JP2022103990A - ソース、ソースの製造方法、及び植物性タンパク臭のマスキング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、少量であっても植物性タンパク臭を有効にマスキング可能なソース、ソースの製造方法及び植物性タンパク臭のマスキング方法の提供を目的とする。また、少量の節類パウダーを添加することで、植物性タンパク臭をマスキングできるため、植物性タンパク臭を除去するための前処理を別途行わなくてもよいソース、ソースの製造方法及び植物性タンパク臭のマスキング方法の提供を目的とする。【解決手段】 本発明に係るソースは、植物性タンパクと、節類パウダーとを含む。また、本発明に係るソースにおいて、節類パウダーの含有量は、0.01重量%以上であることが好ましい。更に、植物性タンパクに対する節類パウダーの含有量は、0.25重量%以上であることが好ましい。更に、植物性タンパクは、大豆由来であることが好ましい。更に、節類パウダーは、鰹節パウダーであることが好ましい。また、本発明に係るソースの製造方法は、植物性タンパクと節類パウダーとを含む原料を混合し、ソースを得る工程を含む。更に、本発明に係る植物性タンパク臭のマスキング方法は、植物性タンパクを含むソースに節類パウダーを含有させる。【選択図】 なし
Description
本発明は、ソース、ソースの製造方法、及び植物性タンパク臭のマスキング方法に関する。
近年の健康志向の高まりなどから、例えば、大豆などの植物に由来するタンパク質(植物性タンパク)を含んだ食品が注目されている。ところで、植物性タンパクは、特有の臭い(例えば、大豆臭と呼ばれるような原料由来の植物性タンパク臭)を有する。そのため、食品に植物性タンパクを添加する場合、所望される食品本来の風味が、必要以上に低減又は除去されないよう植物性タンパク臭をマスキングすることが望ましい。このような大豆臭除去の要望に応える発明が、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示の発明は、蒸成大豆を加熱圧扁乾燥し、更に鰹節等の魚類を添加した熱水抽出物を乾燥粉末化したものを主剤とする粉末調味料に関する。しかしながら、カレーソースやシチューソースなど、大豆(植物性タンパク)以外の成分を多分に含む食品において、当該食品に含まれる具材や調味成分等の量的関係から、鰹節などの植物性タンパク臭のマスキング成分を制限なく添加することができない。
そのため、植物性タンパク臭のマスキング成分を食品に添加するとしても、より少ない量でマスキング効果の高い態様とすることが好ましい。しかしながら、特許文献1には、これに対応する技術的課題や課題解決手段は、開示も示唆もされていない。また、特許文献1に開示の粉末調味料が、カレーソースやシチューソースなどのソースに用いられることに関して、開示も示唆もされていない。また、一般に、植物性タンパクの臭いを除去するため、例えば、水戻し等の前処理が施される。特許文献1に開示の粉末調味料に関しても、植物性タンパク(大豆)を蒸成した後、これを加熱圧扁することにより、植物性タンパク臭を除去している。すなわち、植物性タンパク臭を除去するための前処理が必要となる点で、製造工程が増える。
前述の課題に鑑み、本発明は、少量であっても植物性タンパク臭を有効にマスキング可能なソース、ソースの製造方法及び植物性タンパク臭のマスキング方法の提供を目的とする。また、本発明は、植物性タンパク臭を除去するための前処理を行わなくても、植物性タンパク臭を有効にマスキング可能なソース、ソースの製造方法及び植物性タンパク臭のマスキング方法の提供を目的とする。
これらの課題を解決するため、本発明に係るソースは、
植物性タンパクと、節類パウダーとを含む。
植物性タンパクと、節類パウダーとを含む。
本発明のこの態様によれば、植物性タンパクのマスキング成分として、節類パウダーを用いるため、少量のマスキング成分(節類パウダー)によっても植物性タンパク臭を有効にマスキングすることができる。また、少量の節類パウダーを添加することで、植物性タンパク臭をマスキングできるため、植物性タンパク臭を除去するための前処理を別途行わなくてもよい。
また、本発明に係るソースにおいて、節類パウダーの含有量は、0.01重量%以上であることが好ましい。また、植物性タンパクに対する節類パウダーの含有量は、0.25重量%以上であることが好ましい。更に、植物性タンパクは、大豆由来であることが好ましい。更に、節類パウダーは、鰹節パウダーであることが好ましい。更に、本発明に係るソースは、レトルトソースであることが好ましい。
本発明のこれらの態様によれば、植物性タンパク臭を更に有効にマスキングすることができる。
また、本発明に係るソースの製造方法は、
植物性タンパクと節類パウダーとを含む原料を混合し、ソースを得る工程を含む。
植物性タンパクと節類パウダーとを含む原料を混合し、ソースを得る工程を含む。
本発明のこの態様によれば、植物性タンパクのマスキング成分として、節類パウダーを用いるため、少量のマスキング成分(節類パウダー)によっても植物性タンパク臭を有効にマスキング可能なソースを得ることができる。また、少量の節類パウダーを添加することで、植物性タンパク臭をマスキングできるため、植物性タンパク臭を除去するための前処理を別途行わなくてもよい。
また、本発明に係る植物性タンパク臭のマスキング方法は、
植物性タンパクを含むソースに節類パウダーを含有させる。
植物性タンパクを含むソースに節類パウダーを含有させる。
本発明のこの態様によれば、植物性タンパクのマスキング成分として、節類パウダーを用いるため、少量のマスキング成分(節類パウダー)によっても植物性タンパク臭を有効にマスキングすることができる。また、少量の節類パウダーを添加することで、植物性タンパク臭をマスキングできるため、植物性タンパク臭を除去するための前処理を別途行わなくてもよい。
本発明によれば、少量であっても植物性タンパク臭を有効にマスキング可能なソース、ソースの製造方法及び植物性タンパク臭のマスキング方法を提供できる。また、本発明によれば、植物性タンパク臭を除去するための前処理を行わなくても、植物性タンパク臭を有効にマスキング可能なソース、ソースの製造方法及び植物性タンパク臭のマスキング方法を提供できる。
[ソース]
以下、本発明の一実施形態に係るソースを説明する。特に限定されるものではないが、ソースの例として、カレーソース、シチューソース、ハヤシライスソース、ミートソース、麻婆ソース、そぼろあん等が挙げられる。また、ソースには、フィリングが含まれる。更に、ソースは、レトルト処理が施されたレトルトソースであることが好ましい。ただし、これに限られない。
以下、本発明の一実施形態に係るソースを説明する。特に限定されるものではないが、ソースの例として、カレーソース、シチューソース、ハヤシライスソース、ミートソース、麻婆ソース、そぼろあん等が挙げられる。また、ソースには、フィリングが含まれる。更に、ソースは、レトルト処理が施されたレトルトソースであることが好ましい。ただし、これに限られない。
本実施形態に係るソースは、植物性タンパクと、節類パウダーとを含む。植物性タンパクの例として、「植物性たん白の日本農林規格」に記載されるような、大豆、小麦等を加工して、タンパク質の含有率を50%以上に高めたもののうち、水分が10%以下のもので、食品の素材として使われるもの等が挙げられる。ただし、これに限定されない。また、植物性タンパクの原料の例として、大豆、小麦、エンドウ豆、ソラ豆、枝豆等の豆類由来のタンパク質、アスパラガス、ブロッコリー等の野菜類由来のタンパク質、トウモロコシ、小麦粉等の穀類由来のタンパク、アボガド等の果実類由来のタンパク質などが挙げられる。これらのうちの1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。この中で、栄養価が高く安価に抽出可能な大豆由来が好ましい。ただし、これに限られない。
植物性タンパクの形態として、種々のものを適宜用いることができる。植物性タンパクの形態の例として、粒状(フレーク状)、粉末状、繊維状等の形態が挙げられる。ただし、これに限定されない。
植物性タンパクの含有量は、特に限定されるものではないが、ソースの全量に対して、3重量%から15重量%であることが好ましい。植物性タンパクの含有量が、ソースの全量に対して3重量%を下回る場合、ソースに含まれるタンパク質の量が不足し得る点や、植物性タンパクに基づく所望の食感が得られないなどの点で好ましくない。また、植物性タンパクの含有量が、ソースの全量に対して15重量%を上回る場合、ソースに含まれる具材や調味成分の量が不足する可能性があると共に、ソースにおける所望の食感や風味が呈されない可能性がある点で好ましくない。
次に、節類パウダーの例として、「削りぶしの日本農林規格」や「煮干魚類の日本農林規格」に記載されるような、削りぶしおよび煮干魚類などが挙げられる。ただし、これに限定されない。また、本実施形態における節類パウダーは、ソース中での偏析が起こりづらく、異物感を感じにくいことから、目開き800μmの篩を通過可能であることが好ましい。更には目開き360μmの篩を通過可能であることが好ましい。節類パウダーにおける節類の例として、鰹節、鰯節(いりこを含む)、鯖節、鯵節(むろあじを含む)、アゴ節、まぐろ節、宗田節(宗田鰹)、メジ節、サンマ節、煮干等が挙げられる。これらのうちの1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。この中で、植物性タンパク臭に対して高いマスキング効果を奏し得る鰹節が好ましい。ただし、これに限定されない。
また、節類は、含水量25重量%以下の荒節であってもよいし、含水量20重量%以下の枯節や本枯節、煮干であってもよい。
また、節類「パウダー」のように、粉末状の節類を添加することで、エキスや他の形態の節類を添加する場合に比べて、少量で高いマスキング効果が得られる。例えば、4重量%の植物性タンパクを含むソースに対し、節類(例えば鰹節)パウダーを添加する場合、例えば、これを0.05重量%添加すれば高いマスキング効果が得られる。これに対して、節類(例えば鰹節)エキスを添加する場合、それと同等のマスキング効果を得るために、これを少なくとも1重量%添加する必要がある。
節類パウダーの含有量は、特に限定されるものではないが、ソースの全量に対して、0.01重量%以上であることが好ましい。また、0.015重量%以上がより好ましく、0.02重量%以上であることが更に好ましい。
節類パウダーの含有量が、ソースの全量に対して0.01重量%を下回る場合、植物性タンパク臭の適切なマスキング効果が得られない可能性がある点で好ましくない。これに対して、節類パウダーの含有量を増やしても、植物性タンパク臭のマスキング効果は低減されないが、節類パウダーの含有量がソースの全量に対して、0.18重量%を上回ると、節類に起因する香りが強く奏され、ソースにおける所望の風味が制限される場合がある。その場合、節類パウダーの含有量を0.18重量%以下とすることが好ましい。ただし、節類の風味を生かすようなソースの場合(例えば、そぼろあん)、そのような制約はないため、ソースの全量に対して、0.18重量%を超えて節類パウダーを添加しても、前記デメリットは生じない。
また、節類パウダーの含有量は、特に限定されるものではないが、植物性タンパクに対して、0.25重量%以上であることが好ましい。また、0.38重量%以上であることがより好ましく、0.5重量%以上であることが更に好ましい。
節類パウダーの含有量が、植物性タンパクに対して0.25重量%を下回る場合、植物性タンパク臭の適切なマスキング効果が得られない可能性がある点で好ましくない。また、節類パウダーの含有量が、植物性タンパクに対して2.5重量%を上回る場合、節類に起因する香りが強く奏され、ソースにおける所望の風味が制限される。
本実施形態に係るソースは、更に、澱粉系原料、油脂、具材(肉類、魚介類、野菜類等)、調味成分(砂糖等の糖質、食塩等の塩、カレー粉等の香辛料等)などの成分を含んでもよい。これらの成分の配合量は、ソースの食味・食感・風味等に応じて適宜調整可能である。
澱粉系原料の種類は、特に限定されるものではないが、例として、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、くず澱粉、コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉等の澱粉;架橋澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、可溶性澱粉、漂白澱粉等の加工澱粉;小麦粉、ライ麦粉、ソバ粉、米粉、コーンフラワー、あわ粉、きび粉、はと麦粉、ひえ粉等の穀粉が挙げられる。これらのうちの1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
また、油脂の種類は、特に限定されるものではないが、例として、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、コーン油、サフラワー油、パーム油、米油等の植物油脂;牛脂、ギー、バター、バターオイル、ラード、鶏油等の動物油脂;これらを原料として得られた硬化油、エステル交換油等が挙げられる。これらのうちの1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
[ソースの製造方法]
次に、本実施形態に係るソースの製造方法を説明する。まず、植物性タンパク、節類パウダー、水、その他成分(例えば、澱粉系原料、油脂、具材、調味成分等)を混練機によって加熱混合する。加熱混合条件は、特に限定されるものではないが、50℃から90℃程度の温度帯で混合することが好ましい。一般に、混合体を50℃から70℃で加熱することが想定されるが、混合体を一旦高い温度まで加熱し、その後、所定温度帯まで冷ますような場合、最初の加熱温度を80℃から90℃としてもよい。なお、他の成分との混合前に、予め節類パウダーと植物性タンパクとを混合させてもよいし、別々に他の成分と混合させてもよい。
次に、本実施形態に係るソースの製造方法を説明する。まず、植物性タンパク、節類パウダー、水、その他成分(例えば、澱粉系原料、油脂、具材、調味成分等)を混練機によって加熱混合する。加熱混合条件は、特に限定されるものではないが、50℃から90℃程度の温度帯で混合することが好ましい。一般に、混合体を50℃から70℃で加熱することが想定されるが、混合体を一旦高い温度まで加熱し、その後、所定温度帯まで冷ますような場合、最初の加熱温度を80℃から90℃としてもよい。なお、他の成分との混合前に、予め節類パウダーと植物性タンパクとを混合させてもよいし、別々に他の成分と混合させてもよい。
このとき、混合される植物性タンパクの量は、ソース(混合体)の全量に対して3重量%から15重量%であることが好ましい。また、混合される節類パウダーの量は、ソース(混合体)の全量に対して0.01重量%以上であることが好ましい。更に、節類パウダーの量は、植物性タンパクに対して、0.25重量%以上であることが好ましい。
続いて、得られた混合体を高温のまま包装体(例えば、パウチ)に充填する、包装体に充填された混合体に熱水殺菌を施す、レトルト処理を施す、又は缶若しくはびんに詰め密封し加熱殺菌を施す等の工程を経て、植物性タンパクと節類パウダーを含むソースを得る。これらの処理はソースの最終形態に応じて適宜選択可能である。
本実施形態におけるソースの製造方法によれば、少量の節類パウダーによって、植物性タンパク臭をマスキング可能なソースを製造できる。また、マスキング成分として、粉末状の節類(節類パウダー)を用いるため、節類パウダーを他の成分と共に単に添加する作業のみによって、植物性タンパク臭をマスキング可能なソースが得られる。すなわち、他の成分との混合前に、マスキング成分に対する前処理が不要なことから、ソースの製造工程を簡素化し、コスト高騰を防ぐことができる。
以上説明したソースにおいて、具体的な実施の例を以下に示す。ただし、本発明は、下記の実施例により限定及び制限されるものではない。
<試験例1:節類パウダーの量を変化させた場合のマスキング効果>
植物性タンパクとして大豆由来のタンパク質を含み、節類パウダーとして鰹節(荒節)パウダーを含む試料(実施例1から実施例8及び比較例1から比較例2)を作製し、節類パウダーの量を変化させた場合の植物性タンパク臭(大豆臭)のマスキング効果を検証した。ここで、植物性タンパク臭のマスキング効果が、節類パウダーによるものであることを確認するため、各試料において、残余の成分を水とした。また、各試料は、表1に示される配合の原料をパウチに充填後、レトルト処理されたものである。なお、各試料の成分配合量は、下表1の通りである。
植物性タンパクとして大豆由来のタンパク質を含み、節類パウダーとして鰹節(荒節)パウダーを含む試料(実施例1から実施例8及び比較例1から比較例2)を作製し、節類パウダーの量を変化させた場合の植物性タンパク臭(大豆臭)のマスキング効果を検証した。ここで、植物性タンパク臭のマスキング効果が、節類パウダーによるものであることを確認するため、各試料において、残余の成分を水とした。また、各試料は、表1に示される配合の原料をパウチに充填後、レトルト処理されたものである。なお、各試料の成分配合量は、下表1の通りである。
ここで、評価は、4人のパネラーによって行われた。パネラー毎にマスキング効果の有無を判定し、マスキング効果があると判定された場合1点と評価し、マスキング効果がないと判定された場合0点と評価した。最終的に各パネラーの点数を加算し、合計点を算出した。
すなわち、合計点は、下記のように計算される。
・4点:パネラー4名ともマスキング効果ありと判定した場合。
・3点:パネラー3名がマスキング効果ありと判定し、他のパネラー1名がマスキング効果なしと判定した場合。
・2点:パネラー2名がマスキング効果ありと判定し、他のパネラー2名がマスキング効果なしと判定した場合。
・1点:パネラー1名がマスキング効果ありと判定し、他のパネラー3名がマスキング効果なしと判定した場合。
・0点:パネラー4名ともマスキング効果なしと判定した場合。
・4点:パネラー4名ともマスキング効果ありと判定した場合。
・3点:パネラー3名がマスキング効果ありと判定し、他のパネラー1名がマスキング効果なしと判定した場合。
・2点:パネラー2名がマスキング効果ありと判定し、他のパネラー2名がマスキング効果なしと判定した場合。
・1点:パネラー1名がマスキング効果ありと判定し、他のパネラー3名がマスキング効果なしと判定した場合。
・0点:パネラー4名ともマスキング効果なしと判定した場合。
表1に示されるように、鰹節(荒節)パウダーの含有量が0.01重量%から0.25重量%の実施例1から実施例8において、大豆臭のマスキング効果があったと評価された(2点以上をマスキング効果ありとした)。
これに対して、鰹節(荒節)パウダーを含んでいない比較例1は、0点(パネラー4名ともマスキング効果なし)と判定された。また、鰹節(荒節)パウダーの含有量が0.01重量%を下回る比較例2(0.005重量%)も、マスキング効果が得られていないと評価された(1点)。
<試験例2:節類パウダーの種類を変化させた場合のマスキング効果>
次に、植物性タンパク(大豆由来のタンパク質)に加えて、節類パウダーとして、いりこパウダーを含む試料(実施例9)、むろあじ節パウダーを含む試料(実施例10)、まぐろ節パウダーを含む試料(実施例11)、宗田鰹節パウダーを含む試料(実施例12)、鰹本枯節パウダーを含む試料(実施例13)を作製し、マスキング効果を検証した。
次に、植物性タンパク(大豆由来のタンパク質)に加えて、節類パウダーとして、いりこパウダーを含む試料(実施例9)、むろあじ節パウダーを含む試料(実施例10)、まぐろ節パウダーを含む試料(実施例11)、宗田鰹節パウダーを含む試料(実施例12)、鰹本枯節パウダーを含む試料(実施例13)を作製し、マスキング効果を検証した。
ここで、植物性タンパク臭のマスキング効果が、節類パウダーによるものであることを確認するため、残余の成分を水とした。また、評価の方法は、前述の試験例1と同様である。また、各試料は、表2に示される配合の原料をパウチに充填後、レトルト処理されたものである。なお、各試料の成分配合量は、下表2の通りである。
表2に示されるように、いずれも合計点が2点以上であったことから、鰹節(荒節)パウダー以外の節類パウダーによっても、植物性タンパク臭を有効にマスキングできることが確認された。
<試験例3:ソースにおけるマスキング効果>
下表3に示す試料(実施例14,15,16)を作製し、植物性タンパク(大豆由来)と鰹節(荒節)パウダーを含むキーマカレー用レトルトソースにおけるマスキング効果を検証した。なお、評価の方法は、前述の試験例1及び試験例2と同様である。
下表3に示す試料(実施例14,15,16)を作製し、植物性タンパク(大豆由来)と鰹節(荒節)パウダーを含むキーマカレー用レトルトソースにおけるマスキング効果を検証した。なお、評価の方法は、前述の試験例1及び試験例2と同様である。
表3に示されるように、いずれも合計点が2点以上であったことから、鰹節(荒節)パウダーによって、ソースにおける植物性タンパク臭をマスキングできることが確認された。ここで、実施例14のように、極めて少量の鰹節(荒節)パウダー(0.025重量%)であっても、植物性タンパク臭のマスキング効果が得られた。このことから、節類パウダーの添加によって、少量であっても植物性タンパク臭を有効にマスキング可能なソースを提供可能であることが確認された。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明した。ただし、前述の説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定する趣旨で記載されたものではない。本発明には、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るものを含み得る。また、本発明にはその等価物が含まれる。
Claims (8)
- 植物性タンパクと、節類パウダーとを含む、
ソース。 - 節類パウダーの含有量は、0.01重量%以上である、
請求項1に記載のソース。 - 植物性タンパクに対する節類パウダーの含有量は、0.25重量%以上である、
請求項1又は2に記載のソース。 - 植物性タンパクは、大豆由来のタンパクである、
請求項1から3のいずれか一項に記載のソース。 - 節類パウダーは、鰹節パウダーである、
請求項1から4のいずれか一項に記載のソース。 - レトルトソースである
請求項1から5のいずれか一項に記載のソース。 - 植物性タンパクと節類パウダーとを含む原料を混合し、ソースを得る工程を含む、
ソースの製造方法。 - 植物性タンパクを含むソースに節類パウダーを含有させる、
植物性タンパク臭のマスキング方法。
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JP7378192B1 (ja) | 2022-11-10 | 2023-11-13 | キユーピー株式会社 | 液卵代替組成物及びその凝固物 |
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