JP2022087414A - セルロースナノファイバーの乾燥固形物の製造方法 - Google Patents

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【課題】再分散性が良好なセルロースナノファイバーの乾燥固形物を効率的に製造する方法を提供する。【解決手段】セルロースナノファイバーと溶媒を含む混合物において、セルロースナノファイバーの含有量が0.5~7質量%であり、前記混合物のB型粘度が500~1000000mPa・sである前記混合物に気泡を生じさせ、前記気泡を破裂させることより、セルロースナノファイバーの乾燥固形物を製造する。【選択図】なし

Description

本発明は、セルロースナノファイバーの乾燥固形物の製造方法に関する。
セルロースナノファイバー(以下、CNFということがある。)は、水系媒体での分散性に優れている約3~数百nm程度の繊維径を有する微細繊維であり、食品、化粧品、医療品又は塗料等の粘度の保持、食品原料生地の強化、水分の保持、食品安定性向上、低カロリー添加物又は乳化安定化助剤としての利用が期待されている。水に分散している状態(湿潤状態)のCNFを乾燥させて乾燥固形物とした場合には、微細セルロース繊維の繊維間に水素結合が形成されるため、この乾燥固形物に水を加えて再分散させようとしても、粘度などの諸特性が乾燥前(湿潤状態)と同等までには復元しなくなる。このため、CNFは水に分散している状態(湿潤状態)で製造され、通常、乾燥させずに湿潤状態のままで各種用途に使用されている。
しかしながら、この湿潤状態のCNFを安定に保つためには、CNFに対して数倍~数百倍の質量の水が必要であり、保存スペースの確保、保存及び輸送コストの増大等、種々の問題点がある。湿潤状態のセルロースを乾燥する手段としては、凍結乾燥法(特許文献1)や臨界点乾燥法、また、グリセリンなどの再分散剤を添加する方法(特許文献2)などが提案されている。
特開平6-233691号公報 特開2017-78145号公報
しかしながら、CNFを凍結乾燥した場合、膨大なエネルギーが必要となるとともに、条件によってはCNFの微細繊維間の水が凍結する際に、微細繊維間の空隙よりも大きな氷晶の成長がおこり、CNFの微細繊維同士の会合が発生するなどの問題が生じる。また、グリセリンのような再分散剤を添加して乾燥させると、見かけ上CNFが凝集していなくても、乾燥後に再分散させた際のCNFの粘度などの物性が、乾燥前に比べて著しく低下するという問題があった。
そこで、本発明は、再分散性が良好なCNFの乾燥固形物の効率的な製造方法を提供することを目的とする。再分散性が良好とは、乾燥前の湿潤状態のCNF分散液の粘度と、CNF乾燥固形物とした後に再分散して得られたCNF分散液の粘度との間の変化率が小さいことをいい、このような固形物を早い乾燥速度で製造することができる。
本発明は以下を提供する。
[1]セルロースナノファイバーと溶媒を含む混合物に気泡を生じさせ、前記気泡を破裂させることを特徴とするセルロースナノファイバー固形物の製造方法であって、前記混合物におけるセルロースナノファイバーの含有量が0.5~7質量%であり、前記混合物のB型粘度が500~1000000mPa・sである(ただし、JIS Z 8803:2011で規定された振動粘度計による粘度測定方法で測定された粘度が200mPa・s以下のものを除く。)、セルロースナノファイバーの乾燥固形物の製造方法。
[2]気泡を破裂させる方法が大気圧下での沸騰である、[1]記載の製造方法。
[3]気泡を生じさせる方法が、減圧下での沸騰及び/又は溶存気体の気化であり、破裂させる方法が、減圧下での膨張である、[1]記載の製造方法。
[4]気泡を生じさせる方法が、前記混合物への気体の導入によるものである、[1]記載の製造方法。
[5]気泡を破裂させる方法が、物理処理を含むことを特徴とする、[1]~[4]記載の製造方法。
本発明によれば、再分散性が良好なCNFの乾燥固形物を効率的に提供できる。再分散性が良好とは、乾燥前の湿潤状態のCNF分散液の粘度と、CNF乾燥固形物とした後に再分散して得られたCNF分散液の粘度との間の変化率が小さいことをいい、乾燥時間を短縮させることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において「~」はその両端の値を含む。すなわち「X~Y」はXおよびYを含む。
本発明のセルロースナノファイバー(CNF)の乾燥固形物は、その固形物を水に再分散させて湿潤状態のCNF分散液に戻した際に、乾燥前の湿潤状態のCNF分散液と比較して、粘度の変化が少ない特性(良好な再分散性)を有する。
本発明のCNFの乾燥固形物が、優れた再分散性を発現する理由は明らかではないが、本発明者らは、以下のように推測している。CNFを含む混合物内に気泡を生じさせ、前記気泡を破裂させることにより、混合物と外気の間の気液界面の面積が増加するために蒸発速度が速くなると推測される。また、本願記載の濃度(粘度)範囲の原料においては、気泡の破裂により生じた空隙が乾燥終了まで保たれ、又は細かく飛散した原料が独立した細かな破片の状態を保って濃縮されるため、全乾燥過程を通じて乾燥速度が速い状態を保つことができる。更に、乾燥が完了した固形物は、乾燥前の混合物の供給方法に依って、乾燥完了時に破片が押し固められた様な性状のケーキ状、マット状、ストランド状となるが、これは濃縮が完了した被乾燥物に発泡に起因する多孔、断片化形状が温存されているためだと推測できる。
なお、本発明において、セルロースナノファイバーの乾燥固形物とは、固形分が10質量%以上である状態のものをいい、絶乾(溶媒量0質量%)状態のもの含まれる。輸送にかかる費用を低減させるという観点から、固形分量は10~100質量%が好ましく、20~100質量%であることがより好ましい。一方、固形物の再分散性の観点から、固形分は5~50質量%である事が好ましく、10~25質量%であることが更に好ましい。
(セルロースナノファイバー)
本発明において、セルロースナノファイバー(CNF)は、セルロース系原料であるパルプなどがナノメートルレベルの繊維幅まで微細化されたものであり、通常は、繊維幅が約3~数百nm程度、例えば、4~500nm程度の微細繊維である。セルロースナノファイバーの平均繊維径および平均繊維長は、原子間力顕微鏡(AFM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、各繊維を観察した結果から得られる繊維径および繊維長の平均値(数平均繊維径および数平均繊維長)を算出することによって得ることができる。また、平均繊維長を平均繊維径で除すことによりアスペクト比を算出することができる。セルロースナノファイバーは、パルプに機械的な力を加えて微細化することで得ることができ、あるいは、カルボキシル化したセルロース(酸化セルロースとも呼ぶ)、カルボキシメチル化したセルロース、リン酸エステル基を導入したセルロース、カチオン化したセルロースなどの化学変性セルロース(化学変性パルプ)を解繊することによって得ることができる。
(溶媒)
本発明で用いられる溶媒は特に限定されないが、水、親水性有機溶媒、疎水性有機溶媒またはこれらの混合溶媒であることが好ましい。化学変性パルプおよびCNFの分散性を考慮すると、溶媒としては水、または水と親水性有機溶媒との混合溶媒が好ましい。溶媒が水である場合は、化学変性パルプを解繊して得たCNFの水分散液をそのまま乾燥に供することができる。または、当該水分散液に乾燥またはろ過、限外濾過処理等の前処理を行い濃縮された水分散液としてから本発明の乾燥工程に供してもよい。
溶媒を水と親水性有機溶媒との混合溶媒とする場合は、前述の化学変性パルプの水分散液または酸性化処理した化学変性パルプの水分散液またはCNFの水分散液に親水性有機溶媒を添加する、あるいは水分散液の一部を親水性有機溶媒に置換すればよい。当該置換は、前記化学変性パルプの水分散液から水を乾燥またはろ過等により除去し、濃縮された水分散液または化学変性パルプのウェットケーキを得て、これに親水性有機溶媒を添加するなどして調製できる。溶媒の量は、水質量に対し、10~100質量%となる量であることが好ましく、20~80質量%となる量であることがより好ましい。
親水性有機溶媒とは、水に溶解する有機溶媒である。その例として、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、1,4-ジオキサン、N-メチル-2-ピロリドン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、およびこれらの組合せが挙げられる。中でもメタノール、エタノール、2-プロパノール等の炭素数が1~4の低級アルコールが好ましく、安全性および入手容易性の観点から、メタノール、エタノールがより好ましく、エタノールがさらに好ましい。
前記混合溶媒中の親水性有機溶媒の量は、混合溶媒の質量に対し10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましい。当該量の上限は限定されないが95質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。また、発明の効果を損なわない程度で、混合溶媒は疎水性有機溶媒を含んでいてもよい。
(乾燥固形物の製造方法)
セルロースナノファイバーと溶媒との混合物を破泡させて乾燥させることで、再分散性の良好なセルロースナノファイバーの乾燥固形物を得ることができる。この際、上記混合物は水溶性高分子を含有していてもよい。また、混合物のpHを8~11に調整した後に真空乾燥させると、再分散性がさらに良好なセルロースナノファイバーの乾燥固形物を得ることができるので好ましい。pHを調整する際には、水酸化ナトリウムなどを用いればよい。
(真空乾燥)
本発明において、真空乾燥とは真空または減圧下で乾燥する方法である。気圧が下がると空気中の水蒸気分圧が下がり、水分の沸点が低下し蒸発速度が加速され、対象物の乾燥を速めることができ、サンプルへの熱影響が軽減される。
真空または減圧下で乾燥を行う際、0~50kPa(絶対圧)の範囲で乾燥を行うことが好ましい。真空装置による圧力は、低圧である方が水分をより低温で蒸発させることが出来、沸騰や溶存ガスによる発泡も促す事が出来るため、50kPa以下であることが好ましく、30kPa以下であることがより好ましく、10kPa以下であることが更に好ましい。一方で、蒸発水分を乾燥機から排出する観点においては、絶対圧が高いほど水分排出が促されるため、1~50kPaであることが好ましい。また、乾燥に用いる乾燥機の仕様にもよるが、蒸発と水分排出の両方の観点を加味すれば、1~30kPaが好適であり、2~20kPaが更に好ましく、3~10kPaが最も好ましい。
本発明の乾燥工程では、前記混合物を40~130℃のような比較的低い温度において真空乾燥させてCNFの乾燥固形物を得ることができる。乾燥温度が低いと生産効率が低下するため、例えば乾燥器内の絶対圧が7kPaの場合には、乾燥温度は40℃以上であることが好ましく、45℃以上であることがより好ましく、50℃以上であることが更に好ましい。また、乾燥温度が低いと乾燥速度が低下するため、選択した乾燥方法に用いる絶対圧力に於ける沸点よりも高い温度で乾燥固形物を得る事が好ましいため、乾燥に用いる絶対圧力に於ける沸点以上の温度が好ましく、5℃以上高いことが更に好ましく、10℃以上高いことが更に好ましい。
また、乾燥温度が高いとセルロースの着色や損傷が生じるため100℃以下であることが好ましく、70℃以下であることがより好ましく、60℃以下であることがより好ましく、50℃以下であることが更に好ましく、50℃未満であってもよい。
乾燥装置としては、特に限定されないが、箱型乾燥装置、ドラムドライヤ、噴霧乾燥機、ベルト乾燥機等、真空式箱型乾燥装置、真空式ドラムドライヤ、真空式噴霧乾燥機、真空式ベルト乾燥機等を単独で又は2つ以上組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、ベルト型の真空乾燥装置を用いることが、真空条件下、高粘度或いは固形物の性状を呈する被乾燥物をベルト上で、大きな蒸発面積を保ったまま連続的に乾燥させることが可能であるという点から好ましい。ベルト型の真空乾燥装置とは、真空中のベルト上に被乾燥物を供給し、ベルトを一方向に移動させることで、発泡~破泡および蒸発に適した温度に管理された複数の熱源を逐次通過させ、その間に適切に乾燥された乾固物を大気圧下に取出すことにより乾燥固形物を製造する装置である。
(真空式ドラムドライヤ)
また、ドラム型の真空乾燥装置を用いることが、均一に被乾燥物に熱エネルギーを直接供給するためエネルギー効率の点から好ましい。ドラム型の真空乾燥装置とは、加熱されたドラムを真空または減圧下に配置しておき、ドラムを回転させつつドラム表面にCNFと溶媒との混合物を連続的に供給し、溶媒の蒸発及び濃縮を行うと同時にドラム表面にCNFを薄膜状に付着させて乾燥し、ドラム表面に形成された乾燥物をナイフで掻き取ることにより乾燥固形物を製造する装置である。ドラム型の真空乾燥装置を用いる場合には、上記の乾燥温度は、ドラム表面の温度に相当する。水を含んだセルロースナノファイバーを乾燥する際には、乾燥処理効率を上げるために、水分をできるだけ少なくするための前濃縮処理等の方法により、高濃度の原料を乾燥機に供給する方法が通常行われるが、この際液粘度の上昇が乾燥処理の障害となる。これに対して、ドラム型の真空乾燥装置を用いると、薄膜を形成させて乾燥させることができるため、乾燥処理をより効率的に、均一に短時間で行うことができ、好ましい。更に、ドラム型の真空乾燥装置は加熱時間が短い点、及び、直ちに乾燥物を回収できる点からも好ましい。ドラム型の真空乾燥装置には、2本のドラムを用いるダブルドラム型またはツインドラム型の装置、あるいは1本のドラムを用いるシングルドラム型の装置があるが、いずれを用いてもよい。これらの中では、ドラム間のクリアランスを調整することで薄膜の膜厚の調整ができるダブルドラム型の装置は好ましい。
ドラム表面に形成する薄膜の膜厚としては、50~1000μmが好ましく、100~300μmがさらに好ましい。50μm以上であると、乾燥後の掻き取りが容易であり、また、1000μm以下であると再分散性のさらなる向上効果がみられる。
(真空式噴霧乾燥機)
噴霧乾燥する際の、噴霧方法は、ディスク式、加圧ノズル、加圧二流体ノズル、加圧四流体ノズル等のいずれの噴霧方法でもよく、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
上記の噴霧乾燥する際には、分散液の表面張力を下げる目的で、微量の水溶性高分子、界面活性剤を添加しても、媒体の気化速度を促進させる目的で発泡剤又は、ガスを分散液に添加してもよい。
セルロース分散液を噴射する噴霧乾燥機内のノズル(ノズル方式)またはディスク(ロータリーアトマイザー方式)の種類には、加圧二流体ノズル、二流体ノズル、ツインジェットノズル、ディスク型ノズル、ローキャップノズルがあり、一次粒子率を向上させるには、加圧二流体ノズル、二流体ノズルが好ましい。
噴霧乾燥機は、一般的にスプレードライヤーと呼ばれるもので、セルロース分散液を瞬時に乾燥させ粒子にする乾燥装置(大川原化工機製、マツボー、GEAプロセスエンジニアリング、パウダリングジャパン、日本化学機械、藤崎電機)の装置を使用することができる。
セルロース粒子同士が強く凝集していると、後述する粉砕工程で一次粒子率50%以上を達成することが難しくなる。セルロース粒子の凝集状態は、噴霧乾燥条件によって概ね決まるため、セルロース粒子同士が強く凝集しない条件で噴霧乾燥工程を実施することが好ましい。具体的には、噴霧するセルロース分散液の固形分濃度は20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。噴霧するセルロース分散液の固形分濃度が低いと、セルロース粒子の凝集力が小さくなる傾向にある。
噴霧乾燥後のセルロース粉末は、平均粒子径が30~150μmであることが好ましい。平均粒子径が100μmより大きい場合でも、後述する粉砕工程に供することにより、平均粒子径は10~100μm未満に調整可能である。
乾燥室内を真空または減圧にするには、乾燥の本体に真空ポンプを接続することで、乾燥機内の圧力を調整することができる。真空乾燥機には真空ベルト乾燥の他に、真空中に被乾燥物の供給、温度調節、物理処理、移動を行うための種々の機構を有した、さまざまのものがあるが、乾燥機本体とは別に、蒸発した気体を冷却等により再度液化させて乾燥効率を向上させる凝縮器と、調節された真空を発生させる機構を伴うものが一般的である。
気泡を破裂するための物理処理としては、ノズル、メッシュ又はスリット等を通過させる方法、乾燥室内のガス、壁面や網に衝突させる方法、攪拌翼による高速攪拌や、鋤状器具によるマットやケーキ、ストランドの耕耘、刃物による切断などの方法があげられる。これらの中でも、噴霧乾燥の様に被乾燥物が高速で移動する場合の気泡を、効率的に破泡させることができるという観点から、気泡よりも小さい内径および目開きのノズル、メッシュ又はスリット等を通過させる方法が好ましい。また、ベルト乾燥やドラム乾燥、箱(静置)乾燥の様に、被乾燥物が充分に低速で移動する場合あるいは停止しているには攪拌翼による高速攪拌や、鋤状器具によるマットやケーキ、ストランドの耕耘、刃物による切断などの方法が上げられる。鋤状器具や刃物は適宜摺動して対象物を耕耘、切断しても良いし、原料の移動方向に直行する軸に羽根車状に取り付けられた複数の鋤状器具および刃物が、原料の移動方向と平行に回転するなどして対象物を耕耘、切断してもよい。また、マットやケーキ、ストランドを変形させて気泡を破裂させる方法として、適当な強さでベルトやドラムに押付けられたローラーやブレードによる圧縮を用いても良い。ストランドを形成させる場合には、ストランドを形成させるための、気泡よりも小さな孔径の、ノズルを通過させることにより破泡しても良い。気泡を含むマットやケーキ、ストランドを容易に高頻度で分断して効率的に破泡させる観点から、ベルトやドラム上の適切な位置に羽根の数が多い羽根車を設置する方法が好ましい。
(セルロース原料)
セルロースナノファイバーの原料となるセルロースとしては、植物、動物(例えばホヤ類)、藻類、微生物(例えば酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物等を起源とするものが知られており、本発明ではそのいずれも使用できる。植物由来のものとしては、例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)サーモメカニカルパルプ(TMP)、再生パルプ、古紙等)が挙げられる。本発明においては、植物または微生物由来のセルロース繊維が好ましく、植物由来のセルロース繊維がより好ましい。セルロース原料は、以下に説明するように化学変性を行ってもよい。上述のセルロース原料または化学変性したセルロース原料(化学変性セルロースまたは化学変性パルプ)の繊維幅をナノメートルレベルにまで微細化することにより、セルロースナノファイバーまたは化学変性セルロースナノファイバーを得ることができる。
(セルロース原料の化学変性)
[カルボキシメチル化]
本発明において、化学変性CNFの調製に用いる化学変性セルロースとして、カルボキシメチル化したセルロースを用いてもよい。カルボキシメチル化したセルロースは、上記のセルロース原料を公知の方法でカルボキシメチル化することにより得てもよいし、市販品を用いてもよい。いずれの場合も、セルロースの無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル基置換度が0.01~0.50となるものが好ましい。そのようなカルボキシメチル化したセルロースを製造する方法の一例として次のような方法を挙げることができる。セルロースを発底原料にし、溶媒として3~20質量倍の水及び/又は低級アルコール、具体的には水、メタノール、エタノール、N-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N-ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等の単独、又は2種以上の混合媒体を使用する。なお、低級アルコールを混合する場合の低級アルコールの混合割合は、60~95質量%である。マーセル化剤としては、発底原料の無水グルコース残基当たり0.5~20倍モルの水酸化アルカリ金属、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用する。発底原料と溶媒、マーセル化剤を混合し、反応温度0~70℃、好ましくは10~60℃、かつ反応時間15分~8時間、好ましくは30分~7時間、マーセル化処理を行う。その後、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05~10.0倍モル添加し、反応温度30~90℃、好ましくは40~80℃、かつ反応時間30分~10時間、好ましくは1時間~4時間、エーテル化反応を行う。
なお、本明細書において、化学変性CNFの調製に用いる化学変性セルロースの一種である「カルボキシメチル化したセルロース」は、水に分散した際にも繊維状の形状の少なくとも一部が維持されるものをいう。したがって、「カルボキシメチル化したセルロース」は、後述する水溶性高分子の一種であるカルボキシメチルセルロースとは区別される。「カルボキシメチル化したセルロース」の水分散液を電子顕微鏡で観察すると、繊維状の物質を観察することができる。一方、水溶性高分子の一種であるカルボキシメチルセルロースの水分散液を観察しても、繊維状の物質は観察されない。また、「カルボキシメチル化したセルロース」はX線回折で測定した際にセルロースI型結晶のピークを観測することができるが、水溶性高分子のカルボキシメチルセルロースではセルロースI型結晶はみられない。カルボキシメチル化セルロースを後述の方法で解繊することにより、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを製造することができる。なお、カルボキシメチル化セルロースにおけるカルボキシメチル置換度と、同カルボキシメチル化セルロースを解繊することにより得たカルボキシメチル化セルロースナノファイバーのカルボキシメチル置換度とは、通常同じである。
[カルボキシル化]
本発明において、化学変性CNFの調製に用いる化学変性セルロースとして、カルボキシル化(酸化)したセルロースを用いてもよい。カルボキシル化セルロース(酸化セルロースとも呼ぶ)は、上記のセルロース原料を公知の方法でカルボキシル化(酸化)することにより得ることができる。特に限定されるものではないが、カルボキシル化の際には、カルボキシル化セルロースの絶乾質量に対して、カルボキシル基の量が0.6~3.0mmol/gとなるように調整することが好ましく、0.6~2.0mmol/gとなるように調整することがさらに好ましく、1.0mmol/g~2.0mmol/gになるように調整することがさらに好ましい。
カルボキシル化(酸化)方法の一例として、セルロース原料を、N-オキシル化合物と、臭化物、ヨウ化物もしくはこれらの混合物からなる群から選択される化合物との存在下で酸化剤を用いて水中で酸化する方法を挙げることができる。この酸化反応により、セルロース表面のグルコピラノース環のC6位の一級水酸基が選択的に酸化され、表面にアルデヒド基と、カルボキシル基(-COOH)またはカルボキシレート基(-COO-)とを有するセルロース繊維を得ることができる。反応時のセルロースの濃度は特に限定されないが、5質量%以下が好ましい。
N-オキシル化合物とは、ニトロキシラジカルを発生しうる化合物をいう。N-オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。例えば、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシラジカル(TEMPO)およびその誘導体(例えば4-ヒドロキシTEMPO)が挙げられる。
N-オキシル化合物の使用量は、原料となるセルロースを酸化できる触媒量であればよく、特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.01~10mmolが好ましく、0.01~1mmolがより好ましく、0.05~0.5mmolがさらに好ましい。また、反応系に対し0.1~4mmol/L程度が好ましい。
臭化物とは臭素を含む化合物であり、その例には、水中で解離してイオン化可能な臭化アルカリ金属が含まれる。また、ヨウ化物とはヨウ素を含む化合物であり、その例には、ヨウ化アルカリ金属が含まれる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。臭化物およびヨウ化物の合計量は、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.1~100mmolが好ましく、0.1~10mmolがより好ましく、0.5~5mmolがさらに好ましい。
酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などを使用できる。中でも、安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。酸化剤の使用量としては、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.5~500mmolが好ましく、0.5~50mmolがより好ましく、1~25mmolがさらに好ましく、3~10mmolが最も好ましい。また、例えば、N-オキシル化合物1molに対して1~40molが好ましい。
セルロースの酸化は、比較的温和な条件であっても反応を効率よく進行させられる。よって、反応温度は4~40℃が好ましく、また15~30℃程度の室温であってもよい。反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。酸化反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液のpHを8~12、好ましくは10~11程度に維持することが好ましい。反応媒体は、取扱容易性や、副反応が生じにくいこと等から、水が好ましい。
酸化反応における反応時間は、酸化の進行の程度に従って適宜設定することができ、通常は0.5~6時間、例えば、0.5~4時間程度である。
また、酸化反応は、2段階に分けて実施してもよい。例えば、1段目の反応終了後に濾別して得られた酸化セルロースを、再度、同一または異なる反応条件で酸化させることにより、1段目の反応で副生する食塩による反応阻害を受けることなく、効率よく酸化させることができる。
カルボキシル化(酸化)方法の別の例として、オゾンを含む気体とセルロース原料とを接触させることにより酸化する方法を挙げることができる。この酸化反応により、グルコピラノース環の少なくとも2位および6位の水酸基が酸化されると共に、セルロース鎖の分解が起こる。オゾンを含む気体中のオゾン濃度は、50~250g/mであることが好ましく、50~220g/mであることがより好ましい。セルロース原料に対するオゾン添加量は、セルロース原料の固形分を100質量部とした際に、0.1~30質量部であることが好ましく、5~30質量部であることがより好ましい。オゾン処理温度は、0~50℃であることが好ましく、20~50℃であることがより好ましい。オゾン処理時間は、特に限定されないが、1~360分程度であり、30~360分程度が好ましい。オゾン処理の条件がこれらの範囲内であると、セルロースが過度に酸化および分解されることを防ぐことができ、酸化セルロースの収率が良好となる。オゾン処理を施した後に、酸化剤を用いて、追酸化処理を行ってもよい。追酸化処理に用いる酸化剤は、特に限定されないが、二酸化塩素、亜塩素酸ナトリウム等の塩素系化合物や、酸素、過酸化水素、過硫酸、過酢酸などが挙げられる。例えば、これらの酸化剤を水またはアルコール等の極性有機溶媒中に溶解して酸化剤溶液を作成し、溶液中にセルロース原料を浸漬させることにより追酸化処理を行うことができる。
酸化セルロースのカルボキシル基の量は、上記した酸化剤の添加量、反応時間等の反応条件をコントロールすることで調整することができる。なお、酸化セルロースにおけるカルボキシル基の量と、同酸化セルロースを解繊することにより得た酸化セルロースナノファイバーのカルボキシル基の量とは、通常同じである。 カルボキシル化セルロース(酸化セルロース)を後述の方法で解繊することにより、カルボキシル化セルロースナノファイバー(酸化セルロースナノファイバー)を製造することができる。
[カチオン化]
化学変性CNFの調製に用いる化学変性セルロースとして、前記カルボキシル化セルロースをさらにカチオン化したセルロースを使用してもよい。当該カチオン変性されたセルロース(カチオン化セルロース)は、前記カルボキシル化セルロース原料に、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハイドライトまたはそのハロヒドリン型などのカチオン化剤と、触媒である水酸化アルカリ金属(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)を、水または炭素数1~4のアルコールの存在下で反応させることによって得ることができる。
グルコース単位当たりのカチオン置換度は0.02~0.50であることが好ましい。セルロースにカチオン置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。このため、カチオン置換基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。グルコース単位当たりのカチオン置換度が0.02より小さいと、十分にナノ解繊することができない。一方、グルコース単位当たりのカチオン置換度が0.50より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、ナノファイバーとして得られなくなる場合がある。解繊を効率よく行なうために、上記で得たカチオン化したセルロースを解繊前に洗浄することが好ましい。当該カチオン置換度は、反応させるカチオン化剤の添加量、水または炭素数1~4のアルコールの組成比率によって調整できる。
カチオン化セルロースを後述の方法で解繊することにより、カチオン化セルロースナノファイバーを製造することができる。なお、カチオン化セルロースにおけるカチオン置換度と、同カチオン化セルロースを解繊することにより得たカチオン化セルロースナノファイバーのカチオン置換度とは、通常同じである。
[エステル化]
化学変性CNFの調製に用いる化学変性セルロースとして、エステル化したセルロースを使用してもよい。エステル化したセルロースは、前述のセルロース原料にリン酸系化合物Aの粉末や水溶液を混合する方法、セルロース原料のスラリーにリン酸系化合物Aの水溶液を添加する方法により得られる。
リン酸系化合物Aとしては、リン酸、ポリリン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ポリホスホン酸あるいはこれらのエステルが挙げられる。これらは塩の形態であってもよい。これらの中でも、低コストであり、扱いやすく、またパルプ繊維のセルロースにリン酸基を導入して、解繊効率の向上が図れるなどの理由からリン酸基を有する化合物が好ましい。リン酸基を有する化合物としては、リン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、メタリン酸カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、メタリン酸アンモニウム等が挙げられる。これらは1種、あるいは2種以上を併用できる。これらのうち、リン酸基導入の効率が高く、下記解繊工程で解繊しやすく、かつ工業的に適用しやすい観点から、リン酸、リン酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩がより好ましい。特にリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムが好ましい。また、反応の均一性が高まり、かつリン酸基導入の効率が高くなることから前記リン酸系化合物Aは水溶液として用いることが好ましい。リン酸系化合物Aの水溶液のpHは、リン酸基導入の効率が高くなることから7以下であることが好ましいが、パルプ繊維の加水分解を抑える観点からpH3~7が好ましい。
リン酸エステル化セルロースの製造方法の一例として以下の方法を挙げることができる。固形分濃度0.1~10質量%のセルロース原料の分散液に、リン酸系化合物Aを撹拌しながら添加してセルロースにリン酸基を導入する。セルロース原料を100質量部とした際に、リン酸系化合物Aの添加量はリン元素量として、0.2~500質量部であることが好ましく、1~400質量部であることがより好ましい。リン酸系化合物Aの割合が前記下限値以上であれば、微細繊維状セルロースの収率をより向上させることができる。しかし、前記上限値を超えると収率向上の効果は頭打ちとなるのでコスト面から好ましくない。
この際、セルロース原料、リン酸系化合物Aの他に、これ以外の化合物Bの粉末や水溶液を混合してもよい。化合物Bは特に限定されないが、塩基性を示す窒素含有化合物が好ましい。ここでの「塩基性」は、フェノールフタレイン指示薬の存在下で水溶液が桃~赤色を呈すること、または水溶液のpHが7より大きいことと定義される。本発明で用いる塩基性を示す窒素含有化合物は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、アミノ基を有する化合物が好ましい。例えば、尿素、メチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられるが、特に限定されない。この中でも低コストで扱いやすい尿素が好ましい。化合物Bの添加量はセルロース原料の固形分100質量部に対して、2~1000質量部が好ましく、100~700質量部がより好ましい。反応温度は0~95℃が好ましく、30~90℃がより好ましい。反応時間は特に限定されないが、1~600分程度であり、30~480分がより好ましい。エステル化反応の条件がこれらの範囲内であると、セルロースが過度にエステル化されて溶解しやすくなることを防ぐことができ、リン酸エステル化セルロースの収率が良好となる。得られたリン酸エステル化セルロース懸濁液を脱水した後、セルロースの加水分解を抑える観点から、100~170℃で加熱処理することが好ましい。さらに、加熱処理の際に水が含まれている間は130℃以下、好ましくは110℃以下で加熱し、水を除いた後、100~170℃で加熱処理することが好ましい。
リン酸エステル化されたセルロースのグルコース単位当たりのリン酸基置換度は0.001~0.40であることが好ましい。セルロースにリン酸基置換基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発する。このため、リン酸基を導入したセルロースは容易にナノ解繊することができる。なお、グルコース単位当たりのリン酸基置換度が0.001より小さいと、十分にナノ解繊することができない。一方、グルコース単位当たりのリン酸基置換度が0.40より大きいと、膨潤あるいは溶解するため、ナノファイバーとして得られなくなる場合がある。解繊を効率よく行なうために、上記で得たリン酸エステル化セルロースは、煮沸した後、冷水で洗浄することが好ましい。リン酸エステル化セルロースを後述の方法で解繊することにより、リン酸エステル化セルロースナノファイバーを製造することができる。なお、リン酸エステル化セルロースにおけるリン酸基置換度と、同リン酸エステル化セルロースを解繊することにより得たリン酸エステル化セルロースナノファイバーのリン酸基置換度とは、通常同じである。
(解繊)
上記化学変性セルロースを解繊することにより、化学変性セルロースナノファイバーを得ることができる。解繊に使用する装置は特に限定されないが、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置を用いて化学変性セルロースを含有する分散液に強力なせん断力を印加することが好ましい。特に、効率よく解繊するには、前記分散液に5MPa以上の圧力を印加し、かつ強力なせん断力を印加できる湿式の高圧または超高圧ホモジナイザを用いることが好ましい。前記圧力は、好ましくは50MPa以上であり、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。また、高圧ホモジナイザでの解繊及び分散処理に先立って、必要に応じて、高速せん断ミキサーなどの公知の混合、攪拌、乳化、分散装置を用いて、予備処理を施すことも可能である。得られたCNFの水分散液は、そのまま、上述した真空乾燥装置での乾燥工程に供してもよいし、あるいは、溶媒の一部を親水性有機溶媒に置換するなどしてから真空乾燥装置での乾燥工程に供してもよい。
(水溶性高分子)
乾燥前のセルロースナノファイバーと溶媒との混合物に、水溶性高分子をさらに含有させてもよい。水溶性高分子は、解繊前のセルロース原料または化学変性セルロースの分散液に添加してもよいし、解繊後のCNF分散液に添加してもよいし、CNFと溶媒との混合物に添加してもよい。水溶性高分子としては、例えば、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース)、キサンタンガム、キシログルカン、デキストリン、デキストラン、カラギーナン、ローカストビーンガム、アルギン酸、アルギン酸塩、プルラン、澱粉、かたくり粉、クズ粉、加工澱粉(カチオン化澱粉、燐酸化澱粉、燐酸架橋澱粉、燐酸モノエステル化燐酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピル化燐酸架橋澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化燐酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉)、コーンスターチ、アラビアガム、ジェランガム、ポリデキストロース、ペクチン、キチン、水溶性キチン、キトサン、カゼイン、アルブミン、大豆蛋白溶解物、ペプトン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミノ酸、ポリ乳酸、ポリリンゴ酸、ポリグリセリン、ラテックス、ロジン系サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド・ポリアミン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミン、植物ガム、ポリエチレンオキサイド、親水性架橋ポリマー、ポリアクリル酸塩、でんぷんポリアクリル酸共重合体、タマリンドガム、グァーガム及びコロイダルシリカ並びにそれら1つ以上の混合物が挙げられる。
この中でも、セルロース誘導体は、セルロースナノファイバーとの相溶性の点から好ましく、カルボキシメチルセルロース及びその塩は特に好ましい。カルボキシメチルセルロース及びその塩のような水溶性高分子は、セルロースナノファイバー同士の間に入りこみ、CNF間の距離を広げることで、再分散性を向上させると考えられる。また、デキストリンも上述の水溶性高分子として好ましく用いることができる。デキストリンは、増粘性が低く、透明度が高いため、CNFの粘度及び透明性に影響を与えにくく、CNFと任意の割合で混合して用いることができるという利点がある。
水溶性高分子として、カルボキシメチルセルロース又はその塩を用いる場合には、無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル基置換度が0.55~1.60のカルボキシメチルセルロースを用いることが好ましく、0.55~1.10のものがより好ましく、0.65~1.10のものがさらに好ましい。また、分子が長い(粘度が高い)ものの方が、CNF間の距離を広げる効果が高いので好ましく、カルボキシメチルセルロースの1質量%水溶液における25℃、600rpmでのB型粘度は、3~14000mPa・sが好ましく、7~14000mPa・sがより好ましく、1000~8000mPa・sがさらに好ましい。
水溶性高分子の配合量は、CNF(絶乾固形分)に対して、5~300質量%が好ましく、20~300%質量がより好ましい。5質量%以上であると再分散性の向上効果を得ることができ、300質量%以下であればCNFの特徴であるチキソトロピー性などの粘度特性や分散安定性の低下などの問題が生じにくくなる。
水溶性高分子の配合量が、25質量%以上であると、特に優れた再分散性向上効果を得ることができるので特に好ましい。また、再分散後の分散液におけるチキソトロピー性の維持を考慮すると200質量%以下であることがさらに好ましく、60質量%以下が特に好ましい。
(再分散)
本発明により得られるCNFの乾燥固形物は、良好な再分散性を有する。再分散性が良好とは、乾燥前の湿潤状態のCNF分散液の粘度と、CNF乾燥固形物とした後に再分散して得られたCNF分散液(または懸濁液)の粘度との間の変化率が小さいことをいう。これは、言い換えれば、後述する実施例に記載の方法で測定される粘度復元率が高いことに相当する。例えば、これに限定されないが、乾燥前のCNF分散液の粘度に対し、乾燥後に同じ固形分濃度となるように水を加えて再分散させて得たCNF分散液の粘度が、40%以上となることが好ましく、45%以上となることがより好ましく、50%以上となることがさらに好ましく、55%以上となることがさらに好ましい。粘度は、後述する実施例に記載の通り、例えば、B型粘度計を用いて、25℃、回転数60rpmで、3分後の粘度を測定することができる。
乾燥固形物を分散媒に再分散して分散液とする際に用いる装置は特に限定されないが、ホモミキサーなどの分散機を挙げることができる。再分散時に用いる分散媒としては、水、前記親水性有機溶媒、およびこれらの混合溶媒を用いることができ、最も好ましくは水である。再度分散させた分散液中の固形分濃度は、特に限定されないが、0.1~10質量%が好ましく、1~5質量%がより好ましい。
本発明の方法にしたがって真空乾燥装置を用いて得られた乾燥固形物は、再分散性が良好であり、常圧乾燥を行ったものに比べて、後述する実施例に記載の方法で測定した損失正接が小さくなる傾向がある。損失正接は、水分散液の動的粘弾性における測定正弦歪み波と検出制限応力波との間の位相差δのtan値であり、損失弾性率/貯蔵弾性率に相当する。貯蔵弾性率は、物体に外力とひずみにより生じたエネルギーのうち物体の内部に保存する成分であり、損失弾性率は、外部へと拡散する成分である。損失正接は、大きいほど、粘性の性質が強いということができ、0に近いほど、弾性の性質が強いということができる。損失正接が小さいことは、弾性が高いことを示しており、再分散性が良好であることを示している。また、真空乾燥装置を用いて得られた乾燥固形物を再分散して得た液(再分散/懸濁液)は、常圧乾燥装置を用いて得られた乾燥固形物を再分散して得た液(再分散/懸濁液)に比べて、高い懸濁安定性と乳化安定性を維持することができ、乾燥工程を経ていない分散/懸濁液と同等の懸濁安定性と乳化安定性を示し得る。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
<カルボキシル化(TEMPO酸化)CNFの製造>
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%)5g(絶乾)をTEMPO(Sigma Aldrich社)39mgと臭化ナトリウム514mgを溶解した水溶液500mLに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を5.5mmol/gになるように添加し、酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応後の混合物を、塩酸を用いて酸性化処理した後、ガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗することで酸化されたパルプ(以下、「カルボキシル化セルロース」、「カルボキシル化パルプ」、または「TEMPO酸化パルプ」ということがある)を得た。パルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、カルボキシル基量は1.6mmol/gであった。上記の工程で得られた酸化パルプを水で3.0%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、150MPa)で3回処理して、カルボキシル化セルロースナノファイバー分散液を得た。得られた繊維は、平均繊維径が3nm、アスペクト比が150であった。
<カルボキシル基量の測定方法>
カルボキシル化セルロースの0.5質量%スラリー(水分散液)60mLを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出した:カルボキシル基量〔mmol/gカルボキシル化セルロース〕=a〔mL〕×0.05/カルボキシル化セルロース質量〔g〕。
<カルボキシメチル化(CM化)CNFの製造>
回転数を100rpmに調節した二軸ニーダーに、イソプロパノール(IPA)620部と、水酸化ナトリウム10部を水30部に溶解したものとを加え、広葉樹パルプ(日本製紙(株)製、LBKP)を100℃60分間乾燥した際の乾燥質量で100部仕込んだ。30℃で90分間撹拌、混合しマーセル化セルロースを調製した。更に撹拌しつつIPA15部と、モノクロロ酢酸12部を添加し、30分間撹拌した後、70℃に昇温して90分間カルボキシメチル化反応をさせた。
反応終了後、pH7になるまで酢酸で中和し、含水メタノールで洗浄、脱液、乾燥、粉砕して、カルボキシメチル置換度0.18のカルボキシメチル化セルロースを得た。
上記の工程で得られたカルボキシメチル化セルロースを水で3.0%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、150MPa)で3回処理して、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液を得た。得られた繊維は、平均繊維径が5nm、アスペクト比が150であった。
<グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度の測定方法>
カルボキシメチル化セルロース(絶乾)約2.0gを精秤して、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。メタノール90mLに特級濃硝酸10mLを加えて調製した液100mLを加え、3時間振とうして、カルボキシメチル化セルロース(CM化セルロース)の塩を水素型CM化セルロースにした。水素型CM化セルロース(絶乾)を1.5~2.0g精秤し、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。80%メタノール15mLで水素型CM化セルロースを湿潤し、0.1NのNaOHを100mL加え、室温で3時間振とうした。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1NのHSOで過剰のNaOHを逆滴定した。カルボキシメチル置換度(DS)を、次式によって算出した:
A=[(100×F’-(0.1NのHSO)(mL)×F)×0.1]/(水素型CM化セルロースの絶乾質量(g))
DS=0.162×A/(1-0.058×A)
A:水素型CM化セルロースの1gの中和に要する1NのNaOH量(mL)
F:0.1NのHSOのファクター
F’:0.1NのNaOHのファクター
<CNFの平均繊維径、平均繊維長、アスペクト比の測定>
セルロースナノファイバー(CNF)の平均繊維径および平均繊維長は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、ランダムに選んだ200本の繊維について解析した。アスペクト比は下記の式により算出した:
アスペクト比=平均繊維長/平均繊維径
<CNF分散液または混合物のB型粘度の測定>
セルロースナノファイバーの分散液または懸濁液を水で固形分1.0質量%に調整し、25℃で、B型粘度計(東機産業社製)を用いて、No.4ローター/回転数60rpmで、3分後の粘度を測定した。
<CNF分散液または混合物の振動粘度計による粘度の測定>
本発明におけるセルロースナノファイバーの分散液または懸濁液の振動式粘度計による粘度は、音叉型振動式粘度計(株式会社エー・アンド・デイ製、SV-10)を用い、JIS Z8803(2011)に基づき、分散液または懸濁液の温度を25℃に調整し、測定を行った。
<復元率の評価>
乾燥及び再分散の前後での分散/懸濁液の粘度の変化を、粘度の復元率として評価した。復元率は以下の式で算出した。
復元率(%)=(再分散後の分散または懸濁液の粘度)/(乾燥前の分散液の粘度)×100
<固形物製造にかかる乾燥速度>
セルロースナノファイバーを含む混合物を、水で固形分3.0質量%に調整したものを有姿5000g準備した後、ベルト長2.4mの真空ベルト乾燥機を用いて以下の条件で乾燥処理を行い、その際のドレン水流量から推測される蒸発速度を測定した。
原料供給速度:1.8ml/min
ベルト速度:18.5cm/min
熱板温度:150℃
減圧度(絶対圧):7kPa
<乾燥固形物の製造>
(実施例1:送風乾燥)
CNFとして、上記のカルボキシル化(TEMPO酸化)CNF(カルボキシル基量1.55 mmol/g、平均繊維径が3nm、アスペクト比が150)を用いた。この分散液のpHは7程度であった。この水分散液に、水酸化ナトリウム水溶液0.5%を加え、pHを9に調整した。このときの水分散液の固形分は、3.0質量%であった。この水分散液の固形分を水で1.0質量%に調整した際の粘度は3620mPa・sであった。振動式粘度計による粘度は、200mPa・sを超えていた。
次に、前記水分散液(固形分3.0質量%)を真空ベルトドライヤ(商品名「SBD-60/30」、日阪製作所社製)を用いて熱板温度150℃で乾燥を行い、CNFの固形物を得た。ドライヤ内の圧力は95kPaで乾燥し、得られた固形物の水分量は93質量%であった。尚、実施例1の条件では、真空ポンプを稼働させたままで、真空ベルト乾燥機の原料供給側より空気を流入させる事により送風乾燥の状態を作り出した。上記条件により、CNFの水分散液中に気泡を生じさせ、破裂させることができる。
<乾燥固形物の再分散>
上で得られた乾燥固形物に固形分1.0質量%の水性懸濁液となるように水を添加し、プロペラ羽根のついたアジテータ(600rpm)を用いて3時間撹拌し、CNFを再分散した水分散/懸濁液を得た。
(実施例2:減圧乾燥)
乾燥固形物の製造において、乾燥機内の圧力を7kPaにした以外は実施例1と同様にして行った。尚、実施例2の条件では、真空ポンプを稼働させたままで、真空ポンプと真空チャンバー出口の間に設けたバルブから空気を流入させる事により7kPaの減圧状態を作り出した。上記条件により、CNFの水分散液中に気泡を生じさせ、破裂させることができる。
(実施例3:ガス注入減圧乾燥)
乾燥固形物の製造において、ゲル状原料の攪拌により、乾燥機に入れる前のCNFの水分散液に空気を0.5L注入した以外は実施例2と同様にして行った。尚、実施例3の条件では原料に含ませた、原料供給ノズルの孔径よりも大きな気泡が、ノズルを通過することにより断続的な原料供給となる。また、その後原料に残った小さな気泡もノズル出口で減圧に曝されることにより膨張し、細かい原料粒となって飛散する。更に原料がベルトによって運ばれて熱板上に到達すると、原料に含まれる水分が減圧下の沸点に達し、水分の沸騰により原料がさらに細かく飛散する。
(実施例4)
実施例1において、原料をカルボキシル化(TEMPO酸化)CNFからカルボキシメチル化(CM化)CNFに変更した以外は、実施例1と同様に乾燥固形物を製造した。
(比較例1:脱気送風乾燥)
乾燥固形物の製造において、自転公転式脱泡機(株式会社シンキ―社製)を用いてCNFを含む水分散液中の気体を取り除いた以外は、実施例1と同様にして行った。
結果を表1に示す。
Figure 2022087414000001
表1の結果より、気泡を生じさせて破泡することで、CNFの効率的な乾燥を行うことができ、得られるCNFの乾燥固形物は、再分散した際に、高い粘度復元率を示すことがわかる。

Claims (5)

  1. セルロースナノファイバーと溶媒を含む混合物に気泡を生じさせ、前記気泡を破裂させることを特徴とするセルロースナノファイバー固形物の製造方法であって、前記混合物におけるセルロースナノファイバーの含有量が0.5~7質量%であり、前記混合物のB型粘度が500~1000000mPa・sである(ただし、JIS Z 8803:2011で規定された振動粘度計による粘度測定方法で測定された粘度が200mPa・s以下のものを除く。)、セルロースナノファイバーの乾燥固形物の製造方法。
  2. 気泡を破裂させる方法が大気圧下での沸騰である、請求項1記載の製造方法。
  3. 気泡を生じさせる方法が、減圧下での沸騰及び/又は溶存気体の気化であり、破裂させる方法が、減圧下での膨張である、請求項1記載の製造方法。
  4. 気泡を生じさせる方法が、前記混合物への気体の導入によるものである、請求項1記載の製造方法。
  5. 気泡を破裂させる方法が、物理処理を含むことを特徴とする、請求項1~4記載の製造方法。
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