JP2022085238A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行予定経路に渋滞区間または下り坂区間が含まれている場合、より適切に、SOC制御を実行可能なハイブリッド車両の制御装置を提供する。【解決手段】ハイブリッド車両の制御装置100は、走行予定経路に、渋滞区間または下り坂区間があるか否かを判断(S12、S16)し、渋滞区間または下り区間がある場合は、渋滞区間または下り坂区間への進入前に、蓄電装置60のSOCが所定状態になるよう制御する先読みSOC制御(S15、S19)を実行する。渋滞区間または下り坂区間が高速道路であるときは、先読みSOC制御を実行しない。【選択図】図5

Description

本開示は、走行用の電力を蓄える蓄電装置を備えたハイブリッド車両に関する。
特開2011-6047号公報(特許文献1)には、エンジンとモータを走行用の動力源として走行するハイブリッド車両において、出発地から目標とする地点に到達するまでの区間に、下り坂区間が含まれている場合、下り坂区間に進入する前にバッテリのSOCを低下しておくこと、また、渋滞区間が含まれている場合には、渋滞区間に進入する前にバッテリのSOCを上昇させておくこと、が開示されている。これにより、回生電力の取りこぼしを低減でき、また、強制充電を避けることができるため、ハイブリッド車両の燃費の向上が図れるとしている。
特開2011-6047号公報
特許文献1では、ハイブリッド車両の走行予定径路に、渋滞区間が含まれる場合、渋滞区間の進入前に、バッテリのSOCを上昇させるSOC制御を実行する。渋滞区間が高速道路である場合には、渋滞していても、停車時間が比較的短く、低車速で走行する状況が多く、バッテリのSOCが下限値に達して強制充電が行われる頻度が少ない。このため、渋滞区間の進入前に、SOCを上昇させるSOC制御を実行することにより、エンジンの作動領域が拡大し、却って、燃費が悪化することもある。
また、特許文献1では、ハイブリッド車両の走行予定径路に、下り坂区間が含まれる場合、下り坂区間の進入前に、バッテリのSOCを低下させるSOC制御を実行する。高速道路では高車速を維持するために大きな駆動力が必要であり、モータにも比較的大きな出力トルクが要求されるので、バッテリからの電力持ち出し(放電)が多くなり、SOCが小さい値に留まることが多い。このため、下り坂区間の進入前に、SOCを低下させるSOC制御を実行しなくとも、高速道路の下り坂区間の進入時には、SOCが十分低下していることが多い。したがって、制御装置の演算負荷を考慮すると、高速道路においては、SOC低下制御を実行しないことが望ましい。
本開示は、走行予定経路に渋滞区間または下り坂区間が含まれている場合、より適切に、SOC制御を実行可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
本開示のハイブリッド車両の制御装置は、蓄電装置の電力で駆動される走行用モータを備えるとともに、走行中に蓄電装置への充電が可能なハイブリッド車両の制御装置である。制御装置は、走行予定経路に、渋滞区間または下り坂区間があるか否かを判断し、渋滞区間または下り坂区間がある場合、渋滞区間または下り坂区間への進入前に、蓄電装置のSOCが所定状態になるよう制御する先読みSOC制御を実行するとともに、渋滞区間または下り坂区間が高速道路であるときは、先読みSOC制御を実行しないよう、構成されている。
この構成によれば、ハイブリッド車両の制御装置は、走行予定経路に、渋滞区間または下り坂区間がある場合、渋滞区間または下り坂区間への進入前に、蓄電装置のSOCが所定状態になるよう制御する先読みSOC制御を実行する。たとえば、渋滞区間の進入前にSOCが上昇するよう、下り坂区間の進入前にSOCが低下するよう制御するよう、先読みSOC制御を実行する。これにより、渋滞区間における強制充電が回避でき、下り坂区間における回生電力の取りこぼしを抑止でき、ハイブリッド車両の燃費を向上できる。また、ハイブリッド車両の制御装置は、渋滞区間または下り坂区間が高速道路であるときは、先読みSOC制御を実行しない。したがって、強制充電が行われる頻度が少ない高速道路の渋滞区間、および、先読みSOC制御を実行しなくとも、侵入前にSOCが十分低下していることが多い高速道路の下り坂区間、においては、先読みSOC制御を実行しないので、より適切に、蓄電装置のSOC制御を実行できる。
本開示によれば、走行予定経路に渋滞区間または下り坂区間が含まれている場合、より適切に、SOC制御を実行可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することができる。
本実施の形態に係るハイブリッド車両の全体構成図である。 HV-ECU、各種センサおよびナビゲーション装置の詳細な構成を示すブロック図である。 渋滞SOC制御を説明する図である。 下りSOC制御を説明するための図である。 HV-ECU100で実行される処理の概略を示すフローチャートである。 変形例において、HV-ECU100で実行される処理の概略を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態に係るハイブリッド車両1の全体構成図である。ハイブリッド車両1は、エンジン10と、第1モータジェネレータ(以下「第1MG」と称する。)20と、第2モータジェネレータ(以下「第2MG」と称する。)30と、動力分割装置40と、PCU(Power Control Unit)50と、蓄電装置60と、駆動輪80とを備える。
エンジン10は、空気と燃料との混合気を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギーをピストンやロータなどの運動子の運動エネルギーに変換することによって動力を出力する内燃機関である。動力分割装置40は、たとえば、サンギヤ、キャリア、リングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を含む。動力分割装置40は、エンジン10から出力される動力を、第1MG20を駆動する動力と、駆動輪80を駆動する動力とに分割する。
第1MG20および第2MG30は、交流回転電機であり、たとえば、ロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機である。第1MG20は、主として、動力分割装置40を経由してエンジン10により駆動される発電機として用いられる。第1MG20が発電した電力は、PCU50を介して第2MG30または蓄電装置60へ供給される。
第2MG30は、主として電動機として動作し、駆動輪80を駆動する。第2MGは、本開示の「走行用モータ」に相当する。第2MG30は、蓄電装置60からの電力および第1MG20の発電電力の少なくとも一方を受けて駆動され、第2MG30の駆動力は駆動輪80に伝達される。一方、ハイブリッド車両1の制動時や下り坂では、第2MG30は、発電機として動作して回生発電を行なう。第2MG30が発電した電力は、PCU50を介して蓄電装置60に充電される。
なお、図1に示すハイブリッド車両1はエンジン10と2つのモータジェネレータ(第1MG20および第2MG30)とを駆動源として備えるタイプのハイブリッド車両であるが、本開示が適用可能な車両は図1に示すハイブリッド車両1に限定されない。たとえば、エンジンと1つのモータジェネレータとを備えるハイブリッド車両にも本開示は適用可能である。
PCU50は、蓄電装置60から受ける直流電力を、第1MG20および第2MG30を駆動するための交流電力に変換する。また、PCU50は、第1MG20および第2MG30により発電された交流電力を、蓄電装置60を充電するための直流電力に変換する。PCU50は、たとえば、第1MG20および第2MG30に対応して設けられる2つのインバータと、各インバータに供給される直流電圧を蓄電装置60の電圧以上に昇圧するコンバータとを含んで構成される。
蓄電装置60は、再充電可能な直流電源であり、たとえばリチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池を含んで構成される。蓄電装置60は、第1MG20および第2MG30の少なくとも一方が発電した電力を受けて充電される。そして、蓄電装置60は、その蓄えられた電力をPCU50へ供給する。なお、蓄電装置60として電気二重層キャパシタ等も採用可能である。
蓄電装置60には、監視ユニット61が設けられる。監視ユニット61には、蓄電装置60の電圧、入出力電流および温度をそれぞれ検出する電圧センサ、電流センサおよび温度センサ(いずれも図示せず)が含まれる。監視ユニット61は、各センサの検出値(蓄電装置60の電圧、入出力電流および温度)をBAT-ECU110に出力する。
ハイブリッド車両1は、さらに、HV-ECU(Electronic Control Unit)100と、BAT-ECU110と、各種センサ120と、ナビゲーション装置130と、HMI(Human Machine Interface)装置140とを備える。
図2は、図1に示したHV-ECU100、各種センサ120およびナビゲーション装置130の詳細な構成を示すブロック図である。HV-ECU100、BAT-ECU110、ナビゲーション装置130、およびHMI装置140は、CAN(Controller Area Network)150を通じて互いに通信可能に構成されている。
各種センサ120は、たとえば、アクセルペダルセンサ122、車速センサ124、ブレーキペダルセンサ126を含む。アクセルペダルセンサ122は、ユーザによるアクセルペダル操作量(以下「アクセル開度」ともいう)ACPを検出する。車速センサ124は、ハイブリッド車両1の車速VSを検出する。ブレーキペダルセンサ126は、ユーザによるブレーキペダル操作量BPを検出する。これらの各センサは、検出結果をHV-ECU100へ出力する。
HV-ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、処理プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、各種信号を入出力するための入出力ポート(図示せず)等を含み、メモリ(ROMおよびRAM)に記憶された情報、各種センサ120からの情報、BAT-ECU110からの情報に基づいて、所定の演算処理を実行する。そして、HV-ECU100は、演算処理の結果に基づいて、エンジン10、PCU50、HMI装置140等の各機器を制御する。また、HV-ECU100は、蓄電装置60のSOC(State Of Charge)が上限値SUを超えると、第2MG30の回生発電が可能な場合であっても、蓄電装置60の充電を禁止し、蓄電装置60のSOCが下限値SL未満になると、エンジン10を始動し第1MG20を駆動して、蓄電装置60の強制充電を行う。
BAT-ECU110も、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を含む(いずれも図示せず)。BAT-ECU110は、監視ユニット61からの蓄電装置60の入出力電流および/または電圧の検出値に基づいて蓄電装置60の蓄電量を示すSOCを算出する。SOCは、たとえば、蓄電装置60の満充電容量に対する現在の蓄電量を百分率で表される。そして、BAT-ECU110は、算出されたSOCをHV-ECU100へ出力する。なお、HV-ECU100においてSOCを算出してもよい。
ナビゲーション装置130は、ナビゲーションECU132と、地図情報データベース(DB)134と、GPS(Global Positioning System)受信部136と、交通情報受信部138とを含む。
地図情報DB134は、ハードディスクドライブ(HDD)等によって構成され、地図情報を記憶している。地図情報は、交差点や行き止まり等の「ノード」、ノード同士を接続する「リンク(区間)」、およびリンク沿いにある「施設」(建物や駐車場等)に関するデータを含む。また、地図情報は、各ノードの位置情報、各リンクの距離情報、各リンクの道路種別情報(市街地、高速道路、一般道などの情報)、各リンクの勾配情報等を含む。なお、地図情報は、地図情報DB134から読み出す地図情報ではなく、外部データベースとの通信により、逐次、地図情報を取得するものであってよい。
GPS受信部136は、GPS衛星(図示せず)からの信号(電波)に基づいてハイブリッド車両1の現在位置を取得し、ハイブリッド車両1の現在位置を示す信号をナビゲーションECU132へ出力する。
交通情報受信部138は、FM多重放送等によって提供されている道路交通情報(たとえばVICS(登録商標)情報)を受信する。この道路交通情報は、少なくとも渋滞情報を含み、その他道路規制情報や駐車場情報等も含み得る。この道路交通情報は、たとえば5分おきに更新され、各リンク(区間)の付帯情報として提供される。
ナビゲーションECU132は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート(図示せず)等を含み、地図情報DB134、GPS受信部136および交通情報受信部138から受ける各種情報や信号に基づいて、ハイブリッド車両1の現在位置、並びにその周辺の地図情報および渋滞情報等をHMI装置140およびHV-ECU100へ出力する。
また、ナビゲーションECU132は、HMI装置140においてユーザによりハイブリッド車両1の目的地が入力されると、ハイブリッド車両1の現在位置から目的地までの走行予定経路を地図情報DB134に基づいて探索する。この走行予定経路は、ハイブリッド車両1の現在位置から目的地までのノードおよびリンクの集合によって構成される。そして、ナビゲーションECU132は、ハイブリッド車両1の現在位置から目的地までの探索結果(ノードおよびリンクの集合)をHMI装置140へ出力する。
また、ナビゲーションECU132は、所定のタイミング毎に(たとえば、1分間隔毎に)、ハイブリッド車両1の現在位置から目的地までの走行予定経路における地図情報および道路交通情報(以下、「先読み情報」ともいう)をHV-ECU100へ出力する。
HMI装置140は、ハイブリッド車両1の運転を支援するための情報をユーザに提供する装置である。HMI装置140は、代表的には、ハイブリッド車両1の室内に設けられたディスプレイであり、スピーカ等も含む。HMI装置140は、視覚情報(図形情報、文字情報)や聴覚情報(音声情報、音情報)等を出力することによって様々な情報をユーザに提供する。
HMI装置140は、ナビゲーション装置130のディスプレイとして機能する。すなわち、HMI装置140は、ハイブリッド車両1の現在位置、並びにその周辺の地図情報および渋滞情報等をナビゲーション装置130からCAN150を通じて受信し、ハイブリッド車両1の現在位置をその周辺の地図情報および渋滞情報とともに表示する。
また、HMI装置140は、ユーザが操作可能なタッチパネルとしても作動し、ユーザは、タッチパネルに触れることによって、たとえば、表示されている地図の縮尺を変更したり、ハイブリッド車両1の目的地を入力したりすることができる。HMI装置140において目的地が入力されると、その目的地の情報がCAN150を通じてナビゲーション装置130へ送信される。
上述のように、ナビゲーションECU132は、所定の期間毎に、「先読み情報」をHV-ECU100へ出力する。HV-ECU100は、先読み情報を受信すると、受信した先読み情報を用いて走行予定径路に所定の渋滞抽出条件を満たす渋滞区間があるか否かを判断する。HV-ECU100は、渋滞区間があると判断すると、渋滞区間の侵入前に蓄電装置60のSOCを予め上昇させる「渋滞SOC制御」を実行する。
また、HV-ECU100は、先読み情報を受信すると、受信した先読み情報を用いて走行予定径路に所定の下り抽出条件を満たす下り坂区間があるか否かを判断する。HV-ECU100は、下り坂区間があると判断すると、下り坂区間の侵入前に蓄電装置60のSOCを予め低下させる「下りSOC制御」を実行する。なお、本開示では、「渋滞SOC制御」および「下りSOC制御」を総称して「先読みSOC制御」ともいう。
図3は、渋滞SOC制御を説明する図である。ハイブリッド車両1が渋滞区間を走行する際には、停車時間が長くなるので、蓄電装置60のSOCが下限値SL未満になり、強制充電が行われ、燃費の低下を招く。渋滞SOC制御を実行することにより、渋滞区間の侵入前に、蓄電装置60のSOCが予め上昇するので、渋滞区間の走行中にSOCが下限値SLに達することを抑制でき、燃費の低下を抑制する。
図3において、横軸は、ハイブリッド車両1の走行予定経路の各地点を示す。図3に示される例では、走行予定経路に含まれる区間(リンク)1~区間8が示されている。縦軸は、ハイブリッド車両1の走行予定経路における渋滞情報、および蓄電装置60のSOCを示す。図中、線L11は、蓄電装置60の目標SOCを示す。また、線L12は、渋滞SOC制御が実行される場合のSOCの推移を示し、点線L13は、比較例として、渋滞SOC制御が実行されない場合のSOCの推移を示す。
HV-ECU100は、ハイブリッド車両1の現在位置、走行予定経路および渋滞情報をナビゲーション装置130から取得し、走行予定経路において渋滞抽出条件を満たす渋滞区間が存在するか否かを判断する。なお、本実施の形態において、渋滞抽出条件は、渋滞情報によって「渋滞」が特定された区間(リンク)が連続して一定距離以上連続する区間とされている。
図3には、渋滞情報により、区間4~区間6が「渋滞」と特定されている場合が例示されている。区間4~区間6の合計距離は、渋滞抽出条件の一定距離より長く、HV-ECU100は、この区間を渋滞区間bと判断する。HV-ECU100は、通常走行時は、蓄電装置60の目標SOCを値Snに設定する(たとえば区間1)。渋滞区間bでは、ハイブリッド車両1の停車時間が長くなる。仮に、蓄電装置60のSOCが値Snに制御されたままでハイブリッド車両1が渋滞区間b(区間4~区間6)に進入すると、ハイブリッド車両1の停車中は、エンジン10が停止するため、蓄電装置60の充電は行われない。そして、蓄電装置60の電力がエアコン等の補機負荷に消費されるため、蓄電装置60のSOCは値Snから低下する(点線L13)。そして、渋滞区間bの走行中にSOCが下限値SLに達すると(地点P15a)、エンジン10が始動し強制充電が開始され、燃費の悪化を招く。
そこで、本実施の形態によるハイブリッド車両1では、渋滞区間b(区間4~区間6)が抽出され、渋滞区間bの開始地点P13より所定距離手前の地点P11aにハイブリッド車両1が到達すると、HV-ECU100は、目標SOCを値Snよりも高い値Shに変更する(線L11)。これにより、SOCが目標SOCに向かって制御されることにより、蓄電装置60の充電が促進され、SOCは上昇する(線L12)。
上記の所定距離は、渋滞区間bの開始地点P13にハイブリッド車両1が到達するまでにSOCを値Shに近づけるために十分な距離に設定される。この図3では、渋滞区間bの開始地点P13にハイブリッド車両1が到達するまでに、SOCが値Shまで上昇している。これにより、渋滞区間b(区間4~区間6)の走行中にSOCが下限値SLに達するのを抑制し、強制充電を回避して、燃費の低下を招くことが抑制可能になる。
渋滞区間bの終了地点P16にハイブリッド車両1が到達すると、HV-ECU100は、渋滞SOC制御を終了し、目標SOCを値Snに復帰させる。なお、目標SOCが値Snから値Shに変更される地点P11a(渋滞SOC制御の開始地点)から渋滞区間bの開始地点P13までの区間を「侵入前区間a」とも称する。また、侵入前区間aと渋滞区間bとを合わせた区間(目標SOCが値Snから値Shに変更されている区間)を「渋滞SOC制御区間」とも称する。
図4は、下りSOC制御を説明するための図である。ハイブリッド車両1が下り坂区間を走行する際には、第2MG30の回生電力の増加によって蓄電装置60のSOCが上昇する。下りSOC制御によって下り坂区間への進入前に蓄電装置60のSOCが予め減少されているため、対象下り区間の走行中にSOCが上限値SUに達すること(SOCのオーバーフロー)が抑制され、回収可能なエネルギーを捨てることによる燃費低下が抑制される。
図4において、横軸は、ハイブリッド車両1の走行予定経路の各地点を示す。図4に示される例では、走行予定経路に含まれる区間(リンク)11~区間18が示されている。縦軸は、ハイブリッド車両1の走行予定経路における道路の標高、および蓄電装置60のSOCを示す。図中、線L21は、蓄電装置60の目標SOCを示す。また、線L22は、下りSOC制御が実行される場合のSOCの推移を示し、点線L23は、比較例として、下りSOC制御が実行されない場合のSOCの推移を示す。
HV-ECU100は、ハイブリッド車両1の現在位置、走行予定経路およびそれらの地図情報をナビゲーション装置130から取得し、走行予定経路において下り抽出条件を満たす下り坂区間Bが存在するか否かを判断する。なお、本実施の形態において、下り抽出条件は、下り坂の開始地点から次に一定距離以上の平坦が続く直前の地点までの区間であって、かつ一定以上の標高差および距離がある区間である、という条件に設定される。
図4には、区間14~区間16が下り坂区間Bであると特定(判断)された場合が例示されている。HV-ECU100は、通常走行時は、蓄電装置60の目標SOCを値Snに設定する(たとえば区間11)。仮に、蓄電装置60のSOCが値Snに制御されたままでハイブリッド車両1が下り坂区間B(区間14~区間16)に進入すると、下り坂区間Bでは第2MG30により回生発電が行なわれることにより蓄電装置60が充電されるので、SOCは値Snから上昇する(点線L23)。そして、下り坂区間Bの走行中にSOCが上限値SUに達すると(地点P25a)、下り坂を走行しているにも拘わらず第2MG30により回生発電された電力を蓄電装置60に蓄えることができず(オーバーフロー発生)、回収可能なエネルギーを捨てることになる。
そこで、本実施の形態によるハイブリッド車両1では、下り坂区間B(区間14~区間16)が抽出され、その下り坂区間Bの開始地点P23より所定距離手前の地点P21aにハイブリッド車両1が到達すると、HV-ECU100は、目標SOCを値Snよりも低い値Sdに変更する(線L21)。そうすると、SOCが目標SOCになるよう制御されるので、蓄電装置60の放電が促進され、SOCは低下する(線L22)。
上記の所定距離は、下り坂区間Bの開始地点P23にハイブリッド車両1が到達するまでにSOCを値Sdに近づけるために十分な距離に設定される。この図4では、下り坂区間Bの開始地点P23にハイブリッド車両1が到達するまでに、SOCが値Sdまで低下している。これにより、下り坂区間B(区間14~区間16)の走行中にSOCが上限値SUに達するのを抑制でき、回収可能なエネルギーを捨てることによる燃費低下が抑制される。
下り坂区間Bの終了地点P26にハイブリッド車両1が到達すると、HV-ECU100は、下りSOC制御を終了し、目標SOCを値Snに復帰させる。なお、以下では、目標SOCが値Snから値Sdに変更される地点P21a(下りSOC制御の開始地点)から下り坂区間Bの開始地点P23までの区間を「侵入前区間A」とも称する。また、侵入前区間Aと下り坂区間Bとを合わせた区間(目標SOCが値Snから値Sdに変更されている区間)を「下りSOC制御区間」とも称する。
ところで、渋滞区間bが高速道路である場合、渋滞が発生していても、停車時間は比較的短時間であり、低車速で走行することが多く、渋滞区間bにおけるSOCが低下し難い。このため、高速道路における渋滞区間bでは、侵入前区間aでSOCを上昇させる渋滞SOC制御を実行せずとも、渋滞区間bで強制充電が行われる頻度が低い。このような状況では、侵入前区間aにおいて、SOCを上昇させる渋滞SOC制御を実行すると、エンジン10の作動領域が拡大し、却って、燃費が低下する場合がある。
また、高速道路では、高車速を維持するために大きな駆動力が必要であり、第2MG30に比較的大きな出力トルクが要求されるので、蓄電装置60から第2MGへ供給する電力(放電)が多くなり、SOCが小さい値、たとえば値Sd付近に留まることが多い。このため、侵入前区間Aにおいて、SOCを低下させる下りSOC制御を実行しなくとも、高速道路の下り坂区間Bの進入時には、SOCが十分低下していることが多く、下りSOC制御を実行せずとも、オーバーフローが発生しない(回生電力の取りこぼしがない)状況が多い。したがって、高速道路の下り坂区間Bを対象とした下りSOC制御を実行しなことにより、燃費の向上を図りつつ(燃費の低下を抑制しつつ)HV-ECU100の演算負荷を低減することができる。
これらの点を考慮し、本実施の形態において、HV-ECU100は、渋滞区間bが高速道路である場合、および、下り坂区間Bが高速道路である場合には、先読みSOC制御(渋滞SOC制御および下りSOC制御)を実行しない。
図5は、HV-ECU100(本開示の「制御装置」に相当する)で実行される処理の概略を示すフローチャートである。このフローチャートは、ハイブリッド車両1の走行中(システム起動からシステム停止までの間)に、所定期間毎に繰り返し処理される。まず、ステップ(以下、ステップを「S」と略す)10において、先読み情報の更新タイミングであるか否かを判断する。先読み情報の更新タイミングは、ビゲーションECU130から先読み情報を受信したとき、ハイブリッド車両1の走行経路が変更されたとき、所定距離走行したとき、等であってよい。今回の処理が先読み情報の更新タイミングでない場合は、否定判断され、今回のルーチンを終了する(リターンする)。先読み情報の更新タイミングである場合は、肯定判断されS11へ進む。
S11では、走行予定径路情報(先読み情報)を取得する。本実施の形態では、HV-ECU100の演算負荷を考慮し、ハイブリッド車両1の現在位置から所定距離(たとえば10km程度)の範囲に含まれる複数の区間(リンク)の先読み情報を取得する。HV-ECU100の演算能力に余裕があれば、目的値までの全ての区間の先読み情報を取得してもよい。
続くS12では、S11で取得した先読み情報(走行予定径路情報)の区間に、渋滞情報として「渋滞」が特定されている区間(以下、「渋滞」特定区間とも称する)が含まれているか否かを判断する。先読み情報の区間に「渋滞」特定区間が含まれている場合、肯定判断されS13へ進む。先読み情報の区間に「渋滞」特定区間が含まれていない場合、否定判断されS16へ進む。
S13において、「渋滞」特定区間の道路種別が高速道路か否かを判断する。道路種別は、各区間(リンク)の道路種別情報(市街地、高速道路、一般道などの情報)に基づいて判断する。「渋滞」特定区間の道路種別が高速道路である場合は、肯定判断されS16へ進む。「渋滞」特定区間の道路種別が高速道路でない場合(たとえば、市街地、一般道の場合)、否定判断されS14へ進む。なお、複数の「渋滞」特定区間において、異なる道路種別が混在する場合、たとえば、高速道路と一般道の道路種別が混在する場合、ハイブリッド車両1の現在位置から最も近い「渋滞」特定区間の道路種別に基づいて、「渋滞」特定区間の道路種別が高速道路か否かを判断してよい。
S14では、上述の渋滞抽出条件が成立しているか否かを判断する。「渋滞」特定区間が連続して一定距離以上連続する場合は、肯定判断されS15へ進む。「渋滞」特定区間が連続して一定距離以上連続しない場合は、否定判断されS16へ進む。
S15においては、図3で説明した、侵入前区間aおよび渋滞区間bを設定する。「渋滞」特定区間が連続する区間を渋滞区間bとして設定するとともに、渋滞区間bの開始地点から所定距離手前の地点までの区間を侵入前区間aとして設定し、S16へ進む。
S16では、S11で取得した先読み情報(走行予定径路情報)の区間に、下り勾配区間含まれているか否かを判断する。先読み情報の区間に下り勾配区間が含まれている場合は、肯定判断されS17へ進む。先読み情報の区間に下り勾配区間が含まれていない場合、否定判断され、今回のルーチンを終了する。なお、下り勾配区間とは、リンク(区間)の勾配情報が所定値以上の下り勾配である区間であってよい。
S17において、下り勾配区間の道路種別が高速道路か否かを判断する。道路種別は、各区間(リンク)の道路種別情報(市街地、高速道路、一般道などの情報)に基づいて判断する。下り勾配区間の道路種別が高速道路である場合は、肯定判断され、今回のルーチンを終了する。下り勾配区間の道路種別が高速道路でない場合(たとえば、市街地、一般道の場合)、否定判断されS18へ進む。なお、複数の下り勾配区間において、異なる道路種別が混在する場合、たとえば、高速道路と一般道の道路種別が混在する場合、ハイブリッド車両1の現在位置から最も近い下り勾配区間の道路種別に基づいて、下り勾配区間の道路種別が高速道路か否かを判断してよい。
S18では、上述の下り抽出条件が成立しているか否かを判断する。下り坂(下り勾配区間)の開始地点から次に一定距離以上の平坦が続く区間までの距離が所定値以上であり、かつ、当該区間の標高差が所定値以上の場合、肯定判断されS19へ進む。下り坂(下り勾配区間)の開始地点から次に一定距離以上の平坦が続く区間までの距離が所定値未満であるか、あるいは、当該区間の標高差が所定値未満の場合、否定判断され、今回のルーチンを終了する。
S19においては、図4で説明した、侵入前区間Aおよび下り坂区間Bを設定する。下り坂(下り勾配区間)の開始地点から次に一定距離以上の平坦が続く区間までの区間を下り坂区間Bとして設定するとともに、下り坂区間Bの開始地点から所定距離手前の地点までの区間を侵入前区間Aとして設定し、今回のルーチンを終了する。
HV-ECU100は、S15で侵入前区間aおよび渋滞区間bが設定されると、図3を用いて説明したように、渋滞SOC制御区間(侵入前区間aと渋滞区間bとを合わせた区間)において、目標SOCを値Snから値Shに変更する。また、HV-ECU100は、S19で侵入前区間Aおよび下り坂区間Bが設定されると、図4を用いて説明したように、下りSOC制御区間(侵入前区間Aと下り坂区間Bとを合わせた区間)において、目標SOCを値Snから値Sdに変更する。
なお、HV-ECU100で実行される、エンジン10とPCU50(第1MG20、第2MG30)の制御内容は、公知であるので、詳細な説明を省略するが、概要は次の通りである。まず、HV-ECU100は、アクセル開度ACPと車速VSに基づいて駆動軸の要求トルクTdを算出し、要求トルクTdに基づいて走行用パワーPdを求める。蓄電装置60のSOCと目標SOCに基づいて充放電要求パワーPb(充電時には正、放電時には負の値)を演算する。走行用パワーPdと充放電要求パワーPbに基づいて、エンジン要求パワーPe(=Pd+Pb)を求める。そして、エンジン要求パワーPeを効率良くエンジン10から出力できる最適燃費ラインを用いて、エンジン10の目標回転数と目標トルクを設定し、エンジン10の回転数が目標回転数となるための第1MG20の指令トルクTr1を設定する。要求トルクTdから、第1MG20を指令トルクTr1で駆動したときに駆動軸に作用するトルクを減じて得られるトルクを、第2MG30の指令トルクTr2として設定する。
HV-ECU100は、設定した目標回転数と目標トルクになるようエンジン10を制御し、設定した指令トルクTr1および指令トルクTr2を出力するようPCU50(第1MG20、第2MG30)を制御する。そして、たとえば、エンジン要求パワーPeが小さく、エンジン10の動作点が最適燃費ラインから外れるときには、エンジン10を停止し、第2MG30の出力により走行用パワーPdが発生するよう制御する。また、エンジン要求パワーPeが大きく、エンジン10の動作点が最適燃費ラインから外れるときは、エンジン10を最適燃費ラインで作動するとともに、不足するエンジン要求パワーPe分を、第2MG30の出力で補うよう制御する。
本実施の形態では、走行予定経路に、渋滞区間bまたは下り坂区間Bがある場合、渋滞区間bまたは下り坂区間Bへの進入前に、蓄電装置60のSOCが所定状態になるよう制御する先読みSOC制御を実行している。具体的には、渋滞区間bの進入前に侵入前区間aにおいて目標SOCを値Snより大きい値Shに変更しSOCが上昇するよう、渋滞SOC制御を実行する。また、下り坂区間Bの進入前に侵入前区間Aにおいて、目標SOCを値Snより小さい値Sdに変更しSOCが低下するよう、下りSOC制御を実行する。これにより、渋滞区間bにおける強制充電が回避でき、下り坂区間Bにおける回生電力の取りこぼしを抑止でき、ハイブリッド車両の燃費を向上できる。
本実施の形態では、「渋滞」特定区間が高速道路であると判断された場合、侵入前区間aおよび渋滞区間bは設定されない。また、下り勾配区間が高速道路であると判断された場合、侵入前区間Aおよび下り坂区間Bは設定されない。したがって、渋滞区間bまたは下り坂区間Bが高速道路であるときは、先読みSOC制御(渋滞SOC制御、下りSOC制御)を実行しない。したがって、強制充電が行われる頻度が少ない高速道路の渋滞区間bにおいて、および、下りSOC制御を実行しなくとも侵入前にSOCが十分低下していることが多い高速道路の下り坂区間Bにおいて、先読みSOC制御を実行しないので、燃費の低下抑制や演算負荷の軽減が図れ、より適切に、蓄電装置60のSOC制御を実行できる。
本実施の形態では、図5のS13およびS17の処理において、各リンク(区間)の道路種別情報に基づいて、高速道路であることを判断していた。しかし、高速道路であることの判断は、各リンク(区間)の道路種別情報を用いなくともよい。たとえば、地図情報として、各リンク(区間)の制限速度情報が含まれている場合は、制限速度が所定車速(たとえば、70km/h)以上の区間を、高速道路であると判断してもよい。また、交通情報として、各区間を走行している車両の平均走行速度を取得可能であれば、平均走行速度が所定値以上の区間を、高速道路として判断してもよい。本開示において「高速道路」とは、ハイブリッド車両1が一定車速以上で走行すると推定される区間(道路)である。
本実施の形態では、渋滞SOC制御区間(侵入前区間aと渋滞区間bとを合わせた区間)において、目標SOCを値Snから値Shに変更していた。しかし、渋滞区間bの侵入前に、蓄電装置60のSOCが値Shに近づけばよく、侵入前区間aにおいて、目標SOCを値Snから値Shに変更し、渋滞区間bの開始地点P13にハイブリッド車両1が到達したとき、目標SOCを値Snに復帰させてもよい。また、本実施の形態では、下りSOC制御区間(侵入前区間Aと下り坂区間Bとを合わせた区間)において、目標SOCを値Snから値Sdに変更していた。しかし、下り坂区間Bの侵入前に、蓄電装置60のSOCが値Sdに近づけばよく、侵入前区間Aにおいて、目標SOCを値Snから値Sdに変更し、下り坂区間Bの開始地点P23にハイブリッド車両1が到達したとき、目標SOCを値Snに復帰させてもよい。
本実施の形態では、先読みSOC制御として、渋滞SOC制御および下りSOC制御を実行していたが、渋滞SOC制御あるいは下りSOC制御の何れか一方のみを実行してもよい。
(変形例)
本実施の形態では、渋滞区間bまたは下り坂区間Bが高速道路であるとき、先読みSOC制御(渋滞SOC制御、下りSOC制御)を実行しないようにしていた。ハイブリッド車両1が高速道路を走行中であっても、予め設定した目標速度で走行するオートクルーズ中であれば、目標車速は所定車速(たとえば、115km/h)以下に制限されるので、蓄電装置60から第2MGへ供給する電力(放電)はそれほど大きくならず、SOCは目標SOCに制御されることが多い。また、渋滞が「事故渋滞」である場合は、高速道路であっても、停車時間が長くなることが多い。変形例では、オートクルーズ中であれば、高速道路における下りSOC制御を実行し、「事故渋滞」であれば、高速道路における渋滞SOC制御を実行する。
図6は、変形例において、HV-ECU100で実行される処理の概略を示すフローチャートである。図6は、図5のフローチャートにS20およびS21の処理を追加したものであり、S10~S19の処理は図5と同様であるので、追加した処理を説明する。
「渋滞」特定区間の道路種別が高速道路であり、S13で肯定判断されると、S20へ進み、「渋滞」特定区間における渋滞が「事故渋滞」であるか否かが判断される。たとえば、道路交通情報の渋滞情報に「事故渋滞」である旨の情報が付帯している場合は、その情報から「事故渋滞」であるか否かを判断する。また、渋滞情報に、区間内の停車率(%)の情報が付帯している場合は、停車率が所定値以上(たとえば、80%以上)の区間があったとき、「事故渋滞」であると判断してもよい。S20において、「事故渋滞」であると肯定判断するとS14へ進み、「事故渋滞」ではないと否定判断すると、S16へ進む。
下り勾配区間の道路種別が高速道路であり、S17で肯定判断されると、S21へ進んで、ハイブリッド車両1がオートクルーズ中か否かが判断される。たとえば、オートクルーズ・メインスイッチがONであり、目標車速が設定され、かつ、車速が目標車速になりよう制御されれているとき、オートクルーズ中と判断する。なお、オートクルーズは、車間距離制御機能も有する、ACC(Adaptive Cruise Control)であってもよい。S21において、オートクルーズ中であると肯定判断されると、S18へ進み、オートクルーズ中ではないと否定判断されると、今回のルーチンを終了する。
この変形例では、「渋滞」特定区間が高速道路であっても、「事故渋滞」であれば、S14において渋滞抽出条件が成立すると、渋滞SOC制御を実行する。したがって、高速道路であっても、停車時間が長くなることが多い「事故渋滞」では、渋滞SOC制御が実行され、燃費の向上が図れる。また、変形例では、下り勾配区間が高速道路であっても、オートクルーズ中であれば、S18において下り抽出条件が成立すると、下りSOC制御を実行する。したがって、蓄電装置60から第2MGへ供給する電力(放電)はそれほど大きくならないクルーズ走行中であれば、高速道路であっても、下りSOC制御が実行され、回生電力の取りこぼしを抑制でき、燃費の向上が図れる。
この変形例においては、オートクルーズでは、目標車速が所定車速以下に制限されることを考慮し、オートクルーズ中と判断されると、高速道路であっても下りSOC制御を実行していた。しかし、目標車速が所定車速以下に制限されていないオートクルーズ機能を備えたハイブリッド車両においては、オートクルーズ中の目標車車速が所定車速(たとえば、110km)以下に設定されているとき、高速道路であっても下りSOC制御を実行するようにしてもよい。
本開示における実施態様を例示すると、次のような態様を例示できる。
1)蓄電装置(60)の電力で駆動される走行用モータ(30)を備えるとともに、走行中に蓄電装置(60)への充電が可能なハイブリッド車両(1)の制御装置(100)であって、制御装置(100)は、走行予定経路に、渋滞区間または下り坂区間があるか否かを判断(S12、S16)し、渋滞区間または下り区間がある場合、渋滞区間または下り坂区間への進入前に、蓄電装置(60)のSOCが所定状態になるよう制御する先読みSOC制御(S15、S19)を実行するとともに、渋滞区間または下り坂区間が高速道路であるときは、先読みSOC制御を実行しないよう、構成されているハイブリッド車両の制御装置。
2)1において、渋滞区間における先読みSOC制御は、渋滞区間の進入前に蓄電装置(60)のSOCを予め上昇させる、渋滞SOC制御である。
3)1において、下り坂区間における先読みSOC制御は、下り坂区間の進入前に蓄電装置(60)のSOCを予め減少させる、下りSOC制御である。
4)1~3において、制御装置(100)は、地図情報に含まれる、各区間の道路種別情報に基づき、渋滞区間または下り坂区間が高速道路であるか否かを判断する。
5)1~3において、制御装置(100)は、地図情報に含まれる、各区間の制限速度情報に基づき、渋滞区間または下り坂区間が高速道路であるか否かを判断する。
6)1~3において、制御装置(100)は、交通情報に含まれる、各区間の平均速度に基づき、渋滞区間または下り坂区間が高速道路であるか否かを判断する。
7)1~6において、制御装置(100)は、予め設定された目標車速で走行するオートクルーズ中か否かを判断し(S21)、オートクルーズ中であると判断されると、下り坂区間が高速道路であっても先読みSOC制御を実行する。
8)1~7において、制御装置(100)は、渋滞区間が事故渋滞であるか否かを判断(S20)し、事故渋滞であると判断されると、渋滞区間が高速道路であっても先読みSOC制御を実行する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ハイブリッド車両、10 エンジン、20 第1MG、30 第2MG、40 動力分割装置、50 PCU、60 蓄電装置、80 駆動輪、100 HV-ECU、110 BAT-ECU、120 各種センサ、130 ナビゲーション装置、132 ナビゲーションECU、134 地図情報データベース、136 GPS受信部、138 交通情報受信部、140 HMI装置。

Claims (1)

  1. 蓄電装置の電力で駆動される走行用モータを備えるとともに、走行中に前記蓄電装置への充電が可能なハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記制御装置は、走行予定経路に、渋滞区間または下り坂区間があるか否かを判断し、前記渋滞区間または前記下り坂区間がある場合、前記渋滞区間または前記下り坂区間への進入前に、前記蓄電装置のSOCが所定状態になるよう制御する先読みSOC制御を実行するとともに、前記渋滞区間または前記下り坂区間が高速道路であるときは、前記先読みSOC制御を実行しないよう、構成されているハイブリッド車両の制御装置。
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