回動体182に形成されている。このロック孔104bは、第2枢支ブラケット102の第2連結板104に形成された第2ロック孔104bである。また、回動位置規定機構190を構成する被ロック孔98bは、第2枢支軸101との相対位置が固定された固定体である下枢支片98に形成された第2被ロック孔98bである。
ピン機構127は、第2ロック孔104b及び第2被ロック孔98bに挿入される第2ピン127aを有している。第2ピン127aは、第2ロック孔104b及び第2被ロック孔98bに挿入されることにより、第2回動体182の第2枢支軸101廻りの回動位置を規定する(位置決めする)。
調整機構200は、ピン127aを移動させずに枢支軸160の位置を移動させることによって、ピン127aに対する枢支軸160の位置を調整する機構である。本実施形態の場合、調整機構200は、第2ピン127aを移動させずに第2枢支軸101の位置を移動させることによって、第2ピン127aに対する第2枢支軸101の位置を調整する機構である。
図6Cに示すように、調整機構200は、第2枢支軸101及び第2ピン127aの近傍に配置されている。調整機構200は、第2枢支軸101の軸心廻りに回転可能に取り付けられた調整部材201を有している。図6C,図6Eに示すように、調整部材201は、第2枢支軸101の一端側と他端側にそれぞれ配置されている。図14に示すように、調整部材201は、第2枢支軸101の外周面に嵌められる筒状部201aと、筒状部201aの外周面から鍔状に突出した鍔状部201bとを有している。
筒状部201aは、円筒形である。筒状部201aは、第2回動体182に形成された孔103a,104a(図6D参照)にそれぞれ挿入される。孔103a,104aは、筒状部201aの外径より大きい非円形孔である。孔103aは、第2回動体182を構成する第2枢支ブラケット102の第1連結板103に形成されている。孔104aは、第2回動体182を構成する第2枢支ブラケット102の第2連結板104に形成されている。図6Dに示すように、孔103a,104aには第2枢支軸101が挿通される。そして、第2枢支軸101の一端側と他端側にそれぞれ調整部材201の筒状部201aが外嵌される。これにより、筒状部201aは、第2枢支軸101の一端側と他端側において、第2枢支軸101と孔104aとの間に配置される。そして、筒状部201aは、第2枢支軸101と孔104aとの間に配置された状態において、第2枢支軸101の軸心101b廻りに回転可能である(図14、図15Aの矢印Y2参照)。
調整機構200は、調整部材201の第2枢支軸101の軸心廻りの回転位置を固定する固定部材202を有している。図6Dに示すように、固定部材202は、ボルト203とロックナット204から構成されている。第1連結板103及び第2連結板104には、それぞれ孔104a,104aと連通するねじ孔205が形成されている。ねじ孔205は、第2枢支軸101の軸心と直角方向に延びている。図15Aに示すように、ボルト203をねじ孔205に螺合してボルト203の先端を筒状部201aの外周面201cに当てた状態で、ロックナット204を第1連結板103又は第2連結板104に当接するまで締めることにより、調整部材201の第2枢支軸101の軸心101b廻りの回転位置を固定することができる。
図6Dに示すように、第2枢支軸101の他端面には、ねじ孔101aが形成されている。第2枢支軸101の他端側には、円環状の抜け止め板206が配置されている。抜け止め板206は、ボルト207をねじ孔101aに螺合することによって、第2枢支軸101の他端面に当接する。抜け止め板206は、調整部材201が第2枢支軸101の他端側から抜けることを防止している。
鍔状部201bは、第2枢支軸101の軸心101bからの距離が周方向の位置に応じて異なる外周面201cを有している。図14,図15Aに示すように、外周面201cは、第2枢支軸101の軸心101bからの距離が異なる複数の平面201dを含む。言い換えれば、鍔状部201の外周面201cbは、多角形に形成されている。本実施形態の場合、平面201dの数は10である。つまり、鍔状部201bは10角形に形成されている。但し、平面201dの数は、10より少なくても多くてもよい。また、外周面201cの一部又は全部が曲面であってもよい。但し、外周面201cは、第2枢支軸101の軸心101bを挟んで平行に配置された少なくとも一対(好ましくは複数対)の平面201dを有することが好ましい。この場合、図15Aに示すように、ボルト203の先端が当たる平面と、後述する当接面193に当接する平面とが、第2枢支軸101の軸心101bを挟んで平行に配置されることが好ましい。
図6C、図13、図15A等に示すように、第2回動体182は、調整部材201の外周面201cが当接する当接面193を有している。当接面193は、設置部106の右側部連結壁109に固定された位置決め片192に設けられている。位置決め片192は、右側部連結壁109から第2枢支軸101側に突出している。当接面193は、右側部連結壁109の壁面と平行な平面である。
位置決め片192は、第2枢支軸101の一端側に配置された第1位置決め片192A(図6B,図13参照)と、第2枢支軸101の他端側に配置された第2位置決め片192B(図6C等参照)とを含む。図13等に示すように、第1位置決め片192Aには、廻り止め片194がボルト195によって固定されている。廻り止め片194は、第2枢支軸101の一端側に形成された切り欠き101cに嵌め入れられている。これにより、第2枢支軸101が軸心廻りに回転することを防止している。但し、廻り止め片194と切り欠き101cとの間には隙間G1が形成されており、第2枢支軸101の動き(回転、水平方向移動)は隙間G1の範囲内で許容される。
調整部材201は、第2枢支軸101の軸心廻りの回転によって、当接面193に当接する外周面201cの位置を変更可能である。本実施形態の場合、調整部材201は、第2枢支軸101の軸心廻りの回転によって、当接面193に当接する平面201dを変更可能である。
図15A及び図15Bは、調整部材201の第2枢支軸101の軸心廻りの回転によって当接面193に当接する平面201dを変更した状態を示している。図15Aの場合、当接面193に当接する平面201d1は、第2枢支軸101の軸心101bからの距離がL1である平面である。図15Bの場合、当接面193に当接する平面201d2は、第2枢支軸101の軸心101bからの距離がL2(L2<L1)である平面である。つまり、平面201d1と平面201d2は、第2枢支軸101の軸心101bからの距離が異なる平面である。
図15A及び図15Bに示すように、調整部材201を第2枢支軸101の軸心廻りに回転させて、当接面193に当接する平面201dを変更することによって、第2枢支軸101の軸心から当接面193までの距離を変化させることができる。また、調整部材201を第2枢支軸101の軸心廻りに回転させるときに、孔104aが筒状部201aの外径より大きい非円形孔であることにより、孔104a内における筒状部201aの位置(水平方向位置)を変えることができる。図15Aの場合と図15Bの場合では、孔104a内における筒状部201aの位置(水平方向位置)が異なっている。
調整部材201を第2枢支軸101の軸心廻りに回転させるときに、孔104a内における筒状部201aの位置を変化させることによって、筒状部201aと共に第2枢支軸101の位置を変化させることができる。これにより、第2ピン127aに対する第2枢支軸101の位置を調整することができる。また、第2ロック孔104bに対する第2枢支軸101の位置を調整することもできる。また、筒状部201aの位置(水平方向位置)を変化させるときに平面201d1の傾きを変化させることもできる。そのため、筒状部201aの位置(水平方向位置)を変化させた場合でも、平面201d1と当接面193とを面同士で当接させることができる。
上記したように、本実施形態の支持機構90によれば、調整機構200により第2ピン127aに対する第2枢支軸101の位置を調整することができる。以下、調整機構200を設けることによる利点(効果)について説明する。
第2ピン127aを第2ロック孔104b及び第2被ロック孔98bに挿入することにより、第2回動体182の第2枢支軸101廻りの回動位置を規定する(位置決めする)ことができるが、部材の寸法や形状にばらつきがあると、規定される回動位置にもばらつきが生じる。具体的には、例えば、下枢支片98の寸法のばらつきに起因して第2被ロック孔98bが設計位置からズレていた場合、燃料ボンベ130が退避位置K2にある状態において、第2ピン127aを第2ロック孔104b及び第2被ロック孔98bに挿入して回動位置を規定したとき、設置部106が設計位置(水平位置)X1に対して傾いてしまう(図15B参照)。
ここで、図8Cに示すように、第2ピン127aを含むピン機構127とロック機構121は、燃料ボンベ130を挟んで設置部106の互いに反対側に配置されている。つまり、第2ピン127aとロック機構121は大きく離間して配置されている。そのため、設置部106に僅かな傾きが生じても、ロック機構121の位置は大きく変化してしまう。その結果、被ロック部120にロック機構121を係止できなくなるという不具合が生じる。
本実施形態の支持機構90によれば、調整機構200により第2ピン127aに対する第2枢支軸101の位置を調整することによって、図15Bに示すように設置部106に傾きが生じた状態を、図15Aに示すような設置部106が傾いていない状態に正すことができる。そのため、被ロック部120にロック機構121を係止できなくなるという不具合が生じることがない。
尚、上記実施形態においては、回動位置規定機構190が第2回動体182の第2枢支軸101廻りの回動位置を規定するものであったが、回動位置規定機構190は、第1回動体181の第1枢支軸94廻りの回動位置を規定するものであってもよい。
この場合、回動位置規定機構190は、第1回動体181に含まれる上枢支部92に形成された第1ロック孔92bと、第1枢支軸94との相対位置が固定された固定体である上枢支片97に形成された第1被ロック孔97aと、第1ピン127aを含むピン機構127とを有する。第1ピン127aは、第1ロック孔92b及び第1被ロック孔97aに挿入されることにより、第1回動体181の第1枢支軸94廻りの回動位置を規定する(位置決めする)。また、調整機構200は、第1ピン127aに対する第1枢支軸94の位置を調整するように構成される。第1回動体181には、調整部材201の外周面201cが当接する当接面193が設けられる。調整部材201は、第1枢支軸94の軸心廻りに回転可能であって、第1枢支軸94の軸心廻りの回転によって当接面193に当接する外周面201cの位置を変更可能とされる。調整部材201の筒状部201aは、第1枢支軸94に外嵌されるとともに、第1枢支軸94が挿通される孔92aに挿入される。孔92aは、筒状部201aの外径より大きい非円形孔として形成される。
上述したように、本発明の一実施形態に係る旋回作業機1は、旋回台2と、旋回台2に搭載された原動機4と、旋回台2に設けられた作業装置20と、原動機4の燃料を収容する燃料ボンベ130を上下方向に回動可能に支持する支持回動体180を有する支持機構90と、を備え、支持機構90は、燃料ボンベ130の重量を受けて支持回動体180の下方への回動を阻害する方向に弾性反発力を付与する付勢部材161と、支持回動体180に作用する弾性反発力を増大させる補助機構162と、を有している。
この構成によれば、付勢部材161により支持回動体180に作用する弾性反発力を補助機構162によって増大させることができる。そのため、燃料ボンベ130を下方に回動したときに燃料ボンベ130の重量を受ける付勢部材161の数を削減することができる。これによって、燃料ボンベ130の設置スペースを広く確保することが可能となり、市場に存在する多様な燃料ボンベ130を搭載することができる。また、付勢部材161の数を減らすことによって、コストダウンを図ることができる。
また、支持機構90は、支持回動体180を所定の設置位置K1から所定の退避位置K2まで水平方向に回動可能に枢支する第1枢支軸94と、支持回動体180を退避位置K2から下方の垂下位置K3に回動可能に枢支する第2枢支軸101と、を備え、付勢部材161は、支持回動体180を第2枢支軸101廻りに回動させるときに弾性反発力を付与する。
この構成によれば、燃料ボンベ130を第2枢支軸101廻りに回動したときに、補助機構162によって付勢部材161の弾性反発力を増大させることができる。そのため、燃料ボンベ130を第2枢支軸101廻りに回動したときに燃料ボンベ130の重量を受ける付勢部材161の数を削減することができる。
また、設置位置K1は、燃料ボンベ130の少なくとも一部が平面視で旋回台2と重畳する位置であり、退避位置K2は、燃料ボンベ130が平面視で旋回台2と重畳しない位置である。
この構成によれば、燃料ボンベ130を少なくとも一部が平面視で旋回台2と重畳する位置から平面視で旋回台2と重畳しない位置まで回動させることができる。
また、原動機4を収容するエンジンルームEを形成する開閉可能なボンネット40を備え、設置位置K1は、燃料ボンベ130が閉状態のボンネット40の上方に配置される位置であり、退避位置K2は、支持回動体180を上下方向に回動させても閉位置のボンネット40と干渉しない位置である。
この構成によれば、燃料ボンベ130を閉状態のボンネット40の上方に配置される設置位置K1から支持回動体180を上下方向に回動させても閉位置のボンネット40と干渉しない退避位置K2まで回動させることができる。
また、補助機構162は、支持回動体180と、付勢部材161と、支持回動体180を上下方向に回動可能に枢支する第2枢支軸101との相対位置が固定された支持部材(例えば、第1軸162等)と、に接続されたリンク機構であって、付勢部材161は、一端側がリンク機構と連結され、他端側が支持回動体180に連結されている。
この構成によれば、付勢部材161がリンク機構である補助機構162を介して支持回動体180に連結されるため、支持回動体180が回動したときに作用する付勢部材161の弾性反発力を補助機構162に伝達して、補助機構162により増大させることができる。
また、リンク機構は、トグル機構162である。
この構成によれば、トグル機構である補助機構162によって付勢部材161の弾性反発力を大きく増大させることができるため、燃料ボンベ130の重量を受ける付勢部材161の数を大きく削減することができる。また、補助機構162をコンパクトに構成することができる。
また、トグル機構162は、第2枢支軸101との相対位置が固定された第1軸163と、一端側が第1軸163に対して回動可能に取り付けられた第1リンク部材164と、第1リンク部材164の他端側に取り付けられた第2軸165と、支持回動体180に取り付けられた第3軸166と、第2軸165と第3軸166とを連結し且つ付勢部材161の一端側が連結された第2リンク部材167と、を有している。
この構成によれば、付勢部材161及びトグル機構162をコンパクトに配置することができるとともに、トグル機構162によって付勢部材161の弾性反発力を大きく増大させることができる。
また、付勢部材161及び補助機構162は、燃料ボンベ130が設置位置K1にあるとき燃料ボンベ130の下方に位置する。
この構成によれば、付勢部材161及び補助機構162を燃料ボンベ130とボンネット40との間に配置することができる。そのため、燃料ボンベ130の収容スペースを旋回台2の幅方向(機体幅方向)に広く確保することができる。
また、付勢部材161はガススプリング161であって、ガススプリング161は、燃料ボンベ130が設置位置K1にあるとき、燃料ボンベ130の下方において燃料ボンベ130と略平行に配置されている。
この構成によれば、ガススプリング161のロッド伸縮のストロークを長く確保することができる。
また、本発明の一実施形態に係る旋回作業機1は、旋回台2と、旋回台2に搭載された原動機4と、旋回台2に設けられた作業装置20と、原動機4の燃料を収容する燃料ボンベ130を枢支軸160廻りに回動可能に支持する支持機構90と、を備え、支持機構90は、燃料ボンベ130を支持し且つ枢支軸160廻りに回動する支持回動体180と、支持回動体180の枢支軸160廻りの回動位置を規定するピン127aを含む回動位置規定機構190と、ピン127aに対する枢支軸160の位置を調整する調整機構200と、を有している。
この構成によれば、燃料ボンベ130の枢支軸160廻りの回動位置を規定するためのピン127aを備えた旋回作業機において、調整機構200によってピン127aに対する枢支軸160の位置を調整することができる。これにより、部材寸法のバラつき等に起因して枢支軸160とピン127aとの相対位置が変化し、本来規定されるべき回動位置と実際に規定される回動位置との間にズレが生じた場合に、このズレを補正することができる。
また、調整機構200は、枢支軸160の軸心廻りに回転可能に取り付けられた調整部材201を有し、調整部材201は枢支軸160の軸心からの距離が周方向の位置に応じて異なる外周面201cを有し、支持回動体180は、調整部材の外周面が当接する当接面193を有し、調整部材201の前記軸心廻りの回転によって、当接面193に当接する外周面201cの位置を変更可能である。
この構成によれば、調整部材201を枢支軸160の軸心廻りに回転するという簡単な操作によって、ピン127aに対する枢支軸160の位置を調整することができる。
また、外周面201cは、枢支軸160の軸心からの距離が異なる複数の平面201dを含み、調整部材201は、回転によって当接面193に当接する平面201dを変更可能である。
この構成によれば、当接面193に平面201dを当接することによって、面同士の接触となるため、ピン127aに対する枢支軸160の位置決めを正確に且つ確実に行うことができる。
また、調整部材201は、枢支軸160の外周面に嵌められる筒状部201aと、外周面201cを有する鍔状部201bとを有している。
この構成によれば、調整機構200を枢支軸160の近傍にコンパクトに配置することができる。そのため、調整機構200を設置するための大きなスペースを必要としない。
また、支持回動体180は、枢支軸160が挿通される孔92a,104aを有し、孔92a,104aは、筒状部201aが挿入されるとともに筒状部201aの外径より大きい非円形孔である。
この構成によれば、調整部材201を枢支軸160の軸心廻りに回転させるときに、孔92a,104a内における筒状部201aの位置を変えることができる。これにより、筒状部201aと共に枢支軸160の位置を変化させることができるため、ピン127aに対する枢支軸160の位置を容易に調整することができる。
また、調整機構200は、調整部材201の枢支軸160の軸心廻りの回転位置を固定する固定部材202を有している。
この構成によれば、調整機構200によって調整(補正)されたピン127aに対する枢支軸160の位置を固定部材202により固定することができる。
また、調整機構200は、枢支160及びピン127aの近傍に配置されている。
この構成によれば、ピン127aの近傍において調整機構200による調整作業を行うことができる。そのため、調整機構200による調整作業とピン127aの着脱操作とを最小限の手の動きで行うことが可能となり、作業性(操作性)に優れている。また、枢支軸160側(回動支点側)で調整機構200による調整作業を行うことが可能であるため、支持回動体180を回動させたときに手を挟むリスクを低減できる。
また、回動位置規定機構190は、支持回動体180に形成されたロック孔92b,104bと、枢支軸160との相対位置が固定された固定体97,98に形成された被ロック孔97a,98bと、を有し、ピン127aは、ロック孔92b,104b及び被ロック孔97a,98bに挿入されることにより回動位置を規定し、調整機構200は、被ロック孔97a,98bに対する枢支軸160の位置を調整する。
この構成によれば、調整機構200によって、被ロック孔97a,98bに対する枢支軸160の位置を調整することができるため、被ロック孔97a,98bに対する枢支軸160の位置がずれていた場合に、このズレを補正することができる。
また、枢支軸は、支持回動体180を所定の設置位置K1か所定の退避位置K2まで水平方向に回動可能に枢支する第1枢支軸94と、支持回動体180を退避位置K2から下方の垂下位置K3に回動可能に枢支する第2枢支軸101と、を含み、ピン127aは支持回動体180の第2枢支軸101廻りの回動位置を規定し、調整機構200はピン127aに対する第2枢支軸101の位置を調整する。
この構成によれば、調整機構200によってピン127aに対する第2枢支軸101の位置を調整することができるため、ピン127aに対する第2枢支軸101の位置がずれていた場合に、このズレを補正することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 旋回作業機
2 旋回台
4 原動機
20 作業装置
40 ボンネット
90 支持機構
92b ロック孔(第1ロック孔)
94 枢支軸(第1枢支軸)
97 固定体(上枢支片)
97a 被ロック孔(第1被ロック孔)
98 固定体(下枢支片)
98b 被ロック孔(第2被ロック孔)
101 枢支軸(第2枢支軸)
104a 孔
104b ロック孔(第2ロック孔)
127a ピン
130 燃料ボンベ
180 支持回動体
190 回動位置規定機構
193 当接面
200 調整機構
201 調整部材
201a 筒状部
201b 鍔状部
201c 外周面
201d 平面
202 固定部材
E エンジンルーム
K1 設置位置(収容位置)
K2 退避位置
K3 垂下位置

Claims (9)

  1. 旋回台と、
    前記旋回台に搭載された原動機と、
    前記旋回台に設けられた作業装置と、
    前記原動機の燃料を収容する燃料ボンベを枢支軸廻りに回動可能に支持する支持機構と、
    を備え、
    前記支持機構は、
    前記燃料ボンベを支持し且つ前記枢支軸廻りに回動する支持回動体と、
    前記支持回動体の前記枢支軸廻りの回動位置を規定するピンを含む回動位置規定機構と、
    前記ピンに対する前記枢支軸の位置を調整する調整機構と、
    を有している旋回作業機。
  2. 前記調整機構は、前記枢支軸の軸心廻りに回転可能に取り付けられた調整部材を有し、
    前記調整部材は、前記枢支軸の軸心からの距離が周方向の位置に応じて異なる外周面を有し、
    前記支持回動体は、前記調整部材の外周面が当接する当接面を有し、
    前記調整部材の前記軸心廻りの回転によって、前記当接面に当接する前記外周面の位置を変更可能である請求項1に記載の旋回作業機。
  3. 前記外周面は、前記枢支軸の軸心からの距離が異なる複数の平面を含み、
    前記調整部材は、回転によって前記当接面に当接する平面を変更可能である請求項2に記載の旋回作業機。
  4. 前記調整部材は、前記枢支軸の外周面に嵌められる筒状部と、前記外周面を有する鍔状部とを有している請求項2又は3に記載の旋回作業機。
  5. 前記支持回動体は、前記枢支軸が挿通される孔を有し、
    前記孔は、前記筒状部が挿入されるとともに前記筒状部の外径より大きい非円形孔である請求項4に記載の旋回作業機。
  6. 前記調整機構は、前記調整部材の前記枢支軸の軸心廻りの回転位置を固定する固定部材を有している請求項2~5のいずれか1項に記載の旋回作業機。
  7. 前記調整機構は、前記枢支軸及び前記ピンの近傍に配置されている請求項1~6のいずれか1項に記載の旋回作業機。
  8. 前記回動位置規定機構は、
    前記支持回動体に形成されたロック孔と、
    前記枢支軸との相対位置が固定された固定体に形成された被ロック孔と、
    を有し、
    前記ピンは、前記ロック孔及び前記被ロック孔に挿入されることにより前記回動位置を規定し、
    前記調整機構は、前記被ロック孔に対する前記枢支軸の位置を調整する請求項1~7のいずれか1項に記載の旋回作業機。
  9. 前記枢支軸は、
    前記支持回動体を所定の設置位置から所定の退避位置まで水平方向に回動可能に枢支する第1枢支軸と、
    前記支持回動体を前記退避位置から下方の垂下位置に回動可能に枢支する第2枢支軸と、
    を含み、
    前記ピンは、前記支持回動体の前記第2枢支軸廻りの回動位置を規定し、
    前記調整機構は、前記ピンに対する前記第2枢支軸の位置を調整する請求項1~8のいずれか1項に記載の旋回作業機。
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JP2005211996A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Furukawa Co Ltd 油圧ブレーカ用ブラケット締結構造
JP2020165285A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 株式会社クボタ 旋回作業機

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