JP2022102348A - 水中油型皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】イブプロフェンピコノールが安定に配合された水中油型皮膚外用剤を提供する。【解決手段】(A)イブプロフェンピコノール及び(B)抗酸化剤を含有する水中油型皮膚外用剤。【選択図】なし

Description

本発明は、イブプロフェンピコノールを含有する水中油型皮膚外用剤に関するものである。
イブプロフェンピコノール(IPPN)は、外用の非ステロイド剤として初めて尋常性ざ瘡(ニキビ)の効能が認められた薬剤である。抗炎症、鎮痛作用に加え、リパーゼ及び細菌自身のリパーゼ活性の抑制作用をもっていることから、イブプロフェンピコノール配合の外用剤はニキビに対して優れた効果を有する。一方、経時で含有量が低下する問題がある。この問題に対して、抗菌作用を有する物質として使用されているイソプロピルメチルフェノールを組成物中0.7~1.5質量%含有する医薬組成物が提案されている。しかしながら、イソプロピルメチルフェノールは水に溶けにくい成分であり、組成物中に0.7質量%以上含有する組成物は、経時で析出が生じる場合があり、イソプロピルメチルフェノールに代わる解決手段が求められていた。
特開2017-190346号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、イブプロフェンピコノールが安定に配合された水中油型皮膚外用剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、(A)イブプロフェンピコノールと(B)抗酸化剤とを組み合わせることで、上記課題を解決できることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は下記水中油型皮膚外用剤を提供する。
1.(A)イブプロフェンピコノール及び(B)抗酸化剤を含有する水中油型皮膚外用剤。
2.(B)成分が、アスコルビン酸及びその塩、亜硫酸及びその塩、チオ硫酸及びその塩、ならびにグリシン及びその塩から選ばれる1種類以上である、1記載の皮膚外用剤。
3.(B)成分の含有量が、皮膚外用剤中0.01質量%以上である1又は2記載の皮膚外用剤。
4.pHが4~9である1~3のいずれかに記載の皮膚外用剤。
5.(B)/(A)で表される皮膚外用剤中の質量比が、0.002~0.5である、1~4のいずれかに記載の皮膚外用剤。
本発明によれば、イブプロフェンピコノールが安定に配合された水中油型皮膚外用剤を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[(A)成分]
本発明の(A)成分は、イブプロフェンピコノールであり、通常の医薬品に使われるものであればよく、例えば、日本薬局方医薬品規格収載品を使用することができる。中でも、日本薬局方医薬品規格に適合するイブプロフェンピコノールが好ましい。
(A)成分の含有量は、水中油型皮膚外用剤中(以下、単に皮膚外用剤と略す場合がある。)1質量%以上とすることで、抗炎症効果が得られやすくなり、アクネ菌による面皰の生成を抑え、炎症(赤ニキビ)を鎮め、吹き出物、ニキビの治療効果が向上する。一方、5質量%以下にすることで、皮膚への伸び広げ易さが良好になり、(A)成分の安定性が向上し、かつ(A)成分による副作用が生じにくくなる。(A)成分の含有量は、皮膚外用剤中3質量%が特に好ましい。
[(B)成分]
本発明の(B)成分は抗酸化剤であり、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。(B)成分である抗酸化剤によって(A)成分が安定化する。このメカニズムは明らかではないが、(B)成分である抗酸化剤が(A)成分より優先して加水分解を受けることで、(A)成分の加水分解を抑制し、安定性が向上するものと考えられる。抗酸化剤としては、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸、亜硫酸、亜硫酸水素、グリシン、ヒドロキノン、システイン及びこれらの塩が挙げられる。中でも、アスコルビン酸及びその塩、亜硫酸及びその塩、ならびにグリシン及びその塩から選ばれる1種類以上が好ましい。特に、アスコルビン酸及び塩と、亜硫酸及びその塩とを併用することで、(A)成分の安定性が高く、保存時の皮膚外用剤の着色が抑制されるため好ましい。
アスコルビン酸又はその塩は、医薬品、医薬部外品又は化粧品分野において皮膚外用剤の成分として市販されているものを用いることができ、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらは通常L体であり、アスコルビン酸が好ましく、アスコルビン酸塩でもよい。アスコルビン酸塩としては、例えば、有機塩基との塩(例えば、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、モノエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ピリジン塩等の第3級アミンとの塩、アルギニン等の塩基性アンモニウム塩等)、無機塩基との塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルミニウム塩等)等が挙げられる。中でも、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。具体的には、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸-2-硫酸エステルナトリウム等が挙げられ、本発明の効果を顕著に奏する観点から、アスコルビン酸を好適に用いることができる。アスコルビン酸又はその塩としては、例えば、L(+)-アスコルビン酸(ビタミンC)(富士フィルム和光純薬(株)、扶桑化学工業(株)、協和ファーマケミカル(株)、岩城製薬(株)等)等を用いることができる。
亜硫酸又はその塩、チオ硫酸又はその塩としては、ピロ亜硫酸、亜硫酸、亜硫酸水素、チオ硫酸とこれらの塩等が挙げられ、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。中でも、本発明の効果を顕著に奏する観点から、ナトリウム塩又はカリウム塩が好ましく、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、乾燥亜硫酸ナトリウム(無水亜硫酸ナトリウム)、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウムが好ましく、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムがより好ましく、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムがさらに好ましい。亜硫酸又はその薬学的に許容される塩としては、ピロ亜硫酸ナトリウム(富士フィルム和光純薬(株))等を用いることができる。
グリシン又はその塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の形で使用でき、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明の効果を顕著に奏する観点から、グリシンを好適に用いることができる。グリシン又はその塩としては、グリシン(富士フィルム和光純薬株式会社)を用いることができる。
(B)成分の含有量は、本発明の効果を奏すれば特に制限されず、皮膚への使用感や効果を考慮して適宜選択して用いることができるが、(A)成分の安定性の観点から、皮膚外用剤中0.01質量%以上が好ましく、皮膚外用剤の変色、臭気抑制の点から、0.5質量%以下が好ましい。中でも、皮膚外用剤中0.05~0.3質量%がより好ましい。
(B)/(A)で表される皮膚外用剤中の質量比は、0.002~0.5が好ましく、0.01~0.3がより好ましい。前記質量比を0.002以上とすることで、(A)成分の安定性がより良好となり、0.5以下とすることで皮膚外用剤の変色程度が抑えられる。
[任意成分]
本発明の皮膚外用剤には、上記成分の他、皮膚外用剤に配合できる各種任意成分、例えば、(A)成分以外の生理活性成分、界面活性剤、pH調整剤、基剤、増粘剤、キレート剤、防腐剤、着色剤、香料等を、1種単独で又は2種以上組み合わせて、適量配合することができる。中でも、界面活性剤、増粘剤を配合することが好ましい。
(A)成分以外の生理活性成分としては、ビタミンA及びその薬学的に許容される誘導体、第4級アンモニウム塩型殺菌剤、アラントイン及びその薬学的に許容される誘導体、グリチルレチン酸及びその薬学的に許容される塩、グリチルリチン酸及びその薬学的に許容される塩、サリチル酸及びその薬学的に許容される誘導体、アズレン及びその薬学的に許容される誘導体、酸化亜鉛、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、リノレン酸トコフェロール、アミノカプロン酸、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン並びにそれらの薬学的に許容される誘導体、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、ヒアルロン酸及びその薬学的に許容される塩、ウフェナマート、クロタミトン、リドカイン、l-メントール、パンテノール、尿素、植物抽出物(例えば、コンフリー、ケイヒ、ブクリョク、ボタンピ、トウニン、シャクヤク)等が挙げられる。なお、「薬学的に許容される誘導体」とは、記載の化合物のエステル、エーテル、アルキル化物、配糖体等をいう。
ビタミンA及びその薬学的に許容される誘導体としては、ビタミンA脂肪酸エステルが挙げられ、例えばレチノール酢酸エステル、レチノールパルミチン酸エステル、レチノールプロピオン酸エステル等を例示することができる。特に、レチノールパルミチン酸エステルの併用が肌の代謝を促進し、ニキビの面皰を抑制する観点で好適である。ビタミンA及びその薬学的に許容される誘導体としては、レチノールパルミチン酸エステル[174万I.U./g]、DSMニュートリションジャパン(株)等を用いることができる。ビタミンA及びその薬学的に許容される誘導体を含有することで、(A)成分の薬理作用を妨げたり、増強することなく、尋常性ざ瘡に対し、抗炎症効果と、毛包漏斗部の過角化を正常状態に置き換えるターンオーバーを促進するため、有用性が高い皮膚外用剤になる。ビタミンA及びその薬学的に許容される誘導体は皮膚外用剤中0.1~0.6質量%が好ましい。前記下限以上とすることで、上述のように有用性が高い皮膚外用剤が得られ、前記上限以下にすることで、殺菌効果が得られやすくなる。
第4級アンモニウム塩型殺菌剤としては、公知のものを用いることができ、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。(B)成分としては、例えば、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム等が挙げられ、中でも、皮膚に常在する好脂性・通性嫌気性桿菌のPropionibacterium acnesの異常増殖抑制・殺菌,また皮膚症状の悪化に関与する表皮常在菌の異常増殖抑制・殺菌が高い、塩化ベンゼトニウムが好ましい。ニキビ薬の殺菌剤としては、エタノールやイソプロピルメチルフェノールが挙げられ、第4級アンモニウム塩型殺菌剤と併用してもよい。第4級アンモニウム塩型殺菌剤は皮膚外用剤中0.01~0.5質量%が好ましい。前記下限以上とすることで、アクネ菌に対する殺菌作用が得られやすくなり、前記上限以下にすることで、皮膚粘膜への刺激性を抑えることができる。
界面活性剤としては、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO-40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO-50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO-60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80等のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリル;グリセリンアルキルエーテル;アルキルグルコシド;ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ステアリルアミン、オレイルアミン等のアミン類;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等のシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらのうち、(A)成分の安定性の点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましく、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO-60)がより好ましい。(A)成分のビタミンA安定性の点から、界面活性剤は皮膚外用剤中0.1~5質量%が好ましく、0.5~2質量%がより好ましい。
pH調整剤の酸としては、酢酸、塩酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸、乳酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸、アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、アルキルアミド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トロメタミン等の各種アミン類、有機塩類としては、リン酸水素カリウム、リン酸水素ナトリム等のリン酸塩、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム等が挙げられる。pH調整剤の量は、設定pHにより適宜選択することができる。
基剤としては、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ゲル化炭化水素(プラスチベース等)、オゾケライト、α-オレフィンオリゴマー、軽質流動パラフィン等の炭化水素;メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコーン、フェニル変性シリコーン、シリコーンレジン等のシリコーン油;ヤシ油、オリーブ油、コメヌカ油、シアバター等の油脂;ホホバ油、ミウロウ、キャンデリラロウ、ラノリン等のロウ類;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、フィトステロール、コレステロール等の高級アルコール;アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のエステル類;デキストリン、マルトデキストリン等の多糖類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール(具体的には、マクロゴール200、マクロゴール400、マクロゴール1500、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール20000等)等の多価アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等のグリコールエーテル;水等が挙げられる。これらのうち、(A)成分のビタミンA安定性の点から、エステル類の含有が好ましく、中でも、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピルが好ましい。エステル類は皮膚外用剤中0.5~10質量%が好ましく、1~8質量%がより好ましい。
増粘剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系増粘剤、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース等のセルロース系増粘剤、グアーガム、ペクチン、プルラン、ゼラチン、ローカストビーンガム、カラーギーナン、寒天、キサンタンガム、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ベントナイト、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー等が挙げられる。これらのうち使用性の観点から、ビニル系増粘剤がより好ましい。
キレート剤としては、エデト酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、エデト酸ナトリウム等のエデト酸塩、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸、酒石酸、グルコン酸等が挙げられる。
防腐剤としては、安息香酸類、パラベン類(メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン)、フェノキシエタノール、ジブチルヒドロキシトルエン、ソルビン酸及びその塩類、ホウ酸、ホウ砂等が挙げられる。
着色剤は、酸性染料、塩基性染料、酸化染料、顔料等、外用剤(化粧品、医薬品)に使用可能な着色剤を、任意に使用可能である。香料は、天然香料や合成香料を、特に制限なく使用することができる。例えば、「Perfume and Flavor Chemicals 」Vol.I and II(Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994))、「合成香料 化学と商品知識」(印藤元一著、化学工業日報社(1996))、「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」(Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994))、「香りの百科」(日本香料協会編、朝倉書店(1989))および「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」(Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993))等の文献に記載の香料を使用することができる。例えば、天然香料としてはペパーミント油、スペアミント油、ジャスミン油、レモン油、オレンジ油、ライム油、マンダリン油、ローズ油、ローズマリー油等の植物性香料が挙げられる。合成香料としてはモノテルペン類、ジテルペン類、セスキテルペン類等、具体的にはゲラニオール、リナロール、シトロネロール、ネロール、リモネン、ピネン、カンフェン、シトラール、シトロネラール、シネオール、クルクメン、ヒノキ酸、ヒノキオール、フィトール等が挙げられる。
[製造方法]
本発明の皮膚外用剤の製造方法は特に限定されないが、例えば、下記の方法が挙げられる。
(I)(B)成分及び水溶性成分を水に添加し、60~70℃で加熱し各成分を溶解して水相を調製する。
(II)別途、(A)成分及び油性成分を混合し、60~70℃で加熱し各成分を溶解して油相を調製する。
(III)60~70℃で加温溶解させた上記油相を、60~70℃に加温した上記水相へ攪拌しながら添加混合し、水中油型(O/W型)の乳化物を得る。
(IV)得られた水中油型(O/W型)の乳化物を30℃以下まで冷却した後pHを調整し、水中油型皮膚外用剤組成物を得る。
[水中油型皮膚外用剤]
本発明の皮膚外用剤は水中油型(O/W型)の乳化物であり、剤型は特に限定されず、クリーム、乳液等が挙げられる。また、本発明の皮膚外用剤組成物は、ニキビ関連菌や、黄色ブドウ球菌への優れた殺菌力を有し、ニキビ治療用(薬)、湿疹治療用(薬)として好適であり、ニキビ治療用(薬)として特に好適である。
本発明の皮膚外用剤の粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25℃における粘度が、1~100Pa・sが好ましく、15~75Pa・sがより好ましい。粘度は、BH型粘度計(東京計器株式会社製)を使用し、No.7ローターを用いて、25℃において、回転数20rpmで1分間の条件で測定する。
pHは、皮膚外用剤約2gを水20gで溶かした溶液を、東亜ディーケーケー株式会社pH計(ガラス電極式水素イオン濃度指示計、型式HM-30R)で測定した。本発明の皮膚外用剤のpHは、(A)成分の安定性及び皮膚刺激抑制の点から、4~9が好ましく、6~8がより好ましく、6.5~7.5がさらに好ましい。
[安定化方法]
本発明は、(A)イブプロフェンピコノールを含有する水中油型皮膚外用剤において、(B)抗酸化剤を配合する、上記(A)成分の安定化方法を提供する。後述する実施例に示す通り、(A)成分の経時安定性が得られる。なお、好適な成分、含有量等は上記と同じである。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%、比率は質量比を示す。
[実施例、比較例]
下記方法で、下記表に記載された組成の皮膚外用剤を得た。得られた皮膚外用剤について、下記評価を行った。結果を表中に併記する。
(I)予備調製液Iの調製(水相)
精製水に1,3-ブチレングリコールの一部を加え、(B)成分、エデト酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマーを添加して膨潤させ、60℃で加温溶解させた(水相)。
(II)予備調製液IIの調製(油相)
油溶性成分((A)成分、レチノールパルミチン酸エステル、塩化ベンゼトニウム、パルミチン酸イソプロピル、POE(60)硬化ヒマシ油、ジブチルヒドロキシトルエン等)を順次混合し、60℃で加温溶解させた。
(III)乳化
Iで調製した水相をホモジナイザーにて撹拌しながら、IIで調製した油相を加えていき、加え終わった後、5分程そのまま撹拌させ、水中油型(O/W型)乳化物を得た。
(IV)pH調整
得られた水中油型(O/W型)乳化物を、30℃以下になるまで冷却し、下記表記載のpHとなるよう水酸化ナトリウムにより調整し、皮膚外用剤組成物を得た。
[(A)成分安定性]
皮膚外用剤組成物15gをアルミチューブに充てんし、40℃・6ヶ月又は50℃・10週間の条件で保存した。保存後に、(A)成分(イブプロフェンピコノール)の残存量を、第十七改正日本薬局方「イブプロフェンピコノール」の定量法に従って定量し、製造直後の含有量を100%として、製造直後に対する残存率を算出した(小数点2桁目を四捨五入)。
[皮膚外用剤の色]
直径100mm、高さ約50mmの円柱キャップに、皮膚外用剤組成物を約0.3g充填した。その上にカバーガラスをのせ、この断面を分光測色計(コニカミノルタ・センシング株式会社)で測定した。色みの評価は黄・青の指標であるb*の値で評価した。表中には製造直後と、50℃・10週間後の値を示す。
Figure 2022102348000001
Figure 2022102348000002
Figure 2022102348000003
上記例で使用した原料を下記に示す。なお、特に明記がない限り、表中の各成分の量は純分換算量である。
イブプロフェンピコノール:商品名「イブプロフェンピコノール」、久光製薬(株)製、日本薬局方適合品
ピロ亜硫酸ナトリウム:商品名「ピロ亜硫酸ナトリウム(製造専用)」、富士フィルム和光純薬(株)製、日本薬局方適合品
アスコルビン酸:商品名「L-アスコルビン酸」、扶桑化学工業(株)製、日本薬局方適合品
グリシン:商品名「グリシン(製造専用)」、富士フィルム和光純薬(株)製、日本薬局方適合品
塩化ベンゼトニウム:商品名「Lonzagard Benzethonium Chloride-J」、ロンザジャパン(株)製、日本薬局方適合品
レチノールパルミチン酸エステル:商品名「パルミチン酸レチノール 174万I.U/g」、DSMニュートリションジャパン(株)製、日本薬局方適合品
酢酸トコフェロール:商品名「トコフェロール酢酸エステル」、DSMニュートリションジャパン(株)製、日本薬局方適合品
ポリソルベート80:商品名「ニッコールTO-10V」、日光ケミカルズ(株)日本サーファクタント工業(株)製、日本薬局方適合品
ジブチルヒドロキシトルエン:商品名「ジブチルヒドロキシトルエン」、メルク(株)製、薬添規適合品
パルミチン酸イソプロピル:商品名「IPP-EX」、日本サーファクタント工業(株)製、薬添規適合品
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO-60):商品名「HCO-60 (医薬品)」、日本サーファクタント工業(株)製、薬添規適合品
エデト酸ナトリウム:商品名「キレスト2BST」、中部キレスト(株)製、日本薬局方適合品
1,3-ブチレングリコール:商品名「1,3-ブチレングリコールUK」、(株)ダイセル製、薬添規適合品
カルボキシビニルポリマー:商品名「CARBOPOL 980」、IMCDジャパン(合)製、薬添規適合品
水酸化ナトリウム:商品名「水酸化ナトリウム」、小堺製薬(株)製、日本薬局方適合品

Claims (5)

  1. (A)イブプロフェンピコノール及び(B)抗酸化剤を含有する水中油型皮膚外用剤。
  2. (B)成分が、アスコルビン酸及びその塩、亜硫酸及びその塩、チオ硫酸及びその塩、ならびにグリシン及びその塩から選ばれる1種類以上である、請求項1記載の皮膚外用剤。
  3. (B)成分の含有量が、皮膚外用剤中0.01質量%以上である請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
  4. pHが4~9である請求項1~3のいずれか1項記載の皮膚外用剤。
  5. (B)/(A)で表される皮膚外用剤中の質量比が、0.002~0.5である、請求項1~4のいずれか1項記載の皮膚外用剤。
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