JP2022097296A - 給湯装置および給湯システム - Google Patents
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Abstract
【課題】給湯装置の保守に関連して利用されるデータをサーバへ送信する機能を実現する際に、サーバに掛かる通信負荷を軽減できる給湯装置および給湯システムを提供する。【解決手段】給湯装置10は、サーバ50と外部通信網40を介して通信可能に接続される。給湯装置10は、給湯装置10の保守に関連して利用されるデータをサーバ50に送信する送信処理部111aと、データの送信の可否の設定を行う送信可否設定部111bと、を備える。送信可否設定部111bは、給湯装置10が設置された後に、設置期間が所定期間を超えたことに基づいて、または、給湯運転が実行された累積期間が所定期間を超えたことに基づいて、送信処理部111aによるデータの送信を許可する設定を行う。【選択図】図2
Description
本発明は、給湯装置、および給湯装置およびサーバを備える給湯システムに関する。
従来、給湯器で生成された湯水を、台所の蛇口や、浴槽、カラン等に供給する給湯装置が知られている。また、近年、インターネット等の外部通信網を介して、給湯装置と通信可能なサーバを備える給湯システムが開発されている。
このような給湯システムでは、たとえば、給湯温度等の給湯装置の設定情報を、サーバを介して給湯装置に対応付けられた携帯端末に送信する機能や、給湯装置に対する遠隔操作を携帯端末からサーバ介して行う機能が実現できる。
また、このような給湯システムでは、給湯装置を構成する部品が稼働したときに当該部品から得られる稼働データを、給湯装置からサーバへ送信する機能を実現することもできる。送信された稼働データは、サーバに蓄積され、故障予知等、給湯装置の保守のために利用される。上記の給湯システムの一例が、たとえば、特許文献1に記載されている。
上記の給湯システムにおいて、サーバには、多くの給湯装置が通信可能に接続され得る。このため、これら給湯装置からサーバに対して、一律に定期的な稼働データの送信が行われた場合、サーバへの通信量が膨大となり、サーバに掛かる通信負荷が増大する惧れがある。
かかる課題に鑑み、本発明は、給湯装置の保守に関連して利用されるデータをサーバへ送信する機能を実現する際に、サーバに掛かる通信負荷を軽減できる給湯装置および給湯システムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置に関する。この態様に係る給湯装置は、前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、前記データの送信の可否の設定を行う送信可否設定部と、を備える。ここで、前記送信可否設定部は、前記給湯装置が設置された後に、設置期間が所定期間を超えたことに基づいて、または、給湯運転が実行された累積期間が所定期間を超えたことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信を許可する設定を行う。
給湯装置の設置期間あるいは給湯運転の累積期間が短い間は、給湯装置を構成する部品の劣化が進んでいないため、この期間にデータが送信されても、当該データが給湯装置の保守に関連して有効に利用されにくい。
本態様に係る給湯装置によれば、データが有効に利用されにくい間は、送信処理部によりデータがサーバに送信されないので、データの有効利用を図りつつ、給湯装置からのサーバへのデータ送信量を抑制でき、サーバの通信負荷を軽減できる。
なお、給湯運転は、加熱により生成された湯を供給する運転であり、たとえば、水栓等への給湯機能のみを備える給湯装置の場合は、給湯機能の運転が給湯運転となり、給湯機能に加えてふろの湯張り機能や追い焚き機能を備える給湯装置の場合は、給湯機能や湯張り機能、追い焚き機能の運転が給湯運転となる。
本発明の第2の態様は、サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置に関する。この態様に係る給湯装置は、前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、前記データの送信の可否の設定を行う送信可否設定部と、を備える。ここで、前記送信可否設定部は、前記給湯装置が設置された後に、前記給湯装置に異常が発生したことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信を許可する設定を行う。
給湯装置の各部品が劣化する速さは、給湯装置が設置された環境等に影響され得る。環境等の影響により劣化が早まった場合は、一つの部品の劣化による異常が発生すると、その後は他の部品の劣化による異常も発生しやすくなり得る。よって、その後に送信されるデータは、給湯装置の保守に関連して有効に利用されやすくなる。
本態様に係る給湯装置によれば、給湯装置の設置後、給湯装置に異常が発生することで、データが給湯装置の保守に関連して有効に利用されやすくなったタイミングで、送信処理部によるサーバへのデータの送信が開始されるので、データの有効利用を図りつつ、給湯装置からのサーバへのデータ送信量を抑制でき、サーバの通信負荷を軽減できる。
本発明の第3の態様は、サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置に関する。この態様に係る給湯装置は、前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、前記データの送信の可否の設定を行う送信可否設定部と、を備える。ここで、前記送信可否設定部は、前記サーバから送信許可の指令を受信したことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信を許可する設定を行う。
本態様に係る給湯装置によれば、サーバから許可がなされて送信処理部によるサーバへのデータの送信が可能となるので、データの有効利用を図りつつ、給湯装置からのサーバへのデータ送信量を抑制でき、サーバの通信負荷を軽減できる。
なお、サーバは、給湯装置の設置期間等に基づいて、データが有効に利用できるタイミングで、送信許可の指令を送信することができる。
本発明の第4の態様は、サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置に関する。この態様に係る給湯装置は、前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、前記データの送信頻度を調整する送信頻度調整部と、を備える。ここで、前記送信頻度調整部は、前記給湯装置が設置された後に、設置期間が所定期間を超えたことに基づいて、または、給湯運転が実行された累積期間が所定期間を超えたことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信頻度を、前記設置期間が前記所定期間を超える前、または、前記累積期間が前記所定期間を超える前の前記送信頻度よりも多くする。
本態様に係る給湯装置によれば、給湯装置の設置期間あるいは給湯運転の累積期間が短く、データが有効に利用されにくい間は、送信処理部によるサーバへのデータの送信頻度が少なくされるので、データの有効利用を図りつつ、給湯装置からのサーバへのデータ送信量を抑制でき、サーバの通信負荷を軽減できる。
本発明の第5の態様は、サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置に関する。この態様に係る給湯装置は、前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、前記データの送信頻度を調整する送信頻度調整部と、を備える。ここで、前記送信頻度調整部は、前記給湯装置が設置された後に、前記給湯装置に異常が発生したことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信頻度を、前記給湯装置に異常が発生する前の前記送信頻度よりも多くする。
本態様に係る給湯装置によれば、給湯装置の設置後、未だ異常が発生しておらず、データが有効に利用されにくい間は、送信処理部によるサーバへのデータの送信頻度が少なくされるので、データの有効利用を図りつつ、給湯装置からのサーバへのデータ送信量を抑制でき、サーバの通信負荷を軽減できる。
本発明の第6の態様は、サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置に関する。この態様に係る給湯装置は、前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、前記データの送信頻度を調整する送信頻度調整部と、を備える。ここで、前記送信頻度調整部は、前記サーバから頻度切替の指令を受信したことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信頻度を、前記頻度切替の指令を受信する前の前記送信頻度よりも多くする。
本態様に係る給湯装置によれば、サーバから頻度切替の指令が送信されるまでは、送信処理部によるサーバへのデータの送信頻度が少なくされるので、データの有効利用を図りつつ、給湯装置からのサーバへのデータ送信量を抑制でき、サーバの通信負荷を軽減できる。
なお、サーバは、給湯装置の設置期間等に基づいて、データが有効に利用できるタイミングで、頻度切替の指令を送信することができる。
第1ないし第6の態様に係る給湯装置において、前記送信処理部は、前記給湯装置を構成する部品が稼働したときに当該部品から得られる稼働データを、前記データとして、前記サーバへ送信する。
上記の構成によれば、給湯装置で収集された稼働データをサーバに送信する際、給湯装置からのサーバへのデータ送信量を抑制でき、サーバの通信負荷を軽減できる。
本発明の第7の態様は、給湯システムに関する。この態様に係る給湯システムは、第1ないし第6の態様のうち何れか一つの態様に係る給湯装置と、複数の前記給湯装置を、外部通信網を介して通信可能に接続できるサーバと、を備える。
本態様に係る給湯システムによれば、第1ないし第6の態様と同様の効果を奏し得る。
以上のとおり、本発明によれば、給湯装置の保守に関連して利用されるデータをサーバへ送信する機能を実現する際に、サーバに掛かる通信負荷を軽減できる給湯装置および給湯システムを提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る、給湯システム1の構成を示す図である。
図1は、実施形態1に係る、給湯システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、給湯システム1は、給湯装置10と、サーバ50とを備え、ルータ20および外部通信網40を介して、携帯端末装置30と通信可能である。
給湯装置10は、給湯器11と、リモートコントローラ12、13とを備えている。給湯器11は、ガスを燃料として湯を供給するガス給湯器である。給湯器11により生成された湯は、給湯口11aにそれぞれ接続された配管を介して、台所の蛇口や、浴槽2(図3参照)、カラン等に供給される。給湯器11が、床暖房機能や、浴室暖房機能およびパネルヒータによる暖房機能を備える場合、これら機能を実現する機器に対して、給湯器11から湯が供給される。
リモートコントローラ12、13は、給湯器11に接続され、給湯装置10の各機能について種々の設定を行うために用いられる。リモートコントローラ12は、表示部121と、入力部122とを備え、リモートコントローラ13は、タッチパネルからなる表示入力部131と、運転ボタン132とを備える。操作者は、表示部121に表示された画面に従って入力部122を操作することにより、湯張りや給湯温度調節等について、任意の設定を行うことができる。また、操作者は、表示入力部131を操作することによっても、湯張り等の設定を行える。
リモートコントローラ12は、浴室に設置され、リモートコントローラ13は、浴室外部のキッチン等に設置される。リモートコントローラ12、13には、音声を入出力するための音声窓12a、13aが設けられている。
以下、浴室に設置されるリモートコントローラ12を、「浴室リモコン12」と称し、キッチン等に設置されるリモートコントローラ13を、「台所リモコン13」と称する。
浴室リモコン12の入力部122には、運転ボタン122aが含まれている。運転ボタン122a、132は、給湯器11を運転オン状態と運転オフ状態とに切り替えるためのボタンである。
浴室リモコン12および台所リモコン13が運転オフ状態にあるとき、表示部121および表示入力部131は消灯状態にあり、運転ボタン122a、132以外の操作ボタンの操作は受け付けられない。運転ボタン122a、132が操作され、運転オン状態になると、表示部121および表示入力部131が点灯して設定内容が表示され、各操作ボタンの操作が受け付け可能となる。
さらに、入力部122および表示入力部131には、給湯温度を変更するためのボタンが含まれている。操作者は、このボタンを操作することにより、給湯の設定温度を変更することができる。この他、入力部122および表示入力部131には、追い焚き機能や、足し湯、足し水、ふろ自動機能等を実行するためのボタン等、給湯器11の動作を制御するためのボタンが含まれている。なお、ふろ自動機能には、浴槽2に湯を張る湯張り機能と、浴槽2の湯の保温するための追い焚き機能とが含まれる。
ルータ20は、建物内(ここでは、宅内H10)に存在する各機器を、外部通信網40に接続するための通信中継器である。携帯端末装置30が宅内H10に存在する場合、携帯端末装置30は、無線通信によりルータ20に接続されて、サーバ50と通信可能である。携帯端末装置30は、たとえば、携帯電話機である。この他、携帯端末装置30が、携帯型のタブレット端末等の他の携帯可能な端末装置であってもよい。外部通信網40は、たとえば、インターネットである。
外部通信網40には、給湯装置10に対する遠隔制御の管理などを行うためのサーバ50が接続されている。台所リモコン13は、ルータ20および外部通信網40を介して、サーバ50と通信を行う。携帯端末装置30が宅内H10に存在する場合、携帯端末装置30は、ルータ20および外部通信網40を介してサーバ50と通信を行う。また、携帯端末装置30が宅外にある場合、携帯端末装置30は、外部に設置されたルータ60または基地局70を介して外部通信網40に接続され、サーバ50と通信を行う。
台所リモコン13と携帯端末装置30には、給湯システム1のアプリケーションプログラムが、サーバ50からダウンロードされ、インストールされている。このアプリケーションプログラムに、サーバ50にアクセスするためのアドレス情報(たとえば、IPアドレス)が含まれている。台所リモコン13と携帯端末装置30は、このアドレス情報に基づいて、サーバ50にアクセスし、通信を行う。
台所リモコン13のアドレス情報は、初期設定の際に、サーバ50に送信されて、サーバ50に登録される。このとき同時に、台所リモコン13のID情報(識別情報)が、台所リモコン13からサーバ50に送信されて、サーバ50に登録される。また、給湯装置10に対して遠隔制御を行うことが可能な携帯端末装置30が、給湯装置10に対応付けて、サーバ50に登録される。具体的には、給湯装置10(台所リモコン13)のID情報と携帯端末装置30のID情報およびアドレス情報とが互いに対応づけられて、サーバ50に登録される。
こうして、携帯端末装置30に関する情報がサーバ50に登録されることにより、当該携帯端末装置30の使用者は、宅内H10と宅外の何れにおいても、携帯端末装置30を用いて、給湯装置10に対する遠隔制御を行うことができる。
すなわち、携帯端末装置30が宅内H10と宅外の何れにある場合も、使用者から携帯端末装置30に入力された設定要求は、外部通信網40を介して、一旦、サーバ50に送信される。これを受けて、サーバ50は、設定要求を受信した携帯端末装置30に予め対応付けられている給湯装置10に対して、受信した設定要求を送信する。これにより、設定要求が、外部通信網40およびルータ20を介して、対応する給湯装置10の台所リモコン13に送信される。こうして、使用者が要求する内容の設定が、遠隔操作により、給湯装置10に適用される。
また、給湯装置10の状態情報が、所定周期で随時、台所リモコン13からルータ20を介してサーバ50に送信される。状態情報は、現在の給湯装置10の設定状態および動作状態を示す情報である。携帯端末装置30は、給湯システム1のアプリケーションプログラムにより、最新の状態情報をサーバ50から取得して表示させることができる。これにより、携帯端末装置30の使用者は、宅内H10および宅外の何れにおいても、給湯装置10の状態を監視することができる。
図2は、実施形態1に係る、給湯システム1を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
給湯器11は、制御部111と、記憶部112と、通信部113と、検出部114と、を備える。制御部111は、マイクロコンピュータを備え、記憶部112に記憶されたプログラムに従って、給湯器11内の各部の制御を行う。記憶部112は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。
通信部113は、制御部111からの制御に従って、浴室リモコン12および台所リモコン13と通信を行う。通信部113は、2芯通信線L1、L2を介して、浴室リモコン12の通信部125および台所リモコン13の通信部135と接続されている。また、2芯通信線L1、L2は、通信部113の内部において、互いに接続されている。したがって、浴室リモコン12の通信部125と台所リモコン13の通信部135は、2芯通信線L1、L2によって互いに接続されている。このため、通信部113、125、135の何れかから送信された信号は、他の通信部に同時に送信される。
検出部114は、給湯器11に配置された各種センサを含んでいる。たとえば、検出部114は、湯水の温度を検出するための温度センサ、湯水の供給を検出するための流量センサ等を含んでいる。
図3は、実施形態1に係る、給湯器11の燃焼系および配管の構成を模式的に示す図である。
図3に示すように、給湯器11は、図2に示した構成の他、給湯部210と、追い焚き部220と、バイパス部230とを備える。
給湯部210は、給水管路211と、給湯熱交換器212と、給湯管路213と、給湯燃焼器214と、給気ファン215とを含む。給水管路211は、水道管と給湯熱交換器212とに繋がり、給湯管路213は、給湯熱交換器212と浴室水栓3および外部水栓4とに繋がる。給湯燃焼器214には、比例弁216の開度に応じた量のガス(燃料ガス)が給湯ガス管路217を通じて供給される。図示しないガス電磁弁が開放されると、給湯ガス管路217にガスが供給される。給湯燃焼器214は、ガスを燃料として、ガスの供給量に応じた強さで燃焼する。
給気ファン215は、給湯燃焼器214に燃焼用の空気を供給する。給気ファン215には、ファンと、ファンを駆動するモータと、ファンの回転数を検出する回転センサとが含まれる。
追い焚き部220は、戻り管路221と、ふろ熱交換器222と、往き管路223と、ふろ燃焼器224と、循環ポンプ225とを含む。戻り管路221は、浴槽2の循環アダプタ2aとふろ熱交換器222とに繋がり、往き管路223は、ふろ熱交換器222と循環アダプタ2aとに繋がる。
ふろ燃焼器224には、比例弁226の開度に応じた量のガス(燃料ガス)がふろガス管路227を通じて供給される。図示しないガス電磁弁が開放されると、ふろガス管路227にガスが供給される。ふろ燃焼器224は、ガスを燃料として、ガスの供給量に応じた強さで燃焼する。給気ファン215が給湯部210と追い焚き部220との間で共用され、給気ファン215からふろ燃焼器224に燃焼用の空気が供給される。戻り管路221に、循環ポンプ225および水位センサS1が配置される。水位センサS1は、戻り管路221内の水圧に基づいて浴槽2内の水位を検出する。
バイパス部230は、バイパス管路231と、給湯電磁弁232とを含む。バイパス管路231は、給湯管路213と戻り管路221とに繋がる。給湯電磁弁232は、バイパス管路231を開閉する。
制御部111は、給湯部210の給湯燃焼器214、給気ファン215および比例弁216、追い焚き部220のふろ燃焼器224、循環ポンプ225および比例弁226、バイパス部230の給湯電磁弁232などを制御する。
浴室水栓3または外部水栓4が開かれると、給湯機能が実行される。水道管からの水が給水管路211を通じて給湯熱交換器212に導入されるとともに、給湯燃焼器214が燃焼して給湯熱交換器212が加熱される。給湯熱交換器212に導入された水が加熱されて湯となり、湯が給湯管路213を通じて浴室水栓3または外部水栓4に供給される。浴室水栓3または外部水栓4が閉じられると、水道管から給水管路211への給水が停止するとともに給湯燃焼器214の燃焼が停止する。
また、制御部111は、給湯部210を制御して、湯張り機能(ふろ自動機能)を実行する。この場合、給湯電磁弁232が開放されるとともに、水道管からの水が給水管路211を通じて給湯熱交換器212に導入され、給湯熱交換器212で加熱される。そして、給湯熱交換器212からの湯が給湯管路213およびバイパス管路231を通じて戻り管路221に導入される。
戻り管路221に導入された湯の一部は、戻り管路221を循環アダプタ2a側へと流れ、循環アダプタ2aから浴槽2内に注がれる。戻り管路221に導入された湯の残りは、戻り管路221をふろ熱交換器222側へと流れ、さらにふろ熱交換器222および往き管路223を流れて循環アダプタ2aから浴槽2内に注がれる。
給湯が行われて浴槽2内に湯が溜められると、戻り管路221、ふろ熱交換器222および往き管路223が水で満たされた状態となる。これにより、水位センサS1での浴槽2内の水位検出が可能となる。浴槽2内の水位が予め設定された水位に到達したことが水位センサS1により検出されると、給湯電磁弁232が閉じられ、水道管から給水管路211への給水が停止するとともに給湯燃焼器214の燃焼が停止する。
この他、制御部111は、追い焚き部220を制御して、追い焚き機能を実行する。この場合、循環ポンプ225が作動するとともにふろ燃焼器224が燃焼する。浴槽2内の湯が、戻り管路221、ふろ熱交換器222および往き管路223からなる循環路と浴槽2との間で循環し、その間にふろ熱交換器222で加熱される。
なお、給湯機能において、給湯燃焼器214の動作により浴室水栓3等に給湯を行う運転が給湯器11、即ち給湯装置10における給湯運転となる他、湯張り機能および追い焚き機能において、給湯燃焼器214およびふろ燃焼器224の動作により浴槽2内に給湯を行う運転も給湯装置10における給湯運転となる。
給湯器11には、水位センサS1の他に、給水管路211の流量を検出するための流量センサS2と、給水管路211に導入された水の温度を検出するためのサーミスタS3と、給湯熱交換器212で加温された後の湯水の温度を検出するためのサーミスタS4とを備えている。これらのセンサは、図2の検出部114に含まれる。
図2に戻り、浴室リモコン12は、上述の表示部121および入力部122の他、制御部123と、記憶部124と、通信部125と、スピーカ126とを備える。表示部121は、たとえば、液晶パネルにより構成される。入力部122は、温度設定ボタン等の各種操作ボタンを備える。表示部121が、タッチパネルであってもよい。
制御部123は、マイクロコンピュータを備え、記憶部124に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部124は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。
通信部125は、制御部123からの制御に従って、給湯器11および台所リモコン13と通信を行う。スピーカ126は、制御部123により生成された音声信号に基づく音声を出力する。制御部123は、記憶部124に記憶されている音声情報を随時読み出して、音声信号を生成する。スピーカ126から出力された音声は、図1の音声窓12aから出力される。
台所リモコン13は、上述の表示入力部131および運転ボタン132の他、制御部133と、記憶部134と、通信部135と、スピーカ136と、無線通信部137と、を備える。
制御部133は、マイクロコンピュータを備え、記憶部134に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部134は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。
通信部135は、制御部133からの制御に従って、給湯器11および浴室リモコン12と通信を行う。スピーカ136は、制御部133により生成された音声信号に基づく音声を出力する。制御部133は、記憶部134に記憶されている音声情報を随時読み出して、音声信号を生成する。スピーカ136から出力された音声は、図1の音声窓13aから出力される。
無線通信部137は、ルータ20との間で無線通信が可能な無線通信モジュールである。サーバ50には、台所リモコン13(給湯装置10)のアドレス情報およびID情報として、無線通信部137のアドレス情報およびID情報が登録される。
サーバ50は、制御部501と、記憶部502と、通信部503と、を備える。制御部501は、CPU(Central Processing Unit)を備え、記憶部502に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部502は、メモリおよびハードディスクを備え、所定の制御プログラムおよびデータベースを記憶する。通信部503は、制御部501からの制御に従って、所定の制御を行う。
さて、本実施形態の給湯システム1は、携帯端末装置30から給湯装置10を遠隔制御(遠隔操作)する機能や給湯装置10の設定情報等の状態情報を、サーバ50を介して携帯端末装置30に送信する機能に加えて、給湯装置10を構成する部品が稼働したときに当該部品から得られる稼働データを、給湯装置10からサーバ50へ送信する機能を備えている。
稼働データは、たとえば、給湯器11、即ち給湯装置10で給湯運転が行われたときの給湯器11の水位センサS1の検出水位、流量センサS2の検出流量、サーミスタS4の検出温度、比例弁216、226の検出開度、給気ファン215の検出回転数などのデータである。これらの稼働データは、運転開始から一定期間収集され、サーバ50へ送信される。
サーバ50に送信された稼働データは、記憶部502に記憶(蓄積)されて、給湯装置10の保守に関連して利用される。たとえば、サーバ50では、給湯装置10の部品の劣化具合から故障の予知が行われる。たとえば、検出水位、検出流量、検出温度の立ち上がりが通常予測されるよりも遅い場合に、水位センサS1、流量センサS2、サーミスタS4が劣化して追従性が悪化したと予測できる。また、比例弁216、226の検出開度が、制御部111からの指令に基づく開度と大きく相違する場合に、比例弁216、226が劣化したと予測できる。さらに、給気ファン215の検出回転数の立ち上がりが遅い、あるいは、定常回転時に検出回転数が設定回転数より低い場合に、給気ファン215が劣化したと予測できる。このような各部品の劣化に基づいて、近いうちに給湯装置10が故障し得ると予知できる。この他、サーバ50では、たとえば、給湯装置10が故障したときに、蓄積された稼働データを利用して、故障の個所や原因を特定することも行われ得る。
サーバ50には、多くの給湯装置10が通信可能に接続され得る。このため、これら給湯装置10からサーバ50に対して、一律に定期的な稼働データの送信が行われた場合、サーバ50への通信量が膨大となり、サーバ50に掛かる通信負荷が増大する惧れがある。
そこで、本実施形態では、給湯装置10で収集された稼働データを、サーバ50の通信負荷を軽減しつつ、サーバ50へ送信できるようになされている。以下、稼働データをサーバ50へ送信する機能について説明する。
この機能を実行するため、図2に示すように、給湯器11の制御部111には、記憶部112に記憶された制御プログラムによって、送信処理部111aの機能と、送信可否設定部111bの機能とが付与される。送信処理部111aは、給湯装置10の保守に関連して利用されるデータである稼働データをサーバ50に送信する。送信可否設定部111bは、サーバ50への稼働データの送信の可否の設定を行う。
図4(a)は、実施形態1に係る、送信処理部111aにより行われる処理を示すフローチャートである。図4(a)の処理は、給湯装置10に電源が投入されている(通電されている)間、繰り返し実行される。
図4(a)を参照して、送信処理部111a(制御部111)は、稼働データの送信が許可されているか否かを判定する(S101)。たとえば、制御部111に、許可フラグが備えられる。この場合、送信が許可されると、許可フラグがセットされる。
送信が許可されていない場合(S101:NO)、送信処理部111aは、処理を終了する。一方、送信が許可されている場合(S101:YES)、送信処理部111aは、給湯運転が開始されたか否かを監視する(S102)。また、前回、稼働データの送信を行ってからの送信間隔が規定時間を超えたか否かを監視する(S103)。
給湯運転が開始された場合(S102:YES)、送信処理部111aは、稼働データが記憶部112に残っているか否かを判定する(S104)。稼働データが残っていない場合(S104:NO)、送信処理部111aは、稼働データを収集し(S105)、収集した稼働データを記憶部112に記憶する(S106)。
前回の給湯運転で収集された稼働データがサーバ50へ送信される前に、今回の給湯運転が開始された場合は、稼働データが記憶部112に残っている。この場合(S104:YES)、送信処理部111aは、稼働データを収集することなく、処理を終了する。
次に、S103において、送信処理部111aは、送信間隔が規定時間を超えたと判定すると(S103:YES)、記憶部112から稼働データを読み出し、読み出した稼働データをサーバ50へ送信する(S107)。稼働データは、台所リモコン13へ送信され、その後、ルータ20および外部通信網40を介してサーバ50へ送信される。送信処理部111aは、記憶部112内の稼働データを消去する(S108)。
なお、前回の送信タイミングから今回の送信タイミングの間に給湯運転が行われず、記憶部112内に稼働データが記憶されていない場合、稼働データの送信は行われない。
図4(b)は、実施形態1に係る、送信可否設定部111bにより行われる処理を示すフローチャートである。図4(a)の処理は、家屋等に給湯装置10が設置された後、給湯装置10に電源が投入されると開始される。
図4(b)を参照し、送信可否設定部111b(制御部111)は、稼働データの送信を許可しない設定を行う(S201)。たとえば、送信可否設定部111bは、許可フラグのデフォルト設定がセット状態の場合はリセットし、許可フラグのデフォルト設定がリセット状態の場合はそれを維持する。
送信可否設定部111bは、設置期間(給湯装置10が設置されてからの期間)の計測を開始する(S202)。即ち、計時が開始され、経過した時間が設置期間となる。設置期間の計測には、たとえば、制御部111内に設けられた図示しない計測部(タイマー)が用いられる。
送信可否設定部111bは、設置期間が規定期間を超えたか否かを監視する(S203)。規定期間は、通常の環境下において給湯装置10を構成する部品の劣化が進みにくい長さの期間とされ、たとえば、2年間とされる。また、送信可否設定部111bは、設置期間が規定期間を超えるまでの間に、給湯装置10に異常が発生したか否かを監視する(S204)。たとえば、浴室水栓3等が開けられても給湯燃焼器214および給気ファン215の少なくとも一方が動作しない場合、給湯装置10において異常が検出される。なお、異常が発生したことと、その際のエラーコード(異常内容)とが、給湯装置10からサーバ50に送信され、記憶部502に記憶される。
設置期間が規定期間を超えた場合(S203:YES)、あるいは、設置期間が規定期間を超える前に異常が発生した場合(S204:YES)、送信可否設定部111bは、稼働データの送信を許可する設定を行う(S205)。たとえば、送信可否設定部111bは、許可フラグをセットする。
このようにして、給湯装置10では、送信処理部111aによる処理(図4(a))と送信可否設定部111bによる処理(図4(b)が実行される結果、給湯装置10が設置された後、規定期間が経過するか異常が発生するまでは、稼働データがサーバ50へ送信されず、規定期間が経過するか異常が発生すると、その後は稼働データが収集されて、サーバ50へ送信される。
<実施形態1の効果>
給湯装置10の設置期間が短い間は、給湯装置10の部品の劣化が進んでいないため、この期間に稼働データが送信されても、当該データが給湯装置10の保守に関連して有効に利用されにくい。
給湯装置10の設置期間が短い間は、給湯装置10の部品の劣化が進んでいないため、この期間に稼働データが送信されても、当該データが給湯装置10の保守に関連して有効に利用されにくい。
実施形態1によれば、給湯装置10の設置後、規定期間が経過し、稼働データが有効に利用されやすくなったタイミングで、送信処理部111aによる稼働データのサーバ50への送信が開始されるので、稼働データの有効利用を図りつつ、給湯装置10からのサーバ50へのデータ送信量を抑制でき、サーバ50の通信負荷を軽減できる。
また、給湯装置10の各部品が劣化する速さは、給湯装置10が設置された環境等に影響され得る。環境等の影響により劣化が早まった場合は、一つの部品の劣化による異常が発生すると、その後は他の部品の劣化による異常も発生しやすくなり得る。よって、その後に送信される稼働データは、給湯装置10の保守に関連して有効に利用されやすくなる。
実施形態1によれば、給湯装置10の設置後、給湯装置10に異常が発生することで、稼働データが給湯装置10の保守に関連して有効に利用されやすくなったタイミングで、送信処理部111aによるサーバ50への稼働データの送信が開始されるので、稼働データの有効利用を図りつつ、給湯装置10からのサーバ50へのデータ送信量を抑制でき、サーバ50の通信負荷を軽減できる。
<実施形態2>
上記実施形態1では、稼働データをサーバ50へ送信する機能において、給湯装置10が設置された後、直ちには稼働データの送信が開始されず、設置期間が規定期間を超えるか異常が発生すると稼働データの送信が開始された。
上記実施形態1では、稼働データをサーバ50へ送信する機能において、給湯装置10が設置された後、直ちには稼働データの送信が開始されず、設置期間が規定期間を超えるか異常が発生すると稼働データの送信が開始された。
実施形態2では、稼働データをサーバ50へ送信する機能において、給湯装置10が設置された後、稼働データの送信が開始され、設置期間が規定期間を超えるか異常が発生すると、それ以降の送信頻度が、それまでの送信頻度よりも多くされる。
図5は、実施形態2に係る、給湯システム1を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
図5に示すように、本実施形態では、給湯器11の制御部111に、送信可否設定部111bの機能に替えて、送信頻度調整部111cの機能が付与される。送信頻度調整部111cは、送信間隔となる規定時間を第1時間と第2時間(<第1時間)との間で切り替えることにより、サーバ50への稼働データの送信頻度を調整する。
図6(a)は、実施形態2に係る、送信処理部111aにより行われる処理を示すフローチャートである。
本実施形態では、送信処理部111aは、上記実施形態1のS101で行われた送信可否の判定を行わず、給湯運転が開始されたか否か、および、送信間隔が規定時間を超えたか否かを監視する(S111、S112)。そして、送信処理部111aは、給湯運転が開始されると(S111:YES)、稼働データを収集して記憶部112に記憶し(S113~S115)、送信間隔が規定時間を超えると(S112:YES)、稼働データをサーバ50へ送信し(S116)、記憶部112から稼働データが消去する(S117)。
図6(b)は、実施形態2に係る、送信頻度調整部111cにより行われる処理を示すフローチャートである。図6(a)の処理は、家屋等に給湯装置10が設置された後、給湯装置10に電源が投入されると開始される。
図6(b)を参照し、送信頻度調整部111cは、図6(a)のS112で比較される規定時間(稼働データの送信間隔となる時間)に第1時間を設定する(S211)。
送信頻度調整部111cは、設置期間の計測を開始し(S212)、設置期間が規定期間を超えたか否かを監視する(S213)。また、送信頻度調整部111cは、設置期間が規定期間を超えるまでの間に、給湯装置10に異常が発生したか否かを監視する(S214)。
設置期間が規定期間を超えた場合(S213:YES)、あるいは、設置期間が規定期間を超える前に異常が発生した場合(S214:YES)、送信頻度調整部111cは、規定時間に第1時間よりも短い第2時間を設定する(S215)。
このようにして、給湯装置10では、送信処理部111aによる処理(図6(a))と送信頻度調整部111cによる処理(図6(b)が実行される結果、給湯装置10が設置された後、規定期間が経過するか異常が発生するまでは、相対的に長い第1時間の送信間隔で稼働データがサーバ50に送信され、規定期間が経過するか異常が発生すると、その後は相対的に短い第2時間の送信間隔で稼働データがサーバ50へ送信される。即ち、規定期間が経過するか異常が発生したときに、稼働データの送信頻度が多くされる。言い換えれば、規定期間が経過するか異常が発生するまでは、稼働データの送信頻度が抑えられる。
<実施形態2の効果>
実施形態2によれば、給湯装置10の設置期間が短く、稼働データが有効に利用されにくい間は、送信処理部111aによるサーバ50への稼働データの送信頻度が少なくされるので、稼働データの有効利用を図りつつ、給湯装置10からのサーバ50へのデータ送信量を抑制でき、サーバ50の通信負荷を軽減できる。
実施形態2によれば、給湯装置10の設置期間が短く、稼働データが有効に利用されにくい間は、送信処理部111aによるサーバ50への稼働データの送信頻度が少なくされるので、稼働データの有効利用を図りつつ、給湯装置10からのサーバ50へのデータ送信量を抑制でき、サーバ50の通信負荷を軽減できる。
また、実施形態2によれば、給湯装置10の設置後、未だ異常が発生しておらず、稼働データが有効に利用されにくい間は、送信処理部111aによるサーバ50への稼働データの送信頻度が少なくされるので、稼働データの有効利用を図りつつ、給湯装置10からのサーバ50へのデータ送信量を抑制でき、サーバ50の通信負荷を軽減できる。
<実施形態3>
上記実施形態1では、稼働データをサーバ50へ送信する機能において、給湯装置10が設置された後、設置期間が規定期間を超えるか異常が発生すると稼働データの送信が開始された。
上記実施形態1では、稼働データをサーバ50へ送信する機能において、給湯装置10が設置された後、設置期間が規定期間を超えるか異常が発生すると稼働データの送信が開始された。
実施形態3では、稼働データをサーバ50へ送信する機能において、給湯装置10が設置された後、サーバ50から送信許可の指令を受信すると稼働データの送信が開始される。
実施形態3では、上記実施形態1と同様、給湯器11の制御部111に、送信可否設定部111bの機能が付与される。また、上記実施形態1と同様、送信処理部111aは、図4(a)の処理により、送信が許可されている場合に、稼働データを収集してサーバ50へ送信する。
図7(a)は、実施形態3に係る、サーバ50の制御部501により行われる処理を示すフローチャートである。
給湯装置10が設置されたとき、上述のように、給湯装置10とサーバ50との間で、台所リモコン13のアドレス情報を登録するなどの初期設定が行われる。初期設定が行われたことに基づいて、図7(a)の処理が開始される。図7(a)の処理は、サーバ50に接続された給湯装置10ごとに実行される。
制御部501は、設置期間の計測を開始し(S301)、設置期間が規定期間を超えたか否かを監視する(S302)。
規定期間には、デフォルト値として、たとえば、2年が設定される。サーバ50では、対象となる給湯装置10と同じ機種の給湯装置10での異常(故障)の発生状況を、記憶部502に記憶された異常に係るデータから把握できる。よって、異常(故障)の発生状況に合わせて規定期間を変更できる。たとえば、同じ機種の給湯装置10で所定件数の異常が発生する期間から所定期間短い期間を、規定期間とすることができる。
設置期間が規定期間を超えた場合(S302:YES)、制御部501は、稼働データの送信を許可する許可指令を給湯装置10へ送信する(S303)。
図7(b)は、実施形態3に係る、送信可否設定部111bにより行われる処理を示すフローチャートである。
図7(b)を参照し、送信可否設定部111bは、稼働データの送信を許可しない設定を行った後(S221)、サーバ50から許可指令を受信したか否かを監視する(S222)。許可指令は、給湯装置10の台所リモコン13により受信され、許可指令の受信が台所リモコン13の制御部133から制御部111へ通知される。
許可指令を受信した場合(S222:YES)、送信可否設定部111bは、稼働データの送信を許可する設定を行う(S223)。
このようにして、給湯装置10では、送信処理部111aによる処理(図4(a))と送信可否設定部111bによる処理(図7(b)が実行される結果、給湯装置10が設置された後、サーバ50から許可が得られるまでは、稼働データがサーバ50に送信されず、サーバ50から許可が得られると、その後は稼働データが収集されて、サーバ50へ送信される。
<実施形態3の効果>
実施形態3によれば、サーバ50から許可がなされて初めて送信処理部111aによるサーバ50への稼働データの送信が可能となるので、稼働データの有効利用を図りつつ、給湯装置10からのサーバ50へのデータ送信量を抑制でき、サーバ50の通信負荷を軽減できる。
実施形態3によれば、サーバ50から許可がなされて初めて送信処理部111aによるサーバ50への稼働データの送信が可能となるので、稼働データの有効利用を図りつつ、給湯装置10からのサーバ50へのデータ送信量を抑制でき、サーバ50の通信負荷を軽減できる。
<実施形態4>
上記実施形態2では、稼働データをサーバ50へ送信する機能において、給湯装置10が設置された後、稼働データの送信が開始され、設置期間が規定期間を超えるか異常が発生すると、それ以降の送信頻度が、それまでの送信頻度よりも多くされた。
上記実施形態2では、稼働データをサーバ50へ送信する機能において、給湯装置10が設置された後、稼働データの送信が開始され、設置期間が規定期間を超えるか異常が発生すると、それ以降の送信頻度が、それまでの送信頻度よりも多くされた。
実施形態4では、稼働データをサーバ50へ送信する機能において、給湯装置10が設置された後、稼働データの送信が開始され、サーバ50から頻度切替の指令を受信すると、それ以降の送信頻度が、それまでの送信頻度よりも多くされる。
実施形態4では、上記実施形態2と同様、給湯器11の制御部111に、送信頻度調整部111cの機能が付与される。また、上記実施形態2と同様、送信処理部111aは、図6(a)の処理により、稼働データを収集してサーバ50へ送信する。
図8(a)は、実施形態4に係る、サーバ50の制御部501により行われる処理を示すフローチャートである。
制御部501は、上記実施形態3と同様、設置期間の計測を開始し(S311)、設置期間が規定期間を超えたか否かを監視する(S312)。そして、制御部501は、設置期間が規定期間を超えた場合(S312:YES)、稼働データの送信頻度を切り替えるための切替指令を給湯装置10へ送信する(S313)。
図8(b)は、実施形態4に係る、送信頻度調整部111cにより行われる処理を示すフローチャートである。
図8(b)を参照し、送信頻度調整部111cは、規定時間に第1時間を設定した後(S231)、サーバ50から切替指令を受信したか否かを監視する(S232)。そして、送信頻度調整部111cは、切替指令を受信した場合(S232:YES)、規定時間に第1時間よりも短い第2時間を設定する(S233)。
このようにして、給湯装置10では、送信処理部111aによる処理(図6(a))と送信頻度調整部111cによる処理(図8(b)が実行される結果、給湯装置10が設置された後、サーバ50からの切替の指示が得られるまでは、相対的に長い第1時間の送信間隔で稼働データがサーバ50に送信され、サーバ50からの切替の指示が得られると、その後は相対的に短い第2時間の送信間隔で稼働データがサーバ50へ送信される。即ち、切替の指示が得られたときに、稼働データの送信頻度が多くされる。言い換えれば、切替の指示が得られるまでは、稼働データの送信頻度が抑えられる。
<実施形態4の効果>
サーバ50から頻度切替の指令が送信されるまでは、送信処理部111aによるサーバ50への稼働データの送信頻度が少なくされるので、稼働データの有効利用を図りつつ、給湯装置10からのサーバ50へのデータ送信量を抑制でき、サーバ50の通信負荷を軽減できる。
サーバ50から頻度切替の指令が送信されるまでは、送信処理部111aによるサーバ50への稼働データの送信頻度が少なくされるので、稼働データの有効利用を図りつつ、給湯装置10からのサーバ50へのデータ送信量を抑制でき、サーバ50の通信負荷を軽減できる。
<変更例>
本発明に係る給湯装置は、上記実施形態1~4の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
本発明に係る給湯装置は、上記実施形態1~4の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施形態1では、図4(b)に示すように、送信可否設定部111bは、給湯装置10の設置期間を計測し、設置期間が規定期間を超えたときに、送信許可の設定を行った。しかしながら、図9(a)に示すように、送信可否設定部111bは、給湯装置10で実行された給湯運転の累積期間を計測し(S206)、累積期間が規定期間を超えたときに(S207:YES)、送信許可の設定を行ってもよい。このとき、たとえば、給湯燃焼器214とふろ燃焼器224の累積の燃焼時間(加熱時間)を給湯運転の累積期間にできる。あるいは、給気ファン215の累積の動作時間を給湯運転の累積期間にできる。このような構成によっても、上記実施形態1と同様の効果が奏され得る。
同様に、上記実施形態2では、図6(b)に示すように、送信頻度調整部111cは、給湯装置10の設置期間を計測し、設置期間が規定期間を超えたときに、規定時間に第2時間を設定した。しかしながら、図9(b)に示すように、送信頻度調整部111cは、給湯装置10で実行された給湯運転の累積期間を計測し(S216)、累積期間が規定期間を超えたときに(S217:YES)、規定時間に第2時間を設定してもよい。このような構成によっても、上記実施形態2と同様の効果が奏され得る。
また、上記実施形態1では、図4(b)の処理において、送信可否設定部111bは、設置期間が規定期間を超えたか否かの監視(S203)、および、給湯装置10に異常が発生したか否の監視(S204)を行った。同様に、上記実施形態2では、図6(b)の処理において、送信頻度調整部111cは、設置期間が規定期間を超えたか否かの監視(S213)、および、給湯装置10に異常が発生したか否の監視(S214)を行った。しかしながら、図4(b)および図6(b)の処理において、設置期間が規定期間を超えたか否かの監視(S203、S213)、および、給湯装置10に異常が発生したか否の監視(S204、S214)のうち、何れか一方の監視のみが行われてもよい。
さらに、上記実施形態3、4では、図7(a)の処理および図8(a)の処理において、設置期間が規定期間を超えた場合に、それぞれ、サーバ50から許可指令および切替指令が送信された。しかしながら、図7(a)の処理および図8(a)の処理において、対象の給湯装置10と同じ機種の給湯装置10で所定件数(1件を含む)の異常が発生したときに、それぞれ、サーバ50から許可指令および切替指令が送信されてもよい。さらには、その他の条件により、許可指令および切替指令が送信されてもよい。たとえば、サーバ50への給湯装置10の接続件数が所定個数より少ない等、通信負荷がかかりにくい状況となったと判断されたときに、許可指令および切替指令が送信されてもよい。
さらに、上記実施形態1~4では、給湯装置10の保守に関連して利用されるデータとして、給湯装置10を構成する部品(水位センサS1、流量センサS2、サーミスタS4等)が稼働したときに当該部品から得られる稼働データ(検出水位、検出流量、検出温度等)が、サーバ50へ送信された。しかしながら、給湯装置10の保守に関連して利用されるデータであれば、稼働データに加えて、あるいはこれに替えて、稼働データ以外のデータ、たとえば、給湯機能、追い焚き機能などの機能の実行回数などが、サーバ50に送信されてもよい。
さらに、上記実施形態1、3では、給湯器11の制御部111に、送信処理部111aおよび送信可否設定部111bが付与された。しかしながら、無線通信部137を有する台所リモコン13の制御部133に送信処理部および送信可否設定部の機能のうち、少なくとも一つの機能が付与されてもよい。制御部133に送信処理部の機能が付与される場合、図4(a)の処理では、制御部133から給湯器11の制御部111へ稼働データの収集指令が送信され、制御部111から制御部133へ収集された稼働データが送信される。なお、浴室リモコン12に無線通信部が設けられる場合は、浴室リモコン12の制御部123に送信処理部および送信可否設定部の機能のうち、少なくとも一つの機能が付与されてもよい。同様に、上記実施形態2、4において、台所リモコン13の制御部133または浴室リモコン12の制御部123に、送信処理部および送信頻度調整部の機能のうち、少なくとも一つの機能が付与されてもよい。
さらに、上記実施形態1~4において、送信処理部111a、送信可否設定部111bおよび送信頻度調整部111cは、必ずしも、プログラムに基づく機能として実現されなくてもよく、ロジック回路に基づくハードウエアにより実現されてもよい。
さらに、上記実施形態1~4では、給湯装置10を構成する台所リモコン13に、ルータ20と通信を行うための無線通信部137が設けられたが、無線通信部が給湯器11や浴室リモコン12に設けられて、給湯器11や浴室リモコン12がルータ20に接続されてもよい。あるいは、給湯器11、浴室リモコン12および台所リモコン13以外に無線通信部を備えた制御ユニットが給湯装置10に配置され、この制御ユニットがルータ20に接続されてもよい。
さらに、給湯器11の構成は、図3に示した構成に限られるものではなく、他の構成であってもよい。たとえば、図3の構成では、浴槽2内の湯をふろ熱交換器222に循環させることによって、浴槽2内の湯に対する追い焚きが行われたが、給湯器11が、高温の湯を浴槽2に追加することにより追い焚き機能が実行されてもよい。また、給湯器11は、追い焚き部220とバイパス部230とを有さず、給湯機能のみを行う構成とされてもよい。さらに、給湯器11は、図3の構成に加え、床暖房、浴室暖房等の暖房機能のために給湯運転を行う暖房部を備える構成とされてもよい。
さらに、給湯装置10は、ガス燃料を用いるものに限らず、オイルを燃料とする給湯装置であってもよい。給湯装置10は、貯留タンクを用いた貯留式のものであってもよく、燃料電池等の発電ユニットをさらに備えた構成であってもよい。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜種々の変更可能である。
1 給湯システム
10 給湯装置
40 外部通信網
50 サーバ
111a 送信処理部
111b 送信可否設定部
111c 送信頻度調整部
10 給湯装置
40 外部通信網
50 サーバ
111a 送信処理部
111b 送信可否設定部
111c 送信頻度調整部
Claims (8)
- サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置において、
前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、
前記データの送信の可否の設定を行う送信可否設定部と、を備え、
前記送信可否設定部は、前記給湯装置が設置された後に、設置期間が所定期間を超えたことに基づいて、または、給湯運転が実行された累積期間が所定期間を超えたことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信を許可する設定を行う、
ことを特徴とする給湯装置。 - サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置において、
前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、
前記データの送信の可否の設定を行う送信可否設定部と、を備え、
前記送信可否設定部は、前記給湯装置が設置された後に、前記給湯装置に異常が発生したことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信を許可する設定を行う、
ことを特徴とする給湯装置。 - サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置において、
前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、
前記データの送信の可否の設定を行う送信可否設定部と、を備え、
前記送信可否設定部は、前記サーバから送信許可の指令を受信したことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信を許可する設定を行う、
ことを特徴とする給湯装置。 - サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置において、
前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、
前記データの送信頻度を調整する送信頻度調整部と、を備え、
前記送信頻度調整部は、前記給湯装置が設置された後に、設置期間が所定期間を超えたことに基づいて、または、給湯運転が実行された累積期間が所定期間を超えたことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信頻度を、前記設置期間が前記所定期間を超える前、または、前記累積期間が前記所定期間を超える前の前記送信頻度よりも多くする、
ことを特徴とする給湯装置。 - サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置において、
前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、
前記データの送信頻度を調整する送信頻度調整部と、を備え、
前記送信頻度調整部は、前記給湯装置が設置された後に、前記給湯装置に異常が発生したことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信頻度を、前記給湯装置に異常が発生する前の前記送信頻度よりも多くする、
ことを特徴とする給湯装置。 - サーバと外部通信網を介して通信可能に接続される給湯装置において、
前記給湯装置の保守に関連して利用されるデータを前記サーバに送信する送信処理部と、
前記データの送信頻度を調整する送信頻度調整部と、を備え、
前記送信頻度調整部は、前記サーバから頻度切替の指令を受信したことに基づいて、前記送信処理部による前記データの送信頻度を、前記頻度切替の指令を受信する前の前記送信頻度よりも多くする、
ことを特徴とする給湯装置。 - 請求項1ないし6の何れか一項に記載の給湯装置において、
前記送信処理部は、前記給湯装置を構成する部品が稼働したときに当該部品から得られる稼働データを、前記データとして、前記サーバへ送信する、
ことを特徴とする給湯装置。 - 請求項1ないし7の何れか一項に記載の給湯装置と、
複数の前記給湯装置を、外部通信網を介して通信可能に接続できるサーバと、
を備えることを特徴とする給湯システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020210802A JP2022097296A (ja) | 2020-12-18 | 2020-12-18 | 給湯装置および給湯システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020210802A JP2022097296A (ja) | 2020-12-18 | 2020-12-18 | 給湯装置および給湯システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022097296A true JP2022097296A (ja) | 2022-06-30 |
Family
ID=82165326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020210802A Pending JP2022097296A (ja) | 2020-12-18 | 2020-12-18 | 給湯装置および給湯システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022097296A (ja) |
-
2020
- 2020-12-18 JP JP2020210802A patent/JP2022097296A/ja active Pending
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