JP2022104493A - 情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】患者の健康関連情報に基づいて、当該患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定することができる情報処理方法を提供する。【解決手段】データベースに記録された患者の健康関連情報を取得し、前記健康関連情報が入力された場合、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する総合診療学習モデル15に、前記データベースから取得した前記健康関連情報を入力することによって、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定する。【選択図】図2

Description

本発明は、情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムに関する。
特許文献1には、医療装置を用いて患者からデータを探知し、ニューラルネットワークを用いて患者の健康の初期評価を行う自動診断システムが開示されている。
特表2006-507875号公報
しかしながら特許文献1には、患者の健康関連情報に基づいて、当該患者の健康状態に関連する診療科を特定する技術は開示されていない。
特許文献1には、患者の健康関連情報に基づいて、当該患者の治療又は診断するために必要な医学情報等、当該患者の健康状態に関連する医用学習コンテンツを特定する技術は開示されていない。
本開示の目的は、患者の健康関連情報に基づいて、当該患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定することができる情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供する。
本開示に係る情報処理方法は、データベースに記録された患者の健康関連情報を取得し、前記健康関連情報が入力された場合、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する総合診療学習モデルに、前記データベースから取得した前記健康関連情報を入力することによって、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定する。
本開示に係る情報処理装置は、データベースに記録された患者の健康関連情報を取得する取得部と、前記健康関連情報が入力された場合、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する総合診療学習モデルと、前記データベースから取得した前記健康関連情報を前記総合診療学習モデルに入力することによって、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定する処理を実行する処理部とを備える。
本開示に係るコンピュータプログラムは、データベースに記録された患者の健康関連情報を取得し、前記健康関連情報が入力された場合、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する総合診療学習モデルに、前記データベースから取得した前記健康関連情報を入力することによって、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定する処理をコンピュータに実行させる。
本開示によれば、患者の健康関連情報に基づいて、当該患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定することができる情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供する。
実施形態1に係る情報処理システムの構成例を示す模式図である。 実施形態1に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。 実施形態1に係る情報処理装置の機能ブロック図である。 データベースに記録される患者基本情報の一例を示す概念図である。 データベースに記録される医療関係者属性情報の一例を示す概念図である。 データベースに記録される診療情報の一例を示す概念図である。 データベースに記録される健康関連情報の一例を示す概念図である。 医療関連情報DBのレコードレイアウトを示す概念図である。 医用学習コンテンツの一例を示す概念図である。 分類テーブルの一例を示す概念図である。 総合診療学習モデルの構成例を示す概念図である。 専門医学習モデルの構成例を示す概念図である。 実施形態1に係る健康関連情報の収集処理手順を示すフローチャートである。 実施形態1に係る診断支援の処理手順を示すフローチャートである。 総合医療学習モデル及び専門医学習モデルの再学習処理手順を示すフローチャートである。 実施形態2に係る総合診療学習モデルの構成例を示す概念図である。 実施形態2に係る専門医学習モデルの構成例を示す概念図である。 実施形態3に係る情報処理手順を示すフローチャートである。 実施形態3に係る仮想ミーティングルームを示す概念図である。 実施形態6に係る医用学習コンテンツの提供処理手順を示すフローチャートである。 実施形態6に係るコンテンツ提供画面を示す模式図である。 疾病基礎情報の一例を示す概念図である。 病院情報の一例を示す概念図である。 実施形態9に係るフィードバック情報データベースの一例を示す概念図である。 実施形態10に係るデータベースに記録される医療関係者属性情報の一例を示す概念図である。 実施形態10に係る病院情報の一例を示す概念図である。 実施形態10に係る所定感染症に対処するための情報処理手順を示すフローチャートである。 実施形態10に係る人員表示画像の一例を示す模式図である。 実施形態11に係る健康関連情報のモニタリング処理手順を示すフローチャートである。 実施形態11に係るフィードバック情報の収集及び学習モデルの再学習の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態13に係るVR医科大学AIの構成を示すブロック図である。 実施形態13に係るVR医科大学AIへの情報入力を示す概念図である。
本発明の実施形態に係る情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る情報処理システムの構成例を示す模式図である。実施形態1に係る情報処理システムは、健康状態の診断を支援し、医療システムの効率的なデジタルトランスフォーメーション(DX: Digital transformation)を推進することにより、医療サービスを網羅的に一元管理するためのシステムである。本システムは、現実社会での医科大学総合病院と同等に運営可能な仮想医科大学総合病院の構築に資するシステムである。
実施形態1に係る情報処理装システムは、情報処理装置1を備える。情報処理装置1には通信線を介して患者端末装置2、医師端末装置4が接続されている。また、患者が装着するウェアラブル端末3は、患者端末装置2に無線接続されている。
図2は、実施形態1に係る情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。情報処理装置1は、処理部11、記憶部12、通信部13を備えたコンピュータである。なお、情報処理装置1は複数のコンピュータからなるマルチコンピュータであってもよく、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。情報処理装置1の各種機能は、複数のサーバ、パーソナルコンピュータ、ソフトウェアプログラム(外部サーバのAI、スマートフォンにダウンロードさせるアプリケーションプログラムを含む)等の装置及びプログラムの協動により実現するように構成してもよい。実施形態1に係る情報処理装置1の構成方法は特に限定されるものではない。
処理部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、GPGPU(General-purpose computing on graphics processing units)、TPU(Tensor Processing Unit)等の演算処理装置を有する。処理部11は、記憶部12に記憶されたコンピュータプログラム14を読み出して実行することにより、本実施形態1に係る情報処理装置1として機能し、患者の健康状態の診断を支援する処理を実行する。
通信部13は、通信に関する処理を行うための処理回路、通信回路等を含み、当該情報処理装置1に接続された患者端末装置2、医師端末装置4との間で情報の送受信を行う。
記憶部12は、ハードディスク、EEPROM(Electrically Erasable Programmable
ROM)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部12は、処理部11が、患者の健康状態の診断を支援する処理を実行するために必要なコンピュータプログラム14を記憶している。また、記憶部12は、患者基本情報、医療関係者属性情報、医療関係者による医用学習コンテンツの視聴履歴(医用学習コンテンツの提供履歴)、診察情報、患者の健康関連情報を記憶するデータベース12aを含む。データベース12aは、分散型データベースとして構成してもよい。分散型データベースはブロックチェーンを含み、記録されるべき情報の全部若しくは一部、又は記録されるべき情報のハッシュ値をブロックチェーンに記録するとよい。更に、記憶部12は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を規定する各種パラメータ、医療関連情報DB17、医用学習コンテンツDB18及び分類テーブル19を記憶している。以下、作図の便宜上、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を、適宜、総合診療AI及び専門医AIと呼ぶ。なお、医療関連情報DB17、医用学習コンテンツDB18及び分類テーブル19が記憶する情報のハッシュ値をブロックチェーンに記録しておいてもよい。
更にまた、記憶部12は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16の生成及び再学習を行うために必要な学習用データセット20を記憶する。
コンピュータプログラム14は、コンピュータを本実施形態1に係る情報処理装置1として機能させるためのプログラムである。コンピュータプログラム14は、患者の健康状態の診断を支援する処理をコンピュータに実行させるためのものである。より具体的には、コンピュータプログラム14は、患者の健康状態に関連する診療科を特定して診断を行うと共に、患者の健康状態に関連する医用学習コンテンツ及び医療関連情報を特定し、診断結果、並びに特定された医用学習コンテンツ及び医療関連情報を、担当の医療関係者へ提供する処理を実行する。
なお、コンピュータプログラム14は、記録媒体10にコンピュータ読み取り可能に記録されている態様でも良い。記憶部12は、図示しない読出装置によって記録媒体10から読み出されたコンピュータプログラム14を記憶する。記録媒体10はフラッシュメモリ等の半導体メモリ、光ディスク、磁気ディスク、磁気光ディスク等である。また、通信網に接続されている図示しない外部サーバから本実施形態に係るコンピュータプログラム14をダウンロードし、記憶部12に記憶させる態様であってもよい。
図3は、実施形態1に係る情報処理装置1の機能ブロック図である。情報処理装置1の処理部11は、記憶部12が記憶するコンピュータプログラム14を実行することによって、総合診療AI(総合診療学習モデル15)、複数の診療科に特化した専門医AI(専門医学習モデル16)、看護師AI21、臨床検査技師AI22、栄養管理師AI23、介護士AI24として機能する。複数の専門医AIには、例えば、内科の医療を学習した(内科)専門医AI、外科の医療を学習した(外科)専門医AI、放射線科の医療を学習した(放射線科)専門医AI、循環器科の医療を学習した(循環器科)専門医AI、心臓血管外科の医療を学習した(心臓血管外科)専門医AI等が含まれる。
総合診療AIは、患者の健康状態を診断すると共に、当該患者の健康状態に関連する診療科を特定することができる。また、総合診療AIは、専門性を要しない範囲において患者の健康状態を診断することができる。更に、総合診療AIは、患者を診断及び治療するために有用な医療知識を学習するための医用学習コンテンツを特定することができる。
後述するように、診断結果及び医用学習コンテンツには、各種医療関連情報が関連付けられており、情報処理装置1は総合診療AIの診断結果等に基づいて、患者の診察及び治療に有用な医療関連情報を特定することができる。
専門医AIは、患者の健康状態を診断することができる。専門医AIは、特定の診療科において、総合診療AIよりも精度良く患者を診断することができる。また、専門医AIは、患者を診断及び治療するために有用な医療知識を学習するための医用学習コンテンツを特定することができる。
更に、情報処理装置1は、上記同様、専門医AIの診断結果等に基づいて、患者の診察及び治療に有用な医療関連情報を特定することができる。
情報処理装置1は、主に総合診療AI及び専門医AIによる患者の診断結果、特定された医用学習コンテンツ、及び医療関連情報を、当該患者を診察及び治療する医療関係者へ送信することによって、診断及び治療支援を行う。
なお、総合診療AI及び複数の専門医AIは仮想医科大学V1で活動する。医療関係者は仮想医科大学V1で総合診療AI及び専門医AIと交流することができる。
看護師AI21及び臨床検査技師AI22はコメディカルチームAI20aを構成し、コメディカル仮想専門校V2で活動する。医療関係者はコメディカル仮想専門校V2で看護師AI21及び臨床検査技師AI22と交流することができる。
栄養管理師AI23及び介護士AI24はヘルスケアチームAI20bを構成し、ヘルスケア仮想専門校V3で活動する。医療関係者はヘルスケア仮想専門校V3で栄養管理師AI23及び介護士AI24と交流することができる。患者は、自己診断及び在宅医療における健康管理のためのヘルスケアチームAI20bのサポートを受けることで、病気を予防することができる。
なお、仮想医科大学V1、コメディカル仮想専門校V2、ヘルスケア仮想専門校V3における各種AI、及び複数の医療関係者同士の交流は、ビデオチャット、ZOOM、AIスピーカ、仮想ミーティングルーム等を介して行ってもよい。
仮想医科大学V1、コメディカル仮想専門校V2、ヘルスケア仮想専門校V3においては、医療分野の教授、講師、研究員等が活動する。
仮想医科大学V1、コメディカル仮想専門校V2、ヘルスケア仮想専門校V3においては、授業、ゼミ、セミナー、フォーラム、学会、研究発表会等が行われる。
仮想医科大学V1、コメディカル仮想専門校V2、ヘルスケア仮想専門校V3においては、患者の診断、治療方法、検査(目的、方法)及び関連新薬、処置(目的、方法)及び関連新薬、手術(目的、方法)及び関連新薬、薬(効用、副作用)及び関連新薬、画像診断(判断基準等)、治験情報、小型カメラ(診断、取り扱い)の問題点等に関する情報が得られる。
仮想医科大学V1、コメディカル仮想専門校V2、ヘルスケア仮想専門校V3においては、医療関係者は専門外の授業、ゼミ、セミナー等を受講することができ、フォーラム、学会、研究発表会等に参加し、他の診療科に係る医療知識を習得することができる。医療関係者はキャリアアップが可能である。医療関係者は他の医療関係者及びAIと質疑応答することもできる。医療関係者は、仮想ミーティングルームで意見交換、症例検討会を行うことができる。
つまり、医療関係者は、仮想医科大学V1、コメディカル仮想専門校V2、ヘルスケア仮想専門校V3において、世界中のどこでも24時間いつでも何度でも必要な医療知識を取得することが可能である。
図4は、データベース12aに記録される患者基本情報の一例を示す概念図である。患者基本情報は、例えば、患者ID、患者の氏名、住所、生年月日(年齢)、家族情報、職業、趣味、スポーツ、資産、パスポート情報、診察カード情報、マイナンバー情報、認証情報、保険証情報、免許証情報、決済情報等を含む。家族情報は、例えば家族の患者ID、患者との関係を示す続柄情報等を含む。認証情報は、患者の顔、指紋、筆跡、声紋、虹彩、静脈パターン等の生体認証情報、パスワード等を含む。決済情報は、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、仮想通貨による決済に必要な情報を含む。決済情報は、本実施形態1に係る情報処理装置1の利用料金の決済に用いられる。これらの情報はブロックチェーンに記録してもよい。情報処理装置1は、当該装置を使用する患者を必要に応じて適宜のタイミングで認証する。
図5は、データベース12aに記録される医療関係者属性情報の一例を示す概念図である。医療関係者属性情報は、例えば、医療関係者ID、医療関係者の氏名、自宅住所、職場住所、生年月日(年齢)、診療科、キャリア、専門分野、資格及び所属学会、決済情報等を含む。診療科の情報には、医師が、総合診療医であるか否か、特定の専門医であるか否かを判別するための情報が含まれる。キャリアは、出身大学、留学先、勤務場所、役職等の情報を含む。決済情報は、本実施形態1に係る情報処理装置1の利用料金の決済に用いられる。これらの情報はブロックチェーンに記録してもよい。
また、医療関係者属性情報の医療関係者IDには、医療関係者による医用学習コンテンツの視聴履歴(提供履歴)が関連付けられている。医用学習コンテンツの視聴履歴(提供履歴)は、情報処理装置1による医用学習コンテンツの提供先である医療関係者の医療関係者ID、当該医療関係者IDが示す医療関係者に提供した医用学習コンテンツのレコード番号、提供日時等の情報を対応付けたレコードを含む。
更に、データベース12aは、医療関係者の基本情報として、当該医療関係者を認証するための認証情報を医療関係者IDに関連付けて記憶する。認証情報は、医療関係者の顔、指紋、筆跡、声紋、虹彩、静脈パターン等の生体認証情報、パスワード等を含む。なお、医療関係者を認証するための認証情報はブロックチェーンに記録してもよい。情報処理装置1は、当該装置を使用する医療関係者を必要に応じて適宜のタイミングで認証する。
図6は、データベース12aに記録される診察情報の一例を示す概念図である。図6Aに示すように、診察情報は、患者に対して行われた診察結果である。診察情報は、例えば、医療関係者ID、患者ID、総合診療学習AIの診断結果、専門医AIの診断結果、総合診断AIが特定した医用学習コンテンツ、専門医AIが特定した医用学習コンテンツ、医療関係者による診察日、医師による診断結果、医師により判断された診療科を示す情報(以下、診療科情報と呼ぶ。)、フィードバック情報を対応付けて記憶する。フィードバック情報は、医療関係者から提供されるものであり、医師端末装置4から情報処理装置1へ送信される情報である。フィードバック情報は、総合診療AI及び専門医AIによる診断結果、特定された診療科及び医用学習コンテンツ等に対する評価を含む。例えば、フィードバック情報は、総合診療AI及び専門医AIによる診断結果が適切であったか否か、又は正しい診断結果を示す情報を含む。フィードバック情報は、総合診療AI及び専門医AIによって特定された診療科が適切であったか否か、又は正しい診療科を示す情報を含む。更に、フィードバック情報は、総合診療AI及び専門医AIによって特定された医用学習コンテンツが適切であったか否か、又は医療関係者が所望していた医用学習コンテンツを示す情報を含む。これらの情報はブロックチェーンに記録してもよい。
なお、フィードバック情報は、患者が装着する24時間対応のウェアラブル端末3から収集する情報であってもよい。処理部11は、ウェアラブル端末3から収集する情報を解析することによって、総合診療AI及び専門医AIによる診断結果の評価を算出する。
図6Bは、フィードバック情報の他の例を示す概念図である。フィードバック情報として、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を点数評価した情報を含むように構成してもよい。例えば、図6Bに示すように、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16の診断精度、診断確度、診断理由、治療手段を点数で評価するとよい。また総合評価を行ってもよい。点数は、例えば1~5点で評価する。点数「1」は問題外、点数「2」はやや問題有り、点数「3」は普通、点数4「ほぼ間違い無し」、点数「5」はパーフェクト等の評価を表す。
情報処理装置1は、点数によって重み付けをして、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を再学習させるとよい。例えば、総合診療学習モデル15が出力した診断結果情報、即ちある疾病分類コードに該当する確度に対する評価が高い場合、出力される当該診断結果情報の確度がより高くなるように、総合診療学習モデル15の各種パラメータを調整する。逆に、疾病分類コードに該当する確度に対する評価が低い場合、出力される当該診断結果情報の確度がより低くなるように、総合診療学習モデル15の各種パラメータを調整する。同様に、専門医学習モデル16が出力した診断結果情報、即ちある疾病分類コードに該当する確度に対する評価が高い場合、出力される当該診断結果情報の確度がより高くなるように、専門医学習モデル16の各種パラメータを調整する。逆に、疾病分類コードに該当する確度に対する評価が低い場合、出力される当該診断結果情報の確度がより低くなるように、専門医学習モデル16の各種パラメータを調整する。
図7は、データベース12aに記録される健康関連情報の一例を示す概念図である。患者の健康関連情報は、例えば、診療情報、活動情報、体組成等情報、体質等情報、既往歴情報、薬情報、体調情報、生活習慣情報、認知機能テスト結果情報、感染症関連情報等を含む。情報処理装置1は、これらの情報を患者端末装置2及び病院のサーバコンピュータから収集し、患者IDに対応付けてデータベース12aに記録する。健康関連情報は、基本的に患者端末装置2から収集する。ただし、電子カルテ、医用画像等の情報は、病院のサーバコンピュータから直接収集するように構成してもよい。情報処理装置1が病院のサーバコンピュータから情報を収集する際、患者端末装置2を介した認証処理によって、情報収集権限を認証するようにするとよい。
診療情報は、患者の電子カルテ、医用画像等を含む。電子カルテ及び医用画像は患者の過去の診療情報である。医用画像は、X線画像、CT画像、MRI画像、PET画像、骨シンチグラフィ画像、超音波画像等を含む。情報処理装置1は、例えば診療情報を記憶する病院のサーバコンピュータから取得し、記憶部12に記憶する。また、患者端末装置2が病院のサーバから診療情報を取得し、取得した診療情報を情報処理装置1に提供するように構成してもよい。
活動情報は、患者の移動による活動状態を示す位置情報及び日時情報、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)による測位情報を含む。また、活動情報は、患者の四肢の動きによる活動状態を示す加速度情報、患者の心拍情報、体温情報、血圧情報、血糖値情報、睡眠深度情報等を含む。これらの活動情報は、GPS、加速度センサ、気圧センサ、方位磁気センサ、心拍モニタセンサ、光学センサ等の各種センサを備えるウェアラブル端末3から患者端末装置2を介して収集することができる。ウェアラブル端末3としては、リストバンド型装置、指輪型装置、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ等、任意の装置を利用することができる。患者端末装置2はこれらの情報をウェアラブル端末3から取得し、情報処理装置1に提供する。なお、ウェアラブル端末3及び患者端末装置2は、24時間対応で上記活動情報を収集し、取得した情報を情報処理装置1に提供することができる。また、患者端末装置2を通じて活動情報を情報処理装置1に提供する例を説明したが、いうまでもなくウェアラブル端末3はルータ等を通じて直接的に活動情報を情報処理装置1に提供するように構成してもよい。ウェアラブル端末3は通信ネットワークに接続されていれば、世界中のどこでからでも活動情報を情報処理装置1に提供することができる。
体組成等情報は、骨密度、体脂肪率、筋肉量等の体組成、身長、体重、基礎代謝量等の情報を含む。患者端末装置2はこれらの情報を、患者端末装置2と無線通信が可能な体組成測定装置から取得し、情報処理装置1に提供する。
体質等情報は、アレルギー、血液型、HLA型、遺伝子情報、人種等の情報を含む。
既往歴情報は、過去に罹患した病気の病名、入院歴、手術歴等の情報を含む。患者端末装置2は、患者操作によって入力されたこれらの情報を取得し、情報処理装置1に提供する。
薬情報は、過去に医師によって作成された処方箋、処方薬の服用歴、市販薬の服用歴、服用時の副作用等の情報を含む。患者端末装置2はこれらの情報を電子お薬手帳から取得し、情報処理装置1に提供する。患者端末装置2は、患者操作によって入力されたこれらの情報を取得し、情報処理装置1に提供するようにしてもよい。
体調情報は、患者の睡眠状態、食欲、熱、吐き気、下痢、腹痛等の情報を含む。患者端末装置2は、患者操作によって入力されたこれらの情報を取得し、情報処理装置1に提供する。
生活習慣情報は、朝、昼、夜の食事習慣、飲酒習慣、喫煙、コーヒーを習慣的に飲むかどうか等の情報を含む。患者端末装置2は、患者操作によって入力されたこれらの情報を取得し、情報処理装置1に提供する。
認知機能テスト結果情報は、所定の認知機能テストの採点結果、点数履歴を含む。患者端末装置2は、適宜のタイミングで認知機能テスト問題を患者に提供し、入力された回答に基づいて採点を行い、認知機能テスト問題の採点結果(点数)履歴の情報を情報処理装置1に提供する。
感染症関連情報等は、所定の感染症に関するワクチン接種歴、PCR検査結果、抗体検査結果、抗原検査結果、免疫機能検査等を含む。患者端末装置2は、患者操作によって入力されたこれらの情報を取得し、情報処理装置1に提供する。
また、図7に示した健康関連情報は、データベース12aに記録されるが、健康関連情報に保存期限を適宜設定してもよい。例えば、体温等は1週間又は数週間程度の保存期限を設定し、処理部11は、保存期限経過後はデータベース12aから削除するように構成してもよい。なお、医師の判断で、情報処理装置1に設定される健康関連情報の保存期限を延長できるように構成してもよい。情報処理装置1は、健康関連情報の各情報と保存期限とを対応付けて記憶している。医師は、医師端末装置4を介して、保存期限の変更を情報処理装置1に要求することができる。情報処理装置1は医師端末装置4から保存期限の変更を受け付けた場合、保存期限を変更する。誤って保存期限が短縮されたままになると、診断支援に支障が生ずる虞があるため、情報処理装置1は保存期限の延長のみを行う構成が好ましい。もちろん、場合によっては、情報処理装置1は、保存期間を短縮できるように構成してもよいし、医師の判断及び操作で、データベース12aに記録された健康関連情報を削除できるように構成してもよい。
更に、情報処理装置1は、保存期限が過ぎた健康関連情報を完全に削除するのではなく、アーカイブ情報として記録するように構成してもよい。
図8は、医療関連情報DB17のレコードレイアウトを示す概念図である。医療関連情報DB17は、例えば、医療関連情報を格納する。医療関連情報は、例えば一般的医学情報、医療関連の論文、医薬品データシート、医療機器情報等を含む。医療関連情報は、例えば文字データ、画像データ、音声データ、動画データであるが、データ形式は特に限定されるものではない。
医療関連情報DB17は、例えば「レコード番号」列、「分類」列、「情報源」列、「年月日」列、「専門分野」列、「医療関連情報」列、「評価」列を有する。「分類」列には、医療関連情報の種類、例えば、論文、医薬情報、医療機器情報等の種類が格納される。「情報源」列及び「年月日」列には、医療関連情報の出所と、医療関連情報が公表された年月日を示す情報が格納される。「専門分野」列には、例えば関連する診療科を示す情報が格納される。「医療関連情報」列には、医療関連情報、又は当該医療関連情報の所在を示す情報が格納される。「評価」列には、当該医療関連情報の良否を示す評価が格納されている。評価は、例えば、当該医療関連情報を利用した医療関係者からのフィードバックにより得られる情報である。
処理部11は、ウェブクローリング処理によって、ウェブ上のあらゆる医療関連情報を収集し、分類、情報源、公表年月日、専門分野等を分析し、医療関連情報DB17に格納する。つまり、処理部11は、医療に関するあらゆるデータの一元管理を行い、医療関連情報DB17に記録する。処理部11は、あらゆる医療関連情報と、あらゆる専門の診療科との連携を図ることができ、高度かつ効率的な医療サービスを提供することができる。
なお、医療関係者は、医師端末装置4を介して医療関連情報DB17にアクセスし、所望の情報を検索し、ダウンロードできるように構成してもよい。
図9は、医用学習コンテンツの一例を示す概念図である。医用学習コンテンツDB18は、例えば、医用学習コンテンツを格納する。医用学習コンテンツは、例えば、医学、薬学、医療機器の操作方法等を学習するためのeラーニングコンテンツである。eラーニングコンテンツには、動画データ、テキスト画像データ等が含まれる。また、医用学習コンテンツには、診療科又は専門分野に依存しない基礎的内容の学習コンテンツと、診療科又は専門分野に関連付けられる専門的内容の学習コンテンツが含まれる。なお、医用学習コンテンツのデータ形式は特に限定されるものではなく、音声データ等であってもよい。また、医用学習コンテンツは、AR(augmented reality)又はVR(virtual reality)技術を活用したコンテンツを含んでもよい。例えば、医用学習コンテンツは、AR又はVR技術を拡張した仮想実技に係るコンテンツを含んでも良い。当該医用学習コンテンツは、仮想空間又は拡張現実空間に患者の3Dモデル、医療器具、医療機器等を生成し、医療関係者による医療器具又は医療機器の操作又は手技を受け付け、操作又は手技に応じた結果を示す患者の3Dモデルを生成する。医療関係者は仮想空間又は拡張現実空間で手技、医療器具及び医療機器の取り扱いを演習することができる。医療機器には、ECMO(Extra Corporeal Membrane Oxygenation)と呼ばれる体外式膜型人工肺装置が含まれ、医用学習コンテンツは、ECMOの操作、ECMOの装着方法等の実技に関するコンテンツを含んでもよい。
医用学習コンテンツDB18は、例えば「レコード番号」列、「分類」列、「作成者」列、「年月日」列、「診療科」列、「専門分野」列、「医用学習コンテンツ」列、「評価」列を有する。「分類」列には、医用学習コンテンツの種類、例えば、医学、薬学、医療機器等の種類が格納される。「作成者」列及び「年月日」列には、医用学習コンテンツの作成者と、医用学習コンテンツが公表された年月日を示す情報が格納される。「診療科」列には、例えば関連する診療科を示す情報が格納され、「専門分野」列には、例えば関連する専門分野を示す情報が格納される。特に、専門的内容の学習コンテンツについては、「診療科」列及び「専門分野」列に、当該学習コンテンツを学習するのに適した医療関係者の診療科又は専門分野を示す情報が格納される。基礎的内容の学習コンテンツについては、「診療科」列及び「専門分野」列に、当該学習コンテンツを学習するのに適した医療関係者の診療科又は専門分野を問わないことを示す情報が格納される。「医用学習コンテンツ」列には、医用学習コンテンツ、又は当該医用学習コンテンツの所在を示す情報が格納される。「評価」列には、当該医用学習コンテンツの良否を示す評価が格納されている。評価は、例えば、当該医用学習コンテンツを利用した医療関係者からのフィードバックにより得られる情報である。
図10は、分類テーブル19の一例を示す概念図である。分類テーブル19は、「診断結果」列、「医用学習コンテンツの分類」列、「医療関連情報の分類」列を含み、総合学習モデル及び専門医学習モデル16による診断結果と、医用学習コンテンツと、医療関連情報との関係性を示すレコードが格納されている。「診断結果」列には、例えば疾病分類コードが格納される。「医用学習コンテンツの分類」列には、当該疾病分類コードが示す疾病に関連する医用学習コンテンツに付与される分類が格納される。「医療関連情報の分類」列には、当該疾病分類コードが示す疾病に関連する医療関連情報に付与される分類が格納される。
<総合診療学習モデル15>
図11は、総合診療学習モデル15の構成例を示す概念図である。総合診療学習モデル15は、予め教師データを用いた機械学習又は深層学習等により、患者の健康関連情報から患者の健康状態に係る診断結果情報及び診療科情報を出力すると共に、健康関連情報及び医療関係者属性情報から患者の健康状態に関連する医用学習コンテンツを特定するための情報(以下、医用学習コンテンツ特定情報と呼ぶ)を出力するように学習された学習済のモデルである。医用学習コンテンツ特定情報は、例えば医用学習用コンテンツの分類を示す情報である。総合診療学習モデル15は、入力値に対して所定の演算を行い、演算結果を出力するものであり、記憶部12にはこの演算を規定する関数の係数及び閾値等のデータが総合診療学習モデル15として記憶される。総合診療学習モデル15として記憶されたデータを読み込むことによって、処理部11は、患者の健康状態を診断し、患者の健康状態に関連する診療科及び医用学習コンテンツを特定するための演算処理を実行することが可能になる。
本実施形態1において総合診療学習モデル15の学習処理は、情報処理装置1が行う。ただし学習処理は、情報処理装置1以外の装置が行ってもよい。この場合に学習された総合診療学習モデル15に係るデータは、コンピュータプログラム14と同様に、通信ネットワークを介した配信の態様で提供されてもよく、記録媒体10に記録された態様で提供されてもよい。
本実施形態1において総合診療学習モデル15は、例えば、医用画像を除く患者の健康関連情報が入力される第1入力層15aと、医用画像が入力される第2入力層15bと、医療関係者属性情報が入力される第3入力層15cと、医用画像の特徴量を抽出する特徴抽出層15dと、健康関連情報の特徴量を抽出する第1中間層15eと、健康関連情報及び医療関係者属性情報の特徴量を抽出する第2中間層15fと、特徴抽出によって導出された患者の健康状態に係る診断結果情報及び診療科情報を出力する第1出力層15gと、患者の健康状態に関連する医用コンテンツを特定するための情報を出力する第2出力層15hとを有するニューラルネットワークである。
ニューラルネットワークの第1入力層15aは、健康関連情報である電子カルテ、活動情報、体組成等情報、体質等情報、既往歴情報、薬情報、体調情報、生活習慣情報、認知機能テスト結果情報、感染症関連情報等がそれぞれ入力される複数のノードを有し、入力された各データを第1中間層15eに受け渡す。
第1入力層15aに入力される情報は、非画像データである。なお、健康関連情報は、データベース12aに記録された過去から現在にわたる患者の健康に関連する情報であるが、過去の状態が現在の健康状態に与える影響はさまざまである。そこで、過去の情報には、現在から情報収集時点の時間差に応じた1未満の重み付けを与える前処理を実行するとよい。また、患者の活動情報といった時系列情報は、1日平均の徒歩移動距離、歩数、運動量の程度(弱、中、強)、高血圧、低血圧等、患者の活動情報を表す数値に変換して情報量を削減する前処理を実行するとよい。
なお、第1入力層15aに、データベース12aに記録された体調情報に加え、患者の現在の体調情報を入力するように構成してもよい。具体的には、情報処理装置1は、患者端末装置2に体調情報の入力を要求する。患者端末装置2は、患者による体調情報の入力を受け付け、受け付けた体調情報を情報処理装置1へ送信する。情報処理装置1は、患者端末装置2から送信された患者の現在の体調情報を受信し、受信した体調情報を第1入力層15aに入力する。
ニューラルネットワークの第2入力層15bは、医用画像に係る各画素の画素値が入力される複数のノードを有し、入力された画素値を特徴抽出層15dに受け渡す。
特徴抽出層15dは、医用画像の特徴量を抽出する複数のノードを有し、抽出した特徴量を第1中間層15eに受け渡す。例えば、特徴抽出層15dは、第2入力層15bから入力された各画素の画素値を畳み込むコンボリューション層と、コンボリューション層で畳み込んだ画素値をマッピングするプーリング層とが交互に連結された構成を有し、医用画像の画素情報を圧縮しながら最終的に医用画像の特徴量を抽出する。
第1中間層15eは、複数のノードからなる層を複数有する。各層は入力されたデータから患者の健康状態に関連する特徴量を抽出しながら前段から後段の層へ順々に受け渡し、最後段の層は、患者の健康状態に関連する疾病分類コード、診察の要否、緊急度、薬の要否に係るデータ、患者の健康状態に関連する診療科情報を第1出力層15gに受け渡す。疾病分類コードは、例えば国際疾病分類(ICD:International Classification of Diseases)である。また、第1中間層15eは、抽出した患者の健康状態に関連する特徴量を第2中間層15fに受け渡す。
第1出力層15gは、複数の疾病分類コードにそれぞれ対応する複数のノードを備え、各ノードはそれぞれの疾病に該当する確信度を出力する。
また、出力層14cは、診察の要否を示すニューロンを備え、該ニューロンは、診察が必要である確信度を出力する。
更に、出力層14cは、緊急度を示すニューロンを備え、該ニューロンは、緊急である確信度を出力する。
更にまた、出力層14cは、薬の要否を示すニューロンを備え、該ニューロンは、薬の服用を要する確信度を出力する。
更にまた、出力層14cは、複数の診療科にそれぞれ対応する複数のノードを備え、各ノードは、患者の健康状態がそれぞれの診療科に該当する確信度を出力する。
上記した各確信度は、例えば0以上、1以下の少数で表され、その値が大きいほど出力結果が確かであることを示す。また、上記した各ノード及び出力データの内容は一例であり、特に限定されるものではない。
ニューラルネットワークの第3入力層15cは、医療関係者属性情報、例えば、医療関係者ID、医療関係者の氏名、自宅住所、職場住所、生年月日、診療科、専門分野、資格及び所属学会等がそれぞれ入力される複数のノードを有し、入力された各データを第2中間層15fに受け渡す。
第2中間層15fは、複数のノードからなる層を複数有する。各層は入力されたデータから患者の健康状態及び医療関係者に関連する特徴量を抽出しながら前段から後段の層へ順々に受け渡し、最後段の層は、患者の健康状態及び医療関係者の属性に関連する医用学習用コンテンツを特定するための情報を第2出力層15hに受け渡す。
第2出力層15hは、医用学習コンテンツ特定情報、例えば複数の医用学習用コンテンツの分類にそれぞれ対応する複数のノードを備え、各ノードはそれぞれの医用学習用コンテンツが医療関係者に有用であることの確信度を出力する。
上記した各確信度は、例えば0以上、1以下の少数で表され、その値が大きいほど出力結果が確かであることを示す。また、上記した各ノード及び出力データの内容は一例であり、特に限定されるものではない。
なお、本実施形態1では一つの学習モデルで総合診療学習モデル15を構成する例を説明したが、複数の学習モデルで総合診療学習モデル15を構成してもよい。
また、総合診療学習モデル15を複数の学習モデルで構成する場合、一部の学習モデルを外部のコンピュータに備えてもよい。
なお本実施形態1においては、総合診療学習モデル15がニューラルネットワークである例を説明したが、SVM(Support Vector Machine)、ベイジアンネットワーク、又は、回帰木等の構成のモデルであってもよい。
<総合診療学習モデル15の学習方法>
まず、処理部11は、データベース12aから、教師データの元になる健康関連情報、医療関係者属性情報、総合診療医の診断結果、及び総合診療医により判断された診療科情報を収集する。具体的には、処理部11は、診察情報を参照することによって、総合診療医の判断による診断結果及び診療科情報を抽出し、当該診断結果及び診療科情報に関連付けられている患者ID及び医療関係者IDをキーにして、当該患者及び医療関係者の健康関連情報及び医療関係者属性情報を抽出する。なお、ある医師が総合診療医であるかは、医療関係者属性情報を参照すれば判別することができる。そして、処理部11は、複数の健康関連情報及び医療関係者属性情報に対して、総合診療医の診断結果に基づく疾病分類コード、診察の要否、緊急度及び薬の要否、総合診療医の判断による診療科情報、関連する医用学習コンテンツ特定情報を示す教師データを付与することによって学習用データセット20を生成する。次いで、処理部11は、生成した学習用データセット20を用いて、学習前のニューラルネットワークモデルを機械学習又は深層学習させることによって、総合診療学習モデル15を生成する。
具体的には、処理部11は、学習用データに含まれる健康関連情報を学習前のニューラルネットワークモデルに入力し、特徴抽出層15d、第1中間層15e及び第2中間層15fでの演算処理を経て、第1出力層15g及び第2出力層15hから出力される診断結果情報と、診療科情報と、医用学習コンテンツ特定情報とを取得する。そして、処理部11は、第1出力層15g及び第2出力層15hから出力された診断結果情報、診療科情報及び医用学習コンテンツ特定情報と、教師データが示す診断結果情報、診療科情報及び医用学習コンテンツ特定情報と比較し、第1出力層15g及び第2出力層15hから出力されるデータが正解値に近づくように、特徴抽出層15d、第1中間層15e及び第2中間層15fでの演算処理に用いるパラメータを最適化する。当該パラメータは、例えばノード間の重み(結合係数)などである。パラメータの最適化の方法は特に限定されないが、例えば処理部11は最急降下法等を用いて各種パラメータの最適化を行う。
また、特徴抽出層15d及び第1中間層15eを先に学習し、次いで第2中間層15fを学習するようにしてもよい。
情報処理装置1は、学習用データセット20に含まれる多数の患者の健康関連情報、医療関係者属性情報、医用学習コンテンツ特定情報に基づいて上記の処理を繰り返し行うことによって、学習済の総合診療学習モデル15を得る。
<専門医学習モデル16>
図12は、専門医学習モデル16の構成例を示す概念図である。専門医学習モデル16は、予め教師データを用いた機械学習又は深層学習等により、患者の健康関連情報から患者の健康状態に係る、専門の診療科における診断結果情報を出力すると共に、健康関連情報及び医療関係者属性情報から患者の健康状態に関連する医用学習コンテンツ特定情報を出力するように学習された学習済のモデルである。専門医学習モデル16は、入力値に対して所定の演算を行い、演算結果を出力するものであり、記憶部12にはこの演算を規定する関数の係数及び閾値等のデータが専門医学習モデル16として記憶される。専門医学習モデル16として記憶されたデータを読み込むことによって、処理部11は、患者の健康状態を診断し、患者の健康状態に関連する医用学習コンテンツを特定するための演算処理を実行することが可能になる。
本実施形態1において専門医学習モデル16の学習処理は、情報処理装置1が行う。ただし学習処理は、情報処理装置1以外の装置が行ってもよい。この場合に学習された専門医学習モデル16に係るデータは、コンピュータプログラム14と同様に、通信ネットワークを介した配信の態様で提供されてもよく、記録媒体10に記録された態様で提供されてもよい。
本実施形態1において専門医学習モデル16は、例えば、医用画像を除く患者の健康関連情報が入力される第1入力層16aと、医用画像が入力される第2入力層16bと、医療関係者属性情報が入力される第3入力層16cと、医用画像の特徴量を抽出する特徴抽出層16dと、健康関連情報の特徴量を抽出する第1中間層16eと、健康関連情報及び医療関係者属性情報の特徴量を抽出する第2中間層16fと、特徴抽出によって導出された患者の健康状態に係る診断結果情報を出力する第1出力層16gと、患者の健康状態に関連する医用コンテンツを特定するための情報を出力する第2出力層16hとを有するニューラルネットワークである。
ニューラルネットワークの第1入力層16aは、健康関連情報である電子カルテ、活動情報、体組成等情報、体質等情報、既往歴情報、薬情報、体調情報、生活習慣情報、認知機能テスト結果情報、感染症関連情報等がそれぞれ入力される複数のノードを有し、入力された各データを第1中間層16eに受け渡す。
第1入力層16aに入力される情報は、非画像データである。なお、健康関連情報は、データベース12aに記録された過去から現在にわたる患者の健康に関連する情報であるが、過去の状態が現在の健康状態に与える影響はさまざまである。そこで、過去の情報には、現在から情報収集時点の時間差に応じた1未満の重み付けを与える前処理を実行するとよい。また、患者の活動情報といった時系列情報は、1日平均の徒歩移動距離、歩数、運動量の程度(弱、中、強)、高血圧、低血圧等、患者の活動情報を表す数値に変換して情報量を削減する前処理を実行するとよい。
なお、第1入力層16aに、データベース12aに記録された体調情報に加え、患者の現在の体調情報を入力するように構成してもよい。具体的には、情報処理装置1は、患者端末装置2に体調情報の入力を要求する。患者端末装置2は、患者による体調情報の入力を受け付け、受け付けた体調情報を情報処理装置1へ送信する。情報処理装置1は、患者端末装置2から送信された患者の現在の体調情報を受信し、受信した体調情報を第1入力層16aに入力する。
ニューラルネットワークの第2入力層16bは、医用画像に係る各画素の画素値が入力される複数のノードを有し、入力された画素値を特徴抽出層16dに受け渡す。
特徴抽出層16dは、医用画像の特徴量を抽出する複数のノードを有し、抽出した特徴量を第1中間層16eに受け渡す。例えば、特徴抽出層16dは、第2入力層16bから入力された各画素の画素値を畳み込むコンボリューション層と、コンボリューション層で畳み込んだ画素値をマッピングするプーリング層とが交互に連結された構成を有し、医用画像の画素情報を圧縮しながら最終的に医用画像の特徴量を抽出する。
第1中間層16eは、複数のノードからなる層を複数有する。各層は入力されたデータから患者の健康状態に関連する特徴量を抽出しながら前段から後段の層へ順々に受け渡し、最後段の層は、患者の健康状態に関連する疾病分類コード、診察の要否、緊急度、薬の要否に係るデータを第1出力層16gに受け渡す。疾病分類コードは、例えば国際疾病分類(ICD: International Classification of Diseases)である。また、第1中間層16eは、抽出した患者の健康状態に関連する特徴量を第2中間層16fに受け渡す。
第1出力層16gは、複数の疾病分類コードにそれぞれ対応する複数のノードを備え、各ノードはそれぞれの疾病に該当する確信度を出力する。
また、出力層14cは、診察の要否を示すニューロンを備え、該ニューロンは、診察が必要である確信度を出力する。
更に、出力層14cは、緊急度を示すニューロンを備え、該ニューロンは、緊急である確信度を出力する。
更にまた、出力層14cは、薬の要否を示すニューロンを備え、該ニューロンは、薬の服用を要する確信度を出力する。
上記した各確信度は、例えば0以上、1以下の少数で表され、その値が大きいほど出力結果が確かであることを示す。また、上記した各ノード及び出力データの内容は一例であり、特に限定されるものではない。
ニューラルネットワークの第3入力層16cは、医療関係者属性情報、例えば、医療関係者ID、医療関係者の氏名、自宅住所、職場住所、生年月日、診療科、専門分野、資格及び所属学会等がそれぞれ入力される複数のノードを有し、入力された各データを第2中間層16fに受け渡す。
第2中間層16fは、複数のノードからなる層を複数有する。各層は入力されたデータから患者の健康状態及び医療関係者に関連する特徴量を抽出しながら前段から後段の層へ順々に受け渡し、最後段の層は、患者の健康状態及び医療関係者の属性に関連する医用学習用コンテンツを特定するための情報を第2出力層16hに受け渡す。
第2出力層16hは、複数の医用学習用コンテンツの分類にそれぞれ対応する複数のノードを備え、各ノードはそれぞれの医用学習用コンテンツが医療関係者に有用であることの確信度を出力する。
上記した各確信度は、例えば0以上、1以下の少数で表され、その値が大きいほど出力結果が確かであることを示す。また、上記した各ノード及び出力データの内容は一例であり、特に限定されるものではない。
なお、本実施形態1では一つの学習モデルで専門医学習モデル16を構成する例を説明したが、複数の学習モデルで専門医学習モデル16を構成してもよい。
また、専門医学習モデル16を複数の学習モデルで構成する場合、一部の学習モデルを外部のコンピュータに備えてもよい。
なお本実施形態1においては、専門医学習モデル16がニューラルネットワークである例を説明したが、SVM、ベイジアンネットワーク、又は、回帰木等の構成のモデルであってもよい。
<専門医学習モデル16の学習方法>
まず、処理部11は、データベース12aから、教師データの元になる健康関連情報及び医療関係者属性情報を収集する。具体的には、処理部11は、診察情報を参照することによって、特定の専門医の判断による診断結果を抽出し、当該診断結果に関連付けられている患者ID及び医療関係者IDをキーにして、当該患者及び医療関係者の健康関連情報及び医療関係者属性情報を抽出する。なお、ある医師が特定の専門医であるかは、医療関係者属性情報を参照すれば判別することができる。そして、処理部11は、複数の健康関連情報及び医療関係者属性情報に対して、専門医の診断結果に基づく疾病分類コード、診察の要否、緊急度及び薬の要否、関連する医用学習コンテンツ特定情報を示す教師データを付与することによって学習用データセット20を生成する。次いで、処理部11は、生成した学習用データセット20を用いて、学習前のニューラルネットワークモデルを機械学習又は深層学習させることによって、専門医学習モデル16を生成する。
具体的には、処理部11は、学習用データに含まれる健康関連情報を学習前のニューラルネットワークモデルに入力し、特徴抽出層16d、第1中間層16e及び第2中間層16fでの演算処理を経て、第1出力層16g及び第2出力層16hから出力される診断結果情報と、医用学習コンテンツ特定情報とを取得する。そして、処理部11は、第1出力層16g及び第2出力層16hから出力された診断結果情報、及び医用学習コンテンツ特定情報と、教師データが示す診断結果情報、及び医用学習コンテンツ特定情報と比較し、第1出力層16g及び第2出力層16hから出力されるデータが正解値に近づくように、特徴抽出層16d、第1中間層16e及び第2中間層16fでの演算処理に用いるパラメータを最適化する。当該パラメータは、例えばノード間の重み(結合係数)などである。パラメータの最適化の方法は特に限定されないが、例えば処理部11は最急降下法等を用いて各種パラメータの最適化を行う。
また、特徴抽出層16d及び第1中間層16eを先に学習し、次いで第2中間層16fを学習するようにしてもよい。
情報処理装置1は、学習用データセット20に含まれる多数の患者の健康関連情報、医療関係者属性情報、医用学習コンテンツ特定情報に基づいて上記の処理を繰り返し行うことによって、学習済の専門医学習モデル16を得る。
図13は、実施形態1に係る健康関連情報の収集処理手順を示すフローチャートである。情報処理装置1の処理部11は、患者端末装置2又は医療機関のサーバコンピュータから診療情報を収集する(ステップS111)。
患者端末装置2は、定期的に活動情報、体組成情報を情報処理装置1へ送信する。情報処理装置1の処理部11は、患者端末装置2から送信された活動情報及び体組成情報を収集する(ステップS112、ステップS113)。
また、患者端末装置2は、定期的に又は情報が更新される都度、体質等情報、既往歴情報、薬情報、体調情報、生活習慣情報、感染症情報を情報処理装置1へ送信する。情報処理装置1の処理部11は、患者端末装置2から送信された、これらの情報を収集する(ステップS114~ステップS119)。
更に、患者端末装置2は、定期的に認知機能テスト問題に基づいて認知機能テストを実行し、患者の回答を採点し、認知機能テスト結果を情報処理装置1へ送信する。情報処理装置1の処理部11は、患者端末装置2から送信された認知機能テスト結果を収集する(ステップS120)。
次いで、健康関連情報を収集した情報処理装置1の処理部11は、収集した各情報を患者IDと対応付けてデータベース12aに記録する(ステップS121)。
なお、上記の各種健康関連情報の収集タイミングは、情報の種類に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。
図14は、実施形態1に係る診断支援の処理手順を示すフローチャートである。医師端末装置4は、医療関係者ID及び患者IDを含み診断支援を要求する診断支援要求情報を情報処理装置1へ送信する。情報処理装置1は、医師端末装置4から診断支援要求情報を受信した場合、以下の処理を実行する。まず、情報処理装置1の処理部11は、診断対象である患者の患者IDをキーにして、データベース12aから健康関連情報を取得する(ステップS131)。なお、処理部11は、必要に応じて健康関連情報の改ざん、変更がなされてないか否かを確認する。また、処理部11は、所定の基本的な問診事項を患者端末装置2へ送信し、患者端末装置2を介して患者の現在の体調を示す体調情報を取得するように構成してもよい。
次いで、処理部11は、取得した健康関連情報を総合診療学習モデル15に入力することによって、患者の健康状態に関する診断を実行すると共に(ステップS132)、患者の健康状態に関連する診療科を特定する(ステップS133)。例えば、処理部11は、最も確信度が高い診療科を特定する。
次いで、処理部11は、ステップS133で特定された診療科の専門医学習モデル16に、取得した健康関連情報を入力することによって、特定の診療科における患者の健康状態を診断する(ステップS134)。そして、処理部11は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16による診断結果を医療関係者へ提供する(ステップS135)。例えば、処理部11は、診断結果を医師端末装置4へ送信する。
なお、処理部11は、総合診療学習モデル15から出力される疾病分類コードが示す疾病名称及び確信度を医師端末装置4へ送信するとよい。また、処理部11は、確信度が高い複数の疾病分類コードが示す疾病名称と、各疾病分類コードに係る確信度とを医師端末装置4へ送信するように構成してもよい。更に、処理部11は、専門医学習モデル16による診断結果のみを医師端末装置4へ送信するように構成してもよい。
また、上記説明では、特定された一つの専門医学習モデル16を特定して診断結果を算出する例を説明したが、複数の専門医学習モデル16を用いて診断結果を算出してもよい。例えば、処理部11は、総合診療学習モデル15から出力される確信度が高い複数の診療科を特定する。処理部11は、特定された複数の専門医学習モデル16に取得した健康関連情報を入力することによって、特定の複数の診療科における患者の健康状態を診断する。処理部11は、複数の専門医学習モデル16から出力される診断結果の内、確信度が高い一又は複数の疾病分類コードが示す疾病名称を、医師端末装置4へ送信するとよい。
また、特定された複数の専門医学習モデル16から出力される各疾病分類コードに係る確信度に、総合診療学習モデル15から出力される当該専門医学習モデル16に係る診療科の確信度を重み付けし、複数の疾病分類コードが示す疾病名称及び重み付けされた確信度を医師端末装置4へ送信するように構成してもよい。
より詳細には、処理部11は、総合診療学習モデル15が出力する診療科情報に基づいて、第1の専門医学習モデル16と、第2の専門医学習モデル16を特定したとする。第1の専門医学習モデル16が適切な確信度を、第1確信度、第2の専門医学習モデル16が適切な確信度を第2確信度とする。第1の専門医学習モデル16は、確信度が高い第1の疾病分類コードと、第2の疾病分類コードを特定し、同様にして第2の専門医学習モデル16は、確信度が高い第1の疾病分類コードと、第2の疾病分類コードを特定したとする。この場合、処理部11は、第1の専門医学習モデル16から出力される第1の疾病分類コードに係る確信度に第1確信度を乗算し、第2の専門医学習モデル16から出力される第1の疾病分類コードに係る確信度に第2確信度を乗算して、第1の疾病分類コードに係る重み付け確信度を算出する。同様にして、処理部11は、第1の専門医学習モデル16から出力される第2の疾病分類コードに係る確信度に第1確信度を乗算し、第2の専門医学習モデル16から出力される第2の疾病分類コードに係る確信度に第2確信度を乗算して、第1の疾病分類コードに係る重み付け確信度を算出する。
次いで、処理部11は、健康関連情報及び医療関係者属性情報を総合診療学習モデル15及びステップS133で特定された専門医学習モデル16に入力することによって、出力される医用学習コンテンツ特定情報に基づいて、患者の健康状態の診断に有用な医用学習コンテンツを特定する(ステップS136)。当該医用学習コンテンツは、患者の健康状態と、当該患者を診察する医療関係者の属性とに基づいて特定されるものであるため、当該医療関係者が正に必要としている医療学習コンテンツを精度良く特定することができる。ステップS136bにおいて処理部11は、有用である確信度が高いものから順に複数の医用学習コンテンツを特定する。また、処理部11は、医用学習コンテンツの提供先である医療関係者の医療関係者IDに対応付けられた視聴履歴又は提供履歴を参照し、視聴済みの医用学習コンテンツを除外し、有用である確信度が高いものから順に複数の医用学習コンテンツを特定してもよい。なお、処理部11は、有用である確信度が所定値以上の医用学習コンテンツについては、未視聴であっても、有用な医用学習コンテンツとして特定するようにしてもよい。また、処理部11は、未視聴である場合、値が大きく、視聴済みである場合、値が低い評価値と、有用である確信度との相加平均、相乗平均、重み付け平均、その他の評価関数を用いて、医療関係者に提供すべき有用な医用学習コンテンツを特定するように構成してもよい。
そして、処理部11は、ステップS136で特定された医療学習コンテンツのリスト及び医療関係者による医療学習コンテンツの視聴履歴を特定された医用学習コンテンツを医療関係者へ提供する(ステップS137)。医療関係者は、医師端末装置4を用いて、情報処理装置1から提供された医療学習コンテンツ及び視聴履歴を参照し、所望の医用学習コンテンツを選択することができる。医師端末装置4は、医療関係者によって選択された医用学習コンテンツを示す情報を情報処理装置1へ送信する。
処理部11は、医師端末装置4から送信された情報を受信し、該情報が示す医用学習コンテンツを医療関係者へ提供する(ステップS138)。例えば、処理部11は、医師端末装置4へ、診断結果に関連する医用学習コンテンツであって、医療関係者によって選択された医用学習コンテンツを送信する。医用学習コンテンツの提供方法は特に限定されるものでは無く、ビデオチャット、ZOOM、AIスピーカ、仮想ミーティングルーム等を介して医用学習コンテンツを提供してもよい。
また、処理部11は、医用学習コンテンツの提供を受けた医療関係者から、医用学習コンテンツの作成者、医用学習コンテンツの内容に詳しい者への連絡依頼を受け付けるように構成してもよい。医療関係者と、上記作成者等との接続方法は特に限定されるものでは無い。メールアドレス、ソーシャルネットワークにおけるID、ハンドルネームを両者に提供するようにしてもよいし、仮想ミーティングルーム、音声通話接続、ビデオ通話接続を提供するように構成してもよい。
そして、処理部11は、医療関係者に対する医用学習コンテンツの提供履歴をデータベース12aに記憶する(ステップS139)。詳細には、処理部11は、医用学習コンテンツのレコード番号と、当該医用学習コンテンツを提供した医療関係者を示す医療関係者IDと、提供日時とを対応付けて、データベース12aに記憶する。
次いで、処理部11は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16から出力される診断結果と、ステップS135で特定された医用学習コンテンツをキーにして分類テーブル19を参照し、当該診断結果及び医用学習コンテンツと関連のある医療関連情報の分類を特定し、医療関連情報DB17から診断結果等に関連する医用関連情報を読み出す(ステップS140)。
そして、処理部11は、医用関連情報を医療関係者へ提供する(ステップS141)。例えば、処理部11は、医師端末装置4へ、診断結果に関連する医療関連情報を送信する。医用関連情報の提供方法は特に限定されるものでは無く、ビデオチャット、ZOOM、AIスピーカ、仮想ミーティングルーム等を介して医用関連情報を提供してもよい。
なお、診断結果、医用学習コンテンツ及び医療関連情報の提供方法、提供タイミング、提供順序は特に限定されるものではない。
また、処理部11は、総合診療学習モデル15又は専門医学習モデル16の診断結果を患者端末装置2へ送信してもよい。
<再学習処理>
図15は、総合医療学習モデル及び専門医学習モデル16の再学習処理手順を示すフローチャートである。処理部11は、診断結果、医用学習コンテンツ及び医療関連情報を提供した医療関係者から、当該診断結果、医用学習コンテンツ及び医療関連情報に対する評価を含むフィードバック情報を取得する(ステップS151)。受信したフィードバック情報は、診察情報として記憶部12に蓄積される。
次いで、処理部11は、取得したフィードバック情報に基づいて、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を再学習させるための学習用データセット20を生成する(ステップS152)。具体的には、フィードバック対象となった診断結果等を得たときに総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力した健康関連情報及び医療関係者属性情報に、フィードバック情報によって生成される教師データを付与することによって、学習用データセット20を生成することができる。
フィードバック情報が、適切な又は正しい診断結果及び診療科を示す情報を含んでいる場合、当該診断結果及び診療科を正解とする教師データを生成すればよい。
フィードバック情報が、適切な又は望ましい医用学習コンテンツを示すデータを含んでいる場合、当該医用学習コンテンツを正解とする教師データを生成すればよい。フィードバック情報が、医用学習コンテンツの適否を示すデータを含んでいる場合、再学習前の総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16から出力される医用学習コンテンツの評価を訂正したものを正解とする教師用データを生成すればよい。
以上の通り、本実施形態1に係る情報処理装置1等によれば、総合診療学習モデル15により、患者の健康関連情報に基づいて、総合診療の観点から患者の健康状態を診断すると共に、当該患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定することができる。
また、総合診療学習モデル15によって特定された専門医学習モデル16により、患者の健康状態をより正確に診断し、当該患者の健康状態に関連する医用学習コンテンツを特定することができる。
更に、患者の診察を行う医療関係者属性情報を総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力することによって、より医療関係者が必要とする医用学習コンテンツ及び医療関連情報をより精度良く特定することができる。
なお、仮想医科大学V1、コメディカル仮想専門校V2、ヘルスケア仮想専門校V3が連携し、患者をモニタリングすることにより、患者ないし健常者の予防医療に役立てることもできる。そのために、スポーツ療養士等を活用するとよい。情報処理装置1は、健常者に対して予防医療サービスを提供し、健康増進サービスを提供することが可能である。
また、データベース12aに各種情報をそのまま記録する実施形態を説明したが、匿名加工して情報を記録するように構成するとよい。
更に、情報処理装置1が総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16等の学習モデルを備える例を説明したが、情報処理装置1を構成する学習モデルの一部を外部のコンピュータで実現し、連携するように構成してもよい。
更に、ユーザが利用するいわゆるeお薬手帳と連携し、医薬に関する情報を収集して活用するように構成してもよい。また、情報処理装置1によって算出された各種情報を、患者のeお薬手帳へ送信して記録するように構成してもよい。また、情報処理装置1は、患者からの医薬に関する問合せ情報と、当該患者のeお薬手帳に記録されている情報とを取得し、薬の効用、飲み合わせ、副作用等の情報を、患者に提供するように構成してもよい。
(実施形態2)
実施形態2に係る情報処理装置1は、医療関係者からの質問に対して回答を出力することができる点が実施形態1と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図16は、実施形態2に係る総合診療学習モデル215の構成例を示す概念図である。実施形態2に係る総合学習モデルは、実施形態1と同様の第1入力層15aと、第2入力層15bと、第3入力層15cと、特徴抽出層15dと、第1中間層15eと、第2中間層15fと、第1出力層15gと、第2出力層15hとを有し、更に、第4入力層15iと、第3中間層15jと、第3出力層15kとを有するニューラルネットワークである。
ただし、実施形態2に係る第2中間層15fは、医用学習用コンテンツ特定情報を第2出力層15hに受け渡すと共に、患者の健康状態及び医療関係者に関連する特徴量を第3中間層15jへ出力する。
第4入力層15iと、第3中間層15jと、第3出力層15kは、例えば、再帰型ニューラルネットワーク(RNN;Recurrent Neural Network)の一種であるLSTM(Long Short-Term Memory)を構成しており、医療関係者からの質問に対する回答を対話的に生成するモデルである。
第4入力層15iは、ニューラルネットワークの第4入力層15iは、医療関係者からの質問を示す情報が入力される複数のノードを有し、入力された各データを第3中間層15jに受け渡す。
第3中間層15jは、複数のノードからなる層を複数有する。第3中間層15jには、第4入力層15iに入力された質問に関する情報と、第2中間層15fから出力された患者の健康状態及び医療関係者の属性に係る情報が入力される。第3中間層15jは入力されたデータから、医療関係者の質問、患者の健康状態及び医療関係者の属性に関連する特徴量を抽出しながら前段から後段の層へ順々に受け渡し、最後段の層は、医療関係者の質問に対する回答に係る情報を第3出力層15kに受け渡す。
第3出力層15kは医療関係者の質問に対する回答を示す情報を出力する。
実施形態2に係る総合診療学習モデル215の、第4入力層15iと、第3中間層15jと、第3出力層15kは、総合診療科医と、他の医療関係者との対話を含む学習用データセット20を用いて機械学習させることによって生成することができる。
図17は、実施形態2に係る専門医学習モデル216の構成例を示す概念図である。実施形態2に係る専門医学習モデル216は、実施形態1と同様の第1入力層16aと、第2入力層16bと、第3入力層16cと、特徴抽出層16dと、第1中間層16eと、第2中間層16fと、第1出力層16gと、第2出力層16hとを有し、更に、第4入力層16iと、第3中間層16jと、第3出力層16kとを有するニューラルネットワークである。
ただし、実施形態2に係る第2中間層16fは、医用学習用コンテンツ特定情報を第2出力層16hに受け渡すと共に、患者の健康状態及び医療関係者に関連する特徴量を第3中間層16jへ出力する。
第4入力層16iと、第3中間層16jと、第3出力層16kは、例えば、再帰型ニューラルネットワークを構成しており、医療関係者からの質問に対する回答を対話的に生成するモデルである。
第4入力層16iは、ニューラルネットワークの第4入力層16iは、医療関係者からの質問を示す情報が入力される複数のノードを有し、入力された各データを第3中間層16jに受け渡す。
第3中間層16jは、複数のノードからなる層を複数有する。第3中間層16jには、第4入力層16iに入力された質問に関する情報と、第2中間層16fから出力された患者の健康状態及び医療関係者の属性に係る情報が入力される。第3中間層16jは入力されたデータから、医療関係者の質問、患者の健康状態及び医療関係者の属性に関連する特徴量を抽出しながら前段から後段の層へ順々に受け渡し、最後段の層は、医療関係者の質問に対する回答に係る情報を第3出力層16kに受け渡す。
第3出力層16kは医療関係者の質問に対する回答を示す情報を出力する。
実施形態2に係る専門医学習モデル216の、第4入力層16iと、第3中間層16jと、第3出力層16kは、専門医と、他の医療関係者との対話を含む学習用データセット20を用いて機械学習させることによって生成することができる。
実施形態2に係る情報処理装置1等によれば、総合診療学習モデル215及び専門医学習モデル216は、医療関係者の医学、患者の診断結果等に関する質問に対して、回答を出力することができる。総合診療学習モデル215及び専門医学習モデル216は、患者の健康関連情報、医療関係者の属性を加味して、回答を出力することができるため、医療関係者が診療している患者、医療関係者自身の属性に応じた回答を出力することができる。
(実施形態3)
実施形態3に係る情報処理装置1は、総合診療学習モデル215又は専門医学習モデル16のアバター306,307が存在する仮想ミーティングルームVRを提供することができる点が実施形態1と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態2に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図18は、実施形態3に係る情報処理手順を示すフローチャート、図19は、実施形態3に係る仮想ミーティングルームVRを示す概念図である。生成する仮想ミーティングルームVRの個数は特に限定されるものではない。情報処理装置1の処理部11は、仮想ミーティングルームVRを生成する(ステップS311)。また、処理部11は、総合診療学習モデル215に対応するアバター306を仮想ミーティングルームVR内に生成し(ステップS312)、一又は複数の専門医学習モデル16に対応するアバター307を仮想ミーティングルームVR内に生成する(ステップS313)。以下、総合診療学習モデル215に対応するアバター306及び専門医学習モデル16に対応するアバター307を総称してAI医師のアバター306,307と呼ぶ。
なお、看護師AI21、臨床検査技師AI22、栄養管理師AI23、介護士AI24のアバターを仮想ミーティングルームに生成してもよい。
次いで、処理部11は、仮想ミーティングルームVRへの入室を受け付ける(ステップS314)。具体的には、医療関係者は医師端末装置4を操作することによって、仮想ミーティングルームVRへの入室を要求することができる。医師端末装置4は、仮想ミーティングルームVRへの入室を要求する入室要求情報及び医療関係者IDを情報処理装置1へ送信する。情報処理装置1は、医師端末装置4から送信された入室要求情報及び医療関係者IDを受信することによって、仮想ミーティングルームVRへの入室を受け付ける。
仮想ミーティングルームVRへの入室を受け付けた場合、処理部11は、医療関係者IDに対応するアバター305を仮想ミーティングルームVR内に生成する(ステップS315)。なお、処理部11は、仮想ミーティングルームVRへの入室を受け付ける際、医療関係者の認証処理を行い、認証された場合に仮想ミーティングルームVRへの入室を許可するように構成するとよい。医療関係者には、例えば医師、学生、看護師、医療従事者、聴講生、教授、研究員等が含まれ、実施形態1で説明した通り、認証情報には、医療関係者の顔、指紋、筆跡、声紋、虹彩、静脈パターン等の生体認証情報、パスワード等が含まれる。
処理部11は、医療関係者から医師端末装置4を介してアバター305の操作を受け付ける(ステップS316)。例えば、処理部11は、仮想ミーティングルームVR内におけるアバター305の移動指示を受け付けた場合、受け付けた移動指示に従ってアバター305を仮想ミーティングルームVR内で移動させる。なお、AI医師のアバター306,307も適宜、仮想ミーティングルームVR内を移動させてもよい。
また、処理部11は、医療関係者から医師端末装置4を介して発話内容を受け付ける(ステップS317)。
処理部11は、医療関係者のアバター305が発話を行った際、当該アバター305に対面しているアバター305,306,307が対話相手として特定し、医療関係者がAI医師のアバター306,307に質問しているか否かを判定する(ステップS318)。
AI医師のアバター306,307に質問していると判定した場合(ステップS318:YES)、処理部11は、質問したアバター306,307に対応する医療関係者IDに対応付けられた患者の健康関連情報及び医療関係者属性情報を、対話相手の総合診療学習モデル215又は専門医学習モデル16に入力することによって、回答を生成する(ステップS319)。そして、処理部11は、総合診療学習モデル215又は専門医学習モデル16から出力された回答を、AI医師のアバター306,307の発話内容として、発話者へ送信し(ステップS320)、処理をステップS316へ戻す。つまり、情報処理装置1は、質問を発した医療関係者の医師端末装置4へ、当該質問に対する回答を送信する。医師端末装置4においては、AI医師のアバター306,307の発話内容を示すテキスト文字が、AI画像のアバター306,307付近に噴き出し画像等によって表示される。
AI医師のアバター306,307以外のアバター305に質問していると判定した場合(ステップS318:NO)、処理部11は、ステップS317で受け付けた発話内容を、対話相手へ送信し(ステップS321)、処理をステップS316へ戻す。
詳細は省略するが、処理部11は、医師端末装置4から仮想ミーティングルームVRからの退出を受け付けた場合、医療関係者のアバター305を消滅させる。
なお、AI医師のアバター306,307からの回答を得た医療関係者に対して、課金処理を実行するように構成してもよい。
また、医療関係者は、仮想ミーティングルームVRにおいて講演、授業等を行うこともできる。他の医療関係者は、当該講演、授業を視聴することができる。講演、授業の視聴に対して課金処理を実行するように構成してもよい。
以上の通り、本実施形態3に係る情報処理装置1等によれば、医療関係者はアバター305として仮想ミーティングルームVRに入出し、他の医療関係者、AI医師との対話により、医療情報を入手することができる。
なお、情報処理装置1は、上記した仮想ミーティングルームVRとして、ミーティングルームを3次元で表現した3D仮想ミーティングルームを生成して提供するように構成してもよい。
(実施形態4)
実施形態4に係る情報処理装置1は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16が更に、要検査情報を出力するように構成した点が実施形態1~実施形態3と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1~3に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
総合診療学習モデル15の第1出力層15gは、正確な診断を行うために必要な検査内容に係る複数の検査項目にそれぞれ対応する複数のノードを備え、各ノードはそれぞれの検査項目に係る検査を必要とする確信度、即ち要検査情報を出力する。
総合診療学習モデル15の生成方法は、実施形態1で説明した方法と同様であり、総合診療医の診断結果に、必要な検査項目を示す情報が含まれている点が異なるのみである。処理部11は、複数の健康関連情報及び医療関係者属性情報に対して、総合診療医の診断結果に基づく疾病分類コード、診察の要否、緊急度及び薬の要否、必要な検査内容を示す要検査情報、総合診療医の判断による診療科情報、関連する医用学習コンテンツ特定情報を示す教師データを付与することによって学習用データセット20を生成する。次いで、処理部11は、生成した学習用データセット20を用いて、学習前のニューラルネットワークモデルを機械学習又は深層学習させることによって、総合診療学習モデル15を生成する。
専門医学習モデル16の第1出力層16gは、正確な診断を行うために必要な検査内容に係る複数の検査項目にそれぞれ対応する複数のノードを備え、各ノードはそれぞれの検査項目に係る検査を必要とする確信度、即ち要検査情報を出力する。
専門医学習モデル16の生成方法は、実施形態1で説明した方法と同様であり、専門医の診断結果に、必要な検査項目を示す情報が含まれている点が異なるのみである。処理部11は、複数の健康関連情報及び医療関係者属性情報に対して、専門医の診断結果に基づく疾病分類コード、診察の要否、緊急度及び薬の要否、必要な検査内容を示す要検査情報、総合診療医の判断による診療科情報、関連する医用学習コンテンツ特定情報を示す教師データを付与することによって学習用データセット20を生成する。次いで、処理部11は、生成した学習用データセット20を用いて、学習前のニューラルネットワークモデルを機械学習又は深層学習させることによって、専門医学習モデル16を生成する。
情報処理装置1は、総合診療学習モデル15から出力される要検査情報と、総合診療学習モデル15によって特定された専門医学習モデル16から出力される要検査情報とを、医師端末装置4へ送信する。
実施形態4に係る情報処理装置1によれば、医療関係者は総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16から出力される要検査情報を参考にして、患者に適切な検査を実施することができる。医療関係者は、医師端末装置4を介して検査結果を情報処理装置1へ送信することができる。情報処理装置1は、追加で行われた検査結果を含む患者の健康関連情報を総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力することによって、診断結果の精度をより向上させることができる。
検査項目は、例えばPET検査、超音波検査、CT検査、MRI検査、血管造影検査等の各種医用画像撮影検査、血液検査である。
1回目の診断結果は、例えば、十二指腸潰瘍の確信度が80%、逆流性食道炎の確信度が15%、感染性胃腸炎の確信度が5%であったとする。追加検査後の2回目の診断結果は、例えば十二指腸潰瘍の確信度が40%、逆流性食道炎の確信度が0%、感染性胃腸炎の確信度が60%のようになる。
実施形態4に係る情報処理装置1によれば、必要な検査を追加で行い、より精度良く患者の健康状態を診断することができる。
(実施形態5)
実施形態5に係る情報処理装置1は、eラーニングコンテンツ(医用学習コンテンツ)の内容が実施形態1~実施形態4と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1~4に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施形態5に係る情報処理装置1は、世界中のどこでも24時間いつでも何度でも受講及び参加することができるバーチャル教室を提供することができる装置である。例えば、情報処理装置1は、バーチャル総合医科大学として、講義室、実験室、サロン等のバーチャル教室を提供する。
バーチャル総合医科大学において、医療関連の学識、医療機器の扱い方等を教える者と、学ぶ者とがアバターとして参加する。教える者は、例えば、世界各国の大学教授、医局員、研究員、世界の権威、その他、医療の専門科である。学ぶ者は、医師、学生、看護師、医療従事者、聴講生、教授、研究員等である。以下、教える者を、教授等と呼び、学ぶ者を学生等と呼ぶ。
バーチャル総合医科大学に参加する教授等には、定常的に参加するメンバーと、単発で参加するビジターとが存在する。同様に、バーチャル総合医科大学に参加する学生等にも、定常的に参加するメンバーと、単発で参加するビジターがある。
バーチャル総合医科大学では、eラーニングコースが提供される。eラーニングコースには、例えば以下のようなコースがある。
1.医科大学コース
情報処理装置1は、医科大学コースに係るeラーニングコンテンツを学生等に提供する。学生等は、医科大学コースに係るeラーニングコンテンツを学習することができる。
学生等は、通常6年間の授業を短縮して単位を取得することが可能であり、働きながら学ぶこともできる。
情報処理装置1は、医科大学コースのeラーニングコンテンツに関連するテスト(以下、医科大学AIテストと呼ぶ)を提供する。学生等は医科大学AIテストを受けることができる。情報処理装置1は、医科大学AIテストの解答を受信し、採点し、学生等を評価することができる。医科大学AIテストには、前期テスト、後期テスト、あるいは年4回の定期テスト等がある。
2.専門分野コース
情報処理装置1は、各種専門分野コースに係るeラーニングコンテンツを学生等に提供する。学生等は、専門分野コースに係るeラーニングコンテンツを学習し、それぞれの専門分野の知識を得ることができ、診断、診療に役立てることができる。
特に、本実施形態5の学生等は医療関係者の一種であり、実施形態1~4と同様、医療関係者属性情報を総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力することによって、eラーニングコンテンツを選択すればよい。なお、実際の診療経験が無く、担当患者の健康関連情報が無い学生等の場合、一般的患者の健康関連情報をダミーデータとして、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力するように構成するとよい。つまり、学生等の医療関係者属性情報と、ダミーデータである健康関連情報とを総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力することによって、当該学生に有用な医用学習コンテンツを選択するように構成するとよい。
情報処理装置1は、専門分野コースのeラーニングコンテンツに関連するテスト(以下、専門分野AIテストと呼ぶ)を提供する。学生等は専門分野AIテストを受けることができる。情報処理装置1は、専門分野AIテストの解答を受信し、採点し、学生等を評価することができる。
3.実技コース
情報処理装置1は、実技コースに係るeラーニングコンテンツを学生等に提供する。学生等は、実技コースに係るeラーニングコンテンツを学習し、手術、処置方法、各種医療機器、医療器具等の使い方等、医療の実技を学ぶことができる。eラーニングコンテンツは、実施形態1と同様、仮想実技に係る内容であってもよい。
情報処理装置1は、実技コースのeラーニングコンテンツに関連するテスト(以下、実技AIテストと呼ぶ)を提供する。学生等は実技AIテストを受けることができる。情報処理装置1は、実技AIテストの解答を受信し、採点し、学生等を評価することができる。
実技コースのeラーニングコンテンツを提供することにより、学生が学習(及び医師等が再学習)することで知識・手技等を習得し、自己評価及び医療サービスのレベルアップに役立てられる。
4.サロンコース
情報処理装置1は、サロンコースに係るeラーニングコンテンツを学生等に提供すると共に、医療従事者同士の意見交換の仮想サロンを提供する。サロンコースに係るeラーニングコンテンツも専門分野コースと同様、学生等の医療関係者属性情報を総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力することによって、eラーニングコンテンツを選択すればよい。学生等は、サロンコースに係るeラーニングコンテンツを学習する。また、教授等、学生等は、仮想サロンにアバターとして入室し、意見交換を行うことができ、学生等は教授等から診断、診療等についての助言が得られる。
処理部11は、医用学習コンテンツを提供する際、仮想サロンへの入室を受け付けるように構成すると良い。そして、処理部11は、複数の学生等から仮想サロンへの入室を受け付けた際、同じ医用学習コンテンツを視聴する学生等のアバターを生成し、同一の仮想サロンに入出されるとよい。同じ医用学習コンテンツを視聴した学生等同士が意見交換を行うことができる。なお、診療科又は専門性が共通する医用学習コンテンツを視聴した学生等のアバターを同一の仮想サロンへ入出させるように構成してもよい。学生等に提供される医用学習コンテンツは、学生等の診療科又は専門性を考慮して選択されているため、同一の仮想サロンに参加する学生等は属性が共通しており、情報交換が容易である。
5.学会コース
情報処理装置1は、仮想教室を提供し、学会コースに係るeラーニングコンテンツを学生等に提供する。学生等は、サロンコースに係るeラーニングコンテンツを学習する。また、教授等は、仮想教室にアバターとして入室し、医療セミナー、研究発表等を行い、学生等は、当該医療セミナー、研究発表等を聴講することができる。学生等は、時間、場所の制限が無く、世界中、どこでも24時間いつでも何度でも視聴することができる。
実施形態5に係る情報処理装置1によれば、世界中のどこでも24時間いつでも何度でも受講及び参加することができるバーチャル教室、eラーニングコンテンツ、意見交換、研究発表の場等を提供することができる。
また、実施形態5に係る情報処理装置1は、学生等が視聴等した医用学習コンテンツ、学生等が履修した医科大学コース、専門分野コース、実技コース等に関する情報を、リアルの医科大学へ提供するように構成してもよい。
学生等は医用学習コンテンツ等により、医療の知識を学習し、医療の実技を習得することができる。また、医科大学において単位を取得することができる。
更に、本実施形態によれば、リアルの医科大学、総合病院、医師等との連携により、医療サービスの充実及び補完が可能となる。
なお、上記した医科大学コースには、博士課程コースを含めてもよい。また、薬学部コースを設けてもよい。また、学生等は、eラーニングコースに加え、現実社会の医科大学、総合病院等での実技を学ぶことが望ましい。
(実施形態6)
実施形態6に係る情報処理装置1は、eラーニングコンテンツ(医用学習コンテンツ)の提供方法が実施形態1~6と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1~4に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図20は、実施形態6に係る医用学習コンテンツの提供処理手順を示すフローチャート、図21は、実施形態6に係るコンテンツ提供画面601を示す模式図である。医師端末装置4は、医療関係者ID及び患者IDを含み医用学習コンテンツを要求する学習コンテンツ要求情報を情報処理装置1へ送信する。なお、まだ担当患者が無い場合、ダミーの患者IDを含む学習コンテンツ要求情報を情報処理装置1へ送信すればよい。情報処理装置1は、医師端末装置4から学習コンテンツ要求情報を受信した場合、以下の処理を実行する。まず、情報処理装置1の処理部11は、診断対象である患者の患者IDをキーにして、データベース12aから健康関連情報を取得する(ステップS631)。データベース12aは、ダミーの患者IDに対応付けて、典型的な患者の健康関連情報を記憶している。受信した学習コンテンツ要求情報に含まれる患者IDがダミーの患者IDである場合、情報処理装置1は、当該患者IDに対応する典型的な患者の健康関連情報をデータベース12aから読み出す。
また、処理部11は、記憶部12から、医療関係者IDに対応付けられた医療関係者属性情報を取得する(ステップS632)。
次いで、処理部11は、健康関連情報及び医療関係者属性情報を総合診療学習モデル15に入力することによって、出力される医用学習コンテンツ特定情報に基づいて、当該患者を診察する医療関係者の属性を踏まえ、患者の健康状態の診断に有用な医用学習コンテンツ(以下、第1医用学習コンテンツと呼ぶ。)を特定する(ステップS633)。なお、医用学習コンテンツDBは、第1医用学習コンテンツに対応する第1動画を含むeラーニングコンテンツを記憶している。第1医用学習コンテンツは、基礎的内容の学習コンテンツであることが望ましい。
また処理部11は、健康関連情報及び医療関係者属性情報を専門医学習モデル16に入力することによって、出力される医用学習コンテンツ特定情報に基づいて、当該患者を診察する医療関係者の属性を踏まえ、患者の健康状態の診断に有用な医用学習コンテンツ(以下、第2医用学習コンテンツと呼ぶ。)を特定する(ステップS634)。なお、処理部11は、実施形態1と同様の方法で特定される、患者の健康状態に関連する診療科に関連する専門医学習モデル16を用いるとよい。また、医用学習コンテンツDBは、第2医用学習コンテンツに対応する第2動画を含むeラーニングコンテンツ、仮想実技を含むeラーニングコンテンツを記憶している。第2医用学習コンテンツは、診療科又は専門分野に関連付けられた専門的内容の学習コンテンツであることが望ましい。
ステップS634の処理を次いで、処理部11は、第1医用学習コンテンツに対応する第1動画を含むeラーニングコンテンツを医用学習コンテンツDB18から読み出し、医師端末装置4へ送信する(ステップS635)。具体的には、処理部11は、第1医用学習コンテンツ選択画面610を含むコンテンツ提供画面601を医師端末装置4へ送信する。コンテンツ提供画面601には、総合診療学習モデル15を用いて選択された、有用である確度が高い複数の第1医用学習コンテンツに係る第1動画のサムネイル画像610aを含む。医療関係者は、サムネイル画像610aを選択することによって、第1動画を視聴することができる。また、コンテンツ提供画面601はサロン等のバーチャル教室へ入室するための入室ボタン610bを含む。医療関係者は、入室ボタン610bを選択することによって、仮想サロン等のバーチャル教室に入室することができる。処理部11は、類似の第1医用学習コンテンツを提供した医療関係者が同じバーチャル教室に入室するように構成するとよい。
また、処理部11は、第2医用学習コンテンツに対応する2動画を含むeラーニングコンテンツ、仮想実技を含むeラーニングコンテンツを医用学習コンテンツDB18から読み出し、医師端末装置4へ選択可能に送信する(ステップS636)。具体的には、処理部11は、第2医用学習コンテンツ選択画面620を含むコンテンツ提供画面601を医師端末装置4へ送信する。コンテンツ提供画面601には、専門医学習モデル16を用いて選択された、有用である確度が高い複数の第2医用学習コンテンツに係る第2動画のサムネイル画像620aと、複数の第2医用学習コンテンツに係る仮想実技の内容を表したサムネイル画像620bを含む。医療関係者は、サムネイル画像620aを選択することによって、第2動画を視聴することができる。また、医療関係者はサムネイル画像620bを選択することによって仮想実技の演習を行うことができる。また、コンテンツ提供画面601はサロン等のバーチャル教室へ入室するための入室ボタン620cを含む。医療関係者は、入室ボタン620cを選択することによって、仮想サロン等のバーチャル教室に入室することができる。処理部11は、類似の第2医用学習コンテンツを提供した医療関係者が同じバーチャル教室に入室するように構成するとよい。
医療関係者は、情報処理装置1によって特定及び提供された第1動画を視聴することができる。また、医療関係者は、情報処理装置1によって特定及び提供された第2動画又は仮想実技を選択して視聴し、又は実技演習を行うことができる。
更に、処理部11は、実施形態1同様、第1及び第2医用学習コンテンツと関連のある医療関連情報の分類を特定し、医療関連情報DB17から診断結果等に関連する医用関連情報を読み出して医療関係者へ提供する(ステップS637)。
実施形態6に係る情報処理装置1によれば、医療関係者の診療科、専門性、担当している患者に関連のある医用学習コンテンツを特定して、医療関係者に提供することができる。特に、基礎的内容である第1医用学習コンテンツの第1動画を医療関係者に提供することができる。また、専門的内容である第2医用学習コンテンツの第2動画又は仮想実技環境を医療関係者に提供することができる。
(実施形態7)
実施形態7に係る情報処理装置1の記憶部12は疾病基礎情報12b及び病院情報12cを記憶する。情報処理装置1は、患者を問診し、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16から出力された患者の健康状態に係る診断結果情報及び診療科情報を医療関係者及び患者に提供するように構成してもよい。また、当該診療科を有する病院の情報を患者に提供するように構成してもよい。
図22は、疾病基礎情報12bの一例を示す概念図である。記憶部12は、複数の疾病分類コード毎に、疾病分類コード、当該コードが属する分類の見出し、当該コードに対応する病名、当該疾病を診断するための問診事項、当該疾病の治療に適した診療科、患者用説明文書を対応付けて記憶している。患者用説明文書は、疾病の原因、症状、治療方法等の情報を一般人が理解し易いように説明した文書である。また、患者用説明文書に、典型的な医療情報、患者に対するアドバイスを含めてもよい。例えば、糖尿病の医療情報として、糖尿病の病期(ステージ表添付)、自覚症状、検査内容、治療方法の一覧を含めてもよい。
情報処理装置1は、疾病基礎情報12bの問診事項を参照することによって、必要に応じて患者に問診を行い、診断結果情報及び診療科情報の精度を向上させることができる。また、情報処理装置1は、疾病基礎情報12bの患者用説明文章によって、診断結果に係る疾病を説明した文章を患者に提供することができる。
図23は、病院情報12cの一例を示す概念図である。記憶部12は、複数の病院ID毎に、パスワード、病院の名称、住所、診療科、医師のプロフィール情報、診療時間、連絡先、病院の端末装置へ情報を送信するための通信用アドレスを対応付けて記憶している。情報処理装置1は、病院情報12cを参照することによって、患者に対する診断結果に適した病院を紹介することができる。
情報処理装置1の処理部11は、ステップS131~S134において、患者の健康状態を診断する際、所定の基本的な問診事項を患者端末装置2へ送信し、患者端末装置2を介して患者の現在の体調を示す自己体調情報を取得するように構成してもよい。当該問診事項は標準的なものであり、例えば体温、食欲、吐き気、頭痛、めまいの有無等の基本的な情報を質問する内容が患者端末装置2に表示される。患者は、患者端末装置2に問診事項に対する回答を自己体調情報として入力する。患者端末装置2は、入力された自己体調情報を情報処理装置1へ送信し、情報処理装置1は患者端末装置2から送信された自己体調情報を取得する。
そして、処理部11は、データベース12aから健康関連情報に加え、上記の通り取得した自己体調情報を健康関連情報に加えて総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力することによって、患者の健康状態に係る診断結果情報及び診療科情報を出力させる。
次いで、処理部11は、診断結果に基づいて、追加問診の要否を判断する。例えば、専門医学習モデル16が出力する確信度が所定値未満の疾病が複数あり、確信度を向上させ得る追加の問診事項がある場合、情報処理装置1は、追加問診要と判定する。具体的には、情報処理装置1は、疾病基礎情報12bを参照して、各疾病に係る問診事項を読み出し、未取得の情報の有無を判定すればよい。
追加問診要と判定した場合、処理部11は、追加の問診事項を患者端末装置2へ送信し、追加の自己体調情報を取得する。
なお、追加問診を繰り返しても、確信度が所定値を越えない場合もあるため、追加問診の回数を所定回数以下に制限するとよい。追加問診要と判定された場合であっても、追加問診の回数が所定回数に達している場合、次の診断処理へ進めるとよい。
追加問診不要と判定した場合、取得した直近の自己体調情報を含む健康関連情報を総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力することによって、より精度のよい診断結果情報及び診療科情報を得ることができる。
一方で処理部11は、特定された診断結果情報に基づいて疾病基礎情報12bから当該診断結果に対応する患者用説明文章を読み出し、読み出した患者用説明文書を患者に提供する。
また、処理部11は、診療科情報に基づいて病院情報12cから患者の治療に適した病院又は医師を特定し、特定された病院又は医師の情報を患者に提供する。処理部11は、患者基本情報に含まれる患者の住所の情報と、病院情報12cに含まれる病院又は医師の住所の情報とに基づいて、患者の治療に適した病院又は医師であって、患者の住所に近い病院又は医師の情報を患者に提供するように構成してもよい。更に、処理部11は、健康関連情報の活動情報に含まれる患者の位置情報と、病院情報12cに含まれる病院又は医師の住所の情報とに基づいて、患者の治療に適した病院又は医師であって、患者の住所に近い病院又は医師の情報を患者に提供するように構成してもよい。活動情報を用いる場合、処理部11は、外出中の患者の現在地に近い病院に関する情報を提供することができる。
処理部11は、メンバーに限定せず、患者の症状、地域、希望等に応じて、病院又は医師の情報、医師を紹介する情報を提供する。
また、患者は、利用したい病院の地域を予め情報処理装置1に登録しておいてもよい。情報処理装置1の処理部11は、登録されている地域の中から、患者の治療に適した病院又は医師を特定し、当該病院又は医師の情報を患者に提供することができる。地域の各病院及び医師との連携を強化することができる。
実施形態7に係る情報処理装置1によれば、患者を問診することによって、より精度の良い、患者の健康状態に係る診断結果情報及び診療科情報を算出し、医療関係者及び患者に提供することができる。また、患者の治療に適した病院又は医師に関する情報を患者に提供することができる。
(実施形態8)
実施形態8に係る情報処理装置1は、患者の状態が緊急である場合、救急病院に患者の情報を送信する点が実施形態1~実施形態7と異なる。
実施形態8に係る情報処理装置1の記憶部12は、実施形態7と同様の病院情報12cを記憶する。実施形態8に係る病院情報12cは、救急病院の連絡先を含む。
実施形態8に係る総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16は、実施形態1で説明した通り、患者の容体が緊急である確信度を出力するように構成されている。情報処理装置1の処理部11は、適宜のタイミング、例えば新たな健康関連情報が情報処理装置1へアップロードされた際、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に健康関連情報を入力することによって、診断結果情報及び診療科情報を出力させる。そして、処理部11は、総合診療学習モデル15又は専門医学習モデル16から出力される緊急度の情報に基づいて、患者の容体が緊急である確信度が所定値以上であるか否かを判断する。患者の容体が緊急である確信度が所定値以上である場合、処理部11は、病院情報12cを参照し、患者の住所又は患者の現在地に急行することが可能な救急病院の連絡先を特定し、当該連絡先を用いて救急病院に、患者の情報と、健康関連情報と、診断結果情報及び診療科情報とを送信する。なお、処理部11は、患者の所在地の情報を救急病へ送信し、救急車の手配を要請するように構成してもよい。患者の所在地は、患者基本情報に含まれる住所又は健康関連情報の活動情報に含まれる患者の位置情報である。なお、患者の所在地としては現在地を示す当該位置情報が好適である。
実施形態8に係る情報処理装置1によれば、患者の容体が緊急である場合、最寄りの救急病に患者の情報等を提供することができる。
なお、病院情報12cは各病院、緊急病院における当直医の情報を含み、処理部11は当直医が存在する最寄りの病院に患者の情報等を提供するように構成してもよい。VR医科総合大学内の救急班(科)(当直医)等が、患者の対応に当たるようにしてもよい。
また病院情報12cは病院及び医師が所在する国を示す国情報、対応可能な言語を示す対応言語情報を含み、患者基本情報も患者の所在国及び使用言語を含むように構成してもよい。処理部11は、病院の国情報及び対応言語情報と、患者基本情報に含まれる患者の所在国及び使用言語とに基づいて、患者の使用言語に対応可能な病院又は医師に関する情報を当該患者に提供する。
また、処理部11は、処理部11は、病院の国情報及び対応言語情報と、患者基本情報に含まれる患者の所在国及び使用言語と、健康関連情報の活動情報に含まれる患者の現在地とに基づいて、患者の使用言語に対応可能であって、患者が通院可能な病院又は医師に関する情報を当該患者に提供するように構成してもよい。更に、処理部11は、患者の使用言語に対応可能であって、オンライン診療が可能な病院又は医師に関する情報を当該患者に提供するように構成してもよい。この場合、通信不可能であっても患者は、自身の使用言語で対応可能な病院又は医師で診療を受けることができる。
なお、処理部11が同時通訳機能を有する場合、病院及び医師の対応言語情報、患者の使用言語に拘わらず、診断結果情報及び診療科情報に応じた病院及び医師を患者に提供するように構成してもよい。
更に、サービス提供対象の複数の国(地域)に対応した、複数の情報処理装置1を設置し、複数の情報処理装置1が互いに連携して上記サービスを提供するように構成してもよい。例えば、第1の情報処理装置1は、主に第1国の患者及び医師に関する情報を蓄積及び学習し、第2の情報処理装置1は、主に第2国の患者及び医師に関する情報を蓄積及び学習する。各情報処理装置1は、患者に適した病院又は医師に関する情報を提供する際、他の一又は複数の情報処理装置1の病院情報12cを参照することによって、国を超えて患者に医療サービスを提供することが可能となる。
(実施形態9)
実施形態9に係る情報処理装置1は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16へのフィードバック方法が実施形態1~8と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施形態9に係る記憶部12は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を再学習させるための情報を蓄積するフィードバック情報データベースを記憶する。
図24は、実施形態9に係るフィードバック情報データベースの一例を示す概念図である。フィードバック情報データベースは、フィードバック情報である医師の診断内容と、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16の診断結果等と、AI診断に用いた健康関連情報及び医療関係者属性情報と、フィードバック情報である評価情報とを対応付けて記憶する。医師の診断内容及び評価情報は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を利用した医師からのフィードバック情報であり、医療関係者は医師端末装置4を介して情報処理装置1へ当該フィードバック情報を送信する。情報処理装置1は、医師端末装置4から送信されたフィードバック情報をフィードバック情報に記録する。
図24に示す「AIの診断」列は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16による診断結果情報及び診療科情報を示す情報を格納する。「使用情報」は、当該診断結果情報及び診療科情報を得るために、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16に入力した健康関連情報及び医療関係者属性情報を格納する。「医師の診断」は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16の診断対象である患者に対する医師の視点からの診断結果と、医師が適切と判断した診療科とを示す情報を格納する。当該診断結果は患者の疾病を示す情報である。「評価」列は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16から出力された診断結果情報及び診療科情報に対する評価を点数評価した数値を記憶する。点数評価は、診断結果情報に対する点数と、診療科情報に対する点数とを含む。なお、総合評価としての点数を含んでもよい。点数は、例えば1~5点で評価する。点数は大きい程、評価が高いものとする。数字の「5」は一例である。また、「評価」列は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16から出力される診断結果情報及び診療科情報の内容に関する疑問点及び問題点を表した文字情報を含んでもよい。総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を再学習させる際、技術担当者がこれらの情報を参考にして情報処理装置1を運用することができる。
情報処理装置1は、フィードバック情報データベースに蓄積された情報に基づいて、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を再学習又は追加学習させる。情報処理装置1は、点数によって重み付けをして、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を再学習させるとよい。
例えば、処理部11は、総合診療学習モデル15が出力した診断結果情報、即ちある疾病分類コードに該当する確度に対する評価が高い場合、出力される当該診断結果情報の確度がより高くなるように、総合診療学習モデル15の各種パラメータを調整する。逆に、処理部11は、疾病分類コードに該当する確度に対する評価が低い場合、出力される当該診断結果情報の確度がより低くなるように、総合診療学習モデル15の各種パラメータを調整する。同様に、処理部11は、専門医学習モデル16が出力した診断結果情報、即ちある疾病分類コードに該当する確度に対する評価が高い場合、出力される当該診断結果情報の確度がより高くなるように、専門医学習モデル16の各種パラメータを調整する。逆に、処理部11は、疾病分類コードに該当する確度に対する評価が低い場合、出力される当該診断結果情報の確度がより低くなるように、専門医学習モデル16の各種パラメータを調整する。
また、処理部11は、総合診療学習モデル15が出力した診療科情報、即ち患者の診察及び治療に適した診療科の確度に対する評価が高い場合、出力される当該診療科情報の確度がより高くなるように、総合診療学習モデル15の各種パラメータを調整する。逆に、処理部11は、診療科情報の確度に対する評価が低い場合、出力される当該診断結果情報の確度がより低くなるように、総合診療学習モデル15の各種パラメータを調整する。
実施形態9によれば、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16が出力する診断結果情報及び診療科情報の精度を、フィードバック情報を用いて向上させることができる。
なお、上記したフィードバック情報は一例であり、総合診療学習モデル15又は専門医学習モデル16から出力される診断結果情報及び診療科情報の正誤又は適否を示す情報であれば、その生成方法、入手方法、再学習タイミングは特に限定されるものではない。
(実施形態10)
実施形態10に係る情報処理装置1は、COVID-19、SARS、MERS等のパンデミック感染症、集団食中毒、その他の緊急性を要する所定感染症への対処を支援することができる点が実施形態1~9と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1~9に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。以下、一例として所定感染症がCOVID-19である場合を説明する。
図25は、実施形態10に係るデータベース12aに記録される医療関係者属性情報の一例を示す概念図である。実施形態10に係るデータベース12aには、実施形態1と同様の医療関係者属性を記憶している。ただし、実施形態10に係る医療関係者属性情報は、所定感染症に対処するために必要な知識及び技能の習得状況に関する情報、医療従事可能な地域及び時間帯の情報を含む。例えば、データベース12aは、PCR検査の知識(座学)を習得しているか否か、PCR検査の実技を習得しているか否か、ワクチン接種の知識を習得しているか否か、ワクチン接種の実技を習得しているか否か、ECMO(体外式膜型人工肺)に関する知識を習得しているか否か、ECMOの取扱実技を習得しているか否か等を示す情報と、各種知識及び実技を習得した年月日を示す情報と、所定感染症に対処するために医療従事可能な地域を示す情報と、医療従事可能な時間帯を示す情報とを、医療関係者IDに対応付けて記憶するように構成してある。医療従事可能な時間帯は、医療関係者が現在既に勤務している時間帯と、要請に応じて追加的に又は臨時で勤務可能な時間帯を示す情報を含む。要請に応じて勤務可能な時間帯を有する医療関係者は、医療逼迫時に補助要員として医療体制をバックアップすることが可能な人員である。なお、PCR検査は一例であり、抗原検査、抗体検査等に必要な知識及び技能の習得状況に関する情報も、医療関係者IDに対応付けて記憶するようにしてもよい。
また、データベース12aは、複数の医療関係者それぞれの医用学習コンテンツの視聴履歴を記憶しているが、当該視聴履歴には所定感染症に関連する医用学習コンテンツの視聴履歴が含まれる。医用学習コンテンツには、例えば、COVID-19のような所定感染症に関連するものとして、PCR検査に関するコンテンツ、抗原検査に関するコンテンツ、抗体検査に関するコンテンツ、ワクチン接種に関するコンテンツ、ECMOの取り扱いに関するコンテンツ、その他、所定感染症に対処するために必要なコンテンツが含まれる。
図26は、実施形態10に係る病院情報12cの一例を示す概念図である。記憶部12は、実施形態10に係る病院情報12cとして、複数の病院ID毎に、パスワード、病院の名称、住所、診療科、医師のプロフィール情報、診療時間、所定感染症への対応可否、確保病床数、病床使用率、所定感染症に関する治療及び各種検査にようする料金、連絡先、病院の端末装置へ情報を送信するための通信用アドレスを対応付けて記憶している。情報処理装置1は、病院情報12cを参照することによって、患者に対する診断結果に適した病院、所定感染症に対応可能な病院を紹介することができる。処理部11は、定期的に各種医療機関のコンピュータから、所定感染症への対応可否、病床数、病床使用率、料金等の情報を取得し、病院情報12cを更新している。
図27は、実施形態10に係る所定感染症に対処するための情報処理手順を示すフローチャート、図28は、実施形態10に係る人員表示画像の一例を示す模式図である。処理部11は、実施形態1~9で説明したような医用学習コンテンツの提供処理に加えて、以下の処理を実行する。処理部11は、所定感染症が拡大しているか否かを判定する(ステップS1011)。処理部11は、外部のコンピュータから所定感染症の感染者数等の情報を取得し、所定感染症の拡大の有無を判定すればよい。また、処理部11は、患者端末装置2から収集した健康関連情報、医療機関のサーバコンピュータから収集した診療情報等に基づいて、所定感染症の拡大の有無を判定するようにしてもよい。
所定感染症が拡大していないと判定した場合(ステップS1011:NO)、処理部11は処理を終える。所定感染症が拡大していると判定した場合(ステップS1011:YES)、処理部11は、所定感染症に関する医用学習コンテンツを医療関係者の端末へ送信する(ステップS1012)。そして、処理部11は、医療関係者に対する医用学習コンテンツの提供履歴をデータベース12aに記憶する(ステップS1013)。医用学習コンテンツの提供方法の詳細は実施形態1で説明した通りである。医用学習コンテンツにはVR(仮想)実技も含まれる。医用学習コンテンツの提供先は、医師のみならず、医学生、薬学生、看護学生等の学生、理学療法士、薬剤師等が含まれる。これらの医療関係者に対して、所定感染症に係る研修を実施することができる。
なお、処理部11は、習得度確認テスト等を実施し、各種技能について認定を行うように構成してもよい。例えば、情報処理装置1は、習得度確認テストを、医療関係者へ提供し、解答を採点し、所定の正答率である場合、所定感染症に対処するための特定の知識を習得したと認定する。
なお、所定感染症に対処するための実技については、医療関係者はリアルな医科大学、総合病院等の医療施設で学習ないし習得する。所定感染症に対処するための実技を学習した医療関係者は、その情報を情報処理装置1へ送信することによって、データベース12aに登録することができる。
次いで、処理部11は、外部から所定感染症に対処するための要員に関する問合せの有無を判定する(ステップS1014)。情報処理装置1は、外部の端末装置から送信される問合せ情報を受信するように構成してある。具体的には、外部の端末装置は、所定感染症に対処するために必要な医療関係者の人数、勤務地域及び勤務時間に関する情報を情報処理装置1へ送信する。また、端末装置は、必要とする医療関係者が習得している知識及び実技、資格等を具体的に指定することもできる。情報処理装置1の処理部11は、当該端末装置から送信されたかかる情報を受信する。
所定感染症に対処するための要員に関する問合せがあったと判定した場合(ステップS1014:YES)、処理部11は、問合せに係る特定地域(勤務地域)及び勤務時間で従事でき、所定感染症に対処可能な医療関係者の情報をデータベース12aから抽出する(ステップS1015)。具体的な知識及び実技の習得、資格等を要求されている場合、処理部11は、問合せに係る特定地域(勤務地域)及び勤務時間で従事でき、要求された所定感染症に関する知識及び技能を習得した医療関係者の情報をデータベース12aから抽出する。そして、処理部11は、抽出した医療関係者の情報を問合せ元の端末装置へ送信する(ステップS1016)。
処理部11は、ステップS1016において、図28に示すように、要請に応じて勤務可能な各地域の医療関係者の人数をグラフで表示した人員表示画像を問合せ元の端末装置へ送信するように構成してもよい。人員表示画像は、日本地図と、要請があれば勤務可能な医療関係者の人数を地域毎(例えば都道府県毎)に表示した棒グラフとを含む地図グラフである。棒グラフは一例であり、補助要員の人数を円の大きさで表示する地図グラフ、補助要員の人数に応じて色分けした地図グラフであってもよい。
地図グラフは、各地域又は各地域のグラフが選択操作された場合、例えばタッチ操作、クリック操作等された場合、当該地域における補助要員の詳細が表示されるように構成してもよい。例えば、東京都が選択操作された、要請に応じて東京都で勤務可能な補助要員の人数、資格を表示するようにするとよい。勤務可能な時間帯、勤務可能地域のより詳細な情報、補助要員の人数を表示するように構成してもよい。
ステップS1014において要員に関する問合せが無いと判定した場合(ステップS1014:NO)、又はステップS1016の処理を終えた場合、処理部11は、所定感染症の検査、治療等に関する一般人からの問合せの有無を判定する(ステップS1017)。具体的には、一般人の端末装置は、所定感染症に係る検査、治療可能等が可能な医療機関の問合せに関する情報を情報処理装置1へ送信する。この際、端末装置は一般人の住所等の位置情報を情報処理装置1へ送信するように構成するとよい。なお、当該一般人の健康関連情報が記憶部12に記憶されている場合、住所等の情報の送信は不要である。情報処理装置1の処理部11は、当該端末装置から送信されたかかる情報を受信する。
一般人からの問合せが無いと判定した場合(ステップS1017:NO)、処理部11は処理を終える。一般人からの問合せがあったと判定した場合(ステップS1017:YES)、処理部11は、当該一般人の住所をキーにして、当該一般人が受診できる病院を病院情報12cから抽出する(ステップS1018)。そして、処理部11は抽出した病院の情報を問合せ元の端末装置へ送信する(ステップS1019)。病院の情報には、病院の名称、住所、病床数、使用率、料金に関する情報が含まれる。
なお、情報処理装置1は、当該情報処理装置1のユーザの健康関連情報を常時収集しており、収集した情報に基づいて所定感染症が疑われる場合、問合せが無くても、ステップS1018及びステップS1019の処理を実行するように構成してもよい。
なお、情報処理装置1は、所定感染症対策に関連する最新情報を常時収集して記憶部12に蓄積するように構成するとよい。例えば、情報処理装置1は、所定感染症の予防に必要なマスクの取り扱い、手洗い、アルコール消毒の方法、適切なアルコール濃度、3密、空気清浄機又は空気殺菌装置(マイナスイオン空気清浄機、オゾン殺菌可能な空気清浄機、OHラジカルを含む微粒子イオンを放出することができる空気清浄機等)、抗ウィルス効果を有する光触媒、紫外線等による、所定感染症に対する様々な対策に関する情報を記憶部12に記憶している。そして、情報処理装置1は、ステップS1019において、所定感染症対策に関する詳細説明の情報を提供するように構成するとよい。なお、当該情報の提供タイミングは特に限定されるものでは無く、情報処理装置1は、任意のタイミングで提供することができ、一般ユーザからの問合せに応じて情報提供を行ってもよいし、自由に情報検索を行うことができるポータルサイトを提供する形態でもよい。また、必要に応じて、保健所、公的機関、その他の組織へ上記情報を提供するように構成してもよい。
実施形態10によれば、所定感染症に対処するために必要又は有用な情報を提供することができる。具体的には、所定感染症の感染拡大が生じているような医療逼迫時において、所定感染症に対処することができる補助要員を研修し、医療従事者の不足を補い、医療体制をバックアップすることができる。
また、必要に応じて保健所及び公的機関での人員不足をバックアップすることもできる。
なお、本実施形態10では、主に感染症に対処するための情報処理方法を説明したが、無差別テロ事件、原子力事故によって薬物又は放射能被曝した多数の患者、その他の事故、災害等によって負傷した患者の応急処置及び治療等、緊急性を要する任意の怪我及び疾病に対して本発明を適用することができる。
(実施形態11)
実施形態11に係る情報処理装置1は、学習モデルを再学習させるためのフィードバック情報の収集、患者のモニタリングに関する処理が実施形態1~10と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1~10に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
情報処理装置1は、実施形態1で説明した通り、ウェアラブル端末3によって、健康関連情報を常時収集している。しかし、自動的に収集できない健康関連情報もある。例えば、実施形態11で説明した所定感染症に関するPCR検査の有無、ワクチン接種の有無、所定感染症の罹患の有無、所定感染症に罹患した後の経過、ワクチン接種後の経過等の情報は、必ずしも自動的に適切なタイミングで収集できない。そこで、実施形態11に係る情報処理装置1は能動的にモニタリング情報を収集する。
図29は、実施形態11に係る健康関連情報のモニタリング処理手順を示すフローチャートである。処理部11は、適宜のタイミングで、モニタリング情報の提供を促す情報を、患者の端末へ送信する(ステップS1110)。そして、処理部11は、モニタリング情報の提供を促された患者から提供される情報を収集する処理をステップS1111~ステップS1121で実行する。ステップS1111~ステップS1121の処理は、実施形態1で説明したステップS111~ステップS121と同様であるため、詳細な説明を省略する。かかる処理によって、情報処理装置1は、患者から能動的にモニタリング情報を収集し、モニタリングすることができる。患者をモニタリングすることによって、情報処理装置1は、手術後、退院後、患者の緊急性のある状況等、症状に応じた追跡が可能になる。例えば、PCR検査の有無、ワクチン接種の有無、所定感染症の罹患の有無、所定感染症に罹患した後の経過にアナフィラキシーショックが生じていないかどうかを追跡することができる。PCR検査後の無症状者、軽症者を追跡することができる。
また、情報処理装置1は、実施形態1で説明した通り、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16による診断結果を医療関係者へ提供し又は医用学習コンテンツを提供した後、総合診療AI及び専門医AIによる診断結果、特定された診療科及び医用学習コンテンツ等に対する評価を含むフィードバック情報を医療関係者から収集している。
しかし、医療関係者から提供されるフィードバック情報を受動的に収集するのみでは、フィードバック情報を十分に収集することができない。そこで、実施形態11に係る情報処理装置1は能動的にフィードバック情報を収集する。
図30は、実施形態11に係るフィードバック情報の収集及び学習モデルの再学習の処理手順を示すフローチャートである。処理部11は、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16による診断結果を医療関係者へ提供し又は医用学習コンテンツを提供した後、適宜のタイミングで、フィードバック情報の提供を促す情報を、医師端末装置4へ送信する(ステップS1150)。そして、処理部11は、フィードバック情報の提供を促された医療関係者から提供されるフィードバック情報取得し(ステップS1151)、学習用データセットを生成し(ステップS1152)、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16を再学習させる(ステップS1153)。ステップS1151~ステップS1153の処理は、実施形態1で説明したステップS151~ステップS153と同様であるため、詳細な説明を省略する。
実施形態11によれば、情報処理装置1は、患者の状態を能動的に追跡することができる。なお、情報処理装置1は、PCR検査を受けた患者を追跡し、所定感染症の検査数、検査結果(陽性又は陰性、変異型)、症状(無症状、軽症、中等症、重症)、状況(自宅、ホテル、医療施設)、患者のいる医療機関の医療体制(医師、看護師の過不足)、病床数等をモニタリングするように構成してもよい。患者の状況(位置)はGPS情報で推定することができる。
また、ワクチン接種後の患者の症状(発熱、副作用、アナフィラキシー、その他)、状況(投与後の感染の有無等)を取得し、総合的かつ一元的な医療サービスネットワークを実現するように情報処理装置1を構成してもよい。その後の感染状況等を把握することで、感染防止及びアナフィラキシー等の副作用等について、迅速な判断及び対応が可能である。
更に、情報処理装置1は、所定感染症に係るワクチンを製造した製薬会社の情報、患者の過去の感染の有無、男女の別、年齢、ワクチン接種後の感染の有無、感染時期、発熱、副作用等の症状、アナフィラキシー等の副作用を追跡ないしモニタリングするように構成してもよい。
更にまた、情報処理装置1は、放射能被曝者、放射能被曝の疑いのある者に対して、症状、様子等を追跡ないしモニタリングするように構成してもよい。
更に、情報処理装置1は、患者の過去のBCB接種の有無、インフルエンザ感染の有無及び時期、非新型コロナウィルスへの感染歴、生活環境(単身生活であるか否か、家族構成、職場環境等)に関する情報を健康関連情報として収集するように構成してもよい。情報処理装置1は、これらの情報を含む健康関連情報を収集及び解析することによって、所定感染症対策に有用な情報を提供することが可能になる。
また、医療関係者からフィードバック情報を能動的に収集することができ、総合診療学習モデル15及び専門医学習モデル16をより効果的に再学習させることができる。
このように、情報処理装置1は、患者又は医療従事者からの情報提供を促すことによって、迅速かつ総合的な情報収集が可能となり、一元的な医療サービスが可能となる。GPSを活用することにより、患者の位置情報、状況(自宅か、医療施設内か等)を把握することもできる。
なお、本実施形態11に係る患者のモニタリング処理は、新薬の治験においても利用することができる。
更に、情報処理装置1は、患者の健康状態をモニタリングして健康関連情報を収集することにより、実施形態11で説明した所定感染症の状況、医療の逼迫状況を把握することができる。情報処理装置1は、モニタリングにより得られた健康関連情報に基づいて、感染状況を分析(解析)し、将来の感染状況を予測(シミュレート)することができ、かかる解析結果及びシミュレーション結果に応じて、緊急事態宣言若しくはロックダウン、又はこれらの解除の判断を行うことができる。また、情報処理装置1は、モニタリングにより得られた健康関連情報に基づいて、最適な検査体制、医療体制の構築に必要な情報を算出及び出力することができ、検査体制及び医療体制をの構築などへの迅速な対応が可能になる。例えば、情報処理装置1は、日本各地における所定感染症の状況、病院の病床数及び使用率、所定感染症に対応できる病院、実施形態11で説明した補助要員の数等を把握し、補助要員の配置、追加が必要な病床数等を分析することができる。
このように、本実施形態に係る情報処理装置1は、所定感染症対策に有効かつ有益なシステムである。
(実施形態12)
実施形態12に係る情報処理装置1は、医用学習コンテンツの内容が実施形態1~実施形態11と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1~11に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
実施形態12に係る情報処理装置1は、医療関係者のうち、特に看護師又は看護師資格を取得しようとする学生に対して、いわゆる特定行為研修制度に関連する医用学習コンテンツを提供するように構成されている。特定行為は、診療の補助であり、看護師が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる次の38行為をいう。
具体的には、情報処理装置1は、経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整、侵襲的陽圧換気の設定の変更、非侵襲的陽圧換気の設定の変更、人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整、人工呼吸器からの離脱、気管カニューレの交換、一時的ペースメーカの操作及び管理、一時的ペースメーカリードの抜去、経皮的心肺補助装置の操作及び管理、大動脈内バルーンパンピングからの離脱を行うときの補助の頻度の調整、心嚢ドレーンの抜去、低圧胸腔内持続吸引器の吸引圧の設定及びその変更、胸腔ドレーンの抜去、腹腔ドレーンの抜去(腹腔内に留置された穿刺針の抜針を含む。)、胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換、膀胱ろうカテーテルの交換、中心静脈カテーテルの抜去、末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入、褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去、創傷に対する陰圧閉鎖療法、創部ドレーンの抜去、直接動脈穿刺法による採血、橈骨動脈ラインの確保、急性血液浄化療法における血液透析器又は血液透析 濾 過器の操作及び管理、持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整、脱水症状に対する輸液による補正、感染徴候がある者に対する薬剤の臨時の投与、インスリンの投与量の調整、硬膜外カテーテルによる鎮痛剤の投与及び投与量の調整、持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整、持続点滴中のナトリウム、カリウム又はクロールの投与量の調整、持続点滴中の降圧剤の投与量の調整、持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整、持続点滴中の利尿剤の投与量の調整、抗けいれん剤の臨時の投与、抗精神病薬の臨時の投与、抗不安薬の臨時の投与、抗癌剤その他の薬剤が血管外に漏出したときのステロイド薬の局所注射及び投与量の調整に関する医用学習コンテンツを提供することができる。
なお、情報処理装置1の処理部11は、上記医用学習コンテンツそれぞれの視聴及び習得の有無を確認し、医療関係者IDに対応付けて記憶部12に記憶するように構成するとよい。習得の有無については、例えば、情報処理装置1は、習得度確認テストを、医療関係者へ提供し、解答を採点し、所定の正答率である場合、単位を認定するように構成すればよい。情報処理装置1は、上記医用学習コンテンツの履修に係る情報を、特定行為研修制度を利用する外部の任意の機関に送信することによって、特定行為の研修を支援することができる。
実施形態12によれば、看護師の特定行為研修制度に係る研修を支援することができる。
(実施形態13)
実施形態13に係る情報処理装置1は、画像、音声、テキスト等の様々な種類の医療情報を「より詳細」に取得することにより、総合的かつ網羅的により高度な医療サービスネットワーク実現することを目指すものであり、DX化推進により、診断、検査、治療、手術、学習、医療関係者及び患者からのフィードバック情報、モニタリング情報など、ありとあらゆる医療情報を「一元管理」し、マルチモーダルAI技術を応用することで、より最適な医療サービスが図れるシステムを提供する点が実施形態1~12と異なる。情報処理装置1のその他の構成は、実施形態1~12に係る情報処理装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図31は、実施形態13に係るVR医科大学AI1300の構成を示すブロック図、図32は、実施形態13に係るVR医科大学AI1300への情報入力を示す概念図である。実施形態13に係るVR医科大学AI1300は、診療AI1310、コメディカルAI1320、及びヘルスケアAI1330を備える。VR医科大学AI1300は、実施形態1で説明した総合診療AI15、専門医AI16と同様の学習モデルで構成される。コメディカルAI1320は、実施形態1で説明した看護師AI21、臨床検査技師AI22と同様の学習モデルで構成される。ヘルスケアAI1330は実施形態1で説明した栄養管理AI23、看護師AI24と同様の学習モデルで構成される。
診療AI1310、コメディカルAI1320、及びヘルスケアAI1330には、図31及び図32に示すように、医療に関するありとあらゆる画像データ、音声データ、テキストデータ、動画データ、各種医療情報、ありたあらゆる任意の外部AIが出力するデータが入力され、診療AI1310、コメディカルAI1320、及びヘルスケアAI1330は医療に係る最適解を出力する。画像データ、音声データ、動画データは、任意の医療検査装置により得られるデータである。音声データ及び動画データには、医療関係者が発話した音声のデータ、手技を撮影した動画を含めてもよい。画像及びテキストデータには、論文の情報、新薬の治験情報、講義メモ、スライドデータ等を含めてもよい。
最適解の内容は特に限定されるものでは無く、実施形態1で説明したような患者の健康状態に係る診断結果、最適な診療科、医用学習コンテンツに係る情報はもちろん、患者に適した治療方法、医薬、拡大する所定感染症への対処方法、緊急事態宣言発令及び解除のタイミング等を出力するように構成してもよい。また、VR医科大学AI1300は、吸収及び学習した医療情報を教授できるように構成してもよい。
診療AI1310、コメディカルAI1320、及びヘルスケアAI1330を学習させるための訓練データは、過去から現在にわたる各種医療情報、カルテ情報、過去に発生したパンデミック、災害、事故に関する情報等を収集及び解析することによって生成することができる。
実施形態13に係るVR医科大学AI1300によれば、DX化推進により、ありとあらゆる医療情報を「一元管理」することで、最適な医療サービスを提供することができる。
実施形態1~13に共通する効果であるが、VR医療、オンライン化、DX化、あらゆる医療情報の一元管理により、医療機関及び患者共に負荷が低減され、少なからずとも二酸化炭素の排出を削減することができる。つまり、本実施形態1~13は、環境に優しい取り組みが可能なシステムである。
また、疾病には、言うまでも無く精神疾患等が含まれ、健康関連情報には心身面に関わる情報も当然に含まれている。従って、本実施形態1~13の情報処理装置1を活用することによって、患者又は健常者の心身面の健康をモニタリングすることもできる。情報処理装置1は、心身面で健康を害している患者について、適切な診療科、医療情報を出力することができ、パワハラ、セクハラ等のあらゆる人権問題の解決にも役立てることができる。例えば、情報処理装置1は、実施形態1~実施形態12で説明した患者と同様にして従業員の健康状態をモニタリングすることができる。情報処理装置1は、リモートワークを行っている従業員の健康関連情報を収集し、収集された健康関連情報に基づいて、従業員の労働作業状況(動作、体温、血圧、心拍、血中酸素濃度、声色、その他、心身に関連する情報)と、当該従業員の心身の健康状態と、を把握することができ、従業員が行っている作業、上司等の他の従業員から受ける指示、当該他の従業員への報告、対話等のあり方についての研究に役立つ情報を出力することができる。かかる情報を活用して、従業員の勤務環境改善等の対策を講じることで、企業(組織)として、リモートワーク作業の能率向上及び生産性の向上を図ることができる。
以上の通り、本実施形態1~13のシステムはESGに適合するシステムである。
1 情報処理装置
2 患者端末装置
3 ウェアラブル端末
4 医師端末装置
10 記録媒体
11 処理部
12 記憶部
12a データベース
13 通信部
14 コンピュータプログラム
15 総合診療学習モデル
16 専門医学習モデル
17 医療関連情報DB
18 医用学習コンテンツDB
19 分類テーブル
20 学習用データセット
21 看護師AI
22 臨床検査技師AI
23 栄養管理師AI
24 介護士AI
V1 仮想医科大学
V2 コメディカル仮想専門校
V3 ヘルスケア専門校
VR 仮想ミーティングルーム
実施形態11によれば、情報処理装置1は、患者の状態を能動的に追跡することができ
る。なお、情報処理装置1は、PCR検査を受けた患者を追跡し、所定感染症の検査数、
検査結果(陽性又は陰性、変異型)、症状(無症状、軽症、中等症、重症)、状況(自宅
、ホテル、医療施設)、患者のいる医療機関の医療体制(医師、看護師の過不足)、病床
数等をモニタリングするように構成してもよい。患者の状況(位置)はGPS情報で推定
することができる。
また、ワクチン接種後の患者の症状(発熱、副作用、アナフィラキシー、その他)、状
況(投与後の感染の有無等)を取得し、総合的かつ一元的な医療サービスネットワークを
実現するように情報処理装置1を構成してもよい。その後の感染状況等を把握することで
、感染防止及びアナフィラキシー等の副作用等について、迅速な判断及び対応が可能であ
る。
更に、情報処理装置1は、所定感染症に係るワクチンを製造した製薬会社の情報、患者
の過去の感染の有無、男女の別、年齢、ワクチン接種後の感染の有無、感染時期、発熱、
副作用等の症状、アナフィラキシー等の副作用を追跡ないしモニタリングするように構成
してもよい。
更にまた、情報処理装置1は、放射能被曝者、放射能被曝の疑いのある者に対して、症
状、様子等を追跡ないしモニタリングするように構成してもよい。
更に、情報処理装置1は、患者の過去のBC接種の有無、インフルエンザ感染の有無
及び時期、非新型コロナウィルスへの感染歴、生活環境(単身生活であるか否か、家族構
成、職場環境等)に関する情報を健康関連情報として収集するように構成してもよい。情
報処理装置1は、これらの情報を含む健康関連情報を収集及び解析することによって、所
定感染症対策に有用な情報を提供することが可能になる。

Claims (20)

  1. データベースに記録された患者の健康関連情報を取得し、
    前記健康関連情報が入力された場合、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する総合診療学習モデルに、前記データベースから取得した前記健康関連情報を入力することによって、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定する
    情報処理方法。
  2. 前記総合診療学習モデルは、
    前記健康関連情報及び医療関係者の属性を示す医療関係者属性情報が入力された場合、前記患者の健康状態及び前記医療関係者に関連する医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する学習済みモデルであり、
    前記医療関係者の属性を示す医療関係者属性情報を取得し、
    前記総合診療学習モデルに、前記データベースから取得した前記健康関連情報、及び取得した医療関係者属性情報を入力することによって、前記患者の健康状態及び前記医療関係者に関連する医用学習コンテンツを特定する
    請求項1に記載の情報処理方法。
  3. 前記医療関係者の属性は該医療関係者が属する診療科又は専門分野を含み、
    前記医用学習コンテンツは、基礎的内容の学習コンテンツと、診療科又は専門分野に関連付けられた専門的内容の学習コンテンツを含み、
    前記総合診療学習モデルを用いて、前記患者の健康状態及び前記医療関係者の診療科又は専門分野に応じた前記医用学習コンテンツを特定する
    請求項2に記載の情報処理方法。
  4. 前記健康関連情報が入力された場合、前記患者の健康状態に係る特定の診療科における診断結果を出力する、診療科毎に異なる複数の専門医学習モデルを用意し、
    前記総合診療学習モデルを用いて特定された診療科の前記専門医学習モデルに、前記データベースから取得した前記健康関連情報を入力することによって、前記患者の健康状態を診断する
    請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  5. 前記専門医学習モデルは、
    前記健康関連情報が入力された場合、更に前記患者の健康状態に関連する特定の診療科における医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する学習済みモデルであり、
    前記総合診療学習モデルを用いて特定された診療科の前記専門医学習モデルに、前記データベースから取得した前記健康関連情報を入力することによって、前記患者の健康状態に関連する医用学習コンテンツを特定する
    請求項4に記載の情報処理方法。
  6. 前記専門医学習モデルは、
    前記健康関連情報、及び医療関係者の属性を示す医療関係者属性情報が入力された場合、前記患者の健康状態及び前記医療関係者に関連する医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する学習済みモデルであり、
    前記医療関係者の属性を示す医療関係者属性情報を取得し、
    前記専門医学習モデルに、前記データベースから取得した前記健康関連情報、取得した医療関係者属性情報を入力することによって、前記患者の健康状態及び前記医療関係者に関連する医用学習コンテンツを特定する
    請求項5に記載の情報処理方法。
  7. 前記医療関係者の属性は該医療関係者が属する診療科又は専門分野を含み、
    前記医用学習コンテンツは、基礎的内容の学習コンテンツと、診療科又は専門分野に関連付けられた専門的内容の学習コンテンツを含み、
    前記専門医学習モデルを用いて、前記患者の健康状態及び前記医療関係者の診療科又は専門分野に応じた前記医用学習コンテンツを特定する
    請求項6に記載の情報処理方法。
  8. 特定された診療科又は医用学習コンテンツに対する評価を含むフィードバック情報を取得し、
    取得したフィードバック情報に基づいて、前記総合診療学習モデルを再学習させる
    請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  9. フィードバック情報の提供を促す情報を出力する
    請求項8に記載の情報処理方法。
  10. 健康関連情報の提供を促す情報を出力し、
    患者から提供される健康関連情報を取得して前記データベースに記録する
    請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  11. 前記健康関連情報は、
    病院から提供される前記患者の過去の診療情報、前記患者の活動状態を測定するウェアラブル端末によって検出された情報、前記患者の活動情報、前記患者の体組成情報、前記患者の体質情報、既往歴、医薬の服用歴、医薬に対する副作用情報、前記患者の体調情報、前記患者の生活習慣情報、認知機能テスト結果情報、又は感染症関連情報を含む
    請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  12. 前記医用学習コンテンツはeラーニングコンテンツを含む
    請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  13. 前記医用学習コンテンツは仮想実技を含む
    請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  14. 特定された前記医用学習コンテンツを医療関係者に提供する
    請求項1~請求項13のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  15. 医療関係者に対する前記医用学習コンテンツの提供履歴を記憶し、
    記憶した提供履歴に基づいて、前記医用学習コンテンツの視聴履歴を医療関係者に提供する
    請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  16. 前記健康関連情報が入力された場合、前記患者の健康状態に関連する特定の診療科における医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する専門医学習モデルを用意し、
    前記総合診療学習モデルにより出力された情報により特定される第1医用学習コンテンツに対応する第1動画を医師端末に出力し、
    前記専門医学習モデルにより出力された情報により特定される第2医用学習コンテンツに対応する前記特定の診療科に関する第2動画又は前記特定の診療科に関する仮想実技を選択可能に医師端末に出力する
    請求項1~請求項15のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  17. PCR検査、ワクチン接種、体外式膜型人工肺に係る情報を含み、感染症に対処するための情報を含む医用学習コンテンツを複数の医療関係者に提供する
    請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  18. 医療関係者の識別情報と、該医療関係者が医療従事可能な地域を示す地域情報と、感染症に対処するための情報を含む医用学習コンテンツの視聴履歴とを対応付けて記憶し、
    特定の地域で医療従事可能であり、かつ感染症に対処するための医用学習コンテンツを視聴した医療関係者に関する情報を提供する
    請求項17に記載の情報処理方法。
  19. データベースに記録された患者の健康関連情報を取得する取得部と、
    前記健康関連情報が入力された場合、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する総合診療学習モデルと、
    前記データベースから取得した前記健康関連情報を前記総合診療学習モデルに入力することによって、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定する処理を実行する処理部と
    を備える情報処理装置。
  20. データベースに記録された患者の健康関連情報を取得し、
    前記健康関連情報が入力された場合、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定するための情報を出力する総合診療学習モデルに、前記データベースから取得した前記健康関連情報を入力することによって、前記患者の健康状態に関連する診療科又は医用学習コンテンツを特定する
    処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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