JP2022080957A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要性のない濃度補正を行わない画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、像担持体と、露光部と、像担持体に現像剤を供給して現像剤像を形成する現像剤担持体と、像担持体の回転数(Dr)を計測する回転数計測部と、露光部の発光数(Dt)を計測する発光数計測部と、制御部(90)とを有し、制御部は、濃度補正を実施するかどうかの実施可否の判定を行い(S106)、実施可否の判定では、制御部は、回転数(Dr)及び発光数(Dt)に基づいて所定の期間における印字率(Du)を計算し、印字率(Du)が所定の基準値より低いと判定された後の期間である第1の期間では、濃度補正を実施し、印字率(Du)が所定の基準値以上であると判定された後の期間である第2の期間では、濃度補正の実施頻度を第1の期間における濃度補正の実施頻度よりも低くする。【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を用いる画像形成装置として、像担持体としての感光体ドラムの回転の回数が所定の回数を超えるたびに、濃度補正を行うものが知られている。例えば、特許文献1を参照。
特開2006-227336号公報(例えば、請求項3、段落0036~0041、図6、図7)
しかしながら、高印字率の印刷が行われた場合(すなわち、高印刷デューティの印刷が行われた場合)には、低印字率の印刷が行われた場合(すなわち、低印刷デューティの印刷が行われた場合)に比べて現像剤(トナー)の消費量が多いため、現像ローラに担持されるトナーの特性はほとんど変化していない。したがって、上記従来の画像形成装置では、高印字率の印刷が行われた後の期間であって、濃度補正を行う必要性が低い期間であっても、低印字率の印刷が行われた後の期間と同様の頻度で濃度補正が実施されるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、必要性のない濃度補正を行わない画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体と、前記静電潜像を形成する露光部と、前記像担持体に現像剤を供給して前記静電潜像に基づく現像剤像を形成する現像剤担持体と、前記像担持体の回転数を計測する回転数計測部と、前記露光部の発光数を計測する発光数計測部と、制御部と、を有し、前記制御部は、前記現像剤像の濃度を調整するための濃度補正を実施するかどうかの実施可否の判定を行い、前記実施可否の判定では、前記制御部は、前記回転数及び前記発光数に基づいて所定の期間における印字率を計算し、前記印字率が所定の基準値より低いと判定された後の期間である第1の期間では、前記濃度補正を実施し、前記印字率が前記所定の基準値以上であると判定された後の期間である第2の期間では、前記濃度補正の実施頻度を前記第1の期間における前記濃度補正の実施頻度よりも低くすることを特徴とする。
本発明によれば、必要性のない濃度補正を行わないことができる。
第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す概略断面図である。 図1に示される画像形成ユニットの構成を示す概略断面図である。 第1の実施の形態に係る画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る画像形成装置における濃度補正の実施可否判定を示すフローチャートである。 環境値条件の例を示す図である。 ドラムカウントの進みに応じた現像ローラ上のトナーの帯電量の変化を高印刷デューティと低印刷デューティとの場合において示す図である。 第2の実施の形態に係る画像形成装置の記憶部の記憶領域の構成例を示す図である。 第2の実施の形態に係る画像形成装置における濃度補正の実施可否判定を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る画像形成装置における印字率の算出方法の例を示す図である。 第2の実施の形態に係る画像形成装置における印字率の算出方法の他の例を示す図である。 (a)及び(b)は、印刷デューティの判定範囲の例を示す図である。 (a)及び(b)は、印刷デューティの判定範囲の他の例を示す図である。 (a)及び(b)は、印刷デューティの判定範囲の他の例を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置を、図面を参照しながら説明する。以下の実施の形態は、例にすぎず、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
《第1の実施の形態》
〈第1の実施の形態の構成〉
図1は、第1の実施の形態に係る画像形成装置1の構成を示す概略断面図である。画像形成装置1は、電子写真方式によって用紙などの記録媒体P上に画像を形成する印刷装置である。画像形成装置1は、カラー画像を形成することができるカラープリンタである。また、画像形成装置1によって用いられる現像剤は、例えば、非磁性1成分負帯電性のトナーである。
図1に示されるように、画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kを有している。画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(「画像形成ユニット10」とも表記される。)は、画像形成装置1の本体構造に対して着脱自在である。第1の実施の形態では、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、記録媒体Pの搬送方向の上流側(図1における左側)から順に1列に配列されている。画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、その中に収容される現像剤としてのトナーの種類が互いに異なる。画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの構造は、互いに同じである。
また、画像形成装置1は、積層された複数の記録媒体Pが搭載される給紙カセット31と、給紙カセット31から1枚ずつ記録媒体Pを搬送路に送り出す給紙ローラ32と、給紙ローラ32によって送り出された記録媒体Pを画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kに向けて搬送する搬送ローラ33とを有している。また、画像形成装置1は、露光部(露光手段)である光ヘッド(発光素子アレイヘッド)としてのLED(Light Emitting Diode)ヘッド50Y、50M、50C、50K(「LEDヘッド50」とも表記される。)を有している。なお、発光素子は、発光サイリスタであってもよい。
Y、M、C、Kの各色用のLEDヘッド50Y、50M、50C、50Kは、例えば、画像形成装置1の本体構造又は本体構造に対して開閉するカバー部材の下面に取り付けられている。例えば、画像形成装置1の本体構造に各色用の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが装着された後に、画像形成装置1のカバー部材を閉じることによって、各色用のLEDヘッド50Y、50M、50C、50Kは、各色用の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに向き合う所定位置に配置される。LEDヘッド50Y、50M、50C、50Kは、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの回転軸方向である主走査方向に配列された複数のLEDを有するLEDアレイと、LEDアレイと感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kとの間に配置されたロッドレンズアレイとを有している。ロッドレンズアレイは、例えば、正立等倍結像レンズアレイである。複数のLEDは、印刷データに応じて発光及び消灯する。複数のLEDから出射された光は、ロッドレンズアレイによって感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に結像する。LEDヘッド50Y、50M、50C、50Kによって、一様に帯電している感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面が露光されると、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に静電潜像が形成される。
また、画像形成装置1は、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの下側に、記録媒体PをD1方向に搬送する転写ベルトユニット40を有している。転写ベルトユニット40は、画像形成装置1の本体構造に対して着脱自在である。転写ベルトユニット40は、駆動ローラ41と、従動ローラ42と、これらに張架された無端状のベルト43とを有している。駆動ローラ41は、ベルト駆動モータ87(後述の図3に示される。)から付与される駆動力によって回転する。ベルト43は、駆動ローラ41のD2方向の回転によってD1方向に移動する。ベルト43は、記録媒体Pを静電吸着する。ベルト43の移動に伴い、記録媒体PはD1方向に搬送される。転写ベルトユニット40は、ベルト43を挟んで感光体ドラム11Y、11M、11C、11K(「感光体ドラム11」とも表記される。)の反対側に配置された転写ローラ47Y、47M、47C、47K(「転写ローラ47」とも表記される。)を有している。また、転写ベルトユニット40は、ベルト43の外周面に接して、ベルト43の外周面に残る現像剤を除去する転写クリーニング部材としての転写クリーニングブレード45と、転写クリーニングブレード45によって掻き取られたトナーを収容する廃棄現像剤収容部としてのベルト廃トナー収容部46とを有している。
画像形成装置1は、さらに、転写ベルトユニット40のベルト43に対向するように、濃度補正に使用するための濃度検出部としての濃度センサ44を備えている。濃度センサ44は、濃度補正の実施時にベルト43上に形成された濃度補正用のトナー像である各色の濃度パッチの濃度を光学的に検出する。
また、画像形成装置1は、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kから記録媒体P上に転写された現像剤像であるトナー像を、加熱及び加圧することによって記録媒体P上にトナー像を定着させる定着器60と、トナー像が定着された記録媒体Pを画像形成装置1の外部に排出する排出ローラ34と、排出された記録媒体Pを積載するスタッカ部35とを有している。定着器60は、加熱ローラ61及び加圧ローラ62を備えている。給紙ローラ32、搬送ローラ33、転写ベルトユニット40、及び排出ローラ34は、記録媒体Pを搬送する媒体搬送部を構成している。
図2は、画像形成装置1の画像形成ユニット10の構成を示す概略断面図である。図2に示されるように、画像形成ユニット10は、像担持体としての感光体ドラム11と、帯電部材としての帯電ローラ12と、帯電クリーニング部材としての帯電クリーニングローラ13と、感光体ドラム11用のクリーニング部材としてのクリーニングブレード18と、廃棄現像剤搬送部材としての廃トナー搬送部材25と、除電光源19とを有している。また、感光体ドラム11の近傍に、LEDヘッド50が配置されている。
また、画像形成ユニット10は、現像剤担持体としての現像ローラ14と、現像剤供給部材としての供給ローラ15と、現像剤規制部材としての現像ブレード16とを有している。また、画像形成ユニット10には、現像剤収容部としてのトナーカートリッジ(TC)20が装着される。トナーカートリッジ20は、未使用現像剤収容部としての未使用トナー室21と、廃棄現像剤収容部としての廃トナー室22とを有している。未使用トナー室21と廃トナー室22とは、隔壁23で仕切られている。また、画像形成ユニット10は、トナーカートリッジ20の下に現像トナー槽27と、現像トナー槽27内のトナーを撹拌する撹拌部材としての撹拌バー17と、現像トナー槽27内のトナーのローレベルを検知するための現像剤量検知手段であるトナーロー検知バー24とを有している。
感光体ドラム11は、ドラム駆動モータ88(後述の図3に示される。)によって付与される駆動力によってD3方向に回転する。感光体ドラム11は、円筒状の導電性支持体と、その表面に配置された感光層とを有している。感光体ドラム11の表面には静電潜像が形成される。
帯電ローラ12は、金属シャフトと、その表面に備えられた半導電性弾性層とを有している。帯電ローラ12には、帯電ローラ用電源81(後述の図3に示される。)によって所定のバイアス電圧が印加される。帯電ローラ12は、感光体ドラム11の回転に伴って従動回転し、感光体ドラム11の表面を一様に帯電する。
帯電クリーニングローラ13は、帯電ローラ12に接触して配置されている。帯電クリーニングローラ13は、例えば、帯電ローラ12の回転に伴って従動回転する。或いは、帯電クリーニングローラ13は、帯電ローラ12とは異なる速度で、つまり、帯電ローラ12と周速差をつけて回転してもよい。帯電クリーニングローラ13は、帯電ローラ12の表面に付着したトナー及びトナーの外添剤などを掻き取る。
現像ローラ14は、金属シャフトと、その表面に備えられた半導電性弾性層とを有している。現像ローラ14には、現像ローラ用電源82(後述の図3に示される。)から所定のバイアス電圧が印加される。図2に示されるように、現像ローラ14は時計回り(D4方向)に回転し、感光体ドラム11は反時計回り(D3方向)に回転し、その結果、現像ローラ14の表面と感光体ドラム11の表面とは、これらの接触点において、同じ方向に移動する。
供給ローラ15は、例えば、金属シャフトと、その表面に備えられた発泡性シリコンゴム層とを有している。供給ローラ15は、現像トナー槽27内のトナーを現像ローラ14の表面に供給する。供給ローラ15は、供給ローラ用電源83(後述の図3に示される。)から所定のバイアス電圧が印加される。図2に示されるように、供給ローラ15は時計回り(D5方向)に回転し、現像ローラ14は時計周り(D4方向)に回転し、その結果、供給ローラ15の表面と現像ローラ14の表面とは、これらの接触点において、互いに逆方向に移動する。
現像ブレード16は、現像ローラ14の表面に押圧されるように配置される。現像ブレード16は、現像ローラ14の表面に対する押圧力によって、現像ローラ14の表面に担持される現像剤層としてのトナー層の厚さを規制し、現像ローラ14の表面にトナー層(薄層)を形成する。現像ブレード16には、供給ローラ用電源83(後述の図3に示される。)から所定のバイアス電圧が印加される。現像ブレード16は、例えば、主走査方向に長い長尺な板状部材を屈曲させて形成されており、その材料としては、ステンレスが使用される。また、現像ブレード16の屈曲部は、現像ローラ14の表面に押圧されている。
転写ベルトユニット40と画像形成ユニット10とを画像形成装置1の本体構造に装着したとき、感光体ドラム11は、ベルト43と接触し、ベルト43を挟んで感光体ドラム11の反対側に転写ローラ47が配置された状態になる。転写ローラ47は、転写ローラ用電源84(後述の図3に示される。)から所定のバイアス電圧が印加される。転写ローラ47は、感光体ドラム11の表面に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写させる。
感光体ドラム11のベルト43との接触点よりも回転方向(D3方向)下流側には、クリーニングブレード18が設けられている。クリーニングブレード18は、感光体ドラム11の表面に接触しており、転写後に感光体ドラム11の表面に残存するトナーを除去する。クリーニングブレード18は、例えば、ポリウレタンゴムによって形成される。
クリーニングブレード18の真下に、廃トナー搬送手段としての廃トナー搬送部材25が設けられている。廃トナー搬送部材25は、クリーニングブレード18によって感光体ドラム11の表面から除去された廃現像剤としての廃トナーを搬送用ダクト(図示せず)まで搬送する機構(例えば、搬送スパイラル)である。搬送用ダクト内の廃トナーは他の廃トナー搬送手段としての廃トナー搬送部材(例えば、搬送スパイラル)26によって廃トナー室22に移送される。なお、廃トナー搬送部材25、廃トナー搬送部材26、これらの駆動機構(例えば、搬送スパイラルを回転させる機構)、及び搬送用ダクトは、廃トナー搬送機構を構成する。
感光体ドラム11のクリーニングブレード18よりも回転方向(D3方向)下流側には、除電光源19が感光体ドラム11とは非接触で配置されている。除電光源19は、LEDなどの発光素子により構成される。除電光源19は、感光体ドラム11の表面に光を照射して、感光体ドラム11上の残電荷を除去する。
供給ローラ15の上部に設けられた撹拌バー17は、例えば、クランク形状であり、回転駆動することにより供給ローラ15の周辺のトナーを撹拌し、また、現像ローラ14に向かう方向へのトナー搬送を助ける。
撹拌バー17よりも上部の位置に設けられたトナーロー検知バー24は、例えば、クランク形状であり、回転駆動することにより現像トナー槽27内のトナー残量(すなわち、トナーレベル)を検知する。例えば、トナーロー検知バー24は、その設置高さと現像トナー槽27内のトナーの残量レベルとの位置関係に応じて、トナーロー検知バー24の回転落下時の回転速度が異なることを利用して、トナー残量を検知する。ただし、トナーの残量レベルの検知方法は、他の方法であってもよい。
第1の実施の形態で使用されるトナーは、例えば、着色剤と結着樹脂とワックスとを混合し凝集した母粒子と、母粒子に添加された外添剤とを有している。
トナーの母粒子は、例えば、粉砕法で製造される。着色剤としては、例えば、ピグメントイエロー(Y)、キナクリドン(M)、銅フタロシアニン(C)、カーボンブラック(K)などが用いられる。結着樹脂は、顔料の分散性を上げる目的の物質であり、例えば、ポリエステルが用いられる。ワックスは、例えば、定着時にトナーが加熱ローラ61に固着するのを防止する目的で用いられる。
トナーの母粒子への外添剤の添加には、トナーの流動性及び帯電性をコントロールする目的がある。外添剤としては、例えば、酸化チタン、アルミナ、シリカ、メラミンなどが用いられる。シリカとしては、シリコーンオイル処理又はジシラザン処理などの表面改質が施され、疎水性、流動性を向上させているものを用いることができる。
各色のトナーの体積平均粒子径は、例えば、5.6μmである。体積平均粒子径は、粒度分布測定装置(コールター株式会社製、コールターマルチサイザーII)で測定された。
各色のトナー(粒子)の円形度は、例えば、0.97である。円形度は、フロー式粒子像分析装置(シスメックス株式会社製、FPIA-3000)で測定された。円形度の計算には、以下の式(1)が用いられた。
Figure 2022080957000002
円形度は、0から1までの間の値を取る。粒子が完全な球形である場合、その粒子の円形度は1となり、粒子の形状が複雑であるほど、円形度は小さくなる。
各色のトナーのブローオフ帯電量は、例えば、-36μC/gである。このブローオフ帯電量は、粉体帯電量測定装置(京セラ株式会社製、TYPE TB-203)で測定された。ブローオフ帯電量は、トナー0.5gと、フェライトキャリア(パウダーテック株式会社製、F-60)9.5gとを混合し、30分撹拌した後、ブロー圧7.0kPa、吸引圧-4.5kPaの条件で、飽和帯電量を測定することで得られた。
図3は、画像形成装置1の制御系の構成を概略的に示すブロック図である。図3に示されるように、画像形成装置1は、各種制御を司る印刷制御部70と、パーソナルコンピュータなどの外部装置から印刷データを受信する印刷データ受信部72と、印刷データ受信部72が受信した印刷データを、LEDヘッド50に対するヘッド発光命令データに変換する印刷データ変換部73とを有している。また、画像形成装置1は、感光体ドラム11の回転数を計測する回転数計測部としてのドラム回転数計測部74と、LEDヘッド50のヘッド発光命令データに対応する発光素子の発光数(すなわち、光ドットの照射の回数)を計測する発光数計測部としてのヘッド発光数計測部75とを有している。
画像形成装置1は、装置周囲(例えば、装置近傍)の温度及び湿度を測定する温湿度センサ71と、ドラム回転数計測部74、ヘッド発光数計測部75の各測定結果に基づいて印字率(印刷デューティ)の計算、並びに、温湿度センサ71の読み値から環境値Eの計算を行う計算手段としての計算部77と、ドラム回転数計測部74とヘッド発光数計測部75との計測結果と印刷制御部70の計算結果と後述する低印刷デューティフラグを記憶する記憶部76と、濃度補正を実施するか否かの判定(「濃度補正の実施可否判定」とも言う。)を行う判定部78と、濃度補正時にベルト43上に出力された濃度パッチの濃度を光学的に検出する濃度センサ44とを有している。
さらに、画像形成装置1は、帯電ローラ12に所定の電圧を印加する帯電ローラ用電源81と、現像ローラ14に所定の電圧を印加する現像ローラ用電源82と、供給ローラ15と現像ブレード16とに所定の電圧を印加する供給ローラ用電源83と、転写ローラ47に所定の電圧を印加する転写ローラ用電源84と、これらの各電源を制御する高圧制御部80と、LEDヘッド50の発光を制御する露光制御部51と、除電光源19に所定の電圧を印加する除電光制御部89とを有している。
また、画像形成装置1は、加熱ローラ61と加圧ローラ62の動作を制御する定着制御部63と、給紙ローラ32と搬送ローラ33を駆動する搬送駆動モータ86、駆動ローラ41を駆動するベルト駆動モータ87、感光体ドラム11を駆動するドラム駆動モータ88の各モータを制御する駆動制御部85とを有している。
印刷制御部70は、印刷データ受信部72、印刷データ変換部73、ドラム回転数計測部74、ヘッド発光数計測部75、及び記憶部76から受け取った情報に基づいて、高圧制御部80、露光制御部51、除電光制御部89、定着制御部63、及び駆動制御部85を制御する。例えば、印刷制御部70は、駆動制御部85を制御することによって、搬送駆動モータ86、ベルト駆動モータ87、及びドラム駆動モータ88を駆動させる。また、印刷制御部70は、高圧制御部80を制御することによって、帯電ローラ用電源81、現像ローラ用電源82、供給ローラ用電源83、及び転写ローラ用電源84を駆動させる。
例えば、印刷制御部70は、印刷データ受信部72が上位装置から印刷データを受信すると、駆動制御部85を制御することによって、搬送駆動モータ86、ベルト駆動モータ87、及びドラム駆動モータ88を駆動させる。ドラム駆動モータ88は、感光体ドラム11に回転駆動力を与え、その結果、感光体ドラム11は、D3方向(図2)に一定の周速度で回転する。感光体ドラム11の回転による駆動力は、ギア列などの動力伝達機構によって、現像ローラ14、供給ローラ15、トナーロー検知バー24、撹拌バー17、廃トナー搬送部材25、及び廃トナー搬送部材26などに伝達される。
なお、制御部90は、印刷制御部70、計算部77、判定部78、高圧制御部80、露光制御部51、除電光制御部89、定着制御部63、及び駆動制御部85を含む。
図3に示される制御系の機能又は制御系の一部の機能は、処理回路によって実現可能である。例えば、制御系の機能又は制御系の一部の機能は、ソフトウェアとしての印刷制御プログラムを格納する記憶装置としてのメモリと、この印刷制御プログラムを実行する情報処理装置であるプロセッサとによって実現可能である。
〈第1の実施の形態の動作〉
図1から図3を参照して、画像形成装置1の印刷プロセスの動作を説明する。画像形成装置1の印刷制御部70は、パーソナルコンピュータなどの上位装置から印刷データ受信部72にて印刷データを受け始めると、印刷プロセスを開始する。印刷制御部70は、駆動制御部85よりドラム駆動モータ88を駆動させ感光体ドラム11に回転駆動力を与え、感光体ドラム11を図2の矢印の方向に一定の周速度で回転させる。感光体ドラム11の回転による駆動力は、図示せぬギア列(駆動力伝達機構)によって伝達され、現像ローラ14、供給ローラ15、撹拌バー17、トナーロー検知バー24がそれぞれ図2の矢印の方向に回転する。
帯電プロセスにおいて、帯電ローラ12は、感光体ドラム11につれ周ることによって、図2におけるD6方向に回転する。このとき、感光体ドラム11の表面に接触又は圧接して設けられた帯電ローラ12に対し、帯電ローラ用電源81から直流電圧が印加され、感光体ドラム11の表面は、一様に帯電される。例えば、感光体ドラム11の導電性支持体を接地し、帯電ローラ12に-1000Vの直流電圧を印加することで、感光体ドラム11の表面は、-500V程度に帯電する。
露光プロセスにおいて、露光制御部51は、ヘッド発光命令データに基づいてLEDヘッド50の各LEDを点灯(ON)及び消灯(OFF)させる。露光制御部51は、ON及びOFFするLEDによって、一様に帯電した感光体ドラム11の表面に、ヘッド発光命令データに対応した静電潜像を形成させる。例えば、感光体ドラム11の表面のうちの露光された部分の電位は、-50V程度になる。
現像プロセスにおいて、感光体ドラム11の表面の静電潜像がトナーによって現像され、感光体ドラム11の表面にトナー像が形成される。例えば、現像ローラ14には、現像ローラ用電源82よって-200Vの直流電圧が印加される。また、薄層化された現像ローラ14上のトナー層の電位は、-50V程度である。現像ローラ14の表面のトナー層の電位と現像ローラ14に印加された電圧(-200V)との合計が、-250V(=-50V-200V)程度となり、感光体ドラム11の表面の露光部分の電位(-50V程度)を越える(すなわち、-50Vより負側の値である)ため、感光体ドラム11の表面の露光部分にトナーが付着する。また、トナー層の電位と現像ローラ14に印加される電圧との合計は、感光体ドラム11の表面の非露光部分の電位(-500V程度)を越えない(すなわち、-500Vより正側の値である)ため、感光体ドラム11の表面の非露光部分にトナーは付着しない。
媒体搬送プロセスにおいて、駆動制御部85は、搬送駆動モータ86に連結されている給紙ローラ32を回転させる。給紙ローラ32の回転によって、給紙カセット31(図1)から記録媒体Pが1枚ずつ搬送路に送り出される。搬送駆動モータ86に連結されている搬送ローラ33の回転によって、記録媒体Pは、転写ベルトユニット40の上部に搬送される。さらに、駆動制御部85は、ベルト駆動モータ87を駆動させて駆動ローラ41に回転駆動力を与える。ベルト43は、図1のD1方向に移動する。記録媒体Pは、ベルト43に吸着保持され、ベルト43の移動によってD1方向に搬送される。
転写プロセスにおいて、感光体ドラム11に対向して設けられた転写ローラ47には、転写ローラ用電源84によって+2000Vの直流電圧が印加される。転写ローラ47(+2000V)と感光体ドラム11の導電性支持体(接地されている)との間に生じる電界によって、感光体ドラム11の表面に形成されたトナー像が記録媒体P上に転写される。ベルト43の回転によって、記録媒体Pは、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの下を通過することによって、例えば、Y、M、C、Kの各色のトナー像が記録媒体P上に順に転写される。図1において、ブラックの画像形成ユニット10Kを通過した後の記録媒体P上には、最大でY、M、C、K、4色のトナー像が重ね合わせられる。
定着プロセスにおいて、記録媒体Pは、定着器60を構成する加熱ローラ61と加圧ローラ62との間を通過し、熱及び圧力によって、記録媒体P上のトナーが溶融して、トナー像の記録媒体Pへの定着が行われる。トナー像が定着された記録媒体Pは、排出ローラ34によって排出され、スタッカ部35に積載される。
クリーニングプロセスにおいて、転写後の感光体ドラム11の表面に残留する残留トナー(すなわち、転写残トナー)は、クリーニングブレード18によって除去される。ここで、転写残トナー又は外添剤の一部がクリーニングブレード18をすり抜けて、帯電ローラ12に巻きつく場合がある。帯電ローラ12上のトナー又は外添剤は、帯電クリーニングローラ13によって除去される。
除電プロセスにおいて、除電光源19が発光し感光体ドラム11に光が照射されることによって、感光体ドラム11の表面の非露光部分の電荷が除去される。電荷が除去された感光体ドラム11の表面は、再び帯電ローラ12によって一様に帯電される。このようにして、感光体ドラム11は、繰り返し画像形成に使用される。
ベルトクリーニングプロセスにおいて、転写後のベルト43上に残留している残留トナー又は濃度補正用の濃度パッチは、転写クリーニングブレード45によって除去される。転写クリーニングブレード45によって除去されたトナーは、ベルト廃トナー収容部46に回収される。このようにして、ベルト43は、繰り返し画像形成に使用される。
印刷プロセスにおいて、現像ローラ14及び供給ローラ15は、前述のように感光体ドラム11の回転駆動力を得て図2のD4方向及びD5方向にそれぞれ回転する。現像トナー槽27に貯蔵されているトナーは、供給ローラ15の回転によって、現像ローラ14へ送られる。供給ローラ15の表面と現像ローラ14の表面とは、その接触点において互いに逆向きに移動しているため、これらの摩擦でトナーは負に帯電する。現像ローラ14の表面に送られたトナーは、現像ローラ14の回転によって現像ブレード16との接触位置を通過する際、現像ローラ14と現像ブレード16とによって摩擦帯電されながら薄層化され、トナー層となる。例えば、供給ローラ用電源83によって-300Vの直流電圧が供給ローラ15と現像ブレード16に印加されている。その後、薄層化された現像ローラ14上のトナーは、感光体ドラム11の表面に移動し、静電潜像に対応したトナー像となる。
図4は、第1の実施の形態に係る画像形成装置1における濃度補正の実施可否判定を示すフローチャートである。
ステップS101において、ドラム回転数計測部74は、感光体ドラム11の回転数(すなわち、回転の回数)を示すドラムカウントDrの計測を開始し、ヘッド発光数計測部75は、LEDの発光回数を示すドットカウントDtの計測を開始する。ドラムカウントDrは、感光体ドラム11の回転数に対応する測定値であり、記録媒体Pの搬送方向の印刷距離に対応する。ドラムカウントDrは、感光体ドラム11が回転しているときにカウントアップする。例えば、ドラムカウントDrは、A4用紙(横210mm×縦297mm)1枚の印刷時に1カウントアップする。また、ドットカウントDtは、LEDヘッド50で印刷データに対応してLEDを点灯させる際のドット点灯数を示す値である。ドットカウントDtは、LEDヘッド50のLEDが点灯するたびに1カウントアップする。例えば、A4用紙の余白を除く印刷領域をベタ印刷する場合において、その印刷領域のうちの5%の面積をLEDヘッド50で光照射する場合を、ドットカウントDt=792[カウント]と定義する。ドラムカウントDr及びドットカウントDtは、記憶部76に記憶される。
ステップS102において、計算部77は、印字率(=印刷デューティDu[%])を計算し、計算結果に応じて記憶部76の低印刷デューティフラグを更新する。例えば、計算部77は、印刷デューティDu[%]を、記憶部76に記憶されているドラムカウントDrとドットカウントDtとを用いて、以下の式(2)により計算する。
Figure 2022080957000003
式(2)からわかるように、印刷デューティDu[%]は、A4用紙1枚あたりの印字率を示している。例えば、A4用紙1枚(すなわち、Dr=1[カウント])の印刷を行ったときのドットカウントDt[カウント]が、Dt=(792/5)[カウント]である場合、印刷デューティDu[%]は、式(2)を用いた以下の計算で求められる。
Figure 2022080957000004
例えば、A4用紙3枚(すなわち、Dr=3[カウント])の印刷を行ったときのドットカウントDtが9504[カウント]である場合、印刷デューティDu[%]は、式(2)を用いた以下の計算で求められる。
Figure 2022080957000005
また、判定部78は、印刷デューティDu[%]の値が所定の基準値Rd(第1の実施の形態では、1%)以下である場合に、低印刷デューティフラグを立て、所定の基準値Rdより大きい場合には、低印刷デューティフラグを降ろす。なお、低印刷デューティフラグの更新は、低印刷デューティフラグを立てる、降ろす、又はそのままにする、のいずれかの処理を表す。
ステップS103において、判定部78は、温湿度センサ71によって検出された温度及び湿度が、予め決められた環境値条件(ここでは、温度条件と湿度条件の組み合わせの条件)に合致しているかどうか(すなわち、環境値条件を満たしているかどうか)を判定する。判定部78は、温度及び湿度が環境値条件を満たしている場合(判定がYESの場合)、処理をステップS107に進め、温度及び湿度が環境値条件を満たしていない場合(判定がNOの場合)、処理をステップS104に進める。
図5は、環境値条件の例を示す図である。図5に示される環境値E(「1」、「2」、…、「8」)は、温湿度センサ71によって検出された温度及び湿度に基づいて算出される値である。環境値Eは、高温高湿側に近づくほど、小さい値になり(すなわち、「1」に近づき)、逆に、低温低湿側に近づくほど、大きい値になる(すなわち、「8」に近づく)。例えば、判定部78は、温度20℃で湿度50%RHのときの環境値Eは、図5において20℃の破線と50%RHの破線との交点が属する領域に割り当てられた値である「5」であると判定する。
判定部78は、環境値条件に合致しているかどうかを、例えば、後述するステップS108で前回の濃度補正の実施時に格納された前回の環境値Eaと現時点での環境値Ebとを比較する。判定部78は、差|Eb-Ea|(すなわち、環境値の変化)が所定の値Er以上(例えば、Er=2)であるときに環境値条件に合致する(判定がYES)、差|Eb-Ea|が所定の値Er未満であるときに環境値条件に合致しない(判定がNO)、と判定する。
濃度補正を実施するか否かの判定条件に環境値条件を含めている理由は、トナーの帯電量(トナーの帯電特性)が温度及び湿度の影響を受けて変化するためである。一般に、トナーの帯電量は、環境値Eが高温・高湿条件であるほど低帯電側に変化し、環境値Eが低温・低湿条件であるほど高帯電側に変化する。ただし、画像形成装置1の設置場所の環境値Eの変化がほとんどない場合などには、濃度補正を実施するか否かの判定に環境値条件を含めないことも可能である。
ステップS104において、判定部78は、トナーカートリッジ20が交換されたかどうかを判定し、交換された場合(判定がYESの場合)は、処理をステップS106に進め、交換されていない場合(判定がNOの場合)は、処理をステップS105に進める。なお、トナーカートリッジが交換されたことは、判定部78が、例えば、トナーカートリッジに備えられている記憶装置としてのICチップを読み取ることによって検知可能である。
濃度補正を実施するか否かの判定条件にトナーカートリッジの交換を含めている理由は、現像トナー槽27にトナーカートリッジ20から未使用のトナーが追加(すなわち、補充)されたとき、現像トナー槽27内に既に存在するトナー(劣化したトナーを含む)と未使用のトナーとが混合して、トナーの帯電量が大きく変化する可能性があるからである。図4に示されるように、濃度補正を実施するか否かの判定にトナーカートリッジの交換を含めることが望ましいが、これを含めないことも可能である。
ステップS105において、判定部78は、ドラムカウントDrがドラムカウント条件に合致しているかどうか(すなわち、ドラムカウント条件を満たしているかどうか)を判定し、ドラムカウント条件に合致する場合(判定がYESの場合)は、処理をステップS106に進め、ドラムカウント条件に合致しない場合(判定がNOの場合)は、処理をステップS103に戻す。ドラムカウントDrがドラムカウント条件に合致しているかどうかの判定において、判定部78は、後述するステップS108で前回の濃度補正の実施時に格納されたドラムカウント(第1の回転数)Draと、現時点でのドラムカウント(第2の回転数)Drbとの差|Drb-Dra|を算出し、差|Drb-Dra|が所定の基準差Dd(例えば、300カウント)以上の場合にドラムカウント条件に合致すると判定し(判定がYES)、差|Drb-Dra|が基準差Dd未満の場合にドラムカウント条件に合致しないと判定する(判定がNO)。
ステップS106において、判定部78は、記憶部76に低印刷デューティフラグがあるかどうか(すなわち、低印刷デューティフラグが立っているかどうか)を判定し、低印刷デューティフラグがある場合(判定がYESの場合)は、処理をステップS107に進め、低印刷デューティフラグがない場合(判定がNOの場合)は、濃度補正を終了する。つまり、判定部78は、印字率が所定の基準値Rdより低いと判定されて低デューティフラグが立っている期間である第1の期間では、現像剤像の濃度を調整するための濃度補正を実施し、印字率が所定の基準値以上であると判定されて低デューティフラグが降ろされている期間である第2の期間では、濃度補正の実施頻度を第1の期間における濃度補正の実施頻度よりも低く(所定時間において0回以上に)設定している。実施頻度よりも低くしているとは、濃度補正を実施しないことを含む。
ステップS107において、印刷制御部70は、濃度補正を実施する。濃度補正では、印刷制御部70は、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kに濃度パッチを現像させ、転写ローラ47Y、47M、47C、47Kにより濃度パッチをベルト43上に転写させ、判定部78は、濃度センサ44にベルト43上の濃度パッチの濃度を測定させ、濃度測定値が予め決められた規定の濃度範囲内であれば、印刷制御部70は濃度補正を終了する。濃度パッチの濃度が前記規定の濃度範囲内でなければ、印刷制御部70は、高圧制御部80を制御して、濃度パッチの濃度が規定の濃度範囲内になるようバイアス電圧(例えば、現像ローラ14の電圧)を調整する。また、濃度調整は、露光制御部51の制御によるLEDヘッド50の発光光量の調整で行うことも可能である。
ステップS108において、判定部78は、濃度補正の実施時の環境値E、濃度補正の実施時のドラムカウントDrを記憶部76に格納する。
以下に、高印刷デューティと判定された場合における濃度補正の実施回数を低印刷デューティと判定された場合における濃度補正の実施回数より少なくしても、問題がない理由(すなわち、適切な画像濃度が確保できる理由)を説明する。
電子写真方式の画像形成装置は、トナーの摩擦帯電を利用している。トナーは、トナー同士、現像ローラ14と供給ローラ15との間、現像ローラ14と現像ブレード16との間、現像ローラ14と感光体ドラム11との間における摩擦により剪断力などによるダメージを受けるので、トナーには外添剤の脱離及び埋没が起こる。これにより、トナーは、初期の状態から特性が変化(すなわち、劣化)する。トナーの外添剤は、前述したように、流動性及び帯電性をコントロールするためのものであるため、トナーの外添剤の脱離及び埋没が発生することにより、トナー自身の特性である流動性及び帯電性が変化する。
図6は、ドラムカウントDrの進みに応じた現像ローラ14上のトナーの帯電量(単位は、[μC/g]又は[C/kg])の変化を高印刷デューティと低印刷デューティとの場合において示す図である。A1、A2、A3は、高印刷デューティで印刷を継続したときの現像ローラ14上のトナーの帯電量を表す。B1、B2、B3は、低印刷デューティで印刷を継続したときの現像ローラ14上のトナーの帯電量を表す。A1とB1は、図4のステップS105における1回目のドラムカウント判定が行われたときのトナーの帯電量を示し、A2とB2は、図4のステップS105における2回目のドラムカウント判定が行われたときのトナーの帯電量を示し、A3とB3は、図4のステップS105における3回目のドラムカウント判定が行われたときのトナーの帯電量を示す。
図6に示されるように、高印刷デューティで印刷する場合には、1回目のドラムカウント判定時における帯電量A1と、2回目のドラムカウント判定時における帯電量A2と、3回目のドラムカウント判定時における帯電量A3とで、帯電量に変化が見られない。これは、ドラムカウントDrが進んでも、トナーの帯電量の低下が起こる前に多くのトナーが消費され多くの新しいトナーが補充されるために、帯電量がほぼ一定に保たれていると考えられる。この場合、現像ローラ14などのバイアス電圧の設定を変更しなかったとしても、一定の範囲内の濃度を保つことができるため、濃度補正の実施動作を減らす又は無くすることができる。
図6に示されるように、低印刷デューティで印刷する場合、現像ローラ14上のトナーの帯電量が、B1、B2、B3と低下する。これは、低印刷デューティで印刷する場合、ドラムカウントDrが進むと、トナーの消費量が少ないので、現像ローラ14上のトナーの摩擦が繰り返され、トナーの外添剤の脱離及び埋没によるトナーの帯電量の低下が進むからである。この場合、濃度補正を実施せずに、同じバイアス電圧の設定で低印刷デューティによる印刷を継続すると、トナーの帯電量の低下の影響で、現像効率が増加し、濃度が濃くなる状況が発生する。ここでいう現像効率とは、現像ローラ14上のトナーが感光体ドラム11に移る割合をトナー重量ベースで示したもので、以下の式(3)で示される。
Figure 2022080957000006
ηは、現像効率を示し、M11は、感光体ドラム11上に付着するトナーの量(すなわち、現像ローラ14から感光体ドラム11へ移ったトナーの量)を示し、M14は、現像ローラ14上に付着しているトナーの量を示す。また、V14は、現像ローラ14の周速を示し、V11は、感光体ドラム11の周速を示し、V14/V11は、感光体ドラム11の周速V11に対する現像ローラ14の周速V14の比である周速比を示す。
現像効率ηは、基本的には、0から1の間の連続的な値をとる。このため、判定部78は、ある程度の低印刷デューティで印刷が継続された後は、一定濃度を保つために濃度補正を実施する(例えば、現像ローラ14に印加されるバイアス電圧を調整する)。
なお、以上の説明では、高印刷デューティが実施され、低印刷デューティフラグが立っていない場合(ステップS106において判定がNOの場合)、濃度補正を全く実施しない例を示したが、ステップS105のドラムカウント条件に合致した場合(判定がYESの場合)、ステップS106の低印刷デューティフラグがない場合(判定がNOの場合)の回数がある閾値を超えた場合に濃度補正を1回実施するものとしてもよい。この場合も、従来に比べて、濃度補正の回数を減らすことができる。
また、以上の説明では、印字率が、予め決められた印字率(例えば、1%)より大きい場合には、濃度補正を実施せず、それ以下の場合には、印字率がいかなる値であっても濃度補正の実施回数が変わらない例を示したが、印字率がより大きい場合は、印字率が小さい場合に比べて濃度補正の実施回数が少なくなるようにしてもよい。例えば、印字率が1%と0.5%とでは、印字率1%の場合の方が、印字率0.5%の場合に比べて、濃度補正の実施回数が少なくなるようにしてもよい。言い換えれば、判定部78は、印字率に関する所定の基準値として、第1の基準値(例えば、0.5%)と、第1の基準値より高い第2の基準値(例えば、1%)とを有し、濃度補正の実施頻度を減らした期間における濃度補正の実施頻度として、第1の実施頻度と、第1の実施頻度よりも低い第2の実施頻度とを有してもよい。この場合、判定部78は、印字率が、第1の基準値以下である場合、濃度補正の実施頻度を第1の実施頻度に設定し、印字率が、第1の基準値より高く、第2の基準値以下である場合、濃度補正の実施頻度を第2の実施頻度に設定することができる。
〈第1の実施の形態の効果〉
以上に説明したように、高印刷デューティで印刷する場合には、トナーの劣化(外添剤の脱離及び埋没など)が起こる前に多くののトナーが消費され、多くの未使用トナーが補充されるため、現像トナー槽27内のトナーの特性(帯電性)が前回の濃度補正の実施時とほとんど変わっていないと考えられる。このため、第1の実施の形態によれば、高印刷デューティで印刷時の濃度補正の実施回数を減らすことで、濃度補正の実施に伴うトナー消費の増加及びドラムカウントの無駄な増加を回避することができる。
また、この場合においても、濃度補正の頻度を減らさない場合と同様に、印刷濃度を一定の範囲内に保つことができる。
《第2の実施の形態》
〈第2の実施の形態の構成〉
第2の実施の形態に係る画像形成装置は、濃度補正を実施するか否かの判定処理を除いて、第1の実施の形態に係る画像形成装置1と同じである。したがって、第2の実施の形態の説明に際しては、図1から図3、図5、図6も参照する。以下に、第1の実施の形態との相違点を中心にして説明を行う。
〈第2の実施の形態の動作〉
図7は、第2の実施の形態に係る画像形成装置の記憶部76の記憶領域の構成例を示す図である。第2の実施の形態においては、記憶部76は、ドラム回転数計測部74の計測結果と、ヘッド発光数計測部75の計測結果と、計算部77の計算結果と、低印刷デューティフラグとを格納する記憶領域に加え、図7に示されるように、ドラムカウントDrが25[カウント]進むごとに(すなわち、ドラムカウントDrの増加分(増加数)が25[カウント]になるごとに)、この25[カウント]内におけるドラムカウントDrとドットカウントDtとを格納する記憶領域を備えている。図7には、記憶部76に、i=1からi=12までの各カウンタ変数i(iは正の整数)に対応して、ドラムカウントDrとドットカウントDtとを記憶する記憶領域を持つ様子が示されている。
図7において、i=1からi=12までの各カウンタ変数iは、ドラムカウントDrの増加分である25[カウント]に対応するが、各カウンタ変数iに対応するドラムカウントDrの増加分は25[カウント]に限定されず、他のカウント数であってもよい。また、記憶部76に記憶されるカウンタ変数iの個数は、12に限定されず、2以上の他の個数であってもよい。
図7において、判定部78は、記憶領域のカウンタ変数i=1の行(すなわち、記憶領域における1番目の領域)には、0[カウント]から24[カウント]までのドラムカウントDrと、カウンタ変数i=1の期間におけるドットカウントDtの増加分とを記憶させる。
図7において、判定部78は、記憶領域のカウンタ変数i=2の行(すなわち、記憶領域における2番目の領域)には、25[カウント]から49[カウント]までのドラムカウントDrと、カウンタ変数i=2の期間におけるドットカウントDtの増加分を記憶させる。
以下同様であり、図7において、判定部78は、カウンタ変数i=12の行(すなわち、記憶領域における12番目の領域)には、275[カウント]から299[カウント]までのドラムカウントDrと、カウンタ変数i=12の期間におけるドットカウントDtの増加分を記憶させる。
図8は、第2の実施の形態に係る画像形成装置における濃度補正を実施するか否かの判定処理を示すフローチャートである。先ず、ステップS201において、判定部78は、カウンタ変数iに1をセットする。
ステップS202において、ドラム回転数計測部74は、ドラムカウントDrの計測を開始し、ヘッド発光数計測部75は、ドットカウントDtの計測を開始する。なお、このとき記憶部76にi=1からi=12の各カウンタ変数に対応するドラムカウントDr及びドットカウントDtが既に格納されている場合は、判定部78は、格納されている値をリセットする。
ステップS203において、判定部78は、温湿度センサ71によって検出された温度及び湿度が、予め決められた環境値条件に合致しているかどうか(すなわち、環境値条件を満たしているかどうか)を判定する。検出された温度及び湿度が環境値条件に合致している場合(判定がYESの場合)、判定部78は、処理をステップS212に進める。検出された温度及び湿度が環境値条件を満たしていない場合(判定がNOの場合)、判定部78は、処理をステップS204に進める。環境値条件の意味及び判定処理は、第1の実施の形態のものと同じである。
ステップS204において、判定部78は、トナーカートリッジ20が交換されたかどうかを判定し、交換された場合(判定がYESの場合)は、処理をステップS209に進め、交換されていない場合(判定がNOの場合)は、処理をステップS205に進める。ステップS204の処理は、図4のステップS104の処理と同じである。
ステップS205において、判定部78は、ドラムカウントDrがi×25[カウント]より大きいかどうかを判定し、ドラムカウントDrがi×25[カウント]より大きい場合(判定がYESの場合)は、処理をステップS206に進め、ドラムカウントDrがi×25[カウント]以下の場合(判定がNOの場合)は、処理をステップS203に戻す。
ステップS206において、判定部78は、i番目のループ(ステップS203~S205)の間に進んだドラムカウントDr及びドットカウントDtを、記憶部76のi番目の領域に記録する。
ステップS207において、判定部78は、カウンタ変数iを1インクリメントする。
ステップS208において、判定部78は、カウンタ変数iが12より大きい(i>12)かどうか、すなわち、カウンタ変数iが13であるかどうかを判定し、i>12である場合(判定がYESの場合)は、処理をステップS209に進め、i≦12である場合(判定がNOの場合)は、処理をステップS203に戻す。
ステップS209において、判定部78は、記憶部76の記憶領域におけるi-1番目の領域とi-2番目の領域に記憶されているドラムカウントDr及びドットカウントDtを用いて、ドラムカウントDrの和(すなわち、ドラムカウントDrの増加分の合計)とドットカウントDtの和(すなわち、ドットカウントDtの増加分の合計)から印字率を計算し、印字率に応じて低印刷デューティフラグを更新する。
図9に、ステップS208でi>12となり(判定がYES)、処理がステップS209に進んだ場合の、ステップS209におけるドラムカウントDr及びドットカウントDtの合計値の算出方法及び印字率の算出方法を示す。この場合、記憶部76には、i=1からi=12の各カウンタ変数iの場合のドラムカウントDr及びドットカウントDtが格納されている。判定部78は、i=11とi=12の各カウンタ変数iの場合について、ドラムカウントDrの和(すなわち、ドラムカウントDrの増加分の合計)と、ドットカウントDtの和(すなわち、ドットカウントDtの増加分の合計)を計算する。判定部78は、これらの和を用いて、式(2)に基づいて印刷デューティDu[%](つまり、印字率)を算出する。
図10に、ステップS204の判定で合致判定(判定がYES)となり処理がステップS209に進んだ場合の、ステップS209におけるドラムカウントDr及びドットカウントDtの合計値の算出方法及び印字率の算出方法を示す。この場合、記憶部76には、i=12までのドラムカウントDr及びドットカウントDtが格納されているとは限らない。例として、i=7のループでステップS209に入った場合を説明する。この場合、記憶部76には、i=1からi=6の各カウンタ変数iの場合のドラムカウントDr及びドットカウントDtが格納されている。そのため、判定部78は、i=5とi=6の各カウンタ変数iの場合について、ドラムカウントDrの和(すなわち、ドラムカウントDrの増加分の合計)と、ドットカウントDtの和(すなわち、ドットカウントDtの増加分の合計)を計算する。判定部78は、これらの和を用いて、式(2)に基づいて印刷デューティDu[%](つまり、印字率)を算出する。
ステップS210において、判定部78は、記憶部76に低印刷デューティフラグがあるかどうか(すなわち、低印刷デューティフラグが立っているかどうか)を判定し、低印刷デューティフラグがある場合(判定がYESの場合)は、処理をステップS211に進め、低印刷デューティフラグがない場合(判定がNOの場合)は、濃度補正を終了する。
ステップS211において、判定部78は、前回の印字率の計算結果が低印刷デューティであったかどうかを判定し、低印刷デューティであった場合(判定がYESの場合)は、処理はステップS212に移行し、低印刷デューティでなかった場合(判定がNOの場合)は、処理は終了する。
ステップS212において、印刷制御部70は濃度補正を実施する。ステップS213において、判定部78は、濃度補正の実施時の環境値E、濃度補正の実施時のドラムカウントDrを記憶部76に格納する。
図11(a)、(b)、図12(a)、(b)、及び図13(a)、(b)は、前回の濃度補正の実施時taから今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングtdまでの間の印字率(印刷デューティ)の変化の例を示す図である。
図11(a)は、前回の濃度補正の実施時taから今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングtdまでの期間、高印刷デューティの印刷のみが実施された場合を示す。図11(b)は、前回の濃度補正の実施時taから今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングtdまでの期間、低印刷デューティの印刷のみが実施された場合を示す。図11(a)の場合には、高印刷デューティが長期間継続しているため、図6に高印刷デューティ時として示されるように、トナーの帯電量が変化しておらず、濃度補正を実施する必要性は低い。図11(b)の場合には、低印刷デューティが長期間継続しているため、図6に低印刷デューティ時として示されるように、トナーの帯電量が前回の濃度補正の実施時に比べ低下しており、このため、濃度補正を実施する必要性が高い。
図12(a)は、高印刷デューティで印刷が始まり今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングtdの直前の時点tcで低印刷デューティの印刷に切り替わった場合を示す。図12(b)は、低印刷デューティで印刷が始まり今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングtdの直前の時点tcで高印刷デューティの印刷に切り替わった場合を示す。
図12(a)の場合、前回の濃度補正の実施時taに比べ今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングtdにおけるトナーの帯電量は、低下している。前回の濃度補正の実施後のバイアス電圧の設定は、高帯電トナーに合わせたものになっているため、今回改めて濃度補正を実施し、低印刷デューティの印刷(tc~td)で増加した低帯電のトナーに合わせたバイアス電圧の設定をする必要がある。
図12(b)の場合、前回の濃度補正の実施時taに比べ今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングtdにおけるトナーの帯電量は、上昇している。これは、低印刷デューティの印刷から高印刷デューティの印刷に切り替わってしばらく印刷されることで、低印刷デューティのときに増加した帯電量の低いトナーが消費され、現像トナー槽27内のトナーがカートリッジ20から供給された新しいトナーに入れ替わるためである。前回の濃度補正の実施時taの後のバイアス電圧の設定は、低帯電のトナーに合わせたものになっているため、今回改めて濃度補正を実施し、高印刷デューティの高帯電のトナーに合わせたバイアス電圧の設定をする必要がある。
図13(a)は、始めと終わりの期間(ta~tb、tc~td)で低印刷デューティの印刷が行われ、中間の期間(tb~tc)で高印刷デューティの印刷が行われた場合を示す。図13(b)は、始めと終わりの期間(ta~tb、tc~td)で高印刷デューティの印刷が行われ、中間の期間(tb~tc)で低印刷デューティの印刷が行われた場合を示す。
図13(a)の場合、始めの期間(ta~tb)では低印刷デューティの印刷が行われ、途中の期間(tb~tc)で高印刷デューティの印刷が行われ、濃度補正の実施可否の判定タイミングtdの直前の期間(tc~td)で、再度、低印刷デューティの印刷が行われている。前回の濃度補正の実施時taのトナーの帯電量は、低印刷デューティの印刷によって低帯電量であり、今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングtdにおけるトナー帯電も低印刷デューティの印刷のため低帯電であり、いずれの期間も低帯電のトナーが増加する期間である。しかし、図6の低印刷デューティ時の例に見られるように、同じ低印刷デューティであっても帯電量が同じであるとは限らない。そのため、今回改めて濃度補正を実施し、現時点での低帯電のトナーに合わせたバイアス電圧の設定をする必要がある。
図13(b)の場合、始めの期間(ta~tb)では高印刷デューティの印刷が行われ、途中の期間(tb~tc)で低印刷デューティの印刷が行われ、濃度補正の実施可否の判定タイミングtdの直前の期間(tc~td)で、再度、高印刷デューティの印刷に戻っている。前回の濃度補正の実施タイミングtaのトナーの帯電量は、高印刷デューティの印刷によって高帯電量であり、今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングtdにおけるトナー帯電も高印刷デューティの印刷のため高帯電であり、いずれの期間も高帯電のトナーが増加する期間である。この場合は、図13(a)の場合と異なり、途中の期間(tb~tc)で低印刷デューティの印刷を挟んでいても、その後の高印刷デューティの印刷で低印刷デューティ時の帯電量の低いトナーが消費され、現像トナー槽27内のトナーの多くが新しいトナーに入れ替わるため、濃度補正の実施可否の判定タイミングtdにおけるトナーの帯電量は、前回の濃度補正の実施タイミングtaにおけるトナーの帯電量と変わらず、濃度補正を実施する必要性が低い。
第2の実施の形態では、図8のステップS205において、ドラムカウントDrの増加分が25[カウント]になるごとのループを形成し、ループごとにステップS206にて、ドラムカウントDr及びドットカウントDtを記録し、ステップS208にてループを12回繰り返すようにし、ステップS209にて直近の2回のループのドラムカウントDr及びドットカウントDtのそれぞれの合計から印字率を計算することで低印刷デューティフラグを更新する例を示した。しかし、1ループのカウント数、ループ繰り返し回数、印字率を計算するためのループ数は、上記値に限られることはなく、トナーの帯電特性又は現像ローラ14、供給ローラ15、現像ブレード16の物性といった個々の事情に応じて適宜設定することが可能である。言い換えれば、第2の実施の形態では、制御部90の判定部78は、ドラム回転数計測部74によって計測されたドラムカウントDrが所定の基準回転数(例えば、25カウント)に達するごとにドットカウントDtを取得するループ処理をi回(iは所定の正の整数であり、例えば、12回)繰り返し実行し(S205~S208)、印字率(=印刷デューティDu)の計算は、i回のループ処理のうちの直近の所定回(例えば、2回)のループ処理で得られた情報に基づいて行われる。また、判定部78は、印字率(=印刷デューティDu)が所定の基準値(例えば、1%)以上であると判定された後の期間である第2の期間であっても(ステップS210)、前回の印字率が所定の基準値(例えば、1%)より低いときに、濃度補正を実行してもよい(S212)。
以上に説明したように、第2の実施の形態に係る画像形成装置では、判定部78は、第1の実施の形態の場合のように前回の濃度補正の実施時から今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングまでの範囲で算出した印字率ではなく、前回の濃度補正の実施時の印字率と、濃度補正の実施可否の判定タイミングの直前の印字率の両方に基づいて、濃度補正を実施するかどうか判定する。
図12(a)に示す例のように、平均的には高印刷デューティで印刷されているが、濃度補正の実施可否の判定タイミングの直前で低印刷デューティの印刷が行われている場合は、濃度補正の必要性が高い場合である。第1の実施の形態によれば、図4のステップS106においてNO判定となり、濃度補正が実施されない。しかし、第2の実施の形態に係る画像形成装置によれば、図8のステップS209で、低印刷デューティフラグが立ち、ステップS210でYES判定となり、濃度補正が実施される。
図12(b)に示す例のように、平均的には低印刷デューティで印刷されているが、濃度補正の実施可否の判定タイミングの直前で高印刷デューティの印刷が行われている場合は、濃度補正の必要性が高い場合である。第1の実施の形態によれば、図4のステップS106においてNO判定となり、濃度補正が実施されない。しかし、第2の実施の形態に係る画像形成装置によれば、図8のステップS209で低印刷デューティフラグが立たず、ステップS210でNO判定となるが、さらにステップS211を設けていることによりここでYES判定となるため、第1の実施の形態と同様に濃度補正が実施される。
図13(a)に示す例のように、平均的には低印刷デューティで印刷されているが、途中に高印刷デューティの印刷を挟む場合は、濃度補正の必要性が高い場合である。第1の実施の形態によると図4のステップS106においてYES判定となり濃度補正が実施される。しかし、第2の実施の形態に係る画像形成装置によれば、図8のステップS209で低印刷デューティフラグが立ち、ステップS210でYES判定となるため、第1の実施の形態と同様に濃度補正が実施される。
図13(b)に示す例のように、平均的には高印刷デューティで印刷されているが、途中に低印刷デューティの印刷を挟む場合は、濃度補正の必要性が低い場合である。第1の実施の形態によると図4のステップS106においてNO判定となり濃度補正が実施されない。しかし、第2の実施の形態に係る画像形成装置によれば、図8のステップS209で低印刷デューティフラグが立たず、ステップS210でNO判定となり、続くステップS211でもNO判定となるため、第1の実施の形態と同様に濃度補正が実施されない。
〈第2の実施の形態の効果〉
以上に説明したように、濃度補正を実施する条件としてドラムカウントDrの進みだけではなく、前回の濃度補正の実施時における印字率条件と、今回の濃度補正の実施可否の判定タイミングにおける印字率条件とに基づいて、濃度補正の必要性を判断し、濃度補正の必要性が高い場合には、濃度補正を実施し、濃度補正の必要性が低い場合には、濃度補正を実施しないこととした。このため、第2の実施の形態に係る画像形成装置では、従来通りの適切な濃度の画像形成を実施可能としつつ、濃度補正の実施に伴うトナー消費及びドラムカウントの無駄な増加を減らすことができる。
《3》変形例
上記説明では、画像形成装置がタンデム直接転写方式のカラープリンタである場合を例示したが、画像形成装置は、中間転写方式のプリンタ、モノクロプリンタ、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ、MFP(Multi Function Peripheral)などであってもよい。
また、上記説明では、トナーが負帯電性である場合を説明したが、トナーは正帯電性であってもよい。
1 画像形成装置、 10、10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット、 11、11Y、11M、11C、11K 感光体ドラム、 12 帯電ローラ、 13 帯電クリーニングローラ、 14 現像ローラ、 15 供給ローラ、 16 現像ブレード、 17 撹拌バー、 18 クリーニングブレード、 19 除電光源、 20 トナーカートリッジ、 21 未使用トナー室、 22 廃トナー室、 23 隔壁、 24 トナーロー検知バー、 25 廃トナー搬送部材、 26 廃トナー搬送部材、 27 現像トナー槽、 31 給紙カセット、 32 給紙ローラ、 33 搬送ローラ、 34 排出ローラ、 35 スタッカ部、 40 転写ベルトユニット、 41 駆動ローラ、 42 従動ローラ、 43 ベルト、 44 濃度センサ、 45 転写クリーニングブレード、 46 ベルト廃トナー収容部、 47、47Y、47M、47C、47K 転写ローラ、 50、50Y、50M、50C、50K LEDヘッド、 51 露光制御部、 60 定着器、 61 加熱ローラ、 62 加圧ローラ、 63 定着制御部、 70 印刷制御部、 72 印刷データ受信部、 73 印刷データ変換部、 74 ドラム回転数計測部、 75 ヘッド発光数計測部、 76 記憶部、 77 計算部、 78 判定部、 80 高圧制御部、 81 帯電ローラ用電源、 82 現像ローラ用電源、 83 供給ローラ用電源、 84 転写ローラ用電源、 85 駆動制御部、 86 搬送駆動モータ、 87ベルト駆動モータ、 88 ドラム駆動モータ、 90 制御部、 P 記録媒体。

Claims (11)

  1. 静電潜像が形成される像担持体と、
    前記静電潜像を形成する露光部と、
    前記像担持体に現像剤を供給して前記静電潜像に基づく現像剤像を形成する現像剤担持体と、
    前記像担持体の回転数を計測する回転数計測部と、
    前記露光部の発光数を計測する発光数計測部と、
    制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記現像剤像の濃度を調整するための濃度補正を実施するかどうかの実施可否の判定を行い、
    前記実施可否の判定では、前記制御部は、
    前記回転数及び前記発光数に基づいて所定の期間における印字率を計算し、
    前記印字率が所定の基準値より低いと判定された後の期間である第1の期間では、前記濃度補正を実施し、
    前記印字率が前記所定の基準値以上であると判定された後の期間である第2の期間では、前記濃度補正の実施頻度を前記第1の期間における前記濃度補正の実施頻度よりも低くする
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、
    前回の前記濃度補正の実施時に前記回転数計測部によって計測された前記回転数である第1の回転数と、現時点において前記回転数計測部によって計測された前記回転数である第2の回転数との差を算出し、
    前記差が所定の基準差以上の場合に前記実施可否の判定を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 温度及び湿度を検出する温湿度センサをさらに有し、
    前記制御部は、
    前記温湿度センサによって検出された前記温度及び前記湿度が所定の環境値条件に合致する場合に、前記濃度補正を実施し、
    前記所定の環境値条件に合致しない場合に、前記実施可否の判定を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記現像剤を前記現像剤担持体に供給するトナーカートリッジが交換されたことを検出した場合に、前記実施可否の判定を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 温度及び湿度を検出する温湿度センサをさらに有し、
    前記制御部は、
    前回の前記濃度補正の実施時に前記回転数計測部によって計測された前記回転数である第1の回転数と、現時点において前記回転数計測部によって計測された前記回転数である第2の回転数との差を算出し、
    前記温湿度センサによって検出された前記温度及び前記湿度が所定の環境値条件に合致する場合に、前記濃度補正を実施し、
    前記所定の環境値条件に合致せず、且つ、前記差が所定の基準差以上の場合に前記実施可否の判定を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 温度及び湿度を検出する温湿度センサをさらに有し、
    前記制御部は、
    前記温湿度センサによって検出された前記温度及び前記湿度が所定の環境値条件に合致する場合に、前記濃度補正を実施し、前記所定の環境値条件に合致せず、且つ、前記現像剤を前記現像剤担持体に供給するトナーカートリッジが交換されたことを検出した場合に、前記実施可否の判定を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、
    前記回転数計測部によって計測された前記回転数が所定の基準回転数に達するごとに前記発光数を取得するループ処理をi回(iは所定の正の整数)繰り返し実行し、
    前記印字率の計算は、前記i回のループ処理のうちの直近の所定回のループ処理で得られた情報に基づいて行われる
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記印字率が前記所定の基準値以上であると判定された後の期間である第2の期間であり、且つ、前回の前記印字率が前記所定の基準値より低いときに、前記濃度補正を実行する
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、前記第2の期間における前記濃度補正の実施頻度は、所定時間あたり0回以上である
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、
    前記印字率に関する前記所定の基準値として、第1の基準値と、前記第1の基準値より高い第2の基準値とを有し、
    前記第2の期間における前記濃度補正の実施頻度として、第1の実施頻度と、前記第1の実施頻度よりも低い第2の実施頻度とを有し、
    前記印字率が、前記第1の基準値以下である場合、前記濃度補正の実施頻度を前記第1の実施頻度に設定し、
    前記印字率が、前記第1の基準値より高く、前記第2の基準値以下である場合、前記濃度補正の実施頻度を前記第2の実施頻度に設定する
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御部は、前記印字率が前記所定の基準値以上であると判定された回数が所定の閾値を超えた場合、前記濃度補正を1回実施する
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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