JP2022087478A - エレベーターのロープ支持機構、及び、エレベーターのロープ端末処理方法 - Google Patents

エレベーターのロープ支持機構、及び、エレベーターのロープ端末処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロープ端末のロープ伸びに対する補正作業の大幅な工数低減を図ることができるエレベーターのロープ支持機構、及び、エレベーターのロープ端末処理方法を提供する。【解決手段】エレベーターに設けられるロープの一端部又は両端部に設けられるロープ支持機構において、エレベーターに設けられるロープの端部が挿入され、ロープの端部を保持するロープソケットと、ロープソケットに接続されるシンブルロッドとを備える。また、シンブルロッドに接続される調整用ロッドと、シンブルロッド又は調整用ロッドを支持する支持ブラケットと、を備え、調整用ロッドは取り外し可能又は交換可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、エレベーターのロープ支持機構、及び、エレベーターのロープ端末処理方法に関する。
従来、エレベーターのロープ端末は、エレベーター据え付け後又はロープ交換後の大幅なロープ伸びを補正するために、ロープの切り詰め作業を実施する。そのため、エレベーター据え付け、又は、ロープ交換から一定期間経過後に、再度、片側のロープ端末処理を実施する必要があり、その施工の作業数が大きいといった問題がある。
これに対して、特許文献1では、調整用ロープを設けることにより、ロープの切り詰め作業を代替する方法が開示されている。特許文献1では、経年変化によってワイヤーロープに伸びが生じた場合には、もとの調整用ロープをその伸び量分を短縮した長さの調整用ロープに交換することによって、ワイヤーロープ全体の長さが調整される。
特開平6-171860号公報
しかしながら、調整用ロープを設けることによりロープの切り詰め作業を代替する場合調整用ロープ自体の切り詰めが必要となる。
そこで、本発明は、ロープ端末のロープ伸びに対する補正作業の大幅な工数低減を図ることができるエレベーターのロープ支持機構、及び、エレベーターのロープ端末処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のエレベーターのロープ支持機構は、以下の構成を有する。本発明のエレベーターのロープ支持機構は、エレベーターに設けられるロープの一端部又は両端部に設けられる。そして、ロープ支持機構は、ロープソケットと、シンブルロッドと、調整用ロッドと、支持ブラケットとを備える。ロープソケットは、エレベーターに設けられるロープの端部が挿入され、ロープの端部を保持する。シンブルロッドは、ロープソケットに接続される。調整用ロッドは、シンブルロッドに接続される。支持ブラケットは、シンブルロッド又は調整用ロッドを支持する。そして、本発明のエレベーターのロープ支持機構では、調整用ロッドは取り外し可能又は交換可能である。
本発明のエレベーターのロープ端末処理は、上記ロープ支持機構を有するエレベーターにおいて、以下の工程で行われる。まず、支持ブラケットとロープソケットとの位置関係を保持するための補助ワイヤを支持ブラケットとロープソケットとに取り付ける。次に、調整用ロッドの支持ブラケットへの支持位置の変更、調整用ロッドの交換、又は、調整用ブラケットの取り外しを行うことで、シンブルロッド及び調整用ロッドで構成されるロッド部の長さを調整する。次に、補助ワイヤを取り外す。
本発明によれば、ロープの伸びに対する補正作業の工数を大幅に低減することができる。
本発明の一実施形態に係るエレベーターの全体構成図である。 図2Aは、第1主ロープ支持機構30の概略構成図であり、図2Bは、第1主ロープ支持機構30の要部を拡大した図である。 図3Aは、第1主ロープ支持機構30で用いられるシンブルロッド32の概略構成図である。図3Bは、第1主ロープ支持機構30で用いられるシンブルロッド32及び調整用ロッド33(接続前)の概略構成図である。図3Cは、第1主ロープ支持機構30で用いられるシンブルロッド32及び調整用ロッド33(接続後)の概略構成図である。 図4A~図4Cは、エレベーター1のロープ端末処理方法を工程順に説明するための図である。 調整用ロッド33を取り外し、シンブルロッド32を直接支持ブラケット31に支持させた場合の第1主ロープ支持機構30の概略構成図である。 コンペンロープ131の調整時におけるコンペンロープ支持機構80の概略構成図である。 コンペンロープ131の調整後におけるコンペンロープ支持機構80の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態に係るエレベーターのロープ支持機構及びエレベーターのロープ端末処理方法の一例を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。以下で説明する各図において、共通の部材には同一の符号を付している。
1.エレベーターの構成
まず、本発明の一実施の形態(以下、「本実施形態」という。)に係るエレベーターのロープ支持機構が適用されるエレベーターの全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態のエレベーターの構成例を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のエレベーター1は、建築構造物内に形成された昇降路110に設けられている。エレベーター1は、昇降路110内を昇降動作し、人や荷物を載せる乗りかご120と、主ロープ130と、釣合おもり140と、巻上機100と、第1主ロープ支持機構30と、第2主ロープ支持機構70とを備えている。また、エレベーター1は、コンペンロープ131と、コンペンロープ131が巻回するコンペンプーリ132と、このコンペンロープ131を支持するコンペンロープ支持部90と、コンペンロープ支持機構80とを備えている。第1主ロープ支持機構30及び第2主ロープ支持機構70とコンペンロープ支持機構80は本発明のロープ支持機構に相当するものである。また、以下では、乗りかご120が昇降移動する方向を上下方向として説明する。
[昇降路]
昇降路110は、乗りかご120が昇降するための空間であり、建物内部の各階を上下方向に貫いて設けられている。昇降路110の内壁面には、乗りかご120の昇降を案内するガイドレール(図示を省略する)が取り付けられている。また、昇降路110の壁面における各階に相当する高さ位置には、各階に通じる乗場ドア(図示を省略する)が設けられている。また、昇降路110の頂部には、機械室101が設けられている。
[乗りかご]
乗りかご120は、中空の略直方体状に形成されている。乗りかご120は、主ロープ130を介して、釣合おもり140と連結され、昇降路110内を昇降する。この乗りかご120は、昇降路110内の壁面に設けられたガイドレールに案内され、昇降路110内の上下方向に昇降する。乗りかご120の側面には、乗場ドアに対応する位置に、かごドアが設けられており、各階に乗りかご120が停止した際に、かごドア及び乗場ドアが開くことで、乗りかご120への人や荷物の乗り降りが行われる。
[主ロープ]
主ロープ130は、軸方向の一端が乗りかご120の上部に第1主ロープ支持機構30を介して接続されており、他端が、釣合おもり140の上部に第2主ロープ支持機構70を介して接続されている。また、主ロープ130の中間部は、機械室101に配置された巻上機100に巻き掛けられると共に、巻上機100近傍に配置された反らせ車102に装架されている。第1主ロープ支持機構30及び第2主ロープ支持機構70については後で詳述する。
[釣合おもり]
釣合おもり140は、昇降路110内において、主ロープ130の他端に吊り下げられた状態で収容されている。釣合おもり140は、図示を省略するおもり側ガイドレールに沿って昇降路110内を昇降動作する。
[巻上機]
機械室101に配置され、主ロープ130を巻き掛けることにより乗りかご120を昇降させる。また、巻上機100の近傍には、主ロープ130が装架される反らせ車102が設けられている。
[コンペンロープ]
コンペンロープ131は、乗りかご120と釣合おもり140とを連結するように接続されている。コンペンロープ131の一端は、乗りかご120の上下方向の下部に設けられたブラケット91にコンペンロープ支持部90を介して支持されている。また、コンペンロープ131の一端部とは反対側の他端部は、後述するコンペンロープ支持機構80を介して釣合おもり140の側面部に接続されている。
コンペンロープ131は、乗りかご120や釣合おもり140から昇降路110の下方に向けて垂れ下がる。そして、コンペンロープ131の昇降路110下方に垂れ下がった中間部は、コンペンプーリ132に巻回されている。
エレベーター1では、乗りかご120及び釣合おもり140の昇降方向の移動距離が長くなると、主ロープ130における巻上機100から乗りかご120までの長さが、乗りかご120の位置により変化する。その結果、主ロープ130自体の重さにより、主ロープ130における巻上機100に対して、乗りかご120側の重量と、釣合おもり140側の重量の差が大きくなる。これに対し、コンペンロープ131を設けることで、主ロープ130における乗りかご120側の重量と、釣合おもり140側の重量の差を小さくすることができる。
[コンペンプーリ]
コンペンプーリ132は、昇降路110の上下方向の下方に設けられたピットに回転可能に配置されている。コンペンプーリ132にはコンペンロープ131が巻回されている。
本実施形態は、主ロープ130の端末における第1主ロープ支持機構30、第2主ロープ支持機構70、及び、コンペンロープ131の端末におけるコンペンロープ支持機構80に特徴がある。以下では、第1主ロープ支持機構30、第2主ロープ支持機構70、及び、コンペンロープ支持機構80について説明する。
2.第1主ロープ支持機構、第2主ロープ支持機構
本実施形態において、第1主ロープ支持機構30及び第2主ロープ支持機構70は、同様の構成を有しているため、ここでは、代表して第1主ロープ支持機構30について説明する。図2Aは、第1主ロープ支持機構30の概略構成図であり、図2Bは、第1主ロープ支持機構30の要部を拡大した図である。図2Aでは、3本の主ロープ130を支持する第1主ロープ支持機構30を例に説明する。
また、図3Aは、本実施形態の第1主ロープ支持機構30で用いられるシンブルロッド32の概略構成図である。また、図3Bは、本実施形態の第1主ロープ支持機構30で用いられるシンブルロッド32及び調整用ロッド33(接続前)の概略構成図である。図3Cは、本実施形態の第1主ロープ支持機構30で用いられるシンブルロッド32及び調整用ロッド33(接続後)の概略構成図である。
図2Aに示すように、本実施形態の第1主ロープ支持機構30は、支持ブラケット31、ロープソケット35、ロッド部34、及び、バネ部材36で構成されている。本実施形態では、ロッド部34は、シンブルロッド32と調整用ロッド33とで構成されている。
[支持ブラケット]
支持ブラケット31は、平板状の部材で構成されており、乗りかご120に固定された固定部材(図示を省略する)に固定されている。支持ブラケット31には、それぞれの主ロープ130に対応する挿通孔31aが設けてあり、この挿通孔31aには、調整用ロッド33か、場合によっては、シンブルロッド32が挿通される。
[ロープソケット]
ロープソケット35は、それぞれの主ロープ130をシンブルロッド32に固定するものためのものであり、両端部が開口された筒状部材で構成されている。ロープソケット35の主ロープ130側の端面には、主ロープ130を挿通する挿通口35aが設けられている。主ロープ130は、挿通口35aからロープソケット35内に挿通され、ロープソケット35内部の楔に巻き掛けられた後、再度挿通口35aからロープソケット35の外側に引き出される。そして、ロープソケット35の外側に引き出された主ロープ130の端末側と、主ロープ130のロープソケット35に挿通する手前側の主ロープ130部分とがグリップ(図示を省略する)によって固定される。これにより、主ロープ130がロープソケット35に固定される。
また、ロープソケット35の主ロープ130が挿通される側とは反対側の端面には、後述するシンブルロッド32が挿入される挿入口35bが設けられている。また、ロープソケット35の、後述するシンブルロッド32の接続部32bが配置される位置を挟んで対向する側面部には、シンブルロッド32を固定する際に用いるシャフト孔35cが設けられている。
[シンブルロッド]
シンブルロッド32は、ロープソケット35に接続される棒状の部材であり、図3Aに示すように、側周面に雄ネジが設けられた第1ネジ部32aと、第1ネジ部32aと一体に形成された接続部32bとを有する。接続部32bは、シンブルロッド32のロープソケット35に挿入される側の端部に設けられており、接続部32bにはシンブルロッド32の軸方向と直交する方向に貫通する貫通孔32c(図3A参照)が設けられている。
シンブルロッド32をロープソケット35に接続する場合、まず、シンブルロッド32の接続部32bを、ロープソケット35の主ロープ130が挿通される側とは反対側の端面の挿入口35bからロープソケット35内に挿入させる。そして、接続部32bをロープソケット35に挿入した後、ロープソケット35のシャフト孔35c及び接続部32bの貫通孔32cにシャフト38を挿通する。その後、シャフト38のロープソケット35から突出した両端部に設けられたピン孔(図示を省略する)に割ピン39を差し込む。これにより、シンブルロッド32をロープソケット35に固定することができる。
また、シンブルロッド32は、第1ネジ部32aに設けられた雄ネジによって、後述する調整用ロッド33に締結される(図2A参照)か、支持ブラケット31に支持される(図5参照)。
[調整用ロッド]
調整用ロッド33は、シンブルロッド32に接続される棒状の部材であり、図3Bに示すように側周面に雄ネジが設けられた第2ネジ部33aと、第2ネジ部33aと一体に形成された螺合部33bとを有する。螺合部33bは、内周面に雌ネジが設けられており、この雌ネジは、シンブルロッド32の第1ネジ部32aに設けられた雄ネジに螺合する。螺合部33bにおいてシンブルロッド32と調整用ロッド33が締結される。
また、調整用ロッド33は、第2ネジ部33aに設けられた雄ネジによって、支持ブラケット31を挿通した状態で支持ブラケット31に支持される。調整用ロッド33の第2ネジ部33aの軸方向における長さについては後で詳述する。
[バネ部材]
バネ部材36は円筒形状の圧縮コイルばねで構成されており、シンブルロッド32の第1ネジ部32a及び調整用ロッド33の第2ネジ部33aを挿通可能な内径を有する。支持ブラケット31において調整用ロッド33を支持させる場合には、支持ブラケット31の挿通孔31aに調整用ロッド33を挿通させる。その後、挿通した調整用ロッド33の第2ネジ部33aの端部に、支持ブラケット31側から第1バネ座36a(図6参照)、バネ部材36、第2バネ座36b(図6参照)を介してナット37を螺合する。これにより、調整用ロッド33を支持ブラケット31に支持させることができる。
一方、支持ブラケット31においてシンブルロッド32を支持する場合には、支持ブラケット31の挿通孔31aにシンブルロッド32を挿通させる。そしてシンブルロッド32の第1ネジ部32aの端部に、支持ブラケット31側から第1バネ座36a、バネ部材36、第2バネ座36bを介してナット37を螺合する。これにより、シンブルロッド32を支持ブラケット31に支持させることができる。
ところで、支持ブラケット31に設けられた挿通孔31aの径は、調整用ロッド33の第2ネジ部33aの径よりもやや大きく形成されている。したがって、調整用ロッド33は、支持ブラケット31に対して昇降路110の昇降方向に沿う移動が許容されるように支持ブラケット31に支持される。これにより、主ロープ130にかかる荷重の変化に伴う張力の変化に伴って、調整用ロッド33は支持ブラケット31に対して上下動可能となる。そして、調整用ロッド33の上下動に応じてバネ部材36が伸縮する。支持ブラケット31にシンブルロッド32を支持させる場合も同様である。
建物内におけるエレベーター1の据え付け後、又は、ロープ交換後において大幅なロープの伸びが発生した場合、ロープ端末において、ロープの切り詰め作業が必要になってくる。これに対し、本実施形態では、調整用ロッド33をより短いものに交換するか、もしくは、調整用ロッド33を取り外してシンブルロッド32を支持ブラケット31に支持させる。これにより、主ロープ130の切り詰め作業を行う必要がない。
本実施形態では、初めに取り付けられるシンブルロッド32の第1ネジ部32aの軸方向の長さと、調整用ロッド33の第2ネジ部33aの軸方向の長さの合計が、主ロープ130の伸びに対する調整可能な長さとなる。したがって、将来的に予想される主ロープ130の伸びよりも、第1ネジ部32aと第2ネジ部33aとの軸方向の長さの合計を大きく設定しておくことで、主ロープ130の伸びに対する補正作業を調整用ロッド33の交換又は取り外しの作業で行うことができる。以下に、本実施形態のエレベーター1の第1主ロープ支持機構30のロープ端末処理方法について説明する。
3.ロープ端末処理方法
図4A~図4Cは、本実施形態のエレベーター1のロープ端末処理方法を工程順に説明するための図である。図4A~図4Cにおいて、図2Aに対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
まず、図4Aに示すように、支持ブラケット31側からの主ロープ130の離脱を防ぐため、補助ワイヤ40を支持ブラケット31からロープソケット35にかけて輪状に巻き掛ける。補助ワイヤ40は、それぞれの主ロープ130毎に1つずつ設けられ、ロープソケット35側では、ロープソケット35の内周面側のシャフト38に巻き掛ける。また、支持ブラケット31には、支持ブラケット31のバネ部材36が配置される側の面に、補助ワイヤ40のずれ防止のための溝部が設けられている(図示を省略する)。そして、その溝部に補助ワイヤ40が当接するように、支持ブラケット31に補助ワイヤ40を巻き掛ける。
支持ブラケット31に対してロープソケット35に接続された主ロープ130を固定した後、調整用ロッド33を取り外すと共に、図4Bに示すように、主ロープ130が経年変化によって伸びた分だけ短くした新たな調整用ロッド33Reをセットする。その後、補助ワイヤ40を取り付けた状態で主ロープ130を引き上げると共に、主ロープ130の伸びを補正できる長さの調整用ロッド33Reをシンブルロッド32に固定する。このとき、支持ブラケット31側では、調整用ロッド33Reの図4Cに示したようにバネ部材36を及びナット37を取り付けることで、支持ブラケット31に調整用ロッド33Reが支持される。
なお、主ロープ130の経年変化による伸びが短かった場合には、調整用ロッド33の支持ブラケット31への固定位置を変えることで長さ調整を行ってもよい。すなわち、必ずしも調整用ロッド33を新たな調整用ロッド33に取り替える必要はない。
その後、図4Cに示すように、補助ワイヤ40を取り外す。このように、本実施形態では、主ロープ130の切り詰め作業を行うことなく、主ロープ130の伸びを補正することができる。図4Cでは、調整用ロッド33を長さの短い調整用ロッド33Reに交換する例を示したが、これに限られるものではない。
図5は、調整用ロッド33を取り外し、シンブルロッド32を直接支持ブラケット31に支持させた場合の第1主ロープ支持機構30の概略構成図である。主ロープ130の伸びが取り付けてある調整用ロッド33の長さ以上であった場合には、調整用ロッド33を取り外した後、シンブルロッド32を支持ブラケット31に挿通させ、バネ部材36及びナット37を取り付ける。このように、主ロープ130に調整用ロッド33の長さ以上の伸びがあった場合には、調整用ロッド33を取り外すことで、主ロープ130の伸びの補正が可能になる。
本実施形態の第1主ロープ支持機構30では、調整用ロッド33の固定位置の変更、調整用ロッド33の取り替え、又は、調整用ロッド33の取り外しによって、主ロープ130の伸びに対する補正作業を行うことができる。これにより、主ロープ130の切り詰め作業を行う必要がないため、主ロープ130の伸びに対する補正作業の大幅な工数の低減を図ることができる。さらに、調整用ロッド33の固定位置の変更でも主ロープ130の伸びに対する補正作業を行うことができるため、短い長さの主ロープ130の伸びに対しても補正作業が可能となる。
また、本実施形態のロープ端末処理方法は、主ロープ130の端末部を固定した状態で実施できることによる作業の容易化によって、工数低減を図ることができる。なお、本実施形態では、第1主ロープ支持機構30について説明したが、第2主ロープ支持機構70においても同様の効果を得ることができる。
4.コンペンロープ支持機構
ところで、上述した第1主ロープ支持機構30及び第2主ロープ支持機構70の構成は、コンペンロープ支持機構80においても同様に適用することができる。以下では、コンペンロープ支持機構80に調整用ロッド33を用いた場合のコンペンロープ131の調整例について説明する。
図6は、コンペンロープ131の調整時におけるコンペンロープ支持機構80の概略構成図である。また、図7は、コンペンロープ131の調整後におけるコンペンロープ支持機構80の概略構成図である。図6及び図7において、図2に対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
コンペンロープ支持機構80は、支持ブラケット31、調整用支持ブラケット41、ロープソケット35、ロッド部34、及び、バネ部材36で構成されている。本実施形態においても、ロッド部34は、シンブルロッド32と調整用ロッド33とで構成されている。
支持ブラケット31は、シンブルロッド32を支持する部材であり、釣合おもり140に固定されている。また、調整用支持ブラケット41は、調整用ロッド33を支持する部材であり、釣合おもり140の上下方向において支持ブラケット31の上方に設けられている。支持ブラケット31及び調整用支持ブラケット41は、図2に示した支持ブラケット31と同様の構成を有する。
図6に示すように、支持ブラケット31の上下方向における下側には、第1ネジ部32aに螺合される下ナット43が設けられ、支持ブラケット31の上下方向における上側には、第1ネジ部32aに螺合される上ナット42が設けられている。
本実施形態では、コンペンロープ131の調整時では、図6の破線で示すように、シンブルロッド32の第1ネジ部32aに螺合された上ナット42及び下ナット43を緩めた状態で、所定の位置までコンペンロープ131を引き上げる。このとき、図示を省略するが、図4Aで示した補助ワイヤ40を用いる。そして、コンペンロープ131の伸びを補正する分だけ引き上げた後、調整用支持ブラケット41の上下方向における上側に突出した調整用ロッド33の第2ネジ部33a端部に、第1バネ座36a、バネ部材36、第2バネ座36b、ナット37を取り付ける。その後、3本のコンペンロープ131間で張力の調整を行う。これにより、バネ部材36によって張力の調整がなされた状態で、調整用支持ブラケット41に調整用ロッド33が支持される。
次に、コンペンロープ131の張力の調整がなされた状態で、支持ブラケット31の上ナット42と下ナット43とを支持ブラケット31に対して締め付ける。これにより、シンブルロッド32が支持ブラケット31に固定されると共に、ロープソケット35に接続されたコンペンロープ131は、支持ブラケット31において釣合おもり140に固定される。
本実施形態のコンペンロープ支持機構80では、コンペンロープ131の調整後において、コンペンロープ131が支持ブラケット31部分にのみ支持されている。このため、図7に示すように、調整用ロッド33は取り外すことができる。すなわち、釣合おもり140側では、バネ部材36は、コンペンロープ131の伸びを補正するための調整時にのみ用いられるものであり、調整が完了した後は、バネ部材36とバネ部材36に挿通されていた調整用ロッド33は取り外すことができる。
従来のように、ロープソケット35にシンブルロッド32のみが接続される構成では、シンブルロッド32が支持ブラケット31及び調整用支持ブラケット41に取り付けられる。そうすると、調整用支持ブラケット41側のバネ部材36やバネ部材36が取り付けられるロッド部(調整用ロッド33)を調整後に取り外すことができない。
これに対し、本実施形態では、ロッド部34を、シンブルロッド32と調整用ロッド33との分割構造とし、張力調整に係るロッド部分(すなわち、バネ部材36が取り付けられる第2ネジ部33a)には調整用ロッド33を用いる。これにより、調整用ロッド33及びバネ部材36はコンペンロープ131の調整後(すなわち、シンブルロッド32を支持ブラケット31に固定した後)に取り外すことができるため、原価低減を図ることができる。
なお、本実施形態では、コンペンロープ支持機構80において、シンブルロッド32の第1ネジ部32aを支持ブラケット31に固定し、調整用ロッド33をコンペンロープ131の調整時にのみ用いる例としたが、これに限られるものではない。調整用ロッド33が支持ブラケット31に固定される例としてもよい。この場合には、コンペンロープ131の調整後、調整用ロッド33を取り外すことはできないが、バネ部材36は取り外すことができる。そして、本実施形態のコンペンロープ支持機構80においても、第1主ロープ支持機構30や、第2主ロープ支持機構70と同様の効果を得ることができる。
以上、本実施形態のロープ支持機構(30,70,80)では、ロープソケット35に接続されるロッド部34をシンブルロッド32と調整用ロッド33とで構成される分割構造とする。これによって、ロープの伸びの補正時に、調整用ロッド33を交換するか、取り外すことで、ロープの伸びを補正することができるため、ロープ自体の切り詰め作業が必要ない。このため、本実施形態では、補正作業の大幅な工数の低減を図ることができる。さらに、調整用ロッド33の交換又はロッド部の支持ブラケット31への支持位置を変えるのみでロープの伸びに対する補正が可能である。このため、短い長さのロープ伸びに対する補正作業も可能となる。
本実施形態では、ロープ支持機構(30,70,80)のロッド部34をシンブルロッド32と調整用ロッド33との2分割で構成する例としたが、調整用ロッド33を複数本用いることで、3分割以上のロッド部を構成してもよく、種々の変更が可能である。
また、本実施形態では、第1主ロープ支持機構30は、乗りかご2の上部に設けられ、第2主ロープ支持機構70は釣合錘140の上部に設けられているが、これに限られるものではない。例えば、機械室側にロープ端末が配置されるエレベーターにおいても、そのロープ端末に本発明のロープ支持機構を適用することができ、種々のエレベーターにおいて適用可能である。また、本実施形態では、主ロープ130の両端側に第1主ロープ支持機構30及び第2主ロープ支持機構70を設ける例としたが、片方の端部のみに、本発明のロープ支持機構を適用する例としてもよい。
また、上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成について他の構成を加えることも可能である。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…エレベーター、30…第1主ロープ支持機構、31…支持ブラケット、32…シンブルロッド、32a…第1ネジ部、33…調整用ロッド、33a…第2ネジ部、34…ロッド部、35…ロープソケット、36…バネ部材、40…補助ワイヤ、41…調整用支持ブラケット、70…第2主ロープ支持機構、80…コンペンロープ支持機構、90…コンペンロープ支持部、100…巻上機、101…機械室、110…昇降路、130…主ロープ、131…コンペンロープ、132…コンペンプーリ、140…釣合錘

Claims (5)

  1. エレベーターに設けられるロープの一端部又は両端部に設けられたロープ支持機構において、
    前記ロープの端部が挿入され、前記ロープの端部を保持するロープソケットと、
    前記ロープソケットに接続されるシンブルロッドと、
    前記シンブルロッドに着脱可能に接続される調整用ロッドと、
    前記シンブルロッド又は調整用ロッドを支持する支持ブラケットと、を備え、
    前記調整用ロッドは取り外し可能又は交換可能である
    エレベーターのロープ支持機構。
  2. 前記シンブルロッドは、側周面に雄ネジが設けられた第1ネジ部を有し、
    前記調整用ロッドには、前記シンブルロッドに接続される側の端部に、前記第1ネジ部が螺合可能な接続部が設けられている
    請求項1に記載のエレベーターのロープ支持機構。
  3. 前記調整用ロッドは、側周面に雄ネジが設けられた第2ネジ部を有し、
    前記シンブルロッドは、前記第1ネジ部に螺合するナットを取り付けることで前記支持ブラケットに固定可能であり、
    前記調整用ロッドは、前記第2ネジ部に螺合するナットを取り付けることで前記支持ブラケットに固定可能である
    請求項2に記載のエレベーターのロープ支持機構。
  4. 前記支持ブラケットは板状部材で構成されており、前記ロープソケットが設けられる側とは反対側の面には、前記調整用ロッドの取り外し又は交換時に、前記支持ブラケット及び前記ロープソケット間に巻き掛けられる補助ワイヤのずれを抑制する溝部が設けられている
    請求項1に記載のエレベーターのロープ支持機構。
  5. エレベーターに設けられるロープの端部が挿入され、前記ロープの端部を保持するロープソケットと、前記ロープソケットに接続されるシンブルロッド及び前記シンブルロッドに接続される調整用ロッドで構成されるロッド部と、前記ロッド部を支持する支持ブラケットと、を備えるロープ支持機構を有するエレベーターのロープ端末処理方法において、
    前記支持ブラケットと前記ロープソケットとの位置関係を保持するための補助ワイヤを前記支持ブラケットと前記ロープソケットとに取り付ける工程と、
    前記調整用ロッドの前記支持ブラケットへの支持位置の変更、前記調整用ロッドの交換、又は、前記調整用ロッドの取り外しを行うことで、前記ロッド部の長さを調整する工程と、
    前記補助ワイヤを取り外す工程と、
    を有するエレベーターのロープ端末処理方法。
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