JP2022102126A - 液体撹拌機 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源や駆動部を必要としなくても、加熱される鍋内の液体の自然対流を利用して効率よく液体を撹拌することができ、さらに、複数の種類の鍋で使用することができる液体撹拌機を提供する。【解決手段】第一乱流生成器A及び第二乱流生成器Bは、中央に磁性体3を内包した磁性体内包筒体2と、磁性体内包筒体2の外側に同心円状に設けられた円形枠体1と、磁性体内包筒体と円形枠体との間に、放射状に複数取り付けられた乱流生成羽根4と、を備え、第一乱流生成器Aは、磁性体内包筒体2の中心部から垂直に立設した回転軸6を有し、第二乱流生成器Bは、磁性体内包筒体2の中心に回転軸の挿通孔7が形成され、鍋底に設置された第一乱流生成器Aの回転軸6に、第二乱流生成器Bの回転軸の挿通孔7を貫通した状態で、磁性体3の同一極性の反発力により、第一乱流生成器Aの上部に第二乱流生成器Bを水平方向に回転自在に浮遊させて設置した液体撹拌機とした。【選択図】図1

Description

本発明は、液体を収納した調理器具(鍋等)の内部に設置し、調理時に鍋内の液体を撹拌する液体撹拌機に関するものである。
従来、調理時には、具材や液体を注いだ調理器具(以下、単に鍋という)を下方のガスコンロやIH調理器を熱源として加熱して調理する。このような液体を加熱する作業は、加熱時に鍋内の液体中の具材に味が上手くしみこむように、また、焦げ付かないようにするために液体を撹拌する必要があった。
この撹拌作業は、基本的には人手で行われていたが、長時間の撹拌作業は重労働であったり撹拌中に手を離すことができず他の作業を並行して行えなかったりといった問題があった。
そこで、内鍋を有する調理器本体の蓋体によって内鍋を覆った状態で、加圧しながら内鍋内の食材を撹拌する撹拌装置を備えた加熱調理器が開示されている(特許文献1参照。)。
特開2020-124291号公報
特許文献1に記載の加熱調理器(調理器具)では、内鍋の蓋体の下部に、撹拌装置として撹拌部材及びこの撹拌部材を駆動するモータを備えている。このため、自動で鍋内を撹拌することができ、人手で行われていた撹拌作業を省略することができ、調理の効率を高めることができる。
しかしながら、高い撹拌力により時間や労力が削減できるものの、撹拌部材と駆動部(モータ)が蓋体に固定されているため、撹拌部材は当該調理器具でしか使用することができない。また、装置を構成する部品点数も多く構造も複雑となり調理器具そのものも高価となる。
一般に、鍋を加熱すると、鍋の中の液体は熱源(ガスやIHヒータ等)に近い鍋の底部が高温になり、鍋の上下で温度差が生じる。すると、鍋内において高い温度の液体は低い温度の方に流れるという自然対流が生じる。そこで、本願出願人は、加熱した鍋内における液体の自然対流を利用して鍋内の液体の撹拌する方法を考案した。
本発明は、このような現状に鑑み、電源や駆動部(モータ等)を必要としなくても、加熱される鍋内の液体の自然対流を利用して効率よく液体を撹拌することができ、さらに、複数の種類の鍋で使用することができる液体撹拌機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、加熱される鍋内に着脱自在とした第一乱流生成器と、その上部に配設される第二乱流生成器とからなる液体撹拌機であって、前記第一乱流生成器及び前記第二乱流生成器は、中央に磁性体を内包した磁性体内包筒体と、前記磁性体内包筒体の外側を囲繞するように同心円状に設けられた円筒状の円形枠体と、前記磁性体内包筒体と前記円形枠体との間に、放射状に複数取り付けられた乱流生成羽根と、を備え、前記第一乱流生成器は、磁性体内包筒体の中心部から垂直に立設した丸棒状の回転軸を有し、前記第二乱流生成器は、前記磁性体内包筒体の中心に、前記回転軸の挿通孔が形成され、鍋底に設置された前記第一乱流生成器の前記回転軸に、前記第二乱流生成器の磁性体内包筒体の中心の挿通孔を貫通した状態で、前記磁性体の同一極性の反発力により、前記第一乱流生成器の上部に前記第二乱流生成器を水平方向に回転自在に浮遊させて設置することを特徴とする液体撹拌機とした。
請求項2に記載の発明は、前記乱流生成羽根は、前記磁性体内包筒体と前記円形枠体内との間に角度調整自在に取付けられることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記第一乱流生成器の磁性体内包筒体の下部には、鍋底との隙間を形成するための土台部を設けたことを特徴とする。
本発明の液体撹拌機は、加熱される鍋内に着脱自在とした第一乱流生成器と、その上部に磁性体の同一極性の反発力により浮遊した状態で配設される第二乱流生成器を備えたものである。この構成により、加熱される鍋内の液体の自然対流を利用した第二乱流生成器の回転により、電動モータ等の駆動部を必要とせず、効率よく鍋の内部の液体を撹拌することができる。さらに、液体撹拌機は鍋に着脱自在としているので、複数の種類の鍋に設置して使用することができる。
また、乱流生成羽根は、磁性体内包筒体と円形枠体内との間に角度調整自在に取付けられるため、鍋が内包する液体の粘度に応じて、乱流生成羽根の角度を調整することで、効率よく鍋の内部の液体を撹拌することができる。
また、前記第一乱流生成器の磁性体内包筒体の下部には、鍋底との隙間を形成するための土台部を設けたため、鍋底で最初に加熱された液体の自然対流を妨げることなく、鍋内の液体全体を撹拌することができる。
本実施形態における液体撹拌機の全体構成を示す斜視図である。 本実施形態における液体撹拌機の構成を示す図である。 本実施形態における液体撹拌機の構成を示す図である。 本実施形態における液体撹拌機の乱流生成羽根の構成を示す図である。 本実施形態における液体撹拌機の使用状態を示す断面図である。 本実施形態における液体撹拌機の他の実施例を示す断面図である。
本発明は、加熱される鍋内に着脱自在とした第一乱流生成器と、その上部に配設される第二乱流生成器とからなる液体撹拌機であって、前記第一乱流生成器及び前記第二乱流生成器は、中央に磁性体を内包した磁性体内包筒体と、前記磁性体内包筒体の外側を囲繞するように同心円状に設けられた円筒状の円形枠体と、前記磁性体内包筒体と前記円形枠体との間に、放射状に複数取り付けられた乱流生成羽根と、を備え、前記第一乱流生成器は、磁性体内包筒体の中心部から垂直に立設した丸棒状の回転軸を有し、前記第二乱流生成器は、前記磁性体内包筒体の中心に、前記回転軸の挿通孔が形成され、鍋底に設置された前記第一乱流生成器の前記回転軸に、前記第二乱流生成器の磁性体内包筒体の中心の挿通孔を貫通した状態で、前記磁性体の同一極性の反発力により、前記第一乱流生成器の上部に前記第二乱流生成器を水平方向に回転自在に浮遊させて設置することを特徴とする液体撹拌機に関するものである。
以下、本実施形態に係る液体撹拌機の一例について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における液体撹拌機の全体構成を示す斜視図である。図2及び図3は、本実施形態における液体撹拌機の構成を示す図である。図4は、本実施形態における液体撹拌機の乱流生成羽根の構成を示す図である。図5は、本実施形態における液体撹拌機の使用状態を示す断面図である。図6は、本実施形態における液体撹拌機の他の実施例を示す断面図である。
[本発明の液体撹拌機の構成について]
まず、本実施形態における液体撹拌機Mの全体構成を、図1~3を参照して説明する。図1~3に示すように、本実施形態における液体撹拌機Mは、加熱される鍋内に着脱自在とした第一乱流生成器Aと、その上部に配設される第二乱流生成器Bとから構成される。第一乱流生成器A及び第二乱流生成器Bは、基本的に同様な構成としているため、以下の説明では、同様な構成は同じ符号を付して説明する。
第一乱流生成器A及び第二乱流生成器Bは、中央に磁性体3を内包した磁性体内包筒体2と、この磁性体内包筒体2の外側を囲繞するように同心円状に設けられた円筒状の円形枠体1と、磁性体内包筒体2と円形枠体1との間に、磁性体内包筒体2の中心から放射状に円形枠体1に向けて複数取り付けられた乱流生成羽根4と、により構成されている。
第一乱流生成器Aは、磁性体内包筒体2の中心部から丸棒状の回転軸6が垂直に立設されている。第二乱流生成器Bは、磁性体内包筒体2の中心に、回転軸6の挿通孔としての回転軸挿通孔7が形成されている。そして、第一乱流生成器Aの回転軸6に、第二乱流生成器Bの回転軸挿通孔7を貫通した状態で、磁性体3の同一極性の反発力により、第一乱流生成器Aの上部に第二乱流生成器Bを水平方向に回転自在に浮遊させて設置されている。
つまり、第二乱流生成器Bは、回転軸挿通孔7により上方から第一乱流生成器Aの回転軸6に挿通されることで、第一乱流生成器Aと同軸上であって、更に互いに有した磁性体3、3が同一極性で上下に対面するよう設置される。これにより磁性体3の同一極性の反発力によって浮遊した状態に組み立てられる。また、鍋内の液体に浸漬された場合はその浮力も作用する。
第一乱流生成器A及び第二乱流生成器Bは、磁性体3の影響を受けず、耐熱性、耐薬品性等に優れたフッ素樹脂やアルミニウムが好適に用いられる。また、磁性体3としては、永久磁性体であればどのような磁性体であってもよいが、特に、強力な磁力を有し錆等の心配の少ないニッケルメッキが施されたネオジム磁石が好適に用いられる。
円形枠体1の周壁面には乱流生成羽根4を取り付けるための挿通孔11が、同一水平面上に複数穿設されている。磁性体内包筒体2の外周壁面には、円形枠体1と同様に乱流生成羽根4を取り付けるための複数の挿通孔21が同一水平面上に穿設されている。円形枠体1の周壁面に複数穿設された挿通孔11と、磁性体内包筒体2の外周壁面に複数穿設された挿通孔21との垂直方向の高さは、同じ高さ(同一水平面上)としている。
第一乱流生成器Aの磁性体内包筒体2の下部には、磁性体内包筒体2と同形状で延出した土台部22を形成している。この土台部22には、図示しない錘を内蔵することができる。錘は、後述する液体撹拌機Mの使用状態において、液体撹拌機Mが動いたり転倒したりすることを防止するためのものである。また、土台部22により、第一乱流生成器Aの下部と鍋Tの底面との間に適度な隙間を形成(図5参照)することができる。これにより、鍋Tの底面で最初に加熱された液体Wの自然対流が第一乱流生成器Aの乱流生成羽根4により妨げられることなく、鍋T内の液体W全体を効率よく撹拌することができる。
乱流生成羽根4は、図4(a)に示すように、側面視で略L字状の生成羽根本体41と、生成羽根本体41に挿貫固定された丸棒状の調節軸42と、より構成されている。生成羽根本体41は、略長方形の薄板状とした羽板部411と、羽板部411の一辺を隆起させ全体を側面視略L字状とする羽根支持部412と、羽根支持部412に穿設した調節軸挿貫孔413とからなる。
調節軸42は、生成羽根本体41の羽根支持部412を形成した辺よりも長い丸棒とし、調節軸挿貫孔413に挿貫固定することで、生成羽根本体41と一体に固設されている。乱流生成羽根4は、調節軸42の一端を円形枠体1の挿通孔11に、他端を磁性体内包筒体2の外周側面に設けられた挿通孔21に回動自在に挿通させて設置される。円形枠体1の挿通孔11を挿通して円形枠体の外周側面から一部を水平に突出した調節軸42の一端には、角度調節つまみ5が取り付けられている。
すなわち、前述したように乱流生成羽根4の調節軸42の一端を円形枠体1の挿通孔11に、もう一端を磁性体内包筒体2の挿通孔21に挿通させた上で、円形枠体1の外周壁面から突出した調節軸42の端部に角度調節つまみ5を挿貫固定することで、円形枠体1、磁性体内包筒体2及び複数の乱流生成羽根4を一体に構成することができる。
また、図4(b)に示すように、角度調節つまみ5は、調節軸42の一端に固設されており、角度調節つまみ5を動かすことで調節軸42が枢動し乱流生成羽根4の角度を任意に変更することができる。この調節機能により複数の乱流生成羽根4は一枚一枚任意の角度へ調節可能であるが、基本的には全ての乱流生成羽根4がおおよそ同じ方向へ向くように調節する。
すなわち、乱流生成羽根4が真上もしくは真下を向いた状態が基準とすれば、すべてを同方向に0度から90度の間で調節を行う。そのことで、乱流生成羽根4の一枚一枚の角度がバラバラであっても侵入した液体は同一螺旋上に流通することとなる。回転軸6は、後述する第二乱流生成器Bを第一乱流生成器Aと同軸上に維持するためのもので、磁性体内包筒体2の中心、すなわち第一乱流生成器Aの中心部から上方に延出した丸棒状の部材である。
第二乱流生成器Bの磁性体内包筒体2の中心部は、第一乱流生成器Aの回転軸6を挿通するための回転軸挿通孔7を穿設して形成されている。このため、第二乱流生成器Bの磁性体内包筒体2に内包される磁性体3は、中心部に回転軸挿通孔7を有するようにドーナッツ状のものが好適に用いられる。磁性体内包筒体2の内部に収納する磁性体3は、第一乱流生成器Aの磁性体内包筒体2内に収納した磁性体3と極性が反発しあうように、例えば、N極とN極(又は、S極とS極)とが上下面に対面するように収納されている。
上述した構成とすることで、第二乱流生成器Bを第一乱流生成器Aの上方に重ねるようにして回転軸挿通孔7に回転軸6を挿通した際に、第二乱流生成器Bは反発しあう磁力の影響と、回転軸6に挿通され同軸上に位置を限定されていることにより、第一乱流生成器Aの真上に浮遊した状態で水平方向に回転自在に回転軸6に軸支されることになる。
[本発明の液体撹拌機の使用について]
次に、図5を参照して、本発明に係る液体撹拌機Mの実際の使用状態を詳説する。図5(a)は液体撹拌機Mを鍋T内部に設置した状態を示す図であり、図5(b)は液体撹拌機Mによって生成される液体Wを撹拌するための流れを示す図である。なお、図5(b)に示す黒矢印は、鍋T内部の液体Wの流れを示している。
図5(a)に示すように、本実施形態の液体撹拌機Mは、鍋Tの液体Wに浸漬されて内部底面の略中央部に設置されている。また、鍋Tは図示しない熱源、例えばガスコンロやIH調理器の上に設置されており、下方から熱せられることで、内部に収納された液体Wは、鍋T内において高い温度の液体Wは低い温度の方に流れるという自然対流が発生する。
具体的には、鍋T内に収納された液体Wは、下方の熱源によって生じた自然対流によって、暖められた液体Wが上方へ移動し、冷たい液体Wが下方に移動する垂直方向の自然対流が生起される。そして、上液面まで上昇した液体Wは、熱放射によって温度が下げられ下方へと流れの向きが変化するため、絶えず上下に循環することになる。液体撹拌機Mは、一例として、鍋Tの底面にある液体Wが熱せられ上方へ移動する際に液体撹拌機Mの円形枠体1の内部を通過し、その通過時に液体撹拌機Mに設けた乱流生成羽根4と衝突する。これにより、鍋T内の液体Wにおいては自然対流以外の乱流が生起されることでより効果的に鍋T内部の液体Wを撹拌する。
より具体的には、図5(a)及び図5(b)に示すように、鍋Tの内部底面に設置した液体撹拌機Mの第一乱流生成器Aは、磁性体内包筒体2の下部に設けた土台部22によって、円形枠体1の下部と鍋Tの底面との間に隙間を有した状態となる。液体Wは、鍋Tの下部に設置された熱源により生起される自然対流により、上述した円形枠体1の下部と鍋Tの底面との隙間から液体撹拌機Mの第一乱流生成器A内へ侵入していくこととなる。
この時、土台部22には錘が内蔵されているため、液体Wの循環運動によって液体撹拌機Mが移動させられたり転倒させられたりすることはない。また、鍋Tが例えば鉄製などの磁性体に引き寄せられる素材であれば、この錘を磁性体とすることで、より安定して載置することができる。液体撹拌機M内に侵入した液体Wは、まず、第一乱流生成器Aの円形枠体1内部を通過することとなる。この円形枠体1内を通過するに際して、乱流生成羽根4に液体Wが衝突し、複数枚の乱流生成羽根4のそれぞれの間から上方へ向けて放出される。
すなわち、通常状態において乱流生成羽根4は、それぞれの角度の違いはあっても、羽根の大まかな向きは全て同一方向へ向けられているため、複数枚の乱流生成羽根4のそれぞれの間から放出される際には液体Wの流れ方向は同一の回転方向に限定され対流による上方への流れと相まって螺旋状の水流を生起することとなる。
乱流生成羽根4を通過し上方へ向けて放出された液体Wは、螺旋状の水流を維持した状態で第一乱流生成器Aの上方に位置する第二乱流生成器Bへ侵入する。第二乱流生成器Bは回転軸6に挿通されていることで、第一乱流生成器Aの同軸上で尚且つ磁性体内包筒体2に収納する磁性体3は第一乱流生成器Aの磁性体内包筒体2に収納される磁性体3と反発する向きに収納されているため、第二乱流生成器Bはどこにも固定されず浮遊した状態である。
第二乱流生成器B内へ液体Wが侵入することで、乱流生成羽根4と液体Wが衝突し浮遊し固定されていない第二乱流生成器Bは、螺旋状の水流に押されて水平に回転することとなる。液体Wは、鍋Tの下方に位置する熱源によって温度が高くなるほどに対流の勢いが強くなり、鍋T内での動きが活発になる。液体Wの動きが活発になるほど第二乱流生成器Bは、回転の速度が速くなる。第一乱流生成器Aを通過することで生起された螺旋状の水流は、回転する第二乱流生成器B内部を通過することで速度を加速させ鍋T内部を撹拌する。
上述したように鍋Tに収納された液体Wは、加熱による自然対流により上下の循環運動が行われるが、これは一定方向の自然運動であるため、ある程度の撹拌効果は期待できるが、液体Wの全体を効率よく撹拌するものではない。そして、調理時の鍋への焦げ付きを防ぐ撹拌に対しては、機械での撹拌かもしくは人手での撹拌が必要となる。
本実施形態の液体撹拌機Mによれば、鍋Tの内部の鍋底に設置するだけで、加熱時の自然対流を動力とし、第一乱流生成器Aの乱流生成羽根4で流れの向きを変更し、第二乱流生成器Bの回転により、第二乱流生成器Bの乱流生成羽根4で第一乱流生成器Aによって生起した流れをさらに加速させることで鍋Tの内部の収納した液体Wの全体に乱流を生起させ効率よく撹拌することができる。
すなわち、液体撹拌機Mは電源や駆動部といった機械的な構成を有していないため、設備投資やメンテナンスの費用が、電動の撹拌機と比して最小限に抑えることができる。また、電源を必要としないため使用場所にも制限されることがなく、例えばキャンプ場などの野外での調理でも使用が可能となる。さらに、液体撹拌機Mは、着脱式としているため、深さや大きさの異なる複数種類の鍋Tであっても、鍋T内部に液体撹拌機Mを設置可能な空間を有する鍋Tであれば使用することが可能である。
本実施形態の液体撹拌機Mは、鍋T内部に載置するのみでよく、人の手から完全に切り離して自動で鍋Tの内部の液体Wの撹拌を行うことができるため、使用者は他の作業を並行して行うことができる。また、鍋Tの内部に載置して、錘の重さ又は磁性体の磁力によって鍋Tの内部底面に固定されるため、駆動時に鍋Tに接触することがなく鍋Tや液体撹拌機Mが傷つく虞がない。
更に液体Wの下方から撹拌し、対流の勢いによって撹拌を行うため、鍋Tの周囲に液体Wを飛び散らす虞がない。また、角度調節つまみ5による乱流生成羽根4、の角度の調節は、鍋Tの中に収納される液体Wの種類(つまり、粘度)等によって変更することができる。より具体的には、液体Wが野菜や魚等を煮たスープといった比較的さらさらとした粘度の低いものであれば、乱流生成羽根4は比較的垂直に起こした角度とすることで、液体撹拌機M内を通過する速度が速くなり、それに合わせて第二乱流生成器Bの回転速度も速くなる。
第二乱流生成器Bの回転が速くなることで、より液体Wの乱流速度も上がり、より高い撹拌効果を期待できる。また、液体Wが片栗粉等でとろみをつけた餡状のスープや脂分の多いスープなど粘度が高い場合には、乱流生成羽根4の角度を起こした状態に近づけると、乱流生成羽根4の抵抗により、第二乱流生成器Bの回転そのものが阻害される場合がある。一方、乱流生成羽根4の角度を水平に倒した状態に近づけると、液体Wの通過がスムーズに行われず撹拌作用が低下するおそれがある。このため、乱流生成羽根4の角度は、撹拌効果が得られやすくなる最適な状態に調整する必要がある。
また、液体撹拌機Mの載置位置に関しては、鍋Tの内部底面であればどこでもよく、鍋T内を均一に撹拌したい場合には鍋Tの中央に載置することが好ましいし、より撹拌効果を高め早く撹拌したい場合にはあえて中央から位置をずらし偏心によってより液体Wに乱流を生起させることも考えられる。
[他の実施例について]
次に、本発明に係る液体撹拌機Mの他の実施例について図を用いて詳説する。図6は本発明に係る液体撹拌機Mの実施例を示す図である。
液体撹拌機Mは、図6に示すように、第一乱流生成器Aと、第二乱流生成器Bと、第三乱流生成器Cとからなる。前の項目にて詳説した実施例との異なる点は第一乱流生成器Aの回転軸6の長さを延長したことと、第三乱流生成器Cが追加された点である。
第三乱流生成器Cは、基本的には第二乱流生成器Bと同様の構成である。唯一異なる点は、第三乱流生成器Cの磁性体内包筒体2に収納される磁性体3は、第二乱流生成器Bの磁性体内包筒体2に収納される磁性体3と反発する向きに収納される。点である。これにより、第二乱流生成器Bと同様に、第一乱流生成器Aと同軸上であって第二乱流生成器Bの上部に、磁性体3の同一極性の反発力により浮遊した状態となる。
すなわち、第一乱流生成器Aによって液体Wが螺旋状の水流を生起し、第二乱流生成器Bへ流通する。第二乱流生成器Bに流通した液体Wは、第二乱流生成器Bが水平に回転することで水流の速度を加速させたのち第三乱流生成器Cへ流通する。さらに、第三乱流生成器Cに流通した液体Wは、第二乱流生成器Bを通過した時と同様に、乱流生成羽根4と衝突し、第三乱流生成器Cを回転させる。
すなわち第二乱流生成器Bにて加速した水流を弱めることなくより鍋Tの上方まで螺旋状の水流を送り出すことができる。この構成の液体撹拌機Mの使用に際しては、例えば店舗で大量に調理するため寸胴鍋などの底の深い鍋形状のものを鍋Tとした場合である。
また、この実施例に示すような第三乱流生成器Cまでの高さに限らず、使用する鍋Tの深さに応じて第四乱流生成器、第五乱流生成器といったように増設することも考えられる。増設する際には、上下の乱流生成器内部に収納した磁性体3の磁極を反発する向きにすることで第一乱流生成器Aを除くすべての乱流生成器が浮遊した状態となり、加熱による対流によって回転することを阻害することなく確実に撹拌を行うことができる。
上述した実施形態では、第一乱流生成器A及び第二乱流生成器B(第三乱流生成器Cも含む)は、複数の乱流生成羽根4を鍋Tの内部の液体Wに直接浸漬された状態で説明している。しかしながら、撹拌する液体W中の具材の大きさが、複数の乱流生成羽根4間の隙間より大きい場合や粘着力の大きい具材であった場合に、第一乱流生成器A及び第二乱流生成器Bの複数の乱流生成羽根4間の隙間に、具材が詰まったり粘着したりして、第一乱流生成器A及び第二乱流生成器Bにおける液体Wの流通を妨げる恐れがある。そこで、第一乱流生成器A及び第二乱流生成器Bの複数の乱流生成羽根4の上部及び下部に、液体W中の具材よりも小さい網目の保護カバー(保護網)を装着できるように構成し、複数の乱流生成羽根4間の隙間に具材が流通しないようにすることで、第一乱流生成器A及び第二乱流生成器Bにおける液体Wの流通を確保することができる。
上述した実施形態では、調理中に加熱される鍋Tを一例として説明してきたが、例えば、飲食店(食堂やレストラン等)においては、スープ(味噌汁等)を大量に作成して、客の注文に応じて必要な量を提供する場合がある。このため、大型の鍋T(例えば、寸胴鍋等)に作成した大量のスープを所定温度に保温するため、弱火等により鍋Tを加熱した状態を保つ場合がある。しかしながら、弱火等による加熱では鍋T内の自然対流が弱く具材を含む主要成分が鍋Tの下部に沈殿してしまう。この場合でも、本実施形態の液体撹拌機Mを鍋底に設置することで、自然対流を利用した液体撹拌機Mによる鍋T内の液体Wを適度に撹拌することができ、常に適正な濃度のスープ(味噌汁等)を客に提供することできる。つまり、客に提供する前に大型の鍋T内のスープをかき混ぜる等の手間を省くことが可能となる。
以上、上述した実施形態を通して本発明を説明してきたが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、上述した各効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
M 液体撹拌機
A 第一乱流生成器
B 第二乱流生成器
1 円形枠体
11 挿通孔
2 磁性体内包筒体
21 挿通孔
22 土台部
3 磁性体
4 乱流生成羽根
41 生成羽根本体
42 調節軸
5 角度調節つまみ
6 回転軸
7 回転軸挿通孔
T 鍋
W 液体

Claims (3)

  1. 加熱される鍋内に着脱自在とした第一乱流生成器と、その上部に配設される第二乱流生成器とからなる液体撹拌機であって、
    前記第一乱流生成器及び前記第二乱流生成器は、
    中央に磁性体を内包した磁性体内包筒体と、
    前記磁性体内包筒体の外側を囲繞するように同心円状に設けられた円筒状の円形枠体と、
    前記磁性体内包筒体と前記円形枠体との間に、放射状に複数取り付けられた乱流生成羽根と、を備え、
    前記第一乱流生成器は、磁性体内包筒体の中心部から垂直に立設した丸棒状の回転軸を有し、
    前記第二乱流生成器は、
    前記磁性体内包筒体の中心に、前記回転軸の挿通孔が形成され、
    鍋底に設置された前記第一乱流生成器の前記回転軸に、前記第二乱流生成器の磁性体内包筒体の中心の挿通孔を貫通した状態で、前記磁性体の同一極性の反発力により、前記第一乱流生成器の上部に前記第二乱流生成器を水平方向に回転自在に浮遊させて設置することを特徴とする液体撹拌機。
  2. 前記乱流生成羽根は、前記磁性体内包筒体と前記円形枠体内との間に角度調整自在に取付けられることを特徴とする請求項1に記載の液体撹拌機。
  3. 前記第一乱流生成器の磁性体内包筒体の下部には、鍋底との隙間を形成するための土台部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体撹拌機。
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