JP2022095290A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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和幸 畑中
Kazuyuki Hatanaka
篤志 前田
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Abstract

【課題】支持軸受の軸方向変位を防止するための止めねじが緩むことを防止できる、電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】軸受ハウジング部10aにインロー嵌合する嵌合筒部41のうちで、従動プーリ20aを収容する第2空間45の周囲に配置された部分の先端面及びプーリ収容部9aの内部空間を仕切る隔壁部39の先端面と、止めねじ18aとの間に、弾性部材71を、ラック軸3aの軸方向に圧縮変形した状態で挟持する。【選択図】図8

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、補助動力源として電動モータを利用する。このような電動パワーステアリング装置は、補助動力源として油圧を利用する油圧パワーステアリング装置に比べて、小型かつ軽量に構成でき、補助動力の大きさの制御が容易で、しかもエンジンの動力損失が少ないなどの利点がある。電動パワーステアリング装置は、電動モータの設置位置の相違により、コラムアシスト式、ピニオンアシスト式、ラックアシスト式の3種類に大別される。
図18及び図19は、特開2013-226880号公報(特許文献1)に記載された、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置の従来構造の1例を示している。
電動パワーステアリング装置1は、図示しない左右の操舵輪の間部分に、ステアリングギヤユニット2を備える。ステアリングギヤユニット2は、左右の操舵輪に、運転者のステアリングホイールの操作に応じた所望の舵角を付与する。
ステアリングギヤユニット2は、車両の幅方向に軸方向(長手方向)を向けて配置されたラック軸3と、ラック軸3と噛合したピニオン軸4とを有する。ステアリングギヤユニット2は、図示しないステアリングホイールの回転運動を、ラック軸3の直線運動に変換する。
ピニオン軸4は、ステアリングホイールに対し、図示しないステアリングシャフト、自在継手及び中間シャフトなどを介して接続されており、ステアリングホイールの操舵操作に伴って回転する。ピニオン軸4の回転は、ラック軸3の往復直線運動に変換され、ラック軸3の軸方向両側の端部に接続されたタイロッド5を押し引きする。
ラック軸3及びピニオン軸4は、車両に固定されたハウジング6の内側に収容されている。ハウジング6は、主ハウジング部7と副ハウジング部8とを連結してなる。
主ハウジング部7は、ラック軸3の軸方向に関して一方側(図18及び図19の右側)の端部に、後述するプーリ機構14を収容するためのプーリ収容部9を有する。副ハウジング部8は、ラック軸3の軸方向に関して他方側(図18及び図19の左側)の端部に、後述する支持軸受13を収容するための軸受ハウジング部10を有する。主ハウジング部7と副ハウジング部8とは、プーリ収容部9の内部空間と軸受ハウジング部10の内部空間とを連通させた状態で連結される。
ステアリングギヤユニット2は、ラック軸3に操舵補助力を付与し、運転者がステアリングホイールを操作するのに必要な操舵力を軽減するために、アシスト装置11をさらに備える。アシスト装置11は、ボールねじ機構12と、支持軸受13と、プーリ機構14と、電動モータ15と、図示しない電子制御ユニット(ECU)と、図示しないトルクセンサとを備える。
ボールねじ機構12は、電動モータ15の回転運動をラック軸3の往復直線運動に変換するためのもので、外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝を有するラック軸3と、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝を有するナット16と、複数個のボール17とから構成されている。
支持軸受13は、軸受ハウジング部10に内嵌されており、ボールねじ機構12を構成するナット16を、軸受ハウジング部10の内側に回転のみ可能に支持している。支持軸受13が、軸受ハウジング部10に対して軸方向に相対変位することを防止するために、軸受ハウジング部10の内周面の開口部に、円環形状を有する止めねじ18を螺着している。そして、止めねじ18の側面を、支持軸受13を構成する外輪の側面に押し付けている。
プーリ機構14は、プーリ収容部9の内側に収容されている。プーリ機構14は、電動モータ15のモータ出力軸の先端部に固定された駆動プーリ19と、ボールねじ機構12を構成するナット16に固定された従動プーリ20と、駆動プーリ19と従動プーリ20とに掛け渡されたベルト21とから構成されており、電動モータ15の回転を減速してナット16に伝達する。
電動モータ15は、トルクセンサの出力信号に基づいて、電子制御ユニットにより駆動制御される。電動モータ15が発生する駆動トルクは、プーリ機構14及びボールねじ機構12を介して、ラック軸3に対して操舵補助力として伝達される。これにより、運転者がステアリングホイールを操作するのに必要な操舵力を軽減することができる。
特開2013-226880号公報
特開2013-226880号公報に記載された従来構造の電動パワーステアリング装置1は、止めねじ18が緩む可能性がある。たとえば、電動パワーステアリング装置を構成するハウジング6は、近年、軽量化を目的としてアルミニウム合金などの軽合金から造られることがあるのに対して、支持軸受13の軸方向変位を防止するための止めねじ18は、鉄系合金から造られることもある。このため、熱膨張係数の違いから、止めねじ18が緩む可能性がある。また、ハウジング6と止めねじ18とを同種金属製とした場合にも、支持軸受13を構成する外輪に、軸受ハウジング部10に対して相対回転するクリープが発生した場合には、外輪の回転によって止めねじ18が連れ回わされ、止めねじ18が緩む可能性がある。いずれにしても、止めねじ18が緩んだ場合には、支持軸受13が軸受ハウジング部10に対して軸方向に相対変位したり、止めねじ18が従動プーリ20に接触して、従動プーリ20の回転を阻害したりする可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、支持軸受の軸方向変位を防止するための止めねじが緩むことを防止できる、電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明の電動パワーステアリング装置は、ハウジングと、ボールねじ機構と、支持軸受と、止めねじと、弾性部材と、を備える。
前記ハウジングは、プーリ収容部を有する主ハウジング部と、軸受ハウジング部を有する副ハウジング部とを結合してなる。
前記ボールねじ機構は、外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝を有するラック軸と、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝を有するナットと、前記軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝との間を転動する複数個のボールと、を有する。
前記支持軸受は、前記軸受ハウジング部に内嵌され、前記ナットを、前記軸受ハウジング部の内側に回転のみ可能に支持する。
前記止めねじは、円環形状を有しており、前記軸受ハウジング部の内周面に螺着され、前記支持軸受が軸方向に変位することを防止する。
前記弾性部材は、前記ラック軸の軸方向に圧縮変形可能である。
前記プーリ収容部は、開口縁部に前記軸受ハウジング部にインロー嵌合する嵌合筒部と、駆動プーリを収容する第1空間と従動プーリを収容する第2空間とに内部空間を仕切る隔壁部と、をそれぞれ有している。
前記弾性部材は、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び/又は前記隔壁部の先端面と、前記止めねじとの間に、前記ラック軸の軸方向に圧縮変形した状態で挟持されている。
本発明の一態様にかかる電動パワーステアリング装置では、前記弾性部材を、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び/又は前記隔壁部の先端面と、前記止めねじとのいずれかに固定することができる。前記弾性部材の固定方法としては、たとえば、接着固定、貼着固定、かしめ固定、圧入固定など、従来から知られた各種方法を採用できる。
本発明の一態様にかかる電動パワーステアリング装置では、前記弾性部材を、円環形状を有するものとし、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び前記隔壁部の先端面と、前記止めねじとの間に挟持することができる。
あるいは、前記弾性部材を、円弧形状を有する高分子材料製(弾性材製)の弾性片から構成し、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び/又は前記隔壁部の先端面と、前記止めねじとの間に挟持することができる。
この場合には、円環平板形状を有するガイド板をさらに備え、前記ガイド板を、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び前記隔壁部の先端面と、前記弾性部材との間に挟持することができる。
また、前記弾性部材を、1個の前記弾性片から構成することもできるし、複数個の前記弾性片から構成することもできる。
本発明の一態様にかかる電動パワーステアリング装置では、前記弾性部材を、ゴムなどの高分子材料製とすることもできるし、金属製とすることもできる。
本発明によれば、支持軸受の軸方向変位を防止するための止めねじが緩むことを防止できる、電動パワーステアリング装置を実現できる。
図1は、実施の形態の第1例を示す、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置の模式図である。 図2は、実施の形態の第1例にかかる電動パワーステアリング装置を構成するステアリングギヤユニットを示す、正面図である。 図3は、実施の形態の第1例にかかる電動パワーステアリング装置を構成するステアリングギヤユニットを示す、背面図である。 図4は、実施の形態の第1例にかかる電動パワーステアリング装置を構成するステアリングギヤユニットを示す、平面図である。 図5は、実施の形態の第1例にかかる電動パワーステアリング装置を構成するステアリングギヤユニットを示す、右側面図である。 図6は、実施の形態の第1例に関して、主ハウジング部を取り出し、軸方向他方側(図2の左側)から見た拡大斜視図である。 図7は、図2のA-A線断面である。 図8は、図2のB-B線断面である。 図9は、図8の上半部拡大図である。 図10は、実施の形態の第1例に関して、止めねじ及び弾性部材を取り出し、軸方向他方側から見た端面図である。 図11は、実施の形態の第1例に関して、弾性部材を取り出して示す斜視図である。 図12は、実施の形態の第2例を示す、図8の部分拡大図に相当する図である。 図13は、実施の形態の第3例に関して、主ハウジング部及び弾性部材を取り出し、軸方向他方側から見た拡大斜視図である。 図14は、実施の形態の第3例を示す、図12に相当する図である。 図15は、実施の形態の第4例を示す、図10に相当する図である。 図16は、実施の形態の第4例を示す、図11に相当する図である。 図17は、実施の形態の第4例を示す、図12に相当する図である。 図18は、従来構造の1例のステアリングギヤユニットを示す、正面図である。 図19は、図18のC-C線断面図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1~図11を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後方向は、車両の前後方向を意味し、上下方向は、車両の上下方向を意味し、左右方向は、車両の幅方向を意味する。また、左右方向は、後述するラック軸3a及びラック軸収容部31の軸方向に一致する。ラック軸3a及びラック軸収容部31の軸方向に関して一方側とは、図1、図2及び図4の右側、図3の左側を指し、ラック軸3a及びラック軸収容部31の軸方向に関して他方側とは、図1、図2及び図4の左側、図3の右側を指す。
〔電動パワーステアリング装置の全体構成〕
本例の電動パワーステアリング装置1aは、図1に全体構成を示すように、ステアリングギヤユニット2aにアシスト装置11aを備えた、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置である。電動パワーステアリング装置1aは、ステアリングホイール22と、ステアリングシャフト23と、ステアリングコラム24と、1対の自在継手25a、25bと、中間シャフト26と、ステアリングギヤユニット2aとを備えている。
ステアリングシャフト23は、車体に支持されたステアリングコラム24の内側に、回転自在に支持されている。ステアリングシャフト23の後端部には、運転者が操舵操作するステアリングホイール22が取り付けられている。ステアリングシャフト23の前端部は、自在継手25a、中間シャフト26及び別の自在継手25bを介して、ステアリングギヤユニット2aを構成する、後述のピニオン軸4aに接続されている。
〔ステアリングギヤユニット〕
ステアリングギヤユニット2aは、左右の操舵輪90の間部分に配置され、左右の操舵輪90に、運転者のステアリングホイールの操作に応じた所望の舵角を付与する。ステアリングギヤユニット2aは、ハウジング6aと、ラック軸3aと、ピニオン軸4aと、押圧機構27(図7参照)と、アシスト装置11aとを有する。
〈ハウジング〉
ハウジング6aは、それぞれがアルミニウム系合金などの軽合金をダイキャスト成形することにより一体的に造られた主ハウジング部7aと副ハウジング部8aとを、複数本のボルト28により左右方向に連結してなる。
ハウジング6aは、ハウジング本体29と、複数(図示の例では3つ)の車両取付部30a、30b、30cとを有する。ハウジング6aのうち、左右方向に関してハウジング本体29の一方側(図2の右側)の端部から他方側(図2の左側)部分、及び、1つの車両取付部30aは、主ハウジング部7aに備えられており、左右方向に関してハウジング本体29の他方側の端部、及び、2つの車両取付部30b、30cは、副ハウジング部8aに備えられている。
〈ハウジング本体〉
ハウジング本体29は、ラック軸収容部31と、ピニオン軸収容部32と、ラックガイド収容部33と、センサ収容部34とを有する。
《ラック軸収容部》
ラック軸収容部31は、主ハウジング部7aのパイプ状部分及び副ハウジング部8aの円筒状部分により構成されている。ラック軸収容部31は、略円筒形状を有しており、ハウジング6aを車両に固定した状態で、中心軸を左右方向に向け、略水平に配置される。ラック軸収容部31は、軸方向に関して両側の端部が開口している。ラック軸収容部31の内側には、ラック軸3aが往復移動可能に収容されている。
ラック軸収容部31は、軸方向中間部に、ラック軸収容部本体35を有しており、軸方向両側の端部のそれぞれに、後述するブーツ59の端部を結合するためのブーツ結合筒部36a、36bを有している。ラック軸収容部31は、軸方向に関してラック軸収容部本体35の他方側に、プーリ収容部9aを有する。プーリ収容部9aの内側には、アシスト装置11aを構成するプーリ機構14aが収容されている。ラック軸収容部31は、軸方向に関してプーリ収容部9aの他方側に、軸受ハウジング部10aを有する。軸受ハウジング部10aの内側には、アシスト装置11aを構成するボールねじ機構12aのナット16a及び支持軸受13aが収容されている。
要するに、ラック軸収容部31は、軸方向一方側から順に、ブーツ結合筒部36a、ラック軸収容部本体35、プーリ収容部9a、軸受ハウジング部10a、ブーツ結合筒部36bを有する。ブーツ結合筒部36a、ラック軸収容部本体35及びプーリ収容部9aは、主ハウジング部7aに備えられており、軸受ハウジング部10a及びブーツ結合筒部36bは、副ハウジング部8aに備えられている。主ハウジング部7aと副ハウジング部8aとは、プーリ収容部9aの内部空間と軸受ハウジング部10aの内部空間とを連通させた状態で連結されている。
なお、プーリ収容部9a及び軸受ハウジング部10a並びにプーリ収容部9a及び軸受ハウジング部10aのそれぞれの内側に収容された部材に関する説明中、軸方向、径方向、円周方向は、特に断らない限り、ラック軸3aの軸方向、径方向、円周方向をいう。
《プーリ収容部》
プーリ収容部9aは、図6に示すように、オーバル状(卵状)の筒形状を有する筒体37と、筒体37の軸方向一方側の端部開口を塞ぐ底板部38と、隔壁部39と、取付フランジ部40とを有する。
筒体37は、軸方向に関して他方側の端部が開口している。筒体37の開口縁部には、軸受ハウジング部10aの内周面にインロー嵌合するための嵌合筒部41を有している。嵌合筒部41は、オーバル状の筒形状を有しており、半円弧状の大径円弧部41aと、半円弧状の小径円弧部41bとを、1対の直線部41cにより接続してなる。
底板部38は、ラック軸3aを挿通するための第1開口部42と、後述する電動モータ15aのモータ出力軸84を挿通するための第2開口部43とを有する。
隔壁部39は、底板部38のうち、第1開口部42と第2開口部43との間部分に立設されており、軸方向に伸長している。隔壁部39は、円弧形状を有しており、大径円弧部41aとほぼ同じ曲率半径を有する。隔壁部39は、プーリ収容部9aの内部空間を2つに仕切る。具体的には、隔壁部39は、プーリ収容部9aの内部空間を、後述の駆動プーリ19aを収容する略三角柱状の第1空間44と、後述の従動プーリ20aを収容する略円柱状の第2空間45とに仕切る。隔壁部39の円周方向両側の端部と、筒体37の内周面との間には、後述のベルト21aを通過させるための隙間46がそれぞれ備えられている。また、嵌合筒部41のうち、大径円弧部41aは、第2空間45の周囲に配置されており、小径円弧部41bは、第1空間44の周囲に配置されている。
取付フランジ部40は、後述の電動モータ15aを固定するためのもので、筒体37の外周面のうち、第1空間44の径方向外側に位置する部分(図6の下半部)に備えられている。取付フランジ部40には、複数の通孔が備えられている。
《軸受ハウジング部》
軸受ハウジング部10aは、図8に示すように、段付円筒形状を有する取付筒部47と、取付筒部47の外周面の略半部(図8の下半部)から径方向外側に張り出した、略三角板状の張出蓋部48とを有する。
取付筒部47は、軸方向一方側の端部のうち、径方向に関して張出蓋部48とは反対側に位置する略半部(図8の上半部)に、軸方向に関して一方側に突出した半円弧状の第1突条部49aを有する。また、張出蓋部48は、外周縁部に、軸方向に関して一方側に突出した半円弧状の第2突条部49bを有する。第1突条部49aと第2突条部49bとは、取付筒部47及び張出蓋部48にそれぞれ備えられた1対の直線部49c(図4参照)により接続されており、全体としてオーバル状(卵状)の筒形状を有する突条部49を構成する。主ハウジング部7aと副ハウジング部8aとを連結した状態で、プーリ収容部9aに備えられた嵌合筒部41は、突条部49の内周面に対してインロー嵌合する。
取付筒部47は、図8及び図9に示すように、内周面の軸方向中間部に、軸方向一方側を向いた段差面50を備えている。段差面50には、後述する支持軸受13aを構成する外輪77aを突き当てる。取付筒部47の内周面は、段差面50の軸方向一方側に、円筒面状の嵌合面51を有している。嵌合面51には、後述する支持軸受13aを構成する外輪77a、77bを内嵌する。取付筒部47の内周面は、嵌合面51の軸方向一方側に、雌ねじ部52を有する。雌ねじ部52には、後述する止めねじ18aを螺着する。
《ピニオン軸収容部》
ピニオン軸収容部32は、主ハウジング部7aに備えられており、略円筒形状を有している。ピニオン軸収容部32の内側には、ピニオン軸4aの先半部が回転可能に収容されている。ピニオン軸収容部32は、ハウジング6aを車両に固定した状態で、中心軸を上下方向に向けて配置される。ピニオン軸収容部32は、ラック軸収容部31の後側(図2の後側、図3の手前側)で、かつ、ラック軸収容部31の軸方向一方側(図2の右側、図3の左側)部分に配置されている。具体的には、ラック軸収容部31は、ラック軸収容部本体35の軸方向一方側の端部につながっている。ピニオン軸収容部32は、ラック軸収容部31に対しねじれの位置関係に配置されている。つまり、ピニオン軸収容部32の中心軸とラック軸収容部31の中心軸とは、ねじれの位置関係にある。また、前後方向から見て、ピニオン軸収容部32の中心軸は、ラック軸収容部31の中心軸に対して直交する方向には配置されておらず、該直交する方向に対し左右方向に傾斜している。ピニオン軸収容部32の内部空間は、ラック軸収容部31の内部空間に連通している。ピニオン軸収容部32の下側の開口部は、下蓋53により塞がれている。
《ラックガイド収容部》
ラックガイド収容部33は、主ハウジング部7aに備えられており、円筒形状を有している。ラックガイド収容部33の内側には、ラック軸3aをピニオン軸4aに向けて押圧するための、後述するラックガイド65を含む押圧機構27が収容されている。ラックガイド収容部33は、ハウジング6aを車両に固定した状態で、中心軸を前後方向に向けて配置される。ラックガイド収容部33は、ラック軸収容部31の前側(図2の手前側、図3の後側)で、かつ、ラック軸収容部31の軸方向一方側部分に配置されている。具体的には、ラックガイド収容部33は、ラック軸収容部31の軸方向において、ピニオン軸収容部32と同じ位置に配置されており、ラック軸収容部本体35の軸方向一方側の端部につながっている。このため、ラックガイド収容部33は、ラック軸収容部31を挟んでピニオン軸収容部32の反対側に配置されている。ラックガイド収容部33の内部空間も、ラック軸収容部31の内部空間に連通している。
《センサ収容部》
センサ収容部34は、主ハウジング部7aに備えられており、円筒形状を有している。センサ収容部34の内側には、アシスト装置11aを構成する後述のトルクセンサ73(又はアングルセンサ)が収容されている。センサ収容部34は、ピニオン軸収容部32の上側に、ピニオン軸収容部32と一体に備えられている。センサ収容部34は、ピニオン軸収容部32よりも内径及び外径がそれぞれ大きい。センサ収容部34の上側の端部には、円環形状を有する上蓋54が装着されている。
《車両取付部》
車両取付部30a~30cのそれぞれは、貫通孔である取付孔55を有する。取付孔55の内側には、ブッシュを内嵌することもできる。ハウジング6aは、取付孔55を挿通したボルトなどの固定部材を用いて、車両に固定される。
《ラック軸》
ラック軸3aは、炭素鋼やステンレス鋼などの金属製の棒状部材であり、軸方向(長手方向)を左右方向に向けて配置される。ラック軸3aは、軸方向一方側部分の外周面の一部に、ピニオン軸4aの外周面に備えられたピニオン歯60と噛合する、ラック歯56(図1及び図7参照)を有する。ラック軸3aは、軸方向他方側部分の外周面に、螺旋状の軸側ボールねじ溝57(図1及び図8参照)を有する。ラック軸3aは、ラック軸収容部31の内側に、軸方向に関する往復移動を可能に収容されている。ラック軸3aの軸方向両側の端部は、ラック軸収容部31の軸方向両側の開口部から突出しており、球面継手58を介してタイロッド5aに接続されている。球面継手58は、蛇腹状のブーツ59により周囲を覆われている。ブーツ59の端部は、ラック軸収容部31の軸方向両側の端部に備えられたブーツ結合筒部36a、36bに結合されている。
《ピニオン軸》
ピニオン軸4aは、図7に示すように、外周面にピニオン歯60を有するピニオン本体61と、中空筒状のシャフト部62とを、トーションバー63により連結してなる。トーションバー63は、シャフト部62の内側に配置されている。トーションバー63の上端部は、シャフト部62の上端部に連結されており、トーションバー63の下端部は、ピニオン本体61の上端部に連結されている。
ピニオン本体61は、ピニオン軸4aの先半部を構成しており、ピニオン軸収容部32の内側に、1対の転がり軸受64a、64bを用いて回転自在に支持されている。ピニオン本体61(ピニオン軸4a)の中心軸は、ピニオン軸収容部32の中心軸と同軸に配置されている。
シャフト部62は、ピニオン軸4aの基半部を構成しており、センサ収容部34の上側の端部に装着された上蓋54の中央孔を上下方向に挿通して配置されている。シャフト部62の上下方向の中間部は、上蓋54に対して、転がり軸受64cにより回転自在に支持されている。シャフト部62の上端部は、ステアリングホイール22に対し、自在継手25a、25b及び中間シャフト26などを介して接続されている。
ステアリングホイール22を操作すると、自在継手25a、25b及び中間シャフト26を介してシャフト部62に入力される操舵トルクと、ピニオン本体61が回転することに対する抵抗とにより、ピニオン本体61とシャフト部62とが、トーションバー63を捩り方向に弾性変形させつつ、回転方向に相対変位する。ピニオン本体61とシャフト部62との相対変位量は、後述するトルクセンサ73により測定される。
ピニオン本体61の回転は、ラック軸3aの直線運動に変換され、ラック軸3aの軸方向両側の端部に接続されたタイロッド5aを押し引きする。これにより、左右の操舵輪90に舵角が付与される。
《押圧機構》
押圧機構27は、ラック軸3aを、ピニオン軸4aを構成するピニオン本体61に向けて押圧するものであり、図7に示すように、ラックガイド収容部33の内側に収容されている。押圧機構27は、ラックガイド65と、キャップ66と、コイルばね67とを有する。
ラックガイド65は、ラックガイド収容部33の内側に、ラック軸3aに対する遠近移動を可能に配置されている。ラックガイド65は、略円柱形状を有しており、ラック軸3aに対向する一方側の端面に、ラック軸3aの輪郭形状に合致した形状を有する、部分円筒状のガイド凹面68を有する。ガイド凹面68には、摺動性に優れたシートを添設することができる。ラックガイド65は、ラック軸3aとは反対側を向いた他方側の端面の中央部に、ガイド側凹部69を有する。
キャップ66は、円盤形状を有しており、ラックガイド収容部33の開口部に螺着されており、ラックガイド収容部33の開口部を塞いでいる。キャップ66は、ラックガイド65と対向する一方側の端面の中央部に、キャップ側凹部70を有する。
コイルばね67は、圧縮された状態で、ラックガイド65とキャップ66との間に挟持されている。コイルばね67の大部分は、ガイド側凹部69の内側に配置されており、コイルばね67の一部(残部)は、キャップ側凹部70の内側に配置されている。また、コイルばね67の一方側の端部は、ガイド側凹部69の底面に当接しており、コイルばね67の他方側の端部は、キャップ側凹部70の底面に当接している。このようなコイルばね67の弾力により、ラックガイド65をラック軸3aに向けて押圧している。これにより、ラック軸3aをピニオン軸4a(ピニオン本体61)に向けて弾性的に押圧して、ピニオン歯60とラック歯56との噛み合い部のバックラッシュを低減している。
《アシスト装置》
アシスト装置11は、ラック軸3aに操舵補助力を付与し、運転者がステアリングホイール22を操作するのに必要な操舵力を軽減する。アシスト装置11は、図8に示すように、ボールねじ機構12aと、支持軸受13aと、止めねじ18aと、弾性部材71と、プーリ機構14aと、電動モータ15aと、電子制御ユニット(Electronic Control Unit)72と、トルクセンサ73(図7参照)とを備える。
ボールねじ機構12aは、電動モータ15aの回転運動をラック軸3aの往復直線運動に変換するためのもので、ラック軸3aと、ナット16aと、複数個のボール17aとを有する。
ナット16aは、ラック軸3aの軸側ボールねじ溝57を覆うように配置されており、ラック軸収容部31を構成する軸受ハウジング部10aの内側に、支持軸受13aを利用して回転のみ可能に支持されている。ナット16aは、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝74を有する。このため、ナット側ボールねじ溝74と軸側ボールねじ溝57とは、ナット16aの径方向に対向して配置されている。ナット16aの径方向に対向するナット側ボールねじ溝74と軸側ボールねじ溝57との間には、ボール17aが転動する螺旋状の負荷路75が形成される。負荷路75の始点と終点とは、ナット16aの内部に備えられた循環路76によりつながっている。負荷路75の終点にまで達したボール17aは、循環路76を通じて、負荷路75の始点にまで戻される。なお、負荷路75の始点と終点とは、ナット16aの回転方向が変化する度に入れ替わる。
支持軸受13aは、図示の例では、正面組み合わせ型の複列アンギュラ玉軸受であり、軸受ハウジング部10aに内嵌固定されている。支持軸受13aは、内周面のそれぞれに外輪軌道を有する1対の外輪77a、77bと、外周面に1対の内輪軌道を有する1つの内輪78と、外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の玉79とを有している。
1対の外輪77a、77bは、軸受ハウジング部10aの取付筒部47の内周面に備えられた嵌合面51に内嵌固定されている。また、1対の外輪77a、77bのうち、軸方向他方側に配置された外輪77aの軸方向他方側の側面を、取付筒部47の内周面に備えられた段差面50に突き当てている。これにより、軸受ハウジング部10aに対する支持軸受13aの軸方向に関する位置決めを図っている。
本例では、内輪78が、ナット16aと一体的に構成されている。このため、ナット16aは、外周面に1対の内輪軌道を直接有している。ただし、本発明を実施する場合に、ボールねじ機構を構成するナットと、支持軸受を構成する内輪とを別体に構成し、ナットに対して内輪を外嵌固定する構成を採用することもできる。
止めねじ18aは、支持軸受13aが軸受ハウジング部10aに対して軸方向に相対変位することを防止するもので、取付筒部47の内周面に備えられた雌ねじ部52に螺着されている。止めねじ18aは、円環形状を有しており、外周面に雌ねじ部52に螺合する雄ねじ部80を有する。また、図10に示すように、止めねじ18aは、内周面に、円周方向に関する凹凸形状を有する、工具との係合が可能な係合部81を有する。止めねじ18aは、外輪77a、77bの内径寸法とほぼ同程度の内径寸法を有する。止めねじ18aは、軸受ハウジング部10aの雌ねじ部52に螺着した状態で、止めねじ18aの軸方向他方側の側面を、外輪77bの軸方向一方側の側面に押し付けている。
弾性部材71は、止めねじ18aの緩みを抑制するためのもので、軸方向に圧縮変形可能である。弾性部材71は、図11に示すように、ゴムや合成樹脂などの高分子材料製(弾性材製)で、円環平板形状を有する弾性環(たとえばゴム環)であり、矩形状の断面形状を有する。弾性部材71の軸方向寸法(厚さ寸法)は、止めねじ18aの軸方向寸法よりも十分に小さい。弾性部材71の外径寸法は、止めねじ18aの外径寸法よりもわずかに小さく、弾性部材71の内径寸法は、止めねじ18aの内径寸法よりも大きい。
弾性部材71は、図8に示すように、嵌合筒部41のうちで第2空間45の周囲に配置された大径円弧部41aの先端面(軸方向他方側の端面)及び隔壁部39の先端面(軸方向他方側の端面)のそれぞれと、止めねじ18aの軸方向一方側の側面との間に、軸方向に圧縮変形した状態で挟持されている。これにより、弾性部材71は、弾性部材71と止めねじ18aとの間に摩擦力を作用させ、かつ、雄ねじ部80と雌ねじ部52との間に作用する摩擦力を増大させて、止めねじ18aが緩むのを抑制する。なお、本例では、円環形状を有する弾性部材71のうち、隙間46と軸方向に対向する円周方向2箇所位置は、軸方向に押圧されていない。弾性部材71は、大径円弧部41aの先端面及び隔壁部39の先端面、又は、止めねじ18aの軸方向一方側の側面のいずれかに対して、固定しておくこともできる。
プーリ機構14aは、図8に示すように、駆動プーリ19aと、従動プーリ20aと、ベルト21aとを有する。プーリ機構14aは、プーリ収容部9aの内側に収容されている。
駆動プーリ19aは、外周面に外歯を有しており、電動モータ15aのモータ出力軸84の先端部に固定されている。従動プーリ20aは、駆動プーリ19aよりも大径に構成されており、外周面に外歯を有している。従動プーリ20aは、ナット16aの軸方向一方側に配置されており、ボルト82により、ナット16aに対して相対回転不能に連結されている。ベルト21aは、内周面に内歯を有しており、駆動プーリ19aと従動プーリ20aとに掛け渡されている。プーリ機構14aは、電動モータ15aの回転を減速してナット16aに伝達する。
電動モータ15aは、プーリ機構14a及びボールねじ機構12aを介して、ラック軸3aに操舵補助力を付与するためのもので、プーリ収容部9aを構成する筒体37の外周面に備えられた取付フランジ部40に対して、複数本のボルト83を用いて固定されている。
電動モータ15aは、先端部に駆動プーリ19aが固定されるモータ出力軸84と、図示しないロータやステータの周囲を覆うモータハウジング85とを備える。モータハウジング85は、アルミニウム合金などの金属製で、有底円筒形状を有している。電動モータ15aを取付フランジ部40に固定した状態で、モータ出力軸84は、ラック軸収容部31の中心軸及びラック軸3aの中心軸と略平行に配置される。また、電動モータ15aを取付フランジ部40に固定した状態で、電動モータ15aは、ラック軸収容部31よりも下側で、かつ、後側に配置される。
電子制御ユニット72は、電動モータ15aを駆動制御する。電子制御ユニット72は、電源回路部、パワースイッチング素子を備えた電力変換回路部、パワースイッチング素子を制御する制御回路部などを搭載した図示しない基板と、該基板を収容した略円筒形状のECUハウジング86と、各回路部に電力を供給するとともにトルクセンサ73の出力信号を入力するコネクタ87とを有する。
電子制御ユニット72は、ラック軸収容部31の軸方向に関して、電動モータ15aの一方側に配置されており、電動モータ15aと一体化されている。
トルクセンサ73は、図7に示すように、センサ収容部34の内側に収容されている。トルクセンサ73は、ピニオン軸4aを構成するシャフト部62の周囲に配置されており、トーションバー63の捩れ方向及び捩れ量を検出する。トルクセンサ73は、図示しないハーネスを利用して、電子制御ユニット72のコネクタ87に電気的に接続される。これにより、トルクセンサ73は、電力の供給を受けるとともに、トーションバー63の捩れ方向及び捩れ量に対応した信号を電子制御ユニット72へ出力する。トルクセンサ73としては、たとえば、磁歪効果を利用した非接触式トルクセンサを使用することもできる。
トルクセンサ73と電気的に接続された電子制御ユニット72は、トルクセンサ73の出力信号に基づいて、電動モータ15aを駆動制御する。これにより、電動モータ15aが発生する駆動トルクを、プーリ機構14a及びボールねじ機構12aを介し、ラック軸3aに対して操舵補助力として伝達する。この結果、運転者がステアリングホイール22を操作するのに必要な操舵力を軽減する。
本例の電動パワーステアリング装置1aによれば、支持軸受13aの軸方向変位を防止するための止めねじ18aが緩むことを防止できる。
すなわち、本例では、嵌合筒部41のうちで第2空間45の周囲に配置された大径円弧部41aの先端面(軸方向他方側の端面)及び隔壁部39の先端面(軸方向他方側の端面)のそれぞれと、止めねじ18aの軸方向一方側の側面との間に、弾性部材71を軸方向に圧縮変形した状態で挟持している。そして、弾性部材71により、弾性部材71と止めねじ18aとの間に摩擦力を作用させ、かつ、雄ねじ部80と雌ねじ部52との間に作用する摩擦力を増大させている。したがって、ハウジング6a(副ハウジング部8a)をアルミニウム合金などの軽合金製とし、止めねじ18aをたとえば鉄系合金製とした場合にも、止めねじ18aが緩むのを抑制することができる。また、支持軸受13aを構成する外輪77a、77bにクリープが発生した場合にも、外輪77a、77bの回転によって止めねじ18aが連れ回わされ、止めねじ18aが緩むことを抑制できる。この結果、支持軸受13aが軸受ハウジング部10aに対して軸方向に相対変位したり、止めねじ18aが従動プーリ20aに接触して、従動プーリ20aの回転を阻害したりすることを防止できる。なお、本発明によれば、止めねじを、ハウジングと同種金属から構成した場合にも、止めねじが緩むことを防止することができる。
[実施の形態の第2例]
実施の形態の第2例について、図12を用いて説明する。
本例の電動パワーステアリング装置1bでは、弾性部材71aを、円環形状を有する金属製の皿ばねから構成している。
本例の場合にも、弾性部材71aを、嵌合筒部41のうちで第2空間45の周囲に配置された大径円弧部41aの先端面(軸方向他方側の端面)及び隔壁部39の先端面(軸方向他方側の端面)のそれぞれと、止めねじ18aの軸方向一方側の側面との間に、軸方向に圧縮変形した状態で挟持している。
以上のような本例の場合にも、止めねじ18aが緩むことを防止できる。また、弾性部材71aを金属製の皿ばねとしているため、経年劣化を抑制することができ、長期間にわたり止めねじ18aが緩むのを抑制できる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第3例]
実施の形態の第3例について、図13及び図14を用いて説明する。
本例の電動パワーステアリング装置1cでは、弾性部材71bを、円弧形状を有する高分子材料製の1個の弾性片88から構成している。弾性片88は、隔壁部39の先端面の径方向内側半部(図14の上側半部)に略合致する形状を有している。
本例の場合には、弾性部材71b(弾性片88)を、隔壁部39の先端面(軸方向他方側の端面)のみと、止めねじ18aの軸方向一方側の側面との間に、軸方向に圧縮変形した状態で挟持している。弾性部材71b(弾性片88)は、隔壁部39の先端面に対して固定されている。隔壁部39の先端面に対する弾性部材71b(弾性片88)の固定手段は特に問わないが、たとえば、接着固定、貼着固定、かしめ固定、圧入固定など、従来から知られた各種方法により固定することができる。
以上のような本例の場合にも、止めねじ18aが緩むことを防止できる。また、本例では、弾性部材71bを、円環形状ではなく、円弧形状に構成しているため、弾性部材71bを設けることによるコスト上昇を抑制できる。また、弾性部材71b(弾性片88)を、隔壁部39の先端面に対して予め固定しているため、電動パワーステアリング装置1cの組立作業効率の向上を図ることができる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第4例]
実施の形態の第4例について、図15~図17を用いて説明する。
本例の電動パワーステアリング装置1dでは、弾性部材71cを、それぞれが円弧形状を有する高分子材料製の複数個(図示の例では12個)の弾性片88a、88bから構成している。複数個の弾性片88a、88bは、円周方向に関して等間隔に、円環状に配置されている。
本例の場合には、弾性部材71cを構成する複数個(9個)の弾性片88aを、嵌合筒部41のうちで第2空間45の周囲に配置された大径円弧部41aの先端面(軸方向他方側の端面)と、止めねじ18aの軸方向一方側の側面との間に、軸方向に圧縮変形した状態で挟持し、かつ、弾性部材71cを構成する複数個(3個)の弾性片88bを、隔壁部39の先端面(軸方向他方側の端面)と、止めねじ18aの軸方向一方側の側面との間に、軸方向に圧縮変形した状態で挟持している。また、弾性部材71c(弾性片88a、88b)を、止めねじ18aの軸方向一方側の側面に対して固定している。止めねじ18aの軸方向一方側の側面に対する弾性部材71c(弾性片88a、88b)の固定手段は特に問わないが、たとえば、接着固定、貼着固定、かしめ固定、圧入固定など、従来から知られた各種方法により固定することができる。
本例では、図17に示すように、大径円弧部41aの先端面及び隔壁部39の先端面と、弾性部材71cとの間に、円環平板形状を有するガイド板89を挟持している。ガイド板89は、たとえば金属製で、薄板状に構成されており、弾性部材71cの外接円直径よりも大きな外径を有し、かつ、弾性部材71cの内接円直径よりも小さな内径を有する。
以上のような本例の場合にも、止めねじ18aが緩むことを防止できる。また、本例では、弾性部材71cを、円環形状ではなく、複数個の円弧形状の弾性片88a、88bから構成しているため、弾性部材71cを設けることによるコストの上昇を抑制できる。また、弾性部材71cを、大径円弧部41aの先端面及び隔壁部39の先端面により直接押圧するのではなく、ガイド板89を介して押圧するため、複数個の弾性片88a、88bを均等に押圧することができる。このため、止めねじ18aが緩むことをより効果的に抑制できる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、発明の技術思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、実施の形態の各例の構造は、矛盾を生じない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。
本発明を実施する場合に、弾性部材の材質及び形状等については、止めねじに対して軸方向の押圧力を付与することができる限り、実施の形態の各例で説明した構造に限定されず、適宜変更することができる。
1、1a~1d 電動パワーステアリング装置
2、2a ステアリングギヤユニット
3、3a ラック軸
4、4a ピニオン軸
5、5a タイロッド
6、6a ハウジング
7、7a 主ハウジング部
8、8a 副ハウジング部
9、9a プーリ収容部
10、10a 軸受ハウジング部
11、11a アシスト装置
12、12a ボールねじ機構
13、13a 支持軸受
14、14a プーリ機構
15、15a 電動モータ
16、16a ナット
17、17a ボール
18、18a 止めねじ
19、19a 駆動プーリ
20、20a 従動プーリ
21、21a ベルト
22 ステアリングホイール
23 ステアリングシャフト
24 ステアリングコラム
25a、25b 自在継手
26 中間シャフト
27 押圧機構
28 ボルト
29 ハウジング本体
30a、30b、30c 車両取付部
31 ラック軸収容部
32 ピニオン軸収容部
33 ラックガイド収容部
34 センサ収容部
35 ラック軸収容部本体
36a、36b ブーツ結合筒部
37 筒体
38 底板部
39 隔壁部
40 取付フランジ部
41 嵌合筒部
41a 大径円弧部
41b 小径円弧部
41c 直線部
42 第1開口部
43 第2開口部
44 第1空間
45 第2空間
46 隙間
47 取付筒部
48 張出蓋部
49 突条部
49a 第1突条部
49b 第2突条部
49c 直線部
50 段差面
51 嵌合面
52 雌ねじ部
53 下蓋
54 上蓋
55 取付孔
56 ラック歯
57 軸側ボールねじ溝
58 球面継手
59 ブーツ
60 ピニオン歯
61 ピニオン本体
62 シャフト部
63 トーションバー
64a、64b、64c 転がり軸受
65 ラックガイド
66 キャップ
67 コイルばね
68 ガイド凹面
69 ガイド側凹部
70 キャップ側凹部
71、71a~71c 弾性部材
72 電子制御ユニット
73 トルクセンサ
74 ナット側ボールねじ溝
75 負荷路
76 循環路
77a、77b 外輪
78 内輪
79 玉
80 雄ねじ部
81 係合部
82 ボルト
83 ボルト
84 モータ出力軸
85 モータハウジング
86 ECUハウジング
87 コネクタ
88、88a、88b 弾性片
89 ガイド板
90 操舵輪

Claims (5)

  1. プーリ収容部を有する主ハウジング部と、軸受ハウジング部を有する副ハウジング部とを結合してなる、ハウジングと、
    外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝を有するラック軸と、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝を有するナットと、前記軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝との間を転動する複数個のボールと、を有するボールねじ機構と、
    前記軸受ハウジング部に内嵌され、前記ナットを、前記軸受ハウジング部の内側に回転のみ可能に支持する支持軸受と、
    前記軸受ハウジング部の内周面に螺着され、前記支持軸受が軸方向に変位することを防止する、円環形状の止めねじと、
    前記ラック軸の軸方向に圧縮変形可能な弾性部材と、を備え、
    前記プーリ収容部は、開口縁部に前記軸受ハウジング部にインロー嵌合する嵌合筒部と、駆動プーリを収容する第1空間と従動プーリを収容する第2空間とに内部空間を仕切る隔壁部と、をそれぞれ有しており、
    前記弾性部材は、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び/又は前記隔壁部の先端面と、前記止めねじとの間に、前記ラック軸の軸方向に圧縮変形した状態で挟持されている、
    電動パワーステアリング装置。
  2. 前記弾性部材は、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び/又は前記隔壁部の先端面と、前記止めねじとのいずれかに固定されている、請求項1に記載した電動パワーステアリング装置。
  3. 前記弾性部材は、円環形状を有しており、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び前記隔壁部の先端面と、前記止めねじとの間に挟持されている、請求項1~2のうちのいずれか1項に記載した電動パワーステアリング装置。
  4. 前記弾性部材は、円弧形状を有する高分子材料製の弾性片から構成されており、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び/又は前記隔壁部の先端面と、前記止めねじとの間に挟持されている、請求項1~2のうちのいずれか1項に記載した電動パワーステアリング装置。
  5. 円環平板形状を有するガイド板をさらに備え、
    前記ガイド板は、前記嵌合筒部のうちで前記第2空間の周囲に配置された部分の先端面及び前記隔壁部の先端面と、前記弾性部材との間に挟持されている、
    請求項4に記載した電動パワーステアリング装置。
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