JP2022100797A - エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気圧センサの異常を精度よく判定する。【解決手段】エンジンは、シリンダヘッドと、シリンダヘッドに気体を供給する吸気マニホールドと、吸気マニホールド内の吸気圧を計測する吸気圧センサと、シリンダヘッド内の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射装置と、吸気圧センサの異常を判定する制御部と、備える。制御部は、燃料噴射装置による燃料噴射量が所定量を超えた後、吸気圧センサによって計測された吸気圧の実測値に応じて規定される判定パラメータと、判定閾値とに基づいて、吸気圧センサの異常を判定する。【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンに関する。
従来、吸気マニホールドに吸気圧センサを配置し、吸気圧センサで計測した吸気圧をエンジンの制御に供する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2000-161113号公報
近年、エンジンの排出ガス規制(エミッション規制)が強化され、これに伴って、エンジンに設けられる各種センサが正常に動作しているか否かを判定すること(センサの妥当性診断)が要求されている。例えば、吸気圧センサが故障したり、取り外されたり、ダミー抵抗の使用によって吸気圧センサの出力が固定されると、エンジンの制御を適切に行うことが困難となり、排出ガスに含まれる有害物質の量を低減することが困難となる。このため、吸気圧センサの故障等も含めて、吸気圧センサの異常を精度よく判定することが必要となる。
この点、上記した特許文献1では、エミッション規制に対応すべく、吸気圧センサの異常を精度よく判定する手法については一切検討されていない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、吸気圧センサの異常を精度よく判定することができるエンジンを提供することにある。
本発明の一側面に係るエンジンは、シリンダヘッドと、前記シリンダヘッドに気体を供給する吸気マニホールドと、前記吸気マニホールド内の吸気圧を計測する吸気圧センサと、前記シリンダヘッド内の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射装置と、を備えたエンジンであって、前記吸気圧センサの異常を判定する制御部をさらに備え、前記制御部は、前記燃料噴射装置による燃料噴射量が所定量を超えた後、前記吸気圧センサによって計測された前記吸気圧の実測値に応じて規定される判定パラメータと、判定閾値とに基づいて、前記吸気圧センサの異常を判定する。
上記の構成によれば、吸気圧センサの異常を精度よく判定することができる。
本発明の実施の一形態に係るエンジンの概略の構成を示す平面図である。 上記エンジンの主要部の内部構成を模式的に示す説明図である。 時間経過に対する、エンジン回転数、燃料噴射量および吸気圧のそれぞれの変動を模式的に示すグラフである。 NAのエンジンの回転数およびトルクと、吸気圧との関係を模式的に示す説明図である。 発電機仕様のエンジンを含むディーゼルエンジンシステムの主要部の構成を模式的に示すブロック図である。 発電機仕様のエンジンにおいて、燃料の指示噴射量と判定パラメータとの関係を示すグラフである。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔1.エンジンの構成〕
図1は、本実施形態のエンジン1の概略の構成を示す平面図であり、図2は、エンジン1の主要部の内部構成を模式的に示す説明図である。エンジン1は、例えばディーゼルエンジンであり、作業機、船舶等に搭載される。
エンジン1は、吸気系の部材として、吸入管2と、過給機3と、吸気管4と、吸気マニホールド5と、を備える。吸入管2は、外部から気体を吸入する。吸入管2は、気体中の塵等を取り除くフィルタ(不図示)を備える。
過給機3は、タービン3aと、コンプレッサ3bと、を備える。タービン3aは、排気管13へ流れる排気ガスを利用して回転するように構成されている。コンプレッサ3bは、吸入管2および吸気管4の間に配置され、タービン3aと連結されるシャフト3cに接続されており、タービン3aの回転に伴って回転する。過給機3は、コンプレッサ3bが回転することにより、空気を圧縮して強制的に吸気を行う。吸気管4は、過給機3によって吸入された気体を吸気マニホールド5に供給する。
吸気マニホールド5は、吸気管4から供給された気体をシリンダ(気筒)数に応じた数(例えば図1および図2では4つ)に分けてシリンダヘッド6へ供給する。シリンダヘッド6は、各シリンダを覆うシリンダヘッドカバー7と、各シリンダに対応して設けられるインジェクタ8(燃料噴射装置)とを有する。インジェクタ8は、ECU(エンジンコントロールユニット)9によって制御され、所定のタイミングで各シリンダの燃焼室に燃料を噴射する。各シリンダには、燃焼室内を往復摺動し、コンロッド(連結棒)を介してクランク軸を回転させるピストンが設けられている。
吸気マニホールド5には、吸気圧センサ10が取り付けられている。吸気圧センサ10は、吸気マニホールド5内の気体の圧力(吸気圧)を検出してECU9へ出力する。
すなわち、本実施形態のエンジン1は、シリンダヘッド6と、シリンダヘッド6に気体を供給する吸気マニホールド5と、吸気マニホールド5内の吸気圧を計測する吸気圧センサ10と、シリンダヘッド6内の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射装置としてのインジェクタ8と、を備える。
エンジン1は、排気系の部材として、排気マニホールド12と、排気管13と、排気ガス浄化装置14と、を備える。
排気マニホールド12は、複数の燃焼室で発生した排気ガスをまとめて過給機3のタービン3aへ供給する。マニホールド12には、排気温度センサ16が取り付けられている。排気温度センサ16は、排気マニホールド12内の気体の温度を検出して、その情報をECU9へ出力する。
排気マニホールド12を通過した気体は、一部がEGR(Exhaust Gas Recirculation)管17を介してEGR装置18へ供給され、残りの気体は排気管13を介して排気ガス浄化装置14へ供給される。
EGR装置18は、シリンダヘッド6から排出される排気ガスの一部を吸気管4に戻す排気ガス再循環装置であり、EGRクーラ19と、EGRバルブ20と、を備える。EGRクーラ19は排気ガスを冷却する。EGR装置18は、EGRバルブ20の開度を調整することにより、吸気マニホールド5に供給される排気ガスの量を変化させる。吸気マニホールド5に吸気される気体に排気ガスを混ぜることにより、吸気される気体中の酸素量が少なくなるため、燃焼温度を下げることができる。これにより、NOxと呼ばれる窒素酸化物の発生を減らすことができ、排出ガス規制(エミッション規制)に対応することができる。
すなわち、本実施形態のエンジン1は、シリンダヘッド6から排出される排気ガスの一部を、吸気マニホールド5と接続される吸気管4に戻す排気ガス再循環装置としてのEGR装置18をさらに備える。EGR装置18は、吸気管4に供給する排気ガス量を調整する排気ガス調整バルブとしてのEGRバルブ20を有する。
排気ガス浄化装置14は、排気ガスを浄化して排出する。排気ガス浄化装置14は、酸化触媒21と、フィルタ22と、を備える。酸化触媒21は、排気ガスに含まれる未燃燃料、一酸化炭素、一酸化窒素等を酸化(燃焼)するための触媒であり、白金等で構成される。フィルタ22は、例えばウォールフロー型のフィルタとして構成されており、酸化触媒21で処理された排気ガスに含まれるPM(粒子状物質)を捕集する。
上記したECU9は、吸気圧センサ10が正常に機能しているか否か、つまり、吸気圧センサ10に異常が生じているか否かを判定する制御部として機能する。すなわち、本実施形態のエンジン1は、吸気圧センサ10の異常を判定する制御部としてのECU9を備える。ここで、吸気圧センサ10の異常には、吸気圧センサ10の故障のほか、吸気圧センサ10のタンパリング(改ざん)および取り外し、ダミー抵抗の使用による吸気圧センサ10の出力の固定、などが含まれる。以下、ECU9において、吸気圧センサ10の異常を判定する方法の詳細について説明する。
〔2.吸気圧センサの異常判定方法〕
図3は、時間経過に対する、エンジン回転数、燃料噴射量および吸気圧のそれぞれの変動を模式的に示すグラフである。時刻t0において、イグニションキーをキーシリンダに差し込み、イグニションキーをオンの位置まで回すと、吸気圧センサ10は現在の吸気圧の値を実測値p1(kPa)として計測する。そして、時刻t1において、ECU9は、吸気圧の実測値p1が大気圧センサ(不図示)によって計測される大気圧p0(kPa)と一致するように、吸気圧センサ10の出力(ゼロ点)を調整する。すなわち、時刻t1では、エンジン1はまだ始動されておらず、p1=p0となる。大気圧p0は、エンジン1の始動前における吸気圧の基準値であり、時刻t1以降における吸気圧の変化は、大気圧を基準とする吸気圧の変化となる。以下では、吸気圧センサ10によって計測される吸気圧の実測値p1と、上記基準値(大気圧p0)との差を、判定パラメータPA(kPa)と称する。なお、大気圧p0は、エンジン1の使用環境(例えば高度)に応じて、予めデフォルトで設定されていてもよい。
時刻t2において、イグニションキーをスタートの位置までさらに回すと、スターターモータが回転し、エンジン1が始動する。このときのエンジン1の回転数は、1分間あたり約800~1200回転(800~1200min-1)の低回転数であり、この状態をL/I(Low idling)状態と称する。エンジン1が始動すると、インジェクタ8による燃料噴射量が増大する。また、過給機3によって強制的に吸気されるため、吸気圧センサ10によって計測される吸気圧の実測値p1は正側に増加する。このため、上記の判定パラメータPAは、正側に増加する。
時刻t3において、インジェクタ8による燃料噴射量が所定量V1を超えると、ECU9は、時刻t3から所定時間T(例えば5秒)が経過した後の時刻t4以降において、以下の本判定を行う。なお、ECU9は上記燃料噴射量を常に監視し、制御しているため、燃料噴射量が所定量V1を超えたか否かを容易に判断することができる。
ECU9は、判定パラメータPAと判定閾値Pthとを比較する。そして、判定パラメータPAが判定閾値Pthよりも大きい場合、ECU9は、吸気圧センサ10が正常であると判定する。一方、判定パラメータPAが判定閾値Pth以下である場合、ECU9は、吸気圧センサ10が異常であると判定する。
例えば、基準値(=大気圧)が100kPaであり、吸気圧の実測値が110kPaであり、判定閾値Pthが2kPaであるとする。この場合、PA=110-100=10kPaとなり、PA>Pthとなる。したがって、この場合、ECU9は吸気圧センサ10が正常であると判定する。一方、例えば、吸気圧の実測値が101kPaである場合、PA=101-100=1kPaとなり、PA<Pthとなる。この場合、ECU9は、吸気圧センサ10が正常に機能しておらず、異常であると判定する。
ECU9は、吸気圧センサ10が異常であると判定した場合、周囲に発報し、吸気圧センサ10の点検、確認などを周囲に促す。上記発報は、例えばランプ(不図示)の点灯、ブザー(不図示)の鳴動などによって行うことができる。
以上のように、制御部としてのECU9は、インジェクタ8による燃料噴射量が所定量V1を超えた後(時刻t3の後)、吸気圧センサ10によって計測された吸気圧の実測値に応じて規定される判定パラメータPAと、判定閾値Pthとに基づいて、吸気圧センサ10の異常を判定する。
「燃料噴射量が所定量V1を超えた後」としては、例えばエンジン1が始動してから通常運転状態に移行した後を考えることができる。判定パラメータPAは、吸気圧の実測値p1に応じて規定されるパラメータであるため、燃料噴射量が所定量V1を超えた後に、判定パラメータPAと判定閾値Pthとに基づいて吸気圧センサ10の異常を判定することにより、エンジン1の通常運転状態で実際に計測される吸気圧の値を利用して、吸気圧センサ10の異常を精度よく判定することができる。
特に、判定パラメータPAは、吸気圧の実測値p1と、エンジン1の始動前に設定される吸気圧の基準値(例えば大気圧p0)との差である。このように、吸気圧の実測値p1と、エンジン1の始動前の吸気圧の基準値との差を判定パラメータPAとすることにより、エンジン1の使用環境が異なる場合でも(例えば高度が異なるなど、大気圧が変動する環境下であっても)、ECU9は、判定パラメータPAと判定閾値Pthとを比較することにより、吸気圧センサ10の異常を精度よく判定することができる。
また、ECU9は、判定パラメータPAが判定閾値Pthよりも大きい場合に、吸気圧センサ10が正常であると判定する一方、判定パラメータPAが判定閾値Pth以下である場合に、吸気圧センサ10が異常であると判定する。エンジン1が過給機3を備えた構成では、上記のように判定パラメータPAと判定閾値Pthとの大小関係に基づいて、吸気圧センサ10の異常を精度よく判定することができる。
本実施形態では、吸気圧の基準値は、エンジン1の使用環境における大気圧p0である。大気圧p0は、エンジン1の使用環境(特に高度)によって変動する。基準値として大気圧p0を用いることにより、吸気圧センサ10の異常を精度よく判定することができる上述の効果を、エンジン1の異なる使用環境ごとに確実に得ることができる。
また、ECU9は、燃料噴射量が所定量V1を超えた時点(時刻t3)から、所定時間Tの経過後に、吸気圧センサ10の異常を判定する。
エンジン1が始動されてから通常運転状態に移行する過渡期では、エンジン回転数が上がっても、それに追従して吸気圧がすぐに上昇しないため、吸気圧の挙動が不安定である。このため、上記過渡期において、判定パラメータPAを用いて吸気圧センサ10の異常を判定すると、誤判定が生じやすくなる。燃料噴射量が所定量V1を超えた時点から所定時間Tの経過後に(例えば時刻t4において)、吸気圧センサ10の異常を判定することにより、エンジン1が通常運転状態に移行して吸気圧の挙動が安定した状態で吸気圧センサ10の異常を判定することができる。これにより、上記の誤判定を極力低減することができる。
ところで、上述した吸気圧センサ10の異常判定方法は、過給機3を備えていない自然吸気方式(NA;Normal Aspiration)のエンジンにも適用することができる。ただし、NAのエンジンでは、吸気圧は負圧(大気圧p0よりも小さい値)となるため、判定閾値Pthとしても負の値を用いて吸気圧センサの異常判定を行うことが望ましい。この場合、判定パラメータPAの絶対値と判定閾値Pthの絶対値とを比較することにより、過給機3を備えたエンジン1の場合と同様に、吸気圧センサの異常判定を行うことができる。
例えば、NAのエンジンにおいて、基準値(=大気圧p0)が100kPaであり、吸気圧の実測値p1が90kPaであり、判定閾値Pthが-2kPaであるとする。この場合、判定パラメータPAは、90-100=-10kPaとなるが、絶対値で考えると、|PA|>|Pth|である。過給機3を備えたエンジン1では、PA>Pthのとき、つまり、|PA|>|Pth|のときに、吸気圧センサ10が正常であると判定しているため、この判定方法に準ずると、NAのエンジンにおいても、|PA|>|Pth|であれば、吸気圧センサが正常であると判定することができる。
また、NAのエンジンにおいて、例えば、吸気圧の実測値p1が99kPaである場合、判定パラメータPAは、99-100=-1kPaとなり、絶対値で考えると、|PA|<|Pth|である。過給機3を備えたエンジン1では、PA≦Pthのとき、つまり、|PA|≦|Pth|のときに、吸気圧センサ10が異常であると判定しているため、この判定方法に準ずると、NAのエンジンにおいても、|PA|≦|Pth|であれば、吸気圧センサが異常であると判定することができる。
つまり、制御部としてのECU9は、判定パラメータPAの絶対値が判定閾値Pthの絶対値よりも大きい場合に、吸気圧センサ10が正常であると判定する一方、判定パラメータPAの絶対値が判定閾値Pthの絶対値以下である場合に、吸気圧センサ10が異常であると判定すればよい。この判定方法では、エンジン1が過給機3を備える構成であっても、過給機3を備えていないNAの構成であっても、判定パラメータPAと判定閾値Pthとに基づいて、吸気圧センサ10の異常を判定することができる。
〔3.発電機仕様のエンジンにおける異常判定方法〕
図4は、NAのエンジンの回転数およびトルクと、吸気圧との関係を模式的に示す説明図である。なお、NAのエンジンでは吸気圧は負圧のため、図4では吸気圧として絶対値を考えている。
エンジン回転数が所定値以下の低速域では、シリンダヘッド内への吸気量が少なく、それゆえ、吸気マニホールド内の吸気圧が下がりにくくなる。この場合、判定パラメータPAと判定閾値Pthとのマージンも小さくなる。吸気圧は、エンジンの個体差によって変動する。このため、上記マージンが小さいと、吸気圧センサが正常である場合でも、エンジン個体差に起因して吸気圧が変動した場合に、|PA|<|Pth|となって、吸気圧センサ10が異常であるとの誤判定が生じる場合があり得る。なお、エンジン回転数が所定値を超える高速域では、吸気圧が負側に大きく下がるため、上記のマージンも大きくなる。この場合、エンジンの個体差による吸気圧の変動の影響は受けにくくなるため、吸気圧センサの異常判定における上記の誤判定は生じにくくなる。
そこで、NAのエンジンにおいては、以下のようにして吸気圧センサの異常判定を行うことが望ましい。なお、NAのエンジンとして、ここでは、低速域で長時間の使用が想定される、発電機仕様のエンジンを例に挙げて説明する。
図5は、エンジン1と発電機50とを含むディーゼルエンジンシステム100の主要部の構成を模式的に示すブロック図である。図5で示すエンジン1は、過給機3を備えていない点を除いて、図1および図2で示したエンジン1と同様の構成である。図1および図2の各種センサ(例えば吸気圧センサ10、排気温度センサ16)はECU9と接続されている。
また、エンジン1は、エンジン回転数センサ31を有する。エンジン回転数センサ31は、エンジン1のクランク軸の回転を検出することにより、エンジン1の回転数を検出するセンサである。エンジン回転数センサ31で検出された情報(エンジン回転数の情報)は、ECU9に出力される。
ECU9は、上記した各種センサから出力される情報に基づいて、インジェクタ8による燃料噴射量、およびEGR装置18のEGRバルブ20の開度(オン/オフ)などを制御することができる。
発電機50は、エンジン1から供給される駆動力により電力を発生する。このような発電機50は、エンジン1のクランク軸とベルト等を介して連結されている。
図6は、発電機仕様のエンジン1において、インジェクタ8に対するECU9の指示噴射量と、判定パラメータPAとの関係を、EGR装置18のEGRバルブ20を開いたときと閉じたときとで示している。図中、EGRバルブ20を開いたときの吸気圧の挙動に基づく判定パラメータPAの変化を実線(“With EGR”)で示し、EGRバルブ20を閉じたときの吸気圧の挙動に基づく判定パラメータPAの変化を破線(“Without EGR”)で示す。
発電機仕様のエンジン1においては、ECU9は、エンジン負荷(トルク)が所定値以上である場合に、EGRバルブ20を開き、エンジン負荷が所定値未満である場合に、EGRバルブ20を閉じる制御を行う。そして、ECU9は、EGRバルブ20が閉じているときに、上述の手法によって吸気圧センサ10の異常を判定する。ここで、上記のエンジン負荷は、エンジン回転数センサ31によって検出されるエンジン1の回転数と、インジェクタ8に燃料の噴射を指示するときの上記指示噴射量とに応じて決まる。
EGRバルブ20が開いている条件下では、指示噴射量が少ない領域で判定パラメータPAが閾値Pthに近づき(With EGRのグラフ参照)、判定パラメータPAと閾値Pthとマージンが小さくなる。このため、吸気圧センサ10の異常判定において、吸気圧の変動による誤判定が生じやすくなる。一方、EGRバルブ20が閉じている条件下では、指示噴射量が少ない領域で判定パラメータPAが閾値Pthから遠ざかり(Without EGRのグラフ参照)、判定パラメータPAと閾値Pthとのマージンが大きくなる。このため、吸気圧が変動しても上記の誤判定は生じにくくなる。つまり、EGRバルブ20が閉じている条件下では、エンジン1が低回転数で駆動される状態で、エンジン個体差に起因して吸気圧が変動したとしても、吸気圧センサ10の異常判定において、吸気圧変動の影響を受けにくくなる。その結果、吸気圧センサ10の異常を精度よく判定することができ、吸気圧の変動の影響による上記の誤判定を低減することができる。
また、本実施形態では、ECU9は、エンジン負荷が所定値未満である場合に、EGRバルブ20を閉じる。
エンジン負荷が所定値未満であるときを、EGRバルブ20を閉じる条件とすることにより、指示噴射量が確実に少ない領域で、つまり、判定パラメータPAと判定閾値Pthとの差(マージン)が確実に広い領域で、吸気圧センサ10の異常判定を行うことができる。これにより、吸気圧センサ10の異常判定において、吸気圧の変動による誤判定を確実に低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で拡張または変更して実施することができる。
本発明のエンジンは、例えば作業機、発電機などに利用可能である。
1 エンジン
4 吸気管
5 吸気マニホールド
6 シリンダヘッド
8 インジェクタ(燃料噴射装置)
9 ECU(制御部)
10 吸気圧センサ
18 EGR装置(排気ガス再循環装置)
20 EGRバルブ(排気ガス調整バルブ)
31 エンジン回転数センサ

Claims (7)

  1. シリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドに気体を供給する吸気マニホールドと、
    前記吸気マニホールド内の吸気圧を計測する吸気圧センサと、
    前記シリンダヘッド内の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射装置と、を備えたエンジンであって、
    前記吸気圧センサの異常を判定する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記燃料噴射装置による燃料噴射量が所定量を超えた後、前記吸気圧センサによって計測された前記吸気圧の実測値に応じて規定される判定パラメータと、判定閾値とに基づいて、前記吸気圧センサの異常を判定する、エンジン。
  2. 前記判定パラメータは、前記吸気圧の前記実測値と、前記エンジンの始動前に設定される前記吸気圧の基準値との差である、請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記制御部は、前記判定パラメータの絶対値が前記判定閾値の絶対値よりも大きい場合に、前記吸気圧センサが正常であると判定する一方、前記判定パラメータの絶対値が前記判定閾値の絶対値以下である場合に、前記吸気圧センサが異常であると判定する、請求項2に記載のエンジン。
  4. 前記吸気圧の前記基準値は大気圧である、請求項2または3に記載のエンジン。
  5. 前記制御部は、前記燃料噴射量が前記所定量を超えた時点から、所定時間経過後に、前記吸気圧センサの異常を判定する、請求項1から4のいずれかに記載のエンジン。
  6. 前記シリンダヘッドから排出される排気ガスの一部を、前記吸気マニホールドと接続される吸気管に戻す排気ガス再循環装置をさらに備え、
    前記排気ガス再循環装置は、前記吸気管に供給する排気ガス量を調整する排気ガス調整バルブを有し、
    前記制御部は、前記排気ガス調整バルブが閉じているときに、前記吸気圧センサの異常を判定する、請求項1から5のいずれかに記載のエンジン。
  7. 前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記回転数と、前記燃料噴射装置に前記燃料の噴射を指示するときの指示噴射量とに応じて決まるエンジン負荷が所定値未満である場合に、前記排気ガス調整バルブを閉じる、請求項6に記載のエンジン。
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