JP2022102932A - 作業車両 - Google Patents

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真司 大久保
Shinji Okubo
憲司 足立
Kenji Adachi
尚尋 福山
Naohiro Fukuyama
宝 荒木
Takara Araki
哲也 三谷
Tetsuya Mitani
直人 竹崎
Naoto Takezaki
勝己 矢口
Katsumi Yaguchi
真二 矢野
Shinji Yano
宏 森本
Hiroshi Morimoto
健一 坪田
Kenichi Tsubota
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Abstract

【課題】DPF再生時のポスト噴射燃料削減を課題とする。【解決手段】排気ガスを浄化する後処理装置(46)を備えたディーゼルエンジン(E)を搭載した作業車両において、排気ガス中の粒状化物質(PM)を除去するディーゼルパティキュレートフィルタDPF(46b)の上流側に圧力センサ(58)を設け、DPF(46b)の下流側に圧力センサ(53)を設け、前記上流側圧力センサ(58)と下流側圧力センサ(53)の差圧値に応じてDPF(46b)の第1目標再生温度(Ta)を決定するように構成したことを特徴とする作業車両の構成とする。【選択図】図7

Description

この発明は作業車両に関し、特に排気ガス中の粒状化物質(PM)を除去するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)の再生に関する。
PM堆積量が所定値を超えるとDPFの再生を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2011-247129号公報
前述のような技術では、PM堆積量が所定値を超えた直ぐの状態においても、PM堆積量が限界に近い状態においても、DPFの目標再生温度は同じである。このため、PM堆積量が所定値を超えた直ぐの状態においては、ポスト噴射における燃料噴射量が多いという問題がある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消する作業車両を提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、排気ガスを浄化する後処理装置(46)を備えたディーゼルエンジン(E)を搭載した作業車両において、排気ガス中の粒状化物質(PM)を除去するディーゼルパティキュレートフィルタDPF(46b)の上流側に圧力センサ(58)を設け、DPF(46b)の下流側に圧力センサ(53)を設け、前記上流側圧力センサ(58)と下流側圧力センサ(53)の差圧値に応じてDPF(46b)の第1目標再生温度(Ta)を決定するように構成したことを特徴とする作業車両としたものである。
請求項2記載の発明では、前記DPF(46b)の出口に設けた温度センサ(59)の値が前記第1目標再生温度(Ta)となるようにポスト噴射を行うことを特徴とする請求項1に記載の作業車両としたものである。
請求項3記載の発明では、酸化触媒DOC(46a)の入口側に温度センサ(62a)を設け、測定されたDOC(46a)の入口側の排気ガス温度からDPF(46b)の第2目標再生温度(Tb)を決定する構成とし、前記DPF(46b)の出口に設けた温度センサ(59)の値が前記第2目標再生温度(Tb)となるようにポスト噴射を行う構成とし、前記DOC(46a)の入口側の温度から決定された第2目標再生温度(Tb)と、前記上流側圧力センサ(58)と下流側圧力センサ(53)の差圧値から決定された第1目標再生温度(Ta)との比較を行い、低い側の温度をDPF(46b)の第3目標再生温度(Tc)に決定するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両としたものである。
本発明は上述のごとく構成したので、ポスト噴射での燃料噴射量を抑制でき、DPFの再生を継続できる。
蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図 制御モードによるエンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 トラクタの左側面図 トラクタの平面図 吸気系と排気系の模式図 酸素センサへの通電のタイムチャート図 DPFの再生温度決定のフローチェート図 DPFの取付断面図 冷却ファンを外したエンジンの全体図
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。
このように、コモンレール1は、エンジンEの各シリンダー5へ燃料を噴射するものであり、燃料供給を要求された圧力とするものである。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
コモンレール1内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路9により気筒数分の燃料噴射ノズル6に供給され、ECU100からの指令に基づき、各シリンダーに燃料噴射ノズル6が作動して、高圧燃料がエンジンEの各シルンダー5室内に噴射供給され、各燃料噴射ノズル6での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路10により共通のリターン通路10へ導かれ、このリターン通路10によって燃料タンク3へ戻される。
また、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため高圧ポンプ4に圧力制御弁11が設けられており、この圧力制御弁11はECU100からのデューティ信号によって、高圧ポンプ4から燃料タンク3への余剰燃料のリターン通路10の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール1側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧力センサ2により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁11を介してコモンレール圧をフィードバック制御する構成としている。
作業車(農作業機)におけるコモンレール1を有するディーゼルエンジンEのECU100は、図2に示すように、回転数と出力トルクの関係において走行モードAと通常作業モードB及び重作業モードCの三種類の制御モードを有する構成としている。
走行モードAは、エンジン回転数の変動で出力も変動するドループ制御である。農作業を行わず移動走行する場合に使用するものである。例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができるものである。
通常作業モードBは、負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御である。通常の農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクタであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるときであり、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するときである。
重作業モードCは、通常作業モードBと同様に負荷が変動してもエンジン回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に加え、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御である。特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクタで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがなく、効率の良い作業が可能となる。
これらの作業モードA,B,Cは、各作業モードA,B,Cを切り替え可能な作業モード切替スイッチの操作、又は農作業車(トラクター、コンバイン、田植機等)の走行変速レバーの変速操作、又は作業クラッチ(トラクタであればロータリであり、コンバインであれば刈取部、脱穀部である)の入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
ディーゼルエンジンEでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジンE特有のノック音を低減し、騒音を低減することが可能な構成としている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回又は2回に限定して行われるものであったが、前記コモンレール1の蓄圧式燃料噴射装置を用いることで、エンジンEの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できるようになる。また、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、排ガス中の窒素酸化物の量が減少するようになる。
図3は、前述のようなコモンレール1を有するディーゼルエンジンを搭載したトラクタの側面図を示し、図4はその平面図を示している。平面図においては、図3に示すキャビン14を省いた状態を示している。
トラクタは、機体の前後部に前輪12、12と後輪13、13を備え、機体の前部に搭載したエンジンEの回転動力をトランスミッションケースT内の変速装置によって適宜減速して、これら前輪12、12と後輪13、13に伝えるように構成している。
機体中央であってキャビン14内のハンドルポスト15にはステアリングハンドル16が支持され、その後方にはシート17が設けられている。ステアリングハンドル16の下方には、機体の進行方向を前後方向に切り換える前後進レバー18が設けられている。この前後進レバー18を前側に移動させると機体は前進し、後方へ移動させると後進する構成である。
また、ハンドルポスト15を挟んで前後進レバー18の反対側にはエンジン回転数を調節するアクセルレバー25が設けられ、またステップフロア19の右コーナー部には、同様にエンジン回転数を調節するアクセルペダル23と、左右の後輪13、13にブレーキを作動させる左右のブレーキペダル24L、24Rが設けられている。ステップフロア19の左コーナー部にはクラッチペダル20が設けられている構成である。
また、主変速レバー26はシート17の左前方部にあり、低速、中速、高速及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー27はその後方にあり、さらにその右側にPTO変速レバー28を設けている。さらに、シート17の右側には作業機21(ロータリ等)の高さを設定するポジションレバー29と圃場の耕耘深さを自動的に設定する自動耕深レバー30、これらのレバーの後に作業機21の右上げスイッチ31と右下げスイッチ32が配置され、さらにその後に作業機21の自動水平スイッチ33とバックアップスイッチ34が配置されている。バックアップスイッチ34は、機体が後進時において、作業機21を自動的に上昇させるものである。作業機21は、機体の後方にリンク22で連結されている構成である。トラクタは作業機21を駆動させて機体を走行させることで、圃場内の耕耘等の作業を行なうものである。21aは作業機21を昇降する油圧シリンダーである。
図5はエンジンのシリンダー5内への吸気と排気の模式図であり、4サイクルのディーゼルエンジンの実施例である。過給器TBの吸気タービン36により過給された空気は、エアクリーナー35から吸気タービン36、インタークーラー37を通過して吸気マニホールド38からシリンダー5内へ送られる構成である。39は吸気バルブであり、40はピストンである。48はカムでありロッカーアーム49を介して吸排気バルブ39、41を開閉させるものである。
シリンダー5内で燃焼した排ガスは、排気バルブ41から排気マニホールド42を通過した後、過給器TBの排気タービン45で過給器TBを駆動して排出される構成である。
このディーゼルエンジンは、排気ガスの一部を吸気側に混入させるためのEGR(排気再循環装置)回路44を有している。EGR回路で排気ガスの一部を吸気側に混入させることで酸素量(O2)を減らして、窒素酸化物Noxの発生を低減させるように構成している。ただし、EGR率が上昇しすぎると、逆に酸素量が少なくなって不完全燃焼になるので、燃焼状態によりEGR率を調節する必要がある。この調節は、EGRバルブ43にて行う。EGR回路44は、後述する後処理装置46下流側の排気管55と過給器TBの吸気タービン36上流側の吸入管56との間を接続している。また、EGR回路44の途中にはEGRクーラ57を設ける構成としている。このEGRバルブ43の開閉具合でシリンダー5内への排気ガスの還元量が変化する。
排気タービン45を通過後の排気ガスは、後処理装置46を通過してマフラー50から大気中に排出される。後処理装置46は、酸化触媒(DOC)46aとディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)46bとから構成されている。
酸化触媒(DOC)は不燃物室を燃焼させるものであり、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)は粒状化物質(PM)を捕集するためのものである。前記EGRバルブ43と絞り弁47については、ECU100により制御される構成である。後処理装置46はディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)46bのみで構成してもよい、酸化触媒(DOC)を設けると不燃物質が燃焼するので、よりクリーンな排気ガスとなる。
DPF46bは、排気ガスの温度が低い状態(低負荷)が長時間続くと、PMが溜まってきて能力の低下が懸念される。そこで、後処理装置46の下手側に絞り弁47を設け、この絞り弁47を絞るとDPF46b内の圧力が高く保持されるので温度も高くなる。これにより、高い温度の影響により、DPF46bの再生が可能となる。即ち、高い温度の排気ガスがDPF46bを通過すると、DPF46b内に存在しているPMが焼き飛ばされることでDPF46bが再生される。
DPF46bを再生させるためのDPF再生運転としては、EGRバルブ43と絞り弁47の両方を絞る。そして、燃料噴射タイミングのリタード(遅角)と合わせてDPF46b内のガス温度を上昇させ、DPF46bが再生に入るようにする。これにより、燃料のアフター噴射(排気ガス温度を上昇させるため)が不要となり、アフター噴射の回数を減らすことができるようになるので、燃料消費量を抑制できて環境にもよい。
このようなDPF再生運転を行うための条件としては、後処理装置46の上手側に圧力センサ52を設け、後処理装置46の下手側にも圧力センサ53を設け、この圧力差が所定値以上になるとDPF46b内にPMが蓄積して抵抗となっている状態なので、DPF再生運転を行うようにする。また、圧力センサ52の替わりにDOC46aとDPF46bとの間に圧力センサ58を設ける構成としてもよい。
また、DPF再生運転に入った状態が長時間続くと、過熱状態となってしまいDPF46bが損傷してしまう。そこで、後処理装置46の下手側に温度センサ59を設け、この温度センサ59の値が所定値を超えるとDPF再生運転を止めて通常運転に戻るようにする。
通常の運転は、EGRバルブ43と絞り弁47を同時に制御してEGR量を適宜コントロールするようにする。特に、絞り弁47を有することで、DPF46b内のガス温度を高く保持することができるようになる。
前述のような構成としたことで、吸気スロットルが不要となる。即ち、過給器付き機関では吸気側圧力が高いので、EGRガス量を確保するために排気絞り弁または吸気スロットルを設け、EGRバルブと連動した制御が必要となるが、このようなシステムが不要となる。
また、DPF46b下流の排気ガスを取り出すために、過給器TBの汚れに伴う性能劣化を生じることを防止できるようになる。そして、EGRガスはEGRクーラ57で冷却されるため、NOx低減に対して効果が大きくなる。
前述したように、DPFの再生運転を行なうDPF強制再生モードにおいては、排気絞り弁47を絞り、ON-OFF制御によってEGRバルブ43を全閉とするように構成する。したがって、排気ガスの還元が行なわれないのでNOが増加し、このNOが酸化触媒(DOC)46aによってNO2に転換され、DPF46bの再生が促進されるようになる。
また、DPF46bの強制再生中において、エンジン回転がローアイドルに移行した場合は、前記EGRバルブ43を全開とする。DPF46bの下流側には温度センサ59を設けているので、この温度センサ59による検出値が所定値以上に上昇したことも条件に加えるようにしてもよい。
前記絞り弁47を絞ってDPF46bの強制再生を行なう場合において、エンジン回転数を低い回転数にして供給酸素量を増加させるとともに、排気ガス流速が減少することで温度を上昇しやすくしていた。ところが、再生中にエンジン回転数がローアイドルまたはその近傍に変更された場合、供給酸素量の増加と流速の減少により、煤が急速に燃焼してしまう。その結果、温度が急速に上昇してDPF46bが損傷してしまう可能性がある。そこで、最高温度が許容温度を超えないようにする煤を管理する必要がある。
このために、温度センサ59が所定値を超えると、エンジン回転数を中速域まで上昇させるように構成する。これにより、排気ガスの流速が速くなるので最高温度が下がり、DPF46bの損傷を防止できるようになる。また、前記温度センサ59の所定値の値を限界値近傍で制御すると、DPF46bの再生を効率よく行なうことができるようになる。
前記エンジン回転数を中速域まで上昇させるにあたり、一旦最高回転数まで上昇させ、その後中速域まで減速させるように構成してもよい、これにより、一旦排気ガスが最高速度で流れるので、予熱などでDPF46bが加熱されてしまって閾値の温度を超えてしまうことを防止できるようになる。
また、DPF46bの強制再生中において、前述のようにエンジン回転数をローアイドルに移行するときにおいて、ポスト噴射を中断し、その後エンジン回転数を最高回転数まで上昇させ、中速域に移行する段階でポスト噴射を再開する構成とする。これにより、排気ガス温度の急激な上昇が抑制できるので、DPF46bの損傷を防止できるようになる。
DPF46b前後の差圧が所定値以上になった場合、作業後に運転者がDPF46bの再生モードを選択スイッチ67で選択することで、自動でDPF46bの再生を行い、DPF46b再生後は自動でエンジンを停止するように構成する。DPF46b前後の差圧を圧力センサ58、53で監視する。エンジン停止直前のDPF46b前後差圧が所定値以上であると、警告ランプやアラームで報知し、運転者は自らDPF46bの再生を行なうスイッチ(図示せず)を操作する。
そして、エンジンキーが切りの位置になっても、前記再生モードを選択していることで、エンジンはアイドリング状態で回転を維持し、DPF46bの再生を実行する。DPF46b前後の差圧が所定値以下になると、エンジンを自動で停止する。
これにより、作業終了後であっても自動でDPF46bの再生、エンジン停止が可能となるために、運転者は本機から離れて他の作業ができるようになる。
DPF46bの再生を行なうときには、図5に示すように、吸気側の空気を管路61からDPF46bの上流側に送るように構成してもよい。即ち、DPF46bの再生を行なうときには、バルブ60を開いて酸素量の多い過給器TB上流側の吸気側の空気をDPF46bの上流側に送るように構成してもよい。これにより、再生効率が向上するようになる。
また、DPF46bの温度を温度センサ62、59で監視し、3段階のステップで再生時の昇温を確認するようにしてもよい。まず、吸気の絞り(図示せず)を行い、この吸気の絞り状態での昇温確認を行う。次に、第一ポスト噴射を行って昇温を確認する。この時点で、DPF46bの前後温度が250度に達していなければ第二ポスト噴射を行っても更なる温度上昇は見込めないので、一旦再生を中断するようにする。もちろん、250度以上であれば第二ポスト噴射を行ってDPF46bの再生を行なうようにする。
図5に示しているように、DPF46bの下流側には空燃比センサ63を設けている。ポスト噴射を行なってDPF46bの再生を行なう場合、燃料噴射量が多くなりすぎると燃費が悪化し、少ないと温度が上昇しなくて再生ができなくなる。そこで、空燃比センサ63の値をECU100にフィードバックして噴射量を決める構成とする。これにより、適切な燃費となるとともに、DPF46bの再生の可能となる。また、前記空燃比センサ63の替わりに吸気マニホールド内の圧力値をフィードバックするように構成してもよい。
前述のようなDPF46bの再生を行なうにあたり、複数気筒の場合、一部の気筒の燃焼を停止するように構成してもよい。このように、一部気筒の燃焼を停止することで、エンジンのフリクションは同一でもシリンダーあたりの負荷を増やして排気温度を上昇させるようにしてもよい。
前記EGRバルブ43においては、煤、HCが付着するとともに結露などの水分と一体化して粘性状の液体となる。このような状態ではEGRバルブ43は作動するが、エンジンを停止させてエンジンが冷えると前記粘性状の液体が固着してしまい、エンジンを再始動させるとEGRバルブ43が動かなくなることがある。このような問題を解決するためにEGRバルブ43にクリーニング機能を設けている。即ち、エンジン停止後のアフターラン中にEGRバルブ43を強制作動させて粘性状の液体を除去することで、エンジンが冷えてもEGRバルブ43は固着しなくなる。
トラクタの作業時においては、負荷変動に伴ってスモーク濃度やHC過多により、EGRバルブ43の固着の一因になっている。特に、旋回開始時には負荷が一気に低下することでHC過多となるため、EGRバルブ43固着の可能性が高くなる。
そこで、トラクタが作業走行時において、旋回状態(ステアリングハンドル16の操舵回動角が所定値以上)になるとEGRバルブ43を一時的に閉じる構成とし、所定時間後に低負荷で安定する状態になると、複数回の開閉動作(予作動)を行った後に適切な開度(定常開度:NOX値に応じた値)になるように構成する。トラクタが作業走行時において、旋回状態に切り替わると、負荷が一気に抜けてスモークが発生するため、EGRバルブ43の固着が発生し易くなるためである。
図5に示すように、シリンダー5と過給機TBとの間に排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ(ラムダセンサ)70を設けており、空燃比が適切となるように制御している。酸素センサ70は、通電中に水分が付着すると損傷しやすくなるという性質がある。
冷機運転時にはエンジンから凝縮水が排出されるため、酸素センサへの通電時間が早すぎるとセンサ素子が破損してしまうので、酸素センサには通電していない。この場合、酸素センサが稼働するまでは排気酸素濃度が分からないため、通電開始が遅くなるほどPM堆積量を算出する精度が悪くなる。即ち、酸素センサへの通電は、早すぎても遅すぎても問題がある。
このような酸素センサ70を保護するために、以下のような制御を行う構成とする。ディーゼルエンジンEから後処理装置46に流れる排気ガス経路上に排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ70を設け、エンジン始動後の所定時間後に前記酸素センサ70に通電する構成とする。また、後処理装置46の入口側の排気ガス温度を検出する温度センサ71を設け、エンジン停止前の排気ガス温度が所定値以下の場合、エンジン再始動後から酸素センサ70の通電開始までの時間を前記所定時間よりも長くする構成とする。また、エンジン停止後からエンジン再始動時までの時間が所定時間よりも長くなると、エンジン再始動後から酸素センサ70の通電開始までの時間を前記所定時間よりも長くする構成とする。
これにより、冷機運転時に発生する凝縮水により、酸素センサ70が損傷するのを防止できる。
また、前回のエンジンのシャットダウン(キーオフ)からの時間間隔と、前回のエンジンのシャットダウン(キーオフ)前の後処理装置46の入口排ガス温度(温度センサ71で測定)に応じて酸素センサへの通電時間を決めることで、酸素センサ70への通電を適正に行うことができ、酸素センサ70を破損させることなくPM堆積量の算出を精度良く行うことができる。
具体的には、図6に示すように、前回のエンジンのキーオフ前の後処理装置46の入口排ガス温度については、キーオフする2分間から1分前までの平均温度temp00を算出する構成とする。また、前回のエンジンのキーオフから今回のエンジンのキーオンまでの時間間隔をt00とする。そして、前記平均温度temp00においては実験結果から導かれる一番低い状態の温度temp01が想定されるときであって、前記時間間隔においては一番長い状態が想定される時間t01(エンジン自体の温度が外気温度と略同じ時間まで下がる時間)のときにおいては、冷機運転の時間が長くなるので、キーオンされてから酸素センサ70に通電するまでの時間t02を一番長くする構成とする。これにより、酸素センサ70の破損を防止できるようになり、必要以上に酸素センサ70に通電するまでの時間が長くならないので、適正な空燃比でエンジンを運転できるので、PMの堆積を抑制できる。
前記酸素センサ70においては、定期的に校正を行う必要がある。この校正の具体的方法は、定期稼働時間(閾値)に達したときの手動再生後に実施する。手動再生後にアッシュ飛ばし工程を実施し、ハイアイドリングにて排ガス温度を冷却して安定させる。ハイアイドリングからローアイドリングにエンジン回転数を減少させる。減速過程での無噴射期間に、酸素濃度20.9%でセンサー校正を行う構成とする。このような条件によって酸素センサ70が校正されるので、適正な空燃比でエンジンが運転可能となる。
前述したように、DPF46は再生する必要があるが、DPFの再生時には目標再生温度が設定されている。目標再生温度は、DPF46bの出口に設置している温度センサ59で計測する値である。この目標再生温度については、DFP46b内のPM堆積量から決定する第1目標再生温度Taと、DOC46aの入口温度から決定する第2目標設定温度Tbとを比較して、低い側の温度をDPF46bの再生温度(第3目標設定温度Tc)に決定する構成とする。この流れを図7のフローチャートに示している。
排気ガス中の粒状化物質PMを除去するDPF46bの上流側に圧力センサ58を設け、DPF46bの下流側に圧力センサ53を設けている。そして、前記上流側圧力センサ58と下流側圧力センサ53の差圧値に応じてDPF46bの第1目標再生温度Taを決定するように構成とする。
DPF46bの出口に設けた温度センサ59の値が第1目標再生温度Taとなるようにポスト噴射を行う。
酸化触媒DOC46aの入口側に温度センサ62aを設け、測定されたDOC46aの入口側の排気ガス温度からDPF46bの第2目標再生温度Tbを決定する。
DPF46bの出口に設けた温度センサ59の値が前記第2目標再生温度Tbとなるようにポスト噴射を行う。
DOC46aの入口側の温度から決定された第2目標再生温度Tbと、上流側圧力センサ58と下流側圧力センサ53の差圧値から決定された第1目標再生温度Taとの比較を行い、低い側の温度をDPF46bの第3目標再生温度Tcに決定する。
これにより、ポスト噴射での燃料噴射量を抑制でき、DPFの再生を継続できる。
DOC46aの入口側の排気ガス温度は、図5に示す温度センサ62aで測定する。DOC46aの入口側の排気ガス温度が低い場合であっても、ポスト噴射(メイン噴射後)を行うことで、DPF46bの昇温がある程度可能である。しかしながら、ポスト噴射された燃料が、DOC46aあるいはDPF46b内で完全に反応しきれず、場合によっては多量の炭化水素(HC)を排出してしまう可能性がある。
通常DPF再生温度は一定であるが、軽負荷運転に入った時に再生は直ぐに停止させたくなく、出来る限り再生を継続させたい場面がある。即ち、負荷が低い運転状態(例えばDOC入口温度が低い状態)になっても、DOC入口温度に応じて再生温度を下げることで、HCの排出を抑制させながらDPF再生を継続させることができるようになる。
寒冷地におけるエンジン始動時には、一部の排気ガスをエンジンルーム内に排出し、水温上昇の補助、オイル温度上昇の補助を行い、エンジン自体の温度を速やかに上昇させることで、エンジン自体の低温度での摩擦係数大の状況を改善可能となる。
DPF46bの固定については、図8に示すように、先ず支持台71をエンジン本体に対してボルト72(長手方向の複数のボルト)で取り付け、支持台71上にDPF46bを載置し、DPF46bの上から覆うようにカバー73を被せて、カバー73を支持台71に対して複数のボルト74で固定する構成とする。これにより、DPF46bは安定して支持可能となる。
また、カバー73にフランジ部73aを形成し、このフランジ部73aに温度センサや圧力センサ等の電装品を取り付ける構成とする。即ち、DPF46bから熱の影響を受けない距離に離した位置に電装品を取り付ける構成とする。これにより、電装品の劣化や損傷を防止可能となる。
図9はエンジンの冷却ファンを外した図面を示している。エンジンEには各種電装品が装着されており、その電装品の電線75を案内するためのガイド部76を予め形成する構成とする。これにより、電線75のバタツキを防止でき、ベルト77などの回転体に巻き込まれるのを防止できる。また、工場での組み立て時に作業者による組付けバラツキを防止できる。
トラクタやコンバイン等の農作業機を始めその他の車両にも利用可能である。
E ディーゼルエンジン
PM 粒状化物質
Ta DPF上流側圧力センサとDPF下流側圧力センサの差圧値に応じて決定する第1目標再生温度
Tb DOCの入口側の排気ガス温度から決定する第2目標再生温度
Tc 第3目標再生温度(第1目標再生温度と第2目標再生温度の低い側の温度)
46 後処理装置
46a DOC
46b DPF
53 DPF下流側の圧力センサ
58 DPF上流側の圧力センサ
59 DPF出口側の温度センサ
62a DOC入口側の温度センサ

Claims (3)

  1. 排気ガスを浄化する後処理装置(46)を備えたディーゼルエンジン(E)を搭載した作業車両において、排気ガス中の粒状化物質(PM)を除去するディーゼルパティキュレートフィルタDPF(46b)の上流側に圧力センサ(58)を設け、DPF(46b)の下流側に圧力センサ(53)を設け、前記上流側圧力センサ(58)と下流側圧力センサ(53)の差圧値に応じてDPF(46b)の第1目標再生温度(Ta)を決定するように構成したことを特徴とする作業車両。
  2. 前記DPF(46b)の出口に設けた温度センサ(59)の値が前記第1目標再生温度(Ta)となるようにポスト噴射を行うことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 酸化触媒DOC(46a)の入口側に温度センサ(62a)を設け、測定されたDOC(46a)の入口側の排気ガス温度からDPF(46b)の第2目標再生温度(Tb)を決定する構成とし、前記DPF(46b)の出口に設けた温度センサ(59)の値が前記第2目標再生温度(Tb)となるようにポスト噴射を行う構成とし、前記DOC(46a)の入口側の温度から決定された第2目標再生温度(Tb)と、前記上流側圧力センサ(58)と下流側圧力センサ(53)の差圧値から決定された第1目標再生温度(Ta)との比較を行い、低い側の温度をDPF(46b)の第3目標再生温度(Tc)に決定するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
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