JP2022099257A - アレイ基板、表示パネル、及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ESDに起因する表示不良を抑制することを目的とする。【解決手段】アレイ基板30は、第1金属膜MF1と、第1金属膜MF1に対して絶縁膜IF1を介して配された第2金属膜MF2と、を備え、非表示領域NAAには、第1金属膜MF1からなる第1配線51と、第2金属膜MF2からなり平面視で第1配線51と交わるように延在する第2配線55と、が配されており、第1配線51は、第2配線55と交わる方向に延びる主線部52と、主線部52から側方に延出する延出部53と、を有し、延出部53は、第2配線55における第1配線51との非重畳部55A2に向かって延出すると共に、平面視において主線部52の側縁部52Aのうち第2配線55と交わる形で重畳する重畳側縁部52A1を囲むように延出する。【選択図】図5
Description
本願明細書に記載の技術は、アレイ基板、表示パネル、及び表示装置に関する。
液晶表示装置の主要部品である液晶パネルは、一対の基板間に液晶層を封入した構成をなしており、一方の基板(アレイ基板、アクティブマトリクス基板)には、多数の画素電極及びスイッチング素子がマトリックス状に配列されている。アレイ基板は一般に、製造工程において各種の薄膜が成膜、エッチング等されて形成される。
アレイ基板の製造工程において、プラズマCVD(chemical vapor deposition)法による成膜、ドライエッチング等を行う際に、金属膜が帯電することがある。これにより隔離された金属膜パターン間にESD(electro-static discharge, 静電気放電)が発生し、ESDに起因したリーク電流、ひいては液晶パネルの表示不良が発生することが知られている。そこでESD対策として、アレイ基板に、避雷針として機能する放電突起を形成したり、帯電によって発生した電荷を分散するための回避パターンや静電保護素子を形成することが知られており、その一例が特許文献1に開示されている。
しかしながら、従来のESD対策を行っても、リーク電流、ひいては液晶パネルの表示不良が発生することがある。特に、アレイ基板の表示領域の外側(すなわち非表示領域)にモノリシックに形成された配線部(液晶パネルを駆動するための駆動回路を含む)にリーク電流が発生すると、表示不良が顕著に現れることがある。より詳しくは、非表示領域において、絶縁膜を介して積層された第1金属膜と第2金属膜とが重畳する部分にESDが発生すると、絶縁膜が破壊されて、第1金属膜と第2金属膜との間に層間リーク電流が発生し、その結果、線状の表示不良が表示領域全体に亘って現れてしまうことがある。
本願明細書に記載の技術は上記のような実情に基づいて完成されたものであって、ESDに起因する表示不良を抑制することを目的とする。
(1)本願明細書に記載の技術に関わるアレイ基板は、表示領域と、前記表示領域を取り囲む非表示領域とを有するアレイ基板であって、第1金属膜と、前記第1金属膜に対して絶縁膜を介して配された第2金属膜と、を備え、前記非表示領域には、前記第1金属膜からなる第1配線と、前記第2金属膜からなり平面視で前記第1配線と交わるように延在する第2配線と、が配されており、前記第1配線は、前記第2配線と交わる方向に延びる主線部と、前記主線部から側方に延出する少なくとも1つの延出部と、を有し、前記少なくとも1つの延出部は、平面視において、前記主線部から前記第2配線における前記第1配線との非重畳部に向かって延出するとともに、前記主線部の側縁部のうち前記第2配線と重畳する重畳側縁部を囲むように延出する。
(2)また、上記アレイ基板は、上記(1)に加え、前記少なくとも1つの延出部の延出端が、前記第2配線と間隙を空けて配されていてもよい。
(3)また、上記アレイ基板は、上記(1)又は(2)に加え、前記非表示領域には、前記第1金属膜からなり、平面視で前記第1配線と間隙を空けて隣接する端部を有する第3配線が配されており、前記少なくとも1つの延出部は、前記重畳側縁部と、前記端部とを通る最も短い直線と交わるように延出していてもよい。
(4)また、上記アレイ基板は、上記(1)から(3)のいずれか1つに加え、前記少なくとも1つの延出部は、平面視で円弧状をなしていてもよい。
(5)また、上記アレイ基板は、上記(1)から(4)のいずれか1つに加え、前記少なくとも1つの延出部は複数あり、前記複数の延出部は平面視で全体として環状をなしていてもよい。
(6)また、上記アレイ基板は、上記(1)から(5)のいずれか1つに加え、前記第2金属膜は前記第1金属膜より上層側に配されていてもよい。
(7)本願明細書に記載の技術に関わる表示パネルは、上記(1)から(6)のいずれか1つのアレイ基板と、前記アレイ基板との間に内部空間を有する形で対向して配される対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に配され機能性有機分子を含む媒質層と、を備える。
(8)本願明細書に記載の技術に関わる表示装置は、上記(7)の表示パネルを備える。
本願明細書に記載の技術によれば、ESDに起因する表示不良を抑制することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図6を参照して説明する。本実施形態では、液晶パネル10(表示パネル)を備えた液晶表示装置100(表示装置の一例)について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で共通する方向となるように描かれている。また、各断面図においては、図の上側を液晶パネル10の表側とし、下側を裏側とする。
本発明の実施形態1を図1から図6を参照して説明する。本実施形態では、液晶パネル10(表示パネル)を備えた液晶表示装置100(表示装置の一例)について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で共通する方向となるように描かれている。また、各断面図においては、図の上側を液晶パネル10の表側とし、下側を裏側とする。
液晶表示装置100は、図1に示すように、画像を表示可能な液晶パネル10と、液晶パネル10を駆動するためのドライバ12と、コントロール基板16と、フレキシブル基板14と、を備えている。コントロール基板16は、ドライバ12等に対して各種入力信号を供給する。フレキシブル基板14は、液晶パネル10、ドライバ12、及びコントロール基板16を電気的に接続する。また、液晶表示装置100は、液晶パネル10に表示のための光を照射するバックライト装置を備える。バックライト装置は、液晶パネル10に対して裏側に配されている。
液晶パネル10は、図1に示すように、横長な方形状をなしており、その面内が、画像を表示可能で且つ中央側に配される表示領域(アクティブエリア)AAと、表示領域AAを取り囲む形で周縁部に配されて平面に視て枠状(額縁状)をなす非表示領域(ノンアクティブエリア)NAAと、に区分されている。この液晶パネル10における長辺方向が各図面のX軸方向と一致し、短辺方向が各図面のY軸方向と一致し、さらには板厚方向がZ軸方向と一致している。図1では、一点鎖線が表示領域AAの外形を表しており、当該一点鎖線よりも外側の領域が非表示領域NAAとなっている。
本実施形態では、図1に示すように、液晶パネル10の非表示領域NAAのうち一方の長辺部(図1における下側)に沿う領域が広く確保され、この領域に複数(図1では4つ)のドライバ12が間隔を空けて並んで配されている。ドライバ12は、ソース駆動回路を有するLSIチップであって、フレキシブル基板14と接続される。フレキシブル基板14は、その一端部が液晶パネル10の非表示領域NAAに、他端部がコントロール基板16にそれぞれ接続され、コントロール基板16から供給される各種信号を液晶パネル10に伝送する。
液晶パネル10は、図2に示すように、一対の基板20,30と、液晶層18と、シール部40と、を有する。液晶層18は、両基板20,30間の内部空間に挟持されて電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶分子を含む媒質層である。シール部40は、液晶層18を取り囲む形で両基板20,30間に介在することで液晶層18を封入している。また、シール部40により両基板20,30の間隔(液晶層18の厚み、セルギャップ)が一定に維持されている。一対の基板20,30のうち表側(正面側)がCF基板(対向基板、カラーフィルター基板)20とされ、裏側(背面側)がアレイ基板(アクティブマトリクス基板、TFT基板)30とされる。CF基板20及びアレイ基板30は、ガラス基板GS(絶縁性基板の一例)の内面側に各種の薄膜20A,30Aがそれぞれ積層形成されたものとされる。なお、両基板20,30の外面側には、それぞれ偏光板10C,10Dが貼り付けられている。
アレイ基板30は、図1に示すように、その長辺寸法がCF基板20の長辺寸法と略同一で、その短辺寸法がCF基板20の短辺寸法よりも長く形成されている。このため、アレイ基板30とCF基板20とを一方の長辺が揃う形でシール部40により貼り合わせると、アレイ基板30にはCF基板20とは重畳せずに露出する部分が生じる。両基板20,30は、その面内が表示領域AAと非表示領域NAAに区分されるが、この非重畳部分は非表示領域AAの一部をなしており、既述したドライバ12がCOG(Chip On Glass)実装され、フレキシブル基板14が接続されている。
アレイ基板30の表示領域AAには、図3に示すように、Y軸方向(図3における上下方向)に沿って延在するソース配線(データ線、信号線)43と、ソース配線43と直交するX軸方向(図3における左右方向)に沿って延在するゲート配線(走査線)44と、が格子状に多数形成されている。ソース配線43及びゲート配線44によって取り囲まれた各領域には、図4に示すように、スイッチング素子(より詳しくはTFT46(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ))及び画素電極47が形成されている。TFT46及び画素電極47は、表示領域AAの全体に亘ってマトリックス状に多数配列されている。また、アレイ基板30の表示領域AAには、基準電位が供給される共通電極が設けられており、本実施形態における液晶パネル10は、いわゆるFFS(Fringe Field Switching)モードで動作するものとされる。ソース配線43及びゲート配線44からTFT46に信号が入力されると、TFT46に接続された画素電極47が充電されて、画素電極47と共通電極との電位差が変化する。この電位差によって液晶層18に印加される電界を制御し、液晶分子の配向状態を適切にスイッチングさせて、液晶パネル10を駆動している。
ソース配線43は、図3に示すように、その上下両端側部分43E1,43E2が表示領域AAから非表示領域NAAに延伸するようにY軸方向に沿って概ね直線状に延びている。ソース配線43の一方の端側部分42E2は、引き出し配線48Aを介してドライバ12に接続されており、ソース配線43には、ドライバ12内のソース駆動回路からデータ信号(画像信号)が供給される。
ゲート配線44は、図3に示すように、その左右両端側部分44E1,44E2が表示領域AAから非表示領域NAAに延伸するようにX軸方向に沿って概ね直線状に延びている。ゲート配線44の一方の端側部分(図3における左端側部分)44E1は、GDM(Gate Driver Monolithic circuit、ゲート駆動回路)部50に接続されており、ゲート配線44にはGDM部50から走査信号が供給される。GDM部50は、フレキシブル基板14の実装領域に配された端子から引き出し配線48Bを介してフレキシブル基板14と接続されている。GDM部50には、フレキシブル基板14によって伝送される各種信号が供給される。
GDM部50は、非表示領域NAAにおいてアレイ基板30にモノリシックに形成されている。GDM部50は、各種配線並びに各種回路(例えばブートストラップ回路)を構成するTFT及びコンデンサ等から構成されており、その一部を拡大した平面図が図5に示されている。GDM部50には、図5に示すように、第1GDM配線51(第1配線の一例)と、第2GDM配線55(第2配線の一例)と、第3GDM配線57(第3配線の一例)と、が少なくとも形成されている。第1GDM配線51は、後述するゲート金属膜MF1(第1金属膜の一例)からなり、Y軸方向に沿って全体として直線状に延在している。第2GDM配線55は、後述するソース金属膜MF2(第2金属膜の一例)からなり、第1GDM配線51と直交するX軸方向に沿って延在する横断部55Aを含んでいる。横断部55Aは、後述するゲート絶縁膜IF1を介して第1GDM配線51と重畳している(図6)。第3GDM配線57は、後述するゲート金属膜MF1からなり、第1GDM配線51と間隔を空けて並行している。第3GDM配線57は、第1GDM配線51と第2GDM配線55とが直交する部分(第1GDM配線51のうち第2GDM配線55の横断部55Aとの重畳部52C)の近傍までY軸方向に沿って延在しており、当該重畳部52Cの近傍に端部57Aを有している。第1GDM配線51、第2GDM配線55、及び第3GDM配線57については、詳しく後述する。
また、アレイ基板30の非表示領域NAAには、図3に示すように、予備配線60が形成されている。予備配線60は、ソース配線43が断線した場合に、TFT46及び画素電極47にデータ信号を伝送するための迂回路となる。予備配線60は、表示領域AAをコ字状(U字状)に取り囲むように非表示領域NAAに形成されている。予備配線60は、Y軸方向に沿って概ね直線状に延在する第1予備配線部60Aと、第1予備配線部60Aの両端部(上下端部)からそれぞれX軸方向に沿って概ね直線状に延在する一対の第2予備配線部60Bと、を有する。第2予備配線部60Bは、各ソース配線43のうち、非表示領域NAAに延伸した両端側部分(上端側部分43E1,下端側部分43E2)と平面視で直交しており、後述するゲート絶縁膜IF1を介して両端側部分43E1,43E2と重畳している。ソース配線43に断線(例えば図3における×印)が生じた場合には、その断線が生じたソース配線43における両端側部分43E1,43E2と、予備配線60の第2予備配線部60Bとの重畳箇所(図3におけるP1,P2)にそれぞれレーザ光を照射して意図的にゲート絶縁膜IF1を破壊する。これにより、断線が生じたソース配線43の両端側部分43E1,43E2と、予備配線60の第2予備配線部60Bと、が短絡されて迂回路が形成されるようになっている。
さらに、アレイ基板30の非表示領域NAAには、図3に示すように、表示領域AAに形成された共通電極に対して基準電位信号を供給するための共通電極配線65が形成されている。共通電極配線65は、一対の第1共通電極配線部65Aと、第2共通電極配線部65Bと、を有する。第1共通電極配線部65Aは、図3の左右両側の非表示領域NAAにおいて対をなすように形成されている。第1共通電極配線部65Aは、フレキシブル基板14の実装領域に配された端子から引き出し配線48Cを介してY軸方向に沿って概ね直線状に延在している。第1共通電極配線部65Aは、各ゲート配線44のうち、非表示領域NAAに延伸した左右両端側部分44E1,44E2と平面視で直交している。第2共通電極配線部65Bは、一対の第1共通電極配線部65Aの一方の端部(図3における上端部)同士を接続するようにX軸方向に沿って概ね直線状に延在している。第2共通電極配線部65Bは、各ソース配線43のうち、非表示領域NAAに延伸した上端側部分43E1と平面視で直交している。
アレイ基板30の各種の薄膜30Aにおける各配線及び回路(上記したソース配線43、ゲート配線44、TFT46、画素電極47、引き出し配線49A,49B,49C、共通電極、GDM部50、予備配線60、共通電極配線65を含む)は、パターン化された各種の膜を積層する形で形成されており、既知のフォトリソグラフィー法を用いて製造されている。具体的には、ゲート配線44、TFT46及びGDM部50内のTFTを構成するゲート電極、第1GDM配線51、第3GDM配線57、予備配線60、並びに共通電極配線65の第2共通電極配線部65Bは、ガラス基板GS上に積層されたゲート金属膜MF1をパターン化することで形成されている。また、ソース配線43、TFT46及びGDM部50内のTFTを構成するソース電極及びドレイン電極、第2GDM配線55、共通電極配線65の第1共通電極配線部65Aは、ゲート金属膜MF1の上層側に積層されたソース金属膜MF2をパターン化することで形成されている。
ソース金属膜MF2は、図6に示すように、ゲート絶縁膜IF1(絶縁膜の一例)を介してゲート金属膜MF1の上層側に配されている。従って、TFT46及びGDM部50内のTFTは、そのゲート電極がソース電極及びドレイン電極より下層側に配されているボトムゲート型のTFTとされる。当該TFTが形成されている領域には、ゲート絶縁膜IF1とソース金属膜MF2との間に、当該TFTのチャネル領域となる半導体膜が積層されている。また、ソース金属膜MF2の上には、図6に示すように、保護膜IF2が積層されている。なお、共通電極配線65の第1共通電極配線部65Aと第2共通電極配線部65Bとは、図3の黒丸で示す部分において、ゲート金属膜MF1とソース金属膜MF2とをコンタクトホールを通って層間接続されている。
ゲート金属膜MF1及びソース金属膜MF2は、銅(Cu)等の金属、合金の単層膜又はこれらの積層膜からなり、各金属膜MF1,MF2から構成される各配線及び電極は導電性及び遮光性を有している。ゲート金属膜MF1及びソース金属膜MF2の材料は、同一であっても、異なっていても構わない。本実施形態においては、ゲート金属膜MF1は銅(Cu)からなり、膜厚は例えば100nmから250nmの範囲とされ、ソース金属膜MF2は銅(Cu)からなり、膜厚は例えば100nmから250nmの範囲とされる。また、ゲート絶縁膜IF1は、酸化ケイ素(SiOx)、酸窒化ケイ素(SiON)、窒化シリコン(SiNx)等の単層又はその積層である透明な無機絶縁材料からなる。本実施形態においては、ゲート絶縁膜IF1は酸化ケイ素(SiO2)と窒化シリコン(SiNx)からなり、膜厚は例えば150nmから300nmの範囲とされる。保護膜IF2は、本実施形態において、第1保護膜(パシベーション膜、無機絶縁膜)と、第2保護膜(パシベーション膜、平坦化膜、有機絶縁膜)との積層構造をなす。第1保護膜は、窒化ケイ素(SiNx)や酸化ケイ素(SiO2)等の無機絶縁材料からなり、その膜厚は例えば200nm程度とされる。第2保護膜は、アクリル樹脂(PMMA等)やポリイミド樹脂等の透明な有機絶縁材料からなり、その膜厚は例えば2.0μm程度とゲート絶縁膜IF1及び第1保護膜に比して大きなものとされる。
ところで、フォトリソグラフィー法を用いた製造工程において、プラズマCVD(chemical vapor deposition)法による成膜、ドライエッチング等を行う際に、ゲート金属膜MF1が帯電し、ESD(electro-static discharge、静電気放電)が発生することがある。特に、非表示領域NAAにおいて、ゲート金属膜MF1からなる配線と、ソース金属膜MF2からなる配線とが交わる形で重畳する部分においてESDが発生すると、ゲート絶縁膜IF1が破壊されて、ゲート金属膜MF1とソース金属膜MF2との間に層間リーク電流が発生しやすくなる。その結果、液晶パネル10として組み立てた際に表示不良が顕著に現れる(例えば、線状の表示不良が表示領域AA全体に亘って現れる)ことがある。
そこで、本実施形態に係るアレイ基板30では、ゲート金属膜MF1からなる配線と、ソース金属膜MF2からなる配線とが交わる形で重畳する部分において、ESDを抑制するための構成が設けられている。以下、この構成の具体例(より詳しくは後述する延出部53)について図5及び図6を参照して詳しく説明する。ゲート金属膜MF1からなる第1GDM配線51、及びソース金属膜MF2からなる第2GDM配線55の横断部55Aは、図5及び図6に示すように、平面視で交わる形でゲート絶縁膜IF1を介して重畳している。横断部55Aのうち、第1GDM配線51との重畳部を55A1、非重畳部を55A2(図5において網掛で明示された部分)とする。
第1GDM配線51は、図5に示すように、主線部52と、複数(より詳しくは4つ)の延出部53と、を有する。主線部52は、Y軸方向に沿って延在し、第2GDM配線55の横断部55Aと直交する形で重畳している。各延出部53は、主線部52から側方に延出する部分であり、主線部52から、第2GDM配線55の横断部55Aのうち非重畳部55A2に向かって延出している。各延出部53は、その延出端53Aが当該非重畳部55A2と所定の間隔を空けて配されるように延出しており、当該非重畳部55A2とは重畳しないように形成されている。図5においては、2つずつの延出部53が主線部52の右側方、左側方にそれぞれ延出している。主線部52から右側方に延出する2つの延出部53は、主線部52の右側縁部52Aのうち横断部55Aと重畳する重畳右側縁部52A1(重畳側縁部の一例)を囲むように、曲線状に延出している。右側方に延出する2つの延出部53のうち一方は、第3GDM配線57のY軸方向の端部57Aと第1GDM配線51の重畳右側縁部52A1とを通る最短経路(最も短い直線)L1と交わるように延出しており、端部57Aと重畳右側縁部52A1との間に介在している。また、主線部52から左側方に延出する2つの延出部53は、主線部52の左側縁部52Bのうち横断部55Aと重畳する重畳左側縁部52B1(重畳側縁部の別の一例)を囲むように、曲線状に延出している。
第2GDM配線55は、図5に示すように、横断部55Aと、並行部55Bと、を有する。並行部55Bは、横断部55Aの一方の端側部分(図5における右端側部分)から第1GDM配線51の主線部52と並行するようにY軸方向に沿って延在している。また、ゲート金属膜MF1からなる第3GDM配線57は、第1GDM配線51の主線部52と間隔を空けて並行するようにY軸方向に沿って延在している。第3GDM配線57は、図5においては、その全体が第2GDM配線55の並行部55Bと重畳しているため、外形が点線で示されている。第3GDM配線57の端部57Aは、第1GDM配線51の主線部52と間隙を空けて隣接しており、第1GDM配線51の主線部52と第2GDM配線55の横断部55Aとが直交する部分の近傍に位置している。第1GDM配線51及び第3GDM配線57は、共にゲート金属膜MF1からなるため、第3GDM配線57の端部57Aと、第1GDM配線51における横断部55Aとの重畳部52Cとは、同一金属層において電気的に隔離されつつ、近接した位置関係となっている。
次に、延出部53の作用効果について、延出部53が形成されていない比較例1であるGDM部950と比較しつつ説明する。比較例1に係るGDM部950は、図7に示すように、延出部53を有しない点でGDM部50と異なり、それ以外についてはGDM部50と同一の構成を有するものとする。GDM部950の製造工程において、例えば第3GDM配線57が帯電すると、その端部57Aと第1GDM配線951の重畳右側縁部52A1との間にESDが発生することがある。特にESDは、端部57Aと重畳右側縁部52A1とを通る最短経路L1を通って両者間に発生しやすく、最短経路L1はESDの発生経路となりやすい。このESDによって、図8に示すように、第1GDM配線951の重畳右側縁部52A1付近に形成されたゲート絶縁膜IF1が破壊されて、第2GDM配線55の重畳部55A1が、第1GDM配線951の重畳右側縁部52A1に接触し、層間リーク電流が発生してしまう。その結果、第1GDM配線951と第2GDM配線55とが短絡し、液晶パネル10として組み立てた際に表示不良が顕著に現れてしまう。従って、第1GDM配線951の重畳側縁部52A1、52B1は、ESDによって表示不良が生じる可能性があるキラー箇所(ESD警戒箇所)と言える。
これに対して、本実施形態に係るGDM部50では、既述したように延出部53が、第3GDM配線57の端部57Aと第1GDM配線51の重畳右側縁部52A1との間に介在している(図5)。また、延出部53は、ESDが発生しやすい端部57Aと重畳右側縁部52A1とを通る最短経路L1と交わるように延出している。これにより、GDM部50の製造工程において第3GDM配線57が帯電すると、ESDは端部57Aと延出部53との間で発生し、延出部53が避雷針として機能するようになっている。その結果、端部57Aと重畳右側縁部52A1との間でのESDの発生が回避されて、重畳右側縁部52A1上のゲート絶縁膜IF1が破壊されてしまう事態を抑制できるようになる。このようにして延出部53によって、層間リーク電流、ひいては表示不良の発生を抑制できるようになる。すなわち、延出部53は、キラー箇所(重畳側縁部52A1、52B1)におけるESDの発生を抑制し、ESDに起因する表示不良を抑制する。
また、各延出部53は、図5に示すように、主線部52における横断部55Aとの重畳部52Cの中心P3からの距離r1が一定となるように、円弧状に形成されている。これにより、各延出部53と重畳側縁部52A1、52B1との間に所定の距離を確保しやすくなる。その結果、延出部53においてESDが発生した場合に、その影響が重畳側縁部52A1、52B1付近のゲート絶縁膜IF1に及ぶ事態を抑制しやすくなる。
また、4つの延出部53は、図5に示すように平面視で円環状をなしている。このようにすれば、重畳側縁部52A1、52B1は4つの延出部53によって四方が囲まれるようになる。その結果、第3GDM配線57の端部57Aと、重畳右側縁部52A1との間だけでなく、それ以外の配線と、重畳側縁部52A1、52B1との間にESDが発生することが抑制されるようになり、ESDに起因する表示不良を確実に抑制することができる。
なお、非表示領域NAAにおいてゲート金属膜MF1からなる配線と、ソース金属膜MF2からなる配線とが交わる形で重畳する部分は、上記した第1GDM配線51と第2GDM配線55とが直交する部分以外にも形成されており、ESDによって表示不良が生じる可能性があるキラー箇所を含んでいる。例えば、ゲート金属膜MF1からなる予備配線60の第2予備配線部60Bと、各ソース配線43の上端側部分43E1,下端側部分43E2とは、既述したように、平面視で直交し、ゲート絶縁膜IF1を介して重畳している(図3)。また、ゲート金属膜MF1からなる第2共通電極配線部65Bと、各ソース配線43の上端側部分43E1とは、平面視で直交し、ゲート絶縁膜IF1を介して重畳している。さらに、ゲート金属膜MF1からなる各ゲート配線44の左端側部分44E1と、ソース金属膜MF2からなる第1共通電極配線部65Aとは、平面視で直交し、ゲート絶縁膜IF1を介して重畳している。第2予備配線部60B、第2共通電極配線部65B、又はゲート配線44に対して延出部53を形成すると、これらの部分に発生するESD、ひいては表示不良を抑制可能となる。
<実施形態2>
実施形態2に係る延出部153について図9を参照して説明する。延出部153は、実施形態1に係る延出部53と異なる形状に形成されている。実施形態2において、実施形態1と同様の構成、作用及び効果については重複する説明は省略する。
実施形態2に係る延出部153について図9を参照して説明する。延出部153は、実施形態1に係る延出部53と異なる形状に形成されている。実施形態2において、実施形態1と同様の構成、作用及び効果については重複する説明は省略する。
GDM部150の第1GDM配線151において、4つの延出部153のうち、右側方に延出する2つの延出部153は、平面視で主線部52の重畳右側縁部52A1の中心P4からの距離r2が一定となるように円弧状に形成されている。また、左側方に延出する2つの延出部153は、平面視で主線部52の重畳左側縁部52B1の中心P5からの距離r2が一定となるように円弧状に形成されている。
<実施形態3>
実施形態3に係る延出部253について図10を参照して説明する。延出部253は、実施形態1に係る延出部53及び実施形態2に係る延出部153と異なる形状に形成されている。実施形態3において、実施形態1及び実施形態2と同様の構成、作用及び効果については重複する説明は省略する。
実施形態3に係る延出部253について図10を参照して説明する。延出部253は、実施形態1に係る延出部53及び実施形態2に係る延出部153と異なる形状に形成されている。実施形態3において、実施形態1及び実施形態2と同様の構成、作用及び効果については重複する説明は省略する。
GDM部250の第1GDM配線251において、4つの延出部253のうち、右側方に延出する2つの延出部253は、平面視において、第2GDM配線55における横断部55Aの非重畳部55A2内に位置する点P6からの距離r3が一定となるように円弧状に形成されている。また、右側方に延出する2つの延出部253は、平面視において、第2GDM配線55における横断部55Aの非重畳部55A2内に位置する点P7からの距離r3が一定となるように円弧状に形成されている。ここで、点P6、P7は、平面視において、主線部52の重畳右側縁部52A1の中心P4と重畳左側縁部52B1の中心P5とを結ぶ直線の延長線L2上に位置している。
<実施形態4>
実施形態4に係る延出部353について図11を参照して説明する。延出部353は、実施形態2に係る4つの延出部153のうちの1つが形成されたものである。実施形態4において、実施形態1から実施形態3と同様の構成、作用及び効果については重複する説明は省略する。
実施形態4に係る延出部353について図11を参照して説明する。延出部353は、実施形態2に係る4つの延出部153のうちの1つが形成されたものである。実施形態4において、実施形態1から実施形態3と同様の構成、作用及び効果については重複する説明は省略する。
延出部353は、GDM部350の第1GDM配線351において1つ形成されている。このようにすれば、延出部353を形成するためのスペースが限られている場合であっても、第3GDM配線57の端部57Aと第1GDM配線51の重畳右側縁部52A1との間のESDに起因する表示不良を効果的に抑制することができる。
<実施形態5>
実施形態4に係る延出部453について図12を参照して説明する。延出部453は、実施形態4に係る延出部353と異なる形状に形成されている。実施形態3において、実施形態1から実施形態4と同様の構成、作用及び効果については重複する説明は省略する。
実施形態4に係る延出部453について図12を参照して説明する。延出部453は、実施形態4に係る延出部353と異なる形状に形成されている。実施形態3において、実施形態1から実施形態4と同様の構成、作用及び効果については重複する説明は省略する。
延出部453は、GDM部450の第1GDM配線451において、実施形態3に係る4つの延出部253のうちの1つが形成されたものである。このようにすれば、延出部453を形成するためのスペースが限られている場合であっても、第3GDM配線57の端部57Aと第1GDM配線51の重畳右側縁部52A1との間のESDに起因する表示不良を効果的に抑制することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)延出部53,153,253,353,453は、円弧状以外の形状でも構わず、直線部分を含んでいても構わない。また、延出部53,153,253,353,453の延出長及び幅は、適宜変更可能である。さらには、延出部53,153,253,353,453の個数は、1つまたは4つに限られず、適宜変更可能である。
(2)第3配線は、第3GDM配線57の端部57Aに限られず、例えばTFTのゲート電極であっても構わない。
(3)アレイ基板30における各種の薄膜30Aの積層順は一例であって、例えばゲート金属膜MF1が、絶縁膜を介してソース金属膜MF2の上層側に配されていても構わない。
(4)GDM部50は、ゲート配線44の両端側部分44E1,44E2にそれぞれ接続されるように、図3のアレイ基板30において左右両側の非表示領域NAAに形成されていても構わない。
(5)液晶パネル10の駆動モードは、FFSモード以外であっても構わない。また、共通電極は対向基板20に形成されていても構わない。
(6)アレイ基板30、液晶パネル10、液晶表示装置100の形状は横長の矩形状以外であっても構わない。
10…液晶パネル(表示パネル)、18…液晶層(媒質層)、20…CF基板(対向基板)、30…アレイ基板、51,151,251,351,451…第1GDM配線(第1配線)、52…主線部、53,153,253,353,453…延出部、52A1…重畳左側縁部(重畳側縁部)、52B1…重畳右側縁部(重畳側縁部)、53A,153A,253A,353A,453A…延出端、55…第2GDM配線(第2配線)、57…第3GDM配線(第3配線)、57A…端部、100…液晶表示装置(表示装置)、AA…表示領域、IF1…ゲート絶縁膜(絶縁膜)、L1…最短経路(最も短い直線)、MF1…ゲート金属膜(第1金属膜)、MF2…ソース金属膜(第2金属膜)、NAA…非表示領域
Claims (8)
- 表示領域と、前記表示領域を取り囲む非表示領域とを有するアレイ基板であって、
第1金属膜と、
前記第1金属膜に対して絶縁膜を介して配された第2金属膜と、
を備え、
前記非表示領域には、前記第1金属膜からなる第1配線と、前記第2金属膜からなり平面視で前記第1配線と交わるように延在する第2配線と、が配されており、
前記第1配線は、前記第2配線と交わる方向に延びる主線部と、前記主線部から側方に延出する少なくとも1つの延出部と、を有し、
前記少なくとも1つの延出部は、前記主線部から前記第2配線における前記第1配線と非重畳部に向かって延出するとともに、平面視において、前記主線部の側縁部のうち前記第2配線と交わる形で重畳する重畳側縁部を囲むように延出するアレイ基板。 - 前記少なくとも1つの延出部の延出端は、前記第2配線と間隙を空けて配されている請求項1に記載のアレイ基板。
- 前記非表示領域には、前記第1金属膜からなり、平面視で前記第1配線と間隙を空けて隣接する端部を有する第3配線が配されており、
前記少なくとも1つの延出部は、前記重畳側縁部と、前記端部とを通る最も短い直線と交わるように延出している請求項1または請求項2に記載のアレイ基板。 - 前記少なくとも1つの延出部は、平面視で円弧状をなしている請求項1又は請求項2に記載のアレイ基板。
- 前記少なくとも1つの延出部は複数あり、前記複数の延出部は平面視で全体として環状をなしている請求項1または請求項2に記載のアレイ基板。
- 前記第2金属膜は、前記第1金属膜より上層側に配されている請求項1または請求項2に記載のアレイ基板。
- 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のアレイ基板と、
前記アレイ基板との間に内部空間を有する形で対向して配される対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に配される液晶層と、を備える表示パネル。 - 請求項7に記載の表示パネルを備える表示装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US202063129281P | 2020-12-22 | 2020-12-22 | |
US63/129,281 | 2020-12-22 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022099257A true JP2022099257A (ja) | 2022-07-04 |
Family
ID=82262086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021185459A Pending JP2022099257A (ja) | 2020-12-22 | 2021-11-15 | アレイ基板、表示パネル、及び表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022099257A (ja) |
-
2021
- 2021-11-15 JP JP2021185459A patent/JP2022099257A/ja active Pending
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