JP2022101908A - 二酸化炭素分離用アミン組成物 - Google Patents

二酸化炭素分離用アミン組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 N-メチルジエタノールアミンに対し、ジアミン化合物を添加して、吸収速度を向上させた二酸化炭素吸収液は、二酸化炭素の放散速度が低いという課題があった。公知の組成物よりも二酸化炭素の放散速度に優れたアミン組成物を提供する。【解決手段】明細書の記載の一般式(1)で示されるアミン化合物、一般式(2)で示されるアミン化合物、及び下記一般式(5)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(A)と、一般式(3)で示されるアミン化合物、及び一般式(4)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(B)を含むことを特徴とする、二酸化炭素分離用組成物を用いる。【選択図】 なし

Description

本発明は、二酸化炭素を含有する混合ガスから二酸化炭素を分離するための二酸化炭素分離用組成物に関する。
近年、地球温暖化問題のため、二酸化炭素の分離・回収が注目されており、二酸化炭素吸収液の開発が盛んにおこなわれている。
二酸化炭素の分離・回収設備が設置される火力発電所やセメント焼成炉等の燃焼排ガスは、NOX(窒素酸化物)を含有していることが多い。この場合、二酸化炭素回収システムの中では、燃焼排ガス中のNOXが吸収液に吸収されて、亜硝酸(HNO)等が生成される。
これに対し、二酸化炭素吸収液として、モノエタノールアミン水溶液(特許文献1)や2-イソプロピルアミノエタノール水溶液(特許文献2)が一般的である。これらのアミンは1級アミンや2級アミンを含有するので、1級アミンは亜硝酸と反応してアルコールを生成し、2級アミンは亜硝酸と反応してニトロソアミンを生成する。その結果、1級アミンや2級アミンの二酸化炭素吸収性能が低下してしまう(特許文献3)。
R-NH + HNO → ROH + N + HO ・・・ (1)
NH + HNO → RN-NO + HO ・・・ (2)
このような理由から、3級アミンのみを含有する二酸化炭素吸収液も開発されている。例えば、N-メチルジエタノールアミン(特許文献4、5)が提案されている。
一方、N-メチルジエタノールアミンは吸収速度が低いという課題があり、このような理由から、N-メチルジエタノールアミンに対し、N-メチル-1,3-ジアミノプロパンのようなジアミン化合物を添加して、吸収速度を向上させた二酸化炭素吸収液も開発されている(特表文献6)。
特開平6-343858号公報 特開2019-115888号公報 特開2013-202523号公報 特表2006-528062号公報 特表2013-517925号公報 特表2009-539595号公報
N-メチルジエタノールアミンに対し、ジアミン化合物を添加して、吸収速度を向上させた二酸化炭素吸収液は、二酸化炭素の放散速度が低いという課題があった。本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、公知の組成物よりも二酸化炭素の放散速度に優れたアミン組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、後述する組成物が、N-メチルジエタノールアミンに対し、ジアミン化合物を添加して、吸収速度を向上させた二酸化炭素吸収液に比べて二酸化炭素の放散速度に優れるという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下に示すとおりの二酸化炭素分離用組成物である。
[1] 下記一般式(1)で示されるアミン化合物、下記一般式(2)で示されるアミン化合物、及び下記一般式(5)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(A)と、下記一般式(3)で示されるアミン化合物、及び下記一般式(4)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(B)を含むことを特徴とする、二酸化炭素分離用組成物。
Figure 2022101908000001
[上記式中、R10、R11、R12、R13及びR14は、各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基を表す。
a及びbは、それぞれ独立に、0又は1であり、a+b=1の関係を満たす。
15は、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、又は2-ヒドロキシエチル基を表す。]
Figure 2022101908000002
[上記式中、R及びRは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。]
Figure 2022101908000003
[上記式中、Rは、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。Rは、各々独立して、炭素数1~4のアルキレンを表す。]
Figure 2022101908000004
[上記式中、R及びRは、各々独立して、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。
は、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。
とRは互いに結合して環を形成していてもよい。
は、炭素数1~4のアルキレンを表す。]
Figure 2022101908000005
[上記式中、Rは、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。
は、各々独立して、炭素数1~4のアルキレンを表す。]
[2] 上記一般式(1)で示されるアミン化合物が、下記式
Figure 2022101908000006
で示される、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノールであることを特徴とする[1]に記載の二酸化炭素分離用組成物。
[3] 上記一般式(2)で示されるアミン化合物が、下記式
Figure 2022101908000007
で示される、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-ピペラジンであることを特徴とする[1]に記載の二酸化炭素分離用組成物。
[4] 上記一般式(5)で示されるアミン化合物が、下記式
Figure 2022101908000008
で示される、N-メチルジエタノールアミンであることを特徴とする[1]に記載の二酸化炭素分離用組成物。
[5] 上記一般式(3)で示されるアミン化合物が、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン、又はN,N-ジメチル-1,2-ジアミノエタンであることを特徴とする[1]乃至[4]に記載の二酸化炭素分離用組成物。
[6] 上記一般式(4)で示されるアミン化合物が、N-(2-アミノエチル)-2-アミノエタノール、又は2-(3-アミノプロピル)-2-アミノエタノールであることを特徴とする[1]乃至[4]に記載の二酸化炭素分離用組成物。
[7] 1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノール、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-ピペラジン、及びN-メチルジエタノールアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(A)と、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン、N,N-ジメチル-1,2-ジアミノエタン、N-(2-アミノエチル)-2-アミノエタノール、及び2-(3-アミノプロピル)-2-アミノエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(B)を含むことを特徴とする、[1]に記載の二酸化炭素分離用組成物。
[8] アミン化合物(A)とアミン化合物(B)の組成比率が、アミン化合物(A) 100重量部に対して、アミン化合物(B)が5~300重量部であることを特徴とする、上記[1]乃至[7]のいずれかに記載の二酸化炭素分離用組成物。
[9] アミン化合物(A)及びアミン化合物(B)に加えて、さらにアルカノールアミン類、プロピレンジアミン類、ピペラジン類、ピペリジン類、モルホリン類、ピロリジン類、アゼパン類、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(C)(ただし、アミン化合物(A)、及び(B)を除く)を含む上記[1]乃至[8]のいずれかに記載の二酸化炭素分離用組成物。
[10] 上記[1]乃至[9]のいずれかに記載の二酸化炭素分離用組成物に、さらに水を含み、当該水の濃度が水を含んだ二酸化炭素分離用組成物全体の30~95重量%であることを特徴とする、二酸化炭素分離用組成物。
[11] 二酸化炭素を含むガスを、上記[1]乃至[10]のいずれかに記載の二酸化炭素分離用組成物に接触させて、該混合ガス中の二酸化炭素を吸収させる工程を含むことを特徴とする二酸化炭素の分離方法。
本発明の二酸化炭素分離用組成物は、従来公知の材料に比べて単位時間当たりの二酸化放散速度が速く、大量の二酸化炭素を高速、かつ少量の二酸化炭素分離用組成物で吸収分離処理することができるという効果を有する。このため、本発明は、大規模火力発電などで大量に排出される二酸化炭素を効率よく吸収分離することができるという点で、工業的に極めて有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の二酸化炭素分離用組成物について説明する。
本発明の二酸化炭素分離用組成物は、上記一般式(1)で示されるアミン化合物、上記一般式(2)で示されるアミン化合物、及び上記一般式(5)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(A)と、一般式(3)で示されるアミン化合物、及び一般式(4)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(B)を含むことをその特徴とする。また、例えば、より具体的には、上記のアミン化合物(A)とアミン化合物(B)の混合物を水等の溶媒に溶解させることで、より好ましい二酸化炭素分離用組成物が調製される。
本発明において上記一般式(1)、(2)、(5)、(3)、及び(4)で示されるアミン化合物は、いずれも二酸化炭素を吸着したり、脱着したりする役割を担う。
本発明において、上記一般式(1)における、R10、R11、R12、R13、及びR14は、各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基を表す。
本発明において、上記一般式(1)における、R10、R11、R12、R13、及びR14は、上記の定義に該当すればよく、特に限定するものではないが、各々独立して、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、ブチル基(n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基)、水酸基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、又はsec-ブトキシ基を挙げることができる。これらのうち、二酸化炭素の放散効率に優れる点で、好ましくは、各々独立して、水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、ヒドロキシメチル基、又はメトキシ基であり、水素原子であることがより好ましい。
本発明において、上記一般式(1)におけるR15は、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、又は2-ヒドロキシエチル基を表す。
また、上記一般式(1)におけるR15は、上記の定義に該当すればよく、特に限定するものではないが、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、ブチル基(n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基)、メトキシメチル基、メトキシメチル基、又は2-ヒドロキシエチル基を挙げることができる。これらのうち、二酸化炭素の放散効率に優れる点で、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、又は2-ヒドロキシエチル基であり、水素原子がより好ましい。
a及びbは、それぞれ独立に、0又は1であり、a+b=1の関係を満たす。
a=1且つb=0のとき、上記の一般式(1)は下記一般式(1a)で示される。
Figure 2022101908000009
[上記式中、R10、R11、R12、R13、R14、及びR15の定義及び好ましい範囲は、上記の一般式(1)において示したR10、R11、R12、R13、R14、及びR15の定義及び好ましい範囲と同義である。]
a=0且つb=1のとき、上記の一般式(1)は下記一般式(1b)で示される。
Figure 2022101908000010
[上記式中、R10、R11、R12、R13、R14、及びR15の定義及び好ましい範囲は、上記の一般式(1)において示したR10、R11、R12、R13、R14、及びR15の定義及び好ましい範囲と同義である。]
一般式(1)で示されるアミン化合物の具体例としては、例えば、以下の化合物(例示化合物1~28)を挙げる事ができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2022101908000011
前記のR10、R11、R12、R13、R14、及びR15については、二酸化炭素の放散効率(放散量/吸収量)に優れる点で、各々独立して、水素原子、メチル基、エチル基、又はブチル基であることが好ましく、各々独立して、水素原子又はメチル基であることがより好ましい。
前記のR10、R11、R12、R13、及びR14は、入手容易性の観点から、水素原子であることがより好ましい。
上記一般式(1)で示されるアミン化合物については、入手容易性の観点から、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノール(R10=R11=R12=R13=R14=R15=水素原子、a=0、b=1)であることが好ましい。すなわち、下記式で表されるアミン化合物が好ましい。
Figure 2022101908000012
本発明の上記一般式(2)における、R及びRは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。
前記の炭素数1~4のアルキル基については、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、又はシクロブチル基を挙げることができる。R及びRについては、二酸化炭素の吸脱着効率に優れる点で、各々独立して、水素原子、又はメチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記一般式(2)で示されるアミン化合物については、溶解性の観点から、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-ピペラジン(R=R=水素原子)であることが好ましい。すなわち、下記式で表されるアミン化合物が好ましい。
Figure 2022101908000013
本発明の上記一般式(5)における、Rは、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。Rは、各々独立して、炭素数1~4のアルキレンを表す。
前記の炭素数1~4のアルキル基については、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、シクロブチル基、又はtert-ブチル基を挙げることができる。
前記の炭素数3~4のアミノアルキル基については、特に限定するものではないが、例えば、3-アミノプロピル基、2-アミノプロピル基、1-メチル-2-アミノエチル基、4-アミノブチル基、3-アミノブチル基、2-アミノエチル基、又は1-メチル-3-アミノプロピル基を挙げることができる。
前記の炭素数3~4のヒドロキシアルキルについては、特に限定するものではないが、例えば、3-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、1-メチル-2-ヒドロキシエチル基、4-ヒドロキシブチル基、3-ヒドロキシブチル基、2-ヒドロキシエチル基、又は1-メチル-3-ヒドロキシプロピル基等を挙げることができる。
前記の炭素数1~4のアルキレンとしては、特に限定するものではないが、例えば、メチレン、1,2-エチレン、1,3-プロピレン、1,2-プロピレン、1,4-ブテン、1,3-ブテン、又は1,2-ブテン等を挙げることができる。
一般式(5)におけるRについては、二酸化炭素の吸脱着効率に優れる点で、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシプロピル基、又は3-アミノプロピル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
一般式(5)におけるRについては、二酸化炭素の吸脱着効率に優れる点で、各々独立して、1,2-エチレン、又は1,3-プロピレンであることが好ましく、1,2-エチレンであることがより好ましい。
上記一般式(5)で示されるアミン化合物については、溶解性の観点から、N-メチルジエタノールアミンであることが好ましい。すなわち、下記式で表されるアミン化合物が好ましい。
Figure 2022101908000014
本発明の上記一般式(3)におけるR及びRは、各々独立して、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。Rは、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。RとRは互いに結合して環を形成していてもよい。Rは、炭素数1~4のアルキレンを表す。
一般式(3)における、炭素数1~4のアルキル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、炭素数3~4のヒドロキシアルキル基、及び炭素数1~4のアルキレンの定義及び好ましい範囲は、一般式(5)において示した、炭素数1~4のアルキル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、炭素数3~4のヒドロキシアルキル基、及び炭素数1~4のアルキレンの定義及び好ましいと同義である。
一般式(3)におけるR、及びRについては、二酸化炭素の吸脱着効率に優れる点で、各々独立して、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシプロピル基、又は3-アミノプロピル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
一般式(3)におけるRについては、二酸化炭素の吸脱着効率に優れる点で、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシプロピル基、又は3-アミノプロピル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
一般式(3)におけるRについては、二酸化炭素の吸脱着効率に優れる点で、1,2-エチレン、又は1,3-プロピレンであることが好ましく、1,2-エチレンであることがより好ましい。
なお、上記一般式(3)で示されるアミン化合物において、RとRは互いに結合して環を形成したものについては、特に限定するものではないが、例えば、下記一般式(3a)で示されるアミン化合物を例示することができ、二酸化炭素吸脱着効率に優れる点で、下記一般式(3b)で示されるアミン化合物が好ましい。
Figure 2022101908000015
[上記式中、Rは、素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。
は、各々独立して、炭素数1~4のアルキレンを表す。]
Figure 2022101908000016
[上記式中、Rは、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。]
一般式(3a)及び(3b)における、炭素数1~4のアルキル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、炭素数3~4のヒドロキシアルキル基、及び炭素数1~4のアルキレンの定義及び好ましい範囲は、一般式(5)にいて示した、炭素数1~4のアルキル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、炭素数3~4のヒドロキシアルキル基、及び炭素数1~4のアルキレンの定義及び好ましいと同義である。
一般式(3a)におけるR及びRの好ましい範囲については、一般式(3)で示したR及びRの好ましい範囲と同じである。
一般式(3b)におけるRの好ましい範囲については、一般式(3)で示したRの好ましい範囲と同じである。
一般式(3)で示されるアミン化合物の具体例としては、例えば、N,N-ジメチル-1,4-ジアミノブタン、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン、N,N-ジメチル-1,2-ジアミノプロパン、N,N-ジメチル-1,2-ジアミノエタン、N,N-ジエチル-1,4-ジアミノブタン、N,N-ジエチル-1,3-ジアミノプロパン、N,N-ジエチル-1,2-ジアミノプロパン、N,N-ジエチル-1,2-ジアミノエタン、N,N-ジプロピル-1,4-ジアミノブタン、N,N-ジプロピル-1,3-ジアミノプロパン、N,N-ジプロピル-1,2-ジアミノプロパン、N,N-ジプロピル-1,2-ジアミノエタン、N-メチルピペラジン、N-エチルピペラジン、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン、N-(2-ヒドロキシプロピル)ピペラジン、又はN-(3-アミノプロピル)ピペラジン等を挙げることができる。
上記一般式(3)で示されるアミン化合物については、入手容易性の観点から、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン(R=Rメチル基、R=水素原子、R=1,3-プロピレン)、及びN,N-ジメチル-1,2-ジアミノエタン(R=Rメチル基、R=水素原子、R=1,2-エチレン)からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミンであることが好ましい。
本発明の上記一般式(4)におけるRは、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。Rは、各々独立して、炭素数1~4のアルキレンを表す。
一般式(4)における、炭素数1~4のアルキル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、炭素数3~4のヒドロキシアルキル基、及び炭素数1~4のアルキレンの定義及び好ましい範囲は、一般式(5)にいて示した、炭素数1~4のアルキル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、炭素数3~4のヒドロキシアルキル基、及び炭素数1~4のアルキレンの定義及び好ましいと同義である。
一般式(4)におけるRについては、二酸化炭素の吸脱着効率に優れる点で、メチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシプロピル基、又は3-アミノプロピル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
一般式(4)におけるRについては、二酸化炭素の吸脱着効率に優れる点で、各々独立して、1,2-エチレン、又は1,3-プロピレンであることが好ましく、1,2-エチレンであることがより好ましい。
一般式(4)で示されるアミン化合物の具体例としては、例えば、N-(2-アミノエチル)-2-アミノエタノール、N-(3-アミノプロピル)-2-アミノエタノール、N-(2-アミノプロピル)-2-アミノエタノール、N-(4-アミノブチル)-2-アミノエタノール、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロパノール、N-(3-アミノプロピル)-3-アミノプロパノール、N-(2-アミノプロピル)-3-アミノプロパノール、N-(4-アミノブチル)-3-アミノプロパノール、N-(2-アミノエチル)-4-アミノブタノール、N-(3-アミノプロピル)-4-アミノブタノール、N-(2-アミノプロピル)-4-アミノブタノール、又はN-(4-アミノブチル)-4-アミノブタノール、等を挙げることができる。
上記一般式(4)で示されるアミン化合物については、入手容易性の観点から、N-(2-アミノエチル)-2-アミノエタノール(R=水素原子、R=エチレン)、及び2-(3-アミノプロピル)-2-アミノエタノール(R=水素原子、R=1,2-エチレンと1,3-プロピレン)からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミンであることが好ましい。
本発明の上記一般式(1)で示されるアミン化合物、上記一般式(2)で示されるアミン化合物、及び上記一般式(5)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(A)と、上記一般式(3)で示されるアミン化合物、及び上記一般式(4)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(B)を含むことを特徴とする、二酸化炭素分離用組成物については、二酸化炭素の吸収速度と放散速度に優れる点で、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノール、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-ピペラジン、及びN-メチルジエタノールアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(A)と、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン、N,N-ジメチル-1,2-ジアミノエタン、N-(2-アミノエチル)-2-アミノエタノール、及び2-(3-アミノプロピル)-2-アミノエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(B)を含むことを特徴とする二酸化炭素分離用組成物であることが好ましい。
本発明の二酸化炭素分離用組成物については、二酸化炭素吸収速度が速いという点で、アミン化合物(A)とアミン化合物(B)の組成比が、アミン化合物(A) 100重量部に対して、アミン化合物(B)が5~300重量部であることが好ましく、アミン化合物(A) 100重量部に対して、アミン化合物(B) 10~200重量部であることがより好ましく、アミン化合物(A) 100重量部に対して、アミン化合物(B) 15~150重量部であることがより好ましい。
本発明において、上記一般式(1)、(2)、(5)、(4)、及び(5)で示されるアミン化合物は市販のものでもよいし、公知の方法により合成したものでもよく、特に限定されない。また、これらのアミン化合物の純度としては、特に限定するものではないが、いずれも、それぞれ、95%以上であることが好ましく、99%以上が特に好ましい。純度が95%を下回ると、二酸化炭素の吸収量が低下する恐れがある。
本発明の二酸化炭素分離用組成物については、一般式(1)、(2)、(5)、(3)、及び(4)で示されるアミン化合物に加えて、さらに、これらとは異なる、アルカノールアミン類、プロピレンジアミン類、ピペラジン類、ピペリジン類、モルホリン類、ピロリジン類、アゼパン類、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(C)を含んでいてもよい。当該アミン化合物(C)を共存させることで、二酸化炭素分離用組成物の単位重量当たりのN原子含有量を増やすことができる場合があり、二酸化炭素分離用組成物の単位重量当たりの二酸化炭素吸収量が増える点で、工業的に有利である場合がある。
本発明において、前記のアルカノールアミン類としては、具体例としては、例えば、エタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N-メチルエタノールアミン、N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]-N-エチルエタノールアミン、2-(2-アミノエトキシ)エタノール、2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノール、2-[2-(ジエチルアミノ)エトキシ]エタノール、N-[2-(2-アミノエトキシ)エチル]エタノールアミン、N-[2-{2-(ジメチルアミノ)エトキシ}エチル]-N-メチルエタノールアミン、又はN-[2-{2-(ジエチルアミノ)エトキシ}エチル],N-エチルエタノールアミン等が挙げられる。これらのうち、入手のし易さ、及び製造コストの観点から、アルカノールアミン類としては、エタノールアミン、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン、及び2-(2-アミノエトキシ)エタノールからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
本発明において、前記のプロピレンジアミン類としては、具体例としては、例えば、1,3-ビス(ジメチルアミノ)プロパン、又は1,3-ビス(ジエチルアミノ)プロパン等が挙げられる。これらのうち、入手のし易さ、及び製造コストの観点から、プロピレンジアミン類としては、
本発明において、前記のピペラジン類としては、具体例としては、例えば、ピペラジン、1-(2-ヒドロキシエチル)-4-メチルピペラジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-メチルピペラジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-エチルピペラジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-プロピルピペラジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-ブチルピペラジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-4-メチルピペラジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-4-エチルピペラジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-4-プロピルピペラジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-4-ブチルピペラジン、1-(2,3-ジメトキシプロピル)-4-メチルピペラジン、1-(2,3-ジメトキシプロピル)-4-エチルピペラジン、1-(2,3-ジメトキシプロピル)-4-プロピルピペラジン、1-(2,3-ジメトキシプロピル)-4-ブチルピペラジン、又は1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
本発明において、前記のピペリジン類としては、具体例としては、例えば、ピペリジン、2-メチルピペリジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-ピペリジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-メチルピペリジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-エチルピペリジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-プロピルピペリジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-ブチルピペリジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-ピペリジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-4-メチルピペリジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-4-エチルピペリジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-4-プロピルピペリジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-4-ブチルピペリジン、1-(2,3-ジメトキシプロピル)-ピペリジン、1-(2,3-ジメトキシプロピル)-4-メチルピペリジン、1-(2,3-ジメトキシプロピル)-4-エチルピペリジン、1-(2,3-ジメトキシプロピル)-4-プロピルピペリジン、又は1-(2,3-ジメトキシプロピル)-4-ブチルピペリジン等が挙げられる。
本発明において、前記のモルホリン類としては、具体例としては、例えば、モルホリン、2-メチルモルホリン、2,6-ジメチルモルホリン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-モルホリン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-モルホリン、又は1-(2,3-ジメトキシプロピル)-モルホリン等が挙げられる。
本発明において、ピロリジン類としては、具体例としては、例えば、ピロリジン、2-メチルピロリジン、2,5-ジメチルピロリジン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-ピロリジン、1-(2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル)-ピロリジン、1-(2,3-ジメトキシプロピル)-ピロリジン、又は1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン等が挙げられる。
本発明において、前記のアゼパン類としては、具体例としては、例えば、アゼパン、2-メチルアゼパン、2,7-ジメチルアゼパン、又は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン等が挙げられる。
本発明において、前記のポリエチレンポリアミン類としては、具体例としては、例えば、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、ヘキサエチレンヘプタミン(HEHA)、又は8以上のアミノ基を有するポリエチレンポリアミン等が挙げられる。
ここで、前記の「TETA」とは、4つのアミノ基がエチレン鎖を介して直鎖状又は分岐状に連なっている化合物を指すが、本発明においては、同じくアミノ基を4つ有しており、且つピペラジン環構造を有するものも含まれる。TETAの具体的な化合物名としては、例えば、1,4,7,10-テトラアザデカン、N,N-ビス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-ピペラジン、又は1、4-ビス(2-アミノエチル)-ピペラジン等が挙げられる。
また、前記の「TEPA」とは、5つのアミノ基がエチレン鎖を介して直鎖状又は分岐状に連なっている化合物を指すが、本発明においては、同じくアミノ基を5つ有しており、且つピペラジン環構造を有するものも含まれる。TEPAの具体的な化合物名としては、例えば、1,4,7,10,13-ペンタアザトリデカン、N,N,N’-トリス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、1-[2-[ビス(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-ピペラジン、又はビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]アミン等が挙げられる。
また、前記の「PEHA」とは、6つのアミノ基がエチレン鎖を介して直鎖状又は分岐状に連なっている化合物を指すが、本発明においては、同じくアミノ基を6つ有しており、且つピペラジン環構造を有するものも含まれる。PEHAの具体的な化合物名としては、例えば、1,4,7,10,13,16-ヘキサアザヘキサデカン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、N,N-ビス(2-アミノエチル)-N’-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、1-[2-[2-[2-[ビス(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、又はN,N’-ビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]-1,2-エタンジアミン等が挙げられる。
また、前記の「HEHA」とは、7つのアミノ基がエチレン鎖を介して直鎖状又は分岐状に連なっている化合物を指すが、本発明においては、同じくアミノ基を7つ有しており、且つピペラジン環構造を有するものも含まれる。HEHAの具体的な化合物名としては、例えば、1,4,7,10,13,16,19-ヘプタアザノナデカン、N-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-N,N’,N’-トリス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、又はN-(2-アミノエチル)-N,N’-ビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]-1,2-エタンジアミン等が挙げられる。
また、前記の「8以上のアミノ基を有するポリエチレンポリアミン」とは、8つ以上のアミノ基がエチレン鎖を介して直鎖状又は分岐状に連なっている化合物を指すが、本発明においては、同じくアミノ基を8つ以上有しており、且つピペラジン環構造を有するものも含まれる。8以上のアミノ基を有するポリエチレンポリアミンの具体例としては、例えば、商品名「Poly8」(東ソー株式会社製)、ポリエチレンイミン等が挙げられる。
これらのうち、入手のし易さ、及び取得コストの観点から、ポリエチレンポリアミン類としては、ジエチレントリアミン(DETA)、
1,4,7,10-テトラアザデカン、N,N-ビス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-ピペラジン、及び1、4-ビス(2-アミノエチル)-ピペラジンの混合物よりなるトリエチレンテトラミン(TETA)、
1,4,7,10,13-ペンタアザトリデカン、N,N,N’-トリス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、1-[2-[ビス(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-ピペラジン、及びビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]アミンの混合物よりなるテトラエチレンペンタミン(TEPA)、
1,4,7,10,13,16-ヘキサアザヘキサデカン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、N,N-ビス(2-アミノエチル)-N’-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、1-[2-[2-[2-[ビス(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、及びN,N’-ビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]-1,2-エタンジアミンの混合物よりなるペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、
1,4,7,10,13,16,19-ヘプタアザノナデカン、N-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-N,N’,N’-トリス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、N-(2-アミノエチル)-N,N’-ビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]-1,2-エタンジアミンの混合物よりなるヘキサエチレンヘプタミン(HEHA)、並びに
8以上のアミノ基を有するポリエチレンポリアミンである商品名「Poly8」(東ソー株式会社製)
からなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
本発明において、アミン化合物(C)は、市販のものでもよいし、公知の方法により合成したものでもよく、特に限定されない。また、アミン化合物(C)の純度としては、特に限定するものではないが、95%以上であることが好ましく、99%以上であることが特に好ましい。純度が95%を下回ると、二酸化炭素の吸収量が低下する恐れがある。
本発明において、二酸化炭素分離用組成物がアミン化合物(C)を含有する場合、上記アミン化合物(A)及び(B)とアミン化合物(C)の合計重量に占めるアミン化合物(C)の重量は、特に制限されるものではないが、単位重量当たりの二酸化炭素吸収量を増やすという観点から、50重量%以下であることが好ましく、30重量%以下であることがより好ましく、20重量%以下であることがより好ましい。
本発明の二酸化炭素分離用組成物は、そのままその目的用途に使用することもできるが、操作性の観点から、別途、溶媒をさらに含ませた組成物として使用することができる。なお、当該二酸化炭素分離用組成物に用いる溶媒については、特に限定するものではないが、例えば、水、アルコール化合物、ポリオール化合物(特に限定するものではないが、例えば、エチレングリコール、グリセリン、又はポリエチレングリコール等)等を挙げることができ、これらの混合物を用いてもよい。これらのうち、二酸化炭素ガスを重炭酸塩として吸収分離する効率性に優れる点、吸収剤や分離剤の粘度上昇や固形分生成抑制に優れる点、二酸化炭素の放散エネルギーがあまり高くならない点で、水が好ましい。
前記の溶媒(例えば、水)を用いる場合において、当該溶媒の濃度については、本発明の二酸化炭素分離用組成物の操作性に優れる点で、当該溶媒を含んだ二酸化炭素分離用組成物全量に対して30~95重量%であることが好ましく、50~80重量%であることがより好ましい。
次に、本発明における二酸化炭素の分離方法について説明する。
本発明の二酸化炭素の分離方法は、本発明の二酸化炭素分離用組成物と二酸化炭素を含むガスを接触させ、二酸化炭素を前記二酸化炭素分離用組成物に高選択的に吸収させる工程を有することを特徴とし、このように吸収させた後、前記の二酸化炭素分離用組成物を高温及び/又は減圧することにより、吸収された二酸化炭素を放散させる工程を含んでいてもよい。
本発明の二酸化炭素の分離方法において、二酸化炭素を含むガスを、本発明の二酸化炭素分離用組成物に接触させる方法については、特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。公知の方法としては、バブリング法や、充填塔又は棚段塔を用いた対向接触法などが挙げられる。
本発明の二酸化炭素の分離方法において、二酸化炭素を含むガスを、本発明の二酸化炭素分離用組成物に吸収させる際の温度としては、特に制限するものではないが、通常0℃~50℃の範囲を挙げることができる。
本発明の二酸化炭素の分離方法において、二酸化炭素を本発明の二酸化炭素分離用組成物から放散させる温度は、特に制限するものではないが、通常60~150℃の範囲を挙げることができる。但し、エネルギー低減の観点から、100℃以下とすることが好ましい。
また、本発明の二酸化炭素分離用組成物については、これを任意の担体に担持又は添着させてなる二酸化炭素吸収放散剤として、二酸化炭素の化学吸収法に用いることができる。
当該化学吸収法は、上記の二酸化炭素分離用組成物と二酸化炭素を含むガスを接触させ、二酸化炭素を吸収させた後、高温又は減圧することにより吸収された二酸化炭素を放散させる方法を表す。この化学吸収法では、一般的に二酸化炭素を放散させる温度は100℃以上とされるが、本発明の二酸化炭素分離用組成物を使用する場合には、特に温度に関する制約は無く、100℃未満の温度としてもよい。
前記の担体としては、特に限定するものではないが、例えば、シリカ、アルミナ、マグネシア、多孔性ガラス、活性炭、ポリメチルメタクリレート系の多孔性樹脂、又は繊維などを用いることができる。
前記のシリカとしては、結晶性と非結晶性(アモルファス)があり、細孔を有するゼオライト状のシリカ、メソポーラスシリカなど多種知られている。本発明の二酸化炭素吸収放散剤において、使用できるシリカには特に制限はなく、工業的に流通しているものを使用することができるが、表面積が大きいシリカが好ましい。
本発明の担体を用いた二酸化炭素吸収放散剤においては、更に水を含有させてもよい。
本発明の担体を用いた二酸化炭素吸収放散剤における二酸化炭素分離用組成物の担持量は、二酸化炭素の吸収量及び二酸化炭素分離用組成物の担持操作に優れる点で、二酸化炭素分離用組成物が担持された状態の担体重量に対し5~70重量%であることが好ましく、更に好ましくは10~60重量%である。
本発明の担体を用いた二酸化炭素吸収放散剤に含まれる水の量は、吸収する二酸化炭素に対し等モル以上が好ましい。水の量が二酸化炭素に対し等モル以上であると、二酸化炭素の放散エネルギーが余り大きくならない点で好ましい。
本発明の担体を用いた二酸化炭素吸収放散剤は固体吸収法として広く知られた二酸化炭素分離方法に適用できる。固体吸収法は、二酸化炭素分離剤と二酸化炭素を含むガスを接触させ、二酸化炭素を吸収させた後、高温又は減圧することにより吸収された二酸化炭素を放散させる方法を表す。固体吸収法では、一般的に二酸化炭素を放散させる温度は100℃以上とされるが、本発明の二酸化炭素分離組成物を使用する場合には、特に温度に関する制約は無く、100℃未満としてもよい。
上記の二酸化炭素を含むガスについては、純粋な二酸化炭素ガスであってもよいし、二酸化炭素とその他ガスを含む混合ガスであってもよい。前記のその他のガスとしては、特に限定するものではないが、例えば、大気、窒素、酸素、水素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、一酸化炭素、水蒸気、メタン、又は窒素酸化物等が挙げられる。
本発明の二酸化炭素の分離方法に適用できる混合ガスについては、二酸化炭素を含む混合ガスであれば特に制限されないが、二酸化炭素と他のガスとの分離性能を向上させるためには、二酸化炭素濃度が5%以上であることが好ましく、より好ましくは10%以上であることが望ましい。
本発明の二酸化炭素の分離方法においては、上記の工程(吸収工程、放散工程)以外の工程を追加して実施しても一向に差し支えない。例えば、冷却工程、加熱工程、洗浄工程、抽出工程、超音波処理工程、蒸留工程、その他薬液で処理する工程などを適宜実施することができる。
本発明の二酸化炭素の分離方法は、特に限定するものではないが、例えば、火力発電所、鉄鋼プラント、及びセメント工場などで発生する燃焼排ガスからの二酸化炭素(CO)の分離や、水蒸気改質プロセスで得られる水蒸気改質ガスからの二酸化炭素(CO)の分離に適用することができる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
[実施例1]
1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン-2-メタノール(東ソー製) 7g、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-ピペラジン(Sigma-Aldrich製) 32g、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン(東京化成工業製) 6g、及び純水 55gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。これを200mLのガス吸収瓶に入れ、水浴で40℃に調温した。二酸化炭素吸収液に140mL/分の二酸化炭素ガスと560mL/分の窒素ガスの混合気体を1.5時間吹き込み、ガス流量計と二酸化炭素濃度計を用いて二酸化炭素ガスの吸収量を測定したところ、二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で5.65Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を56.5L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり1442mL/分であった。
次に、上記のガス吸収瓶を70℃の水浴に入れ、140mL/分の二酸化炭素ガスと560mL/分の窒素ガスの混合気体を0.5時間吹き込み、ガス流量計と二酸化炭素濃度計を用いて二酸化炭素ガスの放散量を測定したところ、二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で0.76Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを7.6L放散した。また、この時の単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり253mL/分であった。
[実施例2]
1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン-2-メタノール(東ソー製) 20g、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン(東京化成工業製) 20g、及び純水 60gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。当該二酸化炭素吸収液を用いて、実施例1と同じ条件で二酸化炭素ガスの吸収脱着操作を行った。二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で6.82Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を68.2L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり1733mL/分であった。
二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で0.75Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを7.5L放散した。また、単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり252mL/分であった。
[実施例3]
1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン-2-メタノール(東ソー製) 30g、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン(東京化成工業製) 10g、及び純水 60gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。当該二酸化炭素吸収液を用いて、実施例1と同じ条件で二酸化炭素ガスの吸収脱着操作を行った。二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で5.24Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を52.4L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり1364mL/分であった。
二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で1.00Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを10.0L放散した。また、単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり333mL/分であった。
[実施例4]
1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン-2-メタノール(東ソー製) 25g、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン(東京化成工業製) 15g、及び純水 60gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。当該二酸化炭素吸収液を用いて、実施例1と同じ条件で二酸化炭素ガスの吸収脱着操作を行った。二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で5.90Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を59.0L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり1513mL/分であった。
二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で0.94Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを9.4L放散した。また、単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり312mL/分であった。
[実施例5]
1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン-2-メタノール(東ソー製) 15g、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン(東京化成工業製) 25g、及び純水 60gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。当該二酸化炭素吸収液を用いて、実施例1と同じ条件で二酸化炭素ガスの吸収脱着操作を行った。二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で7.73Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を77.3L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり1991mL/分であった。
二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で0.74Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを7.4L放散した。また、単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり245mL/分であった。
[実施例6]
N-メチルジエタノールアミン(富士フイルム和光純薬工業製) 25g、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン(東京化成工業製) 15g、及び純水 60gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。当該二酸化炭素吸収液を用いて、実施例1と同じ条件で二酸化炭素ガスの吸収脱着操作を行った。二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で6.10Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を61.0L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり1374mL/分であった。
二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で0.93Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを9.30L放散した。また、単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり309mL/分であった。
[比較例1]
N-メチルジエタノールアミン(富士フイルム和光純薬工業製) 30g、及び純水 70gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。当該二酸化炭素吸収液を用いて、実施例1と同じ条件で二酸化炭素ガスの吸収脱着操作を行った。二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で3.15Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を31.5L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり540mL/分であった。
二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で1.42Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを14.2L放散した。また、単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり190mL/分であった。
[比較例2]
N-メチルジエタノールアミン(富士フイルム和光純薬工業製) 24g、N-メチル-1,3-ジアミノプロパン(東京化成工業製) 16g、及び純水 60gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。当該二酸化炭素吸収液を用いて、実施例1と同じ条件で二酸化炭素ガスの吸収脱着操作を行った。二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で7.16Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を71.6L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり1742mL/分であった。
二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で0.53Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを5.30L放散した。また、単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり177mL/分であった。
[比較例3]
N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン(東京化成工業製) 30g、及び純水 70gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。当該二酸化炭素吸収液を用いて、実施例1と同じ条件で二酸化炭素ガスの吸収脱着操作を行った。二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で8.11Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を81.1L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり2023mL/分であった。
二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で0.94Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを9.40L放散した。また、単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり141mL/分であった。
[比較例4]
N-(2-アミノエチル)エタノールアミン(東京化成工業製)40g、及び純水 60gを混合撹拌し、二酸化炭素吸収液(100g)を得た。当該二酸化炭素吸収液を用いて、実施例1と同じ条件で二酸化炭素ガスの吸収脱着操作を行った。二酸化炭素ガスの吸収量は、標準状態換算で9.20Lであった。すなわち、吸収液 1kg当たり標準状態で二酸化炭素を92.0L吸収した。また、混合ガス吹込み開始直後30分間の単位時間当たりの二酸化炭素ガス吸収量は、吸収液 1kg当たり2000mL/分であった。
二酸化炭素ガスの放散量は、標準状態換算で0.63Lであった。すなわち、吸収液1kg当たり標準状態で二酸化炭素ガスを6.30L放散した。また、単位時間当たりの二酸化炭素ガス放散量は、吸収液 1kg当たり209mL/分であった。
Figure 2022101908000017
Figure 2022101908000018

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で示されるアミン化合物、下記一般式(2)で示されるアミン化合物、及び下記一般式(5)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(A)と、下記一般式(3)で示されるアミン化合物、及び下記一般式(4)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(B)を含むことを特徴とする、二酸化炭素分離用組成物。
    Figure 2022101908000019
    [上記式中、R10、R11、R12、R13及びR14は、各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基を表す。
    a及びbは、それぞれ独立に、0又は1であり、a+b=1の関係を満たす。
    15は、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、又は2-ヒドロキシエチル基を表す。]
    Figure 2022101908000020
    [上記式中、R及びRは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。]
    Figure 2022101908000021
    [上記式中、Rは、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。Rは、各々独立して、炭素数1~4のアルキレンを表す。]
    Figure 2022101908000022
    [上記式中、R及びRは、各々独立して、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。
    は、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基、又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。
    とRは互いに結合して環を形成していてもよい。
    は、炭素数1~4のアルキレンを表す。]
    Figure 2022101908000023
    [上記式中、Rは、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、ヒドロキシメチル基、2-ヒドロキシエチル基、炭素数3~4のアミノアルキル基又は炭素数3~4のヒドロキシアルキル基を表す。
    は、各々独立して、炭素数1~4のアルキレンを表す。]
  2. 上記一般式(1)で示されるアミン化合物が、下記式
    Figure 2022101908000024
    で示される、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノールであることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素分離用組成物。
  3. 上記一般式(2)で示されるアミン化合物が、下記式
    Figure 2022101908000025
    で示される、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-ピペラジンであることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素分離用組成物。
  4. 上記一般式(5)で示されるアミン化合物が、下記式
    Figure 2022101908000026
    で示される、N-メチルジエタノールアミンであることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素分離用組成物。
  5. 上記一般式(3)で示されるアミン化合物が、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン、又はN,N-ジメチル-1,2-ジアミノエタンであることを特徴とする請求項1乃至4に記載の二酸化炭素分離用組成物。
  6. 上記一般式(4)で示されるアミン化合物が、N-(2-アミノエチル)-2-アミノエタノール、又は2-(3-アミノプロピル)-2-アミノエタノールであることを特徴とする請求項1乃至4に記載の二酸化炭素分離用組成物。
  7. 1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノール、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-ピペラジン、及びN-メチルジエタノールアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(A)と、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン、N,N-ジメチル-1,2-ジアミノエタン、N-(2-アミノエチル)-2-アミノエタノール、及び2-(3-アミノプロピル)-2-アミノエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(B)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の二酸化炭素分離用組成物。
  8. アミン化合物(A)とアミン化合物(B)の組成比率が、アミン化合物(A) 100重量部に対して、アミン化合物(B)が5~300重量部であることを特徴とする、上記請求項1乃至7のいずれかに記載の二酸化炭素分離用組成物。
  9. アミン化合物(A)及びアミン化合物(B)に加えて、さらにアルカノールアミン類、プロピレンジアミン類、ピペラジン類、ピペリジン類、モルホリン類、ピロリジン類、アゼパン類、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(C)(ただし、アミン化合物(A)及び(B)を除く)を含む上記請求項1乃至8のいずれかに記載の二酸化炭素分離用組成物。
  10. 上記請求項1乃至9のいずれかに記載の二酸化炭素分離用組成物に、さらに水を含み、当該水の濃度が水を含んだ二酸化炭素分離用組成物全体の30~95重量%であることを特徴とする、二酸化炭素分離用組成物。
  11. 二酸化炭素を含むガスを、上記請求項1乃至10のいずれかに記載の二酸化炭素分離用組成物に接触させて、該混合ガス中の二酸化炭素を吸収させる工程を含むことを特徴とする二酸化炭素の分離方法。
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