JP2022095327A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本実施形態は、チップ面積の増大を抑制しつつ、ノイズ耐性を向上させることができる半導体記憶装置を提供する。【解決手段】第1方向に延伸する信号線101と、第1方向に延伸し、信号線101に対して第1方向と直交する第2方向において隣接する信号線201、202と、を有する半導体装置であって、信号線101は、第1方向に延伸する基幹配線101aと、基幹配線101aから分岐し、信号線201、202に向かって第2方向に延出する枝配線101b1、101b2と、から構成される。【選択図】図6A
Description
本実施形態は、半導体記憶装置に関する。
半導体記憶装置として、NANDフラッシュメモリが知られている。
本実施形態は、チップ面積の増大を抑制しつつ、ノイズ耐性を向上させることができる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
本実施形態の半導体記憶装置は、第1方向に延伸する第1信号線と、前記第1方向に延伸する第2信号線とを有する。前記第2信号線は、前記第1方向と直交する第2方向において、前記第1信号線と隣接する。前記第1信号線は、前記第1方向に延伸する基幹配線と、前記基幹配線から分岐し、前記第2方向の前記第2信号線に向かう一方に延出する1本以上の枝配線と、から構成される。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1実施形態)
(1.構成)
(1-1.メモリシステムの構成)
図1は、実施形態にかかるメモリシステムの構成例を示すブロック図である。実施形態のメモリシステムは、メモリコントローラ1と、半導体記憶装置としての不揮発性メモリ2とを備える。メモリシステムは、ホストと接続可能である。ホストは、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯端末などの電子機器である。
(第1実施形態)
(1.構成)
(1-1.メモリシステムの構成)
図1は、実施形態にかかるメモリシステムの構成例を示すブロック図である。実施形態のメモリシステムは、メモリコントローラ1と、半導体記憶装置としての不揮発性メモリ2とを備える。メモリシステムは、ホストと接続可能である。ホストは、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯端末などの電子機器である。
不揮発性メモリ2は、データを不揮発に記憶するメモリであり、例えば、NANDメモリ(NANDフラッシュメモリ)を備えている。不揮発性メモリ2は、例えば、メモリセルあたり3bitを記憶可能なメモリセルを有するNANDメモリ、すなわち3bit/Cell(TLC:Triple Level Cell)のNANDメモリである。なお、不揮発性メモリ2は、1bit/Cell、2bit/Cell、または4bit/CellのNANDメモリであっても構わない。
メモリコントローラ1は、ホストからの書き込みリクエストに従って不揮発性メモリ2へのデータの書き込みを制御する。また、メモリコントローラ1は、ホストからの読み出しリクエストに従って不揮発性メモリ2からのデータの読み出しを制御する。メモリコントローラ1と不揮発性メモリ2との間では、チップイネーブル信号/CE、レディービジー信号/RB、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号RE、/RE、ライトプロテクト信号/WP、データである信号DQ<7:0>、データストローブ信号DQS、/DQS、の各信号が送受信される。
例えば、不揮発性メモリ2とメモリコントローラ1は、それぞれが、半導体チップ(以下、単に“チップ”ともいう)として形成される。
チップイネーブル信号/CEは、不揮発性メモリ2をイネーブルにするための信号である。レディービジー信号/RBは、不揮発性メモリ2がレディ状態(外部からの命令を受け付ける状態)であるか、ビジー状態(外部からの命令を受け付けない状態)であるかを示すための信号である。コマンドラッチイネーブル信号CLEは、信号DQ<7:0>がコマンドであることを示す信号である。アドレスラッチイネーブル信号ALEは、信号DQ<7:0>がアドレスであることを示す信号である。ライトイネーブル信号/WEは、受信した信号を不揮発性メモリ2に取り込むための信号であり、メモリコントローラ1によりコマンド、アドレス、及びデータを受信する都度アサートされる。信号/WEが“L(Low)”レベルである間に信号DQ<7:0>を取り込むよう不揮発性メモリ2に指示する。
リードイネーブル信号RE、/REは、メモリコントローラ1が、不揮発性メモリ2からデータを読み出すための信号である。例えば、信号DQ<7:0>を出力する際の不揮発性メモリ2の動作タイミングを制御するために使用される。ライトプロテクト信号/WPは、データ書き込み及び消去の禁止を不揮発性メモリ2に指示するための信号である。信号DQ<7:0>は、不揮発性メモリ2とメモリコントローラ1との間で送受信されるデータの実体であり、コマンド、アドレス、及びデータを含む。データストローブ信号DQS、/DQSは、信号DQ<7:0>の入出力のタイミングを制御するための信号である。
メモリコントローラ1は、RAM(Random Access Memory)11、プロセッサ12、ホストインターフェイス13、ECC(Error Check and Correct)回路14およびメモリインターフェイス15を備える。RAM11、プロセッサ12、ホストインターフェイス13、ECC回路14およびメモリインターフェイス15は、互いに内部バス16で接続される。
ホストインターフェイス13は、ホストから受信したリクエスト、ユーザデータ(書き込みデータ)などを内部バス16に出力する。また、ホストインターフェイス13は、不揮発性メモリ2から読み出されたユーザデータ、プロセッサ12からの応答などをホストへ送信する。
メモリインターフェイス15は、プロセッサ12の指示に基づいて、ユーザデータ等を不揮発性メモリ2へ書き込む処理および不揮発性メモリ2から読み出す処理を制御する。
プロセッサ12は、メモリコントローラ1を統括的に制御する。プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等である。プロセッサ12は、ホストからホストインターフェイス13経由でリクエストを受けた場合に、そのリクエストに従った制御を行う。例えば、プロセッサ12は、ホストからのリクエストに従って、不揮発性メモリ2へのユーザデータおよびパリティの書き込みをメモリインターフェイス15へ指示する。また、プロセッサ12は、ホストからのリクエストに従って、不揮発性メモリ2からのユーザデータおよびパリティの読み出しを、メモリインターフェイス15へ指示する。
プロセッサ12は、RAM11に蓄積されるユーザデータに対して、不揮発性メモリ2上の格納領域(メモリ領域)を決定する。ユーザデータは、内部バス16経由でRAM11に格納される。プロセッサ12は、メモリ領域の決定を、書き込み単位であるページ単位のデータ(ページデータ)に対して実施する。本明細書では、不揮発性メモリ2の1ページに格納されるユーザデータをユニットデータと定義する。ユニットデータは、一般的にはECC回路14によって符号化されて符号語として不揮発性メモリ2に格納される。本実施形態では、符号化は必須ではない。メモリコントローラ1は、符号化せずにユニットデータを不揮発性メモリ2に格納してもよいが、図1では、一構成例として符号化を行う構成を示している。メモリコントローラ1が符号化を行わない場合には、ページデータはユニットデータと一致する。また、1つのユニットデータに基づいて1つの符号語が生成されてもよいし、ユニットデータが分割された分割データに基づいて1つの符号語が生成されてもよい。また、複数のユニットデータを用いて1つの符号語が生成されてもよい。
プロセッサ12は、ユニットデータごとに書き込み先の不揮発性メモリ2のメモリ領域を決定する。不揮発性メモリ2のメモリ領域には物理アドレスが割当てられている。プロセッサ12は、ユニットデータの書き込み先のメモリ領域を、物理アドレスを用いて管理する。プロセッサ12は、決定したメモリ領域(物理アドレス)を指定してユーザデータを不揮発性メモリ2へ書き込むようメモリインターフェイス15へ指示する。プロセッサ12は、ユーザデータの論理アドレス(ホストが管理する論理アドレス)と物理アドレスとの対応を管理する。プロセッサ12は、ホストからの論理アドレスを含む読み出しリクエストを受信した場合は、論理アドレスに対応する物理アドレスを特定し、物理アドレスを指定してユーザデータの読み出しをメモリインターフェイス15へ指示する。
ECC回路14は、RAM11に格納されたユーザデータを符号化して、符号語を生成する。また、ECC回路14は、不揮発性メモリ2から読み出された符号語を復号する。
RAM11は、ホストから受信したユーザデータを不揮発性メモリ2へ記憶するまでに一時格納したり、不揮発性メモリ2から読み出したデータをホストへ送信するまでに一時格納したりする。RAM11は、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの汎用メモリである。
図1では、メモリコントローラ1が、ECC回路14とメモリインターフェイス15をそれぞれ備える構成例を示した。しかしながら、ECC回路14がメモリインターフェイス15に内蔵されていてもよい。また、ECC回路14が、不揮発性メモリ2に内蔵されていてもよい。
ホストから書き込みリクエストを受信した場合、メモリシステムは次のように動作する。プロセッサ12は、書き込み対象となるデータをRAM11に一時記憶させる。プロセッサ12は、RAM11に格納されたデータを読み出し、ECC回路14に入力する。ECC回路14は、入力されたデータを符号化し、符号語をメモリインターフェイス15に入力する。メモリインターフェイス15は、入力された符号語を不揮発性メモリ2に書き込む。
ホストから読み出しリクエストを受信した場合、メモリシステムは次のように動作する。メモリインターフェイス15は、不揮発性メモリ2から読み出した符号語をECC回路14に入力する。ECC回路14は、入力された符号語を復号し、復号されたデータをRAM11に格納する。プロセッサ12は、RAM11に格納されたデータを、ホストインターフェイス13を介してホストに送信する。
(1-2.不揮発性メモリの構成)
図2は、実施形態の不揮発性メモリの構成例を示すブロック図である。不揮発性メモリ2は、メモリセルアレイ21、入出力回路22、ロジック制御回路24、レジスタ26、シーケンサ27、電圧生成回路28、ロウデコーダ29、センスアンプ31、入出力用パッド群32、ロジック制御用パッド群34、及び、電源入力用端子群35を備えている。
(1-2.不揮発性メモリの構成)
図2は、実施形態の不揮発性メモリの構成例を示すブロック図である。不揮発性メモリ2は、メモリセルアレイ21、入出力回路22、ロジック制御回路24、レジスタ26、シーケンサ27、電圧生成回路28、ロウデコーダ29、センスアンプ31、入出力用パッド群32、ロジック制御用パッド群34、及び、電源入力用端子群35を備えている。
メモリセルアレイ21は、ワード線及びビット線に関連付けられた複数の不揮発性メモリセル(図示せず)を含む。
入出力回路22は、メモリコントローラ1との間で、信号DQ<7:0>、及び、データストローブ信号DQS、/DQSを送受信する。入出力回路22は、信号DQ<7:0>内のコマンド及びアドレスをレジスタ26に転送する。また、入出力回路22は、書き込みデータ、及び読み出しデータをセンスアンプ31との間で送受信する。
ロジック制御回路24は、メモリコントローラ1からチップイネーブル信号/CE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号RE、/RE、及びライトプロテクト信号/WPを受信する。また、ロジック制御回路24は、レディービジー信号/RBをメモリコントローラ1に転送して、不揮発性メモリ2の状態を外部に通知する。
レジスタ26は、アドレスレジスタ26Aと、コマンドレジスタ26Bとを有する。アドレスレジスタ26Aは、不揮発性メモリ2がメモリコントローラ1から受信したアドレス情報を保持する。アドレス情報は、例えば、ブロックアドレス、ページアドレス、及び、カラムアドレスを含む。ブロックアドレスはブロックの選択に使用される。また、ページアドレスは、ワード線の選択に使用される。また、カラムアドレスは、ビット線の選択に使用される。コマンドレジスタ26Bは、不揮発性メモリ2がメモリコントローラ1から受信したコマンドを保持する。コマンドは、例えば、シーケンサ27に読み出し動作を実行させる読み出しコマンドや、書き込み動作を実行させる書き込みコマンドや、消去動作を実行させる消去コマンドなどを含む。
シーケンサ27は、コマンドレジスタ26Bからコマンドを受け、このコマンドに基づくシーケンスに従って不揮発性メモリ2を統括的に制御する。
電圧生成回路28は、シーケンサ27からの指示に基づき、データの書き込み、読み出し、及び、消去等の動作に必要な電圧を生成する。
ロウデコーダ30は、アドレスレジスタ26Aからアドレス内のブロックアドレスおよびロウアドレスを受け取り、当該ブロックアドレスに基づいて対応するブロックを選択するとともに、当該ロウアドレスに基づいて対応するワード線を選択する。また、ロウデコーダ30は、メモリセルアレイ21に、データの書き込み、読み出し、及び、消去等の動作に必要な電圧を転送する。
センスアンプ31は、センスアンプユニット31Aと、データレジスタ31Bとを有する。センスアンプユニット31Aは、データの読み出し時には、メモリセルからビット線に読み出されたデータを検知及び増幅する。また、センスアンプユニット31Aは、データの書き込み時には、ビット線を介して書き込まれる書き込みデータをメモリセルに転送する。データレジスタ31Bは、データの読み出し時には、センスアンプユニット31Aから転送されたデータを一時的に保持し、これを入出力回路22に転送する。また、データレジスタ31Bは、データの書き込み時には、入出力回路22から転送されたデータを一時的に保持し、これをセンスアンプユニット31Aへ転送する。
入出力用パッド群32は、メモリコントローラ1との間でデータを含む各信号の送受信を行うため、信号DQ<7:0>、及び、データストローブ信号DQS、/DQSに対応する複数の端子(パッド)を備えている。
ロジック制御用パッド群34は、メモリコントローラ1との間で各信号の送受信を行うため、チップイネーブル信号/CE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号RE、/RE、及びライトプロテクト信号/WPに対応する複数の端子(パッド)を備えている。
電源入力用端子群35は、外部から不揮発性メモリ2に、種々の動作電源を供給するため、電源電圧Vcc、VccQ、Vppと、接地電圧Vssを入力する複数の端子を備えている。電源電圧Vccは、動作電源として一般的に外部から与えられる回路電源電圧であり、例えば3.3V程度の電圧が入力される。電源電圧VccQは、例えば1.2Vの電圧が入力される。電源電圧VccQは、メモリコントローラ1と不揮発性メモリ2との間で信号を送受信する際に用いられる。動作速度の高速化に伴い、第1電位としての電源電圧VccQと、第2電位としての接地電圧Vssを入力する端子は、入出力用パッド群32の近傍に入出力端子専用の電源パッドが複数配置されている。
電源電圧Vppは、電源電圧Vccよりも高圧の電源電圧であり、例えば12Vの電圧が入力される。メモリセルアレイ21へデータを書き込んだり、データを消去したりする際には、20V程度の高い電圧が必要となる。この際に、約3.3Vの電源電圧Vccを電圧生成回路28の昇圧回路で昇圧するよりも、約12Vの電源電圧Vppを昇圧するほうが、高速かつ低消費電力で所望の電圧を生成することができる。一方で、例えば、高電圧を供給することができない環境において不揮発性メモリ2が用いられる場合、電源電圧Vppには電圧が供給されなくともよい。電源電圧Vppが供給されない場合であっても、不揮発性メモリ2は、電源電圧Vccが供給されていれば、各種の動作を実行することができる。すなわち、電源電圧Vccは、不揮発性メモリ2に標準的に供給される電源であり、電源電圧Vppは、例えば使用環境に応じて追加的・任意的に供給される電源である。
(1-3.不揮発性メモリの断面構造)
図3は、実施形態にかかる半導体記憶装置の一部領域の断面図である。図3は、半導体基板71上に周辺回路領域が形成され、周辺回路領域の上層にメモリ領域が形成される構造の半導体記憶装置について示している。なお、以下の説明において、半導体基板71の表面に水平な直交する2方向をx方向(第1方向)及びy方向(第2方向)とし、半導体基板71表面に垂直な方向をz方向とする。
(1-3.不揮発性メモリの断面構造)
図3は、実施形態にかかる半導体記憶装置の一部領域の断面図である。図3は、半導体基板71上に周辺回路領域が形成され、周辺回路領域の上層にメモリ領域が形成される構造の半導体記憶装置について示している。なお、以下の説明において、半導体基板71の表面に水平な直交する2方向をx方向(第1方向)及びy方向(第2方向)とし、半導体基板71表面に垂直な方向をz方向とする。
図3に示すように、メモリ領域MRにおいて不揮発性メモリは、半導体基板71、導電体641から657、メモリホール634、並びにコンタクトプラグC0、C1、C2及びCPを含む。なお、以下で説明される図面では、半導体基板71の上面部分に形成されたp型又はn型のウェル領域と、各ウェル領域内に形成された不純物拡散領域と、ウェル領域間を絶縁する素子分離領域のそれぞれの図示は省略されている。
メモリ領域MRにおいて、半導体基板71上には、例えば複数のコンタクトC0が設けられている。複数のコンタクトC0は、半導体基板71に設けられた不純物拡散領域(図
示せず)に接続されている。半導体基板71上には、配線層領域WRを介してNANDメモリのメモリセルアレイが配置されている。なお、配線層領域WRに、入出力回路などの周辺回路も形成される。
示せず)に接続されている。半導体基板71上には、配線層領域WRを介してNANDメモリのメモリセルアレイが配置されている。なお、配線層領域WRに、入出力回路などの周辺回路も形成される。
各コンタクトC0上には、配線パターンを形成する導電体641が設けられている。導電体641の複数の配線パターンの一部は、上述したビット線BLの一部である。また、複数の配線パターンの他の一部は、各種トランジスタの一部の配線である。その場合、隣り合う導電体641間の領域付近には、ゲート電極GCが設けられ、この場合、隣り合う一方の導電体641は、トランジスタのドレインに接続され、他方の導電体31がトランジスタのソースに接続される。
各導電体641上には、例えばコンタクトC1が設けられている。各コンタクトC1上には、例えば導電体642が設けられている。導電体642上には、例えばコンタクトC2が設けられている。コンタクトC2上には、例えば導電体643が設けられている。
導電体641、642、643の各配線パターンは、図示しないセンスアンプ回路とメモリセルアレイの間の配線層領域WRに配設されている。以下、導電体641、642、643が設けられる配線層を、それぞれ配線層D0、D1、D2と呼ぶ。配線層D0、D1、D2は、不揮発性メモリ2の下層部分に設けられている。なお、ここでは、配線層領域WRには、3つの配線層が設けられているが、配線層領域WRには、2つ以下の配線層、あるいは4つ以上の配線層が設けられていてもよい。
導電体643の上方には、例えば層間絶縁膜を介して導電体644が設けられている。導電体644は、例えば、xy平面に平行な板状に形成されたソース線SLである。導電体644の上方には、各NANDストリングNSに対応して、例えば、導電体645~654が順に積層されている。これらの導電体のうちz方向に隣り合う導電体の間には、図示しない層間絶縁膜が設けられている。
1つのストリングユニットSUに対応する構造体(複数のNANDストリングNS)は、隣り合うスリットSHE間に設けられている。スリットSHEは、例えばy方向及びz方向に広がり、図示しない隣り合うストリングユニットSUに設けられた導電体645~654間を絶縁している。
導電体645~654のそれぞれは、例えばxy平面に平行な板状に形成される。例えば、導電体645は、セレクトゲート線SGSに対応し、導電体646~653は、それぞれワード線WL0~WL7に対応し、導電体654は、セレクトゲート線SGDに対応している。
各メモリホール634は、導電体645~654のそれぞれを貫通した柱状に設けられ、導電体644に接触している。メモリホール634は、例えばブロック絶縁膜635、電荷蓄積膜636、ゲート絶縁膜637が順次形成され、更にメモリホール634内に導電体柱638が埋め込まれている。
例えば、メモリホール634と導電体645とが交差する部分は、選択トランジスタST2として機能する。メモリホール634と導電体645~654のそれぞれとが交差する部分は、メモリセルトランジスタ(メモリセル)MTとして機能する。メモリホール634と導電体654とが交差する部分は、選択トランジスタST1として機能する。
メモリホール634の上面よりも上層には、層間絶縁膜を介して導電体655が設けられている。導電体655は、x方向に延伸したライン状に形成され、ビット線BLに対応している。複数の導電体655は、y方向において間隔をおいて配列している(図示せず)。導電体655は、ストリングユニットSU毎に対応する1つのメモリホール634内の導電体柱638と電気的に接続されている。
具体的には、各ストリングユニットSUにおいて、例えば各メモリホール634内の導電体柱638上にコンタクトプラグCPが設けられ、コンタクトプラグCP上に1つの導電体645が設けられる。なお、このような構成に限定されず、メモリホール634内の導電体柱638及び導電体655間は、複数のコンタクトや配線などを介して接続されてもよい。
導電体655が設けられた層よりも上層には、層間絶縁膜を介して導電体656が設けられている。導電体656が設けられた層よりも上層には、層間絶縁膜を介して導電体657が設けられている。
導電体656及び657は、例えばメモリセルアレイに設けられた配線と、メモリセル
アレイ下に設けられた周辺回路とを接続するための配線に対応する。導電体656と65
7の間は、図示しない柱状のコンタクトで接続されてもよい。ここでは、導電体655が設けられた層のことを、配線層M0と称し、導電体656が設けられた層のことを、配線層M1と称し、導電体657が設けられた層のことを、配線層M2と称する。
アレイ下に設けられた周辺回路とを接続するための配線に対応する。導電体656と65
7の間は、図示しない柱状のコンタクトで接続されてもよい。ここでは、導電体655が設けられた層のことを、配線層M0と称し、導電体656が設けられた層のことを、配線層M1と称し、導電体657が設けられた層のことを、配線層M2と称する。
図3に示すように、実施形態の半導体記憶装置は、ストリングユニットSUより下層に配線層D0、D1、D2が形成されている。また、ストリングユニットSUより上層に配線層M0、M1、M2が形成されている。配線層D0、D1、D2は、例えば、ダマシン法により形成されるタングステン配線である。
配線層M2は、例えば、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)など異方性エッチングにより形成されるアルミニウム配線である。配線層M2は、膜厚が厚く低抵抗であるため、基幹電源配線(Vcc、Vss)が割り当てられる。配線層M1は、例えば、ダマシン法により形成される銅(Cu)配線である。Cu配線はEM(エレクトロマイグレーション)耐性などの配線信頼性が高いため、配線層M1は、確実にデータを伝達する必要がある信号線が割り当てられる。配線層M0は、例えば、ダマシン法により形成されるCu配線である。ビット線BLとして用いられるほか、電源強化の目的で、基幹電源配線の一部も割り当てられる。なお、信号線など基幹電源配線以外の配線についても、可能な限り低抵抗とすることが好ましいため、なるべく上層の配線層(例えば、配線層M2)を用いて形成される。
(2.レイアウト)
(2-1.信号線のレイアウト)
本実施形態の信号線のレイアウトの説明にあたり、まず、比較例の信号線のレイアウトについて、図4、及び、図5を用いて説明する。図4、及び、図5は、比較例にかかる配線の概略レイアウト図である。
(2.レイアウト)
(2-1.信号線のレイアウト)
本実施形態の信号線のレイアウトの説明にあたり、まず、比較例の信号線のレイアウトについて、図4、及び、図5を用いて説明する。図4、及び、図5は、比較例にかかる配線の概略レイアウト図である。
図4に示すように、配線層M2には、x方向に延伸する信号線101が配置されている。第1信号線としての信号線101は、データの送受信に用いられる配線であり、例えば、入出力回路22とセンスアンプ31のデータレジスタ31Bとの間を接続するバス配線である。また、配線層M2には、信号線101のy方向上方に、x方向に延伸する信号線201が配置されている。更に、配線層M2には、信号線101のy方向下方に、x方向に延伸する信号線202が配置されている。第2信号線としての信号線201、202は、例えば、クロック信号の伝達に用いられる配線であり、例えば、入出力回路22やセンスアンプ31の制御信号を送受信する配線である。
信号線101、201、202は、幅Wmを有する信号線である。信号線101、201、202は、隣接する配線トラックTに配置されている。配線トラックTとは、配線を配置する場合の基準となる線である。(以下に示す各図において、配線トラックTを一点鎖線で示す。)配置される配線の中心線を配線トラックTに沿って配置することで、デザインルールに規定される最低配線間距離を満たすことができる。例えば、図4、図5に示す比較例では、幅(Wm+Ws)の間隔で配線トラックTが設定されている。すなわち、隣接する配線トラックTに配置されている信号線101と信号線201との配線間隔は、幅Wsである。同様に、隣接する配線トラックTに配置されている信号線101と信号線202との配線間隔も、幅Wsである。
図4に示す比較例において、信号線101と信号線201との間には、配線間カップリング寄生容量C1が存在する。また、信号線101と信号線202との間にも、配線間カップリング寄生容量C2が存在する。配線トラックTの間隔が狭く設定されている場合、信号線201、202を伝達する信号の変動(電圧変動)が、配線間カップリング寄生容量C1、C2を介して信号線101に伝搬する。この結果、信号線101を伝達する信号にノイズ(クロストークノイズ)がのってしまい、半導体記憶装置が誤動作する可能性がある。
信号線201、202に起因するクロストークノイズの影響を排除するために、図5の比較例に示すような配線レイアウトを用いることが一般的である。すなわち、ノイズの影響を受けたくない信号線101と、ノイズ源となる信号線201、202との間に、シールド配線として、電圧振幅が少ない信号を伝達する配線や、各種の電源電圧を供給する配線、接地電圧Vssを供給する配線などを配置する。すなわち、図5に示すように、信号線101と隣接する配線トラックTに、Vss電圧供給線301、302が配置される。そして、Vss電圧供給線301と隣接する配線トラックTであって、信号線101が配置されていない側に、信号線201が配置される。さらに、Vss電圧供給線302と隣接する配線トラックTであって、信号線101が配置されていない側に、信号線202が配置される。すなわち、y方向下側から順に、信号線202、Vss電圧供給線302、信号線101、Vss電圧供給線301、信号線201の順に、各配線が配置される。
信号線101とVss電圧供給線301との間には、配線間カップリング寄生容量C3が存在する。また、信号線101とVss電圧供給線302との間にも、配線間カップリング寄生容量C4が存在する。Vss電圧供給線301、302は一定の電圧(接地電圧Vss)を供給する配線であるので、配線間カップリング寄生容量C3、C4を介して信号線101に与えるクロストークノイズを抑制することができる。
図4に示すレイアウトでは、3本の信号線101、201、202を3本の配線トラックTを用いて配置している。これに対し、図5に示すレイアウトでは、同じく3本の信号線101、201、202を5本の配線トラックTを用いて配置している。すなわち、クロストークノイズ抑制のために、y方向に、幅(2Wm+2Ws)の配線領域を増加する必要がある。
次に、本実施形態にかかる信号線のレイアウトについて、図6A、及び、図6Bを用いて説明する。図6Aは、第1実施形態にかかる配線の概略レイアウト図である。すなわち、図6Aは、z方向からみた配線層M2、M1のxy平面における概略レイアウト図である。また、図6Bは、図6AのA-A´線に沿った断面図である。図6Aに示すように、配線層M2には、x方向に延伸する信号線101が配置されている。また、配線層M2には、信号線101のy方向上方に、x方向に延伸する信号線201が配置されている。更に、配線層M2には、信号線101のy方向下方に、x方向に延伸する信号線202が配置されている。
信号線101は、x方向に延伸する基幹配線101aと、基幹配線101aから分岐する枝配線101b1、101b2とから構成されている。枝配線101b1は、基幹配線101aから分岐し、y方向上方に突出している。枝配線101b2は、基幹配線101bから分岐し、y方向下方に突出している。枝配線101b1と、枝配線101b2は、基幹配線101aの同じ位置から分岐している。すなわち、信号線101は、基幹配線101aのy方向の中心を通りx方向に延伸する軸を中心に、線対称に形成されている。枝配線101b1のy方向の長さは、Wmpである。枝配線101b1のy方向上端から信号線201までの距離は、Wsである。枝配線101b2のy方向の長さは、Wmpである。枝配線101b2のy方向下端から信号線202までの距離は、Wsである。
このように信号線101を形成することで、信号線101と信号線201との配線間隔は、Ws+Wmpとなる。すなわち、比較例のレイアウトに比べて、枝配線101b1のy方向の長さ分だけ、信号線101と信号線201との距離を長くすることができる。故に、配線間カップリング寄生容量C1を小さくすることができるため、信号線201から信号線101に及ぼすクロストークノイズを低減することができる。また、信号線101と信号線202との配線間隔も、Ws+Wmpとなる。すなわち、比較例のレイアウトと比べて、枝配線101b2のy方向の長さ分だけ、信号線101と信号線202との距離を長くすることができる。故に、配線間カップリング寄生容量C2を小さくすることができるため、信号線202から信号線101に及ぼすクロストークノイズを低減することができる。
図6Aに示す配線レイアウトにおいて、枝配線101b1、101b2のy方向の長さWmpは、配線トラックTの幅の半分である。すなわち、枝配線101b1、101b2の長さWmpを(Wm+Ws)/2とすることで、3本の信号線101、201、202を、4本の配線トラックTを用いて配置することができる。従って、図5に示す比較例のレイアウトに比べて、y方向において、配線トラック1本分の配線領域を削減することができる。すなわち、クロストークノイズを低減しつつ、シールド配線を用いた場合に比べて配線領域の面積を削減することができる。
図6Aに示すように、配線層M1にy方向に延伸する信号線111が配置されており、信号線101と信号線111とをビアVAで接続する場合、枝配線101b1、101b2にそれぞれビアVAを設けることで、複数のビアVAを用いて信号線101と信号線111とを接続することができる。すなわち、図6Bの断面図に示すように、信号線111に沿うA-A´線における断面において、信号線101は、y方向に(Wm+2Wmp)の長さを有する。具体的には、長さWmである基幹配線101aの両側から、長さWmpの枝配線101b1、101b2が延出している。枝配線101b1と、枝配線101b2とにそれぞれ1つずつビアVAを設けることができるため、信号線101と信号線111とを2つのビアVAで接続することができる。すなわち、信号線101が配置されている配線層と別の配線層に設けられており、信号線101の延伸する方向(x方向)と直交する方向(y方向)に延伸するクロス配線(信号線111)と、信号線101とをビアVAで接続する場合において、複数のビアVAを用いて接続することができる。
半導体集積回路などの薄膜デバイス製造には、エッチング、アッシング、イオン注入や、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)など多くのプラズマプロセスが用いられている。こうしたプラズマプロセスでは、チャージアップ現象によるゲート絶縁膜の破壊や損傷 プラズマダメージ)が問題となっている。プラズマダメージは、プラズマ中に露出した導電体(例えば金属配線)によって、プラズマ中の荷電粒子が捕獲され、捕獲された電荷がトランジスタのゲート電極に達することで発生する。例えば、信号配線を形成するエッチングプロセスでは、信号配線がプラズマからの電荷を捕獲するアンテナとして作用する場合がある。信号配線で捕獲された電荷によるチャージ電流は、ゲート電極を介してゲート絶縁膜に集中し、ゲート絶縁膜を損傷する。
実施形態のレイアウトによれば、枝配線を設けることで、配線面積に対するビアVAの個数を増やすことができる。これにより、アンテナによるプラズマダメージを緩和することができるため、ダメージに対する耐性を向上させることができる。
このように、本実施形態は、x方向に延伸する基幹配線101aと、基幹配線101aから分岐する枝配線101bとから信号線101が構成されている。そして、枝配線101b1、101b2の端部から幅Wsだけ離間した位置に、信号線201、202を配置している。従って、枝配線101b1、101b2の長さ分、信号線101(基幹配線101a)と信号線201、202との距離を長くすることができる。故に、配線面積の増大を抑制しつつ、信号線201、202から信号線101に及ぼすクロストークノイズを低減することができる。すなわち、チップ面積の増大を抑制しつつ、ノイズ耐性を向上させることができる。また、枝配線101b1、101b2にビアVAを設けることにより、他の配線層に配置されたクロス配線と複数のビアVAで接続することができるので、配線間の接続性が向上する。さらに、複数のビアVAを用いて配線間接続を行うことにより、アンテナによるダメージに対する耐性を向上させることができる。
さらに、枝配線101bは、評価解析時においては測定用のプローブを接触させるためのパッドとして用いることもできる。
次に、第1実施形態の変形例について、図7~図9を用いて説明する。図7~図9は、第1実施形態の変形例にかかる配線の概略レイアウト図である。図7に示す変形例は、図6Aを用いて説明した第1実施形態と比べ、信号線101における枝配線101bの配置が異なっている。すなわち、本変形例は、基幹配線101aの任意の場所において、基幹配線101aの延伸する方向(x方向)と直交する方向(y方向)に延出する枝配線101bが、y方向上方、または、y方向下方のいずれか一方向のみである。例えば、図7に示すように、基幹配線101aの延伸方向に沿ってみた場合に、y方向上方に延出する枝配線101b1と、y方向下方に延出する枝配線101b2とが、交互に配置されている。
このように、ノイズ源となる信号線201、202と対向する枝配線101b1、101b2の本数を減ずることで、信号線201、202から信号線101に及ぼすクロストークノイズをさらに低減することができる。
また、枝配線101b1、101b2の長さは、必要とされる特性などに応じて変更することができる。図8に示す変形例は、図6Aを用いて説明した第1実施形態と比べ、信号線101における枝配線101bの長さWmpが長い。例えば、図8に示すように、枝配線101b1、101b2のy方向の長さWmpは、配線トラックTの幅と同じ長さである。このように、枝配線101b1、101b2を長く形成することで、基幹配線101aにもビアVAを設けることができるので、信号線101と信号線111とを接続するビアVAの個数を増やすことができ、配線間の接続性が向上する。さらに、アンテナによるダメージに対する耐性を、さらに向上させることができる。
図9に示す変形例は、図6Aを用いて説明した第1実施形態と比べ、信号線101における枝配線101bの長さWmpが短い。例えば、図9に示すように、枝配線101b1、101b2のy方向の長さWmpは、配線トラックTの幅の1/4の長さである。この場合、3本の信号線101、201、202を、3.5本の配線トラックTを用いて配置することができる。このように、枝配線101b1、101b2を短く形成することで、3本の信号線101、201、202をレイアウトするために必要な配線面積を縮小することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態にかかる半導体記憶装置について説明する。実施形態の半導体記憶装置は、配線層M2において、ノイズの影響を受けたくない信号線101が複数本レイアウトされている点が、上述した第1実施形態の半導体記憶装置と異なる。また、配線層M1において、配線層M2に配置された信号線101と接続される信号線111が複数本レイアウトされている点も、上述した第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態にかかる半導体記憶装置について説明する。実施形態の半導体記憶装置は、配線層M2において、ノイズの影響を受けたくない信号線101が複数本レイアウトされている点が、上述した第1実施形態の半導体記憶装置と異なる。また、配線層M1において、配線層M2に配置された信号線101と接続される信号線111が複数本レイアウトされている点も、上述した第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図10は、第2実施形態にかかる配線の概略レイアウト図である。図10に示すように、本実施形態では、ノイズ源となる信号線201、202の間に、ノイズの影響を受けたくない複数の信号線101A~101Dが配置されている。それぞれの信号線101A~101Dは、第1実施形態で説明した信号線101と同じ構成を有する。すなわち、x方向に延伸する基幹配線と、基幹配線からy方向に分岐する枝配線とから構成されている。各信号線101A~101Dにおける、基幹配線から枝配線が分岐されるx方向の位置は、互いに異なる位置になされている。また、一の信号線101の基幹配線と、隣接して配置される信号線101の枝配線の端部との距離は、Wsである。
また、信号線101Aは、枝配線に配置されたビアVAを介して、信号線111Aと接続されている。同様に、信号線101B、101C、101Dも、それぞれの枝配線に配置されたビアVAを介して、信号線111B、111C、111Dと接続されている。
図11は、比較例にかかる配線の概略レイアウト図である。図11は、6本の信号線101A~101D、201、202について、シールド配線301~305を用いてクロストークノイズを抑制する場合におけるレイアウトを示している。図11の場合、6本の信号線101A~101D、201、202を配置するために、11本の配線トラックTが必要となる。これに対し、図10に示す実施形態では、枝配線の長さWmpを(Wm+Ws)/2(配線トラックTの幅の半分)とすると、6本の信号線101A~101D、201、202を、8.5本の配線トラックTを用いて配置することができる。また、図11に示す比較例では、信号線101A~101Dと、信号線111A~111DとをそれぞれビアVAで接続する場合、一のx座標には1つのビアしか配置できない。これに対し、図10に示す実施形態では、一のx座標位置からy方向上方に1本、y方向下方1本、計2本の枝配線が延出されており、それぞれの枝配線にビアVAを配置することができる。故に、一のx座標に2つビアを配置することができる。
このように、複数の信号線101A~101Dを配線層M2に配置する場合においても、各信号線101に枝配線を設けることにより、枝配線の長さ分だけ隣接する信号線との距離を長くすることができる。故に、シールド配線を用いることなく、隣接する信号線からのクロストークノイズを低減することができ、配線面積の増大を抑制することができる。また、枝配線にビアVAを設けることにより、他の配線層に配置されたクロス配線と複数のビアVAで接続することができるので、配線間の接続性が向上する。さらに、複数のビアVAを用いて配線間接続を行うことにより、アンテナによるダメージに対する耐性を向上させることができる。
図12は、第2実施形態の変形例にかかる配線の概略レイアウト図である。本実施形態においても、第1実施形態の変形例と同様に、基幹配線の任意の場所において、枝配線を一方向にのみ分岐するようにレイアウトしてもよい。また、枝配線の長さWmpも、必要とされる特性などに応じて変更することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、一例として示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…メモリコントローラ、2…不揮発性メモリ、12…プロセッサ、13…ホストインターフェイス、14…ECC回路、15…メモリインターフェイス、16…内部バス、21…メモリセルアレイ、22…入出力回路、24…ロジック制御回路、26…レジスタ、26A…アドレスレジスタ、26B…コマンドレジスタ、27…シーケンサ、28…電圧生成回路、29…ロウデコーダ、30…Vss電圧供給線、31…センスアンプ、31A…データレジスタ、31B…センスアンプユニット、32…入出力用パッド群、33…パッド、34…ロジック制御用パッド群、35…電源入力用端子群、101、201、202、111…信号線、101a…基幹配線、101b…枝配線、301、302、303、304、305…シールド配線、VA…ビア、
Claims (5)
- 第1方向に延伸する第1信号線と、
前記第1方向に延伸し、前記第1信号線に対して前記第1方向と直交する第2方向において隣接する第2信号線と、を有し、
前記第1信号線は、前記第1方向に延伸する基幹配線と、前記基幹配線から分岐し、前記第2方向の前記第2信号線に向かう一方に延出する1本以上の枝配線と、から構成される半導体記憶装置。 - 前記第1信号線が配置されている第1配線層とは異なる第2配線層に、前記第2方向に延伸する第3信号線をさらに有し、
前記第1信号線は、前記基幹配線の前記第1方向における任意の位置において、前記第2方向の前記一方に向かって延出する前記枝配線と、前記第2方向の他方に向かって延出する前記枝配線と、の2本の前記枝配線が分岐して形成されており、
前記枝配線には、前記第1信号線と前記第3信号線を電気的に接続する接続部が形成されている、請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記第1配線の前記基幹配線を幅方向に等分する第1中心線と、前記第2配線を幅方向に等分する第2中心線との距離は、前記第1配線層に設定された配線トラックの前記第2方向における長さより、前記枝配線の長さ分だけ長い、請求項1に記載の半導体記憶装置。
- 前記枝配線の長さは、前記配線トラックの前記第2方向における長さの半分の長さである、請求項3に記載の半導体記憶装置。
- 前記第2信号線において伝達される信号は、電圧レベルが経時的に変動する信号である、請求項1に記載の半導体記憶装置。
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