JP2022097046A - ポリオレフィン樹脂発泡体、粘着テープ及び機器類 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂発泡体、粘着テープ及び機器類 Download PDF

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Abstract

【課題】柔軟性が高く、極度に曲げたり折ったりする場合でも、座屈による折れしわの発生を抑制するポリオレフィン樹脂発泡体、粘着テープ及び機器類を提供する。【解決手段】ポリオレフィン系樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物を発泡してなるポリオレフィン系樹脂発泡体であって、80%圧縮強度が130kPa以下であり、厚みが0.05mm以上5.0mm以下である、ポリオレフィン系樹脂発泡体。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン樹脂発泡体、粘着テープ及び機器類に関する。
ポリオレフィン系樹脂発泡体は、優れた柔軟性、緩衝性及び断熱性を有していることから、車載用途、電子機器、民生機器、住宅建材など様々な分野で使用されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、近年、スマートフォン及びウェアラブル機器等の小型電子機器においてクッション材として、オレフィン系樹脂発泡体を使用することが検討されている。これら小型電子機器においてオレフィン系樹脂発泡体は、曲面箇所で曲げて使用されたり、折られた状態で使用されたりすることも想定されている。
特開2018-508769号公報 特開2020-063355号公報
オレフィン系樹脂発泡体は、小型電子機器において曲げたり、折られたりして使用すると、しわが発生することがある。オレフィン系樹脂発泡体は、小型電子機器で使用される場合、90度以上に折り曲げて使用されることがあるが、このような折り曲げによってしわは、座屈して復元せずに折れしわとして残り、外観不良や性能不良を生じさせることがある。
また、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、生産工程及び加工工程において折れたり、曲げられたりすることがあり、その際にもしわが発生することがある。生産工程や加工工程で発生したしわは、一般的に復元して元の状態に戻ることが多いが、局所的に極度に曲げられる場合には、座屈して復元せず折れしわとして残ることがある。
そこで、本発明は、柔軟性が高く、極度に曲げたり、折ったりする場合でも、座屈による折れしわの発生を抑制するポリオレフィン樹脂発泡体、粘着テープ及び機器類を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、80%圧縮強度及び厚みが所定の範囲内にあるポリオレフィン樹脂発泡体が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]を要旨とする。
[1]ポリオレフィン系樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物を発泡してなるポリオレフィン系樹脂発泡体であって、80%圧縮強度が130kPa以下であり、厚みが0.05mm以上5.0mm以下である、ポリオレフィン系樹脂発泡体。
[2]独立気泡を圧潰して連続気泡にした、[1]に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
[3]独立気泡率が10%以上69%以下である、[1]又は[2]に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
[4]見掛け密度が0.01g/cm以上0.50g/cm以下である、[1]~[3]のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
[5]架橋度が15%以上70%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
[6]片面又は両面がスライスされた、[1]~[5]のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
[7][1]~[6]のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡体と、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の少なくとも一方の面に設けた粘着層又は両面テープとを備える粘着テープ。
[8][1]~[6]のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡体、又は[7]に記載の粘着テープを備える、機器類。
本発明によれば、柔軟性が高く、極度に曲げたり折ったりする場合でも、座屈による折れしわの発生を抑制するポリオレフィン樹脂発泡体、粘着テープ及び機器類を提供することができる。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体の圧縮工程を示す模式的断面図である。 気泡が圧潰される前の発泡体の断面を拡大して示す写真である。 本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体の断面を拡大して示す写真である。
[ポリオレフィン系樹脂発泡体]
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体は、80%圧縮強度が130kPa以下であり、厚みが0.05mm以上5.0mm以下である。
本発明においては、後述するように、気泡形状、独立気泡率、見掛け密度、架橋度、樹脂成分、樹脂に配合される配合物などを適宜調整することで、柔軟性を高くし、折れしわの発生を抑制することが可能なポリオレフィン系樹脂発泡体を得ることができる。
<80%圧縮強度>
ポリオレフィン系樹脂発泡体の80%圧縮強度は、130kPa超であると柔軟性が低下し、ポリオレフィン系樹脂発泡体を折り曲げた際に生じたしわが復元せずに折れじわとして残存してしまう。ポリオレフィン系樹脂発泡体の80%圧縮強度は、柔軟性を高くし、折れしわの発生を抑制する観点から、120kPa以下であることが好ましく、110kPa以下であることがより好ましく、100kPa以下であることがさらに好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂発泡体の80%圧縮強度は、機械強度及び衝撃吸収性を良好にする観点から、10kPa以上であることが好ましく、15kPa以上であることがより好ましく、20kPa以上であることがさらに好ましい。
なお、80%圧縮強度は、JIS K6767に準拠した測定方法で測定した値である。
<厚み>
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは、0.05mm未満であると機械強度を維持することが困難となり、5.0mm超であると各種の電子機器などに適用することが難しくなる。上記観点から、ポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは、0.10mm以上4.5mm以下であることが好ましい。また、スマートフォン、ウェアラブル機器等の小型電子機器に好適に使用する観点から、0.15mm以上1.0mm以下がより好ましく、0.20mm以上0.5mm以下がさらに好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体1は、図1に示すように、回転速度の異なる2つのロール10,11間に通され、せん断が作用されながら圧縮されることで、図2に示す独立気泡を圧潰して、図3(a)及び(b)に示すような連続気泡とするものである。ここで、圧潰により形成された独立気泡は、気泡を形成するセルが、図3(a)及び(b)に示すとおり、折り曲げられた形状、又は湾曲した形状となり、かつセルの一部が破壊されることにより、隣接するセル同士が連通して、連続気泡構造となるものである。ポリオレフィン系樹脂発泡体は、このように形成された連続気泡構造を有することで、柔軟性が高くなり上記したとおり80%圧縮強度が低くなり、折れしわも発生しにくくなる。
使用するロールとしては、特に限定はなく、例えば、ロール表面が金属又は樹脂であるロールが挙げられる。ロール表面は、金属の場合にはクロムメッキロール等の表面処理がされてもよい。また、ロール表面は、適宜エンボス加工などがされてもよい。発泡後のポリオレフィン系樹脂発泡体1は、回転速度の異なる2つのロール10,11間を通ることで、せん断が作用されながら圧縮させられる。
2つのロールの回転速度の差は、0.1m/min以上2.0m/min以下であることが好ましく、0.2m/min以上1.5m/min以下であることがより好ましく、0.3m/min以上1.0m/min以下であることがさらに好ましい。2つのロールの回転速度の差が上記範囲内であることで、ポリオレフィン系樹脂発泡体の破損を抑制しつつ、独立気泡を圧潰して連続気泡にすることで柔軟性を付与することができる。
また、上記観点から、各ロールの回転速度は、1.5m/min以上5.0m/min以下であることが好ましく、2.0m/min以上4.5m/min以下であることがより好ましく、2.5m/min以上4.0m/min以下であることがさらに好ましい。
また、上記観点から、各ロール間の距離は、0.05mm以上1.0mm以下であることが好ましく、0.10mm以上0.8mm以下がより好ましく、0.15mm以上0.6mm以下がさらに好ましい。
2つのロール間に通して圧縮した後のポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは、0.2mm以上5.0mm以下であることが好ましく、0.3mm以上5.0mm以下がより好ましく、0.4mm以上5.0mm以下がさらに好ましい。
ポリオレフィン系樹脂発泡体は、ロール間に1回通してもよいし、2回以上通してもよいが、2回通すことが好ましい。ロール間を2回通す場合には、ポリオレフィン系樹脂発泡体の両面それぞれについては、1回は回転速度が速い方のロールに押し当て、もう1回は回転速度が遅い方のロールに押し当てることが好ましい。このような態様により、ポリオレフィン系樹脂発泡体の複数の気泡は、均等に圧潰され、強度、柔軟性などに偏りのないポリオレフィン系発泡体を得ることができる。
なお、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、一対のロールに対して1回通した後、表裏を裏返して、再度同じロール間を通すとよい。また、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、ロール間に対して、3回以上通す場合には、ポリオレフィン系樹脂発泡体の両面それぞれについて、少なくとも1回は回転速度が速い方のロールに押し当てるとよい。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体は、上記の通りにロールで圧縮した後に、スライスして、厚みを制御し、また、複数枚のシートとしてもよい。この際、得られるポリオレフィン系樹脂発泡体は、片面のみがスライスされた面でもよいし、両面がスライスされた面でもよい。スライスされことで、1mm以下の厚みを有するポリオレフィン系樹脂発泡体も容易に製造できる。
<独立気泡率>
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体の独立気泡率は、10%以上69%以下であることが好ましく、15%以上65%以下であることがより好ましく、18%以上55%以下であることがさらに好ましく、15%以上45%以下が特に好ましい。ポリオレフィン系樹脂発泡体の独立気泡率を上記上限値以下とすることで、柔軟性を高めて、80%圧縮強度を低くして、折れしわの発生も防止できる。また、上記下限値以上とすることで耐衝撃性、機械強度なども良好にしやすい。なお、独立気泡率は、実施例に記載の方法により測定できる。
<見掛け密度>
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体の見掛け密度は、0.01g/cm以上0.50g/cm以下であることが好ましく、0.015g/cm以上0.30g/cm以下であることがより好ましく、0.02g/cm以上0.2g/cm以下であることがさらに好ましい。ポリオレフィン系樹脂発泡体の見掛け密度が上記範囲内であることで、耐衝撃性、機械強度などを良好にしつつ、柔軟性を高くして80%圧縮強度を所望の値に調整しやすくなる。
<架橋度(ゲル分率)>
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体は、ポリオレフィン系樹脂組成物を架橋し、かつ発泡してなるものであることが好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体のゲル分率で表される架橋度は、15%以上70%以下であることが好ましく、20%以上60%以下であることがより好ましく、25%以上50%以下であることがさらに好ましい。ポリオレフィン系樹脂発泡体の架橋度が上記範囲内であることで、耐衝撃性、機械強度などを良好にしつつ、柔軟性を高くして80%圧縮強度を所望の値に調整しやすくなる。なお、架橋度は、実施例に記載の方法により測定できる。
<ポリオレフィン系樹脂発泡体>
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体は、ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡してなる発泡体である。ポリオレフィン系樹脂組成物は、樹脂としてポリオレフィン系樹脂を含有する。以下、ポリオレフィン系樹脂組成物について詳細に説明する。
〔ポリオレフィン系樹脂〕
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体から選ばれる1種以上が好ましい。これら樹脂は、いずれか1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の発泡体はポリオレフィン系樹脂を主成分であることが好ましく、具体的にポリオレフィン系樹脂の含有量は、ポリオレフィン系樹脂組成物に含まれる樹脂成分全量基準で、65質量%以上であることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂の含有量が65質量%以上となることで、発泡体の機械強度、柔軟性などを確保しやすくなる。これら観点から、ポリオレフィン系樹脂の含有量は、発泡体樹脂組成物に含まれる樹脂成分全量基準で、好ましくは70~100質量%であり、より好ましくは80~100質量%、最も好ましくは100質量%である。なお、以下では、ポリオレフィン系樹脂組成物に含まれる樹脂成分全量基準を単に「樹脂成分全量基準」という。
≪ポリエチレン樹脂≫
ポリエチレン樹脂は、エチレンのホモポリマーでもよいが、エチレンを主成分(全モノマーの好ましくは75質量%以上、より好ましくは90質量%以上)とした、エチレンと少量のα-オレフィンの共重合体等でもよい。α-オレフィンとしては、好ましくは炭素数3~12、より好ましくは炭素数4~10のものが挙げられ、具体的には、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-オクテン等が挙げられる。なお、共重合体において、これらのα-オレフィンは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリエチレン樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂(0.930g/cm以下、LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(0.930g/cmより大きく0.942g/cm未満、MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(0.942g/cm以上、HDPE)が挙げられる。また、ポリエチレン樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)であってもよい。なお、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の密度は、好ましくは0.90g/cm以上0.93g/cm以下であり、より好ましくは0.91g/cm以上0.93g/cm以下である。
また、ポリエチレン樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
≪ポリプロピレン樹脂≫
ポリプロピレン樹脂としては、プロピレンの単独重合体であるホモポリプロピレンでもよいし、プロピレンを主成分(全モノマーの好ましくは75質量%以上、より好ましくは90質量%以上)とした、プロピレンと少量のエチレン及びプロピレン以外のα-オレフィンとの共重合体等が挙げられる。
プロピレンと、エチレン及びプロピレン以外のα-オレフィンとの共重合体としては、ブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)、ランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)、ランダムブロック共重合体等が挙げられる。
プロピレン以外のα-オレフィンとしては、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-オクテン等の炭素数4~10程度のα-オレフィン等が挙げられるが、これらの中でも、成形性及び耐熱性の観点から、エチレンが好ましい。なお、共重合体において、これらのα-オレフィンは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ポリプロピレン樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、チーグラー・ナッタ化合物、メタロセン化合物、酸化クロム化合物等の重合触媒で重合されたポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、又はこれらの混合物のいずれを用いてもよい。例えば、メタロセン化合物の重合触媒により得られた、ポリエチレン樹脂、特に直鎖状低密度ポリエチレンを用いることにより、柔軟性が高く、高い衝撃吸収性を有する発泡体を得やすくなる。
≪エチレン-酢酸ビニル共重合体≫
ポリオレフィン系樹脂として使用するエチレン-酢酸ビニル共重合体は、例えば、エチレン由来の構成単位を50質量%以上含有するエチレン-酢酸ビニル共重合体が挙げられる。エチレン-酢酸ビニル共重合体はポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂との相溶性が高いため、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂から選ばれる1種以上は併用しやすい。
エチレン-酢酸ビニル共重合体の密度は、好ましくは0.92g/cm以上、より好ましくは0.93g/cm以上、更に好ましくは0.94g/cm以上であり、そして、好ましくは0.97g/cm以下、より好ましくは0.96g/cm以下である。
ポリオレフィン系樹脂組成物における樹脂成分は、ポリオレフィン系樹脂単独でもよいが、ポリオレフィン系樹脂と他の樹脂成分を併用してもよい。例えば、ポリオレフィン系樹脂と、エラストマーとを併用してもよい。エラストマーとしては、ポリオレフィン系樹脂と相溶性が良いエラストマーが使用され、具体的には、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、スチレンゴム等が挙げられる。また、エラストマーとしては、熱可塑性エラストマーも挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。エラストマーは、上記成分を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオレフィン樹脂は、衝撃吸収性、柔軟性などを良好にしつつ、80%圧縮強度を低くして折れしわの発生を抑制する観点から、ポリエチレン樹脂が好ましく、中でも低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)がより好ましい。低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)は、1種単独で使用してもよいし、他のオレフィン系樹脂と併用してもよいし、オレフィン系樹脂以外と併用してもよい。
低密度ポリエチレン樹脂の含有量は、ポリオレフィン系樹脂組成物に含まれる樹脂成分全量基準で、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、70質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、80質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。
<発泡剤>
本発明の発泡体は、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂、及び発泡剤などを含むポリオレフィン系樹脂組成物を発泡することで得られる。発泡剤としては、熱分解型発泡剤が好ましい。
熱分解型発泡剤としては、有機発泡剤、無機発泡剤が使用可能である。有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機発泡剤としては、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミドがより好ましい。
熱分解型発泡剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオレフィン系樹脂組成物における発泡剤の含有量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、1~40質量部が好ましく、3~35質量部がより好ましく、5~30質量部がさらに好ましい。発泡剤の配合量を上記下限値以上であることで、ポリオレフィン系樹脂発泡体は適度に発泡され、適度な柔軟性と衝撃吸収性を付与することが可能になる。また、発泡剤の配合量を上記上限値以下であることで、ポリオレフィン系樹脂発泡体が必要以上に発泡することが防止され、機械強度等を良好にすることができる。
<添加剤>
ポリオレフィン系樹脂組成物は、酸化防止剤を含んでいてもよい。
酸化防止剤としては、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、ペンタエリトリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート]等のフェノール系酸化防止剤、ジラウリルチオジプロピオネート等のイオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられる。酸化防止剤は、例えばポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.01~5質量部配合される。
ポリオレフィン系樹脂組成物には、発泡助剤が配合されてもよい。発泡助剤としては、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、酢酸亜鉛、硼砂、尿素、エタノールアミン、ビウレア、二塩基性亜リン酸鉛、水酸化カルシウム、グリセリン、ジエチレングリコール、ジブチルチンジマレート、アルカリ性化合物、サリチル酸誘導体、チオウレア系、チアゾール系、スルフェアミド系、チウラム系、ジオカルバミン酸系等の加硫促進剤等の公知の助剤と加硫促進剤が挙げられる。発泡助剤は、例えばポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.05~5質量部配合される。
ポリオレフィン系樹脂組成物には、これら以外にも、架橋助剤、分解温度調整剤、造核剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、充填材等の発泡体に一般的に使用する添加剤が配合されてもよい。
[ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法]
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体は、予め製造した発泡体を回転速度の異なる2つのロール間に通して圧縮する工程を含む方法で製造するとよい。
また、発泡体は、少なくともポリオレフィン系樹脂及び熱分解型発泡剤を含むポリオレフィン系樹脂組成物を加熱して熱分解型発泡剤を発泡させることで製造し、その製造した発泡体を圧縮する工程を経ることで、ポリオレフィン系樹脂発泡体とするとよい。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法は、より具体的には、以下の工程(1)~(4)を含むことが好ましい。
工程(1):少なくともポリオレフィン系樹脂及び熱分解型発泡剤を含むポリオレフィン系樹脂組成物を得る工程
工程(2):電離性放射線を照射してポリオレフィン系樹脂組成物を架橋させる工程
工程(3):架橋させたポリオレフィン系樹脂組成物を加熱し、熱分解型発泡剤を発泡させて、発泡体を得る工程
工程(4):得られた発泡体を回転速度の異なる2つのロール間に通して圧縮する工程
工程(1)において、ポリオレフィン系樹脂組成物を得て、シート状などの所望の形状(発泡性シートともいう)に成形することが好ましい。特に限定されないが、例えば、樹脂及び添加剤を押出機に供給して溶融混練してポリオレフィン系樹脂組成物を得て、押出機からポリオレフィン系樹脂組成物を押出すことによってシート状などに成形すればよい。また、ポリオレフィン系樹脂組成物は、各成分を混合した後、プレス等することによりシート状に成形してよい。
成形温度(すなわち、押出し時の温度、又はプレス時の温度)は、50℃以上250℃以下が好ましく、80℃以上180℃以下がより好ましい。
工程(2)において、ポリオレフィン系樹脂組成物を架橋する方法としては、ポリオレフィン系樹脂組成物に電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法を用いる。これらの中では、生産性及び照射を均一に行う観点から、電子線が好ましい。
電離性放射線の照射は、特に限定されないが、シート状のポリオレフィン系樹脂組成物に対しては片面のみに照射してもよいし、両面に照射してもよい。
電離性放射線の加速電圧は、照射する組成物の厚さにもよるが、例えば、400~1,200kVであることが好ましく、500~1,100kVであることがより好ましく、600~1,000kVであることがより好ましい。
電離性放射線の照射線量は、照射する発泡体シートの厚さ等を考慮し、表面荒れやひび割れ等生じることなく、所望の架橋度を得ることができる量であれがよいが、通常、0.1~10Mradが好ましく、0.2~5Mradがより好ましく、0.3~3Mradがより好ましい。
工程(3)において、ポリオレフィン系樹脂組成物を加熱し熱分解型発泡剤を発泡させるときの加熱温度は、熱分解型発泡剤の発泡温度以上であればよいが、好ましくは200~300℃、より好ましくは220~280℃である。
工程(4)において、ロールの回転速度及びロール間の距離は上述した条件の基に発泡体を圧潰し、独立気泡構造を連続気泡構造とするとよい。
圧縮されたポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは、圧縮工程において制御してもよく、圧縮工程の後にさらにスライスして制御してもよい。
また、本製造方法において、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、MD又はTDのいずれか一方又は両方に延伸させてもよい。ポリオレフィン系樹脂発泡体の延伸は、ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡させて発泡体を得た後に行ってもよいし、ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡させつつ行ってもよい。なお、ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡させて発泡体を得た後、発泡体を延伸する場合には、発泡体を冷却することなく発泡時の溶融状態を維持したまま続けて発泡体を延伸してもよく、発泡体を冷却した後、再度、発泡体を加熱して溶融又は軟化状態とした上で発泡体を延伸してもよい。発泡体は延伸することで薄厚にしやすくなる。また、延伸時に発泡体は、例えば100~280℃、好ましくは150~260℃に加熱すればよい。本発明では、発泡体を延伸することで、発泡体の気泡径がMD又はTDの一方又は両方に沿って大きくなり、厚みを制御しやすくなる。
ただし、本製造方法は、上記に限定されずに、上記以外の方法により、発泡体を得てもよい。例えば、電離性放射線を照射する代わりに、ポリオレフィン系樹脂組成物に予め有機過酸化物を配合しておき、ポリオレフィン系樹脂組成物を加熱して有機過酸化物を分解させる方法等により架橋を行ってもよい。
[粘着テープ]
本発明の粘着テープは、上記した本発明のポリオレフィン樹脂発泡体を基材として用いた粘着テープであり、具体的には、本発明のポリオレフィン樹脂発泡体と、本発明のポリオレフィン樹脂発泡体の少なくとも一方の面に設けた粘着層又は両面テープとを備える。
本発明の粘着テープは、本発明に係るポリオレフィン樹脂発泡体を基材として用い、ポリオレフィン樹脂発泡体の一方の面又は両面に粘着層を設けたものである。粘着テープの厚みは、通常0.5~2.0mm程度である。
粘着テープを構成する粘着層の厚みは、50~200μmが好ましく、80~150μmがより好ましい。粘着テープを構成する粘着層の厚みが50~200μmであると、粘着テープの厚みを薄くすることができ、小型電子機器等の狭小な箇所に配置可能となる。
粘着層は、少なくとも粘着剤層を備えるものであればよく、ポリオレフィン樹脂発泡体の少なくとも一方の面に積層された粘着剤層単体であってもよいし、ポリオレフィン樹脂発泡体の少なくとも一方の面に貼付された両面テープであってもよいが、薄型化などの観点から粘着剤層単体であることが好ましい。なお、両面テープは、基材と、基材の両面に設けられた粘着剤層とを備えるものである。両面テープは、一方の粘着剤層を樹脂発泡体シートに接着させるとともに、他方の粘着剤層を他の部材に接着させるために使用する。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限はなく、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を用いることができる。また、粘着材の上には、更に離型紙等の剥離シートが貼り合わされてもよい。
本発明の発泡体を用いた粘着テープは、電子機器本体内に内装される衝撃吸収材、シール材等として用いることができる。また、粘着テープの粘着剤層によりポリオレフィン樹脂発泡体を上記した表面材に貼り合わせてもよい。
[機器類]
本発明のポリオレフィン樹脂発泡体又は粘着テープは、柔軟性が高いことから、AV機器、テレビ、洗濯機等の民生機器を含む電子機器、自動車、船舶、電車、航空機等の輸送機器などの機器類に使用することができ、厚みが薄型であっても高い柔軟性を有することから小型電子機器に使用することが好適である。小型電子機器としては、スマートフォン等の携帯電話、ウェアラブル機器、ゲーム機器、電子手帳、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピューターなどが挙げられる。
また、本発明のポリオレフィン樹脂発泡体又は粘着テープは、極度に曲げたり、折ったりする場合でも、座屈による折れしわの発生を抑制することが可能であることから、好ましくは曲面を有する電子機器、折り曲げて使用される電子機器、例えばフォルダブルスマートフォン、電子ペーパー、ウェアラブル機器などに使用することが好適である。本発明のポリオレフィン樹脂発泡体又は粘着テープは、曲面を有する電子機器、折り曲げて使用される電子機器においては、曲げられて、または折り曲げられて使用される。
ポリオレフィン樹脂発泡体又は粘着テープは、例えば、電子機器などの機器類の内部において、例えばシール材や衝撃吸収材として使用できる。
また、ポリオレフィン樹脂発泡体又は粘着テープは、各種輸送機器において、内装材として使用されるとよく、好ましく自動車用内装材としても使用される。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[測定方法]
本明細書における各物性の測定方法は、次の通りである。
<80%圧縮強度>
80%圧縮強度は、ポリオレフィン系樹脂発泡体をJIS K6767:1999に準拠して測定した。
<厚み>
ポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは、それぞれダイヤルゲージで計測した。
<見掛け密度>
ポリオレフィン系樹脂発泡体の密度(見掛け密度)はJIS K7222:2005に準拠して測定した。
<独立気泡率>
ポリオレフィン系樹脂発泡体から一辺が5cmの平面正方形状の試験片を切り出した。そして、試験片の厚みを測定して試験片の見掛け体積V1を算出すると共に、試験片の重量W1を測定する。次に、気泡の占める体積V2を下記式に基づいて算出した。なお、試験片の密度をρ(g/cm)とする。
気泡の占める体積V2=V1-W1/ρ
続いて、試験片を23℃の蒸留水中に水面から500mmの深さに沈めて、試験片に15kPaの圧力を3分間に亘って加えた。しかる後、試験片を水中から取り出して試験片の表面に付着した水分を除去して試験片の重量W2を測定し、下記式に基づいて独立気泡率F1を算出した。
独立気泡率(%)=100-100×(W2-W1)/V2
<架橋度(ゲル分率)>
ポリオレフィン系樹脂発泡体から約100mgの試験片を採取し、試験片の質量A(mg)を精秤した。次に、この試験片を120℃のキシレン30cm中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の質量B(mg)を精秤した。得られた値から、下記式により架橋度(%)を算出した。
架橋度(%)=100×(B/A)
<実用評価(折れシワ評価)>
ポリオレフィン系樹脂発泡体から短辺50mm、長辺100mmの短冊状試験片を切り出した。そして、短冊状試験片の長辺の中央で折り返し、100gの荷重をかけて10秒放置した。その後、荷重を取り外し、10分後に試験片の表面の折れシワの有無(長さ)を目視で確認した。
A:折れシワの長さが0mm以上5mm以下
B:折れシワの長さが5mm超10mm以下
C:折れシワの長さが10mm超
[使用原料]
実施例及び比較例で用いた材料は以下のとおりである。
<ポリオレフィン系樹脂>
・LDPE:日本ポリエチレン株式会社「LE520H」(密度:0.923g/cm、メルトフローレイト:4.0g/10min)
<配合物>
・発泡剤:栄和化成株式会社製「ACK3-TA」(アゾジカルボンアミド)
・酸化防止剤:株式会社ADEKA製「アデカスタブ328」(フェノール系酸化防止剤)
・発泡助剤:堺化学製「SZ2000」(ステアリン酸亜鉛)
〔実施例1〕
ポリエチレン樹脂(LDPE)100質量部と、発泡剤20質量部と、酸化防止剤0.5質量部と、発泡助剤1.0質量部とを溶融混練後、プレスすることにより厚さ1.1mmの発泡性シートを得た。得られた発泡性シートの表裏の2面に加速電圧800keVにて電子線を2.0Mrad照射させて、発泡性シートを架橋させた。次に架橋した発泡性シートを250℃に加熱することによって発泡させて、見掛け密度0.020g/cm、厚み2.0mm、架橋度31%の発泡体を得た。
ロール1とロール2とのロール間の距離0.15mmであり、回転速度3.0m/minのロール1と回転速度3.6m/minのロール2のロール間に得られた発泡体を通して圧縮した。その後、発泡体の表裏を反対にして再びロール1とロール2の間に通して圧縮した。ロール通過後のポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは2.0mmであった。なお、ロール1及びロール2は、クロムメッキロールであり、ロール1及びロール2の温度は常温(23℃程度)とした。
圧縮工程を経たポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスして厚み0.2mmとした。
得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
圧縮工程を経たポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスして厚み0.3mmとした以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
ポリオレフィン系樹脂組成物の配合を表1に示すように変更すると共に、ロール1とロール2とのロール間の距離0.1mmであり、回転速度3.0m/minのロール1と回転速度4.8m/minのロール2のロール間に得られた発泡体を通して圧縮した。ロール通過後のポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは0.4mmであった。圧縮工程を経たポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスしなかった。それ以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔実施例4〕
圧縮工程を経たポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスして厚み1.0mmとした以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔実施例5〕
ロール1とロール2とのロール間の距離0.4mmとし、発泡体を通して圧縮した。ロール通過後のポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは5.0mmであった。圧縮工程を経たポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスして厚み2.0mmとした。それ以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔実施例6〕
圧縮工程を経たポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスしなかった以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔実施例7〕
圧縮工程を経たポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスしなかった以外は実施例5と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔実施例8〕
ポリオレフィン系樹脂組成物の配合を表1に示すように変更すると共に、圧縮工程を経たポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスしなかった以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
ロール1とロール2とのロール間の距離0.4mmであり、回転速度3.0m/minのロール1と回転速度9.0m/minのロール2のロール間に得られた発泡体を通して圧縮した。ロール通過後のポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは5.0mmであった。圧縮工程を経たポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスしなかった。それ以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、破損されたため、折れしわ評価を行わず、また、80%圧縮強度及び独立気泡率も測定しなかった。
〔比較例2〕
ポリオレフィン系樹脂組成物の配合を表1に示すように変更すると共に、圧縮工程を経ず、ポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスしなかった以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔比較例3〕
ポリオレフィン系樹脂組成物の配合を表1に示すように変更すると共に、圧縮工程を経ずに、ポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスして厚み1.0mmとした。それ以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔比較例4〕
ポリオレフィン系樹脂組成物の配合を表1に示すように変更すると共に、圧縮工程を経ずに、ポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスして厚み0.5mmとした。それ以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
〔比較例5〕
圧縮工程を経ず、ポリオレフィン系樹脂発泡体をスライスしなかった以外は実施例1と同様に実施した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の評価結果を表1に示す。
Figure 2022097046000001
上記の結果より明らかなように、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体は、しわの発生を抑制することができることが分かる。
1…ポリオレフィン系樹脂発泡体
10,11…ロール

Claims (8)

  1. ポリオレフィン系樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物を発泡してなるポリオレフィン系樹脂発泡体であって、
    80%圧縮強度が130kPa以下であり、
    厚みが0.05mm以上5.0mm以下である、ポリオレフィン系樹脂発泡体。
  2. 独立気泡を圧潰して連続気泡にした、請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
  3. 独立気泡率が10%以上69%以下である、請求項1又は2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
  4. 見掛け密度が0.01g/cm以上0.50g/cm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
  5. 架橋度が15%以上70%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
  6. 片面又は両面がスライスされた、請求項1~5のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体と、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の少なくとも一方の面に設けた粘着層又は両面テープとを備える粘着テープ。
  8. 請求項1~6のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体、又は請求項7に記載の粘着テープを備える、機器類。
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