以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[全体構成]
図1は、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と略称する。)1の正面図である。また、図2は、パチンコ機1の背面図である。パチンコ機1は、遊技球を遊技媒体として用いるものであり、遊技者は、遊技場運営者から遊技球を借り受けてパチンコ機1による遊技を行う。なお、パチンコ機1における遊技において、遊技球はその1個1個が遊技価値を有した媒体であり、遊技の成果として遊技者が享受する特典(利益)は、例えば遊技者が獲得した遊技球の数に基づいて遊技価値に換算することができる。以下、図1及び図2を参照しつつパチンコ機1の全体構成について説明する。
パチンコ機1は、その本体として主に外枠ユニット2、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7(プラ枠、遊技機枠)を備えている。遊技者に相対する正面からみて、その最も前面側には一体扉ユニット4が位置している。一体扉ユニット4の背面側(奥側)には内枠アセンブリ7が位置しており、内枠アセンブリ7の外側を囲むようにして外枠ユニット2が配置されている。
外枠ユニット2は、木材及び金属材を縦長の矩形状に組み合わせた構造体であり、この外枠ユニット2は、遊技場内の島設備(図示されていない)に対してねじ等の締結具を用いて固定されるものである。なお、縦長矩形状の外枠ユニット2において、上下の短辺に相当する部位には木材が用いられており、左右の長辺に相当する部位には金属材が用いられている。
一体扉ユニット4は、その下部位置に受皿ユニット6が一体化された構造である。一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7は、外枠ユニット2を介して島設備に取り付けられ、これらはそれぞれ図示しないヒンジ機構を介して開閉式に動作する。図示しないヒンジ機構の開閉軸線は、パチンコ機1の正面からみて左側端部に沿って垂直方向に延びている。
内枠アセンブリ7の右側縁部(図2では左側縁部)には、その内側に統一錠ユニット9が設けられている。また、これに対応して一体扉ユニット4及び外枠ユニット2の右側縁部(裏側)にも、それぞれ図示しない施錠具が設けられている。図1に示されるように、外枠ユニット2に対して一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7が閉じた状態で、その裏側にある統一錠ユニット9は施錠具とともに一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7の開放を不能にしている。
また、受皿ユニット6の右側縁部には鍵穴付きのシリンダ錠6aが設けられている。例えば、遊技場の管理者が専用キーを鍵穴に差し込んでシリンダ錠6aを時計回りに捻ると、統一錠ユニット9が作動して内枠アセンブリ7とともに一体扉ユニット4の開放が可能な状態となる。これら全体を外枠ユニット2から前面側へ開放する(扉のように動かす)と、前面側にてパチンコ機1の裏側が露出することになる。
一方、シリンダ錠6aを反時計回りに捻ると、内枠アセンブリ7は施錠されたままで一体扉ユニット4の施錠だけが解除され、一体扉ユニット4が開放可能となる。一体扉ユニット4を前面側へ開放すると遊技盤ユニット8が直に露出し、この状態で遊技場の管理者が盤面内での球詰まり等の障害を取り除くことができる。また、一体扉ユニット4を開放すると、受皿ユニット6も一緒に前面側へ開放される。
また、パチンコ機1は、遊技用ユニットとして上記の遊技盤ユニット8を備えている。遊技盤ユニット8は、一体扉ユニット4の背後(内側)で上記の内枠アセンブリ7に支持されている。遊技盤ユニット8は、例えば一体扉ユニット4を前面側へ開放した状態で内枠アセンブリ7に対して着脱可能である。一体扉ユニット4には、その中央部に縦長円形状の窓4aが形成されており、この窓4a内にガラスユニット(参照符号なし)が取り付けられている。ガラスユニットは、例えば窓4aの形状に合わせてカットされた2枚の透明板(ガラス板)を組み合わせたものである。ガラスユニットは、一体扉ユニット4の裏側に図示しない取り付け具を介して取り付けられる。遊技盤ユニット8の前面には遊技領域(盤面、遊技盤)が形成されており、この遊技領域8bは窓4aを通じて前面側から遊技者に視認可能である。一体扉ユニット4が閉じられると、ガラスユニットの内面と盤面との間に遊技球が流下できる空間が形成される。
受皿ユニット6は、全体的に一体扉ユニット4から前面側へ突出した形状をなしており、その上面に上皿6bが形成されている。この上皿6bには、遊技者に貸し出された遊技球(貸球)や入賞により獲得した遊技球(賞球)を貯留することができる。また、受皿ユニット6には、上皿6bの下段位置に下皿6cが形成されている。この下皿6cには、上皿6bが満杯の状態でさらに払い出された遊技球が貯留される。なお、本実施形態のパチンコ機1はカードユニットに接続する機種であり、遊技者が借り受けた遊技球は、賞球とは別に裏側の払出装置ユニット172から受皿ユニット6(上皿6b又は下皿6c)に払い出される。
受皿ユニット6の上面には貸出操作部14が設けられており、この貸出操作部14には、球貸ボタン10及び返却ボタン12が配置されている。図示しないカードユニットに有価媒体(例えば磁気記録媒体、記憶IC内蔵媒体等)を投入した状態で球貸ボタン10を遊技者が操作すると、予め決められた度数単位(例えば5度数)に対応する個数(例えば125個)分の遊技球が貸し出される。このため貸出操作部14の上面には度数表示部(図示されていない)が配置されており、この度数表示部には、カードユニットに投入されている有価媒体の残存度数が表示される。なお、遊技者は、返却ボタン12を操作することで、度数が残存している有価媒体の返却を受けることができる。本実施形態ではカードユニットに接続する遊技機を例に挙げているが、パチンコ機1は現金機(カードユニットに接続しない遊技機)であってもよい。
受皿ユニット6の右下部には、ハンドルユニット16が設置されている。遊技者はこのハンドルユニット16を操作することで発射制御基板セット174を作動させ、遊技領域8bに向けて遊技球を発射する(打ち込む)ことができる(球発射装置)。発射された遊技球は、遊技盤ユニット8の下縁部から左側縁部に沿って上昇し、図示しない外バンドに案内されて遊技領域8b内に放り込まれる。遊技領域8b内には多数の障害釘や風車(図中参照符号なし)等が配置されており、放り込まれた遊技球は障害釘や風車により誘導・案内されながら遊技領域8b内を流下する。なお、遊技領域8b内(盤面、遊技盤)の構成については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
一体扉ユニット4には、演出用の構成要素としてレンズユニット47及び右上電飾ユニット49が設置されている。このうちレンズユニット47にはランプ46が組み込まれており、右上電飾ユニット49には右側のランプ50が組み込まれている。
上述した各種ランプ46,50は、例えば内蔵するLEDの発光(点灯や点滅、輝度階調の変化、色調の変化等)により演出を実行する。また、一体扉ユニット4にはそれぞれスピーカ54a~54dが組み込まれている。これらスピーカ54a~54dは、効果音やBGM、音声等(音響全般)を出力して演出を実行するものである。
また、受皿ユニット6の中央には、上皿6bの手前位置に演出切替ボタン45が設置されている。遊技者は、この演出切替ボタン45を押し込み操作することで演出内容(例えば液晶表示器42に表示される背景画面)を切り替えたり、例えば図柄の変動中や大当りの確定表示中、あるいは大当り遊技中に何らかの演出(予告演出、確変昇格演出、大役中の昇格演出等)を発生させたりすることができる。
さらに、演出切替ボタン45の周囲には、演出切替ボタン45を取り囲むようにジョグダイアル45aが設置されている(操作入力受付手段、回転型セレクター)。遊技者は、このジョグダイアル45aを回転させることで、例えば液晶表示器42に表示される演出内容を変化させることができる。
[パチンコ機の背面側の構成]
図2に示されているように、パチンコ機1の背面側には、電源基板ユニット162、メイン制御基板ユニット170、払出装置ユニット172、払出制御基板ユニット176、サブ制御基板ユニット180、ドライバ基板ユニット190等が設置されている。この他にパチンコ機1の裏側には、パチンコ機1の電源系統や制御系統を構成する各種の電子機器類(図示しない制御コンピュータを含む)や外部端子板160等が設置されている。なお、図示は省略しているが、サブ制御基板ユニット180及びドライバ基板ユニット190はカバーによって覆われている。
上記の払出装置ユニット172は、例えば賞球タンク172a及び賞球ケース(参照符号なし)を有しており、このうち賞球タンク172aは内枠アセンブリ7の上縁部(裏側)に設置された状態で、図示しない補給経路から補給された遊技球を蓄えることができる。賞球タンク172aに蓄えられた遊技球は、図示しない上側賞球樋を通じて賞球ケースに導かれる。流路ユニット173は、払出装置ユニット172から送り出された遊技球を前面側の受皿ユニット6に向けて案内する。
また、上記の外部端子板160は、パチンコ機1を外部の電子機器(例えばデータ表示装置、ホールコンピュータ等)に接続するためのものであり、この外部端子板160からは、パチンコ機1の遊技進行状態やメンテナンス状態等を表す各種の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)が外部の電子機器に向けて出力されるものとなっている。
[サブ制御基板ユニットの構成]
図3~図5に示すように、サブ制御基板ユニット180は基板ケース181を備えている。基板ケース181はサブ制御基板182を収納する。サブ制御基板182はメイン制御基板からのコマンドを受信して演出の制御を行う。基板ケース181は、サブ制御基板182を保持するケース本体183と、該ケース本体183に取り付けられる蓋184とを備えている。蓋184は矩形の箱型に形成されており、天板184aと、天板184aの全周にわたる側板184bを備えている。そして、側板184bの端部をケース本体183の溝183aに嵌め込むことにより、蓋184がケース本体183に取り付けられる。なお、ケース本体183をパチンコ機1の裏面に固定することにより、サブ制御基板ユニット180がパチンコ機1の裏面に取り付けられる。
サブ制御基板182には電池ソケット185が実装されている。電池ソケット185にはボタン型の電池186が取り付けられる。サブ制御基板ユニット180は、サブ制御基板182における電池ソケット185の実装面が外方を向くようにパチンコ機1に取り付けられている。蓋184は、電池ソケット185に取り付けられている電池186に向けて突出する突起184cを備えている。突起184cは天板184aの内面に設けられており、円筒状に形成されている。また、電池ソケット185は、突起184cの先端が電池ソケット185に取り付けられた電池186と対峙する位置に配置されている。このような構成とすることにより、突起184cは電池186が電池ソケット185から脱落することを防止している。
本実施形態では、電池ソケット185に電池186が正常に取り付けられている状態では、蓋184をケース本体183に取り付けたときに電池186の上面(プラス端子)と突起184cの先端が対峙し、該電池186と突起184cとの間に所定の隙間が形成される。このとき、突起184cの中心軸と電池186の中心とが一致するように突起184cと電池186との相対的な位置が設定されている。なお、電池186が正常に取り付けられている状態とは、電池ソケット185に電池が完全に収納され、電池186からの給電が可能になっている状態である。
そして、電池ソケット185に電池186が正常に取り付けられていない状態では、蓋184をケース本体183に取り付けるときに突起184cが電池186に当接する。なお、電池186が正常に取り付けられていない状態とは、電池ソケット185に電池186が完全に収まりきっていない状態である。例えば、電池186の一部が電池ソケット185内に嵌まり込み、一部は電池ソケット185内に嵌まり込んでいない状態である。
また、突起184c及び電池ソケット185は、蓋184の基板方向への撓み量が他の部分よりも小さい位置に配置されている。具体的には、蓋184の天板184aの全領域を天板184aの端縁からの距離が遠い領域と近い領域とに区切った場合に、天板184aの端縁からの距離が近い領域(すなわち、側板184bにより近い領域)に配置されている。例えば、天板184aの全領域のうち、天板184aの端縁からの距離が近い天板184aの端部(すなわち、側板184bの近傍)は、天板184aの端部よりも天板184aの端縁からの距離が遠い天板184aの中央部に比べて基板方向へ撓み量が小さい。よって、本実施形態では、突起184cは、天板184aの端部に含まれる位置に配置されている。また、電池ソケット185も電池186が突起184cの先端と対峙するように基板上において同様の位置に配置されている。
ここで、電池ソケット185について説明する。図6(a)は電池ソケット185に電池186を取り付けた状態を示し、図6(b)は電池ソケット185に電池186を取り付けていない状態を示す。
図6に示すように、電池ソケット185は、ソケット本体187と、マイナス端子188と、プラス端子189とを備えている。ソケット本体187は樹脂で形成されており、電池186を収納可能にする形状の凹部からなる電池収納部187aを備えている。
マイナス端子188はバネ性を有している。そして、マイナス端子188は、一端部が電池収納部187aの底部に取り付けられており、他端部がバネ性により上方に跳ね上がっている。プラス端子189は電池収納部187aの側壁に取り付けられている。プラス端子189は板バネの一端側をV字状に折り曲げられており、水平な一端部が電池収納部187aに取り付けられている。そして、プラス端子189の折り曲げ部分には爪部189aが形成されている。爪部189aは、プラス端子189のバネ性により電池収納部187aに収納される電池186に向けて(図中右方向)に付勢されている。そして、電池ソケット185に電池186を取り付けるときには、電池186を傾けてプラス端子189側に一部を収納するとともに、電池186によってプラス端子189の折り曲げ部分を押圧し、そのまま電池186を押し込む。これにより、電池収納部187aに設けられた爪部187bを乗り越えて電池186が電池収納部187a内に収納される。
そして、電池収納部187aに電池186が収納された状態では、マイナス端子188の他端部が電池186を上方に付勢する。一方で、マイナス端子188により上方に付勢された電池186をプラス端子189の爪部189aと爪部187bで挟み込むことにより、電池収納部187a内で電池186が保持される。
電池186を取り外すには、バネ性に抗するようにプラス端子189の折り曲げ部分を電池186によって押圧し、電池186を引き上げればよい。
次に、本実施形態におけるサブ制御基板ユニット180の寸法関係について説明する。
図7に示すように、サブ制御基板ユニット180では、サブ制御基板182の表面(部品の実装面、電池ソケットの実装面)から蓋184の最大高さまでの居地は17.9mmに設定されている。また、電池186の厚みは3.2mmになっている。そして、突起184cの先端と電池186の上面との所定の隙間は2.5mmに設定されている。また、サブ制御基板182の表面から突起184cの先端までの距離は6.5mmに設定されている。
なお、本実施形態では、突起184cの先端と電池186の上面との所定の隙間はマイナス端子188の他端部の跳ね上がり部分の電池収納部187aの底面からの距離(換言すると、電池収納部187aの底部からの高さ)よりも短くなっている。これにより、例えば、電池186の一端側(プラス端子189側)が電池収納部187aに収納されているが、電池186の他端側(マイナス端子188側)がマイナス端子188の跳ね上がりによって浮いてしまった場合であっても、電池186が突起184cによって押圧されるので、電池186が非通電状態になってしまうことを防止できる。
以上のように、蓋184に突起184cを設けたので、電池186が電池ソケット185に正常に取り付けられていない状態でケース本体183に蓋184を取り付けると、突起184cが電池186に衝突するため、電池186が電池ソケット185に正常に取り付けられていない状態で蓋184がケース本体183に取り付けられることを防止できる。
また、電池186が電池ソケット185に収納されている状態において、突起184cと電池186の間に所定の隙間が形成されるため、電池186の脱落を防止しつつ、蓋184をケース本体183に取り付けたときに突起184cが電池186を圧迫する状況になることを防止できる。
また、蓋184をケース本体183に取り付けたときに電池186に突起184cが衝突して電池ソケット185や電池186を破損してしまうことを防止できる。さらに、電池186の放熱が可能になる。
なお、本実施形態では、突起184cと電池186の中心が一致するように、これらの相対的位置を設定したが、突起184cの中心がマイナス端子188の跳ね上がり側に位置するように突起184cと電池186の相対的位置を設定することも可能である。
また、本実施形態では、サブ制御基板182の電池ソケット185の実装面が外方を向くようにサブ制御基板ユニット180を取り付けた例について説明したが、サブ制御基板182の電池ソケット185の実装面がパチンコ機1側を向くようにサブ制御基板ユニット180を取り付けるように構成することが可能である。このように、電池ソケット185の実装面がパチンコ機1側を向くようにサブ制御基板ユニットを取り付けた場合には、外部から直接突起の上部を押し込まれることが無くなるので、破損し難くなる効果を奏する。
[ドライバ基板ユニットの構成]
次に、ドライバ基板ユニット190の構成について説明する。
図8~図10に示すように、ドライバ基板ユニット190は、基板ケース191を備えている。基板ケース191は、コネクタ接続されたドライバ基板193とドライバ接続基板194とを収納する。ドライバ基板193はドライバ接続基板194よりも表面積が小さい。ドライバ基板193は各種演出デバイスを駆動するドライバとして機能し、ドライバ接続基板194はサブ制御基板182とドライバ基板193とを接続するための基板である。
基板ケース191は、ケース本体191aと、ケース本体191aに取り付けられる蓋191bとを備えている。ケース本体191aは、コネクタ接続されたドライバ基板193とドライバ接続基板194とを保持する。蓋191bはフック191cをケース本体191aに嵌め込むことによりケース本体191aに取り付けられる。なお、ケース本体191aをパチンコ機1の背面に固定することにより、ドライバ基板ユニット190はパチンコ機1の背面に取り付けられる。
ドライバ基板193は、ドライバ基板193をケース本体191aに固定するためのねじ195が挿入される第1貫通孔193aと、ケース本体191aに形成された位置決めボス192aが挿入される第2貫通孔193bとを備えている。また、ドライバ基板193には、第1貫通孔193aと第2貫通孔193bとの間に第1コネクタ196が実装されている。
そして、第1貫通孔193aから第1コネクタ196までの距離X1と、第2貫通孔193bから第1コネクタ196までの距離Y1は同一に設定されている(図10参照)。
また、ドライバ接続基板194は、ドライバ接続基板194をケース本体191aに固定するためのねじ195が挿入される第3貫通孔194aと、ケース本体191aに形成された位置決めボス192bが挿入される第4貫通孔194bとを備えている。また、ドライバ接続基板194には、第3貫通孔194aと第4貫通孔194bとの間に第2コネクタ197が実装されている。
そして、第3貫通孔194aから第2コネクタ197までの距離X2と、第4貫通孔194bから第2コネクタ197までの距離Y2は同一に設定されている(図10参照)。
さらに、ドライバ基板193は、ケース本体191aに固定するためのねじ195が挿入される第5貫通孔193cと、ケース本体191aに形成された位置決めボス192cが挿入される第6貫通孔193dとを備えている。本実施形態では、第1貫通孔193aと第5貫通孔193cは対角な位置関係であり、第2貫通孔193bと第6貫通孔193dは対角な位置関係になっている。また、第1貫通孔193aと第2貫通孔193bと第5貫通孔193cとは円形に形成されているが、第6貫通孔193dは横長(すなわち、コネクタの挿抜方向と直交する方向に長い)な長孔状に形成されている。
また、ドライバ基板193は、ケース本体191aに固定するためのねじ195が挿入される第7貫通孔194cと、ケース本体191aに形成された位置決めボス192dが挿入される第8貫通孔194dとを備えている。本実施形態では、第3貫通孔194aと第7貫通孔194cは対角な位置関係であり、第4貫通孔194bと第8貫通孔194dは対角な位置関係になっている。また、第3貫通孔194aと第4貫通孔194bと第7貫通孔194cとは円形に形成されているが、第8貫通孔194dは縦長(すなわち、コネクタの挿抜方向と平行な方向に長い)長孔状に形成されている。
そして、ドライバ基板193の一端とドライバ接続基板194の一端を突き当てることによって、第1コネクタ196と第2コネクタ197とを接続することにより、ドライバ基板193とドライバ接続基板194とを接続することが可能である。
本実施形態では、ドライバ基板193とドライバ接続基板194をケース本体191aに取り付けるには、まず、第1コネクタ196と第2コネクタ197とを接続することにより、ドライバ基板193とドライバ接続基板194を接続する。そして、ドライバ基板193の第2貫通孔193bに位置決めボス192aを挿入するとともに第6貫通孔193dに位置決めボス192cを挿入し、さらに、ドライバ接続基板194の第4貫通孔194bに位置決めボス192bを挿入するとともに第8貫通孔194dに位置決めボス192dを挿入する。これにより、ドライバ基板193とドライバ接続基板194とがケース本体191aに位置決めされる。
次いで、ドライバ基板193の第1貫通孔193aと第5貫通孔193c及びドライバ接続基板194の第3貫通孔194aと第7貫通孔194cにねじ195を挿通し、ねじ195によりドライバ基板193とドライバ接続基板194をケース本体191aに固定する。
そして、本実施形態では、ドライバ基板193とドライバ接続基板194とを接続したときに、前記第1基板と前記第2基板とを接続したときに、第1貫通孔193aと第4貫通孔194bの対称中心の位置と、第2貫通孔193bと第3貫通孔194aの対称中心の位置とが同一の位置である。換言すると、ドライバ基板193とドライバ接続基板194とを接続したときに、両基板の突き当て部分の境界線を境に第1貫通孔193aと第3貫通孔194aとが対称な位置関係になる。また、両基板の突き当て部分の境界線を境に第2貫通孔193bと第4貫通孔194bとが対称な位置関係になる。なお、それぞれの対称中心の位置は第2コネクタ197の幅方向の中央部に位置する。
次に、ドライバ基板193とドライバ接続基板194における寸法関係について図11を用いて説明する。なお、本発明に係る部分を説明するが、説明を省略した部分は図に示す通りである。
図11に示すように、本実施形態では、ねじ195が挿入される第1貫通孔193aと第3貫通孔194aは直径2.7mmに設定されている。
また、位置決めボス192aが挿入される第2貫通孔193bと、位置決めボス192bが挿入される第4貫通孔194bは直径2mmに設定されている。そして、位置決めボス192aと位置決めボス192bの直径は1.8mmに設定されている。よって、位置決めボス192aと位置決めボス192bに第2貫通孔193bと第4貫通孔194bを挿入したときに、位置決めボスに対する貫通孔の寸法的な余裕により、各基板の取り付け位置を面内方向で調節することができる。
また、位置決めボス192aと位置決めボス192bの高さは2mmに設定されており、ドライバ基板193とドライバ接続基板194の厚みは1.6mmに設定されている。よって、位置決めボス192aと位置決めボス192bに第2貫通孔193bと第4貫通孔194bを挿入すると、位置決めボス192aと位置決めボス192bの先端が各基板の表面から突出する。
また、第1貫通孔193aから第1コネクタ196までの距離X1と、第3貫通孔194aから第2コネクタ197までの距離X2は11.5mmに設定されており、第2貫通孔193bから第1コネクタ196までの距離Y1と、第4貫通孔194bから第2コネクタ197までの距離Y2も11.5mmに設定されている。
従来から、コネクタ接続された基板同士を1つの基板ケースに収納する設計思想がある。このような思想を実現する場合に、(1)ねじの使用数を削減してパチンコ機の製造コストを削減したい、(2)基板ケース内における基板の振動を削減したい(例えば、基板の表面に対して垂直方向での振動)、(3)2つの基板を基板ケースに固定した際に生じる組付け誤差(例えば、基板の表面に対して面内方向での組付け誤差)がコネクタへの負荷とならないようにしたい、という3つの課題をバランス良く解決したいという要望があった。
そこで、上記(1)の課題を解決するために、本発明は、ドライバ基板193とドライバ接続基板194をケース本体191aに取り付けるときに、ドライバ基板193の第2貫通孔193bにケース本体191aの位置決めボス192aを挿入し、ドライバ接続基板194の第4貫通孔194bにケース本体191aの位置決めボス192bを挿入することにより、ねじ195を用いることなく、ケース本体191aにドライバ基板193とドライバ接続基板194を固定している。よって、ねじの使用数を削減することが可能になり、パチンコ機1の製造コストを削減することができる。また、ねじによる固定でないため、ドライバ基板193やドライバ接続基板194の面内方向での誤差が生じてしまっても、第2貫通孔193bや第4貫通孔194bを位置決めボス192aや位置決めボス192bへの挿入した状態で調節することにより、ある程度の誤差を吸収することができる。
また、上記(2)、(3)の課題を解決するために、本実施形態では、ドライバ基板193とドライバ接続基板194を接続したときに第1貫通孔193aと第3貫通孔194aを用いてねじ195による固定を行い、ドライバ基板193とドライバ接続基板194の垂直方向での振動を軽減している。
また、ドライバ基板193とドライバ接続基板194とを接続したときに第2貫通孔193bと第4貫通孔194bを用いて位置決めボス192a,192bによる固定を行い、ドライバ基板193とドライバ接続基板194の面内方向での組付け誤差を吸収している。
よって、ドライバ基板193の振動軽減位置(すなわち、第1貫通孔193aの位置)とドライバ接続基板194の振動軽減位置(すなわち、第3貫通孔194aの位置)が対応付けされ、かつドライバ基板193の組付け誤差吸収位置(すなわち、第2貫通孔193bの位置)とドライバ接続基板194の組付け誤差吸収位置(すなわち、第4貫通孔194bの位置)が対応付けされるので、ドライバ基板193とドライバ接続基板194を接続したときに、第1コネクタ196と第2コネクタ197に生じる負荷を効果的に軽減することができる。
すなわち、振動軽減位置と組付け誤差吸収位置とが対応付けされない場合は、例えば、振動によって第1コネクタ196と第2コネクタ197とが逆方向に傾いて負荷がかかる可能性があるが、振動軽減位置と組付け誤差吸収位置と対応付けされている場合は、振動が生じても第1コネクタ196と第2コネクタ197とが同一方向に傾くので負荷が軽減されることになる。
また、第1貫通孔193aから第1コネクタ196までの距離X1と、第2貫通孔193bから第1コネクタ196までの距離Y1を同一に設定し、第3貫通孔194aから第2コネクタ197までの距離X2と、第4貫通孔194bから第2コネクタ197までの距離Y2を同一に設定することにより、各距離を同一にしなかった場合よりも振動軽減の効果と組付け誤差吸収の効果とのバランスをよくすることができる。具体的には各距離を同一にしなかった場合は、距離X1やX2が近づくほど基板の締め付け強度が増し、距離Y1やY2が近づくほど誤差の吸収範囲が大きくなるが、距離を同一にすることにより、これらのバランスをよくすることができる。
なお、本実施形態では、第1貫通孔193aから第1コネクタ196までの距離X1と、第2貫通孔193bから第1コネクタ196までの距離Y1を同一に設定しているが、第1貫通孔193aから第1コネクタ196までの距離X1を、第2貫通孔193bから第1コネクタ196までの距離Y1よりも小さくしてもよい。同様に、第3貫通孔194aから第2コネクタ197までの距離X2を、第4貫通孔194bから第2コネクタ197までの距離Y2よりも小さくしてもよい。この場合は、ねじ195の締め付け強度が増すので基板をより確実に固定することができ、振動軽減の効果を得られることができる。
また、第1貫通孔193aから第1コネクタ196までの距離X1を、第2貫通孔193bから第1コネクタ196までの距離Y1よりも大きくしてもよい。同様に、第3貫通孔194aから第2コネクタ197までの距離X2を、第4貫通孔194bから第2コネクタ197までの距離Y2よりも大きくしてもよい。この場合は、突起に対する各孔の寸法的な余裕が大きくなるので、誤差吸収の効果を得られることができる。
なお、本実施形態では、ドライバ基板193とドライバ接続基板194を接続したときに第1貫通孔193aと第4貫通孔194bとの対称中心の位置が同一の位置になるようにしたが、完全に同一の位置にしなくてもよく、略同一の位置になるようにしてもよい。同様に、第2貫通孔193bと第3貫通孔194aとの対称中心の位置が同一の位置になるようにしたが、完全に同一の位置にしなくてもよく、略同一の位置にしてもよい。
なお、第1貫通孔193aから第1コネクタ196までの距離X1と、第2貫通孔193bから第1コネクタ196までの距離Y1とを同一に設定しているが、完全に同一にしなくてもよく、略同一に設定してもよい。同様に、第3貫通孔194aから第2コネクタ197までの距離X2と、第4貫通孔194bから第2コネクタ197までの距離Y2とを同一に設定しているが、完全に同一にしなくてもよく、略同一に設定してもよい。また、X1とY1又はX2とY2のいずれか一方のみを同一又は略同一にしてもよい。
[変形例1]
次に、上記実施形態の変形例1について説明する。なお、ねじや位置決めボスなど、上記実施形態と同一の部分については詳しい説明を省略する。
図12に示すように、第1基板200(例えば、サブ制御基板)と第2基板201(例えば、液晶制御基板)は基板ケース191と同様に構成された一の基板ケースに収納される。第1基板200は、第1基板200を基板ケースに固定するためのねじ(例えば、上記実施形態のねじ195)が挿入される第1貫通孔200aと、基板ケースに形成された位置決めボスが挿入される第2貫通孔200bとを備えている。そして、第1基板200には、第1貫通孔200aと第2貫通孔200bとの間に第1コネクタ202が実装されている。
また、第2基板201は、第2基板201を基板ケースに固定するためのねじが挿入される第3貫通孔201aと、基板ケースに形成された位置決めボスが挿入される第4貫通孔201bとを備えている。そして、第2基板201には、第3貫通孔201aと第4貫通孔201bとの間に第2コネクタ203が実装されている。
そして、第1コネクタ202と第2コネクタ203とを接続することにより、第1基板200と第2基板201とを接続することが可能である。
そして、第1基板200と第2基板201とを接続したときに、第1貫通孔200aと第3貫通孔201aとの対称中心の位置が同一の位置になるとともに、第2貫通孔200bと第4貫通孔201bとの対称中心の位置が同一の位置になる。換言すると、第1基板200と第2基板201とを接続したときに、第1貫通孔200aと第4貫通孔201bとが対称な位置関係になるとともに、第2貫通孔200bと第3貫通孔201aとが対称な位置関係になる。なお、それぞれの対称中心の位置は第2コネクタ203の幅方向の中央部に位置する。
変形例1では、位置決めボスを使用して第1基板200と第2基板201を固定するのでねじを削減して製造コストを削減することができ、また、基板ケース内における基板の振動を削減しつつ、2つの基板を基板ケースに固定した際に生じる組付け誤差を吸収することができる。
なお、第1貫通孔200aと第3貫通孔201aとの対称中心の位置を同一な位置にし、また、第2貫通孔200bと第4貫通孔201bとの対称中心の位置を同一にしたが、完全に同一な位置とせず、少なくともいずれか一方を略同一な位置としてもよい。
以上のように、変形例1の発明は以下の発明を含んでいる。
遊技を行うことが可能な遊技機において、
少なくとも第1基板と第2基板とを収納する基板ケースを備え、
前記第1基板は、該第1基板を前記基板ケースに固定するためのねじが挿入される第1貫通孔と、前記基板ケースに形成された突起が挿入される第2貫通孔とを備え、
前記第1基板には、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間に第1コネクタが実装されており、
前記第2基板は、該第2基板を前記基板ケースに固定するためのねじが挿入される第3貫通孔と、前記基板ケースに形成された突起が挿入される第4貫通孔とを備え、
前記第2基板には、前記第3貫通孔と前記第4貫通孔との間に第2コネクタが実装されており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとを接続することにより、前記第1基板と前記第2基板とを接続することが可能であり、
前記第1基板と前記第2基板とを接続したときに、前記第1貫通孔と前記第3貫通孔の対称中心の位置と、前記第2貫通孔と前記第4貫通孔の対称中心の位置とが同一または略同一である
ことを特徴とする遊技機。
[変形例2]
次に、上記実施形態の変形例2について説明する。なお、ねじや位置決めボスなど、上記実施形態と同一の部分については詳しい説明を省略する。
図13に示すように、第1基板300(例えば、接続基板)と第2基板301(例えば、払出制御基板)は基板ケース191と同様に構成された一の基板ケースに収納される。第1基板300は、第1基板300を基板ケースに固定するためのねじ(例えば、上記実施形態のねじ195)が挿入される第1貫通孔300aと、同様に第1基板300を基板ケースに固定するためのねじ(例えば、上記実施形態のねじ195)が挿入される第2貫通孔300bとを備えている。そして、第1基板300には、第1貫通孔300aと第2貫通孔300bとの間に第1コネクタ302が実装されている。
また、第2基板301は、基板ケースに形成された位置決めボスが挿入される第3貫通孔301aと、同様に基板ケースに形成された位置決めボスが挿入される第4貫通孔301bとを備えている。そして、第2基板301には、第3貫通孔301aと第4貫通孔301bとの間に第2コネクタ303が実装されている。
そして、第1コネクタ302と第2コネクタ303とを接続することにより、第1基板300と第2基板301とを接続することが可能である。
そして、第1基板300と第2基板301とを接続したときに、第1貫通孔300aと第4貫通孔301bとの対称中心の位置が同一の位置になるとともに、第2貫通孔300bと第3貫通孔301aとの対称中心の位置が同一の位置になる。換言すると、第1基板300と第2基板301とを接続したときに、第1貫通孔300aと第3貫通孔301aとが対称な位置関係になるとともに、第2貫通孔300bと第4貫通孔301bとが対称な位置関係になる。なお、それぞれの対称中心の位置は第2コネクタ303の幅方向の中央部に位置する。また、第1基板300は第2基板301より表面積が小さい。
変形例2では、位置決めボスを使用して第1基板300と第2基板301を固定するのでねじを削減して製造コストを削減することができ、また、基板ケース内における基板の振動を削減しつつ、2つの基板を基板ケースに固定した際に生じる組付け誤差を吸収することができる。なお、第1基板300は第2基板301よりも基板の表面積が小さいので振動しやすい。よって、第1基板300をねじで固定することにより、効果的に基板の振動を削減することができる。
なお、第1貫通孔300aと第4貫通孔301bとの対称中心の位置を同一な位置にし、また、第2貫通孔300bと第3貫通孔301aとの対称中心の位置を同一にしたが、完全に同一な位置とせず、少なくともいずれか一方を略同一な位置としてもよい。
以上のように、変形例2の発明は以下の発明を含んでいる。
遊技を行うことが可能な遊技機において、
少なくとも第1基板と第2基板とを収納する基板ケースを備え、
前記第1基板は、該第1基板を前記基板ケースに固定するためのねじが挿入される第1貫通孔と第2貫通孔とを備え、
前記第1基板には、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間に第1コネクタが実装されており、
前記第2基板は、第3貫通孔と第4貫通孔とを備え、
前記第2基板には、前記基板ケースに形成された突起が挿入される前記第3貫通孔と前記第4貫通孔との間に第2コネクタが実装されており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとを接続することにより、前記第1基板と前記第2基板とを接続することが可能であり、
前記第1基板と前記第2基板とを接続したときに、前記第1貫通孔と前記第4貫通孔の対称中心の位置と、前記第2貫通孔と前記第3貫通孔の対称中心の位置とが同一または略同一の位置であり、
前記第1基板は前記第2基板よりも表面積が小さい
ことを特徴とする遊技機。
[変形例3]
次に、上記実施形態の変形例3について説明する。なお、ねじや位置決めボスなど、上記実施形態と同一の部分については詳しい説明を省略する。
図14に示すように、第1基板400(例えば、サブ制御基板)と第2基板401(例えば、ROM基板)は基板ケース191と同様に構成された一の基板ケースに収納される。第1基板400は、第1基板400を基板ケースに固定するためのねじ(例えば、上記実施形態のねじ195)が挿入される第1貫通孔400aと、基板ケースに形成された位置決めボスが挿入される第2貫通孔400bとを備えている。そして、第1基板400には、第1貫通孔400aと第2貫通孔400bとの間に第1コネクタ402が実装されている。
また、第2基板401は、第2基板401を基板ケースに固定するためのねじが挿入される第3貫通孔401aを備えている。そして、第2基板401には、第3貫通孔401aを最も距離の近い貫通孔とする第2コネクタ403が実装されている。
そして、第1コネクタ402と第2コネクタ403とを接続することにより、第1基板400と第2基板401とを接続することが可能である。
そして、第1基板400と第2基板401とを接続したときに、第2貫通孔400bと第3貫通孔401aとの対称中心の位置が同一の位置になるとともに、第1貫通孔400aと対称中心の位置が同一又は略同一の位置になる貫通孔がない。換言すると、第1基板400と第2基板401とを接続したときに、第1貫通孔400aと第3貫通孔401aとが対称な位置関係になるとともに、第2貫通孔400bと対称又は略対称な位置関係になる貫通孔がない。なお、対称中心の位置は第2コネクタ403の幅方向の中央部に位置する。そして、第2基板401は第1基板400よりも表面積が大きい。
変形例3では、位置決めボスを使用して第1基板400を固定するのでねじを削減して製造コストを削減することができ、また、基板ケース内における基板の振動を削減しつつ、2つの基板を基板ケースに固定した際に生じる組付け誤差を吸収することができる。また、少なくとも第1基板400と第2基板401とをねじにより固定するとともに、振動軽減位置を対応付けたので、第1基板400と第2基板401を接続したときに、第1コネクタ402と第2コネクタ403に生じる負荷を効果的に軽減することができる。また、第1基板400は第2基板401よりも表面積が小さいので振動しやすい。よって、第1基板400をねじ及び位置決めボスを使用して固定することにより、効果的に基板の振動を削減することができる。
なお、第2貫通孔400bと第3貫通孔401aとの対称中心の位置を同一としたが、完全に同一な位置とせず、略同一な位置としてもよい。
以上のように、変形例3の発明は以下の発明を含んでいる。
遊技を行うことが可能な遊技機において、
少なくとも第1基板と第2基板とを収納する基板ケースを備え、
前記第1基板は、該第1基板を前記基板ケースに固定するためのねじが挿入される第1貫通孔と、前記基板ケースに形成された突起が挿入される第2貫通孔とを備え、
前記第1基板には、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間に第1コネクタが実装されており、
前記第2基板は、該第2基板を前記基板ケースに固定するためのねじが挿入される第3貫通孔を備え、
前記第2基板には、前記第3貫通孔が最も距離が近い貫通孔となる位置に配置された第2コネクタが実装されており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとを接続することにより、前記第1基板と前記第2基板とを接続することが可能であり、
前記第1基板と前記第2基板とを接続したときに、前記第2貫通孔と前記第3貫通孔の対称中心の位置が同一または略同一の位置であり、
前記第2基板は、前記第1基板と前記第2基板とを接続したときに、第1貫通孔と対称中心の位置が同一または略同一の位置となる貫通孔を備えておらず、
前記第2基板は前記第1基板よりも表面積が大きい
ことを特徴とする遊技機。
[変形例4]
次に、上記実施形態の変形例4について説明する。なお、ねじや位置決めボスなど、上記実施形態と同一の部分については詳しい説明を省略する。
図15に示すように、第1基板500(例えば、サブ制御基板)と第2基板501(例えば、サブ制御基板)は基板ケース191と同様に構成された一の基板ケースに収納される。第1基板500は、基板ケースに形成された位置決めボスが挿入される第1貫通孔500aを備えている。そして、第1基板500には、第1貫通孔500aを最も距離の近い貫通孔とする第1コネクタ502が実装されている。
また、第2基板501は、基板ケースに形成された位置決めボスが挿入される第2貫通孔501aを備えている。そして、第2基板501には、第2貫通孔501aを最も距離の近い貫通孔とする第2コネクタ503が実装されている。
そして、第1コネクタ502と第2コネクタ503とを接続することにより、第1基板500と第2基板501とを接続することが可能である。
そして、第1基板500と第2基板501とを接続したときに、第1基板500と第2基板501とを接続したときに、第1貫通孔500aと第2貫通孔501aとの対称中心の位置が同一の位置になる。換言すると、第1基板500と第2基板501とを接続したときに、第1貫通孔500aとが対称又は略対称な位置関係になる貫通孔がなく、第2貫通孔501aとが対称又は略対称な位置関係になる貫通孔がない。なお、対称中心の位置は第2コネクタ503の幅方向の中央部に位置する。
さらに、第1コネクタ502の横幅W1と第2コネクタ503の横幅W1は各基板の横幅W2の1/3以上に設定されている。なお、横幅W1及びW2は、基板の面内方向に平行な方向かつ第1コネクタ502及び第3コネクタ503の挿抜方向と直交する方向における幅である。
変形例4では、位置決めボスを使用して第1基板500と第2基板501を固定するのでねじを削減して製造コストを削減することができる。また、第1コネクタ502と第2コネクタ503の幅が各基板の幅と比較して、比較的に大きくなっているため、基板同士を接続したときに各基板を安定的に接続することができ、振動を抑えることができる。よって、第1貫通孔500aや第2貫通孔501aと対称な位置に貫通孔を設けなくてもよくなる。
なお、第1貫通孔500aと第2貫通孔501aとの対称中心の位置を同一としたが、完全に同一な位置とせず、略同一な位置としてもよい。
以上のように、変形例4の発明は以下の発明を含んでいる。
遊技を行うことが可能な遊技機において、
少なくとも第1基板と第2基板とを収納する基板ケースを備え、
前記第1基板は、前記基板ケースに形成された突起が挿入される第1貫通孔を備え、
前記第1基板には、前記第1貫通孔が最も距離が近い貫通孔となる位置に配置された第1コネクタが実装されており、
前記第2基板は、該前記基板ケースに形成された突起が挿入される第2貫通孔を備え、
前記第2基板には、前記第2貫通孔が最も距離が近い貫通孔となる位置に配置された第2コネクタが実装されており、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとを接続することにより、前記第1基板と前記第2基板とを接続することが可能であり、
前記第1基板と前記第2基板とを接続したときに、前記第1貫通孔と第2貫通孔との間に、前記第1コネクタと前記第2コネクタとが位置し、
前記第1基板と前記第2基板とを接続したときに、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の対称中心の位置が同一または略同一の位置であり、
前記第1コネクタと前記第2コネクタとの挿抜方向と直交する方向の幅は前記第1基板と前記第2基板との幅の1/3以上である
ことを特徴とする遊技機。
[変形例5]
次に、上記実施形態の変形例5について説明する。変形例5においては、電池186の上面に、例えば、電池の型番やメーカー名、電圧等が刻印されている例について説明する。
図16(a)に示すように、例えば、電池186の上面には、電池の型番やメーカー名、電圧等を示す「ABC-123」という文字が刻印されている。当該文字は電池186の上面の中央部に位置するように1カ所に刻印されている。また、プラス端子であることを示す刻印「+」が文字「ABC-123」を挟んで2カ所に刻印されている。そして、突起184cは円筒状に形成されているため、基板ケース181にサブ制御基板182を正常に収納した状態では、突起184cが重なる部分(図中点線部分)の内側に電池上面の文字「ABC-123」や「+」が位置する。よって、これらを突起184cが遮ることがなく、当該文字などを視認可能とする。
なお、図16(b)に示すように、電池上面の文字「ABC-123」を突起184cが重なる部分(図中の点線部分)の外側に刻印された電池186においても、同様に突起184cに遮られることなく視認可能とすることができる。
このような構成とすることにより、変形例5では、基板ケース181の外部から電池186の種類を判定する事が可能となり、電池交換やメンテナンスの際に作業効率を向上できる。なお、突起184cが本例と異なる形状であっても、電池186の角度によって文字と重ならない構成とすれば同様の効果を得ることができる。
[本実施形態の効果]
(A)本実施形態では、遊技を行うことが可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)において、電池用のソケット(本例では、電池ソケット185)が実装された基板(本例では、サブ制御基板182)と、前記基板を収納する基板ケース(本例では、基板ケース181)と、を備え、前記基板ケースは、前記基板を収納したときに前記ソケットに取り付けられている電池(本例では、電池186)に向けて突出する突起(本例では、突起184c)を備え、前記ソケットに電池が正常に取り付けられている状態では、前記基板ケースに前記基板を収納したときに前記突起の先端と前記電池との間に所定の隙間(本例では、2.5mm)が形成され(図6)、前記ソケットに電池が正常に取り付けられていない状態では、前記基板ケースに前記基板を収納したときに前記突起の先端が前記電池に当接し、前記突起及び前記ソケットは、前記基板ケースの基板方向への撓み量が他の部分よりも小さい位置(本例では、天板184aの端部に含まれる位置)に配置されている。よって、より最適に基板上の電池の脱落を防止することができる。
(B)本実施形態では、遊技を行うことが可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)において、少なくとも第1基板(本例では、ドライバ基板193)と第2基板(本例では、ドライバ接続基板194)とを収納する基板ケース(本例では、基板ケース191)を備え、前記第1基板は、該第1基板を前記基板ケースに固定するためのねじ(本例では、ねじ195)が挿入される第1貫通孔(本例では、第1貫通孔193a)と、前記基板ケースに形成された突起(本例では、位置決めボス192a)が挿入される第2貫通孔(本例では、第2貫通孔193b)とを備え、前記第1基板には、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間に第1コネクタ(本例では、第1コネクタ196)が実装されており、前記第2基板は、該第2基板を前記基板ケースに固定するためのねじ(本例では、ねじ195)が挿入される第3貫通孔(本例では、第3貫通孔194a)と、前記基板ケースに形成された突起(本例では、位置決めボス192b)が挿入される第4貫通孔(本例では、第4貫通孔194b)とを備え、前記第2基板には、前記第3貫通孔と前記第4貫通孔との間に第2コネクタ(本例では、第2コネクタ197)が実装されており、前記第1コネクタと前記第2コネクタとを接続することにより、前記第1基板と前記第2基板とを接続することが可能であり、前記第1基板と前記第2基板とを接続したときに、前記第1貫通孔と前記第3貫通孔の対称中心の位置と、前記第2貫通孔と前記第4貫通孔の対称中心の位置とが同一または略同一の位置である(本例では、図12)。よって、コネクタにより接続された基板を最適に基板ケースに収納することができる。
(C)本実施形態では、遊技を行うことが可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)において、少なくとも第1基板(本例では、ドライバ基板193)と第2基板(本例では、ドライバ接続基板194)とを収納する基板ケース(本例では、基板ケース191)を備え、前記第1基板は、該第1基板を前記基板ケースに固定するためのねじ(本例では、ねじ195)が挿入される第1貫通孔(本例では、第1貫通孔193a)と、前記基板ケースに形成された突起(本例では、位置決めボス192a)が挿入される第2貫通孔(本例では、第2貫通孔193b)とを備え、前記第1基板には、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔との間に第1コネクタ(本例では、第1コネクタ196)が実装されており、前記第2基板は、該第2基板を前記基板ケースに固定するときに用いる複数の貫通孔(本例では、第3貫通孔194a、第4貫通孔194b)を備え、前記第2基板には第2コネクタ(本例では、第2コネクタ197)が実装されており、前記第1コネクタと前記第2コネクタとを接続することにより、前記第1基板と前記第2基板とを接続することが可能であり、前記第1貫通孔から前記第1コネクタまでの距離と、前記第2貫通孔から前記第1コネクタまでの距離(本例では、X1とY1、X2とY2)とは、同一又は略同一である(本例では、図10)。よって、コネクタにより接続された基板を最適に基板ケースに収納することができる。
[その他、上記実施形態の変形例]
上記実施形態では、突起184cを蓋184の側板184b近傍に配置したが、他の部分よりも基板方向への撓み量が小さい部分であれば、側板184bの近傍に限らなくてもよい。
上記実施形態では、突起184cにより電池の脱落を防止する基板の一例としてサブ制御基板182を挙げたが、例えば、払出制御基板、ROM基板、液晶基板など、サブ制御基板以外の基板において電池の脱落を防止するように構成してもよい。
上記実施形態では、基板ケース181は、サブ制御基板182を保持するケース本体183と、該ケース本体183に取り付けられる蓋184とを備えている例を挙げて説明したが、例えば、基板を保持する蓋を遊技機側のケース本体に取り付ける構成としてもよい。この場合はケース本体に電池に向かって突出する突起を設けることにより、本発明を実施することが可能である。さらには、ケース本体と蓋とから構成される基板ケースにおいて、蓋が基板を保持するとともに、蓋側に基板上の電池に向かって突出する突起を設ける構成としてもよい。
上記実施形態では、コネクタ接続する第1基板と第2基板の例として、ドライバ基板193とドライバ接続基板194とを挙げたが、例えば、払出制御基板、ROM基板、液晶基板など、ドライバ基板193とドライバ接続基板194以外の基板をコネクタ接続するように構成してもよい。
なお、上記実施形態では、パチンコ機に本発明を適用する例を挙げたが、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンなど、他の態様の遊技機に本発明を適用してもよい。