JP2022083937A - 遊技機 - Google Patents

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Takuto Ichihara
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Abstract

【課題】入球口に入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めることで、入球口に遊技球が入球した時点での遊技者の把握を容易とする。【解決手段】遊技球が入球可能な入球口68aを遊技領域に設けると共に、通電によって鏡状態と透明状態とを切り換え可能な調光ミラー70を備える。この調光ミラー70は、鏡状態で入球口68aに入球する遊技球を映して、調光ミラー70に向けられた遊技者の視線と合う方向に反射させることが可能に設置しておく。こうすれば、入球口68aに入球する遊技球を遊技者から直接的に視認し難い場合でも、調光ミラー70を鏡状態とすることで、入球口68aに入球する遊技球が遊技者から見た調光ミラー70に映るようになり、遊技者の視認性を間接的に高めることができるので、入球口68aに遊技球が入球した時点での遊技者の把握を容易とすることが可能となる。【選択図】図4

Description

本発明は、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機(パチンコ機)に関する。
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することで遊技を行う遊技機では、遊技領域に放出された遊技球が所定の特定口(いわゆるV)に入球したことに基づいて、遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技)が発生するものが知られている。また、遊技球が入球しても特定状態が発生することのない排出口を、特定口と並設しておくことで、遊技球が特定口に入球するか排出口に入球するかに遊技者を注目させて緊張感を高めることが行われている(例えば、特許文献1)。
特開2016-140502号公報
しかし、上述のように特定口を備えた遊技機では、特定口に入球する遊技球を遊技者から視認し難い場合があり、せっかく遊技球が特定口に入球しても、遊技者が把握し難く、入球した時点での遊技者の興趣を十分に高めることができないという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、特定口に入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めることで、特定口に遊技球が入球した時点での遊技者の把握を容易とすることが可能な遊技機の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技盤に形成された遊技領域に遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域に設けられて、前記遊技球が入球可能な入球口と、
通電によって鏡状態と透明状態とを切り換え可能な調光ミラーと
を備え、
前記調光ミラーは、前記鏡状態で前記入球口に入球する前記遊技球を映して、該調光ミラーに向けられた遊技者の視線と合う方向に反射させることが可能に設置されている
ことを特徴とする。
上述した本発明の遊技機では、
前記入球口として、第1入球口と第2入球口とが並設されており、
前記遊技球が前記第1入球口に入球すると、前記第2入球口に入球するよりも遊技者にとって有利であり、
前記調光ミラーは、前記鏡状態で前記第1入球口に入球する前記遊技球を映して、該調光ミラーに向けられた遊技者の視線と合う方向に反射させることが可能に設置されている こととしてもよい。
こうした本発明の遊技機では、
前記遊技領域に放出された前記遊技球が通過可能な通過部と、
前記調光ミラーへの前記通電を制御する制御部と
を備え、
前記入球口には、前記遊技球が前記通過部を通過した場合に入球可能であり、
前記制御部は、前記遊技球が前記通過部を通過したことを契機として、前記通電の制御によって前記調光ミラーを前記透明状態から前記鏡状態に切り換える
こととしてもよい。
また、上述した本発明の遊技機では、
前記制御部は、前記通過部を通過した前記遊技球が前記遊技領域から排出されたことを契機として、前記通電の制御によって前記調光ミラーを前記鏡状態から前記透明状態に切り換える
こととしてもよい。
本発明によれば、入球口に入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めることで、入球口に遊技球が入球した時点での遊技者の把握を容易とすることが可能となる。
本実施例のパチンコ機1の正面図である。 本実施例の遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。 本実施例の上入賞口ユニット60の構成を示す説明図である。 本実施例の上入賞口ユニット60における調光ミラー70の配置を示した説明図である。 本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示すブロック図である。 セグメント表示部50を拡大して示した説明図である。 演出表示装置41における表示の一態様を例示した説明図である。 主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフロ―チャートである。 サブ制御基板220のCPU221が行う調光ミラー制御処理を示したフローチャートである。
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を「1種2種混合機」と呼ばれるタイプのパチンコ機(遊技機)に適用した実施例について説明する。尚、実施例において、「前」および「表」は「遊技機を基準とする前方」、つまり「遊技者に近接する方向(遊技者から見て手前側)」を示し、「後」および「裏」は「遊技機を基準とする後方」、つまり「遊技者から離間する方向(遊技者から見て奥側)」を示す。また、「上」とは遊技者から見て「上」であることを示し、「下」とは遊技者から見て「下」であることを示し、「左」とは遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは遊技者から見て「右」であることを示す。
A.パチンコ機の装置構成 :
A-1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠3に対して回動可能に軸支されている。中枠3の前面側には遊技盤20(図2参照)が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠3に対してパチンコ機1の前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出した状態となる。中枠3は、一端(図1における左側)が本体枠2に対して回動可能に軸支されている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1の外枠を形成している。
前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aにはガラス板等の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置された遊技盤20の後述する遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20の後述するセグメント表示部を視認可能である。
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの右側の周縁部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの左側の周縁部には左サイドランプ5cが設けられている。また、窓部4aの上方の左右には一対の上部スピーカー6aが設けられており、本体枠2の下部の前面側には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、および下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、カードユニット242(図5参照)を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
前面枠4における下皿部8の右方には、遊技者による回転操作が可能な発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の回転軸は、発射ハンドル9の奥側に搭載された発射装置ユニット261(図5参照)に接続されている。この発射装置ユニット261には、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転が発射装置ユニット261に伝達され、発射装置ユニット261に内蔵された発射モーターが作動して、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
また、上皿部7の手前側の縁部には、遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には、遊技者による押込操作や回転操作が可能なジョグシャトル10bが設けられている。これらの演出ボタン10aやジョグシャトル10bは、何れも遊技者によって操作される演出操作部であり、遊技者は、所定の条件成立時に演出操作部を操作することで、遊技演出に関与することが可能である。
A-2.遊技盤の構成 :
図2は、本実施例の遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように遊技盤20は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図5参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方へと流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4a(透明板4b)を通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者が視認可能である。
遊技領域21の略中央には中央装置40が設けられており、中央装置40は、演出表示装置41を備えている。演出表示装置41は、液晶表示器によって構成されており、その表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能である。尚、演出表示装置41の表示内容については別図を用いて後述する。
また、本実施例の中央装置40には、上入賞口61を備えた上入賞口ユニット60が演出表示装置41の左方に搭載されている。上入賞口ユニット60の詳細な構成については別図を用いて後述するが、本実施例の上入賞口ユニット60は、上入賞口61に遊技球が入球不能な閉鎖状態と、遊技球が入球可能な開放状態とに切り換えることが可能である。そして、上部の上入賞口61に入球した遊技球が転動しながら振り分けられて流下していく様子を遊技者が視認可能になっている。
遊技領域21における中央装置40(上入賞口ユニット60)の左方には、普通図柄作動ゲート27が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過すると、内蔵のゲートセンサー27s(図5参照)によって検知されて、下方へと流下していく。
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の下方には、第1始動口24が設けられている。第1始動口24は、上方に向けて開口しており、遊技球の入球可能性が不変(一定)であって、遊技球が常時入球可能になっている。第1始動口24に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、第1始動口センサー24s(図5参照)によって検知される。
遊技領域21における第1始動口24の下方には、遊技球の入球可能性が変化可能な第2始動口25が設けられている。本実施例の第2始動口25は、いわゆるチューリップ式であり、左右一対の翼片26を開閉可能に備え、一対の翼片26が略直立して遊技球が入球不能(または入球困難)な閉鎖状態と、一対の翼片26が外側に回動して遊技球が入球可能(または入球容易)な開放状態とに変化可能である。図2では、第2始動口25が閉鎖状態となっている様子が示されている。第2始動口25に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、第2始動口センサー25s(図5参照)によって検知される。
遊技領域21における第2始動口25の下方には、前方に向けて略長方形状に大きく開口した大入賞口28が設けられている。大入賞口28は、下端側を軸に上端側を前方に傾けて回動可能な開閉扉29を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉29が前方に回動して遊技球が入球可能な開放状態とに変化可能である。図2では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、大入賞口センサー28s(図5参照)によって検知される。
また、上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が流下する経路に影響を与える風車型ホイール31や、多数の遊技釘(図2では図示省略)が設けられている。さらに、遊技領域21の最下部には、アウト口33が設けられており、上述した第1始動口24、第2始動口25、大入賞口28、上入賞口61の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口33から遊技盤20の裏面側に排出される。尚、本実施例のパチンコ機1では、第1始動口24に遊技球が入球した場合は、賞球として5個の遊技球が払い出され、第2始動口25に遊技球が入球した場合は、賞球として1個の遊技球が払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は、賞球として10個の遊技球が払い出され、上入賞口61に遊技球が入球した場合は、賞球として3個の遊技球が払い出される。
さらに、遊技盤20における遊技領域21の右下方には、複数のLEDの組み合わせによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者が視認可能である。尚、セグメント表示部50の表示内容については別図を用いて後述する。
図3は、本実施例の上入賞口ユニット60の構成を示す説明図である。図示されるように上入賞口ユニット60の上部には、上入賞口61が上方に向けて開口していると共に、開閉部材62が設けられている。開閉部材62は、左端側を軸に遊技盤20の盤面と平行に回動可能になっており、図中に破線で示されるように開閉部材62が右側に傾いて上入賞口61の上方を覆うことで遊技球の入球を不能とする閉鎖状態と、図中に実線で示されるように開閉部材62が略直立して上入賞口61への遊技球の入球を可能とする開放状態とに変化可能である。
上入賞口61に入球した遊技球は、入球通路63に設けられた上入賞口センサー61sによって検知された後、入球通路63を通って下方のクルーン空間65へと導かれる。クルーン空間65には、3つの円い皿状のクルーン66,67,68が上下方向に並べて設置されている。入球通路63を通ってクルーン空間65に放出された遊技球は、まず1段目の上段クルーン66上を転動する。
上段クルーン66には、1つの上段通過口66aと、2つの上段非通過口66bとが設けられている。上段クルーン66上を転動する遊技球が上段非通過口66bに入球すると、遊技盤20の裏面側へと導かれて、上段非通過センサー66t(図5参照)によって検知される。一方、遊技球が上段通過口66aに入球すると、上段通過センサー66s(図5参照)によって検知された後に2段目の中段クルーン67へと放出されるので、上段クルーン66を通過した遊技球が中段クルーン67上を転動する。
中段クルーン67には、1つの中段通過口67aと、2つの中段非通過口67bとが設けられている。中段クルーン67上を転動する遊技球が中段非通過口67bに入球すると、遊技盤20の裏面側へと導かれて、中段非通過センサー67t(図5参照)によって検知される。一方、遊技球が中段通過口67aに入球すると、中段通過センサー67s(図5参照)によって検知された後に3段目の下段クルーン68へと放出されるので、中段クルーン67を通過した遊技球が下段クルーン68上を転動する。尚、本実施例の中段通過口67aは、本発明の「通過部」に相当している。
下段クルーン68には、1つの下段通過口68aと、2つの下段非通過口68bとが設けられている。下段クルーン68上を転動する遊技球が下段非通過口68bに入球すると、遊技盤20の裏面側へと導かれて、下段非通過センサー68t(図5参照)によって検知される。一方、遊技球が下段通過口68aに入球すると、遊技盤20の裏面側へと導かれて、下段通過センサー68s(図5参照)によって検知される。
後述するように本実施例の下段通過口68aは、特定口(いわゆる「V」)に設定されており、下段通過口68aに遊技球が入球したことに基づいて、遊技者にとって有利な大当り遊技が行われる。そして、本実施例のパチンコ機1では、下段通過口68aに入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めるために、上入賞口ユニット60に調光ミラー70が設置されている。尚、本実施例の下段通過口68aは、本発明の「入球口」に相当している。
図4は、本実施例の上入賞口ユニット60における調光ミラー70の配置を示した説明図である。図示されるように本実施例の下段クルーン68は、円形の皿状で上面の中央が窪んでおり、2つの下段非通過口68bが奥側に設けられ、下段通過口68aが手前側に設けられている。この下段通過口68aが開口した位置は、奥側に向いた傾斜面になっているため、遊技球が下段通過口68aに入球する様子を、遊技者から直接的に視認し難くなっている。
調光ミラー70は、通電によって鏡状態と透明状態とを切り換えることが可能となっている[参考資料:吉村和記、田嶌一樹、山田保誠「調光ミラーガラスの開発」シンセシオロジーVol.5,No.4(2012)]。本実施例の調光ミラー70は、透明なプラスチック製のフィルム上に、透明導電膜、イオン貯蔵層、マグネシウム・ニッケル(Mg-Ni)合金の調光ミラー層などが積層されており、調光ミラー層の初期状態は鏡状態となっている。
調光ミラー70に所定の電圧を印加すると、イオン貯蔵層中の水素イオンが調光ミラー層に移動し、金属状態のMg-Ni合金が水素化されて非金属状態になることにより透明状態に変化する。次に、極性を反転して、調光ミラー70にマイナスの電圧を印加すると、水素イオンがイオン貯蔵層中へと戻って、調光ミラー層のMg-Ni合金が金属状態に戻ることにより鏡状態に復帰する。このように状態が変化した後は、通電を切っても状態が保持される。
そして、本実施例の調光ミラー70は、下段クルーン68の奥側に配置されており、鏡状態で下段通過口68aに入球する遊技球を映して、調光ミラー70に向けられた遊技者の視線と合う方向に反射させることが可能に設置されている。これにより、遊技者は、鏡状態の調光ミラー70を介して、下段通過口68aが開口した傾斜面と対向する奥側から見た下段通過口68aに入球する遊技球の像を見ることが可能となるので、間接的に視認性を高めることができる。
A-3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図5は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板などから構成されている。機能に着目して大別すると、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図5におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図5におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図5におけるRAM203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
主制御基板200には、第1始動口24へ入球した遊技球を検知する第1始動口センサー24sや、第2始動口25へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー25s、普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球を検知するゲートセンサー27s、大入賞口28へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、上入賞口61へ入球した遊技球を検知する上入賞口センサー61s、クルーン66,67,68の各通過口66a,67a,68aに入球した遊技球を検知する通過センサー66s,67s,68s、各非通過口66b,67b,68bに入球した遊技球を検知する非通過センサー66t,67t,68tなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、ゲートセンサー27s、大入賞口センサー28s、上入賞口センサー61s、通過センサー66s,67s,68s、非通過センサー66t,67t,68tなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応したコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240などに向けて送信する。
また、主制御基板200には、第2始動口25の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な一対の翼片26を駆動する始動口ソレノイド26mや、大入賞口28の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な開閉扉29を駆動する大入賞口ソレノイド29m、上入賞口61の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な開閉部材62を駆動する上入賞口ソレノイド62m、セグメント表示部50などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、始動口ソレノイド26m、大入賞口ソレノイド29m、上入賞口ソレノイド62m、セグメント表示部50に駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228、ドライバ基板229などが接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対して、表示画像や出力音声を指定するコマンドを送信したり、ランプ制御基板226に対して、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「各種ランプ5a~5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信したりすることによって、遊技演出を行う。
また、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aやジョグシャトル10b(以下「演出操作部10a,10b」ともいう)に対する遊技者の操作を検知すると、その操作を反映して遊技演出を行う。さらに、サブ制御基板220のCPU221は、ドライバ基板229に対して、調光ミラー70への電圧の印加を指示するコマンドを送信することによって、調光ミラー70の鏡状態と透明状態との切り換えを制御する。
画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM235、音声ROM236を備えている。画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM235から読み出して画像を生成し、演出表示装置41の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した音声データを音声ROM236から読み出して、音声データの信号をアンプ基板224に送信することにより、上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(以下「各種スピーカー6a,6b」ともいう)から音声を出力する。
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、その検知信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、払出制御基板240は、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信すると、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には発射装置ユニット261が接続されている。発射装置ユニット261は、遊技球を発射するための発射モーター262や、遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263などを有している。遊技者が発射ハンドル9に触れていることをタッチスイッチ263で検知すると、発射モーター262の作動が可能となり、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
これらの制御基板や各種基板などで消費される電力は、電源基板270から供給されている。電源基板270は、100Vの交流電圧の供給を受けており、規定電圧の直流電圧に変換した後、それぞれの制御基板および各種基板などに電力を供給している。
B.遊技の概要 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で遊技者が発射ハンドル9を回転させると、上皿部7に貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に向けて発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、所望の領域に遊技球を流下させることができる。
遊技領域21を流下する遊技球が第1始動口24に入球して、第1始動口センサー24sによって検知されると、所定の判定乱数(特図当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて「大当り」、「小当り」、「外れ」の何れであるかを判定する特図当り判定を行った後、セグメント表示部50にて第1の特別図柄(以下「第1特図」ともいう)の変動表示を行う。また、遊技領域21を流下する遊技球が第2始動口25に入球して、第2始動口センサー25sによって検知されると、判定乱数を取得して特図当り判定を行った後、セグメント表示部50にて第2の特別図柄(以下「第2特図」ともいう)の変動表示を行う。尚、以下では、第1特図と第2特図とを特に区別する必要がない場合には、単に「特別図柄」と称することがある。
図6は、セグメント表示部50を拡大して示した説明図である。前述したようにセグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者が視認可能である。図示されるようにセグメント表示部50には、第1特図を表示する第1特図表示部51と、第2特図を表示する第2特図表示部52とが設けられており、それぞれ9個のLEDで構成されている。第1特図および第2特図は、対応する表示部51,52で9個のLEDを点滅させる(点灯させるLEDを切り換える)ことによって変動表示され、所定の組み合わせのLEDを点灯させた状態で停止表示される。このとき、特図当り判定の結果が「大当り」であれば、大当り図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させ、「小当り」であれば、小当り図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させ、「外れ」であれば、外れ図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させる。
また、第1始動口24または第2始動口25に遊技球が入球しても、第1特図や第2特図の変動表示中などで新たな変動表示の開始条件が満たされていない場合には、第1始動口24への入球で取得した判定乱数の値を第1特図保留として記憶し、第2始動口25への入球で取得した判定乱数の値を第2特図保留として記憶する。その後、特別図柄(第1特図または第2特図)の新たな変動表示の開始条件が満たされると、第1特図保留または第2特図保留に基づいて特図当り判定を行い、対応する特別図柄の変動表示を行う。本実施例のパチンコ機1では、このような第1特図保留および第2特図保留を、それぞれ最大4つまで記憶可能である。
図6に示されるようにセグメント表示部50には、第1特図保留の記憶数(第1特図保留数)を表示する第1特図保留表示部53と、第2特図保留の記憶数(第2特図保留数)を表示する第2特図保留表示部54とが設けられており、それぞれ2個のLEDで構成されている。これらの保留表示部53,54では、保留数が0個であればLEDが2個とも消灯し、保留数が1個であれば1個のLEDが点灯し、保留数が2個であれば2個のLEDが点灯し、保留数が3個であれば1個のLEDが点滅し、保留数が4個であれば、2個のLEDが点滅する。
第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となる大当り遊技を実行する。また、第1特図または第2特図が小当り図柄で停止表示されると、上入賞口61が開放状態となる小当り遊技を実行する。小当り遊技中は、上入賞口61の開閉が複数回繰り返され、開放状態の上入賞口61に入球した遊技球が、前述した下段クルーン68の下段通過口68aに入球した場合にも、大当り遊技を実行する。すなわち、本実施例の下段通過口68aは、特定口(いわゆる「V」)に設定されている。このように本実施例のパチンコ機1では、大当り遊技を実行する契機が2種類あり、以下では、大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技を「1種大当り遊技」と呼び、小当り遊技を経て遊技球が特定口(下段通過口68a)に入球したことを契機とする大当り遊技を「2種大当り遊技」と呼ぶ。
1種大当り遊技および2種大当り遊技の何れにおいても、開放した大入賞口28を、規定個数(例えば9個)の遊技球が入球するか、あるいは所定の開放時間(例えば30秒)が経過したら閉鎖するラウンド遊技が複数回繰り返される。本実施例のパチンコ機1では、複数の大当り図柄と複数の小当り図柄とが設けられており、停止表示された大当り図柄や小当り図柄の種類によって、大当り遊技で行われるラウンド遊技の回数が異なる(例えば、4回、6回、10回)。前述したように大入賞口28に遊技球が入球すると、賞球として10個の遊技球が払い出されることから、ラウンド遊技の回数(ラウンド回数)が多い大当り遊技であるほど、遊技者は多量の賞球を獲得することが可能である。
また、前述したように中央装置40の左方には、普通図柄作動ゲート27が設けられている。遊技領域21を流下する遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過して、ゲートセンサー27sによって検知されると、所定の判定乱数(普図当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて普図当りか外れかを判定する普図当り判定を行った後、セグメント表示部50にて普通図柄の変動表示を行う。
図6に示されるようにセグメント表示部50には、普通図柄を表示する普図表示部56が設けられており、左右2個のLEDで構成されている。普通図柄は、普図表示部56で2個のLEDを点滅させる(点灯させるLEDを切り換える)ことによって変動表示され、一方のLEDを点灯させた状態で停止表示される。このとき、普図当り判定の結果が普図当りであれば、普図当り図柄に対応する左側のLEDを点灯させ、外れであれば、外れ図柄に対応する右側のLEDを点灯させる。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示されると、第2始動口25が所定時間だけ開放状態となった後に閉鎖状態に戻る普図当り遊技が行われる。
また、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過しても、普通図柄の変動表示中などで新たな変動表示の開始条件が満たされていない場合には、取得した判定乱数の値を普図保留として最大4つまで記憶することが可能である。その後、普通図柄の新たな変動表示の開始条件が満たされると、普図保留に基づいて普図当り判定や、普通図柄の変動表示を行う。図6に示されるようにセグメント表示部50には、2個のLEDで構成された普図保留表示部57が設けられており、普図保留の記憶数(普図保留数)は普図保留表示部57に表示される。
普図当り遊技における第2始動口25の開放時間は、「電サポ状態」であるか「非電サポ状態」であるかで異なる。電サポ状態では、非電サポ状態よりも第2始動口25の開放時間が長く設定される。また、電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り判定の結果が普図当りとなる確率(普図当り確率)が高く、且つ、普通図柄の変動時間が短く設定される。従って、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて第2始動口25に遊技球が入球する可能性(すなわち、第2特図の変動表示が行われる可能性)が高まる。
本実施例のパチンコ機1では、1種大当り遊技および2種大当り遊技の何れであっても、大当り遊技の終了後に電サポ状態が設定される。そして、電サポ状態で行われた特別図柄の変動回数が所定回数(例えば50回)に達すると非電サポ状態に設定される。図6に示されるようにセグメント表示部50には、3個のLEDで構成された電サポ表示部58が設けられており、電サポ状態中は、電サポ表示部58のLEDを点灯させる。
また、前述した特別図柄(第1特図および第2特図)の変動表示と連動して、演出表示装置41では、演出用の種々の画像が表示される。図7は、演出表示装置41における表示の一態様を例示した説明図である。演出表示装置41の表示画面上には、演出用の図柄として3つの装飾図柄41a,41b,41cや、その背景となる背景画像41dなどを表示可能である。セグメント表示部50の第1特図表示部51あるいは第2特図表示部52で特別図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置41においても、装飾図柄41a,41b,41cが複数の数字(例えば「1」~「9」の9つの数字)を次々と切り換えて変動表示する演出(以下「図柄変動演出」ともいう)が行われる。尚、装飾図柄は、数字以外にも、文字、図形、記号等を意匠化した図柄であってもよく、遊技者が種類を識別できる形態であればよい。
図7(a)には、3つの装飾図柄41a,41b,41cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始された後、所定時間が経過すると、初めに左装飾図柄41aが「1」~「9」の何れかで停止表示され、次に右装飾図柄41cが停止表示され、最後に中装飾図柄41bが停止表示される。このとき、3つの装飾図柄41a,41b,41cは、特別図柄(第1特図または第2特図)が大当り図柄で停止表示される場合は、同じ数字で揃った組み合わせ(ゾロ目)で停止表示される。また、特別図柄が小当り図柄で停止表示される場合は、予め定められた特殊な組み合わせ(特殊目、例えば「2-4-6」)で停止表示される。さらに、特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合は、特殊目以外の同じ数字で揃わない組み合わせ(バラケ目)で停止表示される。
こうして演出表示装置41における装飾図柄41a,41b,41cの表示内容を、特別図柄の表示内容と対応させることにより、図7(b)に示されるように3つの装飾図柄のうち2つが停止表示されたときに同じ数字であると、最後に停止表示される装飾図柄も同じ数字で揃うのではないかと、遊技者は装飾図柄の変動表示(図柄変動演出)を注視することになる。このように2つの装飾図柄が同じ図柄で停止表示された状態で最後の装飾図柄を変動表示させながら行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、リーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。また、こうしたリーチ演出には、通常のリーチ演出(ノーマルリーチ演出)と、ノーマルリーチ演出よりも長期間に亘るリーチ演出(スーパーリーチ演出)とが設けられており、スーパーリーチ演出に発展することによって、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される可能性(大当り信頼度)が高まる。
C.本実施例のパチンコ機の制御内容 :
C-1.遊技制御処理 :
図8は、主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフロ―チャートである。主制御基板200のCPU201は、所定周期で(例えば、4msec毎に)発生するタイマ割り込みに基づいて図8の遊技制御処理を実行する。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については説明を省略する。
主制御基板200のCPU201は、遊技制御処理を開始すると、まず、出力処理(S10)を行う。本実施例の主制御基板200では、後述する各処理においてサブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドを、RAM203に確保された出力バッファに一旦記憶するようになっており、出力処理(S10)では、出力バッファに記憶されている各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われ、払出制御基板240では、遊技球の払い出しが行われることになる。
主制御基板200のCPU201は、出力処理(S10)に続いて、入力処理(S20)を行う。前述したように、第1始動口24、第2始動口25、大入賞口28、上入賞口61の何れかに遊技球が入球すると、賞球として遊技球を払い出すようになっている。そこで、入力処理(S20)では、賞球の払い出しを伴う入球を検知する各種センサー(第1始動口センサー24s、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s、上入賞口センサー61sなど)について、遊技球を検知したか否かを判断する。そして、遊技球を検知した場合は、遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを、上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは、次回の出力処理(S10)で払出制御基板240に向けて送信される。払出コマンドを受信した払出制御基板240は、前述したように遊技球の入球が第1始動口24であれば5個の遊技球を払い出し、第2始動口25であれば1個の遊技球を払い出し、大入賞口28であれば10個の遊技球を払い出し、上入賞口61であれば3個の遊技球を払い出す。
また、本実施例のパチンコ機1では、前述した上入賞口ユニット60の上入賞口61に遊技球が入球したり、3つのクルーン66,67,68の各通過口66a,67a,68aに遊技球が入球(通過)したり、各非通過口66b,67b,68bに遊技球が入球したりするのに伴って演出を実行するようになっている。そこで、入力処理(S20)では、上入賞口ユニット60における入球を検知する各種センサー(上入賞口センサー61s、各通過センサー66s,67s,68s、各非通過センサー66t,67t,68t)について、遊技球を検知したか否かを判断する。そして、遊技球を検知した場合は、検知したセンサーに対応した入球コマンドを出力バッファに記憶する。これらの入球コマンドは、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信される。
入力処理(S20)を終了すると、次に、乱数更新処理(S30)を行う。前述したように、普図当り判定や特図当り判定は、所定の判定乱数の値に基づいて行われる。また、これ以外にも、後述する各種の決定が専用の乱数の値に基づいて行われる。乱数更新処理(S30)では、これらの乱数の更新を行う。尚、乱数の更新は、遊技制御処理の中の乱数更新処理(S30)においてだけでなく、遊技制御処理を一旦終了してから次回の遊技制御処理を開始する(タイマ割り込みが発生する)までの間に行うこととしてもよい。また、乱数更新のための専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新してもよい。
乱数更新処理(S30)を終了したら、ゲートセンサー検知処理(S40)を行う。ゲートセンサー検知処理(S40)では、普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球をゲートセンサー27sで検知すると、普図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、普図当り判定乱数などを取得し、取得した乱数値を普図保留としてRAM203に記憶する。
ゲートセンサー検知処理(S40)に続いて、始動口センサー検知処理(S50)を行う。始動口センサー検知処理(S50)では、第1始動口24に入球した遊技球を第1始動口センサー24sで検知すると、第1特図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、所定の判定乱数を取得し、取得した乱数値を第1特図保留としてRAM203に記憶する。また、第2始動口25に入球した遊技球を第2始動口センサー25sで検知すると、第2特図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、所定の判定乱数を取得し、取得した乱数値を第2特図保留としてRAM203に記憶する。ここで、判定乱数としては、特図当り判定を行うための特図当り判定乱数や、大当りや小当りの場合に特別図柄で停止表示する大当り図柄や小当り図柄の種類を決定するための図柄決定乱数や、特別図柄の変動表示の開始から停止表示までの変動パターンを決定するための変動パターン決定乱数などを取得する。
始動口センサー検知処理(S50)を終了すると、次に、特定口センサー検知処理(S60)を行う。前述したように本実施例のパチンコ機1では、上入賞口ユニット60の下段クルーン68に設けられた下段通過口68aが特定口(いわゆる「V」)に設定されている。特定口センサー検知処理(S60)では、下段通過口68aに入球した遊技球を下段通過センサー68sで検知すると、V入賞フラグがONに設定されているか否かを判断して、ONに設定されていなければ、V入賞フラグをONに設定する。V入賞フラグとは、遊技球が特定口(下段通過口68a)に入球したことを示すフラグであり、主制御基板200のRAM203にV入賞フラグの記憶領域が確保されている。前述したように小当り遊技では、上入賞口61の開閉が複数回繰り返され、上入賞口61に入球した遊技球は、3つのクルーン66,67,68が設置されたクルーン空間65に放出される。そして、複数の遊技球が下段通過口68aに入球した場合は、最先の遊技球が下段通過センサー68sで検知された時点でV入賞フラグがONに設定される。
特定口センサー検知処理(S60)を終了すると、普通動作処理(S70)を行う。普通動作処理(S70)では、主に次のような処理を行う。まず、普通図柄の変動表示中または普図当り遊技の実行中であるか否かを判断する。普通図柄の変動表示中および普図当り遊技の実行中の何れでもない場合は、普通図柄の停止表示から所定の確定時間が経過していることを確認した後、普図保留数が「0」であるか否かを判断する。普図保留数が「0」でなければ(普図保留が記憶されていれば)、最先に記憶された普図保留を読み出し、その読み出した普図保留(普図当り判定乱数の値)に基づいて普図当り判定を行う。この普図当り判定では、普図保留として読み出した普図当り判定乱数の値が所定の当り値であれば、普図当りと判定し、当り値以外の外れ値であれば、外れと判定する。尚、前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り確率が高く(当り値が多く)設定され、例えば、非電サポ状態では普図当り確率が100分の1に設定されるのに対して、電サポ状態では普図当り確率が100分の99に設定される。
そして、普図当り判定の結果に基づき、普通図柄を普図当り図柄で停止表示するか、外れ図柄で停止表示するかを決定する。さらに普通図柄の変動時間を設定して、普通図柄の変動表示を開始すると共に、普図保留数から「1」を減算する。前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも普通図柄の変動時間が短く設定され、例えば、非電サポ状態では変動時間が20秒に設定されるのに対して、電サポ状態では変動時間が1秒に設定される。
普通図柄の変動表示中である場合は、変動時間が経過したか否かを判断して、変動時間が経過すると、決定しておいた普図当り図柄または外れ図柄で普通図柄を停止表示する。そして、確定時間の経過を待って、停止表示された普通図柄が外れ図柄である場合は、再び普通図柄の変動表示を開始する処理を行う。一方、停止表示された普通図柄が普図当り図柄である場合は、普図当り遊技を開始する。
普図当り遊技中は、始動口ソレノイド26mを駆動して第2始動口25を開放状態とした後、開放時間が経過したら閉鎖状態に戻す処理を行う。前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも第2始動口25の開放時間が長く設定され、例えば、非電サポ状態では開放時間が0.3秒(0.1秒×3回開放)に設定されるのに対して、電サポ状態では開放時間が4.5秒(1.5秒×3回開放)に設定される。
普通動作処理(S70)を終了したら、続いて、特別動作処理(S80)を行う。特別動作処理(S80)では、主に次のような処理を行う。まず、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示中、特別図柄の確定表示中、大当り遊技中、小当り遊技中の何れかであるか否かを判断する。これらの何れでもない場合は、第1特図保留および第2特図保留数が「0」であるか否かを判断し、第1特図保留または第2特図保留数が「0」でなければ、特図保留として記憶されている前述した各種の判定乱数(特図当り判定乱数、図柄決定乱数、変動パターン決定乱数)の値を読み出す。本実施例のパチンコ機1では、まず第2特図保留が記憶されていれば、最先に記憶された第2特図保留を読み出し、第2特図保留が記憶されていなければ、最先に記憶された第1特図保留を読み出す(第2特図保留を優先消化する)ようになっている。
こうして第2特図保留または第1特図保留として読み出した特図当り判定乱数の値に基づいて特図当り判定を行う。特図当り判定では、読み出した特図当り判定乱数の値が「大当り」に対応する値(大当り値)であれば、大当りと判定し、「小当り」に対応する値(小当り値)であれば、小当りと判定し、「外れ」に対応する値(外れ値)であれば、外れと判定する。このような特図当り判定では、例えば、判定結果が大当りとなる確率(大当り確率)が約200分の1に設定され、判定結果が小当りとなる確率(小当り確率)が約10分の1に設定される。
そして、特図当り判定の結果が大当りであれば、停止表示する大当り図柄を決定する。前述したように大当り図柄は複数設けられており、第1特図保留または第2特図保留として読み出した図柄決定乱数の値に基づいて何れかの大当り図柄を決定する。一方、特図当り判定の結果が小当りであれば、停止表示する小当り図柄を決定する。前述したように小当り図柄も複数設けられており、第1特図保留または第2特図保留として読み出した図柄決定乱数の値に基づいて何れかの小当り図柄を決定する。また、特図当り判定の結果が外れであれば、停止表示する図柄(停止図柄)として外れ図柄を決定する。
こうして特別図柄の停止図柄を決定したら、特別図柄の変動パターンを決定する。変動パターンとは、特別図柄(第1特図または第2特図)が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)を識別するためのものであり、予め用意された複数の変動パターンは、それぞれ設定されている変動時間が異なっている。変動パターンの決定は、第1特図保留または第2特図保留として読み出した変動パターン決定乱数の値に基づいて行われ、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて変動時間が短めの変動パターンが決定され易くなっている。また、特別当り判定の結果が大当りの場合は、前述したリーチ演出などが行われることが多く、その実行時間を確保するために、特別当り判定の結果が小当りや外れの場合に比べて変動時間が長めの変動パターンが決定され易くなっている。
変動パターンを決定すると、特別図柄の変動表示を開始すると共に、第2特図であれば第2特図保留数から「1」を減算し、第1特図であれば第1特図保留数から「1」を減算する。また、特別図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドや、停止図柄を指定する停止図柄指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。これらのコマンドは、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信される。サブ制御基板220のCPU221は、これらのコマンドを受信することで、特別図柄の変動表示に合わせて演出表示装置41で図柄変動演出を実行する。
特別図柄の変動表示中である場合は、変動時間が経過したか否かを判断する。前述したように特別図柄の変動時間は、変動パターンに設定されており、変動時間が経過すると、決定しておいた停止図柄(大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄の何れか)で特別図柄を停止表示する。また、停止表示した特別図柄を確定表示しておく時間(確定時間)を設定する。さらに、特別図柄の停止表示を示す変動停止コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。サブ制御基板220のCPU221は、変動停止コマンドを受信すると、演出表示装置41での図柄変動演出を終了する。
特別図柄の確定表示中は、確定時間が経過したか否かを判断し、確定時間が経過したら、確定表示された特別図柄が大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄の何れであるかを判断する。その結果、外れ図柄であった場合は、電サポ状態であるか否かを判断し、電サポ状態であれば、電サポ状態中の特別図柄の変動回数を計数する。そして、計数した変動回数が所定回数(例えば50回)に達すると、電サポ状態を終了して非電サポ状態に設定する。
一方、確定表示された特別図柄が小当り図柄であった場合は、小当り遊技における上入賞口61の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定する。例えば、上入賞口61が0.3秒開放し、0.5秒閉鎖する開閉を14回繰り返すように開放パターンを設定する。こうして上入賞口61の開放パターンを設定したら、小当り遊技を開始する。また、小当り遊技の開始を示す小当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
これに対して、確定表示された特別図柄が大当り図柄であった場合は、1種大当り遊技における大入賞口28の開放パターン(ラウンド回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定して、1種大当り遊技を開始する。前述したように停止表示(確定表示)された大当り図柄の種類に応じて第1大当り遊技におけるラウンド回数が異なっている。また、1種大当り遊技の開始を示す1種大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
小当り遊技中は、上入賞口ソレノイド62mを制御して、設定された開放パターンに従って上入賞口61の開放状態と閉鎖状態とを切り換える。そして、上入賞口61の開閉動作が全て終了したら、小当り遊技を終了する。また、小当り遊技の終了を示す小当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
さらに、小当り遊技の終了後は、遊技球が特定口(下段通過口68a)に入球したことを示す前述したV入賞フラグがONに設定されているか否かを判断する。そして、V入賞フラグがONに設定されている場合は、2種大当り遊技における大入賞口28の開放パターン(ラウンド回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定して、2種大当り遊技を開始すると、V入賞フラグをOFFに設定する。前述したように停止表示(確定表示)された小当り図柄の種類に応じて2種大当り遊技におけるラウンド回数が異なっている。また、2種大当り遊技の開始を示す2種大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
一方、小当り遊技の終了後にV入賞フラグがONに設定されていない場合は、特定口(下段通過口68a)に遊技球が入球していないので、2種大当り遊技を開始することなく、電サポ状態であるか否かを判断する。そして、電サポ状態であれば、電サポ状態中の特別図柄の変動回数を計数し、計数した変動回数が所定回数に達すると、電サポ状態を終了して非電サポ状態に設定する。
大当り遊技(1種大当り遊技または2種大当り遊技)中は、大入賞口ソレノイド29mを駆動して大入賞口28を開放状態とすることでラウンド遊技を開始する。その後、大入賞口28に規定個数の遊技球が入球するか、あるいは開放時間が経過すると、大入賞口28を閉鎖状態としてラウンド遊技を終了し、閉鎖時間の経過を待って次のラウンド遊技を開始する。そして、設定されたラウンド回数を全て消化したら、大当り遊技を終了する。また、大当り遊技の終了を示す大当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。さらに、大当り遊技の終了時には、遊技状態を電サポ状態に設定する。
こうして特別動作処理(S80)を終了したら、図8の遊技制御処理を一旦終了し、4msec毎のタイマ割り込みが発生すると、再び図8の遊技制御処理を実行する。主制御基板200のCPU201は、以上のような遊技制御処理を繰り返し行うことによって、パチンコ機1での遊技を進行させる。また、主制御基板200のCPU201は、遊技制御処理を実行する中で各種コマンドをサブ制御基板220に向かって送信する。そして、サブ制御基板220のCPU221は、受信したコマンドに基づいて具体的な演出の内容を決定し、演出表示装置41、各種スピーカー6a,6b、各種ランプ5a~5c、演出操作部10a,10b、調光ミラー70を用いた様々な遊技演出を実行している。特に、本実施例のパチンコ機1では、上入賞口ユニット60の下段クルーン68に設けられた下段通過口68a(特定口)への遊技球の入球が2種大当り遊技の実行契機となっており、下段通過口68aに入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めるために設置された調光ミラー70の鏡状態と透明状態とを切り換えることで遊技興趣を盛り上げることが可能となっている。以下では、調光ミラー70の鏡状態と透明状態とを切り換える制御のために、サブ制御基板220のCPU221が行う処理(調光ミラー制御処理)について説明する。尚、本実施例のサブ制御基板220のCPU221は、本発明の「制御部」に相当している。
C-2.調光ミラー制御処理 :
図9は、サブ制御基板220のCPU221が行う調光ミラー制御処理を示したフローチャートである。この調光ミラー制御処理は、所定周期で発生するタイマ割り込みに基づいて行われる。尚、以下の説明では、CPU221の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については説明を省略する。
サブ制御基板220のCPU221は、調光ミラー制御処理を開始すると、まず、主制御基板200から中段通過口67aの入球コマンドを受信したか否かを判断する(S100)。前述したように、上入賞口ユニット60における中段クルーン67の中段通過口67aに遊技球が入球して中段通過センサー67sで検知されると、対応する入球コマンドが主制御基板200から送信される。そして、中段クルーン67を通過した遊技球は下段クルーン68へと放出される。
中段通過口67aの入球コマンドを受信した場合は(S100:yes)、調光ミラー70を鏡状態に切り換える(S101)。前述したように本実施例の調光ミラー70は、所定のマイナスの電圧を印加することによって透明状態から鏡状態へと切り換えることが可能である。また、調光ミラー70の切り換えに伴って、鏡状態フラグをONに設定する(S102)。鏡状態フラグとは、調光ミラー70が鏡状態であることを示すフラグであり、サブ制御基板220のRAM223に鏡状態フラグの記憶領域が確保されている。
鏡状態フラグをONに設定したら、続いて、主制御基板200から下段通過口68aの入球コマンドを受信したか否かを判断する(S103)。前述したように、下段クルーン68の下段通過口68aに遊技球が入球して下段通過センサー68sで検知されると、対応する入球コマンドが主制御基板200から送信される。そして、下段通過口68aに遊技球が入球したことに基づいて、2種大当り遊技が行われる。
下段通過口68aの入球コマンドを受信していない場合は(S103:no)、次に、主制御基板200から下段非通過口68bの入球コマンドを受信したか否かを判断する(S104)。前述したように、下段クルーン68の下段非通過口68bに遊技球が入球して下段非通過センサー68tで検知されると、対応する入球コマンドが主制御基板200から送信される。下段非通過口68bの入球コマンドを受信していない場合は(S104:no)、下段クルーン68の下段通過口68aおよび下段非通過口68bの何れにも遊技球が入球していないので、そのまま図9の調光ミラー制御処理を終了し、所定周期でタイマ割り込みが発生すると、再び図9の調光ミラー制御処理を実行する。
そして、S100の判断において、主制御基板200から中段通過口67aの入球コマンドを受信していない場合は(S100:no)、続いて、鏡状態フラグがONに設定されているか否かを判断する(S105)。前述したように鏡状態フラグは、調光ミラー70が鏡状態であることを示すフラグであり、鏡状態フラグがONに設定されていない場合は(S105:no)、そのまま図9の調光ミラー制御処理を終了する。
一方、鏡状態フラグがONに設定されている場合は(S105:yes)、前述したS103の処理へと進む。そして、下段通過口68aの入球コマンドを受信した場合や(S103:yes)、下段非通過口68bの入球コマンドを受信した場合は(S104:yes)、下段クルーン68の下段通過口68aおよび下段非通過口68bの何れかに遊技球が入球したことになるので、調光ミラー70を透明状態に切り換える(S106)。前述したように本実施例の調光ミラー70は、所定のプラスの電圧を印加することによって鏡状態から透明状態へと切り換えることが可能である。また、調光ミラー70の切り換えに伴って、鏡状態フラグをOFFに設定すると(S107)、図9の調光ミラー制御処理を終了する。その後、所定周期でタイマ割り込みが発生すると、再び図9の調光ミラー制御処理を実行する。
以上に説明したように本実施例のパチンコ機1では、上入賞口ユニット60に調光ミラー70を備えており、通電によって調光ミラー70の鏡状態と透明状態とを切り換えることが可能となっている。この調光ミラー70は、鏡状態で下段クルーン68の下段通過口68aに入球する遊技球を映して、調光ミラー70に向けられた遊技者の視線と合う方向に反射させることが可能に設置されている。このようにすれば、下段通過口68aに入球する遊技球を遊技者から直接的に視認し難くても、調光ミラー70を鏡状態にすることで、下段通過口68aに入球する遊技球が遊技者から見た調光ミラー70に映るようになり、遊技者の視認性を間接的に高めることができるので、下段通過口68aに遊技球が入球した時点での遊技者の把握を容易とすることが可能となる。
特に、本実施例のパチンコ機1では、下段クルーン68に下段通過口68aと並んで下段非通過口68bが設けられており、特定口(いわゆる「V」)に設定された下段通過口68aに遊技球が入球すると、2種大当り遊技が行われるのに対して、下段非通過口68bに遊技球が入球しても、2種大当り遊技が行われることはない。これにより、下段クルーン68上を転動する遊技球が下段通過口68aに入球するか下段非通過口68bに入球するかに遊技者を注目させて緊張感を高めると共に、鏡状態の調光ミラー70を介して、遊技者に有利な下段通過口68aに入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めることができるので、下段通過口68aに遊技球が入球した時点での遊技者の把握を容易として遊技興趣を高めることが可能となる。尚、本実施例の下段通過口68aは、本発明の「第1入球口」に相当し、本実施例の下段非通過口68bは、本発明の「第2入球口」に相当している。
また、本実施例のパチンコ機1では、上入賞口ユニット60に3つのクルーン66,67,68が設置されており、中段クルーン67の中段通過口67aに入球した遊技球が中段クルーン67を通過して下段クルーン68へと放出される。このとき、中段通過口67aに入球した遊技球が中段通過センサー67sで検知されたことを契機として、調光ミラー70に電圧を印加することによって透明状態から鏡状態へと切り換えるようになっている。中段クルーン67を通過した遊技球が下段クルーン68に放出されて下段通過口68aに入球する可能性が高まると、調光ミラー70が鏡状態になるので、下段通過口68aに入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めることができる。また、調光ミラー70が鏡状態になることで、下段通過口68aに遊技球が入球する可能性が高いことを遊技者に印象付けることができるので、入球に対する期待感を高めて遊技興趣を盛り上げることが可能となる。
さらに、本実施例のパチンコ機1では、中段クルーン67を通過して下段クルーン68に放出された遊技球が下段通過口68aまたは下段非通過口68bに入球して遊技盤20の裏面側に排出されたことを契機として、調光ミラー70に電圧を印加することによって鏡状態から透明状態へと切り換えるようになっている。下段クルーン68上を転動する遊技球が存在しなくなったら調光ミラー70を透明状態に戻しておくことにより、調光ミラー70が鏡状態になったときとのメリハリをつけて、調光ミラー70の鏡状態によって下段通過口68aへの遊技球の入球可能性が高いことを強調することができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、前述した実施例では、上入賞口ユニット60の下段クルーン68に設けられた下段通過口68aに入球する遊技球を鏡状態の調光ミラー70に映す例を説明した。しかし、入球する遊技球を鏡状態の調光ミラー70に映す対象となる入球口は、遊技領域21に設けられて遊技球が入球可能であれば、下段通過口68aに限られない。特に、入球する遊技球を遊技者から直接的に視認し難い入球口であれば、入球する遊技球を鏡状態の調光ミラー70に映して反射させることにより、遊技者の視認性を間接的に高めることが可能となる。
また、前述した実施例では、下段クルーン68に下段通過口68aと下段非通過口68bとが並設されており、下段通過口68aに遊技球が入球すると2種大当り遊技が行われるのに対して、下段非通過口68bに遊技球が入球しても2種大当り遊技は行われず、2種大当り遊技におけるラウンド回数は小当り図柄の種類に応じて異なっていた。しかし、下段クルーン68に設けた複数の入球口の何れに遊技球が入球した場合にも2種大当り遊技を行うこととして、遊技球が入球した入球口に応じてラウンド回数を異ならせてもよい。この場合は、最もラウンド回数が多い入球口(最多入球口)に入球する遊技球を鏡状態の調光ミラー70に映すようにしてもよい。このようにすれば、遊技者にとって有利な最多入球口に入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めることができるので、最多入球口に遊技球が入球した時点での遊技者の把握を容易として遊技興趣を高めることが可能となる。
また、前述した実施例では、中段通過口67aに入球した遊技球が中段通過センサー67sで検知されたことを契機として、調光ミラー70を透明状態から鏡状態へと切り換えるようになっていた。しかし、調光ミラー70を鏡状態に切り換える契機は、これに限られず、例えば、小当り遊技で上入賞口61が開放状態になったことや、上入賞口61に遊技球が入球したことを契機として、調光ミラー70を透明状態から鏡状態へと切り換えてもよい。
さらに、前述した実施例では、下段クルーン68に放出された遊技球が下段通過口68aまたは下段非通過口68bに入球して遊技盤20の裏面側に排出されたことを契機として、調光ミラー70を鏡状態から透明状態へと切り換えるようになっていた。しかし、調光ミラー70を透明状態に切り換える契機は、これに限られず、例えば、調光ミラー70が鏡状態になってから所定時間が経過したことや、小当り遊技が終了したことを契機として、調光ミラー70を鏡状態から透明状態に切り換えてもよい。
また、前述した実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機A1~A4>
上述した実施例のパチンコ機1は、次のような遊技機A1~A4として捉えることができる。
<遊技機A1>
遊技盤に形成された遊技領域に遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域に設けられて、前記遊技球が入球可能な入球口と、
通電によって鏡状態と透明状態とを切り換え可能な調光ミラーと
を備え、
前記調光ミラーは、前記鏡状態で前記入球口に入球する前記遊技球を映して、該調光ミラーに向けられた遊技者の視線と合う方向に反射させることが可能に設置されている
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A1によれば、入球口に入球する遊技球を遊技者から直接的に視認し難い場合でも、調光ミラーを鏡状態とすることで、入球口に入球する遊技球が遊技者から見た調光ミラーに映るようになり、遊技者の視認性を間接的に高めることができるので、入球口に遊技球が入球した時点での遊技者の把握を容易とすることが可能となる。
<遊技機A2>
遊技機A1において、
前記入球口として、第1入球口と第2入球口とが並設されており、
前記遊技球が前記第1入球口に入球すると、前記第2入球口に入球するよりも遊技者にとって有利であり、
前記調光ミラーは、前記鏡状態で前記第1入球口に入球する前記遊技球を映して、該調光ミラーに向けられた遊技者の視線と合う方向に反射させることが可能に設置されている
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A2では、遊技球が第1入球口に入球するか第2入球口に入球するかに遊技者を注目させて緊張感を高めると共に、鏡状態の調光ミラーを介して、遊技者に有利な第1入球口に入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めることができるので、第1入球口に遊技球が入球した時点での遊技者の把握を容易として遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A3>
遊技機A1または遊技機A2において、
前記遊技領域に放出された前記遊技球が通過可能な通過部と、
前記調光ミラーへの前記通電を制御する制御部と
を備え、
前記入球口には、前記遊技球が前記通過部を通過した場合に入球可能であり、
前記制御部は、前記遊技球が前記通過部を通過したことを契機として、前記通電の制御によって前記調光ミラーを前記透明状態から前記鏡状態に切り換える
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A3では、遊技球が通過部を通過して入球口に入球する可能性が高まると、調光ミラーが鏡状態になるので、入球口に入球する遊技球に対する遊技者の視認性を高めることができる。また、調光ミラーが鏡状態になることで、入球口に遊技球が入球する可能性が高いことを遊技者に印象付けることができるので、入球に対する期待感を高めて遊技興趣を盛り上げることが可能となる。
<遊技機A4>
遊技機A3において、
前記制御部は、前記通過部を通過した前記遊技球が前記遊技領域から排出されたことを契機として、前記通電の制御によって前記調光ミラーを前記鏡状態から前記透明状態に切り換える
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A4では、入球口に遊技球が入球し得ない状況になったら調光ミラーを透明状態に戻しておくことにより、調光ミラーが鏡状態になったときとのメリハリを付けて、調光ミラーの鏡状態によって入球口への遊技球の入球可能性が高いことを強調することができる。
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
1…パチンコ機(遊技機)、 20…遊技盤、 21…遊技領域、
24…第1始動口、 25…第2始動口、 27…普通図柄作動ゲート、
28…大入賞口、 41…演出表示装置、
41a,41b,41c…装飾図柄、 50…セグメント表示部、
60…上入賞口ユニット、 61…上入賞口、 62…開閉部材、
66…上段クルーン、 66a…上段通過口、 66b…上段非通過口、
67…中段クルーン、 67a…中段通過口(通過部)、
67b…中段非通過口、 68…下段クルーン、
68a…下段通過口(第1入球口)、 68b…下段非通過口(第2入球口)、
70…調光ミラー、 200…主制御基板、 201…CPU、
220…サブ制御基板、 221…CPU(制御部)。

Claims (4)

  1. 遊技盤に形成された遊技領域に遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
    前記遊技領域に設けられて、前記遊技球が入球可能な入球口と、
    通電によって鏡状態と透明状態とを切り換え可能な調光ミラーと
    を備え、
    前記調光ミラーは、前記鏡状態で前記入球口に入球する前記遊技球を映して、該調光ミラーに向けられた遊技者の視線と合う方向に反射させることが可能に設置されている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記入球口として、第1入球口と第2入球口とが並設されており、
    前記遊技球が前記第1入球口に入球すると、前記第2入球口に入球するよりも遊技者にとって有利であり、
    前記調光ミラーは、前記鏡状態で前記第1入球口に入球する前記遊技球を映して、該調光ミラーに向けられた遊技者の視線と合う方向に反射させることが可能に設置されている
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    前記遊技領域に放出された前記遊技球が通過可能な通過部と、
    前記調光ミラーへの前記通電を制御する制御部と
    を備え、
    前記入球口には、前記遊技球が前記通過部を通過した場合に入球可能であり、
    前記制御部は、前記遊技球が前記通過部を通過したことを契機として、前記通電の制御によって前記調光ミラーを前記透明状態から前記鏡状態に切り換える
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3に記載の遊技機において、
    前記制御部は、前記通過部を通過した前記遊技球が前記遊技領域から排出されたことを契機として、前記通電の制御によって前記調光ミラーを前記鏡状態から前記透明状態に切り換える
    ことを特徴とする遊技機。
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