JP2022093593A - 産業財産権の費用見積もりシステムおよびその方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、請求項の数、明細書の頁数、区分の数などといった諸項目はユーザが管理していないこともある。また、近年はいわゆる知財管理ソフトウェアなどにより自社が保有する産業財産権の期限などを管理することが行われているが、知財管理ソフトウェアなどによっては、請求項の数、明細書の頁数、区分の数などを一括してリスト形式で出力させることが難しいことがある。
そこで本発明は、簡単に産業財産権に関する将来の費用を見積もることができるシステムおよび方法を提供することを目的とする。
産業財産権の種別ごとに、出願から権利維持のための全ての手続きの種類、および各々の前記手続きまたはその請求が発生する標準的なタイムスケジュールが記録されたリーガルデータベースと、各々の前記手続きに要する庁費用と代理人費用とが記録されたコストデータベースと、を用いて一つ以上の産業財産権について出願から権利維持の全ての前記手続きに関する将来的な費用を見積もるシステムであって、
ネットワークを介してユーザの端末から、特定の産業財産権を識別可能な識別情報と、前記産業財産権に関する、基礎出願日と、出願国と、権利の種別を取得し、
前記出願国と前記種別に基づいて、各々の前記産業財産権について将来的に発生する前記手続きを予定手続きとして特定し、
前記基礎出願日と前記リーガルデータベースに基づいて、前記予定手続きにおいて生じる請求予定額の請求が生じる請求予定日を算出し、
全ての前記産業財産権について、前記請求予定日が同一年度に属する前記請求予定額を合算した年度毎に生じる年度毎請求予定額、または、前記請求予定日が同一月に属する前記請求予定額を合算した月毎に生じる月毎請求予定額を算出するように構成されており、
前記請求予定額は、前記コストデータベースと、前記ユーザの端末から取得した各々の前記産業財産権について費用の高低を示すグレードに基づいて算出されるように構成されている、産業財産権の費用見積もりシステムが提供される。
産業財産権の種別ごとに、出願から権利維持のための全ての手続きの種類、および各々の前記手続きまたはその請求が発生する標準的なタイムスケジュールが記録されたリーガルデータベースと、各々の前記手続きに要する庁費用と代理人費用とが記録されたコストデータベースと、プロセッサと、前記プロセッサにより実行されるコンピュータ可読命令を記録する非一時的記録手段と、を用いて一つ以上の産業財産権について出願から権利維持の全ての前記手続きに関する将来的な費用を見積もる方法であって、前記方法は前記プロセッサに、
ネットワークを介してユーザの端末から、特定の産業財産権を識別可能な識別情報と、前記産業財産権に関する、基礎出願日と、出願国と、権利の種別を取得させ、
前記出願国と前記種別に基づいて、各々の前記産業財産権について将来的に発生する前記手続きを予定手続きとして特定させ、
前記基礎出願日と前記リーガルデータベースに基づいて、前記予定手続きにおいて生じる請求予定額の請求が生じる請求予定日を算出させ、
全ての前記産業財産権について、前記請求予定日が同一年度に属する前記請求予定額を合算した年度毎に生じる年度毎請求予定額、または、前記請求予定日が同一月に属する前記請求予定額を合算した月毎に生じる月毎請求予定額を算出させ、
前記請求予定額は、前記コストデータベースと、前記ユーザの端末から取得した各々の前記産業財産権について費用の高低を示すグレードに基づいて算出させる、産業財産権の費用見積もり方法が提供される。
図1は、本発明の第一実施形態に係る産業財産権の費用見積もりシステム(以降、単にシステム1と呼ぶ)を示すブロック図である。システム1は複数のユーザの端末2とメインサーバ10とデータサーバ20を有している。本システム1は産業財産権を出願または保有しているユーザに対して、ユーザが保有している産業財産権の将来的に生じる費用を月毎あるいは年度毎に算出する。
以降の説明において、産業財産権、出願中の産業財産権、出願を予定している産業財産権をまとめて、単に案件と呼ぶことがある。
なお、次に説明する第一実施形態は、より予測のしやすい産業財産権の権利を維持するために要する費用の見積もりに本発明を適用した例である。
メインサーバ10がログイン処理を実行すると、メインサーバ10は、ユーザの端末2からユーザ識別情報とパスワードを取得する。ユーザデータベースにはユーザ識別情報とパスワードが記録されている。メインサーバ10は、取得したユーザ識別情報とパスワードが、ユーザデータベースに登録されたユーザ識別情報とパスワードと一致する場合に、ユーザがログインしたものと識別する。
以降、ユーザAAAが本システム1にログインしたものとして説明する。
以降、ユーザAAAが4月が年度の開始月であると年度を定義したものとして説明する。
以降、第一実施形態では、今年度(2018年度)から2038年度までの20年間がユーザAAAが表示したい年度であるとして説明する。
登録日とは、権利維持に要する費用支払い手続きの起算日となるおよその日にちである。産業財産権のそれぞれは統計的に基礎出願日から所定日経過後に登録される。そこでメインサーバ10は、この統計的なデータを用いて、登録日を算出している。現実の出願日とは、パリ条約による優先権を主張して他国へ出願した場合の他国での出願日である。現実の出願日も、権利維持に要する費用の起算日となりうる日にちである。これも、基礎出願日から統計的に得た所定日経過後の日付を現実の出願日とする。
例えばユーザ管理番号0001の案件について、図6のリーガルデータベースより、日本の四年目の特許料の納付に関わる請求予定日は登録日から1460日経過後に生じる。登録日は2014年5月10日である。そこでメインサーバ10は図7の二次データベースに示すように、ユーザ管理番号0001の四年目の特許料の納付に関わる請求予定日を2018年5月9日と特定する。
以降、同様にしてユーザ管理番号0001の将来発生する全ての予定手続きについて請求予定額を算出し、同様にして全ての案件について全ての予定手続きについて請求予定額を算出する。また、これらの算出結果を二次データベースに書き込む。
先述したように、本例ではユーザAAAが2018年度から2037年度までの20年間について見積もりを取得したいと希望しているケースを想定している。そこでメインサーバ10は、請求予定日が同じ年度に属する請求予定額を足し合わせて年度毎請求予定額を算出する。ここで、先述したようにユーザAAAの年度は4月開始である。そこで例えば、請求予定日が2018年4月から2019年3月までに属する請求予定額を合計して2018年度の請求予定額を算出する。請求予定日が2019年4月から2020年3月までに属する請求予定額を合計して2019年度の請求予定額を算出する。このようにして、2018年度から2027年度の20年分の年度毎請求予定額を算出する。
例えば見積もりを算出する基礎出願日や権利の種別の範囲を取得し、該範囲に属する案件のみについて見積もりを算出するように構成してもよい。
例えば企業は事業やプロジェクトごとに産業財産権を管理することがある。そこでユーザはある事業に関連する産業財産権にグループ1を付与することができる。これにより、グループ1のみを簡単に抽出して見積もりを取得することができる。このように、グループ識別情報は、ユーザが任意に指定可能な情報である。
なお、上述した第一実施形態においては、産業財産権の特許料あるいは登録料の支払い手続きに関する見積もりに、本発明を適用した例を説明した。このような権利維持に関する費用は、国毎および産業財産権の種別毎に、法律で支払いの期限が明確に定められているため、費用の支払いが生じる予定日を精度よく予測しやすい。しかし、本発明はこれに限られない。次に、出願から特許料あるいは登録料の支払い手続きを含む、出願から権利維持のための全ての手続きに関する見積もりに、本発明を適用する第二実施形態を説明する。なお、第二実施形態においても、見積もりを算出するシステムおよびフローチャートは上記第一実施形態のシステムおよびフローチャートと共通である。このため、適宜図1および図2も用いて第二実施形態を説明する。
例えばユーザ管理番号1001は日本の特許出願である。そこでメインサーバ10は、ユーザ管理番号1001について、図12のリーガルデータベースを用いて将来的に発生する予定手続きを列挙する。リーガルデータベースによれば、日本の特許には、出願、審査請求、拒絶理由通知、登録、四年目の特許料、以降毎年の特許料、といった手続きが将来発生する予定である。そこでメインサーバ10は、ユーザ管理番号1001について、これらの手続き名を二次データベースに予定手続きとして書き込む。
例えば日本国においては単一の意匠出願には単一の意匠しか認められていないところ、他国においては単一の意匠出願が複数の意匠を含むことが認められていることがある。このため、日本国の意匠件のみが想定されて作成された知財管理ソフトウェアからは、意匠の数を含む案件リストを出力することができないことがある。
あるいは、特許において請求項の数は審査段階で増減するものであり、知財管理ソフトウェアは請求項の数を管理していないことも多い。このため、知財管理ソフトウェアから請求項の数を含む案件リストを出力することができないことがある。
あるいは特許権を管理する知財管理ソフトウェアと、商標権を管理する知財管理ソフトウェアは相異なるソフトウェアであることが多い。このため、それぞれの知財管理ソフトウェアから出力されるリストを単一の案件リストにまとめることは難しい。しかしながら、特許権と商標権を含む全ての産業財産権について、将来的な費用を見積もりたい場合もある。
これら知財管理ソフトウェアからは出力できないが費用見積もりをする際に必要となる項目を、ユーザが手作業で入力するのは大変である。ユーザの保有する産業財産権の件数が多くなると、その作業負担は顕著に大きくなる。
そこで本実施形態によれば、産業財産権のそれぞれにグレードという指標を設定することにより、ユーザの請求項の数を入力するといった作業の負担が軽減されている。
例えば見積もりを算出する基礎出願日や権利の種別の範囲を取得し、該範囲に属する案件のみについて見積もりを算出するように構成してもよい。
2 ユーザの端末
3 ネットワーク
10 メインサーバ
11 プロセッサ
12 RAM
13 ROM
20 データサーバ
Claims (8)
- 産業財産権の種別ごとに、出願から権利維持のための全ての手続きの種類、および各々の前記手続きまたはその請求が発生する標準的なタイムスケジュールが記録されたリーガルデータベースと、各々の前記手続きに要する庁費用と代理人費用とが記録されたコストデータベースと、を用いて一つ以上の産業財産権について出願から権利維持の全ての前記手続きに関する将来的な費用を見積もるシステムであって、
ネットワークを介してユーザの端末から、特定の産業財産権を識別可能な識別情報と、前記産業財産権に関する、基礎出願日と、出願国と、権利の種別を取得し、
前記出願国と前記種別に基づいて、各々の前記産業財産権について将来的に発生する前記手続きを予定手続きとして特定し、
前記基礎出願日と前記リーガルデータベースに基づいて、前記予定手続きにおいて生じる請求予定額の請求が生じる請求予定日を算出し、
全ての前記産業財産権について、前記請求予定日が同一年度に属する前記請求予定額を合算した年度毎に生じる年度毎請求予定額、または、前記請求予定日が同一月に属する前記請求予定額を合算した月毎に生じる月毎請求予定額を算出するように構成されており、
前記請求予定額は、前記コストデータベースと、前記ユーザの端末から取得した各々の前記産業財産権について費用の高低を示すグレードに基づいて算出されるように構成されている、産業財産権の費用見積もりシステム。 - 前記グレードに応じて、請求項の数、明細書の頁数、図面の数、区分の数の少なくとも一つが設定される、請求項1に記載のシステム。
- 前記グレードに応じて、拒絶理由通知の応答回数を特定する、請求項1に記載のシステム。
- 前記グレードに応じて、代理人費用の適用テーブルを設定する、請求項1に記載のシステム。
- 前記グレードとして、デフォルトグレードと、前記デフォルトグレードより安いことを示す一つ以上の安めグレードが選択可能とされている、請求項1に記載のシステム。
- 取得した前記産業財産権のそれぞれの前記グレードとして前記デフォルトグレードが設定される、請求項5に記載のシステム。
- 取得した前記産業財産権のそれぞれの前記グレードとして前記デフォルトを設定した後に、前記グレードが前記ユーザによって変更可能に構成されている、請求項6に記載のシステム。
- 産業財産権の種別ごとに、出願から権利維持のための全ての手続きの種類、および各々の前記手続きまたはその請求が発生する標準的なタイムスケジュールが記録されたリーガルデータベースと、各々の前記手続きに要する庁費用と代理人費用とが記録されたコストデータベースと、プロセッサと、前記プロセッサにより実行されるコンピュータ可読命令を記録する非一時的記録手段と、を用いて一つ以上の産業財産権について出願から権利維持の全ての前記手続きに関する将来的な費用を見積もる方法であって、前記方法は前記プロセッサに、
ネットワークを介してユーザの端末から、特定の産業財産権を識別可能な識別情報と、前記産業財産権に関する、基礎出願日と、出願国と、権利の種別を取得させ、
前記出願国と前記種別に基づいて、各々の前記産業財産権について将来的に発生する前記手続きを予定手続きとして特定させ、
前記基礎出願日と前記リーガルデータベースに基づいて、前記予定手続きにおいて生じる請求予定額の請求が生じる請求予定日を算出させ、
全ての前記産業財産権について、前記請求予定日が同一年度に属する前記請求予定額を合算した年度毎に生じる年度毎請求予定額、または、前記請求予定日が同一月に属する前記請求予定額を合算した月毎に生じる月毎請求予定額を算出させ、
前記請求予定額は、前記コストデータベースと、前記ユーザの端末から取得した各々の前記産業財産権について費用の高低を示すグレードに基づいて算出させる、産業財産権の費用見積もり方法。
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