JP2022085917A - シート搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アクチュエータの通常位置への復帰及び通常位置での姿勢維持の適正化と、アクチュエータが第1向き及び第2向きに回動するときのそれぞれの回動荷重の適正化と、を両立できるシート搬送装置を提供する。【解決手段】シート搬送装置1において、アクチュエータ10は、第1アーム11及び第2アーム12に連動する第1移動部31を有する。付勢手段51、52は、アクチュエータ10が通常位置から第1向きR1に回動する場合に第1移動部31を第2向きR2に付勢する一方、アクチュエータ10が通常位置から第2向きR2に回動する場合に第1移動部31から離間する第1バネ51と、アクチュエータ10が通常位置から第2向きR2に回動する場合に第1移動部31を第1向きR1に付勢する一方、アクチュエータ10が通常位置から第1向きR1に回動する場合に第1移動部31から離間する第2バネ52と、を有する。【選択図】図3
Description
本発明はシート搬送装置に関する。
特許文献1に従来のシート搬送装置の一例である用紙検知装置が開示されている。この用紙検知装置は、用紙が搬送される第1の用紙搬送路及び第2の用紙搬送路を備える画像形成装置に設けられている。用紙検知装置は、アクチュエータ、バネ及びセンサを備えている。
アクチュエータは、支持軸周りに回動可能に支持されている。アクチュエータは、第1の移動部,第2の移動部及び第3の移動部を有している。第1の移動部及び第2の移動部はそれぞれ、支持軸の径外方向に延びている。第3の移動部は、支持軸の径外方向に延びて第1の移動部及び第2の移動部に連動する。
アクチュエータは、特許文献1の図2に図示された通常位置と、特許文献1の図4(A)に図示された第1位置と、特許文献1の図4(C)に図示された第2位置と、の間で移動可能である。
通常位置は、第1の移動部が第1の用紙搬送路に突出し、かつ第2の移動部が第2の用紙搬送路に突出する位置である。
第1位置は、第1の移動部が第1の用紙搬送路を搬送される用紙に押されることで通常位置から第1向きに回動した位置である。第1向きは、特許文献1の図1及び図4の紙面反時計回りである。
第2位置は、第2の移動部が第2の用紙搬送路を搬送される用紙に押されることで通常位置から第1向きとは逆向きの第2向きに回動した位置である。第2向きは、特許文献1の図1及び図4の紙面時計回りである。
バネは、コイル部が支持軸に巻きつけられ、コイル部から延びる2つの端部が第3の移動部と、センサから突出する突起部とに当接可能な1個の捩じりコイルバネである。バネは、アクチュエータが通常位置から第1向きに回動する場合にアクチュエータを第2向きに付勢し、用紙が第1の移動部を通過するとアクチュエータを通常位置に戻す。その一方、バネは、アクチュエータが通常位置から第2向きに回動する場合にアクチュエータを第1向きに付勢し、用紙が第2の移動部を通過するとアクチュエータを通常位置に戻す。
センサは、1個のアクチュエータの通常位置から第1位置又は第2位置への回動を検知する。用紙検知装置は、センサの検知結果に基づいて、第1の用紙搬送路又は第2の用紙搬送路を搬送される用紙を検知する。
ところで、上記従来の用紙検知装置では、以下のような問題がある。すなわち、アクチュエータを通常位置に復帰させるためにバネが第3の移動部に作用させるバネ荷重は、第1の移動部が第1の用紙搬送路を搬送される用紙に押されて第1向きに回動するときの回動荷重を生じさせ、また、第2の移動部が第2の用紙搬送路を搬送される用紙に押されて第2向きに回動するときの回動荷重を生じさせる。
第1の移動部の回動荷重は、支持軸の軸心から、第1の用紙搬送路を搬送される用紙が第1の移動部に当接する位置までの距離に影響を受ける。第2の移動部の回動荷重は、支持軸の軸心から、第2の用紙搬送路を搬送される用紙が第2の移動部に当接する位置までの距離に影響を受ける。つまり、第1の移動部の回動荷重と、第2の移動部の回動荷重とは、支持軸の軸心と、第1の用紙搬送路と、第2の用紙搬送路との相対位置関係によって異なる。
このため、アクチュエータの通常位置への復帰及び通常位置での姿勢維持の適正化と、アクチュエータが第1向き及び第2向きに回動するときのそれぞれの回動荷重の適正化と、を両立させるには、第1の移動部及び第2の移動部のそれぞれの長さや、バネ荷重を正確に設計する必要があるが、1個のバネによってそれを実現することは難しい。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、アクチュエータの通常位置への復帰及び通常位置での姿勢維持の適正化と、アクチュエータが第1向き及び第2向きに回動するときのそれぞれの回動荷重の適正化と、を両立できるシート搬送装置を提供することを目的とする。
本発明のシート搬送装置は、シートが搬送される第1搬送経路及び第2搬送経路と、
回動軸心周りに回動可能に支持され、それぞれ前記回動軸心の径外方向に延びる第1アーム及び第2アームを有するアクチュエータであって、前記第1アームが前記第1搬送経路に突出し、かつ前記第2アームが前記第2搬送経路に突出する通常位置と、前記第1アームが前記第1搬送経路を搬送されるシートに押されることで前記通常位置から第1向きに回動した第1位置と、前記第2アームが前記第2搬送経路を搬送されるシートに押されることで前記通常位置から前記第1向きとは逆向きの第2向きに回動した第2位置と、の間で移動可能な前記アクチュエータと、
前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記アクチュエータを前記第2向きに付勢し、シートが前記第1アームを通過すると前記アクチュエータを前記通常位置に戻す一方、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記アクチュエータを前記第1向きに付勢し、シートが前記第2アームを通過すると前記アクチュエータを前記通常位置に戻す付勢手段と、
前記アクチュエータの前記通常位置から前記第1位置又は前記第2位置への回動を検知する検知部と、を備え、
前記検知部の検知結果に基づいて、前記第1搬送経路又は第2搬送経路を搬送されるシートを検知するシート搬送装置であって、
前記アクチュエータは、前記径外方向に延びて前記第1アーム及び前記第2アームに連動する第1移動部を有し、
前記付勢手段は、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記第1移動部を前記第2向きに付勢する一方、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記第1移動部から離間する第1バネと、
前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記第1移動部を前記第1向きに付勢する一方、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記第1移動部から離間する第2バネと、を有していることを特徴とする。
回動軸心周りに回動可能に支持され、それぞれ前記回動軸心の径外方向に延びる第1アーム及び第2アームを有するアクチュエータであって、前記第1アームが前記第1搬送経路に突出し、かつ前記第2アームが前記第2搬送経路に突出する通常位置と、前記第1アームが前記第1搬送経路を搬送されるシートに押されることで前記通常位置から第1向きに回動した第1位置と、前記第2アームが前記第2搬送経路を搬送されるシートに押されることで前記通常位置から前記第1向きとは逆向きの第2向きに回動した第2位置と、の間で移動可能な前記アクチュエータと、
前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記アクチュエータを前記第2向きに付勢し、シートが前記第1アームを通過すると前記アクチュエータを前記通常位置に戻す一方、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記アクチュエータを前記第1向きに付勢し、シートが前記第2アームを通過すると前記アクチュエータを前記通常位置に戻す付勢手段と、
前記アクチュエータの前記通常位置から前記第1位置又は前記第2位置への回動を検知する検知部と、を備え、
前記検知部の検知結果に基づいて、前記第1搬送経路又は第2搬送経路を搬送されるシートを検知するシート搬送装置であって、
前記アクチュエータは、前記径外方向に延びて前記第1アーム及び前記第2アームに連動する第1移動部を有し、
前記付勢手段は、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記第1移動部を前記第2向きに付勢する一方、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記第1移動部から離間する第1バネと、
前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記第1移動部を前記第1向きに付勢する一方、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記第1移動部から離間する第2バネと、を有していることを特徴とする。
本発明のシート搬送装置では、1個のアクチュエータの通常位置から第1位置又は第2位置への回動を検知部が検知することで、第1搬送経路又は第2搬送経路を搬送されるシートを検知できる。
そして、このシート搬送装置では、第1アームが第1搬送経路を搬送されるシートに押されて第1向きに回動するときの回動荷重を第1バネのバネ荷重によって容易に設定できる。また、第2アームが第2搬送経路を搬送されるシートに押されて第2向きに回動するときの回動荷重を第2バネのバネ荷重によって容易に設定できる。
つまり、このシート搬送装置では、アクチュエータの第1向きの回動及び第2向きの回動のそれぞれに対する回動荷重を別々のバネによって容易に設定できるので、第1アーム及び第2アームのそれぞれの長さや、バネ荷重を正確に設計し易くなる。
したがって、本発明のシート搬送装置では、アクチュエータの通常位置への復帰及び通常位置での姿勢維持の適正化と、アクチュエータが第1向き及び第2向きに回動するときのそれぞれの回動荷重の適正化と、を両立できる。
以下、本発明を具体化した実施例1~3について図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
図1に示すように、実施例1の画像形成装置1は、本発明のシート搬送装置の具体的態様の一例である。画像形成装置1は、電子写真方式によりシートSHに画像を形成するレーザプリンタである。
図1に示すように、実施例1の画像形成装置1は、本発明のシート搬送装置の具体的態様の一例である。画像形成装置1は、電子写真方式によりシートSHに画像を形成するレーザプリンタである。
図1では、紙面右側を画像形成装置1の前方と規定し、紙面上側を画像形成装置1の上方と規定する。そして、図2以降の各図に示す各方向は、図1に対応させて表示する。以下、図1に基づいて、画像形成装置1が備える各構成要素について説明する。
<画像形成装置の概略構成>
図1に示すように、画像形成装置1は、装置本体2、制御部C1、供給部20、画像形成部3、排出部29及び再搬送トレイ25を備えている。
図1に示すように、画像形成装置1は、装置本体2、制御部C1、供給部20、画像形成部3、排出部29及び再搬送トレイ25を備えている。
装置本体2は、筐体と、筐体内に設けられた図示しないフレーム部材とを含んで構成されている。装置本体2内の下部には、供給トレイ2Cが着脱可能に設けられている。供給トレイ2Cの内部には、画像形成されるシートSHが積層状態で収容される。シートSHは、用紙やOHPシート等である。
装置本体2の上面には、排出トレイ2Dが設けられている。排出トレイ2Dには、画像形成を終えたシートSHが排出される。
制御部C1は、装置本体2内に設けられている。制御部C1は、図示しないCPU、ROM、RAMを主とする演算部と、半導体レーザおよびモータ等を制御するハードウェアとから構成されている。ROMには、CPUが画像形成装置1の各種動作を制御するためのプログラムや、識別処理を実行するためのプログラムなどが格納されている。RAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。
制御部C1は、供給部20、画像形成部3及び排出部29及び再搬送トレイ25を含む画像形成装置1の全体を制御する。
供給部20、画像形成部3及び排出部29は、装置本体2内における供給トレイ2Cよりも上方の位置で、図示しないフレーム部材に支持されている。再搬送トレイ25は、装置本体2内における供給トレイ2Cよりも上方、かつ画像形成部3よりも下方の位置で、図示しないフレーム部材に支持されている。
装置本体2内には、第1搬送経路P1が設けられている。第1搬送経路P1は、供給トレイ2Cに支持されたシートSHを画像形成部3に向けて搬送するための搬送経路である。
より詳しくは、第1搬送経路P1は、供給トレイ2Cの前端部から上向きにUターンしながら供給部20を経由した後、後向きに略水平に進んで画像形成部3を通過し、さらに上向きにUターンしながら排出部29を経由して排出トレイ2Dに至る経路である。
供給部20は、供給トレイ2Cに収容されたシートSHを供給ローラ21、分離ローラ22及び分離パッド22Aにより1枚ずつ第1搬送経路P1に送り出す。そして、供給部20は、第1搬送経路P1に沿って配設された搬送ローラ23A及びピンチローラ23Pと、レジストローラ24A及びピンチローラ24Pとにより、シートSHを画像形成部3に向けて搬送する。
画像形成部3は、プロセスカートリッジ7、スキャナ部8及び定着器5を有している。
プロセスカートリッジ7は、周知の構成であるトナー収容部7A、感光ドラム7B、現像ローラ7C及び帯電器7D等を含んで構成されている。
スキャナ部8は、プロセスカートリッジ7よりも上方に設けられている。スキャナ部8は、周知の構成であるレーザ光源、ポリゴンミラー、fθレンズ及び反射鏡等を含んで構成されている。スキャナ部8は、上方からレーザビームをプロセスカートリッジ7内の感光ドラム7Bに照射する。
感光ドラム7Bの表面は、その回転に伴って帯電器7Dにより一様に正帯電された後、スキャナ部8から照射されるレーザビームの高速走査により露光される。これにより、感光ドラム7Bの表面には、シートSHに形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。現像ローラ7Cは、その静電潜像に対応して、トナー収容部7Aから現像剤を感光ドラム7Bの表面に供給する。これにより、感光ドラム7Bの表面上に現像剤像が担持される。その現像剤像は、プロセスカートリッジ7を通過するシートSHに転写される。
定着器5は、プロセスカートリッジ7よりも後方に設けられている。定着器5は、第1搬送経路Pを上下方向から挟むように対向する加熱ローラ5A及び加圧ローラ5Bを有している。定着器5は、加熱ローラ5A及び加圧ローラ5BによってシートSHを挟んで加熱し、シートSH上に現像剤像を熱定着させる。
第1搬送経路P1における加熱ローラ5A及び加圧ローラ5Bよりも後方には、センサ5Sが設けられている。センサ5Sは、例えば、シートSHに当接して揺動するアクチュエータの変位をフォトインタラプタ等の光学式センサ等により検出する。
定着器5を通過するシートSHをセンサ5Sが検知すると、その検知結果が制御部C1に伝達される。制御部C1は、その検知結果に基づいて、シートSHが画像形成部3を抜けるタイミング等を判断し、上記の各構成要素の作動や停止のタイミングを制御する。
排出部29は、排出ローラ29A、排出ピンチローラ29P及びフラッパ29Fを有している。排出ローラ29A及び排出ピンチローラ29Pは、搬送経路P1の最下流側に位置している。フラッパ29Fは、装置本体2内における排出ローラ29A及び排出ピンチローラ29Pよりも後方かつ下方の位置に設けられている。
フラッパ29Fは、図示しないバネによって、図1に二点鎖線で示す位置に保持されている。シートSHが第1搬送経路P1に沿って排出トレイ2Dに向かって搬送される場合、フラッパ29Fは、そのシートSHに押されて図1に実線で示す位置に揺動し、そのシートSHの搬送を妨げないようになっている。
排出ローラ29A及び排出ピンチローラ29Pは、現像剤像が定着したシートSHを排出トレイ2Dに排出する。
装置本体2内には、第2搬送経路P2が設けられている。第2搬送経路P2は、画像形成部3を通過して一方の面に画像が形成されたシートSHを反転させて再び画像形成部3に向けて搬送するための再搬送経路である。
より詳しくは、第2搬送経路P2は、排出部29から装置本体2の後面に沿って下向きに延びた後に向きを変え、再搬送トレイ25の上面に沿って前向きに延び、再搬送トレイ25の前端付近からさらに向きを変え、上向きにUターンするように延びて第1搬送経路P1におけるレジストローラ24A及びピンチローラ24Pよりも上流の合流位置J1に合流する経路である。
排出部29は、第1搬送経路P1に沿って搬送されたシートSHを反転させて第2搬送経路P2に送り出す反転機構を兼ねている。より詳しくは、排出ローラ29A及び排出ピンチローラ29PがシートSHを挟んで排出トレイ2Dに向けて排出する途中において、センサ5SがシートSHの後端縁を検知しなくなってから所定のタイミングで、制御部C1が排出ローラ29Aを正回転から逆回転に切り替える。所定のタイミングは、シートSHの後端縁がフラッパ29Fを通過して、フラッパ29Fが図1に二点鎖線で示す位置に復帰した後となるように設定されている。その結果、そのシートSHは、逆回転する排出ローラ29Aと、排出ピンチローラ29Pと、図1に二点鎖線で示す位置にあるフラッパ29Fとにより、第2搬送経路P2に送り出される。
再搬送トレイ25は、第1再搬送ローラ25A及び第1再搬送ピンチローラ25Pと、第2再搬送ローラ26A及び第2再搬送ピンチローラ26Pとによって第2搬送経路P2に送り出されたシートSHを再搬送し、第1搬送経路P1の合流位置J1に合流させる。その結果、画像形成部3が再搬送されたシートSHの他方の面に画像を形成し、排出部29が両面に画像形成されたシートSHを排出トレイ2Dに排出する。
<アクチュエータ、第1バネ、第2バネ及び検知部の構成>
画像形成装置1は、第1搬送経路P1における合流位置J1よりも上流を搬送されるシートSHを検知するとともに、第2搬送経路P2における合流位置J1よりも上流を搬送されるシートSHを検知するため、図1~図6に示すアクチュエータ10と、図1~図3、図5及び図6に示す第1バネ51及び第2バネ52と、図2、図3、図5及び図6に示すストッパ61、62と、図2及び図4に示す検知部40とを備えている。第1バネ51及び第2バネ52は、本発明の「付勢手段」の一例である。
画像形成装置1は、第1搬送経路P1における合流位置J1よりも上流を搬送されるシートSHを検知するとともに、第2搬送経路P2における合流位置J1よりも上流を搬送されるシートSHを検知するため、図1~図6に示すアクチュエータ10と、図1~図3、図5及び図6に示す第1バネ51及び第2バネ52と、図2、図3、図5及び図6に示すストッパ61、62と、図2及び図4に示す検知部40とを備えている。第1バネ51及び第2バネ52は、本発明の「付勢手段」の一例である。
図2に示すように、アクチュエータ10は、回動軸19、第1アーム11、第2アーム12、第1移動部31及び第2移動部32を有している。本実施例では、アクチュエータ10は、熱可塑性樹脂の射出成形等によって製造される一部材である。
回動軸19は、回動軸心X10を中心とする円柱である。回動軸19は、装置本体2内の図示しないフレーム部材からそれぞれ延びる第1壁91及び第2壁92によって回動可動に軸支されている。これにより、アクチュエータ10は、回動軸心X10周りに回動可能に支持されている。
回動軸心X10方向は、感光ドラム7Bの軸心が延びる方向と平行である。図示は省略するが、第1壁91及び第2壁92は、感光ドラム7Bにおける回動軸心X10方向の中央に対応する位置に配置されている。つまり、第1壁91及び第2壁92は、第1搬送経路P1又は第2搬送経路P2を搬送されるシートSHの幅方向の中央に配置されている。
第1壁91及び第2壁92は、回動軸心X10方向において互いに離間し、それぞれ上下方向及び前後方向に平板状に延びている。
回動軸19における回動軸心X10方向の一方の端部は、第1壁91に支持されている。回動軸19における回動軸心X10方向の中間部は、第2壁92に支持されている。回動軸19における回動軸心X10方向の他方の端部は、第2壁92から回動軸心X10方向の他方に離れた位置にある。
図示は省略するが、回動軸19における回動軸心X10方向の他方の端部は、感光ドラム7Bよりも回動軸心X10方向の他方に位置しており、第1搬送経路P1及び第2搬送経路P2に対して回動軸心X10方向の他方に離れている。
図2及び図3に示すように、第1アーム11、第2アーム12及び第1移動部31はそれぞれ、回動軸19における第1壁91と第2壁92との間に位置する部分から回動軸心X10の径外方向に延びている。
より詳しくは、第1アーム11は、前向きに上り傾斜する方向に延びている。第2アーム12は、後向きに上り傾斜する方向に延びている。第1移動部31は、下向きに延びている。第1移動部31は、第1アーム11及び第2アーム12に連動する。
図2に示すように、回動軸心X10方向において、第1アーム11が存在する範囲E1と、第2アーム12が存在する範囲E2とが少なくとも一部重なっている。
図2及び図4に示すように、第2移動部32は、回動軸19における回動軸心X10方向の他方の端部から回動軸心X10の径外方向に延びている。より詳しくは、第2移動部32は、下向きに延びている。第2移動部32は、回動軸心X10から見て、扇型形状である。第2移動部32も、第1アーム11及び第2アーム12に連動する。
第1アーム11、第2アーム12、第1移動部31及び第2移動部32の重量バランスによって、アクチュエータ10は、外力が作用しない状態で、図1~図4の姿勢を維持する。
図1~図4に示すアクチュエータ10の位置は、通常位置である。そして、アクチュエータ10は、回動軸心X10周りの回動により、通常位置と、図5に示す第1位置と、図6に示す第2位置と、の間で移動可能である。
図1及び図3に示すように、通常位置は、第1アーム11が第1搬送経路P1に突出し、かつ第2アーム12が第2搬送経路P2に突出する位置である。
図5に示すように、第1位置は、第1アーム11が第1搬送経路P1を搬送されるシートSHに押されることで通常位置から第1向きR1に回動した位置である。
図6に示すように、第2位置は、第2アーム12が第2搬送経路P2を搬送されるシートSHに押されることで通常位置から第1向きR1とは逆向きの第2向きR2に回動した位置である。
第1バネ51及び第2バネ52の形状等についての説明では、上下方向及び前後方向について、アクチュエータ10が通常位置にある状態を基準とする。
図2及び図3に示すように、第1バネ51は、コイル部51C、被係止部51A及び作用部51Bを有する捩じりコイルバネである。
コイル部51Cは、第1アーム11、第1アーム12及び第1移動部31と、第2壁92との間で、回動軸19に外挿されている。
被係止部51Aは、コイル部51Cにおける第2壁92側の端部に接続し、下向きかつ前向きに延びている。被係止部51Aの先端は、回動軸心X10方向の他方に向かって屈曲され、第2壁92に凸設された係止凸部92Tに嵌入されている。
作用部51Bは、コイル部51Cにおける第2壁92とは反対側の端部に接続し、下向きかつ前向きに延びている。作用部51Bの先端は、回動軸心X10方向の一方に向かって屈曲され、第1移動部31よりも前方に位置している。
ストッパ61は、第2壁92に凸設されている。ストッパ61は、回動軸心X10から下方に離れた位置で、回動軸心X10方向の一方に向かって延びている。ストッパ61は、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ51の作用部51Bに後方から当接して作用部51Bを第1移動部31から離間させている。この状態で、第1バネ51にはプリロードが掛かっている。プリロードは非常に弱くてもかまわない。
第2バネ52は、コイル部52C、被係止部52A及び作用部52Bを有する捩じりコイルバネである。
コイル部52Cは、第1アーム11、第1アーム12及び第1移動部31と、第1壁91との間で、回動軸19に外挿されている。
被係止部52Aは、コイル部52Cにおける第1壁91側の端部に接続し、下向きかつ後向きに延びている。被係止部52Aの先端は、回動軸心X10方向の一方に向かって屈曲され、第1壁91に凸設された係止凸部91Tに嵌入されている。
作用部52Bは、コイル部52Cにおける第1壁91とは反対側の端部に接続し、下向きかつ後向きに延びている。作用部52Bの先端は、回動軸心X10方向の他方に向かって屈曲され、第1移動部31よりも後方に位置している。
ストッパ62は、第1壁91に凸設されている。ストッパ62は、回動軸心X10から下方に離れた位置で、回動軸心X10方向の他方に向かって延びている。ストッパ62は、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第2バネ52の作用部52Bに前方から当接して作用部52Bを第1移動部31から離間させている。この状態で、第2バネ52にはプリロードが掛かっている。プリロードは非常に弱くてもかまわない。
図3に示すように、ストッパ61、62における回動軸心X10の周方向の外幅W1は、第1移動部31における回動軸心X10の周方向の外幅W31よりも長い。このようなストッパ61、62により、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ51の作用部51B及び第2バネ52の作用部52Bが第1移動部31から確実に離間する。
図5に示すように、第1アーム11が第1搬送経路P1を搬送されるシートSHに押されることでアクチュエータ10が通常位置から第1向きR1に回動する場合、第1バネ51は、作用部51Bによって第1移動部31を第2向きR2に付勢しながら、アクチュエータ10が第1位置に回動することを許容する。第1バネ51の付勢力を第1付勢力F1とする。
この際、第2バネ52の作用部52Bは、ストッパ62に当接して第1移動部31から離間しており、アクチュエータ10が通常位置から第1向きR1に回動する場合にも、第1移動部31から離間する。
そして、シートSHが第1アーム11を通過すると、第1バネ51は、作用部51Bによってアクチュエータ10を図3に示す通常位置に戻す。アクチュエータ10が通常位置に戻ると、作用部51Bは、ストッパ61に当接して第1移動部31から離間する状態に復帰する。
図6に示すように、第2アーム12が第2搬送経路P2を搬送されるシートSHに押されることでアクチュエータ10が通常位置から第2向きR2に回動する場合、第2バネ52は、作用部52Bによって第1移動部31を第1向きR1に付勢しながら、アクチュエータ10が第2位置に回動することを許容する。第2バネ52の付勢力を第2付勢力F2とする。
この際、第1バネ51の作用部51Bは、ストッパ61に当接して第1移動部31から離間しており、アクチュエータ10が通常位置から第2向きR2に回動する場合にも、第1移動部31から離間する。
そして、シートSHが第2アーム12を通過すると、第2バネ52は、作用部52Bによってアクチュエータ10を図3に示す通常位置に戻す。アクチュエータ10が通常位置に戻ると、作用部52Bは、ストッパ62に当接して第1移動部31から離間する状態に復帰する。
図2及び図4に示すように、検知部40は、回動軸19における回動軸心X10方向の他方の端部に対して鉛直方向の下方に配置されている。検知部40は、発光部41から受光部42に至る光路40Bの開放及び遮断を検知する光学式センサであり、制御部C1に接続されている。
アクチュエータ10が通常位置にある状態では、第2移動部32が光路40Bを遮断する。検知部40は、光路40Bの遮断に対応する検知結果を制御部C1に伝達する。これにより、制御部C1は、第1搬送経路P1又は第2搬送経路P2を搬送されるシートSHが無いことを検知する。
図5に示すように、アクチュエータ10が通常位置から第1向きR1に回動して第1位置に移動すると、図4に示すように、第2移動部32も第1向きR1に回動し、図4に二点鎖線で示す位置RP1に到達する。これにより、第2移動部32における第1向きR1の上流端32Aが光路40Bを開放する。
図6に示すように、アクチュエータ10が通常位置から第2向きR2に回動して第2位置に移動すると、図4に示すように、第2移動部32も第2向きR2に回動し、図4に二点鎖線で示す位置RP2に到達する。これにより、第2移動部32における第2向きR2の上流端32Bが光路40Bを開放する。
検知部40は、光路40Bの開放に対応する検知結果を制御部C1に伝達する。これにより、制御部C1は、第1搬送経路P1又は第2搬送経路P2を搬送されるシートSHが有ることを検知する。
制御部C1は、第1搬送経路P1又は第2搬送経路P2を搬送されるシートSHの有無の検知結果に基づいて、シートSHが画像形成部3に到達するタイミング等を判断し、上記の各構成要素の作動や停止のタイミングを制御する。
<第1、2アームの第1、2距離と、第1、2バネの第1、2付勢力との関係>
図3に示すように、第1搬送経路P1を搬送されるシートSHと第1アーム11との当接位置を第1当接位置T1とする。第2搬送経路P2を搬送されるシートSHと第2アーム12との当接位置を第2当接位置T2とする。
図3に示すように、第1搬送経路P1を搬送されるシートSHと第1アーム11との当接位置を第1当接位置T1とする。第2搬送経路P2を搬送されるシートSHと第2アーム12との当接位置を第2当接位置T2とする。
アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1アーム11が延びる方向における回動軸心X10から第1当接位置T1までの距離を第1距離L1とし、第2アーム12が延びる方向における回動軸心X10から第2当接位置T2までの距離を第2距離L2とする。
第1距離L1と第2距離L2とが異なり、かつ第1付勢力F1と第2付勢力F2とが異なる。本実施例では、第1距離L1が第2距離L2よりも短くなっており、それに応じて、第1付勢力F1を第2付勢力F2よりも強くしている。これにより、第1アーム11の回動荷重と第2アーム12の回動荷重とについて、同じ値又は近い値となるように容易に設定できる。
なお、仮に、第1距離L1が第2距離L2よりも長ければ、第1付勢力F1を第2付勢力F2よりも弱くすることで、第1アーム11の回動荷重と第2アーム12の回動荷重とについて、同じ値又は近い値となるように容易に設定できる。
<作用効果>
実施例1の画像形成装置1では、1個のアクチュエータ10の図3等に示す通常位置から図5に示す第1位置又は図6に示す第2位置への回動を検知部40が検知することで、第1搬送経路P1又は第2搬送経路P2を搬送されるシートSHを検知できる。
実施例1の画像形成装置1では、1個のアクチュエータ10の図3等に示す通常位置から図5に示す第1位置又は図6に示す第2位置への回動を検知部40が検知することで、第1搬送経路P1又は第2搬送経路P2を搬送されるシートSHを検知できる。
そして、この画像形成装置1では、図5に示すように、第1アーム11が第1搬送経路P1を搬送されるシートSHに押されて第1向きR1に回動するときの回動荷重を第1バネ51のバネ荷重によって容易に設定できる。また、図6に示すように、第2アーム12が第2搬送経路P2を搬送されるシートSHに押されて第2向きR2に回動するときの回動荷重を第2バネ52のバネ荷重によって容易に設定できる。
つまり、この画像形成装置1では、アクチュエータ10の第1向きR1の回動及び第2向きR2の回動のそれぞれに対する回動荷重を別々のバネによって容易に設定できるので、第1アーム11及び第2アーム12のそれぞれの長さや、バネ荷重を正確に設計し易くなる。
したがって、実施例1の画像形成装置1では、アクチュエータ10の通常位置への復帰及び通常位置での姿勢維持の適正化と、アクチュエータ10が第1向きR1及び第2向きR2に回動するときのそれぞれの回動荷重の適正化と、を両立できる。
また、この画像形成装置1では、バネが1個の場合と比較して、アクチュエータ10の第1アーム11及び第2アーム12の長さの設計自由度の向上と、アクチュエータ10の回動軸心X10のレイアウト自由度の向上と、を実現できる。
さらに、この画像形成装置1では、図3に示すように、第1距離L1と第2距離L2とが異なり、かつ図5に示す第1付勢力F1と図6に示す第2付勢力F2とが異なる。第1アーム11が第1搬送経路P1を搬送されるシートSHに押されて第1向きR1に回動するときの回動荷重は、第1距離L1と第1バネ51のバネ荷重とによって決まる。第2アーム12が第2搬送経路P2を搬送されるシートSHに押されて第2向きR2に回動するときの回動荷重は、第2距離L2と第2バネ52のバネ荷重とによって決まる。このため、上記構成とすることにより、第1アーム11の回動荷重と第2アーム12の回動荷重とについて、同じ値又は近い値となるように設定したり、シートSHのサイズや厚さ等の種類に応じて異なる値となるように設定したりすることを容易に実現できる。
また、この画像形成装置1では、第1距離L1が第2距離L2よりも短くなっており、それに応じて、第1付勢力F1を第2付勢力F2よりも強くしている。この構成により、第1アーム11の回動荷重と第2アーム12の回動荷重とについて、同じ値又は近い値となるように容易に設定できる。
さらに、この画像形成装置1では、図2に示すように、回動軸心X10方向において、第1アーム11が存在する範囲E1と、第2アーム12が存在する範囲E2とが少なくとも一部重なっている。回動軸心X10方向は、第1搬送経路P1又は第2搬送経路P2を搬送されるシートSHの幅方向である。回動軸心X10方向において、第1搬送経路P1を搬送されるシートSHが第1アーム11に当接する位置と、第2搬送経路P2を搬送されるシートSHが第2アーム12に当接する位置と、が異なると、第1アーム11の回動荷重と第2アーム12の回動荷重とが多少ばらつくおそれがある。この点、上記構成により、第1アーム11の回動荷重と第2アーム12の回動荷重とについて、同じ値又は近い値となるように設定するときのばらつきを抑制できる。
また、この画像形成装置1では、検知部40は、発光部41から受光部42に至る光路40Bの開放及び遮断を検知する光学式センサであり、第2移動部32の移動を検知することにより、アクチュエータ10の通常位置から第1位置又は第2位置への回動を検知する。つまり、1個の光学式センサである検知部40によって、第1搬送経路P1又は第2搬送経路P2を搬送されるシートSHを検知できる。
さらに、この画像形成装置1では、図4に示すように、アクチュエータ10が通常位置にある状態では、第2移動部32が光路40Bを遮断する。アクチュエータ10第1位置に移動すると、第2移動部32が図4に二点鎖線で示す位置RP1に到達し、第2移動部32における第1向きR1の上流端32Aが光路40Bを開放する。アクチュエータ10が第2位置に移動すると、第2移動部32が図4に二点鎖線で示す位置RP2に到達し、第2移動部32における第2向きR2の上流端32Bが光路40Bを開放する。この構成により、第2移動部32の形状を扇型のような簡素な形状にできる。
また、この画像形成装置1では、図3に示すように、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ51の作用部51Bと第2バネ52の作用部52Bとが第1移動部31から離間している。この構成により、アクチュエータ10を通常位置の姿勢で組み付けることで、第1バネ51及び第2バネ52を変形させる必要がなくなる。このため、アクチュエータ10の組付作業を簡素化できる。
さらに、この画像形成装置1では、ストッパ61、62によって、第1バネ51及び第2バネ52にプリロードを掛けることができる。
また、この画像形成装置1では、ストッパ61、62の外幅W1は、第1移動部31の外幅W31よりも長い。この構成により、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ51の作用部51Bと第2バネ52の作用部52Bとが第1移動部31から離間する状態をストッパ61、62によって容易に実現できる。
さらに、この画像形成装置1では、第1搬送経路P1は、供給トレイ2Cに支持されたシートSHを画像形成部3に向けて搬送するための搬送経路であり、第2搬送経路P2は、一方の面に画像が形成されたシートSHを再び画像形成部3に向けて搬送するための再搬送経路である。この構成により、制御部C1は、第1搬送経路P1又は第2搬送経路P2を搬送されるシートSHの有無の検知結果に基づいて、シートSHが画像形成部3に到達するタイミング等を精度良く判断でき、上記の各構成要素の作動や停止のタイミングを好適に制御できる。
(実施例2)
図7及び図8に示すように、実施例2の画像形成装置では、実施例1に係る第1バネ51、第2バネ52及びストッパ61、62の代わりに、第1バネ251、第2バネ252及びストッパ260を採用している。第1バネ251及び第2バネ252は、本発明の「付勢手段」の一例である。
図7及び図8に示すように、実施例2の画像形成装置では、実施例1に係る第1バネ51、第2バネ52及びストッパ61、62の代わりに、第1バネ251、第2バネ252及びストッパ260を採用している。第1バネ251及び第2バネ252は、本発明の「付勢手段」の一例である。
実施例2のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略又は簡略する。
第1バネ251は、コイル部251C、被係止部251A及び作用部251Bを有する捩じりコイルバネである。
コイル部251Cは、第2壁92に凸設された支持軸292Sに外挿されている。支持軸292Sは、回動軸心X10から下方かつ前方に離れた位置で、回動軸心X10方向の一方に向かって延びている。
被係止部251Aは、コイル部251Cにおける第2壁92側の端部に接続し、上向きに延びている。被係止部251Aの先端は、回動軸心X10方向の他方に向かって屈曲され、第2壁92に凸設された係止凸部292Tに嵌入されている。
作用部251Bは、コイル部251Cにおける第2壁92とは反対側の端部に接続し、上向きに延びている。作用部251Bの先端は、回動軸心X10方向の一方に向かって屈曲され、第1移動部31よりも前方に位置している。
ストッパ260は、第1壁91に凸設されている。ストッパ260は、回動軸心X10から鉛直方向の下方に離れた位置で、回動軸心X10方向の他方に向かって延びている。ストッパ260は、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ251の作用部251Bに後方から当接して作用部251Bを第1移動部31から離間させている。
第2バネ252は、コイル部252C、被係止部252A及び作用部252Bを有する捩じりコイルバネである。
コイル部252Cは、第1壁91に凸設された支持軸291Sに外挿されている。支持軸291Sは、回動軸心X10から下方かつ後方に離れた位置で、回動軸心X10方向の他方に向かって延びている。
被係止部252Aは、コイル部252Cにおける第1壁91側の端部に接続し、上向きに延びている。被係止部252Aの先端は、回動軸心X10方向の一方に向かって屈曲され、第1壁91に凸設された係止凸部291Tに嵌入されている。
作用部252Bは、コイル部252Cにおける第1壁91とは反対側の端部に接続し、上向きに延びている。作用部252Bの先端は、回動軸心X10方向の他方に向かって屈曲され、第1移動部31よりも後方に位置している。
ストッパ260は、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第2バネ252の作用部252Bに前方から当接して作用部252Bを第1移動部31から離間させている。
図8に示すように、ストッパ260における回動軸心X10の周方向の外幅W2は、第1移動部31の外幅W31よりも長い。このようなストッパ260により、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ251の作用部251B及び第2バネ252の作用部252Bが第1移動部31から確実に離間する。
図9に示すように、第1アーム11がシートSHに押されて通常位置から第1向きR1に回動する場合、第1バネ251は、作用部251Bによって第1移動部31を第2向きR2に付勢する。この際、第2バネ252の作用部252Bは、ストッパ260に当接して第1移動部31から離間しており、アクチュエータ10が通常位置から第1向きR1に回動する場合にも、第1移動部31から離間する。
そして、シートSHが第1アーム11を通過すると、第1バネ251は、作用部251Bによってアクチュエータ10を図8に示す通常位置に戻す。アクチュエータ10が通常位置に戻ると、作用部251Bは、ストッパ260に当接して第1移動部31から離間する状態に復帰する。
図示は省略するが、第2アーム12がシートSHに押されて通常位置から第2向きR2に回動する場合、第2バネ252は、作用部252Bによって第1移動部31を第1向きR1に付勢する。この際、第1バネ251の作用部251Bは、ストッパ260に当接して第1移動部31から離間しており、アクチュエータ10が通常位置から第2向きR2に回動する場合にも、第1移動部31から離間する。
そして、シートSHが第2アーム12を通過すると、第2バネ252は、作用部252Bによってアクチュエータ10を通常位置に戻す。アクチュエータ10が通常位置に戻ると、作用部252Bは、ストッパ260に当接して第1移動部31から離間する状態に復帰する。
このような構成である実施例2の画像形成装置では、実施例1の画像形成装置1と同様に、アクチュエータ10の通常位置への復帰及び通常位置での姿勢維持の適正化と、アクチュエータ10が第1向きR1及び第2向きR2に回動するときのそれぞれの回動荷重の適正化と、を両立できる。
(実施例2の変形例)
図10に示すように、実施例2の変形例では、実施例2に係るストッパ260について、外幅W2よりも狭い外幅W2Aに変更している。そして、支持軸291S、292Sを前後方向においてストッパ260に接近するように移動させている。
図10に示すように、実施例2の変形例では、実施例2に係るストッパ260について、外幅W2よりも狭い外幅W2Aに変更している。そして、支持軸291S、292Sを前後方向においてストッパ260に接近するように移動させている。
このように外幅W2Aが狭いストッパ260によっても、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ251の作用部251B及び第2バネ252の作用部252Bを第1移動部31から確実に離間させることができる。
(実施例3)
図11及び図12に示すように、実施例3の画像形成装置では、実施例1に係る第1バネ51、第2バネ52及びストッパ61、62の代わりに、第1バネ351、第2バネ352及びストッパ361、362を採用している。第1バネ351及び第2バネ352は、本発明の「付勢手段」の一例である。
図11及び図12に示すように、実施例3の画像形成装置では、実施例1に係る第1バネ51、第2バネ52及びストッパ61、62の代わりに、第1バネ351、第2バネ352及びストッパ361、362を採用している。第1バネ351及び第2バネ352は、本発明の「付勢手段」の一例である。
実施例3のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略又は簡略する。
第1バネ351は、コイル部351C、被係止部351A及び作用部351Bを有する捩じりコイルバネである。
コイル部351Cは、第1壁91に凸設された支持軸391Sに外挿されている。支持軸391Sは、回動軸心X10から鉛直方向の下方に離れた位置で、回動軸心X10方向の他方に向かって延びている。
被係止部351Aは、コイル部351Cにおける第2壁92側の端部に接続し、上向きかつ前向きに延びている。被係止部351Aの先端は、回動軸心X10方向の他方に向かって屈曲され、第2壁92に凸設された係止凸部392Tに嵌入されている。
作用部351Bは、コイル部351Cにおける第2壁92とは反対側の端部に接続し、上向きかつ前向きに延びている。作用部351Bの先端は、回動軸心X10方向の一方に向かって屈曲され、第1移動部31よりも前方に位置している。
ストッパ361は、第2壁92に凸設されている。ストッパ361は、回動軸心X10から下方かつ前方に離れた位置で、回動軸心X10方向の一方に向かって延びている。ストッパ361は、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ351の作用部351Bに後方から当接して作用部351Bを第1移動部31から離間させている。
第2バネ352は、コイル部352C、被係止部352A及び作用部352Bを有する捩じりコイルバネである。
コイル部352Cは、コイル部351Cから回動軸心X10方向の一方に離れた位置で支持軸391Sに外挿されている。
被係止部352Aは、コイル部352Cにおける第1壁91側の端部に接続し、上向きかつ後向きに延びている。被係止部352Aの先端は、回動軸心X10方向の一方に向かって屈曲され、第1壁91に凸設された係止凸部391Tに嵌入されている。
作用部352Bは、コイル部352Cにおける第1壁91とは反対側の端部に接続し、上向きかつ後向きに延びている。作用部352Bの先端は、回動軸心X10方向の他方に向かって屈曲され、第1移動部31よりも後方に位置している。
ストッパ362は、第1壁91に凸設されている。ストッパ362は、回動軸心X10から下方かつ後方に離れた位置で、回動軸心X10方向の他方に向かって延びている。ストッパ362は、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ352の作用部352Bに前方から当接して作用部352Bを第1移動部31から離間させている。
図12に示すように、ストッパ361、362における回動軸心X10の周方向の外幅W3は、第1移動部31の外幅W31よりも長い。このようなストッパ361、362により、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ351の作用部351B及び第2バネ352の作用部352Bが第1移動部31から確実に離間する。
実施例2では、第1バネ251のコイル部251Cと、第2バネ252のコイル部252Cとが前後方向に離れているのに対して、実施例3では、第1バネ351のコイル部351Cと、第2バネ352のコイル部352Cとが同じ支持軸391Sに外挿されており、前後方向において小型化し易い。
実施例3に係る第1バネ351、第2バネ352及びストッパ361、362の作用は、実施例2に係る第1バネ251、第2バネ252及びストッパ260の作用と同様であるので、説明は省略する。
このような構成である実施例3の画像形成装置では、実施例1、2の画像形成装置1と同様に、アクチュエータ10の通常位置への復帰及び通常位置での姿勢維持の適正化と、アクチュエータ10が第1向きR1及び第2向きR2に回動するときのそれぞれの回動荷重の適正化と、を両立できる。
以上において、本発明を実施例1~3に即して説明したが、本発明は上記実施例1~3に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1に係るストッパ61、62を無くし、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ51の作用部51Bと、第2バネ52の作用部52Bとが第1移動部31に接触する構成も本発明に含まれる。この場合、通常位置にあるアクチュエータ10のガタツキ音を抑制できる。実施例2、3についても同様である。
また、実施例1に係るストッパ61、62を無くし、アクチュエータ10が通常位置にある状態で、第1バネ51の作用部51Bと、第2バネ52の作用部52Bとが自由角度となって、第1移動部31から離間する構成も本発明に含まれる。実施例2、3についても同様である。
実施例1~3では、検知部40が1個の光学式センサであるが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、検知部として、第1アームの移動を直接検知する第1の光学式センサと、第2アームの移動を直接検知する第2の光学式センサと、を設けてもよい。
本発明は例えば、画像形成装置、画像読取装置又は複合機等に利用可能である。
1…シート搬送装置(画像形成装置)、SH…シート
P1…第1搬送経路、P2…第2搬送経路、X10…回動軸心
11…第1アーム、12…第2アーム、10…アクチュエータ
R1…第1向き、R2…第2向き
51、52、251、252、351、352…付勢手段(51、251、351…第1バネ、52、252、352…第2バネ)
40…検知部、31…第1移動部
T1…第1当接位置、T2…第2当接位置
L1…第1距離、L2…第2距離、F1…第1付勢力、F2…第2付勢力
E1…回動軸心方向において第1アームが存在する範囲
E2…回動軸心方向において第2アームが存在する範囲
32…第2移動部、41…発光部、42…受光部、40B…光路
32A…第2移動部における第1向きの上流端
32B…第2移動部における第2向きの上流端
61、62、260、361、362…ストッパ
W1、W2、W2A、W3…ストッパにおける回動軸心の周方向の外幅
W31…第1移動部における回動軸心の周方向の外幅
3…画像形成部、2C…供給トレイ
P1…第1搬送経路、P2…第2搬送経路、X10…回動軸心
11…第1アーム、12…第2アーム、10…アクチュエータ
R1…第1向き、R2…第2向き
51、52、251、252、351、352…付勢手段(51、251、351…第1バネ、52、252、352…第2バネ)
40…検知部、31…第1移動部
T1…第1当接位置、T2…第2当接位置
L1…第1距離、L2…第2距離、F1…第1付勢力、F2…第2付勢力
E1…回動軸心方向において第1アームが存在する範囲
E2…回動軸心方向において第2アームが存在する範囲
32…第2移動部、41…発光部、42…受光部、40B…光路
32A…第2移動部における第1向きの上流端
32B…第2移動部における第2向きの上流端
61、62、260、361、362…ストッパ
W1、W2、W2A、W3…ストッパにおける回動軸心の周方向の外幅
W31…第1移動部における回動軸心の周方向の外幅
3…画像形成部、2C…供給トレイ
Claims (10)
- シートが搬送される第1搬送経路及び第2搬送経路と、
回動軸心周りに回動可能に支持され、それぞれ前記回動軸心の径外方向に延びる第1アーム及び第2アームを有するアクチュエータであって、前記第1アームが前記第1搬送経路に突出し、かつ前記第2アームが前記第2搬送経路に突出する通常位置と、前記第1アームが前記第1搬送経路を搬送されるシートに押されることで前記通常位置から第1向きに回動した第1位置と、前記第2アームが前記第2搬送経路を搬送されるシートに押されることで前記通常位置から前記第1向きとは逆向きの第2向きに回動した第2位置と、の間で移動可能な前記アクチュエータと、
前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記アクチュエータを前記第2向きに付勢し、シートが前記第1アームを通過すると前記アクチュエータを前記通常位置に戻す一方、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記アクチュエータを前記第1向きに付勢し、シートが前記第2アームを通過すると前記アクチュエータを前記通常位置に戻す付勢手段と、
前記アクチュエータの前記通常位置から前記第1位置又は前記第2位置への回動を検知する検知部と、を備え、
前記検知部の検知結果に基づいて、前記第1搬送経路又は第2搬送経路を搬送されるシートを検知するシート搬送装置であって、
前記アクチュエータは、前記径外方向に延びて前記第1アーム及び前記第2アームに連動する第1移動部を有し、
前記付勢手段は、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記第1移動部を前記第2向きに付勢する一方、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記第1移動部から離間する第1バネと、
前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記第1移動部を前記第1向きに付勢する一方、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記第1移動部から離間する第2バネと、を有していることを特徴とするシート搬送装置。 - 前記第1搬送経路を搬送されるシートと前記第1アームとの当接位置を第1当接位置とし、
前記第2搬送経路を搬送されるシートと前記第2アームとの当接位置を第2当接位置とし、
前記アクチュエータが前記通常位置にある状態で、前記第1アームが延びる方向における前記回動軸心から前記第1当接位置までの距離を第1距離とし、
前記アクチュエータが前記通常位置にある状態で、前記第2アームが延びる方向における前記回動軸心から前記第2当接位置までの距離を第2距離とし、
前記第1バネの付勢力を第1付勢力とし、
前記第2バネの付勢力を第2付勢力とすると、
前記第1距離と前記第2距離とが異なり、かつ前記第1付勢力と前記第2付勢力とが異なる請求項1記載のシート搬送装置。 - 前記第1距離が前記第2距離よりも短ければ、前記第1付勢力を前記第2付勢力よりも強くし、
前記第1距離が前記第2距離よりも長ければ、前記第1付勢力を前記第2付勢力よりも弱くする請求項2記載のシート搬送装置。 - 前記回動軸心方向において、前記第1アームが存在する範囲と、前記第2アームが存在する範囲とが少なくとも一部重なっている請求項3記載のシート搬送装置。
- 前記アクチュエータは、前記第1アーム及び前記第2アームに連動する第2移動部をさらに有し、
前記検知部は、発光部から受光部に至る光路の開放及び遮断を検知する光学式センサであり、前記第2移動部の移動を検知することにより、前記アクチュエータの前記通常位置から前記第1位置又は前記第2位置への回動を検知する請求項1乃至4のいずれか1項記載のシート搬送装置。 - 前記アクチュエータが前記通常位置にある状態では、前記第2移動部が前記光路を遮断し、
前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動して前記第1位置に移動すると、前記第2移動部における前記第1向きの上流端が前記光路を開放し、
前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動して前記第2位置に移動すると、前記第2移動部における前記第2向きの上流端が前記光路を開放する請求項5記載のシート搬送装置。 - 前記アクチュエータが前記通常位置にある状態で、前記第1バネ及び前記第2バネが前記第1移動部から離間している請求項1乃至6のいずれか1項記載のシート搬送装置。
- 前記アクチュエータが前記通常位置から前記第1向きに回動する場合に前記第2バネに当接して前記第2バネを前記第1移動部から離間させるとともに、前記アクチュエータが前記通常位置から前記第2向きに回動する場合に前記第1バネに当接して前記第1バネを前記第1移動部から離間させるストッパをさらに備えている請求項1乃至7のいずれか1項記載のシート搬送装置。
- 前記ストッパにおける前記回動軸心の周方向の外幅は、前記第1移動部における前記周方向の外幅よりも長い請求項8記載のシート搬送装置。
- シートに画像を形成する画像形成部をさらに備え、
前記第1搬送経路は、供給トレイに支持されたシートを前記画像形成部に向けて搬送するための搬送経路であり、
前記第2搬送経路は、一方の面に画像が形成されたシートを再び前記画像形成部に向けて搬送するための再搬送経路である請求項1乃至9のいずれか1項記載のシート搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020197679A JP2022085917A (ja) | 2020-11-28 | 2020-11-28 | シート搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020197679A JP2022085917A (ja) | 2020-11-28 | 2020-11-28 | シート搬送装置 |
Publications (1)
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JP2022085917A true JP2022085917A (ja) | 2022-06-09 |
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ID=81894301
Family Applications (1)
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JP2020197679A Pending JP2022085917A (ja) | 2020-11-28 | 2020-11-28 | シート搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022085917A (ja) |
-
2020
- 2020-11-28 JP JP2020197679A patent/JP2022085917A/ja active Pending
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