JP2022088281A - 化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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敬太 瀬田
Keita Seta
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裕亮 糸井
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Abstract

【課題】半値幅が狭い発光ピーク波形が得られる化合物を提供する。【解決手段】下記式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される化合物。TIFF2022088281000147.tif69153【選択図】なし

Description

本発明は、新規化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」ともいう)は、ディスプレイや照明用途に有用である。有機EL素子は、通常、発光層と電荷輸送層等の有機層等を含むものであり、これらの層に適した種々の有機化合物材料の開発が進められている。
国際公開第2015/102118号 国際公開第2016/143624号
有機EL素子に用いる発光材料としては、色純度や色取出し効率の観点から、狭幅な発光スペクトル波形を有する材料が好適とされる。特許文献1及び2に開示されるように、多環芳香族骨格にヘテロ元素を導入することで狭幅化を実現した技術もあるが、実用上、さらなる改善の需要がある。
本発明の目的は、半値幅が狭い発光ピーク波形が得られる化合物を提供することである。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、トリアリールアミン構造にB-N結合による架橋構造を導入することにより、発光ピーク波形を改善でき、有機EL素子に用いた場合に色純度を向上できることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、以下の化合物が提供される。
下記式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される化合物。
Figure 2022088281000001
(式(1)中、
環p、環q、環r及び環sは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環qと環rとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環rと環pとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環pと環sとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
Xは、O、S又はSeである。
式(1)で表される2以上の構造から構成される場合、一の式(1)で表される構造における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、他の式(1)で表される構造における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、が共有されるか、あるいは共有されない。ただし、一の式(1)におけるB-X結合と、他の式(1)におけるB-X結合と、が共有されることはない。
式(1)で表される2以上の構造は、同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明によれば、半値幅が狭い発光ピーク波形が得られる化合物が提供できる。
本発明の一態様に係る有機EL素子の概略構成を示す図である。 実施例1及び比較例1で測定したフォトルミネッセンススペクトルである。
[定義]
本明細書において、水素原子とは、中性子数が異なる同位体、即ち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)、及び三重水素(tritium)を包含する。
本明細書において、化学構造式中、「R」等の記号や重水素原子を表す「D」が明示されていない結合可能位置には、水素原子、即ち、軽水素原子、重水素原子、又は三重水素原子が結合しているものとする。
本明細書において、環形成炭素数とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、及び複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素数には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、別途記載のない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジン環は環形成炭素数5であり、フラン環は環形成炭素数4である。また、例えば、9,9-ジフェニルフルオレニル基の環形成炭素数は13であり、9,9’-スピロビフルオレニル基の環形成炭素数は25である。
また、ベンゼン環に置換基として、例えば、アルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、ベンゼン環の環形成炭素数に含めない。そのため、アルキル基が置換しているベンゼン環の環形成炭素数は、6である。また、ナフタレン環に置換基として、例えば、アルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、ナフタレン環の環形成炭素数に含めない。そのため、アルキル基が置換しているナフタレン環の環形成炭素数は、10である。
本明細書において、環形成原子数とは、原子が環状に結合した構造(例えば、単環、縮合環、及び環集合)の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、及び複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば、環を構成する原子の結合を終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、別途記載のない限り同様とする。例えば、ピリジン環の環形成原子数は6であり、キナゾリン環の環形成原子数は10であり、フラン環の環形成原子数は5である。例えば、ピリジン環に結合している水素原子、又は置換基を構成する原子の数は、ピリジン環形成原子数の数に含めない。そのため、水素原子、又は置換基が結合しているピリジン環の環形成原子数は、6である。また、例えば、キナゾリン環の炭素原子に結合している水素原子、又は置換基を構成する原子については、キナゾリン環の環形成原子数の数に含めない。そのため、水素原子、又は置換基が結合しているキナゾリン環の環形成原子数は10である。
本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数XX~YYのZZ基」という表現における「炭素数XX~YY」は、ZZ基が無置換である場合の炭素数を表し、置換されている場合の置換基の炭素数を含めない。ここで、「YY」は、「XX」よりも大きく、「XX」は、1以上の整数を意味し、「YY」は、2以上の整数を意味する。
本明細書において、「置換もしくは無置換の原子数XX~YYのZZ基」という表現における「原子数XX~YY」は、ZZ基が無置換である場合の原子数を表し、置換されている場合の置換基の原子数を含めない。ここで、「YY」は、「XX」よりも大きく、「XX」は、1以上の整数を意味し、「YY」は、2以上の整数を意味する。
本明細書において、無置換のZZ基とは「置換もしくは無置換のZZ基」が「無置換のZZ基」である場合を表し、置換のZZ基とは「置換もしくは無置換のZZ基」が「置換のZZ基」である場合を表す。
本明細書において、「置換もしくは無置換のZZ基」という場合における「無置換」とは、ZZ基における水素原子が置換基と置き換わっていないことを意味する。「無置換のZZ基」における水素原子は、軽水素原子、重水素原子、又は三重水素原子である。
また、本明細書において、「置換もしくは無置換のZZ基」という場合における「置換」とは、ZZ基における1つ以上の水素原子が、置換基と置き換わっていることを意味する。「AA基で置換されたBB基」という場合における「置換」も同様に、BB基における1つ以上の水素原子が、AA基と置き換わっていることを意味する。
「本明細書に記載の置換基」
以下、本明細書に記載の置換基について説明する。
本明細書に記載の「無置換のアリール基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6~50であり、好ましくは6~30、より好ましくは6~18である。
本明細書に記載の「無置換の複素環基」の環形成原子数は、本明細書に別途記載のない限り、5~50であり、好ましくは5~30、より好ましくは5~18である。
本明細書に記載の「無置換のアルキル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~20、より好ましくは1~6である。
本明細書に記載の「無置換のアルケニル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、2~50であり、好ましくは2~20、より好ましくは2~6である。
本明細書に記載の「無置換のアルキニル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、2~50であり、好ましくは2~20、より好ましくは2~6である。
本明細書に記載の「無置換のシクロアルキル基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、3~50であり、好ましくは3~20、より好ましくは3~6である。
本明細書に記載の「無置換のアリーレン基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6~50であり、好ましくは6~30、より好ましくは6~18である。
本明細書に記載の「無置換の2価の複素環基」の環形成原子数は、本明細書に別途記載のない限り、5~50であり、好ましくは5~30、より好ましくは5~18である。
本明細書に記載の「無置換のアルキレン基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~20、より好ましくは1~6である。
・「置換もしくは無置換のアリール基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」の具体例(具体例群G1)としては、以下の無置換のアリール基(具体例群G1A)及び置換のアリール基(具体例群G1B)等が挙げられる。(ここで、無置換のアリール基とは「置換もしくは無置換のアリール基」が「無置換のアリール基」である場合を指し、置換のアリール基とは「置換もしくは無置換のアリール基」が「置換のアリール基」である場合を指す。)本明細書において、単に「アリール基」という場合は、「無置換のアリール基」と「置換のアリール基」の両方を含む。
「置換のアリール基」は、「無置換のアリール基」の1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基を意味する。「置換のアリール基」としては、例えば、下記具体例群G1Aの「無置換のアリール基」の1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基、及び下記具体例群G1Bの置換のアリール基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のアリール基」の例、及び「置換のアリール基」の例は、一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のアリール基」には、下記具体例群G1Bの「置換のアリール基」におけるアリール基自体の炭素原子に結合する水素原子がさらに置換基と置き換わった基、及び下記具体例群G1Bの「置換のアリール基」における置換基の水素原子がさらに置換基と置き換わった基も含まれる。
・無置換のアリール基(具体例群G1A):
フェニル基、
p-ビフェニル基、
m-ビフェニル基、
o-ビフェニル基、
p-ターフェニル-4-イル基、
p-ターフェニル-3-イル基、
p-ターフェニル-2-イル基、
m-ターフェニル-4-イル基、
m-ターフェニル-3-イル基、
m-ターフェニル-2-イル基、
o-ターフェニル-4-イル基、
o-ターフェニル-3-イル基、
o-ターフェニル-2-イル基、
1-ナフチル基、
2-ナフチル基、
アントリル基、
ベンゾアントリル基、
フェナントリル基、
ベンゾフェナントリル基、
フェナレニル基、
ピレニル基、
クリセニル基、
ベンゾクリセニル基、
トリフェニレニル基、
ベンゾトリフェニレニル基、
テトラセニル基、
ペンタセニル基、
フルオレニル基、
9,9’-スピロビフルオレニル基、
ベンゾフルオレニル基、
ジベンゾフルオレニル基、
フルオランテニル基、
ベンゾフルオランテニル基、
ペリレニル基、及び
下記一般式(TEMP-1)~(TEMP-15)で表される環構造から1つの水素原子を除くことにより誘導される1価のアリール基。
Figure 2022088281000002
Figure 2022088281000003
・置換のアリール基(具体例群G1B):
o-トリル基、
m-トリル基、
p-トリル基、
パラ-キシリル基、
メタ-キシリル基、
オルト-キシリル基、
パラ-イソプロピルフェニル基、
メタ-イソプロピルフェニル基、
オルト-イソプロピルフェニル基、
パラ-t-ブチルフェニル基、
メタ-t-ブチルフェニル基、
オルト-t-ブチルフェニル基、
3,4,5-トリメチルフェニル基、
9,9-ジメチルフルオレニル基、
9,9-ジフェニルフルオレニル基
9,9-ビス(4-メチルフェニル)フルオレニル基、
9,9-ビス(4-イソプロピルフェニル)フルオレニル基、
9,9-ビス(4-t-ブチルフェニル)フルオレニル基、
シアノフェニル基、
トリフェニルシリルフェニル基、
トリメチルシリルフェニル基、
フェニルナフチル基、
ナフチルフェニル基、及び
前記一般式(TEMP-1)~(TEMP-15)で表される環構造から誘導される1価の基の1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基。
・「置換もしくは無置換の複素環基」
本明細書に記載の「複素環基」は、環形成原子にヘテロ原子を少なくとも1つ含む環状の基である。ヘテロ原子の具体例としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、及びホウ素原子が挙げられる。
本明細書に記載の「複素環基」は、単環の基であるか、又は縮合環の基である。
本明細書に記載の「複素環基」は、芳香族複素環基であるか、又は非芳香族複素環基である。
本明細書に記載の「置換もしくは無置換の複素環基」の具体例(具体例群G2)としては、以下の無置換の複素環基(具体例群G2A)、及び置換の複素環基(具体例群G2B)等が挙げられる。(ここで、無置換の複素環基とは「置換もしくは無置換の複素環基」が「無置換の複素環基」である場合を指し、置換の複素環基とは「置換もしくは無置換の複素環基」が「置換の複素環基」である場合を指す。)本明細書において、単に「複素環基」という場合は、「無置換の複素環基」と「置換の複素環基」の両方を含む。
「置換の複素環基」は、「無置換の複素環基」の1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基を意味する。「置換の複素環基」の具体例は、下記具体例群G2Aの「無置換の複素環基」の水素原子が置き換わった基、及び下記具体例群G2Bの置換の複素環基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換の複素環基」の例や「置換の複素環基」の例は、一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換の複素環基」には、具体例群G2Bの「置換の複素環基」における複素環基自体の環形成原子に結合する水素原子がさらに置換基と置き換わった基、及び具体例群G2Bの「置換の複素環基」における置換基の水素原子がさらに置換基と置き換わった基も含まれる。
具体例群G2Aは、例えば、以下の窒素原子を含む無置換の複素環基(具体例群G2A1)、酸素原子を含む無置換の複素環基(具体例群G2A2)、硫黄原子を含む無置換の複素環基(具体例群G2A3)、及び下記一般式(TEMP-16)~(TEMP-33)で表される環構造から1つの水素原子を除くことにより誘導される1価の複素環基(具体例群G2A4)を含む。
具体例群G2Bは、例えば、以下の窒素原子を含む置換の複素環基(具体例群G2B1)、酸素原子を含む置換の複素環基(具体例群G2B2)、硫黄原子を含む置換の複素環基(具体例群G2B3)、及び下記一般式(TEMP-16)~(TEMP-33)で表される環構造から誘導される1価の複素環基の1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基(具体例群G2B4)を含む。
・窒素原子を含む無置換の複素環基(具体例群G2A1):
ピロリル基、
イミダゾリル基、
ピラゾリル基、
トリアゾリル基、
テトラゾリル基、
オキサゾリル基、
イソオキサゾリル基、
オキサジアゾリル基、
チアゾリル基、
イソチアゾリル基、
チアジアゾリル基、
ピリジル基、
ピリダジニル基、
ピリミジニル基、
ピラジニル基、
トリアジニル基、
インドリル基、
イソインドリル基、
インドリジニル基、
キノリジニル基、
キノリル基、
イソキノリル基、
シンノリル基、
フタラジニル基、
キナゾリニル基、
キノキサリニル基、
ベンゾイミダゾリル基、
インダゾリル基、
フェナントロリニル基、
フェナントリジニル基、
アクリジニル基、
フェナジニル基、
カルバゾリル基、
ベンゾカルバゾリル基、
モルホリノ基、
フェノキサジニル基、
フェノチアジニル基、
アザカルバゾリル基、及びジアザカルバゾリル基。
・酸素原子を含む無置換の複素環基(具体例群G2A2):
フリル基、
オキサゾリル基、
イソオキサゾリル基、
オキサジアゾリル基、
キサンテニル基、
ベンゾフラニル基、
イソベンゾフラニル基、
ジベンゾフラニル基、
ナフトベンゾフラニル基、
ベンゾオキサゾリル基、
ベンゾイソキサゾリル基、
フェノキサジニル基、
モルホリノ基、
ジナフトフラニル基、
アザジベンゾフラニル基、
ジアザジベンゾフラニル基、
アザナフトベンゾフラニル基、及び
ジアザナフトベンゾフラニル基。
・硫黄原子を含む無置換の複素環基(具体例群G2A3):
チエニル基、
チアゾリル基、
イソチアゾリル基、
チアジアゾリル基、
ベンゾチオフェニル基(ベンゾチエニル基)、
イソベンゾチオフェニル基(イソベンゾチエニル基)、
ジベンゾチオフェニル基(ジベンゾチエニル基)、
ナフトベンゾチオフェニル基(ナフトベンゾチエニル基)、
ベンゾチアゾリル基、
ベンゾイソチアゾリル基、
フェノチアジニル基、
ジナフトチオフェニル基(ジナフトチエニル基)、
アザジベンゾチオフェニル基(アザジベンゾチエニル基)、
ジアザジベンゾチオフェニル基(ジアザジベンゾチエニル基)、
アザナフトベンゾチオフェニル基(アザナフトベンゾチエニル基)、及び
ジアザナフトベンゾチオフェニル基(ジアザナフトベンゾチエニル基)。
・下記一般式(TEMP-16)~(TEMP-33)で表される環構造から1つの水素原子を除くことにより誘導される1価の複素環基(具体例群G2A4):
Figure 2022088281000004
Figure 2022088281000005
前記一般式(TEMP-16)~(TEMP-33)において、X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、NH、又はCHである。ただし、X及びYのうち少なくとも1つは、酸素原子、硫黄原子、又はNHである。
前記一般式(TEMP-16)~(TEMP-33)において、X及びYの少なくともいずれかがNH、又はCHである場合、前記一般式(TEMP-16)~(TEMP-33)で表される環構造から誘導される1価の複素環基には、これらNH、又はCHから1つの水素原子を除いて得られる1価の基が含まれる。
・窒素原子を含む置換の複素環基(具体例群G2B1):
(9-フェニル)カルバゾリル基、
(9-ビフェニリル)カルバゾリル基、
(9-フェニル)フェニルカルバゾリル基、
(9-ナフチル)カルバゾリル基、
ジフェニルカルバゾール-9-イル基、
フェニルカルバゾール-9-イル基、
メチルベンゾイミダゾリル基、
エチルベンゾイミダゾリル基、
フェニルトリアジニル基、
ビフェニリルトリアジニル基、
ジフェニルトリアジニル基、
フェニルキナゾリニル基、及び
ビフェニリルキナゾリニル基。
・酸素原子を含む置換の複素環基(具体例群G2B2):
フェニルジベンゾフラニル基、
メチルジベンゾフラニル基、
t-ブチルジベンゾフラニル基、及び
スピロ[9H-キサンテン-9,9’-[9H]フルオレン]の1価の残基。
・硫黄原子を含む置換の複素環基(具体例群G2B3):
フェニルジベンゾチオフェニル基、
メチルジベンゾチオフェニル基、
t-ブチルジベンゾチオフェニル基、及び
スピロ[9H-チオキサンテン-9,9’-[9H]フルオレン]の1価の残基。
・前記一般式(TEMP-16)~(TEMP-33)で表される環構造から誘導される1価の複素環基の1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基(具体例群G2B4):
前記「1価の複素環基の1つ以上の水素原子」とは、該1価の複素環基の環形成炭素原子に結合している水素原子、XA及びYAの少なくともいずれかがNHである場合の窒素原子に結合している水素原子、及びXA及びYAの一方がCH2である場合のメチレン基の水素原子から選ばれる1つ以上の水素原子を意味する。
・「置換もしくは無置換のアルキル基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」の具体例(具体例群G3)としては、以下の無置換のアルキル基(具体例群G3A)及び置換のアルキル基(具体例群G3B)が挙げられる。(ここで、無置換のアルキル基とは「置換もしくは無置換のアルキル基」が「無置換のアルキル基」である場合を指し、置換のアルキル基とは「置換もしくは無置換のアルキル基」が「置換のアルキル基」である場合を指す。)以下、単に「アルキル基」という場合は、「無置換のアルキル基」と「置換のアルキル基」の両方を含む。
「置換のアルキル基」は、「無置換のアルキル基」における1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基を意味する。「置換のアルキル基」の具体例としては、下記の「無置換のアルキル基」(具体例群G3A)における1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基、及び置換のアルキル基(具体例群G3B)の例等が挙げられる。本明細書において、「無置換のアルキル基」におけるアルキル基は、鎖状のアルキル基を意味する。そのため、「無置換のアルキル基」は、直鎖である「無置換のアルキル基」、及び分岐状である「無置換のアルキル基」が含まれる。尚、ここに列挙した「無置換のアルキル基」の例や「置換のアルキル基」の例は、一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のアルキル基」には、具体例群G3Bの「置換のアルキル基」におけるアルキル基自体の水素原子がさらに置換基と置き換わった基、及び具体例群G3Bの「置換のアルキル基」における置換基の水素原子がさらに置換基と置き換わった基も含まれる。
・無置換のアルキル基(具体例群G3A):
メチル基、
エチル基、
n-プロピル基、
イソプロピル基、
n-ブチル基、
イソブチル基、
s-ブチル基、及び
t-ブチル基。
・置換のアルキル基(具体例群G3B):
ヘプタフルオロプロピル基(異性体を含む)、
ペンタフルオロエチル基、
2,2,2-トリフルオロエチル基、及び
トリフルオロメチル基。
・「置換もしくは無置換のアルケニル基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルケニル基」の具体例(具体例群G4)としては、以下の無置換のアルケニル基(具体例群G4A)、及び置換のアルケニル基(具体例群G4B)等が挙げられる。(ここで、無置換のアルケニル基とは「置換もしくは無置換のアルケニル基」が「無置換のアルケニル基」である場合を指し、「置換のアルケニル基」とは「置換もしくは無置換のアルケニル基」が「置換のアルケニル基」である場合を指す。)本明細書において、単に「アルケニル基」という場合は、「無置換のアルケニル基」と「置換のアルケニル基」の両方を含む。
「置換のアルケニル基」は、「無置換のアルケニル基」における1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基を意味する。「置換のアルケニル基」の具体例としては、下記の「無置換のアルケニル基」(具体例群G4A)が置換基を有する基、及び置換のアルケニル基(具体例群G4B)の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のアルケニル基」の例や「置換のアルケニル基」の例は、一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のアルケニル基」には、具体例群G4Bの「置換のアルケニル基」におけるアルケニル基自体の水素原子がさらに置換基と置き換わった基、及び具体例群G4Bの「置換のアルケニル基」における置換基の水素原子がさらに置換基と置き換わった基も含まれる。
・無置換のアルケニル基(具体例群G4A):
ビニル基、
アリル基、
1-ブテニル基、
2-ブテニル基、及び
3-ブテニル基。
・置換のアルケニル基(具体例群G4B):
1,3-ブタンジエニル基、
1-メチルビニル基、
1-メチルアリル基、
1,1-ジメチルアリル基、
2-メチルアリル基、及び
1,2-ジメチルアリル基。
・「置換もしくは無置換のアルキニル基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキニル基」の具体例(具体例群G5)としては、以下の無置換のアルキニル基(具体例群G5A)等が挙げられる。(ここで、無置換のアルキニル基とは、「置換もしくは無置換のアルキニル基」が「無置換のアルキニル基」である場合を指す。)以下、単に「アルキニル基」という場合は、「無置換のアルキニル基」と「置換のアルキニル基」の両方を含む。
「置換のアルキニル基」は、「無置換のアルキニル基」における1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基を意味する。「置換のアルキニル基」の具体例としては、下記の「無置換のアルキニル基」(具体例群G5A)における1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基等が挙げられる。
・無置換のアルキニル基(具体例群G5A):
エチニル基
・「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」の具体例(具体例群G6)としては、以下の無置換のシクロアルキル基(具体例群G6A)、及び置換のシクロアルキル基(具体例群G6B)等が挙げられる。(ここで、無置換のシクロアルキル基とは「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」が「無置換のシクロアルキル基」である場合を指し、置換のシクロアルキル基とは「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」が「置換のシクロアルキル基」である場合を指す。)本明細書において、単に「シクロアルキル基」という場合は、「無置換のシクロアルキル基」と「置換のシクロアルキル基」の両方を含む。
「置換のシクロアルキル基」は、「無置換のシクロアルキル基」における1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基を意味する。「置換のシクロアルキル基」の具体例としては、下記の「無置換のシクロアルキル基」(具体例群G6A)における1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基、及び置換のシクロアルキル基(具体例群G6B)の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のシクロアルキル基」の例や「置換のシクロアルキル基」の例は、一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のシクロアルキル基」には、具体例群G6Bの「置換のシクロアルキル基」におけるシクロアルキル基自体の炭素原子に結合する1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基、及び具体例群G6Bの「置換のシクロアルキル基」における置換基の水素原子がさらに置換基と置き換わった基も含まれる。
・無置換のシクロアルキル基(具体例群G6A):
シクロプロピル基、
シクロブチル基、
シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、
1-アダマンチル基、
2-アダマンチル基、
1-ノルボルニル基、及び
2-ノルボルニル基。
・置換のシクロアルキル基(具体例群G6B):
4-メチルシクロヘキシル基。
・「-Si(R901)(R902)(R903)で表される基」
本明細書に記載の-Si(R901)(R902)(R903)で表される基の具体例(具体例群G7)としては、
-Si(G1)(G1)(G1)、
-Si(G1)(G2)(G2)、
-Si(G1)(G1)(G2)、
-Si(G2)(G2)(G2)、
-Si(G3)(G3)(G3)、及び
-Si(G6)(G6)(G6)
が挙げられる。ここで、
G1は、具体例群G1に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」である。
G2は、具体例群G2に記載の「置換もしくは無置換の複素環基」である。
G3は、具体例群G3に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」である。
G6は、具体例群G6に記載の「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」である。
-Si(G1)(G1)(G1)における複数のG1は、互いに同一であるか、又は異なる。
-Si(G1)(G2)(G2)における複数のG2は、互いに同一であるか、又は異なる。
-Si(G1)(G1)(G2)における複数のG1は、互いに同一であるか、又は異なる。
-Si(G2)(G2)(G2)における複数のG2は、互いに同一であるか、又は異なる。
-Si(G3)(G3)(G3)における複数のG3は、互いに同一であるか、又は異なる。
-Si(G6)(G6)(G6)における複数のG6は、互いに同一であるか、又は異なる。
・「-O-(R904)で表される基」
本明細書に記載の-O-(R904)で表される基の具体例(具体例群G8)としては、
-O(G1)、
-O(G2)、
-O(G3)、及び
-O(G6)
が挙げられる。
ここで、
G1は、具体例群G1に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」である。
G2は、具体例群G2に記載の「置換もしくは無置換の複素環基」である。
G3は、具体例群G3に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」である。
G6は、具体例群G6に記載の「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」である。
・「-S-(R905)で表される基」
本明細書に記載の-S-(R905)で表される基の具体例(具体例群G9)としては、
-S(G1)、
-S(G2)、
-S(G3)、及び
-S(G6)
が挙げられる。
ここで、
G1は、具体例群G1に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」である。
G2は、具体例群G2に記載の「置換もしくは無置換の複素環基」である。
G3は、具体例群G3に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」である。
G6は、具体例群G6に記載の「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」である。
・「-N(R906)(R907)で表される基」
本明細書に記載の-N(R906)(R907)で表される基の具体例(具体例群G10)としては、
-N(G1)(G1)、
-N(G2)(G2)、
-N(G1)(G2)、
-N(G3)(G3)、及び
-N(G6)(G6)
が挙げられる。
ここで、
G1は、具体例群G1に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」である。
G2は、具体例群G2に記載の「置換もしくは無置換の複素環基」である。
G3は、具体例群G3に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」である。
G6は、具体例群G6に記載の「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」である。
-N(G1)(G1)における複数のG1は、互いに同一であるか、又は異なる。
-N(G2)(G2)における複数のG2は、互いに同一であるか、又は異なる。
-N(G3)(G3)における複数のG3は、互いに同一であるか、又は異なる。
-N(G6)(G6)における複数のG6は、互いに同一であるか、又は異なる
・「ハロゲン原子」
本明細書に記載の「ハロゲン原子」の具体例(具体例群G11)としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子等が挙げられる。
・「置換もしくは無置換のフルオロアルキル基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のフルオロアルキル基」は、「置換もしくは無置換のアルキル基」におけるアルキル基を構成する炭素原子に結合している少なくとも1つの水素原子がフッ素原子と置き換わった基を意味し、「置換もしくは無置換のアルキル基」におけるアルキル基を構成する炭素原子に結合している全ての水素原子がフッ素原子で置き換わった基(パーフルオロ基)も含む。「無置換のフルオロアルキル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~30であり、より好ましくは1~18である。「置換のフルオロアルキル基」は、「フルオロアルキル基」の1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基を意味する。尚、本明細書に記載の「置換のフルオロアルキル基」には、「置換のフルオロアルキル基」におけるアルキル鎖の炭素原子に結合する1つ以上の水素原子がさらに置換基と置き換わった基、及び「置換のフルオロアルキル基」における置換基の1つ以上の水素原子がさらに置換基と置き換わった基も含まれる。「無置換のフルオロアルキル基」の具体例としては、前記「アルキル基」(具体例群G3)における1つ以上の水素原子がフッ素原子と置き換わった基の例等が挙げられる。
・「置換もしくは無置換のハロアルキル基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のハロアルキル基」は、「置換もしくは無置換のアルキル基」におけるアルキル基を構成する炭素原子に結合している少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子と置き換わった基を意味し、「置換もしくは無置換のアルキル基」におけるアルキル基を構成する炭素原子に結合している全ての水素原子がハロゲン原子で置き換わった基も含む。「無置換のハロアルキル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~30であり、より好ましくは1~18である。「置換のハロアルキル基」は、「ハロアルキル基」の1つ以上の水素原子が置換基と置き換わった基を意味する。尚、本明細書に記載の「置換のハロアルキル基」には、「置換のハロアルキル基」におけるアルキル鎖の炭素原子に結合する1つ以上の水素原子がさらに置換基と置き換わった基、及び「置換のハロアルキル基」における置換基の1つ以上の水素原子がさらに置換基と置き換わった基も含まれる。「無置換のハロアルキル基」の具体例としては、前記「アルキル基」(具体例群G3)における1つ以上の水素原子がハロゲン原子と置き換わった基の例等が挙げられる。ハロアルキル基をハロゲン化アルキル基と称する場合がある。
・「置換もしくは無置換のアルコキシ基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルコキシ基」の具体例としては、-O(G3)で表される基であり、ここで、G3は、具体例群G3に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」である。「無置換のアルコキシ基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~30であり、より好ましくは1~18である。
・「置換もしくは無置換のアルキルチオ基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキルチオ基」の具体例としては、-S(G3)で表される基であり、ここで、G3は、具体例群G3に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」である。「無置換のアルキルチオ基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~30であり、より好ましくは1~18である。
・「置換もしくは無置換のアリールオキシ基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアリールオキシ基」の具体例としては、-O(G1)で表される基であり、ここで、G1は、具体例群G1に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」である。「無置換のアリールオキシ基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6~50であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
・「置換もしくは無置換のアリールチオ基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアリールチオ基」の具体例としては、-S(G1)で表される基であり、ここで、G1は、具体例群G1に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」である。「無置換のアリールチオ基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6~50であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
・「置換もしくは無置換のトリアルキルシリル基」
本明細書に記載の「トリアルキルシリル基」の具体例としては、-Si(G3)(G3)(G3)で表される基であり、ここで、G3は、具体例群G3に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」である。-Si(G3)(G3)(G3)における複数のG3は、互いに同一であるか、又は異なる。「トリアルキルシリル基」の各アルキル基の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1~50であり、好ましくは1~20であり、より好ましくは1~6である。
・「置換もしくは無置換のアラルキル基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアラルキル基」の具体例としては、-(G3)-(G1)で表される基であり、ここで、G3は、具体例群G3に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」であり、G1は、具体例群G1に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」である。従って、「アラルキル基」は、「アルキル基」の水素原子が置換基としての「アリール基」と置き換わった基であり、「置換のアルキル基」の一態様である。「無置換のアラルキル基」は、「無置換のアリール基」が置換した「無置換のアルキル基」であり、「無置換のアラルキル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、7~50であり、好ましくは7~30であり、より好ましくは7~18である。
「置換もしくは無置換のアラルキル基」の具体例としては、ベンジル基、1-フェニルエチル基、2-フェニルエチル基、1-フェニルイソプロピル基、2-フェニルイソプロピル基、フェニル-t-ブチル基、α-ナフチルメチル基、1-α-ナフチルエチル基、2-α-ナフチルエチル基、1-α-ナフチルイソプロピル基、2-α-ナフチルイソプロピル基、β-ナフチルメチル基、1-β-ナフチルエチル基、2-β-ナフチルエチル基、1-β-ナフチルイソプロピル基、及び2-β-ナフチルイソプロピル基等が挙げられる。
本明細書に記載の置換もしくは無置換のアリール基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくはフェニル基、p-ビフェニル基、m-ビフェニル基、o-ビフェニル基、p-ターフェニル-4-イル基、p-ターフェニル-3-イル基、p-ターフェニル-2-イル基、m-ターフェニル-4-イル基、m-ターフェニル-3-イル基、m-ターフェニル-2-イル基、o-ターフェニル-4-イル基、o-ターフェニル-3-イル基、o-ターフェニル-2-イル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、トリフェニレニル基、フルオレニル基、9,9’-スピロビフルオレニル基、9,9-ジメチルフルオレニル基、及び9,9-ジフェニルフルオレニル基等である。
本明細書に記載の置換もしくは無置換の複素環基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくはピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基、カルバゾリル基(1-カルバゾリル基、2-カルバゾリル基、3-カルバゾリル基、4-カルバゾリル基、又は9-カルバゾリル基)、ベンゾカルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、アザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基、(9-フェニル)カルバゾリル基((9-フェニル)カルバゾール-1-イル基、(9-フェニル)カルバゾール-2-イル基、(9-フェニル)カルバゾール-3-イル基、又は(9-フェニル)カルバゾール-4-イル基)、(9-ビフェニリル)カルバゾリル基、(9-フェニル)フェニルカルバゾリル基、ジフェニルカルバゾール-9-イル基、フェニルカルバゾール-9-イル基、フェニルトリアジニル基、ビフェニリルトリアジニル基、ジフェニルトリアジニル基、フェニルジベンゾフラニル基、及びフェニルジベンゾチオフェニル基等である。
本明細書において、カルバゾリル基は、本明細書に別途記載のない限り、具体的には以下のいずれかの基である。
Figure 2022088281000006
本明細書において、(9-フェニル)カルバゾリル基は、本明細書に別途記載のない限り、具体的には以下のいずれかの基である。
Figure 2022088281000007
前記一般式(TEMP-Cz1)~(TEMP-Cz9)中、*は、結合部位を表す。
本明細書において、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基は、本明細書に別途記載のない限り、具体的には以下のいずれかの基である。
Figure 2022088281000008
前記一般式(TEMP-34)~(TEMP-41)中、*は、結合部位を表す。
本明細書に記載の置換もしくは無置換のアルキル基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、及びt-ブチル基等である。
・「置換もしくは無置換のアリーレン基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアリーレン基」は、別途記載のない限り、上記「置換もしくは無置換のアリール基」からアリール環上の1つの水素原子を除くことにより誘導される2価の基である。「置換もしくは無置換のアリーレン基」の具体例(具体例群G12)としては、具体例群G1に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」からアリール環上の1つの水素原子を除くことにより誘導される2価の基等が挙げられる。
・「置換もしくは無置換の2価の複素環基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換の2価の複素環基」は、別途記載のない限り、上記「置換もしくは無置換の複素環基」から複素環上の1つの水素原子を除くことにより誘導される2価の基である。「置換もしくは無置換の2価の複素環基」の具体例(具体例群G13)としては、具体例群G2に記載の「置換もしくは無置換の複素環基」から複素環上の1つの水素原子を除くことにより誘導される2価の基等が挙げられる。
・「置換もしくは無置換のアルキレン基」
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキレン基」は、別途記載のない限り、上記「置換もしくは無置換のアルキル基」からアルキル鎖上の1つの水素原子を除くことにより誘導される2価の基である。「置換もしくは無置換のアルキレン基」の具体例(具体例群G14)としては、具体例群G3に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」からアルキル鎖上の1つの水素原子を除くことにより誘導される2価の基等が挙げられる。
本明細書に記載の置換もしくは無置換のアリーレン基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくは下記一般式(TEMP-42)~(TEMP-68)のいずれかの基である。
Figure 2022088281000009
Figure 2022088281000010
前記一般式(TEMP-42)~(TEMP-52)中、Q~Q10は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基である。
前記一般式(TEMP-42)~(TEMP-52)中、*は、結合部位を表す。
Figure 2022088281000011
前記一般式(TEMP-53)~(TEMP-62)中、Q~Q10は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基である。
式Q及びQ10は、単結合を介して互いに結合して環を形成してもよい。
前記一般式(TEMP-53)~(TEMP-62)中、*は、結合部位を表す。
Figure 2022088281000012
前記一般式(TEMP-63)~(TEMP-68)中、Q~Qは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基である。
前記一般式(TEMP-63)~(TEMP-68)中、*は、結合部位を表す。
本明細書に記載の置換もしくは無置換の2価の複素環基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくは下記一般式(TEMP-69)~(TEMP-102)のいずれかの基である。
Figure 2022088281000013
Figure 2022088281000014
Figure 2022088281000015
前記一般式(TEMP-69)~(TEMP-82)中、Q~Qは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基である。
Figure 2022088281000016
Figure 2022088281000017
Figure 2022088281000018
Figure 2022088281000019
前記一般式(TEMP-83)~(TEMP-102)中、Q~Qは、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基である。
以上が、「本明細書に記載の置換基」についての説明である。
・「結合して環を形成する場合」
本明細書において、「隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の単環を形成するか、互いに結合して、置換もしくは無置換の縮合環を形成するか、又は互いに結合せず」という場合は、「隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の単環を形成する」場合と、「隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の縮合環を形成する」場合と、「隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合しない」場合と、を意味する。
本明細書における、「隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の単環を形成する」場合、及び「隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の縮合環を形成する」場合(以下、これらの場合をまとめて「結合して環を形成する場合」と称する場合がある。)について、以下、説明する。母骨格がアントラセン環である下記一般式(TEMP-103)で表されるアントラセン化合物の場合を例として説明する。
Figure 2022088281000020
例えば、R921~R930のうちの「隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合して、環を形成する」場合において、1組となる隣接する2つからなる組とは、R921とR922との組、R922とR923との組、R923とR924との組、R924とR930との組、R930とR925との組、R925とR926との組、R926とR927との組、R927とR928との組、R928とR929との組、並びにR929とR921との組である。
上記「1組以上」とは、上記隣接する2つ以上からなる組の2組以上が同時に環を形成してもよいことを意味する。例えば、R921とR922とが互いに結合して環Qを形成し、同時にR925とR926とが互いに結合して環Qを形成した場合は、前記一般式(TEMP-103)で表されるアントラセン化合物は、下記一般式(TEMP-104)で表される。
Figure 2022088281000021
「隣接する2つ以上からなる組」が環を形成する場合とは、前述の例のように隣接する「2つ」からなる組が結合する場合だけではなく、隣接する「3つ以上」からなる組が結合する場合も含む。例えば、R921とR922とが互いに結合して環Qを形成し、かつ、R922とR923とが互いに結合して環Qを形成し、互いに隣接する3つ(R921、R922及びR923)からなる組が互いに結合して環を形成して、アントラセン母骨格に縮合する場合を意味し、この場合、前記一般式(TEMP-103)で表されるアントラセン化合物は、下記一般式(TEMP-105)で表される。下記一般式(TEMP-105)において、環Q及び環Qは、R922を共有する。
Figure 2022088281000022
形成される「単環」、又は「縮合環」は、形成された環のみの構造として、飽和の環であっても不飽和の環であってもよい。「隣接する2つからなる組の1組」が「単環」、又は「縮合環」を形成する場合であっても、当該「単環」、又は「縮合環」は、飽和の環、又は不飽和の環を形成することができる。例えば、前記一般式(TEMP-104)において形成された環Q及び環Qは、それぞれ、「単環」又は「縮合環」である。また、前記一般式(TEMP-105)において形成された環Q、及び環Qは、「縮合環」である。前記一般式(TEMP-105)の環Qと環Qとは、環Qと環Qとが縮合することによって縮合環となっている。前記一般式(TMEP-104)の環Qがベンゼン環であれば、環Qは、単環である。前記一般式(TMEP-104)の環Qがナフタレン環であれば、環Qは、縮合環である。
「不飽和の環」には、芳香族炭化水素環、芳香族複素環の他、環構造中に不飽和結合、即ち、二重結合及び/又は三重結合を有する脂肪族炭化水素環(例えば、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン等)、及び不飽和結合を有する非芳香族複素環(例えば、ジヒドロピラン、イミダゾリン、ピラゾリン、キノリジン、インドリン、イソインドリン等)が含まれる。「飽和の環」には、不飽和結合を有しない脂肪族炭化水素環、又は不飽和結合を有しない非芳香族複素環が含まれる。
芳香族炭化水素環の具体例としては、具体例群G1において具体例として挙げられた基が水素原子によって終端された構造が挙げられる。
芳香族複素環の具体例としては、具体例群G2において具体例として挙げられた芳香族複素環基が水素原子によって終端された構造が挙げられる。
脂肪族炭化水素環の具体例としては、具体例群G6において具体例として挙げられた基が水素原子によって終端された構造が挙げられる。
「環を形成する」とは、母骨格の複数の原子のみ、あるいは母骨格の複数の原子とさらに1以上の任意の原子で環を形成することを意味する。例えば、前記一般式(TEMP-104)に示す、R921とR922とが互いに結合して形成された環Qは、R921が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、R922が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、1以上の任意の原子とで形成する環を意味する。具体例としては、R921とR922とで環Qを形成する場合において、R921が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、R922とが結合するアントラセン骨格の炭素原子と、4つの炭素原子とで単環の不飽和の環を形成する場合、R921とR922とで形成する環は、ベンゼン環である。
ここで、「任意の原子」は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくは、炭素原子、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選択される少なくとも1種の原子である。任意の原子において(例えば、炭素原子、又は窒素原子の場合)、環を形成しない結合は、水素原子等で終端されてもよいし、後述する「任意の置換基」で置換されてもよい。炭素原子以外の任意の原子を含む場合、形成される環は複素環である。
単環または縮合環を構成する「1以上の任意の原子」は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくは2個以上15個以下であり、より好ましくは3個以上12個以下であり、さらに好ましくは3個以上5個以下である。
本明細書に別途記載のない限り、「単環」、及び「縮合環」のうち、好ましくは「単環」である。
本明細書に別途記載のない限り、「飽和の環」、及び「不飽和の環」のうち、好ましくは「不飽和の環」である。
本明細書に別途記載のない限り、「単環」は、好ましくはベンゼン環である。
本明細書に別途記載のない限り、「不飽和の環」は、好ましくはベンゼン環である。
「隣接する2つ以上からなる組の1組以上」が、「互いに結合して、置換もしくは無置換の単環を形成する」場合、又は「互いに結合して、置換もしくは無置換の縮合環を形成する」場合、本明細書に別途記載のない限り、好ましくは、隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合して、母骨格の複数の原子と、1個以上15個以下の炭素原子、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選択される少なくとも1種の原子とからなる置換もしくは無置換の「不飽和の環」を形成する。
上記の「単環」、又は「縮合環」が置換基を有する場合の置換基は、例えば後述する「任意の置換基」である。上記の「単環」、又は「縮合環」が置換基を有する場合の置換基の具体例は、上述した「本明細書に記載の置換基」の項で説明した置換基である。
上記の「飽和の環」、又は「不飽和の環」が置換基を有する場合の置換基は、例えば後述する「任意の置換基」である。上記の「単環」、又は「縮合環」が置換基を有する場合の置換基の具体例は、上述した「本明細書に記載の置換基」の項で説明した置換基である。
以上が、「隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の単環を形成する」場合、及び「隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の縮合環を形成する」場合(「結合して環を形成する場合」)についての説明である。
・「置換もしくは無置換の」という場合の置換基
本明細書における一実施形態においては、前記「置換もしくは無置換の」という場合の置換基(本明細書において、「任意の置換基」と呼ぶことがある。)は、例えば、
無置換の炭素数1~50のアルキル基、
無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
無置換の環形成原子数5~50の複素環基
からなる群から選択される基等であり、
ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環基である。
901が2個以上存在する場合、2個以上のR901は、互いに同一であるか、又は異なり、
902が2個以上存在する場合、2個以上のR902は、互いに同一であるか、又は異なり、
903が2個以上存在する場合、2個以上のR903は、互いに同一であるか、又は異なり、
904が2個以上存在する場合、2個以上のR904は、互いに同一であるか、又は異なり、
905が2個以上存在する場合、2個以上のR905は、互いに同一であるか、又は異なり、
906が2個以上存在する場合、2個以上のR906は、互いに同一であるか、又は異なり、
907が2個以上存在する場合、2個以上のR907は、互いに同一であるか又は異なる。
一実施形態においては、前記「置換もしくは無置換の」という場合の置換基は、
炭素数1~50のアルキル基、
環形成炭素数6~50のアリール基、及び
環形成原子数5~50の複素環基
からなる群から選択される基である。
一実施形態においては、前記「置換もしくは無置換の」という場合の置換基は、
炭素数1~18のアルキル基、
環形成炭素数6~18のアリール基、及び
環形成原子数5~18の複素環基
からなる群から選択される基である。
上記任意の置換基の各基の具体例は、上述した「本明細書に記載の置換基」の項で説明した置換基の具体例である。
本明細書において別途記載のない限り、隣接する任意の置換基同士で、「飽和の環」、又は「不飽和の環」を形成してもよく、好ましくは、置換もしくは無置換の飽和の5員環、置換もしくは無置換の飽和の6員環、置換もしくは無置換の不飽和の5員環、又は置換もしくは無置換の不飽和の6員環を形成し、より好ましくは、ベンゼン環を形成する。
本明細書において別途記載のない限り、任意の置換基は、さらに置換基を有してもよい。任意の置換基がさらに有する置換基としては、上記任意の置換基と同様である。
本明細書において、「AA~BB」を用いて表される数値範囲は、「AA~BB」の前に記載される数値AAを下限値とし、「AA~BB」の後に記載される数値BBを上限値として含む範囲を意味する。
[化合物]
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される。
Figure 2022088281000023
(式(1)中、
環p、環q、環r及び環sは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環qと環rとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環rと環pとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環pと環sとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
Xは、O、S又はSeである。
式(1)で表される2以上の構造から構成される場合、一の式(1)で表される構造における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、他の式(1)で表される構造における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、が共有されるか、あるいは共有されない。ただし、一の式(1)におけるB-X結合と、他の式(1)におけるB-X結合と、が共有されることはない。
式(1)で表される2以上の構造は、同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、半値幅が狭いピークの発光が可能であり、有機EL素子に用いることで色純度の向上に寄与し得る。また、発光材料によっては発光スペクトル中に複数のピークが生じる場合もあるが、本発明の一態様に係る化合物によれば単一ピークによる発光が可能であり、色純度の向上にさらに寄与し得る。
(化合物の構造について)
「式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される」について説明する。
式(1)で表される1の構造から構成される化合物とは、すなわち、式(1)で表される分子構造を有する化合物である。
式(1)で表される2以上の構造から構成される化合物とは、2つ以上の式(1)で表される構造の組み合わせにより一の分子が形成された化合物である。この場合、2つ以上の式(1)で表される構造を、それぞれの一部が重なるように組み合わせることで一の分子が形成されてもよいし、重なることがないように組み合わることで一の分子が形成されてもよい。前者の場合、具体的には、一の式(1)で表される構造における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、他の式(1)で表される構造における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、が共有されるが、一の式(1)におけるB-X結合と、他の式(1)におけるB-X結合と、が共有されることはない。後者の場合、具体的には、一の式(1)で表される構造と、他の式(1)で表される構造とが、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環等を介して結合することで一の分子が形成される。
式(1)で表される2以上の構造から構成される化合物についてのより具体的な態様については後述する通りである。
(縮合環の形成について)
式(1)において、環qと環rとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。当該縮合環の形成について、以下、説明する。
例えば、環qと環rとが、単結合を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成する場合、形成される縮合環は、環qを構成する原子と、環rを構成する原子と、環q及び環rが結合する窒素原子と、から形成される。
また、環qと環rとが、1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成する場合、形成される縮合環は、環qを構成する原子と、環rを構成する原子と、環q及び環rが結合する窒素原子と、上記の1つ以上の原子と、から形成される。
「1つ以上の原子」の原子としては、上記[定義]で説明した通りであり、好ましくは、ホウ素原子、炭素原子、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選択される少なくとも1種の原子であり、原子数は、好ましくは、1以上15以下である。
環rと環pとが単結合又は1つ以上の原子を介して結合して縮合環を形成する場合も上記と同様である。
式(1)において、環pと環sとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
ここでいう単結合とは、式(1)において破線で示される単結合であり、環pと環sとが、第2の単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成する場合、形成される縮合環は、環pを構成する原子と、環sを構成する原子と、実線で示される単結合と、破線で示される単結合又は1つ以上の原子と、から形成される。
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(1-1)で表される構造及び下記式(1-1’)で表される構造から構成される。
Figure 2022088281000024
(式(1-1)中、X、環p、環q、環r及び環sは、前記式(1)で定義した通りである。
式(1-1’)中、環p’、環q’、環r’及び環s’は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環q’と環r’とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r’と環p’とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p’と環s’とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’は、O、S又はSeである。
前記式(1-1)における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、前記式(1-1’)における環p’、環q’、環r’及び環s’からなる群から選択される1以上を含む構造と、が共有されるか、あるいは共有されない。ただし、前記式(1-1)におけるB-X結合と、前記式(1-1’)におけるB-X’結合と、が共有されることはない。)
以下、本態様について説明する。
本態様において、式(1-1)における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造(すなわち、式(1-1)の一部)と、前記式(1-1’)における環p’、環q’、環r’及び環s’からなる群から選択される1以上を含む構造(すなわち、式(1-1’)の一部)と、が共有される場合と、共有されない場合とがあるところ、まず、前者について具体例を挙げながら詳細に説明する。なお、以下の説明において環pと環sとの間に破線を示していないが、式(1-1)に定義した通り、環pと環sとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成してもよい。環p’と環s’についても同様である。
Figure 2022088281000025
例えば、上記のように式(1-1)における環p、環q、及び環rを含む構造と、式(1-1’)における環p’、環q’、及び環r’を含む構造と、が共有される場合、下記化合物Aとなる。
Figure 2022088281000026
なお、この際、環qと環rが1つのホウ素原子を介して結合して縮合環を形成し、環p’と環r’が1つのホウ素原子を介して結合して縮合環を形成したものと考えることができる。
化合物Aとなる場合、
式(1-1)における環pと、式(1-1’)における環r’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環であり、
式(1-1)における環qと、式(1-1’)における環p’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環であり、
式(1-1)における環rと、式(1-1’)における環q’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
なお、式(1-1)における環sと、式(1-1’)における環s’とは、同一でもよいし、異なってもよい。また、式(1-1)におけるXと、式(1-1’)におけるX’とは、同一でもよいし、異なってもよい。
また、上記と同じように式(1-1)における環p、環q、及び環rを含む構造と、式(1-1’)における環p’、環q’、及び環r’を含む構造と、が共有される場合において、共有態様の相違により、下記化合物Bのような化合物も可能である。
Figure 2022088281000027
化合物Bとなる場合、
式(1-1)における環pと、式(1-1’)における環r’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環であり、
式(1-1)における環qと、式(1-1’)における環q’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環であり、
式(1-1)における環rと、式(1-1)における環p’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
なお、式(1-1)における環sと、式(1-1’)における環s’とは、同一でもよいし、異なってもよい。また、式(1-1)におけるXと、式(1-1’)におけるX’とは、同一でもよいし、異なってもよい。
式(1-1)における環p、環q、及び環rを含む構造と、式(1-1’)における環p’、環q’、及び環r’を含む構造と、が共有される場合の他の態様として、以下の化合物Cを挙げることができる。
Figure 2022088281000028
化合物Cとなる場合、
式(1-1)における環pと、式(1-1’)における環p’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環であり、
式(1-1)における環qと、式(1-1’)における環r’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環であり、
式(1-1)における環rと、式(1-1’)における環q’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
なお、式(1-1)における環sと、式(1-1’)における環s’とは、同一でもよいし、異なってもよい。また、式(1-1)におけるXと、式(1-1’)におけるX’とは、同一でもよいし、異なってもよい。
式(1-1)における環p及び環sを含む構造と、式(1-1’)における環p’及び環s’を含む構造と、が共有される場合、例えば、以下の化合物D又は化合物Eとなる。
Figure 2022088281000029
化合物Dとなる場合、
式(1-1)における環pと、式(1-1’)における環p’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環であり、
式(1-1)における環sと、式(1-1’)における環s’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
なお、式(1-1)における環rと、式(1-1’)における環r’とは、同一でもよいし、異なってもよい。式(1-1)における環qと、式(1-1’)における環q’とは、同一でもよいし、異なってもよい。また、式(1-1)におけるXと、式(1-1’)におけるX’とは、同一でもよいし、異なってもよい。
化合物Eとなる場合、
式(1-1)における環pと、式(1-1’)における環s’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環であり、
式(1)における環sと、式(1-1’)における環p’とは、同一の、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は、同一の、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
なお、式(1-1)における環rと、式(1-1’)における環r’とは、同一でもよいし、異なってもよい。式(1-1)における環qと、式(1-1’)における環q’とは、同一でもよいし、異なってもよい。また、式(1-1)におけるXと、式(1-1’)におけるX’とは、同一でもよいし、異なってもよい。
なお、式(1-1)におけるB-X結合と、式(1-1’)におけるB-X’結合と、が共有されることはないことから、以下の化合物Fのような化合物となることはない。
Figure 2022088281000030
次に、式(1-1)で表される構造における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、式(1-1)で表される構造における環p’、環q’、環r’及び環s’からなる群から選択される1以上を含む構造と、が共有されない場合について説明する。
このような場合、式(1-1)で表される構造と、式(1-1’)で表される構造とは、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、及び置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環からなる群から選択される一以上を介して結合することで一の分子が形成される。
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(11)~(20)のいずれかで表される。
Figure 2022088281000031
Figure 2022088281000032
(式(11)~式(20)中、Xは、前記式(1)で定義した通りである。
式(11)中、環p1、環q1、環r1及び環s1はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環q1と環r1とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r1と環p1とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p1と環s1とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
式(12)中、環p2、環q2、環r2、環s2及び環s’2はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環r2と環p2とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p2と環s2とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環q2と環s’2とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’は、O、S又はSeである。
式(13)中、環p3、環q3、環r3、環s3、環p’3、環q’3及び環s’3はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環q3と環r3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r3と環p3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p3と環s3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r3と環p’3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r3と環q’3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p’3と環s’3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’は、O、S又はSeである。
式(14)中、環p4、環q4、環r4、環s4、環p’4、環q’4及び環s’4はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環q4と環r4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r4と環p4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p4と環s4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r4と環p’4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r4と環q’4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p’4と環s’4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’は、O、S又はSeである。
式(15)中、環p5、環q5、環r5、環s5及び環s’5はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環q5と環r5とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p5と環s5とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p5と環s’5とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’は、O、S又はSeである。
式(16)中、環p6、環q6、環r6、環s6、環p’6、環q’6、環r’6、環q”6及び環r”6はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環q6と環r6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r6と環p6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環q’6と環r’6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r’6と環p’6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環s6と環r”6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環q”6と環r”6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’及びX”はそれぞれ独立に、O、S又はSeである。
式(17)中、環p7、環q7、環r7、環s7、環p’7、及び環r’7はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環q7と環r7とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r7と環p7とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環q7と環r’7とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r’7と環p’7とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’は、O、S又はSeである。
式(18)中、環p8、環q8、環r8、環s8、環p’8、及び環r’8はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環q8と環r8とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r8と環p8とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環s8と環r’8とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環q’8と環r’8とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’は、O、S又はSeである。
式(19)中、環p9、環q9、環r9、環s9、環p’9、環r’9及び環s’9はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環q9と環r9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r9と環p9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p9と環s9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環q9と環r’9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r’9と環p’9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p’9と環s’9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’は、O、S又はSeである。
式(20)中、環p10、環q10、環r10、環s10及び環s’10はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
環p10と環r10とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環p10と環s10とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
環r10と環s’10とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
X’は、O、S又はSeである。)
本発明の一態様に係る化合物は、前記環p、前記環q、前記環r及び前記環sが、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のベンゼン環、置換もしくは無置換のフラン環、置換もしくは無置換のチオフェン環、置換もしくは無置換のセレノフェン環、置換もしくは無置換のピロール環、置換もしくは無置換のベンゾフラン環、置換もしくは無置換のベンゾチオフェン環、置換もしくは無置換のベンゾセレノフェン環、置換もしくは無置換のインドール環、置換もしくは無置換のジベンゾフラン環、置換もしくは無置換のジベンゾチオフェン環、置換もしくは無置換のジベンゾセレノフェン環、及び、置換もしくは無置換のカルバゾール環からなる群から選択される。
また、本発明の一態様に係る化合物において、環p’、環q’、環r’、環s’及び上記式(11)~式(20)の対応する各環についても、上述した環p、環q、環r及び環sの具体的構造が適用される。
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(21)、(21-2)、(21-3)、(21-4)及び(21-5)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2022088281000033
(式(21)、(21-2)、(21-3)、(21-4)及び(21-5)中、Xは、前記式(1)で定義した通りである。
式(21)中、R101~R104のうち隣接する2つ以上;R104とR105;R105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;R112とR113;及びR113~R116のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101~R116は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(21-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
101~R104のうち隣接する2つ以上;R104とR105;R105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;R112とR122;及びR122とR121の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101~R112及びR121~R122は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(21-3)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
101~R104のうち隣接する2つ以上;R104とR105;R105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;及びR121とR122の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101~R112及びR121~R122は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(21-4)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;R112とR113;R113~R116のうち隣接する2つ以上;R121とR122;及びR122とR105の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR105~R116及びR121~R122は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(21-5)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;R112とR113;R113~R116のうち隣接する2つ以上;及びR121とR122の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR105~R116及びR121~R122は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(22)及び(22-2)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2022088281000034
(式(22)及び(22-2)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
式(22)中、R201~R204のうち隣接する2つ以上;R204とR205;R205~R207のうち隣接する2つ以上;R207とR208;R208~R211のうち隣接する2つ以上;R212~R215のうち隣接する2つ以上;R215とR216;及びR216とR217の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR201~R217は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(22-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
201~R204のうち隣接する2つ以上;R204とR205;R205~R207のうち隣接する2つ以上;R207とR222;R222とR221;R212~R215のうち隣接する2つ以上;R215とR216;及びR216とR217の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR201~R207、R212~R217及びR221~R222は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(23)、(23-2)、(23-3)、(23-4)、(23-5)、(23-6)、(23-7)、(23-8)及び(23-9)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2022088281000035
Figure 2022088281000036
Figure 2022088281000037
(式(23)、(23-2)、(23-3)、(23-4)、(23-5)、(23-6)、(23-7)、(23-8)及び(23-9)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
式(23)中、R301~R304のうち隣接する2つ以上;R304とR305;R305~R307のうち隣接する2つ以上;R307とR308;R308とR309;R309~R311のうち隣接する2つ以上;R311とR312;R312~R315のうち隣接する2つ以上;R316~R319のうち隣接する2つ以上;R319とR320;R320~R322のうち隣接する2つ以上;R322とR323;及びR323~R326のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR301~R326は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(23-2)中、R331~R334のうち隣接する2つ以上;R334とR335;R335~R337のうち隣接する2つ以上;R337とR338;R338~R340のうち隣接する2つ以上;R340とR341;R341~R343のうち隣接する2つ以上;R343とR344;R344~R347のうち隣接する2つ以上;R348~R351のうち隣接する2つ以上;R351とR352;R352とR353;及びR353~R356のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR331~R356は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(23-3)中、R361~R364のうち隣接する2つ以上;R364とR365;R365~R367のうち隣接する2つ以上;R367とR368;R368~R370のうち隣接する2つ以上;R370とR371;R371~R374のうち隣接する2つ以上;R375~R378のうち隣接する2つ以上;R378とR379;R379~R381のうち隣接する2つ以上;R381とR382;R382とR383;及びR383~R386のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR361~R386は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(23-4)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
301~R304のうち隣接する2つ以上;R304とR305;R305~R307のうち隣接する2つ以上;R307とR308;R308とR309;R309~R311のうち隣接する2つ以上;R311とR312;R312~R315のうち隣接する2つ以上;R316~R319のうち隣接する2つ以上;R319とR320;R320~R322のうち隣接する2つ以上;R322とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR301~R322及びR391~R392は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(23-5)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
301~R304のうち隣接する2つ以上;R304とR305;R305~R307のうち隣接する2つ以上;R307とR308;R308とR309;R309~R311のうち隣接する2つ以上;R311とR312;R312~R315のうち隣接する2つ以上;R393とR394;及びR394とR320;R320~R322のうち隣接する2つ以上;R322とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR301~R315、R320~R322及びR391~R394は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
式(23-6)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
331~R334のうち隣接する2つ以上;R334とR335;R335~R337のうち隣接する2つ以上;R337とR338;R338~R340のうち隣接する2つ以上;R340とR341;R341~R343のうち隣接する2つ以上;R343とR344;R344~R347のうち隣接する2つ以上;R348~R351のうち隣接する2つ以上;R351とR352;R352とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR331~R352及びR391~R392は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(23-7)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
331~R334のうち隣接する2つ以上;R334とR335;R335~R337のうち隣接する2つ以上;R337とR338;R338~R340のうち隣接する2つ以上;R340とR341;R341~R343のうち隣接する2つ以上;R343とR344;R344~R347のうち隣接する2つ以上;R393とR394;及びR394とR352;R352とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR331~R347、R352及びR391~R394は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
式(23-8)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
361~R364のうち隣接する2つ以上;R364とR365;R365~R367のうち隣接する2つ以上;R367とR368;R368~R370のうち隣接する2つ以上;R370とR371;R371~R374のうち隣接する2つ以上;R375~R378のうち隣接する2つ以上;R378とR379;R379~R381のうち隣接する2つ以上;R381とR382;R382とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR361~R382及びR391~R392は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(23-9)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
361~R364のうち隣接する2つ以上;R364とR365;R365~R367のうち隣接する2つ以上;R367とR368;R368~R370のうち隣接する2つ以上;R370とR394;R394とR393;R375~R378のうち隣接する2つ以上;R378とR379;R379~R381のうち隣接する2つ以上;R381とR382;R382とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR361~R370、R375~R382及びR391~R392は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(24)、(24-2)、(24-3)、(24-4)、(24-5)及び(24-6)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2022088281000038
Figure 2022088281000039
(式(24)、(24-2)、(24-3)、(24-4)、(24-5)及び(24-6)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
式(24)中、R401~R404のうち隣接する2つ以上;R404とR405;R405~R407のうち隣接する2つ以上;R407とR408;R408とR409;R409とR410;R410~R413のうち隣接する2つ以上;R414~R417のうち隣接する2つ以上;R417とR418;R418~R420のうち隣接する2つ以上;R420とR421;R421とR422;R422とR423;及びR423~R426のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR401~R426は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(24-2)中、R431~R434のうち隣接する2つ以上;R434とR435;R435~R437のうち隣接する2つ以上;R437とR438;R438とR439;R439とR440;R440~R442のうち隣接する2つ以上;R442とR443;R443~R446のうち隣接する2つ以上;R447~R450のうち隣接する2つ以上;R450とR451;R451とR452;R452とR453;及びR453~R456のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR431~R456は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(24-3)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
401~R404のうち隣接する2つ以上;R404とR405;R405~R407のうち隣接する2つ以上;R407とR408;R408とR409;R409とR410;R410~R413のうち隣接する2つ以上;R414~R417のうち隣接する2つ以上;R417とR418;R418~R420のうち隣接する2つ以上;R420とR421;R421とR422;R422とR462;及びR462とR461の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR401~R422及びR461~R462は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(24-4)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
401~R404のうち隣接する2つ以上;R404とR405;R405~R407のうち隣接する2つ以上;R407とR408;R408とR409;R409とR464;R464とR463;R414~R417のうち隣接する2つ以上;R417とR418;R418~R420のうち隣接する2つ以上;R420とR421;R421とR422;R422とR462;及びR462とR461の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR401~R409、R414~R422及びR461~R464は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
式(24-5)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
431~R434のうち隣接する2つ以上;R434とR435;R435~R437のうち隣接する2つ以上;R437とR438;R438とR439;R439とR440;R440~R442のうち隣接する2つ以上;R442とR443;R443~R446のうち隣接する2つ以上;R447~R450のうち隣接する2つ以上;R450とR451;R451とR452;R452とR462;及びR462とR461の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR431~R452及びR461~R462は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(24-6)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
431~R434のうち隣接する2つ以上;R434とR435;R435~R437のうち隣接する2つ以上;R437とR438;R438とR439;R439とR440;R440~R442のうち隣接する2つ以上;R442とR443;R443~R446のうち隣接する2つ以上;R463とR464;R464とR451;R451とR452;R452とR462;及びR462とR461の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR431~R446、R451~R452及びR461~R464は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(25)、(25-2)及び(25-3)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2022088281000040
(式(25)、(25-2)及び(25-3)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
式(25)中、R501~R504のうち隣接する2つ以上;R505~R508のうち隣接する2つ以上;R508とR509;R509とR510;R510~R513のうち隣接する2つ以上;R514~R517のうち隣接する2つ以上;及びR517とR501の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
509、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR501~R508及びR510~R517は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(25-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
505~R508のうち隣接する2つ以上;R508とR509;R509とR510;R510~R513のうち隣接する2つ以上;R514~R517のうち隣接する2つ以上;R517とR522;及びR522とR521の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
及びR509、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR505~R508及びR510~R517、R521~R522は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(25-3)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
505~R508のうち隣接する2つ以上;R508とR509;R509とR510;R510~R513のうち隣接する2つ以上;R523とR524;R524とR522;及びR522とR521の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
及びR509、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR505~R508及びR510~R513、R521~R524は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(26)、(26-2)、(26-3)及び(26-4)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2022088281000041
Figure 2022088281000042
(式(26)、(26-2)、(26-3)及び(26-4)中、X、X’及びX”は、前記式(1)で定義した通りである。
式(26)中、R601~R604のうち隣接する2つ以上;R604とR605;R605~R609のうち隣接する2つ以上;R609とR610;R611~R614のうち隣接する2つ以上;R614とR615;R615~R619のうち隣接する2つ以上;R619とR620;R621~R624のうち隣接する2つ以上;R624とR625;R625~R629のうち隣接する2つ以上;及びR629とR630の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR601~R630は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(26-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
601~R604のうち隣接する2つ以上;R604とR605;R605~R609のうち隣接する2つ以上;R609とR610;R641とR642;R642とR615;R615~R619のうち隣接する2つ以上;R619とR620;R621~R624のうち隣接する2つ以上;R624とR625;R625~R629のうち隣接する2つ以上;及びR629とR630の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR601~R610、R615~R630及びR641~R642は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(26-3)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
601~R604のうち隣接する2つ以上;R604とR605;R605~R609のうち隣接する2つ以上;R609とR610;R641とR642;R642とR615;R615~R619のうち隣接する2つ以上;R619とR620;R643とR644;R644とR625;R625~R629のうち隣接する2つ以上;及びR629とR630の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR601~R610、R615~R620、R625~R630及びR641~R644は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
式(26-4)中、Y、Y’及びY”は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
605~R609のうち隣接する2つ以上;R609とR610;R641とR642;R642とR615;R615~R619のうち隣接する2つ以上;R619とR620;R643とR644;R644とR625;R625~R629のうち隣接する2つ以上;R629とR630;R645とR646;及びR646とR605の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR605~R610、R615~R620、R625~R630及びR641~R646は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(27)、(27-2)及び(27-3)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2022088281000043
(式(27)、(27-2)及び(27-3)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
式(27)中、R701~R705のうち隣接する2つ以上;R705とR706;R706~R709のうち隣接する2つ以上;R710~R712のうち隣接する2つ以上;R713~R716のうち隣接する2つ以上;R716とR717;R717~R721のうち隣接する2つ以上;R721とR722;及びR722とR701の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR701~R722は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(27-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
701~R705のうち隣接する2つ以上;R705とR732;R732とR731;R710~R712のうち隣接する2つ以上;R713~R716のうち隣接する2つ以上;R716とR717;R717~R721のうち隣接する2つ以上;R721とR722;及びR722とR701の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR701~R705、R710~R722及びR731~R732は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(27-3)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
701~R705のうち隣接する2つ以上;R705とR732;R732とR731;R710~R712のうち隣接する2つ以上;R733とR734;R714とR717;R717~R721のうち隣接する2つ以上;R721とR722;及びR722とR701の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR701~R705、R710~R712、R717~R722及びR731~R734は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(28)、(28-2)及び(28-3)で表される化合物からなる群から選択される。
Figure 2022088281000044
(式(28)、(28-2)及び(28-3)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
式(28)中、R801~R805のうち隣接する2つ以上;R805とR806;R806~R809のうち隣接する2つ以上;R810とR811;R811とR812;R812~R816のうち隣接する2つ以上;R816とR817;R817~R820のうち隣接する2つ以上;R821とR822;及びR822とR801の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR801~R822は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(28-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
801~R805のうち隣接する2つ以上;R805とR832;R832とR831;R810とR811;R811とR812;R812~R816のうち隣接する2つ以上;R816とR817;R817~R820のうち隣接する2つ以上;R821とR822;及びR822とR801の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR801~R805、R810~R822及びR831~R832は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
式(28-3)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
801~R805のうち隣接する2つ以上;R805とR832;R832とR831;R810とR811;R811とR812;R812~R816のうち隣接する2つ以上;R816とR834;R834とR833;R821とR822;及びR822とR801の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR801~R805、R810~R816、R821~R822及びR831~R834は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(29)で表される。
Figure 2022088281000045
(式(29)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
941~R945のうち隣接する2つ以上;R945とR946;R946~R948のうち隣接する2つ以上;R948とR949;R949~R952のうち隣接する2つ以上;R953とR954;R954~R958のうち隣接する2つ以上;R958とR959;R959~R961のうち隣接する2つ以上;R961とR962;R962~R965のうち隣接する2つ以上;及びR966とR941の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR941~R966は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(30)で表される。
Figure 2022088281000046
(式(30)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
1001~R1003のうち隣接する2つ以上;R1004~R1007のうち隣接する2つ以上;R1007とR1008;R1008~R1010のうち隣接する2つ以上;R1010とR1011;R1011~R1013のうち隣接する2つ以上;R1013とR1014;及びR1014~R1017のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR1001~R1017は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907
(ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
からなる群から選択される。
置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(31)で表される。
Figure 2022088281000047
(式(31)中、R101~R111、R114~R116及びXは前記式(21)で定義した通りである。)
本発明の一態様に係る化合物は、下記式(41)で表される。
Figure 2022088281000048
(式(41)中、Xは前記式(1)で定義した通りである。)
本発明の一態様に係る化合物は、「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、
炭素数1~50のアルキル基、
炭素数1~50のハロアルキル基、
炭素数2~50のアルケニル基、
炭素数2~50のアルキニル基、
環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
炭素数1~50のアルコキシ基、
炭素数1~50のアルキルチオ基、
環形成炭素数6~50のアリールオキシ基、
環形成炭素数6~50のアリールチオ基、
炭素数7~50のアラルキル基、
-Si(R41)(R42)(R43)、
-C(=O)R44、-COOR45
-S(=O)46
-P(=O)(R47)(R48)、
-Ge(R49)(R50)(R51)、
-N(R52)(R53)(ここで、R41~R53は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基、環形成炭素数6~50のアリール基、又は環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R41~R53が2以上存在する場合、2以上のR41~R53のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ヒドロキシ基、
ハロゲン原子、
シアノ基、
ニトロ基、
環形成炭素数6~50のアリール基、及び
環形成原子数5~50の1価の複素環基からなる群から選択される。
本発明の一態様に係る化合物は、「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、
炭素数1~18のアルキル基、
環形成炭素数6~18のアリール基、及び
環形成原子数5~18の1価の複素環基からなる群から選択される。
本発明の一態様に係る化合物は、「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、炭素数1~5のアルキル基である。
本発明の一態様に係る化合物(式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される化合物)は、実施例に倣い、目的物に合わせた既知の代替反応や原料を用いることで合成することができる。
以下に、本発明の一態様に係る化合物の具体例を記載するが、これらは例示に過ぎず、下記具体例に限定されるものではない。
Figure 2022088281000049
Figure 2022088281000050
Figure 2022088281000051
Figure 2022088281000052
Figure 2022088281000053
Figure 2022088281000054
Figure 2022088281000055
Figure 2022088281000056
Figure 2022088281000057
Figure 2022088281000058
Figure 2022088281000059
Figure 2022088281000060
Figure 2022088281000061
Figure 2022088281000062
Figure 2022088281000063
Figure 2022088281000064
Figure 2022088281000065
Figure 2022088281000066
Figure 2022088281000067
Figure 2022088281000068
Figure 2022088281000069
Figure 2022088281000070
Figure 2022088281000071
Figure 2022088281000072
Figure 2022088281000073
Figure 2022088281000074
Figure 2022088281000075
Figure 2022088281000076
Figure 2022088281000077
Figure 2022088281000078
Figure 2022088281000079
Figure 2022088281000080
Figure 2022088281000081
Figure 2022088281000082
Figure 2022088281000083
[有機エレクトロルミネッセンス素子用材料]
本発明の一態様に係る化合物は、有機EL素子用材料として有用であり、有機EL素子の発光層の材料として有用であり、特に、発光層の青色発光材料として有用である。
本発明の一態様に係る化合物を有機EL素子の発光層で用いることにより、半値幅が狭い発光ピーク波形の発光を得ることが可能となる。
[有機EL素子]
本発明の一態様に係る有機EL素子は、陰極と、陽極と、前記陰極及び前記陽極の間に配置された1以上の有機層と、を有し、前記1以上の有機層のうちの少なくとも1つの層が、本発明の一態様に係る化合物を含む。
本発明の一態様に係る有機EL素子は、陰極と、陽極と、前記陰極及び前記陽極の間に配置された1以上の発光層と、を有し、前記1以上の発光層のうちの少なくとも1つの層が、本発明の一態様に係る化合物を含む。
本発明の一態様の有機EL素子の概略構成を、図1を参照して説明する。
本発明の一態様に係る有機EL素子1は、基板2と、陽極3と、有機層である発光層5と、陰極10と、陽極3と発光層5との間にある有機層4と、発光層5と陰極10との間にある有機層6とを有する。
有機層4及び有機層6は、それぞれ、単一の層であってもよく、又は、複数の層からなっていてもよい。
また、有機層4は、正孔輸送域を含んでいてもよい。正孔輸送域は、正孔注入層、正孔輸送層、電子障壁層等を含んでいてもよい。有機層6は、電子輸送域を含んでいてもよい。電子輸送域は、電子注入層、電子輸送層、正孔障壁層等を含んでいてもよい。
本発明の一態様に係る化合物(前記式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される化合物)は、有機層4、発光層5又は有機層6に含まれる。一実施形態においては、本発明の一態様に係る化合物は発光層5に含まれる。本発明の一態様に係る化合物は、発光層5においてドーパント材料として機能することができる。
本発明の一態様に係る有機EL素子において、有機EL素子の発光層に上記式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される化合物と後記する式(H10)で表される化合物とを組み合わせて用いることができる。
以下、式(H10)で表される化合物について説明する。
<式(H10)で表される化合物>
式(H10)で表される化合物について説明する。
Figure 2022088281000084
[式(H10)中、
101~R110のうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101~R110は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換基R、又は
下記式(H11)で表される基である。
-L101-Ar101 (H11)
(式(H11)中、
101は、
単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の2価の複素環基である。
Ar101は、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。)
前記置換基Rは、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
前記置換基Rが2個以上存在する場合、2個以上の前記置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。
901~R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
但し、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101~R110の少なくとも1つは、前記式(H11)で表される基である。前記式(H11)が2以上存在する場合、2以上の前記式(H11)で表される基のそれぞれは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。]
上記式(H10)で表される化合物は、水素原子として、重水素原子を有していてもよい。
一実施形態においては、前記式(H10)中のAr101の少なくとも1つが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
一実施形態においては、前記式(H10)中のAr101の少なくとも1つが、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
一実施形態においては、前記式(H10)中の全てのAr101が、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。複数のAr101は、互いに同一でもよく、異なっていてもよい。
一実施形態においては、前記式(H10)中のAr101のうちの1つが置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基であり、残りのAr101が置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。複数のAr101は、互いに同一でもよく、異なっていてもよい。
一実施形態においては、前記式(H10)中のL101の少なくとも1つが、単結合である。
一実施形態においては、前記式(H10)中のL101の全てが、単結合である。
一実施形態においては、前記式(H10)中のL101の少なくとも1つが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基である。
一実施形態においては、前記式(H10)中のL101の少なくとも1つが、置換もしくは無置換のフェニレン基、又は置換もしくは無置換のナフチル基である。
一実施形態においては、前記式(H10)中の-L101-Ar101で表される基が、
置換もしくは無置換のフェニル基、
置換もしくは無置換のナフチル基、
置換もしくは無置換のビフェニル基、
置換もしくは無置換のフェナントレニル基、
置換もしくは無置換のベンゾフェナントレニル基、
置換もしくは無置換のフルオレニル基、
置換もしくは無置換のベンゾフルオレニル基、
置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基、
置換もしくは無置換のナフトベンゾフラニル基、
置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニル基、及び
置換もしくは無置換のカルバゾリル基からなる群から選択される。
一実施形態においては、前記式(H10)中の置換基Rが、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
901~R907は、前記式(H10)で定義した通りである。
一実施形態においては、前記式(H10)中の「置換もしくは無置換の」の置換基が、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
901~R907は、前記式(H10)で定義した通りである。
一実施形態においては、前記式(H10)中の「置換もしくは無置換の」の置換基が、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R901)(R902)(R903)、
-O-(R904)、
-S-(R905)、
-N(R906)(R907)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
901~R907は、前記式(H10)で定義した通りである。
一実施形態においては、前記式(H10)中の「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、
炭素数1~18のアルキル基、
環形成炭素数6~18のアリール基、及び
環形成原子数5~18の1価の複素環基からなる群から選択される。
一実施形態においては、前記式(H10)中の「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、炭素数1~5のアルキル基である。
一実施形態においては、前記式(H10)で表される化合物が、下記式(H20)で表される化合物である。
Figure 2022088281000085
(式(H20)中、R101~R108、L101及びAr101は、前記式(H10)で定義した通りである。)
上記式(H20)で表される化合物は、水素原子として、重水素原子を有していてもよい。
即ち、一実施形態においては、前記式(H10)又は式(H20)で表される化合物は、前記式(H11)で表される基を少なくとも2つ有する。
一実施形態においては、前記式(H10)又は式(H20)で表される化合物は、前記式(H11)で表される基を2つ又は3つ有する。
一実施形態においては、前記式(H10)及び(H20)中のR101~R110が、前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
一実施形態においては、前記式(H10)及び(H20)中のR101~R110が、水素原子である。
一実施形態においては、前記式(H20)で表される化合物が、下記式(H30)で表される化合物である。
Figure 2022088281000086
(式(H30)中、L101及びAr101は、前記式(H10)で定義した通りである。
101A~R108Aのうち隣接する2つは、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
101A~R108Aは、それぞれ独立に、
水素原子、又は
置換基Rである。
前記置換基Rは、前記式(H10)で定義した通りである。)
即ち、上記式(H30)で表される化合物は、前記式(H11)で表される基を2つ有する化合物である。
上記式(H30)で表される化合物は、水素原子として、実質的に軽水素原子のみを有する。
尚、「実質的に軽水素原子のみを有する」とは、同一構造であって、水素原子として軽水素原子のみを有する化合物(軽水素体)と重水素原子を有する化合物(重水素体)との合計に対する軽水素体の割合が90モル%以上、95モル%以上又は99モル%以上である場合を意味する。
一実施形態においては、前記式(H30)で表される化合物が、下記式(H31)で表される化合物である。
Figure 2022088281000087
(式(H31)中、L101及びAr101は、前記式(H10)で定義した通りである。
101A~R108Aは、前記式(H30)で定義した通りである。
は、O、S、N(R131)、又はC(R132)(R133)である。
121~R128、及びR131~R133のうちの1つはL101と結合する単結合である。
101と結合する単結合ではないR121~R128のうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
101と結合する単結合ではなく、かつ前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR121~R128は、それぞれ独立に、
水素原子、又は
置換基Rである。
前記置換基Rは前記式(H10)で定義した通りである。
101と結合する単結合ではないR131~R133は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。
131~R133が2個以上存在する場合、2個以上のR131~R133のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)
一実施形態においては、前記式(H31)で表される化合物が、下記式(H32)で表される化合物である。
Figure 2022088281000088
(式(H32)中、R101A~R108A、L101、Ar101、R121~R128、R132及びR133は、前記式(H31)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(H31)で表される化合物が、下記式(H33)で表される化合物である。
Figure 2022088281000089
(式(H33)中、R101A~R108A、L101、Ar101、及びR121~R128は、前記式(H31)で定義した通りである。
は、O、S、又はNR131である。
131は、前記式(H31)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(H31)で表される化合物が、下記式(H34)で表される化合物である。
Figure 2022088281000090
(式(H34)中、R101A~R108A、L101及びAr101は、前記式(H31)で定義した通りである。
は、O、S又はNR131である。
131は、前記式(H31)で定義した通りである。
121A~R128Aのうちの1つはL101と結合する単結合である。
101と結合する単結合ではないR121A~R128Aのうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
101と結合する単結合ではないR121A~R128Aは、それぞれ独立に、
水素原子、又は
置換基Rである。
前記置換基Rは前記式(H10)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(H31)で表される化合物が、下記式(H35)で表される化合物である。
Figure 2022088281000091
[式(H35)中、R101A~R108A、L101、Ar101及びXは、前記式(H31)で定義した通りである。
121A~R124Aのうちの隣接する2個以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
125B及びR126B、R126B及びR127B、並びにR127B及びR128Bのうちのいずれか1組は、互いに結合して、下記式(H35a)又は(H35b)で表される環を形成する。
Figure 2022088281000092
(式(H35a)及び(H35b)中、
2つの*は、それぞれ、R125B及びRR126B、R126B及びR127B、並びにR127B及びR128Bのうちのいずれか1組と結合する。
141~R144は、それぞれ独立に、
水素原子、又は
置換基Rである。
前記置換基Rは、前記式(H10)で定義した通りである。
は、O又はSである。)
121A~R124A、前記式(H35a)又は(H35b)で表される環を形成しないR125B~R128B、及びR141~R144のうちの1つはL101と結合する単結合である。
101と結合する単結合ではないR121A~R124A、及びL101と結合する単結合ではなく、かつ前記式(H35a)又は(H35b)で表される環を形成しないR125B~R128Bは、それぞれ独立に、
水素原子、又は
置換基Rである。
前記置換基Rは、前記式(H10)で定義した通りである。]
一実施形態においては、前記式(H35)で表される化合物が、下記式(H36)で表される化合物である。
Figure 2022088281000093
(式(H36)中、R101A~R108A、L101、Ar101、及びR125B~R128Bは、前記式(H35)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(H34)で表される化合物が、下記式(H37)で表される化合物である。
Figure 2022088281000094
(式(H37)中、R101A~R108A、R125A~R128A、L101及びAr101は、前記式(H34)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(H30)~(H37)中のR101A~R108Aが、水素原子である。
一実施形態においては、前記式(H10)で表される化合物が、下記式(H40)で表される化合物である。
Figure 2022088281000095
(式(H40)中、L101及びAr101は、前記式(H10)で定義した通りである。
101A、及びR103A~R108Aのうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101A、及びR103A~R108Aは、それぞれ独立に、
水素原子、又は
置換基Rである。
前記置換基Rは、前記式(H10)で定義した通りである。)
即ち、前記式(H40)で表される化合物は、前記式(H11)で表される基を3つ7有する化合物である。また、上記式(H40)で表される化合物は、水素原子として、実質的に軽水素原子のみを有する。
一実施形態においては、前記式(H40)で表される化合物が、下記式(H41)で表される。
Figure 2022088281000096
(式(H41)中、L101及びAr101は、前記式(H40)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(H40)で表される化合物が、下記式(H42-1)~(H42-3)のいずれかで表される化合物である。
Figure 2022088281000097
(式(H42-1)~(H42-3)中、R101A~R108A、L101及びAr101は、前記式(H40)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(H42-1)~(H42-3)で表される化合物が、下記式(H43-1)~(H43-3)のいずれかで表される化合物である。
Figure 2022088281000098
(式(H43-1)~(H43-3)中、L101及びAr101は、前記式(H40)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(H40)、(H41)、(H42-1)~(H42-3)、及び(H43-1)~(H43-3)における-L101-Ar101で表される基が、
置換もしくは無置換のフェニル基、
置換もしくは無置換のナフチル基、
置換もしくは無置換のビフェニル基、
置換もしくは無置換のフェナントレニル基、
置換もしくは無置換のベンゾフェナントレニル基、
置換もしくは無置換のフルオレニル基、
置換もしくは無置換のベンゾフルオレニル基、
置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基、
置換もしくは無置換のナフトベンゾフラニル基、
置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニル基、及び
置換もしくは無置換のカルバゾリル基からなる群から選択される。
一実施形態においては、前記式(H10)又は式(H20)で表される化合物は、これらの化合物が有する水素原子のうちの少なくとも1つが重水素原子である化合物を含む。
一実施形態においては、前記式(H20)中の
水素原子であるR101~R108
前記置換基RであるR101~R108が有する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、及び
Ar101の置換基が有する水素原子
のうちの少なくとも1つが重水素原子である。
前記式(H30)~(H37)で表される化合物は、これらの化合物が有する水素原子のうちの少なくとも1つが重水素原子である化合物を含む。
一実施形態においては、前記式(H30)~(H37)で表される化合物中のアントラセン骨格を構成する炭素原子に結合する水素原子のうちの少なくとも1つが重水素原子である。
一実施形態においては、前記式(H30)で表される化合物が、下記式(H30D)で表される化合物である。
Figure 2022088281000099
(式(H30D)中、R101A~R108A、L101及びAr101は、前記式(H30)で定義した通りである。
但し、水素原子であるR101A~R110A
前記置換基RであるR101A~R110Aが有する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、及び
Ar101の置換基が有する水素原子
のうちの少なくとも1つが重水素原子である。)
即ち、上記式(H30D)で表される化合物は、前記式(H30)で表される化合物が有する水素原子のうちの少なくとも1つが重水素原子である化合物である。
一実施形態においては、前記式(H30D)中の水素原子であるR101A~R108Aのうちの少なくとも1つが重水素原子である。
一実施形態においては、前記式(H30D)で表される化合物が、下記式(H31D)で表される化合物である。
Figure 2022088281000100
(式(H31D)中、R101A~R108A、L101及びAr101は、前記式(H30D)で定義した通りである。
は、O又はSである。
121~R128のうちの1つはL101と結合する単結合である。
101と結合する単結合ではないR121~R128のうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
101と結合する単結合ではなく、かつ前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR121~R128は、それぞれ独立に、
水素原子、又は
置換基Rである。
前記置換基Rは、前記式(H10)で定義した通りである。
但し、水素原子であるR101A~R110A
前記置換基RであるR101A~R110Aが有する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、
Ar101の置換基が有する水素原子
水素原子であるR121~R128、及び
前記置換基RであるR121~R128が有する水素原子
のうちの少なくとも1つが重水素原子である。)
一実施形態においては、前記式(H31D)で表される化合物が、下記式(H32D)で表される化合物である。
Figure 2022088281000101
(式(H32D)中、R101A~R108A、R125A~R128A、L101及びAr101は、前記式(H31D)で定義した通りである。
但し、
水素原子であるR101A~R108A
前記置換基RであるR101A~R108Aが有する水素原子、
水素原子であるR125A~R128A
前記置換基RであるR125A~R128Aが有する水素原子、
式(H32D)中のジベンゾフラン骨格の炭素原子に結合する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、及び
Ar101の置換基が有する水素原子
のうちの少なくとも1つが重水素原子である。)
一実施形態においては、前記式(H32D)で表される化合物が、下記式(H32D-1)又は(H32D-2)で表される化合物である。
Figure 2022088281000102
(式(H32D-1)及び(H32D-2)中、R101A~R108A、R125A~R128A、L101及びAr101は、前記式(H32D)で定義した通りである。
但し、
水素原子であるR101A~R108A
前記置換基RであるR101A~R108Aが有する水素原子、
水素原子であるR125A~R128A
前記置換基RであるR125A~R128Aが有する水素原子、
式(H32D-1)及び(H32D-2)中のジベンゾフラン骨格の炭素原子に結合する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、及び
Ar101の置換基が有する水素原子
のうちの少なくとも1つが重水素原子である。)
一実施形態においては、前記式(H40)、(H41)、(H42-1)~(H42-3)又は(H43-1)~(H43-3)で表される化合物が有する水素原子のうちの少なくとも1つが重水素原子である。
一実施形態においては、前記式(H41)で表される化合物中のアントラセン骨格を構成する炭素原子に結合する水素原子(水素原子であるR101A~R108A)のうちの少なくとも1つが重水素原子である。
一実施形態においては、前記式(H40)で表される化合物が、下記式(H40D)で表される化合物である。
Figure 2022088281000103
(式(H40D)中、L101及びAr101は、前記式(H10)で定義した通りである。
101A、及びR103A~R108Aのうち隣接する2つ以上の1組以上は、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
101A、及びR103A~R108Aは、それぞれ独立に、
水素原子、又は
置換基Rである。
前記置換基Rは、前記式(H10)で定義した通りである。
但し、水素原子であるR101A、及びR103A~R108A
前記置換基RであるR101A、及びR103A~R108Aが有する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、及び
Ar101の置換基が有する水素原子、
のうちの少なくとも1つが重水素原子である。)
一実施形態においては、前記式(H40D)中のR101A、及びR103A~R108Aのうちの少なくとも1つが重水素原子である。
一実施形態においては、前記式(H40D)で表される化合物が、下記式(H41D)で表される化合物である。
Figure 2022088281000104
(式(H41D)中、L101及びAr101は、前記式(H40D)で定義した通りである。
但し、式(H41D)中の
アントラセン骨格を構成する炭素原子に結合する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、及び
Ar101の置換基が有する水素原子、
のうちの少なくとも1つが重水素原子である。)
一実施形態においては、前記式(H40D)で表される化合物が、下記式(H42D-1)~(H42D-3)のいずれかで表される化合物である。
Figure 2022088281000105
(式(H42D-1)~(H42D-3)中、R101A~R108A、L101及びAr101は、前記式(H40D)で定義した通りである。
但し、前記式(H42D-1)中の
水素原子であるR101A、及びR103A~R108A
前記置換基RであるR101A、及びR103A~R108Aが有する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、
Ar101の置換基が有する水素原子、並びに
前記式(H42D-1)中のフェニル基を構成する炭素原子に結合する水素原子のうちの少なくとも1つが重水素原子である。
前記式(H42D-2)中の水素原子であるR101A、及びR103A~R108A
前記置換基RであるR101A、及びR103A~R108Aが有する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、
Ar101の置換基が有する水素原子、並びに
前記式(H42D-2)中のナフチル基を構成する炭素原子に結合する水素原子のうちの少なくとも1つが重水素原子である。
前記式(H42D-3)中の水素原子であるR101A、及びR103A~R108A
前記置換基RであるR101A、及びR103A~R108Aが有する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、
Ar101の置換基が有する水素原子、並びに
前記式(H42D-3)中のナフチル基を構成する炭素原子に結合する水素原子
のうちの少なくとも1つが重水素原子である。)
一実施形態においては、前記式(H42D-1)~(H42D-3)で表される化合物が、下記式(H43D-1)~(H43D-3)のいずれかで表される化合物である。
Figure 2022088281000106
(式(H43D-1)~(H43D-3)中、L101及びAr101は、前記式(H40D)で定義した通りである。
但し、前記式(H43D-1)中のアントラセン骨格を構成する炭素原子に結合する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、
Ar101の置換基が有する水素原子、及び
前記式(H43D-1)中のフェニル基を構成する炭素原子に結合する水素原子のうちの少なくとも1つが重水素原子である。
前記式(H43D-2)中のアントラセン骨格を構成する炭素原子に結合する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、
Ar101の置換基が有する水素原子、及び
前記式(H43D-2)中のナフチル基を構成する炭素原子に結合する水素原子のうちの少なくとも1つが重水素原子である。
前記式(H43D-3)中のアントラセン骨格を構成する炭素原子に結合する水素原子、
101が有する水素原子、
101の置換基が有する水素原子、
Ar101が有する水素原子、
Ar101の置換基が有する水素原子、及び
前記式(H43D-3)中のナフチル基を構成する炭素原子に結合する水素原子
のうちの少なくとも1つが重水素原子である。)
一実施形態においては、前記式(H20)で表される化合物において、Ar101の少なくとも1つは、下記式(H50)で表される構造を有する1価の基である。
Figure 2022088281000107
(式(H50)中、
151は、O、S又はC(R161)(R162)である。
151~R160のうちの1つは、L101と結合する単結合である。
101と結合する単結合ではない、R151~R154のうちの隣接する2以上、及びR155~R160のうちの隣接する2以上のうちの1組以上は互いに結合して置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
161とR162は、互いに結合して置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR161及びR162、並びにL101と結合する単結合ではなく、かつ前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR151~R160は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
前記置換基Rは、前記式(H10)で定義した通りである。
前記式(H50)で表される構造を有する1価の基ではないAr101は、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の2価の複素環基である。)
前記式(H50)におけるL101との単結合となる位置は特に限定されない。
一実施形態においては、前記式(H50)中のR151~R154のうちの1つ、又はR155~R160のうちの1つが、L101と結合する単結合である。
一実施形態においては、Ar101が、下記式(H50-R152)、(H50-R153)、(H50-R154)、(H50-R157)又は(H50-R158)で表される1価の基である。
Figure 2022088281000108
(式(H50-R152)、(H50-R153)、(H50-R154)、(H50-R157)及び(H50-R158)中、X151、R151~R160は、前記式(H50)で定義した通りである。
*は、L101と結合する。)
式(H10)で表される化合物としては、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。式(H10)で表される化合物は、これらの具体例に限定されない。下記具体例中、Dは重水素原子を示す。
Figure 2022088281000109
Figure 2022088281000110
Figure 2022088281000111
Figure 2022088281000112
Figure 2022088281000113
Figure 2022088281000114
Figure 2022088281000115
Figure 2022088281000116
Figure 2022088281000117
Figure 2022088281000118
Figure 2022088281000119
Figure 2022088281000120
Figure 2022088281000121
上記各基の具体例は、本明細書の[定義]の欄に記載の通りである。
本発明の一態様に係る有機EL素子は、前述したように、陰極と、陽極と、前記陰極と前記陽極との間に発光層を有し、前記発光層が、前記式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される化合物を含む以外は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、従来公知の材料、素子構成を適用することができる。
発光層における前記式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される化合物の含有量は、発光層全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましい。
本発明の有機EL素子の代表的な素子構成としては、
(1)陽極/発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(3)陽極/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(5)陽極/有機半導体層/発光層/陰極
(6)陽極/有機半導体層/電子障壁層/発光層/陰極
(7)陽極/有機半導体層/発光層/付着改善層/陰極
(8)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(9)陽極/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(10)陽極/無機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(11)陽極/有機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(12)陽極/絶縁層/正孔注入・輸送層/発光層/絶縁層/陰極
(13)陽極/絶縁層/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
等の構造を挙げることができる。
上記の中で(8)の構成が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書中で「正孔注入・輸送層」は「正孔注入層及び正孔輸送層のうちの少なくともいずれか一方」を意味し、「電子注入・輸送層」は「電子注入層及び電子輸送層のうちの少なくともいずれか一方」を意味する。
以下、本発明の一態様に係る有機EL素子で用いることができる部材、及び各層を構成する、上記化合物以外の材料等について説明する。
(基板)
基板は、発光素子の支持体として用いられる。基板としては、例えば、ガラス、石英、プラスチック等を用いることができる。また、可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルからなるプラスチック基板等が挙げられる。
(陽極)
基板上に形成される陽極には、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物等を用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム-酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム-酸化スズ、酸化インジウム-酸化亜鉛、酸化タングステン、及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。この他、金(Au)、白金(Pt)、又は金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
(正孔注入層)
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、芳香族アミン化合物、又は高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)等も使用できる。
(正孔輸送層)
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層には、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体等を使用する事ができる。ポリ(N-ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4-ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。尚、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
(発光層のゲスト(ドーパント)材料)
発光層は、発光性の高い物質を含む層であり、上記で説明した本発明で用いる材料の他、種々の材料を用いることができる。例えば、発光性の高い物質としては、蛍光を発光する蛍光性化合物や燐光を発光する燐光性化合物を用いることができる。蛍光性化合物は一重項励起状態から発光可能な化合物であり、燐光性化合物は三重項励起状態から発光可能な化合物である。
発光層に用いることができる青色系の蛍光発光材料として、ピレン誘導体、スチリルアミン誘導体、クリセン誘導体、フルオランテン誘導体、フルオレン誘導体、ジアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体等が使用できる。発光層に用いることができる緑色系の蛍光発光材料として、芳香族アミン誘導体等を使用できる。発光層に用いることができる赤色系の蛍光発光材料として、テトラセン誘導体、ジアミン誘導体等が使用できる。
発光層に用いることができる青色系の燐光発光材料として、イリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体等の金属錯体が使用される。発光層に用いることができる緑色系の燐光発光材料としてイリジウム錯体等が使用される。発光層に用いることができる赤色系の燐光発光材料として、イリジウム錯体、白金錯体、テルビウム錯体、ユーロピウム錯体等の金属錯体が使用される。
(発光層のホスト材料)
発光層としては、上述した発光性の高い物質(ゲスト材料)を他の物質(ホスト材料)に分散させた構成としてもよい。発光性の高い物質を分散させるための物質としては、上記で説明した本発明で用いる材料(式(H10)で表される化合物)の他、各種のものを用いることができ、発光性の高い物質よりも最低空軌道準位(LUMO準位)が高く、最高被占有軌道準位(HOMO準位)が低い物質を用いることが好ましい。
発光性の高い物質を分散させるための物質(ホスト材料)としては、1)アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、若しくは亜鉛錯体等の金属錯体、2)オキサジアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、若しくはフェナントロリン誘導体等の複素環化合物、3)カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、ピレン誘導体、ナフタセン誘導体、フルオランテン誘導体、トリフェニレン誘導体、フルオレン誘導体、若しくはクリセン誘導体等の縮合芳香族化合物、4)トリアリールアミン誘導体、若しくは縮合多環芳香族アミン誘導体等の芳香族アミン化合物が使用される。
また、ホスト材料として遅延蛍光性(熱活性化遅延蛍光性)の化合物を用いることもできる。発光層が、上記で説明した本発明で用いる材料と、遅延蛍光性のホスト化合物と、を含むことも好ましい。
(電子輸送層)
電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送層には、1)アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等の金属錯体、2)イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、アジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素芳香族化合物、3)高分子化合物を使用することができる。
(電子注入層)
電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層には、リチウム(Li)、イッテルビウム(Yb)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)、8-ヒドロキシキノリノラト-リチウム(Liq)等の金属錯体化合物、リチウム酸化物(LiO)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、又はそれらの化合物を用いることができる。
(陰極)
陰極には、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物等を用いることが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族又は第2族に属する元素、即ち、リチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、及びマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、及びこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属及びこれらを含む合金等が挙げられる。
本発明の一態様に係る有機EL素子において、各層の形成方法は特に限定されない。従来公知の真空蒸着法、スピンコーティング法等による形成方法を用いることができる。発光層等の各層は、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)あるいは溶媒に解かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
本発明の一態様に係る有機EL素子において、各層の膜厚は特に制限されないが、一般にピンホール等の欠陥を抑制し、印加電圧を低く抑え、発光効率をよくするため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
[電子機器]
本発明の一態様に係る電子機器は、本発明の一態様に係る有機EL素子を備えることを特徴とする。
電子機器の具体例としては、有機ELパネルモジュール等の表示部品、テレビ、携帯電話、又はパーソナルコンピュータ等の表示装置、及び、照明、又は車両用灯具等の発光装置等が挙げられる。
以下、本発明に係る実施例を説明する。本発明はこれらの実施例によって何ら限定されない。
<化合物>
実施例で用いた化合物を以下に示す。
Figure 2022088281000122
化合物1
比較例で用いた化合物を以下に示す。
Figure 2022088281000123
比較化合物1
実施例1
化合物1について以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(蛍光発光ピーク波長の測定)
化合物1をトルエンに溶解させ、5.0×10-6mol/Lの溶液を調製した。得られた溶液を、石英セル(光路長1.0cm)に入れ、蛍光スペクトル測定装置「分光蛍光光度計F-7000」(株式会社日立ハイテクサイエンス製)を用いて、380nmで励起した場合の蛍光発光ピーク波長を測定した。測定結果を表1に示す。
(半値幅の測定)
化合物1を溶媒(トルエン)に溶解させ、5.0×10-6mol/Lの溶液を調製した。得られた溶液を石英セル(光路長1.0cm)へ入れ、「分光蛍光光度計F-7000」を用いて、室温(300[K])で励起光を照射し、波長を変えながら蛍光強度を測定した。フォトルミネッセンススペクトルを図2に示す。縦軸を蛍光強度、横軸を波長とした。このフォトルミネッセンススペクトルから実施例化合物1の半値幅(nm)を測定した。半値幅の測定結果を表1に示す。
比較例1
化合物1の代わりに比較化合物1を使用した以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2022088281000124
<化合物の合成>
化合物1の合成
下記合成スキームに従って化合物1を合成した。
(1)中間体1の合成
Figure 2022088281000125
アルゴン雰囲気下、3.22gのN-(3-ブロモフェニル)カルバゾール(10mmol)、2.34gの2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニソール(10mmol)、347mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.3mmol)、及び2.12gの炭酸ナトリウム(20mmol)を200mLのDME/水(10:1)混合溶媒に溶かして100℃で24時間加熱攪拌した。反応終了後、水を加えて有機相を抽出して得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィーを用いて精製したところ、3.14gの淡黄色固体を得た。得られた固体は目的物である中間体1であり、マススペクトル分析の結果、分子量349.43に対し、m/z=349であった(収率90%)。
(2)化合物1の合成
Figure 2022088281000126
アルゴン雰囲気下、349mgの中間体1(1.0mmol)を、10mLの1,2-ジクロロベンゼンに溶かし、251mgの三臭化ホウ素(1.0mmol)を滴下して1時間攪拌した。129mgのエチルジイソプロピルアミン(1.0mmol)を添加後、さらに180℃で6時間攪拌した。反応終了後、水を添加し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を集め濃縮後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、154mgの淡黄色固体を得た。得られた固体は目的物である化合物1であり、マススペクトル分析の結果、分子量343.19に対し、m/z=343であった(収率45%)。

Claims (28)

  1. 下記式(1)で表される1又は2以上の構造から構成される化合物。
    Figure 2022088281000127
    (式(1)中、
    環p、環q、環r及び環sは、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環qと環rとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環rと環pとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環pと環sとは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    Xは、O、S又はSeである。
    式(1)で表される2以上の構造から構成される場合、一の式(1)で表される構造における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、他の式(1)で表される構造における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、が共有されるか、あるいは共有されない。ただし、一の式(1)におけるB-X結合と、他の式(1)におけるB-X結合と、が共有されることはない。
    式(1)で表される2以上の構造は、同一でもよく、異なっていてもよい。)
  2. 前記式(1)で表される1つの構造から構成される請求項1に記載の化合物。
  3. 下記式(1-1)で表される構造及び下記式(1-1’)で表される構造から構成される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2022088281000128
    (式(1-1)中、X、環p、環q、環r及び環sは、前記式(1)で定義した通りである。
    式(1-1’)中、環p’、環q’、環r’及び環s’は、それぞれ独立に、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環q’と環r’とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r’と環p’とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p’と環s’とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’は、O、S又はSeである。
    前記式(1-1)における環p、環q、環r及び環sからなる群から選択される1以上を含む構造と、前記式(1-1’)における環p’、環q’、環r’及び環s’からなる群から選択される1以上を含む構造と、が共有されるか、あるいは共有されない。ただし、前記式(1-1)におけるB-X結合と、前記式(1-1’)におけるB-X’結合と、が共有されることはない。)
  4. 下記式(11)~(20)のいずれかで表される化合物である請求項1又は3に記載の化合物。
    Figure 2022088281000129
    Figure 2022088281000130
    (式(11)~式(20)中、Xは、前記式(1)で定義した通りである。
    式(11)中、環p1、環q1、環r1及び環s1はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環q1と環r1とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r1と環p1とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p1と環s1とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    式(12)中、環p2、環q2、環r2、環s2及び環s’2はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環r2と環p2とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p2と環s2とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環q2と環s’2とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’は、O、S又はSeである。
    式(13)中、環p3、環q3、環r3、環s3、環p’3、環q’3及び環s’3はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環q3と環r3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r3と環p3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p3と環s3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r3と環p’3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r3と環q’3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p’3と環s’3とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’は、O、S又はSeである。
    式(14)中、環p4、環q4、環r4、環s4、環p’4、環q’4及び環s’4はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環q4と環r4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r4と環p4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p4と環s4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r4と環p’4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r4と環q’4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p’4と環s’4とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’は、O、S又はSeである。
    式(15)中、環p5、環q5、環r5、環s5及び環s’5はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環q5と環r5とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p5と環s5とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p5と環s’5とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’は、O、S又はSeである。
    式(16)中、環p6、環q6、環r6、環s6、環p’6、環q’6、環r’6、環q”6及び環r”6はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環q6と環r6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r6と環p6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環q’6と環r’6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r’6と環p’6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環s6と環r”6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環q”6と環r”6とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’及びX”はそれぞれ独立に、O、S又はSeである。
    式(17)中、環p7、環q7、環r7、環s7、環p’7、及び環r’7はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環q7と環r7とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r7と環p7とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環q7と環r’7とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r’7と環p’7とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’は、O、S又はSeである。
    式(18)中、環p8、環q8、環r8、環s8、環p’8、及び環r’8はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環q8と環r8とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r8と環p8とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環s8と環r’8とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環q’8と環r’8とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’は、O、S又はSeである。
    式(19)中、環p9、環q9、環r9、環s9、環p’9、環r’9及び環s’9はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環q9と環r9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r9と環p9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p9と環s9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環q9と環r’9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r’9と環p’9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p’9と環s’9とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’は、O、S又はSeである。
    式(20)中、環p10、環q10、環r10、環s10及び環s’10はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。
    環p10と環r10とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環p10と環s10とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    環r10と環s’10とは、単結合又は1つ以上の原子を介して結合して、置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の、飽和又は不飽和の縮合環を形成しない。
    X’は、O、S又はSeである。)
  5. 前記環p、前記環q、前記環r及び前記環sが、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のベンゼン環、置換もしくは無置換のフラン環、置換もしくは無置換のチオフェン環、置換もしくは無置換のセレノフェン環、置換もしくは無置換のピロール環、置換もしくは無置換のベンゾフラン環、置換もしくは無置換のベンゾチオフェン環、置換もしくは無置換のベンゾセレノフェン環、置換もしくは無置換のインドール環、置換もしくは無置換のジベンゾフラン環、置換もしくは無置換のジベンゾチオフェン環、置換もしくは無置換のジベンゾセレノフェン環、及び、置換もしくは無置換のカルバゾール環からなる群から選択される請求項1~4のいずれかに記載の化合物。
  6. 下記式(21)、(21-2)、(21-3)、(21-4)及び(21-5)で表される化合物からなる群から選択される請求項1、2、4、及び5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000131
    (式(21)、(21-2)、(21-3)、(21-4)及び(21-5)中、Xは、前記式(1)で定義した通りである。
    式(21)中、R101~R104のうち隣接する2つ以上;R104とR105;R105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;R112とR113;及びR113~R116のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101~R116は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(21-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    101~R104のうち隣接する2つ以上;R104とR105;R105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;R112とR122;及びR122とR121の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101~R112及びR121~R122は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(21-3)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    101~R104のうち隣接する2つ以上;R104とR105;R105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;及びR121とR122の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR101~R112及びR121~R122は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(21-4)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;R112とR113;R113~R116のうち隣接する2つ以上;R121とR122;及びR122とR105の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR105~R116及びR121~R122は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(21-5)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    105~R107のうち隣接する2つ以上;R107とR108;R108~R112のうち隣接する2つ以上;R112とR113;R113~R116のうち隣接する2つ以上;及びR121とR122の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR105~R116及びR121~R122は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  7. 下記式(22)及び(22-2)で表される化合物からなる群から選択される請求項1及び3~5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000132
    (式(22)及び(22-2)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
    式(22)中、R201~R204のうち隣接する2つ以上;R204とR205;R205~R207のうち隣接する2つ以上;R207とR208;R208~R211のうち隣接する2つ以上;R212~R215のうち隣接する2つ以上;R215とR216;及びR216とR217の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR201~R217は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(22-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    201~R204のうち隣接する2つ以上;R204とR205;R205~R207のうち隣接する2つ以上;R207とR222;R222とR221;R212~R215のうち隣接する2つ以上;R215とR216;及びR216とR217の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR201~R207、R212~R217及びR221~R222は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  8. 下記式(23)、(23-2)、(23-3)、(23-4)、(23-5)、(23-6)、(23-7)、(23-8)及び(23-9)で表される化合物からなる群から選択される請求項1及び3~5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000133
    Figure 2022088281000134
    Figure 2022088281000135
    (式(23)、(23-2)、(23-3)、(23-4)、(23-5)、(23-6)、(23-7)、(23-8)及び(23-9)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
    式(23)中、R301~R304のうち隣接する2つ以上;R304とR305;R305~R307のうち隣接する2つ以上;R307とR308;R308とR309;R309~R311のうち隣接する2つ以上;R311とR312;R312~R315のうち隣接する2つ以上;R316~R319のうち隣接する2つ以上;R319とR320;R320~R322のうち隣接する2つ以上;R322とR323;及びR323~R326のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR301~R326は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(23-2)中、R331~R334のうち隣接する2つ以上;R334とR335;R335~R337のうち隣接する2つ以上;R337とR338;R338~R340のうち隣接する2つ以上;R340とR341;R341~R343のうち隣接する2つ以上;R343とR344;R344~R347のうち隣接する2つ以上;R348~R351のうち隣接する2つ以上;R351とR352;R352とR353;及びR353~R356のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR331~R356は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(23-3)中、R361~R364のうち隣接する2つ以上;R364とR365;R365~R367のうち隣接する2つ以上;R367とR368;R368~R370のうち隣接する2つ以上;R370とR371;R371~R374のうち隣接する2つ以上;R375~R378のうち隣接する2つ以上;R378とR379;R379~R381のうち隣接する2つ以上;R381とR382;R382とR383;及びR383~R386のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR361~R386は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(23-4)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    301~R304のうち隣接する2つ以上;R304とR305;R305~R307のうち隣接する2つ以上;R307とR308;R308とR309;R309~R311のうち隣接する2つ以上;R311とR312;R312~R315のうち隣接する2つ以上;R316~R319のうち隣接する2つ以上;R319とR320;R320~R322のうち隣接する2つ以上;R322とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR301~R322及びR391~R392は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(23-5)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    301~R304のうち隣接する2つ以上;R304とR305;R305~R307のうち隣接する2つ以上;R307とR308;R308とR309;R309~R311のうち隣接する2つ以上;R311とR312;R312~R315のうち隣接する2つ以上;R393とR394;及びR394とR320;R320~R322のうち隣接する2つ以上;R322とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR301~R315、R320~R322及びR391~R394は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    式(23-6)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    331~R334のうち隣接する2つ以上;R334とR335;R335~R337のうち隣接する2つ以上;R337とR338;R338~R340のうち隣接する2つ以上;R340とR341;R341~R343のうち隣接する2つ以上;R343とR344;R344~R347のうち隣接する2つ以上;R348~R351のうち隣接する2つ以上;R351とR352;R352とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR331~R352及びR391~R392は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(23-7)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    331~R334のうち隣接する2つ以上;R334とR335;R335~R337のうち隣接する2つ以上;R337とR338;R338~R340のうち隣接する2つ以上;R340とR341;R341~R343のうち隣接する2つ以上;R343とR344;R344~R347のうち隣接する2つ以上;R393とR394;及びR394とR352;R352とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR331~R347、R352及びR391~R394は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    式(23-8)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    361~R364のうち隣接する2つ以上;R364とR365;R365~R367のうち隣接する2つ以上;R367とR368;R368~R370のうち隣接する2つ以上;R370とR371;R371~R374のうち隣接する2つ以上;R375~R378のうち隣接する2つ以上;R378とR379;R379~R381のうち隣接する2つ以上;R381とR382;R382とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR361~R382及びR391~R392は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(23-9)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    361~R364のうち隣接する2つ以上;R364とR365;R365~R367のうち隣接する2つ以上;R367とR368;R368~R370のうち隣接する2つ以上;R370とR394;R394とR393;R375~R378のうち隣接する2つ以上;R378とR379;R379~R381のうち隣接する2つ以上;R381とR382;R382とR392;及びR392とR391の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR361~R370、R375~R382及びR391~R392は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  9. 下記式(24)、(24-2)、(24-3)、(24-4)、(24-5)及び(24-6)で表される化合物からなる群から選択される請求項1及び3~5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000136
    Figure 2022088281000137
    (式(24)、(24-2)、(24-3)、(24-4)、(24-5)及び(24-6)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
    式(24)中、R401~R404のうち隣接する2つ以上;R404とR405;R405~R407のうち隣接する2つ以上;R407とR408;R408とR409;R409とR410;R410~R413のうち隣接する2つ以上;R414~R417のうち隣接する2つ以上;R417とR418;R418~R420のうち隣接する2つ以上;R420とR421;R421とR422;R422とR423;及びR423~R426のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR401~R426は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(24-2)中、R431~R434のうち隣接する2つ以上;R434とR435;R435~R437のうち隣接する2つ以上;R437とR438;R438とR439;R439とR440;R440~R442のうち隣接する2つ以上;R442とR443;R443~R446のうち隣接する2つ以上;R447~R450のうち隣接する2つ以上;R450とR451;R451とR452;R452とR453;及びR453~R456のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR431~R456は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(24-3)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    401~R404のうち隣接する2つ以上;R404とR405;R405~R407のうち隣接する2つ以上;R407とR408;R408とR409;R409とR410;R410~R413のうち隣接する2つ以上;R414~R417のうち隣接する2つ以上;R417とR418;R418~R420のうち隣接する2つ以上;R420とR421;R421とR422;R422とR462;及びR462とR461の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR401~R422及びR461~R462は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(24-4)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    401~R404のうち隣接する2つ以上;R404とR405;R405~R407のうち隣接する2つ以上;R407とR408;R408とR409;R409とR464;R464とR463;R414~R417のうち隣接する2つ以上;R417とR418;R418~R420のうち隣接する2つ以上;R420とR421;R421とR422;R422とR462;及びR462とR461の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR401~R409、R414~R422及びR461~R464は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    式(24-5)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    431~R434のうち隣接する2つ以上;R434とR435;R435~R437のうち隣接する2つ以上;R437とR438;R438とR439;R439とR440;R440~R442のうち隣接する2つ以上;R442とR443;R443~R446のうち隣接する2つ以上;R447~R450のうち隣接する2つ以上;R450とR451;R451とR452;R452とR462;及びR462とR461の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR431~R452及びR461~R462は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(24-6)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    431~R434のうち隣接する2つ以上;R434とR435;R435~R437のうち隣接する2つ以上;R437とR438;R438とR439;R439とR440;R440~R442のうち隣接する2つ以上;R442とR443;R443~R446のうち隣接する2つ以上;R463とR464;R464とR451;R451とR452;R452とR462;及びR462とR461の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR431~R446、R451~R452及びR461~R464は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  10. 下記式(25)、(25-2)及び(25-3)で表される化合物からなる群から選択される請求項1及び3~5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000138
    (式(25)、(25-2)及び(25-3)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
    式(25)中、R501~R504のうち隣接する2つ以上;R505~R508のうち隣接する2つ以上;R508とR509;R509とR510;R510~R513のうち隣接する2つ以上;R514~R517のうち隣接する2つ以上;及びR517とR501の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    509、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR501~R508及びR510~R517は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(25-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    505~R508のうち隣接する2つ以上;R508とR509;R509とR510;R510~R513のうち隣接する2つ以上;R514~R517のうち隣接する2つ以上;R517とR522;及びR522とR521の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    及びR509、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR505~R508及びR510~R517、R521~R522は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(25-3)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    505~R508のうち隣接する2つ以上;R508とR509;R509とR510;R510~R513のうち隣接する2つ以上;R523とR524;R524とR522;及びR522とR521の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    及びR509、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR505~R508及びR510~R513、R521~R524は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  11. 下記式(26)、(26-2)、(26-3)及び(26-4)で表される化合物からなる群から選択される請求項1及び3~5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000139
    Figure 2022088281000140
    (式(26)、(26-2)、(26-3)及び(26-4)中、X、X’及びX”は、前記式(1)で定義した通りである。
    式(26)中、R601~R604のうち隣接する2つ以上;R604とR605;R605~R609のうち隣接する2つ以上;R609とR610;R611~R614のうち隣接する2つ以上;R614とR615;R615~R619のうち隣接する2つ以上;R619とR620;R621~R624のうち隣接する2つ以上;R624とR625;R625~R629のうち隣接する2つ以上;及びR629とR630の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR601~R630は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(26-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    601~R604のうち隣接する2つ以上;R604とR605;R605~R609のうち隣接する2つ以上;R609とR610;R641とR642;R642とR615;R615~R619のうち隣接する2つ以上;R619とR620;R621~R624のうち隣接する2つ以上;R624とR625;R625~R629のうち隣接する2つ以上;及びR629とR630の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR601~R610、R615~R630及びR641~R642は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(26-3)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    601~R604のうち隣接する2つ以上;R604とR605;R605~R609のうち隣接する2つ以上;R609とR610;R641とR642;R642とR615;R615~R619のうち隣接する2つ以上;R619とR620;R643とR644;R644とR625;R625~R629のうち隣接する2つ以上;及びR629とR630の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR601~R610、R615~R620、R625~R630及びR641~R644は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    式(26-4)中、Y、Y’及びY”は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    605~R609のうち隣接する2つ以上;R609とR610;R641とR642;R642とR615;R615~R619のうち隣接する2つ以上;R619とR620;R643とR644;R644とR625;R625~R629のうち隣接する2つ以上;R629とR630;R645とR646;及びR646とR605の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR605~R610、R615~R620、R625~R630及びR641~R646は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  12. 下記式(27)、(27-2)及び(27-3)で表される化合物からなる群から選択される請求項1及び3~5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000141
    (式(27)、(27-2)及び(27-3)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
    式(27)中、R701~R705のうち隣接する2つ以上;R705とR706;R706~R709のうち隣接する2つ以上;R710~R712のうち隣接する2つ以上;R713~R716のうち隣接する2つ以上;R716とR717;R717~R721のうち隣接する2つ以上;R721とR722;及びR722とR701の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR701~R722は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(27-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    701~R705のうち隣接する2つ以上;R705とR732;R732とR731;R710~R712のうち隣接する2つ以上;R713~R716のうち隣接する2つ以上;R716とR717;R717~R721のうち隣接する2つ以上;R721とR722;及びR722とR701の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR701~R705、R710~R722及びR731~R732は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(27-3)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    701~R705のうち隣接する2つ以上;R705とR732;R732とR731;R710~R712のうち隣接する2つ以上;R733とR734;R714とR717;R717~R721のうち隣接する2つ以上;R721とR722;及びR722とR701の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR701~R705、R710~R712、R717~R722及びR731~R734は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  13. 下記式(28)、(28-2)及び(28-3)で表される化合物からなる群から選択される請求項1及び3~5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000142
    (式(28)、(28-2)及び(28-3)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
    式(28)中、R801~R805のうち隣接する2つ以上;R805とR806;R806~R809のうち隣接する2つ以上;R810とR811;R811とR812;R812~R816のうち隣接する2つ以上;R816とR817;R817~R820のうち隣接する2つ以上;R821とR822;及びR822とR801の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR801~R822は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(28-2)中、Yは、O、S、Se、又はNRである。
    801~R805のうち隣接する2つ以上;R805とR832;R832とR831;R810とR811;R811とR812;R812~R816のうち隣接する2つ以上;R816とR817;R817~R820のうち隣接する2つ以上;R821とR822;及びR822とR801の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR801~R805、R810~R822及びR831~R832は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    式(28-3)中、Y及びY’は、それぞれ独立に、O、S、Se、又はNRである。
    801~R805のうち隣接する2つ以上;R805とR832;R832とR831;R810とR811;R811とR812;R812~R816のうち隣接する2つ以上;R816とR834;R834とR833;R821とR822;及びR822とR801の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    、並びに前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR801~R805、R810~R816、R821~R822及びR831~R834は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    が2以上存在する場合、2以上のRは同一でもよく、異なっていてもよい。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  14. 下記式(29)で表される請求項1及び3~5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000143
    (式(29)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
    941~R945のうち隣接する2つ以上;R945とR946;R946~R948のうち隣接する2つ以上;R948とR949;R949~R952のうち隣接する2つ以上;R953とR954;R954~R958のうち隣接する2つ以上;R958とR959;R959~R961のうち隣接する2つ以上;R961とR962;R962~R965のうち隣接する2つ以上;及びR966とR941の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR941~R966は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  15. 下記式(30)で表される請求項1及び3~5のいずれかに記載の化合物。
    Figure 2022088281000144
    (式(30)中、X及びX’は、前記式(1)で定義した通りである。
    1001~R1003のうち隣接する2つ以上;R1004~R1007のうち隣接する2つ以上;R1007とR1008;R1008~R1010のうち隣接する2つ以上;R1010とR1011;R1011~R1013のうち隣接する2つ以上;R1013とR1014;及びR1014~R1017のうち隣接する2つ以上の1組以上が、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR1001~R1017は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基Rである。
    置換基Rは、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    -Si(R901)(R902)(R903)、
    -O-(R904)、
    -S-(R905)、
    -N(R906)(R907
    (ここで、R901~R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R901~R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901~R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の1価の複素環基
    からなる群から選択される。
    置換基Rが2以上存在する場合、2以上の置換基Rは同一でもよく、異なっていてもよい。)
  16. 下記式(31)で表される請求項6に記載の化合物。
    Figure 2022088281000145
    (式(31)中、R101~R111、R114~R116及びXは前記式(21)で定義した通りである。)
  17. 下記式(41)で表される請求項1又は2に記載の化合物。
    Figure 2022088281000146
    (式(41)中、Xは前記式(1)で定義した通りである。)
  18. 「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、
    炭素数1~50のアルキル基、
    炭素数1~50のハロアルキル基、
    炭素数2~50のアルケニル基、
    炭素数2~50のアルキニル基、
    環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
    炭素数1~50のアルコキシ基、
    炭素数1~50のアルキルチオ基、
    環形成炭素数6~50のアリールオキシ基、
    環形成炭素数6~50のアリールチオ基、
    炭素数7~50のアラルキル基、
    -Si(R41)(R42)(R43)、
    -C(=O)R44、-COOR45
    -S(=O)46
    -P(=O)(R47)(R48)、
    -Ge(R49)(R50)(R51)、
    -N(R52)(R53)(ここで、R41~R53は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基、環形成炭素数6~50のアリール基、又は環形成原子数5~50の1価の複素環基である。R41~R53が2以上存在する場合、2以上のR41~R53のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
    ヒドロキシ基、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    環形成炭素数6~50のアリール基、及び
    環形成原子数5~50の1価の複素環基からなる群から選択される、請求項1~17のいずれかに記載の化合物。
  19. 「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、
    炭素数1~18のアルキル基、
    環形成炭素数6~18のアリール基、及び
    環形成原子数5~18の1価の複素環基からなる群から選択される、請求項1~18のいずれかに記載の化合物。
  20. 「置換もしくは無置換の」という場合における置換基が、
    炭素数1~5のアルキル基である請求項1~19のいずれかに記載の化合物。
  21. 請求項1~20のいずれかに記載の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  22. 陰極と、
    陽極と、
    前記陰極及び前記陽極の間に配置された1以上の有機層と、を有し、
    前記1以上の有機層のうちの少なくとも1つの層が、請求項1~20のいずれかに記載の化合物を含む、
    有機エレクトロルミネッセンス素子。
  23. 陰極と、
    陽極と、
    前記陰極及び前記陽極の間に配置された1以上の発光層と、を有し、
    前記1以上の発光層のうちの少なくとも1つの層が、請求項1~20のいずれかに記載の化合物を含む、
    有機エレクトロルミネッセンス素子。
  24. 前記陽極と前記発光層との間に正孔輸送層を有する請求項23に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  25. 前記陰極と前記発光層との間に電子輸送層を有する請求項23又は24に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  26. 前記1以上の発光層のうちの少なくとも1つの層が、さらに、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、ピレン誘導体、ナフタセン誘導体、フルオランテン誘導体、トリフェニレン誘導体、フルオレン誘導体、及びクリセン誘導体からなる群から選ばれる1以上の縮合芳香族化合物を含む、請求項23~25のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  27. 前記1以上の発光層のうちの少なくとも1つの層が、さらに、遅延蛍光性のホスト化合物を含む、請求項23~26のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  28. 請求項22~27のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器。
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