JP2022090816A - 積層型全固体電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 積層型全固体電池の内部抵抗を低減できる積層型全固体電池を提供する。【解決手段】 正極層、固体電解質層、負極層及び集電体層の積み重ねで構成され、前記固体電解質層が少なくともリチウム、タンタル、リン及び酸素の各元素で構成される酸化物固体電解質を含む積層型全固体電池を用いる。【選択図】 図1

Description

本発明は、積層型全固体電池及びその製造法に関する。
近年、ノートパソコン、タブレット端末、携帯電話、スマートフォン、および電気自動
車(EV)等の電源として、高出力かつ高容量の電池の開発が求められている。その中でも有機溶媒などの液体電解質に替えて、固体電解質を用いた全固体電池が、充放電効率、充電速度、安全性および生産性に優れる電池として注目されている。
リチウムイオン二次電池としては、電解質として有機電解液を用いた電池と固体電解質を用いた電池が知られている。電解質が固体である全固体電池は、液系の電解質を用いた電池と比較して、電池形状の設計の自由度が高く、電池の小型化や薄型化が容易であり、電解質の液漏れの恐れもないので、電池の信頼性が高いという利点がある。
一方、全固体電池は、従来の液系電解質を使った電池に比べて、リチウムイオン伝導性が低いため、電池の内部抵抗が大きく、高い出力電流を得ることが難しい課題もある。そこで、固体電池では、リチウムイオン伝導性を高めて、内部抵抗を低減させることが求められている。
前記固体電解質として、無機固体電解質が注目されており、該無機固体電解質としては、主に酸化物系と硫化物系の固体電解質が知られている。硫化物系固体電解質を用いた場合、コールドプレスを用いることができ、電池作製工程が簡単である利点はあるものの、大気中の水分と反応しやすく、有害な硫化水素が発生するために、安全性の観点から酸化物系固体電解質が好ましい。
特許文献1には、NASICON結晶構造を持つLi1+xAlTi2-x(PO4(LATP)の酸化物系固体電化質を用いた積層型全固体電池が記載されている。該電解質は、900℃以下の比較的に低い焼成温度で固体電池の作製が可能であるものの、リチウムイオン伝導度は5×10-4S/cm以下であり、電解質としては高いとは言えない。
特許文献2には、組成式Li(1+(5-a)x)(V(1-x)(3-bx)(M=3価、4価金属)を持つリチウムバナジウム酸化物の固体電解質を用いることが記載されている。固体電解質の一部をAlもしくはTiのような3価もしくは4価のカチオンで置換することにより、リチウムイオン伝導度を向上させて、電池の内部抵抗を低減したものの、固体電池の高容量化・高電圧化にはまだ十分ではない。
特許文献3及び非特許文献1には、単斜晶の結晶構造を有するLiTaPOが、高いリチウムイオン伝導度(トータル伝導度(25℃):2.5×10-4S・cm-1)を示すことが記載されている。しかし、狙った結晶構造と高いリチウムイオン伝導度を得るためには、1000℃以上の高温焼結が必要である。このような高温焼成温度では、電極活物質と電解質が反応しやく、活物質の性能低下が起こるために好ましくない。
特許第5785222号公報 特開2017-59417号公報 国際公開 WO2020/036290号公報
J. Kim et al., J. Mater. Chem. A, 2018, 6, p22478-22482
積層型全固体電池の内部抵抗低減と電極活物質との副反応を抑えるためには、高いリチウムイオン伝導性と低い焼結温度を持つ酸化物系固体電解質が好ましい。しかし、酸化物固体電解質の焼結温度が低い場合は、酸化物固体電解質の焼結密度が低く、電解質粒子間における界面抵抗(以下、粒界抵抗)が大きいために、高いリチウムイオン伝導度を得ることが難しい。
特許文献1及び特許文献2に記載の酸化物固体電解質は、高い焼結密度が得られる焼結温度は900℃以下であり、活物質との副反応も低いものの、積層型全固体電池の内部抵抗をより低減させるためには、十分な高イオン伝導度を得ることができなかった。
一方、特許文献3及び非特許文献1に記載のLiTaPOを900℃以下の低温で焼結した場合、高いイオン伝導度と相対密度とがバランスよく高い酸化物固体電解質を得ることはできなかった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、電極活物質との副反応を抑える900℃以下の焼結温度で、積層型全固体電池の内部抵抗を低減できる積層型全固体電池を提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見
出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の構成例は以下のとおりである。
[1] 正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電体の積み重ねで構成され、前記固体電解質層が少なくともリチウム、タンタル及びリンの各元素を含む酸化物固体電解質を有する積層型全固体電池。
[2] 前記酸化物固体電解質が単斜晶型結晶構造を有する前項[1]に記載の積層型全固体電池。
[3] 前記酸化物固体電解質中のタンタル元素の含有量が10.0~17.0原子%である前項[1]または[2]に記載の積層型全固体電池。
[4] 前記酸化物固体電解質中のリン元素の含有量が5.0~8.5原子%である前項[1]~[3]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
[5] 前記酸化物固体電解質中のリチウム元素の含有量が5.0~20.0原子%である前項[1]~[4]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
[6] 前記正極層は正極活物質を含み、該正極活物質が、
LiM3PO
[M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、または、VおよびOの2元素である。]、
LiM4VO
[M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
LiM5P
[M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、または、VおよびOの2元素である。]、
LiVP、Lix6y6M6z6
[2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
Li1+x7Alx7M72-x7(PO
[0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
LiNi1/3Co1/3Mn1/3
LiCoO
LiNiO
LiMn
LiCoP
Li(PO
LiFe(PO
LiNi0.5Mn1.5および
LiTi12
からなる群より選ばれる1種以上の化合物である前項[1]~[5]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
[7] 前記負極層は負極活物質を含み、該負極活物質が、
LiM3PO
[M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
LiM4VO
[M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
LiM5P
[M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
LiVP、Lix6y6M6z6
[2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
Li1+x7Alx7M72-x7(PO
[0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
(Li3-a8x8+(5-b8)y8M8x8)(V1-y8M9y8)O
[M8は、Mg、Al、GaおよびZnからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M9は、Zn、Al、Ga、Si、Ge、PおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、0≦x8≦1.0、0≦y8≦0.6、a8はM8の平均価数、b8はM9の平均価数]、
LiNb
LiTi12
LiTiO
LiTiPO12
TiO
LiSi、
SiO、
Siおよび
グラファイト
からなる群より選ばれる1種以上の化合物である前項[1]~[6]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
高リチウムイオン伝導性酸化物固体電解質を持つ積層型全固体電池が得られる。
図1は本発明の実施形態に係る積層型全固体電池の断面の模式図である。
以下に、本発明の実施形態について説明するが、本発明は、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
(積層型全固体電池)
本実施形態の積層型全固体電池は、正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電体層の積み重ねで構成され、前記正極層、前記固体電解質層及び前記負極層が少なくともリチウム、タンタル及びリンの各元素を含む酸化物固体電解質を有する。
図1は、積層型全固体電池の模式的断面構造を示す。図1に示すように、正極層20、正極集電体層21、固体電解質層10、負極層30、負極集電体層31が、多数積層されている。正極及び負極の外部電極50はそれぞれの集電体層と接続されることにより、複数の固体電池の単セルが並列接続されている。
積層型全固体電池の形状には、特に制限はないが、コイン型や角型(長方形、正方形など)の積層型構造の固体電池を挙げることができる。
(積層型全固体電池の製造)
このような積層型全固体電池の製造プロセスには特に制限はないが、例えば、公知の粉末成形法によって製造することができる。例えば、正極集電体、正極活物質層用の粉末、固体電解質層用の粉末、負極活物質層用の粉末、負極集電体負極活物質層用の粉末、固体電解質層用の粉末、正極活物質層用の粉末、正極集電体、をこの順に重ね合わせることを繰り返し、それらを同時に粉末成形することによって、正極層、固体電解質層および負極層のそれぞれの層の形成と、正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層および負極集電体のそれぞれの間の接続を同時に行うことができる。また、必要によりこのような積層構造体を所定温度で脱脂処理した後、焼成処理を行い、積層焼結体を作製する。あるいは、各層ごとに別々に焼成したものを前述の順序に重ね合わせてもよい。
より具体的には、本実施形態の積層型全固体電池は、例えば、スラリー化工程、スラリーの塗布工程、塗布シートの積層・圧着・切断工程、焼成工程及び外部電極形成工程などを経て製造される。
前記スラリー化工程では、正極活物質、固体電解質、負極活物質及び集電体を構成する組成物(粉体)をバインダー、有機溶剤、可塑剤と混合してスラリー化する。
前記塗布工程では、正極層、電解質層、負極層及び集電体層の厚みが電池抵抗を低減でき、かつ高エネルギー密度を発現できる厚みにグリーンシート上に塗布する。各組成物を塗布したシートは、必要な電池容量になるように1層以上積層する。積層したシートは圧着工程により圧着する。圧着の圧力は特に制限はないが、各積層シート間の隙間が少なく、塗布した層が割れない圧力であればよい。例えば、5~100MPaの圧力が好ましい。積層・圧着したシートは目的にした電池サイズに合わせて切断する。
前記焼成工程では、焼成温度や焼成雰囲気には特に制限はないが、各組成物の性能に影響が与えない温度及び焼成雰囲気であればよい。例えば、前記各組成物が焼結により十分緻密化し、かつ、他の組成物との焼成反応(副反応)が起こらない焼成温度が好ましい。また、バインダー、有機溶剤及び可塑剤などスラリー化する際に添加した添加物が完全に分解される焼成温度が好ましい。例えば、焼成温度範囲としては、500~1000℃が好ましく、500~900℃がより好ましい。なお、焼成雰囲気は、各組成物の性能に影響を与えなく、バインダー、有機溶剤及び可塑剤などの添加物が完全に分解されるまたは一部残留しても電池の内部抵抗に影響がない焼成雰囲気であればよい。例えば、酸素、水素、水蒸気、窒素、アルゴンなどから少なく1種類以上のガスを含む酸化性雰囲気または非酸化性雰囲気で行ってもよい。また、焼成は常圧、減圧または加圧下で行ってもよい。外部電極形成工程は、外部電極を形成させた後に熱処理を行ってもよく、熱処理を実施した後に外部電極を形成することもできる。
前述の固体電解質層、正極層及び負極層は、積層型全固体電池の抵抗低減やエネルギー密度向上の観点から、可能な限り薄く作製し、かつ、多積層することが好ましい。
(固体電解質層)
前記酸化物固体電解質が単斜晶型結晶構造を有することが内部抵抗を低減する観点から好ましい。この場合、単斜晶を形成しやすい前記固体電解質層用の材料や焼成条件を選択することが好ましい。焼成温度は固体電解質層用の材料にもよるが、概ね500~900℃である。固体電解質層用の材料については後述する。
前記酸化物固体電解質中の元素の含有量として、タンタル元素が10.0~17.0原子%、リン元素が5.0~8.5原子%、リチウム元素が5.0~20.0原子%であることが好ましく、前記各元素すべてが前記範囲であることがより好ましい。
このような元素の含有量を有する酸化物固体電解質は、これら元素を含む材料粉末を、前記範囲の元素含有量となるように混合し焼成すればよい。このような材料としては、例えば、五酸化タンタル(Ta)、硝酸タンタル(Ta(NO)、リン酸塩(例えば、リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)、リン酸二水素一アンモニウム(NHPO)など)、炭酸リチウム(LiCO)、酸化リチウム(LiO)、水酸化リチウム(LiOH)、酢酸リチウム(LiCHCOO)などが挙げられ、またこれらは水和物であってもよい。これら化合物の中で、炭酸リチウムなど焼成時の高温で系外に失われやすい化合物や元素の場合は、それを考慮して数%~20%程度多めに混合して最終的な組成を調整することが好ましい。
(正極層)
前記正極層は正極活物質を含む。前記正極活物質としては、例えば、LiM3PO[M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、LiM4VO[M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、LiM5P[M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、LiVP、Lix6y6M6z6[2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、Li1+x7Alx7M72-x7(PO[0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiCoP、Li(PO、LiFe(PO、LiNi0.5Mn1.5および、LiTi12からなる群より選ばれる1種以上の化合物であることが好ましい。
(負極層)
また、前記負極層は負極活物質を含む。前記負極活物質としては、例えば、LiM3PO[M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、LiM4VO[M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、LiM5P[M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、LiVP、Lix6y6M6z6[2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、Li1+x7Alx7M72-x7(PO[0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、(Li3-a8x8+(5-b8)y8M8x8)(V1-y8M9y8)O[M8は、Mg、Al、GaおよびZnからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M9は、Zn、Al、Ga、Si、Ge、PおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、0≦x8≦1.0、0≦y8≦0.6、a8はM8の平均価数、b8はM9の平均価数]、LiNb、LiTi12、 LiTiO、LiTiPO12、TiO、LiSi、SiO、Siおよびグラファイトからなる群より選ばれる1種以上の化合物であることが好ましい。
(集電体)
正極の集電体21および負極の集電体31としては、電子導電率が高い材料が好ましい。集電体層を構成する部材は、例えば、金、銀、パラジウム、白金、アルミニウム、銅、ニッケル等の低抵抗金属やこれらの合金あるいはカーボンなどを含むことが好ましい。これらは、箔やペーストの固化物であってもよい。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1、比較例1)
正極及び負極の集電体、固体電解質層、正極層並びに負極層用に以下の材料を用い積層型全固体電池を作製し、その内部抵抗を評価した。
(固体電解質A)
実施例1で用いる固体電解質として、次の様に固体電解質Aを作製した。炭酸リチウム(LiCO)(シグマアルドリッチ社製、純度99.0%以上)、五酸化タンタル(Ta)(富士フイルム和光純薬(株)製、純度99.9%)、および、リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)(シグマアルドリッチ社製、純度98%以上)を、リチウム、タンタルおよびリンの原子数比(Li:Ta:P)が、表1の組成比を満たす量に対し、焼成工程において系外に流出するリチウム原子を考慮し炭酸リチウムを1.1倍、五酸化タンタルを1.0倍、焼成工程において副生成物の生成を抑制するためにリン酸水素二アンモニウムを1.065倍した量となるようにそれぞれ秤量した。秤量した各原料粉末に、適量のトルエンを加え、ジルコニアボールミル(ジルコニアボール:直径1mm)を用いて2時間粉砕混合して、固体電解質Aの粉末を得た。
(固体電解質B)
比較例1で用いる固体電解質として、次の様に固体電解質Bを作製した。LiCO、Al(OH)、TiO、NHPOを表1の組成比となるように秤量し、ボールミルで混合した。400°C で仮焼したのち、乳鉢で粉砕し、大気中で900°C にて4 時間焼成し、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO(LATP)の組成を有するNASICON型構造の結晶相を含むリチウム含有リン酸化合物の固体電解質Bの粉末を得た。
(活物質)
正極活物質及び負極活物質として、LiCOとVとNHPOとを原料とし、原子数比がLi:V:P=3:2:3となるように、ボールミルで16時間湿式混合し、120℃で乾燥後して粉体を得た。この粉体を850℃で2時間、窒素水素混合ガス中で仮焼した。仮焼品をボールミルで湿式粉砕を行った後、120℃で乾燥して、Li(POの組成を有するナシコン型構造の結晶相を含むリチウム含有リン酸化合物粉末を用いた。
(積層型全固体電池の作製)
上記各粉末それぞれについて、ターピネオールを溶媒とし、非水系分散剤及びバインダーとしてエチルセルロースを含むビヒクルに分散させ、固体電解質層用ペースト、正極層用ペーストおよび負極層用ペーストを調製した。なお、実施例1では固体電解質Aを、比較例1では固体電解質Bをそれぞれ用いて固体電解質層用ペーストを作製した。また、正極及び負極の集電体用ペーストとしては市販の銀ペーストを用いた。
上記各ペーストを、塗布及び乾燥を繰り返して積層し、積層体を作製した。前記積層の順番は、負極集電体用ペースト、負極層用ペースト、固体電解質層用ペースト、正極層用ペースト、正極集電体用ペースト、正極層用ペースト、固体電解質層用ペースト、負極層用ペースト、負極集電体用ペーストとした。この積層体は、850℃でそれぞれ4時間焼成し、積層型全固体電池を作製した。
(積層型全固体電池の内部抵抗評価)
作製した積層型全固体電池について、正極集電体に電気的に接続する外部電極と、負極集電体に電気的に接続する外部電極とを設け、両外部電極を介して以下の測定を行なった。
放電時における電池の内部抵抗に起因する過電圧を測定した。電池の過電圧は、30℃で初めに定電流で終止電圧まで充電し、開回路状態で1時間保持した時の開回路電圧から定電流で10秒間放電させたときの電池電圧を引いた値とした。表1には、比較例1に係る積層型全固体電池の充放電流値が1.0μAの時の過電圧を100にした値に対して、実施例1の過電圧の相対値を示す。この相対値が小さいほど積層型全固体電池の内部抵抗が小さいと判断できる。
結果として、表1に示す過電圧より、実施例1の積層型全固体電池では、比較例1のものに比べ1/2にまで内部抵抗を低減できた。
Figure 2022090816000002
1 積層型全固体電池
10 固体電解質層
20 正極層
21 正極集電体
30 負極層
31 負極集電体
40 正極の外部電極
50 負極の外部電極



Claims (7)

  1. 正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電体の積み重ねで構成され、
    前記固体電解質層が少なくともリチウム、タンタル及びリンの各元素を含む酸化物固体電解質を有する積層型全固体電池。
  2. 前記酸化物固体電解質が単斜晶型結晶構造を有する請求項1に記載の積層型全固体電池。
  3. 前記酸化物固体電解質中のタンタル元素の含有量が10.0~17.0原子%である請求項1または2に記載の積層型全固体電池。
  4. 前記酸化物固体電解質中のリン元素の含有量が5.0~8.5原子%である請求項1~3のいずれかに記載の積層型全固体電池。
  5. 前記酸化物固体電解質中のリチウム元素の含有量が5.0~20.0原子%である請求項1~4のいずれかに記載の積層型全固体電池。
  6. 前記正極層は正極活物質を含み、該正極活物質が、
    LiM3PO
    [M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、または、VおよびOの2元素である。]、
    LiM4VO
    [M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    LiM5P
    [M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、または、VおよびOの2元素である。]、
    LiVP、Lix6y6M6z6
    [2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    Li1+x7Alx7M72-x7(PO
    [0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    LiNi1/3Co1/3Mn1/3
    LiCoO
    LiNiO
    LiMn
    LiCoP
    Li(PO
    LiFe(PO
    LiNi0.5Mn1.5および
    LiTi12
    からなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項1~5のいずれかに記載の積層型全固体電池。
  7. 前記負極層は負極活物質を含み、該負極活物質が、
    LiM3PO
    [M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
    LiM4VO
    [M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    LiM5P
    [M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
    LiVP、Lix6y6M6z6
    [2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    Li1+x7Alx7M72-x7(PO
    [0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    (Li3-a8x8+(5-b8)y8M8x8)(V1-y8M9y8)O
    [M8は、Mg、Al、GaおよびZnからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M9は、Zn、Al、Ga、Si、Ge、PおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、0≦x8≦1.0、0≦y8≦0.6、a8はM8の平均価数、b8はM9の平均価数]、
    LiNb
    LiTi12
    LiTiO
    LiTiPO12
    TiO
    LiSi、
    SiO、
    Siおよび
    グラファイト
    からなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項1~6のいずれかに記載の積層型全固体電池。


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