JP2022080513A - 旋回制御装置及び作業機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回体の旋回停止時において旋回体の揺れ戻りを抑制しつつ旋回体を停止状態で保持する。【解決手段】旋回制御装置は、操作レバー110に入力された操作量に基づいて上部旋回体3の目標旋回速度を設定し、設定した目標旋回速度と実旋回速度との速度偏差に基づいて比例項及び積分項を含む旋回電動機140のトルク指令値を算出し、トルク指令値と実トルクとのトルク偏差を零にするための旋回電動機140の制御信号を生成するコントローラ120と、制御信号に基づいて、旋回電動機140を力行状態と回生状態との間で切り替える旋回インバータ160とを備え、コントローラ120は、操作レバー110が中立状態にある場合、積分項及び実旋回速度に基づいて旋回電動機140が力行状態にあるか否かを判定し、力行状態にある場合にのみ、積分項を減衰させる。【選択図】図2

Description

本発明は旋回制御装置及び作業機械に関するものである。
旋回体を電動機で作動させるハイブリッドショベルにおいては、操作レバーの操作量に応じて決定された旋回体の目標旋回速度と旋回体の実旋回速度との速度偏差を算出し、比例積分制御により電動機のトルクが制御されている。ここで、比例積分制御が用いられるのは、比例制御では実旋回速度が零になると比例項が0になり旋回体を保持するために必要なトルクがなくなってしまうからである。
しかしながら、比例積分制御を用いると、旋回停止時にトルクにオーバーシュートが生じる。このオーバーシュートにより実旋回速度が零になっても旋回体が停止せず、逆方向に旋回したり、順方向へ旋回したりする揺れ戻りが生じるという課題があった。
そこで、特許文献1では、速度指令値と旋回速度との速度偏差に基づいて、比例項と積分項とを含む制御系により旋回速度を変化させるトルク指令値を生成し、旋回体を停止させる際に、実旋回速度が零に達した時点で積分項をリセットする技術が開示されている。
特開2010-150896号公報
特許文献1の技術では、実旋回速度が零に達した時点で積分項がリセットされている。そのため、特許文献1では実旋回速度が零になったとき、旋回を停止状態で保持するために必要なトルクが不足し、実旋回速度が零になった停止位置において旋回体を保持できないという課題があった。特に、傾斜地においてハイブリッドショベルが作業している場合、旋回体に作用する重力の影響によって、旋回体を停止位置で保持できない現象が顕著に表れる。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、旋回体の旋回停止時において旋回体の揺れ戻りを抑制しつつ旋回体を停止状態で保持することができる技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る旋回制御装置は、下部走行体と、前記下部走行体に旋回可能に取り付けられた旋回体とを含む作業機械の旋回制御装置であって、前記旋回体を旋回させる電動機と、前記電動機に電力を供給するバッテリと、前記旋回体を旋回させるための操作が入力される操作部と、前記旋回体の実旋回速度を検出する旋回速度検出器と、前記電動機の実トルクを検出するトルク検出器と、前記操作部に入力された前記操作の大きさである操作量に基づいて前記旋回体の目標旋回速度を設定し、設定した前記目標旋回速度と前記実旋回速度との速度偏差に基づいて比例項及び積分項を含む前記電動機のトルク指令値を算出し、前記トルク指令値と前記実トルクとのトルク偏差を零にするための前記電動機の制御信号を生成するコントローラと、前記制御信号に基づいて、前記電動機を力行状態と回生状態との間で切り替えるインバータとを備え、前記コントローラは、前記操作部が中立状態にされて前記操作量が零になった場合、前記積分項及び前記実旋回速度に基づいて前記電動機が力行状態にあるか否かを判定し、前記力行状態にある場合にのみ、前記積分項を減衰させる。
本構成によれば、操作部が中立状態にされた場合、電動機が力行状態であれば、積分項が減衰される。これにより、トルクのオーバーシュートが抑制され、旋回体の揺れ戻りを抑制することができる。ここで、積分項は減衰されており、リセットはされていない。そのため、実旋回速度が零になって比例項が零になっても残存する積分項によって旋回体を保持しようとするトルクが電動機に発生する。これにより、傾斜地であっても旋回体を停止状態で保持することができる。
一方、電動機が回生状態の場合、積分項は旋回を停止させる方向に作用するため、積分項を減衰させると、旋回体を速やかに停止することができない。本構成によれば、電動機が回生状態の場合、積分項は減衰されていないため、旋回体を速やかに停止させることができる。
上記旋回制御装置において、前記実旋回速度及び前記積分項が同符号の場合、前記力行状態にあると判定し、前記実旋回速度及び前記積分項が異符号の場合、前記回生状態にあると判定してもよい。
この構成によれば、実旋回速度及び積分項の符号を判別するという簡便な処理によって、電動機が力行状態にあるか回生状態にあるかを判定することができる。
上記旋回制御装置において、前記コントローラは、所定の制御周期で動作するものであり、前記制御周期毎に一定の減衰率で前記積分項を減衰させてもよい。
本構成によれば、積分項は制御周期毎に一定の減衰率で減衰されているため、積分項が徐々に減る結果、旋回体を滑らかに停止させることができる。
上記旋回制御装置において、前記コントローラは、所定の制御周期で動作するものであり、前記制御周期毎に一定値を前記積分項から減ずることで前記積分項を減衰させてもよい。
本構成によれば、積分項は制御周期毎に一定値ずつ減少されていくため、旋回体を滑らかに停止させることができる。
本発明の別の一態様に係る作業機械は、下部走行体と、前記下部走行体に旋回可能に取り付けられた旋回体と、上記旋回制御装置とを備える。
本構成によれば、上述の作用効果を奏することができる作業機械を提供することができる。
本発明によれば、旋回体の旋回停止時において旋回体の揺れ戻りを抑制しつつ傾斜地において旋回体を停止状態で保持することができる。
本発明の実施の形態に係る旋回制御装置が適用された作業機械の外観図である。 図1に示す作業機械の詳細な構成を示すブロック図である。 本実施の形態における作業機械の効果を確認するために行われたシミュレーション結果を示すグラフである。 本実施の形態における作業機械1の効果を確認するために行われたシミュレーション結果を示すグラフである。 本実施の形態に係る作業機械1の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る旋回制御装置が適用された作業機械1の外観図である。作業機械1は、ハイブリッド式の油圧ショベルで構成されているが、これは一例であり、油圧クレーン等の他の作業機械が採用されてもよい。
作業機械1は、クローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に設けられた上部旋回体3と、上部旋回体3に取り付けられた作業装置4とを備えている。
作業装置4は、上部旋回体3に対して起伏可能に取り付けられたブーム15と、ブーム15の先端部に対して揺動可能に取り付けられたアーム16と、アーム16の先端部に対して揺動可能に取り付けられたバケット17とを備えている。
また、作業装置4は、上部旋回体3に対してブーム15を起伏させるブームシリンダ18と、ブーム15に対してアーム16を揺動させるアームシリンダ19と、アーム16に対してバケット17を揺動させるバケットシリンダ20とを備えている。
図2は、図1に示す作業機械1の詳細な構成を示すブロック図である。作業機械1は、図1で示した上部旋回体3の他、操作レバー110、コントローラ120、旋回速度検出器130、旋回電動機140、電流センサ150、旋回インバータ160、発電インバータ170、バッテリ180、エンジン190、発電電動機200、油圧ポンプ210、油圧モータ230、油圧回路240、及びシリンダ250を含む。なお、図1において、操作レバー110、コントローラ120、旋回速度検出器130、旋回電動機140、電流センサ150、旋回インバータ160、及びバッテリ180は本実施の形態に係る旋回制御装置を構成する。
操作レバー110(操作部の一例)は、上部旋回体3を旋回させるためのオペレータによる操作を受け付け、受け付けた操作の大きさである操作量を示す電気信号である操作信号をコントローラ120に入力する。操作レバー110は、傾倒角度が増大するにつれて操作量のレベルを増大させる。以下の説明では、操作レバー110が右方向に傾倒された場合、上部旋回体3は右方向に旋回し、操作レバー110が左方向に傾倒された場合、上部旋回体3は左方向に旋回するものとする。また、操作レバー110が右方向に傾倒された場合、操作レバー110は正の操作量を示す操作信号を生成する。一方、操作レバー110が左方向に傾倒された場合、操作レバー110は、負の操作量を示す操作信号を生成する。これにより、コントローラ120は上部旋回体を右方向に旋回させる操作が入力されたのか、或いは左方向に旋回させる操作が入力されたのかを区別できる。操作レバー110は傾倒量が0度を中心とする一定の角度範囲が中立範囲に設定されており、中立範囲において操作量は0となる。本実施の形態では、目標旋回速度としては、例えば角速度の目標値が採用される。
コントローラ120は、CPU及びメモリを含むコンピュータ或いはASIC等の専用の電気回路で構成されている。コントローラ120は、速度制御部121及びトルク制御部122を含む。
速度制御部121は、操作レバー110に入力された操作量に応じた目標旋回速度Vrmから実旋回速度Vmを減じることで、速度偏差Erを算出し、速度偏差Erに基づいて比例項及び積分項を含む電動機のトルク指令値Toutを算出し、算出したトルク指令値Toutをトルク制御部122に入力する。実旋回速度Vmは、上部旋回体3が右方向に旋回する場合、正の値をとり、上部旋回体3が左方向に旋回する場合、負の値をとる。
ここで、目標旋回速度Vrmは、操作量が正の方向に増大するにつれて正の方向に値が増大するように設定され、操作量が負の方向に増大するにつれて負の方向に値が増大するように設定される。また、目標旋回速度Vrmは、操作レバー110が中立状態にされて操作量が零になると、零に設定される。
トルク指令値Toutは、例えば比例項Tpと積分項Ti(n)との和によって表される。比例項Tpは、比例ゲインをKp、速度偏差をErとすると、式(1)で表される。
Tp=Kp×Er (1)
ここで、比例ゲインKpは予め定められた定数である。
積分項Ti(n)は、積分ゲインをKi、制御周期をTsとすると、式(2)で表される。
Ti(n)=Ti(n-1)+Ki×Er×Ts (2)
ここで、nはサンプル点を示すインデックスであり、整数である。Ti(n)はn番目のサンプル点における積分項を示し、Ti(n-1)はn-1番目のサンプル点における積分項を示す。
速度制御部121は、操作レバー110が中立状態にされた場合、積分項Ti(n)と実旋回速度Vmとに基づいて旋回電動機140が力行状態にあるか否かを判定し、旋回電動機140が力行状態にある場合、積分項を減衰させる。
具体的には、速度制御部121は、旋回速度検出器130が検出した実旋回速度Vmと積分項Ti(n)とが共に正又は負の場合、旋回電動機140が力行状態であると判定すればよい。
また、速度制御部121は、操作レバー110に入力された操作量が0の場合、操作レバー110が中立状態にされたと判定すればよい。
また、速度制御部121は、積分項Ti(n)に減衰係数Kidを制御周期Ts毎に乗じる、すなわち、Kid×Ti(n)の演算により、積分項Ti(n)を減衰させればよい。制御周期Tsは、コントローラ120の動作周期であり、予め定められた定数である。減衰係数Kidは、0より大きく且つ1より小さな予め定められた定数である。
上部旋回体3の右旋回中において、正の積分項Ti(n)は右旋回を促す方向に作用し、負の積分項Ti(n)は右旋回を停止させる方向に作用する。
上部旋回体3が左旋回中において、負の積分項Ti(n)は左旋回を促す方向に作用し、正の積分項Ti(n)は左旋回を停止させる方向に作用する。
トルク制御部122は、実旋回速度Vmと電流センサ151,152が検出した電流値とを用いて上部旋回体3の実トルクを算出する。そして、トルク制御部122は、速度制御部121が算出したトルク指令値Toutと、実トルクとの偏差であるトルク偏差を算出し、トルク偏差を零にするための制御信号を生成し、旋回インバータ160に入力する。制御信号としては例えばU相、V相、及びW相を含む三相のPWM信号が採用される。
なお、電流センサ151,152及びトルク制御部122は、上部旋回体3の実トルクを検出するトルク検出器の一例である。
旋回速度検出器130は、角度センサとプロセッサとを含む。角度センサは例えばレゾルバ又はロータリーエンコーダで構成され、旋回電動機140の旋回角度を検出する。プロセッサは角度センサが検出した旋回角度を微分する又は差分をとることで旋回電動機140の実旋回速度Vmを算出する。本実施の形態では、実旋回速度Vmとしては、例えば角速度が採用される。
旋回電動機140は、上部旋回体3を旋回させるための動力を付与する。電流センサ151は、例えば旋回電動機140に供給される三相の交流電流のうちのいずれか1相(例えば、U相)の交流電流を検出する。電流センサ152は、例えば旋回電動機140に供給される三相の交流電流のうちいずれか1相(例えば、V相)の交流電流を検出する。以下、電流センサ151及び電流センサ152を総称する場合、電流センサ150と記述する。電流センサ150は、例えばホール素子により構成されている。
旋回インバータ160は、例えば三相インバータで構成される。旋回インバータ160は、トルク制御部122から入力される制御信号に基づいて、内部のスイッチング素子をオンオフさせて、旋回電動機140を力行状態及び回生状態との間で切り替える。力行状態では、旋回インバータ160は、バッテリ180から供給される直流電流を三相の交流電流に変換し、変換した三相の交流電流を旋回電動機140に供給する。一方、回生状態では、旋回インバータ160は、旋回電動機140から回生される三相の交流電流を直流電流に変換し、変換した直流電流をバッテリ180に蓄電する。
発電インバータ170は、シリンダ250の負荷とエンジン190の負荷とバッテリ180のState of charge(SOC)とに基づいて、発電電動機200を発電機として機能させたり、発電電動機200を電動機として機能させたりする。
バッテリ180は、例えば、リチウムイオンバッテリ等の充放電可能な二次電池で構成されている。但し、これは一例であり、バッテリ180は、ニッケル水素バッテリ、電気二重層キャパシタ、又は鉛バッテリで構成されてもよい。
エンジン190は、例えばディーゼルエンジンで構成されている。エンジン190は出力軸を有し、その出力軸には、発電電動機200及び油圧ポンプ210が接続されている。
発電電動機200は、エンジン190の動力を電力に変換する発電機としての機能と、バッテリ180が蓄える電力を動力に変換してエンジン190の動力をアシストする電動機としての機能とを備える。
油圧ポンプ210はエンジンの動力により作動して、作動油を吐出する。図2の例では、油圧ポンプ210は2つ示されているが、これは一例であり、油圧ポンプ210は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。シリンダ250は、ブームシリンダ18、アームシリンダ19、及びバケットシリンダ20を含む。
油圧回路240は、ブームシリンダ18を作動させるコントロールバルブ、アームシリンダ19を作動させるコントロールバルブ、バケットシリンダ20を作動させるコントロールバルブ、及び油圧モータ230を作動させるコントロールバルブを含む。各コントロールバルは、油圧ポンプ210から供給された作動油の流量及び方向を制御して、対応するシリンダ250又は油圧モータ230に供給する。
油圧モータ230は、油圧回路240から作動油の供給を受けることにより、下部走行体2を走行させる。
図3及び図4は、本実施の形態における作業機械1の効果を確認するために行われたシミュレーション結果を示すグラフである。図3は比較例のシミュレーション結果のグラフであり、図4は本実施の形態における作業機械1のシミュレーション結果のグラフである。
図3及び図4のそれぞれにおいて、左側の縦軸は実旋回速度Vm[rpm]を示し、右側の縦軸は実トルクTを示し、横軸は時間[秒]を示している。図3及び図4のそれぞれにおいて、実線は実旋回速度Vmを示し、破線は実トルクTを示している。比較例においては、操作レバー110が中立状態にされ且つ旋回電動機140が力行状態にある場合、積分項Ti(n)は減衰されない。これに対して、本実施の形態では操作レバー110が中立状態にされ且つ旋回電動機140が力行状態にされた場合、積分項Ti(n)は減衰係数Kidが乗じられて減衰される。
図3を参照する。計測を開始してから約1秒が経過した時点t1において、操作レバー110は右方向に傾倒されている。これにより、右回りの実トルクTが発生して上部旋回体3は右回りに旋回を開始し、実旋回速度Vmが漸次増大している。
計測を開始してから約3秒が経過した時点t2において操作レバー110が中立状態にされている。これにより、目標旋回速度Vrmが0に設定され、実旋回速度Vmは0に向けて漸次減少している。また、右方向に旋回している上部旋回体3を制動させるために実トルクTが正から負の方向に急激に切り替わっている。
時点t3において、実旋回速度Vmは零に到達している。比較例では、力行状態において積分項Ti(n)が減衰されていないため、実旋回速度Vmが0になっても、旋回を促す方向の積分項Ti(n)が過大になり、丸枠301に示すように実トルクTにオーバーシュートが発生する。このとき、丸枠302に示すように、右旋回を促す方向の積分項を減じるために負の実旋回速度Vmが発生する。これにより、上部旋回体3に揺れ戻りが発生する。
図4でも図3と同様、時点t1において操作レバー110が右方向に傾倒され、時点t2において操作レバー110が中立状態にされている。本実施の形態では、力行状態において積分項Ti(n)は減衰されている。そのため、実旋回速度Vmが0になった時刻t3において、旋回を促す方向の積分項Ti(n)は過大にならず、丸枠401に示すように実トルクTのオーバーシュートが抑制されている。そのため、丸枠401に示すように、時刻t3において実旋回速度Vmは0に収束し、上部旋回体3の揺れ戻りが抑制されている。
図5は、本実施の形態に係る作業機械1の処理を示すフローチャートである。このフローチャートは制御周期Tsで繰り返し実行されている。まず、ステップS101において、旋回速度検出器130は、旋回電動機140の実旋回速度Vmを検出する。ステップS102において、速度制御部121は、操作レバー110に入力された操作量からその操作量に対応する目標旋回速度Vrmを算出する。
ステップS103において、速度制御部121は、目標旋回速度Vrmから実旋回速度Vmを減じ、速度偏差Er(=Vrm-Vm)を算出する。ステップS104において、速度制御部121は、速度偏差Erを式(1)に入力して比例項Tpを算出すると共に、速度偏差Erを式(2)に入力し、積分項Ti(n)を算出する。
ステップS105において、速度制御部121は、操作レバー110が中立状態にされたか否かを判定する。操作レバー110が中立状態にされた場合(ステップS105でYES)、処理はステップS106に進む。一方、操作レバー110が中立状態にされていない場合(ステップS105でNO)、処理はステップS109に進む。
ステップS106において、速度制御部121は、実旋回速度VmがVm>0且つ積分項Ti(n)がTi(n)>0のか否かを判定する。Vm>0且つTi(n)>0の場合(ステップS106でYES)、処理はステップS108に進む。一方、実旋回速度VmがVm≦0又はTi(n)がTi(n)≦0の場合(ステップS106でNO)、処理はステップS107に進む。ステップS106は、右旋回時に力行状態にあるか否かを判定する処理である。
ステップS107において、速度制御部121は、実旋回速度VmがVm<0且つ積分項Ti(n)がTi(n)<0か否かを判定する。Vm<0且つTi(n)<0の場合(ステップS107でYES)、処理はステップS108に進む。一方、実旋回速度VmがVm≧0又は積分項Ti(n)がTi(n)≧0の場合(ステップS107でNO)、処理はステップS109に進む。ステップS107は、左旋回時に力行状態にあるか否かを判定する処理である。
ステップS108において、速度制御部121は、積分項Ti(n)に減衰係数Kidを乗じ、積分項Ti(n)を減衰させる。
ステップS109において、速度制御部121は、比例項Tpと積分項Ti(n)とを加算してトルク指令値Toutを算出する。このとき、速度制御部121は、ステップS108において積分項Ti(n)が減衰されていれば、減衰された積分項Ti(n)に比例項Tpを加算してトルク指令値Toutを算出する。一方、積分項Ti(n)が減衰されていなければ、速度制御部121は、減衰されていない積分項Ti(n)に比例項Tpを加算してトルク指令値Toutを算出する。ステップS109の処理が終了すると、処理はステップS101に戻る。
トルク指令値Toutはトルク制御部122に入力される。トルク指令値Toutが入力されたトルク制御部122はトルク指令値Toutと実トルクTとのトルク偏差を零にする制御信号を生成し、旋回インバータ160に入力する。
このように、本実施の形態によれば、操作レバー110が中立状態にされた場合、旋回電動機140が力行状態であれば、積分項Ti(n)が減衰される。これにより、実トルクTのオーバーシュートが抑制され、上部旋回体3の揺れ戻りが抑制される。ここで、積分項Ti(n)は減衰されており、リセットはされていない。そのため、実旋回速度Vmが零になって比例項Tpが零になっても、残存する積分項Ti(n)によって上部旋回体3を保持しようとする実トルクTが旋回電動機140に発生する。これにより、本実施の形態は上部旋回体3を停止状態で保持することができる。
一方、旋回電動機140が回生状態の場合、積分項Ti(n)は旋回を停止させる方向に作用するため、積分項Ti(n)を減衰させると、上部旋回体3を速やかに停止することができない。本実施の形態は、旋回電動機140が回生状態の場合、積分項Ti(n)は減衰されていないため、旋回体を速やかに停止させることができる。
本発明は以下の変形例が採用可能である。
(1)速度制御部121は、制御周期Ts毎に積分項Ti(n)から一定値を減ずることで、積分項Ti(n)を減衰させてもよい。この場合、積分項Ti(n)は制御周期Ts毎に一定値ずつ減少されていくため、上部旋回体3を滑らかに停止させることができる。
(2)旋回速度検出器130が備えるプロセッサはコントローラ120に設けられてもよい。この場合、旋回速度検出器130は上部旋回体3の旋回角度を検出して、コントローラ120に入力する。コントローラ120は、旋回速度検出器130から入力された旋回角度を微分又は差分をとることで実旋回速度Vmを算出する。この変形例によれば、旋回速度検出器130が角度センサのみで構成され、旋回速度検出器130の構成が簡便化される。
(3)トルク指令値Toutは、さらに微分項を含んでもよい。この場合、速度制御部121は、速度偏差Erから微分項を算出すればよい。
(4)実施の形態において実トルクTはトルク制御部122が計算していたが、これに代えて、作業機械1は上部旋回体3の実トルクTを測定するトルク装置を備えてもよい。
1 :作業機械
2 :下部走行体
3 :上部旋回体
4 :作業装置
120 :コントローラ
121 :速度制御部
122 :トルク制御部
130 :旋回速度検出器
140 :旋回電動機
150 :電流センサ
151 :電流センサ
152 :電流センサ
160 :旋回インバータ
170 :発電インバータ
180 :バッテリ
190 :エンジン
200 :発電電動機
210 :油圧ポンプ
220 :エンジン
230 :油圧モータ
240 :油圧回路

Claims (5)

  1. 下部走行体と、前記下部走行体に旋回可能に取り付けられた旋回体とを含む作業機械の旋回制御装置であって、
    前記旋回体を旋回させる電動機と、
    前記電動機に電力を供給するバッテリと、
    前記旋回体を旋回させるための操作が入力される操作部と、
    前記旋回体の実旋回速度を検出する旋回速度検出器と、
    前記電動機の実トルクを検出するトルク検出器と、
    前記操作部に入力された前記操作の大きさである操作量に基づいて前記旋回体の目標旋回速度を設定し、設定した前記目標旋回速度と前記実旋回速度との速度偏差に基づいて比例項及び積分項を含む前記電動機のトルク指令値を算出し、前記トルク指令値と前記実トルクとのトルク偏差を零にするための前記電動機の制御信号を生成するコントローラと、
    前記制御信号に基づいて、前記電動機を力行状態と回生状態との間で切り替えるインバータとを備え、
    前記コントローラは、前記操作部が中立状態にされて前記操作量が零になった場合、前記積分項及び前記実旋回速度に基づいて前記電動機が力行状態にあるか否かを判定し、前記力行状態にある場合にのみ、前記積分項を減衰させる、
    旋回制御装置。
  2. 前記コントローラは、前記実旋回速度及び前記積分項が同符号の場合、前記力行状態にあると判定し、前記実旋回速度及び前記積分項が異符号の場合、前記回生状態にあると判定する、
    請求項1記載の旋回制御装置。
  3. 前記コントローラは、所定の制御周期で動作するものであり、前記制御周期毎に一定の減衰率で前記積分項を減衰させる、
    請求項1又は2記載の旋回制御装置。
  4. 前記コントローラは、所定の制御周期で動作するものであり、前記制御周期毎に一定値を前記積分項から減ずることで前記積分項を減衰させる、
    請求項1又は2記載の旋回制御装置。
  5. 下部走行体と、
    前記下部走行体に旋回可能に取り付けられた旋回体と、
    請求項1~4のいずれかに記載の旋回制御装置とを備える、
    作業機械。
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