JP2022101781A - 制御装置、モータシステム及び同定方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022101781000001
【課題】モータのイナーシャと粘性係数の少なくとも一方の同定精度を確保可能な制御装置、モータシステム及び同定方法を提供すること。
【解決手段】モータのq軸電流をステップ状に変化させることで前記モータの速度の立ち上がり時間を測定し、前記立ち上がり時間の測定値に応じた同定条件で、前記モータのイナーシャと粘性抵抗の少なくとも一方を同定する同定部を備える、制御装置。例えば、前記同定部は、前記立ち上がり時間の測定値に対応するプリイナーシャを推定し、前記プリイナーシャの推定値に対応する前記同定条件を決定する。例えば、前記同定部は、前記プリイナーシャと前記同定条件との対応テーブルを用いて、前記プリイナーシャの推定値に対応する前記同定条件を決定する。
【選択図】図4

Description

本開示は、制御装置、モータシステム及び同定方法に関する。
モータの発生トルクからモータ速度への伝達関数の係数を最小二乗法により推定することで、モータのイナーシャと粘性係数を同定する同定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、トルク指令とモータ位置情報に基づき最小二乗推定処理を行い、イナーシャ推定値及び粘性摩擦係数推定値を出力する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、q軸の電流指令値をステップ状に変化させることで上昇する角速度推定値の上昇カーブから角加速度を算出し、角加速度の算出値を用いてモータの全慣性モーメントを算出する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平8-220197号公報 国際公開第2014/156164号 特開2004-242430号公報
しかしながら、モータ速度の変動のさせ方によっては、モータのイナーシャと粘性係数の少なくとも一方を同定する精度が低下する場合がある。
本開示は、モータのイナーシャと粘性係数の少なくとも一方の同定精度を確保可能な制御装置、モータシステム及び同定方法を提供する。
本開示の一態様では、
モータのq軸電流をステップ状に変化させることで前記モータの速度の立ち上がり時間を測定し、前記立ち上がり時間の測定値に応じた同定条件で、前記モータのイナーシャと粘性抵抗の少なくとも一方を同定する同定部を備える、制御装置が提供される。
本開示によれば、モータのイナーシャと粘性係数の少なくとも一方の同定精度を確保できる。
本開示の実施の形態1に係るモータシステムの構成例を示す図である。 モータシステムの速度制御系における機械系モデルの一例を示すブロック線図である。 モータの機械的パラメータを最小二乗法により同定する同定部の一例を示す機能ブロック図である。 同定方法1を示すフローチャートである。 対応テーブルの一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態に係るモータ制御装置、モータシステム及びモータ制御方法について詳細に説明する。
図1は、本開示の実施の形態1に係るモータシステム1の構成例を示す図である。図1に示すモータシステム1は、モータ4のロータと同期して回転する直交回転座標軸であるdq軸上でモータ4を制御することで、高性能なトルク制御や速度制御を実現する。
d軸は、ロータの実際の磁極位置を表す実角度方向(ロータの磁石により発生する磁束の方向)に伸びる軸であり、q軸は、d軸から電気角で90°進んだ方向に伸びる軸である。d軸及びq軸は、合わせて、dq軸又はd,q軸と称することがある。dq軸は、ベクトル制御におけるモデル上の軸である。ロータの磁極位置θは、モータの基準コイル(例えば、U相コイル)の位置を基準に、d軸が進む角度で表される。なお、d軸及びq軸は、ベクトル制御におけるモデル上の軸であり、各種センサの有無にかかわらず、d軸及びq軸を用いることができる。
モータシステム1が搭載される機器は、例えば、コピー機、パーソナルコンピュータ、冷蔵庫、ポンプ等であるが、当該機器は、これらに限られない。モータシステム1は、モータ4と、モータ制御装置100とを少なくとも備える。
モータ4は、複数のコイルを有するモータである。モータ4は、例えば、U相コイルとV相コイルとW相コイルとを含む3相コイルを有する。モータ4の具体例として、3相のブラシレス直流モータ、ステッピングモータなどが挙げられる。モータ4は、少なくとも一つの永久磁石が配置されるロータと、ステータとを有する。モータ4は、例えば、送風用のファンを回すファンモータである。モータ4は、ロータの磁石の角度位置(磁極位置)を検出する位置センサを使用しないモータ(センサレス型モータ)でも、位置センサを使用するモータ(センサ付きモータ)でもよい。
モータ制御装置100は、モータ4が3相のブラシレス直流モータの場合、3相ブリッジ接続された複数のスイッチング素子を3相のPWM信号を含む通電パターンに従いオンオフ(ON、OFF)制御することで、インバータ12を介してモータ4を駆動する。モータ制御装置100は、モータ4がステッピングモータの場合、例えば2相接続された複数のスイッチング素子を2相のPWM信号を含む通電パターンに従いオンオフ制御することで、インバータ12を介してモータ4を駆動する。
モータ制御装置100は、例えば、インバータ12、PWM回路13、電流検出部11、位置・速度検出部19、速度制御部20、電流制御部30、電流座標変換器14、電圧座標変換器15及び同定部40を備える。同定部40等の各部の機能は、メモリに記憶されたプログラムに従ってCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが動作することにより実現される。
インバータ12は、モータ4が3相のブラシレス直流モータの場合、直流電源から供給される直流を複数のスイッチング素子のスイッチングによって3相交流に変換し、3相交流の駆動電流をモータ4に流すことによって、モータ4のロータを回転させる回路である。インバータ12は、PWM回路13によって生成される複数の通電パターン(より具体的には、3相のPWM信号)に基づいて、モータ4を駆動する。PWMとは、Pulse Width Modulation(パルス幅変調)を意味する。インバータ12は、モータ4がステッピングモータの場合、直流電源から供給される直流を複数のスイッチング素子のスイッチングによって複数の交流に変換し、複数の駆動電流をモータ4に流すことによって、モータ4のロータを回転させる回路である。
電流検出部11は、モータ4が3相のブラシレス直流モータの場合、PWM回路13によって生成される複数の通電パターン(より具体的には、3相のPWM信号)に基づいて、モータ4に流れるU,V,W各相の相電流Iu,Iv,Iwを検出する。例えば、電流検出部11は、インバータ12の直流側に設けられる1つのシャント抵抗に発生する電圧に基づいて、各相の相電流Iu,Iv,Iwを検出する。電流検出部11は、インバータ12とモータ4との間に流れる電流を検出する電流センサによって、相電流Iu,Iv,Iwを検出してもよい。電流検出部11は、モータ4がステッピングモータの場合、PWM回路13によって生成される複数の通電パターンに基づいて、モータ4に流れる各相の相電流を検出する。
位置・速度検出部19は、電流座標変換器14により生成されたd軸電流検出値i及びq軸電流検出値iと、電流制御部30により生成されたd軸電圧指令値v 及びq軸電圧指令値v とに基づいて、ロータの磁極位置θ及び回転速度ωを検出する。位置・速度検出部19は、モータ4に位置センサが取り付けられている場合、当該位置センサの出力信号に基づいて、磁極位置θ及び回転速度ωを検出してもよい。磁極位置θは、モータ4のロータの磁極位置(電気角)を表し、回転速度ωは、モータ4のロータの電気角速度を表す。位置・速度検出部19により検出される回転速度ωの検出値を、速度検出値ωとも称する。
速度制御部20は、外部からの速度指令値ωと位置・速度検出部19によって検出される速度検出値ωとの差が零に収束するように、d-q座標系におけるd軸電流指令値i 及びq軸電流指令値i を生成する。速度指令値ωは、モータ4のロータの電気角速度で表される回転速度の指令値を表す。速度制御部20は、例えば、減算器16、速度調節器17及び電流指令演算部18を有する。
減算器16は、速度指令値ωと速度検出値ωとの偏差を演算する。速度調節器17は、減算器16により演算された偏差を増幅することで、電流指令値iを演算する。トルク指令値τは、電流指令値iに係数を掛けたもので、電流値に比例する値と等価であり、モータ4のトルクTの指令値を表す。
電流指令演算部18は、電流指令値i及び速度検出値ωに基づき、モータ4のd軸方向に流すd軸電流の指令値であるd軸電流指令値i とモータ4のq軸方向に流すq軸電流の指令値であるq軸電流指令値i を演算する。モータ4に生じるトルクTは、q軸電流指令値i に比例して大きくなる。
電流制御部30は、d軸電流指令値i とd軸電流検出値iとの差が零に収束するように、モータ4のd軸方向に生じるd軸電圧の指令値であるd軸電圧指令値v を生成する。電流制御部30は、q軸電流指令値i とq軸電流検出値iとの差が零に収束するように、モータ4のq軸方向に生じるq軸電圧の指令値であるq軸電圧指令値v を生成する。
モータ4がブラシレスモータ直流モータの場合、電圧座標変換器15は、位置・速度検出部19によって検出された磁極位置θを用いて、d軸電圧指令値v 及びq軸電圧指令値v を、U,V,W各相の相電圧指令v*,v*,v*に変換する。電流座標変換器14は、位置・速度検出部19によって検出された磁極位置θを用いて、電流検出部11により検出された3相の相電流Iu,Iv,Iwを、2相のd軸電流検出値i及びq軸電流検出値iに変換する。
モータ4がステッピングモータの場合、電圧座標変換器15は、位置・速度検出部19によって検出された磁極位置θを用いて、d軸電圧指令値v 及びq軸電圧指令値v を、各相の相電圧指令値に変換する。電流座標変換器14は、位置・速度検出部19によって検出された磁極位置θを用いて、電流検出部11により検出された各相の相電流を、2相のd軸電流検出値i及びq軸電流検出値iに変換する。
同定部40は、モータ4の機械的パラメータ(イナーシャ、粘性抵抗など)を同定する。同定部40により同定された機械的パラメータを含む機械系モデルを用いて、モータシステム1の速度制御系を構成してもよい。
図2は、モータシステムの速度制御系における機械系モデルの一例を示す図である。図2に示すモータ速度系33は、モータ4の機械系モデル34を含む。機械系モデル34は、モータ4のトルクTを入力としモータ4の回転速度ωを出力とする伝達関数で表される。Jはモータ4のイナーシャ、Dはモータ4の粘性抵抗、sはラプラス演算子を表す。同定部40は、例えば、機械系モデル34を表す伝達関数の2つの係数を最小二乗法により推定することで、モータ4の機械的パラメータ(イナーシャJと粘性係数D)を同定する。なお、モータ4に機械的負荷が接続されている場合、同定部40は、その機械的負荷とモータ4を合わせた状態での機械的パラメータ(イナーシャJと粘性係数D)を同定する。
図3は、モータの機械的パラメータを最小二乗法により同定する同定部の一例を示す機能ブロック図である。同定部40は、例えば、周期信号生成部51、推定モデル53及び推定部54を有する。実モデル52は、図2に示す機械系モデル34に相当する。周期信号生成部51は、同定部40(図3参照)の内部にあってもよいし、モータ制御装置100(図1参照)の外部にあってもよい。
図3において、周期信号生成部51は、振幅と周波数とオフセットとが可変の周期信号を生成し、生成した周期信号を、q軸電流指令値i として出力する。周期信号の波形は、正弦波に限らず、疑似正弦波、三角波又は鋸波などの他の周期波形でもよい。また、オフセットは0としてもよい。トルクTは電流値に比例することから、電流値にトルク係数を乗算すればトルクが算出されるので、電流値の変化は結果としてトルクの変化となる。よって、電流値の指令はトルクの指令と等価となり、実際の同定においては、電流と速度が用いられてもよい。
推定モデル53は、モータ4に生じるトルクTの指令値であるトルク指令値τとして周期信号生成部51から出力されて推定モデル53に入力される周期信号から、速度検出値ωの推定値である速度推定値ωを出力する。推定モデル53は、実モデル52と同じ伝達関数で表される。Jは、推定モデル53上のイナーシャ、Dは、推定モデル53上の粘性抵抗を表す。
推定部54は、実モデル52から出力される速度検出値ω(位置・速度検出部19により実際に得られる速度検出値ω)と推定モデル53から出力される速度推定値ωとの誤差の二乗和を最小とするような"イナーシャJ及び粘性抵抗D"を算出(同定)する。推定部54は、イナーシャJ及び粘性抵抗Dの各々の算出値を同定値としてメモリに保存する。推定部54により導出されるイナーシャJ及び粘性抵抗Dの各々の同定値は、速度制御部20(図1)の制御ゲインの設定に利用される。なお、制御ゲインを設定するにあたり、必ずしもイナーシャJ及び粘性抵抗Dの各々の同定値が速度制御部20に入力されなくてもよい。例えば、同定部40は、イナーシャJ及び粘性抵抗Dの各々の同定値をユーザに提示し、ユーザから入力される情報に応じて、制御ゲインを設定してもよい。
ところが、周期信号生成部51により生成される周期信号(q軸電流指令値i )の振幅、周波数及びオフセットなどの同定条件が適切でない場合、イナーシャJ及び粘性抵抗Dの各々の同定値が動作時の本来の値と大きく異なる(同定精度が低下する)場合がある。例えば、周期信号生成部51により生成される周期信号の振幅が小さいと、速度検出値ω及び速度推定値ωの振幅も小さくなるため、イナーシャJ及び粘性抵抗Dの各々の同定値が動作時の本来の値と大きく異なる(同定精度が低下する)場合がある。また、同定条件が適切でない場合、制御システムの動作が異常動作となる場合もある。速度や電流値は、モータ4やモータ4に繋がる負荷により変化するので、周期信号の振幅(変動幅)や周波数等の同定条件を適切に設定することが難しい。
本開示の同定部40は、回転速度ωの立ち上がり時間に応じて推定したプリイナーシャを用いて同定条件を決定することで、イナーシャ及び粘性抵抗の同定精度を確保する機能を有する。以下、回転速度ωの立ち上がり時間に応じて推定したプリイナーシャを用いて決定した同定条件でイナーシャ及び粘性抵抗を算出する同定方法1について、図4を参照して説明する。
<同定方法1>
図4は、同定方法1を示すフローチャートである。最初に、同定部40は、モータ制御装置100をベクトル制御による電流制御に設定し、d軸電流指令値i を零に固定した状態でq軸電流を制御する電流制御に設定する(ステップS10)。
次に、同定部40は、ステップ状のq軸電流(I電流)の電流値を設定し、I電流が零から所定の電流値に変化するステップ状のq軸電流を印加する(ステップS11)。同定部40は、モータ4の回転速度ωを観測し、回転速度ωが所定の速度に上昇するまでの立ち上がり時間trを測定する(ステップS12)。同定部40は、例えば、周期信号生成部51により生成される周期信号(q軸電流指令値i )をステップ状に変化させることで、立ち上がり時間trを測定する。なお、この時、d軸の電流値を監視し、零または零に近い値になっていることを確認する。
同定部40は、立ち上がり時間trとイナーシャに相関関係があることから(実際のイナーシャが大きいほど立ち上がり時間trは長くなる)、立ち上がり時間trの測定値に対応するプリイナーシャを推定する(ステップS13)。プリイナーシャとは、最終的な同定によって得られるイナーシャの前に想定されるイナーシャ(仮イナーシャ)である。同定部40は、例えば、立ち上がり時間trとプリイナーシャとの関係則(例えば、対応テーブルや演算式など)に基づいて、立ち上がり時間trの測定値に対応するプリイナーシャを推定する。対応テーブル等の関係則又は関係則を導出するためのデータは、予め、メモリ等に記憶されている。
同定部40は、プリイナーシャの推定値を用いて、イナーシャ及び粘性抵抗の同定条件を決定する(ステップS14)。同定部40は、例えば、プリイナーシャと同定条件との関係則(例えば、対応テーブルや演算式など)を用いて、プリイナーシャの推定値に対応する同定条件を選択(決定)する。対応テーブル等の関係則又は関係則を導出するためのデータは、予め、メモリ等に記憶される。同定条件には、例えば、q軸電流の電流値、q軸電流の変動周波数、同定実行時間(同定を行う期間)などがあり、より具体的には、周期信号生成部51により生成される周期信号(q軸電流指令値i )の振幅、周波数及びオフセットなどがある。
図5は、対応テーブルの一例を示す図である。同定部40は、例えば、立ち上がり時間trの測定値が0よりも大きくt1以下の場合、プリイナーシャJの推定値を推定値J1と導出する。同定部40は、プリイナーシャの推定値に対応する同定条件を、対応テーブルから導出する。同定部40は、例えば立ち上がり時間trの測定値が0よりも大きくt1以下の場合(プリイナーシャが推定値J1と推定された場合)、周期信号生成部51により生成される周期信号(q軸電流指令値i )の振幅を、推定値J1に対応する電流値i1に決定する。同様に、同定部40は、当該周期信号(q軸電流指令値i )の変動周波数を、推定値J1に対応する周波数f1に決定する。また、同定部40は、この同定条件で同定を実行する時間(期間)を、推定値J1に対応する時間t1に決定する。立ち上がり時間trの測定値が他の範囲の場合も、同定条件は、同様に、導出される。なお、図5において、各値の大小関係は、例えば、i1<i2<i3<i4<i5、f1>f2>f3>f4>f5、t1<t2<t3<t4<t5、J1<J2<J3<J4<J5である。
同定部40は、ステップS14で決定された同定条件で、モータ4のイナーシャ及び粘性抵抗を上述の最小二乗法等の計算処理を使って同定する(ステップS15)。同定部40は、同定の計算処理により得られたイナーシャ及び粘性抵抗の算出値(同定値)をメモリに保存する。
同定方法1では、同定部40は、モータ4のq軸電流をステップ状に変化させることでモータ4の速度の立ち上がり時間trを測定し、立ち上がり時間trの測定値に応じた同定条件でモータ4のイナーシャ及び粘性抵抗を同定する。同定方法1によれば、モータ4及びモータ4に付加された負荷に応じて、適切な同定条件を自動で導出できるので、イナーシャ及び粘性抵抗の同定精度を確保できる。
なお、同定方法1では、同定部40は、プリイナーシャを推定していたが、プリイナーシャを推定せずに同定条件を導出してもよい。例えば、同定部40は、立ち上がり時間trと同定条件との対応テーブル(例えば図5において、プリイナーシャJの項目がないテーブル)を用いて、立ち上がり時間trの測定値に対応する同定条件を決定してもよい。
以上、制御装置、モータシステム及び同定方法を実施形態により説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、本開示の技術は、イナーシャ及び粘性抵抗を最小二乗法により同定する方法以外の同定方法にも適用できる。また、本開示の技術は、イナーシャと粘性抵抗の両方を同定する方法に限られず、イナーシャと粘性抵抗のどちらか一方を同定する方法にも適用できる。
また、ステップ状のq軸電流の電流値は、予め決められた固定値でも、ユーザ等により調整される値でも、モータ4の定格値に応じて設定される値でもよい。定格値は、モータの特性を表す値(特性値)の一例である。定格値には、例えば、モータの容量、電圧又は電流などがある。
同定部40は、電流値(ステップの高さ)が異なる複数のステップ状のq軸電流を複数回印加して得られる複数の立ち上が時間Trの平均値又は中央値を算出し、当該平均値又は中央値に対応するプリイナーシャを推定してもよい。
1 モータシステム
4 モータ
11電流検出部
12 インバータ
13 PWM回路
14 電流座標変換器
15 電圧座標変換器
16 減算器
17 速度調節器
18 電流指令演算部
19 位置・速度検出部
20 速度制御部
30 電流制御部
33 モータ速度系
34 機械系モデル
40 同定部
51 周期信号生成部
52 実モデル
53 推定モデル
54 推定部
100 モータ制御装置

Claims (8)

  1. モータのq軸電流をステップ状に変化させることで前記モータの速度の立ち上がり時間を測定し、前記立ち上がり時間の測定値に応じた同定条件で、前記モータのイナーシャと粘性抵抗の少なくとも一方を同定する同定部を備える、制御装置。
  2. 前記同定部は、前記立ち上がり時間の測定値に対応するプリイナーシャを推定し、前記プリイナーシャの推定値に対応する前記同定条件を決定する、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記同定部は、前記プリイナーシャと前記同定条件との対応テーブルを用いて、前記プリイナーシャの推定値に対応する前記同定条件を決定する、請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記同定部は、前記立ち上がり時間と前記同定条件との対応テーブルを用いて、前記立ち上がり時間の測定値に対応する前記同定条件を決定する、請求項1に記載の制御装置。
  5. 前記モータの速度指令値と前記モータの速度検出値との差が零に収束するようにq軸電流指令値を生成し、前記q軸電流指令値と前記モータのq軸電流検出値との差が零に収束するように前記モータを制御する制御部を備え、
    前記同定部は、前記q軸電流指令値をステップ状に変化させることで、前記立ち上がり時間を測定する、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記同定部は、前記同定条件で、前記モータのイナーシャと粘性抵抗の少なくとも一方を最小二乗法により同定する、請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置と、
    前記モータと、を備える、モータシステム。
  8. モータのq軸電流をステップ状に変化させることで前記モータの速度の立ち上がり時間を測定し、前記立ち上がり時間の測定値に応じた同定条件で、前記モータのイナーシャと粘性抵抗の少なくとも一方を同定する方法。
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