JP6753208B2 - 電動車両 - Google Patents

電動車両 Download PDF

Info

Publication number
JP6753208B2
JP6753208B2 JP2016159083A JP2016159083A JP6753208B2 JP 6753208 B2 JP6753208 B2 JP 6753208B2 JP 2016159083 A JP2016159083 A JP 2016159083A JP 2016159083 A JP2016159083 A JP 2016159083A JP 6753208 B2 JP6753208 B2 JP 6753208B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
section
control
target
ecu
downlink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016159083A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018027715A (ja
Inventor
友希 小川
友希 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2016159083A priority Critical patent/JP6753208B2/ja
Publication of JP2018027715A publication Critical patent/JP2018027715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6753208B2 publication Critical patent/JP6753208B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/92Energy efficient charging or discharging systems for batteries, ultracapacitors, supercapacitors or double-layer capacitors specially adapted for vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02T90/10Technologies relating to charging of electric vehicles
    • Y02T90/16Information or communication technologies improving the operation of electric vehicles

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Navigation (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Description

本発明は、蓄電装置の電力で駆動される走行用の回転電機を備える電動車両に関する。
従来より、ユーザによる電動車両の省エネルギ運転を支援するためのさまざまな制御の開発が進められている。その1つに、以下に説明するプレ変更制御(先読みSOC制御)がある。プレ変更制御とは、蓄電装置の電力で駆動される走行用のモータを備える電動車両において、所定の計画更新タイミングとなった場合に走行予定経路の情報をナビゲーション装置から取得し、取得された走行予定経路に所定の抽出条件を満たす制御対象区間があるか否かを判定し、制御対象区間がある場合にはその制御対象区間への進入前に蓄電装置の充電状態(SOC:State Of Charge)を制御対象区間に応じて予め変更する制御である。
プレ変更制御には、下りプレ放電制御及び上りプレ充電制御が含まれる。下りプレ放電制御は、走行予定経路に下り抽出条件を満たす対象下り区間があるか否かを判定し、対象下り区間がある場合には、対象下り区間での回生電力の回収に備えて、対象下り区間への進入前に蓄電装置のSOCを予め低下させる制御である。上りプレ充電制御は、走行予定経路に上り抽出条件を満たす対象上り区間があるか否かを判定し、対象上り区間がある場合には、対象上り区間での電力消費に備えて、対象上り坂区間への進入前に蓄電装置のSOCを予め増加させる制御である。
たとえば、特開2005−160269号公報(特許文献1)には、上述の下りプレ放電制御を実行可能に構成された電動車両が開示されている。この電動車両においては、対象下り区間の判定に用いられる下り抽出条件が、標高差が所定値以上であるという条件に設定される。すなわち、この電動車両においては、所定値以上の標高差を有する下り区間が対象下り区間と判定され、対象下り区間への進入前にSOCが予め低下される。
特開2005−160269号公報 特開2011−6047号公報
プレ変更制御の計画(制御対象区間を探索したり、プレ変更制御を開始及び終了するタイミングを決めたりする処理)は、上述のように、所定の計画更新タイミングとなったときに行なわれる。
ところが、制御対象区間の1つ手前の区間(以下「対象直前区間」ともいう)を車両が走行している途中で計画更新タイミングとなって計画が更新されると、更新前の制御対象区間が更新後には制御対象区間から外れてしまい、プレ変更制御が計画の更新によって不当に終了してしまうことが懸念される。その理由は以下のとおりである。
プレ変更制御の計画が行なわれる際には、計画に要するメモリ容量の削減のために、所定の統合条件を満たす場合に隣り合う区間を統合する「区間統合処理」が行なわれる。統合後の区間においては、統合前の隣り合う区間の情報(勾配等)が平均化される。
上記の統合条件には、区間長が所定値未満であるという条件が含まれる。したがって、車両が対象直前区間を走行している途中で計画が更新されると、車両が対象直前区間の一部を更新前に既に走行しているため、更新直後の統合前の最初の区間は、更新前の対象直前区間の残区間(未走行区間)となり、その長さは対象直前区間の全体の長さよりも短くなってしまう。その結果、更新後において、最初の区間が統合条件を満たし、次の区間(更新前の制御対象区間の開始区間)と統合されてしまう場合が生じ得る。統合後の区間においては、統合前の最初の区間(平坦路)の勾配と次の区間(下り坂あるいは上り坂)の勾配とが平均化されるため、勾配の大きさ(絶対値)が小さくなる。この影響で、更新後において、更新前に制御対象区間と判定されていた区間が、更新後において制御対象区間から外れてしまう場合が生じる。その結果、プレ変更制御が計画の更新によって不当に終了してしまうことが懸念される。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、計画更新タイミングとなった場合にプレ変更制御の計画が更新される電動車両において、プレ変更制御が計画の更新によって不当に終了してしまうことを抑制することである。
本開示による電動車両は、駆動輪に接続された走行用の回転電機と、回転電機に電気的に接続された蓄電装置と、複数の区間に分割された走行予定経路の情報を出力するナビゲーション装置と、所定の更新タイミングとなった場合に、走行予定経路の情報をナビゲーション装置から取得し、取得された走行予定経路に抽出条件を満たす単独または連続する複数の区間があるか否かを判定し、抽出条件を満たすと判定された区間への進入前に蓄電装置の充電状態を予め変更するプレ変更制御を実行する制御装置とを備える。プレ変更制御は、下りプレ放電制御および上りプレ充電制御の少なくとも一方を含む。下りプレ放電制御は、走行予定経路に下り抽出条件を満たす単独または連続する複数の区間があるか否かを判定し、下り抽出条件を満たすと判定された区間への進入前に蓄電装置の充電状態を予め低下させる制御である。上りプレ充電制御は、走行予定経路に上り抽出条件を満たす単独または連続する複数の区間があるか否かを判定し、上り抽出条件を満たすと判定された区間への進入前に蓄電装置の充電状態を予め増加させる制御である。制御装置は、プレ変更制御の実行中でかつ抽出条件を満たすと判定された区間の1つ手前の区間を走行中である場合、下り抽出条件を緩和する処理または走行予定経路の情報が更新されることを禁止する処理を実行する。
上記構成によれば、制御装置は、プレ変更制御の実行中でかつ制御対象区間の1つ手前の区間を走行中である場合には、制御対象区間の抽出条件を緩和する。ここで、制御対象区間の抽出条件を緩和するとは、抽出条件の一部又は全部を削除あるいは変更することによって、制御対象区間と判定され易くすることをいう。これにより、車両が制御対象区間の1つ手前の区間を走行している途中で計画更新タイミングとなってプレ変更制御の計画が更新されたとしても、更新前の制御対象区間が更新後においても制御対象区間と判定され易くなる。その結果、プレ変更制御の計画更新によってプレ変更制御が計画更新によって不当に終了してしまうことを抑制することができる。
車両の全体構成図である。 HV−ECU、各種センサ及びナビゲーション装置の詳細な構成を示すブロック図である。 走行制御の処理手順を示すフローチャートである。 充放電要求パワーPbの算出方法の一例を示した図である。 下りプレ放電制御を説明するための図である。 下り坂抽出条件の緩和方法を説明するための図である。 下りプレ放電制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。 制御対象探索処理の手順の一例を示すフローチャートである。 緩和フラグのオフ処理の手順の一例を示すフローチャートである。 本変形例によるHV−ECU100により実行される下りプレ放電制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態による車両1の全体構成図である。車両1は、エンジン10と、第1モータジェネレータ(以下「第1MG」という)20と、第2モータジェネレータ(以下「第2MG」という)30と、動力分割装置40と、PCU(Power Control Unit)50と、蓄電装置60と、駆動輪80とを備える。
この車両1は、エンジン10の動力及び第2MG30の動力の少なくとも一方によって走行するハイブリッド車両である。なお、本開示では、車両1がハイブリッド車両である場合について代表的に説明されるが、本開示を適用可能な車両は、走行用のモータジェネレータを備える電動車両であればよく、ハイブリッド車両には限定されない。
エンジン10は、空気と燃料との混合気を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギをピストンやロータ等の運動子の運動エネルギに変換することによって動力を出力する内燃機関である。動力分割装置40は、たとえば、サンギヤ、キャリア、リングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を含む。動力分割装置40は、エンジン10から出力される動力を、第1MG20を駆動する動力と、駆動輪80を駆動する動力とに分割する。
第1MG20及び第2MG30は、交流回転電機であり、たとえば、ロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機である。第1MG20は、主として、動力分割装置40を経由してエンジン10により駆動される発電機として用いられる。第1MG20が発電した電力は、PCU50を介して第2MG30又は蓄電装置60へ供給される。
第2MG30は、主として電動機として動作し、駆動輪80を駆動する。第2MG30は、蓄電装置60からの電力及び第1MG20の発電電力の少なくとも一方を受けて駆動され、第2MG30の駆動力は駆動輪80に伝達される。一方、車両1の制動時や下り坂での加速度低減時には、第2MG30は、発電機として動作して回生発電を行なう。第2MG30が発電した電力は、PCU50を介して蓄電装置60に回収される。
PCU50は、蓄電装置60から受ける直流電力を、第1MG20及び第2MG30を駆動するための交流電力に変換する。また、PCU50は、第1MG20及び第2MG30により発電された交流電力を、蓄電装置60を充電するための直流電力に変換する。PCU50は、たとえば、第1MG20及び第2MG30に対応して設けられる2つのインバータと、各インバータに供給される直流電圧を蓄電装置60の電圧以上に昇圧するコンバータとを含んで構成される。
蓄電装置60は、再充電可能な直流電源であり、たとえばリチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池を含んで構成される。蓄電装置60は、第1MG20及び第2MG30の少なくとも一方が発電した電力を受けて充電される。そして、蓄電装置60は、その蓄えられた電力をPCU50へ供給する。なお、蓄電装置60として電気二重層キャパシタ等も採用可能である。
また、蓄電装置60には、蓄電装置60の電圧、入出力電流及び温度をそれぞれ検出する電圧センサ、電流センサ及び温度センサが設けられており、各センサの検出値がBAT−ECU110へ出力される。
車両1は、さらに、HV−ECU(Electronic Control Unit)100と、BAT−ECU110と、各種センサ120と、ナビゲーション装置130と、HMI(Human Machine Interface)装置140とを備える。
図2は、図1に示したHV−ECU100、各種センサ120及びナビゲーション装置130の詳細な構成を示すブロック図である。HV−ECU100、BAT−ECU110、ナビゲーション装置130、及びHMI装置140は、CAN(Controller Area Network)150を通じて互いに通信可能に構成されている。
各種センサ120は、たとえば、アクセルペダルセンサ122、車速センサ124、ブレーキペダルセンサ126を含む。アクセルペダルセンサ122は、ユーザによるアクセルペダル操作量(以下「アクセル開度」ともいう)ACCを検出する。車速センサ124は、車両1の車速VSを検出する。ブレーキペダルセンサ126は、ユーザによるブレーキペダル操作量BPを検出する。これらの各センサは、検出結果をHV−ECU100へ出力する。
HV−ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、処理プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、各種信号を入出力するための入出力ポート(図示せず)等を含み、メモリ(ROM及びRAM)に記憶された情報や各種センサ120からの情報に基づいて、所定の演算処理を実行する。そして、HV−ECU100は、演算処理の結果に基づいて、エンジン10、PCU50、HMI装置140等の各機器を制御する。
また、HV−ECU100は、車両1の省エネルギ運転を支援するための制御として、先読みSOC制御(プレ変更制御)を実行する。先読みSOC制御(プレ変更制御)とは、所定の計画更新タイミングとなった場合に、走行予定経路の情報をナビゲーション装置130から取得し、取得された走行予定経路に所定の抽出条件を満たす制御対象区間があるか否かを判定し、制御対象区間がある場合にはその制御対象区間への進入前に蓄電装置60のSOC:State Of Charge)を制御対象区間に応じて予め変更する制御である。先読みSOC制御の詳細については、後程詳しく説明する。
BAT−ECU110も、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を含み(いずれも図示せず)、蓄電装置60の入出力電流及び/又は電圧の検出値に基づいて蓄電装置60のSOCを算出する。SOCは、たとえば、蓄電装置60の満充電容量に対する現在の蓄電量を百分率で表される。そして、BAT−ECU110は、算出されたSOCをHV−ECU100へ出力する。なお、HV−ECU100においてSOCを算出してもよい。
ナビゲーション装置130は、ナビゲーションECU132と、地図情報データベース(DB)134と、GPS(Global Positioning System)受信部136と、交通情報受信部138とを含む。
地図情報DB134は、ハードディスクドライブ(HDD)等によって構成され、地図情報を記憶している。地図情報は、交差点や行き止まり等の「ノード」、ノード同士を接続する「リンク(区間)」、及びリンク沿いにある「施設」(建物や駐車場等)に関するデータを含む。また、地図情報は、各ノードの位置情報、各リンクの距離情報、各リンクの勾配情報等を含む。
GPS受信部136は、GPS衛星(図示せず)からの信号(電波)に基づいて車両1の現在位置を取得し、車両1の現在位置を示す信号をナビゲーションECU132へ出力する。
交通情報受信部138は、FM多重放送等によって提供されている道路交通情報(たとえばVICS(登録商標)情報)を受信する。この道路交通情報は、少なくとも渋滞情報を含み、その他道路規制情報や駐車場情報等も含み得る。この道路交通情報は、たとえば5分おきに更新される。
ナビゲーションECU132は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート(図示せず)等を含み、地図情報DB134、GPS受信部136及び交通情報受信部138から受ける各種情報や信号に基づいて、車両1の現在位置、並びにその周辺の地図情報及び渋滞情報等をHMI装置140及びHV−ECU100へ出力する。
また、ナビゲーションECU132は、HMI装置140においてユーザにより車両1の目的地が入力されると、車両1の現在位置から目的地までの経路(走行予定経路)を地図情報DB134に基づいて探索する。この走行予定経路は、車両1の現在位置から目的地までのノード及びリンクの集合によって構成される。そして、ナビゲーションECU132は、車両1の現在位置から目的地までの探索結果(ノード及びリンクの集合)をHMI装置140へ出力する。
また、ナビゲーションECU132は、HV−ECU100からの求めに応じて、走行予定経路における、現在位置から所定距離(たとえば10km程度)内の地点までの地図情報及び道路交通情報(以下、単に「走行予定経路情報」ともいう。)をHV−ECU100へ出力する。なお、走行予定経路情報は、複数の区間(リンク)に分割されている。
HMI装置140は、車両1の運転を支援するための情報をユーザに提供する装置である。HMI装置140は、代表的には、車両1の室内に設けられたディスプレイ(視覚情報表示装置)であり、スピーカ(聴覚情報出力装置)等も含む。HMI装置140は、視覚情報(図形情報、文字情報)や聴覚情報(音声情報、音情報)等を出力することによって様々な情報をユーザに提供する。
HMI装置140は、ナビゲーション装置130のディスプレイとして機能する。すなわち、HMI装置140は、車両1の現在位置、並びにその周辺の地図情報及び渋滞情報等をナビゲーション装置130からCAN150を通じて受信し、車両1の現在位置をその周辺の地図情報及び渋滞情報とともに表示する。
また、HMI装置140は、ユーザが操作可能なタッチパネルとしても作動し、ユーザは、タッチパネルに触れることによって、たとえば、表示されている地図の縮尺を変更したり、車両1の目的地を入力したりすることができる。HMI装置140において目的地が入力されると、その目的地の情報がCAN150を通じてナビゲーション装置130へ送信される。
HV−ECU100は、所定の計画更新タイミングとなった場合に、上述の走行予定経路情報を出力するように、ナビゲーションECU132に要求する。ナビゲーションECU132は、HV−ECU100からの要求に応じて、上述の走行予定経路情報をHV−ECU100へ出力する。HV−ECU100は、ナビゲーションECU132から走行予定経路情報を受信すると、受信した走行予定経路情報に基づいて走行予定経路における制御対象区間(対象下り坂区間、対象上り坂区間等)を探索し、走行予定経路に制御対象区間が存在する場合に上述の先読みSOC制御を実行する。先読みSOC制御の詳細については、後程詳しく説明する。
<走行制御>
先読みSOC制御の詳細な説明に先立ち、まず、HV−ECU100によって実行される車両1の走行制御について説明する。
図3は、HV−ECU100により実行される走行制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、たとえば車両1のシステムスイッチがオンされている場合に所定時間毎に繰り返し実行される。
HV−ECU100は、アクセルペダルセンサ122及び車速センサ124からそれぞれアクセル開度ACC及び車速VSの検出値を取得するとともに、蓄電装置60のSOCをBAT−ECU110から取得する(ステップS10)。
次いで、HV−ECU100は、取得されたアクセル開度ACC及び車速VSの検出値に基づいて、車両1に対する要求トルクTrを算出する(ステップS15)。たとえば、アクセル開度ACCと、車速VSと、要求トルクTrとの関係を示すマップを事前に準備してHV−ECU100のROMにマップとして記憶しておき、そのマップを用いて、アクセル開度ACC及び車速VSの検出値に基づいて要求トルクTrを算出することができる。そして、HV−ECU100は、算出された要求トルクTrに車速VSを乗算することによって、車両1に対する走行パワーPd(要求値)を算出する(ステップS20)。
続いて、HV−ECU100は、蓄電装置60に対する充放電要求パワーPbを算出する(ステップS25)。この充放電要求パワーPbは、蓄電装置60のSOC(実績値)とその目標との差ΔSOCに基づいて算出され、充放電要求パワーPbが正の値であるときは、蓄電装置60に対して充電が要求されることを示し、充放電要求パワーPbが負の値であるときは、蓄電装置60に対して放電が要求されることを示す。
図4は、蓄電装置60に対する充放電要求パワーPbの算出方法の一例を示した図である。蓄電装置60のSOC(実績値)と、SOCの制御目標を示す目標SOCとの差ΔSOCが正の値であるとき(SOC>目標SOC)、充放電要求パワーPbは負の値となり(放電要求)、ΔSOCの絶対値が大きいほど充放電要求パワーPbの絶対値も大きくなる。一方、ΔSOCが負の値であるとき(SOC<目標SOC)、充放電要求パワーPbは正の値となり(充電要求)、ΔSOCの絶対値が大きいほど充放電要求パワーPbの絶対値も大きくなる。なお、この例では、ΔSOCの絶対値が小さい場合には、充放電要求パワーPbを0とする不感帯が設けられている。
図3に戻って、HV−ECU100は、次式(1)に示されるように、ステップS20において算出された走行パワーPdと、ステップS25において算出された充放電要求パワーPbと、システム損失Plossとの合計値を、エンジン10に対して要求されるエンジン要求パワーPeを算出する(ステップS30)。
Pe=Pd+Pb+Ploss …(1)
次いで、HV−ECU100は、算出されたエンジン要求パワーPeが所定のエンジン始動しきい値Pethよりも大きいか否かを判定する(ステップS35)。なお、しきい値Pethは、エンジン10が所定の運転効率よりも高い運転効率で運転され得る値に設定される。
ステップS35においてエンジン要求パワーPeがしきい値Pethよりも大きいと判定されると(ステップS35においてYES)、HV−ECU100は、エンジン10を始動するようにエンジン10を制御する(ステップS40)。なお、エンジン10が既に運転中であれば、このステップはスキップされる。そして、HV−ECU100は、エンジン10及び第2MG30の双方からの出力を用いて車両1が走行するようにエンジン10及びPCU50を制御する。すなわち、車両1は、エンジン10及び第2MG30の出力を用いたハイブリッド走行(HV走行)を行なう(ステップS45)。
一方、ステップS35においてエンジン要求パワーPeがしきい値Peth以下であると判定されると(ステップS35においてNO)、HV−ECU100は、エンジン10を停止するようにエンジン10を制御する(ステップS50)。なお、エンジン10が既に停止中であれば、このステップはスキップされる。そして、HV−ECU100は、第2MG30の出力のみを用いて車両1が走行するようにPCU50を制御する。すなわち、車両1は、第2MG30の出力のみを用いた電動機走行(EV走行)を行なう(ステップS55)。
なお、上記において、実際のSOCが目標SOCよりも高いときは(ΔSOC>0)、充放電要求パワーPbは負の値となるので、SOCが目標SOCに制御されている場合に比べて、エンジン要求パワーPeが小さくなることによりエンジン10は始動されにくい状態となることが理解される。その結果、蓄電装置60の放電が促進され、SOCは低下傾向を示す。
一方、実際のSOCが目標SOCよりも低いときは(ΔSOC<0)、充放電要求パワーPbは正の値となるので、SOCが目標SOCに制御されている場合に比べて、エンジン要求パワーPeが大きくなることによりエンジン10は始動され易い状態となることが理解される。その結果、蓄電装置60の充電が促進され、SOCは上昇傾向を示す。
<先読みSOC制御の詳細>
次に、HV−ECU100により実行される先読みSOC制御の詳細について説明する。先読みSOC制御(プレ変更制御)には、「下りプレ放電制御」(下り坂SOC制御)と、「上りプレ充電制御」(上り坂SOC制御)とが含まれる。
下りプレ放電制御は、ナビゲーション装置130から取得された車両1の走行予定経路に下り抽出条件を満たす対象下り坂区間があるか否かを判定し、対象下り坂区間がある場合には、対象下り坂区間への進入前に蓄電装置60のSOCを予め低下させる制御である。車両1が対象下り区間を走行する際には、第2MG30の回生電力の増加によって蓄電装置60のSOCが上昇する。しかしながら、下りプレ放電制御によって対象下り区間への進入前に蓄電装置60のSOCが予め低下されているため、対象下り区間の走行中にSOCが上限値SU(図5参照)に達すること(SOCのオーバーフロー)が抑制される。そのため、第2MG30の回生電力を無駄に消費することなく蓄電装置60に適切に回収することができる。
上りプレ充電制御は、ナビゲーション装置130から取得された車両1の走行予定経路に上り抽出条件を満たす対象上り坂区間があるか否かを判定し、対象上り坂区間がある場合には、対象上り坂区間への進入前に蓄電装置のSOCを予め増加させる制御である。車両1が対象の上り坂区間を走行する際には、第2MG30の電力消費の増加によって蓄電装置60のSOCが低下する。しかしながら、上りプレ放電制御によって対象上り坂区間への進入前に蓄電装置60のSOCが予め増加されているため、対象上り坂区間の走行中にSOCが下限値SL(図5参照)に低下すること(SOCのアンダーフロー)が抑制され、エンジン10の運転効率が低い状態での蓄電装置60の強制充電が抑制される。なお、強制充電とは、SOCが下限値SLに低下した場合に、エンジン10が仮に最適動作点で運転できない状況であってもエンジン10を強制的に始動して第1MG20による蓄電装置60の充電を行なう制御である。
下りプレ放電制御及び上りプレ充電制御は、制御対象となる道路勾配(下り勾配であるか上り勾配であるか)及びSOCの変更方向(増加方向であるか低下方向であるか)が相違するが、その他の内容については類似する点が多い。そのため、以下では、主に、下りプレ放電制御について詳しく説明する。
<下りプレ放電制御>
図5は、下りプレ放電制御を説明するための図である。図5において、横軸は、車両1の走行予定経路の各地点を示す。HV−ECU100は、所定の計画更新タイミング(以下「先読み情報更新タイミング」ともいう)となった場合に、複数の区間(リンク)に分割された走行予定経路情報をナビゲーション装置130から取得する。図5に示される例では、走行予定経路情報が、8つの区間(リンク)1〜区間8に分割されている例が示されている。縦軸は、車両1の走行予定経路における道路の標高、及び蓄電装置60のSOCを示す。図中、線L21は、蓄電装置60の目標SOCを示す。また、線L22は、下りプレ放電制御が実行される場合のSOCの推移を示し、点線L23は、比較例として、下りプレ放電制御が実行されない場合のSOCの推移を示す。
HV−ECU100は、車両1の現在位置、走行予定経路及びそれらの地図情報等を走行予定経路情報としてナビゲーション装置130から取得すると、走行予定経路において車両1の現在位置から所定距離(たとえば10km)以内に、対象下り坂区間が存在するか否かを判定する制御対象探索処理を行なう。
下りプレ放電制御による支援効果を高めるためには、下り勾配が大きくかつ距離が長い区間であって、長い平坦を挟んでいない区間を対象下り坂区間として抽出することが望ましい。そこで、本実施の形態においては、対象下り坂区間の抽出条件(以下「下り坂抽出条件」ともいう)が、開始地点が勾配の大きい下り坂であり、かつ次に一定距離以上の平坦が続くまでの区間に一定以上の標高差及び距離がある、という条件に設定される。
すなわち、HV-ECU100は、制御対象探索処理を行なう際、勾配の大きい下り坂の開始地点から次に一定距離以上の平坦が続くまでの区間を特定し、特定された区間に一定以上の標高差及び距離があれば、特定された区間を対象下り坂として抽出する。
より具体的には、HV−ECU100は、各区間の勾配情報を参照して勾配の大きさ(絶対値)が閾値Gth1の大きさ(絶対値)よりも大きい下り坂が始まる区間の開始点を「下り起点」と特定し、次に一定距離以上の平坦が続く直前の区間の終了点を「下り終点」と特定する。そして、HV−ECU100は、下り起点と下り終点との標高差ΔHが閾値ΔHth1よりも大きく、かつ下り起点と下り終点との下り距離DGが閾値DGth1よりも大きい場合に、下り起点から下り終点までの区間を対象下り坂として特定する。
図5には、地点P20において、対象下り坂区間の探索が行なわれ、区間4〜区間6が対象下り坂区間であると特定された場合が例示されている。HV−ECU100は、通常走行時は、蓄電装置60の目標SOCを値Snに設定する(たとえば区間1)。仮に、蓄電装置60のSOCが値Snに制御されたままで車両1が下り坂区間(区間4〜区間6)に進入すると、下り坂区間では第2MG30により回生発電が行なわれることにより蓄電装置60が充電されるので、SOCは値Snから上昇する(点線L23)。そして、下り坂区間の走行中にSOCが上限値SUに達すると(地点P25a)、下り坂を走行しているにも拘わらず第2MG30により回生発電された電力を蓄電装置60に蓄えることができず(オーバーフロー発生)、回収可能なエネルギを捨てることになるとともに、蓄電装置60の劣化も促進され得る。
そこで、この実施の形態による車両1では、対象下り坂区間(区間4〜区間6)が特定され、その対象下り坂区間の開始地点P23より所定距離手前の地点P21aに車両1が到達すると、HV−ECU100は、目標SOCを値Snよりも低い値Sdに変更する(線L21)。そうすると、SOCが目標SOCよりも高い状態となり(ΔSOC>0)、上述のように、蓄電装置60の放電が促進され、SOCは低下する(線L22)。
上記の所定距離は、対象下り坂区間の開始地点P23に車両1が到達するまでにSOCを値Sdに近づけるために十分な距離に設定される。この図5では、対象下り坂区間の開始地点P23に車両1が到達するまでに、SOCが値Sdまで低下している。これにより、対象下り坂区間(区間4〜区間6)の走行中にSOCが上限値SUに達するのを抑制し、回収可能なエネルギを捨てることによる燃費低下や蓄電装置60の過充電による劣化が抑制される。
対象下り坂区間の終了地点P26に車両1が到達すると、HV−ECU100は、下りプレ放電制御を終了し、目標SOCを値Snに復帰させる。
なお、目標SOCが値Snから値Sdに変更される地点P21a(下りプレ放電制御が開始される地点)から対象下り坂区間の開始地点P23までの区間は「プレユース区間」とも称され、プレユース区間と対象下り坂区間とを合わせた区間(目標SOCが値Snから値Sdに変更されている区間)は「下りプレ放電制御区間」とも称される。
<区間統合処理>
プレ変更制御の計画(制御対象区間を探索したり、プレ変更制御を開始及び終了するタイミングを決めたりする処理)が行なわれる際には、計画に要するメモリ容量の削減のために、所定の統合条件を満たす場合に隣り合う区間を統合する「区間統合処理」が行なわれる。
区間の統合条件には、隣り合う区間の間において走行負荷(勾配、車速履歴、走行パワー履歴、道路種別、渋滞度等)の差が所定値未満であるという第1統合条件と、区間長が所定値未満であるという第2統合条件とが含まれる。
HV−ECU100は、第1統合条件を満たす隣り合う区間がある場合、これらの区間を1つの区間に統合する。また、HV−ECU100は、第2統合条件を満たす区間がある場合、第1統合条件を満たすか否かに関わらず、当該区間と次の区間とを1つの区間に統合する。HV−ECU100は、統合前の隣り合う区間の情報(勾配等)を平均化した情報を、統合後の区間の情報とする。
<プレ変更制御の制御対象区間の抽出条件の緩和>
プレ変更制御の計画は、上述のように、先読み情報更新タイミング(所定の計画更新タイミング)となったときに更新される。なお、先読み情報更新タイミングは、たとえば、走行経路が変更されたとき(リルート時)、走行予定経路情報(道路交通情報等)が更新されたとき、所定時間が経過したとき、所定距離走行したとき、制御対象区間を通過したとき等である。
ところが、プレ変更制御の制御対象区間の1つ手前の区間(以下「対象直前区間」ともいう)を車両1が走行している途中で先読み情報更新タイミングとなってプレ変更制御の計画が更新されると、更新前の制御対象区間が更新後には制御対象区間から外れてしまい、プレ変更制御が計画の更新によって不当に終了してしまうことが懸念される。その理由は以下のとおりである。
上述の区間統合処理による区間の統合条件には、上述したように、区間長が所定値未満であるという第2統合条件が含まれる。したがって、車両1が対象直前区間を走行している途中で計画が更新されると、車両1が対象直前区間の一部を更新前に既に走行しているため、更新直後の統合前の最初の区間は、更新前の対象直前区間の残区間(未走行区間)となり、その長さは更新前の対象直前区間の全体の長さよりも短くなってしまう。その結果、更新後において、統合前の最初の区間が統合条件を満たし、次の区間(更新前の制御対象区間が開始される区間)と統合されてしまう場合が生じ得る。統合後の区間においては、統合前の最初の区間(平坦路)の勾配と次の区間(下り坂あるいは上り坂)の勾配とが平均化されるため、勾配の大きさ(絶対値)が小さくなる。この影響で、更新後において、更新前に制御対象区間と判定されていた区間が更新後において所定の抽出条件を満たさなくなり、制御対象区間から外れてしまう場合が生じる。その結果、更新前の計画よりも早期にプレ変更制御が終了してしまうことが懸念される。
そこで、本実施の形態によるHV−ECU100は、プレ変更制御の実行中でかつ制御対象区間の1つ手前の区間を車両1が走行している場合、制御対象区間の抽出条件を緩和する。ここで、制御対象区間の抽出条件を緩和するとは、抽出条件の一部又は全部を削除あるいは変更することによって、制御対象区間と判定され易くすることをいう。これにより、更新前には制御対象区間に含まれていた区間が更新後においても制御対象区間と判定され易くなる。その結果、プレ変更制御が計画の更新によって不当に(更新前の計画よりも早期に)終了してしまうことが抑制される。
図6は、対象下り坂区間の1つ手前の区間(「対象下り直前区間」ともいう)を車両1が走行している途中で先読み情報更新タイミングとなった場合における、下り坂抽出条件の緩和方法を説明するための図である。図6の横軸は車両1の走行予定経路の各地点を示し、縦軸は各地点の標高を示す。さらに、図6には、更新前区間と更新後区間とが上下に並べて示されている。更新前において、地点P2から終点P4までの区間が対象下り坂区間と判定されている例が示されている。
上述のように、本実施の形態によるHV−ECU100は、各区間の勾配情報を参照して勾配の大きさ(絶対値)が閾値Gth1の大きさ(絶対値)よりも大きい下り坂が始まる区間の開始点を「下り起点」と特定し、下り起点を基準として対象下り坂区間を特定する。
ところが、区間の統合条件には、上述したように、区間長が所定値未満であるという第2統合条件が含まれる。図6に示すように、車両1が対象下り直前区間である区間5を走行している地点P12で計画が更新されると、更新直後の統合前の最初の区間は、更新前の区間5の残区間(地点P12から地点P2までの区間)となり、その長さは更新前の区間5の全体の長さよりも短くなってしまう。その結果、更新直後の統合前の最初の区間(更新前の区間5の残区間)が次の区間(更新前の区間6)と統合されて「区間0」とされている。
更新後の統合後の区間0においては、統合前の最初の区間(更新前の区間5の残区間、すなわち平坦路)の勾配と次の区間(更新前の区間6、すなわち下り坂)の勾配ちが平均化されるため、更新前の区間6の単独の勾配に比べて、勾配の大きさ(絶対値)が小さくなる。この影響で、更新後の統合後の最初の区間0が「下り起点」と特定されず、更新前の対象下り坂区間(区間6〜区間8)が更新後において対象下り坂区間から外れてしまう場合が生じる。その結果、下りプレ放電制御が計画の更新によって不当に(更新前の計画よりも早期に)終了してしまうことが懸念される。
そこで、本実施の形態によるHV−ECU100は、下りプレ放電制御の実行中でかつ対象下り坂区間の1つ手前の区間を車両1が走行している場合、対象下り坂区間の抽出条件を緩和する。対象下り坂区間の抽出条件を緩和するとは、下り抽出条件の一部又は全部を削除あるいは変更することによって、対象下り坂区間と判定され易くすることをいう。
本実施の形態においては、以下に説明するように、下り起点を特定する条件を削除する。これにより、更新後の統合後の最初の区間(図6の区間0)が「下り起点」から外れることが抑制されるため、更新前には対象下り坂区間に含まれていた区間が更新後においても対象下り坂区間と判定され易くなる。その結果、下りプレ放電制御が計画の更新によって不当に(更新前の計画よりも早期に)終了してしまうことが抑制される。
<下りプレ放電制御の処理フロー>
図7は、HV−ECU100により実行される下りプレ放電制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示される一連の処理は、たとえば車両1のシステムスイッチがオンされている場合に所定時間毎に繰り返し実行される。
HV−ECU100は、先読み情報更新タイミングであるか否かを判定する(ステップS110)。上述したように、先読み情報更新タイミングは、たとえば、走行経路が変更されたとき、走行予定経路情報が更新されたとき、所定時間が経過したとき、所定距離走行したとき、制御対象区間を通過したとき等である。
ステップS110において先読み情報更新タイミングであると判定されると(ステップS110においてYES)、HV−ECU100は、制御開始フラグがオンであり、かつ下り開始フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS111)。
制御開始フラグは、下りプレ放電制御が実行中であるか否かを示すフラグである。具体的には、制御開始フラグがオンである場合に下りプレ放電制御が実行中であることを示し、制御開始フラグがオフである場合に下りプレ放電制御が実行中でないことを示す。
下り開始フラグは、対象下り坂区間の1つ手前の区間を車両1が通過したか否かを示すフラグである。具体的には、下り開始フラグがオンである場合に対象下り坂区間の1つ手前の区間を車両1が通過したことを示し、下り開始フラグがオフである場合に対象下り坂区間の1つ手前の区間を車両1が通過していないことを示す。
ステップS111において制御開始フラグがオンであり、かつ下り開始フラグがオンであると判定されると(ステップS111においてYES)、HV−ECU100は、緩和フラグをオンに設定する(ステップS112)。緩和フラグは、下り抽出条件を緩和する条件が成立しているか否か、すなわち下りプレ放電制御の実行中で、かつ対象下り坂区間の1つ手前の区間を車両1が走行しているか否かを示すフラグである。その後、HV−ECU100は、ステップS115へ処理を移行する。
ステップS111において制御開始フラグがオンであり、かつ下り開始フラグがオンであると判定されない場合(ステップS111においてNO)、HV−ECU100は、ステップS112の処理を実行することなく、ステップS115へ処理を移行する。
次いで、HV−ECU100は、ナビゲーション装置130から取得される走行予定経路情報に基づいて、制御対象(対象下り坂区間)の探索処理を実行する(ステップS115)。この探索処理の詳細については、後ほど詳しく説明する。探索処理の実行後、HV−ECU100は、ステップS116へ処理を移行する。
ステップS110において先読み情報更新タイミングではないと判定されると(ステップS110においてNO)、HV−ECU100は、ステップS111、S112、S115の処理を実行することなく、ステップS116へ処理を移行する。
制御対象(対象下り坂区間)の探索処理が終了すると、HV−ECU100は、制御開始フラグをオフに設定するとともに、下り開始フラグをオフに設定する(ステップS116)。
次いで、HV−ECU100は、走行予定経路に制御対象(対象下り坂区間)が存在するか否かを判定する(ステップS120)。具体的には、HV−ECU100は、制御対象の探索処理によって対象下り坂として「有効」(後述の図8のステップS240、S211参照)と判定された区間がある場合に、走行予定経路に制御対象(対象下り坂区間)が存在すると判定する。
ステップS120において走行予定経路に制御対象(対象下り坂区間)は無いと判定されると(ステップS120においてNO)、HV−ECU100は、以降の一連の処理を実行することなくリターンへと処理を移行する。
ステップS120において走行予定経路に制御対象(対象下り坂区間)が有ると判定されると(ステップS120においてYES)、HV−ECU100は、走行予定経路情報に基づいて、車両1の現在位置から制御対象(対象下り坂区間)までの距離dtagを算出する(ステップS125)。
次いで、HV−ECU100は、ステップS125において算出された距離dtagが距離Dsocよりも短いか否かを判定する(ステップS130)。この所定距離Dsocは、制御対象(対象下り坂区間)の開始地点に車両1が到達するまでにSOCを値Sd(図5参照)に近づけるために十分な距離に設定され、たとえば5km程度に設定される。
距離dtagが距離Dsoc以上である場合は(ステップS130においてNO)、HV−ECU100は、以降の処理を実行することなくリターンへと処理を移行する。
ステップS130において距離dtagが距離Dsocよりも短いと判定されると(ステップS130においてYES)、HV−ECU100は、下りプレ放電制御を開始する(ステップS135)。具体的には、図5で説明したように、HV−ECU100は、蓄電装置60の目標SOCを値Snから値Snよりも低い値Sdに変更する。これにより、車両1が制御対象(対象下り坂区間)に進入する前に蓄電装置60のSOCが下げられる。なお、下りプレ放電制御が既に実行中である場合には、下りプレ放電制御の実行が継続される。
次いで、HV−ECU100は、制御開始フラグをオンに設定する(ステップS136)。
次いで、HV−ECU100は、制御対象(対象下り坂区間)の1つ手前の区間の開始点を車両1が通過したか否かを判定する(ステップS137)。ステップS137において、制御対象(対象下り坂区間)の1つ手前の区間の開始点を車両1が通過していないと判定された場合(ステップS137においてNO)、HV−ECU100は、リターンへと処理を移行する。
ステップS137において制御対象(対象下り坂区間)の1つ手前の区間の開始点を車両1が通過したと判定された場合(ステップS137においてYES)、HV−ECU100は、下り開始フラグをオンに設定する(ステップS138)。
次いで、HV−ECU100は、車両1が制御対象(対象下り坂区間)の終了地点を通過したか否かを判定する(ステップS140)。ステップS140において車両1が制御対象(対象下り坂区間)の終了地点を通過していないと判定されると(ステップS140においてNO)、HV−ECU100は、リターンへと処理を移行する。
ステップS140において車両1が制御対象(対象下り坂区間)の終了地点を通過したと判定されると(ステップS140においてYES)、HV−ECU100は、下りプレ放電制御を終了する(ステップS145)。具体的には、HV−ECU100は、蓄電装置60の目標SOCを値Sdから値Snに復帰させる。
<制御対象(対象下り坂区間)の探索処理フロー>
図8は、HV−ECU100により実行される制御対象(対象下り坂区間)の探索処理(図7のステップS115の処理)の手順の一例を示すフローチャートである。
HV−ECU100は、走行予定経路情報をナビゲーション装置130から取得するとともに、探索対象の区間iを「0」に初期化する(ステップS200)。走行予定経路情報は、車両1の現在位置から所定距離(たとえば10km程度)の範囲内の複数の区間(リンク)の情報等を含んで構成される。以下、走行予定経路情報に含まれる区間の総数を「先読みデータ総数」ともいう。
HV−ECU100は、緩和フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS210)。なお、緩和フラグは、下り抽出条件を緩和する条件が成立しているか否か、すなわち下りプレ放電制御の実行中で、かつ対象下り坂区間の1つ手前の区間を車両1が走行しているか否かを示すフラグである。
ステップS210において緩和フラグがオフであると判定されると(ステップS210においてYES)、HV−ECU100は、以降のステップS220〜S238の処理を実行することによって、走行予定経路に対象下り坂が存在するか否かを判定する。
具体的には、HV−ECU100は、地図情報から取得された探索対象区間iの勾配Giが閾値Gth1よりも小さいか否かを判定する(ステップS220)。ここで、閾値Gth1は、負の所定値に設定される。したがって、「勾配Giが閾値Gth1よりも小さい」とは、下り勾配が閾値Gth1の大きさ(絶対値)よりも大きい下り坂であることを表わす。
ステップS220において勾配Giが閾値Gth1よりも小さいと判定されると(ステップS220においてYES)、HV−ECU100は、下り起点が0であるか否かを判定する(ステップS230)。
ステップS230において下り起点が0であると判定されると(ステップS230においてYES)、HV−ECU100は、下り起点を現在の探索対象区間iに設定するとともに、標高差ΔH及び下り距離DGを0にリセットする(ステップS232)。その後、HV−ECU100は、ステップS234へと処理を移行する。
ステップS230において下り起点が0でないと判定されると(ステップS230においてNO)、HV−ECU100は、ステップS232の処理を実行することなくステップS234へと処理を移行する。この場合、下り起点は現在の値に維持される。
次いで、HV−ECU100は、下り起点から現在の探索対象区間iの終点までの標高差ΔH及び下り距離DGを算出するとともに、平坦起点k及び平坦距離DF(後述)を0にリセットする(ステップS234)。
HV−ECU100は、次式(2)に示されるように、標高差ΔHの前回値(下り起点から現在の探索対象区間iの直前の区間i−1の終点までの標高差)に、現在の探索対象区間iの標高差ΔHiを加えた値を、標高差ΔHの今回値(下り起点から現在の探索対象区間iの終点までの標高差)として算出する。なお、標高差ΔHは、大きさ(絶対値)で算出される。
ΔH(今回値)=ΔH(前回値)+ΔHi …(2)
なお、現在の探索対象区間iの標高差ΔHiは、現在の探索対象区間iの距離情報及び勾配情報から算出される。
HV−ECU100は、次式(3)に示されるように、下り距離DGの前回値(下り起点から現在の探索対象区間iの直前の区間i−1の終点までの下り距離)に、現在の探索対象区間iの下り距離DGiを加えた値を、下り距離DGの今回値(下り起点から現在の探索対象区間iの終点までの下り距離)として算出する。
DG(今回値)=DG(前回値)+DGi …(3)
なお、現在の探索対象区間iの下り距離DGiは、現在の探索対象区間iの距離情報及び勾配情報から算出される。
次いで、HV−ECU100は、ステップS234で算出された標高差ΔHが閾値ΔHth1よりも大きいか否かを判定する(ステップS236)。また、HV−ECU100は、ステップS234で算出された下り距離DGが閾値DGth1よりも大きいか否かを判定する(ステップS238)。
ステップS236において標高差ΔHが閾値ΔHth1よりも大きいと判定された場合(ステップS236においてYES)で、かつステップS238において下り距離DGが閾値DGth1よりも大きいと判定された場合(ステップS238においてYES)、HV−ECU100は、対象下り坂を「有効」と判定する(ステップS240)。その後、HV−ECU100は、ステップS250へと処理を移行する。
ステップS236において標高差ΔHが閾値ΔHth1よりも小さいと判定された場合(ステップS236においてNO)、あるいはステップS238において下り距離DGが閾値DGth1よりも小さいと判定された場合(ステップS238においてNO)、HV−ECU100は、ステップS240の処理を実行することなくステップS250へと処理を移行する。
次いで、HV−ECU100は、探索対象区間iの番号を1つインクリメントする(ステップS250)。
次いで、HV−ECU100は、探索対象区間iが先読みデータ総数(走行予定経路情報に含まれる区間の総数)よりも大きいか否かを判定する(ステップS252)。
ステップS252において探索対象区間iが先読みデータ総数以下であると判定されると(ステップS252においてNO)、HV−ECU100は、ステップS210へと処理を戻し、ステップS210以降の処理を繰り返す。
ステップS252において探索対象区間iが先読みデータ総数よりも大きいと判定されると(ステップS252においてYES)、HV−ECU100は、対象下り坂が「有効」と判定されており、かつ下り終点が0であるか否かを判定する(ステップS254)。
ステップS254において対象下り坂が有効であり、かつ下り終点が0であると判定されると(ステップS254にてYES)、HV−ECU100は、下り終点を探索対象区間iの直前の区間i−1に設定する(ステップS256)。その後、HV−ECU100は、処理を終了する。
ステップS254において対象下り坂が有効でない、あるいは下り終点が0でないと判定されると(ステップS254にてNO)、HV−ECU100は、ステップS256の処理を実行することなく処理を終了する。
ステップS220において勾配Giが閾値Gth1よりも大きいと判定されると(ステップS220においてNO)、以降のステップS260〜S280の処理を実行することによって、一定距離以上続く平坦路(あるいは上り坂)が存在するか否かを判定する。なお、閾値Gth1は、上述したように、負の所定値に設定される。したがって、「勾配Giが閾値Gth1よりも大きい」とは、下り勾配が閾値Gth1の大きさ(絶対値)よりも小さい平坦路(あるいは上り坂)であることを表わす。
まず、HV−ECU100は、平坦起点kが0であるか否かを判定する(ステップS260)。ステップS260において平坦起点kが0であると判定されると(ステップS260においてYES)、HV−ECU100は、平坦起点kを現在の探索対象区間iに設定する(ステップS262)。
ステップS260において平坦起点kが0でないと判定されると(ステップS260においてNO)、HV−ECU100は、ステップS262の処理を実行することなくステップS270へと処理を移行する。この場合、平坦起点kは現在の値に維持される。
次いで、HV−ECU100は、平坦起点kから現在の探索対象区間iの終点までの平坦距離DFを算出する(ステップS270)。
HV−ECU100は、次式(4)に示されるように、平坦距離DFの前回値(平坦起点kから現在の探索対象区間iの直前の区間i−1の終点までの平坦距離)に、現在の探索対象区間iの平坦距離DFiを加えた値を、平坦距離DFの今回値(平坦起点から現在の探索対象区間iの終点までの平坦距離)として算出する。
DF(今回値)=DF(前回値)+DFi …(4)
次いで、HV−ECU100は、ステップS270において算出された平坦距離DFが閾値DFthよりも大きいか否かを判定する(ステップS272)。
ステップS272において平坦距離DFが閾値DFth以下であるとを判定されると(ステップS272にてNO)、HV−ECU100は、ステップS250へと処理を移行する。
ステップS272において平坦距離DFが閾値DFthよりも大きいと判定されると(ステップS272にてYES)、HV−ECU100は、対象下り坂が「有効」であるか否かを判定する(ステップS274)。
ステップS274において対象下り坂が「有効」でないと判定されると(ステップS274においてNO)、HV−ECU100は、下り起点が0であるか否かを判定する(ステップS276)。
ステップS276において下り起点が0であると判定されると(ステップS276においてYES)、HV−ECU100は、ステップS250へと処理を移行する。
ステップS276において下り起点が0でないと判定されると(ステップS276においてNO)、HV−ECU100は、下り起点を0にリセットする(ステップS278)。その後、HV−ECU100は、ステップS250へと処理を移行する。
ステップS274において対象下り坂が「有効」であると判定されると(ステップS274においてYES)、HV−ECU100は、平坦起点kの直前の区間k−1を、下り終点に設定する(ステップS280)。その後、HV−ECU100は、処理を終了する。すなわち、本実施の形態において、HV−ECU100は、走行予定経路に1組の下り起点及び下り終点が特定された(すなわち1つの対象下り坂区間が特定された)時点で、探索対象区間iが先読みデータ総数に達していなくても、制御対象探索処理を終了する。
上述のように、本実施の形態においては、緩和フラグがオフである場合(ステップS210においてYES)においては、ステップS220において判定される「開始地点の勾配が閾値Gth1よりも大きい」という開始勾配条件、ステップS236において判定される「標高差ΔHが閾値ΔHth1よりも大きい」という標高差条件、ステップS238において判定される「下り距離DGが閾値DGth1よりも大きい」という距離条件の3つの条件が、下り抽出条件となる。これら3つの条件がすべて成立した場合に、対象下り坂が有効と判定される。
一方、緩和フラグがオンである場合(ステップS210においてNO)、HV−ECU100は、上記の3つの条件(開始勾配条件、標高差条件、距離条件)をすべて削除することによって、下り抽出条件を緩和する。すなわち、緩和フラグがオンである場合(ステップS210においてNO)、HV−ECU100は、開始勾配条件、標高差条件、距離条件の成否を判定することなく、無条件に対象下り坂を有効と判定し、下り起点を現在の探索対象区間iに設定する(ステップS211)。その後、HV−ECU100は、ステップS260に処理を移行する。
図9は、緩和フラグのオフ処理(オンからオフに変更する処理)の手順の一例を示すフローチャートである。HV−ECU100は、緩和フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。緩和フラグがオンであると(ステップS291においてYES)、HV−ECU100は、緩和フラグのオフ条件が成立しているか否かを判定する(ステップS292)。緩和フラグのオフ条件は、計画更新後の走行予定経路に対象下り坂区間がないという条件(リルート時等)、対象下り坂区間を通過したことに伴なって下りプレ放電制御が終了したという条件、目的地に到着して走行経路案内が終了したという条件、システム異常が発生したという条件等に設定される。
ステップS292において緩和フラグのオフ条件が成立していると(ステップS292においてYES)、HV−ECU100は、緩和フラグをオフに設定する(ステップS293)。
以上のように、本実施の形態によるHV−ECU100は、先読み情報更新タイミングにおいて、緩和フラグがオンである場合、すなわち下りプレ放電制御の実行中で、かつ対象下り坂区間の1つ手前の区間を車両1が走行している場合には、対象下り坂区間の抽出条件を緩和する。これにより、対象下り坂区間の1つ手前の区間を車両1が走行している途中で先読み情報更新タイミングとなって下りプレ放電制御の計画が更新されても、更新前の対象下り坂区間が更新後においても対象下り坂区間と判定され易くなる。その結果、下りプレ放電制御が計画の更新によって不当に(更新前の計画よりも早期に)終了してしまうことが抑制される。
なお、上述の実施の形態においては、主に下りプレ放電制御について詳しく説明したが、本開示を上りプレ充電制御に適用する場合には、下りプレ放電制御で説明した内容を上りプレ充電制御に適する内容に適宜変更すればよい。具体的には、下りプレ放電制御で説明した「下り」を上りプレ充電制御においては「上り」に読み替えるとともに、下りプレ放電制御の目標SOCの値Snを、上りプレ充電制御においては「値Sh」(図5参照)に読み替え、下りプレ放電制御で用いる各種の閾値を、上りプレ充電制御に適する値に変更すればよい。
<変形例>
上述の実施の形態においては、プレ変更制御の計画更新による不当な終了を抑制するための対策手法として、プレ変更制御の実行中かつ対象直前区間の走行中である場合に制御対象区間の抽出条件を緩和するという手法を採用した。
しかしながら、他の対策手法として、プレ変更制御の実行中かつ対象直前区間の走行中である場合に、プレ変更制御の計画の更新(以下「先読み情報の更新」ともいう)そのものを禁止するようにしてもよい。
図10は、本変形例によるHV−ECU100により実行される下りプレ放電制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。図10のフローチャートは、図7のフローチャートのステップS111、S112をステップS113に変更し、図7のフローチャートのステップS136〜S138をステップS139a〜S139dに変更したものである。その他のステップ(図7に示したステップと同じ番号を付しているステップ)については、既に説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
ステップS110において先読み情報更新タイミングであると判定されると(ステップS110においてYES)、HV−ECU100は、先読み情報の更新が禁止されているか否かを判定する(ステップS113)。
ステップS113にて先読み情報の更新が禁止されていないと判定されると(ステップS113にてNO)、HV−ECU100は、制御対象の探索処理を実行する(ステップS115)。
ステップS113にて先読み情報の更新が禁止されていると判定されると(ステップS113にてYES)、HV−ECU100は、ステップS115の処理を実行することなく、ステップS116へ処理を移行する。
さらに、ステップS135において下りプレ放電制御が開始された後、HV−ECU100は、制御対象(対象下り坂区間)の1つ手前の区間の開始点を車両1が通過したか否かを判定する(ステップS139a)。ステップS139aにおいて、制御対象(対象下り坂区間)の1つ手前の区間の開始点を車両1が通過していないと判定された場合は(ステップS139aにおいてNO)、HV−ECU100は、リターンへと処理を移行する。
ステップS139aにおいて制御対象(対象下り坂区間)の1つ手前の区間の開始点を車両1が通過したと判定された場合(ステップS139aにおいてYES)、HV−ECU100は、先読み情報の更新を禁止する(ステップS139b)。
次いで、HV−ECU100は、車両1が制御対象(対象下り坂区間)の開始地点を通過したか否かを判定する(ステップS139c)。車両1が制御対象(対象下り坂区間)の開始地点を通過していない場合は(ステップS19cにおいてNO)、HV−ECU100は、リターンへと処理を移行する。
ステップS139cにおいて車両1が制御対象(対象下り坂区間)の開始地点を通過したと判定されると(ステップS139cにおいてYES)、HV−ECU100は、先読み情報の更新を許可(禁止解除)する(ステップS139d)。
以上のように、本変形例においては、プレ変更制御の実行中かつ対象直前区間の走行中である場合に、プレ変更制御の計画の更新を禁止する。そのため、対象下り坂区間の1つ手前の区間を車両1が走行している途中で先読み情報更新タイミングとなっても、下りプレ放電制御の計画は更新されない。その結果、下りプレ放電制御が計画の更新によって不当に終了してしまうことが抑制される。
なお、先読み情報更新タイミングが走行経路の変更(リルート)によるものである場合、車両が制御対象区間を通過しない場合も想定される。そのため、先読み情報更新タイミングが走行経路の変更(リルート)によるものである場合には、先読み情報の更新禁止を行なわないようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 エンジン、20 第1MG、30 第2MG、40 動力分割装置、50 PCU、60 蓄電装置、80 駆動輪、100 HV−ECU、110 BAT−ECU、120 各種センサ、122 アクセルペダルセンサ、124 車速センサ、126 ブレーキペダルセンサ、130 ナビゲーション装置、132 ナビゲーションECU、134 地図情報DB、136 GPS受信部、138 交通情報受信部、140 HMI装置、150 CAN。

Claims (1)

  1. 電動車両であって、
    駆動輪に接続された走行用の回転電機と、
    前記回転電機に電気的に接続された蓄電装置と、
    複数の区間に分割された走行予定経路の情報を出力するナビゲーション装置と、
    所定の更新タイミングとなった場合に、前記走行予定経路の情報を前記ナビゲーション装置から取得し、取得された前記走行予定経路に抽出条件を満たす単独または連続する複数の区間があるか否かを判定し、前記抽出条件を満たすと判定された区間への進入前に前記蓄電装置の充電状態を予め変更するプレ変更制御を実行する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記プレ変更制御の計画を行なう際に、所定の統合条件を満たす場合に隣り合う区間を統合する区間統合処理を実行し、
    前記所定の統合条件には、区間長が所定値未満であるという条件が含まれ、
    前記プレ変更制御は、下りプレ放電制御および上りプレ充電制御の少なくとも一方を含み、
    前記下りプレ放電制御は、前記走行予定経路に下り抽出条件を満たす単独または連続する複数の区間があるか否かを判定し、前記下り抽出条件を満たすと判定された区間への進入前に前記蓄電装置の充電状態を予め低下させる制御であり、
    前記上りプレ充電制御は、前記走行予定経路に上り抽出条件を満たす単独または連続する複数の区間があるか否かを判定し、前記上り抽出条件を満たすと判定された区間への進入前に前記蓄電装置の充電状態を予め増加させる制御であり、
    前記制御装置は、前記下りプレ放電制御の実行中でかつ前記下り抽出条件を満たすと判定された区間の1つ手前の区間を走行中である場合、前記下り抽出条件を緩和する処理または前記走行予定経路の情報が更新されることを禁止する処理を実行し、
    前記制御装置は、前記上りプレ充電制御の実行中でかつ前記上り抽出条件を満たすと判定された区間の1つ手前の区間を走行中である場合、前記上り抽出条件を緩和する処理または前記走行予定経路の情報が更新されることを禁止する処理を実行する、電動車両。
JP2016159083A 2016-08-15 2016-08-15 電動車両 Expired - Fee Related JP6753208B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016159083A JP6753208B2 (ja) 2016-08-15 2016-08-15 電動車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016159083A JP6753208B2 (ja) 2016-08-15 2016-08-15 電動車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018027715A JP2018027715A (ja) 2018-02-22
JP6753208B2 true JP6753208B2 (ja) 2020-09-09

Family

ID=61248252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016159083A Expired - Fee Related JP6753208B2 (ja) 2016-08-15 2016-08-15 電動車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6753208B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006306231A (ja) * 2005-04-27 2006-11-09 Equos Research Co Ltd ハイブリッド車両
JP5429197B2 (ja) * 2011-01-11 2014-02-26 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置
JP2013126788A (ja) * 2011-12-16 2013-06-27 Denso Corp 車両走行モード切替装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018027715A (ja) 2018-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10913442B2 (en) Hybrid vehicle
US10266065B2 (en) Electric vehicle and control method for electric vehicle
US20170088117A1 (en) Hybrid vehicle control apparatus
JP6812903B2 (ja) ハイブリッド車両
JP2017218053A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US20170021821A1 (en) Hybrid vehicle control apparatus
JP2018001768A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US11648929B2 (en) Hybrid vehicle
JP6790744B2 (ja) 電動車両の制御装置
JP6753207B2 (ja) 電動車両
JP6753206B2 (ja) ハイブリッド車両
JP2018029409A (ja) 電動車両
JP6753208B2 (ja) 電動車両
US20220144244A1 (en) Hybrid vehicle
JP6772796B2 (ja) 電動車両
JP6822083B2 (ja) 電動車両の制御装置
JP6702102B2 (ja) ハイブリッド車両
JP6702101B2 (ja) ハイブリッド車両
JP6776851B2 (ja) 電動車両
JP2022085238A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2018075990A (ja) 電動車両の制御装置
JP2018090051A (ja) 電動車両
JP2021123290A (ja) ハイブリッド車両
JP2018040773A (ja) 車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200721

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200803

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6753208

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees