JP2022090815A - 積層型全固体電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 1000℃以下の焼結温度で、積層型全固体電池の内部抵抗を低減できる積層型全固体電池を提供する。【解決手段】 正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電体層の積み重ねで構成され、前記固体電解質層が酸化物固体電解質を含み、前記酸化物固体電解質が、少なくともリチウム、タンタル及びリンの各元素を含み、さらに、ホウ素、ニオブ及びケイ素から選ばれる少なくとも1種の元素を含む、積層型全固体電池を用いる。【選択図】 図1

Description

本発明は、積層型全固体電池及びその製造法に関する。
近年、ノートパソコン、タブレット端末、携帯電話、スマートフォン、および電気自動
車(EV)等の電源として、高出力かつ高容量の電池の開発が求められている。その中でも有機溶媒などの液体電解質に替えて、固体電解質を用いた全固体電池が、充放電効率、充電速度、安全性および生産性に優れる電池として注目されている。
リチウムイオン二次電池としては、電解質として有機電解液を用いた電池と固体電解質を用いた電池が知られている。電解質が固体である全固体電池は、液系の電解質を用いた電池と比較して、電池形状の設計の自由度が高く、電池の小型化や薄型化が容易であり、電解質の液漏れの恐れもないので、電池の信頼性が高いという利点がある。
一方、全固体電池は、従来の液系電解質を使った電池に比べて、リチウムイオン伝導性が低いため、電池の内部抵抗が大きく、高い出力電流を得ることが難しい課題もある。そこで、固体電池では、リチウムイオン伝導性を高めて、内部抵抗を低減させることが求められている。
固体電解質として、無機固体電解質が注目されており、該無機固体電解質としては、主に酸化物系と硫化物系の固体電解質が知られている。硫化物系固体電解質を用いた場合、コールドプレスを用いることができ、電池作製工程が簡単である利点はあるものの、大気中の水分と反応しやすく、有害な硫化水素が発生するために、安全性の観点から酸化物系固体電解質が好ましい。
特許文献1には、NASICON結晶構造を持つLi1+xAlTi2-x(PO4(LATP)の酸化物系固体電化質を用いた積層型全固体電池が記載されている。該電解質は、900℃以下の比較的に低い焼成温度で固体電池の作製が可能であるものの、リチウムイオン伝導度は5×10-4S/cm以下であり、電解質としては高いとは言えない。
また、特許文献2には、組成式Li(1+(5-a)x)(V(1-x)(3-bx)(M=3価、4価金属)を持つリチウムバナジウム酸化物の固体電解質を用いることが記載されている。酸化物固体電解質の一部をAlもしくはTiのような3価もしくは4価のカチオンで置換することにより、リチウムイオン伝導度を向上させて、電池の内部抵抗を低減したものの、固体電池の高容量化・高電圧化にはまだ十分ではない。
特許文献3及び非特許文献1には、単斜晶の結晶構造を有するLiTaPOが、高いリチウムイオン伝導度(トータル伝導度(25℃):2.5×10-4S・cm-1)を示すことが記載されている。しかし、狙った結晶構造と高いリチウムイオン伝導度を得るためには、1000℃以上の高温焼結が必要である。このような高温焼成温度では、電極活物質と電解質が反応しやく、活物質の性能低下が起こるために好ましくない。
特許第5785222号公報 特開2017-59417号公報 国際公開 WO2020/036290号公報
J. Kim et al., J. Mater. Chem. A, 2018, 6, p22478-22482
積層型全固体電池の内部抵抗低減と電極活物質との副反応を抑えるためには、高いリチウムイオン伝導性と低い焼結温度を持つ酸化物系固体電解質が好ましい。しかし、酸化物固体電解質の焼結温度が低い場合は、酸化物固体電解質の焼結密度が低く、電解質粒子間における界面抵抗(以下、粒界抵抗)が大きいために、高いリチウムイオン伝導度を得ることが難しい。
特許文献1及び特許文献2に記載の酸化物固体電解質は、高い焼結密度が得られる焼結温度は900℃以下であり、活物質との副反応も低いものの、積層型全固体電池の内部抵抗をより低減させるためには、十分な高イオン伝導度を得ることができなかった。
一方、特許文献3及び非特許文献1に記載のLiTaPOを900℃以下の低温で焼結した場合、高いイオン伝導度と相対密度とがバランスよく高い酸化物固体電解質を得ることはできなかった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、電極活物質との副反応を抑える1000℃以下の焼結温度で、積層型全固体電池の内部抵抗を低減できる積層型全固体電池を提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見
出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の構成例は以下のとおりである。
[1] 正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電体層の積み重ねで構成され、
前記固体電解質層が酸化物固体電解質を含み、
前記酸化物固体電解質が、少なくともリチウム、タンタル及びリンの各元素を含み、さらに、ホウ素、ニオブ及びケイ素から選ばれる少なくとも1種の元素を含む、
積層型全固体電池。
[2] 前記酸化物固体電解質が単斜晶型結晶構造を有する前項[1]に記載の積層型全固体電池。
[3] 前記酸化物固体電解質中のタンタル元素の含有量が10.0~17.0原子%である前項[1]または[2]に記載の積層型全固体電池。
[4] 前記酸化物固体電解質中のリン元素の含有量が5.0~8.5原子%である前項[1]~[3]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
[5] 前記酸化物固体電解質中のリチウム元素の含有量が5.0~20.0原子%である前項[1]~[4]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
[6] 前記酸化物固体電解質中のホウ素元素の含有量が0.1~5.0原子%である前項[1]~[5]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
[7] 前記酸化物固体電解質中のニオブ元素の含有量が0.1~5.0原子%である前項[1]~[6]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
[8] 前記酸化物固体電解質中のケイ素元素の含有量が0.1~5.0原子%である前項[1]~[7]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
[9] 前記正極層は正極活物質を含み、該正極活物質が、
LiM3PO
[M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
LiM4VO
[M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
LiM5P
[M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
LiVP、Lix6y6M6z6
[2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
Li1+x7Alx7M72-x7(PO
[0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
LiNi1/3Co1/3Mn1/3
LiCoO
LiNiO
LiMn
LiCoP
Li(PO
LiFe(PO
LiNi0.5Mn1.5および
LiTi12
からなる群より選ばれる1種以上の化合物である前項[1]~[8]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
[10] 前記負極層は負極活物質を含み、該負極活物質が、
LiM3PO
[M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
LiM4VO
[M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
LiM5P
[M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
LiVP、Lix6y6M6z6
[2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
Li1+x7Alx7M72-x7(PO
[0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
(Li3-a8x8+(5-b8)y8M8x8)(V1-y8M9y8)O
[M8は、Mg、Al、GaおよびZnからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M9は、Zn、Al、Ga、Si、Ge、PおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、0≦x8≦1.0、0≦y8≦0.6、a8はM8の平均価数、b8はM9の平均価数]、
LiNb
LiTi12
LiTiO
LiTiPO12
TiO
LiSi、
SiO、
Siおよび
グラファイト
からなる群より選ばれる1種以上の化合物である前項[1]~[9]のいずれかに記載の積層型全固体電池。
電極活物質との副反応を抑える1000℃以下の低温焼結でも、積層型固体高リチウムイオン伝導性酸化物固体電解質を持つ積層型全固体電池が得られる。
図1は本発明の実施形態に係る積層型全固体電池の断面の構造を模式的に示す。
以下に、本発明の実施形態について説明するが、本発明は、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
(積層型全固体電池)
図1に示すように、本実施形態の積層型全固体電池1は、正極集電体21、正極層20、固体電解質層10、負極層30及び負極集電体31の積み重ねで構成され、前記固体電解質層10が酸化物固体電解質を含み、前記酸化物固体電解質が少なくともリチウム、タンタル及びリンの各元素を含み、さらに、ホウ素、ニオブ及びケイ素から選ばれる少なくとも1種の元素を含む。また、前記正極層20及び前記負極層30も前記酸化物固体電解質を含むことが好ましい。
積層型全固体電池1の好ましい形態としては、固体電解質層10、正極層20及び負極層30を可能な限り薄くして多積層する。これにより、抵抗低減やエネルギー密度が向上する。そのため、前記各層の作製方法としては、薄膜を製作する手法が望ましい。
正極の外部電極40は正極集電体21と、負極の外部電極50は負極集電体31と、それぞれ電気的に接続されることにより、複数の固体電池の単セルが並列接続される。このような積層型全固体電池1の形状には、特に制限はないが、コイン型や角型(長方形、正方形など)であってもよい。
(積層型全固体電池の製造プロセス)
積層型全固体電池の製造プロセスには特に制限はないが、例えば、公知の粉末成形法によって形成することができる。例えば、正極集電体用の粉末、正極活物質層用の粉末、固体電解質層用の粉末、負極活物質層用の粉末、負極集電体用の粉末、負極活物質層用の粉末、固体電解質層用の粉末、正極活物質層用の粉末、正極集電体の粉末、をこの順に重ね合わせることを繰り返し、それらを同時に粉末成形することによって、正極層、固体電解質層および負極層のそれぞれの層の形成と、正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層および負極集電体のそれぞれの間の接続を同時に行うことができる。また、必要によりこのような積層構造体を所定温度で脱脂処理した後、焼成処理を行い、積層焼結体を作製する。あるいは、各層ごとに別々に焼成したものを前述の順序に重ね合わせてもよい。
より詳細な積層型全固体電池の製造プロセスとしては、例えば、各層や各集電体の原料のスラリー化工程、これらスラリーの塗布工程、塗布シートの積層・圧着・切断工程、焼成工程及び外部電極形成工程などで製作ができる。前記スラリー化工程では、正極活物質、固体電解質、負極活物質及び集電体を構成する組成物(粉体)をバインダー、有機溶剤、可塑剤と混合してスラリー化する。塗布工程では、正極層、電解質層、負極層及び集電体層の厚みが電池抵抗を低減でき、かつ高エネルギー密度を発現できる厚みにグリーンシート上に塗布する。各組成物を塗布したシートは、必要な電池容量になるように1層以上積層する。積層したシートは圧着工程により圧着する。圧着の圧力は特に制限はないが、各積層シート間の隙間が少なく、塗布した層が割れない圧力であればよい。例えば、5~100MPaの圧力が好ましい。積層・圧着したシートは目的にした電池サイズに合わせて切断する。焼成工程では、焼成温度や焼成雰囲気には特に制限はないが、各組成物の性能に大きな影響を与えない温度及び焼成雰囲気であればよい。例えば、前記各組成物が焼結により十分緻密化し、かつ、他の組成物との焼成反応(副反応)が起こらない焼成温度が好ましい。また、バインダー、有機溶剤及び可塑剤などスラリー化する際に添加した添加物が十分分解される焼成温度が好ましい。例えば、焼成温度範囲としては、500~1000℃が好ましく、500~900℃がより好ましい。なお、焼成雰囲気は、各組成物の性能に大きな影響を与えず、バインダー、有機溶剤及び可塑剤などの添加物が電池の内部抵抗に影響ない程度まで十分分解される焼成雰囲気であればよい。例えば、酸素、水素、水蒸気、窒素、アルゴンなどのガスを1種以上含む酸化性雰囲気または非酸化性雰囲気で行ってもよい。また、焼成は常圧、減圧または加圧下で行ってもよい。外部電極形成工程は、外部電極を形成させた後に熱処理を行ってもよく、熱処理を実施した後に外部電極を形成することもできる。
(固体電解質層)
前記酸化物固体電解質が単斜晶型結晶構造を有することが内部抵抗を低減する観点から好ましい。この場合、単斜晶を形成しやすい前記固体電解質層用の材料や焼成条件を選択することが好ましい。焼成温度は固体電解質層用の材料にもよるが、概ね500~1000℃である。固体電解質層用の材料については後述する。
前記酸化物固体電解質中の元素の含有量として、タンタル元素が10.0~17.0原子%、リン元素が5.0~8.5原子%、リチウム元素が5.0~20.0原子%であることが好ましく、さらに、ホウ素元素が0.1~5.0原子%で、ニオブ元素が0.1~5.0原子%、ケイ素元素が0.1~5.0原子%のいずれかであることが好ましく、複数の元素の含有量が前記範囲であることがより好ましく、前記各元素すべてが前記範囲であることがさらに好ましい。
このような元素の含有量を有する酸化物固体電解質は、これら元素を含む材料粉末を、前記範囲の元素含有量となるように混合し焼成すればよい。このような材料としては、例えば、五酸化タンタル(Ta)、硝酸タンタル(Ta(NO)、リン酸塩(例えば、リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)、リン酸二水素一アンモニウム(NHPO)など)、炭酸リチウム(LiCO)、酸化リチウム(LiO)、水酸化リチウム(LiOH)、酢酸リチウム(LiCHCOO)、LiBO、LiB、Li、Li1118、LiBO、Li12、Li、Li、Li3-x51-x5x5(0<x5<1)、Li4-x62-x6x6(0<x6<2)、Li2.4Al0.2BO、Li2.7Al0.1BO、B、HBO、Nb、LiNbO、LiNb、NbPO、SiO、LiSiO、LiSi、LiSi、LiSiO、LiSi、LiSiOなどが挙げられ、またこれらは水和物であってもよい。
(正極層)
前記正極層は正極活物質を含む。前記正極活物質としては、例えば、LiM3PO[M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、LiM4VO[M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、LiM5P[M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、LiVP、Lix7y7M6z7[2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、Li1+x7Alx7M72-x7(PO[0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiCoP、Li(PO、LiFe(PO、LiNi0.5Mn1.5およびLiTi12からなる群より選ばれる1種以上の化合物であることが好ましい。
(負極層)
また、前記負極層は負極活物質を含む。前記負極活物質としては、例えば、LiM3PO[M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、LiM4VO[M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、LiM5P[M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、LiVP、Lix6y6M6z6[2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、Li1+x7Alx7M72-x7(PO[0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、(Li3-a8x8+(5-b8)y8M8x8)(V1-y8M9y8)O[M8は、Mg、Al、GaおよびZnからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M9は、Zn、Al、Ga、Si、Ge、PおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、0≦x8≦1.0、0≦y8≦0.6、a8はM8の平均価数、b8はM9の平均価数]、LiNb、LiTi12、LiTiPO12、LiTiO、TiO、LiSi、SiO、Siおよびグラファイトからなる群より選ばれる1種以上の化合物であることが好ましい。
正極活物質及び負極活物質の両方が前述の各化合物から選択されることがより好ましい。
(集電体)
正極集電体および負極集電体を構成する部材としては、電子導電率が高い材料が好ましい。前記部材は、例えば、金、銀、パラジウム、白金、アルミニウム、銅、ニッケル等の低抵抗金属やこれらの合金あるいはカーボンなどを含むことが好ましい。また、前記部材は、箔やペーストの固化物であってもよい。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
(酸化物固体電解質)
五酸化タンタル(Ta)(富士フイルム和光純薬(株)製、純度99.9%)に適
量のトルエンを加えて、ジルコニアボールミル(ジルコニアボール:直径3mm)を用い
て2時間粉砕した。次いで、リチウム、タンタル、ホウ素およびリンの原子数比(Li:Ta:B:P)が、表1の通りになるように、炭酸リチウム(LiCO)(シグマアルドリッチ社製、純度99.0%以上)、粉砕した前記五酸化タンタル(Ta)、LiBO及びリン酸水素二アンモニウムを秤量した。なお、最終的に原子数比が表1の通りとなるようにするために、リン酸水素二アンモニウムのみ表1から得られる理論量の1.065倍を秤量した。また、リン酸水素二アンモニウム量を1.065倍としたことにより後述する焼成工程において副生成物の生成が抑制される。秤量した各原料粉末と適量のトルエンとを混合し、ジルコニアボールミル(ジルコニアボール:直径1mm)を用いて2時間粉砕混合して、酸化物固体電解質粉末を作製した。
(活物質)
正極活物質及び負極活物質として、LiCOとVとNHPOとを原料とし、ボールミルで16時間湿式混合と120℃での乾燥後に得られた粉体を850℃で2時間、窒素水素混合ガス中で仮焼した。仮焼品をボールミルで湿式粉砕を行った後、120℃で乾燥して、Li(POの組成を有するナシコン型構造の結晶相を含むリチウム含有リン酸化合物粉末を用いた。
(積層型全固体電池作製)
上記各粉末それぞれについて、ターピネオールを溶媒とし、非水系分散剤及びバインダーとしてエチルセルロースを含むビヒクルに分散させ、固体電解質層用ペースト、正極層用ペーストおよび負極層用ペーストを調製した。また、正極及び負極の集電体用ペーストとして、市販の銀ペーストを用いた。
上記各ペーストを、塗布及び乾燥を繰り返して積層し、積層体を作製した。前記積層の順番は、負極集電体用ペースト、負極層用ペースト、固体電解質層用ペースト、正極層用ペースト、正極集電体用ペースト、正極層用ペースト、固体電解質層用ペースト、負極層用ペースト、負極集電体用ペーストとした。この積層体は、850℃で4時間焼成した。焼成した積層体の、正極集電体に電気的に接続する正極外部電極、負極集電体に電気的に接続する負極外部電極、をそれぞれ設け積層型全固体電池を作製した。
(積層型全固体電池の内部抵抗評価)
作製した積層型全固体電池について、放電時におけるその内部抵抗に起因する過電圧を評価した。過電圧は、30℃で初めに定電流で終止電圧まで充電し、開回路状態で1時間保持した時の開回路電圧から定電流で10秒間放電させたときの電池電圧を引いた値とした。結果を表1に示す。なお、表1には、後述する比較例1に係る積層型全固体電池の充放電流値が1.0μAの時の過電圧を100にした値に対する過電圧の相対値を示す。
[実施例2]
五酸化ニオブ(Nb)(富士フイルム和光純薬(株)製、純度99.9%)に適量
のトルエンを加えて、ジルコニアボールミル(ジルコニアボール:直径3mm)を用いて
2時間粉砕した。粉砕した前記五酸化ニオブ(Nb)をさらに用いたこと、及び、各元素の原子数比(Li:Ta:Nb:B:P)が表1の通りとなるように各原料粉末を混合したこと以外は、実施例1と同様にして、酸化物固体電解質材料を作製した。この酸化物固体電解質材料を用いたことを除き、実施例1と同様に積層型全固体電池の作製及び評価をした。結果を表1に示す。
[実施例3]
五酸化ニオブ(Nb)(富士フイルム和光純薬(株)製、純度99.9%)に適量のトルエンを加えて、ジルコニアボールミル(ジルコニアボール:直径3mm)を用いて2時間粉砕した。次いで、実施例1において、Liに替えて、粉砕した前記五酸化ニオブ(Nb)を用い、リチウム、タンタル、ニオブおよびリンの原子数比が、表1の通りになるように各原料粉末を用いた以外は、実施例1と同様に作製して、酸化物固体電解質材料を作製した。この酸化物固体電解質材料を用いたことを除き、実施例1と同様に積層型全固体電池の作製及び評価をした。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において、酸化ケイ素(SiO)(富士フイルム和光純薬(株)製、純度99.9%)をさらに用い、リチウム、タンタル、ホウ素、リンおよびケイ素の原子数比(Li:Ta:B:P:Si)が、表1の化学量論式を満たすように各原料粉末を用いた以外は、実施例1と同様にして、酸化物固体電解質材料を作製した。この酸化物固体電解質材料を用いたことを除き、実施例1と同様に積層型全固体電池の作製及び評価をした。結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1において、Li4Bに替えて、酸化ケイ素(SiO)(富士フイルム和光純薬(株)製、純度99.9%)を用い、リチウム、タンタル、リンおよびケイ素の原子数比(Li:Ta:P:Si)が、表1の通りになるように各原料粉末を用いた以外は、実施例1と同様に作製して、酸化物固体電解質材料を作製した。この酸化物固体電解質材料を用いたことを除き、実施例1と同様に積層型全固体電池の作製及び評価をした。結果を表1に示す。
[比較例1]
リチウム、タンタルおよびリンの原子数比(Li:Ta:P)が、表1のとりとなるように、炭酸リチウム(LiCO)(シグマアルドリッチ社製、純度99.0%以上)、五酸化タンタル(Ta)(富士フイルム和光純薬(株)製、純度99.9%)、および、リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)(シグマアルドリッチ社製、純度98%以上)を秤量した。なお、最終的に原子数比が表1の通りとなるようにするために、表1から得られる理論量に対し、炭酸リチウムを1.1倍、リン酸水素二アンモニウムを1.065倍、それぞれ秤量した。前記1.1倍としたのは後述する焼成工程において系外に流出するリチウム原子を考慮したためである。秤量した各原料粉末に、適量のトルエンを加え、ジルコニアボールミル(ジルコニアボール:直径1mm)を用いて2時間粉砕混合して、酸化物固体電解質材料を作製した。この酸化物固体電解質材料を用いたことを除き、実施例1と同様に積層型全固体電池の作製及び評価をした。ただし、比較例1で得られた過電圧を100とした。結果を表1に示す。
Figure 2022090815000002
表1に示すように、比較例1の積層型全固体電池に比べ、実施例では内部抵抗を低減することができた。
1 積層型全固体電池
10 固体電解質層
20 正極層
21 正極集電体
30 負極層
31 負極集電体
40 正極の外部電極
50 負極の外部電極


Claims (10)

  1. 正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電体層の積み重ねで構成され、
    前記固体電解質層が酸化物固体電解質を含み、
    前記酸化物固体電解質が、少なくともリチウム、タンタル及びリンの各元素を含み、さらに、ホウ素、ニオブ及びケイ素から選ばれる少なくとも1種の元素を含む、
    積層型全固体電池。
  2. 前記酸化物固体電解質が単斜晶型結晶構造を有する請求項1に記載の積層型全固体電池。
  3. 前記酸化物固体電解質中のタンタル元素の含有量が10.0~17.0原子%である請求項1または2に記載の積層型全固体電池。
  4. 前記酸化物固体電解質中のリン元素の含有量が5.0~8.5原子%である請求項1~3のいずれかに記載の積層型全固体電池。
  5. 前記酸化物固体電解質中のリチウム元素の含有量が5.0~20.0原子%である請求項1~4のいずれかに記載の積層型全固体電池。
  6. 前記酸化物固体電解質中のホウ素元素の含有量が0.1~5.0原子%である請求項1~5のいずれかに記載の積層型全固体電池。
  7. 前記酸化物固体電解質中のニオブ元素の含有量が0.1~5.0原子%である請求項1~6のいずれかに記載の積層型全固体電池。
  8. 前記酸化物固体電解質中のケイ素元素の含有量が0.1~5.0原子%である請求項1~7のいずれかに記載の積層型全固体電池。
  9. 前記正極層は正極活物質を含み、該正極活物質が、
    LiM3PO
    [M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
    LiM4VO
    [M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    LiM5P
    [M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
    LiVP、Lix6y6M6z6
    [2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    Li1+x7Alx7M72-x7(PO
    [0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    LiNi1/3Co1/3Mn1/3
    LiCoO
    LiNiO
    LiMn
    LiCoP
    Li(PO
    LiFe(PO
    LiNi0.5Mn1.5および
    LiTi12
    からなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項1~8のいずれかに記載の積層型全固体電池。
  10. 前記負極層は負極活物質を含み、該負極活物質が、
    LiM3PO
    [M3は、Mn、Co、Ni、Fe、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
    LiM4VO
    [M4は、Fe、Mn、Co、Ni、AlおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    LiM5P
    [M5は、Fe、Mn、Co、Ni、Al、TiおよびVからなる群より選ばれる1種以上の元素、またはVおよびOの2元素である。]、
    LiVP、Lix6y6M6z6
    [2≦x6≦4、1≦y6≦3、0≦z6≦1、1≦y6+z6≦3、M6は、Ti、Ge、Al、GaおよびZrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    Li1+x7Alx8M72-x7(PO
    [0≦x7≦0.8、M7は、TiおよびGeからなる群より選ばれる1種以上の元素である。]、
    (Li3-a8x8+(5-b8)y8M8x8)(V1-y8M9y8)O
    [M8は、Mg、Al、GaおよびZnからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M9は、Zn、Al、Ga、Si、Ge、PおよびTiからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、0≦x8≦1.0、0≦y8≦0.6、a8はM8の平均価数、b8はM9の平均価数]、
    LiNb
    LiTi12
    LiTiO
    LiTiPO12
    TiO
    LiSi、
    SiO、
    Siおよび
    グラファイト
    からなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項1~9のいずれかに記載の積層型全固体電池。


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