JP2022093827A - 車両用窓ガラス - Google Patents

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Abstract

Figure 2022093827000001
【課題】構造が簡単で品質のよい車両用窓ガラスを提供する。
【解決手段】合わせガラス18と、合わせガラス18の第1のガラス板12と第2のガラス板14との間に設けられた導電体20と、導電体20と電気回路とを接続する接続部材22とを含み、接続部材22は、導電体20と接続される箔状導線42と、箔状導線42と接続される共圧端子48と、共圧端子48と接続される複数の丸線状導線44、46と、を備え、丸線状導線44、46は、一端に共圧端子48と接続される接続導体44A、46Aと、他端に電気回路と接続される給電導体44B、46Bと、を有し、共圧端子48は、複数の丸線状導線44、46のそれぞれの接続導体44A、46Aと連結される連結部70と、箔状導線42に固定される台座部72とを有する。
【選択図】図4

Description

本発明は車両用窓ガラスに係り、特に、発熱用の導電体と電気的に接続するための接続部材を備える車両用窓ガラスに関する。
従来、例えば2枚のガラス板を、中間膜を介して貼り合わせた合わせガラスにおいて、一方のガラス板と他方のガラス板との間に、ヒータやヒータに接続されるバスバーなどの導電体が配置されたものが知られている。また、これらの導電体に給電する構造として、フラットハーネスと呼ばれる箔状導線を利用したものがある。
例えば、特許文献1に開示されたウインドシールドは、箔状導線の一端(接続部)を合わせガラスに挟み込んで導電体の電極と電気的に接続し、箔状導線の他端(給電部)を合わせガラスの外側に引き出して、この他端に導線の端子を接続している。
また、特許文献2に開示されたガラス板モジュールは、導電ケーブルに接続された接続端子を、ガラス板上に積層された導電層に無鉛半田によって固定し、導電ケーブルから接続端子を介して導電層に給電することによりガラス板に防曇用の熱を発生させている。
特開2019-84953号公報 特開2017-27799号公報
特許文献1及び2に開示されたような従来の車両用窓ガラスでは、導線(導電ケーブル)の発熱量を抑制するために1本の導線に流す最大の電流値(許容電流値:例えば20A~60A)が導線の断面積に応じて定められている。
ここで、表面積の比較的大きな車両用窓ガラスを例にとって説明すると、陽極用及び陰極用として、それぞれ断面積の大きい1本の導線を使用し、それらの導線に大電流を流して氷雪融解用又は防曇用に機能させることが想定される。しかしながら、この構成の場合、導線の発熱量が大きくなる問題がある。また、導線の断面積が大きいと、導線の可撓性が低下するため、車両用窓ガラスの取り付け作業において、導線が引き回し難くなる場合がある。
上記のような観点から、例えば特許文献1の車両用窓ガラスは、陽極用と陰極用にそれぞれ2本(合計で4本)の導線を備えており、それらの導線をそれぞれの給電部に接続している。このような構成を採用することにより、1本の導線に流す電流値を低減できるので導線の発熱量を抑制でき、且つ、断面積の小さい導線を使用できるので導線の引き回しが容易になる利点がある。
しかしながら、上記構成の場合、1枚の車両用窓ガラスに多数(4つ)の電極を配置しなければならないので、車両用窓ガラスの構造が複雑になる問題がある。また、車両用窓ガラスに多数の電極を配置することは、車両用窓ガラスを構成する合わせガラスの品質を低下させる原因になる場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、構造が簡単で品質のよい車両用窓ガラスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の車両用窓ガラスは、第1のガラス板と第2のガラス板とが中間膜を介して接合された合わせガラスと、第1のガラス板と第2のガラス板との間に設けられた導電体と、導電体と外部の電気回路とを電気的に接続される接続部材と、を含む車両用窓ガラスにおいて、接続部材は、導電体と電気的に接続される給電部材と、給電部材と電気的に接続される給電端子と、給電端子と電気的に接続される複数の丸線状導線と、を備え、丸線状導線は、一端に給電部材と電気的に接続される接続導体と、他端に電気回路と電気的に接続される給電導体と、を有し、給電端子は、複数の丸線状導線のそれぞれの接続導体と連結される連結部と、給電部材に固定される台座部と、を有する。
本発明によれば、導電体の電極の数を削減できるので、構造が簡単で品質のよい車両用窓ガラスを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る車両用窓ガラスの平面図 図1に示した車両用窓ガラスの導電体を含む要部断面図 図1に示した車両用窓ガラスの箔状導線を含む要部断面図 接続部材を拡大して示した車両用窓ガラスの要部拡大斜視図 丸線状導線の接続導体を共圧端子に連結する連結手順を時系列的に示した説明図 第2実施形態に係る車両用窓ガラスの要部断面図 第3実施形態に係る車両用窓ガラスの要部拡大斜視図 図7に示した車両用窓ガラスの要部断面図
以下、添付図面に従って本発明に係る車両用窓ガラスの実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用窓ガラス10の平面図である。図2は、後述する導電体20を含む車両用窓ガラス10の要部断面図である。図3は、後述する箔状導線42を含む車両用窓ガラス10の要部断面図である。なお、本件で使用する図面では、本発明の内容を分かり易く説明するために、それぞれの部材の大きさ及び形状を実寸法ではなく誇大示している部分がある。
図1に示す車両用窓ガラス10は、一例として車両のウインドシールドに適用されたものである。この車両用窓ガラス10は、図2及び図3の断面図で示すように、第1のガラス板12と第2のガラス板14とを接合する中間膜16を有する合わせガラス18と、第1のガラス板12と第2のガラス板14との間に配置された導電体20と、導電体20と外部の電気回路(不図示)とを接続する二つの接続部材22、24とを備える。また、合わせガラス18は、合わせガラス18の全周縁部から内側の位置に、図1の二点鎖線で囲まれる略矩形状の発熱領域26を備えている。なお、上記の発熱領域26の形状は一例である。
合わせガラス18においては、車両用窓ガラス10が車体に組み付けられた場合、図2及び図3に示す第1のガラス板12が車外側に配置され、第2のガラス板14が車内側に配置される。
第1のガラス板12及び第2のガラス板14は、例えば、ソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス又は石英ガラスなどが特に制限なく用いられる。これらのうちでもソーダライムガラスが特に好ましい。第1のガラス板12及び第2のガラス板14は、未強化ガラス又は強化ガラスのいずれでもよい。強化ガラスは、物理強化ガラス又は化学強化ガラスのいずれでもよい。未強化ガラスは、溶融ガラスを板状に成形し、徐冷したものである。強化ガラスは、未強化ガラスの表面に圧縮応力層を形成したものである。強化ガラスは、物理強化ガラス(例えば風冷強化ガラス)又は化学強化ガラスのいずれでもよい。物理強化ガラスである場合は、均一に加熱したガラス板を軟化点付近の温度から急冷し、ガラス表面とガラス内部との温度差によってガラス表面に圧縮応力を生じさせることで、ガラス表面を強化してもよい。化学強化ガラスである場合は、イオン交換法などによってガラス表面に圧縮応力を生じさせることでガラス表面を強化してもよい。また、第1のガラス板12及び第2のガラス板14は、透明であることが好ましいが、透明性を損なわない程度に着色されたガラス板であってもよい。
第1のガラス板12の板厚は、1.1mm以上3.0mm以下であることが好ましい。第1のガラス板12の板厚が1.1mm以上であると、耐飛び石性能等の強度が十分であり、3.0mm以下であると、合わせガラス18の質量が大きくなり過ぎず、車両の燃費の点で好ましい。第1のガラス板12の板厚は、1.5mm以上2.8mm以下がより好ましく、1.8mm以上2.6mm以下が更に好ましい。 第2のガラス板14の板厚は、0.5mm以上2.3mm以下であることが好ましい。第2のガラス板14の板厚が0.5mm以上であることによりハンドリング性がよく、2.3mm以下であることにより質量が大きくなり過ぎず好ましい。第1のガラス板12及び第2のガラス板14の厚みは同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、第1のガラス板12及び第2のガラス板14のいずれか一方、もしくは両方が、合わせガラス18を車体に組み付け場合に、下辺側(エンジンフード側)から上辺側(ルーフ側)に向かうに従って厚みが厚くなる楔形状であってもよい。
第1のガラス板12及び第2のガラス板14は、例えばフロート法などにより板状に成形され、重力成形又はプレス成形などにより高温で曲げ成形される。合わせガラス18は、長手方向及び短手方向の両方に湾曲した複曲形状でもよい。あるいは、合わせガラス18は、長手方向のみに湾曲した単曲形状や、短手方向のみに湾曲した単曲形状でもよい。合わせガラス18が湾曲している場合、車外側に向けて凸となるように湾曲していることが好ましい。合わせガラス18が湾曲している場合、曲率半径は1000mm以上100000mm以下であることが好ましい。第1のガラス板12と第2のガラス板14の曲率半径は同じでもよいし、異なっていてもよい。第1ガラス板12と第2ガラス板14の曲率半径が異なっている場合は、第1のガラス板12の曲率半径の方が第2のガラス板14の曲率半径よりも大きい。
中間膜16は、第1のガラス板12と第2のガラス板14とを接合する。中間膜16は、ポリビニルブチラール(PVB)からなる中間膜のほか、特に耐水性が要求される場合には、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)が好ましく用いられ、さらに、アクリル系光重合型プレポリマー、アクリル系触媒重合型プレポリマー、アクリル酸エステル・酢酸ビニルの光重合型プレポリマー又はポリビニルクロライドなども使用可能である。中間膜16は、単層構造又は複数層構造のいずれでもよい。
なお、合わせガラス18を構成するガラス板の枚数は、本例の2枚に限定されず、3枚以上でもよい。中間膜16は、3枚以上のガラス板を接合する場合は、2枚以上用いてもよい。中間膜16は厚みが一定であってもよいし、合わせガラス18を車体に組み付けた場合に、下辺側(エンジンフード側)から上辺側(ルーフ側)に向かうにつれて、厚みが厚くなる楔形状であってもよい。
合わせガラス18の周縁部には、黒色などの暗色不透明の遮蔽層(不図示)が全周にわたって帯状に形成されていてもよい。この遮蔽層は、第1のガラス板12と第2のガラス板14の両方に設けられていてもよいし、いずれか一方にのみに設けられていてもよい。遮蔽層は、合わせガラス18を車体に接着保持するウレタンシーラントなどを紫外線による劣化から保護する機能を有している。遮蔽層は、セラミックペーストを第1のガラス板12及び/又は第2のガラス板14の面上に塗布した後、焼成することにより形成される。遮蔽層の厚みは、3μm以上15μm以下であることが好ましい。また、遮蔽層の幅は特に限定されないが、20mm以上300mm以下であることが好ましい。
図1に示すように、合わせガラス18は、合わせガラス18の下辺右側に設けられる陰極30(図3参照)と、陰極30に電気的に接続されるリードバスバー32と、リードバスバー32に電気的に接続される上辺バスバー34とが備えられる。リードバスバー32は、陰極30から右辺側に斜め上方に延びている。さらにリードバスバー32は、合わせガラス18の右辺に沿って上下方向に上辺バスバー34に向かって延びている。上辺バスバー34は、合わせガラス18の上辺に沿って、右辺側から左辺側まで延びている。
また、合わせガラス18は、合わせガラス18の下辺左側に設けられる陽極36(図3参照)と、陽極36に電気的に接続されて右辺側及び左辺側にそれぞれ延びる下辺バスバー38、40とが備えられる。
上辺バスバー34と下辺バスバー38、40との間に、既述した発熱領域26が形成されており、発熱領域26において上辺バスバー34と下辺バスバー38、40とを接続する複数本の熱線39(図4参照)が備えられている。図4は、接続部材22を示した車両用窓ガラス10の要部拡大斜視図である。
上記の熱線39は、例えば、微細なタングステンなどのワイヤーである。この場合、複数のワイヤーを互いに離間するように配置してもよいし、ワイヤーを交差させたメッシュ形状であってもよい。また、熱線39ではなく、発熱領域26に透明な導電膜を形成してもよい。透明導電膜としては、例えばAg膜などの金属膜、ITO(酸化インジウム・スズ)膜などの金属酸化膜、又は導電性微粒子を含む樹脂膜を例示できる。透明導電膜は、複数種類の膜を積層したものであってもよい。
ここで、上記の陰極30と、リードバスバー32と、上辺バスバー34とによって陰極側の導電体20が構成され、陽極36と、下辺バスバー38、40とによって陽極側の導電体20が構成されている。
上記構成の導電体20は、図2に示すように、第1のガラス板12と対面する第2のガラス板14の車外側面14Aに備えられる。図2では、導電体20としてリードバスバー32を例示しているが、上辺バスバー34(図1参照)、下辺バスバー38、40も同様に車外側面14Aに備えられている。なお、実施形態では、導電体20が発熱用の熱線39(図4参照)を含み、上記の車外側面14Aに備えられているので、第2のガラス板14の車内側面14Bに生じた結露による曇りを除去するデフォッガーとして機能する。このような導電体20は、例えば導電性銀ペースト(例えば抵抗率が0.5-8Ω・m以上9.0×36Ω・m以下程度ある材料)を第2のガラス板14の車外側面14Aに印刷して塗布した後、焼成することにより形成される。導電体20が上述のバスバーである場合、銅箔であってもよい。なお、導電体20が第1のガラス板12の車内側面12Aに備えられている場合は、第1のガラス板12の車外側面12Bに付着した氷又は雪を効率的に融かすデアイサーとして機能する。この場合、デアイサーとして機能する導電体20に流す電流値(例えば60A)は、デフォッガーとして機能する導電体20に流す電流値(例えば30A)よりも高めに設定される。
図3に示すように、導電体20を構成する陰極30及び陽極36は、導電体20と同一材料によって形成されたものであってもよいし、別の材料によって形成されたものであってもよい。これらの陰極30及び陽極36には、それぞれ、フラットハーネスとも呼ばれる箔状導線42が電気的に接続される。また、それぞれの箔状導線42には、それぞれ、ワイヤーハーネスとも呼ばれる2本の丸線状導線44、46(図4参照)が1つの共圧端子(「カシメ端子」とも言う。)48を介して電気的に接続される。本例では、図4に示すように、1本の箔状導線42と、2本の丸線状導線44、46と、1つの共圧端子48とによって図1に示した接続部材22が構成されている。なお、本例では、箔状導線42が給電部材として機能し、共圧端子48が給電端子として機能する。また、丸線状導線の本数は、本例の2本に限定されるものではなく、3本以上であってもよい。接続部材24は、接続部材22と同一の構成である。
以下、図3を参照して陰極30に接続される接続部材22について説明する。なお、陽極36に接続される接続部材24は、接続部材22と同一の構成のため説明は省略する。
接続部材22を構成する箔状導線42は、帯状導体50と、帯状導体50の一端に設けられ、第1のガラス板12と第2のガラス板14との間に位置し、陰極30と電気的に接続される接続部52と、帯状導体50の他端に設けられ、合わせガラス18の外側に位置する給電部54とを備える。箔状導線42は、接続部52及び給電部54以外の部分が絶縁体56で被覆されている。
帯状導体50は、導電性材料で形成され、例えば金属で形成される。金属としては、特に限定されないが、例えば、金、銀、ニッケル、銅、アルミニウム、錫、コバルト、又はこれらの元素のうちの少なくとも1つの元素を含む合金などが用いられる。また、帯状導体50は、絶縁体56の表面に金属膜を成膜することで形成されてもよい。金属膜は、蒸着、スパッタリング、又は金属ペーストなどの導電ペーストの焼成などにより成膜される。金属膜は、成膜後に所望のパターンに加工されてもよいし、成膜時に所望のパターンに形成されてもよい。前者のパターン加工にはフォトリソグラフィ法又はエッチング法などが用いられ、後者のパタ-ン形成にはマスキングテープ又はスクリーン印刷などが用いられる。
絶縁体56は、絶縁性材料で形成され、例えば樹脂で形成される。樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン又はポリイミドなどの可撓性に優れる材料が用いられる。
箔状導線42の接続部52は、導電体20の陰極30と、半田58によって電気的に接続される。なお、半田58としては、有鉛半田、無鉛半田のいずれでもよいが、鉛をほとんど含まない無鉛半田であることが好ましい。無鉛半田としては特に限定されないが、Sn-Ag系半田、Sn-Ag-In系半田、Sn-Ag-Al-Zn系半田、Sn-Al-In-Ag-Cu-Zn系半田又はSn-Ag-Cu系半田などのSn(スズ)及びAg(銀)を含むものが好ましい。この場合、Sn(スズ)の含有量が95質量%以上であることが好ましい。また、半田58に限定されるものではなく、例えば、導電性接着剤によって電気的に接続されてもよい。導電性接着剤としては、常温で硬化する公知の導電性接着材が利用可能であるが、導電性エポキシ系接着剤又は導電性アクリル系接着剤であることが好ましく、銀やニッケルを含むものが好ましい。
箔状導線42は、第2のガラス板14の縁部で折り返され、第2のガラス板14の車内側面14Bに固定される。実施形態においては、箔状導線42は、接着部材60によって第2のガラス板14の車内側面14Bに固定される。箔状導線42を第2のガラス板14の車内側面14Bに固定することにより、車両の振動などに起因して箔状導線42が揺れ動くことを抑制できる。なお、接着部材60は、両面テープであってもよいし、接着剤であってもよい。両面テープは公知のものであってもよい。接着剤は特には限定されないが、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂又はエポキシ系樹脂などの接着剤を例示できる。
図3に示すように、合わせガラス18は段差部62を有することが好ましい。車両用窓ガラス10において、段差部62は第2のガラス板14の下辺端の少なくとも一部が第1のガラス板12の下辺端よりも面内方向に位置することにより形成される。
合わせガラス18が段差部62を有することで、第1のガラス板12と第2のガラス板14との間から引き出された箔状導線42を第2のガラス板14の下辺端で折り返したとしても、第1のガラス板12の下辺端よりも箔状導線42が合わせガラス18の外に張り出さずに折り返される。
したがって、箔状導線42を備える車両用窓ガラス10において、箔状導線42を段差部62で折り返した状態であれば、箔状導線42を備える車両用窓ガラス10の輸送、及び組み立て時において、箔状導線42が邪魔にならず、且つ損傷し難くなる。また、車両へも好適に取り付けられる。なお、段差部62の幅は、箔状導線42の厚み程度の幅を有していればよい。具体的には、1mm以上5mm以下程度の幅を有していればよい。
箔状導線42において、帯状導体50が設けられている部位と、第2のガラス板14の端部近傍であって導電体20が形成されていない部位との間には接着部材64が設けられていることが好ましい。これにより、箔状導線42と第2のガラス板14との間に空気中の酸素や水分が侵入することを防止でき、且つ箔状導線42と第2のガラス板14とが強固に接着される。なお、接着部材64は、接着部材60と同様に両面テープであってもよいし、接着剤であってもよい。
箔状導線42の給電部54は、2本の丸線状導線44、46(図4参照)の一端に連結された共圧端子48と、半田66によって電気的に接続される。給電部54は合わせガラス18の外側に位置するので、合わせガラス18を得る工程の後の工程で、給電部54と共圧端子48とが電気的に接続される。
丸線状導線44、46は、それぞれ、芯線と、芯線を被覆する絶縁体とで構成される。本例では、丸線状導線44、46の一端の芯線が絶縁体から突出されて接続導体44A、46A(図5参照)として構成される。これらの接続導体44A、46Aは、給電部54と電気的に接続される部材であり、上記の共圧端子48を介して給電部54と電気的に接続される。また、図1に示すように、丸線状導線44、46の他端は、電源の電気回路と電気的に接続される給電導体44B、46Bとして構成される。ここで、上記の芯線は、例えば金属で形成される。金属としては特に限定されないが、例えば、金、銀、ニッケル、銅、アルミニウム、錫、コバルト、又はこれらの元素のうちの少なくとも1つの元素を含む合金などが用いられる。芯線は、1本の線状導電材料であってもよいし、複数本の線状導電性材料を束ねたものであってもよい。芯線の直径は、2mm~8mm程度であるが、これに限定されない。絶縁体は、絶縁性材料で形成され、例えば樹脂で形成される。樹脂は可撓性に優れる材料であることが好ましい。樹脂としては特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン又はポリイミドなどが用いられる。
図5は、丸線状導線44、46の接続導体44A、46Aを共圧端子48に連結する連結手順を時系列的に示した説明図である。
まず、共圧端子48について説明する。共圧端子48は、図5(a)に示すように、略V字状の連結部70と、連結部70と一体に構成された平板状の台座部72とを有する。図5(b)に示すように、連結部70の内側に接続導体44A、46Aを収容した後、図5(c)に示すように、連結部70を構成する一対のカシメ部70A、70Aを、カシメ用治具を用いてそれぞれ内側に変形させる。これにより、連結部70は、カシメにより接続導体44A、46Aを結束して連結する。この後、図3に示したように、半田66を利用して台座部72を給電部54に固定する。この結果、2本の丸線状導線44、46が1つの共圧端子48を介して箔状導線42に電気的に接続される。なお、共圧端子48は、台座部72をテーブル治具74上に載置した状態でカシメが行われる。
本例の共圧端子48は、銅、真鍮、鉄、クロム、及び銅、真鍮、鉄、クロム含有合金からなる群のうち、少なくとも1つを含んでいる。また、共圧端子48の連結部70及び台座部72の厚みは0.4mm以上0.8mm以下であることが好ましい。
また、半田66としては有鉛半田、無鉛半田のいずれでもよいが、鉛をほとんど含まない無鉛半田であることが好ましい。無鉛半田としては特に限定されないが、Sn-Ag系半田、Sn-Ag-In系半田、Sn-Ag-Al-Zn系半田、Sn-Al-In-Ag-Cu-Zn系半田又はSn-Ag-Cu系半田などのSn(スズ)及びAg(銀)を含むものが好ましい。この場合、Sn(スズ)の含有量が95質量%以上であることが好ましい。また、半田66に限定されるものではなく、例えば、導電性接着剤によって電気的に接続されてもよい。導電性接着剤としては、常温で硬化する公知の導電性接着材が利用可能であるが、導電性エポキシ系接着剤又は導電性アクリル系接着剤であることが好ましく、銀やニッケルを含むものが好ましい。
上記のように構成された車両用窓ガラス10によれば、車両の電源から丸線状導線44、46、共圧端子48、箔状導線42を介して、陰極30と陽極36との間に給電されると、発熱領域26が発熱し、合わせガラス18に発生した曇りが除去される。
また、車両用窓ガラス10によれば、1つの給電部54に対し、1つの共圧端子48を介して2本の丸線状導線44、46を固定している。これにより、1枚の車両用窓ガラスに対し4つの給電部を必要とする従来の車両用窓ガラスと比較して、給電部54の数を2つに削減できる。この結果、車両用窓ガラス10の構造が簡素化し、且つ給電部54の存在に起因する合わせガラス18の品質の問題も解消できる。したがって、上記構成を採用することにより、構造が簡単で品質のよい車両用窓ガラス10を提供できる。
また、従来の車両用窓ガラスと同様に細い直径を有する4本の丸線状導線44、46を使用するため、丸線状導線44、46の引き回しが容易になる。また、1本の丸線状導線44、46に流す電流値を低減できるので、丸線状導線44、46の発熱量を抑制できる。更に、車両側のメリットとして、1回路当たりに流れる電流は変わらないため、ヒューズの流用が可能となる。
図6は、第2実施形態に係る車両用窓ガラス100の要部断面図である。車両用窓ガラス100を説明するに際し、図3に示した第1実施形態に係る車両用窓ガラス10と同一若しくは類似の部材については同一の符号を付すことで説明は省略する。
車両用窓ガラス10に対する車両用窓ガラス100の構成の相違点は、共圧端子48の少なくとも一部(本例では全部)を封止部材102によって被覆した点にある。本例では、封止部材102によって、共圧端子48のみならず給電部54を含む接続領域が封止部材102により被覆されている。
接続領域を封止部材102により被覆することによって、雨水などに起因して接続領域が腐食することを防止でき、また、共圧端子48と給電部54との接続をより確実にできる。封止部材102としては、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂又はエポキシ系樹脂などを適用できる。なお、封止部材102により共圧端子48の少なくとも一部が封止されればよいが、上記の腐食を防止する観点から共圧端子48の全部が封止部材102により封止されることが好ましい。
本例では、一例として平面視で略U字型のダム104によって囲まれた空間に封止部材102が充填されている。略U字型のダム104は、合わせガラス18の下辺側に向けて開口している。ダム104を設けることにより、封止部材102が流れ出すことを防止できるので、封止部材102を厚くできる。ダム104は、合成樹脂、金属、ガラス、及びゴム類などからなる群から選択される材料によって形成されることが好ましい。なお、封止部材102の粘度が高く、その初期形状を維持できる材料であれば、ダム104は不要である。
図7は、第3施形態に係る車両用窓ガラス110の要部斜視図である。また、図8は、車両用窓ガラス110の要部断面図である。車両用窓ガラス110を説明するに際し、図3に示した第1実施形態に係る車両用窓ガラス10と同一若しくは類似の部材については同一の符号を付すことで説明は省略する。
車両用窓ガラス10に対する車両用窓ガラス110の構成の相違点は、第2のガラス板14は、周縁部に円弧状の切欠き部112を有し、第1のガラス板12の車内側面12Aであって、切欠き部112により車内側に露出した領域に陰極側の給電部材114Aと、陽極側の給電部材114Bが配置された点である。これらの給電部材114A、114Bは、例えば、銀ペーストからなる導電層116A、116Bを備えており、この導電層116A、116Bに共圧端子48、48が半田66によってそれぞれ固定されている。
車両用窓ガラス110は、第1のガラス板12の車内側面12Aに形成された導電層116A、116Bを給電部材として備えている。このような車両用窓ガラス110においても、導電層116A、116Aに対し、1つの共圧端子48を介して2本の丸線状導線44、46がそれぞれ固定されるので、給電部材として箔状導線42を使用した車両用窓ガラス10と同様に構造が簡単で品質のよいものとなる。
以上、本発明に係る車両用窓ガラスの一例について説明したが、本発明の技術は実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、いくつかの改良又は変形を行ってもよい。
10…車両用窓ガラス、12…第1のガラス板、14…第2のガラス板、16…中間膜、18…合わせガラス、20…導電体、22…接続部材、24…接続部材、26…発熱領域、30…陰極、32…リードバスバー、34…上辺バスバー、36…陽極、38…下辺バスバー、39…熱線、40…下辺バスバー、42…箔状導線、44…丸線状導線、46…丸線状導線、48…共圧端子、50…帯状導体、52…接続部、54…給電部、56…絶縁体、58…半田、60…接着部材、62…段差部、64…接着部材、70…連結部、72…台座部、74…テーブル治具、100…車両用窓ガラス、102…封止部材、104…ダム、110…車両用窓ガラス、112…切欠き部、114A…給電部材、114A…給電部材、116A…導電層、116B…導電層

Claims (11)

  1. 第1のガラス板と第2のガラス板とが中間膜を介して接合された合わせガラスと、前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間に設けられた導電体と、前記導電体と外部の電気回路とを電気的に接続される接続部材と、を含む車両用窓ガラスにおいて、
    前記接続部材は、前記導電体と電気的に接続される給電部材と、前記給電部材と電気的に接続される給電端子と、前記給電端子と電気的に接続される複数の丸線状導線と、を備え、
    前記丸線状導線は、一端に前記給電部材と電気的に接続される接続導体と、他端に前記電気回路と電気的に接続される給電導体と、を有し、
    前記給電端子は、複数の前記丸線状導線のそれぞれの前記接続導体と連結される連結部と、前記給電部材に固定される台座部と、を有する、
    車両用窓ガラス。
  2. 前記給電部材は、箔状導線を備え、
    前記箔状導線は、一端に前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間に位置し、前記導電体と電気的に接続される接続部と、他端に前記合わせガラスの外側に位置する給電部と、を有し、
    前記給電端子の前記台座部は、前記箔状導線の前記給電部に固定される、
    請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  3. 前記車両用窓ガラスを車両に取り付けた場合に、前記第1のガラス板が車外側に位置し、前記第2のガラス板が車内側に位置し、
    前記第2のガラス板は、周縁部に切欠き部を有しており、
    前記第1のガラス板の車内側の面であって、前記切欠き部により車内側に露出した領域に前記給電部材が配置されており、
    前記給電部材は、導電層を備える、
    請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  4. 前記給電端子の前記連結部は、カシメにより前記複数の丸線状導線のそれぞれの前記接続導体を結束して連結する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用窓ガラス。
  5. 前記給電端子の前記台座部は、無鉛半田により前記給電部材に固定される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用窓ガラス。
  6. 前記無鉛半田は、スズ及び銀を含み、
    前記スズの含有量が95質量%以上である、
    請求項5に記載の車両用窓ガラス。
  7. 前記丸線状導線は2本有し、2本の丸線状導線のそれぞれの前記接続導体が前記給電端子の前記連結部に結束されて連結される、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の車両用窓ガラス。
  8. 前記給電端子の少なくとも一部は、シリコーン系樹脂、又はウレタン系樹脂からなる封止部材により被覆されている、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の車両用窓ガラス。
  9. 前記封止部材の少なくとも一部は、合成樹脂、金属、ガラス、及びゴム類などからなる群から選択されるダムにより囲われている、
    請求項8に記載の車両用窓ガラス。
  10. 前記給電端子は、銅、真鍮、鉄、クロム、及び銅、真鍮、鉄、クロム含有合金からなる群のうち、少なくとも1つを含む、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の車両用窓ガラス。
  11. 前記給電端子の厚みは0.4mm以上0.8mm以下である、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の車両用窓ガラス。
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