JP2022088952A - 全固体電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】本開示は、内部抵抗の増加を抑制しつつ、発熱量を低減可能な全固体電池を提供することを主目的とする。【解決手段】本開示においては、負極活物質層を有する全固体電池であって、上記負極活物質層は、Si系活物質と、導電材としてのチタン酸リチウムと、を含有し、上記負極活物質層における上記チタン酸リチウムの割合が、10体積%以下である、全固体電池を提供することにより、上記課題を解決する。【選択図】図1
Description
本開示は、全固体電池に関する。
全固体電池は、正極活物質層および負極活物質層の間に固体電解質層を有する電池であり、可燃性の有機溶媒を含む電解液を有する液系電池に比べて、安全装置の簡素化が図りやすいという利点を有する。
容量特性が良好な負極活物質として、Si系活物質が知られている。特許文献1には、負極活物質として、SiおよびSi合金からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料を含む硫化物全固体電池用負極が開示されている。また、特許文献2には、第1の負極活物質として、炭素、Si、及びSnからなる群より選ばれる少なくとも一種を含み、第2の負極活物質としてLi4Ti5O12を含む、全固体電池用の負極合材が開示されている。
また、全固体電池に関する技術ではないものの、特許文献3には、負極活物質として、リチウムチタン複合酸化物およびSiOを用いた非水電解液二次電池が開示されている。
Si系活物質は、容量特性が良好である。一方、容量特性が良好であると、その反面、例えば短絡が生じたときに発熱量が高くなりやすい。また、発熱量の低減のみに着目すると、所望の電池性能が維持できない可能性がある。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、電池性能を維持しつつ発熱量を低減可能な全固体電池を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本開示においては、負極活物質層を有する全固体電池であって、上記負極活物質層は、Si系活物質と、導電材としてのチタン酸リチウムと、を含有し、上記負極活物質層における上記チタン酸リチウムの割合が、10体積%以下である、全固体電池を提供する。
本開示によれば、導電材としてチタン酸リチウムを所定の割合で用いることにより、電池性能を維持しつつ発熱量を低減可能な全固体電池とすることができる。
本開示における全固体電池は、電池性能を維持しつつ、発熱量を低減できるという効果を奏する。
以下、本開示における全固体電池について、図面を用いて詳細に説明する。以下に示す各図は、模式的に示したものであり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。また、各図において、部材の断面を示すハッチングを適宜省略している。また、本明細書において、ある部材に対して他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」または「下に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上または直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方または下方に、別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含む。
図1は、本開示における全固体電池を例示する概略断面図である。図1に示す全固体電池10は、正極活物質層1および正極集電体2を有する正極Cと、負極活物質層3および負極集電体4を有する負極Aと、正極活物質層1および負極活物質層3の間に配置された固体電解質層5と、を有する。また、図2に示すように、負極活物質層3は、Si系活物質と、導電材としてのチタン酸リチウムと、を含有する。さらに、負極活物質層3におけるチタン酸リチウムの割合が所定の範囲内にある。
本開示によれば、導電材としてチタン酸リチウムを所定の割合で用いることにより、電池性能を維持しつつ発熱量を低減可能な全固体電池とすることができる。上述したように、Si系活物質は、容量特性が良好である。一方、容量特性が良好であると、その反面、例えば短絡が生じたときに発熱量が高くなりやすい。本開示では、導電材としてチタン酸リチウムを用いる。チタン酸リチウム(特にLi4Ti5O12)は、Liが挿入されると電子伝導性が発現し、挿入されたLiが脱離すると絶縁性が発現する。そのため、チタン酸リチウムの電子伝導性を利用して電子伝導パスを形成することで電池性能を維持できる。一方、例えば短絡が生じると、チタン酸リチウムからLiが脱離するため、その絶縁化(シャットダウン機能)を利用して電子伝導パスを遮断することで、発熱量を低減することができる。
1.負極
本開示における負極は、負極活物質層および負極集電体を有する。
本開示における負極は、負極活物質層および負極集電体を有する。
(1)負極活物質層
負極活物質層は、Si系活物質と、導電材としてのチタン酸リチウムと、を含有する。また、負極活物質層は、固体電解質およびバインダーの少なくとも一つを含有していてもよい。
負極活物質層は、Si系活物質と、導電材としてのチタン酸リチウムと、を含有する。また、負極活物質層は、固体電解質およびバインダーの少なくとも一つを含有していてもよい。
Si系活物質は、Si元素を含有する活物質である。Si系活物質は、例えば、Si単体、Si合金、Si酸化物を挙げることができる。Si合金は、Si元素を主成分として含有することが好ましい。Si系活物質の形状としては、例えば、粒子状が挙げられる。Si系活物質の平均粒径(D50)は、例えば10nm以上であり、100nm以上であってもよい。一方、Si系活物質の平均粒径(D50)は、例えば50μm以下であり、20μm以下であってもよい。平均粒径(D50)は、例えば、レーザー回折式粒度分布計、走査型電子顕微鏡(SEM)による測定から算出できる。
負極活物質層におけるSi系活物質の割合は、例えば20体積%以上であり、40体積%以上であってもよく、60体積%以上であってもよい。Si系活物質の割合が少なすぎると、体積エネルギー密度の向上が図れない可能性がある。一方、負極活物質層におけるSi系活物質の割合は、例えば80体積%以下である。Si系活物質の割合が多すぎると、良好な電子伝導パスおよびイオン伝導パスが形成されない可能性がある。
負極活物質層は、導電材としてのチタン酸リチウムを含有する。チタン酸リチウムは、Li、TiおよびOを含有する化合物であり、例えば、Li4Ti5O12、Li4TiO4、Li2TiO3、Li2Ti3O7が挙げられる。チタン酸リチウムの形状としては、例えば、粒子状が挙げられる。チタン酸リチウムの平均粒径(D50)は、Si系活物質の平均粒径(D50)より小さいことが好ましい。良好な電子伝導パスが形成されるからである。
また、負極活物質層は、導電材の主成分として、チタン酸リチウムを含有することが好ましい。負極活物質層に含まれる全ての導電材に対するチタン酸リチウムの割合は、例えば50体積%以上であり、70体積%以上であってもよく、90体積%以上であってもよい。また、負極活物質層は、導電材として、チタン酸リチウムのみを含有していてもよい。また、負極活物質層は、電子伝導性を有する炭素材料を含有しなくてもよい。
負極活物質層におけるチタン酸リチウムの割合は、通常、10体積%以下であり、8体積%以下であってもよい。チタン酸リチウムの割合が多すぎると、良好な電子伝導パスが形成されない可能性がある。一方、負極活物質層におけるチタン酸リチウムの割合は、例えば1体積%以上であり、3体積%以上であってもよい。チタン酸リチウムの割合が少なすぎると、発熱量の低減効果が十分に発揮されない可能性がある。
また、負極活物質層におけるチタン酸リチウムの割合をV1(体積%)とし、負極活物質層におけるSi系活物質の割合をV2(体積%)とした場合、V2/V1の値は、例えば5以上であり、10以上であってもよく、15以上であってもよい。一方、V2/V1の値は、例えば50以下である。
負極活物質層は、固体電解質を含有することが好ましい。良好なイオン伝導パスが形成されるからである。固体電解質としては、例えば、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、窒化物固体電解質、ハロゲン化物固体電解質等の無機固体電解質が挙げられる。
硫化物固体電解質としては、例えば、Li元素、X元素(Xは、P、As、Sb、Si、Ge、Sn、B、Al、Ga、Inの少なくとも一種である)、および、S元素を含有する固体電解質が挙げられる。また、硫化物固体電解質は、O元素およびハロゲン元素の少なくとも一方をさらに含有していてもよい。ハロゲン元素としては、例えば、F元素、Cl元素、Br元素、I元素が挙げられる。硫化物固体電解質は、ガラス(非晶質)であってもよく、ガラスセラミックスであってもよい。硫化物固体電解質としては、例えば、Li2S-P2S5、LiI-Li2S-P2S5、LiI-LiBr-Li2S-P2S5、Li2S-SiS2、Li2S-GeS2、Li2S-P2S5-GeS2が挙げられる。
負極活物質層は、バインダーを含有していてもよい。バインダーとしては、例えば、フッ化物系バインダー、ポリイミド系バインダー、ゴム系バインダーが挙げられる。また、負極活物質層の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。
(2)負極集電体
負極集電体は、負極活物質層の集電を行う層である。負極集電体としては、例えば、金属集電体が挙げられる。金属集電体としては、例えば、Cu、Ni等の金属を有する集電体が挙げられる。金属集電体は、上記金属の単体であってもよく、上記金属の合金であってもよい。負極集電体の形状としては、例えば、箔状が挙げられる。
負極集電体は、負極活物質層の集電を行う層である。負極集電体としては、例えば、金属集電体が挙げられる。金属集電体としては、例えば、Cu、Ni等の金属を有する集電体が挙げられる。金属集電体は、上記金属の単体であってもよく、上記金属の合金であってもよい。負極集電体の形状としては、例えば、箔状が挙げられる。
2.正極
本開示における正極は、正極活物質層および正極集電体を有する。正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含有する層である。また、正極活物質層は、必要に応じて、導電材、固体電解質およびバインダーの少なくとも一つを含有していてもよい。
本開示における正極は、正極活物質層および正極集電体を有する。正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含有する層である。また、正極活物質層は、必要に応じて、導電材、固体電解質およびバインダーの少なくとも一つを含有していてもよい。
正極活物質としては、例えば、酸化物活物質が挙げられる。酸化物活物質としては、例えば、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2、LiVO2、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2等の岩塩層状型活物質、LiMn2O4、Li4Ti5O12、Li(Ni0.5Mn1.5)O4等のスピネル型活物質、LiFePO4、LiMnPO4、LiNiPO4、LiCoPO4等のオリビン型活物質が挙げられる。
酸化物活物質の表面には、Liイオン伝導性酸化物を含有する保護層が形成されていてもよい。酸化物活物質と、固体電解質との反応を抑制できるからである。Liイオン伝導性酸化物としては、例えば、LiNbO3が挙げられる。保護層の厚さは、例えば、1nm以上30nm以下である。また、正極活物質として、例えばLi2Sを用いることもできる。
正極活物質の形状としては、例えば、粒子状が挙げられる。正極活物質の平均粒径(D50)は、特に限定されないが、例えば10nm以上であり、100nm以上であってもよい。一方、正極活物質の平均粒径(D50)は、例えば50μm以下であり、20μm以下であってもよい。
導電材としては、例えば、炭素材料、金属粒子、導電性ポリマーが挙げられる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)等の粒子状炭素材料、炭素繊維、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の繊維状炭素材料が挙げられる。
正極活物質層に用いられる固体電解質およびバインダーについては、上記「1.負極」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。正極活物質層の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。また、正極集電体の材料としては、例えば、SUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボンが挙げられる。
3.固体電解質層
本開示における固体電解質層は、正極活物質層および負極活物質層の間に配置され、少なくとも固体電解質を含有する層である。固体電解質層は、固体電解質として硫化物固体電解質を含有することが好ましい。また、固体電解質層はバインダーを含有していてもよい。固体電解質層に用いられる固体電解質およびバインダーについては、上記「1.負極」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。固体電解質層の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。
本開示における固体電解質層は、正極活物質層および負極活物質層の間に配置され、少なくとも固体電解質を含有する層である。固体電解質層は、固体電解質として硫化物固体電解質を含有することが好ましい。また、固体電解質層はバインダーを含有していてもよい。固体電解質層に用いられる固体電解質およびバインダーについては、上記「1.負極」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。固体電解質層の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。
4.全固体電池
本開示における全固体電池は、正極活物質層、固体電解質層および負極活物質層を有する発電単位を少なくとも1つ有し、2以上有していてもよい。全固体電池が複数の発電単位を有する場合、それらは、並列接続されていてもよく、直列接続されていてもよい。本開示における全固体電池は、正極、固体電解質層および負極を収納する外装体を備える。外装体の種類は特に限定されないが、例えば、ラミネート外装体が挙げられる。
本開示における全固体電池は、正極活物質層、固体電解質層および負極活物質層を有する発電単位を少なくとも1つ有し、2以上有していてもよい。全固体電池が複数の発電単位を有する場合、それらは、並列接続されていてもよく、直列接続されていてもよい。本開示における全固体電池は、正極、固体電解質層および負極を収納する外装体を備える。外装体の種類は特に限定されないが、例えば、ラミネート外装体が挙げられる。
本開示における全固体電池は、正極、固体電解質層および負極に対して、厚さ方向に沿って拘束圧を付与する拘束治具を有していてもよい。拘束圧を付与することで、良好なイオン伝導パスおよび電子伝導パスが形成される。拘束圧は、例えば0.1MPa以上であり、1MPa以上であってもよく、5MPa以上であってもよい。一方、拘束圧は、例えば100MPa以下であり、50MPa以下であってもよく、20MPa以下であってもよい。
本開示における全固体電池は、典型的には全固体リチウムイオン二次電池である。全固体電池の用途は、特に限定されないが、例えば、ハイブリッド自動車、電気自動車、ガソリン自動車、ディーゼル自動車等の車両の電源が挙げられる。特に、ハイブリッド自動車または電気自動車の駆動用電源に用いられることが好ましい。また、本開示における全固体電池は、車両以外の移動体(例えば、鉄道、船舶、航空機)の電源として用いられてもよく、情報処理装置等の電気製品の電源として用いられてもよい。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示における特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示における技術的範囲に包含される。
[比較例1]
(負極の作製)
負極活物質(Si粒子、平均粒径2.5μm)、硫化物固体電解質(10LiI-15LiBr-75(0.75Li2S-0.25P2S5)、平均粒径0.5μm)、導電材(VGCF)およびバインダー(SBR)を準備した。負極活物質、硫化物固体電解質およびバインダーを、重量比で、負極活物質:硫化物固体電解質:バインダー=66.7:31.9:1.3となるように秤量し、分散媒(ジイソブチルケトン)に添加した。さらに、導電材(VGCF)を、負極活物質層における割合が3体積%となるように秤量し、上記分散媒に添加した。得られた混合物を、超音波ホモジナイザー(UH-50、株式会社エスエムテー製)で分散させることにより、負極スラリーを得た。得られた負極スラリーを、負極集電体(Ni箔)上に塗工し、100℃30分間の条件で乾燥させた。その後、1cm2の大きさに打ち抜くことにより、負極活物質層および負極集電体を有する負極を得た。負極活物質層の厚さは、80μmであった。
(負極の作製)
負極活物質(Si粒子、平均粒径2.5μm)、硫化物固体電解質(10LiI-15LiBr-75(0.75Li2S-0.25P2S5)、平均粒径0.5μm)、導電材(VGCF)およびバインダー(SBR)を準備した。負極活物質、硫化物固体電解質およびバインダーを、重量比で、負極活物質:硫化物固体電解質:バインダー=66.7:31.9:1.3となるように秤量し、分散媒(ジイソブチルケトン)に添加した。さらに、導電材(VGCF)を、負極活物質層における割合が3体積%となるように秤量し、上記分散媒に添加した。得られた混合物を、超音波ホモジナイザー(UH-50、株式会社エスエムテー製)で分散させることにより、負極スラリーを得た。得られた負極スラリーを、負極集電体(Ni箔)上に塗工し、100℃30分間の条件で乾燥させた。その後、1cm2の大きさに打ち抜くことにより、負極活物質層および負極集電体を有する負極を得た。負極活物質層の厚さは、80μmであった。
(正極の作製)
正極活物質(LiNbO3でコートしたLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2)、硫化物固体電解質(10LiI-15LiBr-75(0.75Li2S-0.25P2S5))、導電材(VGCF)およびバインダー(PVdF)を準備した。これらを、重量比で、正極活物質:硫化物固体電解質:導電材:バインダー=84.7:13.4:1.3:0.6となるように秤量し、分散媒(ヘプタン)に添加した。得られた混合物を、超音波ホモジナイザー(UH-50、株式会社エスエムテー製)で分散させることにより、正極スラリーを得た。得られた正極スラリーを、正極集電体(Al箔)上に塗工し、100℃30分間の条件で乾燥させた。その後、1cm2の大きさに打ち抜くことにより、正極活物質層および正極集電体を有する正極を得た。正極活物質層の厚さは、80μmであった。
正極活物質(LiNbO3でコートしたLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2)、硫化物固体電解質(10LiI-15LiBr-75(0.75Li2S-0.25P2S5))、導電材(VGCF)およびバインダー(PVdF)を準備した。これらを、重量比で、正極活物質:硫化物固体電解質:導電材:バインダー=84.7:13.4:1.3:0.6となるように秤量し、分散媒(ヘプタン)に添加した。得られた混合物を、超音波ホモジナイザー(UH-50、株式会社エスエムテー製)で分散させることにより、正極スラリーを得た。得られた正極スラリーを、正極集電体(Al箔)上に塗工し、100℃30分間の条件で乾燥させた。その後、1cm2の大きさに打ち抜くことにより、正極活物質層および正極集電体を有する正極を得た。正極活物質層の厚さは、80μmであった。
(固体電解質層の作製)
内径断面積1cm2の筒状セラミックスに、硫化物固体電解質(10LiI-15LiBr-75(0.75Li2S-0.25P2S5))を入れ、4ton/cm2でプレスすることにより、固体電解質層(厚さ15μm)を得た。
内径断面積1cm2の筒状セラミックスに、硫化物固体電解質(10LiI-15LiBr-75(0.75Li2S-0.25P2S5))を入れ、4ton/cm2でプレスすることにより、固体電解質層(厚さ15μm)を得た。
(評価用セルの作製)
固体電解質層の一方の面に正極を配置し、1ton/cm2(約98MPa)でプレスした。次に、固体電解質層の他方の面に負極を配置し、4ton/cm2(約392MPa)でプレスした。これにより、評価用セルを得た。
固体電解質層の一方の面に正極を配置し、1ton/cm2(約98MPa)でプレスした。次に、固体電解質層の他方の面に負極を配置し、4ton/cm2(約392MPa)でプレスした。これにより、評価用セルを得た。
[比較例2~4]
導電材(VGCF)の使用量を、それぞれ、負極活物質層における割合が5体積%、8体積%、10体積%となるように変更したこと以外は、比較例1と同様にして評価用セルを得た。
導電材(VGCF)の使用量を、それぞれ、負極活物質層における割合が5体積%、8体積%、10体積%となるように変更したこと以外は、比較例1と同様にして評価用セルを得た。
[実施例1~4]
導電材として、VGCFの代わりに、LTO(Li4Ti5O12)を用いたこと以外は、比較例1~4と同様にして評価用セルを得た。
導電材として、VGCFの代わりに、LTO(Li4Ti5O12)を用いたこと以外は、比較例1~4と同様にして評価用セルを得た。
[評価]
(釘刺し試験)
実施例1~4および比較例1~4で得られた評価用セルに対して充電を行い、釘刺し試験を行った。充電条件は、定電流充電(電流値1/3C、充電終止電圧4.35V)および定電圧充電(電圧値4.35V、電流値40A)とした。また、定電圧充電中に、評価用セルの側面から直径1.0mmの鉄釘を0.1mm/secの速度で0.8mmの深さまで突き刺して内部短絡を発生させた。評価用セルの電圧降下と、電源からの流れ込み電流とを測定し、そこから算出される発熱量を算出した。その結果を図3および表1に示す。なお、発熱量は、比較例1を1.00とした場合の相対値である。
(釘刺し試験)
実施例1~4および比較例1~4で得られた評価用セルに対して充電を行い、釘刺し試験を行った。充電条件は、定電流充電(電流値1/3C、充電終止電圧4.35V)および定電圧充電(電圧値4.35V、電流値40A)とした。また、定電圧充電中に、評価用セルの側面から直径1.0mmの鉄釘を0.1mm/secの速度で0.8mmの深さまで突き刺して内部短絡を発生させた。評価用セルの電圧降下と、電源からの流れ込み電流とを測定し、そこから算出される発熱量を算出した。その結果を図3および表1に示す。なお、発熱量は、比較例1を1.00とした場合の相対値である。
図3および表1に示すように、実施例1~4は、それぞれ比較例1~4に比べて、発熱量が低減していることが確認された。また、実施例1~4の結果から、負極活物質層における導電材(LTO)の割合が5体積%以上になると、発熱量が顕著に低下することが確認された。これは、導電材(LTO)のシャットダウン機能が効果的に働いたためであると推測される。一方、比較例1~4の結果から、負極活物質層における導電材(VGCF)の割合は発熱量と相関がないことが示唆された。
(充放電試験)
実施例1~4および比較例1~4で得られた評価用セルに対して充放電試験を行った。具体的には、評価用セルを、5MPaの拘束圧で定寸拘束し、0.461mAで4.35Vまで定電流-定電圧(CC-CV)充電した。その後、0.461mAで3.0VまでCC-CV放電を行い、初回放電容量を求めた。その結果を図4および表1に示す。なお、初回放電容量は、比較例1を1.00とした場合の相対値である。
実施例1~4および比較例1~4で得られた評価用セルに対して充放電試験を行った。具体的には、評価用セルを、5MPaの拘束圧で定寸拘束し、0.461mAで4.35Vまで定電流-定電圧(CC-CV)充電した。その後、0.461mAで3.0VまでCC-CV放電を行い、初回放電容量を求めた。その結果を図4および表1に示す。なお、初回放電容量は、比較例1を1.00とした場合の相対値である。
図4および表1に示すように、実施例1~4は、それぞれ比較例1~4に比べて、初回放電容量が同等であることが確認された。すなわち、実施例1~4は、それぞれ比較例1~4と同等の電池性能が維持されていることが確認された。特に、比較例4では、初回放電容量が1より小さかったが、実施例4では、初回放電容量が1より大きかった。
(内部抵抗評価)
実施例1~4および比較例1~4で得られた評価用セルに対して、DC-IR法による内部抵抗評価を行った。具体的には、初回充放電の後、評価用セルのOCVを3.7Vに調整し、その後17.2mAで10秒間放電した時の電圧を測定した。OCVからの電圧変化から内部抵抗を求めた。その結果を図5および表1に示す。なお、内部抵抗は、比較例1を1.00とした場合の相対値である。
実施例1~4および比較例1~4で得られた評価用セルに対して、DC-IR法による内部抵抗評価を行った。具体的には、初回充放電の後、評価用セルのOCVを3.7Vに調整し、その後17.2mAで10秒間放電した時の電圧を測定した。OCVからの電圧変化から内部抵抗を求めた。その結果を図5および表1に示す。なお、内部抵抗は、比較例1を1.00とした場合の相対値である。
図5および表1に示すように、実施例1~4は、それぞれ比較例1~4に比べて、内部抵抗が同等であることが確認された。また、導電材の割合が8体積%の結果(実施例3、比較例3)と、導電材の割合が10体積%の結果(実施例4、比較例4)とを比べると、導電材の割合が10体積%を超えると、内部抵抗の差がより大きくなることが示唆された。なお、実施例4および比較例4の内部抵抗の差は、実用上、許容範囲に含まれる。
1 …正極活物質層
2 …正極集電体
3 …負極活物質層
4 …負極集電体
5 …固体電解質層
10 …全固体電池
2 …正極集電体
3 …負極活物質層
4 …負極集電体
5 …固体電解質層
10 …全固体電池
Claims (1)
- 負極活物質層を有する全固体電池であって、
前記負極活物質層は、Si系活物質と、導電材としてのチタン酸リチウムと、を含有し、
前記負極活物質層における前記チタン酸リチウムの割合が、10体積%以下である、全固体電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020201100A JP2022088952A (ja) | 2020-12-03 | 2020-12-03 | 全固体電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020201100A JP2022088952A (ja) | 2020-12-03 | 2020-12-03 | 全固体電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2022088952A true JP2022088952A (ja) | 2022-06-15 |
Family
ID=81988012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020201100A Pending JP2022088952A (ja) | 2020-12-03 | 2020-12-03 | 全固体電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022088952A (ja) |
-
2020
- 2020-12-03 JP JP2020201100A patent/JP2022088952A/ja active Pending
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